説明

車両の操作装置

【課題】運転者の操作意志に応じて複数の変速レンジのうちのいずれか1つを選択できるようにすることは勿論、特定の変速レンジにおいては、運転者が連続的な操作意志をさらに表現できるようにし、そのような連続的な操作意志を検出して、車両に搭載されたその他の装置に運転者の連続的な操作意志を反映した車両の操作装置を提供する。
【解決手段】操作レバーの移動経路上に配置された複数の変速レンジを順に選択することができ、複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに対しては操作レバーの連続的な変位形成が可能になるように設定されたゲートパターンを提供するゲート手段と、車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータと、操作レバーが特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報に応じてアクチュエータを制御するように構成されたコントローラと、を含んで構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の操作装置に係り、より詳しくは、従来の変速操作装置と類似する複数の変速レンジのいずれか1つが選択できることは勿論、同一の変速レンジ内において運転者の連続的な操作に応じた変位が形成できるようにし、連続的な操作に応じた変位を検知できるようにして、車両の変速装置は勿論、その他の各種装置の制御に活用できるようにした車両の操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来車両の変速操作装置は、運転者の変速意志を受けるために、変速レバーを備え、通常、P、R、N、Dなどからなるゲートパターンに沿って変速レバーを動かし、所望の特定変速レンジを選択できるように構成されており、運転者が変速レバーで変速レンジのうちのいずれか1つを選択すれば、それに応じて変速機を制御して車両の運行がなされるようにしている。
また、最近では、マニュアルモードに対するゲートパターンをさらに追加し、変速レバーをM+やM−に操作すれば、それに応じ、変速機においてギア比を段階的に上げるか下げて変速がなされるようにする場合もある。
【0003】
上記のような従来のゲートパターンは、変速レバーが特定の変速レンジを選択することはできるが、その選択された特定の変速レンジ内において運転者の操作意志を連続的に受けることはできないのが現状である。
すなわち、変速レバーがP、R、N、Dレンジのような変速レンジを選択する場合、変速レンジを選択する以外の操作は不可能であり、マニュアルモードの場合にも、運転者が変速レバーをM+やM−に繰り返し選択してその操作意志を表現できるだけであって、連続的な運転者の操作意志を受けることはできないようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−262455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、運転者の操作意志に応じて複数の変速レンジのうちのいずれか1つを選択できるようにすることは勿論、特定の変速レンジにおいては、運転者が連続的な操作意志をさらに表現できるようにし、そのような連続的な操作意志を検出して、変速装置は勿論、車両に搭載されたその他の装置に運転者の連続的な操作意志を反映し、それに応じた制御がなされるようにした車両の操作装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両の操作装置は、操作レバーと、操作レバーが移動することにより、操作レバーの移動経路上に配置された複数の変速レンジを順に選択することができ、複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに対しては操作レバーの連続的な変位形成が可能になるように設定されたゲートパターンを提供するゲート手段と、車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータと、操作レバーが特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報に応じてアクチュエータを制御するように構成されたコントローラと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る車両の操作装置は、複数の変速レンジのうちの任意の1つの変速レンジを選択できるように備えられた操作レバーと、操作レバーとは別途に連続的な変位を形成できるように備えられた追加操作体と、車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータと、操作レバーが複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに位置した状態で、追加操作体が形成する連続的な変位に対する情報に応じてアクチュエータを制御するように構成されたコントローラと、を含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、運転者の操作意志に応じて複数の変速レンジのうちのいずれか1つを選択できるようにすることは勿論、特定の変速レンジにおいては、運転者が連続的な操作意志をさらに表現できるようにし、そのような連続的な操作意志を検出して、変速装置は勿論、車両に搭載されたその他の装置に運転者の連続的な操作意志を反映し、それに応じた制御がなされるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による実施形態を示す図である。
【図2】図1の構成をダイアグラムで簡略に整理して示す図である。
【図3】図2のゲートパターンとは異なるゲートパターンの実施形態を示す図である。
【図4】図2のゲートパターンとは異なるゲートパターンの実施形態を示す図である。
【図5】複数の個別コントローラを用いた実施形態を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図7】コントローラによって制御される様々なアクチュエータを例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示す通り、本発明実による実施形態は、操作レバー1と、操作レバー1が移動することにより、操作レバー1の移動経路上に配置された複数の変速レンジを順に選択することができ、複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに対しては操作レバー1の連続的な変位形成が可能になるように設定されたゲートパターン2を提供するゲート手段と、車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータ3と、操作レバー1が特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報に応じてアクチュエータ3を制御するように構成されたコントローラ5とを含んで構成される。
【0011】
すなわち、操作レバー1は従来の変速レバーと類似する構成であり、一定の経路に沿って移動することによって、従来の複数の変速レンジであるP、R、N、Dレンジなどを選択することができ、複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジは本実施形態ではDレンジに定められていて、変速レバーはDレンジを選択した状態で連続的な変位の形成が可能になるようになっており、変速レバーがDレンジにおいて連続的な変位を形成すれば、この情報をコントローラ5が受けてアクチュエータ3を制御できるように構成されている。
【0012】
図2は図1の構成をダイアグラムで簡略に整理して示すものであり、操作レバー1が矢印が示す経路に沿って移動すれば、その移動する位置に対する情報をコントローラ5に入力し、コントローラ5はその情報に応じて従来のように変速機を制御できることは勿論、車両に搭載された各種アクチュエータ3を制御できるということを意味する。
本実施形態において、ゲート手段は、複数の変速レンジが順に配置された第1区間7と、第1区間7に連結され、特定の1つの変速レンジに対して操作レバー1の連続的な変位形成が可能になるように形成された第2区間9とを含むゲートパターン2を形成したゲートプレート11を含む。
【0013】
勿論、ゲート手段には上記のようなゲートパターン2に沿って操作レバー1が移動できるようにするガイドなどのようなメカニズムがさらに含まれるが、このようなメカニズムは様々な従来の技術を使って構成することができ、本願の主な技術的特徴は、上記したように特定の1つの変速レンジを選択した状態内においてさらに連続的な操作レバー1の変位を形成することができ、このような変位をセンシングしてコントローラが使用できる情報として提供できるようにすることにあるため、他の構成要素の説明は省略する。
【0014】
本実施形態において、第1区間7は直線的に形成され、第2区間9は第1区間7が形成する直線とは区別されるように形成され、第2区間9は第1区間7とは互いにずれた直線型で形成され、第1区間7と第2区間9との間は第1区間7および第2区間9に対して互いに斜めに形成された連結区間13によって連結された構造である。
勿論、上記のようなゲートパターン2の代わりに、図3に示すように、第1区間7は実施形態と同一であり、第2区間9は第1区間7の一端に連結された曲線型で形成されたゲートパターン2を構成するようにすることもでき、図4に示すように、第2区間9は第1区間7の一端に連結された閉曲線型で形成されたゲートパターン2を構成するようにすることもできる。
【0015】
操作レバー1の連続的な変位は、操作レバー1が無限大の地点に連続して移動および停止できる形態で形成される変位だけでなく、操作レバー1が順に配置された複数の互いに離れた位置に移動しながら形成されることもできる。
但し、複数の離れた位置は、従来のようにある変速レンジを変えながら選択するためのものではなく、特定の変速レンジ内において、その変速レンジに対してまたは車両に搭載された他の任意の制御対象に対して、運転者がその変速レンジまたは制御対象を制御しようとするレベルを示すように備えられた一連の値を示すのに用いられる。
例えば、特定の変速レンジがDレンジである場合、操作レバー1の第2区間9内における変位は、第1区間7に近い側は車両の燃費を主にした変速パターンを選択するようにする、いわゆるエコモードを意味するのであれば、操作レバー1が第2区間9内において第1区間7から遠くなるほど車両の駆動力を主にした変速パターンを選択する、いわゆるスポーティーモードを意味するものとして制御することができ、これと同時に操作レバー1が第1区間7に近い側から遠い側に移動することにより、車両のサスペンションがソフトな乗車感から次第にハードな乗車感に変化するように連動して連続的に調節できる。
【0016】
コントローラは、操作レバー1が特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報を受け、アクチュエータ3が調節できる物理量を操作レバー1の連続的な変位に相応するように連続的に制御するように構成される。
コントローラ5は、図2に例示したように、操作レバー1が特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報の供給を受け、車両に備えられた色々な種類のアクチュエータ3を共に制御するように構成された統合コントローラ51からなるようにすることもでき、図5に例示したように、車両に備えられた単一種類のアクチュエータ3を各々制御するように構成された複数の個別コントローラ52からなるようにすることもできる。
【0017】
また、本発明の他の実施形態として、図6に示すように、本発明による実施形態は、複数の変速レンジのうちの任意の1つの変速レンジを選択できるように備えられた操作レバー1と、操作レバー1とは別途に連続的な変位を形成できるように備えられた追加操作体15と、車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータ3と、操作レバー1が複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに位置した状態で、追加操作体15が形成する連続的な変位に対する情報に応じてアクチュエータ3を制御するように構成されたコントローラ5とを含んで構成される。
追加操作体15が形成する連続的な変位に対する情報に応じてアクチュエータ3を制御するために、操作レバー1が位置する特定の1つの変速レンジは本実施形態において車両の走行のためのDレンジである。
【0018】
コントローラ5は、追加操作体15が形成する連続的な変位に対する情報を受け、アクチュエータ3が調節できる物理量を追加操作体15の連続的な変位に相応するように連続的に制御するように構成される。
勿論、コントローラ5は、追加操作体15が形成する連続的な変位に対する情報の供給を受け、車両に備えられた色々な種類のアクチュエータ3を共に制御するように構成された統合コントローラ51からなることもでき、車両に備えられた単一種類のアクチュエータ3を各々制御するように構成された複数の個別コントローラ52からなることもできる。
【0019】
図7に例示したように、アクチュエータ3は車両のステアリング機能を提供するステアリング装置31を含むことができ、この場合、コントローラ5は、操作レバー1の連続的な変位に対する情報に対応して、運転者の操舵力に対する補助力が変化するようにステアリング装置31を制御するように構成されることができる。
すなわち、操作レバー1がDレンジ状態においてさらに連続的な変位を形成すれば、その変位が増加することによって操舵力に対する補助力が次第に小さくなるようにすることにより、運転者がより強い力でステアリングホイールを操作しなければならない状態にステアリング装置31を制御する。勿論、逆に、操作レバー1の連続的な変位が増加するほど補助力が次第に大きくなるように設定することも可能である。
【0020】
また、アクチュエータ3は車両サスペンションのレベル調節装置32を含んで構成されることができ、コントローラ5は連続的な変位に対する情報に対応して車高が変化するようにレベル調節装置32を制御するように構成されることができる。
すなわち、操作レバー1がDレンジを選択した状態でさらに連続的な変位を増加させることにより、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内においてさらに形成する連続的な変位に対する情報を受け、その程度に相応するようにレベル調節装置32を制御し、車高が高かった状態から次第に低くなるようにすることができ、その逆に車高を次第に高くなるようにすることもできる。
アクチュエータ3は、車両サスペンションの可変ダンピング装置33を含んで構成されることができ、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、車両サスペンションのダンピング力が変化するように可変ダンピング装置33を制御するように構成されることができる。
【0021】
したがって、アクチュエータ3は、操作レバー1のDレンジ内における追加的な連続的変位の入力を受け、操作レバー1の変位に相応するように可変ダンピング装置33を制御して車両サスペンションのダンピング力が変化するようにすることにより、操作レバー1の変位に応じて車両のサスペンションがソフトな状態から次第にハードな状態にまたはその逆に次第に変化するようにすることができる。
アクチュエータ3は車両の変速機34を含んで構成されることができ、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、変速機34のギア比の変更がなされるようにする条件を変化させて変速機34を制御するように構成されることができる。
【0022】
したがって、操作レバー1がDレンジを選択した状態で相対的に連続的な変位が小さい地域においては、車両の燃費を主にしたエコモードを実現できる変速パターンに変速機34を制御するようにし、操作レバー1の連続的な変位が大きくなることによって車両の駆動力を主にしたスポーティーモードを実現できる変速パターンに変速機34を制御するようにして、運転者が自身が好む運転好みを連続的な範囲で選択できるようにする。
アクチュエータ3は車両のクラスター35を含んで構成されることができ、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、クラスター35の照明の明るさが変化するようにクラスター35を制御するように構成されることができ、さらには、クラスター35の照明色が変化するようにクラスター35を制御するように構成されることができる。
【0023】
したがって、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内において形成する追加的な連続的変位の大きさに応じ、クラスター35の照明の明るさを暗い状態から明るい状態にまたはその逆に徐々に変化できることは勿論、照明の色を次第に他の色に変化させるようにクラスター35を制御することができる。
すなわち、本実施形態において、アクチュエータによる物理量の変化は、例えば、照明の明るさのような単一物理量の変化だけでなく、上記のようにクラスター照明の色がある1つの色から他の色に変化するように互いに類似する物理量の連続的な相互変化なども含む概念である。
アクチュエータ3は車両の照明装置36を含んで構成されることができ、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、照明の明るさが変化するように照明装置36を制御するように構成されることができる。
したがって、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内において形成する追加的な連続的変位の大きさに応じ、車両の照明を次第に明るい状態に変更させたり、次第に暗い状態に変更させたりすることが可能である。
【0024】
アクチュエータ3は車両のオーディオ装置37を含んで構成されることができ、この場合、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、オーディオ装置37の音量が変化するようにオーディオ装置37を制御するように構成される。
したがって、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内において形成する追加的な連続的変位の大きさに応じ、オーディオ装置37の音量を次第に増加させたり、その逆に次第に減少させたりするように制御することができる。
アクチュエータ3は車両の空気調和装置38を含んで構成されることができ、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、空気調和装置38が送風する空気の風量が変化するように空気調和装置38を制御するように構成される。
【0025】
したがって、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内において形成する追加的な連続的変位の大きさに応じ、空気調和装置38の送風量を次第に増加させるように制御したり、その逆に送風量を次第に減少させるように制御したりすることができる。
