説明

購入反映システム、サーバ、購入反映方法、プログラム、記憶媒体

【課題】ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能な購入反映システム等を提供する。
【解決手段】ユーザはIDカード13を店員に提示して商品を購入する。POS端末11はIDカード13から会員ID51を読み取り、商品コード53等と共にPOSデータ50として記憶部32に保持する。POSサーバ3は、POS端末11から受信したPOSデータ50を記憶部22に記憶し、POSデータ50の中から販売促進の対象商品の商品コード53を有するものを抽出し、抽出したPOSデータ50をアバター管理サーバ5aに送信する。アバター管理サーバ5aは、受信したPOSデータ50の会員ID51のユーザのユーザデータ60aを検索し、アイテムデータ70を参照して、当該ユーザデータ60aについて、アバター画像6の作成時に選択可能なアイテム66として、対象商品の商品コード53に対応するアイテム66を追加する更新を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POS(Point of Sale)データを利用してユーザによる購入を証明し、他のシステムに反映させる購入反映システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
商品の販売促進を図るために、商品の購入に対し種々のインセンティブを与えるといったことが行なわれている。その代表的なものに、商品を購入した者に対し何らかの物品を獲得できる抽選等のキャンペーンに参加させるものがある。
【0003】
このような例として、携帯端末やPC等から、ユーザが購入した商品に付属するシリアルナンバー等を入力し、Webを介して企業のサーバにアクセスし、商品購入者のみ参加できるクローズド懸賞や景品贈呈のようなキャンペーンに応募可能とすることにより、販売促進を図るキャンペーン手法が普及している。
特許文献1に記載の懸賞システムでは、ユーザが所定の商品を購入したとき、POS端末がユニークIDをレシートに印字して発行する。ユーザは、このユニークIDに基づいて、携帯端末を用いて懸賞に応募し、懸賞運営サーバがユーザの応募に対して抽選を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−063456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような販売促進手法では、インセンティブを与えているのにもかかわらず、この際のユーザにかかる手間が、商品購入の意欲を減退させていることが往々にしてある。
【0006】
例えばキャンペーンの対象となる商品を複数購入した場合、ユーザは、携帯端末やPC等を介して、購入した商品の数量分、シリアルナンバーを入力する必要がある。例えばキャンペーンの対象となるジュースを1ケース購入した場合、そのユーザは1ケースの本数分、シリアルナンバーを携帯端末やPC等のキーボードを操作して入力しなければならない。従って、ユーザはキャンペーンに応募したいという気持ちがあっても、応募するためのシリアルナンバー入力の手間を考えると面倒であることから、頻繁に応募しづらいことも考えられる。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能な購入反映システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための第1の発明は、POSサーバおよびユーザの情報処理端末とサーバがネットワークを介して接続して構成される購入反映システムであって、前記POSサーバは、商品を購入した前記ユーザのユーザ識別情報と、前記商品を識別する商品識別情報とを含むPOSデータを記憶するPOSデータ記憶手段と、所定の商品の商品識別情報を含むPOSデータに基づき、前記ユーザの前記所定の商品の購入について示す商品購入情報を前記サーバに送信する商品購入情報送信手段と、を有し、前記サーバは、前記ユーザのユーザ識別情報を含む、前記サーバが前記ユーザの情報処理端末に提供するサービスに関するユーザデータを記憶するユーザデータ記憶手段と、前記商品購入情報を前記POSサーバから受信する商品購入情報受信手段と、前記商品購入情報に基づき、前記所定の商品を購入したユーザのユーザ識別情報を含むユーザデータを前記所定の商品に応じて更新するユーザデータ更新手段と、を有することを特徴とする購入反映システムである。
【0009】
例えば、前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末の表示画面にアイテム画像を表示するものであり、前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記所定の商品に対応するアイテム画像を表示可能とする更新を行う。前記サービスは、例えば、前記表示画面に前記アイテム画像により構成されるアバターを表示するものである。あるいは、前記表示画面にゲーム画面を表示するものであり、前記アイテム画像が前記ゲーム画面上に表示される。アイテム画像は、前記所定の商品の外観を模したものであることが好ましい。
また、あるいは、前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末に、ユーザにより前記所定の商品に応じたキャンペーンへの応募が選択可能なキャンペーン画面を表示するものであり、前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記キャンペーンへの応募に関する応募情報を更新する。例えば前記キャンペーンはユーザが景品獲得のための抽選に応募するものであり、前記商品購入情報は前記所定の商品を購入した数を含み、前記ユーザデータは前記応募情報としてキャンペーンへの応募口数を含み、前記ユーザデータ更新手段は、前記応募口数を、前記所定の商品を購入した数に応じて変更するように、前記ユーザデータを更新する。
【0010】
前述した目的を達成するための第2の発明は、商品を購入したユーザのユーザ識別情報と、前記商品を識別する商品識別情報とを含むPOSデータを記憶するPOSデータ記憶手段を有するPOSサーバ、および前記ユーザの情報処理端末とネットワークを介して接続するサーバであって、前記ユーザのユーザ識別情報を含む、前記サーバが前記ユーザの情報処理端末に提供するサービスに関するユーザデータを記憶するユーザデータ記憶手段と、所定の商品の商品識別情報を含むPOSデータに基づく、前記ユーザの前記所定の商品の購入について示す商品購入情報を前記POSサーバから受信する商品購入情報受信手段と、前記商品購入情報に基づき、前記所定の商品を購入したユーザのユーザ識別情報を含むユーザデータを前記所定の商品に応じて更新するユーザデータ更新手段と、を有することを特徴とするサーバである。
【0011】
例えば、前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末の表示画面にアイテム画像を表示するものであり、前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記所定の商品に対応するアイテム画像を表示可能とする更新を行う。前記サービスは、例えば、前記表示画面に前記アイテム画像により構成されるアバターを表示するものである。あるいは、前記表示画面にゲーム画面を表示するものであり、前記アイテム画像が前記ゲーム画面上に表示される。アイテム画像は、前記所定の商品の外観を模したものであることが好ましい。
また、あるいは、前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末に、ユーザにより前記所定の商品に応じたキャンペーンへの応募が選択可能なキャンペーン画面を表示するものであり、前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記キャンペーンへの応募に関する応募情報を更新する。例えば前記キャンペーンはユーザが景品獲得のための抽選に応募するものであり、前記商品購入情報は前記所定の商品を購入した数を含み、前記ユーザデータは前記応募情報としてキャンペーンへの応募口数を含み、前記ユーザデータ更新手段は、前記応募口数を、前記所定の商品を購入した数に応じて変更するように、前記ユーザデータを更新する。
【0012】
前述した目的を達成するための第3の発明は、商品を購入したユーザのユーザ識別情報と、前記商品を識別する商品識別情報とを含むPOSデータを記憶するPOSデータ記憶手段を有するPOSサーバ、および前記ユーザの情報処理端末と、前記ユーザのユーザ識別情報を含む、前記サーバが前記ユーザの情報処理端末に提供するサービスに関するユーザデータを記憶するユーザデータ記憶手段を有するサーバがネットワークを介して接続して構成される購入反映システムにおける購入反映方法であって、前記POSサーバが、所定の商品の商品識別情報を含むPOSデータに基づき、前記ユーザの前記所定の商品の購入について示す商品購入情報を前記サーバに送信するステップを実行し、前記サーバが、前記商品購入情報を前記POSサーバから受信するステップと、前記商品購入情報に基づき、前記所定の商品を購入したユーザのユーザ識別情報を含むユーザデータを前記所定の商品に応じて更新するステップと、を実行することを特徴とする購入反映方法である。
【0013】
前述した目的を達成するための第4の発明は、コンピュータを第2の発明のサーバとして機能させるためのプログラムである。
【0014】
前述した目的を達成するための第5の発明は、コンピュータを第2の発明のサーバとして機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体である。
【0015】
上記構成により、POSデータを用いてユーザの商品購入を証明し、アバターサービスやゲームサービス、キャンペーンサービス等のサービスに係るユーザデータに反映させることにより、ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能となる。例えばユーザの対象商品の購入に応じて、ユーザデータについて、キャンペーンへの応募に関する応募情報を更新することができ、商品購入数をキャンペーンへの応募口数としてユーザデータに反映させると、改めてユーザがシリアルナンバー等を入力する手間がかからない。また、アバターサービスやゲームサービスなどに係るユーザデータにも商品購入結果を反映させることができる。これにより、ユーザ側に手間をかけることがないうえ、実空間の商品購入結果をアバターサービスやゲーム空間など、WEB上の仮想空間に反映させる楽しみが得られる。例えばユーザが販売促進の対象商品を購入すると、対象商品に応じたアイテム画像をこれらのサービスの画面上に表示させることができる。アイテム画像を対象商品の外観を模したものとすることで、現実に購入した商品を仮想空間上で表示させることができ、更なる興趣が得られ、商品の購入をより促進させることを可能になる。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能な購入反映システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態の購入反映システム1aの概要図
【図2】POSサーバ3およびアバター管理サーバ5aを実現するコンピュータのハードウエア構成図
【図3】POS端末11を実現するハードウエア構成図
【図4】情報処理端末15を実現するハードウエア構成図
【図5】購入反映システム1aのシステム構成を示す図
【図6】POSデータ50、ユーザデータ60a、アイテムデータ70の一例を示す図
【図7】購入反映システム1aにおける購入反映処理を示すフローチャート
【図8】第2の実施形態の購入反映システム1bの概要図
【図9】購入反映システム1bのシステム構成を示す図
【図10】ユーザデータ60bの一例を示す図
【図11】購入反映システム1bにおける購入反映処理を示すフローチャート
【図12】第3の実施形態の購入反映システム1cの概要図
【図13】購入反映システム1cのシステム構成を示す図
【図14】ユーザデータ60cの一例を示す図
【図15】購入反映システム1cにおける購入反映処理を示すフローチャート
【図16】情報処理端末15の表示部44に表示される画面の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
最初に、図1〜図7等を参照しながら、第1の実施形態の購入反映システムについて説明する。第1の実施形態の購入反映システム1aは、POSサーバ3から、SNS(Social Networking Service)、ブログ等においてアバターを表示するサービスを提供するアバター管理サーバ5aに、ユーザによる対象商品の購入について示す商品購入情報を送信し、このアバターにユーザの対象商品購入を反映させる。アバターは、上記SNSやブログ等の画面上で表示されるキャラクター画像であり、Web上でユーザのコミュニケーションツールとして用いられるものである。
【0019】
図1は、第1の実施形態の購入反映システム1aの概要図である。図1に示すように、購入反映システム1aは、POSサーバ3、アバター管理サーバ5a、POS端末11、情報処理端末15がネットワーク17(17a、17b、17c)を介して接続されて構成される。
【0020】
POSサーバ3は、スーパーやコンビニエントストア等の店舗における商品の売上を管理する管理会社、サービスセンター等に設置される。POSサーバ3は、各店舗のPOS端末11からネットワーク17aを介して送信される、後述する会員ID(ユーザ識別情報)と商品コード(商品識別情報)を含むPOSデータを保持し、各店舗における売上データの管理等を行う。POSサーバ3は、購入反映システム1a内に複数台設置することが可能である。
【0021】
アバター管理サーバ5aは、SNSやブログ等でユーザに提供されるアバターの管理を行うサーバである。アバター管理サーバ5aは、ユーザ毎のアバターの作成、削除、アバターの一覧、詳細表示等のアバター管理および処理や、アイテムの登録、編集、削除、試着、購入、アイテムの特別付与等のアイテム管理および処理を行う。
【0022】
POS端末11は、スーパーやコンビニエンスストア等の店舗に設置されるレジ端末である。POS端末11は、ユーザが購入した商品の商品情報やユーザの会員証等のIDカード13の情報を読み取る読取機能、ネットワーク17aを介してPOSサーバ3にPOSデータを送信するための通信機能等を有する。POS端末11は、ユーザが購入した商品に関する商品コード等の情報やIDカード13から読み取った会員IDなどを含むPOSデータを、ネットワーク17aを介してPOSサーバ3に送信する。
