説明

貯湯式給湯機

【課題】使用者のストレスを軽減可能に湯切れ予防運転が可能な貯湯式給湯機を提供する。
【解決手段】貯湯式給湯機は、貯湯タンクと、貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプユニットと、貯湯タンク内の湯水と市水とを混合する給湯用電動混合弁と、給湯温度と当該給湯温度より低い予防給湯温度とを設定可能なリモコンと、給湯用電動混合弁を制御する本体ユニット制御部とを備える。本体ユニット制御部は、ヒートポンプユニットが貯湯タンク内の湯水を沸き上げている場合、給湯用電動混合弁から出湯される湯水の温度が予防給湯温度となるよう給湯用電動混合弁を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯湯式給湯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、湯切れを防止するための運転機能を備える貯湯式給湯機の中には、貯湯タンク内の残湯量に応じて、蛇口から給湯される湯の温度を予め設定された給湯温度よりも低下させるものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−183932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1に示される貯湯式給湯機では、使用者の意思に関係なく貯湯タンク内の残湯量に応じて、給湯する湯水の温度を自動的に低くする。このため、予め設定された給湯温度で給湯したい使用者にとっては、設定温度より低い温度での給湯を我慢して使用しなくてはならず、ストレスに感じられる恐れがあった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、使用者のストレスを軽減可能に湯切れ予防運転が可能な貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、貯湯式給湯機であって、湯水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプユニットと、給湯する際に前記貯湯タンク内の湯と市水とを混合する給湯用電動混合弁と、給湯される湯水の温度である給湯温度を設定する操作入力を受け付ける第1入力受付手段と、前記給湯用電動混合弁から出湯される湯水が前記給湯温度となるよう前記給湯用電動混合弁を制御する制御手段と、前記給湯温度とは別に当該給湯温度よりも低い温度である予防給湯温度を設定する操作入力を受け付ける第2入力受付手段とを備え、前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットが前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げている場合、前記給湯用電動混合弁から出湯される湯水の温度が前記予防給湯温度となるよう前記給湯用電動混合弁を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、使用者のストレスを軽減しながら湯切れ予防運転が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1にかかる貯湯式給湯機のハードウェア構成を例示する図である。
【図2】同実施の形態にかかるリモコン3の外観を例示する図である。
【図3】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において給湯を制御するパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において湯はり温度を制御するパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において湯はり量を制御するパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において追いだきを制御するパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態2にかかるリモコン3の外観を例示する図である。
【図8】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において給湯を制御するパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において湯はりを制御する1つのパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において湯はりを制御する他のパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】同実施の形態にかかる湯切れ予防運転において追いだきを制御するパターンの処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる貯湯式給湯機の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、湯切れ予防運転機能を備える貯湯式給湯機のハードウェア構成を例示する図である。貯湯式給湯機は、本体ユニット1と、ヒートポンプユニット2と、リモコン3とを備える。本体ユニット1は、減圧弁6と、貯湯タンク7と、逃し弁11と、給湯用電動混合弁13と、給湯用温度センサー14と、給湯用流量センサー15と、ふろ用電動混合弁17と、ふろ給湯電磁弁19と、ふろ用温度センサー20と、ふろ用流量センサー21と、ふろ循環ポンプ24と、ふろ循環熱源ポンプ25と、ふろ熱交換器22と、追いだき温度センサー23と、温度センサー8,9,10と、ヒートポンプ循環ポンプ4と、バイパス電動弁26と、本体ユニット制御部27とを備える。
【0011】
