説明

貯蔵構造体

【課題】信頼性を確保し易く、作製に必要な部品点数が少なく、作製にかかる作業の効率の高い貯蔵構造体を提供する。
【解決手段】貯蔵構造体10は、タンク本体11と、複数の保冷材12と、アンカー部13と、複数のメンブレン14と、板状の当て部材21と、溶接生成物20と、難燃材24とを含んで構成される。タンク本体11には、貯蔵空間16が形成される。アンカー部13は、保冷材12をタンク本体11に対して固定する。複数のメンブレン14は、平板状に形成され、保冷材12およびアンカー部13よりもタンク本体11の内方Z2側に設けられる。またメンブレン14は、タンク本体11の内表面に略平行に設けられる。またメンブレン14は、アンカー部13に固定されることによってタンク本体11に固定され、貯蔵空間16を形成する。貯蔵空間16は、流体を貯蔵可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部空間に低温流体を貯蔵し、外部空間から低温流体への熱の移動を遮断する貯蔵構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
図7は、従来技術に係る貯蔵構造体の断面図である。従来技術に係る貯蔵構造体であるタンク1は、防水障壁2と、断熱障壁3と、L形に曲げられた締め付け手段4と、支持壁7とを含む。断熱障壁3は、防水障壁2と支持壁7との間に位置し、締め付け手段4は、断熱障壁3を防水障壁2に押付けた状態で保持する。この締め付け手段4の一部4aは、タンク1の内側に向かって、タンク1内側の防水障壁2を越えて突出している。タンク1内側の防水障壁2は、折返し縁部6を備え、折返し縁部6は、タンク1内側に突出する締め付け手段4の一部4aに対し、抵抗溶接によって連続して接合される。これによって、防水障壁2は、断熱障壁3に固定される。また断熱障壁3は、少なくとも一部にねじが形成されるロッド8によって支持壁7に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−38191号公報
【特許文献2】特開2001−122386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術に係るタンク1では、タンク1の内部に向かって伸長している締め付け手段4の一部4aおよび折返し縁部6に対する連続接合は、抵抗溶接によって達成されるが、その防水性に対する信頼性は、溶加材を用いる溶接に比べて低いという問題点がある。また防水障壁2と支持壁7とを固定するために、防水障壁2と断熱障壁3とを固定する接続部材(締め付け手段4)に加えて、さらに断熱障壁3と支持壁7とを固定するロッド8がそれぞれ個別に必要であり、貯蔵構造体を構成する部品点数が多く、作製にかかる作業が煩雑で、作業効率が低いという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、防水性に関する信頼性を向上することができるとともに、部品点数が少なく、構築に要する作業を簡素化して、構築時の作業効率を向上することができる貯蔵構造体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に従えば、貯蔵構造体は、低温の流体を貯蔵するため構造体である。貯蔵構造体は、タンク本体と、板状のメンブレンと、板状の当て部材と、アンカー部と、溶接生成物と、保冷材と、難燃材とを含んで構成される。タンク本体には、内部空間が形成される。メンブレンは、タンクの内表面に略平行な方向のうち所定方向に予め定める間隔をあけて複数配置される。板状の当て部材は、所定方向に隣接するメンブレンの間に、これら隣接するメンブレンの両方に、メンブレンの厚み方向一方から対向して設けられる。アンカー部は、当て部材をタンク本体に連結するための部材である。溶接生成物は、溶接によって設けられ、メンブレンとこれに対向する当て部材とを気密に接続する。保冷材は、メンブレンの厚み方向一方の表面部を覆い、当て部材の厚み方向一方の表面部とは予め定める距離離間しかつ相対位置が固定されて設けられ、断熱性および耐冷性を有する。難燃材は、当て部材と保冷材との間に設けられ、断熱性および難燃性を有する。
【0007】
また本発明に従えば、アンカー部は、厚み方向一方の端部がタンク本体に対して差込式の継手を介して連結される。
【0008】
また本発明に従えば、アンカー部は、厚み方向他方の端部が当て部材に対して差込式の継手を介して連結される。
【0009】
また本発明に従えば、アンカー部は、第1アンカー部と第2アンカー部とを含み、第1アンカー部は、タンク本体に固定される。第2アンカー部は、第1アンカー部とは別体に形成され、当て部材に取付けられる。第1アンカー部と第2アンカー部とは、差込式の継手によって連結される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、メンブレンは、当て部材と気密に接続されるので、流体を漏らすことなく貯蔵することができる。タンク本体の内表面には保冷材が設けられるので、内部空間に流体を貯蔵したときに、外部空間から流体への熱の移動を遮断することができる。
