超音波式液面計
【課題】超音波式液面計において、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象の発生状況を的確に把握し、ガス業者が状況に応じた適切な対応をとることを可能にする。
【解決手段】警告処理手段は、温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段等のいずれかの手段から得られる検出データ値や判定結果等に基づき警告事象の発生を判定し、警告事象が発生すると、例えば液面検出エラー(Err3)が発生していることが表示され、表示切替用の釦スイッチ操作により警告表示を行うまでの残継続期間、残警告事象発生回数を表示する。警告事象が確定すると(E)の警告内容(例、Err3)を表示し、次に釦スイッチ操作により、(F,G)警告発生後の経過期間(23日、23時間)、(H)警告事象の発生回数(32回)、(I)警告事象の発生日時(04年10月23日17時38分)が表示される。
【解決手段】警告処理手段は、温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段等のいずれかの手段から得られる検出データ値や判定結果等に基づき警告事象の発生を判定し、警告事象が発生すると、例えば液面検出エラー(Err3)が発生していることが表示され、表示切替用の釦スイッチ操作により警告表示を行うまでの残継続期間、残警告事象発生回数を表示する。警告事象が確定すると(E)の警告内容(例、Err3)を表示し、次に釦スイッチ操作により、(F,G)警告発生後の経過期間(23日、23時間)、(H)警告事象の発生回数(32回)、(I)警告事象の発生日時(04年10月23日17時38分)が表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内部の液体の残量管理を行うための超音波式液面計に関し、より詳細には、LPG等の液化ガスのような液体を貯蔵したバルク容器における液体の残液量を測定し、測定した結果に基づいて各種の表示を行い、また外部との通信を行う超音波式液面計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LPG等の液化ガスを貯蔵するためにバルク容器やバルク貯槽(以下、これらを包含してバルク容器という)が用いられ、各家庭や事業所等に固定設置され、ガス器具等にガスを供給するように配管されている。
一般に、バルク容器には液面を検出するための検知手段が設けられている。この検知手段として、特許文献1,2に開示されたような超音波センサを使用した超音波式液面計が実用化されている。この超音波式液面計は、例えばバルク容器の底面に設置して、バルク容器内部の液化ガスの温度を検出し、また超音波パルスをバルク容器内部に送波し、バルク容器内部に貯蔵された液化ガスの液面で反射して戻ってくる超音波エコーを受波するまでの時間を測定し、温度情報と時間情報に基づいて、バルク容器内部の液化ガスの残量を検出する。また、残量の検出は、定周期毎またはユーザの適時の操作に基づいて行い、残量が少なくなった場合、すなわち、充填が必要となった時点で充填作業を行っている。
【0003】
超音波式液面計で得た測定情報は、超音波式液面計の表示部に表示される。また、測定した結果に警告事象があった場合は、警告内容を液面計の表示部に表示する。特許文献3に開示されたガス充填監視システムでは、バルク容器に対する液化ガスの充填量が所定レベルに達すると文字表示、音、光等の手段によって報知することによって、過充填を防止するようにしたものである。また、外部機器からの通信要求に対して、超音波式液面計で得た測定情報を応答し、測定した結果に警告事象があった場合は、警告内容を応答する。
【特許文献1】特開2001−272266号公報
【特許文献2】特開2004−325129号公報
【特許文献3】特開2002−286198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の超音波式液面計においては、図7に示すフローチャートのように、測定結果に基づき警告事象が発生した場合(ステップ101−YES)、警告内容のみを表示あるいは通信するため(ステップ102)、警告事象が発生してからの継続期間及び警告回数等を確認することができない。したがって、ガス業者やユーザ等が警告表示以降に異常に気付き、対応しようとした場合、警告事象発生がいつ発生し、それからどの程度時間が経過しているか、またどの程度の頻度で発生しているかを把握することができない。また、バルク容器内部の液化ガスの残量も把握することができなくなるため、充填作業実施の可否等、適切な対応がとれない場合が想定される。これは、ガス切れ等保安上の観点から好ましくない。
【0005】
また、外部と接続された従来の超音波式液面計においては、図8に示すフローチャートのように、外部より超音波式液面計に対する警告内容の表示要求があった場合(ステップ111−YES)、警告事象が発生し確定した場合においても(ステップ112−YES)、警告内容を外部に送信するのみで(ステップ113)、警告事象が発生した時、その時からの継続期間及びその後の警告回数等を確認することができない。
【0006】
本発明は、前記したような事情に鑑みてなされたもので、請求項1の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点から警告表示を行うまでの残継続期間の表示、または警告表示後の継続期間を表示することによって、ガス業者が警告事象発生時点からの継続期間を知り、その情報を基に、例えば供給電源の電圧低下警告のような場合にも、電池交換等の時間経過に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさないより安全なガス供給を行うことを目的とする。
【0007】
請求項2の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点から警告表示を行うまでの残発生回数の表示、または警告表示後の発生回数を表示することによって、ガス業者が警告事象発生時点からの発生頻度を知り、その情報を基に、例えば設置箇所判定警告のような場合にも、改めて超音波センサを最適な取付位置に設置する等の発生回数に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことを目的とする。
【0008】
請求項3の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点の年月日時分等の時情報を表示することによって、ガス業者が警告事象発生時点の年月日時分等の時を知り、その情報を基に、例えば供給電源の電圧低下警告のような場合にも、電池交換等の発生した年月日時分に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことを目的とする。
【0009】
請求項4の発明は、測定データや警告表示情報を外部機器との通信にて確認することによって、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から期間のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から発生回数のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、前記警告処理手段は、前記警告事象が発生した時を判定し、該判定結果を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の超音波式液面計において、外部通信機器と通信する通信手段を有し、前記警告情報や各種データを前記外部通信機器との間で通信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象の発生時から期間のカウントを行い警告表示までの残継続期間の情報を表示するか、または警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を表示するため、ガス業者が警告表示までの時間または警告事象発生時点からの継続時間を知り、その情報を基に、例えば電圧低下警告の場合、電池交換等の時間経過に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことができる。
【0015】
請求項2の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点から発生回数のカウントを行い警告表示までの残発生回数の情報を表示するか、または警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を表示するため、ガス業者が警告事象発生時点からの発生頻度を知り、その情報を基に、例えば設置箇所判定警告の場合、改めて超音波センサを最適な取付位置に設置する等の発生回数に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことができる。
【0016】
請求項3の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点の年月日時分等の時情報を表示するため、ガス業者が警告事象発生時点の時を知り、その情報を基に、例えば電圧低下警告の場合、電池交換等の発生した年月日時分等に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれかに記載の発明において、外部通信機器と各種データを通信する通信手段を有し、前記警告情報や各種データを前記外部通信機器と通信するため、測定データや警告情報等を外部機器との通信にて確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、超音波式液面計において、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象の発生状況を的確に把握し、ガス業者が状況に応じた適切な対応をとることを可能にすることを目的とし、そのため超音波式液面計は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えている。
【0019】
そして、前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から期間のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行う。また、前記警告処理手段は、警告事象の発生時から発生回数のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行う。さらに、前記警告処理手段は、前記警告事象が発生した時を判定し、該判定結果を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行う。
以下、本発明を図1〜24に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の実施例1による超音波式液面計の構成を示すブロック図である。
実施例1の超音波式液面計10は、MPU等により構成された制御部11、表示切替用釦スイッチ22、各種データを表示する表示部23、端子部24、超音波式液面計の供給電源である電池25等からなり、超音波センサ30、外部通信機器40と接続されている。制御部11は警告処理手段12を有し、警告処理手段12にはバルク容器内部に貯蔵された液化ガスの温度を検出する温度検出手段13、接続された超音波センサ30の駆動周波数をバルク容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段14、超音波センサ30の設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段15、超音波センサ30のエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段16、バルク容器内部の液化ガス残量レベルを検出する残量検出手段17、メモリ18、タイマ19、電源としての電池の電圧を検出する電圧検出手段20、通信手段21が接続されている。
【0021】
実施例1の超音波式液面計は、バルク容器内部の液化ガス残量を測定するために、超音波式液面計10に接続された超音波センサ30に対してセンサ駆動信号を発生する。超音波センサ30は、通常バルク容器の底部外壁面に設置され、バルク容器内に貯蔵された液化ガス等の液体表面に向けて超音波パルスを送波する送波器と、液面で反射した超音波エコーを受波する受波器とからなり、超音波パルスからなるセンサ駆動信号は、一定周期毎またはユーザの適時の操作により発信される。
【0022】
バルク容器内に貯蔵された液化ガスの液面を検出するために、超音波式液面計10が超音波センサ30に対しセンサ駆動信号を発信開始した後、警告処理手段12に接続された温度検出手段13によりバルク容器内部の液化ガス温度を検出し、次に周波数調整手段14によりバルク容器の外壁に適した周波数となるように超音波センサ30の駆動周波数を調整し、次に設置箇所判定手段15により超音波センサ30の設置箇所の良否を判定し、次にエコー感度判定手段16により超音波エコー感度レベルを計測し、エコー感度の良否を測定し、次に残量検出手段17によりバルク容器内部の液化ガス残量を測定し、液晶表示器等からなる表示部23にバルク容器内部の液化ガス残量の測定値の表示を行う。また、一定周期毎に電池25に接続されたA/Dコンバータ等からなる電圧検出手段20により、電池25の電圧を検出する。
【0023】
超音波式液面計10が超音波センサ30を用いて、バルク容器内に貯蔵された液化ガスの液面を検出する際に実行される前記手順において、各手段における動作後に必ず警告処理手段12による各手段の判定を実施し、警告事象の発生が「無し」と判定された場合は、順次、後続する手段による判定を実施する。また、警告事象の発生が「有り」と判定された場合は、後続する手段による判定は行わず、表示部23にその警告内容を表示する。
【0024】
図2は、実施例1の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
実施例1の超音波式液面計は、図1に示すように、表示切替用の釦スイッチ22を有しており、オペレータが操作することによって(ステップ4,6,8)、図2のフローチャートのように、警告事象が確定している場合は(ステップ2−YES)、警告内容の表示(ステップ3)から警告事象の継続期間の表示(ステップ5)へ切り替えを行う。
【0025】
次に、実施例1の超音波式液面計による警告処理、及び警告処理と表示部23に表示される警告内容との関係について説明する。なお、表示部23に表示される警告内容については、エラーの種別(Err0〜7)毎に図9〜図24にその具体例が示されているが、ここでは、説明の都合上、警告事象が図15、図16に示す液面検出エラー(Err3)である場合について説明する。
図15は、液面検出エラーの警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図16は、液面検出エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
図15において、表示部23は液晶表示装置等からなり、貯蔵されている液化ガス等の液面をLED等を用いてアナログ表示する液面レベル表示部23a、及びエラー種別、エラーデータ等をデジタル表示するエラー表示部23bを備え、エラー表示部23bに表示されるエラーデータ等の事項は表示切替用釦スイッチ22によって切り替えることができる。
【0026】
図2に示すフローチャートにおいて、警告処理手段12は、温度検出手段13、周波数調整手段14、設置箇所判定手段15、エコー感度判定手段16、残量検出手段17及び電圧検出手段20等のいずれかの手段から得られる検出データ値や判定結果等に基づき警告事象が発生したか否かを判定し(ステップ1)、警告事象が発生していると判定されると(ステップ1−YES)、次に警告事象が確定したか否かが判定される(ステップ2)。
【0027】
ここで、警告事象が発生してから所定時間が経過して警告事象が確定すると(ステップ2−YES)、表示部23に図16(E)の警告内容を表示する(ステップ3)。次に、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ4−YES)、警告発生からの経過期間(例えば、23日、23時間)を図16(F),(G)に示すように表示し(ステップ5)、処理を終了する。ステップ4で釦スイッチ22が押されなければ、そのまま処理を終了する。
【0028】
ステップ2において、警告事象が確定していない場合(ステップ2−NO)、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ6−YES)、表示部23に図15(A)に示す警告内容を表示する(ステップ7)。なお、図15(A)の表示内容、つまり液面レベルは満タン時の30〜40%の位置は、液面検出エラーが発生しているため正確であるとは限らない。図15(A)の警告内容を表示した後、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ8−YES)、図15(B)、(C)に示すような警告事象の残継続期間を表示し(ステップ9)、処理を終了する。ステップ6、ステップ8において、表示切替用の釦スイッチ22が押されない場合、そのまま処理を終了する。
【0029】
警告事象の継続時間は、図1のMPUからなる制御部11内部のタイマ19を用いて、例えば警告事象の発生時点から継続して1秒毎にカウントした結果を、時間または日数に変換して表示する。ここで、継続期間の表示範囲は、例えば、0〜999時間、及び41〜999日の範囲とすることができる。
【実施例2】
【0030】
実施例2の超音波式液面計の構成は、その主要部において図1に示す実施例1の超音波式液面計と同様である。
実施例2の超音波式液面計10は、バルク容器内部の液化ガス残量を測定するために、警告処理手段12に接続された超音波センサ30に対してセンサ駆動信号を発信する。センサ駆動信号の発信後、温度検出手段13によりバルク容器内部の液化ガス温度を検出し、次に周波数調整手段14によりバルク容器に適したセンサ駆動周波数を調整し、次に設置箇所判定手段15によりセンサ設置箇所の良否を判定し、次にエコー感度判定手段16により超音波エコー感度レベルを計測し、エコー感度の良否を測定し、次に残量検出手段17によりバルク容器内部の液化ガス残量を測定し、液晶表示器等からなる表示部23にバルク容器内部の液化ガス残量の測定値の表示を行う。また、一定周期毎に電池25に接続された電圧検出手段(A/Dコンバータ等)20により、電池の電圧を検出する。
【0031】
実施例2の超音波式液面計が動作する手順において、各手段の動作後に必ず警告処理手段12により各手段の判定を実施し、警告事象の発生が「無し」と判定した場合は、順次後続する手段の判定を実施する。警告事象の発生が「有り」と判定した場合は、次の手段の判定を行わずに表示部に警告内容の表示をする。
【0032】
図3は、実施例2の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
実施例2の超音波式液面計10は、表示切替用の釦スイッチ22を有しており、オペレータが操作することによって(ステップ14)、図3に示すフローチャートのように、警告事象が確定している場合は、警告内容の表示(ステップ13)から警告事象の発生回数の表示(ステップ15)へ切り替えを行う。
【0033】
次に、実施例2の超音波式液面計による警告処理、及び警告処理と表示部23に表示される警告内容との関係について説明する。なお、ここでは、警告事象が図15、図16に示す液面検出エラー(Err3)である場合について説明する。
