説明

調理鍋の洗浄装置

【課題】洗浄音を低減させ、水の消費量を抑え、耐久性を向上させると共に、洗浄能力の高い調理鍋の洗浄装置を提供する。
【解決手段】調理鍋12の内側面を洗浄してから仕上げ濯ぎを行う調理鍋の洗浄装置11であって、調理鍋12を垂直に位置させて保持する保持部13と、洗浄水を貯留する洗浄タンク14と、該洗浄タンク14と配管31を介して連通する洗浄ポンプ15と、該洗浄ポンプ15から洗浄水が所定圧力で送出される洗浄ノズルパイプ16と、該洗浄ノズルパイプ16に設けられ、洗浄水を調理鍋12に向けて噴射する洗浄ノズル17と、電磁弁と、該電磁弁を介して仕上げ濯ぎ水が送出される仕上げ濯ぎノズルパイプと、該仕上げ濯ぎノズルパイプに設けられ、仕上げ濯ぎ水を調理鍋12に向けて噴射する仕上げ濯ぎノズルとを備え、当該洗浄タンク14内の洗浄水が繰り返し循環使用される構成の調理鍋の洗浄装置11である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理鍋の洗浄装置に関するものであり、更に詳しくは、主として中華鍋のように内側面が曲面形状に形成される調理鍋の洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の調理鍋の洗浄装置としては、従来例Aとして、図10に示すような構成の調理鍋洗浄装置1が知られている。この調理鍋洗浄装置1は、調理台2の前面に設けた開閉自在な前面扉3と、前面扉3の内側に設けた調理鍋4の保持部5と、モータ6と、モータ6の駆動で回転するブラシ固定ロータ7と、ブラシ固定ロータ7に取り付けられる洗浄ブラシ8と、洗浄ブラシ8の近傍に設けられ温水を供給する給湯口9と、給湯口9に接続する温水開閉弁10とを備えている(特許文献1参照)。
【0003】
このような構成の調理鍋洗浄装置1は、スイッチを入れると、洗浄ブラシ8が調理鍋4の内側面に圧接すると共に、洗浄ブラシ8が回転し、給湯口9からは温水がシャワー状に供給されて、その結果、調理鍋4の内側面に付着した汚れを落とすのである。
【0004】
また、従来例Bとしては、洗浄ブラシを使用せずに、水道水を高圧で噴射するタイプの中華鍋洗浄機が既に販売されている。この中華鍋洗浄機は、本体の内部に中華鍋を保持する保持部と、中華鍋に向けて水を噴射するノズルとを備えており、このノズルから5〜7MPaの吐出圧力で、4〜5Lの水道水を、20〜40秒間、中華鍋の内側面に噴射して洗浄するのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−30878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この従来例Aの調理鍋洗浄装置1においては、(a)洗浄ブラシ8に調理鍋4の油汚れ等が付着して、洗浄能力が次第に低下する、(b)洗浄ブラシ8が接触しない部分の汚れは落とせない、(c)洗浄ブラシ8に付着した油汚れ等を除去するのに手間が掛かる、(d)給湯口9から供給される温水は、洗浄ブラシ8で落とした汚れを単に洗い流す役目を果たすだけであり洗浄能力が低い、という種々の問題点を有している。
【0007】
また、従来例Bの中華鍋洗浄機は、水道水を5〜7MPaの高水圧で噴射するので、(e)洗浄音が大きくてうるさい、(f)水の消費量が多い、(g)ノズル、高圧ホース及びパッキン等が消耗し易いだけでなく、本体自体の耐久性に乏しい、という種々の問題点を有している。
【0008】
従って、従来例Aの調理鍋洗浄装置1においては、洗浄能力を高く維持し、満遍なく仕上がり、作業手間が掛からないものにすることに解決しなければならない課題を有している。
また、従来例Bの中華鍋洗浄機においては、洗浄音を低減させ、水の消費量を抑え、耐久性を向上させることに解決しなければならない課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来例の課題を解決するための本発明の要旨は、調理鍋の内側面を洗浄してから仕上げ濯ぎを行う調理鍋の洗浄装置であって、前記調理鍋を垂直に位置させて保持する保持部と、洗浄水を貯留する洗浄タンクと、該洗浄タンクと配管を介して連通する洗浄ポンプと、該洗浄ポンプから前記洗浄水が所定圧力で送出される洗浄ノズルパイプと、該洗浄ノズルパイプに設けられ、前記洗浄水を前記調理鍋に向けて噴射する洗浄ノズルと、電磁弁と、該電磁弁を介して仕上げ濯ぎ水が送出される仕上げ濯ぎノズルパイプと、該仕上げ濯ぎノズルパイプに設けられ、前記仕上げ濯ぎ水を前記調理鍋に向けて噴射する仕上げ濯ぎノズルとを少なくとも備え、前記調理鍋に向けて噴射された前記洗浄水及び前記仕上げ濯ぎ水が前記洗浄タンクに落下して、当該洗浄タンク内の洗浄水が繰り返し循環使用される構成であることである。