アクチュエータ3は車両の過速警報装置39を含んで構成され、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、過速警報装置39が過速と判断する速度基準を変化させて過速警報装置39を制御するように構成される。
したがって、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内において形成する追加的な連続的変位の大きさに応じ、過速警報装置39が作動し、運転者に過速であることを知らせて車速を変更することができる。例えば、操作レバー1の追加的な変位が小さい範囲においては、相対的に低い車速において過速警報装置39が作動し、運転者に警告するのであれば、操作レバー1の追加的な変位が大きい範囲においては、相対的に高い速度になってこそ運転者に過速を警告するようにする。
【0026】
アクチュエータ3は車両のエンジン41および変速機34を含んで構成されることができ、コントローラ5は、連続的な変位に対する情報に対応して、車両が燃費節減モードであるエコモードから運転者にスポーティーな感じを付与するためのスポーティーモードに変化して作動するようにエンジン41および変速機34を制御するように構成される。
したがって、コントローラ5は、操作レバー1がDレンジ内において形成する追加的な連続的変位の大きさに応じ、車両をエコモードで走行するようにして、次第に車両をスポーティーモードで走行するようにエンジン41と変速機34を共に制御することによって車両の走行モードが連続的に変化するようにする。
【0027】
勿論、以上の具体的な実施形態は車両において実現できる様々な実施形態のうちの代表的なものを例示しただけであって、上記したように操作レバー1または追加操作体15によって特定の変速段が設定された状態で、さらに連続的な変位が発生すれば、この追加的な変位に対する情報を受け、それに相応するように車両において可変可能な様々な物理量を制御できる様々な各アクチュエータ3を制御できるようにすることにより、運転者は、操作レバー1または追加操作体15の操作だけで上記のような実施形態を含む様々な物理量を、単独的にまたは任意の組み合わせで共に制御できる。
【符号の説明】
【0028】
1 ・・・操作レバー
2 ・・・ゲートパターン
3 ・・・アクチュエータ
5 ・・・コントローラ
7 ・・・第1区間
9 ・・・第2区間
11 ・・・ゲートプレート
13 ・・・連結区間
15 ・・・追加操作体
31 ・・・ステアリング装置
32 ・・・レベル調節装置
33 ・・・可変ダンピング装置
34 ・・・変速機
35 ・・・クラスター
36 ・・・照明装置
37 ・・・オーディオ装置
38 ・・・空気調和装置
39 ・・・過速警報装置
41 ・・・エンジン
51 ・・・統合コントローラ
52 ・・・個別コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作レバーと、
前記操作レバーが移動することにより、前記操作レバーの移動経路上に配置された複数の変速レンジを順に選択することができ、前記複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに対しては前記操作レバーの連続的な変位形成が可能になるように設定されたゲートパターンを提供するゲート手段と、
車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータと、
前記操作レバーが前記特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報に応じて前記アクチュエータを制御するように構成されたコントローラと、
を含んで構成されることを特徴とする車両の操作装置。
【請求項2】
前記ゲート手段は、前記複数の変速レンジが順に配置された第1区間と、前記第1区間に連結され、前記特定の1つの変速レンジに対し前記操作レバーの連続的な変位形成が可能になるように形成された第2区間とを含むゲートパターンを形成したゲートプレートを含んでなることを特徴とする請求項1に記載の車両の操作装置。
【請求項3】
前記第1区間は直線的に形成され、
前記第2区間は前記第1区間が形成する直線とは区別されるように形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両の操作装置。
【請求項4】
前記第2区間は前記第1区間とは互いにずれた直線型で形成され、前記第1区間と第2区間との間は前記第1区間および第2区間に対して互いに斜めに形成された連結区間によって連結されることを特徴とする請求項3に記載の車両の操作装置。
【請求項5】
前記第2区間は前記第1区間の一端に連結された曲線型で形成されることを特徴とする請求項3に記載の車両の操作装置。
【請求項6】
前記第2区間は前記第1区間の一端に連結された閉曲線型で形成されることを特徴とする請求項5に記載の車両の操作装置。
【請求項7】
前記操作レバーの連続的な変位形成が可能になるように設定された特定の1つの変速レンジは車両の走行のためのDレンジであることを特徴とする請求項1に記載の車両の操作装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記操作レバーが前記特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報を受け、前記アクチュエータが調節できる物理量を前記操作レバーの連続的な変位に相応するように連続的に制御するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両の操作装置。
【請求項9】
前記コントローラは、前記操作レバーが前記特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報の供給を受け、車両に備えられた色々な種類の前記アクチュエータを共に制御するように構成された統合コントローラからなることを特徴とする請求項1に記載の車両の操作装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記操作レバーが前記特定の1つの変速レンジ内において形成する連続的な変位に対する情報の伝達を受け、車両に備えられた単一種類の前記アクチュエータを各々制御するように構成された複数の個別コントローラからなることを特徴とする請求項1に記載の車両の操作装置。
【請求項11】
複数の変速レンジのうちの任意の1つの変速レンジを選択できるように備えられた操作レバーと、
前記操作レバーとは別途に連続的な変位を形成できるように備えられた追加操作体と、
車両に搭載され、物理量の変化を形成できるように備えられたアクチュエータと、
前記操作レバーが前記複数の変速レンジのうちの特定の1つの変速レンジに位置した状態で、前記追加操作体が形成する連続的な変位に対する情報に応じて前記アクチュエータを制御するように構成されたコントローラと、
を含んで構成されることを特徴とする車両の操作装置。
【請求項12】
前記追加操作体が形成する連続的な変位に対する情報に応じて前記アクチュエータを制御するために、前記操作レバーが位置する前記特定の1つの変速レンジは車両の走行のためのDレンジであることを特徴とする請求項11に記載の車両の操作装置。
【請求項13】
前記コントローラは、前記追加操作体が形成する連続的な変位に対する情報を受け、前記アクチュエータが調節できる物理量を前記追加操作体の連続的な変位に相応するように連続的に制御するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の車両の操作装置。
【請求項14】
前記コントローラは、前記追加操作体が形成する連続的な変位に対する情報の供給を受け、車両に備えられた色々な種類の前記アクチュエータを共に制御するように構成された統合コントローラからなることを特徴とする請求項11に記載の車両の操作装置。
【請求項15】
前記コントローラは、前記追加操作体が形成する連続的な変位に対する情報の伝達を受け、車両に備えられた単一種類の前記アクチュエータを各々制御するように構成された複数の個別コントローラからなることを特徴とする請求項11に記載の車両の操作装置。
【請求項16】
前記アクチュエータは車両のステアリング機能を提供するステアリング装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、運転者の操舵力に対する補助力が変化するように前記ステアリング装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項17】
前記アクチュエータは車両サスペンションのレベル調節装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、車高が変化するように前記レベル調節装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項18】
前記アクチュエータは車両サスペンションの可変ダンピング装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、車両サスペンションのダンピング力が変化するように前記可変ダンピング装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項19】
前記アクチュエータは車両の変速機を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、変速ギア比の変更がなされるようにする条件を変化させて前記変速機を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項20】
前記アクチュエータは車両のクラスターを含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、前記クラスターの照明明るさが変化するように前記クラスターを制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項21】
前記アクチュエータは車両のクラスターを含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、前記クラスターの照明色が変化するように前記クラスターを制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項22】
前記アクチュエータは車両の照明装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、照明の明るさが変化するように前記照明装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項23】
前記アクチュエータは車両のオーディオ装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、前記オーディオ装置の音量が変化するように前記オーディオ装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項24】
前記アクチュエータは車両の空気調和装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、前記空気調和装置が送風する空気の風量が変化するように前記空気調和装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項25】
前記アクチュエータは車両の過速警報装置を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、前記過速警報装置が過速と判断する速度基準を変化させて前記過速警報装置を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。
【請求項26】
前記アクチュエータは車両のエンジンおよび変速機を含み、
前記コントローラは、前記連続的な変位に対する情報に対応して、車両が燃費節減モードであるエコモードから運転者にスポーティーな感じを付与するためのスポーティーモードに変化して作動するように前記エンジンおよび変速機を制御するように構成されることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項に記載の車両の操作装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−121550(P2012−121550A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150290(P2011−150290)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】(507140276)エスエル株式会社 (13)
【Fターム(参考)】