【0023】
IDカード13は、ユーザの会員IDを記憶、保持するもので、磁気カード、バーコードカード、ICカード等、形式は問わない。また、IDカード13は、クレジットカード、電子マネーカード等、ユーザを一意に識別可能なユーザ識別情報を有する媒体であればよい。
【0024】
情報処理端末15は、ユーザが利用するもので、ユーザの自宅に設置されるPC、携帯電話やPDA(Personal Digital Assitant)などの携帯端末等である。
【0025】
図2は、POSサーバ3およびアバター管理サーバ5aを実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
POSサーバ3(アバター管理サーバ5a)は、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等が、バス28を介して接続されて構成される。
【0026】
制御部21は、CPU、ROM、RAM等で構成される。CPUは、記憶部22、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス28を介して接続された各装置を駆動制御し、POSサーバ3(アバター管理サーバ5a)が行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部22、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0027】
記憶部22は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部21が実行するPOSサーバ3(アバター管理サーバ5a)の処理等に係るプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS等が格納される。これらの各プログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0028】
メディア入出力部23(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。
【0029】
通信制御部24は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク17を介して、POS端末11のような他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワーク17は、有線、無線を問わない。
【0030】
入力部25は、データの入力を行うものであり、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。管理者は入力部25を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
【0031】
表示部26は、液晶パネル等のディスプレイ装置、およびこれと連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
【0032】
周辺機器I/F(インタフェース)部27は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部27を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部27は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
【0033】
バス28は各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0034】
図3は、POS端末11を実現するハードウエア構成図である。尚、図3のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
POS端末11は、バス38により相互接続された制御部31、記憶部32、入力部33、表示部34、通信部35、印刷部36等を有する。
【0035】
制御部31は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部31は、POS端末11全体の動作を制御する。
記憶部32は、POS端末11の制御プログラム等の固定データやPOSデータ等を格納する。
入力部33は、キーボード、およびバーコードリーダ等の商品情報や会員IDの読取に用いられる読取端末などである。
表示部34は、CRTあるいはLCD等の表示装置などである。
通信部35は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク17aを介した通信等を制御する。
印刷部36はプリンタで、レシート等に必要な情報の印刷を行う。
バス38は各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0036】
図4は、情報処理端末15を実現するハードウエア構成図である。尚、図4のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
情報処理端末15は、バス48により相互接続された制御部41、記憶部42、入力部43、表示部44、通信部45等を有する。
【0037】
制御部41は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成され、各装置を駆動制御し、情報処理端末15が行う各種処理を実行する。
記憶部42は、制御部41が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ等が格納される。
入力部43は、データの入力を行い、例えば、キーボード等の入力装置を有する。
表示部44は、液晶パネル等のディスプレイ装置などである。
通信部45は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク17cを介した通信等を制御する。
バス48は各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0038】
図5は、購入反映システム1aのシステム構成を示す図である。
購入反映システム1aにおいて、POSサーバ3は、商品購入情報送信手段80を有するとともに、POSデータ記憶手段として、POS端末11から受信した、会員ID(ユーザ識別情報)と商品コード(商品識別情報)を含むPOSデータ50を記憶部22に記憶する。
【0039】
商品購入情報送信手段80は、POSサーバ3の制御部21が、販売促進の対象商品の商品コード(商品識別情報)を含むPOSデータ50に基づき、ユーザの対象商品の購入について示す商品購入情報をアバター管理サーバ5aに送信するものである。
【0040】
アバター管理サーバ5aは、商品購入情報受信手段81、ユーザデータ更新手段82、アバター作成手段83、アバター送信手段84を有するとともに、ユーザデータ記憶手段としてアバター提供サービスに関するユーザデータ60aを記憶部22に記憶する。更に、記憶部22には、対象商品と対応するアイテムに関するアイテムデータ70も記憶されている。ユーザデータ60a、アイテムデータ70については後述する。
【0041】
商品購入情報受信手段81は、アバター管理サーバ5aの制御部21が、POSサーバ3から上記の商品購入情報を受信するものである。
ユーザデータ更新手段82は、アバター管理サーバ5aの制御部21が、受信した商品購入情報に基づき、対象商品を購入したユーザのユーザデータ60aを、対象商品に応じて更新するものである。
アバター作成手段83は、アバター管理サーバ5aの制御部21が、ユーザデータ60a等に基づき、ユーザのアイテムの選択に応じてアバター画像を作成するものである。
アバター送信手段84は、例えばSNS、ブログ等の画面上に表示される、上記作成したアバター画像を情報処理端末15に送信するものである。
【0042】
なお、図ではSNS、ブログ等のサービスに係るシステムについては省略している。SNS、ブログ等のサービスについては、例えばWEBサーバ(不図示)にこれらを提供するためのプログラム、データが格納されており、ユーザが所定のURL等によりWEBサーバにアクセスすると、当該サービスに対応する画面が情報処理端末15にて表示される。この画面には、購入反映システム1a(アバター提供サービス)によりアバターが表示される。上記WEBサーバは別途設けられ、あるいはアバター管理サーバ5aでこれを兼ねるものとし、全体としては、アバターの表示において購入反映システム1a(アバター提供サービス)と上記のSNS、ブログ等のサービスが協働した構成となっている。
【0043】
次に、図6を参照しながら、購入反映システム1aにおいて利用されるデータの例について説明する。
【0044】
図6(a)は、POS端末11から送信され、POSサーバ3の記憶部22に保持されるPOSデータ50の一例を示す図である。
POSデータ50は、会員ID51(ユーザ識別情報)、日時52、商品コード53(商品識別情報)、商品名54、金額55、商品点数56等を有し、これらの情報を紐付ける。
【0045】
会員ID51は、ユーザを一意に識別するユーザ識別情報で、英数字等から構成される。会員ID51は、POS端末11においてユーザのIDカード13から読み取られる。
日時52は、ユーザが商品を購入した日時である。
商品コード53は、ユーザが購入した商品のJANコード等で、ユーザが購入した商品を一意に識別する商品識別情報である。
商品名54は、ユーザが購入した商品の名称である。
金額55は、ユーザが購入した金額である。
商品点数56は、ユーザが商品を購入した数である。
【0046】
図6(b)は、アバター管理サーバ5aの記憶部22に保持される、アバター提供サービスに関するユーザデータ60aの一例を示す図である。
ユーザデータ60aは、会員ID51、パスワード62、メールアドレス63、アバター画像データ64、アイテム選択データ65等を有し、これらの情報を紐付ける。
【0047】
パスワード62は、ユーザがアバター管理サーバ5aにアクセスする際に会員ID51とともに入力するパスワードである。但し、パスワード62は必要に応じて設けられる。
メールアドレス63は、ユーザがアバター管理サーバ5aの提供するサービスを利用するために登録したメールアドレスである。
アバター画像データ64は、ユーザの選択に基づき作成されたアバター画像のデータである。
アイテム選択データ65は、ユーザがアバター画像を作成する際に選択可能な、アバター画像を構成するアイテムについて記録するとともに、ユーザがアバター画像を作成する際に選択したアイテムについて記録したデータである。
【0048】
図6(c)はアイテム選択データ65の例であり、例えば顔、ボディ、帽子、髪型や衣服、靴等の、アバター画像を構成するアイテムのカテゴリごとにユーザが選択可能なアイテム66の情報(例えばアイテム66のIDなど)が記録されるとともに、ユーザがアバター画像を作成する際に選択したアイテム66(例えば図6(c)においては右側の記号○で示す)について記録される。
【0049】
図6(d)は、アバター管理サーバ5aの記憶部22に保持されるアイテムデータ70の一例を示す図である。
アイテムデータ70は、商品コード53、アイテム66等を有し、これらの情報を紐付ける。アイテム66は、上記のアイテムに関するデータであり、例えばアイテムを識別するIDやアイテムの画像等を含む。
【0050】
次に、図7を参照しながら、購入反映システム1aにおける購入反映処理について説明する。第1の実施形態の購入反映システム1aでは、ユーザが店舗で会員証であるIDカード13を提示し、対象となる商品、例えば帽子を購入すると、ユーザがアバター作成時に選択可能なアイテム66として、購入した帽子と同じデザイン(外観)の帽子のアイテム66が追加される。ユーザは、この帽子のアイテム66をアバターにつけて画面上に表示させることができる。
【0051】
図7は、購入反映システム1aにおける購入反映処理を示すフローチャートである。
【0052】
まず、ユーザは店舗において商品を購入する。この時、IDカード13を店員に提示すると、POS端末11の制御部31は、IDカード13からユーザの会員ID51を読み取り、商品を購入した日時52、購入した商品の商品コード53、商品名54、金額55、商品点数56などの情報と共にPOSデータ50として記憶部32に保持する。
POS端末11は、記憶部32に保持されるPOSデータ50を例えば1日数回、あるいは購入時毎など、適宜のタイミングでネットワーク17aを介してPOSサーバ3に送信する。POSサーバ3の制御部21は、POS端末11から受信したPOSデータ50を記憶部22に保存する(ステップS101)。
【0053】
POSサーバ3の制御部21は、適宜、販売促進の対象である対象商品に該当する商品コード53を含むPOSデータ50を抽出する(ステップS102)。当該商品コード53はPOSサーバ3の入力部25から入力されたものであってもよいし、あるいはアバター管理サーバ5aから送信される商品購入情報送信要求に含まれるものなどであってもよい。また、ユーザ識別情報としての商品コード53はPOSデータ50に含まれ商品を一意に識別できる情報ならばこれにかえることができ、例えば商品名54とすることなども可能である。
【0054】
そして、POSサーバ3の制御部21は、抽出したPOSデータ50を、ユーザの対象商品の購入について示す商品購入情報として、ネットワーク17bを介してアバター管理サーバ5aに送信する(ステップS103)。アバター管理サーバ5aはこのPOSデータ50を受信する(ステップS104)。
【0055】
アバター管理サーバ5aの制御部21は、受信したPOSデータ50の会員ID51のユーザのユーザデータ60aを検索し、該当するユーザデータ60aについて、アイテムデータ70を参照して、受信したPOSデータ50の対象商品の商品コード53に対応する、購入した帽子の外観を模した、同じデザインの帽子のアイテム66を、アイテム選択データ65における選択可能なアイテムとして追加して、ユーザデータ60aを更新する(ステップS105)。
この例が図6(e)のアイテム選択データ65で、図6(c)に示したアイテム選択データ65に対し、上記の帽子のアイテム66(アイテムA)が選択(画面に表示)可能なアイテムとして新たに追加された状態となっている。
【0056】
ユーザは、情報処理端末15により、会員ID51やパスワード62を用いてアバター管理サーバ5aにアクセスすると、ユーザデータ60aでは実際に購入した帽子と同じデザインの帽子のアイテム66が選択可能なものとして追加されているので、これを選択することにより、その帽子をかぶったアバター画像64を作成することができる。
アバター管理サーバ5aは、ユーザの選択に応じてアバター画像64を作成し、ユーザデータ60aのアバター画像データ64として記憶する。このアバター画像データ64は、ユーザが所定のURL等でSNS、ブログ等のWEBサーバにアクセスし、自身のSNS、ブログ等の画面100を情報処理端末15に表示させる際に、アバター管理サーバ5aより情報処理端末15に送信され、図16(a)に示すように画面100上で表示される。
【0057】
第1の実施形態の購入反映システム1aでは、このように、ユーザの対象商品の購入を証明し、ユーザが利用するSNS、ブログ等のサービスにおいて、購入した商品と同じデザインのアイテムを着せたアバターを表示する等、アバターに反映することができる。POSデータを用いてユーザの商品購入を証明し、サービスに反映させることにより、ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能となる。また、実空間の商品購入結果をWEB上の仮想空間に反映させる楽しみも得られる。
【0058】
なお、以上の購入反映処理およびユーザデータ60aの構成等は、アバター管理サーバ5aが、会員ID51、対象商品の商品コード53等を含むPOSデータ50に基づく、ユーザによる対象商品の購入について示す商品購入情報を受信し、これを用いて、対象商品に対応するアイテム66をアバターとして選択(表示)可能なものとして追加するようにユーザデータ60aを更新する限りにおいて様々に変更可能である。
例えば、アバター管理サーバ5aは、対象商品の商品コード53を含む商品購入情報送信要求をPOSサーバ3に送信し、POSサーバ3は、当該商品コード53が含まれるPOSデータ50を抽出し、商品購入情報として当該POSデータ50に含まれる会員ID51のみをアバター管理サーバ5aに送信してもよい。アバター管理サーバ5aは、商品購入情報送信要求に含めた対象商品の商品コード53と商品購入情報として受信した会員ID51を用いて前述の処理を行うことができる。
【0059】
次に、図8〜図11等を参照しながら、第2の実施形態の購入反映システムの構成について説明する。第2の実施形態の購入反映システム1bは、POSサーバ3が、ユーザによる対象商品の購入について示す商品購入情報をゲーム管理サーバ5bに送信し、ゲーム管理サーバ5bが提供するゲームサービスにおいてユーザの対象商品購入を反映させる。
【0060】
図8は、第2の実施形態の購入反映システム1bの概要図である。図8に示すように、購入反映システム1bは、POSサーバ3、ゲーム管理サーバ5b、POS端末11、情報処理端末15がネットワーク17(17a、17b、17c)を介して接続されて構成される。第1の実施形態と同様の機能構成を有するものについては、図面等で同じ記号を付し説明を一部省略する。
【0061】
ゲーム管理サーバ5bは、Web上で提供されるゲームサービスの管理を行うサーバである。ゲーム管理サーバ5bは、ゲーム画面の作成、ユーザ毎のゲーム進行データの管理等の、WEB上でのゲームの進行に関する管理および処理を行なう。
【0062】
ゲーム管理サーバ5bのハードウエア構成としては、図2等を用いて説明したPOSサーバ3やアバター管理サーバ5aと同様のものを用いることができる。即ち、ゲーム管理サーバ5bは、前述の制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等がバス28により接続されて構成される。
【0063】
図9は、購入反映システム1bのシステム構成を示す図である。
購入反映システム1bにおいて、POSサーバ3は、第1の実施形態と同様、商品購入情報送信手段80を有するとともに、POSデータ記憶手段としてPOSデータ50を記憶部22に記憶する。
【0064】
ゲーム管理サーバ5bは、第1の実施形態と同様の商品購入情報受信手段81およびユーザデータ更新手段82と、ゲーム画面作成手段85、ゲーム画面送信手段86を有するとともに、ユーザデータ記憶手段としてゲームサービスに関するユーザデータ60bを記憶部22に記憶する。記憶部22には、対象商品と対応するアイテムに関するアイテムデータ70、さらにゲーム画面作成や、ゲーム進行管理に関するゲームデータ71も記憶されている。アイテムデータ70は、図6(d)で示したものと同様であるが、商品コード53と紐付くアイテム66はゲームの進行に関するものである。ユーザデータ60bについては後述する。
【0065】
ゲーム画面作成手段85は、ゲーム管理サーバ5bの制御部21が、ゲーム進行状況に応じて、ユーザデータ60b、ゲームデータ71等に基づき、ユーザに対応するゲーム画面を作成するものである。
ゲーム画面送信手段86は、ゲーム管理サーバ5bの制御部21が、上記のゲーム画面を情報処理端末15に送信するものである。
【0066】
次に、図10を参照しながら、購入反映システム1bにおいて利用されるユーザデータ60bについて説明する。
図10は、ゲーム管理サーバ5bの記憶部22に保持される、ゲームサービスに関するユーザデータ60bの一例を示す図である。
【0067】
図10(a)に示すように、ユーザデータ60bは、会員ID51、パスワード62、メールアドレス63、レベル67、コイン68、所有アイテムデータ69等を有し、これらの情報を紐付ける。
【0068】
会員ID51は、ユーザを一意に識別するもので、英数字等から構成される。会員ID51は、POS端末11においてユーザのIDカード13から読み取られる。
パスワード62は、ユーザがゲーム管理サーバ5bの提供するゲームサービスにログインするときに入力するパスワードである。但し、パスワード62は必要に応じて設けられる。
メールアドレス63は、ユーザがゲーム管理サーバ5bの提供するゲームサービスを利用するために登録したメールアドレスである。
レベル67は、ゲーム管理サーバ5bが提供するゲームサービスにおけるユーザの達成度、熟練度等のレベルである。
コイン68は、ゲーム管理サーバ5bが提供するゲームサービスにおいてユーザが利用可能なゲーム内貨幣を示す。
所有アイテムデータ69は、ゲーム管理サーバ5bが提供するゲームサービスにおいてユーザが所有し、ゲームの進行に反映可能なアイテムを示すデータである。
【0069】
所有アイテムデータ69の例が図10(b)である。所有アイテムデータ69には、ユーザがゲームサービスにおいて所有し、ゲーム画面等、ゲームの進行に反映させることができるアイテム66が記録される。
【0070】
次に、図11を参照しながら、購入反映システム1bにおける購入反映処理について説明する。第2の実施形態の購入反映システム1bでは、ユーザが店舗で会員証であるIDカード13を提示し、対象となる商品、例えば、かぼちゃのような野菜を購入後、Web上で、例えば農場経営をシミュレーションするゲームにユーザがログインすると、購入した「かぼちゃ」の外観を模したアイテム66をゲーム画面上に表示させることができる。
【0071】
図11は、購入反映システム1bにおける購入反映処理を示すフローチャートである。
【0072】
購入反映システム1bにおける購入反映処理は図7等を用いて説明した第1の実施形態と同様であるが、説明すると、まず、ユーザは店舗において商品を購入する。この時、IDカード13を店員に提示すると、POS端末11の制御部31は、IDカード13からユーザの会員ID51を読み取り、商品を購入した日時52、購入した商品の商品コード53、商品名54、金額55、商品点数56などの情報と共にPOSデータ50として記憶部32に保持する。
POS端末11は、記憶部32に保持されるPOSデータ50を例えば1日数回、あるいは購入時毎など、適宜のタイミングでネットワーク17aを介してPOSサーバ3に送信する。POSサーバ3の制御部21は、POS端末11から受信したPOSデータ50を記憶部22に保存する(ステップS201)。
【0073】
POSサーバ3の制御部21は、適宜、販売促進の対象である対象商品に該当する商品コード53を含むPOSデータ50を抽出する(ステップS202)。
そして、POSサーバ3の制御部21は、抽出したPOSデータ50を、ユーザの対象商品の購入について示す商品購入情報として、ネットワーク17bを介してゲーム管理サーバ5bに送信する(ステップS203)。ゲーム管理サーバ5bはこのPOSデータ50を受信する(ステップS204)。
【0074】
ゲーム管理サーバ5bの制御部21は、受信したPOSデータ50の会員ID51のユーザのユーザデータ60bを検索し、該当するユーザデータ60bについて、アイテムデータ70を参照して、受信したPOSデータ50の対象商品の商品コード53に対応する、購入したかぼちゃを模した外観を有する「かぼちゃ」のアイテム66を、所有アイテムデータ69に追加して、ユーザデータ60bを更新する(ステップS205)。
この例が図10(c)の所有アイテムデータ69で、図10(b)に示した所有アイテムデータ69に対し、上記の「かぼちゃ」のアイテム66(アイテムB)がゲーム進行に反映(画面に表示)可能なアイテムとして新たに追加された状態となっている。
【0075】
ユーザは、情報処理端末15によりゲーム管理サーバ5bにアクセスし、会員ID51とパスワード62を用いてゲームサービスにログインすると、ゲーム管理サーバ5bの制御部21はユーザデータ60b、ゲームデータ71を用いてゲーム画面を作成し、情報処理端末15に送信する。ユーザデータ60bでは、ゲーム画面等のゲーム進行に反映可能なアイテムとして「かぼちゃ」が追加されている。例えば、図16(b)に示すように、「かぼちゃ」のアイテムは情報処理端末15の表示部44で表示するゲーム画面201にかぼちゃ202として表示することができる。
【0076】
第2の実施形態の購入反映システム1bでも、このように、ユーザの対象商品の購入を証明し、ユーザが利用するゲームサービスにおいて、購入した商品に対応するアイテムを取得、表示する等、商品の購入をゲームの内容に反映することができる。このように、POSデータを用いてユーザの商品購入を証明し、サービスに反映させることにより、ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能となる。また、実空間の商品購入結果をWEB上の仮想空間に反映させる楽しみも得られる。
【0077】
なお、第1の実施形態と同様、以上の購入反映処理およびユーザデータ60bの構成等は、ゲーム管理サーバ5bが、会員ID51、対象商品の商品コード53等を含むPOSデータ50に基づく、ユーザの対象商品の購入について示す商品購入情報を受信し、これを用いて、対象商品に対応するアイテム66をゲーム進行に反映(画面に表示)可能なものとして追加するようにユーザデータ60bを更新する限りにおいて様々に変更可能である。
【0078】
また、対象商品の購入は、ユーザの所有アイテムデータ69に限らず、例えばレベル67やコイン68など、ゲーム内でユーザが操作するキャラクターの属性(ステータス)情報に反映させるようなものであってもよく、ゲーム画面等の画面上に表示されるものに限らない。アイテムデータ70と同様に、上記の情報と商品コード53などを紐付けて予めゲーム管理サーバ5bに記憶しておくことで、上記の処理によりユーザデータ60bに反映させることができる。また、アイテム画像が画面上に表示される場合であっても、そのアイテム画像は対象商品と対応するものであればよく、対象商品を模したものに限ることもない。以上は第1の実施形態でも同様である。
但し、本実施形態あるいは第1の実施形態のように、対象商品の購入を、対象商品を模したアイテム画像を画面上に表示可能なものとすることによりサービスに反映させることは、現実の商品を目に見える形で画面上の仮想空間に表示させる点で、より興趣が増し、商品の購入をより促進させることを可能とする点で有利である。
【0079】
次に、図12〜図15等を参照しながら、第3の実施形態の購入反映システムの構成について説明する。第3の実施形態の購入反映システム1cは、POSサーバ3が、ユーザによる対象商品の購入について示す商品購入情報をキャンペーン管理サーバ5cに送信し、キャンペーン管理サーバ5cが提供する対象商品に関するキャンペーンサービスにおけるユーザの応募に対象商品購入を反映させる。本実施形態では、キャンペーンは、ユーザが景品獲得のための抽選に応募するものであるが、これに限ることはない。
【0080】
図12は、第3の実施形態の購入反映システム1cの概要図である。図12に示すように、購入反映システム1cは、POSサーバ3、キャンペーン管理サーバ5c、POS端末11、情報処理端末15がネットワーク17(17a、17b、17c)を介して接続されて構成される。第1、第2の実施形態と同様の機能構成を有するものについては、図面等で同じ記号を付し説明を一部省略する。
【0081】
キャンペーン管理サーバ5cは、Web上で提供されるインスタントウィンキャンペーンのようなキャンペーンの管理を行うサーバである。キャンペーン管理サーバ5cは抽選処理等、キャンペーンの実施に関する管理および処理を行なう。
【0082】
キャンペーン管理サーバ5cのハードウエア構成としては、図2等を用いて説明したPOSサーバ3やアバター管理サーバ5aと同様のものを用いることができる。即ち、キャンペーン管理サーバ5cは、前述の制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等がバス28により接続されて構成される。
【0083】
図13は、購入反映システム1cのシステム構成を示す図である。
購入反映システム1cにおいて、POSサーバ3は、第1、第2の実施形態と同様、商品購入情報送信手段80を有するとともに、POSデータ記憶手段としてPOSデータ50を記憶部22に記憶する。
【0084】
キャンペーン管理サーバ5cは、第1、第2の実施形態と同様の商品購入情報受信手段81およびユーザデータ更新手段82と、キャンペーン画面送信手段87、キャンペーン処理手段88を有するとともに、ユーザデータ記憶手段として対象商品に応じたキャンペーンに関するユーザデータ60cを記憶部22に記憶する。記憶部22には、キャンペーン画面作成や、抽選処理、景品情報のようなキャンペーン進行管理に関するキャンペーンデータ72も記憶されている。ユーザデータ60cについては後述する。
【0085】
キャンペーン画面送信手段87は、キャンペーン管理サーバ5cの制御部21が、ユーザデータ60c、キャンペーンデータ72等に基づき、ユーザに対応するキャンペーン画面を作成し、送信するものである。
キャンペーン処理手段88は、キャンペーン管理サーバ5cの制御部21が、ユーザデータ60c、キャンペーンデータ72等に基づき、抽選処理など、各ユーザに対応して、キャンペーンに関する処理を行うものである。
【0086】
次に、図14を参照しながら、購入反映システム1cにおいて利用されるユーザデータ60cについて説明する。
図14は、キャンペーン管理サーバ5cの記憶部22に保持される、キャンペーンサービスに関するユーザデータ60cの一例を示す図である。
【0087】
図14に示すように、会員データ60cは、会員ID51、パスワード62、メールアドレス63、商品コード53、応募口数81、ステータス82(82a〜82c)等を有する。
【0088】
会員ID51は、ユーザを一意に識別するもので、英数字等から構成される。会員ID51は、POS端末11においてユーザのIDカード13から読み取られる。
パスワード62は、ユーザがキャンペーン管理サーバ5cの提供するキャンペーンにログインするときに入力するパスワードである。但し、パスワード62は必要に応じて設けられる。
メールアドレス63は、ユーザがキャンペーン管理サーバ5cの提供するサービスを利用するために登録したメールアドレスである。
商品コード53は、キャンペーンの対象商品のJANコード等である。
応募口数81は、対象商品のキャンペーンへのユーザの応募口数である。
ステータス82は、抽選結果など、キャンペーンの応募に関する状態を示し、例えば当選した場合の景品に関する情報が記録される。
商品コード53、応募口数81およびステータス82等は、対象商品のキャンペーンへの応募に関する応募情報である。
【0089】
次に、図15を参照しながら、購入反映システム1cにおける購入反映処理について説明する。第3の実施形態の購入反映システム1cでは、ユーザが店舗で会員証であるIDカード13を提示し、対象となる商品、例えば、缶コーヒーを1ケース24本購入すると、キャンペーン管理サーバ5cが提供するキャンペーンに24本(24口)分自動的に応募した状態となる。ユーザは、情報処理端末15からキャンペーン管理サーバ5cにアクセスし、缶コーヒー24本分の抽選に応募することができる。
【0090】
図15は、購入反映システム1cにおける購入反映処理を示すフローチャートである。
【0091】
購入反映システム1cにおける購入反映処理は図7、11等を用いて説明した第1、第2の実施形態とほぼ同様であるが、説明すると、まず、ユーザは店舗において商品を購入する。この時、IDカード13を店員に提示すると、POS端末11の制御部31は、IDカード13から会員ID51を読み取り、商品を購入した日時52、購入した商品の商品コード53、商品名54、金額55、商品点数56などの情報と共にPOSデータ50として記憶部32に保持する。
POS端末11は、記憶部32に保持されるPOSデータ50を例えば1日数回、あるいは購入時毎など、適宜のタイミングでネットワーク17aを介してPOSサーバ3に送信する。POSサーバ3の制御部21は、POS端末11から受信したPOSデータ50を記憶部22に保存する(ステップS301)。
【0092】
POSサーバ3の制御部21は、適宜、販売促進の対象である対象商品に該当する商品コード53を含むPOSデータ50を抽出する(ステップS302)。
そして、POSサーバ3の制御部21は、商品点数56を含む抽出したPOSデータ50を、ユーザの対象商品の購入について示す商品購入情報として、ネットワーク17bを介してキャンペーン管理サーバ5cに送信する(ステップS303)。キャンペーン管理サーバ5cはこのPOSデータ50を受信する(ステップS304)。
【0093】
キャンペーン管理サーバ5cの制御部21は、受信したPOSデータ50の会員ID51のユーザのユーザデータ60cを検索し、該当するユーザデータ60cについて、対象商品の商品コード53に対応する応募口数81を受信したPOSデータ50の商品点数56の値で、あるいは応募口数81に商品点数56の値を加えて変更し、ユーザデータ60cを更新する(ステップS305)。
【0094】
ユーザは、情報処理端末15によりキャンペーン管理サーバ5cにアクセスし、会員ID51とパスワード62を用いてキャンペーンサービスにログインすると、キャンペーン管理サーバ5cの制御部21はユーザデータ60c、キャンペーンデータ72を用いてキャンペーン画面を作成し、情報処理端末15に送信する。ユーザデータ60cでは、対象商品のキャンペーンへの応募に関する情報として、景品の獲得が可能な抽選を行なうための応募口数81の値が商品点数56の値により更新されている。例えば、図16(c)に示すように、情報処理端末15に表示されるキャンペーン画面301は、ユーザの選択に応じて対象商品の購入数に応じた応募口数81分の抽選処理を可能とするものとなっている。ユーザは「抽選する」ボタンを選択することにより抽選に参加することができる。
【0095】
第3の実施形態の購入反映システム1cでも、このように、ユーザの対象商品の購入を証明し、ユーザが利用するキャンペーンサービスにおいて、購入した対象商品の数に対応する応募口数が自動的に設定され、対象商品の購入をキャンペーン参加の内容に反映することができる。ユーザは改めてシリアルナンバー等を入力する必要がない。このように、POSデータを用いてユーザの商品購入を証明し、サービスに反映させることにより、ユーザ側の負担の小さい販売促進手法の実現が可能となる。
【0096】
なお、第1、第2の実施形態と同様、以上の購入反映処理およびユーザデータ60cの構成等は、ゲーム管理サーバ5bが、会員ID51、対象商品の商品コード53等を含むPOSデータに基づく、ユーザによる対象商品の購入について示す商品購入情報を受信し、これを用いて、ユーザのキャンペーンへの応募に関する情報を変更するようにユーザデータ60cを更新する限りにおいて様々に変更可能である。
【0097】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る購入反映システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0098】
例えば、上記の購入反映システムでは、会員ID51とは別に、上記のアバター管理サーバ、ゲーム管理サーバ、あるいはキャンペーン管理サーバにログインするためのIDを設けていてもよい。この場合、会員ID51と上記のログインIDの両者はユーザ識別情報としての役割を果たす。これらを紐付けて記憶、管理する管理サーバを設け、これとアバター管理サーバ、ゲーム管理サーバ、あるいはキャンペーン管理サーバを連携させるとよい。
例えば図1〜図7等で説明した購入反映システム1aにおいては、ユーザデータ60aとして会員ID51のかわりにログインIDを記録し、購入反映処理においては、アバター管理サーバ5aは、上記管理サーバ内のデータを参照しながら、会員ID51に紐付くログインIDに対応するユーザデータ60aを更新する処理を行う。その他の購入反映システムにおいても同様の処理が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1a、1b、1c………購入反映システム
3………POSサーバ
5a………アバター管理サーバ
5b………ゲーム管理サーバ
5c………キャンペーン管理サーバ
11………POS端末
13………IDカード
15………情報処理端末
17………ネットワーク
