説明

車両表面の洗浄と除氷のシステムと方法

車両表面の洗浄と除氷のシステムにおいて使用される液体加熱ユニットであって、液体加熱ユニットは、洗浄流体をリザーバから受け取る入口と少なくとも1つの車両表面を洗浄するために流体を放出する出口とを有する液体加熱アセンブリと、液体加熱アセンブリ内の流体を加熱する少なくとも1つの加熱要素と、液体加熱アセンブリ内に配置された凍結保護要素であって、少なくとも2つの垂直軸方向において変形することができる、変形可能な容器を有する凍結保護要素と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
2006年7月24日付けで出願された「Washer Fluid Heating System」という名称の米国仮特許出願第60/833,056号、2006年7月24日付で出願された「Washer Fluid Heating System」という名称の米国仮特許出願第60/833,115号、及び2006年8月7日付けで出願された「Liquid Heating System」という名称の米国仮特許出願第60/836,734号を引用し、本引用により、これらの明細書の開示内容を本明細書に包含すると共に、特許法規則1.78(a)(4)及び(5)(i)に従って、これらの優先権をここに主張する。
2006年10月19日付で出願された本出願人の同時係属中のPCT特許出願第PCT/IL2006/001209号を引用し、本引用により、この開示内容を本明細書に包含する。
2003年11月3日付けで出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第10/700,141号を引用し、本引用により、この開示内容を本明細書に包含する。2006年12月13日付けで出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第11/610,287号を引用し、本引用により、この開示内容を本明細書に包含する。
2004年6月21日付けで出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第10/477,486号を引用し、本引用により、この開示内容を本明細書に包含する。2005年10月21日付けで出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第10/531,979号を引用し、本引用により、この開示内容を本明細書に包含する。
2005年2月11日付けで出願された本出願人の同時係属中の米国特許出願第10/588,165号を引用し、本引用により、この開示内容を本明細書に包含する。
本出願人又は本譲受人の特許文献91、特許文献104、特許文献105、特許文献106、特許文献107、及び特許文献108を引用し、本引用により、これらの開示内容を本明細書に包含する。
【0002】
本発明は、一般に、車両要素を洗浄又は除氷する場合に使用される液体を加熱する、装置と方法とに関する。
【背景技術】
【0003】
特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19、特許文献20、特許文献21、特許文献22、特許文献23、特許文献24、特許文献25、特許文献26、特許文献27、特許文献28、特許文献29、特許文献30、特許文献31、特許文献32、特許文献33、特許文献34、特許文献35、特許文献36、特許文献37、特許文献38、特許文献39、特許文献40、特許文献41、特許文献42、特許文献43、特許文献44、特許文献45、特許文献46、特許文献47、特許文献48、特許文献49、特許文献50、特許文献51、特許文献52、特許文献53、特許文献54、特許文献55、特許文献56、特許文献57、特許文献58、特許文献59、特許文献60、特許文献61、特許文献62、特許文献63、特許文献64、特許文献65、特許文献66、特許文献67、特許文献68、特許文献69、特許文献70、特許文献71、特許文献72、特許文献73、特許文献74、特許文献75、特許文献76、特許文献77、特許文献78、特許文献79、特許文献80、特許文献81、特許文献82、特許文献83、特許文献84、特許文献85、特許文献86、特許文献87、特許文献88、特許文献89、特許文献90、特許文献91、特許文献92、特許文献93、特許文献94、特許文献95、特許文献96、特許文献97、特許文献98、特許文献99、特許文献100、特許文献101、特許文献102、特許文献103、特許文献104、特許文献105、特許文献106、特許文献107、特許文献108、特許文献109、特許文献110、特許文献111、特許文献112、特許文献113、及び特許文献114の各文献が、当技術分野の現在の状態を表していると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第653,629号明細書
【特許文献2】米国特許第1,636,190号明細書
【特許文献3】米国特許第2,607,944号明細書
【特許文献4】米国特許第3,202,447号明細書
【特許文献5】米国特許第3,203,447号明細書
【特許文献6】米国特許第3,319,891号明細書
【特許文献7】米国特許第3,332,045号明細書
【特許文献8】米国特許第3,446,942号明細書
【特許文献9】米国特許第3,427,675号明細書
【特許文献10】米国特許第3,475,588号明細書
【特許文献11】米国特許第3,632,042号明細書
【特許文献12】米国特許第3,524,044号明細書
【特許文献13】米国特許第3,537,900号明細書
【特許文献14】米国特許第3,643,193号明細書
【特許文献15】米国特許第3,711,679号明細書
【特許文献16】米国特許第3,716,886号明細書
【特許文献17】米国特許第3,747,500号明細書
【特許文献18】米国特許第3,888,412号明細書
【特許文献19】米国特許第3,977,436号明細書
【特許文献20】米国特許第3,979,068号明細書
【特許文献21】米国特許第4,090,668号明細書
【特許文献22】米国特許第4,088,269号明細書
【特許文献23】米国特許第4,106,508号明細書
【特許文献24】米国特許第4,159,026号明細書
【特許文献25】米国特許第4,212,425号明細書
【特許文献26】米国特許第4,253,493号明細書
【特許文献27】米国特許第4,295,111号明細書
【特許文献28】米国特許第4,306,589号明細書
【特許文献29】米国特許第4,403,765号明細書
【特許文献30】米国特許第4,489,863号明細書
【特許文献31】米国特許第4,508,957号明細書
【特許文献32】米国特許第4,524,797号明細書
【特許文献33】米国特許第4,534,539号明細書
【特許文献34】米国特許第4,561,632号明細書
【特許文献35】米国特許第4,574,841号明細書
【特許文献36】米国特許第4,616,780号明細書
【特許文献37】米国特許第4,638,525号明細書
【特許文献38】米国特許第4,690,371号明細書
【特許文献39】米国特許第4,815,662号明細書
【特許文献40】米国特許第4,834,289号明細書
【特許文献41】米国特許第4,877,186号明細書
【特許文献42】米国特許第4,832,262号明細書
【特許文献43】米国特許第4,922,570号明細書
【特許文献44】米国特許第4,946,009号明細書
【特許文献45】米国特許第4,999,550号明細書
【特許文献46】米国特許第5,012,977号明細書
【特許文献47】米国特許第5,034,714号明細書
【特許文献48】米国特許第5,118,040号明細書
【特許文献49】米国特許第5,134,266号明細書
【特許文献50】米国特許第5,141,157号明細書
【特許文献51】米国特許第5,141,160号明細書
【特許文献52】米国特許第5,173,586号明細書
【特許文献53】米国特許第5,203,049号明細書
【特許文献54】米国特許第5,254,083号明細書
【特許文献55】米国特許第5,271,120号明細書
【特許文献56】米国特許第5,318,071号明細書
【特許文献57】米国特許第5,345,968号明細書
【特許文献58】米国特許第5,351,934号明細書
【特許文献59】米国特許第5,354,965号明細書
【特許文献60】米国特許第5,383,247号明細書
【特許文献61】米国特許第5,423,486号明細書
【特許文献62】米国特許第5,467,522号明細書
【特許文献63】米国特許第5,509,606号明細書
【特許文献64】米国特許第5,561,882号明細書
【特許文献65】米国特許第5,636,407号明細書
【特許文献66】米国特許第5,650,080号明細書
【特許文献67】米国特許第5,673,360号明細書
【特許文献68】米国特許第5,711,486号明細書
【特許文献69】米国特許第5,711,487号明細書
【特許文献70】米国特許第5,727,769号明細書
【特許文献71】米国特許第5,762,278号明細書
【特許文献72】米国特許第5,784,751号明細書
【特許文献73】米国特許第5,823,439号明細書
【特許文献74】米国特許第5,881,428号明細書
【特許文献75】米国特許第5,903,953号明細書
【特許文献76】米国特許第5,927,608号明細書
【特許文献77】米国特許第5,944,910号明細書
【特許文献78】米国特許第5,947,348号明細書
【特許文献79】米国特許第5,957,384号明細書
【特許文献80】米国特許第5,965,950号明細書
【特許文献81】米国特許第5,979,796号明細書
【特許文献82】米国特許第5,988,523号明細書
【特許文献83】米国特許第5,988,529号明細書
【特許文献84】米国特許第6,008,474号明細書
【特許文献85】米国特許第6,024,803号明細書
【特許文献86】米国特許第6,029,908号明細書
【特許文献87】米国特許第6,032,324号明細書
【特許文献88】米国特許第6,050,503号明細書
【特許文献89】米国特許第6,082,632号明細書
【特許文献90】米国特許第6,133,546号明細書
【特許文献91】米国特許第6,164,564号明細書
【特許文献92】米国特許第6,155,493号明細書
【特許文献93】米国特許第6,199,587号明細書
【特許文献94】米国特許第6,220,524号明細書
【特許文献95】米国特許第6,223,951号明細書
【特許文献96】米国特許第6,236,019号明細書
【特許文献97】米国特許第6,257,500号明細書
【特許文献98】米国特許第6,281,649号明細書
【特許文献99】米国特許第6,286,174号明細書
【特許文献100】米国特許第6,330,497号明細書
【特許文献101】米国特許第6,781,056号明細書
【特許文献102】米国特許第6,841,739号明細書
【特許文献103】米国特許第6,896,199号明細書
【特許文献104】米国特許第6,615,438号明細書
【特許文献105】米国特許第6,669,109号明細書
【特許文献106】米国特許第6,892,417号明細書
【特許文献107】米国特許第7,108,754号明細書
【特許文献108】米国特許第7,171,716号明細書
【特許文献109】PCT特許出願公開第WO2007/046106号明細書
【特許文献110】PCT特許出願公開第WO2005/076735号明細書
【特許文献111】PCT特許出願公開第WO2004/035358号明細書
【特許文献112】PCT特許出願公開第WO02/092237号明細書
【特許文献113】PCT特許出願公開第WO00/27540号明細書
【特許文献114】PCT特許出願公開第WO98/58826号明細書
【特許文献115】米国特許第6,669,105号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、車両表面を洗浄又は除氷する場合に使用される液体を加熱する、改善された装置と方法とを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムにおいて使用される、液体加熱ユニットが提供され、この液体加熱ユニットは、洗浄流体をリザーバから受け取る入口と少なくとも1つの車両表面を洗浄するために流体を放出する出口とを有する液体加熱アセンブリと、液体加熱アセンブリ内の流体を加熱する少なくとも1つの加熱要素と、液体加熱アセンブリ内に配置された凍結保護要素と、を備え、凍結保護要素は、少なくとも2つの垂直軸方向において変形することができる、変形可能な容器を備える。
【0007】
容器は、内部容積を形成し、内部容積の内側に変形できることが好ましい。或いは、容器は、円筒形の容器を備えることが好ましい。凍結保護要素は、シーリング要素をも備えることが好ましい。
【0008】
凍結保護要素は、柔軟な材料から形成されることが好ましい。或いは、凍結保護要素は、弾性を有する材料で形成されることが好ましい。
【0009】
凍結保護要素は、流体の通過を防止するために機能できることが好ましい。或いは、容器は、3つの垂直軸方向において変形できることが好ましい。
【0010】
本発明の別の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムであって、少なくとも1つの車両表面噴霧器と、リザーバと、洗浄流体をリザーバから受け取る入口と少なくとも1つの車両表面上に噴霧する少なくとも1つの車両表面噴霧器に流体を供給する出口とを有する液体加熱アセンブリと、液体加熱アセンブリ内の流体を加熱する少なくとも1つの加熱要素と、少なくとも1つの車両表面噴霧器、リザーバ、及び流体加熱アセンブリと流体連通状態にあるマニホルドと、を備え、マニホルドは、リザーバと液体加熱アセンブリとを接続する第1の流体流路に沿った入口コンジットと、液体加熱アセンブリと少なくとも1つの車両表面噴霧器とを接続する第2の流体流路に沿った出口コンジットと、入口コンジットと出口コンジットとを接続する接続コンジットと、リザーバから液体加熱アセンブリへ流体を流すように機能する第1の流路に沿って配置された第1の一方弁と、出口コンジットから入口コンジットへ流すように機能する接続コンジットに沿って配置された第2の一方弁と、を備える、車両表面の洗浄と除氷のシステムが提供される。
【0011】
マニホルドはまた、入口コンジットと出口コンジットを接続する追加の接続コンジットと、入口コンジットから出口コンジットへ流体を流すように機能する追加の接続コンジットに沿って配置された第3の一方弁と、を備えることが好ましい。或いは、第1の一方弁は、圧力作動型一方弁である。或いは、第2の一方弁は、圧力作動型一方弁である。或いは、車両表面の洗浄と除氷のシステムはまた、マニホルドの上流であって少なくとも1つの車両表面噴霧器の下流の第2の流体流路に沿って配置された、少なくとも1つの追加の一方弁を備えることが好ましい。
【0012】
マニホルドは、マニホルドの上流で少なくとも1つの車両表面噴霧器の下流の第2の流体流路に沿って配置された、少なくとも1つの追加の一方弁を備える車両と、少なくとも1つの追加の一方弁を含まない車両と、の両方において使用するのに適していることが好ましい。
【0013】
本発明の更に別の好適な実施例によれば、液体入口及び液体出口を形成するハウジングとハウジング内に配設された少なくとも1つの加熱要素とを備える液体ヒーターが提供され、ハウジング及び少なくとも1つの加熱要素は、入口と出口との間に少なくとも1つの液体流路を形成し、少なくとも1つの加熱要素は、少なくとも1つの液体流路に沿ってハウジングを通って流れる液体を加熱するために機能し、少なくとも1つの加熱要素は、回路ボード基板と、回路ボード基板上に形成された少なくとも1つの電気回路と、少なくとも1つの電気回路の少なくとも一部分上に形成された少なくとも1つの加熱トレースと、を備える。
【0014】
少なくとも1つの加熱トレース及び少なくとも1つの電気回路は、同一の材料から形成されることが好ましい。或いは、少なくとも1つの加熱トレース及び少なくとも1つの電気回路は、異なる材料から形成されることが好ましい。或いは、少なくとも1つの加熱トレースは、複合材料から形成されることが好ましい。
【0015】
少なくとも1つの加熱トレースは、少なくとも1つの曲がりくねった加熱トレースを備えることが好ましい。
【0016】
本発明の更に別の好適な実施例によれば、複数の車両表面のうちの少なくとも1つを洗浄する場合に使用する、液体を供給する方法が提供され、この方法は、ギアの選択、エンジンのオンオフ表示、エンジン速度がアイドリング速度を上回るか下回るかの表示、車両速度と車両の運動方向の表示、エンジントルク、及びエンジンパワーレベルから成るグループから選択された少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信する段階と、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて複数の車両表面のうちの少なくとも1つの車両表面を選択する段階と、選択した少なくとも1つの車両表面上に液体を、出口を通して放出する段階と、を備える。
【0017】
少なくとも1つの車両表面を選択する段階は、複数の車両表面を選択する段階と、複数の車両表面上に液体を放出する順番を選択する段階と、を備え、放出する段階が、液体を、この順番で複数の車両表面上に放出する段階を備える、ことが好ましい。或いは、液体を、この順番で複数の車両表面上に放出する段階が、この順番における前段階の放出が完了する前に、この順番における少なくとも1つの放出を開始する段階を備える、ことが好ましい。
【0018】
或いは、少なくとも1つの車両表面を選択する段階は、複数の車両表面を選択する段階を備え、放出する段階は、液体を、複数の車両表面上に少なくとも部分的に同時に放出する段階を備えることが好ましい。或いは、この方法は、受信する段階、選択する段階、及び放出する段階の、少なくとも1つの繰り返しを更に備えることが好ましい。
【0019】
この方法は、放出段階の前に、液体を加熱する段階を更に備えることが好ましい。或いは、この方法は、放出段階の前に、液体の液体供給源を選択する段階を更に備えることが好ましい。
【0020】
この選択する段階は、更に、少なくとも1つのセンサから少なくとも1つのセンサ入力を受信する段階と、少なくとも1つのセンサ入力に少なくとも部分的に基づいて少なくとも1つの車両表面を選択する段階と、を備えることが好ましい。或いは、少なくとも1つのセンサは、汚れセンサ、温度センサ、液体レベルセンサ、風速センサ、及び雨センサから成るグループから選択された、少なくとも1つのセンサを備えることが好ましい。
【0021】
本発明の更に別の好適な実施例によれば、複数の車両表面のうちの少なくとも1つを洗浄する場合に使用する、液体を供給するシステムが提供され、このシステムは、液体リザーバと、液体リザーバと流体接続された少なくとも1つの液体出口と、ポンプと、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信し、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて複数の車両表面のうちの少なくとも1つの車両表面を選択し、ポンプに入力を提供して液体を液体出口を通して選択した少なくとも1つの車両表面上に送るように作動するコントローラと、を備え、少なくとも1つの車両運転パラメータは、ギアの選択、エンジンのオンオフ表示、エンジン速度がアイドリング速度を上回るか下回るかの表示、車両速度と車両の運動方向の表示、エンジントルク、及びエンジンパワーレベルから成るグループから選択される。
【0022】
本発明の更に別の好適な実施例によれば、複数の車両表面のうちの複数の車両表面を洗浄する場合に使用する、液体を供給する方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信する段階と、前述の少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する前述の少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて、前述の複数の車両表面を選択する段階と、前述の複数の車両表面上に前述の液体を放出する順番を選択する段階と、前述の液体を、出口を通して、前述の複数の車両表面上に前述の順番で放出する段階と、を備える。
【0023】
本発明は、添付の図面とともに、以下の詳細な説明を参照することにより、更に十分に理解及び認識することができよう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】車両内に設置され、本発明の好適な実施例によって構成され、作動する、車両表面の洗浄と除氷のシステムの概略斜視図である。
【図1B】図1Aの車両表面の洗浄と除氷のシステムの一部を形成する、液体加熱ユニットの概略分解斜視図である。
【図2A】図1AのラインIIA−IIAに沿って取得した、図1A及び図1Bの液体加熱ユニットの概略断面図である。
【図2B】図1AのラインIIB−IIBに沿って取得した、図1A及び図1Bの液体加熱ユニットの概略断面図である。
【図3】図1A〜図2Bの液体加熱ユニットにおいて使用される凍結保護要素の概略斜視図である。
【図4A】図3のラインIVA−IVAに沿って取得した、図3の凍結保護要素の概略断面図である。
【図4B】図3のラインIVB−IVBに沿って取得した、図3の凍結保護要素の概略断面図である。
【図5】変形された状態における図3の凍結保護要素の概略斜視図である。
【図6A】図5のラインVIA−VIAに沿って取得した、図5の凍結保護要素の概略断面図である。
【図6B】図5のラインVIB−VIBに沿って取得した、図5の凍結保護要素の概略断面図である。
【図7】図1A〜図2Bのマニホルドの概略分解斜視図である。
【図8A】図1BのラインVIII−VIIIに沿って取得した、図1A〜図2B及び図7のマニホルドの概略断面図である。
【図8B】図1BのラインVIII−VIIIに沿って取得した、図1A〜図2B及び図7のマニホルドの概略断面図である。
【図9】本発明の別の好適な実施例による、図1A〜図2Bの液体加熱ユニットと共に使用されるマニホルドの概略断面図である。
【図10A】本発明の別の好適な実施例による、図1A〜図2Bのシステムにおいて使用される液体ヒーターの概略斜視図である。
【図10B】図10Aの液体ヒーターの概略分解斜視図である。
【図11】図10AのラインXI−XIに沿って取得した、図10A及び図10Bの液体ヒーターの概略断面図である。
【図12】本発明の別の実施例によって構成され、作動する、図10A〜図11の液体ヒーターに類似した液体ヒーターの概略断面図である。
【図13】本発明の別の実施例によって構成され、作動する、別の液体ヒーターの概略断面図である。
【図14】本発明の別の好適な実施例によって構成され、作動する、車両燃料電池によって使用される、液体を加熱するシステムの概略図である。
【図15A】本発明の別の好適な実施例によって構成され、作動する、車両表面選択機能を備える、車両表面の洗浄と除氷のシステムの概略図である。
【図15B】本発明の別の好適な実施例によって構成され、作動する、車両表面選択機能を備える、車両表面の洗浄と除氷のシステムの概略図である。
【図16】図15A及び図15Bの車両表面の洗浄と除氷のシステムの、好ましい作動モードの概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本特許出願の文脈において使用され、請求項において使用される、「車両」という用語は、自動車又はトラックなどの、洗浄と除氷を必要とする窓又はその他の内部表面又は外部表面を有する任意のタイプの車輪を有する車両、並びに、船舶又は航空機を表すことを理解されたい。
【0026】
本発明はまた、ウィンドシールドの洗浄と除氷のシステムの文脈において示されているが、本発明のシステム及び方法は、例えば、フロント又はリアウィンドシールド、ミラー、窓、ヘッドライト、テールライト、レーダー、レーダードームを備える任意の内部又は外部車両表面を洗浄又は除氷するために、利用することができることを理解されたい。更に、本発明の洗浄と除氷のシステムは、可視光線、赤外線、RFエネルギー、及びUVエネルギーなどの、但し、これらに限定されない、エネルギーを送受信する任意の車両表面を洗浄又は除氷するために、利用することができることを理解されたい。
【0027】
本特許出願の文脈において使用され、請求項において使用される、「洗浄」及び「除氷」という用語は、洗浄又は除氷を必要とする車両の内部表面又は外部表面から、氷、雪、又はその他の異物を除去する装置、システム、及び方法を表すために相互に交換可能に使用されることを理解されたい。
【0028】
本特許出願の文脈において使用され、請求項において使用される、「非熱伝導材料」及び「熱伝導材料」という用語は、それぞれ、当技術分野において、比較的熱伝導の悪い熱伝導体及び比較的熱伝導の良い熱伝導体として知られている材料を表すことを理解されたい。本特許出願の文脈において使用され、請求項において使用される、「非導電性材料」及び「導電性材料」という用語は、それぞれ、当技術分野において、比較的電気伝導性が悪い導電体及び比較的電気伝導性が良い導電体として知られている材料を表すことを理解されたい。
【0029】
本特許出願の文脈において使用され、請求項において使用される、「コントローラ」という用語は、本発明の車両表面の洗浄と除氷のシステムの一部を形成するコントローラ、1つ又は複数の車両コンピュータ、又はこれらの任意の組み合わせ、を表すことを理解されたい。後述するように、コントローラは、1つ又は複数の車両コンピュータ及び1つ又は複数のセンサと通信することができる。
【0030】
図1A、図1B、並びに、図2A及び図2Bを参照すると、図1Aは、車両内に設置され、本発明の好適な実施例によって構成され、作動する、車両表面の洗浄と除氷のシステムの概略斜視図であり、図1Bは、図1Aの車両表面の洗浄と除氷のシステムの一部を形成する、液体加熱ユニットの概略分解斜視図であり、図2A及び図2Bは、図1A及び図1Bの液体加熱ユニットの概略断面図である。
【0031】
図1Aに示すように、ウィンドシールド124などの車両表面を洗浄又は除氷する、車両表面の洗浄と除氷のシステム120が、従来の車両100に内蔵されている。車両表面の洗浄と除氷のシステム120は、リザーバ130から受領した液体を加熱する液体加熱アセンブリ128を備える液体加熱ユニット126を含み、液体加熱ユニットは、ウィンドシールド124上に噴霧する少なくとも1つの噴霧器132に水又はウィンドシールド洗浄液などの加熱された液体を供給することが好ましい。液体加熱ユニット126は、リザーバ130から液体を受け取る入口134と、少なくとも1つの噴霧器132に加熱された液体を放出する出口136と、を備える。液体は、ポンプ140によって駆動され、このポンプは、一般に、加熱されていない液体を噴霧してウィンドシールド124を洗浄するために、車両100内に既に存在している。
【0032】
当技術分野において知られているように、電池142が、車両表面の洗浄と除氷のシステム120に電力を供給し、ワイパー144が、溶けた氷及び汚れをウィンドシールド124から取り除く。コントローラ146は、車両表面の洗浄と除氷のシステム120の作動を調節し、任意により、車両表面の洗浄と除氷のシステム120の作動とともに、ワイパー144も制御する。
【0033】
液体加熱アセンブリ128内の液体の温度を測定するために、コントローラ146と通信する、1つ又は複数の温度センサが備えられ、これらの温度センサは、少なくとも1つの噴霧器132の温度を測定することもできることが好ましい。或いは、液体加熱アセンブリ128の外部の温度を測定するために、ウィンドシールド温度センサ(図示せず)、車両外部温度センサ(図示せず)、及び車両内部温度センサ(図示せず)などの、1つ又は複数の温度センサを、好ましくは、コントローラ146との通信状態で、備えることができる。
【0034】
図示の実施例においては、ワイパーアーム上に配置されている少なくとも1つの噴霧器132は、ウィンドシールド124に隣接した場所やワイパー144上などの適切な場所に配置することができることを理解されたい。
【0035】
風速センサ又は汚れセンサなどの更なるセンサを備えることもできる。コントローラ146はまた、車両運転パラメータ又は外部条件に関する追加の入力を、車両コンピュータ又は既存の車両センサから受信することができる。
【0036】
図1B、図2A、及び図2Bに更に示すように、液体加熱ユニット126は、メインハウジング部分154と、着脱可能なカバーハウジング部分156と、第1キャップ部分158と、第2キャップ部分160と、を有するハウジング150を備える。
【0037】
メインハウジング部分154は、液体入口穴174を形成する第1マニホルド係合表面170と、液体出口穴178を形成する第2マニホルド係合表面176と、を形成することが好ましい。
【0038】
メインハウジング部分154はまた、液体加熱アセンブリ128が配設される内部容積も形成することが好ましい。少なくとも1つの加熱要素182が、内部の液体を加熱するために液体加熱アセンブリ128内に配設されている。特に、図2Bに示すように、液体入口穴174及び液体出口穴178は、いずれも、液体加熱アセンブリ128及びマニホルド200と流体接続をしている。
【0039】
液体加熱アセンブリ128は、車両に使用するのに適した任意の液体加熱アセンブリとすることができ、液体加熱アセンブリは、本出願人又は譲受人の米国特許である、特許文献91、特許文献104、特許文献105、特許文献106、特許文献107、特許文献108、本出願人又は譲受人の米国特許出願である、米国特許出願第10/700,141号、米国特許出願第11/610,287号、米国特許出願第10/477,486号、米国特許出願第10/531,979号、米国特許出願第10/588,165号、及び、本出願人又は譲受人のPCT特許出願である、PCT特許出願第PCT/IL2006/001209号に記述されているものを含み、但し、これに限定されず、これらの特許及び特許出願の開示内容は、本引用により、本明細書に包含されることを理解されたい。
【0040】
マニホルド200は、その一端において、それぞれ、コネクタ202及び204を介して、第1マニホルド係合表面170及び第2マニホルド係合表面176に係合するようにされていることが好ましい。マニホルド200の他端には、入口134に接続してリザーバ130からの液体を提供する流入コネクタ206と、出口136に接続して液体を少なくとも1つの噴霧器132に供給する流出コネクタ208と、が備えられている。液体は、入口134と、マニホルド200と、液体入口穴174と、を介してリザーバ130から液体加熱アセンブリ128に供給されることが好ましい。液体は、液体出口穴178と、マニホルド200と、出口136と、を介して、液体加熱アセンブリ128から少なくとも1つの噴霧器132に供給されることが好ましい。
【0041】
液体加熱ユニット126は、液体加熱ユニット126内の液体が凍結した場合にハウジング150及び液体加熱アセンブリ128への損傷を防止する、凍結保護要素250も備えることが好ましい。凍結保護要素250は、シリコーン又はゴムなどの柔軟な弾性を有する材料から形成されることが好ましい。凍結のために液体加熱アセンブリ128内の液体が膨張した場合には、凍結保護要素250は、図5〜図6Bを参照して更に後述するように、内側に変形し、これによって、液体加熱ユニット126への損傷を防止するように機能する。
【0042】
凍結保護要素250は、内部容積254を形成する円筒形の容器部分252を備えることが好ましい。凍結保護要素250はまた、メインハウジング部分154の上部表面に係合するようにされた、環状のシーリング要素256を備えることが好ましい。
【0043】
図2A及び図2Bに示すように、凍結保護要素250は、液体加熱アセンブリ128の上方のメインハウジング部分154内に形成された容積270内に挿入されることが好ましい。凍結保護要素250は、液体加熱アセンブリ128から内部容積254内への液体の通過を防止するために、メインハウジング部分154の内部表面275とシーリング係合することが好ましい。第1キャップ部分158は、メインハウジング部分154と係合しており、シーリング要素256がメインハウジング部分154の上部表面260と係合解除することを防止するように作用することが好ましい。
【0044】
次に図3及び図4A及び図4Bを参照すると、図3は、図1A〜図2Bの凍結保護要素250の好適な実施例の概略斜視図であり、図4A及び図4Bは、この概略断面図である。
【0045】
図3、図4A、及び図4Bに示すように、凍結保護要素250は、一体で形成された円筒形の壁部分280と、円形の底部部分282と、環状のシーリング要素256と、を有することが好ましい。凍結保護要素250は、柔軟な弾性を有する材料から形成され、圧力が下方から円形の床部分282に加えられた場合に、に内側に変形できるようにされていることが好ましい。
【0046】
図4A〜図4Bに特に示すように、環状のシーリング要素256は、メインハウジング部分154の上部表面260と係合するようにされたオーバーハング284を備えることが好ましい。シーリング要素256は、凍結保護要素250を、容積270内の適切な向きに保持するように作用することが好ましい。
【0047】
図5及び図6A及び図6Bを参照すると、図5は、図1A〜図4Bの凍結保護要素250の変形状態の概略斜視図であり、図6A及び図6Bは、この概略断面図である。
【0048】
図5に示すように、例えば液体加熱アセンブリ128内における液体の凍結によって発生するように、矢印290によって示されているように、圧力が、凍結保護要素250の外部から凍結保護要素250の円形の底部部分282の外側表面に加わった場合には、凍結保護要素250は、内部容積254内に内側に変形するように機能する。凍結保護要素250は、少なくとも2つの垂直軸方向において内側に変形するように機能することが好ましく、3つの軸方向全てにおいて変形できることが好ましい。
【0049】
図6A及び図6Bに更に示すように、凍結保護要素250の円筒形の壁部分280は、図6Aに示すようにX軸に沿って、図6Bに示すようにY軸に沿って、両方の軸に沿って内側に変形することができる。また、円形の底部部分282も、Z軸に沿って内側に変形することができる。凍結保護要素250の柔軟な弾性を有する特性が、凍結保護要素250を、複数の軸に沿って同時に変形できるようにすることを、理解されたい。また、凍結保護要素250の内部容積250を備えることにより、凍結保護要素250が、外側への変形を伴うことなしに、内側に変形できるようになっていることをも理解されたい。
【0050】
図7と図8A及び図8B図を参照すると、図7は、1A〜図2Bのマニホルド200の概略分解斜視図であり、図8A及び図8Bは、2つの異なる噴霧器構成におけるマニホルド200の概略断面図である。
【0051】
図7、図8A、及び図8Bに示すように、マニホルド200は、矢印305によって示されるリザーバ130から液体加熱アセンブリ128への第1の流体流路の一部を形成する入口コンジット300と、矢印315によって示される液体加熱アセンブリ128から少なくとも1つの噴霧器132への第2の流体流路の一部を形成する出口コンジット310と、を備えることが好ましい。入口コンジット300は、流入コネクタ206において、入口134(図1A)に接続されることが好ましく、出口コンジット310は、流出コネクタ208において、出口136に接続されることが好ましい。マニホルド200はまた、入口コンジット300と出口コンジット310とを接続する、接続コンジット320を備える。
【0052】
入口コンジット300は、第1の一方弁330を備え、接続コンジット320は、第2の一方弁340を備える。第1の一方弁330は、通常閉鎖された弁であり、これは、液体加熱アセンブリ128からリザーバ130への流体の流れを防止しており、ポンプ140(図1A)が、加圧された液体を、リザーバ130から流体加熱アセンブリ128に供給するように機能する場合に、開放される。第2の一方弁340は、通常開放された弁であり、これは、ポンプ140が閉鎖された場合に、流体が出口コンジット310から入口コンジット300に流れることを許容し、ポンプ140が、加圧された液体を、リザーバ130から液体加熱アセンブリ128に供給するように機能する場合に、閉鎖される。
【0053】
図8Aは、マニホルド200が、少なくとも1つの追加の一方弁350を備える車両表面の洗浄と除氷のシステム120と共に使用される場合に、マニホルド200によって与えられる流体の流れを示し、少なくとも1つの追加の一方弁350は、マニホルド200の上流及び噴霧器132の下流の、液体加熱アセンブリ128から噴霧器132への、第2の流体流路に沿っている。追加の一方弁350は、ポンプ140が閉鎖されている場合には、通常閉鎖されている弁であり、ポンプ140が作動する場合には、液体加熱アセンブリ128から噴霧器132に流れる流体からの圧力によって開放される。追加の一方弁350は、ポンプ140が閉鎖されている場合に、液体が出口136内に留まるようにするために、車両に一般に備えられており、これによって、追加の一方弁350が備えられていない場合よりも、ポンプ140の起動と噴霧器132への液体の供給との間の時間間隔を、より短くする。これについては、図8Bを参照して後述する。第2の一方弁340と追加の一方弁350との組み合わせはまた、ポンプ140が閉鎖された場合に、出口136内の液体が、噴霧器132を通って放出されることを防止するように、作用する。
【0054】
この車両構成においては、マニホルド200は、液体加熱ユニット126の作動中に、以下のような流体の流れを生じさせるように作動する。ポンプ140が、コントローラ146からの入力に応答し、液体を液体加熱アセンブリ128に供給するために作動する場合、加圧された液体が、入口134を通して入口コンジット300に供給される。液体は、第1の一方弁330を開放し、矢印305の方向に液体が流れるようにし、第2の一方弁340を閉鎖し、液体加熱アセンブリ128からの液体が、矢印315の方向に、出口コンジット310を通って流れ、出口136及び追加の一方弁350を通り、噴霧器132に流れるようにする。
【0055】
コントローラ146からの入力に応答してポンプ140が閉鎖された場合には、第1の一方弁330は閉鎖し、液体加熱アセンブリ128からリザーバ130への液体の流れを妨げる。ポンプ140が閉鎖された場合には、第2の一方弁340を開放し、第1の一方弁330の上流及び追加の一方弁350の下流に位置する余剰の液体及び蒸気は、液体加熱アセンブリ128、出口コンジット310、又は出口136内の液体及び蒸気とともに、接続コンジット320を通って、矢印360の方向に、入口コンジット300を通って、リザーバ130に流れる。第2の一方弁340の設置は、この余剰の液体及び蒸気が、噴霧器132を通って、ウィンドシールド124上に、又は噴霧器132に隣接するその他の車両表面上に滴ることを、防止する。
【0056】
少なくとも1つの噴霧器132が複数の噴霧器132である場合には、複数の噴霧器132のそれぞれは、少なくとも1つの追加の弁350の上流に配置されなければならないことを理解されたい。
【0057】
図8Bは、マニホルド200が図8Aの追加の一方弁350を含まない車両表面の洗浄と除氷のシステム120と共に使用される場合に、流体の流れが、マニホルド200によって、マニホルド200の上流及び噴霧器132の下流の、液体加熱アセンブリ128から噴霧器132への第2の流体流路に沿って流されることを示している。
【0058】
この車両構成においては、マニホルド200は、液体加熱ユニット126の作動中に、以下のような流体の流れを生じさせる。ポンプ140が、コントローラ146からの入力に応答して、液体を液体加熱アセンブリ128に供給するために作動する場合、加圧された液体が、入口134を通って入口コンジット300に供給される。液体は、第1の一方弁330を開放し、矢印305の方向に液体を流し、第2の一方弁340を閉鎖して、液体加熱アセンブリ128からの液体が、矢印315の方向に、出口コンジット310を通り、出口136を通って、噴霧器132に流れるようにする。
【0059】
コントローラ146からの入力に応答してポンプ140が閉鎖された場合には、第1の一方弁330は閉鎖し、液体加熱アセンブリ128からリザーバ130への流体の流れを妨げる。ポンプ140が閉鎖された場合には、第2の一方弁340が開放され、弁340の上流に留まる余剰の液体が、出口136及び出口コンジット310内の液体とともに、接続コンジット320を通り、矢印360の方向に、入口コンジット300を通って、リザーバ130に流れる。
【0060】
図8Bの車両構成においては、マニホルド200内の第2の一方弁340は、噴霧が終了した場合に、第2の一方弁340の上流の流体流路内に残っている流体を、リザーバ130へ排出する。
【0061】
追加の一方弁350が存在ないので、ポンプ140が閉鎖された場合に、液体を排出できる。この構成は、追加の一方弁350が提供されている場合よりも、ポンプ140の起動と噴霧器132への液体の送出との間の時間インターバルが、長くなる。
【0062】
このように、マニホルド200は複数の流体流路を提供し、追加の一方弁350を備える車両と、追加の一方弁350を含まない車両の、両方において使用するのに適していることを理解されたい。
【0063】
図9は、本発明の別の好適な実施例による、図1〜図2Bの液体加熱ユニットと共に使用されるマニホルドの概略断面図である。
【0064】
図9に示すように、マニホルド400は、矢印405によって示されるリザーバ130から液体加熱アセンブリ128への第1の流体流路の一部を形成する入口コンジット402と、矢印415によって示される液体加熱アセンブリ128から噴霧器132への第2の流体流路の一部を形成する出口コンジット410と、を備えることが好ましい。入口コンジット402は、流入コネクタ416において、入口134(図1A)に接続されることが好ましく、出口コンジット410は、流出コネクタ418において、出口136(図1A)に接続されることが好ましい。マニホルド400はまた、入口コンジット402と出口コンジット410とを接続する第1接続コンジット420及び第2接続コンジット422を備える。
【0065】
入口コンジット402は、第1の一方弁430を備え、第1接続コンジット420は、第2の一方弁440を備え、第2接続コンジット422は、バイパス弁450を備える。第1の一方弁430は、通常閉鎖された弁であり、液体加熱アセンブリ128からリザーバ130への流体の流れを妨げており、ポンプ140(図1A)が加圧された液体をリザーバ130から液体加熱アセンブリに供給する場合には、開放される。第2の一方弁440は、通常開放された弁であり、これは、ポンプ140が閉鎖されている場合に、流体が出口コンジット410から入口コンジット402に流れるようにし、ポンプ140が加圧された液体をリザーバ130から液体加熱アセンブリ128に供給する場合には、閉鎖される。バイパス弁450は、ばねで付勢された一方弁で、その両側の圧力差が、所定の閾値、即ち通常0.3〜0.5バール、に到達した場合、これは弁430及び液体加熱アセンブリ128を通る流体流路内に障害物が存在することを表すが、液体を、液体加熱アセンブリ128をバイパスして、入口コンジット402から、出口コンジット410及び出口136を通って、噴霧器132に直接的に流れるようにする。
【0066】
マニホルド400は、図8A及び図8Bを参照して前述したマニホルド200と同じような流体の流れを生じさせる。従って、マニホルド400は、図8Aを参照して前述した追加の一方弁350を備える車両と、図8Bを参照して前述した追加の一方弁350を含まない車両との、両方に使用するのに適している。
【0067】
次に図10A、図10B、及び図11を参照すると、これらは、それぞれ、図1A〜図2Bのシステムにおいて使用される液体ヒーターの組み立て済みの概略斜視図、概略分解斜視図、及び概略断面図である。
【0068】
図10A、図10B、及び図11に示すように、液体ヒーター600は、入口612及び出口614を有するハウジング要素610を備える。ハウジング要素610は、プラスチックから形成されることが好ましいが、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造することもできる。ハウジング要素610内には、少なくとも1つの放熱要素616が配置され、これは、一対の放熱要素616であることが好ましいが、内側表面618上に、隆起又は突出部620などの突出した要素が形成されている。放熱要素616の隆起又は突出部620は、フローチャネル622などの少なくとも1つの液体流路を形成しており、これらの流体経路は、それを通って流れる液体に対する熱伝達を最大化させるために、大きな接触表面積を備えることが好ましい。フローチャネル622は、入口612及び出口614と流体接続されることが好ましい。
【0069】
放熱要素616の外側表面は、電気絶縁性の熱伝導パッド626と係合していることが好ましい。熱伝導パッド626の外側表面は、加熱要素630に係合していることが好ましい。電気絶縁性の熱伝導パッド626は、非導電性の熱伝導材料で形成することが好ましく、良好な熱伝導性を提供しつつ、放熱要素616と加熱要素630との間の電気絶縁性を提供することが好ましい。
【0070】
加熱要素630は、プリント回路基板(PCB)634などの基板を備えることが好ましく、銅、ニッケル、又はニッケルクロムを有する少なくとも1つの加熱トレース640を、その少なくとも一部分上に形成した、少なくとも1つの電気回路を備えることが好ましい。加熱トレース640は、その上部に自身が形成される電気回路の材料とは異なる材料を有することもでき、又は、その上部に自身が形成される電気回路と同一の材料を有することもできることを理解されたい。
【0071】
加熱トレース640は、加熱トレース640によってカバーされるPCB634の表面積を最大化し、加熱トレース640からの熱の供給を最大化するように、全体的に曲がりくねった配置とされることが好ましい。好適な実施例においては、加熱要素630は、2つの加熱トレース640を含み、それぞれは、全体的に曲がりくねった配置とされている。PCB634は、図12を参照して後述するように、センサ及びその他の制御回路要素をその上部に取り付けたものであってよい。
【0072】
加熱トレース640は、加熱された場合に抵抗値が増加し、温度の上昇に伴って、少ない電流、少ない電力、及び少ない熱エネルギーを発生する、銅、ニッケル、又はニッケルクロムなどの材料で形成されることが好ましいことを理解されたい。加熱トレース640を通った電流及び電圧を測定することにより、抵抗値を算出し、その温度に相関させることができることを理解されたい。この温度は、一般的に、温度センサによって得られる単一の場所の温度ではなく、加熱トレース640に沿った平均温度であり、加熱要素630の制御に使用される入力とすることが好ましい。
【0073】
液体ヒーター600は、過熱に対する保護メカニズムとして、温度ヒューズ(図示せず)などの電力切断装置を備えることもできる。更に後述するように、液体ヒーター600はまた、低コストでロバスト性のある設計と組立容易性を提供するために、少なくとも1つのセンサ又は制御回路をPCB634と一体化することができる。
【0074】
加熱要素630の外側表面は、断熱パッド644に係合していることが好ましい。断熱パッド644の外側表面は、圧力プレート650に係合していることが好ましい。圧力プレート650は、加熱要素630が放熱要素616に対して確実に均等に押圧されようにすることが好ましい。
【0075】
液体ヒーター600は、放散要素616とハウジング要素610との間にシーリングフレーム660を備えることが好ましい。ハウジング要素610、放散要素616、パッド644、シーリングフレーム660、及び圧力プレート650には、その周りに、ねじ又はその他の接続要素を収容するために、複数の穴670を備えることが好ましい。圧力プレート650は、ねじなどの接続要素により、ハウジング要素610に接続されることが好ましく、これらの接続要素は、圧力プレート650、パッド644、放散要素616、及びシーリングフレーム660の穴670を貫通して、ハウジング要素610の穴670内に延びることが好ましい。
【0076】
液体は、入口612を通ってシステムに進入し、放熱要素616の隆起又は突出部620と熱接触するフローチャネル622を通って流れ、これによって加熱されることが好ましい。電気絶縁性の熱伝導パッド626を備えることにより、熱伝導性を与え、フローチャネル622を通って流れる液体に対する効率的な熱伝達を有しつつ、放熱要素616と加熱要素630との間の電気絶縁性を備えることを理解されたい。
【0077】
前述のように、液体ヒーター600は、車両表面を洗浄又は除氷するための流体など、車両内において使用される液体を加熱するのに特に適している。更に後述するように、液体ヒーター600は、液体燃料電池冷却剤を加熱するのにも適しており、この場合、燃料電池冷却剤の温度は、燃料電池が適切に機能するために、最低閾値温度よりも高い温度に維持しなければならない。
【0078】
液体ヒーター600は、高速の液体の流れ、通常、5〜160リットル/分(lpm)の流れ、を加熱するのに適していることを理解されたい。液体ヒーター600は、加熱要素630にエネルギーが供給されないアイドルモードと、加熱要素630にエネルギーが供給され、これが熱を発生する運転モードと、の2つの作動モードを備えることが好ましい。従って、熱は、加熱要素630にエネルギーが供給された場合にのみ、発生し、電力が加熱要素630から除去された場合には、発生しないため、液体ヒーター600は、ほとんど又は全く熱ヒステリシスを伴わずに、作動する。
【0079】
熱ヒーター600の作動モードは、加熱要素630の作動のための電力レベルを設定する段階を含むことができることを理解されたい。電力レベルは、流れに沿った任意の適切な地点、例えば液体ヒーター600内又はその上流又は下流など、において液体の温度を検知する段階、液体の温度を閾値温度と比較する段階、又は他の適切な方法に基づいたものとすることができる。液体ヒーター600は、液体の過熱を防止するために液体の温度を監視する、少なくとも1つの温度センサを備えることができる。更に、液体ヒーター600は、液体ヒーター600の温度を監視し、その過剰な加熱を防止するために、少なくとも1つの温度センサを備えることができる。更に、液体ヒーター600の外部の車両内の温度、又は車両外の温度、を測定する温度センサなど、追加の温度センサを備えることもできる。
【0080】
液体ヒーター600は、すべての流速において圧力低下を最小化するように設計される。放熱要素616は、流体との接触を最大化させる大きな表面積と、流体に対する熱の伝達を最大化するように設計されたフローチャネルと、を備える。
【0081】
液体ヒーター600は、電気コネクタ676及び678と、温度センサコネクタ680と、を備えることが好ましい。入口コネクタ682は、入口612において液体ヒーター600に装着され、出口コネクタ684は、出口614において液体ヒーター600に装着される。
【0082】
図12を参照すると、これは、図10A〜図11の液体ヒーターに類似した液体ヒーターの概略断面図である。図12に示すように、液体ヒーター700は、入口712及び出口714を有するハウジング要素710を備える。ハウジング要素710は、プラスチックから形成されることが好ましいが、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造することもできる。ハウジング要素710内には、少なくとも1つの放熱要素716が配設され、これは、一対の放熱要素716であることが好ましいが、その内側表面上には、隆起又は突出部などの突出する要素が形成されている。放熱要素716の隆起又は突出部は、液体に対する熱伝達を最大化させる、大きな接触表面積を有するフローチャネル722を形成することが好ましい。フローチャネル722は、入口712及び出口714と流体接続されていることが好ましい。
【0083】
放熱要素716の外側表面は、電気絶縁性の熱伝導パッド726に係合していることが好ましい。熱伝導パッド726の外側表面は、加熱要素730と係合していることが好ましい。電気絶縁性の熱伝導パッド726は、非導電性の熱伝導材料から形成され、良好な熱伝導性を備えつつ、放熱要素716と加熱要素730との間の電気絶縁性を備えることが好ましい。
【0084】
加熱要素730は、プリント回路基板(PCB)734などの基板を備えることが好ましく、銅、ニッケル、又はニッケルクロムを有する少なくとも1つの加熱トレース740を、その少なくとも一部分上に形成した、少なくとも1つの電気回路を備えることが好ましい。加熱トレース740は、その上部に自身が形成される電気回路の材料とは異なる材料を有することもでき、又は、その上部に自身が形成される電気回路と同一の材料を有することもできることを理解されたい。
【0085】
加熱トレース740は、加熱トレース740によって覆われるPCB734の表面積を最大化し、加熱トレース740からの熱の供給を最大化するように、全体的に曲がりくねった配置とされることが好ましい。好適な実施例においては、加熱要素730は、2つの加熱トレース740を含み、それぞれは、全体的に曲がりくねった配置とされている。PCB734は、センサ又はその他の制御回路要素742をその上部に取り付けたものであってよい。
【0086】
加熱トレース740は、加熱された場合に抵抗値が増加し、温度の上昇に伴って、少ない電流、少ない電力、及び少ない熱エネルギーを発生する、銅、ニッケル、又はニッケルクロムなどの材料で形成されることが好ましいことを理解されたい。加熱トレース740を通った電流及び電圧を測定することにより、抵抗値を算出し、その温度に相関させることができることを理解されたい。この温度は、一般的に、温度センサによって得られる単一の場所の温度ではなく、加熱トレース740に沿った平均温度であり、加熱要素730の制御に使用される入力とすることが好ましい。
【0087】
液体ヒーター700は、過熱に対する保護メカニズムとして、温度ヒューズ(図示せず)などの電力切断装置を備えることもできる。
【0088】
加熱要素730の外側表面は、断熱パッド744に係合していることが好ましい。断熱パッド744の外側表面は、圧力プレート750に係合していることが好ましい。圧力プレート750は、加熱要素730が放熱要素716に対して確実に均等に押圧されようにすることが好ましい。
【0089】
液体ヒーター700は、放散要素716とハウジング要素710との間にシーリングフレーム(図示せず)を備えることが好ましい。ハウジング要素710、放散要素716、パッド744、シーリングフレーム、及び圧力プレート750には、その周りに、ねじ又はその他の接続要素を収容するために、複数の穴を備えることが好ましい。圧力プレート750は、ねじなどの接続要素により、ハウジング要素710に接続されることが好ましく、これらの接続要素は、圧力プレート750、パッド744、放散要素716、及びシーリングフレームの穴を貫通して、ハウジング要素710の穴670内に延びることが好ましい。
【0090】
液体は、入口712を通ってシステムに進入し、放熱要素716の隆起又は突出部と熱接触するフローチャネル722を通って流れ、これによって加熱されることが好ましい。電気絶縁性の熱伝導パッド726を備えることにより、熱伝導性を与え、フローチャネル722を通って流れる液体に対する効率的な熱伝達を有しつつ、放熱要素716と加熱要素730との間の電気絶縁性を備えることを理解されたい。
【0091】
前述のように、液体ヒーター700は、車両表面を洗浄又は除氷するための流体など、車両内において使用される液体を加熱するのに特に適している。更に後述するように、液体ヒーター700は、液体燃料電池冷却剤を加熱するのにも適しており、この場合、燃料電池冷却剤の温度は、燃料電池が適切に機能するために、最低閾値温度よりも高い温度に維持しなければならない。
【0092】
液体ヒーター700は、高速の液体の流れ、通常、5〜160リットル/分(lpm)の流れ、を加熱するのに適していることを理解されたい。液体ヒーター700は、加熱要素730にエネルギーが供給されないアイドルモードと、加熱要素730にエネルギーが供給され、これが熱を発生する運転モードと、の2つの作動モードを備えることが好ましい。従って、熱は、加熱要素730にエネルギーが供給された場合にのみ、発生し、電力が加熱要素730から除去された場合には、発生しないため、液体ヒーター700は、ほとんど又は全く熱ヒステリシスを伴わずに、作動する。
【0093】
熱ヒーター700の作動モードは、加熱要素730の作動のための電力レベルを設定する段階を含むことができることを理解されたい。電力レベルは、流れに沿った任意の適切な地点、例えば液体ヒーター700内又はその上流又は下流など、において液体の温度を検知する段階、液体の温度を閾値温度と比較する段階、又は他の適切な方法に基づいたものとすることができる。液体ヒーター700は、液体の過熱を防止するために液体の温度を監視する、少なくとも1つの温度センサを備えることができる。更に、液体ヒーター700は、液体ヒーター600の温度を監視し、その過剰な加熱を防止するために、少なくとも1つの温度センサを備えることができる。更に、液体ヒーター700の外部の車両内の温度、又は車両外の温度、を測定する温度センサなど、追加の温度センサを備えることもできる。
【0094】
液体ヒーター700は、すべての流速において圧力低下を最小化するように設計される。放熱要素716は、流体との接触を最大化させる大きな表面積と、流体に対する熱の伝達を最大化するように設計されたフローチャネルと、を備える。
【0095】
図13を参照すると、これは、図10A〜図11の液体ヒーターに類似した液体ヒーターの概略断面図である。図13に示すように、液体ヒーター800は、入口812及び出口814を有するハウジング要素810を備える。ハウジング要素810は、プラスチックから形成されることが好ましいが、アルミニウムなどの任意の適切な材料から製造することもできる。
【0096】
ハウジング要素810内には、少なくとも1つの放熱要素816が配設され、これは、一対の放熱要素816であることが好ましいが、その内側表面上には、隆起又は突出部などの突出する要素が形成されている。熱伝達要素816は、基盤を備えることが好ましく、例えば、金属によって裏打ちされた回路基板などの基板で、例えば、18930 West 78th Street, Chanhassen, ミネソタ州 55317, U.S.A.に所在するThe Bergquist Company社から市販されているサーマルクラッド基板など、を備えることが好ましく、その外部表面上には、電気抵抗性の加熱要素818が形成されていることが好ましい。
【0097】
放熱要素816の隆起又は突出部は、液体に対する熱伝達を最大化させる、大きな接触表面積を有するフローチャネル822を形成することが好ましい。フローチャネル822は、入口812及び出口814と流体接続されていることが好ましい。
【0098】
電気抵抗性の加熱要素818は、少なくとも1つの加熱トレースを備えることが好ましく、加熱トレースは、基板上に形成された電気回路の少なくとも一部分上に形成され、銅、ニッケル、又はニッケルクロムを含むことが好ましい。加熱要素818の加熱トレースは、その上部に自身が形成される電気回路の材料とは異なる材料を有することもでき、又は、その上部に自身が形成される電気回路と同一の材料を有することもできることを理解されたい。
【0099】
電気抵抗性の加熱要素818の加熱トレースは、加熱トレースによってカバーされる熱伝達要素816の外部表面の表面積を最大化させ、加熱トレースからの熱の供給を最大化させるように、全体的に曲がりくねって配置される。好適な実施例においては、電気抵抗性の加熱要素818は、2つの加熱トレースを含み、各加熱トレースは、全体的に曲がりくねって配置されている。図13に示すように、熱伝達要素816の基板は、その上部に、センサ及び他の制御回路要素842を取り付けることができる。
【0100】
電気抵抗性の加熱要素818は、加熱された場合に抵抗値が増加し、温度の上昇に伴って、少ない電流、少ない電力、及び少ない熱エネルギーを発生する、銅、ニッケル、又はニッケルクロムなどの材料で形成されることが好ましいことを理解されたい。電気抵抗性の加熱要素818を通った電流及び電圧を測定することにより、抵抗値を算出し、その温度に相関させることができることを理解されたい。この温度は、一般的に、温度センサによって得られる単一の場所の温度ではなく、電気抵抗性の加熱要素818に沿った平均温度であり、電気抵抗性の加熱要素818の制御に使用される入力とすることが好ましい。
【0101】
液体ヒーター800は、過熱に対する保護メカニズムとして、温度ヒューズ(図示せず)などの電力切断装置を備えることもできる。
【0102】
液体ヒーター800は、カバー要素850と、熱伝達要素816とハウジング要素810との間のシーリングフレーム(図示せず)と、を備えることが好ましい。ハウジング要素810、熱伝達要素816、シーリングフレーム、及びカバー要素850には、その周りに、ねじ又はその他の接続要素を収容するために、複数の穴を備えることが好ましい。カバー要素850は、ねじなどの接続要素によってハウジング要素810に接続されることが好ましく、これらの接続要素は、カバー要素850、熱伝達要素816、及びシーリングフレームの穴を貫通して、ハウジング要素810に形成された穴内に延びることが好ましい。
【0103】
液体は、入口812を通ってシステムに進入し、熱伝達要素816の隆起又は突出部と熱接触しているフローチャネル822を通って流れ、これによって加熱されることが好ましい。
【0104】
前述のように、液体ヒーター800は、車両表面を洗浄又は除氷するための流体などの、車両内において使用される液体を加熱するのに特に適している。更に後述するように、液体ヒーター800は、液体燃料電池冷却剤を加熱するのにも適しており、この場合、燃料電池冷却剤の温度は、燃料電池が適切に機能するために、最小閾値温度を上回る温度に維持されなければならない。
【0105】
液体ヒーター800は、高速の液体の流れ、通常、5〜160リットル/分(lpm)の流れ、を加熱するのに適していることを理解されたい。液体ヒーター800は、加熱要素818にエネルギーが供給されないアイドルモードと、加熱要素818にエネルギーが供給され、これが熱を発生する運転モードと、の2つの作動モードを備えることが好ましい。従って、熱は、加熱要素818にエネルギーが供給された場合にのみ、発生し、電力が加熱要素818から除去された場合には、発生しないため、液体ヒーター800は、ほとんど又は全く熱ヒステリシスを伴わずに、作動する。
【0106】
熱ヒーター800の作動モードは、加熱要素818の作動のための電力レベルを設定する段階を含むことができることを理解されたい。電力レベルは、流れに沿った任意の適切な地点、例えば液体ヒーター800内又はその上流又は下流など、において液体の温度を検知する段階、液体の温度を閾値温度と比較する段階、又は他の適切な方法に基づいたものとすることができる。液体ヒーター800は、液体の過熱を防止するために液体の温度を監視する、少なくとも1つの温度センサを備えることができる。更に、液体ヒーター800は、液体ヒーター800の温度を監視し、その過剰な加熱を防止するために、少なくとも1つの温度センサを備えることができる。更に、液体ヒーター800の外部の車両内の温度、又は車両外の温度、を測定する温度センサなど、追加の温度センサを備えることもできる。
【0107】
液体ヒーター800は、すべての流速において圧力低下を最小化するように設計される。放熱要素816は、流体との接触を最大化させる大きな表面積と、流体に対する熱の伝達を最大化するように設計されたフローチャネルと、を備える。
【0108】
図14は、本発明の別の好適な実施例によって構成され、作動する、車両燃料電池によって使用される、液体を加熱するシステムの概略図である。図14に示すように、本発明のシステム900は、コントローラ908によって制御される閉ループ液体循環サブシステム904を備える。
【0109】
閉ループ液体循環サブシステム904は、図10A〜図11の液体ヒーター600、図12の液体ヒーター700、図13の液体ヒーター800、又は、任意のその他の適切な液体ヒーターなどの液体ヒーター912を備える。液体ヒーター912は、液体を燃料電池920に供給するポンプ916の上流において、車両内に配置されることが好ましい。弁924及びラジエータ928は、燃料電池920の下流に配置されている。バイパス弁932を介してラジエータ928をバイパスする、燃料電池920から液体ヒーター912への直接的な流路も備えられている。
【0110】
図14に示すように、閉ループ液体循環サブシステム904は、燃料電池920と弁924及び932との間の第1液体コンジット936と、ラジエータ928と液体ヒーター912との間の第2液体コンジット940と、を備える。
【0111】
図14に示すように、閉ループ循環サブシステム904は、液体ヒーター912から、ポンプ916を介して燃料電池920に、更に、バイパス弁932を通して液体ヒーター912に戻る、第1液体流路と、液体ヒーター912から、ポンプ916を介して燃料電池920に、更に、弁924を通してラジエータ928に、更に液体ヒーター912に戻る、第2液体流路と、を形成している。
【0112】
コントローラ908は、液体ヒーター912、ポンプ916、燃料電池920、弁924、バイパス弁932、及びラジエータ928と電気通信されていることが好ましい。コントローラ908は、燃料電池920に供給される液体の流れを制御し、液体が、確実に、燃料電池902の作動に適した許容温度範囲内にあるようにすることが好ましい。
【0113】
コントローラ908は、液体ヒーター912内の液体の温度を測定する温度センサ(図示せず)、ポンプ916内の液体の温度を測定する温度センサ(図示せず)、燃料電池920内の液体の温度を測定する温度センサ(図示せず)、又はラジエータ928内の液体の温度を測定する温度センサ(図示せず)などの、少なくとも1つの温度センサから入力を受信することが好ましい。コントローラ908と通信する少なくとも1つの追加の温度センサ(図示せず)を備え、例えば第1液体コンジット936及び第2液体コンジット940などに沿って、閉ループ循環サブシステム904の第1及び第2液体流路に沿った地点の、液体の温度を測定することもできる。更に、コントローラ908と通信する追加の温度センサを備えることができ、例えば、車両の外部の温度、又はエンジンコンパートメントの外部の車両内の温度、を測定するための、1つ以上の温度センサ950などを備えることができる。
【0114】
コントローラ908は、閉ループ循環サブシステム904内の液体の温度を監視し、液体ヒーター912の作動を制御して、燃料電池920の作動温度が、所定の範囲内、通常、60℃〜95℃の範囲内、に確実に維持されるようにする。従って、燃料電池920内の液体の温度が、第1閾値未満である場合、通常は、所定の範囲より低い場合には、コントローラ908が、液体ヒーター912の電力レベルを最大加熱レベルに設定するように作動することが好ましい。燃料電池920内の液体の温度が第1閾値を超えた場合には、コントローラ908が、液体ヒーター912の電力レベルを最大値未満に設定するように作動することが好ましい。例えば、オンオフ、PID、又はその他の制御法などの、適切な制御法が、コントローラ908によって使用され、液体ヒーター912の作動を制御することを理解されたい。
【0115】
燃料電池920内の液体の温度が、第2閾値を超過した場合、通常は、所定の範囲より上である場合には、コントローラ908が、液体ヒーター912への電力を遮断する。
【0116】
コントローラ908は、ポンプ916の流速を、検知された液体温度や他の入手可能な情報に基づいて制御し、燃料電池920へ流れる液体に、適切な流速を与える。コントローラ908と通信された少なくとも1つのフローセンサ(図示せず)を備えることができ、例えば、第1液体コンジット936に沿って、又は第2液体コンジット940に沿って、又はポンプ916内に、又は第1及び第2の流路の共通部分に沿った適切な場所に、フローセンサを配置することができることを、理解されたい。
【0117】
コントローラ908はまた、閉ループ循環サブシステム904内の液体の温度を監視し、弁924及びバイパス弁932を通る液体の流れを制御することができる。従って、燃料電池920内の液体の温度が第1閾値未満である場合には、コントローラ908は、弁924を閉鎖し、バイパス弁932を開放して、液体が、燃料電池920から液体ヒーター912へ、バイパス弁932を通って、第1液体流路に沿って流れるようにする。
【0118】
燃料電池920内の液体の温度が第2閾値を超えた場合には、コントローラ908は、弁924を開放し、バイパス弁932を閉鎖して、液体が、燃料電池929から弁924を通ってラジエータ928に、更に、液体ヒーター912に、第2液体流路に沿って流れるようにする。
【0119】
閉ループ液体循環サブシステム904のラジエータ928は、液体の温度が第2の所定の閾値を超えた場合に、閉ループ液体循環サブシステムを通って流れる液体の温度を低減することを、理解されたい。
【0120】
図14に示すように、コントローラ908は、車両運転パラメータに関係する更なる入力を受信することができ、例えば、車両速度、車両エンジン作動パラメータ、及び車両コンピュータによって供給される他の情報など、を受信することができ、また、手動で発生した入力信号でも自動的に発生された入力信号のどちらでもよいが、起動入力と停止入力とを受信することができる。コントローラ908は、車両コンピュータ(図示せず)と通信していることが好ましく、システム900に関係する運転情報を、車両コンピュータに送信することが好ましい。
【0121】
燃料電池920は、従来の燃料電池である。車両の運転のために必要なエネルギーを提供するために、燃料電池920は、燃料電池部品の劣化なしに、所望の電流密度レベルを発生しなければならない。最適な運転を提供するために、燃料電池920の通常の作動温度は、所定の範囲内に、通常は、60℃〜95℃の範囲内に、維持される必要がある。更に、25℃を下回る作動温度においては、燃料電池920は、非効率的に作動する。燃料電池920は、システム900の作動いかんにかかわらず、最適な温度範囲に到達するように機能し、システム900は、燃料電池920の温度を必要な範囲内に維持するために作動することができることを理解されたい。
【0122】
或いは、システム900の作動なしでは、周辺温度条件に応じて、燃料電池が、最適な作動温度に到達するまでに、相当な期間を要する可能性がある。システム900は、加熱された液体を燃料電池920に供給し、燃料電池920が最適な作動温度範囲に到達するのに必要とする時間間隔を低減し、これによって、凍りつく寒い周辺条件での燃料電池920の効率を向上させる。
【0123】
システム900は、車両燃料電池の文脈において示されているが、システム900は、燃料電池を利用する他のシステムと共に利用することができることも理解されたい。コントローラ908及びその機能は、液体ヒーター912、ポンプ916、燃料電池920、又はラジエータ928の一部としてもよく、又は車両コンピュータに内蔵することも、或いは、これらの任意の組み合わせとすることもできることを理解されたい。
【0124】
図15A及び図15Bを参照すると、これは、本発明の別の好適な実施例によって構成され、機能する、車両表面選択機能を備える車両表面の洗浄と除氷のシステムの、概略図である。
【0125】
図15A及び図15Bに示すように、車両1100は、車両表面の洗浄と除氷のシステム1102を備える。車両表面の洗浄と除氷のシステム1102は、水やウィンドシールド洗浄液などの液体を収容する液体リザーバ1106などの、少なくとも1つの液体リザーバを備えることが好ましい。ポンプ1108などの少なくとも1つのポンプは、液体を少なくとも1つの液体流入コンジット1112を通して少なくとも1つの液体加熱ユニット1110に供給することが好ましい。少なくとも1つの液体加熱ユニット1110からの液体は、少なくとも1つの液体流出コンジット1116と、ヘッドライト、ウィンドシールド、リアウィンドウ、及びテールライトなどの複数の車両表面1122に隣接して配置された複数の噴霧器1120に液体を供給する、複数の液体噴霧供給コンジット1119と、を介して放出されることが好ましい。液体を拭き取り、車両表面1122を洗浄又は除氷するために、複数のワイパー1126が、車両表面1122の前面に配置されていることが好ましい。
【0126】
車両表面1122のうちの少なくとも1つは、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は既存の車両コンピュータと通信する、汚れセンサ1128を装備していることが好ましい。汚れセンサ1128は、個別に認識可能な信号を、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150に送信することが好ましい。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータに入力を供給する更なるセンサを備えることもでき、例えば、リザーバ1106と関連する液体レベルセンサ(図示せず)、雨センサ(図示せず)、外部車両表面上に配置された温度センサ、リザーバ1106と関連する温度センサ(図示せず)、液体加熱ユニット1110と関連する温度センサ(図示せず)、車両1100の内部に配置された温度センサ(図示せず)などの少なくとも1つの温度センサ、その他のセンサ、を備えることができる。
【0127】
液体加熱ユニット1110及びポンプ1108は、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータと電気通信することが好ましいことを、理解されたい。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150が、車両コンピュータと電気通信することが好ましいことを理解されたい。更に、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150の機能を車両コンピュータに包含することもでき、これにより、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150を省略することも可能である。
【0128】
液体加熱ユニット1110は、車両電池1156に、電気ケーブル1154を介して接続されている。液体加熱ユニット1110は、車両に使用するのに適した液体加熱装置ならば、任意の液体加熱装置とすることができ、本出願人又は譲受人の特許文献91、特許文献104、特許文献115、特許文献106、特許文献107、及び特許文献108、本出願人又は譲受人の米国特許出願第10/700,141号、米国特許出願第11/610,287号、米国特許出願第10/477,486号、米国特許出願第10/531,979号、及び米国特許出願第10/588,165号、並びに、本出願人又は譲受人のPCT特許出願第PCT/IL2006/001209号に記述されているものを含むが、これらに限定されず、これらの特許及び特許出願の開示内容は、本引用により、本明細書に包含される。
【0129】
図示の実施例には別置のリザーバ1106を示しているが、車両表面の洗浄と除氷のシステム1102は、既存の車両リザーバ(図示せず)を利用して、液体を液体加熱ユニット1110に供給することもできることを理解されたい。
【0130】
アクチュエータパネル1160は、通常、車両ダッシュボード上に配置され、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150と通信するアクチュエータ(図示せず)を備える。アクチュエータパネル1160は、自動噴霧モードにおける作動を起動する第1アクチュエータボタンと、即時噴霧モードにおける作動を起動する第2アクチュエータボタンと、オーバーライドモードにおける運転を起動する第3アクチュエータボタンという、少なくとも3つの、オペレーター用アクチュエータボタンを備えることが好ましい。更に、これらの機能は、複数の起動機能を備えた単一のオペレーターボタンに包含することもできる。
【0131】
更に後述するように、スキップ機能又は中断機能などの追加の機能を起動するために、追加のアクチュエータボタンを備えることができることを理解されたい。
【0132】
アクチュエータパネル1160は、RF通信‐無線RF通信が好ましい‐を介して、又は有線通信リンクを介して、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータと通信することができる。更に、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータと無線通信する携帯型アクチュエータ(図示せず)を備えることもできる。アクチュエータパネル1160又は携帯型アクチュエータは、システム状態情報を提供するために、1つ以上のLEDインジケータを包含することもできる。
【0133】
本発明のシステムは、新車の窓洗浄システムの一部として設置することもでき、既存の洗浄システム内に後から取り付けることもできることを理解されたい。
【0134】
図16を参照して更に後述する本発明の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータは、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信し、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて、洗浄対象である複数の車両表面1122のうちの少なくとも1つを選択し、選択した少なくとも1つの車両表面1122上に液体放出をすることができる。
【0135】
少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力は、パーク、ニュートラル、リバース、ドライブ、ハイギア、ローギアなどの現在のギア選択と、エンジンオンオフ表示、エンジン速度がアイドリング速度を上回るか下回るかの表示、車両速度と、前進、後退、又は停止などの車両運動方向の表示、エンジン出力トルク又はエンジンパワーレベルなどの車両荷重、又は車両コンピュータで入手可能な他の適切な車両運転パラメータ、のうちの1つから選択された入力とすることができる。
【0136】
車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータは、更に後述するように、センサ入力などの1つ以上の追加の入力を利用し、洗浄対象の少なくとも1つの車両表面1122を選択することができる。少なくとも1つの車両表面1122の選択が完了したら、コントローラ1150からの入力に基づいて、液体放出を即時に開始することができ、又は、後から開始することもできることを理解されたい。
【0137】
車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、選択された少なくとも1つの車両表面1122に対応する特定の液体加熱ユニット1110又はポンプ1108を起動させることが好ましいことを、理解されたい。或いは、複数の加熱ユニット1110又は複数のポンプ1108を起動させることもできる。更に、洗浄対象の少なくとも1つの車両表面1122の選択は、選択した車両表面1122上へ液体放出する特定の液体経路を形成する段階を含むこともできる。
【0138】
本発明の別の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信する段階、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて洗浄対象の少なくとも1つの車両表面1122を選択する段階、選択した少なくとも1つの車両表面1122上に液体放出を提供する段階、の複数回の反復を備えることができる。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータは、1つ以上の入力を更に利用し、洗浄対象の少なくとも1つの車両表面1122を選択することができる。少なくとも1つの車両表面1122の選択が完了したら、コントローラ1150からの入力に基づいて、液体放出を即時に開始することができ、又は、後から開始することもできることを理解されたい。
【0139】
本発明の更に別の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、少なくとも1つの車両運転パラメータを監視し、少なくとも1つの車両運転パラメータが変化した場合にのみ洗浄対象の少なくとも1つの車両表面1122を選択することができる。
【0140】
本発明の更に別の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて、洗浄対象の複数の車両表面1122を順番に選択することができる。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータは、更に後述されるセンサ入力などの1つ以上の追加の入力を利用し、複数の車両表面1122を選択し、複数の車両表面1122を洗浄可能な順番を備えることができる。
【0141】
順番の選択が完了したら、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150からの入力に基づいて、順番における第1の液体放出を即時に開始することができ、又は、後から開始することもできることを理解されたい。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、その前の放出の終了の後にのみ、順番に、後続の液体放出を行うこともできるが、順番における各後続の液体放出は、その前の順番の液体放出の開始に続いていつでも開始することが可能であり、従って、その終了を待つ必要はないことを理解されたい。従って、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、複数の液体放出を同時に提供することができる。
【0142】
車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、通常、入力をポンプ1108に供給することにより、液体放出を行うことを理解されたい。或いは、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、選択した車両表面1122に液体放出をするために、1つ以上の弁と通信することができる。
【0143】
従って、例えば、車両1100が前進方向において移動している場合には、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、ウィンドシールド、右ヘッドライト、左ヘッドライト、リアウィンドウ、右テールライト、及び左テールライトという洗浄対象の車両表面1122の順番を、与えることができる。或いは、車両1100が前進方向において移動しており、右ヘッドライトに隣接する汚れセンサ1128が、汚れのレベルが汚れ閾値を超えていると通信してきた場合には、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、右ヘッドライト、ウィンドシールド、左ヘッドライト、リアウィンドウ、右テールライト、及び左テールライトという洗浄対象の車両表面1122の順番を、与えることができる。車両1100が後退方向において移動している場合には、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、リアウィンドウ、右テールライト、左テールライト、ウィンドシールド、右ヘッドライト、及び左ヘッドライトという洗浄対象の車両表面1122の順番を、与えることができる。
【0144】
車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、複数の車両表面1122のすべて又はその任意のサブセットを備える洗浄対象の車両表面1122の順番を、与えることができることを理解されたい。
【0145】
車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150が、順番どおりに複数の表面上に自動液体放出をする場合には、車両オペレーターなどによって、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150が順番における次の車両表面1122をスキップするように、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150にスキップ入力を与えることもできることを理解されたい。或いは、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150が現在の車両表面1122上への液体放出を即時に中断するように、車両オペレーターなどによって、中断入力を、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150に与えることもできる。
【0146】
本発明の別の実施例においては、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150が順番どおりに複数の表面上に自動液体放出を行う場合には、順番を切り換えて、リア車両表面の前にフロント車両表面上に、又はこの逆の順序で、液体放出を行うように、フロントとリアの切り替え機能入力を、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150に与えることができる。
【0147】
車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150又は車両コンピュータは、リザーバ1106と関連する液体レベルセンサからの液体レベル入力、雨センサからの雨表示、汚れセンサ1128からの汚れレベル入力、温度センサ1152によって検知された温度、リザーバ1106と関連する温度センサによって検地された温度、液体加熱ユニット1110と関連する温度センサによって検知された温度、車両1100の内部に配置された温度センサによって検知された温度、他の適切なセンサ入力など、の1つ以上のセンサからの追加の入力を受信することもできることを理解されたい。
【0148】
図16を参照すると、これは、図15A及び図15Bの車両表面の洗浄と除氷のシステムの車両表面選択機能の好適な作動モードの概略フローチャートである。図16に示すように、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、洗浄対象の車両表面1122を選択するために、又は洗浄対象の車両表面1122の順番を与えるために、自動作動モードで作動することができる。
【0149】
本発明の好適な実施例においては、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、ユーザーによる車両のスタートアップ又は車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の起動の場合に、例えば、パークなどの現在のギア選択又は停止などの車両運動インジケータの指示などの、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信するために、自動モードで作動することができる。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、液体レベルセンサからの入力などの少なくとも1つのセンサ入力を受信するために作動することができる。
【0150】
少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、洗浄対象の少なくとも1つの第1車両表面1122を選択し、液体放出を少なくとも1つの第1車両表面1122上に行うことができる。少なくとも1つの車両表面1122の選択が完了したら、コントローラ1150からの入力に基づいて、液体放出を即座に開始することができ、又は、後から開始することもできることを理解されたい。
【0151】
別の好適な実施例によれば、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する入力に少なくとも部分的に基づいて、洗浄対象の1つ以上の追加の車両表面1122を順番に選択することができる。車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、選択した第1の車両表面1122上に液体放出を行う前に、又は選択した第1の車両表面1122上に液体放出を行った後に、洗浄対象の1つ以上の追加の車両表面1122を順番に選択することができることを理解されたい。
【0152】
更に、第1車両表面1122上への液体放出の終了時に、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、選択及び放出プロセスを反復することができる。従って、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信し、少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する入力に少なくとも部分的に基づいて洗浄対象の車両表面1122を選択し、選択した車両表面1122上に液体放出を行うことができる。
【0153】
前述の代替実施例においては、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、前述のように、少なくとも1つのセンサ入力を受信することができ、選択プロセスへの入力として洗浄済みの車両表面1122の履歴を保存することもできることを理解されたい。
【0154】
前述のように、アクチュエータ1160は、オーバーライドモードにおける車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の作動のためのオーバーライドモードアクチュエータボタンを備えることが好ましい。オーバーライドモードにおいては、車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の自動運転が無効になり、従って、すべての液体放出は、ユーザーが手動で起動した場合にのみ行われる。
【0155】
前述のように、アクチュエータ1160は、即時噴霧モードにおける車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の作動のための即時モードアクチュエータボタンを備えることが好ましい。即時噴霧モードにおいては、車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の自動運転が一時的に無効になり、この結果、ウィンドシールド上における即時液体放出を行うことができ、この後に、車両表面の洗浄と除氷のシステムのコントローラ1150は、自動モードにおける運転を再開する。
【0156】
前述のように、車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の自動モードは、車両のスタートアップに基づいて自動的に起動することができ、又は、ユーザー起動によって起動することもできることを理解されたい。車両表面の洗浄と除氷のシステム1102の自動運転モードは、車両1100が運転可能である場合、又は、ユーザー起動およびユーザー停止によって制御可能である場合、にはいつでも作動可能であることを理解されたい。
【0157】
当業者であれば、本発明が、以上において具体的に図示及び記述された内容によって制限されないことを理解するであろう。本発明の範囲は、前述の様々な特徴の組み合わせ及びサブ組み合わせの両方と、当業者が本明細書を参照することによって想到した、従来技術には含まれていない変形及び変更を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両表面の洗浄と除氷のシステムにおいて使用される液体加熱ユニットであって、
洗浄流体をリザーバから受け取る入口と、少なくとも1つの車両表面を洗浄するために前記流体を放出する出口と、を有する液体加熱アセンブリと、
前記液体加熱アセンブリ内の流体を加熱する少なくとも1つの加熱要素と、
前記液体加熱アセンブリ内に配置された凍結保護要素であって、前記凍結保護要素が、少なくとも2つの垂直軸方向において変形することができる、変形可能な容器を備える凍結保護要素と、
を備える液体加熱ユニット。
【請求項2】
前記容器が、内部容積を形成し、前記容器が、前記内部容積の内側に変形可能である、請求項1に記載の液体加熱ユニット。
【請求項3】
前記容器が、円筒形の容器を備える、請求項1又は2に記載の液体加熱ユニット。
【請求項4】
前記凍結保護要素が、更に、シーリング要素を備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体加熱ユニット。
【請求項5】
前記凍結保護要素が、柔軟な材料で形成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体加熱ユニット。
【請求項6】
前記凍結保護要素が、弾性を有する材料で形成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体加熱ユニット。
【請求項7】
前記凍結保護要素が、流体が通過することを防止するように作動する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体加熱ユニット。
【請求項8】
前記容器が、3つの垂直軸方向に変形することができる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体加熱ユニット。
【請求項9】
車両表面の洗浄と除氷のシステムであって、
少なくとも1つの車両表面噴霧器と、
リザーバと、
液体加熱アセンブリであって、洗浄流体を前記リザーバから受け取る入口と、前記流体を少なくとも1つの車両表面上に噴霧するために前記少なくとも1つの車両表面噴霧器に供給する出口と、を有する液体加熱アセンブリと、
前記液体加熱アセンブリ内の流体を加熱する少なくとも1つの加熱要素と、
前記少なくとも1つの車両表面噴霧器、前記リザーバ、及び前記液体加熱アセンブリとの流体接続されたマニホルドと、
を備え、
前記マニホルドが、
前記リザーバと前記液体加熱アセンブリとを接続する第1の流体流路に沿った入口コンジットと、
前記液体加熱アセンブリと前記少なくとも1つの車両表面噴霧器とを接続する第2の流体流路に沿った出口コンジットと、
前記入口コンジットと前記出口コンジットとを接続する接続コンジットと、
前記リザーバから前記液体加熱アセンブリへ流体を流すように作動する、前記第1の流路に沿って配置された第1の一方弁と、
前記出口コンジットから前記入口コンジットへ流体を流すように作動する、前記接続コンジットに沿って配置された第2の一方弁と、
を備える、
車両表面の洗浄と除氷のシステム。
【請求項10】
請求項9に記載の車両表面の洗浄と除氷のシステムであって、
前記マニホルドが、更に、
前記入口コンジットと前記出口コンジットとを接続する追加の接続コンジットと、
前記入口コンジットから前記出口コンジットへ流体を流すように作動する、前記追加の接続コンジットに沿って配置された第3の一方弁と、
を備える、
車両表面の洗浄と除氷のシステム。
【請求項11】
前記第1の一方弁が、圧力作動型一方弁である、請求項9に記載の車両表面の洗浄と除氷のシステム。
【請求項12】
前記第2の一方弁が、圧力作動型一方弁である、請求項9に記載の車両表面の洗浄と除氷のシステム。
【請求項13】
前記マニホルドの上流及び前記少なく1つの車両表面噴霧器の下流で前記第2の流体流路に沿って配置された、少なくとも1つの追加の一方弁を備える、請求項9に記載の車両表面の洗浄と除氷のシステム。
【請求項14】
前記マニホルドが、前記マニホルドの上流及び前記少なくとも1つの車両表面噴霧器の下流で前記第2の流体流路に沿って配置された少なくとも1つの追加の一方弁を備える車両と、前記少なくとも1つの追加の一方弁を備えない車両と、の両方での使用に適している、請求項9に記載の車両表面の洗浄と除氷のシステム。
【請求項15】
液体ヒーターであって、
液体入口及び液体出口を形成するハウジングと、
前記ハウジング内に配設された少なくとも1つの加熱要素であって、前記ハウジング及び前記少なくとも1つの加熱要素が、前記入口と前記出口との間に少なくとも1つの液体流路を形成し、前記少なくとも1つの加熱要素が、前記少なくとも1つの液体流路に沿って前記ハウジングを通って流れる液体を加熱するように機能する、少なくとも1つの加熱要素と、
を備え、
前記少なくとも1つの加熱要素が、
回路ボード基板と、
前記回路ボード基板上に形成された少なくとも1つの電気回路と、
前記少なくとも1つの電気回路の少なくとも一部分上に形成された少なくとも1つの加熱トレースと、
を備える、液体ヒーター。
【請求項16】
前記少なくとも1つの加熱トレース及び前記少なくとも1つの電気回路が、同一の材料で形成される、請求項15に記載の液体ヒーター。
【請求項17】
前記少なくとも1つの加熱トレース及び前記少なくとも1つの電気回路が、異なる材料で形成される、請求項15に記載の液体ヒーター。
【請求項18】
前記少なくとも1つの加熱トレースが、複合材料で形成される、請求項15〜17のいずれか1項に記載の液体ヒーター。
【請求項19】
前記少なくとも1つの加熱トレースが、少なくとも1つの曲がりくねった加熱トレースを備える、請求項15〜18のいずれか1項に記載の液体ヒーター。
【請求項20】
複数の車両表面のうち少なくとも1つを洗浄する場合に使用する、液体を供給する方法であって、前記方法が、
ギアの選択、エンジンのオンオフ表示、エンジン速度がアイドリング速度を上回るか下回るかの表示、車両速度と車両の運動方向の表示、エンジントルク、及びエンジンパワーレベルから成るグループから選択された少なくとも1つの車両運転パラメータ、に関係する、少なくとも1つの入力を受信する段階と、
前記少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する前記少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の車両表面のうちの少なくとも1つの車両表面を選択する段階と、
前記液体を、前記選択した少なくとも1つの車両表面上に、出口を通って放出する段階と、
を備える方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの車両表面を選択する段階が、
複数の車両表面を選択する段階と、
前記液体を前記複数の車両表面上に放出する順番を選択する段階と、
を備え、
前記放出する段階が、前記液体を、前記複数の車両表面上に前記順番で放出する段階を備える、方法。
【請求項22】
前記液体を、前記複数の車両表面上に前記順番で放出する前記段階が、前記順番における前段階の放出の完了の前に、前記順番における少なくとも1つの放出を開始する段階を備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの車両表面を選択する段階が、複数の車両表面を選択する段階を備え、
前記放出する段階が、前記液体を、前記複数の車両表面上に少なくとも部分的に同時に放出する段階を備える、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記受信する段階、前記選択する段階、及び前記放出する段階の、少なくとも1つの繰り返しを更に備える、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記放出する段階の前に、前記液体を加熱する段階を更に備える、請求項20〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記放出する段階の前に、前記液体の液体供給源を選択する段階を更に備える、請求項20〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記選択する段階が、更に、
少なくとも1つのセンサから少なくとも1つのセンサ入力を受信する段階と、
前記少なくとも1つのセンサ入力に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの車両表面を選択する段階と、
を備える、請求項20〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つのセンサが、汚れセンサ、温度センサ、液体レベルセンサ、風速センサ、及び雨センサから成るグループから選択された、少なくとも1つのセンサを備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
複数の車両表面のうちの少なくとも1つを洗浄する場合に使用する、液体を供給するシステムであって、
液体リザーバと、
前記液体リザーバと流体接続された少なくとも1つの液体出口と、
ポンプと、
少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信し、前記少なくとも1つの車両運転パラメータと関係する前記少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて前記複数の車両表面のうちの少なくとも1つの車両表面を選択し、前記ポンプに入力を提供して前記液体を前記液体出口を通して前記選択された少なくとも1つの車両表面上に送るように作動する、コントローラと、
を備え、
前記少なくとも1つの車両運転パラメータが、ギアの選択、エンジンのオンオフ表示、エンジン速度がアイドリング速度を上回るか下回るかの表示、車両速度と車両の運動方向の表示、エンジントルク、及びエンジンパワーレベルから成るグループから選択される、システム。
【請求項30】
複数の車両表面のうちの複数の車両表面を洗浄する場合に使用する、液体を供給する方法であって、前記方法が、
少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する少なくとも1つの入力を受信する段階と、
前記少なくとも1つの車両運転パラメータに関係する前記少なくとも1つの入力に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の車両表面を選択する段階と、
前記複数の車両表面上に前記液体を放出する順番を選択する段階と、
前記液体を、出口を通して、前記複数の車両表面上に前記順番で放出する段階と、
を備える、方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【公表番号】特表2009−544525(P2009−544525A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521411(P2009−521411)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【国際出願番号】PCT/IL2007/000910
【国際公開番号】WO2008/012801
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(509025717)マイクロヒート インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】