説明

車両

【課題】排気ガスが触媒を通過する場合に、電気式加熱触媒を用いて触媒内部の温度差の拡大を抑制する。
【解決手段】ECUは、ペダルストローク量を取得するステップ(S100)と、要求パワーPeを算出するステップ(S102)と、触媒温度Tcを取得するステップ(S104)と、温度差ΔTcを推定するステップ(S106)と、温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)よりも大きい場合に(S108にてYES)、通電パターンを決定するステップ(S110)と、通電制御を実行するステップ(S112)とを含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気管に設けられる電気式加熱触媒の通電制御に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特開2010−223159号公報(特許文献1)に開示されているように、電極を用いて触媒を通電することによって触媒温度を上昇させる電気加熱式触媒が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−223159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、排気ガスが触媒を通過することにより、触媒の中心側は、温度が高い状態になり、触媒の外周側は、温度が低い状態になるような温度分布になる。このような温度差は、温度変化が大きくなるほど拡大するため、温度差に起因した熱応力が触媒に生じるという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、排気ガスが触媒を通過する場合に、電気式加熱触媒を用いて触媒内部の温度差の拡大を抑制する車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のある局面に係る車両は、エンジンと、エンジンの排気管に設けられ、一様の素材により形成される触媒と、触媒の外周部に取り付けられ、触媒を加熱するための電極とを含む排気浄化装置と、エンジンからの排気ガスが触媒に通過する場合に電極に電流を流す通電制御を実行するための制御装置を含む。
【0007】
好ましくは、制御装置は、エンジンの運転状態と触媒の温度とに基づいて通電制御を実行するか否かを決定する。
【0008】
さらに好ましくは、制御装置は、エンジンの運転状態と触媒の温度とに基づく触媒の状態が、触媒内の温度分布における温度の高低差がしきい値よりも大きい状態である場合に、通電制御を実行する。
【0009】
さらに好ましくは、制御装置は、触媒の状態が、高低差がしきい値よりも小さい状態である場合に、通電制御を実行しない。
【0010】
さらに好ましくは、制御装置は、通電制御の実行時において、エンジンの運転状態と触媒の温度とに基づいて通電電力と通電時間とを決定する。
【0011】
さらに好ましくは、一様の素材は、材質が単一の素材である。
さらに好ましくは、触媒は、円筒形状である。電極は、触媒の外周面に設けられ、電源に接続される接続部分と、接続部分を中心として、触媒の外周面を部分的に覆う弓なり形状の断面を有する断面部分とを有する第1電極と、第1電極と同一の形状を有し、触媒を介在して対向する位置に設けられる第2電極とを含む。断面部分は、接続部分から離れる位置になるほど薄い形状になるように形成される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態に係る車両の全体ブロック図である。
【図2】EHCの断面を示す図である。
【図3】触媒中心部から電極までの温度分布を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る車両に搭載されたECUの機能ブロック図である。
【図5】エンジンに対する要求パワーに応じた触媒内部の温度差の変化を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】本実施の形態に係る車両に搭載されたECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図7】電極から触媒への通電時における触媒内部の温度分布を示す図である。
【図8】排気ガスの通過中に電極から触媒に通電した場合の触媒中心部から電極までの温度分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態は、説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返されない。
【0014】
図1を参照して、本実施の形態に係るハイブリッド車両1(以下の説明においては、単に車両1と記載する)の全体ブロック図が説明される。車両1は、エンジン10と、駆動軸16と、第1モータジェネレータ(以下、第1MGと記載する)20と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGと記載する)30と、動力分割装置40と、減速機58と、PCU(Power Control Unit)60と、バッテリ70と、充電装置78と、駆動輪80と、ECU(Electronic Control Unit)200とを含む。
【0015】
この車両1は、エンジン10および第2MG30の少なくとも一方から出力される駆動力によって走行する。エンジン10が発生する動力は、動力分割装置40によって2経路に分割される。2経路のうちの一方の経路は減速機58を介して駆動輪80へ伝達される経路であり、他方の経路は第1MG20へ伝達される経路である。
【0016】
第1MG20および第2MG30は、たとえば、三相交流回転電機である。第1MG20および第2MG30は、PCU60によって駆動される。
【0017】
第1MG20は、動力分割装置40によって分割されたエンジン10の動力を用いて発電してPCU60を経由してバッテリ70を充電するジェネレータとしての機能を有する。また、第1MG20は、バッテリ70からの電力を受けてエンジン10の出力軸であるクランク軸18を回転させる。これによって、第1MG20は、エンジン10を始動するスタータとしての機能を有する。
【0018】
第2MG30は、バッテリ70に蓄えられた電力および第1MG20により発電された電力の少なくともいずれか一方を用いて駆動輪80に駆動力を与える駆動用モータとしての機能を有する。また、第2MG30は、回生制動によって発電された電力を用いてPCU60を経由してバッテリ70を充電するためのジェネレータとしての機能を有する。
【0019】
エンジン10は、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。
【0020】
エンジン10は、複数の気筒102と、複数の気筒102の各々に燃料を供給する燃料噴射装置104と、エキゾーストマニホールド106と、排気通路108と、EHC(電気加熱式触媒)110と、触媒温度センサ114とを含む。なお、エンジン10の気筒102は、1つ以上あればよい。
【0021】
燃料噴射装置104は、ECU200からの制御信号S1に基づいて、各気筒に対して適切な時期に適切な量の燃料を噴射したり、各気筒に対する燃料の噴射を停止したりする。燃料噴射装置104による燃料噴射量は、噴射時間によって調整される。
【0022】
排気通路108の一方端は、エキゾーストマニホールド106に接続される。また、排気通路108の他方端は、図示しないマフラーに接続される。排気通路108の途中には、EHC110が設けられる。
【0023】
EHC110は、排気ガスを浄化する触媒と、触媒を通電するための正側電極116および負側電極118とを含む。なお、EHC110は、電極を用いて触媒に通電することによって触媒の温度を上昇させる構成であれば、特に限定されるものではなく、種々の公知の構成を用いればよい。
【0024】
図2にEHC110内の触媒154の断面が示される。図2に示すように、EHC110内の触媒154は、円筒形状を有する。触媒154の基材部分は、一様の素材で形成される。触媒154の基材部分は、単一の材質の部材を用いたハニカム構造を有する。なお、図2に示される触媒154の構造は一例であり、特に図2に示される構造に限定されるものではない。
【0025】
正側電極116は、触媒154の外周面に設けられ、電源に接続される接続部分150と、接続部分150を中心として、触媒の外周面を部分的に覆う弓なり形状の断面を有する断面部分152とを有する。断面部分152は、接続部分150から離れる位置になるほど薄い形状になるように形成される。これは、接続部分150から離れる位置になるほど電気的抵抗を増加させるためである。
【0026】
負側電極118は、正側電極116と同一の形状を有する。負側電極118は、正側電極116と触媒154を介在して対向する位置に設けられる。
【0027】
