説明

超音波プローブ及び超音波診断装置

【課題】広帯域にわたって指向性を維持することを可能とする超音波プローブ及び超音波診断装置の提供。
【解決手段】台座20は、複数の凸部20a又は凹部を有する。各凸部20a又は凹部は、それぞれ振動素子1チャンネル分に相当する。各振動素子22は、複数のMUT素子30を有する。各MUT素子30は、超音波を送受波する。各凸部20a又は凹部には、複数のMUT素子30が配列される。これにより、各振動素子22は、凸部20a又は凹部の表面に沿って湾曲した放射面を有する超音波を送受信できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MUT(Micromachining Ultrasound Transducer)素子を用いる超音波プローブ及び超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波プローブは、複数の振動素子を駆動させることにより複数の振動素子から超音波を放射させる。被検体等によって反射された超音波は、複数の振動素子によって受信される。
【0003】
複数の振動素子を遅延制御して超音波ビームを形成するために、位相制御された超音波が重ね合わされる。この際、振動素子の幅が中心周波数波長の約1/2に設計されることにより、振動素子の指向性の低減が防止される。
【0004】
例えば、超音波ビームを中心から30度傾ける場合、その音圧は、0度方向の音圧に比して3dBから6dB程度低下する。これは、各振動素子から超音波が全方位に均等に放射されないことに一因がある。超音波は、高周波になるほど前方に鋭く放射され、広い範囲に均一に放射されなくなる。そのため、ハーモニックイメージング法等の高い周波数帯域で使用する場合、使用する周波数に合わせて素子幅を小さくする必要がある。しかし素子幅を小さくすると、製造上の歩留まり低下や、一素子あたりのパワーの低下を招く。
【0005】
ところで、振動素子としては、圧電セラミックスを主体とした素子や、マイクロマシーニング技術を用いて半導体基板を加工することによって製造されるcMUT(Capacitive Micromachining Ultrasound Transducer:静電容量型トランスデューサ)素子等がある。圧電セラミックスを用いた素子は直方体であり、cMUT素子は平面に形成されるため、いずれのタイプにしても、振動素子の超音波放射面は平面である。特許文献1には、複数のMUT素子を平坦に並べて形成されたMUTの列を湾曲させることにより、MUTの列の全体の超音波放射面を湾曲させる技術が記載されている。特許文献1に記載の振動素子(MUT素子)は、平面型の振動素子である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005―210710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、広帯域にわたって指向性を維持することを可能とする超音波プローブ及び超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1局面に係る超音波プローブは、複数の凸部又は凹部を有する台座と、前記複数の凸部又は凹部のそれぞれに配列される複数のMUT素子と、を具備する。
【0009】
本発明の第2局面に係る超音波プローブは、少なくとも1方向に沿って配列された複数の凸部又は凹部を有する台座と、前記複数の凸部又は凹部上にそれぞれ配列され、前記凸部又は凹部の表面に沿って湾曲した超音波放射面を有する複数の振動素子と、を具備する。
【0010】
本発明の第3局面に係わる超音波診断装置は、第1局面の超音波プローブと、前記超音波プローブからのエコー信号に基づいて画像のデータを発生する信号処理部と、前記発生された画像のデータを表示する表示部と、を具備する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、広帯域にわたって指向性を維持することを可能とする超音波プローブ及び超音波診断装置の提供が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る超音波プローブの全体構成を示す図。
【図2】図1の振動素子ユニットの斜視図。
【図3】図2の台座を示す斜視図。
【図4】図2の振動素子の構造を示す図。
【図5】図2の振動素子の寸法関係を示す図。
【図6】図2の振動素子の製造工程のステップS2を示す図。
【図7】図2の振動素子の製造工程のステップS3を示す図。
【図8】図2の振動素子の製造工程のステップS4を示す図。
【図9】図2の振動素子の製造工程のステップS5を示す図。
【図10】図2の振動素子の製造工程のステップS6を示す図。
【図11】図2の振動素子の製造工程のステップS7を示す図。
【図12】図2の振動素子の製造工程のステップS8を示す図。