60a、60b、60c………ユーザデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
POSサーバおよびユーザの情報処理端末とサーバがネットワークを介して接続して構成される購入反映システムであって、
前記POSサーバは、
商品を購入した前記ユーザのユーザ識別情報と、前記商品を識別する商品識別情報とを含むPOSデータを記憶するPOSデータ記憶手段と、
所定の商品の商品識別情報を含むPOSデータに基づき、前記ユーザの前記所定の商品の購入について示す商品購入情報を前記サーバに送信する商品購入情報送信手段と、
を有し、
前記サーバは、
前記ユーザのユーザ識別情報を含む、前記サーバが前記ユーザの情報処理端末に提供するサービスに関するユーザデータを記憶するユーザデータ記憶手段と、
前記商品購入情報を前記POSサーバから受信する商品購入情報受信手段と、
前記商品購入情報に基づき、前記所定の商品を購入したユーザのユーザ識別情報を含むユーザデータを前記所定の商品に応じて更新するユーザデータ更新手段と、
を有することを特徴とする購入反映システム。
【請求項2】
前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末の表示画面にアイテム画像を表示するものであり、
前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記所定の商品に対応するアイテム画像を表示可能とする更新を行うことを特徴とする請求項1記載の購入反映システム。
【請求項3】
前記サービスは、前記表示画面に前記アイテム画像により構成されるアバターを表示するものであることを特徴とする請求項2記載の購入反映システム。
【請求項4】
前記サービスは前記表示画面にゲーム画面を表示するものであり、前記アイテム画像が前記ゲーム画面上に表示されることを特徴とする請求項2記載の購入反映システム。
【請求項5】
前記アイテム画像が、前記所定の商品の外観を模したものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の購入反映システム。
【請求項6】
前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末に、ユーザにより前記所定の商品に応じたキャンペーンへの応募が選択可能なキャンペーン画面を表示するものであり、
前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記キャンペーンへの応募に関する応募情報を更新することを特徴とする請求項1記載の購入反映システム。
【請求項7】
前記キャンペーンはユーザが景品獲得のための抽選に応募するものであり、
前記商品購入情報は前記所定の商品を購入した数を含み、
前記ユーザデータは前記応募情報としてキャンペーンへの応募口数を含み、
前記ユーザデータ更新手段は、前記応募口数を、前記所定の商品を購入した数に応じて変更するように、前記ユーザデータを更新することを特徴とする請求項6記載の購入反映システム。
【請求項8】
商品を購入したユーザのユーザ識別情報と、前記商品を識別する商品識別情報とを含むPOSデータを記憶するPOSデータ記憶手段を有するPOSサーバ、および前記ユーザの情報処理端末とネットワークを介して接続するサーバであって、
前記ユーザのユーザ識別情報を含む、前記サーバが前記ユーザの情報処理端末に提供するサービスに関するユーザデータを記憶するユーザデータ記憶手段と、
所定の商品の商品識別情報を含むPOSデータに基づく、前記ユーザの前記所定の商品の購入について示す商品購入情報を前記POSサーバから受信する商品購入情報受信手段と、
前記商品購入情報に基づき、前記所定の商品を購入したユーザのユーザ識別情報を含むユーザデータを前記所定の商品に応じて更新するユーザデータ更新手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項9】
前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末の表示画面にアイテム画像を表示するものであり、
前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記所定の商品に対応するアイテム画像を表示可能とする更新を行うことを特徴とする請求項8記載のサーバ。
【請求項10】
前記サービスは、前記表示画面に前記アイテム画像により構成されるアバターを表示するものであることを特徴とする請求項9記載のサーバ。
【請求項11】
前記サービスは前記表示画面にゲーム画面を表示するものであり、前記アイテム画像が前記ゲーム画面上に表示されることを特徴とする請求項9記載のサーバ。
【請求項12】
前記アイテム画像が、前記所定の商品の外観を模したものであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のサーバ。
【請求項13】
前記サービスは、前記ユーザの情報処理端末に、ユーザにより前記所定の商品に応じたキャンペーンへの応募が選択可能なキャンペーン画面を表示するものであり、
前記ユーザデータ更新手段は、前記ユーザデータについて、前記キャンペーンへの応募に関する応募情報を更新することを特徴とする請求項9記載のサーバ。
【請求項14】
前記キャンペーンはユーザが景品獲得のための抽選に応募するものであり、
前記商品購入情報は前記所定の商品を購入した数を含み、
前記ユーザデータは前記応募情報としてキャンペーンへの応募口数を含み、
前記ユーザデータ更新手段は、前記応募口数を、前記所定の商品を購入した数に応じて変更するように、前記ユーザデータを更新することを特徴とする請求項13記載のサーバ。
【請求項15】
商品を購入したユーザのユーザ識別情報と、前記商品を識別する商品識別情報とを含むPOSデータを記憶するPOSデータ記憶手段を有するPOSサーバ、および前記ユーザの情報処理端末と、前記ユーザのユーザ識別情報を含む、前記サーバが前記ユーザの情報処理端末に提供するサービスに関するユーザデータを記憶するユーザデータ記憶手段を有するサーバがネットワークを介して接続して構成される購入反映システムにおける購入反映方法であって、
前記POSサーバが、
所定の商品の商品識別情報を含むPOSデータに基づき、前記ユーザの前記所定の商品の購入について示す商品購入情報を前記サーバに送信するステップを実行し、
前記サーバが、
前記商品購入情報を前記POSサーバから受信するステップと、
前記商品購入情報に基づき、前記所定の商品を購入したユーザのユーザ識別情報を含むユーザデータを前記所定の商品に応じて更新するステップと、
を実行することを特徴とする購入反映方法。
【請求項16】
コンピュータを請求項8から請求項14のいずれかに記載のサーバとして機能させるためのプログラム。
【請求項17】
コンピュータを請求項8から請求項14のいずれかに記載のサーバとして機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−69080(P2012−69080A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−215778(P2010−215778)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】