説明

車両のシート構造

【課題】 車両のシート構造において、第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘ってシートを移動自在に支持した場合、シートを第1使用位置から第2使用位置に移動させた際に、シートの座部によって小荷物を押しつぶしてしまうような状態を防止する。
【解決手段】 第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘って、シート1を移動自在にフロア12に支持する。シート1を第1使用位置に設定するとシート1の後方からシート1の座部2の後部とフロア12との間への侵入物の侵入を規制する規制姿勢となり、シート1を第2使用位置に設定すると退避姿勢となる規制部材32を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用車や商用車、バス等の車両において、シートの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のシートにおいては、例えば特許文献1に開示されているように、第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘って、シートを移動自在に支持したものがある。この場合、通常の走行状態において、シートを第1使用位置に設定して乗員がシートに着座するのであり、車両の停止状態において、例えばシートを第2使用位置に設定しシートの背もたれ部を倒すことにより、乗員が安楽な姿勢でシートに着座することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2001−88589号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘ってシートを移動自在に支持した場合、第1使用位置のシートの座部とフロアとの間に空間が生じる。これにより、例えば車内の小荷物がシートの後側から、第1使用位置のシートの座部の後部とフロアとの間に入り込む可能性があり、この状態でシートを第1使用位置から第2使用位置に移動させると、シートの座部によって小荷物を押しつぶしてしまうことがある。
【0005】
本発明は車両のシート構造において、第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘ってシートを移動自在に支持した場合、車内の小荷物が第1使用位置のシートの座部の後部とフロアとの間に入り込み、この状態でシートを第1使用位置から第2使用位置に移動させて、シートの座部によって小荷物を押しつぶしてしまうような状態を防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、車両のシート構造において次のように構成することにある。
第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘って、シートを移動自在にフロアに支持する支持機構を備える。シートを第1使用位置に設定すると、シートの後方からシートの座部の後部とフロアとの間への侵入物の侵入を規制する規制姿勢となり、シートを第2使用位置に設定すると、退避姿勢となる規制部材を備える。
【0007】
(作用)
本発明の第1特徴によると、第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘ってシートを移動自在に支持した場合、規制部材を備えており、シートを第1使用位置に設定すると、規制部材が規制姿勢に設定される。
これにより、例えば車内の小荷物がシートの後側から、第1使用位置のシートの座部の後部とフロアとの間に入り込もうとしても、規制姿勢の規制部材によって、第1使用位置のシートの座部の後部とフロアとの間への小荷物の入り込みが止められる。従って、この状態でシートを第1使用位置から第2使用位置に移動させても、シートの座部によって小荷物を押しつぶしてしまうようなことがない。
【0008】
次にシートを第2使用位置に設定するとシートの座部がフロアに接近することになるのであるが、本発明の第2特徴によれば、シートを第2使用位置に設定すると、規制部材が退避姿勢に設定されるので、シートを第2使用位置に設定しても(シートの座部がフロアに接近しても)、規制部材がシートを第2使用位置に設定する操作の邪魔にならない。
【0009】
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、車両のシート構造において、第1使用位置と第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘ってシートを移動自在に支持した場合、シートを第1使用位置から第2使用位置に移動させた際に、シートの座部によって小荷物を押しつぶしてしまうような状態を防止することができるようになって、シートの機能性を高めることができた。
【0010】
本発明の第1特徴によると、シートを第2使用位置に設定すると、規制部材が退避姿勢に設定されて、シートを第2使用位置に設定しても(シートの座部がフロアに接近しても)、規制部材がシートを第2使用位置に設定する操作の邪魔にならないので、シートの機能性を高めることができるのであり、規制部材がフロア等に接触して破損するような状態も少ない。
【0011】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の車両のシート構造において次のように構成することにある。
右及び左の支持リンクを上方に向く第1姿勢及び後方に倒れた第2姿勢にフロア側の横軸芯周りに揺動自在に備え、右及び左の支持リンクにシートの座部を支持させることにより、支持機構を構成する。右及び左の支持リンクに亘って板状の規制部材を取り付ける。右及び左の支持リンクを第1姿勢に設定すると、シートが第1使用位置に設定されて、規制部材が起立した規制姿勢に設定され、右及び左の支持リンクを第2姿勢に設定すると、シートが第2使用位置に設定されて、規制部材が横向きの退避姿勢に設定されるように構成する。
【0012】
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、右及び左の支持リンクを備えることにより支持機構が構成されており、右及び左の支持リンクに亘って板状の規制部材が取り付けられている。これにより、右及び左の支持リンクを上方に向く第1姿勢に設定すると、右及び左の第1リンクと一緒に規制部材が起立した規制姿勢に設定されるのであり、シートが第1使用位置に設定される。
この場合、本発明の第2特徴によると、規制部材が板状で右及び左の支持リンクに亘って取り付けられていることにより、規制部材が比較的幅広で比較的大きな面積を備えたものとなるので、規制部材が起立した規制姿勢に設定されることにより、第1使用位置のシートの座部の後部とフロアとの間が、規制部材により比較的広い範囲に亘って塞がれるような状態を得ることができる。
【0013】
次に右及び左の支持リンクを後方に倒れた第2姿勢に設定すると、右及び左の第1リンクと一緒に規制部材が横向きの退避姿勢に設定されるのであり、シートが第2使用位置に設定される。
この場合、本発明の第2特徴によると、前述のように比較的幅広で比較的大きな面積を備えた規制部材が横向きの退避姿勢に設定されれば、特に上下方向での規制部材が占めるスペース(上下間隔)が小さなものとなるので、前項[I]に記載のように、シートが第2使用位置に設定されてシートの座部がフロアに接近しても(第2設定位置のシートの座部とフロアとの間隔が小さくなっても)、規制部材がシートを第2使用位置に設定する操作の邪魔にさらにならない。
【0014】
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、シートを第1使用位置に設定した場合、第1使用位置のシートの座部の後部とフロアとの間が、規制部材により比較的広い範囲に亘って塞がれるような状態を得ることができるようになり、シートを第1使用位置から第2使用位置に移動させた際に、シートの座部によって小荷物を押しつぶしてしまうような状態をさらに防止することができるようになって、シートの機能性を高めることができた。
【0015】
本発明の第2特徴によると、シートを第2使用位置に設定した場合、退避姿勢の規制部材が占めるスペース(上下間隔)が小さなものとなり、規制部材がシートを第2使用位置に設定する操作の邪魔にならなくなって、さらにシートの機能性を高めることができるのであり、規制部材がフロア等に接触して破損するような状態もさらに少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は2列シート型式でミニバン型式の車両の室内を示しており、前列のシート1(運転席及び助手席)、及び後列のシート6(右及び左の2分割型式)が備えられている。シート1,6は座部2,7、背もたれ部3,8及びヘッドレスト4,9を備えて構成されており、背もたれ部3,8がリクライナ部5,10を介して座部2,7に取り付けられている。
【0017】
図5及び図6に示すように、右及び左の支持レール11がフロア12に支持脚13を介して車体の前後方向に沿って連結されており、縦壁状の右及び左の第1支持部材14が支持レール11に車体の前後方向に沿って移動自在に支持されている。第1支持部材14を支持レール11の所望の位置で固定自在なロック機構15が第1支持部材14に備えられて、第1支持部材14の前部に亘ってフレーム16が連結されており、右又は左の第1支持部材14にブラケット23が連結されて、シートベルト(図示せず)の金具(図示せず)が挿入されて保持されるバックル部24が、ブラケット23に連結されている。
【0018】
図5及び図6に示すように、ロック機構15を固定解除側に操作する操作アーム18が第1支持部材の横軸芯P1周りに上下に揺動自在に支持され、操作アーム18に亘って操作ハンドル19が連結されている。図5及び図6に示す状態はロック機構15が固定側に操作された状態であり、操作ハンドル19を上方に操作すると、操作アーム18が横軸芯P1周りに下方に操作されて、ロック機構15が固定解除側に操作されるのであり、第1支持部材14(シート1)の位置を支持フレーム11に沿って車体の前後方向に変更することができる。
【0019】
図5及び図6に示すように、第1支持部材14の前部の横軸芯P2周りに、右及び左の前支持リンク20が揺動自在に支持されており、右及び左の前支持リンク20に亘ってフレーム17が連結されている。第1支持部材14の後部の横軸芯P3周りに、右及び左の後支持リンク21(支持機構に相当)が揺動自在に支持されており、右及び左の後支持リンク21に亘って2本のフレーム22が連結されている。縦壁状の右及び左の第2支持部材25が備えられ、第2支持部材25の前部の横軸芯P4及び後部の横軸芯P5周りに、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが揺動自在に接続されて、第2支持部材25にシート1の座部2が取り付けられている。右及び左の後支持リンク21を上方に付勢するバネ33が、右及び左の後支持リンク21の一方に備えられ、右及び左の後支持リンク21の揺動に抵抗を与えるダンパー34が、右及び左の後支持リンク21の他方に備えられている。
【0020】
図4及び図6に示すように、右又は左の第2支持部材25の内側面にピン26が固定され、横向きの長孔27aを備えた操作板27が備えられている。操作板27の長孔27aにピン26が挿入されて、操作板27が第2支持部材25に沿うように支持されており、右又は左の後支持リンク21に上部に固定された操作アーム21aが、操作板27に揺動自在に接続されている。側面視J字状の操作部材28が操作板27の横軸芯P6周りに揺動自在に支持されて、操作部材28を横軸芯P6周りに図6の紙面時計方向に付勢するバネ29が備えられている。図5及び図6に示すように、右又は左の第1支持部材14の前部の横軸芯P7周りに、操作レバー30が上下に揺動自在に支持されており、操作レバー30と操作部材28とに亘ってワイヤ31が接続されている。
【0021】
図1,4,5,6に示すように、板状の規制部材32が右及び左の後支持リンク21の後部に亘って取り付けられている。規制部材32は右及び左の後支持リンク21に亘る比較的幅広で比較的大きな面積を備えたものとなっており、規制部材32の下部32aが後方(図5及び図6の紙面右方)に膨らむように湾曲しながら、前方(図5及び図6の紙面左方)に向くように湾曲している。これにより、規制部材32の下部32aが補強リブとして機能することになって、規制部材32の強度(特に曲げ強度)が高いものとなっている。図6に示すように、シート1の座部2を覆う表皮(図示せず)において、表皮の後部がシート1の座部の2の後部に回り込むように取り付けられており、表皮の後部を覆う合成樹脂製のカバー38がシート1の座部2の後部に取り付けられている。
【0022】
図5及び図6に示す状態は、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが上方に向いた第1姿勢に設定された状態で、シート1が第1使用位置に設定された状態であり、規制部材32が起立した規制姿勢に設定された状態である。この状態において図6に示すように、ピン26が操作板27の長孔27aの後端(図6の紙面右端)に位置し、操作部材28がピン26の前側部(図6の紙面左側部)に接当して、操作板27の長孔27aと操作部材28とによりピン26が挟み込まれた状態となっており、シート1が第1使用位置に保持されている(右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが上方に向いた第1姿勢に保持されている)。
【0023】
図5及び図6に示す状態において、規制部材32の下部32aがフロア12に比較的接近しており、第1使用位置のシート1の座部2の後部とフロア12との間が、規制部材32により比較的広い範囲に亘って塞がれるような状態を得ることができる。これにより、規制姿勢の規制部材32によって、第1使用位置のシート1の座部2の後部とフロア12との間への小荷物の入り込みが止められるのであり、シート6(図1参照)に着座する乗員が第1使用位置のシート1の座部2の後部とフロア12との間に足を入れようとしても規制部材32によって止められる。
【0024】
次に図5及び図6に示す状態において、操作レバー30を上方に操作すると、ワイヤ31が操作レバー30に引き操作されて、操作部材28が横軸芯P6周りに図6の紙面反時計方向に操作されてピン26から下方に離れる。これにより、図5及び図6から図7に示すように、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とを、横軸芯P2,P3周りに後方に揺動させて第2姿勢に設定することができるのであり、シート1を第2使用位置に設定することができる。この場合に、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21との後方への揺動に対して、ダンパー34から抵抗が掛かるのであり、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とを後方にゆっくりと揺動させることができる。
【0025】
図7に示す状態は、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが後方に倒れた第2姿勢に設定された状態で、シート1が第2使用位置に設定された状態である。図5及び図6から図7に示すように、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とを後方に揺動させると、右及び左の後支持リンク21の後方への揺動に伴って、操作板27が第2支持部材25に対して後方(図7の紙面右方)に移動し、ピン26が操作板27の長孔27aの前端(図7の紙面左端)に達する。
【0026】
この後、図7に示すように、操作レバー30を下方に操作すると、操作部材28が横軸芯P6周りに図7の紙面時計方向に操作されてロッド26の後側部(図7の紙面右側部)に接当し、操作板27の長孔27aと操作部材28とによりピン26が挟み込まれた状態となって、シート1が第2使用位置に保持される(右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが後方に倒れた第2姿勢に保持される)。
【0027】
図5及び図6から図7に示すように、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とを上方に向く第1姿勢から後方に倒れた第2姿勢に設定する場合、右及び左の後支持リンク21が後方に揺動するのに伴って、規制部材32が起立した規制姿勢から後方に倒れていき、規制部材32の下部32aが上方に移動していくのであり(右及び左の後支持リンク21が後方に揺動してフロア12に接近しても、規制部材32の下部32aが上方に移動してフロア12に接触しないのであり)、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが後方に倒れた第2姿勢に設定されると、規制部材32も横向きの退避姿勢に設定される。
【0028】
この場合、図5及び図6に示すように、規制姿勢の規制部材32によって、第1使用位置のシート1の座部2の後部とフロア12との間への小荷物の入り込みが止められる点、並び、シート6(図1参照)に着座する乗員が第1使用位置のシート1の座部2の後部とフロア12との間に足を入れようとしても規制部材32によって止められる点により、図7に示すように、シート1を第2使用位置に設定しても、シート1の座部2(カバー38)によって小荷物を押しつぶしてしまうようなことがないのであり、シート1の座部2(カバー38)によってシート6(図1参照)に着座する乗員の足を上から押してしまうようなことがない。
【0029】
図5及び図6から図7に示すように、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とを上方に向く第1姿勢から後方に倒れた第2姿勢に設定すると、右及び左の前支持リンク20と右及び左の後支持リンク21とが後方に揺動する点、並びに、右及び左の前支持リンク20よりも右及び左の後支持リンク21が大きく後方に揺動する点により、第1使用位置にシート1に対して第2使用位置のシート1が後方の下方に位置し、第2使用位置のシート1の座部2が少し前上がり姿勢となる。このようにシート1を第2使用位置に設定した後に、図2に示すようにシート1の背もたれ部3を後方に倒すことにより、乗員が安楽な姿勢でシート1に着座することができる。
【0030】
図1に示すように、シート1と同様にシート6の座部7も前支持リンク35及び後支持リンク36によって支持されており、シート6の座部7を使用位置(図1参照)及び前方下方の格納位置(図3参照)に設定することができるのであり、使用位置においてシート6に乗員が着座する。これにより、図3に示すように、シート1を第2使用位置に設定した後、シート1の背もたれ部3を前方に倒し、次にシート6のヘッドレスト9を取り外してシート6の座部7を格納位置に設定し、シート6の背もたれ部8を前方に倒す。このような操作を行うと、シート1の背もたれ部3の裏部、シート6の背もたれ部8の裏部及び荷物室のフロア37が略同じ高さとなり、フラットな面を得ることができる。
【0031】
[発明の実施の別形態]
前述の[発明の実施の形態]では、シート1を第1及び第2使用位置の2位置にしか設定できないように構成されているが、第1及び第2使用位置に加えて、シート1を第1及び第2使用位置の間の任意の位置にも設定できるように構成し、シート1の座部2の高さを調節できるように構成してもよい。
本発明は3列シート型式でミニバン型式の車両にも採用できるのであり、この場合には1列目のシート及び2列目のシートに本発明を適用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】前列のシートを第1使用位置に設定し、後列のシートを使用位置に設定した状態を示す側面図
【図2】後列のシートを使用位置に設定した状態で、前列のシートを第2使用位置に設定して前列のシートの背もたれ部を後方に倒した状態を示す側面図
【図3】前列のシートを第2使用位置に設定して前列のシートの背もたれ部を前方に倒した状態、及び後列のシートを格納位置に設定して後列のシートの背もたれ部を前方に倒した状態を示す側面図
【図4】前列のシートの座部の後部及び規制部材を示す斜視図
【図5】前列のシートを第1使用位置に設定している状態でのシートの座部の付近の縦断側面図
【図6】前列のシートを第1使用位置に設定している状態でのシートの座部の付近(操作板の付近)の縦断側面図
【図7】前列のシートを第2使用位置に設定している状態でのシートの座部の付近(操作板の付近)の縦断側面図
【符号の説明】
【0033】
1 シート
2 シートの座部
12 フロア
21 支持機構、右及び左の支持リンク
32 規制部材
P3 横軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1使用位置と前記第1使用位置よりも下方に位置する第2使用位置とに亘って、シートを移動自在にフロアに支持する支持機構を備えると共に、
前記シートを第1使用位置に設定すると、前記シートの後方からシートの座部の後部とフロアとの間への侵入物の侵入を規制する規制姿勢となり、前記シートを第2使用位置に設定すると、退避姿勢となる規制部材を備えてある車両のシート構造。
【請求項2】
右及び左の支持リンクを上方に向く第1姿勢及び後方に倒れた第2姿勢に前記フロア側の横軸芯周りに揺動自在に備え、前記右及び左の支持リンクにシートの座部を支持させることにより、前記支持機構を構成すると共に、
前記右及び左の支持リンクに亘って板状の規制部材を取り付けて、
前記右及び左の支持リンクを第1姿勢に設定すると、前記シートが第1使用位置に設定されて、前記規制部材が起立した規制姿勢に設定され、前記右及び左の支持リンクを第2姿勢に設定すると、前記シートが第2使用位置に設定されて、前記規制部材が横向きの退避姿勢に設定されるように構成してある請求項1に記載の車両のシート構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate