説明

車両用気圧制御空調装置

【課題】車両用気圧制御にふさわしい空調装置を提供する。
【解決手段】気密構造を有する車室内の気圧を制御する車両用気圧制御空調装置であって、車室内の空気中の状態を測定する車室内空気状態センサと、外気の状態を測定する外気状態センサと、吸気した外気を前記車室内に取り込む過給送風機と、前記車室内の空気の一部を外部に排出する排気可動ダンパーと、前記車室内空気状態センサと前記外気状態センサとの測定結果に基づいて、前記過給送風機、前記排気可動ダンパーとを制御する制御部とを有し、前記車室内の空気の圧力の低下を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、鉄道車両などの車室内の気圧を制御する空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
気象条件により低気圧が通過する場合、車両が高速移動することでベンチュリー効果が起こる場合、標高が変化する場合、トンネルを通過する場合、など車両の車室内の気圧低下が起こることが知られている。そのような気圧低下の状態では、運転手(運転士)の思考能力、判断能力を含む心身能力の低下により、判断の遅れ、操作ミス、居眠りなどを誘い、事故の発生に結びつく可能性がある。
また、同乗者や乗客に快適な車内環境を提供するためにも、低気圧状態を避けて、気圧を標準気圧に維持することが望ましい。
【0003】
特許文献1には、住宅の室内気圧調整システムが開示されている。室内の気圧の調整を可能とし、気圧の変動や天候の変化に関わらず、屋内全体や特定の居室の気圧を高気圧に保つものである。
特許文献2には、車両用空調装置が開示されている。車室内の気圧の変化により乗員が不快を感じることを防止することが可能な車両用空調装置である。
特許文献3には、居眠り運転防止装置が開示されている。車両の室内の空間を空気調和することによりドライバーの居眠り運転状態を防止する装置であり、車室内の気圧を検出し、しきい値以下ならば外気を導入するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−071177号公報
【特許文献2】特開2004−276883号公報
【特許文献3】特開平06−191261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の発明者は、車室内の気圧を標準状態で維持する構成を提供すべく、いくつかの点における提案をするものである。
本発明は、車両用気圧制御にふさわしい空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明の車両用気圧制御空調装置は以下の構成を有する。
気密構造を有する車室内の気圧を制御する車両用気圧制御空調装置であって、車室内の空気中の状態を測定する車室内空気状態センサと、外気の状態を測定する外気状態センサと、外気を前記車室内に取り込む過給送風機と、前記車室内の空気の一部を外部に排出する排気可動ダンパーと、前記車室内空気状態センサと前記外気状態センサとの測定結果に基づいて、前記排気可動ダンパー及び前記過給送風機とを制御する制御部とを有し、前記車室内の空気の圧力の低下を防止するものである。
【0007】
また、吸気した外気の温度を調整する温度調整ユニットと、該温度調整ユニットに前記車室内の空気を循環させる内気循環可動ダンパーと、をさらに有し、前記制御部が、前記車室内空気状態センサの測定結果にしたがって前記排気可動ダンパーと前記内気循環可動ダンパーとの開閉を制御するとともに前記過給送風機の能力を制御して、前記温度調整ユニットのエネルギー消費を抑えるものとすることができる。なお、車内の空気を循環させる送風機を、別途単独で空調経路内に設置することでも可能である。
【0008】
前記車両の窓またはドアの開閉操作を検知する窓・ドア開閉操作検知装置と、前記制御部の制御に従い前記車両の窓及びドアの開閉操作をロックする窓・ドア開閉ロック装置とをさらに有し、前記制御部は、前記窓・ドア開閉操作検知装置が、窓またはドアの開閉操作を検知すると、前記車室内空気状態センサの測定結果と前記外気状態センサの測定結果又は車室内と車外の圧力差を検知する機構(隔壁に設けた圧力差センサ)の結果に従い、内外の気圧差が所定の大きさ以下になるまで前記排気可動ダンパー及び前記過給送風機とを制御し、それまでは前記窓・ドア開閉ロック装置を働かせるものとすることができる。
【0009】
前記制御部は、前記車両が運用される環境に応じた車内の気圧に制御することが望ましい。
【0010】
前記制御部は、長期間にわたり低気圧状態が続く場合には、人体が低気圧状態に順応する度合いを考慮して車内の設定圧力を調整することが望ましい。
【0011】
気圧低下の事実を当該車両の運転手に知らせ警告を与える気圧低下警告装置をさらに有し、前記制御部は、当該気圧低下警告装置により、運転手に警告を与えることが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の構成によれば、次のような効果が期待できる。
1.運転手(運転士)の心身能力の低下を防止する。
2.同乗者や乗客の環境を快適に保つ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る車両用気圧制御空調装置の主要な構成を示す図である(実施例1)。
【図2】温度調整ユニットとの結合をした実施例を示す図である(実施例2)。
【図3】窓・ドア開閉ロック装置との結合をした実施例を示す図である(実施例3)。
【図4】高地などの環境に応じた制御をする実施例を示す図である(実施例4)。
【図5】低気圧状態が続いた履歴に基づいて気圧を調整する実施例を示す図である(実施例5)。
【図6】気圧低下警告装置を設けた実施例を示す図である(実施例6)。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を説明する。
車体の室内を気密構造とし、車体外部より可動式のダンパー(給気可動ダンパー)を経て大気を取り入れ(又は走行風を取り入れ)、フィルターを通過させたのち、(過給のできる)送風機を経て、熱交換器(ヒーターユニット・冷却ユニット)を通過させ、車内に供給する。但し、フィルターや送風機またはヒーターユニット及び冷却ユニットの配置は、順序にこだわらない。また、熱交換器などを経た後に外気と混合する方法でもよい。
車両の室内、または室内及び車外に大気の圧力を測定するセンサーを設置し、給気可動ダンバーと排気可動ダンバーの操作により、または送風機の能力を可変することにより、車内の空気の圧力を常に標準気圧に維持する。または過給能力や車体の強度に応じて標準気圧に近づける。
人体に影響のない程度の、標準気圧以上の高気圧状態でもよい。
なお、自動車の場合には、通常は上記給気可動ダンパーを設置するのに対し、鉄道車両の場合には、給気可動ダンパーを省略することもできる。
【0015】
常に気圧の低い高地で使用する場合には、大気圧力の変化を車外のセンサーで監視し、その環境に見合った、圧力となるように自動的に調整する。または手動で標高を入力することにより設定する。
【0016】
外気を空調ユニットで温度調整時、車内の人間の呼吸などによる空気の汚れをセンサーで監視し、排気可動ダンバー及び給気可動ダンパー開閉度制御並びに、車内循環の可動ダンパー開閉制御、または送風機の能力を制御することで、車内の調和された空気を無駄に排出しない。それにより大きな動力を消費する冷媒の圧縮機の作動を抑え省エネを図る。
【0017】
室内が加圧状態では、窓ガラスが窓枠に押し付けられていて、開けることが困難になる。またドアを開ける場合に、勢いよく開いてしまう危険性がある。
それを防ぐため、例えばパワーウインドウの場合に窓をあけるスイッチ操作を検知し、ドアの場合にドアノブに手をかける動作を検知し、それを引き金として車内と車外の圧力を比較し、圧力差をなくしてから窓あけまたはドア開けが作動する構造とする。圧力差が所定の大きさある場合には開かない構造とすることもできる。
【0018】
ドアの場合には、開放側に速度制御する、油圧ダンパーなどの緩衝装置を設けることもできる。
開放側への速度制御、油圧ダンパーなどの緩衝装置を設けることは、後方から強風が吹いている場合に、急激にドアが開くことを防止する効果も期待できる。
【0019】
鉄道車両の昇降口のドアを開ける場合は、基本的に駅に停車して、ドアを開く場合のみを考慮すればよいから、車両の走行速度が設定した速度以下になった場合に、加圧状態を解除することで対応できる。
乗務員の手動操作による加圧状態の解除も可能である。圧力差がある場合にはドアが開かないこととする制御をすることが安全管理上望ましい。