貯湯タンク7は、給水管路55から供給される低温水を貯留すると共にヒートポンプユニット2で沸き上げられた湯を貯留する積層式の貯湯タンクであり、その下部には給水管路55と貯湯用循環管路56の往き管50aとが接続されており、上部には貯湯用循環管路56の戻り管50bと給湯管路90とが接続されている。この貯湯タンク7は、給水管路55からの給水により常に満水状態に保たれる。温度センサー8〜10は、貯湯タンク7の湯水の温度(残湯温度という)を各々検出するものであり、例えば、貯湯タンク7の表面上に下部から上部にかけてこの順番で取り付けられている。給水管路55は、市水等の水を貯湯タンク7、給湯管路90、および所定の給湯先に供給する管路であり、減圧弁6、および第1〜第2給水管部55a〜55bを有している。減圧弁6は、第1給水管部55aの途中に設けられて、貯湯タンク7へ供給される市水の圧力を所定値以下に減じる。第1給水管部55aは水源と貯湯タンク7とを繋ぎ、第2給水管部55bは減圧弁6の下流側で第1給水管部55aから分岐して該第1給水管部55aと後述のふろ用電動混合弁17,給湯用電動混合弁13とを繋ぐ。図示の例では、給湯先の例として1つの蛇口16が示されている。
【0012】
貯湯用循環管路56は、貯湯タンク7の下部からヒートポンプユニット2中の冷媒・水熱熱交換器28を経由して貯湯タンク7の上部に達する管路であり、貯湯用送水ポンプ4、バイパス電動弁26、往き管56a、戻り管56b、およびバイパス管56cを有している。ヒートポンプ循環ポンプ4は、往き管56aに設けられている。バイパス電動弁26は、戻り管56bに設けられている。往き管56aは貯湯タンク7の下部と冷媒・水熱熱交換器28とを繋ぎ、戻り管56bは冷媒・水熱熱交換器28と貯湯タンク7の上部とを繋ぎ、バイパス管56cはバイパス電動弁26と戻り管56bとを繋ぐ。貯湯タンク7内の水をヒートポンプユニット2で湯に沸き上げる沸上げ運転の初期段階では、ヒートポンプユニット2による湯の沸上げ温度が低いので、十分な温度の湯が沸き上げられるようになるまではバイパス電動弁26でのバイパス管56c側の流出路が開弁され、戻り管56c下流側の流出路が閉弁される。
【0013】
熱源側循環管路60は、貯湯タンク7の上部からふろ熱交換器22を経由して貯湯タンク7の下部に達する管路であり、ふろ循環熱源ポンプ25と、往き管60aと、戻り管60bとを有している。ふろ循環熱源ポンプ25は戻り管60bに設けられている。往き管60aは貯湯タンク7の上部とふろ熱交換器22の上部とを繋ぎ、戻り管60bはふろ熱交換器22の下部と貯湯タンク7の下部とを繋ぐ。ふろ循環熱源ポンプ25は、貯湯タンク7の湯水を熱源側循環管路60に循環させる。ふろ熱交換器22は、ふろ循環熱源ポンプ25で循環させた貯湯タンク7の湯とふろ循環ポンプ24で負荷側循環管路70に循環させた浴槽5の湯水を熱交換する。
【0014】
負荷側循環管路70は、浴槽5からふろ熱交換器22を経由して再び浴槽5に戻る管路であり、追いだき温度センサー23、ふろ循環ポンプ24、往き管70a、および戻り管70bを有している。追いだき温度センサー23およびふろ循環ポンプ24は往き管70aに設けられている。往き管70aは浴槽5とふろ熱交換器22の下部とを繋ぎ、戻り管70bはふろ熱交換器22の上部と浴槽5とを繋ぐ。追いだき温度センサー23は往き管70a内の湯水の温度を検知する。ふろ循環ポンプ24は、浴槽5内の湯水を負荷側循環管路70に循環させる。
【0015】
給湯管路90は、貯湯タンク7に貯留された湯と第2給水管部55bからの水とをふろ用電動混合弁17または給湯用電動混合弁13で混合して所定温度の湯に調整し、該湯を浴槽5や所定の給湯先、図示の例では蛇口16に供給する。この給湯管路90は、貯湯タンク7の上部とふろ用電動混合弁17及び給湯用電動混合弁13の各々とを繋ぐ第1給湯管部90a、ふろ用電動混合弁17と負荷側循環管路70の戻り管70bとを繋ぐ第2給湯管部90b、および給湯用電動混合弁13と給湯先(蛇口16)とを繋ぐ第3給湯管部90cとを有している。給湯用電動混合弁13およびふろ用電動混合弁17は、第1給湯管部90aからの湯と第2給水管部55bからの水とを混合する。第2給湯管部90bにはふろ給湯電磁弁19、ふろ用温度センサー20、およびふろ用流量センサー21が設けられており、第3給湯管部90cには給湯用温度センサー14および給湯用流量センサー15が設けられている。ふろ給湯電磁弁19は、ふろ用電動混合弁17で所定温度に調整された湯を浴槽5に供給するときに開弁する。ふろ用温度センサー20は、第2給湯管部90bを流れる湯水の温度を検出する。ふろ用流量センサー21は、第2給湯管部90bを流れる湯水の流量を検出する。給湯用温度センサ14は、給湯用電動混合弁13から出湯される湯水の温度を検出する。給湯用温度センサ15は、第3給湯管部90cを流れる湯水の流量を検出する。第1給湯管部90aでの貯湯タンク7側の端部から膨張水排出管95が分岐し、この膨張水排出管95に逃し弁11が設けられている。逃し弁11は、湯の沸上げにより貯湯タンク7内に膨張水が生じて該貯湯タンク7の内圧、ひいては膨張水排出管95の内圧が所定値を超えたときに開弁して、膨張水を貯湯タンク7の外部に排出する。
【0016】
ヒートポンプユニット2は、ヒートポンプ循環ポンプ4を介して循環される貯湯タンク7の湯水を沸き上げるものであり、放熱器に相当する冷媒・水熱交換器28と、膨張弁29と、空気熱交換器30と、冷媒を圧縮するコンプレッサー31と、これらを環状に接続する循環配管とを有する冷凍サイクル部及び当該冷凍サイクル部の動作を制御するヒートポンプユニット制御部32とを有し、熱源機として機能する。冷凍サイクル部では、二酸化炭素等の冷媒がコンプレッサー31で圧縮されて高温、高圧となった後に冷媒・水熱交換器28で放熱し、膨張弁29で減圧され、空気熱交換器30で吸熱してガス状態となってコンプレッサー31に吸入される。この冷凍サイクル部は、ヒートポンプユニット制御部32と一緒にユニットケースに納められており、ヒートポンプユニット制御部32は、本体ユニット制御部27に接続されて本体ユニット制御部27により動作制御される。したがって、ヒートポンプユニット2は本体ユニット制御部27により動作制御される。
【0017】
リモコン3は、使用者からの操作が入力される操作入力装置である。図2は、リモコン3の外観を例示する図である。リモコン3は、動作表示部33と、給湯温度スイッチ34と、ふろ温度スイッチ35と、ふろ湯量スイッチ36と、ふろ自動スイッチ37と、追いだきスイッチ38と、予防運転設定部39と、予防運転表示部40とを有する。予防運転設定部39は、予防給湯温度スイッチ41と、予防ふろ温度スイッチ42と、予防ふろ湯量スイッチ43と、予防追いだき温度スイッチ44とを有する。予防運転表示部40は、予防給湯温度表示部45と、予防ふろ温度表示部46と、予防ふろ湯量表示部47と、予防追いだき温度表示部48とを有する。
【0018】
動作表示部33は、給湯温度や、ふろ温度や、時刻を表示する。給湯温度スイッチ34は、給湯配管(第3給湯管部90c)を介して蛇口16から給湯する温度tk(℃)を設定するための入力スイッチである。ふろ温度スイッチ35は、浴槽5に湯はりする温度(湯はり温度)tf(℃)及び湯はり温度と同じ温度で浴槽5の湯水を追いだきする追いだき温度to(℃)を設定するための入力スイッチである。ふろ湯量スイッチ36は、浴槽5に湯はりする湯量(湯はり量)vf(L)を設定するための入力スイッチである。ふろ自動スイッチ37は、浴槽5に自動で湯はりをするふろ自動機能を実現させるために、ふろ温度スイッチ35により設定された湯はり温度tf(℃)とふろ湯量スイッチ36により設定された湯はり量vf(L)で浴槽5に湯はりをするための入力スイッチである。追いだきスイッチ38は、ふろ自動スイッチ37とふろ温度スイッチ35により設定された追いだき温度to(℃)で浴槽5の湯水を追いだきするための入力スイッチである。
【0019】
予防給湯温度スイッチ41は、給湯温度スイッチ34により設定した給湯温度tk(℃)とは別に給湯温度tk(℃)より低い給湯温度(予防給湯温度)を設定するための入力スイッチである。予防給湯温度表示部45は、予防給湯温度スイッチ41により設定された予防給湯温度tyk(℃)を表示する。予防ふろ温度スイッチ42は、ふろ温度スイッチ35により設定されたふろ温度tf(℃)とは別にふろ温度tf(℃)より低いふろ温度(予防ふろ温度)を設定するための入力スイッチである。予防ふろ温度表示部46は、予防ふろ温度スイッチ42により設定された予防ふろ温度tyf(℃)を表示する。予防ふろ湯量スイッチ43は、ふろ湯量スイッチ36により設定されたふろ湯量vf(L)とは別にふろ湯量vf(L)より少ないふろ湯量(予防ふろ湯量)を設定するための入力スイッチである。予防ふろ湯量表示部47は、予防ふろ湯量スイッチ43により設定された予防ふろ湯量vy(L)を表示する。予防追いだき温度スイッチ44は、ふろ温度スイッチ35により設定された追いだき温度to(℃)とは別に追いだき温度to(℃)より低い追いだき温度(予防追いだき温度)を設定するための入力スイッチである。予防追いだき温度表示部48は、予防追いだき温度スイッチ44により設定された予防追いだき温度tyo(℃)を表示する。この他、図示していないが、リモコン3は、貯湯タンク内の湯水を沸き上げる温度(沸き上げ設定温度)を予め設定するための入力スイッチを有する。
【0020】
以上のような構成において、本体ユニット制御部27は、リモコン3を介して使用者の操作入力を受け付け、当該操作入力に応じて、湯切れ予防運転のための各種処理を行う。この処理について4つのパターンに分けて説明する。尚、貯湯タンク7の残湯が少なくなり、残湯温度が沸き上げ設定温度より低い場合、本体ユニット制御部27は、ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げを行い、残湯温度が沸き上げ設定温度以上である場合には、ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げを行なわない。
【0021】
(パターンA1)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、予防給湯温度スイッチ41により予め設定された予防給湯温度になるよう給湯を制御する。ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げを行わない場合には、本体ユニット制御部27は、給湯温度スイッチ34により予め設定された給湯温度になるよう給湯を制御する。
【0022】
(パターンA2)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、予防ふろ温度スイッチ42により予め設定された予防湯はり温度になるよう湯はりを制御する。ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げを行わない場合には、本体ユニット制御部27は、ふろ温度スイッチ35により予め設定されたふろ温度になるよう湯はりを制御する。
【0023】
(パターンA3)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、予防ふろ湯量スイッチ43により予め設定された予防ふろ量になるよう湯はりを制御する。ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げを行わない場合には、本体ユニット制御部27は、ふろ湯量スイッチ36により予め設定されたふろ湯量になるよう湯はりを制御する。
【0024】