PCU60とEHC110とは、正極線および負極線で接続される。EHC110には、PCU60を介して、バッテリ70からの電力および第1MG20で発電された電力が供給される。なお、バッテリ70とEHC110との接続関係は図1に示すものに限定されない。
【0028】
PCU60とEHC110との間には、リレーが内蔵された電源回路112が設けられおり、ECU200からの制御信号S3に基づいてEHC110とPCU60との電気的な接続状態を切り替える。電源回路112に内蔵されたリレーが閉じられると、EHC110とPCU60とが接続され、EHC110内の正側電極116と負側電極118とに電圧が印加される。正側電極116および負側電極118への通電によってEHC110内の触媒154にジュール熱が生じることによりEHC110内の触媒154が加熱される。電源回路112に内蔵されたリレーが開かれると、EHC110とPCU60との接続が遮断され、正側電極116および負側電極118への通電が停止される。このように、ECU200が電源回路112を制御することによってEHC110内の触媒154への通電量が制御される。なお、ECU200は、PCU60を制御することによりEHC110に供給される電力(電圧や電流)を変化させるようにしてもよいし、あるいは、電源回路112に内蔵されたリレーに対してデューティ制御を実施することによってEHC110に供給される電力を変化させるようにしてもよい。さらには、電源回路112にEHC110に供給される電力を変化させる回路が設けられていてもよい。
【0029】
正側電極116および負側電極118が通電されると、EHC110内の触媒154に通電される。正側電極116および負側電極118は、弓なり形状の断面を有し、接続部分150から離れる位置になるほど薄い形状になるように形成されることで、電気的抵抗が増加させる。そのため、正側電極116から負側電極118に向けて、EHC110内の触媒154を一様に電流が流れる。
【0030】
図1に戻って、触媒温度センサ114は、EHC110内の触媒154の温度(以下、触媒温度と記載する)Tcを検出する。触媒温度センサ114は、検出された触媒温度Tcを示す信号をECU200に送信する。
【0031】
触媒温度Tcは、触媒温度センサ114により直接検出されてもよい。あるいは、触媒温度Tcは、ECU200により、EHC110の近傍の部材の温度、EHC110の上流の排気温度、EHC110の下流の排気温度、あるいは、エンジン10の運転履歴に基づいて推定されてもよい。
【0032】
さらに、エンジン10には、エンジン回転速度センサ11が設けられる。エンジン回転速度センサ11は、エンジン10のクランク軸18の回転速度(以下、エンジン回転数と記載する)Neを検出する。エンジン回転速度センサ11は、検出されたエンジン回転数Neを示す信号をECU200に送信する。
【0033】
動力分割装置40は、駆動輪80を回転させるための駆動軸16、エンジン10のクランク軸18および第1MG20の回転軸の三要素の各々を機械的に連結する。動力分割装置40は、上述の三要素のうちのいずれか一つを反力要素とすることによって、他の2つの要素間での動力の伝達を可能とする。第2MG30の回転軸は、駆動軸16に連結される。
【0034】
動力分割装置40は、サンギヤ50と、ピニオンギヤ52と、キャリア54と、リングギヤ56とを含む遊星歯車機構である。ピニオンギヤ52は、サンギヤ50およびリングギヤ56の各々と噛み合う。キャリア54は、ピニオンギヤ52を自転可能に支持するとともに、エンジン10のクランク軸18に連結される。サンギヤ50は、第1MG20の回転軸に連結される。リングギヤ56は、駆動軸16を介在して第2MG30の回転軸および減速機58に連結される。
【0035】
減速機58は、動力分割装置40や第2MG30からの動力を駆動輪80に伝達する。また、減速機58は、駆動輪80が受けた路面からの反力を動力分割装置40や第2MG30に伝達する。
【0036】
