車両用のファンアセンブリ
【課題】配送空気流量とヘッド(水頭)の観点でシステムの効率を変えることなく、ファンが発生するノイズの音成分を減少させるノイズ低減環状構造の代替構造を提供する。
【解決手段】ファンアセンブリ10は貫通開口14を有し、この貫通開口の周りに空気輸送環17を画定する覆い12と、貫通開口の中央の支持部に搭載され、回転軸の周りに回転できる軸流ファン22をもつモータ-ファンアセンブリ20と、上記軸流ファンを囲んで上記空気輸送環に固定されるノイズ低減環状構造34は周方向に次々に配置され、ファンの回転軸に向かって半径方向に延び,周方向両側が側縁に隣接し,上記回転軸と実質上平行でこの回転軸に向き合う面38をもつ複数の突起36と、半径方向に上記空気輸送環17に向かって半径方向に窪んだ複数の部分43とを有し、各窪んだ部分は、ファンの回転軸に向かい合い、軸方向断面が概ね曲線で回転軸に平行ではない。
【解決手段】ファンアセンブリ10は貫通開口14を有し、この貫通開口の周りに空気輸送環17を画定する覆い12と、貫通開口の中央の支持部に搭載され、回転軸の周りに回転できる軸流ファン22をもつモータ-ファンアセンブリ20と、上記軸流ファンを囲んで上記空気輸送環に固定されるノイズ低減環状構造34は周方向に次々に配置され、ファンの回転軸に向かって半径方向に延び,周方向両側が側縁に隣接し,上記回転軸と実質上平行でこの回転軸に向き合う面38をもつ複数の突起36と、半径方向に上記空気輸送環17に向かって半径方向に窪んだ複数の部分43とを有し、各窪んだ部分は、ファンの回転軸に向かい合い、軸方向断面が概ね曲線で回転軸に平行ではない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリを冷却するファンアセンブリに関する。このファンアセンブリは、
貫通開口を有し、この貫通開口の周りに空気輸送環を画定し、貫通開口の中央に支持部をもつ覆い(シュラウド)と、
上記支持部に搭載され、回転軸の周りに支持部に対して回転できる軸流ファンをもつモータ-ファン アセンブリと、
上記軸流ファンを囲んで上記空気輸送環に固定されるノイズ低減環状構造を備え、このノイズ低減環状構造は、
周方向に次々に配置され、ファンの回転軸に向かって半径方向に延びるとともに、周方向両側が側縁に隣接し,上記回転軸と実質上平行でこの回転軸に向き合う面をもつ複数の突起と、
半径方向に上記空気輸送環に向かい合い、上記突起と交互に配置された複数の凹部を有している。
【背景技術】
【0002】
この種のファンアセンブリは、欧州特許出願EP 1 914 402号に記載されている。音ノイズを減じるための異なった環状構造をもつファンアセンブリは、特許文献 US 5,489,186、US 6,863,496、 US 7,481,615および US 6,874,990 に記載されている。
【0003】
知られているように、ファンアセンブリ内での空気再循環の効果を減衰させるためには、ファン羽根の先端と空気輸送環の間の距離を可能な限り減少させ、羽根の先端を互いに接続する外側環をもつファンの場合は、この外側環と空気輸送環の間の距離を可能な限り減少させる必要がある。
【0004】
ファンは、音ノイズの主要な源である。なぜなら、ファンは、相当多数の回転羽根をもち、その性質上ノイズの主要源である「非定常リフト」を生じるからである。
【0005】
組み合わせ風量の観点からのファンと空気輸送路の音響的組み合わせは、「非定常リフト」によって作られる音圧場の空間分布と指向性に影響を及ぼし、従って結果として生じるノイズの音成分に影響を及ぼす。
【0006】
ファンと空気輸送路の間に存在する空気層は、ファンを支える空気輸送路の構造と干渉することなくファンが回転することに機能的に寄与し、ファンの上流側と下流側の間の所望の圧力差を得るための適切な流体力学的相互作用を保証する。
【0007】
流体力学的観点から、組み合わせ風量を減少させれば、流体力学的出力(Q・ΔP)と電気的入力(V・I)の比で定義される効率を増加させる結果となるが、組み合わせ風量の減少は、今度は羽根の先端で生じる再循環流にシステムが与える圧力差を増加させる結果となるから、関連する損失で上記効率を減少させる。
【0008】
空気輸送路とファンの間に空気層が存在すると、広帯域ノイズを一般に増加させるが、羽根の回転によって生じるリフトの変動を維持するラジアルモードを特に強め、このリフトの変動が、音圧スペクトルにおいて局部集中した極大部を結果として生じる。さらに、ファンを囲む壁の存在は、音を拡散させ,反射する効果を生じて、存在する音場の変動に寄与する。
【0009】
これらの問題を解決するため、従来、例えば上述のEP 1 914 402号、US 5,489,186、US 6,863,496、US 7,481,615および US 6,874,990に記載されたような種々のノイズ低減構造が提案されている。
【0010】
上記ノイズ低減構造の存在は、次の2つの効果のうちの少なくとも1つをもつ空気輸送環の表面の不規則性を結果として示す。即ち、
1)ファンの軸に直交する平面における圧力波の好ましい回折と拡散が、音圧波のランダムな空間分布をもたらし、その結果、生じるノイズの音成分が減少する。
2)流体力学的断面を減じる効果をもつ渦の空間内での生成を誘起して、流体力学的性能(リフト/ヘッド)を維持する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的の1つは、配送空気流量とヘッド(水頭)の観点でシステムの効率を変えることなく、ファンが発生するノイズの音成分を減少させるノイズ低減環状構造の代替構造を提供することである。
【0012】
上記目的は、冒頭で述べた種類のファンアセンブリにおいて本発明を適用して達成され、このファンアセンブリは、上記凹部(突起の間にある空間)が、ファンの回転軸に向かい合う面を有し、上記凹部の軸方向断面形状が、一般に曲線であって上記回転軸に平行でない。
【0013】
本発明の好ましい実施形態は、本明細書の統合された部分を成すと理解されるべき従属請求項に定義される。
【0014】
本発明によるファンアセンブリの更なる特徴は、添付の図面を参照して限定されない例として示される本発明の実施形態の次の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明によるファンアセンブリの斜視図である。
【図2】図2は、本発明によるファンアセンブリの斜視図である。
【図3】図3は、図1のファンアセンブリの覆いの斜視図である。
【図4】図4は、図3の覆いの断面図である。
【図5】図5は、図1のファンアセンブリを半径方向平面で切断した断面図である。
【図6】図6は、図1のファンアセンブリを異なる半径方向平面で切断した断面図である。
【図7】図7は、本発明によるファンアセンブリの第2実施形態の斜視図である。
【図8】図8は、本発明によるファンアセンブリの第2実施形態の斜視図である。
【図9】図9は、図7のファンアセンブリの覆いを示す斜視図である。
【図10】図7の覆いの断面図である。
【図11】図11は、図7のファンアセンブリを半径方向平面で切断した断面図である。
【図12】図12は、図7のファンアセンブリを異なる半径方向平面で切断した断面図である。
【図13】図13は、図7のファンアセンブリを異なる半径方向平面で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1,図2を参照すると、10は、車両のラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリを冷却するためのファンアセンブリを示す。このファンアセンブリは、プラスチックをインジェクションモールディングして作るのが好ましく、ラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリに向けて空気流を輸送するに適した構造をもつ覆い12を有する。
【0017】
特に図3を参照すると、覆い12は、貫通開口14と、この貫通開口14の中央に位置する支持部16を有する。覆い12は、貫通開口14の周囲に空気輸送環17を画定する。支持部16は、半径方向腕18によって空気輸送環17に連結される。図1において参照番号20で示されるモータ-ファン アセンブリは、上記支持部16に搭載される。モータ-ファン アセンブリ20は、モータ21とインジェクションモールドしたプラスチック製の軸流ファン22からなる。軸流ファン22は、複数の羽根26が延び出すハブ24を持つ。軸流ファン22は、支持部16に対して図5の回転軸Xの周りに回転できる。
【0018】
図1,2から分かるように、軸流ファン22は、複数の羽根26の最外端と一緒になった外側環28を有していてもよい。外側環28は、存在する場合、回転軸Xと同軸の実質上円筒形の壁30および回転軸Xに直交する平面内の半径方向壁3で構成される。
【0019】
覆い12は、覆いに固定されるか,覆いと一体に形成されるノイズ低減環状構造34を有し、このノイズ低減環状構造は、空気輸送環17に沿って配置され,従って空気輸送環に一緒になっている。ノイズ低減環状構造34は、ファン22を取り囲むとともに、周方向に相次いで配置され,四角形の底面をもつ複数のプリズム構造36を有する。各プリズム構造36は、好ましくは矩形または四角形の断面をもち、空気輸送環17の底壁から軸方向に延びている。各プリズム構造36は、空気輸送環17の側壁から半径方向にも延びて、ファン22の回転軸Xに向かって半径方向に延びる突起を形成する。図4から分かるように、プリズム構造36は、中空構造であって、空気輸送環17の半径方向外側に開き,半径方向内側および空気輸送アセンブリの空気入口側(図の紙面に直交して表側へ向かう方向)に閉じた各空洞を画定する。
【0020】
各プリズム構造36は、周方向両側で側縁38aと隣接し、回転軸Xに向かい合い、回転軸Xに実質上平行な半径方向内側面38と、側縁38aから空気輸送環17まで延びて互いに平行な一対の側面39とを有する。本発明の実施形態によれば、上記プリズム構造は、半径方向に対して揃えて,つまり両側面39をプリズム構造の半径方向中心線に平行にして、半径方向内側面38が上記半径方向中心線と直交するように配置される。代替の実施形態では、プリズム構造は、半径方向への整列から少しずらせて,つまり軸方向に向いた軸に関して僅かに回転させて配置されて、半径方向内側面38が半径方向に対して90°以外の角度で配置される。
【0021】
ノイズ低減環状構造34は、空気輸送環17に周方向に延び、図6から分かるように実質上三角形の断面を有するカラー構造41を更に有する。
【0022】
このカラー構造41は、空気輸送環17の底壁から軸方向に延び、プリズム構造36を互いに連結するカラー部分43に分かれる。この各カラー部分43は、ファンの回転軸Xに向かい合う半径方向内側面44を有し、この半径方向内側面の軸方向のプロファイルは、図6から分かるように、一般に曲線で回転軸に平行ではない。この配置によって、カラー部分43は、(プリズム構造で形成される突起に対して)空気輸送環17に向かって半径方向の凹部を形成する。
【0023】
カラー部分43は、空気輸送環17の側壁から半径方向に隔たっていて、この側壁(従ってプリズム構造36)と協働して、特に図4から分かるように、ファンアセンブリの空気入口側に向かって軸方向に開いた各ポケット45を形成する。
【0024】
理解できるように、上述のノイズ低減環状構造は、「ラビリンス シール」を形成して、ファンと空気輸送路の間の流体力学的相互作用を維持し、生じるノイズの音成分を減少させて、反射されたノイズ波を拡散させる。
【0025】
これは、次の手段によって達成される。即ち、
―ファンの外側環に接近するとともに画定された縁で終わる面(プリズム構造の面)の存在は、ファンと空気輸送路の間での渦の発生を制御できる効果を有し、空間(窪んだカラー部分とポケット)の存在は、渦にそのエネルギを消費させることができるという効果を有する。
―ファンに対向する壁(カラー構造)を形成することは、ファンと空気輸送路との距離を軸方向に連続的に変化させて、ノイズ反射インピーダンスが軸方向に連続的に変化する。
―突起(プリズム構造)と凹部(カラー部分)の交互配置は、ノイズ反射インピーダンスを、周方向においても変化させる。
【0026】
ファンと空気輸送路の距離が小さいことは、良好な空気力学的性能を保証する一方、ノイズ低減環状構造の不規則な構造は、システムのノイズに対するインピーダンスを全方向において変化させることによって、音波発生反射効果を防止する。
【0027】
図7〜12を参照して、本発明のファンアセンブリの第2実施形態について次に述べる。
【0028】
第1実施形態に対応する部材は、同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0029】
図示のファンアセンブリの覆い12は、第1実施形態と比較して幾つかの構造的相違を有するが、構造的相違は、本発明の目的にとって本質的でないので、記述しない。
【0030】
基本的に、覆い12は、第1実施形態の覆いと異なった構造をもつノイズ低減環状構造134を有する。このノイズ低減環状構造134は、覆いに固定され,或いは覆いと一体に形成され、空気輸送環17に沿って配置され、従ってこの空気輸送環と一緒になっている。ノイズ低減環状構造134は、ファン22を取り囲み、周方向に連続して配置された複数の第1と第2の突起構造136,137を有する。各突起構造136,137は、実質上四角形で真っ直ぐまたは弓状の頂側を有し、軸方向に空気輸送環17の底壁まで延びている。また、各突起構造136,137は、空気輸送環17の側壁から半径方向にも延び、ファン22の回転軸Xに向かって半径方向に延びる突起を形成している。図10に見られるように、突起構造136,137は、中空構造である。第1の突起構造136は、空気輸送環17の半径方向外側に向かって開き、空気輸送環の半径方向内側および空気輸送システムの入口側(図の紙面に直交して表側)に向かって閉じた各空洞を画定する。第2の突起構造137は、ファンアセンブリの軸Xに向かって半径方向に第1の突起構造136よりも大きな寸法だけ突出し、後述する各ポケットを形成している。
【0031】
各第2の突起構造137は、周方向両側で側縁138aに隣接し、回転軸Xに向かい合い、実質上回転軸に平行な半径方向内側面138と、側縁138aから空気輸送環17まで延びる一対の側面139を有する。
【0032】
各第1の突起構造136は、特に図13から分かるように、回転軸Xに向き合い、軸方向のプロファイルが概ね曲線で,回転軸に平行でない半径方向内側面143を有する。第1の突起構造136の幾つかは、周方向両側で側縁143aに隣接する半径方向内側面143と、側縁143aから空気輸送環17まで延びる一対の側面を有する。他の第1の突起構造136は、各半径方向内側面143が、隣接する第2の突起構造137の側面139に接続されるように、少なくとも1つの第2の突起構造137に隣接する。
【0033】
突起構造136,137がない箇所では、空気輸送環17が回転軸Xと直接向き合っている。このような箇所では、空気輸送環17は、特に図12にから分かるように、ファンの回転軸Xに向かい合うとともに、軸方向プロファイルが概ね曲線で,回転軸に平行でない半径方向内側面144を画定する。
【0034】
上述の配置によって、第1の突起構造136および半径方向内側面144をもつ部分は、空気輸送環17に向かって(第2の突起構造137で形成される突起に対して)半径方向に窪む部分を形成する。
【0035】
第2の突起構造137は、特に図10から分かるように、空洞で、夫々が(各半径方向内側面138が沿うように形成され、)空気輸送環17の壁から半径方向に隔たり,この壁と協働して、軸方向にファンアセンブリの入口側に向かって開いた各ポケット145を形成する半径方向内側壁を有する。
【0036】
理解できるように、上述のノイズ低減環状構造は、ファンと空気輸送路の流体力学的相互作用を維持し、「ラビリンスシール」を形成して、反射ノイズ波を拡散させ、生じるノイズの音成分を減少させる。
【0037】
これは、次の手段によって達成される。即ち、
―ファンの外側環に接近するとともに画定された縁で終わる面(第2の突起構造の面)の存在は、ファンと空気輸送路の間での渦の発生を制御できる効果を有し、空間(第1の突起構造と空気輸送環の半径方向内側面をもつ部分とポケット)の存在は、渦にそのエネルギを消費させることができるという効果を有する。
―ファンに対向する壁(第1の突起構造と空気輸送環の半径方向内側面)を形成することは、ファンと空気輸送路との距離を軸方向に連続的に変化させて、ノイズ反射インピーダンスが軸方向に連続的に変化する。
―突起(第2の突起構造)と深さの異なる凹部(第1の突起構造と空気輸送環の半径方向内側面をもつ部分)の交互配置は、ノイズ反射インピーダンスを、周方向においても変化させる。
【0038】
ファンと空気輸送路の距離が小さいことは、良好な空気力学的性能を保証する一方、ノイズ低減環状構造の不規則な構造は、システムのノイズに対するインピーダンスを全方向において変化させることによって、音波発生反射効果を防止する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリを冷却するファンアセンブリに関する。このファンアセンブリは、
貫通開口を有し、この貫通開口の周りに空気輸送環を画定し、貫通開口の中央に支持部をもつ覆い(シュラウド)と、
上記支持部に搭載され、回転軸の周りに支持部に対して回転できる軸流ファンをもつモータ-ファン アセンブリと、
上記軸流ファンを囲んで上記空気輸送環に固定されるノイズ低減環状構造を備え、このノイズ低減環状構造は、
周方向に次々に配置され、ファンの回転軸に向かって半径方向に延びるとともに、周方向両側が側縁に隣接し,上記回転軸と実質上平行でこの回転軸に向き合う面をもつ複数の突起と、
半径方向に上記空気輸送環に向かい合い、上記突起と交互に配置された複数の凹部を有している。
【背景技術】
【0002】
この種のファンアセンブリは、欧州特許出願EP 1 914 402号に記載されている。音ノイズを減じるための異なった環状構造をもつファンアセンブリは、特許文献 US 5,489,186、US 6,863,496、 US 7,481,615および US 6,874,990 に記載されている。
【0003】
知られているように、ファンアセンブリ内での空気再循環の効果を減衰させるためには、ファン羽根の先端と空気輸送環の間の距離を可能な限り減少させ、羽根の先端を互いに接続する外側環をもつファンの場合は、この外側環と空気輸送環の間の距離を可能な限り減少させる必要がある。
【0004】
ファンは、音ノイズの主要な源である。なぜなら、ファンは、相当多数の回転羽根をもち、その性質上ノイズの主要源である「非定常リフト」を生じるからである。
【0005】
組み合わせ風量の観点からのファンと空気輸送路の音響的組み合わせは、「非定常リフト」によって作られる音圧場の空間分布と指向性に影響を及ぼし、従って結果として生じるノイズの音成分に影響を及ぼす。
【0006】
ファンと空気輸送路の間に存在する空気層は、ファンを支える空気輸送路の構造と干渉することなくファンが回転することに機能的に寄与し、ファンの上流側と下流側の間の所望の圧力差を得るための適切な流体力学的相互作用を保証する。
【0007】
流体力学的観点から、組み合わせ風量を減少させれば、流体力学的出力(Q・ΔP)と電気的入力(V・I)の比で定義される効率を増加させる結果となるが、組み合わせ風量の減少は、今度は羽根の先端で生じる再循環流にシステムが与える圧力差を増加させる結果となるから、関連する損失で上記効率を減少させる。
【0008】
空気輸送路とファンの間に空気層が存在すると、広帯域ノイズを一般に増加させるが、羽根の回転によって生じるリフトの変動を維持するラジアルモードを特に強め、このリフトの変動が、音圧スペクトルにおいて局部集中した極大部を結果として生じる。さらに、ファンを囲む壁の存在は、音を拡散させ,反射する効果を生じて、存在する音場の変動に寄与する。
【0009】
これらの問題を解決するため、従来、例えば上述のEP 1 914 402号、US 5,489,186、US 6,863,496、US 7,481,615および US 6,874,990に記載されたような種々のノイズ低減構造が提案されている。