(パターンA4)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、予防追いだき温度スイッチ44により予め設定された予防追いだき温度になるよう追いだきを制御する。ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げを行わない場合には、本体ユニット制御部27は、ふろ温度スイッチ35により予め設定された追いだき温度になるよう追いだきを制御する。
【0025】
尚、貯湯式給湯機は、以上の各パターンのいずれか1つの処理を行うようにしても良いし、これらのうち2つ以上の処理を行うようにしても良い。また、各パターンに対応した操作部や表示部のみを備えるようにしてもよい。また、表示に関しては動作表示部33にまとめて表示してもよい。
【0026】
次に、本実施の形態に係る貯湯式給湯機の湯切れ予防運転の処理手順を説明する。
【0027】
<パターンA1:給湯制御>
まず、給湯を制御するパターンについて図3を用いて説明する。使用者が給湯を行うと貯湯タンク7の湯水の温度が低下するため、温度センサー8,9,10で貯湯タンク7の湯水の残湯温度tz(℃)を常時検出し、本体ユニット制御部27は、検出された残湯温度tz(℃)と、貯湯タンク7の沸き上げ設定温度tw(℃)とを比較する(ステップS1)。残湯温度tz(℃)が沸き上げ設定温度tw(℃)より低い場合は(ステップS1:YES)、本体ユニット制御部27は、貯湯タンク7の湯の沸き上げを開始するよう制御する(ステップS2)。貯湯タンク7の湯水の沸き上げ中は、給湯配管(第3給湯管部90c)の湯水の流れを給湯用流量センサー15で検出し、本体ユニット制御部27は、湯水の流れがあったか否かにより、蛇口16が開けられたかどうかを常時監視する(ステップS4)。給湯用流量センサー15で第3給湯管部90cの湯水の流れを検出した場合は(ステップS4:YES)、本体ユニット制御部27は、給湯用電動混合弁13から出湯される湯水の温度が、リモコン3に備えられた予防給湯温度スイッチ41により予め設定された予防給湯温度tyk(℃)になるように給湯用電動混合弁13による市水と貯湯タンク7からの湯との混合比を調整し、給湯を制御する(ステップS6)。
【0028】
一方、残湯温度tz(℃)が沸き上げ設定温度tw(℃)以上である場合は(ステップS1:NO)、本体ユニット制御部27は、貯湯タンク7の湯水の沸き上げを停止するよう制御する(ステップS3)。この場合も、本体ユニット制御部27は、第3給湯管部90cの湯水の流れを給湯用流量センサー15で検出し、湯水の流れがあったか否かにより、蛇口16が開けられたかどうか常時監視する(ステップS5)。給湯用流量センサー15で第3給湯管部90cの湯水の流れを検出した場合は(ステップS5:YES)、本体ユニット制御部27は、給湯用電動混合弁13から出湯される湯水の温度が、リモコン3に備えられた給湯温度スイッチ34により予め設定された給湯温度tk(℃)になるように給湯用電動混合弁13による市水と貯湯タンク7からの湯との混合比を調整し、給湯を制御する(ステップS7)。
【0029】
尚、ステップS4又はステップS5で、給湯用流量センサー15で第3給湯管部90cの湯水の流れを検出しない場合は(ステップS4:NO又はステップS5:NO)、本体ユニット制御部27は、給湯が停止されているので、給湯用電動混合弁13の制御は特に行なわない。
【0030】
以上のように、リモコン3に備えられた予防給湯温度スイッチ41で通常の給湯温度より低い予防給湯温度を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の残湯が少なくなり貯湯タンク7の沸き上げ中は、給湯温度から予防給湯温度に自動で変更して給湯する。このため、使用者が湯切れを心配して給湯温度を設定し直す手間がなく、使用者の所望の予防給湯温度に変更されるので、使用者はストレスを感じることなく湯切れを防止しながら給湯機を使用することができる。このため、以上の構成によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
【0031】
<パターンA2:湯はり温度制御>
次に、湯切れ予防運転において、湯はり温度を制御するパターンについて図4を用いて説明する。ステップS1〜S3は図3で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS2の後貯湯タンク7の湯水の沸き上げ中は、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられたふろ自動スイッチ37が押されたか常時監視する(ステップS9)。ふろ自動スイッチ37が押された場合は(ステップS9:YES)、本体ユニット制御部27は、浴槽5に湯はりする湯水でありふろ用電動混合弁17から出湯される湯水の温度が、リモコン3に備えられた予防ふろ温度スイッチ42により予め設定された予防ふろ温度tyf(℃)になるように制御し、ふろ給湯電磁弁19を開いて、湯はりを制御する(ステップS11)。一方、ステップS3の後貯湯タンク7の湯水の沸き上げ停止中の場合も、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられたふろ自動スイッチ37が押されたか常時監視する(ステップS10)。ふろ自動スイッチ37が押された場合は(ステップS10:YES)、本体ユニット制御部27は、浴槽5に湯はりする湯水の温度が、リモコン3に備えられたふろ温度スイッチ35により予め設定されたふろ温度tf(℃)になるようにふろ用電動混合弁17を制御し、ふろ給湯電磁弁19を開いて、湯はりを制御する(ステップS12)。尚、ステップS9又はステップS10で、ふろ自動スイッチ37が押されていない場合は(ステップS9:NO又はステップS10:NO)、本体ユニット制御部27は、ふろ給湯電磁弁19を開かない。
【0032】
