説明

超速硬・高流動セメント組成物及びそれを用いたモルタル又はコンクリート

【課題】流動性に優れ、沈下の発生(材料分離)を抑制でき、充分な可使時間を確保しつつ、低温下の強度発現が良好な超速硬・高流動モルタル又はコンクリートを提供する。
【解決手段】ポルトランドセメントと、CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネートと、無水セッコウと、水酸化カルシウムと、炭酸リチウムと、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩と、アルカリ金属アルミン酸塩と、有機酸と、流動化剤と、ガス発泡物質とを含有してなる超速硬・高流動セメント組成物である。無水セッコウが酸性無水セッコウであり、ガス発泡物質が過炭酸塩であることが好ましい。また、前記超速硬・高流動セメント組成物と細骨材とを含有してなるモルタルであり、細骨材の真円度が0.8以上であることが好ましい。さらに、前記モルタルに粗骨材を配合してなるコンクリートであり、粗骨材の真円度が0.8以上であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、土木・建築業界において使用される超速硬・高流動セメント組成物及びそれを用いたモルタル又はコンクリートに関する。
【背景技術】
【0002】
合理化施工を目指す際、超速硬性で自己充填性やセルフレベリング性をもつ高流動モルタルが必要となる場合が多く、3時間で実用強度を発現する超速硬・高流動モルタルが提案されている(特許文献1〜特許文献3)。また、さらなる合理化施工の要求や、新たなニーズへの対応から、より短時間で実用強度を発現する超速硬・高流動モルタルの開発が強く求められている。
【0003】
しかしながら、超速硬・高流動モルタルの要求性能としては、可使時間も重要な性能であり、施工時間や使用器具等の洗浄時間も考慮すると、最低でも10分以上、できれば15分以上の可使時間を確保することが望ましいが、可使時間を長く確保することは、硬化時間を遅らせることになり、材齢1時間での要求強度を満たすことが困難であった。
【0004】
従来の超速硬・高流動モルタルは温度依存性が大きく、低温環境下での強度発現性が課題となっていた。すなわち、20℃以上では所定の材齢で要求強度を満たすものの、冬季における低温環境下では、所定の材齢で要求強度を満たすことが困難であった。
【0005】
一方、急硬性を与えるため、ポルトランドセメントにカルシウムアルミネートや、さらにセッコウ類を添加することが古くから検討されている(特許文献4)。しかしながら、これらのセメント組成物は、温度依存性が大きいものであった。
【0006】
そこで、温度依存性を改善するため、カルシウムアルミネート、セッコウ類に炭酸リチウムを配合した超速硬セメント(特許文献5)、ポルトランドセメントにカルシウムアルミネート、無水セッコウ、炭酸リチウムおよび消石灰を配合したモルタルも提案されている(特許文献6)。
【0007】
【特許文献1】特開平03−12350号公報
【特許文献2】特開平01−230455号公報
【特許文献3】特開平11−139859号公報
【特許文献4】米国特許第903019号明細書
【特許文献5】特開平01−290543号公報
【特許文献6】特開2005−75712号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、流動性に優れ、沈下の発生(材料分離)を抑制でき、充分な可使時間を確保しつつ、低温下の強度発現が良好な超速硬・高流動セメント組成物及びそれを用いたモルタル又はコンクリートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、(1)ポルトランドセメントと、CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネートと、無水セッコウと、水酸化カルシウムと、炭酸リチウムと、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩と、アルカリ金属アルミン酸塩と、有機酸と、流動化剤と、ガス発泡物質とを含有してなる超速硬・高流動セメント組成物、(2)ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部中、ポルトランドセメントが35〜55部、カルシウムアルミネートが20〜40部、無水セッコウが10〜25部、水酸化カルシウムが1〜10部である(1)の超速硬・高流動セメント組成物、(3)ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部に対して、炭酸リチウム0.3〜2部、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩0.1〜1部、アルカリ金属アルミン酸塩0.03〜0.5部、有機酸0.1〜0.5部、流動化剤