【図13】図2の振動素子の製造工程のステップS9を示す図。
【図14】図2の振動素子の製造工程のステップS10を示す図。
【図15】図2の振動素子の製造工程のステップS11を示す図。
【図16】図2の振動素子の製造工程のステップS11を示す他の図。
【図17】図2の振動素子の製造工程のステップS12を示す図。
【図18】図2のMUT素子30の電気系統を示す平面図。
【図19】図2の振動素子の製造工程のステップS13を示す図。
【図20】第1実施形態に係る他の台座の斜視図。
【図21】図20の台座を備える振動素子の構造を示す図。
【図22】従来型振動素子、半円筒型振動素子、角型振動素子A、及び角型振動素子Bの指向性のシミュレーション結果を示す図。
【図23】従来型振動素子の波形マップを示す図。
【図24】第1実施形態に係る半円筒型振動素子の波形マップを示す図。
【図25】第1実施形態に係る角型振動素子Aの波形マップを示す図。
【図26】第1実施形態に係る角柱型振動素子Bの波形マップを示す図。
【図27】第1実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図。
【図28】本発明の第2実施形態に係る超音波プローブの全体構成を示す図。
【図29】図28の振動素子ユニットの斜視図。
【図30】図29の振動素子ユニットを上方から眺めた平面図。
【図31】図28の他の振動素子ユニットの斜視図。
【図32】図31の振動素子ユニットを上方から眺めた平面図。
【図33】図28のさらなる他の振動素子ユニットの斜視図。
【図34】図33の振動素子ユニットを上方から眺めた平面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係わる超音波プローブと超音波診断装置とを説明する。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波プローブ1の全体構成を示す図である。図1に示すように超音波プローブ1は、プローブケース2を備える。プローブケース2の内部には、超音波を送受波する振動素子ユニット4が収容されている。
【0015】
図2は振動素子ユニット4の斜視図である。図2に示すように、振動素子ユニット4は、石英(SiO)基板やシリコン(Si)基板等の半導体プロセスに使用可能な材料によって形成された台座20を有する。図3は、台座20の一例を示す斜視図である。図2と図3とに示すように、台座20の表面には、畝状に隆起している複数の凸部20aが一方向に沿って配列されている。すなわち、台座20は、複数の凸面を有する。凸部20aは、例えば、半円筒形状を有する。凸部20aの配列方向は、凸部20aの中心軸方向に直交する。ここで、凸部20aの配列方向をX方向、凸部20aの中心軸方向をY方向、X方向とY方向とに直交する、台座20の厚さ方向をZ方向に規定する。凸部20aは、Z方向に隆起している。各凸部20aは、Y方向に互いに平行に配列される。
【0016】
図2に示すように、台座20の複数の凸部20aには、半導体プロセスにより、複数の振動素子22がそれぞれ設けられている。各振動素子22は、複数のMUT(Micromachining Ultrasound Transducer)列24を有する。MUT列24は、Y方向に沿って一列に配列された複数のMUT素子30を有する。一つの振動素子22に含まれる複数のMUT列24のうちの一列は、凸部20aの頂上部に配置される。その他のMUT列24は、互いに等間隔をおいて凸部20aの表面に配置される。各MUT素子30には、信号線が接続されている。これら信号線は、各振動素子22ごとに1つにまとめられる。すなわち、1つの振動素子22が1つのチャンネルをなす。より詳細には、各振動素子22に配列される複数のMUT素子30がまとまって一つのチャンネルを構成する。各MUT素子30は、超音波を送受波する。振動素子22の超音波放射面は、平面ではなく、凸部20aの表面に沿って湾曲している。MUT素子30は、cMUT(Capacitive Micromachining Ultrasound Transducer:静電容量型トランスデューサ)素子、又はpMUT(Piezoelectric Micromachining Ultrasound Transducer:圧電型トランスデューサ)素子のいずれも可能である。以下、MUT素子30は、cMUT素子とする。
【0017】
図1に示すように、振動素子ユニット4の上面には、プローブケース2から露出するように、音響レンズ6が貼り付けられている。音響レンズ6は、Y軸に沿って厚みが変化しており、超音波を収束させる。また、音響レンズ6は、振動素子ユニット4を保護する役割も有する。
【0018】
振動素子ユニット4の下面には、振動素子ユニット4の後方に放射された超音波を吸収したり、減衰したりさせるためのバッキング(図示せず)と、振動素子ユニット4を支持するための支持体8とが貼り付けられている。また、振動素子ユニット4の側面には、フレキシブルプリント板(FPC)10が取り付けられている。フレキシブルプリント板10は、振動素子ユニット4に含まれる複数の振動素子22に対して独立に電気信号を入出力するための複数の信号線がプリントされている。
【0019】
プローブケース2は、プローブケーブル12を介してプローブコネクタ14に接続される。プローブケーブル12は、複数の信号線のケーブル16をひとまとめにして被覆したものである。プローブコネクタ14は、超音波診断装置本体に接続される。
【0020】
次に、振動素子22の詳細について説明する。以下、振動素子22は、3つのMUT列24を有するとする。図4は、一つの振動素子22に含まれる3つのMUT列24の3つのMUT素子30を横切るXZ断面図である。図4に示すように、凸部20aの頂上部に第1MUT列24―1が、第1MUT列の両側に第2MUT列24―2と第3MUT列24―3とがそれぞれ設けられている。なお、MUT列24は、3列以上配列されていてもよい。
【0021】
各MUT素子30は、保護層32を備える。保護層32は、凸部20aの表面に略均等な厚さで堆積されている。保護層32の材料は、例えば、窒化シリコン(SiN)である。保護層32の内部には、下部電極34と上部電極36とが、空洞38を挟んで対向するように形成されている。下部電極34と上部電極36とは、互いに平行に形成される。下部電極34は、接地電位に保たれている。上部電極36を信号電極として使用する場合は、患者保護のため、フレームグラウンドでシールドするする必要があるが、ここではその記述を省略する。上部電極36は、図示しないが、信号線と接続されており超音波診断装置本体からの電気信号が供給される。また、保護層32は、下部電極34と上部電極36とを保護する役割を有する。振動板40は、保護層32と同じ材料であり、保護層32と一体に形成される。空洞38は、空気や他の気体で満たされていても、真空でもよい。保護層32の上面には、空洞38を覆うように樹脂層42が形成される。
【0022】
下部電極34と上部電極36との間に、図示しない信号線を介して時間的に変化する電圧が印加されると、クーロン力により、時間に応じて下部電極34と上部電極36との間に引力又は斥力が発生する。この引力と斥力との繰り返しによって、上部電極36の下面に配置された振動板40が下部電極34や上部電極36に略垂直な方向(すなわち、凸部20aの表面に垂直な方向)に振動する。そして振動板40が振動することにより、振動方向に超音波が放射される。上述のように、振動素子22は、互いに振動方向の異なる複数のMUT素子30を有する。振動素子22に配列された複数のMUT素子30が超音波診断装置本体からの駆動信号を同時に受けることによって、振動素子22は、球面波に近い超音波を放射することが可能である。各振動素子22へ供給される駆動信号を遅延制御することで、鋭い超音波ビームが形成される。
【0023】
次に、振動素子ユニット4の製造方法の一例を説明する。図5は、振動素子22の寸法関係の一例を示す図である。なお、振動素子ユニット4の各構成要素の寸法は、この例に限定されないことをここに明記しておく。図5に示すように、振動素子22の幅WV=250μm、隣合う振動素子22間の間隔I=50μm、振動素子22の長さL=5mm、振動素子22の高さH=33.5μm、開口角AA=30°、MUT素子30の幅WM=60μm、振動素子22の端での台座仰角EA=30°である。なお開口角AAとは、振動素子22の第2MUT列24―2の振動方向と第3MUT列24―3の振動方向とが成す角度である。また、台座仰角EAは、凸部20aの端部における接面とZY平面とがなす角度である。
【0024】
振動素子22は、台座20上に半導体プロセスを用いて製造される。まず、半導体プロセスにおけるリソグラフィ工程で用いられる露光システムの概要について説明する。第1実施形態に係る光学系の概略設計は、下記の式(1)と式(2)とを用いて行なう。
【0025】
DOF=±0.5・λ/NA ・・・(1)
R=k・λ/NA ・・・(2)
DOF:被写界深度(Depth Of Focus)
R:分解能
λ:露光に使用する光の波長
NA:レンズの開口数
k:プロセス係数(プロセス条件やレジストなどの材料によって決定される係数)
第1実施形態では、k=0.8として光学系を設計した。また、DOFを台座20の凸部20aの高さの2倍程度、つまり2×33μm=66μmに設定した。露光システムの光源としてフッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザーを使用し、その波長はλ=0.284μmである。これら設定値と(1)式と(2)式とから、分解能R=4.6μm、開口数NA=0.04が算出される。また、信号線の幅(パターンルール)を10μmに設定した。
【0026】
なお、台座20が平面形状を有する場合における開口数NAに比して、第1実施形態における開口数NAは小さくなる。従って、第1実施形態における露光時間を、台座20が平面形状を有する場合に比して長く設定した。
【0027】
まず、ダイシング等の機械加工とエッチングとにより石英基板上に半円筒形状の凸部20aを複数形成し、図3に示すような台座20を形成する(ステップS1)。なお、凸部20aの形成方法は、上記方法のみに限定されない。例えば、自己組織化法を用いてもよい。また、鋳型に台座20の材料を流し込むことにより、台座20と凸部20aとを一体形成してもよい。
【0028】
台座20が形成されると、図6に示すように、台座20に例えば窒化シリコンからなる第1の保護層61を形成する。形成された第1の保護層61の上面に、スパッタにより第1の電極層62を形成する。形成された第1の電極層62の上面に下部電極パターニング用の第1のレジスト層63を形成する(ステップS2)。次に図7に示すように、上記のように設定された露光システムを用いて、下部電極34のためのレジストパターン63´を形成する(ステップS3)。形成されたレジストパターン63´の大きさは、下部電極34と略同等である。次に図8に示すように、形成されたレジストパターン63´をマスクとして第1の電極層62をエッチングする。これにより、下部電極34が形成される(ステップS4)。
【0029】
残留したレジストパターン63´を除去剤で取り除いた後、図9に示すように、形成された下部電極34と第1の保護層61との上面に、下部電極34を保護するための第2の保護層64を形成する(ステップS5)。第2の保護層64は、例えば窒化シリコンからなる。第2の保護層64が形成されると、図10に示すように、空洞38を形成するためのレジストの犠牲層65を第2の保護層64の上面に形成する(ステップS6)。次に図11に示すように、犠牲層65の上面に上部電極36の保護層及び振動板40として機能する第3の保護層66を形成する(ステップS7)。第3の保護層66は、例えば窒化シリコンからなる。次に図12に示すように、第3の保護層66の上面に、第2の電極層67をスパッタにより形成する。形成された第2の電極層67の上面に上部電極パターニング用のレジスト層68を形成する(ステップS8)。次に図13に示すように、上記の露光システムを用いて、上部電極36のためのレジストパターン68´を形成し、形成されたレジストパターン68´をマスクとして第2の電極層67をエッチングする。これにより、上部電極36が形成すされる(ステップS9)。
【0030】
残留したレジストパターン68´部分を除去剤で取り除いた後、図14に示すように、形成された上部電極36の上面に、上部電極36を保護するための第4の保護層69を形成する(ステップS10)。第4の保護層69は、例えば窒化シリコンからなる。第1の保護層61、第2の保護層64、第3の保護層66、及び第4の保護層69により保護層32が構成される。
【0031】
次に図15と図16とに示すように、第3の保護層66と第4の保護層69とに溝70と竪穴71とを形成する。溝70と竪穴71とは、第4の保護層69から犠牲層65へ達するように形成される。溝70と竪穴71とが形成されることにより、MUT素子30の輪郭が形成される(ステップS11)。より詳細には、上部電極36と振動板40とを支持するための4つの支持部72を残すように、上部電極36の周りを囲む第1の溝70―1、第2の溝70―2、第1の竪穴71―1、及び第2の竪穴71―2を形成する。
【0032】
次に図17に示すように、形成された竪穴71を利用して除去剤で犠牲層65を除去し、空洞38を形成する(ステップS12)。
【0033】
図18は、MUT素子30の電気系統を示す平面図である。樹脂層42を形成する前に、第4の保護層69に、下部電極34を引き出すための第1の貫通ビアと上部電極36を引き出すための第2の貫通ビアとを形成する。そして、第3の保護層66又は第4の保護層69上において第1の貫通ビアにグランド線73を、第2の貫通ビアに信号線74を接続する。これにより電極34と36とからそれぞれ信号線とグランド線とが引き出される。一つのMUT列24に含まれる複数のMUT素子30は、一つの信号線に接続され、一つの振動素子22に含まれる3つのMUT列24の3つの信号線は、第2の貫通ビアを介して一つの信号線に接続される。すなわち、一つの振動素子22は一チャンネルを構成する。
【0034】
信号線とグランド線とが引き出された後、図19に示すように、空洞38(竪穴71)を覆うための樹脂層42を第4の保護層69の上部に形成する(ステップS13)。
【0035】
上記の説明では凸部20aは半円筒形状を有するとした。しかしながらこれに限定する必要はない。例えば、図20に示すように、凸部20bは、角柱形状を有していても良い。凸部20bは、XZ断面に関して台形形状を有している。この台形形状を有する凸部20bに形成される振動素子を角柱型振動素子と呼ぶことにする。また、上記のような半円筒形状を有する凸部20aに形成される振動素子22を半円筒型振動素子22と呼ぶことにする。
【0036】
図21は、角柱型振動素子52のZX断面を示す図である。図21に示すように、凸部20bはZ軸に直交する第1の平面HM1と、互いに非平行な第2の平面HM2と第3の平面HM3とを有する。第1の平面HM1には第1のMUT列24―1が、第2の平面HM2には第2のMUT列24―2が、第3の平面HM3には第3のMUT列24―3が配置されている。角MUT素子30は、その振動方向が設置される平面HMに対して直交するように取り付けられる。平面HM1、HM2、及びHM3は、完全に平坦でもよいし、多少歪んでいてもよい。MUT列24に含まれる各MUT素子30の構造は、半円筒型振動素子22のMUT素子30の構造と同様である。
【0037】
次に、半円筒型振動素子22と角柱型振動素子52との超音波特性を従来型振動素子の超音波特性と比較しながら説明する。図22は、従来型振動素子、半円筒型振動素子、角柱型振動素子A、及び角柱型振動素子Bの指向性のシミュレーション結果を示す図である。
【0038】
従来型振動素子は、圧電セラミックからなる圧電素子である。圧電素子の幅は、250μmのものが用いられている。圧電素子の幅は、超音波波長の1/2に設計される。従って、幅250μmの圧電素子は、送信超音波周波数3MHz帯に最適である。一方ハーモニックイメージング法を用いる場合、送信超音波周波数には6MHz帯のような高帯域が要求される。ここでは、性能比較を容易にするため、より高い帯域である10MHz帯を例にとりシミュレーションした。参考として、10MHz帯の場合、従来方法における最適な圧電素子の幅は約75μmである。ここでは、従来技術で理想とされている素子幅よりも大幅に大きい250μmを想定して、シミュレーションを行なった。つまり、図22に示す従来型振動素子の幅は、250μmとした。
【0039】
角柱型振動素子Aは、振動素子幅WV=250μm、3つの平面HM1、HM2及びHM3に内接する内接円の半径Re=170μmである。角柱型振動素子Bは、素子幅WV=366μm、3つの平面に内接する内接円の半径Re=250μmである。角柱型振動素子Aと角柱型振動素子BとのMUT素子の幅は、何れも60μmである。
【0040】
図22のシミュレーション結果は、各振動素子ともに送信超音波10MHzの場合の結果である。0degは、超音波放射面の中心を上記のXYZ座標の原点に一致させた場合のZ軸方向である。角度[deg]は、超音波放射面の中心から一定距離にある点の、Z軸からX軸への傾き角度を示す。音圧[dB]は、0degでの音圧を0dBとしたときの相対音圧である。理想的には、角度によって音圧が変化しないことが望ましい。なお、半円筒型振動素子、角柱型振動素子A、及び角柱型振動素子Bに含まれる複数のMUT素子は同時に超音波を放射するものとする。すなわち、MUT素子への駆動信号に遅延制御しないとする。
【0041】
図22に示すように、従来型振動素子の指向性は、0degにおける音圧に比して45degにおける音圧は約−15dBも低下してしまっている。半円筒型振動素子の指向性は、従来型振動素子の指向性よりも改善されており、0degにおける音圧に比して45degにおける音圧は約−11dB程度の低下に抑えている。角柱型振動素子Aの指向性は、従来型振動素子の指向性よりも改善されており、0degにおける音圧に比して45degにおける音圧は約−9dBの低下に抑えている。角柱型振動素子Bの指向性は、半円筒型振動素子の指向性よりも改善されており、0degにおける音圧に比して45degにおける音圧は約−8dB程度の低下に抑えている。
【0042】
図23、図24、図25、及び図26は、それぞれ従来型振動素子、半円筒型振動素子、角柱型振動素子A、及び角柱型振動素子Bの波形マップを示す図である。波形マップは、超音波放射面の中心からの距離[mm]を横軸に、角度[deg]を縦軸にとり、各点における音圧値をグレーの濃さで表現した図である。グレーの濃い部分が、縦に真っ直ぐなのが理想である。換言すれば、音圧の高い又は低い部分が、一定距離にあるのが理想である。図23、図24、図25、及び図26に示すように、第1実施形態に係る半円筒型振動素子と角柱型振動素子Aとの指向性は、従来型振動素子の指向性に比して良好である。角柱型振動素子Bの指向性は理想から弱冠ずれているが、その原因は振動素子の設計パラメータを大きくしすぎたことにある。以上、音圧分布と波形マップとから、素子形状は、角柱型振動素子Aが妥当であることが分かる。この角柱型振動素子Aの形状は、図5や図21の説明に用いたものと同様である。
【0043】
次に超音波プローブ1を備えた超音波診断装置について説明する。図27は、超音波診断装置100の構成を示す図である。図27に示すように、超音波診断装置100は、超音波プローブ1と超音波診断装置本体110とを備える。超音波診断装置本体110は、制御回路112を中枢として、送受信回路114、信号処理回路116、及び表示装置118を備える。
【0044】
送受信回路114は、超音波を放射させるための駆動信号を発生し、発生した駆動信号を各振動素子22に供給することにより、各振動素子22に超音波を放射させる。また、送受信回路114は、各振動素子22から供給されるエコー信号を遅延加算処理する。信号処理回路116は、送受信回路114から供給されるエコー信号を画像処理して画像のデータを発生する。発生される画像としては、Bモード画像やドプラ画像が挙げられる。表示装置118は、発生された画像(例えば、Bモード画像やドプラ画像)を表示する。
【0045】
上記構成により振動素子ユニット4は、凸部20a又は凸部20bに複数のMUT素子30が配置された振動素子22又は振動素子52を有する。従って、振動素子22又は振動素子52の超音波放射面は平面形状ではなく凸形状を有する。その結果、個々の振動素子22又は振動素子52は、高周波数帯域において、従来の平面形状の超音波放射面を有する振動素子に比して、球面波に近い超音波を放射することが可能となる。かくして第1実施形態によれば、振動素子幅を無理に小さくすることなく、広帯域にわたって指向性を維持できる超音波プローブと超音波診断装置とを提供することが可能となる。
【0046】
なお、第1実施形態において台座20は、複数の凸部20a,20bを有するとした。しかしながら第1実施形態はこれのみに限定されず、台座20は複数の凹部を有するとしてもよい。この場合、複数の振動素子は、複数の凹部にそれぞれ配置される。また、複数の凹部のそれぞれには、複数のMUT素子30が配列される。
【0047】
[第2実施形態]
図28は、本発明の第2実施形態に係る超音波プローブ200の全体構成を示す図である。図28に示すように超音波プローブ200は、プローブケース202を備える。プローブケース202の内部には、超音波を送受波する振動素子ユニット204が収容されている。振動素子ユニット204の上面には、プローブケース202から露出するように、音響レンズ206が貼り付けられている。音響レンズ206は、例えば、略正方形に形成される。振動素子ユニット204の下面には、支持体208が取り付けられている。また、振動素子ユニット204の下面には、複数のフレキシブルプリント板210が支持体208を貫通して取り付けられている。フレキシブルプリント板210は、振動素子222に対して独立に電気信号を入出力するための複数の信号線216がプリントされている。プローブケース202は、プローブケーブル212を介してプローブコネクタ214に接続される。プローブコネクタ214は、超音波診断装置本体に接続される。
【0048】
図29は、振動素子ユニット204の斜視図である。図30は、振動素子ユニット204を上方から眺めた平面図である。図29と図30とに示すように、振動素子ユニット204は、石英基板やシリコン基板等の半導体プロセスに使用可能な材料によって形成された台座220を有する。台座220の表面には、複数の凸部221が2次元状に離散的に配列されている。すなわち、台座220は、複数の凸面を有する。凸部221は、XY平面に略平行な平面221aを頂点とする立体構造を有する。平面221aは、完全に平坦でもよいが、多少のゆがみがあっても構わない。平面221aの縁を取り囲むように曲面221bが設けられる。曲面221bは、平面221aに対して斜めに形成され、平面221aと台座220の表面を接続する。換言すれば、凸部221は、図29に示すように、円錐の先端部が除去されたような立体構造を有する。すなわち、凸部221は、XY平面上において円形状を有している。凸部221は、台座平面(XY平面)に直交するZ方向に隆起している。
【0049】
平面221aの直径WPは、例えば、150μmに設計される。また、凸部221の底面の直径WCは、例えば、300μmに設計される。隣合う凸部221の中心間の間隔は、一定であることが好ましい。しかし、隣合う凸部221の中心間の間隔は、必ずしも一定でなくともよい。
【0050】
複数の凸部221には、半導体プロセスにより、複数の振動素子222がそれぞれ設けられている。ここで、円錐の先端部が除去されたような立体構造を有する凸部221に配置された振動素子222を、半円錐型振動素子222と呼ぶことにする。半円錐型振動素子222は、平面221aと曲面221bとに配列された複数のMUT素子230を有する。各MUT素子230には、信号線216が接続されている。これら信号線216は、台座220内で各半円錐型振動素子222ごとに1つにまとめられる。すなわち、1つの半円錐型振動素子222が1つのチャンネルをなす。より詳細には、各半円錐型振動素子222に配列される複数のMUT素子230がまとまって一つのチャンネルを構成する。各MUT素子230は、超音波を送受波する。半円錐型振動素子222の超音波放射面は、凸部221の表面に沿って湾曲している。MUT素子230の構造は、第1実施形態に係わるMUT素子30の構造を同様である。
【0051】
各MUT素子230は、超音波診断装置本体110(より詳細には、送受信回路114)からの駆動信号を受けて平面又は曲面に垂直な方向に振動する。従って、半円錐型振動素子222は、互いに3次元方向に振動方向の異なる複数のMUT素子230を有することになる。半円錐型振動素子222に配列された複数のMUT素子230が超音波診断装置本体110(より詳細には、送受信回路114)からの駆動信号を同時に受けることによって、半円錐型振動素子222は、より球面波に近い超音波を放射することが可能である。各半円錐型振動素子222へ供給される駆動信号を遅延制御することで、3次元的に鋭い超音波ビームが形成される。
【0052】
なお、凸部221は、円錐の先端部が除去されたような立体構造のみに限定されない。例えば、凸部は、球の半分が除去されたような半球構造を有していてもよい。以下、半球構造を有する凸部に形成された振動素子を、半球型振動素子と呼ぶことにする。
【0053】
図31は、半球型振動素子242を有する振動素子ユニット240の斜視図である。図32は、振動素子ユニット240を上方から眺めた平面図である。台座220の表面には、複数の凸部244が2次元状に離散的に配列されている。凸部244は、球の半分が除去されたような立体構造を有する。すなわち、凸部244は、Z軸方向に隆起した1つの半球形状の面(半球面)を有する。半球型振動素子242は、凸部244に配列された複数のMUT素子230を有する。典型的には、複数のMUT素子230のうちの1つが凸部244の頂点に配置される。
【0054】
凸部244の開口角は、例えば、60度に設計される。半球面に内接する球の半径は、例えば、250μmに設計される。
【0055】
なお、凸部244は、完全に球の半分でなくでもよく、球の一部分が除去されたような形状でもよい。また、凸部244は、数学的に厳密な球である必要はなく、歪んだ球形状であってよい。
【0056】
さらに、第2実施形態に係わる凸部221及び244の形状は、XY平面に関して円形のみに限定されない。例えば、凸部は、XY平面に関して多角形形状を有してもよい。多角形としては、3角形以上の如何なる多角形が第2実施形態の凸部に可能であるが、特に6角形や8角形が好適である。以下、XY平面に関して6角形形状を有する凸部に形成された振動素子を、6角型振動素子と呼ぶことにする。
【0057】
図33は、6角型振動素子262を有する振動素子ユニット260の斜視図である。図34は、振動素子ユニット260を上方から眺めた平面図である。台座220の表面には、XY平面に関して6角形形状を有する複数の凸部261が2次元状に離散的に配列されている。凸部261は、XY平面に略平行な平面261aを頂点とする立体構造を有する。平面261aは、XY平面に関して6角形形状を有する。平面261aの6つの辺のそれぞれには、側面261bが設けられる。6つの側面261bは、平面である。また、6つの側面261bのそれぞれは、平面261aに対して斜めに形成され、台座220の表面に接続される。すなわち、凸部261は、図33に示すように、6角錐の先端部が除去されたような立体構造を有する。6角型振動素子262は、平面261aと6つの側面261bとに配列された複数のMUT素子230を有する。
【0058】
半円錐型振動素子222と半球型振動素子242と6角型振動素子262との製造方法は、第1実施形態に記載の製造方法を3次元に拡張したものと略同様である。従って、半円錐型振動素子222と半球型振動素子242と6角型振動素子262との製造方法の説明は省略する。また、半円錐型振動素子222や半球型振動素子242、6角型振動素子262から放射される超音波の超音波特性は、第1実施形態に記載の超音波特性を3次元に拡張したものと略同様である。従って、半円錐型振動素子222と半球型振動素子242と6角型振動素子262とから放射される超音波の超音波特性についての説明は省略する。
【0059】
上記構成により、半円錐型振動素子222と半球型振動素子242と6角型振動素子262とは、2次元状に離散的に配列された複数の凸部221と凸部244と凸部261とにそれぞれ配置されている。従って、半円錐型振動素子222と半球型振動素子242と6角型振動素子262との超音波放射面は3次元的に凸形状を有する。その結果、個々の半円錐型振動素子222と半球型振動素子242と6角型振動素子262とは、高周波数帯域において、従来の平面形状の超音波放射面を有する振動素子に比して、3次元的に球面波に近い超音波を放射することが可能となる。かくして第2実施形態によれば、振動素子幅を無理に小さくすることなく、広帯域にわたって指向性を維持できる超音波プローブと超音波診断装置とを提供することが可能となる。
【0060】
なお、第2実施形態において台座220は、複数の凸部221や凸部244、凸部261を有するとした。しかしながら第2実施形態はこれのみに限定されない。例えば、台座220は、複数の凹部を有してもよい。凹部は、XY断面に関して円形形状や多角形形状を有する。複数の凹部には、複数の振動素子がそれぞれ配置される。また、複数の凹部のそれぞれには、複数のMUT素子230が配列される。