以上のように、リモコン3に備えられた予防ふろ温度スイッチ42で通常のふろ温度より低い予防ふろ温度を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の残湯が少なくなり貯湯タンク7の沸き上げ中は、ふろ温度から予防ふろ温度に自動で変更して湯はりする。このため、使用者が湯切れを心配してふろ温度を設定しなおす手間がなく、使用者の所望の予防ふろ温度に変更されるので、使用者はストレスを感じることなく湯切れを防止しながら給湯機を使用することができる。このため、以上の構成によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
【0033】
<パターンA3:湯はり量制御>
次に、湯切れ予防運転において、湯はり量を制御するパターンについて図5を用いて説明する。ステップS1〜S3は図3で説明したものと同様であり、ステップS9〜S10は図4で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS9でふろ自動スイッチ37が押された場合は、本体ユニット制御部27は、貯湯タンク7の湯及び市水をふろ用電動混合弁17で混合した湯水をふろ給湯電磁弁19を開いて湯はりしてその湯はり量をふろ用流量センサー21で検出し、リモコン3に備えられた予防ふろ湯量スイッチ43により予め設定された予防ふろ湯量vy(L)に到達するとふろ給湯電磁弁19を閉じるように、湯はりを制御する(ステップS14)。一方ステップS10でふろ自動スイッチ37が押された場合も、本体ユニット制御部27は、貯湯タンク7の湯と市水をふろ用電動混合弁17で混合した湯水をふろ給湯電磁弁19を開いて湯はりしてその湯はり量をふろ用流量センサー21で検出し、リモコン3に備えられたふろ湯量スイッチ36により予め設定されたふろ湯量vf(L)に到達するとふろ給湯電磁弁19を閉じるように、湯はりを制御する(ステップS15)。尚、ステップS9又はステップS10で、ふろ自動スイッチ37が押されていない場合は(ステップS9:NO又はステップS10:NO)、本体ユニット制御部27は、ふろ給湯電磁弁19を開かない。
【0034】
以上のように、本実施の形態においては、リモコン3に備えられた予防ふろ湯量スイッチ43で通常のふろ湯量より少ない予防ふろ湯量を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の残湯が少なくなり、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中は、ふろ湯量から予防ふろ湯量に自動で変更して湯はりする。このため、使用者が湯切れを心配してふろ湯量を設定しなおす手間がなく、使用者の所望の予防ふろ湯量に変更されるので、使用者はストレスを感じることなく湯切れを防止しながら給湯機を使用することができる。このため、本実施の形態によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
【0035】
<パターンA4:追いだき制御>
次に、湯切れ予防運転において、追いだきを制御するパターンについて図6を用いて説明する。ステップS1〜S3は図3で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS2の後貯湯タンク7の湯水の沸き上げ中は、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられた追いだきスイッチ38が押されたか常時監視する(ステップS17)。追いだきスイッチ38が押された場合は(ステップS17:YES)、本体ユニット制御部27は、ふろ循環ポンプ24により浴槽5の湯水を循環させ、ふろ循環熱源ポンプ25により貯湯タンク7の湯水を循環させ、ふろ熱交換器22により熱交換し、浴槽5の湯水の温度を追いだき温度センサー23で検出し、リモコン3に備えられた予防追いだき温度スイッチ44により予め設定された予防追いだき温度tyo(℃)に到達するまで追いだきをするよう制御する(ステップS19)。一方ステップS3の後貯湯タンク7の湯水の沸き上げ停止中の場合も、本体ユニット制御部27は、前記リモコン3に備えられた追いだきスイッチ38が押されたか常時監視する(ステップS18)。追いだきスイッチ38が押された場合は(ステップS18:YES)、本体ユニット制御部27は、ふろ循環ポンプ24により浴槽5の湯水を循環させ、ふろ循環熱源ポンプ25により貯湯タンク7の湯水を循環させ、ふろ熱交換器22により熱交換し、浴槽5の湯水の温度を追いだき温度センサー23で検出し、リモコン3に備えられたふろ温度スイッチ35により予め設定された追いだき温度to(℃)に到達するまで追いだきをするよう、ふろ循環ポンプ24とふろ循環熱源ポンプ25とを制御する(ステップS20)。尚、ステップS17又はステップS18で、追いだきスイッチ38が押されていない場合は(ステップS17:NO又はステップS18:NO)、本体ユニット制御部27は、追いだきを行なわない。
【0036】
以上のように、本実施の形態においては、リモコン3に備えられた予防追いだき温度スイッチ44で通常の追いだき温度より低い予防追いだき温度を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の残湯が少なくなり、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中は、追いだき温度から予防追いだき温度に自動で変更して追いだきするので、使用者が湯切れを心配して追いだき温度を設定しなおす手間がなく、使用者の所望の予防追いだき温度に変更されるので、使用者はストレスを感じることなく湯切れを防止しながら給湯機を使用することができる。このため、本実施の形態によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
【0037】
実施の形態2.
