説明

車両用空気調和装置

【課題】アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる装置を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高い車両用空気調和装置を提供する。
【解決手段】冷凍サイクル1の低圧側に、エバポレータ5とこのエバポレータ5の下流に直列接続された蓄冷用熱交換器6とが設けられ、車室内に導く送風の送風路10にエバポレータ5が配置され、エバポレータ5内の冷媒と送風との間で熱交換し、送風路10のエバポレータ5より送風下流に蓄冷用熱交換器6が配置され、蓄冷用熱交換器6内の冷媒と送風との間で熱交換し、エバポレータ5より飛散し、蓄冷用熱交換器6の外周に付着した凝縮水を凍結させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両エンジンの停止とともに冷凍サイクルの循環が停止される車両(いわゆるアイドルストップ車両)に搭載されて好適な車両用空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の車両用空気調和装置としては、特許文献1に開示されたものがある。この車両用空気調和装置100は、図16に示すように、冷凍サイクル101を備えている。この冷凍サイクル101は、冷媒を圧縮するコンプレッサ102と、このコンプレッサ102から吐出された高圧冷媒を放熱するコンデンサ103と、このコンデンサ103を通過した冷媒を減圧する減圧手段104と、この減圧手段104で減圧された冷媒を蒸発させて車室内に導く空気を冷却するエバポレータ105と、このエバポレータ105の下流に設けられた蓄冷用熱交換器106と、この蓄冷用熱交換器106からの冷媒を一時的に溜め、ガス冷媒のみをコンプレッサ102に送出するアキュムレータ107とを備えている。冷凍サイクル101には、エバポレータ105の入口側とアキュムレータ107の液冷媒貯留室107aとの間を連通する循環路108が付設され、この循環路108には逆止弁109と電動ポンプ110が設けられている。
【0003】
エバポレータ105は、車室内に導く送風の送風路111内に配置されている。エバポレータ105は、エバポレータ105内を通過する冷媒と送風との間で熱交換する。蓄冷用熱交換器106は、送風路111の外に配置されている。蓄冷用熱交換器106は、冷凍サイクル101内の冷媒が通過するチューブ(図示せず)と、このチューブの外周に配置された蓄冷材106bとを備え、チューブ内を通過する冷媒と蓄冷材106bとの間で熱交換することによって蓄冷材106bを冷却する。
【0004】
上記構成において、車両の走行時にはエンジン115の駆動力を受けてコンプレッサ102が駆動し、コンプレッサ102の駆動によって冷凍サイクル101内を冷媒が循環する。冷凍サイクル101内を循環する冷媒は、エバポレータ105で送風と熱交換して送風を冷却し、これによって車室内に冷風が吹き出される。又、冷凍サイクル101内を循環する冷媒は、蓄冷用熱交換器106で蓄冷材106bと熱交換し、これによって蓄冷材106bに蓄冷される。
【0005】
信号等で車両のエンジン115が停止(アイドルストップ)してコンプレッサ102も駆動停止されると、コンプレッサ102の駆動停止によって冷凍サイクル101内を冷媒が循環しなくなる。すると、代わりに電動ポンプ110が駆動され、冷凍サイクル101の低圧側と循環路108内を冷媒が循環する。これによって、アキュムレータ107からの液冷媒がエバポレータ105に供給され、エバポレータ105で蒸発したガス冷媒が蓄冷用熱交換器106の蓄冷熱を利用して冷却、液化されるため、エバポレータ105への液冷媒の供給がしばらく継続される。これによって、アイドルストップ時でも、車室内への冷風吹出温度の上昇が抑えられ、乗員の冷房感を損なうことがない。
【0006】
また、他の従来例として特許文献2に開示されたものがある。この車両用空気調和装置は、図17に示すように、冷凍サイクルの構成部品であるエバポレータ130を備え、このエバポレータ130は、車室内に導く送風が通過する送風路131に配置されている。送風路131のエバポレータ130より送風下流には、蓄冷用熱交換器132が配置されている。蓄冷用熱交換器132は、図18に詳しく示すように、蓄冷材132aを内臓する保冷器132bと、この保冷器132b内に配置され、エバポレータ130から分岐された配管132cとを備えている。
【0007】
上記構成において、車両の走行時にはエンジン(図示せず)の駆動力を受けてコンプレッサ(図示せず)が駆動し、コンプレッサの駆動によって冷凍サイクル内を冷媒が循環する。冷凍サイクル内を循環する冷媒は、エバポレータ130で送風と熱交換して送風を冷却し、これによって車室内に冷風が吹き出される。又、冷凍サイクル内を循環する冷媒は、蓄冷用熱交換器132で保冷器132bの蓄冷材132aと熱交換し、これによって保冷器132bに蓄冷される。