PCU60は、スイッチング素子を複数個含む。PCU60は、スイッチング素子のオン・オフ動作を制御することによってバッテリ70に蓄えられた直流電力を第1MG20および第2MG30を駆動するための交流電力に変換する。PCU60は、ECU200からの制御信号S2に基づいて制御されるコンバータおよびインバータ(いずれも図示せず)を含む。コンバータは、バッテリ70から受けた直流電力の電圧を昇圧してインバータに出力する。インバータは、コンバータが出力した直流電力を交流電力に変換して第1MG20および/または第2MG30に出力する。これにより、バッテリ70に蓄えられた電力を用いて第1MG20および/または第2MG30が駆動される。また、インバータは、第1MG20および/または第2MG30によって発電される交流電力を直流電力に変換してコンバータに出力する。コンバータは、インバータが出力した直流電力の電圧を降圧してバッテリ70へ出力する。これにより、第1MG20および/または第2MG30により発電された電力を用いてバッテリ70が充電される。なお、コンバータは、省略してもよい。
【0037】
バッテリ70は、蓄電装置であり、再充電可能な直流電源である。バッテリ70としては、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池が用いられる。バッテリ70の電圧は、たとえば200V程度である。バッテリ70は、上述したように第1MG20および/または第2MG30により発電された電力を用いて充電される他、外部電源(図示せず)から供給される電力を用いて充電されてもよい。なお、バッテリ70は、二次電池に限らず、直流電圧を生成できるもの、たとえば、キャパシタ、太陽電池、燃料電池等であってもよい。
【0038】
バッテリ70には、電池温度センサ156と、電流センサ158と、電圧センサ160とが設けられる。
【0039】
電池温度センサ156は、バッテリ70の電池温度TBを検出する。電池温度センサ156は、電池温度TBを示す信号をECU200に送信する。
【0040】
電流センサ158は、バッテリ70の電流IBを検出する。電流センサ158は、電流IBを示す信号をECU200に送信する。
【0041】
電圧センサ160は、バッテリ70の電圧VBを検出する。電圧センサ160は、電圧VBを示す信号をECU200に送信する。
【0042】
ECU200は、バッテリ70の電流IBと、電圧VBと、電池温度TBとに基づいてバッテリ70の残容量(以下の説明においては、SOC(State of Charge)と記載する)を推定する。ECU200は、たとえば、電流IBと、電圧VBと、電池温度TBとに基づいてOCV(Open Circuit Voltage)を推定し、推定されたOCVと所定のマップとに基づいてバッテリ70のSOCを推定してもよい。あるいは、ECU200は、たとえば、バッテリ70の充電電流と放電電流とを積算することによってバッテリ70のSOCを推定してもよい。
【0043】
充電装置78は、充電プラグ300が車両1に取り付けられることによって外部電源302から供給される電力を用いてバッテリ70を充電する。充電プラグ300は、充電ケーブル304の一方端に接続される。充電ケーブル304の他方端は、外部電源302に接続される。充電装置78の正極端子は、PCU60の正極端子とバッテリ70の正極端子とを接続する電源ラインPLに接続される。充電装置78の負極端子は、PCU60の負極端子とバッテリ70の負極端子とを接続するアースラインNLに接続される。
【0044】
第1レゾルバ12は、第1MG20に設けられる。第1レゾルバ12は、第1MG20の回転速度Nm1を検出する。第1レゾルバ12は、検出された回転速度Nm1を示す信号をECU200に送信する。
【0045】
第2レゾルバ13は、第2MG30に設けられる。第2レゾルバ13は、第2MG30の回転速度Nm2を検出する。第2レゾルバ13は、検出された回転速度Nm2を示す信号をECU200に送信する。
【0046】
減速機58と駆動輪80とを連結するドライブシャフト82には、車輪速センサ14が設けられる。車輪速センサ14は、駆動輪80の回転速度Nwを検出する。車輪速センサ14は、検出された回転速度Nwを示す信号をECU200に送信する。ECU200は、受信した回転速度Nwに基づいて車速Vを算出する。なお、ECU200は、回転速度Nwに代えて第2MG30の回転速度Nm2に基づいて車速Vを算出するようにしてもよい。
【0047】
アクセルペダル162は、運転席に設けられる。アクセルペダル162には、ペダルストロークセンサ164が設けられる。ペダルストロークセンサ164は、アクセルペダル162のストローク量APを検出する。ペダルストロークセンサ164は、ストローク量APを示す信号をECU200に送信する。なお、ペダルストロークセンサ164に代えてアクセルペダル162に対する乗員の踏力を検出するためのアクセルペダル踏力センサを用いてもよい。
【0048】
ECU200は、エンジン10を制御するための制御信号S1を生成し、その生成した制御信号S1をエンジン10へ出力する。また、ECU200は、PCU60を制御するための制御信号S2を生成し、その生成した制御信号S2をPCU60へ出力する。ECU200は、電源回路112を制御するための制御信号S3を生成し、その生成した制御信号S3を電源回路112へ出力する。
【0049】
ECU200は、エンジン10およびPCU60等を制御することによって車両1が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体、すなわち、バッテリ70の充放電状態、エンジン10、第1MG20および第2MG30の動作状態を制御する。
【0050】
ECU200は、運転席に設けられたアクセルペダル162のストローク量APに対応する要求パワーPvを算出する。ECU200は、算出された要求パワーPvに応じて、第1MG20および第2MG30のトルクと、エンジン10の出力とを制御する。
【0051】
上述したような構成を有する車両1においては、発進時や低速走行時等であってエンジン10の効率が悪い場合には、第2MG30のみによる走行が行なわれる。また、通常走行時には、たとえば動力分割装置40によりエンジン10の動力が2経路の動力に分けられる。一方の動力で駆動輪80が直接的に駆動される。他方の動力で第1MG20を駆動して発電が行なわれる。このとき、ECU200は、発電された電力を用いて第2MG30を駆動させる。このように第2MG30を駆動させることにより駆動輪80の駆動補助が行なわれる。
【0052】
車両1の減速時には、駆動輪80の回転に従動する第2MG30がジェネレータとして機能して回生制動が行なわれる。回生制動によって回収した電力は、バッテリ70に蓄えられる。なお、ECU200は、バッテリ70のSOCが低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン10の出力を増加させて第1MG20による発電量を増加させる。これにより、バッテリ70のSOCが増加させられる。また、ECU200は、低速走行時でも必要に応じてエンジン10からの駆動力を増加させる制御を行なう場合もある。たとえば、上述のようにバッテリ70の充電が必要な場合や、エアコン等の補機が駆動される場合や、エンジン10の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合等である。
【0053】
以上のような構成を有する車両1のエンジン10の作動中において、排気ガスがEHC110内の触媒154を通過することにより、触媒154の中心側は、温度が高い状態になり、触媒154の外周側は、温度が低い状態になるような温度分布になる。
【0054】
具体的には、触媒154内を排気ガスが通過する場合には、図2に示すように、中心部側になるほど触媒154の温度が高くなり、外周側になるほど触媒154の温度が低くなる複数の同心円を等温線としたような温度分布となる。これは、触媒154の中心部側になるほど排気ガスの流速が高くなり、触媒154の外周側になるほど排気ガスの流速が遅くなるとともに排気管から放熱されるためである。
【0055】
その結果、図3に示すように、触媒154内の中心部の温度Tc(0)と外周部の電極直下(接続部分150の直下)付近の温度Tc(1)との間で温度差ΔTc(Tc(0)−Tc(1))が生じる。特に。この温度差ΔTcは、車両1の加速時などによる温度変化が大きくなるほど拡大するため、温度差ΔTcに起因した熱応力が触媒154に生じる場合がある。
【0056】
そこで、本実施の形態においては、ECU200が、EHC110内の触媒154にエンジン10からの排気ガスが通過する場合に正側電極116および負側電極118に電流を流す通電制御を実行する点に特徴を有する。
【0057】
図4に、本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200の機能ブロック図を示す。ECU200は、要求パワー算出部202と、温度差推定部204と、温度差判定部206と、通電パターン決定部208と、通電制御部210とを含む。
【0058】
要求パワー算出部202は、アクセルペダル162のストローク量APと、車速Vと、路面の勾配とに基づいてエンジン10に対する要求パワーPeを算出する。
【0059】