0.1〜1.5部である(1)又は(2)の超速硬・高流動セメント組成物、(4)無水セッコウが酸性無水セッコウである(1)〜(3)のいずれかの超速硬・高流動セメント組成物、(5)ガス発泡物質が過炭酸塩である(1)〜(4)のいずれかの超速硬・高流動セメント組成物、(6)繊維物質を含有する(1)〜(5)のいずれかの超速硬・高流動セメント組成物、(7)(1)〜(6)のいずれかの超速硬・高流動セメント組成物と細骨材とを含有してなるモルタル、(8)細骨材の真円度が0.8以上である(7)のモルタル、(9)ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部に対して細骨材150〜200部を含有してなる(7)又は(8)のモルタル、(10)水/結合材比が30〜43%となるように水を加えて調製され、J14ロート流下値が9±4秒である(7)〜(9)のいずれかのモルタル、(11)5℃の低温下で材齢1時間の圧縮強度が20N/mm以上である(7)〜(10)のいずれかモルタル、(12)(7)〜(11)のいずれかのモルタルに粗骨材を配合してなるコンクリート、(13)真円度が0.8以上であることを特徴とする(12)のコンクリート、である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の超速硬・高流動セメント組成物及びそれを用いたモルタル又はコンクリートは、流動性に優れ、沈下の発生(材料分離)を抑制でき、充分な可使時間を確保しつつ、低温下の強度発現が良好であるなどの効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
【0012】
本発明のポルトランドセメントとは、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、また、石灰石粉末等や高炉徐冷スラグ微粉末を混合したフィラーセメント、各種の産業廃棄物を主原料として製造される環境調和型セメント、いわゆるエコセメント等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上である。
【0013】
本発明のカルシウムアルミネートとは、CaOとAlを主成分とする化合物を総称するものである。本発明では、CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネートを用いる。カルシウムアルミネートの具体例としては、例えば、CaO・2Al、CaO・Al、12CaO・7Al、11CaO・7Al・CaF、3CaO・3Al・CaSO等と表される結晶性のカルシウムアルミネート類や、CaOとAl成分を主成分とする非晶質の化合物が挙げられる。CaO/Alモル比が0.75未満では充分な強度発現性が得られない。また、逆に、CaO/Alモル比が1.5を超えると充分な流動性や可使時間が得られない。
【0014】
カルシウムアルミネートを得る方法としては、CaO原料とAl原料をロータリーキルンや電気炉等によって熱処理して得る方法が挙げられる。カルシウムアルミネートを製造する際のCaO原料としては、例えば、石灰石や貝殻等の炭酸カルシウム、消石灰等の水酸化カルシウム、あるいは生石灰などの酸化カルシウムを挙げることができる。また、Al原料としては、例えば、ボーキサイトやアルミ残灰と呼ばれる産業副産物のほか、アルミ粉等が挙げられる。
【0015】
カルシウムアルミネートを工業的に得る場合、不純物が含まれることがある。その具体例としては、例えば、SiO、Fe、MgO、TiO、MnO、NaO、KO、LiO、S、P、及びF等が挙げられる。これらの不純物の存在は本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題とはならない。具体的には、これらの不純物の合計が10%以下の範囲では特に問題とはならない。
【0016】
また、化合物としては、4CaO・Al・Fe、6CaO・2Al・Fe、6CaO・Al・2Fe等のカルシウムアルミノフェライト、2CaO・FeやCaO・Fe等のカルシウムフェライト、ゲーレナイト2CaO・Al・SiO、アノーサイトCaO・Al・2SiO等のカルシウムアルミノシリケート、メルビナイト3CaO・MgO・2SiO、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiO、モンチセライトCaO・MgO・SiO等のカルシウムマグネシウムシリケート、トライカルシウムシリケート3CaO・SiO、ダイカルシウムシリケート2CaO・SiO、ランキナイト3CaO・2SiO、ワラストナイトCaO・SiO等のカルシウムシリケート、カルシウムチタネートCaO・TiO、遊離石灰、リューサイト(KO、NaO)・Al・SiO等を含む場合がある。本発明ではこれらの結晶質または非晶質が混在していても良い。
【0017】
本発明のカルシウムアルミネートの粒度は、特に限定されるものではないが、通常、ブレーン比表面積で3000〜9000cm/gの範囲にあり、4000〜80000cm/g程度のものがより好ましい。3000cm/g未満では強度発現性が充分でない場合があり、9000cm/gを超えるようなものは流動性や可使時間の確保が困難になる場合がある。
【0018】
本発明の無水セッコウとは、特に限定されるものではないが、II型の無水セッコウを使用することが好ましく、中でも、pHが4.5以下の酸性無水セッコウを利用することが、可使時間の確保のしやすさと、その後の強度増進が良好なことから好ましい。ここで、無水セッコウのpHとは、純水100ccに無水セッコウ1gを入れて撹拌した際の上澄液のpHを意味する。無水セッコウの粒度は、ブレーン比表面積で3000〜9000cm/gが好ましく、4000〜8000cm/gがより好ましい。
【0019】
本発明の水酸化カルシウムとは、特に限定されるものではない。Ca(OH)と表される化合物を総称するものである。その不純物も環境に有害なものを含まなければ特に限定されるものではない。Ca(OH)含有量で80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。不純物としては、炭酸カルシウムや酸化カルシウムを含む場合がある。
【0020】
水酸化カルシウムの比表面積は特に限定されるものではないが、通常、BET比表面積で20m/g以下が好ましく、15m/g以下がより好ましい。水酸化カルシウムのBET比表面積が20m/gを超えると、流動性が悪くなったり、可使時間の確保が困難になる傾向がある。
【0021】
本発明の炭酸リチウムとは、カルシウムアルミネートの硬化を促進し、短時間での強度発現性を実現する役割を担う。炭酸リチウム以外のリチウム塩もカルシウムアルミネートの硬化を促進することは知られているが、炭酸リチウム以外のリチウム塩を使用すると、まず、流動化することができず、また、可使時間も確保できない。
【0022】
本発明の炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩とは、流動化及び可使時間の確保に重要な役割を果たす。アルカリ金属炭酸塩は特に限定されるものではないが、その具体例としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム等が挙げられる。
【0023】
本発明のアルカリ金属アルミン酸塩とは、ROとAlとの化合物を総称するものであり、一般式、mRO・Al・nHOで示される。ここで、Rは、ナトリウムやカリウムなどを意味する。また、式中のmは0.5〜2の範囲にある。そして、nは0〜10の範囲にある。
【0024】
本発明では、アルカリ金属アルミン酸塩が低温下の初期強度の発現性を顕著にする効果を担う。ことに、無水塩の使用が流動性確保の面から好ましい。また、RO/Alモル比は0.8〜1.2の範囲が好ましい。RO/Alモル比が0.8未満では、低温下の初期強度発現性を改善する効果が小さく、逆に1.2を超えると、流動性を確保することが困難な場合がある。
【0025】
本発明の有機酸とは、炭酸塩や流動化剤とともに流動化及び可使時間の確保に重要な役割を果たす。有機酸は特に限定されるものではないが、その具体例としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸等のオキシカルボン酸及びそれらのナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、アルミニウム等の塩等が挙げられる。中でも、クエン酸やその塩が好ましい。本発明では、これらのうちの1種または2種以上を併用できる。
【0026】
本発明の流動化剤とは、材料の練り混ぜを容易にし、各材料の分散を助けるとともに、練りあがった材料の流動性を付与する役割を担う。流動化剤は特に限定されるものではないが、その具体例としては、例えば、ナフタレン系としては、エヌエムビー社製商品名「レオビルドSP−9シリーズ」、花王社製商品名「マイティ2000シリーズ」、及び日本製紙社製商品名「サンフローHS−100」等が挙げられる。また、メラミン系としては、日本シーカ社製商品名「シーカメント1000シリーズ」や日本製紙社製商品名「サンフローHS−40」等が挙げられる。さらに、アミノスルホン酸系としては、フローリック社製商品名「FP−200シリーズ」等が挙げられる。ポリカルボン酸系としては、エヌエムビー社製商品名「レオビルドSP−8シリーズ」、グレースケミカルズ社製商品名「ダーレックススーパー100PHX」、及び竹本油脂社製商品名「チューポールHP−8シリーズ」や「チューポールHP−11シリーズ」等が挙げられる。本発明ではこれら流動化剤のうちの一種又は二種以上が使用可能である。
【0027】
上記の流動化剤には粉末状のものも存在する。具体的には、ポリアルキルアリルスルホン酸塩の縮合物としては、第一工業製薬社製商品名「セルフロー110P」や出光石油化学社製商品名「IPC」等が、また、ナフタレンスルホン酸塩の縮合物としては、花王社製商品名「マイティ100」や三洋化成工業社製商品名「三洋レベロンP」等が、メラミン系のものとしては、シーカ社製「シーカメントFF」等が、さらに、ポリカルボン酸系としては、例えば、三菱化学社製商品名「クインフロー750」や花王社製商品名「マイティ21P」等が挙げられる。
【0028】
流動化剤の配合割合は特に限定されるものではないが、通常、結合材100部に対して、固形分換算で0.1〜1.5部の範囲にあることが好ましい。0.1部未満では、流動性が充分でなく、1.5部を超えると材料分離を起す場合がある。
ここで、結合材とは、ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムからなるものである。
【0029】
本発明の細骨材は、特に限定されるものではないが、真円度が0.8以上の球形化細骨材は、流動性の向上、発熱量や寸法変化の低減、耐久性の確保の観点から好ましい。
本発明で云う球形化とは、粒子表面の角がとれ、粒子形状の球形の度合いが増大することを意味する。球形化の度合いは、真円度で表すことができる。
真円度とは、(粒子の投影面積)/(粒子の投影周囲長と同一周囲長を持つ円の面積)で表されるものである。真円度の測定方法は特に限定されるものではないが、例えば、顕微鏡写真から、粒子の投影面積(A)と粒子の投影周囲長(PM)を測定することによって求めることができる(特開平11−60298号等参照)。粒子の投影周囲長と同一周囲長を持つ真円の面積を(B)とすると、真円度は、真円度=A/B=4πA/(PM)2(ただし真円度は0〜1の範囲内)と定義される。また、走査型電子顕微鏡や実体顕微鏡等で撮影した画像を、日本アビオニクス社製画像解析装置などの画像解析装置や画像解析ソフトウエア等で解析することが好ましい。本発明の球形化細骨材の真円度は0.8以上が好ましく、0.9以上がより好ましい。
細骨材は、その具体例としては、例えば、ケイ砂系、石灰石系、スラグ系、再生骨材系等に分類される。本発明では、真円度が高く流動性が良好となる観点からケイ砂系やスラグ系を選定することが好ましい。
【0030】
本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルにおける各材料の配合割合は、ポルトランドセメントと、CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部中、ポルトランドセメントが35〜55部、CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネートが20〜40部、無水セッコウが10〜25部、水酸化カルシウムが1〜10部であることが好ましい。
【0031】
ポルトランドセメントが35部未満では、可使時間の確保が困難になる場合や長期耐久性が得られにくい場合がある。一方、55部を超えると、優れた初期強度発現性が得られない場合がある。CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネートが20部未満では、優れた初期強度発現性が得られない場合があり、40部を超えて使用すると、可使時間の確保が困難になる場合や長期耐久性が得られにくい場合がある。無水セッコウが10部未満では、可使時間の確保が困難になる場合があり、25部を超えると、優れた初期強度発現性が得られない場合や過膨張が生じる場合がある。水酸化カルシウムが1部未満では、十分な初期強度発現性が得られない場合や、材料分離抵抗性が得られない場合があり、10部を超えると初期強度および長期強度の発現性が悪くなる傾向にあり、また、練り混ぜ水量が増加する傾向や流動化剤を多く必要とする傾向があり、その結果、品質の安定性を確保することが困難な場合がある。
【0032】
炭酸リチウムの配合割合が、結合材100部に対して、0.3部未満では、初期強度発現性が得られない場合がある。即ち、5℃環境下で材齢1時間20N/mm以上の圧縮強度を発現することができない場合がある。逆に、2部を超えて使用しても更なる効果の増進が期待できない。
【0033】
炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩の配合割合が、結合材100部に対して、0.1部未満では、流動性や充分な可使時間の確保が難しく、1部を超えると凝結遅延が強くなり、材齢1時間で20N/mm以上の圧縮強度を発現することができない場合がある。
【0034】
アルカリ金属アルミン酸塩の配合割合が、結合材100部に対して、0.01部未満では、低温での初期強度発現性が得られない。即ち、5℃環境下で材齢1時間20N/mm以上の圧縮強度を発現することができない場合がある。逆に、0.5部を超えて使用しても更なる効果の増進が期待できない。そればかりか、流動性が悪くなる場合がある。その好ましい範囲は、0.03〜0.3部である。より好ましくは、0.05〜0.10部である。
【0035】