【0008】
信号等で車両のエンジン(図示せず)が停止(アイドルストップ)してコンプレッサも駆動停止されると、コンプレッサの駆動停止によって冷凍サイクル内を冷媒が循環しなくなる。すると、エバポレータ130では冷媒と送風が熱交換しなくなる。しかし、蓄冷された保冷器132bと送風路131を通過する送風との間で熱交換がしばらく続く。これによって、アイドルストップ時でも、車室内への冷風吹出温度の上昇が抑えられ、乗員の冷房感を損なうことがない。
【特許文献1】特開2004−51077号公報(図7〜図10参照)
【特許文献2】特開2000−318431号公報(図3、図4参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前者の従来例では、通常の冷凍サイクル101に循環路108を付設すると共に、逆止弁109や電動ポンプ110が必要であるため、高コストで、且つ、構造が複雑であるという問題がある。
【0010】
後者の従来例では、蓄冷用熱交換器132は、蓄冷材132aを内蔵した保冷器132bとこれに配策する配管132cとから構成されるため、高コストで、且つ、構造が複雑であるという問題がある。又、蓄冷用熱交換器132の配管132cは、エバポレータ130より分岐された配管、換言すれば、エバポレータ130に並列に接続された配管であるため、冷凍サイクルの運転時にはエバポレータ130内の冷媒圧力と蓄冷用熱交換器132内の冷媒圧力がほぼ同じとなる。ここで、エバポレータ130内の冷媒圧力は、エバポレータ130が凍結(詳細にはエバポレータ130に付着した凝縮水が凍結)しないように設定されるため、蓄冷能力が低いという問題がある。更に、蓄冷用熱交換器132の配管132cとエバポレータ130は並列接続であるため、冷媒の流れる割合は、双方の通路抵抗に依存する。つまり、エバポレータ130内の通路抵抗よりも蓄冷用熱交換器132の配管132c内の通路抵抗よりが大きいと、冷媒が蓄冷用熱交換器132側にあまり流れず、蓄冷能力が低下する。
【0011】
従って、後者の従来例の蓄冷用熱交換器132は、蓄冷を確実に行うことができず、しかも、その蓄冷能力が低いという問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる装置を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高い車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成する請求項1の発明は、冷凍サイクルの低圧側に、エバポレータと前記エバポレータの下流に直列接続された蓄冷用熱交換器とが設けられ、車室内に導く送風の送風路にエバポレータが配置され、エバポレータ内の冷媒と送風との間で熱交換し、送風路のエバポレータより送風下流に蓄冷用熱交換器が配置され、蓄冷用熱交換器内を通過する冷媒と前記送風路を通過する送風との間で熱交換することを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用空気調和装置であって、蓄冷用熱交換器の下流の空気温度を検知する第1空気温度検知手段を有し、第1空気温度検知手段の検知温度を用いて車室内への吹出空気温度を調整することを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1記載の車両用空気調和装置であって、蓄冷用熱交換器の下流の空気温度を検知する第1空気温度検知手段と、エバポレータの下流直後の空気温度を検知する第2空気温度検知手段とを有し、第2空気温度検知手段の検知温度を用いて冷凍サイクルを制御し、第1空気温度検知手段の検知温度を用いて吹出空気温度を調整することを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用空気調和装置であって、蓄冷用熱交換器は、押し出しチューブであることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4記載の車両用空気調和装置であって、押し出しチューブは、その外周面に凹凸部が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の車両用空気調和装置であって、冷凍サイクルの前記エバポレータと前記蓄冷用熱交換器との間には、冷媒を減圧する絞り手段が設けられたことを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明は、請求項6記載の車両用空気調和装置であって、絞り手段は、電子膨張弁であることを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の車両用空気調和装置であって、冷凍サイクルには、冷媒が蓄冷用熱交換器をバイパスするバイパス通路が設けられ、冷媒を蓄冷用熱交換器に流したり、バイパス通路に流したりできるよう構成されたことを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の車両用空気調和装置であって、冷凍サイクルは、蓄冷用熱交換器の冷媒出口でスーパーヒート制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明によれば、車両の走行時には、冷凍サイクルを冷媒が循環する。冷凍サイクル内を循環する冷媒は、エバポレータで送風と熱交換して送風を冷却し、これによって車室内に冷風が吹き出される。又、送風がエバポレータ及び蓄冷用熱交換器を通過する際に送風より凝縮水が発生し、発生した凝縮水が飛散し、その内の一部が送風路の下流に配置されている蓄冷用熱交換器に付着する。この付着した凝縮水が蓄冷用熱交換器の吸熱によって冷却され(通常では凍結され)、蓄冷用熱交換器は冷却された凝縮水という形態で蓄冷する。
【0023】
車両が信号等で停止されると、アイドルストップによって冷凍サイクルを冷媒が循環しなくなる。すると、エバポレータで冷媒が送風を冷却しなくなるが、蓄冷用熱交換器に付着した凝縮水は十分に冷却されたものであるため送風をしばらくの間冷却する。これによって、アイドルストップ時でも、車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができ、乗員の冷房感を損なうことがない。
【0024】
蓄冷用熱交換器は、冷凍サイクル上ではエバポレータの下流に直列接続され、送風路上ではエバポレータの下流に配置され、しかも、凝縮水の冷却によって蓄冷するため、低コストで、且つ、簡易な構造で構成できる。又、冷凍サイクル上では、蓄冷用熱交換器がエバポレータの下流に直列接続されるため、エバポレータの内部圧力より蓄冷用熱交換器の内部圧力が少なくとも冷媒通路抵抗分だけ低くなるため、従来のようにエバポレータに並列接続した場合に比べて蓄冷能力が高くなる。更に、冷凍サイクル上では、蓄冷用熱交換器がエバポレータの下流に直列接続されるため、エバポレータを通過した冷媒が常に蓄冷用熱交換器内を通過するため、確実に蓄冷することができる。
【0025】
以上より、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる装置を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高い車両用空気調和装置を提供できる。
【0026】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、送風路を通過する送風は、エバポレータと蓄冷用熱交換器の双方で冷却されるが、その双方で冷却されミックスされた後の空気温度を第1空気温度検知手段によって検知し、この第1空気温度検知手段の検知温度に基づいて吹出空気温度を制御するため、吹出空気温度を正確、且つ、容易に制御できる。特に、蓄冷用熱交換器によって過冷却された送風が車室内に吹き出すのを防止できる。
【0027】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、エバポレータの通過直後の空気温度を第2空気温度検知手段によって検知するため、エバポレータを凍結させることなく、吹出空気温度を正確、且つ、容易に制御できる。
【0028】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、蓄冷用熱交換器の加工が容易であるため、更に低コスト化を図ることができる。
【0029】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明の効果に加え、エバポレータより飛散した凝縮水が蓄冷用熱交換器の凹凸部の凹部に入り込むことによって付着し易く、且つ、凹部に一旦入り込んだ凝縮水は飛散し難く、この相乗効果によって多量の凝縮水が付着するため、蓄冷能力が向上する。
【0030】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、蓄冷用熱交換器内の冷媒圧力を絞り手段によってエバポレータ内より低くできることから、エバポレータの凍結を防止しつつ、蓄冷用熱交換器内の冷媒圧力を付着した凝縮水を凍結させるような圧力とすることができるため、蓄冷性能が向上する。
【0031】
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、蓄冷用熱交換器内の冷媒圧力を付着した凝縮水を確実に凍結させるような蒸発圧力にすることができる。
【0032】