【0011】
また、メンブレンはタンク本体の内表面に略平行に設けられるので、互いに隣接するメンブレンを、溶加材を用いる溶接によって接合することが可能となる。したがって、接合部での液体の漏れを防止することができる。これによって、抵抗溶接を用いて接合する場合に比べて、信頼性を確保し易い貯蔵構造体を実現することができる。また、信頼性確保のための検査を容易にすることができる。
【0012】
また、メンブレンを当て部材に接続することで、メンブレンをタンク本体に固定することができる。したがって、メンブレンを保冷材に固定する部材を、新たに設ける必要がない。メンブレンと当て部材とは、略平行に配置されるので、メンブレンと当て部材とを、溶加材を用いる溶接によって接合することができる。また隣接するメンブレン同士の端部における接合と、この端部および当て部材の接合とを、一度の溶接によって行うことが可能となる。したがって、メンブレンを保冷材に固定する部材を新たに設ける場合に比べて、部品点数を低減し、接合にかかる作業の効率を向上させることができる。
【0013】
また本発明によれば、アンカー部は、厚み方向一方の端部がタンク本体に対して差込式の継手を介して連結される。これによって、アンカー部のタンク本体への接続を容易にすることができる。当て部材およびアンカー部の配置によって保冷材をタンク本体に位置決めできるので、保冷材を配置した後、当て部材およびアンカー部を差込式の継手によってタンク本体に容易に連結することができる。したがって、保冷材をタンク本体に固定することと、当て部材およびアンカー部をタンク本体に容易に連結することとを、両立することができる。
【0014】
また本発明によれば、アンカー部は、前記厚み方向他方の端部が前記当て部材に対して差込式の継手を介して連結される。これによって、アンカー部のタンク本体への接続を容易にすることができる。当て部材およびアンカー部の配置によって保冷材をタンク本体に位置決めできるので、保冷材を配置した後、当て部材およびアンカー部を差込式の継手によってタンク本体に容易に連結することができる。したがって、保冷材をタンク本体に固定することと、当て部材およびアンカー部をタンク本体に容易に連結することとを両立することができる。
【0015】
また本発明によれば、第1アンカー部は、タンク本体に固定され、第2アンカー部は、当て部材に取付けられる。これによって、複数の第1アンカー部を、保冷材の大きさに対応して配置した後、保冷材を配置し、その後に第2アンカー部および当て金を配置することができる。また第1アンカー部と第2アンカー部とは、差込式の継手によって連結されるので、螺合による継手によって連結される場合に比べて、第1アンカー部と第2アンカー部との連結を容易に行うことができる。これによって、当て部材を保冷材よりもタンク本体の内方側から配置することと、当て部材をタンク本体に容易に取り付けることとを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る貯蔵構造体10の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る貯蔵構造体10の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における保冷材12およびアンカー部13の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態における差込式の継手30の断面図である。
【図5】ソケット配置工程において、ソケット31の配置が行われた状態を表す斜視図である。
【図6】保冷材配置工程において、保冷材12が配置された状態を表す斜視図である。
【図7】従来技術に係る貯蔵タンクの貯蔵構造体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明に係る技術を具体化するために例示するものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明に係る技術内容は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る貯蔵構造体10の斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る貯蔵構造体10の断面図である。本実施形態において、貯蔵構造体10は、低温の流体を貯蔵するため貯蔵タンクとして実現される。この貯蔵タンクは、およそ−162℃の低温の液化天然ガス(略称「LNG」)を貯蔵する容器であり、LNGを輸送する船に形成される。貯蔵タンクは、水平な方向におよそ40m×40m程度、高さ方向におよそ30m程度の大きさで、LNGは、貯蔵タンク内のメンブレン14によって形成される貯蔵空間16に貯蔵される。
【0019】