【0010】
また、前記洗浄ノズルからは、0.1〜0.5MPaの範囲の圧力で前記洗浄水が噴射されるように構成されていること、;
前記洗浄ノズルパイプは、洗浄ノズルパイプホルダから4本延設されて、全体で十字形状を呈し、前記洗浄ノズルパイプホルダを中心にして回動自在な構成であると共に、スイング機構によって洗浄水の噴射時にスイング動作すること、;
前記スイング機構は、駆動モータと、該駆動モータの駆動により回転動作する回転リンクと、該回転リンクの回転動作により出退動作が連続するリンクロッドとから構成されること、;
前記電磁弁には、仕上げ濯ぎポンプが連結していること、;
を含むものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る調理鍋の洗浄装置によれば、洗浄タンク内の洗浄水が繰り返し循環使用されるので、水の消費量を抑えることができる。つまり、水道水の使用を抑えつつ、流量を増加できるので、洗浄能力を高く維持できるのである。
また、従来例Aの調理鍋洗浄装置のように洗浄ブラシを用いないので、調理鍋の洗浄がムラ無く仕上がり、また、ブラシ清掃等の手間が掛からないという種々の優れた効果を奏する。
【0012】
洗浄ノズルからは、0.1〜0.5MPaの範囲の圧力で洗浄水が噴射されるように構成されていることによって、従来例Bの中華鍋洗浄機のような高圧で水を噴射しないので、洗浄音等の騒音が低減し、また、耐久性が向上するという種々の優れた効果を奏する。
【0013】
洗浄ノズルパイプは、洗浄ノズルパイプホルダから4本延設されて、全体で十字形状を呈し、洗浄ノズルパイプホルダを中心にして回動自在な構成であると共に、スイング機構によって洗浄水の噴射時にスイング動作することによって、洗浄水が調理鍋の内側面に当たった時に衝撃力が増加することとなり、汚れがいっそう落ち易くなって、洗浄能力がさらにアップするという優れた効果を奏する。
【0014】
スイング機構は、駆動モータと、該駆動モータの駆動により回転動作する回転リンクと、該回転リンクの回転動作により出退動作が連続するリンクロッドとから構成されることによって、駆動モーターを駆動するとリンクロッドが出退して、洗浄ノズルパイプが繰り返し連続的にスイング動作するという優れた効果を奏する。
【0015】
電磁弁には、仕上げ濯ぎポンプが連結していることによって、仕上げ濯ぎノズルから0.1MPa以上の圧力で仕上げ濯ぎ水が噴射できない場合には、仕上げ濯ぎポンプで加圧して圧力を上げることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る調理鍋の洗浄装置11の正面を示す断面図である。
【図2】本発明に係る調理鍋の洗浄装置11の側面を示す断面図である。
【図3】スイング機構34を説明するための、洗浄装置11の正面を示す断面図である。
【図4】スイング機構34を説明するための、洗浄装置11の側面を示す断面図である。
【図5】仕上げ濯ぎポンプ18及び仕上げ濯ぎノズルパイプ19を説明するための、洗浄装置11の正面を示す断面図である。
【図6】仕上げ濯ぎポンプ18及び仕上げ濯ぎノズルパイプ19を説明するための、洗浄装置11の側面を示す断面図である。
【図7】本発明に係る調理鍋の洗浄装置11の正面図である。
【図8】本発明に係る調理鍋の洗浄装置11の側面図である。
【図9】本発明に係る調理鍋の洗浄装置11の平面図である。