請求項8の発明によれば、請求項1〜請求項7の発明の効果に加え、蓄冷用熱交換器による蓄冷が必要ない場合には、エバポレータを通過した冷媒をバイパス通路に流すことによって、エバポレータ内の冷媒圧力を凝縮水の凍結限界となる低圧とすることができるため、最大冷房能力を向上させることができる。
【0033】
請求項9の発明によれば、請求項1〜請求項8の発明の効果に加え、蓄冷用熱交換器に冷媒が流れるまでのドライアウトを防止することができるため、確実に蓄冷することができる。又、コンプレッサに液冷媒が流入しないため、コンプレッサの液圧縮を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0035】
(第1実施形態)
図1〜図4は本発明の第1実施形態を示し、図1は車両用空気調和装置の概略構成図、図2は蓄冷用熱交換器の押し出しチューブの断面図、図3は送風路を通過する送風とその温度検知位置を示す図、図4はP−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【0036】
図1に示すように、車両用空気調和装置A1は、冷凍サイクル1を備えている。この冷凍サイクル1は、冷媒を圧縮するコンプレッサ2と、このコンプレッサ2から吐出された高圧冷媒を放熱するコンデンサ3と、このコンデンサ3を通過した冷媒を減圧する減圧手段4と、この減圧手段4で減圧された冷媒を蒸発させて車室内に導く空気を冷却するエバポレータ5と、このエバポレータ5の下流に接続された蓄冷用熱交換器6とを備え、これらが各配管7a〜7eで接続されている。
【0037】
コンプレッサ2は、車両エンジン(図示せず)によって駆動される。車両エンジンは、信号等によってアイドル状態になると、停止される(アイドルストップ)。従って、アイドルストップ時にはコンプレッサ2の駆動も停止される。
【0038】
エバポレータ5は、車室内に導く送風の送風路10内に配置されている。エバポレータ5は、間隔を置いて配置された複数のチューブ(図示せず)と、隣接するチューブ間に介在されたフィン(図示せず)とを備え、チューブ内部を通過する冷媒とチューブ外部を通過する送風との間で熱交換する。隣接するチューブ間隔、つまり、エバポレータ5内の送風路間隔は、下記する蓄冷用熱交換器6のものに比べて非常に狭く、エバポレータ5を通過する送風はほぼ一様に冷却される。
【0039】
蓄冷用熱交換器6は、送風路10のエバポレータ5の直ぐ下流に配置されている。蓄冷用熱交換器6は、概略円筒状の押し出しチューブ11で、この押し出しチューブ11が交互に折り返されることによって構成されている。折り返しによる押し出しチューブ11の隙間寸法dは、付着した凝縮水の霜付き、凍結が進行しても送風の通過を妨げない程度に設定されている。従って、蓄冷用熱交換器6を通過する空気はほぼ一律に冷却されるのではなく、押し出しチューブ11の近傍を通過した空気が冷却され、押し出しチューブ11より離れた位置を通過した空気はあまり冷却されない。押し出しチューブ11は、図2に詳しく示すように、送風方向の上流側の外周面に凹凸部11aが設けられている。凹凸部11aは、エバポレータ5より凝縮水が入り込むのに適した寸法に設定されている。
【0040】
又、送風路10の蓄冷用熱交換器6の下流には、第1空気温度検知手段である第1サーミスタが配置されている。ここで、図3に示すように、エバポレータ5を通過した送風aは、エバポレータ5でほぼ一律に冷却されるが、上記したように蓄冷用熱交換器6を通過した送風は蓄冷用熱交換器6で冷却されるものと冷却されないものが存在する。そして、エバポレータ5によって冷却された送風a1と、蓄冷用熱交換器6によって更に冷却された送風a2とは、蓄冷用熱交換器6の下流でミックスされるが、そのミックスされた送風a3の温度を第1サーミスタ12が検知する。第1サーミスタ12の検知温度は、制御部(図示せず)に出力される。制御部は、第1サーミスタ12の検知温度に基づきミックスドア(図示せず)、減圧手段4、コンプレッサ2の容量等を制御し、これによって車室内への吹出空気温度を調整する。
【0041】
上記構成において、車両の走行時には、エンジン(図示せず)の駆動力を受けてコンプレッサ2が駆動し、コンプレッサ2の駆動によって冷凍サイクル1を冷媒が循環する。冷凍サイクル1内を循環する冷媒は、エバポレータ5及び蓄冷用熱交換器6で送風と熱交換して送風を冷却し、これによって車室内に冷風が吹き出される。又、送風がエバポレータ5を通過する際に送風より凝縮水が発生し、発生した凝縮水が飛散し、その内の一部が送風路10の下流に配置されている蓄冷用熱交換器6に付着する。この付着した凝縮水が蓄冷用熱交換器6の吸熱によって冷却され(通常では凍結され)、蓄冷用熱交換器6は冷却された凝縮水という形態で蓄冷する。
【0042】
信号等で車両のエンジン(図示せず)が停止(アイドルストップ)してコンプレッサ2も駆動停止されると、コンプレッサ2の駆動停止によって冷凍サイクル1を冷媒が循環しなくなる。すると、エバポレータ5で冷媒が送風を冷却しなくなるが、蓄冷用熱交換器6に付着した凝縮水は十分に冷却されたものであるため送風をしばらくの間冷却する。これによって、アイドルストップ時でも、車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができ、乗員の冷房感を損なうことがない。
【0043】
蓄冷用熱交換器6は、冷凍サイクル1上ではエバポレータ5の下流に直列接続され、送風路10上ではエバポレータ5の下流に配置され、しかも、凝縮水の冷却によって蓄冷するため、低コストで、且つ、簡易な構造で構成できる。又、冷凍サイクル1上では、蓄冷用熱交換器6がエバポレータ5の下流に直列接続されるため、図4に示すように、エバポレータ5の内部圧力より蓄冷用熱交換器6の内部圧力が少なくとも冷媒通路抵抗分だけ低くなるため、従来のようにエバポレータ5に並列接続した場合に比べて蓄冷能力が高くなる。更に、冷凍サイクル1上では、蓄冷用熱交換器6がエバポレータ5の下流に直列接続されるため、エバポレータ5を通過した冷媒が常に蓄冷用熱交換器6内を通過するため、確実に蓄冷することができる。
【0044】
以上より、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる車両用空気調和装置A1を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高いものとなる。
【0045】
蓄冷用熱交換器6の下流の空気温度を検知する第1サーミスタ12を有し、第1サーミスタ12の検知温度を用いて車室内への吹出空気温度を調整するよう構成されている。ここで、送風路10を通過する送風は、エバポレータ5と蓄冷用熱交換器6の双方で冷却されるが、その双方で冷却されミックスされた後の空気温度を第1サーミスタ12によって検知し、この第1サーミスタ12の検知温度に基づいて吹出空気温度を調整するため、吹出空気温度を正確、且つ、容易に制御できる。特に、蓄冷用熱交換器6によって過冷却された送風が車室内に吹き出すのを防止できる。
【0046】
蓄冷用熱交換器6は、押し出しチューブ11であるので、蓄冷用熱交換器6の加工が容易であるため、更に低コスト化を図ることができる。
【0047】
押し出しチューブ11は、その外周面に凹凸部11aが設けられているので、エバポレータ5より飛散した凝縮水が蓄冷用熱交換器6の凹凸部11aの凹部に入り込むことによって付着し易く、且つ、凹部に一旦入り込んだ凝縮水は飛散し難く、この相乗効果によって多量の凝縮水が付着するため、蓄冷能力が向上する。
【0048】
(第2実施形態)
図5及び図6は本発明の第2実施形態を示し、図5は車両用空気調和装置の概略構成図、図6は送風路を通過する送風とその温度検知位置を示す図である。
【0049】
図5及び図6に示すように、この第2実施形態の車両用空気調和装置A2は、前記第1実施形態のものと比較するに、送風路10のエバポレータ5と蓄冷用熱交換器6の間の空気温度を検知する第2空気温度検知手段である第2サーミスタ13が付加されている点のみが相違する。第2サーミスタ13は、第1サーミスタ12と同様に制御部(図示せず)を出力されている。制御部は、エバポレータ5の直後空気温度が3℃未満とならないよう、換言すれば、エバポレータ5で凝縮水の凍結が発生しないよう冷凍サイクルを制御する。
【0050】
他の構成は、前記第1実施形態と同じであるため、重複説明を回避する。又、図5及び図6の同一構成箇所には同一符号を付してその明確化を図る。
【0051】
この第2実施形態においても前記第1実施形態と同様に、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる車両用空気調和装置A2を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高いものとなる。
【0052】
この第2実施形態では、蓄冷用熱交換器6の下流の空気温度を検知する第1サーミスタ12と、エバポレータ5と蓄冷用熱交換器6の間の空気温度を検知する第2サーミスタ13とを有し、第2サーミスタ13の検知温度を用いて冷凍サイクル1を制御し、第1サーミスタ12の検知温度を用いて吹出空気温度を調整するよう構成されている。ここで、送風路10を通過する送風は、エバポレータ5と蓄冷用熱交換器6の双方で冷却されるが、その双方で冷却されミックスされた後の送風a3の温度を第1サーミスタ12によって検知し、この第1サーミスタ12の検知温度に基づいて吹出空気温度を調整するため、吹出空気温度を正確、且つ、容易に制御できる。その上、エバポレータ5の通過直後の送風a1の温度を第2サーミスタ13によって検知するため、エバポレータ5を凍結させることなく、吹出空気温度の制御を行うことができる。つまり、エバポレータ5のチューブやフィンの外面に凝縮水が凍結すると、エバポレータ5を通過する送風量が低下して所望の冷房能力を発揮できない事態が発生するが、このような不具合を防止できる。
【0053】
(第3実施形態)
図7及び図8は本発明の第3実施形態を示し、図7は車両用空気調和装置の概略構成図、図8はP−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【0054】
図7及び図9に示すように、この第3実施形態の車両用空気調和装置A3は、前記第1実施形態のものと比較するに、冷凍サイクル1のエバポレータ5と蓄冷用熱交換器6の間の配管7dに絞り手段である電子膨張弁14が設けられている点が相違する。電子膨張弁14は、エバポレータ5内の冷媒圧力よりも蓄冷用熱交換器6内の冷媒圧力を自由に所望温度に低下させることができる。電子膨張弁14は、制御部(図示せず)によって絞り状態が調整される。
【0055】
他の構成は、前記第1実施形態と同じであるため、重複説明を回避する。又、図7及び図8の同一構成箇所には同一符号を付してその明確化を図る。
【0056】
この第3実施形態においても前記第1実施形態と同様に、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる車両用空気調和装置A3を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高いものとなる。
【0057】
この第3実施形態では、冷凍サイクル1のエバポレータ5と蓄冷用熱交換器6との間には、冷媒を減圧する絞り手段である電子膨張弁14が設けられている。従って、蓄冷用熱交換器6内の冷媒圧力を電子膨張弁14によってエバポレータ5内より低くできることから、エバポレータ5の凍結を防止しつつ、蓄冷用熱交換器6内の冷媒圧力を凝縮水を凍結させるような圧力とすることができるため、蓄冷性能が向上する。
【0058】
絞り手段は、電子膨張弁14にて構成されているので、蓄冷用熱交換器6内の冷媒圧力を凝縮水を確実に凍結させるような蒸発圧力にすることができる。
【0059】
(第4実施形態)
図9及び図10は本発明の第4実施形態を示し、図9は車両用空気調和装置の概略構成図、図10はP−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【0060】
図9及び図10に示すように、この第4実施形態の車両用空気調和装置A4は、前記第3実施形態のものと比較するに、冷凍サイクル1の絞り手段である電子膨張弁14の直ぐ上流と蓄冷用熱交換器6の直ぐ下流とを結ぶバイパス通路15を備えている。このバイパス通路15には電磁弁16が設けられており、この電磁弁16によってバイパス通路15の開閉を行うことができる。電磁弁16の開位置では、冷凍サイクル1の冷媒は流れやすい方に流れることからバイパス通路15側、つまり、蓄冷用熱交換器6をバイパスして流れる。電磁弁16の閉位置では、冷凍サイクル1の冷媒は蓄冷用熱交換器6側を流れる。
【0061】
他の構成は、前記第3実施形態と同じであるため、重複説明を回避する。又、図9及び図10の同一構成箇所には同一符号を付してその明確化を図る。
【0062】
この第4実施形態においても前記第1実施形態と同様に、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる車両用空気調和装置A4を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高いものとなる。
【0063】
この第4実施形態では、冷凍サイクル1には、冷媒が蓄冷用熱交換器6をバイパスするバイパス通路15が設けられ、冷媒を蓄冷用熱交換器6側に流したり、バイパス通路15側に流したりできるよう構成されている。従って、蓄冷用熱交換器6による蓄冷が必要ない場合には、電磁弁16を開位置とする。これによって、エバポレータ5を通過した冷媒をバイパス通路15に流し、エバポレータ5内の冷媒圧力を凝縮水の凍結限界となる低圧とすることができるため、最大冷房能力を向上させることができる。
【0064】
(第5実施形態)
図11及び図12は本発明の第5実施形態を示し、図11は車両用空気調和装置の概略構成図、図12はP−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【0065】
図11及び図12に示すように、この第5実施形態の車両用空気調和装置A5は、前記第1実施形態のものと比較するに、冷凍サイクル1の蓄冷用熱交換器6の直ぐ下流の冷媒温度を検知する感温筒17を備え、この感温筒17によって減圧手段4の減圧状態が調整し、これによってスーパーヒート制御を行っている。つまり、蓄冷用熱交換器6の冷媒出口でスーパーヒート制御を行っている。
【0066】
他の構成は、前記第1実施形態と同じであるため、重複説明を回避する。又、図11及び図12の同一構成箇所には同一符号を付してその明確化を図る。
【0067】
この第5実施形態においても前記第1実施形態と同様に、アイドルストップ時に車室内への冷風吹出温度の上昇を抑えることができる車両用空気調和装置A5を低コストで、且つ、簡易に構成できると共に、アイドルストップ時のための蓄冷が確実に行え、しかも、その蓄冷能力が高いものとなる。
【0068】
この第5実施形態では、冷凍サイクル1は、蓄冷用熱交換器6の冷媒出口でスーパーヒート制御を行っている。従って、蓄冷用熱交換器6に冷媒が流れるまでのドライアウトを防止することができるため、確実に蓄冷することができる。又、コンプレッサ2に液冷媒が流入しないため、コンプレッサ2の液圧縮を防止できる。
【0069】
(蓄冷用熱交換器の変形例)
図13(a)は第1変形例の蓄冷用熱交換器の断面図である。図13(a)に示すように、この第1変形例の蓄冷用熱交換器6Aは、前記第1実施形態と同様に、円筒状の押し出しチューブ11で、この押し出しチューブ11を交互に折り返すことによって構成されたものであるが、前記第1実施形態のものと相違して、その外周面には全域に凹凸部11bが形成されている。
【0070】
この第1変形例においても、エバポレータより飛散した凝縮水が蓄冷用熱交換器6Aの凹凸部11bの凹部に入り込むことによって付着し易く、且つ、凹部に一旦入り込んだ凝縮水は飛散し難く、この相乗効果によって多量の凝縮水が付着するため、蓄冷能力が向上する。
【0071】
図13(b)は第2変形例の蓄冷用熱交換器の断面図である。図13(b)に示すように、この第2変形例の蓄冷用熱交換器6Bは、前記第2実施形態のものと相違して、二重配管の押し出しチューブ11であり、内管と外管の間には蓄冷剤11cが充填されている。
【0072】
この第2変形例では、押し出しチューブ11の外周に付着した凝縮水に蓄冷すると共に蓄冷剤11cにも蓄冷できるため、蓄冷性能が高い。
【0073】
図14(a)、(b)は第3変形例の蓄冷用熱交換器が示され、図14(a)は蓄冷用熱交換器の斜視図、図14(b)は蓄冷用熱交換器の断面図である。
【0074】
図14(a)、(b)に示すように、蓄冷用熱交換器6Cは、偏平長方形状の押し出しチューブ20であり、この押し出しチューブ20が交互に折り返されることによって構成されている。折り返しによるチューブ20の隙間寸法dは、付着した凝縮水の霜付き、凍結が進行しても送風の通過を妨げない程度に設定されている。押し出しチューブ20内には複数の冷媒通路20aが平行に配置されている。
【0075】
図15は第4変形例の蓄冷用熱交換器の斜視図である。図15に示すように、この第4変形例の蓄冷用熱交換器6Dは、前記第3変形例のものと比較するに、隣り合うチューブ20間に直交方向に延びるフィン21が設けられている。このフィン21の間隔は、付着した凝縮水の霜付き、凍結が進行しても送風の通過を妨げない程度に設定されている。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、車両用空気調和装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、蓄冷用熱交換器の押し出しチューブの断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示し、送風路を通過する送風と、その温度検知位置を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態を示し、P−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示し、車両用空気調和装置の概略構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示し、送風路を通過する送風とその温度検知位置を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示し、車両用空気調和装置の概略構成図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示し、P−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示し、車両用空気調和装置の概略構成図である。
【図10】本発明の第4実施態を示し、P−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【図11】本発明の第5実施形態を示し、車両用空気調和装置の概略構成図である。
【図12】本発明の第5実施形態を示し、P−h線上に本実施形態に係る冷凍サイクルの状態を示した図である。
【図13】(a)は第1変形例の蓄冷用熱交換器の断面図、(b)は第2変形例の蓄冷用熱交換器の断面図である。
【図14】(a)は第3変形例の蓄冷用熱交換器の斜視図、(b)は第3変形例の蓄冷用熱交換器の断面図である。
【図15】第4変形例の蓄冷用熱交換器の斜視図である。
【図16】従来例の車両用空気調和装置の構成図である。
【図17】他の従来例の車両用空気調和装置の構成図である。
【図18】他の従来例に係る蓄冷用熱交換器の断面図である。
【符号の説明】
【0077】
A1〜A5 車両用空気調和装置
1 冷凍サイクル
5 エバポレータ
6,6A〜6D 蓄冷用熱交換器
6a,6b 凹凸部
10 送風路
11、20 押し出しチューブ
12 第1空気温度検知手段(第1サーミスタ)
13 第2空気温度検知手段(第2サーミスタ)
14 電子膨張弁(絞り手段)
15 バイパス通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍サイクル(1)の低圧側に、エバポレータ(5)と前記エバポレータ(5)の下流に直列接続された蓄冷用熱交換器(6)とが設けられ、
車室内に導く送風の送風路(10)に前記エバポレータ(5)が配置され、前記エバポレータ(5)内を通過する冷媒と前記送風路(10)を通過する送風との間で熱交換し、
前記送風路(10)の前記エバポレータ(5)より送風下流に前記蓄冷用熱交換器(6)が配置され、前記蓄冷用熱交換器(6)内を通過する冷媒と前記送風路(10)を通過する送風との間で熱交換することを特徴とする車両用空気調和装置(A1)〜(A5)。
【請求項2】
請求項1記載の車両用空気調和装置(A1)であって、
前記蓄冷用熱交換器(6)の下流の空気温度を検知する第1空気温度検知手段(12)を有し、前記第1空気温度検知手段(12)の検知温度を用いて車室への吹出空気温度を調整することを特徴とする車両用空気調和装置(A1)。
【請求項3】
請求項1記載の車両用空気調和装置(A2)であって、
前記蓄冷用熱交換器(6)の下流の空気温度を検知する第1空気温度検知手段(12)と、前記エバポレータ(5)と前記蓄冷用熱交換器(6)の間の空気温度を検知する第2空気温度検知手段(13)とを有し、前記第2空気温度検知手段(13)の検知温度を用いて前記冷凍サイクル(1)を制御し、前記第1空気温度検知手段(12)の検知温度を用いて吹出空気温度を調整することを特徴とする車両用空気調和装置(A2)。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用空気調和装置(A1)〜(A5)であって、
前記蓄冷用熱交換器(6)は、押し出しチューブ(11)、(20)であることを特徴とする車両用空気調和装置(A1)〜(A5)。
【請求項5】
請求項4記載の車両用空気調和装置(A1)〜(A5)であって、
前記押し出しチューブ(11)は、その外周面に凹凸部(11a)、(11b)が設けられていることを特徴とする車両用空気調和装置(A1)〜(A5)。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれかに記載の車両用空気調和装置(A3)、(A4)であって、
前記冷凍サイクル(1)の前記エバポレータ(5)と前記蓄冷用熱交換器(6)との間には、冷媒を減圧する絞り手段(14)が設けられたことを特徴とする車両用空気調和装置(A3)、(A4)。
【請求項7】
請求項6記載の車両用空気調和装置(A3)、(A4)であって、
前記絞り手段(14)は、電子膨張弁(14)であることを特徴とする車両用空気調和装置(A3)、(A4)。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の車両用空気調和装置(A4)であって、
前記冷凍サイクル(1)には、冷媒が前記蓄冷用熱交換器(6)をバイパスするバイパス通路(15)が設けられ、冷媒を前記蓄冷用熱交換器(6)に流したり、前記バイパス通路(15)に流したりできるよう構成されたことを特徴とする車両用空気調和装置(A4)。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれかに記載の車両用空気調和装置(A5)であって、
前記冷凍サイクル(1)は、前記蓄冷用熱交換器(6)の冷媒出口でスーパーヒート制御を行うことを特徴とする車両用空気調和装置(A5)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−52478(P2010−52478A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216942(P2008−216942)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】