【0020】
次に、図1から図6までを参照しつつ、実施例1から実施例6までについて説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明に係る車両用気圧制御空調装置の主要な構成を実施例1について示す図である。図1(a)は、自動車の外観を示す。右が前方である。ここでは、乗用車を例に挙げた。トラックなどの商用車、工事車両、鉄道車両であってもよい。
【0022】
図1(b)は、車室内に車両用気圧制御空調装置を施す場合の全体構成を示す図である。車室1は、気密度の高いものとして構成される。ドア・窓(図1においては描くのを省略してある。)などの外気との出し入れがなされる部分では、閉じた状態における気密度を高くする。
【0023】
車室1には、外気を取り入れるダクトである給気ダクト20及び車室1内の空気を外部に排出するダクトである排気ダクト25が車室1と同様に気密度の高いものとして設けられる。給気ダクト20の外気取り入れ口付近には、給気可動ダンパー21が設けられ、排気ダクト25には排気可動ダンパー24が設けられる。これらの二つの可動ダンパーは、モーターを駆動することなどにより開閉度を制御可能なダンパーであり、閉まっている状態では気密度が車室1と同様に高いものである。また、これらの二つの可動ダンパーは、単に開け閉めだけでなく、開き具合を段階的に(又は連続的に)調整できるものが望ましい。
【0024】
車室1内には車室内状態センサ11が設けられ、給気ダクト20の外気取り入れ口付近には、外気状態センサ12が設けられる。これらのセンサは、少なくとも気圧を検知できるものである。そのほかに酸素濃度、二酸化炭素濃度などを検知するものであることが望ましい。
【0025】
給気ダクト20の途中には、エアフィルター32と過給送風機31とが設けられ、給気可動ダンパー21が開いている状態において、エアフィルター32を介して取り込まれた外気は、過給送風機31によって車室1内に送り込まれる。給気可動ダンパー21の開閉、排気可動ダンパー24の開閉、過給送風機31の動作は、制御部90の制御によりなされる。すなわち、車室内空気状態センサ11が車室内1の気圧を監視し、それが標準気圧よりも低下したことを検知すると、制御部90は、それに基づいて給気可動ダンパー21を開き、過給送風機31を動作させる。このとき、外気状態センサ12により計測された外気圧がどれだけであるかをも参照し、また過給送風機31の能力の限界をも考慮して、制御部90は、給気可動ダンパー21の開き具合を調整する。車室1内の気圧が標準状態に戻ると、制御部90は、給気可動ダンパー21を閉めて、過給送風機31を停止させる。また、運転手(運転士)、同乗者の呼吸などにより車室内の空気中の二酸化炭素濃度が高まり、酸素濃度が低くなることを防止するために、過給送風機31を運転しつつ、排気可動ダンパー24を若干開ける制御も必要となる。
【実施例2】
【0026】
図2は、温度調整ユニットとの結合をした実施例2を示す図である。実施例1と共通の要素については、同一の符号をもって示してある。異なる部分について、説明する。実施例2にあっては、車室1内の空気を過給送風機31の前面に循環させる内気循環ダクト23を設け、その内部には、内気循環可動ダンパー22を設けた。また、温度調整ユニット30を過給送風機31と車室1との間に設けた。内気循環可動ダンパー22は、給気可動ダンパー21と同様の機能をもつダンパーであり、給気可動ダンバー21が開くときには閉じているように制御部90により制御される。また、内気循環可動ダンパー22が開くときには、給気可動ダンパー21は閉じるように制御部90により制御される。
【0027】
温度調整ユニット30は、空気の温度を調整するものであり、熱交換器、エバポレータ、ヒーターユニットなどにより構成される。制御部90により、温度調整ユニット30、過給送風機31、内気循環可動ダンパー22、給気可動ダンパー21を制御することにより、車室1内の空気の温度を効率的に、またエネルギー消費を抑えつつ、温める、または冷やすことが可能となる。
【実施例3】
【0028】