次に、貯湯式給湯機の実施の形態2について説明する。なお、上述の実施の形態1と同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0038】
(1)構成
本実施の形態において上述の実施の形態1と異なる点は以下の点である。図7は、本実施の形態にかかるリモコン3の外観を例示する図である。リモコン3は、給湯停止スイッチ49と、ふろ自動停止スイッチ50と、追いだき停止スイッチ51と、を有する。給湯停止スイッチ49は、給湯を停止するための入力スイッチである。ふろ自動停止スイッチ50は、ふろ自動機能を停止するための入力スイッチである。追いだき停止スイッチ51は、追いだきを停止するための入力スイッチである。
【0039】
以上のような構成において、本体ユニット制御部27は、リモコン3を介して使用者の操作入力を受け付け、当該操作入力に応じて、湯切れ予防運転のための各種処理を行う。この処理について4つのパターンに分けて説明する。
【0040】
(パターンB1)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、給湯停止スイッチ49により給湯停止状態が設定される場合には、予防給湯温度スイッチ41により予防給湯温度が設定されていても、給湯を停止して、貯湯タンク7の湯は給湯しないで市水のみを給水するように給湯を制御する。給湯停止スイッチ49により給湯停止状態が設定されていない場合には、本体ユニット制御部27は、予防給湯温度スイッチ41により予め設定された予防給湯温度になるよう給湯を制御する。
【0041】
(パターンB2)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、ふろ自動停止スイッチ50によりふろ自動機能停止状態が設定される場合には、ふろ自動スイッチ37が押されても、湯はりしないよう制御する。ふろ自動停止スイッチ50によりふろ自動機能停止状態が設定されていない場合には、本体ユニット制御部27は、ふろ自動スイッチ37が押された場合、ふろ温度スイッチ35により予め設定されたふろ温度になるよう湯はりを制御する。
【0042】
(パターンB3)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、本体ユニット制御部27は、ふろ自動停止スイッチ50によりふろ自動機能停止状態が設定される場合には、ふろ自動スイッチ37が押されても、湯はりしないよう制御する。ふろ自動停止スイッチ50によりふろ自動機能停止状態が設定されていない場合には、本体ユニット制御部27は、ふろ自動スイッチ37が押された場合、予防ふろ湯量スイッチ43により予め設定された予防ふろ量になるよう湯はりを制御する。
【0043】
(パターンB4)ヒートポンプユニット2による貯湯タンク7内の湯水の沸き上げ中、追いだき停止スイッチ51により追いだき停止状態が設定される場合には、本体ユニット制御部27は、追いだきスイッチ38が押されても、追いだきをしないよう制御する。追いだき停止スイッチ51により追いだき停止状態が設定されていない場合には、本体ユニット制御部27は、予防追いだき温度スイッチ44により予め設定された予防追いだき温度になるよう追いだきを制御する。
【0044】
尚、貯湯式給湯機は、以上の各パターンのいずれか1つの処理を行うようにしても良いし、これらのうち2つ以上の処理を行うようにしても良い。また、各パターンに対応した操作部や表示部のみを備えるようにしてもよい。また、表示に関しては動作表示部33にまとめて表示してもよい。
【0045】
<パターンB1:給湯制御>
次に、本実施の形態にかかる貯湯式給湯機の湯切れ予防運転の処理の手順について説明する。まず、給湯を制御するパターンについて図8を用いて説明する。ステップS1〜S8は図3で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS4で、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中に給湯配管(第3給湯管部90c)の給湯用流量センサー15で湯水の流れを検出した場合、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられた給湯停止スイッチ49が押され、給湯停止状態になっているか確認する(ステップS22)。給湯停止状態になっている場合は(ステップS22:YES)、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられた予防給湯温度スイッチ41により予防給湯温度tyk(℃)が設定されていても、給湯を停止して、貯湯タンク7の湯は出湯しないで市水のみを出水するように給湯用電動混合弁13を制御する(ステップS23)。一方、給湯停止状態になっていない場合は(ステップS22:NO)、本体ユニット制御部27は、給湯用電動混合弁13から出湯される湯水の温度が、リモコン3に備えられた予防給湯温度スイッチ41により予め設定された予防給湯温度tyk(℃)になるように給湯用電動混合弁13を開いて、給湯を制御する(ステップS6)。
【0046】
以上のように、リモコン3に備えられた給湯停止スイッチ49により給湯の停止を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中において、貯湯タンク7の残湯が少なくなっていることを使用者が忘れて給湯をしようとしても、貯湯タンク7内の湯を給湯せず市水のみを給水することで、湯切れを防止することができる。
【0047】
<パターンB2:湯はり温度制御>
次に、湯切れ予防運転において、湯はりを制御する1つのパターンについて図9を用いて説明する。まず、ステップS1〜S3は図3で説明したものと同様であり、ステップS9〜S13は図4で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS2の後、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中に、リモコン3に備えられたふろ自動スイッチ37が押された場合(ステップS9:YES)、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられたふろ自動停止スイッチ50が押され、ふろ自動機能停止状態になっているか確認する(ステップS24)。ふろ自動機能停止状態になっている場合は(ステップS24:YES)、本体ユニット制御部27は、ふろ自動スイッチ37による操作入力を受け付けず、リモコン3に備えられた予防ふろ温度スイッチ42により予防ふろ温度tyf(℃)が設定されていても、ふろ給湯電磁弁19を開かず、湯はりしないよう制御する(ステップS25)。一方、ふろ自動機能停止状態になっていない場合は(ステップS24:NO)、本体ユニット制御部27は、浴槽5に湯はりする湯水でありふろ用電動混合弁17から出湯される湯水の温度が、リモコン3に備えられた予防ふろ温度スイッチ42により予め設定された予防ふろ温度tyf(℃)になるように制御し、ふろ給湯電磁弁19を開いて、湯はりを制御する(ステップS11)。