【0061】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上本発明によれば、広帯域にわたって指向性を維持することを可能とする超音波プローブ及び超音波診断装置の提供を実現することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…超音波プローブ、2…プローブケース、4…振動素子ユニット、6…音響レンズ、8…支持体、10…フレキシブルプリント板、12…プローブケーブル、14…プローブコネクタ、16…信号線ケーブル、20…台座、20a…凸部、22…振動素子、24…MUT列、30…MUT素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の凸部又は凹部を有する台座と、
前記複数の凸部又は凹部のそれぞれに配列される複数のMUT素子と、
を具備する超音波プローブ。
【請求項2】
前記複数の凸部は、前記台座上に第1方向に沿って畝状に配列され、前記第1方向に直交する第2方向に平行に配列され、前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向に沿ってそれぞれ隆起している、請求項1記載の超音波プローブ。
【請求項3】
複数の凸部には、複数の振動素子がそれぞれ配置され、
前記複数の振動素子のそれぞれは、
前記第1方向に沿って前記凸部に配列される複数のMUT列を有し、
前記複数のMUT列のそれぞれは、
前記第2方向に沿って前記凸部に配置される複数の前記MUT素子を有する、
請求項2記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記複数の凸部のそれぞれは、3つの平面を有し、
前記3つの平面のうちの1面は、前記第3方向に直交し、
前記3つの平面には、3以上の前記MUT列が配列される、
請求項3記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記複数の凸部のそれぞれは、前記第3方向に湾曲した一面を有し、
前記湾曲した一面には、3つの前記MUT列が配列される、
請求項3記載の超音波プローブ。
【請求項6】
前記複数の凸部は、前記台座上に第1方向と前記第1方向に略直交する第2方向とに沿って2次元状に離散的に配列され、前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向にそれぞれ隆起している、請求項1記載の超音波プローブ。
【請求項7】
前記複数の凸部には、複数の振動素子がそれぞれ配置され、
前記複数の振動素子のそれぞれは、前記第1方向と前記第2方向とに沿って配列される複数の前記MUT素子を有する、
請求項6記載の超音波プローブ。
【請求項8】
前記複数の凸部のそれぞれは、6つ又は8つの平面を有し、
前記6つ又は8つの平面のうちの1面は、前記第3方向に略直交し、
前記6つ又は8つの平面には、複数の前記MUT素子がそれぞれ配列される、
請求項7記載の超音波プローブ。
【請求項9】
前記複数の凸部のそれぞれは、1つの平面と1つの曲面とを有し、
前記1つの平面は、前記第3方向に略直交し、
前記1つの平面と1つの曲面とには、複数の前記MUT素子がそれぞれ配列される、
請求項7記載の超音波プローブ。
【請求項10】
前記複数の凸部のそれぞれは、1つの半球面を有し、
前記半球面は、前記第3方向に隆起し、
前記半球面には、複数の前記MUT素子がそれぞれ配列される、
請求項7記載の超音波プローブ。
【請求項11】
少なくとも1方向に沿って配列された複数の凸部又は凹部を有する台座と、
前記複数の凸部又は凹部上にそれぞれ配列され、前記凸部又は凹部の表面に沿って湾曲した超音波放射面を有する複数の振動素子と、
を具備する超音波プローブ。
【請求項12】
前記複数の振動素子のそれぞれは、前記複数の凸部又は凹部に配列された複数のMUT素子を有する、請求項11記載の超音波プローブ。
【請求項13】
前記複数の振動素子のそれぞれは、1つのチャンネルを構成する、請求項11記載の超音波プローブ。
【請求項14】
請求項1記載の超音波プローブと、
前記超音波プローブからのエコー信号を画像処理して画像のデータを発生する信号処理部と、
前記発生された画像のデータを表示する表示部と、
を具備する超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2009−207882(P2009−207882A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17535(P2009−17535)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】