【図10】従来例Aに係る調理鍋洗浄装置1の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず、図1から図6において、符号11は調理鍋の洗浄装置を示し、この調理鍋の洗浄装置11は、調理鍋(中華鍋)12を垂直に位置させて保持する保持部13と、洗浄水を貯留する洗浄タンク14と、洗浄タンク14と配管31を介して連通する洗浄ポンプ15と、洗浄ポンプ15から洗浄水が所定圧力で送出される洗浄ノズルパイプ16と、洗浄ノズルパイプ16に設けられ、洗浄水を調理鍋12に向けて噴射する洗浄ノズル17と、仕上げ濯ぎポンプ18と、仕上げ濯ぎポンプ18から電磁弁40を介して仕上げ濯ぎ水が送出される仕上げ濯ぎノズルパイプ19と、仕上げ濯ぎノズルパイプ19に設けられ、仕上げ濯ぎ水を調理鍋12に向けて噴射する仕上げ濯ぎノズル20とから構成される。
【0018】
なお、洗浄水の噴射に係わる構成(洗浄タンク14、洗浄ポンプ15、洗浄ノズルパイプ16、スイング機構34等)と、仕上げ濯ぎ水の噴射に係わる構成(仕上げ濯ぎポンプ18、仕上げ濯ぎノズルパイプ19等)とは、同一の筐体内に設置されるものであるが、理解を容易にするために便宜上、図1から図6においてはそれらの構成の一部を省略して記載する。
【0019】
洗浄装置11は、図7から図9に示すように、外観が筺体形状に形成され、正面及び上面の一部を施蓋する正面扉21と、上面を施蓋するに天板扉22とを備え、これら正面扉21と天板扉22とを施蓋して取手23でロックする構成である。
【0020】
正面扉21の近傍には、図7に示すように、運転セレクトスイッチ24と、運転ランプ25と、電源ランプ26とが設けられている。また、筐体の内部においては、図2に示すように、略中央位置に壁部11aが形成され、この壁部11aを境にして正面扉21側に洗浄室11bが設けられる。
【0021】
保持部13は、正面扉21の内側に設けられており、上部と、壁部11a側と、下部の一部とが開口した略箱形状に形成されている。この保持部13は、調理鍋12を垂直に位置させて、当該調理鍋12の内側面を洗浄ノズルパイプ16に対して対向状態に保持する。なお、図2中の符号13aは、調理鍋12を保持部13にセットする際のガイド部を示し、符号12aは、調理鍋12の把手を示す。
【0022】
洗浄タンク14は、洗浄室11bの下方に設けられており、上部が開口した箱形を呈する。この洗浄タンク14の内部には、洗浄水を加熱するための加熱ヒータ27と、所定量を超えた洗浄水を排出するためのオーバーフローパイプ28と、洗浄水に含まれるゴミ等を濾過するための吸込みストレーナ29とが設けられている。また、洗浄タンク14の上部には、上方から落下する洗浄水に含まれるゴミ等を受けるためのストレーナパン30が設けられている。
【0023】
洗浄タンク14内には、水と所定量の洗剤とを投入するのであるが、あるいは、図示しない自動洗剤供給装置を設置して、この装置から自動的に適量の洗剤を洗浄タンク14内に投入する構成にしてもよい。
【0024】
洗浄ポンプ15は、配管31を介して洗浄タンク14と連結しており、洗浄タンク14内の洗浄水が送出される。この場合上述のように、洗浄水に含まれるゴミ等が吸込みストレーナ29で濾過される。また、洗浄ポンプ15は、配管32を介して洗浄ノズルパイプホルダ33に連結している。
【0025】
洗浄ノズルパイプホルダ33は、図1及び図2に示すように、略円筒形状に形成されている。この洗浄ノズルパイプホルダ33の外周部には、90度ずつの間隔を開けて4本の洗浄ノズルパイプ16が接続して、全体的に十字形状を呈する。
【0026】
1本の洗浄ノズルパイプ16には適宜な間隔を開けて2個の洗浄ノズル17が設けられており、即ち、全体に十字形状を呈する洗浄ノズルパイプ16には、合計8個の洗浄ノズル17を備える。
洗浄ノズル17は、洗浄水が0.1〜0.5MPaの範囲の圧力で、調理鍋12の内側面に向けて噴射するように構成されている。
【0027】
また、洗浄ノズルパイプホルダ33は、回動自在な構成になっている。つまり、洗浄ノズルパイプ16が、洗浄ノズルパイプホルダ33を中央にして回動すると共に、後述するスイング機構34によって、洗浄ノズル17から洗浄水を噴射する時に、洗浄ノズルパイプ16がスイング動作する構成になっている。
【0028】
スイング機構34は、図3及び図4に示すように、駆動モータ35と、駆動モータ35の駆動により回転動作する回転リンク36と、回転リンク36の回転動作により出退動作が連続するリンクロッド37とから構成されている。リンクロッド37の基部37aが回転リンク36に接続しており、先端部37bが洗浄ノズルパイプホルダ33の側部に接続している。