【0048】
以上のように、リモコン3に備えられたふろ自動スイッチ37によりふろ自動機能の停止を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の残湯が少なくなり、貯湯タンク7の沸き上げ中において、貯湯タンク7の残湯が少なくなっていることを使用者が忘れて湯はりをしようと操作しても、その操作を受付けないので湯切れを防止することができる。
【0049】
<パターンB3:湯はり量制御>
次に、湯切れ予防運転において、湯はりを制御する他のパターンについて図10を用いて説明する。ステップS1〜S3は図3で説明したものと同様であり、ステップS9〜S10は図4で説明したものと同様であり、ステップS14〜S16は図5で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS2の後、貯湯タンク7の湯水の沸き上げ中に、リモコン3に備えられたふろ自動スイッチ37が押された場合(ステップS9:YES)、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられたふろ自動停止スイッチ50が押され、ふろ自動機能停止状態になっているか確認する(ステップS26)。ふろ自動機能停止状態になっている場合(ステップS26:YES)、本体ユニット制御部27は、ふろ自動スイッチ37による操作入力を受け付けず、リモコン3に備えられた予防ふろ湯量スイッチ43により予防ふろ湯量vy(L)が設定されていても、ふろ給湯電磁弁19を開かず、湯はりしないよう制御する(ステップS27)。一方、ふろ自動機能停止状態になっていない場合(ステップS26:NO)、本体ユニット制御部27は、貯湯タンク7の湯及び市水をふろ給湯電動弁19で混合した湯水をふろ給湯電磁弁19を開いて湯はりしてその湯はり量をふろ用流量センサー21で検出し、リモコン3に備えられた予防ふろ湯量スイッチ43により予め設定された予防ふろ湯量vy(L)に到達するとふろ給湯電磁弁19を閉じるように、湯はりを制御する(ステップS14)。
【0050】
以上のように、リモコン3に備えられたふろ自動スイッチ37によりふろ自動機能の停止を使用者が予め設定しておくことで、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中において、貯湯タンク7の残湯が少なくなっていることを使用者が忘れて湯はりの操作をしても、その操作を受付けないので湯切れを防止することができる。
【0051】
<パターンB4:追いだき制御>
次に、湯切れ予防運転において、追いだきを制御するパターンについて図11を用いて説明する。ステップS1〜S3は図3で説明したものと同様であり、ステップS9〜S10は図4で説明したものと同様であり、ステップS17〜S21は図6で説明したものと同様であるため説明を省略する。ステップS2の後、貯湯タンク7の湯水の沸き上げ中に、リモコン3に備えられた追いだきスイッチ38が押された場合(ステップS17:YES)、本体ユニット制御部27は、リモコン3に備えられた追いだき停止スイッチ51が押され、追いだき停止状態になっているか確認する(ステップS28)。追いだき停止状態になっている場合は(ステップS28:YES)、本体ユニット制御部27は、追いだきスイッチ38による操作入力を受け付けず、リモコン3に備えられた予防追いだき温度スイッチ44により予防追いだき温度tyo(℃)が設定されていても、追いだきしないよう制御する(ステップS29)。一方、追いだき停止状態になっていない場合は(ステップS28:NO)、本体ユニット制御部27は、ふろ循環ポンプ24により浴槽5の湯水を循環させ、ふろ循環熱源ポンプ25により貯湯タンク7の湯水を循環させ、ふろ熱交換器22により熱交換し、浴槽5の湯水の温度を追いだき温度センサー23で検出し、リモコン3に備えられた予防追いだき温度スイッチ44により予め設定された予防追いだき温度tyo(℃)に到達するまで追いだきをするよう、ふろ循環ポンプ24とふろ循環熱源ポンプ25とを制御する(ステップS19)。
【0052】
以上のように、リモコン3に備えられた追いだき停止スイッチ51により追いだきの低停止を使用者が予め設定しておくと、貯湯タンク7の残湯が少なくなり、貯湯タンク7の湯の沸き上げ中において、貯湯タンク7の残湯が少なくなっていることを使用者が忘れて追いだきをしようと操作しても、その操作を受付けないので湯切れを防止することができる。
【0053】
[変形例]
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 本体ユニット
2 ヒートポンプユニット
3 リモコン
5 浴槽
7 貯湯タンク
13 給湯用電動混合弁
17 ふろ用電動混合弁
19 ふろ給湯電磁弁
22 ふろ熱交換器
24 ふろ循環ポンプ
25 ふろ循環熱源ポンプ
27 本体ユニット制御部(制御手段)
32 ヒートポンプユニット制御部
33 動作表示部
34 給湯温度スイッチ(第1入力受付手段)
35 ふろ温度スイッチ(第1入力受付手段)
36 ふろ湯量スイッチ(第1入力受付手段)
37 ふろ自動スイッチ
38 追いだきスイッチ(第1入力受付手段)
39 予防運転設定部
40 予防運転表示部
41 予防給湯温度スイッチ(第2入力受付手段)
42 予防ふろ温度スイッチ(第2入力受付手段)
43 予防ふろ湯量スイッチ(第2入力受付手段)
44 予防追いだき温度スイッチ(第2入力受付手段)
45 予防給湯温度表示部
46 予防ふろ温度表示部
47 予防ふろ湯量表示部
48 予防追いだき温度表示部
49 給湯停止スイッチ(第3入力受付手段)
50 ふろ自動停止スイッチ(第3入力受付手段)
51 追いだき停止スイッチ(第3入力受付手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯水を貯留する貯湯タンクと、
前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプユニットと、
