説明

識別装置、再生装置、識別方法、再生方法、および光ディスク

【課題】コンテンツについてのユーザの自由な視聴と著作者の保護およびコンテンツの再生開始までの待ち時間の短縮化を図ること。
【解決手段】再生装置300に光ディスクを挿入し、セットアップ部304により、任意の記録領域に記録されているコンテンツをセットアップする。セットアップ完了後、検出部311により、そのコンテンツの記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する。メディア識別部312により、検出されたウォブルの周波数に基づいて記録領域のメディアの種類を識別する。再生専用メディアの場合、当該コンテンツの再生を開始する。記録可能メディアの場合、判定部302により、そのコンテンツの再生許可があるか否かを判定する。再生許可がない場合、当該コンテンツの再生を禁止する。一方、再生許可がある場合、再生部303により当該コンテンツの再生を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、識別装置、再生装置、識別方法、再生方法、および光ディスクに関する。ただし、この発明の利用は、上述した識別装置、再生装置、識別方法、再生方法、および光ディスクに限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、記録ディスクの種別を示すディスク種別情報が記録されている記録ディスクの原盤を容易に作成可能にした記録ディスクも提案されている。この記録ディスクでは、記録ディスクに形成されているグルーブトラックのウォブル形態によってこの記録ディスクの種別を表すことができる(たとえば、特許文献1を参照。)。
【0003】
上述した特許文献1で用いられているディスクは、単一メディアからなる1層の光ディスクであるが、現在、記録容量の増加のため単一メディアを多層にした多層ディスクも開発されている。このような多層ディスクでは、メディアの種類が単一であるため、多層ディスク全体についてセットアップ処理をおこない、任意の層を再生開始層として当該再生開始層に対してのみウォブル検出をおこなう。そして、ウォブル検出の検出結果から多層ディスクを構成する単一メディアの種類を識別する。このあと、その識別結果と、多層ディスクに記録されているコンテンツが著作権保護コンテンツであるか否かの判定結果とに基づいて、当該コンテンツが再生可能であるか否かを判断している。
【0004】
【特許文献1】特開2003−036543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、今後、上述した単一メディアの多層ディスクから、複数種類のメディアからなる多層ディスクの開発が予想される。このような多層ディスクが開発された場合、従来の再生装置では、再生開始層のみウォブル検出をおこない、当該再生開始層以外の他の層ではウォブル検出をおこなわないため、以下の問題点が生じると考えられる。
【0006】
たとえば、ウォブル検出の検出結果によって再生開始層のメディアが、DVD−RAM、DVD−R/RW、DVD+R/RWなどの記録可能メディア(たとえば、DVD+RW)であると識別された場合、当該再生開始層の記録可能メディアに著作権保護コンテンツが記録されていると、多層ディスク全体の再生が許可されないこととなる。
【0007】
したがって、再生開始層以外の他の層がDVD+RWとは異なる種類の記録可能メディア(たとえば、DVD−R)である場合、当該他の層に著作権保護されていないコンテンツが記録されていても再生が許可されないこととなる。これにより、当該コンテンツの再生は適法であるにもかかわらず、ユーザの自由な視聴を誤って禁止してしまうことになるという問題が生じると考えられる。
【0008】
また、上述した単一メディアの多層ディスクの場合、再生開始前に、任意の再生開始層についてのみのウォブル検出結果によって多層ディスク全体のメディアを識別している。したがって、ウォブル検出をおこなう前に、多層ディスクの全層、全ゾーンについてセットアップを完了しておかなければならず、再生開始までに時間がかかってしまうという問題が生じると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明にかかる識別装置は、メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明にかかる再生装置は、メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別手段と、前記識別手段によって識別された識別結果に基づいて、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツを再生する再生手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項11の発明にかかる識別方法は、メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出工程と、前記検出工程によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別工程と、を含んだことを特徴とする。
【0012】
請求項12の発明にかかる再生方法は、メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出工程と、前記検出工程によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別工程と、前記識別工程によって識別された識別結果に基づいて、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツを再生する再生工程と、を含んだことを特徴とする。
【0013】
請求項13の発明にかかる光ディスクは、複数の記録層を有する光ディスクであって、