【0010】
上記ノイズ低減構造の存在は、次の2つの効果のうちの少なくとも1つをもつ空気輸送環の表面の不規則性を結果として示す。即ち、
1)ファンの軸に直交する平面における圧力波の好ましい回折と拡散が、音圧波のランダムな空間分布をもたらし、その結果、生じるノイズの音成分が減少する。
2)流体力学的断面を減じる効果をもつ渦の空間内での生成を誘起して、流体力学的性能(リフト/ヘッド)を維持する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的の1つは、配送空気流量とヘッド(水頭)の観点でシステムの効率を変えることなく、ファンが発生するノイズの音成分を減少させるノイズ低減環状構造の代替構造を提供することである。
【0012】
上記目的は、冒頭で述べた種類のファンアセンブリにおいて本発明を適用して達成され、このファンアセンブリは、上記凹部(突起の間にある空間)が、ファンの回転軸に向かい合う面を有し、上記凹部の軸方向断面形状が、一般に曲線であって上記回転軸に平行でない。
【0013】
本発明の好ましい実施形態は、本明細書の統合された部分を成すと理解されるべき従属請求項に定義される。
【0014】
本発明によるファンアセンブリの更なる特徴は、添付の図面を参照して限定されない例として示される本発明の実施形態の次の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明によるファンアセンブリの斜視図である。
【図2】図2は、本発明によるファンアセンブリの斜視図である。
【図3】図3は、図1のファンアセンブリの覆いの斜視図である。
【図4】図4は、図3の覆いの断面図である。
【図5】図5は、図1のファンアセンブリを半径方向平面で切断した断面図である。
【図6】図6は、図1のファンアセンブリを異なる半径方向平面で切断した断面図である。
【図7】図7は、本発明によるファンアセンブリの第2実施形態の斜視図である。
【図8】図8は、本発明によるファンアセンブリの第2実施形態の斜視図である。
【図9】図9は、図7のファンアセンブリの覆いを示す斜視図である。
【図10】図7の覆いの断面図である。
【図11】図11は、図7のファンアセンブリを半径方向平面で切断した断面図である。
【図12】図12は、図7のファンアセンブリを異なる半径方向平面で切断した断面図である。
【図13】図13は、図7のファンアセンブリを異なる半径方向平面で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1,図2を参照すると、10は、車両のラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリを冷却するためのファンアセンブリを示す。このファンアセンブリは、プラスチックをインジェクションモールディングして作るのが好ましく、ラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリに向けて空気流を輸送するに適した構造をもつ覆い12を有する。
【0017】
特に図3を参照すると、覆い12は、貫通開口14と、この貫通開口14の中央に位置する支持部16を有する。覆い12は、貫通開口14の周囲に空気輸送環17を画定する。支持部16は、半径方向腕18によって空気輸送環17に連結される。図1において参照番号20で示されるモータ-ファン アセンブリは、上記支持部16に搭載される。モータ-ファン アセンブリ20は、モータ21とインジェクションモールドしたプラスチック製の軸流ファン22からなる。軸流ファン22は、複数の羽根26が延び出すハブ24を持つ。軸流ファン22は、支持部16に対して図5の回転軸Xの周りに回転できる。
【0018】
図1,2から分かるように、軸流ファン22は、複数の羽根26の最外端と一緒になった外側環28を有していてもよい。外側環28は、存在する場合、回転軸Xと同軸の実質上円筒形の壁30および回転軸Xに直交する平面内の半径方向壁3で構成される。
【0019】
覆い12は、覆いに固定されるか,覆いと一体に形成されるノイズ低減環状構造34を有し、このノイズ低減環状構造は、空気輸送環17に沿って配置され,従って空気輸送環に一緒になっている。ノイズ低減環状構造34は、ファン22を取り囲むとともに、周方向に相次いで配置され,四角形の底面をもつ複数のプリズム構造36を有する。各プリズム構造36は、好ましくは矩形または四角形の断面をもち、空気輸送環17の底壁から軸方向に延びている。各プリズム構造36は、空気輸送環17の側壁から半径方向にも延びて、ファン22の回転軸Xに向かって半径方向に延びる突起を形成する。図4から分かるように、プリズム構造36は、中空構造であって、空気輸送環17の半径方向外側に開き,半径方向内側および空気輸送アセンブリの空気入口側(図の紙面に直交して表側へ向かう方向)に閉じた各空洞を画定する。
【0020】
各プリズム構造36は、周方向両側で側縁38aと隣接し、回転軸Xに向かい合い、回転軸Xに実質上平行な半径方向内側面38と、側縁38aから空気輸送環17まで延びて互いに平行な一対の側面39とを有する。本発明の実施形態によれば、上記プリズム構造は、半径方向に対して揃えて,つまり両側面39をプリズム構造の半径方向中心線に平行にして、半径方向内側面38が上記半径方向中心線と直交するように配置される。代替の実施形態では、プリズム構造は、半径方向への整列から少しずらせて,つまり軸方向に向いた軸に関して僅かに回転させて配置されて、半径方向内側面38が半径方向に対して90°以外の角度で配置される。
【0021】
ノイズ低減環状構造34は、空気輸送環17に周方向に延び、図6から分かるように実質上三角形の断面を有するカラー構造41を更に有する。
【0022】
このカラー構造41は、空気輸送環17の底壁から軸方向に延び、プリズム構造36を互いに連結するカラー部分43に分かれる。この各カラー部分43は、ファンの回転軸Xに向かい合う半径方向内側面44を有し、この半径方向内側面の軸方向のプロファイルは、図6から分かるように、一般に曲線で回転軸に平行ではない。この配置によって、カラー部分43は、(プリズム構造で形成される突起に対して)空気輸送環17に向かって半径方向の凹部を形成する。
【0023】
カラー部分43は、空気輸送環17の側壁から半径方向に隔たっていて、この側壁(従ってプリズム構造36)と協働して、特に図4から分かるように、ファンアセンブリの空気入口側に向かって軸方向に開いた各ポケット45を形成する。
【0024】
理解できるように、上述のノイズ低減環状構造は、「ラビリンス シール」を形成して、ファンと空気輸送路の間の流体力学的相互作用を維持し、生じるノイズの音成分を減少させて、反射されたノイズ波を拡散させる。
【0025】
これは、次の手段によって達成される。即ち、
―ファンの外側環に接近するとともに画定された縁で終わる面(プリズム構造の面)の存在は、ファンと空気輸送路の間での渦の発生を制御できる効果を有し、空間(窪んだカラー部分とポケット)の存在は、渦にそのエネルギを消費させることができるという効果を有する。
―ファンに対向する壁(カラー構造)を形成することは、ファンと空気輸送路との距離を軸方向に連続的に変化させて、ノイズ反射インピーダンスが軸方向に連続的に変化する。
―突起(プリズム構造)と凹部(カラー部分)の交互配置は、ノイズ反射インピーダンスを、周方向においても変化させる。
【0026】
ファンと空気輸送路の距離が小さいことは、良好な空気力学的性能を保証する一方、ノイズ低減環状構造の不規則な構造は、システムのノイズに対するインピーダンスを全方向において変化させることによって、音波発生反射効果を防止する。
【0027】
図7〜12を参照して、本発明のファンアセンブリの第2実施形態について次に述べる。
【0028】
第1実施形態に対応する部材は、同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0029】
図示のファンアセンブリの覆い12は、第1実施形態と比較して幾つかの構造的相違を有するが、構造的相違は、本発明の目的にとって本質的でないので、記述しない。
【0030】
基本的に、覆い12は、第1実施形態の覆いと異なった構造をもつノイズ低減環状構造134を有する。このノイズ低減環状構造134は、覆いに固定され,或いは覆いと一体に形成され、空気輸送環17に沿って配置され、従ってこの空気輸送環と一緒になっている。ノイズ低減環状構造134は、ファン22を取り囲み、周方向に連続して配置された複数の第1と第2の突起構造136,137を有する。各突起構造136,137は、実質上四角形で真っ直ぐまたは弓状の頂側を有し、軸方向に空気輸送環17の底壁まで延びている。また、各突起構造136,137は、空気輸送環17の側壁から半径方向にも延び、ファン22の回転軸Xに向かって半径方向に延びる突起を形成している。図10に見られるように、突起構造136,137は、中空構造である。第1の突起構造136は、空気輸送環17の半径方向外側に向かって開き、空気輸送環の半径方向内側および空気輸送システムの入口側(図の紙面に直交して表側)に向かって閉じた各空洞を画定する。第2の突起構造137は、ファンアセンブリの軸Xに向かって半径方向に第1の突起構造136よりも大きな寸法だけ突出し、後述する各ポケットを形成している。
【0031】
各第2の突起構造137は、周方向両側で側縁138aに隣接し、回転軸Xに向かい合い、実質上回転軸に平行な半径方向内側面138と、側縁138aから空気輸送環17まで延びる一対の側面139を有する。
【0032】
各第1の突起構造136は、特に図13から分かるように、回転軸Xに向き合い、軸方向のプロファイルが概ね曲線で,回転軸に平行でない半径方向内側面143を有する。第1の突起構造136の幾つかは、周方向両側で側縁143aに隣接する半径方向内側面143と、側縁143aから空気輸送環17まで延びる一対の側面を有する。他の第1の突起構造136は、各半径方向内側面143が、隣接する第2の突起構造137の側面139に接続されるように、少なくとも1つの第2の突起構造137に隣接する。
【0033】
突起構造136,137がない箇所では、空気輸送環17が回転軸Xと直接向き合っている。このような箇所では、空気輸送環17は、特に図12にから分かるように、ファンの回転軸Xに向かい合うとともに、軸方向プロファイルが概ね曲線で,回転軸に平行でない半径方向内側面144を画定する。
【0034】
上述の配置によって、第1の突起構造136および半径方向内側面144をもつ部分は、空気輸送環17に向かって(第2の突起構造137で形成される突起に対して)半径方向に窪む部分を形成する。
【0035】
第2の突起構造137は、特に図10から分かるように、空洞で、夫々が(各半径方向内側面138が沿うように形成され、)空気輸送環17の壁から半径方向に隔たり,この壁と協働して、軸方向にファンアセンブリの入口側に向かって開いた各ポケット145を形成する半径方向内側壁を有する。
【0036】
理解できるように、上述のノイズ低減環状構造は、ファンと空気輸送路の流体力学的相互作用を維持し、「ラビリンスシール」を形成して、反射ノイズ波を拡散させ、生じるノイズの音成分を減少させる。
【0037】
これは、次の手段によって達成される。即ち、
―ファンの外側環に接近するとともに画定された縁で終わる面(第2の突起構造の面)の存在は、ファンと空気輸送路の間での渦の発生を制御できる効果を有し、空間(第1の突起構造と空気輸送環の半径方向内側面をもつ部分とポケット)の存在は、渦にそのエネルギを消費させることができるという効果を有する。
―ファンに対向する壁(第1の突起構造と空気輸送環の半径方向内側面)を形成することは、ファンと空気輸送路との距離を軸方向に連続的に変化させて、ノイズ反射インピーダンスが軸方向に連続的に変化する。
―突起(第2の突起構造)と深さの異なる凹部(第1の突起構造と空気輸送環の半径方向内側面をもつ部分)の交互配置は、ノイズ反射インピーダンスを、周方向においても変化させる。
【0038】
ファンと空気輸送路の距離が小さいことは、良好な空気力学的性能を保証する一方、ノイズ低減環状構造の不規則な構造は、システムのノイズに対するインピーダンスを全方向において変化させることによって、音波発生反射効果を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリを冷却するファンアセンブリであって、
貫通開口(14)を有し、この貫通開口の周りに空気輸送環(17)を画定し、この貫通開口の中央に支持部(16)をもつ覆い(12)と、
上記支持部に搭載され、回転軸(X)の周りに上記支持部に対して回転できる軸流ファン(22)を有するモータ-ファン アセンブリ(20)と、
上記軸流ファンを囲んで上記空気輸送環(17)に固定されるノイズ低減環状構造(34; 134)を備え、このノイズ低減環状構造は、
周方向に次々に配置され、ファンの回転軸(X)に向かって半径方向に延びるとともに、周方向両側が側縁(38a; 138a)に隣接し,上記回転軸と実質上平行でこの回転軸に向き合う面(38; 138)をもつ複数の突起(36; 137)と、
半径方向に上記空気輸送環(17)に向かい合い、上記突起と交互に配置された複数の凹部(43; 136, 144)を有しているファンアセンブリにおいて、
上記各凹部は、上記ファンの回転軸(X)に向かい合うとともに、軸方向の断面が上記回転軸に平行でなく、回転軸方向のプロファイルが概ね曲線であることを特徴とするファンアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のファンアセンブリにおいて、上記ノイズ低減環状構造は、上記空気輸送環の壁から半径方向に隔たった複数の環状構造部分を有し、この環状構造部分は、上記壁と協働してファンアセンブリの入口側に向かって軸方向に開いた対応するポケットを形成するファンアセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載のファンアセンブリにおいて、上記ノイズ低減環状構造は、
周方向に次々に配置され、上記空気輸送環(17)の底壁から半径方向に延びる複数の四角形のプリズム構造(36)と、
上記空気輸送環(17)に沿って周方向に延び、実質上三角形の断面を有し、上記プリズム構造(36)を互いに連結するカラー部分(43)に分かれるカラー構造(41)とを備え、
上記プリズム構造が上記突起を構成し、上記カラー部分が上記凹部を構成するファンアセンブリ。
【請求項4】
請求項3に記載のファンアセンブリにおいて、上記ポケットは、上記空気輸送環の壁と協働する上記カラー部分(43)によって形成されるファンアセンブリ。
【請求項5】
請求項2に記載のファンアセンブリにおいて、上記ノイズ低減環状構造は、周方向に次々に配置され、実質上四角形で真っ直ぐまたは弓状の頂側を有し、軸方向に空気輸送環(17)の底壁まで延び,半径方向に空気輸送環(17)の側壁から延びる複数の第1および第2の突起構造(136,137)を備え、第2の突起構造(137)は、回転軸(X)に向かって第1の突起構造(136)よりも大きく半径方向に突出し、
上記空気輸送環(17)は、上記回転軸に直接向き合う半径方向内側面(144)を有し、
上記第2の突起構造は、上記突起を構成し、上記第1の突起構造と上記空気輸送環(17)の半径方向内側面は、上記凹部を構成するファンアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載のファンアセンブリにおいて、上記ポケットは、上記第2の突起構造(137)が、上記空気輸送環(17)の側壁と協働して形成されるファンアセンブリ。
【請求項1】
車両のラジエータ、ラジエータ-凝縮器 アセンブリまたはラジエータ-凝縮器-インタークーラ アセンブリを冷却するファンアセンブリであって、
貫通開口(14)を有し、この貫通開口の周りに空気輸送環(17)を画定し、この貫通開口の中央に支持部(16)をもつ覆い(12)と、
上記支持部に搭載され、回転軸(X)の周りに上記支持部に対して回転できる軸流ファン(22)を有するモータ-ファン アセンブリ(20)と、
上記軸流ファンを囲んで上記空気輸送環(17)に固定されるノイズ低減環状構造(34; 134)を備え、このノイズ低減環状構造は、
周方向に次々に配置され、ファンの回転軸(X)に向かって半径方向に延びるとともに、周方向両側が側縁(38a; 138a)に隣接し,上記回転軸と実質上平行でこの回転軸に向き合う面(38; 138)をもつ複数の突起(36; 137)と、
半径方向に上記空気輸送環(17)に向かい合い、上記突起と交互に配置された複数の凹部(43; 136, 144)を有しているファンアセンブリにおいて、
上記各凹部は、上記ファンの回転軸(X)に向かい合うとともに、軸方向の断面が上記回転軸に平行でなく、回転軸方向のプロファイルが概ね曲線であることを特徴とするファンアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のファンアセンブリにおいて、上記ノイズ低減環状構造は、上記空気輸送環の壁から半径方向に隔たった複数の環状構造部分を有し、この環状構造部分は、上記壁と協働してファンアセンブリの入口側に向かって軸方向に開いた対応するポケットを形成するファンアセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載のファンアセンブリにおいて、上記ノイズ低減環状構造は、
周方向に次々に配置され、上記空気輸送環(17)の底壁から半径方向に延びる複数の四角形のプリズム構造(36)と、
上記空気輸送環(17)に沿って周方向に延び、実質上三角形の断面を有し、上記プリズム構造(36)を互いに連結するカラー部分(43)に分かれるカラー構造(41)とを備え、
上記プリズム構造が上記突起を構成し、上記カラー部分が上記凹部を構成するファンアセンブリ。
【請求項4】
請求項3に記載のファンアセンブリにおいて、上記ポケットは、上記空気輸送環の壁と協働する上記カラー部分(43)によって形成されるファンアセンブリ。
【請求項5】
請求項2に記載のファンアセンブリにおいて、上記ノイズ低減環状構造は、周方向に次々に配置され、実質上四角形で真っ直ぐまたは弓状の頂側を有し、軸方向に空気輸送環(17)の底壁まで延び,半径方向に空気輸送環(17)の側壁から延びる複数の第1および第2の突起構造(136,137)を備え、第2の突起構造(137)は、回転軸(X)に向かって第1の突起構造(136)よりも大きく半径方向に突出し、
上記空気輸送環(17)は、上記回転軸に直接向き合う半径方向内側面(144)を有し、
上記第2の突起構造は、上記突起を構成し、上記第1の突起構造と上記空気輸送環(17)の半径方向内側面は、上記凹部を構成するファンアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載のファンアセンブリにおいて、上記ポケットは、上記第2の突起構造(137)が、上記空気輸送環(17)の側壁と協働して形成されるファンアセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−229693(P2012−229693A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−98874(P2012−98874)
【出願日】平成24年4月24日(2012.4.24)
【出願人】(502009646)デンソー・サーマル・システムズ・ソシエタ・ペル・アチオニ (9)
【氏名又は名称原語表記】DENSO THERMAL SYSTEMS Spa
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−98874(P2012−98874)
【出願日】平成24年4月24日(2012.4.24)
【出願人】(502009646)デンソー・サーマル・システムズ・ソシエタ・ペル・アチオニ (9)
【氏名又は名称原語表記】DENSO THERMAL SYSTEMS Spa
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]