前記貯湯タンク内の湯と市水とを混合する給湯用電動混合弁と、
給湯温度を設定する操作入力を受け付ける第1入力受付手段と、
前記給湯用電動混合弁から出湯される湯水が前記給湯温度となるよう前記給湯用電動混合弁を制御する制御手段と、
前記給湯温度とは別に当該給湯温度よりも低い温度である予防給湯温度を設定する操作入力を受け付ける第2入力受付手段とを備え、
前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットが前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げている場合、前記給湯用電動混合弁から出湯される湯水の温度が前記予防給湯温度となるよう前記給湯用電動混合弁を制御する
ことを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項2】
給湯の停止を設定する操作入力を受け付ける第3入力受付手段を更に備え、
前記制御手段は、給湯の停止が設定されている場合、前記貯湯タンク内の湯水を出湯しないよう前記給湯用電動混合弁を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯機。
【請求項3】
湯水を貯留する貯湯タンクと、
前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプユニットと、
前記貯湯タンク内の湯と市水とを混合するふろ用電動混合弁と、
前記ふろ用電動混合弁から出湯される湯水の浴槽への供給及び停止を制御するためのふろ給湯電磁弁と、
前記浴槽に湯はりされる湯水の温度であるふろ温度を設定する操作入力を受け付ける第1入力受付手段と、
前記浴槽に湯はりする際に、前記ふろ用電動混合弁から出湯される湯水を浴槽へ供給するよう前記ふろ給湯電磁弁を制御すると共に、湯はりされる湯水の温度が前記ふろ温度となるように前記ふろ用電動混合弁を制御する制御手段と、
前記ふろ温度とは別に当該のふろ温度よりも低い温度である予防ふろ温度を設定する操作入力を受け付ける第2入力受付手段とを備え、
前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットが前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げている場合、前記浴槽に湯はりされる湯水の温度が前記予防ふろ温度となるよう前記ふろ用電動混合弁を制御する
ことを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項4】
湯水を貯留する貯湯タンクと、
前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプユニットと、
前記貯湯タンク内の湯水と市水とを混合するふろ用電動混合弁と、
前記ふろ用電動混合弁から出湯される湯水の浴槽への供給及び停止を制御するためのふろ給湯電磁弁と、
前記浴槽に湯はりされる湯水の量であるふろ湯量を設定する操作入力を受け付ける第1入力受付手段と、
前記浴槽に湯はりされる湯水の量が前記ふろ湯量となるように前記ふろ給湯電磁弁を制御する制御手段と、
前記ふろ湯量とは別に当該のふろ湯量よりも少ない量である予防ふろ湯量を設定する操作入力を受け付ける第2入力受付手段とを備え、
前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットが前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げている場合、前記浴槽に湯はりされる湯水の量が前記予防ふろ湯量となるよう前記ふろ給湯電磁弁を制御する
ことを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項5】
前記浴槽への湯はりの停止を設定する操作入力を受け付ける第3入力受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記浴槽への湯はりの停止が設定されている場合、前記ふろ用電動混合弁から出湯される湯水を浴槽へ供給しないよう前記ふろ給湯電磁弁を制御する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の貯湯式給湯機。
【請求項6】
湯水を貯留する貯湯タンクと、
前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げるヒートポンプユニットと、
前記貯湯タンク内の湯を循環させるふろ循環熱源ポンプと、
浴槽内の湯水を循環させるふろ循環ポンプと、
前記ふろ循環熱源ポンプで循環させた前記貯湯タンク内の湯と前記ふろ循環ポンプで循環させた前記浴槽内の湯水とを熱交換し前記浴槽の湯水を追いだきする熱交換器と、
前記浴槽内の湯水を追いだきする際の温度である追いだき温度を設定する操作入力を受け付ける第1入力受付手段と、
前記浴槽内の湯水を追いだきする際の温度が前記追いだき温度となるように前記ふろ循環熱源ポンプと前記ふろ循環ポンプとを制御する制御手段と、
前記追いだき温度とは別に当該追いだき温度よりも低い温度である予防追いだき温度を設定する操作入力を受け付ける第2入力受付手段とを備え、
前記制御手段は、前記ヒートポンプユニットが前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げている場合、前記浴槽内の湯水を追いだきする際の温度が前記予防追いだき温度となるように前記ふろ循環熱源ポンプと前記ふろ循環ポンプとを制御する
ことを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項7】
前記追いだきの停止を設定する操作入力を受け付ける第3入力受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記追いだきの停止が設定されている場合、前記浴槽内の湯水を追いだきしない
ことを特徴とする請求項6に記載の貯湯式給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−276292(P2010−276292A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129993(P2009−129993)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】