【0029】
このような構成のスイング機構34は、回転リンク36が回転すると、リンクロッド37が出退動作を連続的に繰り返し、その結果、洗浄ノズルパイプ16が約90度の間隔で連続的にスイング動作する(図3参照)。従って、洗浄水の噴射時にスイング動作をすることで、洗浄水が調理鍋12の内側面に当たった時に衝撃力が増し、汚れがいっそう落ち易くなって、洗浄能力がアップするのである。
【0030】
仕上げ濯ぎポンプ18は、図5及び図6に示すように、接続口38が設けられており、この接続口38が、図示しない給湯管又は水道管に配管を介して連結している。従って、仕上げ濯ぎポンプ18には、所定の湯又は水が供給される。
また、仕上げ濯ぎポンプ18は、配管39とその途中に設けられた電磁弁40とを介して、仕上げ濯ぎノズルパイプ19に連結している。
【0031】
なお、後述する仕上げ濯ぎノズル20から0.1MPa以上の圧力で仕上げ濯ぎ水が噴射できるならば、仕上げ濯ぎポンプ18は必ずしも必要ない。即ち、仕上げ濯ぎポンプ18を設置せずに、電磁弁40から直接に給湯管又は水道管へ配管を介して連結する構成であることが望ましい。
【0032】
電磁弁40は、配管39の途中に設けられており、仕上げ濯ぎノズルパイプ19への仕上げ濯ぎ水の送水を開閉する。
【0033】
仕上げ濯ぎノズルパイプ19は、図1及び図5に示すように、洗浄ノズルパイプ16の近傍に一対設けられている。また、仕上げ濯ぎノズルパイプ19は、上下の適宜部位で中央寄りにやや折曲した形状になっている。
【0034】
片方の仕上げ濯ぎノズルパイプ19には適宜な間隔を開けて6個の仕上げ濯ぎノズル20が設けられており、即ち、左右両方に位置する仕上げ濯ぎノズルパイプ19は、合計12個の仕上げ濯ぎノズル20を備える。
仕上げ濯ぎノズル20は、仕上げ濯ぎ水が0.1MPa以上の圧力で、調理鍋12の内側面に向けて噴射するように構成されている。
【0035】
なお、仕上げ濯ぎノズルパイプ19は、図5及び図6に示すように、固定式であるが、これを洗浄ノズルパイプ16と同様にスイング動作が可能な方式にしてもよい。この場合は、仕上げ濯ぎ水が調理鍋12の内側面に当たった時に衝撃力が増し、仕上げ濯ぎ能力がアップするのである。
【0036】
このように構成された調理鍋の洗浄装置11は、調理鍋12に向けて噴射された洗浄水及び仕上げ濯ぎ水が、洗浄タンク14に落下して再び貯留され、当該洗浄タンク14内の洗浄水が繰り返し循環使用される。従って、水道水の消費量を抑えつつ、流量を増加できるので、洗浄能力を高く維持できる。
【0037】
次に、以上のような調理鍋の洗浄装置11の動作について説明する。まず、運転セレクトスイッチ24を準備モードに設定すると、図示しない給水管から洗浄タンク14内に給水が開始される。給水量が規定の量に達すると、図示しないセンサの信号により、給水が停止し、加熱ヒータ27に通電して、洗浄タンク14内の洗浄水が加熱される。洗浄水の加熱温度は図示しないサーモスタットにより管理される。
【0038】
正面扉21を開成し、保持部13に調理鍋12をセットしてから、正面扉21を閉成し、取手23でロックする。
【0039】
そして、運転セレクトスイッチ24を運転モードにすると、洗浄ポンプ15が作動して洗浄タンク14から洗浄水が送水されると共に、洗浄ノズルパイプ16へ送水されて、洗浄ノズル17から、0.1〜0.5MPaの圧力で、洗浄水が調理鍋12の内側面に向けて噴射される。洗浄水の噴射と略同時に、駆動モータ35が駆動して、スイング機構34によって洗浄ノズルパイプ16が連続的にスイング動作する。このように洗浄が行われる時間は、約20秒程度に設定される。
【0040】
洗浄が終了すると、仕上げ濯ぎポンプ18が作動して電磁弁40が開成し、所定の湯又は水が仕上げ濯ぎノズルパイプ19へ送水され、仕上げ濯ぎノズル20から、0.1MPa以上の圧力で、湯又は水(仕上げ濯ぎ水)が調理鍋12の内側面に向けて噴射される。このように仕上げ濯ぎが行われる時間は、約5〜10秒程度に設定される。
【0041】
なお、上述のように、仕上げ濯ぎポンプ18を設置しない場合には、電磁弁40の開成によって、給湯管又は水道管から直接に湯又は水が仕上げ濯ぎノズルパイプ19へ送水される。