貯蔵構造体10は、タンク本体11と、複数の保冷材12と、アンカー部13と、複数の板状のメンブレン14と、板状の当て部材21と、溶接生成物20と、難燃材24とを含んで構成される。タンク本体11は、貯蔵空間16を外囲する。タンク本体11は、船体17に鋼材19によって固定される。複数の保冷材12は、タンク本体11の内表面に設けられ、タンク本体11の外部空間とタンク本体11内部の貯蔵空間16との間の熱の移動を遮断する。アンカー部13は、当て部材21に接続され、当て部材21とアンカー部13とは、保冷材12をタンク本体11に対して固定する。複数のメンブレン14は、平板状に形成され、保冷材12およびアンカー部13よりもタンク本体11の内方Z2側に設けられる。またメンブレン14は、タンク本体11の内表面に略平行な方向のうち所定方向Xに予め定める間隔をあけて複数設けられる。「略平行」は、「平行」を含む。またメンブレン14は、当て部材21およびアンカー部13に固定されることによってタンク本体11に固定され、貯蔵空間16を形成する。
【0020】
板状の当て部材21は、所定方向Xに隣接するメンブレン14の間に、これら隣接するメンブレン14の両方に、メンブレンの厚み方向一方Z1すなわちタンク本体11の外方Z1から対向して設けられる。アンカー部13は、当て部材21をタンク本体11に連結するための部材である。溶接生成物20は、溶接によって形成され、メンブレン14とこれに対向する当て部材21とを気密に接続する。保冷材12は、メンブレン14の厚み方向一方Z1の表面部を覆い、当て部材21の厚み方向一方Z1の表面部とは予め定める距離離間しかつ相対位置が固定されて設けられ、断熱性および耐冷性を有する。難燃材24は、当て部材21と保冷材12との間に設けられ、断熱性および難燃性を有する。
【0021】
当て部材21は、細長い平板状の形状に形成され、厚み方向Zに垂直な長手方向Yは一方向に延びて形成される。複数の当て部材21について長手方向Yは、一方向に一致する。この一方向を「長手方向」Yと称する。厚み方向Zおよび長手方向Yに垂直な方向を「所定方向」Xと称する。当て部材21は、長手方向Yに垂直かつタンク本体11の内表面に略平行な所定方向Xに均等な間隔をあけて配置される。
【0022】
保冷材12は、たとえばポリウレタンフォームからなり、大略的に直方体に形成される。保冷材12の大きさは、800ミリメートル(millimeters, 略号「mm」)×1200mm×300mm程度の大きさであって、複数の保冷材12のうちの一部は、互いに同じ大きさに形成されてもよい。
【0023】
図3は、本発明の一実施形態におけるタンク本体11、保冷材12、当て部材21およびアンカー部13の斜視図である。当て部材21は、平板状に形成され、保冷材12よりもタンク本体11の内方Z2側に、タンク本体11の内表面に対して略平行に配置される。アンカー部13は、当て部材21をタンク本体11に連結する。アンカー部13は、棒状に形成され、当て部材21に略垂直に固定される。「略垂直」は、「垂直」を含む。棒状に形成されるアンカー部13の軸線が延びる方向を「厚み方向」Zと称する。厚み方向Zのうち、タンク本体11の内表面から当て部材21に向かう向きは、前記内方Z2に一致し、これとは逆の向きは、前記外方Z1に一致する。外方Z1の向きを「厚み方向一方」Z1と称することもある。
【0024】
アンカー部13は、当て部材21の長手方向Y両端部の近傍に接続され、当て部材21から外方Z1に向けて延びて形成される。1つの当て部材21に対し、アンカー部13は1つ以上設けられる。本実施形態においてアンカー部13は、2つ設けられる。当て部材21の長手方向Y両端部に設けられるアンカー部13は、当て部材21の所定方向Xの中央に接続される。アンカー部13は、複数の保冷材12の所定方向Xの間に配置される。当て部材21の厚みは、1mm〜5mmに設定され、長手方向Yの寸法は、溶接時の熱の保冷材12への影響を防ぐことができるように、Y方向の当て部材21間に隙間が生じない長さに設定される。
【0025】
本実施形態において各当て部材21は、所定方向Xに並ぶ2つの保冷材12をタンク本体11に押付け、長手方向Yには1つの保冷材12に対応する。しかし他の実施形態において各当て部材21は、長手方向Yに並ぶ複数の保冷材12に対応する長さに形成され、各当て部材21を配置することによって、長手方向Yに並ぶ複数の保冷材12がタンク本体11に押付けられる構成とすることも可能である。
【0026】
当て部材21の、厚み方向Zに垂直な2つの表面のうち、貯蔵空間16に臨む表面と反対の表面上には、耐熱性及び断熱性を有する難燃材24が設けられる。厚み方向Zに見て、難燃材24の大きさは当て部材21と同じ大きさに設定され、当て部材21のうちアンカー部13に接続される部分を除いて外方Z1に臨む表面は、難燃材24に接触して被覆される。難燃材24は、たとえばガラスクロスとアルミ箔とを複数層積層することによって形成され、少なくとも厚み方向Zに熱が伝えられることを阻止する。
【0027】