前記複数の記録層のうち一の記録層に形成されているウォブルの周波数と前記一の記録層以外の他の記録層のウォブルの周波数とが異なる周波数となるように構成されたことを特徴とする。
【0014】
請求項14の発明にかかる光ディスクは、複数のゾーンを有する光ディスクであって、前記複数のゾーンのうち一のゾーンに形成されているウォブルの周波数と前記一のゾーン以外の他のゾーンのウォブルの周波数とが異なる周波数となるように構成されたことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる識別装置、再生装置、識別方法、再生方法、および光ディスクの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
(光ディスクの構造)
まず、この発明の実施の形態にかかる光ディスクの構造について説明する。光ディスクは、メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する。ここで、メディアとは、音楽CD、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM、DVD−R/RW、DVD+R/RW、DVD−RAMなどの記録媒体である。また、記録領域とは、光ディスクを構成する複数の記録層とすることができる。
【0017】
図1は、この発明の実施の形態にかかる光ディスクの一例を示す模式図である。図1において、光ディスク100は、メディアの種類が異なるm層(m=2,3,4,・・・,i,・・・)の記録層Lから構成されている。たとえば、第1記録層L1はDVD−RO
M、・・・、第i記録層LiはDVD+RW、・・・、第m記録層LmはDVD−Rとす
ることができる。
【0018】
また、光ディスクの記録領域は、一または複数の記録層のうち任意の記録層において、光ディスクの径方向に区分した複数のゾーンによっても構成することもできる。図2は、この発明の実施の形態にかかる光ディスクの他の例を示す模式図である。図2において、光ディスク200は、m層(m=1,2,3,4,・・・,i,・・・)の記録層Lから
構成され、各記録層は、n個(n=2,3,4,・・・,j,・・・)のゾーンが記録領域として形成されている。たとえば、第i記録層Liにおいて、第1ゾーンZ1はDVD
−ROM、・・・、第jゾーンZjはDVD+RW、・・・、第nゾーンZnはDVD−Rとすることができる。
【0019】
(再生装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる再生装置の機能的構成について説明する。図3は、この発明の実施の形態にかかる再生装置の機能的構成を示すブロック図である。図3において、再生装置300は、識別装置301と、判定部302と、再生部303と、セットアップ部304と、を備えている。
【0020】
識別装置301は、検出部311とメディア識別部312とを備える。検出部311は、メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する。具体的には、図1に示した光ディスク100の任意の記録層Liに形成されているウォブルの周波数を検出する。同様に、図2に示した光ディスク200の任意のゾーンZjに形成されているウォブルの周波数を検出する。このウォブルの周波数の検出は、図1または図2に示した光ディスク100,200を再生装置300に挿入した場合におこなう。
【0021】
メディア識別部312は、検出部311によって検出された検出結果に基づいて、任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する。具体的には、検出結果となるウォブルの周波数により、任意の記録領域(第i記録層Liまたは第jゾーンZj)におけるメディアが、音楽CD、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD−RAMのうちいずれのメディアであるかを識別する。
【0022】
このように、この識別装置301によれば、記録領域ごとにウォブルの周波数を検出してメディアの種類を識別することとしているため、メディアの種類を記録領域ごとに確認することができる。
【0023】
再生部303は、メディア識別部312によって識別された識別結果に基づいて、任意の記録領域に記録されているコンテンツを再生する。ここで、再生とは、たとえば、任意の記録領域からコンテンツのデータを読み取ってバッファに保持し、所定量蓄積されてから順次データを出力することによって、再生(絵や音出し)をおこなうことである。
【0024】
また、再生部303は、具体的には、識別結果が音楽CD、CD−ROM、DVD−ROMなどの再生専用メディアである場合、その記録領域に記録されているコンテンツをそのまま再生する。一方、識別結果がCD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD−RAMなどの記録可能メディアである場合、後述する判定部302による判定結果に基づいて再生する。このように、この再生部303では、識別装置301により記録領域ごとにメディアの種類を確認することができるため、異なるメディアであっても記録領域ごとにコンテンツを再生することができる。
【0025】
また、判定部302は、メディア識別部312によってメディアの種類が記録可能メディアであると識別された場合、任意の記録領域に記録されているコンテンツについて再生が許可されているか否かを判定する。具体的には、コンテンツが著作権保護されている場合に、再生装置300で再生が許可されているか否かを判定する。
【0026】