図3に示すフローチャートにおいて、警告処理手段12は、温度検出手段13、周波数調整手段14、設置箇所判定手段15、エコー感度判定手段16、残量検出手段17及び電圧検出手段18等のいずれかの手段から検出データ値や判定結果等に基づき警告事象が発生したか否かを判定(ステップ11)する。ここで、警告事象が発生してから所定回数の液面検出エラーが発生して、警告事象が確定すると(ステップ12−YES)、図16(E)に示す警告内容を表示する(ステップ13)。さらに、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ14−YES)、図16(H)に示すような警告内容が表示されてからの警告事象の発生回数が表示され(ステップ15)、処理を終了する。ステップ14で釦スイッチ22が押されなければ、そのまま処理を終了する。
【0034】
ステップ12において、警告事象が所定回数発生せず確定しない場合(ステップ12−NO)、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ16−YES)、表示部23に図15(A)に示す警告内容を表示する(ステップ17)。図15(A)の警告内容を表示した後、さらに表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ18−YES)、図15(D)に示すような警告事象の残発生回数を表示し(ステップ19)、処理を終了する。ステップ16、ステップ18において、表示切替用の釦スイッチ22が押されない場合、そのまま処理を終了する。
【0035】
警告事象の発生回数はプログラム処理により、警告事象の発生時点から継続して警告事象が発生する都度カウントする。カウントした回数をメモリ18に記憶し、その記憶した内容を表示する。なお、実施例2の超音波式液面計において、発生回数の表示範囲は、0〜99回とすることができる。
【実施例3】
【0036】
実施例3の超音波式液面計の構成は、その主要部において図1に示す実施例1の超音波式液面計と同様である。
実施例3の超音波式液面計10は、バルク容器内部の液化ガス残量を測定するために、超音波式液面計10に接続された超音波センサ30に対してセンサ駆動信号を発生する。センサ駆動信号の発信後、警告処理手段12に接続された温度検出手段13により、バルク容器内部の液化ガス温度を検出し、次に周波数調整手段14により、バルク容器に適したセンサ駆動周波数を調整し、次に設置箇所判定手段15により、センサ設置箇所の良否を判定し、次にエコー感度判定手段16により、超音波エコー感度レベルを計測し、エコー感度の良否を測定し、次に残量検出手段17により、バルク容器内部の液化ガス残量を測定し、液晶表示器等からなる表示部23にバルク容器内部の液化ガス残量の測定値の表示を行う。また、一定周期毎に電池25に接続されたA/Dコンバータ等からなる電圧検出手段20により、電池25の電圧を検出する。
【0037】
実施例3の超音波式液面計10が動作する際の手順において、各手段の実施後に必ず警告処理手段を実施し、警告事象の発生が「無し」と判定した場合は、順次次の動作を実施する。警告事象の発生が「有り」と判定した場合は、次の動作は行わずに表示部23に警告内容を表示する。
【0038】
図4は、実施例3の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
実施例3の超音波式液面計は、図1に示すように、表示切替用の釦スイッチ22を有しており、オペレータが操作することによって、図4に示すフローチャートのように、警告事象が確定している場合は(ステップ21−YES)、警告表示内容の表示(ステップ22)から警告事象の発生日時の表示(ステップ24)へ切り替えを行う。
【0039】
次に、実施例3の超音波式液面計による警告処理、及び警告処理と表示部23に表示される警告内容との関係について説明する。なお、ここでは、警告事象が図15、図16に示す液面検出エラー(Err3)である場合について説明する。
図4に示すフローチャートにおいて、警告事象が発生し確定すると(ステップ21−YES)、図16(E)に示すような警告内容を表示する(ステップ22)。ここで、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ23−YES)、図16(I)に示すような警告事象が発生した年月日時分(例、04年10月23日17時38分)を表示部23に表示し(ステップ24)、処理を終了する。ステップ21で警告事象が確定せず(ステップ21−NO)、またステップ23で釦スイッチ22が押されなければ(ステップ23−NO)、そのまま処理を終了する。
【0040】
警告事象が発生した年月日時分は、予めオペレータが設定した現在の年月日時分の情報を基に、図1の制御部11内部のタイマ19を用いて、例えば警告事象の発生した時点から継続して1秒毎にカウントした継続期間の情報より、警告事象が発生した年月日時分を求める。その求めた結果を表示部23のエラー表示部23bに表示する。警告事象が発生した年月日時分の表示範囲は、例えば、年(西暦下2桁;00年〜99年)、月(2桁;01月〜12月)、日(2桁;01日〜末日)、時(2桁;00時〜23時)、分(2桁;00分〜59分)とすることができる。
【実施例4】
【0041】
実施例4の超音波式液面計の構成は、その主要部において図1に示す実施例1〜3の超音波式液面計と同様であるが、さらに構成要素として通信手段21を有しており、端子部24を介して外部通信機器40に接続されている。
【0042】
図5は、実施例4の超音波式液面計において外部通信機器より警告内容の表示要求があった場合の警告処理を示すフローチャートである。
外部通信機器40より超音波式液面計10に対して警告内容の表示要求があった場合において(ステップ31−YES)、警告事象が発生していない場合は(ステップ32−NO)、通信手段21により外部通信機器40に対しバルク容器内部の液化ガス残量の測定値を応答する(ステップ33)。ステップ32において警告事象が発生している場合は(ステップ32−YES)、警告内容、警告事象の継続期間、発生回数または警告事象が発生した年月日時分を応答する(ステップ34)。
【0043】
次に、実施例1〜4の超音波式液面計において、各警告事象が発生したときの確定処理について、エコー感度不足エラー(Err6)を例にして説明する。
図6は、エコー感度不足警告事象の確定処理を示すフローチャートである。
実施例1〜4の超音波式液面計10が液化ガス等の液面を測定する際、警告処理手段12は、まず、超音波エコー感度を測定する(ステップ41)。エコー感度を測定する方法として、例えば液面で反射された超音波パルス、つまりエコーが反復して検出されることを利用して測定する方法がある。超音波センサ30の送波器が発射した超音波パルスは、液面で反射して超音波センサ30が設置されているバルク容器の底面に戻って、第1エコーとして超音波センサ30の受波器で検出される。さらに、バルク容器の底面に戻ってきた第1エコーは底面で反射し、再び液面で反射して底面に戻って第2エコーとして超音波センサで検出される。同様にして、第3エコー、第4エコーが検出される。例えば、第nエコーまで検出できたら、感度レベルnとして表すようにする。
【0044】
次に、獲得したエコー感度レベルnが所定レベルかどうかを判定する(ステップ42)。なお、液面高さによってエコーの反復回数も異なるので、液面高さに応じてこの所定レベルを変えるようにしてもよい。エコー感度レベルが所定レベルに達していたら(ステップ42−YES)、処理を終了する。エコー感度レベルが所定レベル未満だった場合には(ステップ42−NO)、今までのエコー感度不足回数を計数し(ステップ43)、エコー感度不足回数が所定回数以上に達していたら(ステップ44−YES)、センサ異常警告事象と確定する(ステップ45)。なお、外部通信機器40からセンサ異常警告事象クリアコマンドを受信した場合、センサ異常警告事象の確定が解除されるとともに、エコー感度不足回数は初期値0回に設定される。
【0045】
ステップ44において、エコー感度不足回数が所定回数となるまでセンサ異常警告事象としない理由は、液化ガスの充てん時には液中に気泡が混入したり液面が揺れるために、エコーが一時的に捕獲困難となる場合があるので、継続的にエコー感度不足を検知したときにはじめてセンサ異常と判断させるためである。
【0046】
以下、実施例1〜3の超音波式液面計において、エラーの種類毎に表示部に表示される内容について説明する。ここで、エラーの種類として、ハードウェアエラー(Err0)、温度検出エラー(Err1)、タンクテーブル登録エラー(Err2)、液面検出エラー(Err3)、電池電圧検出エラー(Err4)、超音波センサ設置エラー(Err5)、エコー感度不足エラー(Err6)、エコー感度過大エラー(Err7)について説明する。
【0047】
図9は、ハードウェアエラー(Err0)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図10は、ハードウェアエラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってハードウェアエラー(Err0)が検出されると、釦スイッチ22を押圧することによって図9(A)の表示がなされ、切替釦スイッチ22を押圧することによって、図9(D)のように警告発生までの残りの警告発生回数(例、12回)が表示される。ハードウェアエラーの警告事象が確定すると、図10(E)が表示され、切替用釦スイッチ22を押圧することによって、実施例1の超音波式液面計では図10(F),(G)のように警告発生からの経過日数(例、23日)、経過時間(例、23時間)が表示され、実施例2の超音波式液面計では図10(H)のように警告発生後に警告事象が発生した回数(例、32回)が表示され、実施例3の超音波式液面計では図10(I)のように警告発生日(例、04年10月23日17時38分)が表示される。
【0048】
図11は、温度検出エラー(Err1)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図12は、温度検出エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によって温度検出エラー(Err1)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図9、10のハードウェアエラー(Err0)の場合と同様にしてなされる。
【0049】
図13は、タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図14は、タンクテーブル登録エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってタンクテーブル登録エラー(Err2)が検出されると、釦スイッチ22を押圧することによって、図13(A)の表示がなされ、切替用釦スイッチ22を押圧することによって、実施例1の超音波式液面計では図13(B),(C)のように警告発生までの残りの日数(例、4日)、時間(例、16時間)が表示され、実施例2の超音波式液面計では図13(D)のように警告発生までの残りの警告発生回数(例、12回)が表示される。タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告事象が確定すると、図14(E)が表示され、この状態で切替用釦スイッチ22を押圧することによって、実施例1の超音波式液面計では図14(F),(G)のように、警告発生からの経過日数(例、23日)、経過時間(例、23時間)が表示され、実施例2の超音波式液面計では図14(H)のように、警告発生後に発生したエラー回数(例、32回)が表示され、実施例3の超音波式液面計では図14(I)のように警告発生日(例、04年10月23日17時38分)が表示される。
【0050】
図17は、電池電圧検出エラー(Err4)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図18は、電池電圧検出エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。(なお、図15、16の液面検出エラー(Err3)については前記したので、ここでは説明を省略する。)
警告処理手段12によって電池電圧検出エラー(Err4)が検出されたとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0051】
図19は、超音波センサ設置エラー(Err5)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図20は、超音波センサ設置エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によって超音波センサ設置エラー(Err5)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0052】
図21は、エコー感度不足エラー(Err6)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図22は、エコー感度不足エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってエコー感度不足エラー(Err6)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0053】
図23は、エコー感度過大エラー(Err7)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図24は、エコー感度過大エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってエコー感度過大エラー(Err7)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0054】
以上、実施例1〜4の超音波式液面計の説明においては、LPG等の液化ガスを貯蔵するためにバルク容器やバルク貯槽(バルク容器)を例にしたが、本発明はこれらに限られるものではなく、あらゆる種類のタンクや貯槽等に貯蔵される液体一般に対して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1の超音波式液面計の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図3】実施例2の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図4】実施例3の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図5】実施例4の超音波式液面計において外部通信機器より警告内容の表示要求があった場合の警告処理を示すフローチャートである。
【図6】エコー感度不足警告事象の確定処理を示すフローチャートである。
【図7】従来の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図8】従来の超音波式液面計において外部通信機器より警告内容の表示要求があった場合の警告処理を示すフローチャートである。
【図9】ハードウェアエラー(Err0)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図10】ハードウェアエラー(Err0)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図11】温度検出エラー(Err1)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図12】温度検出エラー(Err1)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図13】タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図14】タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図15】液面検出エラー(Err3)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図16】液面検出エラー(Err3)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図17】電池電圧検出エラー(Err4)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図18】電池電圧検出エラー(Err4)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図19】超音波センサ設置エラー(Err5)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図20】超音波センサ設置エラー(Err5)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図21】エコー感度不足エラー(Err6)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図22】エコー感度不足エラー(Err6)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図23】エコー感度過大エラー(Err7)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図24】エコー感度過大エラー(Err7)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
10…超音波式液面計、11…制御部(MPU)、12…警告処理手段、13…温度検出手段、14…周波数調整手段、15…設置箇所判定手段、16…エコー感度判定手段、17…残量検出手段、18…メモリ、19…タイマ、20…電圧検出手段、21…通信手段、22…釦スイッチ、23…表示部、24…端子部、25…電池、30…超音波センサ、40…外部通信機器。
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内部の液体の残量管理を行うための超音波式液面計に関し、より詳細には、LPG等の液化ガスのような液体を貯蔵したバルク容器における液体の残液量を測定し、測定した結果に基づいて各種の表示を行い、また外部との通信を行う超音波式液面計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LPG等の液化ガスを貯蔵するためにバルク容器やバルク貯槽(以下、これらを包含してバルク容器という)が用いられ、各家庭や事業所等に固定設置され、ガス器具等にガスを供給するように配管されている。
一般に、バルク容器には液面を検出するための検知手段が設けられている。この検知手段として、特許文献1,2に開示されたような超音波センサを使用した超音波式液面計が実用化されている。この超音波式液面計は、例えばバルク容器の底面に設置して、バルク容器内部の液化ガスの温度を検出し、また超音波パルスをバルク容器内部に送波し、バルク容器内部に貯蔵された液化ガスの液面で反射して戻ってくる超音波エコーを受波するまでの時間を測定し、温度情報と時間情報に基づいて、バルク容器内部の液化ガスの残量を検出する。また、残量の検出は、定周期毎またはユーザの適時の操作に基づいて行い、残量が少なくなった場合、すなわち、充填が必要となった時点で充填作業を行っている。
【0003】
超音波式液面計で得た測定情報は、超音波式液面計の表示部に表示される。また、測定した結果に警告事象があった場合は、警告内容を液面計の表示部に表示する。特許文献3に開示されたガス充填監視システムでは、バルク容器に対する液化ガスの充填量が所定レベルに達すると文字表示、音、光等の手段によって報知することによって、過充填を防止するようにしたものである。また、外部機器からの通信要求に対して、超音波式液面計で得た測定情報を応答し、測定した結果に警告事象があった場合は、警告内容を応答する。
【特許文献1】特開2001−272266号公報
【特許文献2】特開2004−325129号公報
【特許文献3】特開2002−286198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の超音波式液面計においては、図7に示すフローチャートのように、測定結果に基づき警告事象が発生した場合(ステップ101−YES)、警告内容のみを表示あるいは通信するため(ステップ102)、警告事象が発生してからの継続期間及び警告回数等を確認することができない。したがって、ガス業者やユーザ等が警告表示以降に異常に気付き、対応しようとした場合、警告事象発生がいつ発生し、それからどの程度時間が経過しているか、またどの程度の頻度で発生しているかを把握することができない。また、バルク容器内部の液化ガスの残量も把握することができなくなるため、充填作業実施の可否等、適切な対応がとれない場合が想定される。これは、ガス切れ等保安上の観点から好ましくない。
【0005】
また、外部と接続された従来の超音波式液面計においては、図8に示すフローチャートのように、外部より超音波式液面計に対する警告内容の表示要求があった場合(ステップ111−YES)、警告事象が発生し確定した場合においても(ステップ112−YES)、警告内容を外部に送信するのみで(ステップ113)、警告事象が発生した時、その時からの継続期間及びその後の警告回数等を確認することができない。
【0006】
本発明は、前記したような事情に鑑みてなされたもので、請求項1の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点から警告表示を行うまでの残継続期間の表示、または警告表示後の継続期間を表示することによって、ガス業者が警告事象発生時点からの継続期間を知り、その情報を基に、例えば供給電源の電圧低下警告のような場合にも、電池交換等の時間経過に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさないより安全なガス供給を行うことを目的とする。
【0007】
請求項2の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点から警告表示を行うまでの残発生回数の表示、または警告表示後の発生回数を表示することによって、ガス業者が警告事象発生時点からの発生頻度を知り、その情報を基に、例えば設置箇所判定警告のような場合にも、改めて超音波センサを最適な取付位置に設置する等の発生回数に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことを目的とする。
【0008】
請求項3の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点の年月日時分等の時情報を表示することによって、ガス業者が警告事象発生時点の年月日時分等の時を知り、その情報を基に、例えば供給電源の電圧低下警告のような場合にも、電池交換等の発生した年月日時分に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことを目的とする。
【0009】
請求項4の発明は、測定データや警告表示情報を外部機器との通信にて確認することによって、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から期間のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から発生回数のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、前記警告処理手段は、前記警告事象が発生した時を判定し、該判定結果を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の超音波式液面計において、外部通信機器と通信する通信手段を有し、前記警告情報や各種データを前記外部通信機器との間で通信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象の発生時から期間のカウントを行い警告表示までの残継続期間の情報を表示するか、または警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を表示するため、ガス業者が警告表示までの時間または警告事象発生時点からの継続時間を知り、その情報を基に、例えば電圧低下警告の場合、電池交換等の時間経過に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことができる。
【0015】
請求項2の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点から発生回数のカウントを行い警告表示までの残発生回数の情報を表示するか、または警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を表示するため、ガス業者が警告事象発生時点からの発生頻度を知り、その情報を基に、例えば設置箇所判定警告の場合、改めて超音波センサを最適な取付位置に設置する等の発生回数に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことができる。
【0016】
請求項3の発明は、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象発生時点の年月日時分等の時情報を表示するため、ガス業者が警告事象発生時点の時を知り、その情報を基に、例えば電圧低下警告の場合、電池交換等の発生した年月日時分等に応じた適切な対応がとれ、ガス切れ等を起こさない、より安全なガス供給を行うことができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれかに記載の発明において、外部通信機器と各種データを通信する通信手段を有し、前記警告情報や各種データを前記外部通信機器と通信するため、測定データや警告情報等を外部機器との通信にて確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、超音波式液面計において、複数の警告事象の警告表示を可能とし、警告事象の発生状況を的確に把握し、ガス業者が状況に応じた適切な対応をとることを可能にすることを目的とし、そのため超音波式液面計は、容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えている。
【0019】
そして、前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から期間のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行う。また、前記警告処理手段は、警告事象の発生時から発生回数のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行う。さらに、前記警告処理手段は、前記警告事象が発生した時を判定し、該判定結果を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行う。
以下、本発明を図1〜24に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の実施例1による超音波式液面計の構成を示すブロック図である。
実施例1の超音波式液面計10は、MPU等により構成された制御部11、表示切替用釦スイッチ22、各種データを表示する表示部23、端子部24、超音波式液面計の供給電源である電池25等からなり、超音波センサ30、外部通信機器40と接続されている。制御部11は警告処理手段12を有し、警告処理手段12にはバルク容器内部に貯蔵された液化ガスの温度を検出する温度検出手段13、接続された超音波センサ30の駆動周波数をバルク容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段14、超音波センサ30の設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段15、超音波センサ30のエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段16、バルク容器内部の液化ガス残量レベルを検出する残量検出手段17、メモリ18、タイマ19、電源としての電池の電圧を検出する電圧検出手段20、通信手段21が接続されている。
【0021】
実施例1の超音波式液面計は、バルク容器内部の液化ガス残量を測定するために、超音波式液面計10に接続された超音波センサ30に対してセンサ駆動信号を発生する。超音波センサ30は、通常バルク容器の底部外壁面に設置され、バルク容器内に貯蔵された液化ガス等の液体表面に向けて超音波パルスを送波する送波器と、液面で反射した超音波エコーを受波する受波器とからなり、超音波パルスからなるセンサ駆動信号は、一定周期毎またはユーザの適時の操作により発信される。
【0022】
バルク容器内に貯蔵された液化ガスの液面を検出するために、超音波式液面計10が超音波センサ30に対しセンサ駆動信号を発信開始した後、警告処理手段12に接続された温度検出手段13によりバルク容器内部の液化ガス温度を検出し、次に周波数調整手段14によりバルク容器の外壁に適した周波数となるように超音波センサ30の駆動周波数を調整し、次に設置箇所判定手段15により超音波センサ30の設置箇所の良否を判定し、次にエコー感度判定手段16により超音波エコー感度レベルを計測し、エコー感度の良否を測定し、次に残量検出手段17によりバルク容器内部の液化ガス残量を測定し、液晶表示器等からなる表示部23にバルク容器内部の液化ガス残量の測定値の表示を行う。また、一定周期毎に電池25に接続されたA/Dコンバータ等からなる電圧検出手段20により、電池25の電圧を検出する。
【0023】
超音波式液面計10が超音波センサ30を用いて、バルク容器内に貯蔵された液化ガスの液面を検出する際に実行される前記手順において、各手段における動作後に必ず警告処理手段12による各手段の判定を実施し、警告事象の発生が「無し」と判定された場合は、順次、後続する手段による判定を実施する。また、警告事象の発生が「有り」と判定された場合は、後続する手段による判定は行わず、表示部23にその警告内容を表示する。
【0024】
図2は、実施例1の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
実施例1の超音波式液面計は、図1に示すように、表示切替用の釦スイッチ22を有しており、オペレータが操作することによって(ステップ4,6,8)、図2のフローチャートのように、警告事象が確定している場合は(ステップ2−YES)、警告内容の表示(ステップ3)から警告事象の継続期間の表示(ステップ5)へ切り替えを行う。
【0025】
次に、実施例1の超音波式液面計による警告処理、及び警告処理と表示部23に表示される警告内容との関係について説明する。なお、表示部23に表示される警告内容については、エラーの種別(Err0〜7)毎に図9〜図24にその具体例が示されているが、ここでは、説明の都合上、警告事象が図15、図16に示す液面検出エラー(Err3)である場合について説明する。
図15は、液面検出エラーの警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図16は、液面検出エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
図15において、表示部23は液晶表示装置等からなり、貯蔵されている液化ガス等の液面をLED等を用いてアナログ表示する液面レベル表示部23a、及びエラー種別、エラーデータ等をデジタル表示するエラー表示部23bを備え、エラー表示部23bに表示されるエラーデータ等の事項は表示切替用釦スイッチ22によって切り替えることができる。
【0026】
図2に示すフローチャートにおいて、警告処理手段12は、温度検出手段13、周波数調整手段14、設置箇所判定手段15、エコー感度判定手段16、残量検出手段17及び電圧検出手段20等のいずれかの手段から得られる検出データ値や判定結果等に基づき警告事象が発生したか否かを判定し(ステップ1)、警告事象が発生していると判定されると(ステップ1−YES)、次に警告事象が確定したか否かが判定される(ステップ2)。
【0027】
ここで、警告事象が発生してから所定時間が経過して警告事象が確定すると(ステップ2−YES)、表示部23に図16(E)の警告内容を表示する(ステップ3)。次に、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ4−YES)、警告発生からの経過期間(例えば、23日、23時間)を図16(F),(G)に示すように表示し(ステップ5)、処理を終了する。ステップ4で釦スイッチ22が押されなければ、そのまま処理を終了する。
【0028】
ステップ2において、警告事象が確定していない場合(ステップ2−NO)、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ6−YES)、表示部23に図15(A)に示す警告内容を表示する(ステップ7)。なお、図15(A)の表示内容、つまり液面レベルは満タン時の30〜40%の位置は、液面検出エラーが発生しているため正確であるとは限らない。図15(A)の警告内容を表示した後、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ8−YES)、図15(B)、(C)に示すような警告事象の残継続期間を表示し(ステップ9)、処理を終了する。ステップ6、ステップ8において、表示切替用の釦スイッチ22が押されない場合、そのまま処理を終了する。
【0029】
警告事象の継続時間は、図1のMPUからなる制御部11内部のタイマ19を用いて、例えば警告事象の発生時点から継続して1秒毎にカウントした結果を、時間または日数に変換して表示する。ここで、継続期間の表示範囲は、例えば、0〜999時間、及び41〜999日の範囲とすることができる。
【実施例2】
【0030】
実施例2の超音波式液面計の構成は、その主要部において図1に示す実施例1の超音波式液面計と同様である。
実施例2の超音波式液面計10は、バルク容器内部の液化ガス残量を測定するために、警告処理手段12に接続された超音波センサ30に対してセンサ駆動信号を発信する。センサ駆動信号の発信後、温度検出手段13によりバルク容器内部の液化ガス温度を検出し、次に周波数調整手段14によりバルク容器に適したセンサ駆動周波数を調整し、次に設置箇所判定手段15によりセンサ設置箇所の良否を判定し、次にエコー感度判定手段16により超音波エコー感度レベルを計測し、エコー感度の良否を測定し、次に残量検出手段17によりバルク容器内部の液化ガス残量を測定し、液晶表示器等からなる表示部23にバルク容器内部の液化ガス残量の測定値の表示を行う。また、一定周期毎に電池25に接続された電圧検出手段(A/Dコンバータ等)20により、電池の電圧を検出する。
【0031】
実施例2の超音波式液面計が動作する手順において、各手段の動作後に必ず警告処理手段12により各手段の判定を実施し、警告事象の発生が「無し」と判定した場合は、順次後続する手段の判定を実施する。警告事象の発生が「有り」と判定した場合は、次の手段の判定を行わずに表示部に警告内容の表示をする。
【0032】
図3は、実施例2の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
実施例2の超音波式液面計10は、表示切替用の釦スイッチ22を有しており、オペレータが操作することによって(ステップ14)、図3に示すフローチャートのように、警告事象が確定している場合は、警告内容の表示(ステップ13)から警告事象の発生回数の表示(ステップ15)へ切り替えを行う。
【0033】
次に、実施例2の超音波式液面計による警告処理、及び警告処理と表示部23に表示される警告内容との関係について説明する。なお、ここでは、警告事象が図15、図16に示す液面検出エラー(Err3)である場合について説明する。
図3に示すフローチャートにおいて、警告処理手段12は、温度検出手段13、周波数調整手段14、設置箇所判定手段15、エコー感度判定手段16、残量検出手段17及び電圧検出手段18等のいずれかの手段から検出データ値や判定結果等に基づき警告事象が発生したか否かを判定(ステップ11)する。ここで、警告事象が発生してから所定回数の液面検出エラーが発生して、警告事象が確定すると(ステップ12−YES)、図16(E)に示す警告内容を表示する(ステップ13)。さらに、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ14−YES)、図16(H)に示すような警告内容が表示されてからの警告事象の発生回数が表示され(ステップ15)、処理を終了する。ステップ14で釦スイッチ22が押されなければ、そのまま処理を終了する。
【0034】
ステップ12において、警告事象が所定回数発生せず確定しない場合(ステップ12−NO)、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ16−YES)、表示部23に図15(A)に示す警告内容を表示する(ステップ17)。図15(A)の警告内容を表示した後、さらに表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ18−YES)、図15(D)に示すような警告事象の残発生回数を表示し(ステップ19)、処理を終了する。ステップ16、ステップ18において、表示切替用の釦スイッチ22が押されない場合、そのまま処理を終了する。
【0035】
警告事象の発生回数はプログラム処理により、警告事象の発生時点から継続して警告事象が発生する都度カウントする。カウントした回数をメモリ18に記憶し、その記憶した内容を表示する。なお、実施例2の超音波式液面計において、発生回数の表示範囲は、0〜99回とすることができる。
【実施例3】
【0036】
実施例3の超音波式液面計の構成は、その主要部において図1に示す実施例1の超音波式液面計と同様である。
実施例3の超音波式液面計10は、バルク容器内部の液化ガス残量を測定するために、超音波式液面計10に接続された超音波センサ30に対してセンサ駆動信号を発生する。センサ駆動信号の発信後、警告処理手段12に接続された温度検出手段13により、バルク容器内部の液化ガス温度を検出し、次に周波数調整手段14により、バルク容器に適したセンサ駆動周波数を調整し、次に設置箇所判定手段15により、センサ設置箇所の良否を判定し、次にエコー感度判定手段16により、超音波エコー感度レベルを計測し、エコー感度の良否を測定し、次に残量検出手段17により、バルク容器内部の液化ガス残量を測定し、液晶表示器等からなる表示部23にバルク容器内部の液化ガス残量の測定値の表示を行う。また、一定周期毎に電池25に接続されたA/Dコンバータ等からなる電圧検出手段20により、電池25の電圧を検出する。
【0037】
実施例3の超音波式液面計10が動作する際の手順において、各手段の実施後に必ず警告処理手段を実施し、警告事象の発生が「無し」と判定した場合は、順次次の動作を実施する。警告事象の発生が「有り」と判定した場合は、次の動作は行わずに表示部23に警告内容を表示する。
【0038】
図4は、実施例3の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
実施例3の超音波式液面計は、図1に示すように、表示切替用の釦スイッチ22を有しており、オペレータが操作することによって、図4に示すフローチャートのように、警告事象が確定している場合は(ステップ21−YES)、警告表示内容の表示(ステップ22)から警告事象の発生日時の表示(ステップ24)へ切り替えを行う。
【0039】
次に、実施例3の超音波式液面計による警告処理、及び警告処理と表示部23に表示される警告内容との関係について説明する。なお、ここでは、警告事象が図15、図16に示す液面検出エラー(Err3)である場合について説明する。
図4に示すフローチャートにおいて、警告事象が発生し確定すると(ステップ21−YES)、図16(E)に示すような警告内容を表示する(ステップ22)。ここで、表示切替用の釦スイッチ22が押されると(ステップ23−YES)、図16(I)に示すような警告事象が発生した年月日時分(例、04年10月23日17時38分)を表示部23に表示し(ステップ24)、処理を終了する。ステップ21で警告事象が確定せず(ステップ21−NO)、またステップ23で釦スイッチ22が押されなければ(ステップ23−NO)、そのまま処理を終了する。
【0040】
警告事象が発生した年月日時分は、予めオペレータが設定した現在の年月日時分の情報を基に、図1の制御部11内部のタイマ19を用いて、例えば警告事象の発生した時点から継続して1秒毎にカウントした継続期間の情報より、警告事象が発生した年月日時分を求める。その求めた結果を表示部23のエラー表示部23bに表示する。警告事象が発生した年月日時分の表示範囲は、例えば、年(西暦下2桁;00年〜99年)、月(2桁;01月〜12月)、日(2桁;01日〜末日)、時(2桁;00時〜23時)、分(2桁;00分〜59分)とすることができる。
【実施例4】
【0041】
実施例4の超音波式液面計の構成は、その主要部において図1に示す実施例1〜3の超音波式液面計と同様であるが、さらに構成要素として通信手段21を有しており、端子部24を介して外部通信機器40に接続されている。
【0042】
図5は、実施例4の超音波式液面計において外部通信機器より警告内容の表示要求があった場合の警告処理を示すフローチャートである。
外部通信機器40より超音波式液面計10に対して警告内容の表示要求があった場合において(ステップ31−YES)、警告事象が発生していない場合は(ステップ32−NO)、通信手段21により外部通信機器40に対しバルク容器内部の液化ガス残量の測定値を応答する(ステップ33)。ステップ32において警告事象が発生している場合は(ステップ32−YES)、警告内容、警告事象の継続期間、発生回数または警告事象が発生した年月日時分を応答する(ステップ34)。
【0043】
次に、実施例1〜4の超音波式液面計において、各警告事象が発生したときの確定処理について、エコー感度不足エラー(Err6)を例にして説明する。
図6は、エコー感度不足警告事象の確定処理を示すフローチャートである。
実施例1〜4の超音波式液面計10が液化ガス等の液面を測定する際、警告処理手段12は、まず、超音波エコー感度を測定する(ステップ41)。エコー感度を測定する方法として、例えば液面で反射された超音波パルス、つまりエコーが反復して検出されることを利用して測定する方法がある。超音波センサ30の送波器が発射した超音波パルスは、液面で反射して超音波センサ30が設置されているバルク容器の底面に戻って、第1エコーとして超音波センサ30の受波器で検出される。さらに、バルク容器の底面に戻ってきた第1エコーは底面で反射し、再び液面で反射して底面に戻って第2エコーとして超音波センサで検出される。同様にして、第3エコー、第4エコーが検出される。例えば、第nエコーまで検出できたら、感度レベルnとして表すようにする。
【0044】
次に、獲得したエコー感度レベルnが所定レベルかどうかを判定する(ステップ42)。なお、液面高さによってエコーの反復回数も異なるので、液面高さに応じてこの所定レベルを変えるようにしてもよい。エコー感度レベルが所定レベルに達していたら(ステップ42−YES)、処理を終了する。エコー感度レベルが所定レベル未満だった場合には(ステップ42−NO)、今までのエコー感度不足回数を計数し(ステップ43)、エコー感度不足回数が所定回数以上に達していたら(ステップ44−YES)、センサ異常警告事象と確定する(ステップ45)。なお、外部通信機器40からセンサ異常警告事象クリアコマンドを受信した場合、センサ異常警告事象の確定が解除されるとともに、エコー感度不足回数は初期値0回に設定される。
【0045】
ステップ44において、エコー感度不足回数が所定回数となるまでセンサ異常警告事象としない理由は、液化ガスの充てん時には液中に気泡が混入したり液面が揺れるために、エコーが一時的に捕獲困難となる場合があるので、継続的にエコー感度不足を検知したときにはじめてセンサ異常と判断させるためである。
【0046】
以下、実施例1〜3の超音波式液面計において、エラーの種類毎に表示部に表示される内容について説明する。ここで、エラーの種類として、ハードウェアエラー(Err0)、温度検出エラー(Err1)、タンクテーブル登録エラー(Err2)、液面検出エラー(Err3)、電池電圧検出エラー(Err4)、超音波センサ設置エラー(Err5)、エコー感度不足エラー(Err6)、エコー感度過大エラー(Err7)について説明する。
【0047】
図9は、ハードウェアエラー(Err0)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図10は、ハードウェアエラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってハードウェアエラー(Err0)が検出されると、釦スイッチ22を押圧することによって図9(A)の表示がなされ、切替釦スイッチ22を押圧することによって、図9(D)のように警告発生までの残りの警告発生回数(例、12回)が表示される。ハードウェアエラーの警告事象が確定すると、図10(E)が表示され、切替用釦スイッチ22を押圧することによって、実施例1の超音波式液面計では図10(F),(G)のように警告発生からの経過日数(例、23日)、経過時間(例、23時間)が表示され、実施例2の超音波式液面計では図10(H)のように警告発生後に警告事象が発生した回数(例、32回)が表示され、実施例3の超音波式液面計では図10(I)のように警告発生日(例、04年10月23日17時38分)が表示される。
【0048】
図11は、温度検出エラー(Err1)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図12は、温度検出エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によって温度検出エラー(Err1)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図9、10のハードウェアエラー(Err0)の場合と同様にしてなされる。
【0049】
図13は、タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図14は、タンクテーブル登録エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってタンクテーブル登録エラー(Err2)が検出されると、釦スイッチ22を押圧することによって、図13(A)の表示がなされ、切替用釦スイッチ22を押圧することによって、実施例1の超音波式液面計では図13(B),(C)のように警告発生までの残りの日数(例、4日)、時間(例、16時間)が表示され、実施例2の超音波式液面計では図13(D)のように警告発生までの残りの警告発生回数(例、12回)が表示される。タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告事象が確定すると、図14(E)が表示され、この状態で切替用釦スイッチ22を押圧することによって、実施例1の超音波式液面計では図14(F),(G)のように、警告発生からの経過日数(例、23日)、経過時間(例、23時間)が表示され、実施例2の超音波式液面計では図14(H)のように、警告発生後に発生したエラー回数(例、32回)が表示され、実施例3の超音波式液面計では図14(I)のように警告発生日(例、04年10月23日17時38分)が表示される。
【0050】
図17は、電池電圧検出エラー(Err4)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図18は、電池電圧検出エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。(なお、図15、16の液面検出エラー(Err3)については前記したので、ここでは説明を省略する。)
警告処理手段12によって電池電圧検出エラー(Err4)が検出されたとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0051】
図19は、超音波センサ設置エラー(Err5)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図20は、超音波センサ設置エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によって超音波センサ設置エラー(Err5)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0052】
図21は、エコー感度不足エラー(Err6)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図22は、エコー感度不足エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってエコー感度不足エラー(Err6)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0053】
図23は、エコー感度過大エラー(Err7)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図、図24は、エコー感度過大エラーの警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
警告処理手段12によってエコー感度過大エラー(Err7)が検出されるとき、表示部23に表示される表示は、図13、14のタンクテーブル登録エラー(Err2)の場合と同様にしてなされる。
【0054】
以上、実施例1〜4の超音波式液面計の説明においては、LPG等の液化ガスを貯蔵するためにバルク容器やバルク貯槽(バルク容器)を例にしたが、本発明はこれらに限られるものではなく、あらゆる種類のタンクや貯槽等に貯蔵される液体一般に対して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1の超音波式液面計の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図3】実施例2の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図4】実施例3の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図5】実施例4の超音波式液面計において外部通信機器より警告内容の表示要求があった場合の警告処理を示すフローチャートである。
【図6】エコー感度不足警告事象の確定処理を示すフローチャートである。
【図7】従来の超音波式液面計による警告処理を示すフローチャートである。
【図8】従来の超音波式液面計において外部通信機器より警告内容の表示要求があった場合の警告処理を示すフローチャートである。
【図9】ハードウェアエラー(Err0)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図10】ハードウェアエラー(Err0)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図11】温度検出エラー(Err1)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図12】温度検出エラー(Err1)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図13】タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図14】タンクテーブル登録エラー(Err2)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図15】液面検出エラー(Err3)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図16】液面検出エラー(Err3)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図17】電池電圧検出エラー(Err4)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図18】電池電圧検出エラー(Err4)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図19】超音波センサ設置エラー(Err5)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図20】超音波センサ設置エラー(Err5)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図21】エコー感度不足エラー(Err6)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図22】エコー感度不足エラー(Err6)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図23】エコー感度過大エラー(Err7)の警告表示以前において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【図24】エコー感度過大エラー(Err7)の警告表示後において、表示切替用釦スイッチによって表示が切り替わる様子を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
10…超音波式液面計、11…制御部(MPU)、12…警告処理手段、13…温度検出手段、14…周波数調整手段、15…設置箇所判定手段、16…エコー感度判定手段、17…残量検出手段、18…メモリ、19…タイマ、20…電圧検出手段、21…通信手段、22…釦スイッチ、23…表示部、24…端子部、25…電池、30…超音波センサ、40…外部通信機器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、
前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から期間のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする超音波式液面計。
【請求項2】
容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、
前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から発生回数のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする超音波式液面計。
【請求項3】
容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、
前記警告処理手段は、前記警告事象が発生した時を判定し、該判定結果を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする超音波式液面計。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の超音波式液面計において、
外部通信機器と通信する通信手段を有し、前記警告情報や各種データを前記外部通信機器との間で通信することを特徴とする超音波式液面計。
【請求項1】
容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、
前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から期間のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から期間のカウントを行い前記警告表示後の継続期間を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする超音波式液面計。
【請求項2】
容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、
前記警告処理手段は、前記警告事象の発生時から発生回数のカウントを行い前記警告表示を行うまでの残発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理、または前記警告表示を行った時から発生回数のカウントを行い前記警告表示後の発生回数を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする超音波式液面計。
【請求項3】
容器内部の液体温度を検出する温度検出手段と、接続される超音波センサの駆動周波数を前記容器の外壁に適した周波数に調整する周波数調整手段と、前記超音波センサの設置箇所の良否を判定する設置箇所判定手段と、前記超音波センサのエコー感度の良否を判定するエコー感度判定手段と、前記容器内部の液体残量レベルを検出する残量検出手段と、前記各手段の電源電圧を検出する電圧検出手段と、各種データを表示する表示手段と、前記温度検出手段、周波数調整手段、設置箇所判定手段、エコー感度判定手段、残量検出手段及び電圧検出手段のいずれかから得られる出力に基づいて警告事象の発生の有無を判定し、該判定結果に基づいて警告表示を行う警告処理手段とを備えた超音波式液面計において、
前記警告処理手段は、前記警告事象が発生した時を判定し、該判定結果を示す警告情報を前記表示手段に表示する処理を行うことを特徴とする超音波式液面計。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかに記載の超音波式液面計において、
外部通信機器と通信する通信手段を有し、前記警告情報や各種データを前記外部通信機器との間で通信することを特徴とする超音波式液面計。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
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【図4】
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【図13】
【図14】
【図15】
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【図19】
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【図24】
【公開番号】特開2007−33106(P2007−33106A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213784(P2005−213784)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】
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