複数の保冷材12のうち、一部は、互いに同じ形状および大きさに設定されてもよい。複数の保冷材12は、長手方向Yおよび所定方向Xに並べて配置されることによって、タンク本体11の内表面を覆う。当て部材21の長手方向Yの中央部と、保冷材12の長手方向Yの中央部とは、長手方向Yに同じ位置に配置される。所定方向Xに隣接して配置される複数の保冷材12の間に形成される空間のうち、長手方向Y両方の端部近傍には、アンカー部13が配置される。具体的には、各アンカー部13は、当て部材21の長手方向Yの両端よりもわずかに長手方向Y中央寄りに配置される。難燃材24は、当て部材21によって内方Z2から挟持され、当て部材21と保冷材12との間に固定される。難燃材24は、さらにアンカー部13のうち、当て部材21に接続される内方端部をも被覆していてもよい。
【0028】
保冷材12のうち、内方Z2に位置しかつ所定方向X両端に位置する部分には、切欠きが形成される。切欠きは、厚み方向Zにおいて、当て部材21の厚みおよび難燃材24の厚みとを合計した寸法とほぼ同じ深さに形成され、保冷材12の長手方向Y全体にわって形成される。アンカー部13が保冷材12間の空間に配置された状態において、当て部材21と難燃材24とは保冷材12の切欠きに配置される。これによって、保冷材12の内方Z2に臨む表面と当て部材21の内方Z2に臨む表面とは、一平面状に形成され、いわゆる面一状を成す。
【0029】
アンカー部13と保冷材12とは所定方向Xに交互に配置され、保冷材12およびアンカー部13は、長手方向Yに直線的に列を成して配置される。貯蔵構造体10は、繊維構造体をさらに含んで構成される。繊維構造体は、可撓性を有し、綿毛状に形成される。タンク本体11の内表面上で隣接する保冷材12は、互いに離れて配置され、互いに隣接する保冷材12同士の間には、繊維構造体、たとえばグラスウールが充填される。
【0030】
長手方向Yに隣接する当て部材21は、互いに接触する。少なくともタンク本体11の床部に配置され、長手方向Yに隣接する保冷材12は、互いに間隔をあけて配置され、当て部材21の長手方向Yの寸法は、保冷材12の長手方向Yの寸法よりもわずかに長く設定されることによって、長手方向Yに隣接する当て部材21は、互いに接触する。複数の当て部材21は、互いに同じ形状および同じ大きさに形成され、長手方向Yに並ぶ複数のアンカー部13が所定方向Xに同じ位置に配置される。
【0031】
メンブレン14の所定方向Xの寸法は、所定方向Xに同じ間隔をあけて並ぶ複数のアンカー部13の、所定方向Xのピッチに対応して設定される。この所定方向Xのピッチは、保冷材12の所定方向Xの寸法よりも大きく、保冷材12の所定方向Xの寸法とアンカー部13の外径との合計におよそ等しく設定される。メンブレン14は、厚さ0.7mm〜1.5mmに形成され、長手方向Yの長さは、たとえばおよそ40mに設定されてもよい。
【0032】
メンブレン14は所定方向Xに複数配置され、隣接するメンブレン14は、互いに当て部材21の内方表面上において隣接する。メンブレン14の所定方向Xの端部は、当て部材21の所定方向Xの寸法よりも小さい寸法の範囲内で、わずかに間隔をあけて配置されてもよい。隣接するメンブレン14間の間隔は、零mmよりも大きくおよそ2mm以内に設定される。保冷材12、アンカー部13およびメンブレン14がいずれも所定方向Xに同じピッチで配置されることによって、メンブレン14は当て部材21の内方Z2側の表面に接触し、メンブレン14および当て部材21は、保冷材12およびアンカー部13よりも内方Z2の表面上を全て被覆することが可能となる。所定方向Xに隣接するメンブレン14の端部同士は、溶加材を用いる溶接によって接合され、この接合によって、メンブレン14と当て部材21との接合も行われる。
【0033】
ただし、部分的には、所定方向Xに隣接するメンブレン14同士が互いに接触し、仮にメンブレン14間の間隔がおよそ零mmとなってしまう部分があっても、各メンブレン14および各当て部材21が少なくともいずれか1つのアンカー部13を介してタンク本体11に対して固定され、かつメンブレン14同士が気密性および防水性を有して接合されるならば、メンブレン14の配置位置に関する誤差は、許容される。
【0034】
本実施形態において、当て部材21と、アンカー部13と、差込式の継手30の一部を成すソケット31およびプラグ32のいずれか一方とは、これらをタンク本体11に設置するより前に、一体化して形成される。この差込式の継手30の一部は、設置されるべき姿勢においてアンカー部13の厚み方向一方Z1の先端部に設けられる。
【0035】
タンク本体11には、差込式の継手30の他の一部を成すソケット31およびプラグ32のうちの他方を設置しておく。その後に、アンカー部13の厚み方向一方Z1の先端部に取付けられた差込式の継手30の一部を、タンク本体11に取付けられた差込式の継手30の他の一部に連結する。その後、当て部材21およびアンカー部13のタンク本体11に対する設置が完了する。
【0036】
図4は、本発明の一実施形態における差込式の継手30の断面図である。差込式の継手30は、ソケット31とプラグ32との2つの部分を含む。図4(a)は、差込式の継手30がソケット31とプラグ32とに分離された状態における断面図であり、図4(b)は、差込式の継手30がつながれた状態における断面図である。アンカー部13は、厚み方向一方Z1の端部がタンク本体11に対して差込式の継手30を介して連結される。
【0037】
ソケット31とプラグ32との接合は、ソケット31およびプラグ32の軸線を一致させてソケット31とプラグ32とを軸線方向に近接させることによって行われる。差込式の継手30は、管継手である必要はないけれども、管継手であっても構わない。
【0038】
メンブレン14は、鉄−ニッケル合金から成り、いわゆるインバー(invar)材から成る。インバー材は、鉄を63.5%〜64%程度、ニッケルを35.5%〜36%程度含む。鉄、ニッケルの他にコバルトを含む合金であってもよい。たとえば鉄を63%程度、ニッケルを31%〜32%程度、コバルトを4%〜6%程度含む、スーパーインバー材と呼ばれる合金であってもよい。メンブレン14にインバー材を用いることによって、メンブレン14によって形成される貯蔵空間16に低温流体を貯蔵した場合に、メンブレン14が収縮することを抑制し、メンブレン14が破損することを防止することができる。
【0039】
当て部材21もインバー材によって形成される。アンカー部13は、インバー材によって形成されてもよく、ステンレススチールで形成されてもよく、耐冷性のある材料で形成されることが好ましい。アンカー部13は、タンク本体11と同じ材料で形成されてもよい。この場合には、アンカー部13とタンク本体11とを直接溶接によって接合することも可能となる。
【0040】
アンカー部13のうち差込式の継手30は、インバー材またはステンレスなどの金属製であることが好ましいけれども、樹脂によって形成されてもよい。タンク本体11の周壁にアンカー部13およびメンブレン14が設けられる場合には、これらアンカー部13およびメンブレン14は、タンク本体11の床部において形成されたアンカー部13およびメンブレン14と同様の構造として形成される。
【0041】
本実施形態に係る貯蔵構造体10の製造方法では、タンク本体11が形成されている状態において、保冷材12と、当て部材21と、アンカー部13と、メンブレン14とを配置する。本実施形態に係る貯蔵構造体10の製造方法は、ソケット配置工程と、保冷材配置工程と、当て部材配置工程と、メンブレン配置工程と、接合工程とを含んで構成される。
【0042】
まず、ソケット配置工程で、タンク本体11に対するソケット31の配置を行う。図5は、ソケット配置工程において、ソケット31の配置が行われた状態を表す斜視図である。ソケット配置工程においては、タンク本体11の内表面上に、長手方向Yと所定方向Xとを設定し、長手方向Yおよび所定方向Xに沿ってソケット31の配置を行う。長手方向Yに隣接するソケット31は、当て部材21に接続されるアンカー部13に対応して配置される。
【0043】
所定方向Xに隣接するソケット31の繰返し単位の寸法、すなわちピッチは、所定方向Xに隣接する当て部材21のピッチに対応して配置される。このピッチは、保冷材12の所定方向Xの寸法と、所定方向Xに隣接する保冷材12間の間隔とを合計した長さに設定される。または、このピッチは、メンブレン14の所定方向Xの寸法におよそ一致して設定される。ソケット配置工程では、ソケット31は、タンク本体11の内表面に対して、溶接によって接合される。
【0044】
次に、保冷材配置工程で、保冷材12の配置を行う。図6は、保冷材配置工程において、保冷材12が配置された状態を表す斜視図である。保冷材12は、ソケット配置工程で配置されたソケット31の位置に合わせて行われる。隣接する保冷材12とソケット31との間隔も、零mmである必要はなく、数mm〜数十mm程度間隔が形成されて配置されてもよい。次に、保冷材12の間には、繊維構造体の充填を行ってもよい。次に、難燃材配置工程で、難燃材24の配置を行う。難燃材24は、当て部材21が配置される位置に対応して、保冷材12の切欠きに配置される。
【0045】
次に、当て部材配置工程で、当て部材21およびアンカー部13の配置を行う。当て部材21およびアンカー部13は、たとえば溶接などによって互いに接続された状態で供給され、アンカー部13には、タンク本体11側に向かって配置される先端部に、プラグ32が接続されている。当て部材21およびアンカー部13は、アンカー部13の先端に取付けられたプラグ32を、タンク本体11に取付けられたソケット31に挿入することで、設置される。これによって所定方向Xに隣接する保冷材12間、および長手方向Yに隣接する保冷材12間に配置された繊維構造体は、当て部材21によってタンク本体11に固定される。この工程において、当て部材21の所定方向X両端部は、保冷材12に形成される切欠きに配置され、これによって、保冷材12の内方Z2に臨む表面と当て部材21の内方Z2に臨む表面とは、一平面内に形成される。
【0046】
次に、メンブレン配置工程に移行し、メンブレン14の配置が行われる。メンブレン14は、巻き取られたロールの状態で搬入され、一端部からロールを巻戻しながら引出され、伸展されることで供給される。メンブレン14は、長手方向Yに長く延びた状態で配置され、これによって、所定方向X両端部が当て部材21の内方表面上に位置する。メンブレン14の所定方向Xの両端は、当て部材21の幅方向の中央に配置されることが好ましい。メンブレン14が配置されることによって、保冷材12および繊維構造体は、タンク本体11の内方Z2からメンブレン14によって覆われる。
【0047】
次に、接合工程に移行し、溶加材を用いる溶接によって、所定方向Xに隣接するメンブレン14の端部同士の接合と同時に、当て部材21の内方表面上で隣接する2つのメンブレン14の端部と、これに接触する当て部材21との接合も行われる。このとき溶接によって発生した熱は、当て部材21と当て部材21近傍のメンブレン14とに伝達されるけれども、当て部材21と保冷材12との間に難燃材24が配置されることによって、溶接によって生じた熱が当て部材21から保冷材12に伝えられることは、阻止される。これによって、メンブレン14は当て部材21に対して固定され、同時に、タンク本体11に対しても固定される。
【0048】
床部と周壁とが角を成して連なる部分、および周壁のうち隣合う複数の壁面部が角度を成して連なる部分においては、保冷材12およびアンカー部13の配置は、変則的になるけれども、メンブレン14が当て部材21およびアンカー部13に接続されることによってタンク本体11に固定され、メンブレン14によって保冷材12およびアンカー部13がタンク本体11の内方Z2から被覆されることは、床部および各壁面部と同様である。その結果、タンク本体11の内部には、隣接して接合されたメンブレン14によって貯蔵空間16が規定され、貯蔵空間16とその外部空間とは気密に隔てられる。
【0049】
溶加材の材料は、たとえばインバー材のような極低温用途の低熱膨張係数合金の溶接に使用される材料であって、重量比でNi:30〜45%、C:0.03〜0.3%、Nb:0.1〜3%、P:0.015%以下、S:0.005%以下、Si:0.05〜0.6%、Mn:0.05〜4%、Al:0.05%以下、O:0.015%未満を含み、且つNb(%)×C(%)≧0.01で、残部がFeおよび不可避不純物からなる低熱膨張係数合金用溶接材料が好適に用いられる。また好ましくは、前述の溶接材料にさらに、B:0.002〜0.03%を含有させてもよく、さらに好ましくは、Ca:0.001〜0.02%を含有させてもよい。溶接は、自動溶接機によって連続的に行ってもよい。
【0050】
この一連の工程は、タンク本体11内において、一部分ずつ行われてもよい。たとえば長手方向Yに1列の保冷材12を配置する保冷材配置工程を行い、その後当て部材配置工程における当て部材21およびアンカー部13の配置を、すでに配置した保冷材12と所定方向Xに隣接する位置において行い、これらの行程を所定方向Xに繰返してもよい。またさらに、メンブレン配置工程および接合工程も、長手方向Yに1列の保冷材12を配置する保冷材配置工程の後に1列ずつ行うことも可能である。
【0051】
本実施形態によれば、メンブレン14は、当て部材21、アンカー部13および差込式の継手30を介してタンク本体11に固定され、貯蔵空間16を形成する。貯蔵空間16は、流体を貯蔵可能である。メンブレン14は、当て部材21と気密に接続されるので、流体を漏らすことなく貯蔵することができる。タンク本体11の内表面には保冷材12が設けられるので、貯蔵空間16に低温流体を貯蔵したときに、外部空間から流体への熱の移動を遮断することができる。
【0052】
また本実施形態によれば、アンカー部13は、当て部材21をタンク本体11に連結する。これによって、メンブレン14を当て部材21に接続することで、メンブレン14をタンク本体11に固定することができる。したがって、メンブレン14を保冷材12に固定する部材を、新たに設ける必要がない。また隣接するメンブレン14同士の端部における接合と、この端部および当て部材21の接合とを、一度の溶接によって行うことが可能となる。
【0053】
また、メンブレン14はタンク本体11の内表面に略平行に設けられるので、互いに隣接するメンブレン14を、溶加材を用いる溶接によって接合することが可能となる。したがって、接合部での液体の漏れを防止することができる。これによって、抵抗溶接を用いて接合する場合に比べて、気密性などの信頼性を確保し易い貯蔵構造体を実現することができる。また、信頼性確保のための検査を容易にすることができる。
【0054】
また本実施形態によれば、アンカー部13は、当て部材21に固定され、差込式の継手30によってタンク本体11に連結される。保冷材12の大きさに対応してソケット31を配置した後、保冷材12を配置し、当て部材21を配置することができる。当て部材21とタンク本体11とは、差込式の継手30によって連結されるので、螺合による継手によって連結される場合に比べて、連結を容易に行うことができる。これによって、当て部材21を保冷材12よりもタンク本体11の内方Z2側から配置することと、当て部材21をタンク本体11に容易に取付けることとを両立することができる。
【0055】
また本実施形態によれば、当て部材21の、厚み方向Zに垂直な2つの表面のうち、貯蔵空間16に臨む表面と反対の表面上には、耐熱性及び断熱性を有する難燃材24が設けられる。これによって、当て部材21の厚み方向Zに垂直な2つの表面のうち貯蔵空間16に臨む表面上で溶接を行うときに、溶接に伴って当て部材21に伝えられる熱が、保冷材12に伝達されることを抑制することができる。当て部材21が保冷材12の切欠きに配置され、当て部材21の所定方向X両方に向かう2つの表面においても保冷材12に臨む場合には、当て部材21の所定方向X両方に臨む表面にも、難燃材24が配置されることが好ましい。
【0056】
また本実施形態によれば、貯蔵構造体10は、繊維構造体をさらに含んで構成される。繊維構造体は、可撓性を有し、綿毛状に形成される。タンク本体11の内表面上で隣接する保冷材12は、互いに離れて配置され、互いに隣接する保冷材12同士の間には、繊維構造体が充填される。これによって、繊維構造体が充填される保冷材12間の空間において、気体に対流が発生することを防止することができ、気体の対流による伝熱を防止することができる。
【0057】
また本実施形態によれば、当て部材21およびアンカー部13は、長手方向Yに垂直かつタンク本体11の内表面に略平行な所定方向Xに、均等なピッチで配置される。これによって、所定方向Xに離れるアンカー部13同士の間に位置する保冷材12を、当て部材21同士の均等なピッチに対応する幅寸法のメンブレン14によって被覆することができる。したがって、メンブレン14として、一定の幅寸法を有する部材を使用することができる。
【0058】
本実施形態において貯蔵タンクは、LNGを運搬する船に形成されるものとしたけれども、陸上でLNGを貯蔵する貯蔵タンクであってもよい。また本実施形態において保冷材12は、ポリウレタンフォームから成るものとしたけれども、他の実施形態において保冷材は、たとえばパーライト板、スレート板、またはスラグ石膏板などであってもよい。また本実施形態において貯蔵タンクは、LNGを貯蔵するものとしたけれども、他の実施形態において貯蔵タンクは、たとえば−100℃程度のエチレンや、−190℃程度の液化窒素などの低温流体の貯蔵してもよい。また本実施形態において、タンク本体11の底部は、船の内側板によって形成されるものとした。タンク本体11は、たとえば周壁の一部も、船の内側板によって形成されることが可能である。
【0059】
本実施形態において当て部材21には、複数のアンカー部13が設けられるものとしたけれども、他の実施形態において各当て部材21には、1つのアンカー部が設けられてもよい。また各当て部材21には、たとえば長手方向Yに並べて形成される3つ以上のアンカー部が設けられる構成とすることも可能である。本実施形態において溶接は、自動溶接機によって自動的に連続的に行うものとしたけれども、溶接を手動によって行うことも可能である。溶接が確実であれば、貯蔵構造体10として、同様の効果を達成することは可能である。
【0060】
本実施形態において、当て部材21は、長手方向Yに細長く形成されるものとしたけれども、他の実施形態において、たとえば当て部材は厚み方向Zにみて十字形状に形成され、所定方向Xに互いに隣接する当て部材も、互いに接触して配置されてもよい。本実施形態において、アンカー部13の厚み方向Zの長さは、保冷材12の厚み方向Zの寸法に対応する。アンカー部13の寸法については、規定しない。タンク本体11に接続されるソケット31は、棒またはパイプを介して接続されてもよい。これによって、ソケット31は当て部材21付近に設けられる。
【0061】
本実施形態において当て部材21は、インバー材であるものとしたけれども、たとえばステンレススチールで形成することも可能である。また他の実施形態においてアンカー部13は1本の棒またはパイプによって形成され、当て部材21にはアンカー部13の外径に対応する孔を形成し、当て部材21の孔にアンカー部13を貫通させて、メンブレン14、当て部材21、アンカー部13の接合を一度の溶接によって行うことも可能である。
【0062】
保冷材12と、繊維構造体と、当て部材21と、アンカー部13と、メンブレン14とは、厚み方向Zに1つ配置される実施形態について説明したけれども、他の実施形態において、本実施形態と同様に配置したメンブレンに、さらにソケットを取付け、保冷材と、繊維構造体と、当て部材と、アンカー部と、メンブレンとをタンク本体のさらに内方Z2に配置することも可能である。これによって、配置される保冷材と、繊維構造体と、当て部材と、アンカー部と、メンブレンとを二重にすることができ、貯蔵構造体10の保冷に関する性能を高く設定することができる。厚み方向Zに重ねられる貯蔵構造体10の積層の数については、規定しない。1層であっても、複数層であってもよく、さらに3層以上であってもよい。
【0063】
本実施形態において当て部材21は、所定方向Xに隣接する2つの保冷材12の両方を、タンク本体11に押圧し、少なくとも保冷材12の一部を保持する。ただし他の実施形態において当て部材は、所定方向Xに並ぶ2つの保冷材のいずれか一方を、タンク本体に押圧し、1つの保冷材の一部を保持する構成とすることも可能である。また当て部材の長手方向Yの寸法は、複数の保冷材の長手方向Yの寸法に対応して設定されてもよい。これによって、当て部材が所定方向X一方の保冷材を固定する構成とする場合、複数の保冷材を、当て部材によって固定することができる。当て部材が所定方向X両方の保冷材を固定する構成とする場合、さらに2倍の個数の保冷材を当て部材によって固定することができる。
【0064】
(他の実施形態)
他の実施形態において、アンカー部13は、第1アンカー部と第2アンカー部とを含む構成とすることも可能である。第1アンカー部は、タンク本体11に取り付けられ、第2アンカー部は、第1アンカー部とは別体に形成され、当て部材21に固定される。第1アンカー部と第2アンカー部とは、差込式の継手30によって連結される。差込式の継手30は、いわゆるカチットプラグであり、ソケット31とプラグ32との2つの部分を含む。ソケット31およびプラグ32は、たとえばソケット31が第1アンカー部の内方側端部に、プラグ32が第2アンカー部の外方側端部に形成される。他の実施形態では、ソケットが第2アンカー部の外方側端部に、プラグが第1アンカー部の内方側端部に形成されてもよい。
【0065】
アンカー部13のうち、第1アンカー部と第2アンカー部との長さの比については、特に規定しない。第1アンカー部が第2アンカー部に比べて長ければ、第1アンカー部と第2アンカー部とを接続する差込式の継手30は、タンク本体11よりも当て部材21に近く配置され、第1アンカー部が第2アンカー部に比べて短ければ、第1アンカー部と第2アンカー部とを接続する差込式の継手30は、当て部材21よりもタンク本体11に近く配置される。
【0066】
本実施形態によれば、アンカー部13は、第1アンカー部と第2アンカー部とを含み、第1アンカー部と第2アンカー部とは、差込式の継手30によって連結される。これによって、複数の第1アンカー部を、断熱材12の配置位置に対応した位置に配置した後、断熱材12を配置し、その後に第2アンカー部および当て部材21を配置することができる。また第2アンカー部と第1アンカー部とは、差込式の継手30によって連結されるので、螺合による継手によって連結される場合に比べて、第1アンカー部と第2アンカー部との連結を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0067】
10 貯蔵構造体
11 タンク本体
12 保冷材
13 アンカー部
14 メンブレン
16 貯蔵空間
17 船体
19 鋼材
20 溶接生成物
21 当て部材
24 難燃材
30 差込式の継手
31 ソケット
32 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低温の流体を貯蔵するための貯蔵構造体であって、
内部空間が形成されるタンク本体と、
前記タンク本体の内表面に略平行な方向のうち所定方向に予め定める間隔をあけて複数配置される板状のメンブレンと、
前記所定方向に隣接する複数のメンブレンにわたって、前記メンブレンよりも、前記メンブレンが臨む前記タンク本体の内表面側の、メンブレンの厚み方向一方から、前記メンブレンに対向して設けられる複数の板状の当て部材と、
前記当て部材を前記タンク本体に連結するためのアンカー部と、
溶接によって形成され、前記メンブレンとこれに対向する前記当て部材とを気密に接続する溶接生成物と、
メンブレンの厚み方向一方に配置され、前記当て部材の厚み方向一方の表面部とは予め定める距離離間しかつ相対位置が固定されて設けられ、断熱性および耐冷性を有する保冷材と、
前記当て部材と前記保冷材との間に設けられ、断熱性および難燃性を有する難燃材とを含むことを特徴とする貯蔵構造体。
【請求項2】
前記アンカー部は、前記厚み方向一方の端部が前記タンク本体に対して差込式の継手を介して連結されることを特徴とする請求項1に記載の貯蔵構造体。
【請求項3】
前記アンカー部は、前記厚み方向他方の端部が前記当て部材に対して差込式の継手を介して連結されることを特徴とする請求項1または2に記載の貯蔵構造体。
【請求項4】
前記アンカー部は、前記タンク本体に固定される第1アンカー部と、前記第1アンカー部とは別体に形成され、前記当て部材に取付けられる第2アンカー部とを含み、
前記第1アンカー部と前記第2アンカー部とは、差込式の継手によって連結されることを特徴とする請求項1に記載の貯蔵構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−236583(P2010−236583A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−83673(P2009−83673)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】