説明

路線バス運行管理システム

【課題】
路線バス利用者にバスの運行情報等を提供することが主体のバス運行情報システムに、路線走行中のバスの交差点停止頻度を極力低減する機能を付加することによって、バス利用者だけでなくバス事業体、一般車両利用者に対してもその効用を拡大する。
【解決手段】
バス停留所を交差点に向けて停車後発車あるいは通過しようとする路線バスに対して、バス停留所の発車あるいは通過許可を当該バスの交差点までの間の通常走行によって交差点を青信号・無停止で通過できる時刻範囲即ち発車あるいは通過許可時刻範囲に限定することによって当該路線バスの交差点停止回数を低減させ、またバス停留所に停車した路線バスの発車までの残時間が一定時間以上の場合に限定してアイドリングストップを行うことによってアイドリングストップの実効を上げ、燃料消費量・排出ガス量の削減及び交差点での路線バスを含む一般車両の走行の安定化を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、路線バスの燃料消費量、排出ガス量の削減、および交差点を中心とする走行の安定化を目的とした路線バス運行管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在一部バス事業体では「バス総合情報システム」が実用化されている。
上記「バス総合情報システム」においては、バスの経路情報、乗り換え情報、時刻情報等、に加えて、バスに搭載したGPS受信機でバスの現在位置を特定し、その情報からバス現在位置あるいはバス停留所への到着予想時刻等のリアルタイムバス運行情報を利用者に提供している(非特許文献1)。
即ち、現在の「バス総合情報システム」の直接的効果は利用者へのバス運行情報提供による利便性向上に集中している。
【0003】
一方、路線バスの交差点での信号待ちによる停止回数を極力少なくすることによって、バスの交差点停止後の発進・加速による燃料消費量、排出ガス量を削減し、また路線バスは勿論一般車両の交差点通過をもスムース化し、交差点における渋滞の軽減、路線バスの定時運行化、ひいては路線バス利用者の増加をも期待できる「路線バス運行管理方法・システム」が提案されている(特許文献1)、(特許文献2)。
【0004】
【非特許文献1】国土交通省自動車交通局、「初めての人にも利用しやすいバス交通サービスの実現に向けて」http://www.mlit/go/jp/jidosya/busloca/index.html
【特許文献1】特願2006−223694
【特許文献2】特願2006−245020
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記「バス総合情報システム」と、「路線バス運行管理方法・システム」を合理的に結合させることによって、「バス総合情報システム」が本来有していた利用者への利便性に加えて、バス事業者に対する燃料費量節減、排出ガス量の削減、あるいはバスおよびバスを交えて走行する一般車両の交差点のスムースな走行化による交差点周辺での渋滞軽減をも可能にしようとするものである。
【0006】
即ち、従来の「バス総合情報システム」のバス用装置及びセンター装置を基本構成とし、それらの構成・機能を一部拡大することによって、前記「路線バス運行管理方法・システム」を前記「バス総合情報システム」に合理的に取り込み、比較的簡易に両システムの特徴を生かした新しいシステムを実現する。
【0007】
これによって路線を走行するバスの交差点及びバス停留所での停止のうち、交差点での停止回数を極力少なくしてバス停留所に集中させ、トータルの停止回数を削減することによって停止後の発進・加速による燃料消費量・排出ガス量を低減させると共に、バス停留所での停止時のアイドリングストップをアイドリングストップの効果のある時間以上に限定して行うことによってアイドリングストップ効果を増大させる。
【0008】
さらに、交差点での停止を少なくすることによって、一般車両を含む交差点通過走行がスムーズ化でき、交差点周辺の渋滞解消にも役立ち、バスの定時運行化、ひいては最近減少しつつある路線バス利用客の路線バス利用回帰にも有効となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
図1に本願特許における基本的考え方、即ち路線バスの交差点無停止走行による停止回数の削減の考え方、を示す。
【0010】
図1において、
路線バスは、バス停留所から交差点までの走行距離L の間を速度Vb で走行すると、例えば時刻 tb3 〜 tb4 、tb5 〜 tb6 、・・・の交差点信号が青信号の間に交差点に到着するためにはバス停留所を時刻 ta3 〜 ta4、ta5 〜 ta6 、・・・ の間に発車あるいは通過する必要がある。
【0011】
即ち、時刻 ta3 、ta4 、ta5 、ta6 ・・・と時刻 tb3 、tb4 、tb5 、tb6 、・・・は各々下記〔数1〕の関係を満足する必要がある。
〔数1〕 tan = tbn − L/Vb
但し〔数1〕において、
tan :ta3、ta4、ta5、ta6、・・・
tbn :tb3、tb4、tb5、tb6、・・・
である。
【0012】
ここで、時刻範囲 ta3 〜 ta4 、ta5 〜 ta6 ・・・ は、交差点信号が青信号 tb3 〜 tb4 、tb5 〜 tb6 、・・・の場合の、バス停留所における路線バスの発車あるいは通過許可時刻範囲である。
言い換えれば、時刻範囲 ta2 〜 ta3 、ta4 〜 ta5 、ta6 〜 ta7 、・・・ は発車あるいは通過禁止時刻範囲である。
【0013】
センター側においては現時刻に対応した前記発車あるいは通過許可時刻範囲 ta3 〜 ta4、ta5 〜 ta6、 ・・・を演算してバス用装置に通報する。
通報を受けた路線バス運転者は、前記発車あるいは通過許可時刻範囲に限定してバス停留所に停車中あるいはバス停留所を通過しようとするバスを発車あるいは通過させ、速度Vbで交差点に向けて走行し交差点を青信号・無停止で通過する。
一方発車あるいは通過禁止時刻範囲にある場合は、バス停留所における発車あるいは通過を発車あるいは通過許可時刻範囲になるまで停車して待つ。
【0014】
ここで図1において、
L :バスストップ−交差点間距離、
Vb:バスストップ−交差点間の路線バス通常走行速度、
Tp:交差点における交通信号周期、
Tn:交差点における黄信号および赤信号の継続時間、
Tg:交差点における青信号の継続時間、
【0015】
tb1、tb3、tb5、・・・:交差点における青信号点灯時刻
tb2、tb4、tb6、・・・:交差点における青信号滅灯時刻
ta2、ta3、ta4、ta5、ta6、・・・:バスストップを、交差点に向けて速度Vbで走行した路線バスが交差点にそれぞれ時刻 tb2、tb3 、tb4 、tb5、tb6、・・・ に到着するためのバスストップ通過あるいは発車時刻、
ta3 〜 ta4、ta5 〜 ta6、・・・ :バスストップにおける発車許可時刻範囲
t:現時刻、
である。
【0016】
またバス停留所停止時のアイドリングストップ動作は下記〔数2〕、〔数3〕、〔数4〕の関係を満足するときはバス停留所停車後直ちにアイドリングストップを開始し、〔数5〕の関係を満足するときのみアイドリングストップは行わず利用者の乗降終了を待ち、乗降が終了した後直ちに発進する。
【0017】
〔数2〕
Tk ≧ Timin
〔数3〕
(tst − ts)≧ Timin
〔数4〕
Timin > Tk >(tnt − ts)≧0 (但し tnt < tst とする)
【0018】
〔数5〕
Timin > Tk >(tst − ts)≧0 (但し tst < tnt とする)
【0019】
ここで〔数2〕、〔数3〕、〔数4〕、〔数5〕において、
ts:バスのバス停留所停車時刻、
tst:発車許可時刻、
tnt:発車禁止時刻、
Tk:バス利用者乗降予測所要時間、
Timin:最小アイドリングストップ時間、即ちアイドリングストップを行うことが燃料消費量・排出ガス量削減に効果のある最小時間、
である。
【0020】
ここで、バス停留所での利用者の乗降所要予測時間 Tk は、予め一定値をデータベース機能に入力しておきそれを発車あるいは通過許可時刻範囲と合わせてバス用装置に送り、バス用装置において前記Tk として使用するのが一般的であるが、バス停留所毎に実際の乗降所要時間で学習・更新して使用する、あるいはさらに高度化した方策としてはバスが停留所に到着する前にバス停留所での乗降客数を予め検知・計数し計数結果の乗降客数に対応した乗降予測所要時間を設定すること、等も考えられる。
【0021】
本システムにおいてはセンター装置とバス用装置の時刻が正確に一致していることが重要である。そのためセンター装置側の時刻を基準とし、バス用装置においてはセンター装置時刻でバス用装置時刻を必要な頻度で較正することがシステムの精度を確保するために有効である。
【0022】
つぎに、本願特許のシステムの構成・機能について述べる。
従来の「バス総合情報システム」はバス用装置、センター装置、およびバス利用者のパーソナルコンピュータあるいは携帯電話から構成されている。
本願発明においては、上記バス用装置及びセンター装置にたいして以下の機能拡大を図る。
【0023】
即ち、バス用装置として、従来からの機能である位置特定機能及びセンター装置への位置特定結果送信用の無線通信機能を、位置特定機能、センター装置との情報送受信可能な無線通信機能、センター装置から送信される情報の表示あるいは音声出力機能、に機能拡大する。
【0024】
さらにセンター装置として、従来からの携帯電話基地局機能、データベース機能、運行管理・制御機能に、交差点の信号状態情報(青信号点等時刻、青信号滅灯時刻、信号周期等)を交通信号制御機等から取得する信号状態情報取得機能を付加する。
【0025】
さらにデータベース機能中には、予めバス停留所−交差点間走行距離L 情報・バス走行速度Vb 情報、を記憶させておくと共に、前記バス用装置から周期的に送られてくる位置特定データ、前記信号状態情報取得機能出力である信号状態情報、をデータ取得時の時刻とあわせて記憶させる。
【0026】
上記において、バス停留所−交差点間走行速度 Vb は一定としたが、過去のバス停留所−交差点間走行実績から下記〔数6〕、〔数7〕による実績走行速度 Vbr を算出しこれらを統計的処理して補正・更新された走行速度Vb することも有効である。
【0027】
〔数6〕
Vbr = L/Tr
〔数6〕
Tr = ts3 − ts2
【0028】
ここで、
Vbr :バス停留所−交差点間実績走行速度、
Tr :バス停留所−交差点間実績走行時間、
ts2 :バスのバス停留所発車時刻、
ts3 :バスの交差点到着時刻、
である。
【0029】
また、運行管理・制御機能には、バスがバス停留所に接近したときその下流にある交差点を青信号・無停止で通過するためのバス停留所発車あるいは通過許可時刻範囲を演算する機能を付加する。
【0030】
上記の如く従来システムの構成・機能を拡大することによって本願特許の基本的考え方が実現される。
【発明の効果】
【0031】
上記の如く本願発明の基本的考え方実現のための「バス総合情報システム」の機能拡大を行うことによって従来の「バス総合情報システム」に前記「路線バス運行管理方法・システム」による交差点ノンストップ通過機能をも比較的簡易に付加することができることになり、従来のバス利用者の利便性向上に加えて、バス事業者、バス以外の一般車両利用者にも大きな効果をもたらすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
バス用装置とセンター装置間無線通信機能としては、データ通信可能な携帯電話あるいはPHSのごとき公衆無線回線の利用が有効である。
【0033】
また、バス用装置においてはアイドリングストップ制御信号出力機能を設け、バス停留所での停止時アイドリングストップを行うことが燃料消費量・排出ガス量削減に効果がある場合、即ち前記〔数2〕、〔数3〕、〔数4〕の関係を満足する場合、にアイドリングストップを行い、アイドリングストップを行うことが燃料消費量・排出ガス量削減に逆効果になる場合、即ち〔数5〕の関係を満足する場合はアイドリングストップを行わないように制御することによって、より燃料消費量・排出ガス量削減の効果を上げることができる。
【実施例1】
【0034】
図2に本願特許によるバス用装置の、また図3にセンター装置の、各々装置構成例を示す。
但し以下のバス用装置、センター装置の各機能・動作に関する説明においては、路線バスの交差点青信号・無停止走行に関わる機能・動作に限定して説明する。
【0035】
図2において、
10は、バス用装置、
11は、後述のGPS受信機12を一定周期で位置特定を行うよう制御するGPS受信機制御部、
12は、GPS受信機制御部11の制御によってGPS衛星からの電波を受信して一定周期で位置特定を行うGPS受信機、
【0036】
13は、GPS受信機12での位置特定結果、バスのパーキングブレーキの動作状態等からバスが停止しているか否かを検知するバス停止信号、および利用者乗降用ドアの開閉状態から利用者が乗降中か否かを検知する利用者乗降信号、等を後述のセンター装置20に送信すると共に、センター装置20から送られてくる各種情報を受信するデータ通信機能付き携帯電話機、
【0037】
14は、携帯電話機13受信出力であるセンター装置20から送信される各種情報を表示出力あるいは必要に応じて音声出力する表示/音声出力部、
【0038】
15は、携帯電話機13受信出力である現時刻 t、およびバス発車許可時刻 tst 、バス発車禁止時刻 tnt 、およびバス利用者乗降予測所要時間 Tk を入力するとともに、その後のバス停留所でのバス停車時刻 t = ts を検知し、前記各データと予め設定されている最小アイドリングストップ時間Timin からアイドリングストップを行うか否かを前記〔数2〕〜〔数5〕の関係から判断してその結果をアイドリング制御装置(図示せず)に出力するアイドリング制御信号出力部、
である。
【0039】
ここで、前記最小アイドリングストップ時間 Timin とは、Timin 以上のアイドリングストップは燃料消費量・排出ガス量の削減に有効であるが、これに満たない時間でのアイドリングストップは、アイドリングストップ後のエンジン始動・及び始動後増量等による燃料消費量・排出ガス量の方が大きくなり、アイドリングストップは燃料消費量・排出ガス量の削減には有害であるとしてアイドリングストップは行わない境界時間値である。
【0040】
またアイドリングストップ開始後で、バス利用者の乗降が終了した時点での時刻がバス発車許可時刻範囲内であればバスはエンジンを始動し提示された走行速度Vb で交差点に向けて発車する。
前記バス利用者の乗降が終了した時点の時刻がバス発車許可時刻に達していない場合即ち発車禁止時刻範囲内である場合は、バス発車許可時刻になるのを待ってエンジン始動し発車する。
【0041】
図3において、
20は、センター装置、
21は、バス用装置との情報の送受を行う携帯電話基地局、
22は、交通管制センターあるいは個々の交通信号制御機より交差点の交通信号状態情報を取得する交通信号状態情報取得部、
【0042】
23は、予めバス停留所−交差点間走行距離L情報・走行速度Vb 情報を設定・記憶しておくと共に、携帯電話基地局21で受信したバス用装置からのバス現在位置情報、バス停車信号、バス利用客が乗降中か否かを示す乗降信号、および交通信号状態情報取得部22経由で取得した交差点の交通信号状態情報、を各々受信・取得した時刻と共に順次記憶するデータベースサーバ、
【0043】
24は、バス用装置10からの各種情報が受信されデータベースサーバ23に入力・記憶される毎に、それらデータベースサーバ23に記憶された各種情報から、バスが交差点の一定距離以内に接近したか否かを判定し、接近したと判定した場合には下流にある交差点を青信号・無停止で通過するための当該バス停留所発車あるいは通過許可時刻を演算し、その結果をバス停留所発車あるいは通過許可信号、発車あるいは通過許可時刻、発車あるいは通過禁止時刻として携帯電話基地局21経由バス用装置10に送信する運行管理・制御サーバ、
【0044】
25は、携帯電話基地局21、交通信号状態情報取得部22、データベースサーバ23、運行管理・制御サーバ24間を接続するネットワーク、
である。
【0045】
以上携帯電話基地局21、交通信号状態情報取得部22、データベースサーバ23、運行管理・制御サーバ24、及びネットワーク25、からセンター装置20を構成する。
【0046】
また、上記においては、交通信号状態情報は交通管制センターあるいは交通信号制御機から取得するとしているが、各信号機の外部において信号機状態をカメラ等によって観測し、観測データから今後の信号状態情報を推測する方法もある。
【産業上の利用可能性】
【0047】
上記の如く本願発明は、路線バスの停車機会を従来のバス停留所及び交差点からバス停留所のみに集中・限定させることによって停車の回数を低減させ、停車後のエンジン再始動時・発進時の燃料消費量及び排出ガス量を低減させると共に、停車中のアイドリングストップをも効果的に行わしめ、さらに交差点を青信号・無停止で通過することによって路線バスのみならず一般車両の交差点周辺での安定走行を可能にし、路線バス定時運行の容易化ひいては路線バス利用者の拡大にも繋げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本願発明の基本である路線バス交差点無停止走行方法の基本的考え方の説明図、
【図2】本願発明実現のためのバス用装置構成例、
【図3】本願発明実現のためのセンター装置構成例、 である。
【符号の説明】
【0049】
図1において、
L:バス停留所−交差点間距離、
Vb:バス停留所−交差点間路線バス走行速度、
Tp:交差点交通信号機信号周期、
Tg:交差点交通信号機青信号継続時間、
Tn:交差点交通信号機黄および赤信号継続時間、
【0050】
tb1、tb3、tb5、・・・:交差点における青信号点灯時刻、
tb2、tb4、tb6、・・・:交差点における青信号滅灯時刻、
ta2、ta3、ta4、ta5、ta6、・・・:バス停留所を、交差点に向けて速度Vbで走行した路線バスが交差点にそれぞれ時刻 tb2、tb3 、tb4 、tb5、tb6、・・・ に到着するためのバスストップ通過あるいは発車時刻、
ta3 〜 ta4、ta5 〜 ta6、・・・ :バス停留所における発車あるいは通過許可時刻範囲、
ta2 〜 ta3、ta4 〜 ta5、ta6 〜 ta7、・・・ :バス停留所における発車あるいは通過禁止時刻範囲、
t:現時刻、
【0051】
図2において、
10:バス用装置、
11:GPS受信機制御部、
12:GPS受信機、
13:携帯電話機、
14:表示/音声出力部、
15:アイドリング制御信号出力部、
【0052】
図3において、
20:センター装置、
21:携帯電話基地局、
22:交通信号状態情報取得部、
23:データベースサーバ、
24:運行管理・制御サーバ、
25:ネットワーク、
である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バス用装置及びセンター装置から構成され、
センター装置において、バス用装置中のバス位置特定機能によって周期的に特定されセンター装置に送信されるバス位置情報、予めセンター装置中のデータベース機能に記憶されているバス停留所−交差点間走行距離L情報および走行速度Vb 情報、及び交通信号状態情報取得機能を介してデータベース機能に入力され更新・記憶される交差点の信号状態情報、からバスが交差点を青信号・無停止で通過するためのバス停留所での発車あるいは通過許可時刻範囲を演算してバス用装置に通報し、
バス運転手は前記通報された発車あるいは通過許可時刻範囲内に限定してバスをバス停留所から交差点に向けて発車あるいは通過させ交差点に向けて走行速度Vbで走行させ当該交差点を青信号・無停止で通過させることを特徴とする路線バス運行管理システム。
【請求項2】
バスがバス停留所に停車時、下記〔数1〕、〔数2〕、〔数3〕、のいずれかの関係を満足したとき停車後直ちにアイドリングストップ制御を開始することを特徴とする請求項1記載の路線バス運行管理システム。
〔数1〕 Tk ≧ Timin
〔数2〕(tst − ts)≧ Timin
〔数3〕 Timin > Tk >(tnt − ts)≧0 (但し tnt < tst とする)
ここで、
ts:バスのバス停留所停車時刻、
tst:発車許可時刻、
tnt:発車禁止時刻、
Tk:バス利用者乗降予測所要時間、
Timin:最小アイドリングストップ時間、
である。
【請求項3】
バス停留所−交差点間の走行速度情報Vb は、過去のバス停留所−交差点間走行実績に基づいて補正・更新されることを特徴とする請求項1記載の路線バス運行管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−140200(P2008−140200A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−326481(P2006−326481)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【出願人】(301001199)
【Fターム(参考)】