車両用安全装置
【課題】 低コストにて、フードを下降させて視界性を確保することが可能な車両用安全装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る車両用安全装置は、フードが、その後端に接続固定されて後方へ延在する連結具を介して車体に連結され、連結具が、アクチュエータによるフードの突き上げにより伸長可能とされ、連結具は、ロッド24と、このロッド24が挿通される挿通孔32aを有し、この挿通孔32aに挿通されたロッド24を引き抜きのみ可能に係合するロック部26とを備え、ロッド24をその軸線を中心として回動させることにより、ロック部26のねじ駒34によるロッド24のロック状態が解除可能とされている。
【解決手段】 本発明に係る車両用安全装置は、フードが、その後端に接続固定されて後方へ延在する連結具を介して車体に連結され、連結具が、アクチュエータによるフードの突き上げにより伸長可能とされ、連結具は、ロッド24と、このロッド24が挿通される挿通孔32aを有し、この挿通孔32aに挿通されたロッド24を引き抜きのみ可能に係合するロック部26とを備え、ロッド24をその軸線を中心として回動させることにより、ロック部26のねじ駒34によるロッド24のロック状態が解除可能とされている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前部のエンジンルームを覆うフードに設けられる車両用安全装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両が障害物に衝突した際に、エンジンルームを覆うフードを所定量持ち上げることにより、障害物に対する衝突時の衝撃エネルギーをフードによって吸収する技術が開発されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1に開示されているものは、図12に示すように、制御装置からの制御信号によってモータ1が回転し、可動プレート2が後方へ移動することで、リンク3が立ち上げられ、ブラケット4を介してリンク3が接続されたフードの後部が持ち上げられる構造を備えている。
また、特許文献2に開示されているものは、図13に示すように、互いに連結した一対のリンク5を、フードのブラケット6及び車体7に連結したもので、障害物との衝突を検知してアクチュエータ8によってフードが押し上げられると、折り畳まれていたリンク5が互いに回動して延ばされることにより、フードが持ち上がる構造を備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−89362号公報
【特許文献2】特開2002−37125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような安全装置を備えた車両において、例えば、障害物を過敏に検知してフードが持ち上がった場合、最寄りの整備場などへ走行するために、持ち上がったフードを下げて視界性を確保する必要がある。
このため、上記特許文献1の安全装置では、モータ1を逆転させることにより、リンク3をねかせてフードを下げることにより、また、特許文献2の安全装置では、別個のアクチュエータ9によってワイヤ10を引っ張り、延ばしたリンク5のロックを解除し、くの字状に折り畳むことにより、それぞれフードを下げていた。
【0006】
このように、上記従来技術の安全装置は、いずれも、持ち上がったフードを下げるためにモータ1や別個のアクチュエータ9を必要とする複雑構造の機構を備えており、コストが嵩んでしまう。また、これらモータ1やアクチュエータ9によって装置の大型化を招き、大型の装置を配置するスペースを設けなければならず、スペースの制限を受けてしまう。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、低コストにて、フードを下降させて視界性を確保することが可能な車両用安全装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用安全装置は、車体に対して後端側が回動可能に連結され、車両のエンジンルームを覆った状態にて先端側が車体に係止されるフードに設けられ、障害物の検知により前記フードの後端近傍における裏面をアクチュエータによって突き上げて所定量持ち上げる車両用安全装置であって、前記フードの後端と前記車体とを連結する連結具が、前記アクチュエータによる前記フードの突き上げにより伸長可能とされ、前記連結具は、ロッドと、このロッドが挿通される挿通孔を有し、この挿通孔に挿通された前記ロッドを引き抜きのみ可能に係合するロック部とを備え、これらロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、前記ロック部による前記ロッドのロック状態が解除可能とされていることを特徴とする。
【0009】
このように構成された車両用安全装置によれば、アクチュエータによってフードが突き上げられることにより、連結具が伸長し、先端側における車体との係止点を中心としてフードが回動して後端側が持ち上げられるので、障害物に対する衝撃を、持ち上げられたフードにより確実に吸収することができる。
そして、連結具を構成するロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させてロック部によるロッドのロック状態を解除させることにより、極めて容易に、連結具を縮めてフードを下降させ、運転席における視界性を確保することができる。
【0010】
また、本発明に係る車両用安全装置において、前記ロッドには、周方向の一部に、長手方向へわたって係合部が形成され、前記ロック部には、前記ロッドの係合部に係合可能な係合駒が前記ロッドに向かって付勢されて設けられ、前記ロッドと前記ロック部との相対的な回動により、前記ロッドの係合部に対する前記ロック部の係合駒の係合が解除されることが好ましい。
これにより、ロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、ロッドの係合部とロック部の係合駒との係合を容易に解除させてロック部によるロッドのロック状態を解除させることができる。
【0011】
さらに、本発明に係る車両用安全装置において、前記係合部及び前記係合駒には、互いに係合可能な凹凸が形成されていることが望ましい。
このように、単に、係合部及び係合駒に形成した凹凸を係合させる構造であるので、構造の簡略化による低コスト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の車両用安全装置によれば、連結具を構成するロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、ロック部によるロッドのロック状態を解除可能として一旦伸長した連結具を収縮可能としたので、フードの後端側の持ち上げ後に、フード11の後端を容易に下降させることができる。つまり、フードを下降させるための複雑構造の別個の機構を不要とすることができ、低コストにてしかもスペースの制限を受けることなく運転席における視界性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る車両用安全装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用安全装置を備えた車両のフード部分における側面図、図2は、車両用安全装置の側面図、図3は、車両用安全装置を構成するロック機構の断面図、図4は、ロック機構の動きを説明する一部の断面図、図5は、ロック機構の動きを説明する一部の断面図、図6は、車両用安全装置の固定ブラケットと支持ブラケットとの接合構造を示す断面図、図7は、フードの開閉動作を説明する車両用安全装置の側面図である。
【0014】
図1に示すように、車両Sの前部には、エンジンルームの上部を覆うフード11が設けられている。
このフード11は、その後端側が車両Sの車体12に連結されており、この連結部分に、本実施形態に係る車両用安全装置13が設けられている。
安全装置13は、フード11の後方へ延在して車体12の支持ブラケット14に連結されており、これにより、フード11は、安全装置13と車体12との連結点であるピポットPを中心に回動可能とされている。
【0015】
フード11は、その前方側における裏面に、フック15を有しており、このフック15は、車体12側に設けられたフードロック16に係止される。これにより、このフード11のピポットPを中心とした回動が規制され、エンジンルームがフード11に覆われた状態に維持される。
【0016】
車体12側には、フード11の後端近傍における裏面側に、例えば、着火により急激に膨張するガスによって瞬間的に伸長する火薬式のアクチュエータ17が設けられている。このアクチュエータ17は、図示しない衝突検知センサに接続されており、この衝突検知センサが、車両Sの前方側の障害物を検知すると、その検知信号がアクチュエータ17へ送信される。そして、この検知信号によりアクチュエータ17が上方へ瞬間的に伸長する。
【0017】
図2に示すように、安全装置13は、フード11に固定された固定ブラケット20に一体的に接続固定された連結具21を有している。そして、この安全装置13は、連結具21の端部が、支持ブラケット14に回動可能に連結されている。
連結具21は、連結ブラケット22と、この連結ブラケット22に取り付けられたロック機構23とを有している。
【0018】
図3に示すように、このロック機構23は、ロッド24と、このロッド24が挿入された筒体25と、筒体25の端部に設けられたロック部26とを備えている。ロッド24の一端部には、連結部27が設けられ、この連結部27が、フード11の固定ブラケット20に対して回動可能に連結されている。ロッド24は、その外周における周方向の半周部分に、軸方向へわたって雄ねじ(係合部)24aが形成され、他の部分は、平滑面24bとされている。そして、このロッド24は、連結部27を有するロッド24の頭部24cに対して軸線を中心として回動可能とされている。
【0019】
ロック部26は、ロッド24が挿通される挿通孔32aが形成されたブロック32を有しており、このブロック32の内部には、ロッド24との対向面に雌ねじ34aが形成されたねじ駒(係合駒)34が設けられ、このねじ駒34が、バネ35によって、筒体25へのロッド24の挿入方向へ向かって付勢されている。また、ブロック32及びねじ駒34には、ロッド24の挿入方向へ向かって次第に中心側へ傾斜するテーパ面32b、34bが形成されている。これにより、ねじ駒34は、バネ35の付勢力によってテーパ面32b、34b同士が当接されることにより、ロッド24側へ押し付けられ、雌ねじ34aがロッド24の雄ねじ24aに螺接される。
【0020】
このロック機構23では、ロッド24を、その軸線を中心として回動させることにより、図4に示すように、雄ねじ24aをねじ駒34に対向させたロック状態とされ、通常は、このロック状態とされている。そして、このロック状態にて、ロッド24の雄ねじ24aに螺接して係合するねじ駒34によってロッド24の挿入方向への移動が規制される。また、ロック状態では、ロッド24に連結部27側へ向かう力が作用し、ねじ駒34がバネ35の付勢力に抗して移動されると、ねじ駒34の雌ねじ34aとロッド24の雄ねじ24aとの螺接状態が解除され、図3中2点鎖線にて示すように、ロッド24が連結部27側へ移動される。
【0021】
また、このロック機構23では、ロッド24を、その軸線を中心として回動させることにより、図5に示すように、雄ねじ24aがねじ駒34と反対側に配置されてねじ駒34に平滑面24bが対向されたロック解除状態とされる。そして、このロック解除状態にて、ねじ駒34によるロッド24の係合が解除され、ロック部26に対してロッド24が軸方向へ移動可能とされる。
なお、ロッド24の周方向における雄ねじ24a及びねじ駒34の雌ねじ34aの互いの係合範囲は、半周以下とされている。
【0022】
上記構造のロック機構23を有する連結具21の連結ブラケット22とフード11の固定ブラケット20とは、図6に示すように、互いに重なる部分が、複数のカシメピン41によって締結固定されている。
【0023】
上記の車両用安全装置13を備えた車両Sにて、エンジンルームを開く際には、フードロック16によるフック15の係合を解除させ、この状態にて、フード11の先端側を持ち上げる。このようにすると、図7に示すように、フード11は、車体12との連結点であるピポットPを中心として回動する。これにより、車両Sのエンジンルームが開かれる。なお、車両SのフェンダーFが、ピポットPの上方に配置されているが、ピポットPを中心として回動するフード11は、その後端がフェンダーFに干渉することなく、その上方側へ移動する。
【0024】
次に、上記安全装置13の動作について説明する。
図8〜図11は、それぞれ車両用安全装置の動作を説明する図であって、図8は、車両用安全装置の側面図、図9は、車両用安全装置の斜視図、図10は、車両用安全装置を備えた車両の前部における側面図、図11は、車両用安全装置を備えた車両のフード部分における側面図である。
【0025】
衝突検知センサによって車両Sの前方の障害物が検知され、その検知信号である電気信号がアクチュエータ17へ送信されると、アクチュエータ17が瞬間的に伸長し、これにより、フード11は、その後端近傍における裏面が、伸長するアクチュエータ17によって突き上げられる。
【0026】
そして、このように、アクチュエータ17によって突き上げられるフード11は、その先端が係止点Kにて車体12側に係止され、後端側がピポットPにて車体12側に連結されていることより、連結具21には、アクチュエータ17の突き上げ力によりロッド24の連結部27と固定ブラケット20との連結箇所を中心とした回動力が生じる。そして、フード11は、係止点Kにおけるフック15とフードロック16との係止の遊び分だけ後方へ引き寄せられ、これにより、固定ブラケット20と連結具21の連結ブラケット22とが、連結部27を中心に回動され、これらを接合しているカシメピン41が破断される。
【0027】
そして、このカシメピン41が破断されると、図8に示すように、固定ブラケット20と連結ブラケット22とが、連結部27を中心として屈曲されるとともに、連結部27が連結具21から引き離され、これにより、ロック部26におけるねじ駒34の雌ねじ34aとロッド24の雄ねじ24aとの螺接状態が解除され、図9に示すように、ロッド24が筒体25から引き出されて伸長する。
【0028】
したがって、フード11は、図10及び図11に示すように、フック15とフードロック16との係止点Kを中心として回動し、後端側が所定量持ち上げられた状態とされる。
そして、このようにフード11が持ち上げられることにより、フード11の下方に大きな空間が形成され、これにより、持ち上げられたフード11が、衝突する障害物を変形しながら受け止めて衝撃を吸収することにより、フード11の上に乗り上げた障害物の衝撃による影響が極力抑えられる。
【0029】
ところで、上記安全装置13を備えた車両において、例えば、障害物を過敏に検知してフード11が持ち上がった場合、最寄りの整備場などへ走行するために、持ち上がったフード11を下げて視界性を確保する必要がある。
【0030】
ここで、持ち上げられたフード11を下降させる場合について説明する。
この場合、運転者は、まず、車両Sの前方にて、フードロック16によるフック15のロックを解除させてフード11を持ち上げ、エンジンルームを開く。
この状態にて、運転者は、連結具21のロック機構23を構成するロッド24を、例えば、スパナなどで約180°回動させる。
【0031】
このようにすると、ロッド24の雄ねじ24aが、ねじ駒34と反対側に配置されて平滑面24bがねじ駒34の対向位置に配置されたロック解除状態とされる(図5参照)。これにより、ねじ駒34によるロッド24の係合が解除され、ロック部26に対してロッド24が軸方向へ移動可能とされる。
【0032】
これにより、筒体25から引き出されていたロッド24が、筒体25内に戻され、伸長されていた連結具21が縮められる。そして、運転者は、再びロッド24を約180°回動させることにより、ロック機構23を、雄ねじ24aがねじ駒34に対向されたロック状態とし(図4参照)、フード11を再びエンジンルーム上に降ろし、車体12側へ押し付けてフック15をフードロック16に係止させる。
このようにすると、後端側が持ち上げられていたフード11が下降され、運転席における視界性が確保される。
【0033】
以上、説明したように、上記実施形態に係る車両用安全装置によれば、ロッド24を回動させることにより、ロック部26によるロッド24のロック状態を解除可能として一旦伸長した連結具21を収縮可能としたので、後端側が持ち上げられたフード11の後端を容易に下降させることができる。つまり、フード11を下降させるための複雑構造の別個の機構を不要とすることができ、低コストにてしかもスペースの制限を受けることなく運転席における視界性を確保することができる。
【0034】
また、ロック機構23は、単に、ロッド24及びねじ駒34に形成した雄ねじ24a及び雌ねじ34aからなる凹凸を係合構造であるので、構造の簡略化による低コスト化を図ることができる。
なお、ロッド24の周方向における雄ねじ24a及びねじ駒34の雌ねじ34aの互いの係合範囲は、半周以下であれば良いが、係合範囲をより小さくすることにより、ロッド24に対するロック部26のロック状態を解除するためのロッド24の回動範囲を小さくすることができ、作業の容易化を図ることができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、ロック部26に対してロッド24を回動させることにより、ロッド24が一方向にのみ伸長可能なロック状態あるいはロッド24が摺動可能なロック解除状態となる構造としたが、ロック部26を回動させる構造としても良い。
また、ロッド24及びロック部26のねじ駒34との係合部分の凹凸は、ねじに限らず、互いに係合するノコ刃でも良い。
【0036】
なお、上記実施形態では、連結具21の連結ブラケット22とフード11の固定ブラケット20との互いに重なる部分をカシメピン41によって締結固定し、フード11の後端側の持ち上げ時にカシメピン41を破断させたが、連結ブラケット22と固定ブラケット20とを容易に着脱可能な、例えば、凹凸嵌合により連結する構造としても良い。そして、このような着脱可能な連結構造とすれば、連結具21を収縮させてフード11の後端を下降させ、連結ブラケット22と固定ブラケット20とを再度連結させることにより、再度、連結具21によるフード11の開閉を可能とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように、本発明に係る車両用安全装置は、持ち上げられたフードを容易に下降させて視界性を確保する際に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態に係る車両用安全装置を備えた車両のフード部分における側面図である。
【図2】車両用安全装置の側面図である。
【図3】車両用安全装置を構成するロック機構の断面図である。
【図4】ロック機構の動きを説明する一部の断面図である。
【図5】ロック機構の動きを説明する一部の断面図である。
【図6】車両用安全装置の固定ブラケットと支持ブラケットとの接合構造を示す断面図である。
【図7】フードの開閉動作を説明する車両用安全装置の側面図である。
【図8】車両用安全装置の動作を説明する側面図である。
【図9】車両用安全装置の動作を説明する斜視図である。
【図10】車両用安全装置の動作を説明する車両の前部における側面図である。
【図11】車両用安全装置の動作を説明する車両のフード部分における側面図である。
【図12】従来の車両用安全装置を説明する側断面図である。
【図13】従来の他の車両用安全装置を説明する側断面図である。
【符号の説明】
【0039】
11 フード
12 車体
13 車両用安全装置
17 アクチュエータ
21 連結具
24 ロッド
24a 雄ねじ(係合部)
26 ロック部
32a 挿通孔
34 ねじ駒(係合駒)
S 車両
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前部のエンジンルームを覆うフードに設けられる車両用安全装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両が障害物に衝突した際に、エンジンルームを覆うフードを所定量持ち上げることにより、障害物に対する衝突時の衝撃エネルギーをフードによって吸収する技術が開発されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1に開示されているものは、図12に示すように、制御装置からの制御信号によってモータ1が回転し、可動プレート2が後方へ移動することで、リンク3が立ち上げられ、ブラケット4を介してリンク3が接続されたフードの後部が持ち上げられる構造を備えている。
また、特許文献2に開示されているものは、図13に示すように、互いに連結した一対のリンク5を、フードのブラケット6及び車体7に連結したもので、障害物との衝突を検知してアクチュエータ8によってフードが押し上げられると、折り畳まれていたリンク5が互いに回動して延ばされることにより、フードが持ち上がる構造を備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−89362号公報