【0042】
調理鍋12を連続して順次洗浄する場合には、図示しないドアスイッチ(ドアセンサ)の作用によって、次に洗浄する調理鍋12を保持部13にセットしてから正面扉21を閉成すると、次の洗浄と仕上げ濯ぎとが自動的に行われる。
【0043】
調理鍋12に向けて噴射された洗浄水と湯又は水(仕上げ濯ぎ水)とは、上述のように、洗浄タンク14に落下して再び貯留され、当該洗浄タンク14内の洗浄水が繰り返し循環使用される。所定量を超えた洗浄水は、オーバーフローパイプ28で外部に排出される。また、洗浄の際に出たゴミや汚れは、ストレーナパン30で受けることができる他に、吸込みストレーナ29で濾過される。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の調理鍋の洗浄装置11は、主として中華鍋の洗浄を行うものであるが、中華鍋以外にも、様々な形状のフライパン類や調理鍋、あるいは容器類や食器類についても、応用して洗浄することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 調理鍋洗浄装置
2 調理台
3 前面扉
4 調理鍋
5 保持部
6 モータ
7 ブラシ固定ロータ
8 洗浄ブラシ
9 給湯口
10 温水開閉弁
11 調理鍋の洗浄装置
11a 壁部
11b 洗浄室
12 調理鍋(中華鍋)
12a 把手
13 保持部
13a ガイド部
14 洗浄タンク
15 洗浄ポンプ
16 洗浄ノズルパイプ
16a パイプ
17 洗浄ノズル
18 仕上げ濯ぎポンプ
19 仕上げ濯ぎノズルパイプ
20 仕上げ濯ぎノズル
21 正面扉
22 天板扉
23 取手
24 運転セレクトスイッチ
25 運転ランプ
26 電源ランプ
27 加熱ヒータ
28 オーバーフローパイプ
29 吸込みストレーナ
30 ストレーナパン
31 配管
32 配管
33 洗浄ノズルパイプホルダ
34 スイング機構
35 駆動モータ
36 回転リンク
37 リンクロッド
37a 基部
37b 先端部
38 接続口
39 配管
40 電磁弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理鍋の内側面を洗浄してから仕上げ濯ぎを行う調理鍋の洗浄装置であって、
前記調理鍋を垂直に位置させて保持する保持部と、
洗浄水を貯留する洗浄タンクと、
該洗浄タンクと配管を介して連通する洗浄ポンプと、
該洗浄ポンプから前記洗浄水が所定圧力で送出される洗浄ノズルパイプと、
該洗浄ノズルパイプに設けられ、前記洗浄水を前記調理鍋に向けて噴射する洗浄ノズルと、
電磁弁と、
該電磁弁を介して仕上げ濯ぎ水が送出される仕上げ濯ぎノズルパイプと、
該仕上げ濯ぎノズルパイプに設けられ、前記仕上げ濯ぎ水を前記調理鍋に向けて噴射する仕上げ濯ぎノズルと
を少なくとも備え、
前記調理鍋に向けて噴射された前記洗浄水及び前記仕上げ濯ぎ水が前記洗浄タンクに落下して、当該洗浄タンク内の洗浄水が繰り返し循環使用される構成であること
を特徴とする調理鍋の洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄ノズルからは、0.1〜0.5MPaの範囲の圧力で前記洗浄水が噴射されるように構成されていること
を特徴とする請求項1に記載の調理鍋の洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄ノズルパイプは、洗浄ノズルパイプホルダから4本延設されて、全体で十字形状を呈し、前記洗浄ノズルパイプホルダを中心にして回動自在な構成であると共に、スイング機構によって洗浄水の噴射時にスイング動作すること
を特徴とする請求項1に記載の調理鍋の洗浄装置。
【請求項4】
前記スイング機構は、駆動モータと、該駆動モータの駆動により回転動作する回転リンクと、該回転リンクの回転動作により出退動作が連続するリンクロッドとから構成されること
を特徴とする請求項3に記載の調理鍋の洗浄装置。
【請求項5】
前記電磁弁には、仕上げ濯ぎポンプが連結していること
を特徴とする請求項1に記載の調理鍋の洗浄装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate