説明

超音波を用いて対象物を非破壊検査するための方法

【課題】超音波を用いて対象物を非破壊検査するための方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、パイプ、バー、金属シートなどの対象物や、均一かつ複雑な炭素繊維部品に対する非破壊検査の間に対象物の表面にある欠陥による超音波反射が発生させた信号を処理するための方法に関する。本方法は、対象物の少なくとも1つの試験区画上に複数の独立の放出素子を用いて完全な波面を放出する工程と、対象物の構造により反射された波を互いに独立の複数の受信器素子によって受信する工程と、ディジタル化ステップにおいて受信器素子が受信した信号をディジタル化する工程と、各ディジタル化ステップにおいて(オンザフライで)遅延値及び/または受信器素子数を連続修正する工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプ、バー、金属シートなどの対象物や、均一かつ複雑な炭素繊維部品に対する非破壊検査の間に対象物の表面にある欠陥による超音波反射が発生させた信号を処理するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上で言及したタイプの方法については、超音波を用いて試験片を非破壊検査するための方法に関連する第DE−A−10 2005 051 781号に記載されている。この方法の場合、超音波が1つまたは複数の超音波トランスジューサと結合されて試験片内に入ると共に、試験片内部で反射された超音波が複数の超音波トランスジューサにより受信されこれが超音波信号に変換される。試験片の表面上に超音波トランスジューサを付与して付勢させ、試験片と結合させた超音波を試験片内部で空間的に伝播させると共に極めて均一に分布させるようにする。引き続いて、表面上に設けられた複数のm個の超音波トランスジューサによって試験片内部で反射された超音波が受信されると共に、その内部に時間分解の振幅情報が包含されているm個の超音波時間信号が生成される。
【0003】
このm個の超音波時間信号は保存される。引き続いてこのm個の超音波時間信号のうちの少なくとも一部分のみを用いて、3次元ボリューム画像、試験片全体にわたる2次元超音波画像の形態をしたセクタ画像、あるいはプリセット可能な挿入角度に沿った1次元の時間及び位置分解性の超音波信号の形態をしたA画像が再構成される。
【0004】
第DE−A−10 2006 003 978号は、少なくとも1つの音響的に異方性の材料区域を有する試験片を超音波を用いて非破壊検査するための方法に関する。この音響的に異方性の材料区域を記述する方向特異的な音波伝播特性が決定されかつ提供される。さらに、試験片のこの音響的に異方性の材料区域では超音波の結合が生じており、また試験片の内部で反射された超音波が複数の超音波トランスジューサによって受信される。
【0005】
複数の超音波トランスジューサによって生成された超音波信号は、方向特異的な音波伝播特性を用いた方向選択方式で実施されるようにして評価される。
【0006】
この方法の場合では、n個の超音波トランスジューサを用い、このうちのi個の超音波送信器を確定してこれらを同時に付勢させることによって試験片が利用されている。このi個の超音波送信器と送信器群の具体的な組み上げ(特に、試験片の表面上におけるその配列)によって、送信器群の全体的な放射特性(アパーチャ)、またさらには計測の感度及び分解能が決定される。もちろん、数iは試験片に関する超音波送信器の総数より小さい。総放射特性は、超音波送信器の数iによってのみ決定される。
【0007】
第US−B−4,989,143号は、コヒーレントエネルギービーム表示に関しており、また具体的には不均等な音波偏向の影響を相殺するために対話式の位相共役化を用いてコヒーレントビームの適応形成を改良するための新たな方法に関するものである。様々な欠陥深度に関してフェーズドアレイ用途における信号エネルギー及び読み出しを改良するための詳細はこの公開から知ることはできない。
【0008】
第EP−B−1 649 301号には別の方法が記載されている。この方法の場合では、複数の独立の放出素子を用いて対象物の少なくとも1つの試験区画上に完全な波面が放出される。
【0009】
引き続いて、対象物の構造により反射された波が互いに独立の複数の受信器素子によって受信される。受信器素子から受け取った信号はディジタル化ステップにおいてディジタル化されてさらに処理を受ける。動的深度集束やアパーチャ適応(aperture adaption)については第EP−B−1 649 301号では取り上げられていない。
【0010】
第US−B−7,263,888号では、ボリュメトリック超音波試験のための2次元フェーズドアレイ並びにこのフェーズドアレイの使用方法について記載されている。このフェーズドアレイは、直角設計で配列させた複数の超音波発振器からなる。この2次元アレイによって、横方向と高さ方向の両方においてアパーチャ/オリフィスに関する発火点特性及び寸法の電子的調整が可能となり、これにより試験を受ける構成要素のいずれかのまたはすべての位置において均一及び/または指定の音場特性を実現することが可能となる。
【0011】
サンプルビームを形成すると共にこのサンプルビームを用いて試験材料の少なくとも1つの区域を走査するために、超音波素子の各々に対して変調を適用することが可能である。
【0012】
1次元線形アレイと比較すると2次元フェーズドアレイでは、これがX方向とZ方向の両方向に延びた複数の離散的超音波発振器に分離及び/または分割されるという利点を提供することができる。その結果、X−Y平面とZ−Y面の両平面においてサンプルビームの形成が可能である。これによって、その焦点距離深度、ステアリング角度及び焦点距離幾何学構成に関するサンプルビームの3次元ステアリング/制御が可能となる。アパーチャのステアリングもまた、サンプルビームの形成に寄与する。アレイのアパーチャは、同期したチャンネルを該アレイの個々の超音波発振器で接続することによるサンプルビームの多重化によって選択することが可能である。さらにアパーチャの寸法は、X方向とZ方向の両方向で制御及び/または調整することが可能である。
【0013】
工作物の様々なゾーンを超音波試験するための方法及びデバイスが第US−A−5,533,401号に記載されている。これによれば、バー形状のチタンボディをその厚さに関して試験するために、深度の大きさが異なる焦点ゾーンを有する複数の超音波トランスジューサが配列される。これらの焦点ゾーンは、バー区画全体の厚さに対する完全な検査が保証されるように隣接する焦点ゾーンに部分的に重なり合っている。トランスジューサ−受信器の反射信号はバー区画の画像を作成するためにディジタル形式で処理される。
【0014】
しかしこうした方法では、各探触子を個別に調整しなければならず、また表面の凸凹の調整が困難であるため費用が高くつく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第5235982A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
このため、本発明の課題は上で言及したタイプの方法及びデバイスをさらに発展させ、様々な欠陥深度に対するフェーズドアレイ利用に向けに信号エネルギー及び分解能に対する改良を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明によればこの課題は、とりわけ特許請求項1の特徴によって解決される。本発明によれば、すでに受信中において各ディジタル化ステップに関する遅延値及び/または受信器素子の数の連続した修正の実現が得られる。連続式のフォーカルロウ(focal law)(すなわち、遅延値及び送信/受信素子数の連続修正)によるかまた任意選択では様々なフォーカルロウの組み合わせによる受信器/送信クロック動作によって、様々な欠陥深度について「オンザフライ(on−the−fly)」でフェーズドアレイ用途に関する音波エネルギー及び分解能の改良が達成される。
【0018】
バーチャルな探触子に関する遅延値及び/または送信/受信器素子数の連続式の修正は、HF信号受信の間に適当なファームウェアプログラムによる「オンザフライ」で実施される。
【0019】
全体として、従来技術と比較して試験コストを削減して、より高性能の改良型の誤差検出が実現される。
【0020】
本発明による方法を用いると、フェーズドアレイ用途の受信部分に対する動的な深度集束(実行時制御の集束)及び動的なアパーチャ適応(実行時制御の受信アパーチャ)が実施される。バーチャル探触子に関するフォーカルロウまたは遅延値及び送信/受信器素子数はディジタル化ステップによって次に変更される。
【0021】
好ましい方法手順では、保存された開始遅延(表面位置に関するフォーカルロウ)から終了遅延(後壁位置に関するフォーカルロウ)までの遅延値は距離関数1/R(ここで、R=半径)によって計算される。
【0022】
任意選択ではその遅延値は(特に、複素コヒーレンスの場合)参照テーブル内に保存することが可能である。
【0023】
別の方法手順は、バーチャル探触子の開始素子の終了素子数への直線的な修正によってアパーチャ適応が実施されることにより特徴付けされる。
【0024】
アパーチャ変更の開始は、表面界面エコーの「タイムオブフライトの(time−of−flight)」位置によってトリガすることが可能である。
【0025】
別の方法ステップは、ある信号において様々な集束性の送信器発射の総和がディジタルTGC関数の使用によって実施されることによって特徴付けられる。これによれば、ゾーン遷移中にある信号における様々な深度に集束させた送信器発射の組み上げにおいて生じる感度差が、ディジタルTGC関数を用いることによって相殺される。
【0026】
独立の発明的発想により本発明はさらに、例えばベジエ(BEZIER)関数、多項式やその他のタイプの関数によるなど、関数従属性を通じてフェーズドアレイ探触子に関する時間遅延を定義するための方法及びデバイスに関する。この関数は超音波トランスジューサ素子の指標を基準として使用し、その遅延を結果として表示しており、一方そのパラメータはその用途に応じて設定される。
【0027】
本発明の別の特徴は、本発明に従った上述の方法のすべてを任意の形式で互いに合成させることや連続して実行することが可能である点にある。
【0028】
さらに、超音波トランスジューサが受信したディジタル化信号が適当な電子デバイス内に保存されることが本発明の主題である。この評価の延長として例えば上述の形式では、保存されたデータを次いで照会することが可能である。
【0029】
従来技術のケースにおける問題は、配列に関する適用可能な遅延組の数がデータ転送のためのハードウェアの機能及び処理時間によって最終的に制限されることである。素子及び試験対象の追加のゾーンの数が多くなると、記憶空間に対する需要が増大する。
【0030】
さらに、超音波デバイスが生成させた画像の内部に不連続が全く生じないように、遅延法則を変更するためのゾーンは特殊な処理を必要とする。これを解決するためには、近代的な機器により非常に小さいゾーンに関するまたは各走査点ごとの距離アルゴリズムに基づいて遅延が計算される。この距離アルゴリズムが適するのは、非破壊検査のケースにおいてよく見られるような強力な不連続を生じることがない十分に均質な媒質に関する場合だけである。距離計算の間にすでに固定の関係が利用されていたが、これにはかなり多くの数のパラメータが必要であった。
【0031】
本明細書に記載した本発明自体の発明的発想によればこの問題は、遅延を発生させる切替回路に関して関数表記を使用することによって解決される。超音波問題で一般に使用される遅延は、配列の第1の素子と配列の最終の素子の間のスタティックな微分関数(static and differential function)によって規定することが可能である。この関数表記によれば、その中の遅延値が配列番号の関数であるようなすべての素子の遅延に関する曲線の生成が可能となる。1次元配列ではこれが変数が1つの関数であり、2次元配列ではこれが少なくとも2つの変数の関数となる、等々となる。
【0032】
この関数表記はさらに、限られた数のパラメータを包含する。これらのパラメータは選択された遅延ゾーンのそれぞれごとに変化すると共に、個々に調整を受けることになる。
【0033】
例えば32個の送信器/受信器素子を備えた1次元バーチャル探触子では、第2のゾーンに関して64個の遅延値が必要である。3次ベジエ関数の形式の関数表記を使用するならば、第2のゾーンに関して必要なパラメータの数は8つの値(放出用に4つの値と受信用に4つの値)まで削減することが可能である。
【0034】
遅延ゾーン間の遷移を平準化するためには、目下観察中の走査と2つの基準時間位置の間の時間差に応じて、2つのゾーンに関する関数表記の値同士で線形補間を実施することが可能である。同じ公式はアポダイゼーションや重複重み付けに対して用いることが可能である。ここで、関数表記の結果は配列の素子に関する振幅となる。この基準は素子自体であると共に、そのパラメータは超音波システム内部で転送されるか、あるいはより高次元の場合についてあらかじめ計算されて転送用テーブル内にフィアルされている。
【0035】
本発明による解決法によれば、転送すべきパラメータの数がかなり少なくなり、必要な記憶空間が小さくなるという従来技術と比べた利点が実現される。さらにサイクルの数を増加させることが可能であり、また極めて複雑な幾何学的状況に対する適応も可能である。
【0036】
要約すると、本発明による方法は、固定した公式または遅延組ではなく遅延ゾーンに関してパラメータ化可能な関数を利用するということで特徴付けされる。
【0037】
本発明自体の別の発明的発想によれば本発明は、薄肉または厚肉の金属シートなどのプレート様の材料に対する試験のために2次元フェーズドアレイ探触子及び探触子マウントを使用することに関する。このためには、信号品質の改良のための動的な深度集束及び動的な深度アパーチャを用いることにより2次元フェーズドアレイが利用される。
【0038】
従来技術ではデュアルの接触探触子を水フィルムカップリング及びプラスチック界面(plastic−interface)で使用している。最大100個の探触子の各々を個別に設定しなければならず、これには制御テクノロジーのために大きな費用を要する。さらにこれらの探触子は適当な超音波カップリング品質を得るために定期的に点検しなければならない。
【0039】
各探触子をこれが試験対象のプレートによって完全な覆われたときにだけ動作させているため、プレートエッジは個々の探触子の幅と同じ幅をもつ未点検の最大ゾーンを有する。この幅は目下のところ50mmの範囲にある。
【0040】
この別の発明的発想の課題はさらに、広範囲の厚さに関して均一な感度が達成されるように薄肉または厚肉の金属シートなどの2次元材料を試験するためのデバイスを開発することである。さらにこのデバイスは、移動する部品が全く必要とせずかつ2次元材料をエッジの近くで試験するために追加の装置を伴うことなくこれが適用可能となるという効果が得られるように改良すべきである。フェーズドアレイに関する新規で発明性の使用法が示唆される。
【0041】
この課題を解決するためには、信号の品質及び分解能を改良するような動的深度集束及び動的アパーチャ調整を用いた2次元フェーズドアレイ探触子が利用される。探触子及び探触子マウントの機械的設計はセグメント浸漬技法を介した超音波カップリングによって簡略化される。
【0042】
個々の厚さゾーンに合わせて個別にプログラム可能とするようなマトリックスアレイ走査ユニットの交換によって、従来の浸漬技法の走査ユニットの貧弱な分解能を克服することが可能である。
【0043】
従来の水ギャップ技法と異なり、この浸漬技法によればかなり簡便な機械的解決法が可能となると共に、プレートエッジの近くでの検査を可能とするためにエッジをトラッキングする追加の走査ユニットを必要とすることがない。
【0044】
従来技術と比較して、機械的な簡略さの強化及び欠陥の分解能の上昇が実現される。さらにこのオンサイト浸漬技法は、試験対象の材料表面上にある凸凹による影響をより受けにくい。
【0045】
本方法及びデバイスは、厚さ範囲が4〜400mmの薄肉または厚肉の金属シートを試験するのに適している。
【0046】
プレート幅にわたるピクセル化は従来では12〜17mmであったが、本発明によるテクノロジーでは4〜8mmを実現することが可能である。
【0047】
本発明に関する追加の詳細、利点及び特徴については、本特許請求の範囲(これらから引き出される特性)それ自体及び/またはこれらの組み合わせから得られるだけではなく、添付の図面に関する説明から引き出される好ましい実施例からも得られよう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】フェーズドアレイ探触子用の制御ユニットのブロック図である。
【図2】送信/受信状態にある探触子の上面図である。
【図3】様々な試験クロック動作による探触子の図である。
【図4a】非理想的スイッチオン幾何学構成にある上記探触子並びに並列B走査を表した図である。
【図4b】非理想的スイッチオン幾何学構成にある上記探触子並びに並列B走査を表した図である。
【図5】2次元材料の試験に対する局所浸漬に関する探触子配列の第1の実施形態を下側から見た図である。
【図6】図5による探触子配列の上面図である。
【図7】送信及び受信状態にある探触子の上面図である。
【図8】様々な試験クロック動作による探触子の図である。
【図9a】探触子バーの側面図である。
【図9b】探触子バーの上面図である。
【図10】探触子バーの形態による探触子配列の第2の実施形態の前面図である。
【図11】図7による探触子バーの側面図である。
【図12】探触子バーの別の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1は、好ましくはN=128個のチャンネルを備えた制御ユニットのブロック図を表している。最大N=128個の超音波トランスジューサ素子10の各々について、入力14を介して制御可能な1つのパルス発生器12が設けられている。別の入力16を介して、例えば5nsといった遅延時間をオンやオフに切り替えることが可能である。超音波トランスジューサ素子10が受け取った信号は、その各々が演算増幅器18、20、低域通過フィルタ22、24並びにA/Dトランスジューサ26、28を含むような2つのチャンネル上で収集される。個々のチャンネルの演算増幅器18、20は異なる増幅を有する。A/Dトランスジューサはそのディジタルアウトレットに(すなわち、プログラム可能な集積切替回路30によって)接続されている。A/Dトランスジューサ26、28のこのディジタルアウトレットは、デ・シリアルデバイス32、34の入力に接続されている。デ・シリアルデバイスのアウトレットはオフセット補正デバイス36、38の入力に接続されており、またこれらのアウトレットはマルチプレクサ40に接続されている。マルチプレクサ40はそのアウトレット側でRAMなどの外部記憶素子42並びに処理ユニット44に接続されている。
【0050】
処理ユニット44内において、チャンネル選択とさらには深度集束及び動的アパーチャ調整が実施される。一例では遅延時間として5nsが与えられる。外部記憶素子42の出力はアパーチャ処理ユニット44に接続されている。さらに、内部記憶素子46が設けられており、これがさらにアパーチャ処理ユニット44に接続されている。
【0051】
総和要素を有するユニット44のアウトレットはプロセッサ48に接続されており、この中で増幅、フィルタ処理、時間制御増幅、リアルタイムのHF振幅スケーリングがディジタル方式で実行されている。
【0052】
マルチプレクサ50の第1の入力52.1に接続されたプロセッサ48のアウトレットに対して信号が転送される。マルチプレクサの第2の入力52.2には、ヘッダ、シーケンス番号または制御ワードを接続することが可能である。第3の入力52.3を介して、対応する入力を選択することが可能である。例えば17ビット信号をマルチプレクサ50のアウトレットに隣接させており、これを追加の処理のために高速シリアルリンク54を介して利用可能にしている。切替機構の追加の構成要素の1つは、切替回路30の様々なユニットに対する信号入力のための入力デバイス56である。
【0053】
本発明による方法は以下のようにして実行される。先ず、試験対象物の少なくとも1つの区画に直交するすべての超音波トランスジューサ素子に対する同時(位相固定の)制御によってパルス発生器12を介して完全な波面が放出される。引き続いて、対象物の構造により反射された波は、互いに独立の複数の超音波トランスジューサ素子10によって受信される。超音波トランスジューサ素子10が受信した信号はディジタル化ステップにおいてディジタル信号処理ユニット内でディジタル化され、電子的に処理され、メモリ素子44または46内に保存される。

同時に、各ディジタル化ステップにおいてオンザフライで遅延値及び/または超音波トランスジューサ素子の数が調整されるため、バーチャル探触子の遅延値及び/または超音波トランスジューサ素子数に関する連続式の変更は各ディジタル化ステップにおけるオンザフライで実現される。遅延値は、保存された開始遅延(表面位置に関するフォーカルロウ)から終了遅延(現実の壁位置に関するフォーカルロウ)まで距離関数(一例では、R=半径とした1/R)によって計算される。遅延値は、特に複素コヒーレンスの場合において参照テーブル内に保存しておくことが可能である。この場合ではその遅延値が曲線の形態でファイルされている。
【0054】
アパーチャ適応は、受信素子数に関する(好ましくは、総和要素44内における)線形修正によって実現される。
【0055】
遅延値及び/またはアパーチャ適応の強力な変更は通常、表面界面エコーの「タイムオブフライトの」位置(実行時位置)によってトリガされる。総和デバイス44内では、ディジタルTGC関数を用いることによってある信号に対して集束性が異なる送信器発射の総和が実施される。さらに遅延値は、例えばベジエ関数、多項式やその他のタイプの関数による関数従属性によって規定することが可能であり、この際に、超音波トランスジューサ素子の関数指標が基準として用いられると共にその結果として遅延値が表示される一方、そのパラメータはその用途に応じて設定される。
【0056】
図2a〜2dでは、探触子62の純粋に模式的な上面図についてマトリックスフェーズドアレイ探触子の形態で表している。この後者は個別に制御可能な複数の個々の超音波トランスジューサ素子10からなる。
【0057】
上ですでに説明したように、超音波トランスジューサ素子10はすべて図2aに示したように送信のために同時に付勢させている。
【0058】
関心対象の集束ゾーンに関する図2b〜2dでは、様々な深度のゾーン上に集束させるために、実行時制御式の集束(動的深度集束)並びに実行時受信アパーチャ(動的アパーチャ)の原理に従って、図2bに示したような1つの素子、図2cに示したような5つの素子、あるいは図2dに示したような9つの素子が受信に切り替えられる。
【0059】
各探触子62は一例として、128個の超音波トランスジューサ素子10を有することが可能である。好ましくは探触子を5×25=125個の素子と共に利用し、これにより例えば35mm×175mmの範囲の有効表面を得ている。
【0060】
シート幅を1000mm〜5300mmの範囲で覆うためには、概ね36個の探触子62が必要である。
【0061】
図3には、24個の素子を有するシステム探触子64を表しており、いずれのケースでもシステム試験クロック動作T1...Tnに従って9個の超音波トランスジューサ素子10が徐々にオンに切り替えられかつ受信に切り替えられる。
【0062】
本発明による方法を従来の装着技法と比較すると、表面が粗い場合により大きなカップリング信頼度が得られる。さらに、金属シート幅(幅のピクセル化の場合では例えば、6mm)全体にわたってすべての探触子をギャップ無しに配列することが可能である。エッジ並びに上部/底部試験がこの考え方に統合される。さらに、すべての試験データに対する初期ディジタル化によってより有意な再構成法を組み込むことが可能である。さらに、並列B走査原理(すなわち、すべての超音波トランスジューサ素子を同時に送信及び受信すること)が可能となる。
【0063】
並列B走査方法によって、図4aに示したような非理想的スイッチオン幾何学構成66でのロバストな試験も可能となる。非理想的スイッチオン幾何学構成66では例えば、図4bに示したような湾曲した前壁及び/または湾曲後壁を有させることが可能である。
【0064】
試験配列68の第1の実施形態を図5で側面像で表している。薄肉の金属シートまたは厚肉の金属シートなど2次元材料の形態をした試験対象物70は、ローラー72、74上に格納されると共に、矢印76の方向に搬送可能である。試験対象材料70の後ろ側78に探触子配列80が設けられ、これによって個々の探触子PK1〜PKnがセグメント技法を介して試験対象材料70に結合される。探触子配列80は、試験対象物70のクラック部において生じる水のロスを一定の冷却剤インレットを介して補填するための上に開いた水チェンバーの形に設計されており、これにより超音波の完璧なカップリングが保証される。探触子配列80は、水ロスを低減するために試験対象材料の後ろ側上にあるリップシールによって封止されることが好ましい。別法として、試験対象デバイスの凸凹が大きすぎる場合に探触子配列80を損傷から保護するために、試験対象デバイス70の移動方向76にスタートアップ及びアウトレットスライドブロックを設けることも可能である。探触子配列80はアクチュエータ84を介して下降させると共に、うねり調整のためにさらにアクチュエータ86、88、90を用いて動的に再調整することが可能である。事前の純化(purification)または事前の湿潤化92並びに障害の場合にカットオフを配列させるようなセキュリティセンサ94は、探触子配列80の上流である。
【0065】
図6は、個々の探触子PK1〜PK6またはPKnが水盤96内部に配列されているような探触子配列80の上面図を表している。この水盤は、試験対象材料70の後ろ側78に対するリップシールなどの周囲封止素子98によって覆われることが好ましい。このために探触子PK1、PK3、PK5は第1の長手方向の軸98に沿って互いからある距離の位置に配列されており、この際に探触子PK2、PK4、PK6は第1の軸と平行に延びる第2の軸100に沿って配列させこれらを探触子PK1、PK3、PK5に対してオフセットで動作するようにしている。この方式により、点検しようとする区域の全体幅Bが超音波トランスジューサ素子により覆われる。超音波探触子の各々Pkiはここで(図1に従った)超音波制御ユニットのうちの1つであるiに接続されている。この方式では、個々の各探触子と同時並列でその試験を実施することができ、これによりその試験性能を高めることができる。1つの探触子の内部にはその試験要件に応じてマトリックス探触子の好ましくは5×5個の素子からなる群が試験対象デバイスの後壁上に集束するように放出を受ける。次いで、同じ受信群に関する評価が深度ゾーンに応じて、対応する受信素子の選択による記載した動的アパーチャ調整を介して及び/または遅延時間の調整を介した動的深度集束を通じて実施される。探触子区域全体を覆うためには、マトリックス素子の次の超音波発射に関するこの記載した群に対するクロック動作が、探触子アパーチャ全体が走査されるまで継続する。別法として別の試験モードでは、送信側アパーチャ(例えば、中央の素子または3×3の素子群のみ)を適当な集束によって付勢させることが可能であり、また深度ゾーンに従って組み上げた異なる送信発射からの保存済みの受信超音波信号をアパーチャ及び集束調整によって再評価することが可能である。探触子のアパーチャ全体(例えば、5×25マトリックスの素子)の送信発射において試験対象デバイスの後壁上への線形集束並びに5×5素子群のスルークロック動作の始点において記載した方法に対応する保存済み受信信号の評価を伴うような別の試験モードが存在する。
【0066】
探触子配列80は、製造過程における未トリムのロール状プレートの区域のうちの100%に対する試験を実行することが可能である。このために、長さが最大30,000mm、幅が1000〜5300mmかつ厚さが4mm〜300mmの範囲にある試験金属シートを処理し点検することが可能である。
【0067】
この試験は、フローの形で実施することが可能であり、特に表面及びエッジゾーン試験においてはこれらを長さ方向及び横方向で実施することが可能である。試験速度は、毎秒の超音波発射1000回において概ね0.5m/secである。上で説明したようにそのカップリングは水供給の各サイクルごとに水ギャップを介して実施される。
【0068】
本発明による方法によれば、材料厚さに応じた高信頼の検出が可能となる、この際、表面までの距離が3mmまででは厚さが8mm〜240mmERG Φ3、また表面までの距離が5mmまででは厚さ範囲が240mm〜400mmERG Φ5の場合に高信頼に検出される。
【0069】
全体として、機能的な信頼度、可用性及び整備性を向上させるためにはモジュール型の設計が目標となる。
【0070】
本方法は、例えば以下の条件下において検証可能である。
【0071】
試験方法:水距離が80mmの場合におけるパルスエコー法

[探触子1:]
材料 :炭素鋼
寸法 :長さ=200mm、幅=100mm
厚さ :280mm
試験欠陥:浅層のサドル穴、直径3または5mm

[探触子2:]
材料 :炭素鋼
寸法 :長さ=100mm、幅=100mm
厚さ :20mm
試験欠陥:盲穴、直径3または5mm

[トランスジューサ(探触子1):]
タイプ :2D面アレイトランスジューサ(素子数18個)
周波数 :4MHz
素子寸法:7×7mm

[トランスジューサ(探触子2):]
タイプ :2D面アレイトランスジューサ(素子数24個)
周波数 :5MHz
素子寸法:6×6mm

マトリックス探触子の図を図7に示す。図7aによれば、探触子PKは5×5すなわち25個の個別の送信/受信素子10を含む。実行時制御の受信アパーチャ(動的アパーチャ)の実行時制御の集束(動的深度集束)の原理については図7b)〜7d)から理解できよう。探触子PKの受信超音波信号の数に関する評価に従って、図7e)に純粋に模式的に示したような試験対象の様々なゾーン(ゾーン1、ゾーン2、ゾーン3)を点検することが可能である。
【0072】
図8は例えば、システム探触子APKに関する個々の探触子PK1...PKnの無ギャップのシーケンスすなわち探触子バーPKLを示しており、このバーは一方、システム探触子APKの無ギャップのシーケンスを通じて生起される。
【0073】
すべての探触子PK1...PKnによって波面が放出された後、到来する超音波信号をディジタル化ステップでディジタル化できかつ保存できるように探触子PK1...PKnのすべての超音波受信器10が受信に切り替えられる。信号を任意の時点でディジタル化するような到来時のディジタル化に基づいて、この信号は深度情報を受け取りこれを評価することが可能である。第1の試験クロック動作T1では、各探触子PK1...PKnの25個の個別信号が「オンザフライ」で(すなわち、信号の受信時点で)評価される。さらなる試験クロック動作T2...T5では、各ディジタル化ステップに関する遅延値及び/または受信素子数の連続式の変更を考慮しながら、「バーチャルな探触子」においてクロック動作を継続しながら、すでに保存された超音波信号に関して評価が実施される。このディジタル化に基づいて、保存済みの値の各々はまた深度情報を受け取っており、これを評価することが可能である。25個の送信/受信素子を有する探触子PKで示した実施例ではしたがって、5回の試験クロック動作の中で評価を実施することが可能である。
【0074】
このために、個々の探触子PK1...PKnは例えば、5×5=25個の個別の送信/受信素子10(各ケースとも例えば6×6mmの寸法を有する)からなる。したがって、図9aに示した探触子ハウジングPKGに関する寸法結果は、25個の送信/受信素子で概ね35mm×34.8mmの範囲である。図9bには探触子バーPKLを表している。
【0075】
例えば最大で5350mmの金属シート幅のケースで25個の送信/受信素子のケースの探触子ハウジング幅が35mmと仮定すると、この金属シート幅を覆うために必要となる探触子数は5350/35=153となる。
【0076】
各制御ユニットSEごとに125個のチャンネルが利用可能であると仮定すると、探触子の数は電子ユニット1つあたり5個となる。探触子の必要数が153であれば、31個の電子ユニットが必要となる。
【0077】
その各々が探触子を5個処理できる電子ユニットを31個用いると、最大探触子数は155となり、この結果、155×35mm=5425mmの幅をカバーすることが可能である。これは75mm重複に対する5350mmの金属シート幅のケースに対応する。
【0078】
図10は、探触子バーの形態をした試験配列102の第2の実施形態の前面図を示している。この配列では、例えば金属シート104などの2次元材料に対する完全な試験を可能とするために、探触子PK1...PKnを図9に従って探触子バーPK1として無ギャップ列で配置させている。
【0079】
探触子バー102の第1の実施形態の側面像を図11に示している。探触子バー102は、静止したまたは移動式の支持体106(詳細には記載せず)上に配列させている。この支持体上を、水を取り込むように設計された搬送体108、110が移動する。搬送体108、110上には、昇降用のデバイス112が設けられており、これによって探触子バー102を試験対象の金属シート104まで移動させることが可能となる。昇降デバイスは油圧式の設計とすることが可能であり、また延長させた状態で概ね20mレンジを有することが可能である。昇降デバイス112は、高さ調節可能なプラットフォーム114を含んでおり、この下に給気用のチャンネル116、118が配列されている。
【0080】
好ましい実施形態ではその探触子バー102は、湾曲したトレイ122を含んだ角度調整デバイス120を備えるように設計されており、これがローラー124、126上に装着されたピボットとなっており調整機構128を介して調節可能である。角度は±5°の範囲で調整することができる。
【0081】
このトレイには長さ方向に移動する搬送体130、132を設けており、これによって探触子バー134が確実に搬送される。探触子バー134の配列(特に、初期組み上げのケース)では、調整素子136、138を設け、これを搬送体130、132の上側表面上で支持している。探触子バー134の側面上には、カップリング水の排出または排除(stripping off)のために回収チャンネル140、142を配列させている。探触子バーの上側には、水を試験対象材料にカップリングさせるための溝144が設けられており、これを試験対象材料の後ろ側に接したゴム製隔膜146、158によって横方向に制限している。
【0082】
図12は、探触子バー150の別の実施形態の側面像を示しており、この図は図11による実施形態とよく対応させ同じ素子を同じ参照番号で示すようにしている。
【0083】
この実施形態のケースでは、探触子バー134が試験トレイ152に繋がっており、これを排除及び封止用リップ154、156によって横方向に制限している。試験トレイと平行に、金属シートの移動方向と反対方向で事前湿潤用チャンネル158を設けており、これにより試験対象材料を湿潤にさせている。このチャンネルは排除及び封止用リップ160並びに排除及び封止用154によって横方向に制限されている。
【0084】
金属シートの移動方向では、試験トレイ152と平行に回収チャンネル162が延びており、この中に試験トレイから出現した水が受け取られる。この回収チャンネルは、排除及び封止用リップ64並びに排除及び封止用リップ156によって横方向に制限されている。
【符号の説明】
【0085】
10 超音波トランスジューサ素子
12 パルス発生器
14 入力
16 入力
18 演算増幅器
20 演算増幅器
22 低域通過フィルタ
24 低域通過フィルタ
26 A/Dトランスジューサ
28 A/Dトランスジューサ
32 デ・シリアルデバイス
34 デ・シリアルデバイス
36 オフセット補正デバイス
38 オフセット補正デバイス
40 マルチプレクサ
42 外部記憶素子
44 処理ユニット、総和ユニット
46 内部記憶素子
48 プロセッサ
50 マルチプレクサ
52 入力
54 高速シリアルリンク
56 入力デバイス
62 探触子
66 非理想的スイッチオン幾何学構成
68 試験配列
70 試験対象物
72 ローラー
74 ローラー
76 試験対象デバイスの移動方向
76 矢印
78 試験対象材料の後ろ側
80 探触子配列
84 アクチュエータ
86 アクチュエータ
88 アクチュエータ
90 アクチュエータ
92 事前の純化または事前の湿潤化
94 セキュリティセンサ
96 水盤
98 長手方向軸、周囲封止素子
100 第1の軸と平行な軸
102 試験配列
104 金属シート
106 支持体
108 搬送体
110 搬送体
112 昇降用デバイス
114 プラットフォーム
116 給気用チャンネル
118 給気用チャンネル
120 角度調整デバイス
122 湾曲したトレイ
124 ローラー
126 ローラー
128 調整機構
130 搬送体
132 搬送体
134 探触子バー
136 調整素子
138 調整素子
140 回収チャンネル
142 回収チャンネル
144 溝
146 ゴム製隔膜
148 ゴム製隔膜
150 探触子バー
152 試験トレイ
154 排除及び封止用リップ
156 排除及び封止用リップ
158 事前湿潤用チャンネル
160 排除及び封止用リップ




【特許請求の範囲】
【請求項1】
非破壊検査中に対象物の構造の欠陥による超音波反射が発生させた信号を処理するための方法であって、
対象物の少なくとも1つの試験区画上に複数の独立の放出素子によって完全な波面を放出する工程と、
対象物の構造により反射された波を互いに独立の複数の受信器素子によって受信する工程と、
ディジタル化ステップにおいて受信器素子が受信した信号をディジタル化する工程と、
各ディジタル化ステップごとに遅延値と受信器素子数のうちの一方を連続式に修正する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
表面位置に関するフォーカルロウを用いた保存済みの開始遅延から後壁位置に関するフォーカルロウを用いた終了遅延までの遅延値が、距離関数1/R(ここで、R=半径)によって計算されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遅延値が参照テーブル内に保存されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
受信器素子数に対する線形修正によってアパーチャ適応が実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
遅延値とアパーチャ適応の修正のうちの一方に対する開始が表面界面エコーのタイムオブフライト位置によってトリガされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1つの信号に関する様々な集束性送信器発射の総和がディジタルTGC関数の適用によって実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記遅延値が、ベジエ関数、多項式やその他のタイプの関数に関するthermなどの関数従属性によって規定されており、該関数は素子指標を基準として使用しかつその結果として遅延値を表示する一方、パラメータはその用途に応じて設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ある方法の1つまたは幾つかのインスタンスの線形合成によってあるいは前記方法のうちの幾つかの異なるインスタンスの線形合成によって前記遅延値が生成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
そのデータが電子メモリ素子上にバッファリングされ、その後前記請求項のうちの1つに従って処理されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2011−522237(P2011−522237A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511014(P2011−511014)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際出願番号】PCT/EP2009/056581
【国際公開番号】WO2009/150066
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(506082124)ジーイー センシング アンド インスペクション テクノロジーズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (14)
【Fターム(参考)】