図3は、窓・ドア開閉ロック装置との結合をした実施例3を示す図である。実施例1と共通する要素については、同一の符号をもって示してある。実施例1と異なるのは、運転手または同乗者が窓またはドアの開閉操作をしようとすることを検知して、制御部90に知らせる窓・ドア開閉操作検知装置41と、制御部90により制御され窓またはドアの開閉操作をロックする窓・ドア開閉ロック装置42とを設けたものである。車室内1と外気圧との差が所定の値よりも大きい時には、窓やドアを開け閉めすることに危険が伴う場合がある。そこで、車室内空気状態センサ11による気圧と外気状態センサ12による気圧との差が所定値以上ある場合に、窓・ドア開閉操作検知装置41が運転手または同乗者の窓・ドア開閉操作を検知すると、制御部90はその窓・ドアの開閉がすぐにはできないように窓・ドア開閉ロック装置42を働かせる。それとともに、排気可動ダンパー24、給気可動ダンパー21、過給送風機31の制御をすることにより、車室1内の気圧を外気圧に近づける。内外の気圧差が所定値以下になると窓・ドア開閉ロック装置42のロック状態を制御部90が解除して、窓またはドアを開閉可能となる。
【実施例4】
【0029】
図4は、高地などの環境に応じた制御をする実施例4を示す図である。図4(b)にその主な構成を示す。実施例1と共通要素については同一符号を用いてある。異なるのは、高度計13を有する点である。ここで、高度計13は、当該車両が現在存在する場所の高度を測定する機器である。例えば、既知の高度の場所から車体の傾斜を連続的に測定し、走行距離について積分することにより高度を算出する高度計が考えられる。また、GPS装置などにより緯度と経度を求め、テーブルを参照してその場所の高度を求めるものであってもよい。最も簡単には、気圧を測定してそれを高度に換算するものとすることができる。
【0030】
図4(a)は、制御部90をいわゆるマイクロコンピュータ(処理装置99)により構成する場合について、その構成を示したものである。処理装置99のバスには、当該処理装置99の作業領域であるメモリ98、当該処理装置99のプログラムを記憶するプログラム記憶装置97、外部周辺装置とのやりとりをするためのインタフェース部(図示を省略)、高度履歴記録装置91が設けられる。処理装置99は、車両が高地を旅行している際など、高度に見合った処理をするように働く。高地を旅行しているにも関わらず、低地と同様の処理をしていたのでは、エネルギー消費が大きくなりすぎる。また、長い時間高地にいる場合には、ある程度、人間の順応によりカバーできると考えられる。したがって、ある程度長い時間、高地を旅行している場合には、標準気圧を低い側にシフトさせることにより、エネルギー消費を抑える。
高地を旅行する場合だけでなく、高地に居住する人が車両を利用する場合も同様である。
この車両が、ナビゲータを備えている場合には、そのナビゲータシステムと連動させて、目的地に至るまでに通過する道路の高度をあらかじめ予測し、それに見合った標準気圧の設定をすることもできる。
【実施例5】
【0031】
図5は、低気圧状態が続いた履歴に基づいて気圧を調整する実施例5を示す図である。図5(b)に示すように、ハードウェア構成のほとんどが図1に示す実施例1と共通であり、共通要素については同一符号を用いてある。図5(a)は、制御部90の構成を詳しく示している。図4(a)と共通要素については、同一符号を用いてある。実施例5にあっては、気圧履歴記録装置92が設けられ、車室内空気状態センサ11により測定された気圧を所定の時間間隔で記録する。また、気圧順応データ記録装置93が設けられ、どれだけの気圧の状態がどれだけの時間続いたら、標準的な人間がそれに順応できるかを対応付ける情報が記録されている。処理装置99は、気圧履歴記録装置92に記録された情報に基づいて、気圧順応データ記録装置93の情報を参照して車室1内の空気を保つべき気圧(標準気圧)をシフトさせる。これにより、過給送風機31の運転時間を短くし、エネルギー消費を抑えることができる。
【実施例6】
【0032】
図6は、気圧低下警告装置61を設けた実施例6を示す図である。運転手が気圧の低下の事実を知ることは事故防止の上で重要なことである。運転手が見やすい位置にランプの点灯により気圧の低下の事実、過給送風機の運転の事実などを知らせることとするのが実施例6であり、そのための装置が気圧低下警告装置である。最も簡単には、ランプの点灯、消滅によりそれを知らせることができる。車室内外の気圧を数値化したデータ、保持すべき気圧値として現在設定されている値などの数値を液晶画面などで運転手にわかるように表示することとしてもよい。さらに、各可動ダンパーの開閉度、温度調整ユニットの状態、車室内外の温度などをあわせて表示することとしてもよい。、
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、自動車の車両、工事用の作業車両、鉄道車両、など車両一般の車室内の空調装置に利用可能である。運転室内に利用可能である。また、客室にも利用可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 車室
10 車両用気圧制御空調装置
11 車室内空気状態センサ
12 外気状態センサ
13 高度計
20 給気ダクト
21 給気可動ダンパー
22 内気循環可動ダンパー
23 内気循環ダクト
24 排気可動ダンパー
25 排気ダクト
30 温度調整ユニット
31 過給送風機
32 エアフィルター
41 窓・ドア開閉操作検知装置
42 窓・ドア開閉ロック装置
61 気圧低下警告装置
90 制御部
91 高度履歴記録装置
92 気圧履歴記録装置
93 気圧順応データ記録装置
97 プログラム
98 メモリ
99 処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気密構造を有する車室内の気圧を制御する車両用気圧制御空調装置であって、
車室内の空気中の状態を測定する車室内空気状態センサと、
外気の状態を測定する外気状態センサと、
外気を前記車室内に取り込む過給送風機と、
前記車室内の空気の一部を外部に排出する排気可動ダンパーと、
前記車室内空気状態センサと前記外気状態センサとの測定結果に基づいて、前記過給送風機及び前記排気可動ダンパーとを制御する制御部とを有し、前記車室内の空気の圧力の低下を防止する車両用気圧制御空調装置。
【請求項2】
請求項1に記載した車両用気圧制御空調装置であって、
外部から吸気した空気の温度を調整する温度調整ユニットと、
該温度調整ユニットに前記車室内の空気を循環させる内気循環ダクトと、
該内気循環ダクト内に設けられ、該内気循環ダクトの開閉を行う内気循環可動ダンパーと、
をさらに有し、
前記制御部が、前記車室内空気状態センサの測定結果にしたがって前記排気可動ダンパーと前記内気循環可動ダンパーの開閉を制御するとともに前記過給送風機の能力を制御して、前記温度調整ユニットのエネルギー消費を抑えることを特徴とする車両用気圧制御空調装置。
【請求項3】
請求項1に記載した車両用気圧制御空調装置であって、
前記車両の窓またはドアの開閉操作を検知する窓・ドア開閉操作検知装置と、
前記制御部の制御に従い前記車両の窓及びドアの開閉操作をロックする窓・ドア開閉ロック装置と
をさらに有し、
前記制御部は、前記窓・ドア開閉操作検知装置が、窓またはドアの開閉操作を検知すると、前記車室内空気状態センサの測定結果と前記外気状態センサの測定結果とに従い、内外の気圧差が所定の大きさ以下になるまで前記過給送風機とを制御し、それまでは前記窓・ドア開閉ロック装置を働かせることを特徴とする車両用気圧制御空調装置。
【請求項4】
請求項1に記載した車両用気圧制御空調装置であって、
前記制御部は、前記車両が運用される環境に応じた車内の気圧に制御することを特徴とする車両用気圧制御空調装置。
【請求項5】
請求項1に記載した車両用気圧制御空調装置であって、
前記制御部は、長期間にわたり低気圧状態が続く場合には、人体が低気圧状態に順応する度合いを考慮して車内の設定圧力を調整することを特徴とする車両用気圧制御空調装置。
【請求項6】
請求項1に記載した車両用気圧制御空調装置であって、
気圧低下の事実を当該車両の運転手に知らせ警告を与える気圧低下警告装置
をさらに有し、
前記制御部は、当該気圧低下警告装置により、運転手に警告を与えることを特徴とする車両用気圧制御空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−116404(P2012−116404A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269557(P2010−269557)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(507125745)有限会社BSM (2)
【Fターム(参考)】