有機酸の配合割合が、結合材100部に対して、0.1部未満では、流動性や充分な可使時間の確保が難しく、0.5部を超えると凝結遅延が強くなり、5℃環境下で材齢1時間20N/mm以上の圧縮強度を発現することができない場合がある。
【0036】
細骨材の配合割合が、結合材100部に対して、150部未満では、発熱量が大きく、硬化体の収縮も大きくなり、ひび割れが生じやすい。また、200部を超えると流動性が得られない場合がある。
【0037】
水の配合割合は、使用する目的・用途や各材料の配合割合によって変化するため特に限定されるものではないが、通常、モルタルでは、水/結合材比で30〜43%の範囲が好ましく、33〜40%がより好ましい。流動性はJ14ロート流下値が9±4秒であることが好ましい。水/結合材比が30%未満ではこのような流動性を得ることが難しく、また、細骨材を150部以上配合することが難しいため、結果的に発熱量が極めて大きくなる。逆に43%を超えると強度発現性が低下する傾向にある。
【0038】
本発明のガス発泡物質は、本発明の超速硬・高流動モルタルをグラウト材料として利用する場合、構造物を一体化させるために、まだ固まらない状態の超速硬・高流動モルタルが沈下や収縮するのを抑止する働きを担う。ガス発泡物質の具体例としては、例えば、アルミ粉や炭素物質のほか、過炭酸塩、過硫酸塩、過ホウ酸塩及び過マンガン酸塩等の過酸化物質等が挙げられる。本発明では、炭素物質や、過炭酸塩、過硫酸塩、過ホウ酸塩及び過マンガン酸塩等の過酸化物質を用いることが、沈下抑制効果が大きいことから好ましい。中でも、過炭酸塩の使用が最も好ましい。
【0039】
ガス発泡物質の配合割合は、特に限定されるものではないが、通常、アルミ粉や過酸化物質ならば、結合材100部に対して、0.0001〜0.1部の範囲で使用でき、0.001〜0.01部の範囲がより好ましい。0.0001部未満では、充分な初期膨張効果を付与することができない場合があり、0.1部を超えて使用すると、過膨張となって強度発現性が悪くなる場合がある。また、ガス発泡物質が炭素質物質ならば、結合材100部に対して、1〜15部の範囲で使用でき、3〜10部の範囲がより好ましい。1部未満では、充分な初期膨張効果を付与することができない場合があり、15部を超えて使用すると、過膨張となって強度発現性が悪くなる場合がある。
【0040】
本発明では、繊維物質を併用することができる。繊維物質はひび割れ抵抗性を向上させる役割を担う。繊維物質は特に限定されるものではないが、その具体例としては、例えば、スチールファイバー、ビニロンファイバー、炭素繊維、ワラストナイト繊維等が挙げられる。繊維物質の配合割合は、結合材100部に対して、0.1〜3部の範囲で使用でき、0.5部〜2部がより好ましい。0.1部未満では、ひび割れ低減効果が充分でない場合があり、逆に、3部を超えて使用しても、更なる効果の増進が期待できない。
【0041】
本発明では、さらに、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルに粗骨材を配合してコンクリートとすることができる。コンクリートにすることで、施工厚みの大きい構造物への適用を可能にする。
粗骨材は特に限定されるものではないが、球形化したものが好ましい。球形化粗骨材でないと流動性が損なわれる場合がある。球形化粗骨材とは、粒子表面の角がとれ、粒子形状の球形の度合いが増大することを意味する。球形化の度合いは、球形化細骨材と同様に真円度で表すことができる。真円度0.8以上の粗骨材を使用することが好ましい。球形化粗骨材の最大径は、特に限定されるものではないが、通常、20mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましい。球形化粗骨材の最大粒径が20mmを超えると、材料分離が生じたり、強度発現性が悪くなる場合がある。球形化粗骨材の配合割合は特に限定されるものではないが、通常、超速硬・高流動モルタルと球形化粗骨材からなるコンクリート組成物1mあたり、1000kg以内の範囲で配合できる。球形化粗骨材の配合割合が1000kg/mを超えると、流動性が損なわれる場合がある。
【0042】
本発明では、石灰石微粉末、高炉徐冷スラグ微粉末、下水汚泥焼却灰やその溶融スラグ、都市ゴミ焼却灰やその溶融スラグ、パルプスラッジ焼却灰等の混和材料、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、ポリマー、凝結調整剤、ベントナイト等の粘土鉱物、並びに、ハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のうちの1種または2種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
【0043】
本発明において、各材料の混合方法は特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良いし、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支えない。
【0044】
混合装置としては、既存のいかなる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ、及びナウタミキサ等の使用が可能である。
【実施例1】
【0045】
表1に示すような各種のカルシウムアルミネートを使用し、セメント45部、カルシウムアルミネート30部、無水セッコウ20部、水酸化カルシウム5部からなる結合材を調製し、結合材100部に対して、炭酸リチウム1部、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩(1)0.3部、アルカリ金属アルミン酸塩A0.05部、有機酸α0.2部、流動化剤A0.5部、ガス発泡物質a0.02部、細骨材150部を配合してモルタルを調製した。この際、練り水は結合材の合計100部に対して37部を使用した。作製したモルタルの流動性、可使時間、初期膨張率、圧縮強度、長さ変化率を5℃環境下にて測定した。結果を表1に併記する。
【0046】
<使用材料>
セメント:市販普通ポルトランドセメント
カルシウムアルミネートA:CaO/Alモル比0.75、結晶質、CaO・AlとCaO・2Alが主成分、ブレーン比表面積5000cm/g
カルシウムアルミネートB:CaO/Alモル比1.00、結晶質、CaO・Alが主成分、ブレーン比表面積5000cm/g
カルシウムアルミネートC:CaO/Alモル比1.50、結晶質、CaO・Alと12CaO・7Alが主成分、ブレーン比表面積5000cm/g
カルシウムアルミネートD:CaO/Alモル比1.00、非晶質、カルシウムアルミネートBに、試薬1級のシリカを5%添加して、1650℃で溶融後、急冷して合成、ブレーン比表面積5000cm/g
カルシウムアルミネートE:CaO/Alモル比1.50、非晶質、カルシウムアルミネートCに、試薬1級のシリカを3%添加して、1650℃で溶融後、急冷して合成、ブレーン比表面積5000cm/g
カルシウムアルミネートF:CaO/Alモル比0.60、結晶質、CaO・AlとCaO・2Alが主成分、ブレーン比表面積5000cm/g
カルシウムアルミネートG:CaO/Alモル比1.60、結晶質、CaO・Al、12CaO・7Alが主成分、ブレーン比表面積5000cm/g
無水セッコウ:II型無水セッコウ、pH3.0、ブレーン比表面積5000cm/g
水酸化カルシウム:市販品、BET比表面積10m/g
炭酸リチウム:試薬1級
炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩(1):試薬1級炭酸カリウム
アルカリ金属アルミン酸塩A:市販のアルミン酸ナトリウム、無水物、NaO/Alモル比1.0
有機酸α:試薬1級クエン酸
流動化剤A:市販ナフタレン系
ガス発泡物質a:試薬過炭酸ナトリウム
水:水道水
細骨材イ:球形化した6号ケイ砂と7号ケイ砂の等量混合物、真円度0.8
【0047】
<測定方法>
流動性と可使時間:JSCEに準じて、J14ロート流下値を測定して評価した。なお、可使時間はJ14ロート流下値が20秒を超え、充分な流し込みが出来なくなった時点とした。
初期膨張率:土木学会「膨張コンクリート設計施工指針(案)」付録2.付属書「膨張材を用いた充填モルタルの施工要領(案)」に従い測定。ただし、表中の−は収縮側、+は膨張側を示す。
長さ変化率:JIS A 6202(B)に準じて測定した(測定材齢7日)。
圧縮強度:モルタルを型枠に詰めて4cm×4cm×16cmの成形体を作成し、材齢28日の圧縮強度をJIS R 5201に準じて測定した。
【0048】
【表1】

【0049】
表1より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であることが分かる。
【実施例2】
【0050】
カルシウムアルミネートBを使用し、セメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ、水酸化カルシウムの配合割合を表2に示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
【0051】
【表2】

【0052】
表2より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であることが分かる。
【実施例3】
【0053】
実施例1の実験No.1-2において、結合材100部に対して、炭酸リチウム、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルミン酸塩、有機酸の種類と配合割合を表3に示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0054】
<使用材料>
炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩(2):試薬1級炭酸ナトリウム
炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩(3):試薬1級炭酸水素ナトリウム
アルカリ金属アルミン酸塩B:アルミン酸ナトリウム(試作品)、無水物、NaO/Alモル比0.8
アルカリ金属アルミン酸塩C:アルミン酸ナトリウム(試作品)、無水物、NaO/Alモル比1.2
アルカリ金属アルミン酸塩D:試薬1級のアルミン酸ナトリウム、5水和物、NaO/Alモル比1.5
アルカリ金属アルミン酸塩E:試薬1級のアルミン酸カリウム、4水和物、KO/Alモル比1.3
有機酸β:試薬1級酒石酸
有機酸γ:試薬1級グルコン酸ナトリウム
【0055】
【表3】

【0056】
表3より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であることが分かる。
【実施例4】
【0057】
実施例1の実験No.1-2において、結合材100部に対する細骨材の配合割合と水/結合材比を表4に示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行った。なお、温度上昇実験も行った。結果を表4に併記する。
【0058】
<測定方法>
温度上昇:モルタル200ccをポリスチレンカップに入れて、上面のみを開放状態として断熱体で覆い、熱電対を配設して最高到達温度を測定した。
【0059】
【表4】

【0060】
表4より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であり、さらに、モルタルの温度上昇が小さいことが分かる。
【実施例5】
【0061】
実施例1の実験No.1-2において、結合材100部に対して、ガス発泡物質の種類と配合割合を表5に示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行った。
【0062】
<使用材料>
ガス発泡物質b:市販コークス
ガス発泡物質c:試薬1級過ホウ酸ナトリウム
ガス発砲物質d:市販アルミ粉
【0063】
【表5】

【0064】
表5より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であることが分かる。
【実施例6】
【0065】
実施例1の実験No.1-2において、結合材100部に対して、繊維物質の種類と配合割合を表6に示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行った。また、ひび割れ抵抗性を確認した。結果を表6に併記する。
【0066】
<使用材料>
繊維物質A:市販ビニロンファイバー、長さ6mm、径200μm
繊維物質B:市販スチールファイバー、長さ30mm、径600μm
繊維物質C:市販ワラストナイトファイバー、長さ600μm、径40μm
【0067】
<測定方法>
ひび割れ抵抗性:モルタルを50cm×50cmのコンクリート板上に厚さ1cmで塗りつけ、相対湿度60%、温度20℃の環境で乾燥した。塗りつけたモルタルに発生したひび割れ状況を観察した。◎ひび割れ全くなし、○ひび割れが2本以下、△ひび割れが3本〜5本、×ひび割れが5本を越えて多数発生。
【0068】
【表6】

【0069】
表6より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であり、さらに、ひび割れ抵抗性に優れていることが分かる。
【実施例7】
【0070】
実施例1の実験No.1-2において、表7に示す細骨材の種類にてモルタルを調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表7に併記する。
【0071】
<使用材料>
細骨材ロ:6号ケイ砂と7号ケイ砂の等量混合物、真円度0.65
細骨材ハ:石灰砂0.6mm下と、石灰砂1.2〜0.6mmの等量混合物、真円度0.55
【0072】
【表7】

【0073】
表7より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたモルタルは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であることが分かる。
【実施例8】
【0074】
実施例1の実験No.1-2のモルタルに表8に示す割合で粗骨材を配合してコンクリートを調製し、コンクリートの流動性、可使時間、初期膨張率、発熱量(温度上昇)、圧縮強度、長さ変化率を5℃環境下にて測定した。結果を表8に併記する。
【0075】
<使用材料>
粗骨材イ:市販の玉砂利、ケイ石系、Gmax15mm、真円度0.8、密度2.65
粗骨材ロ:市販の砕石、ケイ石系、Gmax15mm、真円度0.65、密度2.65
【0076】
<測定方法>
コンクリートの流動性:JIS A 1150に準じてスランプフローを測定して評価した。
可使時間:熱電対によりコンクリート温度を測定し、練り上がり温度から2℃上昇した時点とした。
初期膨張率:土木学会「膨張コンクリート設計施工指針(案)」付録2.付属書「膨張材を用いた充填モルタルの施工要領(案)」に従い測定。ただし、表中の−は収縮側、+は膨張側を示す。
コンクリートの発熱量:φ10cm×高さ20cmの円筒型枠にコンクリートを充填し、供試体中心部温度を熱電対により測定し、最高到達温度を観測した。
圧縮強度:JIS A 1108に準じて測定した。
長さ変化率:JIS A 6202(B)に準じて測定した(測定材齢7日)。
【0077】
【表8】

【0078】
表8より、本発明の超速硬・高流動セメント組成物を用いたコンクリートは、流動性に優れ、沈下の発生が無く、充分な可使時間を確保しつつ、低温(5℃)下の強度発現が良好であり、さらに、コンクリートの温度上昇が小さいことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の超速硬・高流動モルタルは、優れた流動性と充分な可使時間を確保でき、低温下の強度発現性に優れているため、土木および建築用途に広範に利用できる。例えば、間隙充填、セルフレベリング床材、ライニング材などに適する。さらに、本発明の超速硬・高流動モルタルに球形化粗骨材を配合したコンクリートは、発熱量が小さいため、厚みが大きい用途、例えば、機械基礎や軌道下充填コンクリートなどに適する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポルトランドセメントと、CaO/Alモル比が0.75〜1.5のカルシウムアルミネートと、無水セッコウと、水酸化カルシウムと、炭酸リチウムと、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩と、アルカリ金属アルミン酸塩と、有機酸と、流動化剤と、ガス発泡物質とを含有してなる超速硬・高流動セメント組成物。
【請求項2】
ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部中、ポルトランドセメントが35〜55部、カルシウムアルミネートが20〜40部、無水セッコウが10〜25部、水酸化カルシウムが1〜10部である請求項1に記載の超速硬・高流動セメント組成物。
【請求項3】
ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部に対して、炭酸リチウム0.3〜2部、炭酸リチウム以外のアルカリ金属炭酸塩0.1〜1部、アルカリ金属アルミン酸塩0.03〜0.5部、有機酸0.1〜0.5部、流動化剤0.1〜1.5部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の超速硬・高流動セメント組成物。
【請求項4】
無水セッコウが酸性無水セッコウであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の超速硬・高流動セメント組成物。
【請求項5】
ガス発泡物質が過炭酸塩であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超速硬・高流動セメント組成物。
【請求項6】
繊維物質を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の超速硬・高流動セメント組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の超速硬・高流動セメント組成物と細骨材とを含有してなるモルタル。
【請求項8】
細骨材の真円度が0.8以上である請求項7に記載のモルタル。
【請求項9】
ポルトランドセメント、カルシウムアルミネート、無水セッコウ及び水酸化カルシウムの合計100部に対して細骨材150〜200部を含有してなる請求項7又は8に記載のモルタル。
【請求項10】
水/結合材比が30〜43%となるように水を加えて調製され、J14ロート流下値が9±4秒であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のモルタル。
【請求項11】
5℃の低温下で材齢1時間の圧縮強度が20N/mm以上である請求項7〜10のいずれか1項に記載のモルタル。
【請求項12】
請求項7〜11のいずれか1項に記載のモルタルに粗骨材を配合してなるコンクリート。
【請求項13】
粗骨材の真円度が0.8以上であることを特徴とする請求項12のコンクリート。

【公開番号】特開2007−197268(P2007−197268A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−19019(P2006−19019)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(000003296)電気化学工業株式会社 (1,539)
【Fターム(参考)】