たとえば、CSS(Content Scrambling System)、CPPM(Content Protection for Prerecorded Media)、CPRM(Content Protection for Recordable Media)などの暗号化技術により、記録領域内のコンテンツがこの再生装置300で再生が許可されているか否かを判定することができる。また、暗号化技術のほか、記録領域のメディアが有するリージョンコード(リージョナルコードともいう)によっても再生装置300で再生が許可されているか否かを判定することができる。
【0027】
そして、再生部303は、判定部302によって再生が許可されていると判定された場合、当該コンテンツを再生し、判定部302によって再生が許可されていないと判定された場合、当該コンテンツを再生禁止にする。このように、再生部303では、識別装置301により記録領域ごとにメディアの種類を確認することができるため、コンテンツの著作権保護の有無を記録領域ごとに判断することができる。
【0028】
また、セットアップ部304は、検出部311によるウォブルの周波数の検出に先立って、任意の記録領域に記録されているコンテンツのみを再生するためのセットアップをおこなう。ここで、セットアップとは、光ディスク100,200の挿入後の光ディスク100,200の回転処理、フォーカスクローズ、トラッキングクローズ、その他各種自動調整などの処理であり、任意の記録領域に記録されているコンテンツのみについておこなう。
【0029】
この場合、検出部311は、セットアップ部304によってセットアップがおこなわれたコンテンツの記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する。そして、再生部303はこの検出結果に基づいて当該コンテンツを再生する。これにより、任意の記録領域に記録されているコンテンツの再生開始までの待ち時間が、当該コンテンツについての再生開始に必要なセットアップの時間(セットアップ時間)のみとなるため、光ディスクの全記録層L、全ゾーンZのセットアップの完了を待たずに、当該コンテンツの再生を開始することができる。
【0030】
この場合、他のコンテンツのセットアップについては、先に再生されたコンテンツの再生中に、セットアップ部304が他のコンテンツのセットアップをおこない、検出部311がそのウォブルの周波数を検出し、他のコンテンツを再生開始可能な待機状態とすることができる。すなわち、先に再生されたコンテンツ以外の他のコンテンツのセットアップを、先に再生されたコンテンツの再生処理と同時進行でおこなうことができる。
【0031】
なお、セットアップ部304は、先に再生されたコンテンツの記録領域の次の記録領域に記録されているコンテンツを他のコンテンツとしてセットアップすることとしてもよく、また、ユーザからの操作入力によって指定されたコンテンツを他のコンテンツとしてセットアップすることとしてもよい。
【0032】
(再生処理手順)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる再生処理手順について説明する。図4は、この発明の実施の形態にかかる再生処理手順を示すフローチャートである。まず、再生装置300に光ディスク100(または光ディスク200)を挿入し(ステップS401)、セットアップ部304により、任意の記録領域に記録されているコンテンツのセットアップをおこなう(ステップS402)。
【0033】
つぎに、セットアップの完了後、検出部311によりウォブル検出、すなわち、そのコンテンツの記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する(ステップS403)。そして、メディア識別部312により、検出されたウォブルの周波数に基づいて、記録領域のメディアの種類を識別する(ステップS404)。
【0034】
そして、再生専用メディアである識別された場合(ステップS405:再生専用)、当該コンテンツの再生を開始する(ステップS408)一方、記録可能メディアであると識別された場合(ステップS405:記録可能)、その記録領域に記録されているコンテンツの再生許可があるか否かを判定する(ステップS406)。再生許可がない場合(ステップS406:No)、当該コンテンツの再生を禁止する(ステップS407)。
【0035】
一方、再生許可がある場合(ステップS406:Yes)、当該コンテンツの再生を開始する(ステップS408)。このあと、終了する場合(ステップS409:Yes)、たとえば、光ディスク100(200)の全コンテンツの再生が終了した場合や再生終了の入力があった場合、一連の処理を終了する。一方、終了しない場合(ステップS409:No)、ステップS402に移行して、セットアップ部304により、他のコンテンツのセットアップをおこなう。
【0036】
この実施の形態によれば、記録領域ごとにウォブルの周波数を検出してメディアの種類を識別することとしているため、メディアの種類を記録領域ごとに確認することができる。また、任意の記録領域に記録されているコンテンツの再生開始までの待ち時間が、当該コンテンツについての再生開始に必要なセットアップ時間のみとなるため、光ディスク100,200の全記録層L、全ゾーンZのセットアップの完了を待たずに、当該コンテンツの再生を開始することができる。
【0037】
これにより、記録領域ごとにメディアの種類が異なる単一の光ディスクであっても、光ディスク100(または光ディスク200)を挿入してから再生開始までの待ち時間を大幅に短縮することができる。したがって、ユーザは、光ディスク100(または光ディスク200)の挿入後、即座に映像や音声を視聴することができる。
【実施例】
【0038】
ここで、上述した実施の形態にかかる光ディスク100,200および再生装置300の実施例について説明する。
【0039】
(光ディスクの構造)
まず、上述した実施の形態の一実施例にかかる光ディスクの構造について説明する。図5は、実施例にかかる光ディスクの一例を示す模式図である。この光ディスク500は、メディアの種類が異なる2層の記録層L(L1、L2)を記録領域とする2層構造のディスクである。ここでは、一例として、第1記録層L1のメディアはDVD+RW、第2記録層L2のメディアはDVD−Rとする。
【0040】
図6は、図5に示した2層構造の光ディスクの積層構造を示す断面図である。図6において、光ディスク500は、読取面を有する基板601と、第1誘電層602と、第1記録層L1(DVD+RW)と、第2誘電層603と、レーザ光を透過/反射する半透過層604と、第2記録層L2(DVD−R)と、レーザ光を反射する反射層605と、オーバーコート606と、接着層607と、カバー基板608と、印刷層609とから構成されている。
【0041】
図7は、実施例にかかる光ディスクの他の例を示す模式図である。この光ディスク700は、各記録層L(第1記録層L1、第2記録層L2)において、光ディスク700の径方向に区分した3個ゾーンZ(Z1〜Z3)が構成された光ディスクである。図8は、図7に示した光ディスク700の各記録層L1、L2の概略エリア構成を示す説明図である。図8において、記録領域となる各ゾーンZ1〜Z3は、光ディスク700の内周側から外周側に向かって、PCA801(Power Calibration Area)、RMA(Recording Management Area)802、リードイン領域803、データ領域805、リードアウト領域806からなる構造とされている。
【0042】
PCA801は、レーザ光の記録パワーを決定するときの試し書きをおこなう領域であり、RMA802は記録に関する管理情報を書き込む領域である。なお、記録領域のメディアがDVD−ROMである場合には、このPCA801およびRMA802は設けられていない。リードイン領域803は、ゾーンZ1(またはZ2、Z3)の開始を示しており、リードイン領域803内には、この光ディスク700に関する各種制御データが記録されている制御データ領域(CDA)804が形成されている。データ領域805には、コンテンツに関するデータが記録されている。リードアウト領域806は、ゾーンZ1(またはZ2、Z3)の終了を示している。
【0043】
図9は、図5または図7に示した各記録層Lまたは各ゾーンZの記録面の一部を示す斜視図である。図9中、矢印X方向は、光ディスク500,700の周方向をあらわしている。図9において、記録面900にはデータを書き込むためのグルーブ901が形成されており、記録面900上において同心円状または螺旋状に形成されている。グルーブ901上には、記録マーク910が記録されている。
【0044】
また、グルーブ901は、その延在する方向に沿って所定周期で正弦波状に蛇行した形状とされている。この蛇行形状はウォブル(またはウォブリング、グルーブウォブリングともいう)902と呼ばれ、メディアの種類によってその周波数(周期)が異なる。なお、再生専用メディアにはウォブル902は形成されていない。グルーブ901は、隣接するランド903によって挟まれている。
【0045】
(再生装置のハードウェア構成)
つぎに、この発明の実施例にかかる再生装置のハードウェア構成について説明する。図10は、この発明の実施例にかかる再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図10において、再生装置1000は、CPU1001と、ROM1002と、RAM1003と、HDD(ハードディスクドライブ)1004と、HD(ハードディスク)1005と、光ディスクドライブ1006と、光ディスク1007(光ディスク500または光ディスク700)と、映像/音声I/F(インターフェース)1008と、ディスプレイ1009と、スピーカ1010と、入力I/F(インターフェース)1011と、リモコン1012と、キーボード/マウス1013と、通信I/F(インターフェース)1014と、を備えている。また、各構成部1001〜1014はバス1016によってそれぞれ接続されている。
【0046】
ここで、CPU1001は、再生装置1000の全体の制御を司る。ROM1002は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM1003は、CPU1001のワークエリアとして使用される。HDD1004は、CPU1001の制御にしたがってHD1005に対するデータのリード/ライトを制御する。HD1005は、HDD1004の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0047】
光ディスクドライブ1006は、CPU1001の制御にしたがって光ディスク1007に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク1007は、光ディスクドライブ1006の制御にしたがって記録されたデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク1007として、書き込み可能な記録媒体を用いることもできる。
【0048】
また、映像/音声I/F(インターフェース)1008は、映像表示用のディスプレイ1009と音声出力用のスピーカ1010(あるいはヘッドホン)に接続される。ディスプレイ1009には、カーソル、アイコン、メニュー、ウィンドウ、あるいはツールボックスをはじめ、文字や画像等の各種データが表示される。このディスプレイ1009は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。スピーカ1010からは、音声が出力される。
【0049】
また、入力I/F1011は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えたリモコン1012やキーボード/マウス1013から送信されてくるデータを入力する。キーボード/マウス1013は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなうキーボードと、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなうマウスからなる。