【特許文献2】特開2002−37125号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような安全装置を備えた車両において、例えば、障害物を過敏に検知してフードが持ち上がった場合、最寄りの整備場などへ走行するために、持ち上がったフードを下げて視界性を確保する必要がある。
このため、上記特許文献1の安全装置では、モータ1を逆転させることにより、リンク3をねかせてフードを下げることにより、また、特許文献2の安全装置では、別個のアクチュエータ9によってワイヤ10を引っ張り、延ばしたリンク5のロックを解除し、くの字状に折り畳むことにより、それぞれフードを下げていた。
【0006】
このように、上記従来技術の安全装置は、いずれも、持ち上がったフードを下げるためにモータ1や別個のアクチュエータ9を必要とする複雑構造の機構を備えており、コストが嵩んでしまう。また、これらモータ1やアクチュエータ9によって装置の大型化を招き、大型の装置を配置するスペースを設けなければならず、スペースの制限を受けてしまう。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、低コストにて、フードを下降させて視界性を確保することが可能な車両用安全装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用安全装置は、車体に対して後端側が回動可能に連結され、車両のエンジンルームを覆った状態にて先端側が車体に係止されるフードに設けられ、障害物の検知により前記フードの後端近傍における裏面をアクチュエータによって突き上げて所定量持ち上げる車両用安全装置であって、前記フードの後端と前記車体とを連結する連結具が、前記アクチュエータによる前記フードの突き上げにより伸長可能とされ、前記連結具は、ロッドと、このロッドが挿通される挿通孔を有し、この挿通孔に挿通された前記ロッドを引き抜きのみ可能に係合するロック部とを備え、これらロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、前記ロック部による前記ロッドのロック状態が解除可能とされていることを特徴とする。
【0009】
このように構成された車両用安全装置によれば、アクチュエータによってフードが突き上げられることにより、連結具が伸長し、先端側における車体との係止点を中心としてフードが回動して後端側が持ち上げられるので、障害物に対する衝撃を、持ち上げられたフードにより確実に吸収することができる。
そして、連結具を構成するロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させてロック部によるロッドのロック状態を解除させることにより、極めて容易に、連結具を縮めてフードを下降させ、運転席における視界性を確保することができる。
【0010】
また、本発明に係る車両用安全装置において、前記ロッドには、周方向の一部に、長手方向へわたって係合部が形成され、前記ロック部には、前記ロッドの係合部に係合可能な係合駒が前記ロッドに向かって付勢されて設けられ、前記ロッドと前記ロック部との相対的な回動により、前記ロッドの係合部に対する前記ロック部の係合駒の係合が解除されることが好ましい。
これにより、ロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、ロッドの係合部とロック部の係合駒との係合を容易に解除させてロック部によるロッドのロック状態を解除させることができる。
【0011】
さらに、本発明に係る車両用安全装置において、前記係合部及び前記係合駒には、互いに係合可能な凹凸が形成されていることが望ましい。
このように、単に、係合部及び係合駒に形成した凹凸を係合させる構造であるので、構造の簡略化による低コスト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の車両用安全装置によれば、連結具を構成するロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、ロック部によるロッドのロック状態を解除可能として一旦伸長した連結具を収縮可能としたので、フードの後端側の持ち上げ後に、フード11の後端を容易に下降させることができる。つまり、フードを下降させるための複雑構造の別個の機構を不要とすることができ、低コストにてしかもスペースの制限を受けることなく運転席における視界性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る車両用安全装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用安全装置を備えた車両のフード部分における側面図、図2は、車両用安全装置の側面図、図3は、車両用安全装置を構成するロック機構の断面図、図4は、ロック機構の動きを説明する一部の断面図、図5は、ロック機構の動きを説明する一部の断面図、図6は、車両用安全装置の固定ブラケットと支持ブラケットとの接合構造を示す断面図、図7は、フードの開閉動作を説明する車両用安全装置の側面図である。
【0014】
図1に示すように、車両Sの前部には、エンジンルームの上部を覆うフード11が設けられている。
このフード11は、その後端側が車両Sの車体12に連結されており、この連結部分に、本実施形態に係る車両用安全装置13が設けられている。
安全装置13は、フード11の後方へ延在して車体12の支持ブラケット14に連結されており、これにより、フード11は、安全装置13と車体12との連結点であるピポットPを中心に回動可能とされている。
【0015】
フード11は、その前方側における裏面に、フック15を有しており、このフック15は、車体12側に設けられたフードロック16に係止される。これにより、このフード11のピポットPを中心とした回動が規制され、エンジンルームがフード11に覆われた状態に維持される。
【0016】
車体12側には、フード11の後端近傍における裏面側に、例えば、着火により急激に膨張するガスによって瞬間的に伸長する火薬式のアクチュエータ17が設けられている。このアクチュエータ17は、図示しない衝突検知センサに接続されており、この衝突検知センサが、車両Sの前方側の障害物を検知すると、その検知信号がアクチュエータ17へ送信される。そして、この検知信号によりアクチュエータ17が上方へ瞬間的に伸長する。
【0017】
図2に示すように、安全装置13は、フード11に固定された固定ブラケット20に一体的に接続固定された連結具21を有している。そして、この安全装置13は、連結具21の端部が、支持ブラケット14に回動可能に連結されている。
連結具21は、連結ブラケット22と、この連結ブラケット22に取り付けられたロック機構23とを有している。
【0018】
図3に示すように、このロック機構23は、ロッド24と、このロッド24が挿入された筒体25と、筒体25の端部に設けられたロック部26とを備えている。ロッド24の一端部には、連結部27が設けられ、この連結部27が、フード11の固定ブラケット20に対して回動可能に連結されている。ロッド24は、その外周における周方向の半周部分に、軸方向へわたって雄ねじ(係合部)24aが形成され、他の部分は、平滑面24bとされている。そして、このロッド24は、連結部27を有するロッド24の頭部24cに対して軸線を中心として回動可能とされている。
【0019】
ロック部26は、ロッド24が挿通される挿通孔32aが形成されたブロック32を有しており、このブロック32の内部には、ロッド24との対向面に雌ねじ34aが形成されたねじ駒(係合駒)34が設けられ、このねじ駒34が、バネ35によって、筒体25へのロッド24の挿入方向へ向かって付勢されている。また、ブロック32及びねじ駒34には、ロッド24の挿入方向へ向かって次第に中心側へ傾斜するテーパ面32b、34bが形成されている。これにより、ねじ駒34は、バネ35の付勢力によってテーパ面32b、34b同士が当接されることにより、ロッド24側へ押し付けられ、雌ねじ34aがロッド24の雄ねじ24aに螺接される。
【0020】
このロック機構23では、ロッド24を、その軸線を中心として回動させることにより、図4に示すように、雄ねじ24aをねじ駒34に対向させたロック状態とされ、通常は、このロック状態とされている。そして、このロック状態にて、ロッド24の雄ねじ24aに螺接して係合するねじ駒34によってロッド24の挿入方向への移動が規制される。また、ロック状態では、ロッド24に連結部27側へ向かう力が作用し、ねじ駒34がバネ35の付勢力に抗して移動されると、ねじ駒34の雌ねじ34aとロッド24の雄ねじ24aとの螺接状態が解除され、図3中2点鎖線にて示すように、ロッド24が連結部27側へ移動される。
【0021】
また、このロック機構23では、ロッド24を、その軸線を中心として回動させることにより、図5に示すように、雄ねじ24aがねじ駒34と反対側に配置されてねじ駒34に平滑面24bが対向されたロック解除状態とされる。そして、このロック解除状態にて、ねじ駒34によるロッド24の係合が解除され、ロック部26に対してロッド24が軸方向へ移動可能とされる。
なお、ロッド24の周方向における雄ねじ24a及びねじ駒34の雌ねじ34aの互いの係合範囲は、半周以下とされている。
【0022】
上記構造のロック機構23を有する連結具21の連結ブラケット22とフード11の固定ブラケット20とは、図6に示すように、互いに重なる部分が、複数のカシメピン41によって締結固定されている。
【0023】
上記の車両用安全装置13を備えた車両Sにて、エンジンルームを開く際には、フードロック16によるフック15の係合を解除させ、この状態にて、フード11の先端側を持ち上げる。このようにすると、図7に示すように、フード11は、車体12との連結点であるピポットPを中心として回動する。これにより、車両Sのエンジンルームが開かれる。なお、車両SのフェンダーFが、ピポットPの上方に配置されているが、ピポットPを中心として回動するフード11は、その後端がフェンダーFに干渉することなく、その上方側へ移動する。
【0024】
次に、上記安全装置13の動作について説明する。
図8〜図11は、それぞれ車両用安全装置の動作を説明する図であって、図8は、車両用安全装置の側面図、図9は、車両用安全装置の斜視図、図10は、車両用安全装置を備えた車両の前部における側面図、図11は、車両用安全装置を備えた車両のフード部分における側面図である。
【0025】
衝突検知センサによって車両Sの前方の障害物が検知され、その検知信号である電気信号がアクチュエータ17へ送信されると、アクチュエータ17が瞬間的に伸長し、これにより、フード11は、その後端近傍における裏面が、伸長するアクチュエータ17によって突き上げられる。
【0026】
そして、このように、アクチュエータ17によって突き上げられるフード11は、その先端が係止点Kにて車体12側に係止され、後端側がピポットPにて車体12側に連結されていることより、連結具21には、アクチュエータ17の突き上げ力によりロッド24の連結部27と固定ブラケット20との連結箇所を中心とした回動力が生じる。そして、フード11は、係止点Kにおけるフック15とフードロック16との係止の遊び分だけ後方へ引き寄せられ、これにより、固定ブラケット20と連結具21の連結ブラケット22とが、連結部27を中心に回動され、これらを接合しているカシメピン41が破断される。
【0027】
そして、このカシメピン41が破断されると、図8に示すように、固定ブラケット20と連結ブラケット22とが、連結部27を中心として屈曲されるとともに、連結部27が連結具21から引き離され、これにより、ロック部26におけるねじ駒34の雌ねじ34aとロッド24の雄ねじ24aとの螺接状態が解除され、図9に示すように、ロッド24が筒体25から引き出されて伸長する。
【0028】
したがって、フード11は、図10及び図11に示すように、フック15とフードロック16との係止点Kを中心として回動し、後端側が所定量持ち上げられた状態とされる。
そして、このようにフード11が持ち上げられることにより、フード11の下方に大きな空間が形成され、これにより、持ち上げられたフード11が、衝突する障害物を変形しながら受け止めて衝撃を吸収することにより、フード11の上に乗り上げた障害物の衝撃による影響が極力抑えられる。
【0029】
ところで、上記安全装置13を備えた車両において、例えば、障害物を過敏に検知してフード11が持ち上がった場合、最寄りの整備場などへ走行するために、持ち上がったフード11を下げて視界性を確保する必要がある。
【0030】
ここで、持ち上げられたフード11を下降させる場合について説明する。
この場合、運転者は、まず、車両Sの前方にて、フードロック16によるフック15のロックを解除させてフード11を持ち上げ、エンジンルームを開く。
この状態にて、運転者は、連結具21のロック機構23を構成するロッド24を、例えば、スパナなどで約180°回動させる。
【0031】
このようにすると、ロッド24の雄ねじ24aが、ねじ駒34と反対側に配置されて平滑面24bがねじ駒34の対向位置に配置されたロック解除状態とされる(図5参照)。これにより、ねじ駒34によるロッド24の係合が解除され、ロック部26に対してロッド24が軸方向へ移動可能とされる。
【0032】
これにより、筒体25から引き出されていたロッド24が、筒体25内に戻され、伸長されていた連結具21が縮められる。そして、運転者は、再びロッド24を約180°回動させることにより、ロック機構23を、雄ねじ24aがねじ駒34に対向されたロック状態とし(図4参照)、フード11を再びエンジンルーム上に降ろし、車体12側へ押し付けてフック15をフードロック16に係止させる。
このようにすると、後端側が持ち上げられていたフード11が下降され、運転席における視界性が確保される。
【0033】
以上、説明したように、上記実施形態に係る車両用安全装置によれば、ロッド24を回動させることにより、ロック部26によるロッド24のロック状態を解除可能として一旦伸長した連結具21を収縮可能としたので、後端側が持ち上げられたフード11の後端を容易に下降させることができる。つまり、フード11を下降させるための複雑構造の別個の機構を不要とすることができ、低コストにてしかもスペースの制限を受けることなく運転席における視界性を確保することができる。
【0034】
また、ロック機構23は、単に、ロッド24及びねじ駒34に形成した雄ねじ24a及び雌ねじ34aからなる凹凸を係合構造であるので、構造の簡略化による低コスト化を図ることができる。
なお、ロッド24の周方向における雄ねじ24a及びねじ駒34の雌ねじ34aの互いの係合範囲は、半周以下であれば良いが、係合範囲をより小さくすることにより、ロッド24に対するロック部26のロック状態を解除するためのロッド24の回動範囲を小さくすることができ、作業の容易化を図ることができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、ロック部26に対してロッド24を回動させることにより、ロッド24が一方向にのみ伸長可能なロック状態あるいはロッド24が摺動可能なロック解除状態となる構造としたが、ロック部26を回動させる構造としても良い。
また、ロッド24及びロック部26のねじ駒34との係合部分の凹凸は、ねじに限らず、互いに係合するノコ刃でも良い。
【0036】
なお、上記実施形態では、連結具21の連結ブラケット22とフード11の固定ブラケット20との互いに重なる部分をカシメピン41によって締結固定し、フード11の後端側の持ち上げ時にカシメピン41を破断させたが、連結ブラケット22と固定ブラケット20とを容易に着脱可能な、例えば、凹凸嵌合により連結する構造としても良い。そして、このような着脱可能な連結構造とすれば、連結具21を収縮させてフード11の後端を下降させ、連結ブラケット22と固定ブラケット20とを再度連結させることにより、再度、連結具21によるフード11の開閉を可能とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように、本発明に係る車両用安全装置は、持ち上げられたフードを容易に下降させて視界性を確保する際に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態に係る車両用安全装置を備えた車両のフード部分における側面図である。
【図2】車両用安全装置の側面図である。
【図3】車両用安全装置を構成するロック機構の断面図である。
【図4】ロック機構の動きを説明する一部の断面図である。
【図5】ロック機構の動きを説明する一部の断面図である。
【図6】車両用安全装置の固定ブラケットと支持ブラケットとの接合構造を示す断面図である。
【図7】フードの開閉動作を説明する車両用安全装置の側面図である。
【図8】車両用安全装置の動作を説明する側面図である。
【図9】車両用安全装置の動作を説明する斜視図である。
【図10】車両用安全装置の動作を説明する車両の前部における側面図である。
【図11】車両用安全装置の動作を説明する車両のフード部分における側面図である。
【図12】従来の車両用安全装置を説明する側断面図である。
【図13】従来の他の車両用安全装置を説明する側断面図である。
【符号の説明】
【0039】
11 フード
12 車体
13 車両用安全装置
17 アクチュエータ
21 連結具
24 ロッド
24a 雄ねじ(係合部)
26 ロック部
32a 挿通孔
34 ねじ駒(係合駒)
S 車両
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に対して後端側が回動可能に連結され、車両のエンジンルームを覆った状態にて先端側が車体に係止されるフードに設けられ、障害物の検知により前記フードの後端近傍における裏面をアクチュエータによって突き上げて所定量持ち上げる車両用安全装置であって、
前記フードの後端と前記車体とを連結する連結具が、前記アクチュエータによる前記フードの突き上げにより伸長可能とされ、
前記連結具は、ロッドと、このロッドが挿通される挿通孔を有し、この挿通孔に挿通された前記ロッドを引き抜きのみ可能に係合してロックするロック部とを備え、これらロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、前記ロック部による前記ロッドのロック状態が解除可能とされていることを特徴とする車両用安全装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用安全装置であって、
前記ロッドには、周方向の一部に、長手方向へわたって係合部が形成され、前記ロック部には、前記ロッドの係合部に係合可能な係合駒が前記ロッドに向かって付勢されて設けられ、
前記ロッドと前記ロック部との相対的な回動により、前記ロッドの係合部に対する前記ロック部の係合駒の係合が解除されることを特徴とする車両用安全装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両用安全装置であって、
前記係合部及び前記係合駒には、互いに係合可能な凹凸が形成されていることを特徴とする車両用安全装置。
【請求項1】
車体に対して後端側が回動可能に連結され、車両のエンジンルームを覆った状態にて先端側が車体に係止されるフードに設けられ、障害物の検知により前記フードの後端近傍における裏面をアクチュエータによって突き上げて所定量持ち上げる車両用安全装置であって、
前記フードの後端と前記車体とを連結する連結具が、前記アクチュエータによる前記フードの突き上げにより伸長可能とされ、
前記連結具は、ロッドと、このロッドが挿通される挿通孔を有し、この挿通孔に挿通された前記ロッドを引き抜きのみ可能に係合してロックするロック部とを備え、これらロッドとロック部とを、ロッドの軸線を中心として相対的に回動させることにより、前記ロック部による前記ロッドのロック状態が解除可能とされていることを特徴とする車両用安全装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用安全装置であって、
前記ロッドには、周方向の一部に、長手方向へわたって係合部が形成され、前記ロック部には、前記ロッドの係合部に係合可能な係合駒が前記ロッドに向かって付勢されて設けられ、
前記ロッドと前記ロック部との相対的な回動により、前記ロッドの係合部に対する前記ロック部の係合駒の係合が解除されることを特徴とする車両用安全装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両用安全装置であって、
前記係合部及び前記係合駒には、互いに係合可能な凹凸が形成されていることを特徴とする車両用安全装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−264558(P2006−264558A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−87139(P2005−87139)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000004640)日本発条株式会社 (1,048)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000004640)日本発条株式会社 (1,048)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
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