【0050】
キーボード1013は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーであってもよく、マウス1013は、ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。また、不図示であるが必要に応じて出力I/Fを設け、この出力I/Fを介して文字や画像を光学的に読み取るスキャナや、文字や画像を印刷するプリンタを接続することができる。
【0051】
また、通信I/F1014は、無線、あるいは通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク1015に接続され、このネットワーク1015を介して他の装置に接続される。そして、通信I/F1014は、ネットワーク1015とCPU1001とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。ネットワーク1015には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網等がある。
【0052】
つぎに、図10に示した光ディスクドライブ1006のハードウェア構成について説明する。図11は、図10に示した光ディスクドライブ1006のハードウェア構成を示すブロック図である。図11において、光ディスクドライブ1006は、サーボ信号処理回路1101と、ドライバ回路1102と、スピンドルモータ1103と、光ピックアップ1104と、RF増幅回路1105と、ウォブル検出回路1106と、から構成されている。
【0053】
サーボ信号処理回路1101は、スピンドルモータ1103と光ピックアップ1104の動作を制御する。具体的には、サーボ信号処理回路1101は、CPU1001からの指令により、ドライバ回路1102に対してモータ制御信号Sdおよびサーボ制御信号Scを出力する。ドライバ回路1102は、スピンドルモータ1103に対してモータ制御信号Sdを供給し、光ピックアップ1104に対してサーボ制御信号Scを供給する。
【0054】
スポンドルモータ1103は、ドライバ回路1102からのモータ制御信号Sdに基づき光ディスク1007を回転させる。光ピックアップ1104は、ドライバ回路1102からのサーボ制御信号Scに基づき、光ディスク1007の径方向に移動する。また、光ピックアップ1104は、光ディスク1007の読取面にレーザ光を照射するとともに、読取面1007aのピットに対応した反射レーザ光を受光する。光ピックアップ1104は、反射レーザ光を電気信号Saに変換し、RF増幅回路1105に出力する。RF増幅回路1105は、光ピックアップ1104からの電気信号Saを増幅し、RF信号Sgとしてサーボ信号処理回路1101に出力する。
【0055】
また、サーボ信号処理回路1101は、RF信号Sgを復調してエラー訂正などの信号処理をおこなう。そして、信号処理されたRF信号Sgを映像/音声I/F1008に出力する。映像/音声I/F1008は、信号処理されたRF信号Sgを映像信号あるいは音声信号に変換処理し、かつその変換処理された各信号をデジタルーアナログ変換して、ディスプレイ1009やスピーカ(ヘッドホン)1010に出力する。これにより、光ディスク1007に記録されたコンテンツを再生することができる。
【0056】
また、RF増幅回路1105は、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等を生成し、サーボ信号処理回路1101に出力する。そして、サーボ信号処理回路1101は、それらの信号に基づきサーボ制御信号Scを生成してドライバ回路1102に出力する。ドライバ回路1102は、そのサーボ制御信号Scに基づき光ピックアップ1104のフォーカスクローズ(フォーカス調整)、トラッキングクローズ(トラッキング調整)やスピンドルモータ1103の回転数の制御などのセットアップをおこなう。
【0057】
また、RF増幅回路1105は、光ピックアップ1104からの電気信号Saを増幅して、プッシュプル信号Sbとしてウォブル検出回路1106に出力する。ウォブル検出回路1106は、CPU1001からの制御信号Shにより、プッシュプル信号Sbから図9に示したウォブル902の周波数を検出する。図示しないが、ウォブル検出回路1106は、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD−RAMに形成されているウォブル902の周波数を検出するフィルタ回路を有している。
【0058】
ウォブル検出回路1106は、内部のフィルタ回路から得られる帯域制限信号Seをサーボ信号処理回路1101に出力する。サーボ信号処理回路1101は、帯域制限信号Seの周波数を計測し、その周波数値をCPU1001に出力する。CPU1001は、その周波数値にしたがって光ディスク1007の記録領域におけるメディアの種類を識別する。
【0059】
また、CPU1001によって光ディスク1007の記録領域におけるメディアの種類が識別された場合、当該記録領域に記録されているコンテンツの再生を設定する。すなわち、CPU1001がサーボ信号処理回路1101に、メディアの種類に応じた設定に関する指令を送ることにより、サーボ信号処理回路1101がドライバ回路1102を制御して、スピンドルモータ1103の回転数や、光ピックアップ1104から照射されるレーザ光の強度などを設定する。
【0060】
なお、図4に示した検出部311は、ウォブル検出回路1106およびサーボ信号処理回路1101によってその機能を実現することができる。また、図4に示したメディア識別部312は、図10に示したROM1002、RAM1003、HD1005などの記録媒体に記録されたプログラムをCPU1001が実行することによってその機能を実現することができる。
【0061】
また、図4に示した再生部303は、サーボ信号処理回路1101、ドライバ回路1102、スピンドルモータ1103、光ピックアップ1104、RF増幅回路1105、または映像/音声I/Fによってその機能を実現することができる。また、図4に示した判定部302は、ROM、RAM、HDなどの記録媒体に記録されたプログラムをCPU1001が実行することによってその機能を実現することができる。また、図4に示したセットアップ部304は、サーボ信号処理回路1101、ドライバ回路1102、スピンドルモータ1103、光ピックアップ1104、RF増幅回路1105によってその機能を実現することができる。
【0062】
(再生処理手順)
つぎに、実施例にかかる再生処理手順について説明する。図12は、実施例にかかる再生処理手順を示すフローチャートである。ここでは、図2に示したような、記録層数がm、各記録層のゾーン数がnである光ディスクにおいて、第i記録層の第jゾーンの記録領域P(i,j)に記録されているコンテンツを再生するものとする。
【0063】
図12において、まず、c=0、i=1,j=1に設定する(ステップS1201)。光ディスクを挿入した場合、第1記録層の最内周のゾーンである記録領域P(i,j)(=P(1,1))にシークして(ステップS1202)、記録領域P(i,j)のセットアップをおこなう(ステップS1203)。そして、セットアップ完了後、この記録領域P(i,j)に記録されているコンテンツのデータを読み取って、バッファに記録する(ステップS1204)。
【0064】
つぎに、コンテンツのデータがバッファに所定量貯まっていない場合(ステップS1205:No)、ステップS1204に移行して、データをバッファに記録する。一方、コンテンツのデータがバッファに所定量貯まった場合(ステップS1205:Yes)、ウォブル検出、すなわち、現在の記録領域P(i,j)に形成されているウォブル902の周波数を検出する(ステップS1206)。そして、検出結果に基づいてメディアを識別する(ステップS1207)。
【0065】
現在の記録領域P(i,j)のメディアが、再生専用メディアであると識別された場合(ステップS1208:再生専用)、ステップS1211へ移行する。一方、現在の記録領域P(i,j)のメディアが、記録可能メディアであると識別された場合(ステップS1208:記録可能)、現在の記録領域P(i,j)に著作権保護コンテンツが記録されているか否かを確認する(ステップS1209)。
【0066】
そして、著作権保護コンテンツがある場合(ステップS1209:Yes)、現在の記録領域P(i,j)での再生を禁止し(ステップS1210)、ステップS1214に移行する。一方、著作権保護コンテンツがない場合(ステップS1209:No)、または、現在の記録領域P(i,j)のメディアが、再生専用メディアであると識別された場合(ステップS1208:再生専用)、cの値をインクリメントする(ステップS1211)。
【0067】
そして、c≠1の場合(ステップS1212:No)、ステップS1214に移行する。一方、c=1の場合(ステップS1212:Yes)、バッファからデータを読み出して現在の記録領域P(i,j)に記録されているコンテンツの再生を開始する(ステップS1213)。つぎに、j≠nの場合(ステップS1214:No)、jの値をインクリメントして(ステップS1215)、同一記録層(第i記録層)内の隣接ゾーンの記録領域記録領域P(i,j)にシークする(ステップS1216)。そして、ステップS1203に移行して、セットアップをおこなう。
【0068】
また、ステップS1214において、j=nの場合(ステップS1214:Yes)、i=mであれば(ステップS1217:Yes)、一連の処理を終了する。この場合、ステップS1213で再生が開始されたコンテンツの再生を継続し、バッファ内にデータがなくなった場合、再生が終了する。一方、i≠mの場合(ステップS1217:No)、iの値をインクリメントするとともに、jの値を1にセットする(ステップS1218)。その後、記録領域P(i,j)にシークする(ステップS1219)。そして、ステップS1203に移行して、セットアップをおこなう。
【0069】
なお、図12に示したフローチャートにおいて、ステップS1202〜S1219の間で、ユーザから任意のコンテンツの再生指示入力があった場合は、ユーザからの再生指示を優先して、そのコンテンツが記録されている記録領域P(i,j)にシークし、ステップS1203に移行して、セットアップをおこなうこととする。
【0070】
つぎに、従来の同一メディア多層ディスクとの再生開始までの処理時間の比較について説明する。ここでは、簡単に、図7に示したような2層×3ゾーン構造の同一メディアの光ディスクを用いて説明する。
【0071】
ここで、光ディスクの挿入時間を3秒、同一層内で他のゾーンにシークする時間を2.5秒、1ゾーンを再生するために必要なセットアップ時間を7秒、他の層にシークしてからシーク後の層を再生するために必要なセットアップ時間を7秒とする。
【0072】
まず、従来の光ディスクを従来の再生装置に挿入してから記録領域P(1,1)のセットアップが完了するまでの時間T1は10秒となる。つぎに、記録領域P(1,1)から記録領域P(1,2)にシークして記録領域P(1,2)のセットアップが完了するまでの時間T2は9.5秒となる。そのあと、記録領域P(1,2)から記録領域P(1,3)にシークして記録領域P(1,3)のセットアップが完了するまでの時間T3は9.5秒となる。
【0073】
つぎに、記録領域P(1,3)から記録領域P(1,1)にシークする時間T4は2.5秒である。このあと、記録領域P(1,1)から記録領域P(2,1)にシークして記録領域P(2,1)のセットアップが完了するまでの時間T4は7秒である。つぎに、記録領域P(2,1)からゾーンP(2,2)にシークして記録領域P(2,2)のセットアップが完了するまでの時間T5は9.5秒となる。そのあと、記録領域P(2,2)から記録領域P(2,3)にシークして記録領域P(2,3)のセットアップが完了するまでの時間T5は9.5秒となる。
【0074】
つぎに、記録領域P(2,3)から記録領域P(2,1)にシークする時間T6は2.5秒である。このあと、記録領域P(2,1)から記録領域P(1,1)にシークする時間T7が7秒となる。したがって、従来の光ディスクを従来の再生装置300に挿入してから全記録領域のセットアップが完了するまでのトータル時間Tは、時間T1〜T7を合計すると、67秒となる。すなわち、このあと、再生開始層のウォブル検出をおこない、メディアの識別、著作権保護コンテンツか否かの判定をおこなって、再生を開始することとなる。
【0075】
一方、図7に示した本実施例の光ディスク700では、記録領域P(i,j)、たとえば記録領域P(1,1)に形成されているウォブル902の周波数を検出する前に、記録領域P(1,1)のセットアップをおこない、他の記録領域P(1,2)〜P(2,3)のセットアップは、記録領域P(1,1)に記録されているコンテンツの再生中におこなうことができるため、再生開始までの所要時間は、記録領域P(1,1)のセットアップが完了するまでの時間T1=10秒となる。
【0076】
この所要時間は、記録層数mやゾーン数nが増加しても変わらないため、異なるメディアの記録層LやゾーンZが追加されて記憶容量が増大しても、一定の所要時間を維持することができ、光ディスク700を再生装置1000に挿入してから即座に再生することができる。
【0077】
また、図7に示した光ディスク700は、たとえば、第1記録層L1のメディアが記録可能メディア(たとえば、DVD−RW)、第2記録層L2のメディアも記録可能メディア(たとえば、DVD−R)である2種類のメディア構造であり、第1記録層L1には著作権保護コンテンツが記録され、第2記録層L2には著作権保護コンテンツが記録されていないものとする。
【0078】
ここで、第1記録層L1を再生開始層としてウォブル検出をおこなうと、検出結果により第1記録層L1は記録可能メディアと識別されるため、第1記録層L1についてのみ著作権保護コンテンツであるか否かの確認がおこなわれる。この場合、著作権保護コンテンツがあると判定されるため、第2記録層L2に著作権保護コンテンツがない場合であっても、光ディスク700全体として再生が許可されないこととなり、第2記録層L2に記録されているコンテンツを視聴することができない。
【0079】
一方、本実施例では、記録層Lごとにウォブル検出をおこなうため、第1記録層L1のウォブル検出およびメディア識別のあと、著作権保護コンテンツであるか否かを確認する。この場合、著作権保護コンテンツがあると判定されるため、第1記録層L1のコンテンツについては、再生が許可されない。また、本実施例の再生装置1000では、第2記録層L2のコンテンツについてもウォブル検出およびメディア識別をおこなう。
【0080】
このウォブル検出およびメディア識別のあと、第2記録層L2のコンテンツについても著作権保護コンテンツであるか否かを確認する。この場合、著作権保護コンテンツがないと判定されるため、第2記録層L2のコンテンツについては、再生が許可されることとなる。したがって、本実施例によれば、記録領域(記録層L、ゾーンZ)ごとに再生可否を判断することができ、記録領域ごとにメディアの種類が異なる光ディスクであっても、当該光ディスク内の再生許可されているすべてのコンテンツを再生することができる。
【0081】
このように、上述した実施の形態および実施例によれば、再生が適法なコンテンツについての再生禁止処理を防止することができる。これにより、再生が適法なコンテンツについて、ユーザの自由な視聴を保障することができる。また、記録領域(記録層、ゾーン)ごとにメディアの種類が異なるため、記録領域ごとのウォブル検出に先立って当該記録領域についてのみセットアップをおこなうため、光ディスク挿入後再生開始前に、光ディスクの全記録層および全ゾーンにわたってセットアップを完了しておく必要もなく、再生開始までの待ち時間の短縮化を図ることができる。
【0082】
以上のことから、上述した実施の形態および実施例によれば、記録領域ごとにメディアの種類が異なる光ディスクについて、記録領域ごとにウォブル検出をおこなうことによって、コンテンツについてのユーザの自由な視聴と著作者の保護を図ることができるという効果を奏する。また、セットアップ時間の短縮によりコンテンツの再生開始までの待ち時間の短縮化を図ることができるという効果を奏する。
【0083】
なお、本実施の形態および実施例にかかる識別装置、再生装置、識別方法、再生方法、および光ディスクは、CDプレーヤ、CD−R/RWドライブ、DVDプレーヤ、DVDレコーダ、DVD±R/RWドライブ、DVD−RAMドライブ、DVDマルチドライブなどの光ディスクドライブや再生装置、記録再生装置に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】この発明の実施の形態にかかる光ディスクの一例を示す模式図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる光ディスクの他の例を示す模式図である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる再生装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態にかかる再生処理手順を示すフローチャートである。
【図5】実施例にかかる光ディスクの一例を示す模式図である。
【図6】図5に示した2層構造の光ディスクの積層構造を示す断面図である。
【図7】実施例にかかる光ディスクの他の例を示す模式図である。
【図8】図7に示した光ディスクの各記録層の概略エリア構成を示す説明図である。
【図9】図5または図7に示した各記録層または各ゾーンの記録面の一部を示す斜視図である。
【図10】この発明の実施例にかかる再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した光ディスクドライブのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図12】実施例にかかる再生処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
100,200,1007(500,700) 光ディスク
300 再生装置
301 識別装置
302 判定部
303 再生部
304 セットアップ部
311 検出部
312 メディア識別部
L 記録層
Z ゾーン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別手段と、
を備えることを特徴とする識別装置。
【請求項2】
前記光ディスクは、メディアの種類が異なる複数の記録層を前記記録領域とする多層構造であることを特徴とする請求項1に記載の識別装置。
【請求項3】
前記光ディスクは、1または複数の記録層を有し、任意の記録層においてメディアの種類が異なる複数のゾーンを前記記録領域とする構造であることを特徴とする請求項1に記載の識別装置。
【請求項4】
メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別手段と、
前記識別手段によって識別された識別結果に基づいて、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツを再生する再生手段と、
を備えることを特徴とする再生装置。
【請求項5】
前記再生手段は、
前記識別手段によってメディアの種類が再生専用メディアであると識別された場合、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツを再生することを特徴とする請求項4に記載の再生装置。
【請求項6】
前記識別手段によってメディアの種類が記録可能メディアであると識別された場合、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツについて再生が許可されているか否かを判定する判定手段を備え、
前記再生手段は、
前記判定手段によって再生が許可されていると判定された場合、当該コンテンツを再生し、前記判定手段によって再生が許可されていないと判定された場合、当該コンテンツを再生しないことを特徴とする請求項4または5に記載の再生装置。
【請求項7】
前記検出手段によるウォブルの周波数の検出に先立って、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツのみを再生するためのセットアップをおこなうセットアップ手段を備え、
前記検出手段は、
前記セットアップ手段によってセットアップがおこなわれたコンテンツの記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の再生装置。
【請求項8】
前記セットアップ手段は、
前記再生手段によって再生されたコンテンツ以外の他のコンテンツのみを再生するためのセットアップをおこない、
前記検出手段は、
前記セットアップ手段によってセットアップがおこなわれた他のコンテンツの記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出することを特徴とする請求項7に記載の再生装置。
【請求項9】
前記光ディスクは、メディアの種類が異なる複数の記録層を前記記録領域とする多層構造であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一つに記載の再生装置。
【請求項10】
前記光ディスクは、1または複数の記録層を有し、任意の記録層においてメディアの種類が異なる複数のゾーンを前記記録領域とする構造であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一つに記載の再生装置。
【請求項11】
メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別工程と、
を含んだことを特徴とする識別方法。
【請求項12】
メディアの種類が異なる複数の記録領域を有する光ディスクから、任意の記録領域に形成されているウォブルの周波数を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された検出結果に基づいて、前記任意の記録領域におけるメディアの種類を識別する識別工程と、
前記識別工程によって識別された識別結果に基づいて、前記任意の記録領域に記録されているコンテンツを再生する再生工程と、
を含んだことを特徴とする再生方法。
【請求項13】
複数の記録層を有する光ディスクであって、
前記複数の記録層のうち一の記録層に形成されているウォブルの周波数と前記一の記録層以外の他の記録層のウォブルの周波数とが異なる周波数となるように構成されたことを特徴とする光ディスク。
【請求項14】
複数のゾーンを有する光ディスクであって、
前記複数のゾーンのうち一のゾーンに形成されているウォブルの周波数と前記一のゾーン以外の他のゾーンのウォブルの周波数とが異なる周波数となるように構成されたことを特徴とする光ディスク。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−92587(P2006−92587A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272919(P2004−272919)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】