要求パワー算出部202は、たとえば、アクセルペダル162のストローク量APから運転者が要求する加速度を算出する。要求パワー算出部202は、現在の車速Vおよび路面の勾配とに基づいて算出された加速度を達成するための車両1に対する要求パワーPvを算出する。要求パワー算出部202は、車両1に対する要求パワーPvから第2MG30を用いて出力可能なパワーPmを減算することによってエンジン10に対する要求パワーPeを算出する。要求パワー算出部202は、アクセルペダル162のストローク量APと、車速Vと、路面の勾配と、エンジン10に対する要求パワーPeと関係を示す所定のマップを用いてエンジン10に対する要求パワーPeを算出してもよい。所定のマップは、ストローク量APと、車速Vと、路面の勾配と、エンジン10に対する要求パワーPeとの関係が実験等によって適合されたマップである。
【0060】
温度差推定部204は、触媒温度Tcと、要求パワー算出部202によって算出されたエンジン10に対する要求パワーPeとに基づいて触媒154の中心部から電極直下付近までの温度差ΔTcを推定する。
【0061】
温度差推定部204は、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcと、温度差ΔTcとの関係を示す所定のマップを用いて温度差ΔTcを推定してもよい。所定のマップは、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcと、温度差ΔTcとの関係が実験等によって適合されたマップである。
【0062】
温度差推定部204は、エンジン10に対する要求パワーPeから触媒154に与えられる熱エネルギーを算出し、算出された熱エネルギーと現在の触媒温度Tcとに基づいて触媒154の中心部と電極直下付近との間で生じる温度差ΔTcを推定してもよい。
【0063】
なお、本実施の形態において触媒154の中心部から電極直下付近までの温度差ΔTcとは、温度差ΔTcのピーク値をいうものとする。
【0064】
図5に、時間T(0)においてアクセルペダル162が踏み込まれた場合の触媒154における中心部の温度と電極直下付近の温度との変化を示す。たとえば、アクセルペダル162のストローク量APがAP(0)になるまで踏み込まれた場合、エンジン10に対する要求パワーPeは、図5の太実線に示すように、時間T(0)において上昇を開始し、ストローク量AP(0)に対応する要求パワーPe(0)に収束するものとする。
【0065】
この場合、触媒154の中心部の温度Tc1は、図5の細実線に示すように、時間T(0)において上昇を開始して、要求パワーPeの収束に応じて温度Tc1もある温度Tc1(0)に収束する。
【0066】
触媒154の電極直下付近の温度Tc2は、図5の細破線に示すように、時間T(0)においてTc1よりも小さい上昇量で上昇を開始した後、温度Tc1に対して時間が経過するとともに近づくように変化する。
【0067】
その結果、温度Tc1と温度Tc2との差ΔTc(図5の下段のグラフの実線)は、時間T(0)において増加を開始した後、時間T(1)にて、ピーク値ΔTcp(0)となり、時間T(1)以降に減少していく。
【0068】
温度差推定部204は、触媒温度Tcと、エンジン10に対する要求パワーPeとに基づいて上述したピーク値を温度差ΔTcとして推定する。
【0069】
また、たとえば、アクセルペダル162のストローク量APがAP(0)よりも小さいAP(1)になるまで踏み込まれた場合、エンジン10に対する要求パワーPeは、図5の太破線に示すように、時間T(0)において上昇を開始し、ストローク量AP(1)に対応する要求パワーPe(1)(<Pe(0))に収束するものとする。
【0070】
この場合、触媒154の中心部の温度Tc1’は、図5の一点鎖線に示すように、時間T(0)において上昇を開始して、要求パワーPeの収束に応じて温度Tc1’もある温度Tc1’(0)(<Tc1(0))に収束する。
【0071】
また、触媒154の電極直下付近の温度Tc2’は、図5の二点鎖線に示すように、時間T(0)においてTc1’よりも小さい上昇量で上昇を開始した後に、温度Tc1’に対して時間が経過するとともに近づくように変化する。
【0072】
その結果、温度Tc1’と温度Tc2’との差ΔTc’(図5の下段のグラフの破線)は、時間T(0)において増加を開始した後、時間T(1)にて、ピーク値ΔTcp(1)となり、時間T(1)以降に減少していく。
【0073】
このとき、温度Tc1’は、温度Tc1と比較して、時間T(0)における温度の上昇量が小さく、収束する温度Tc1’(0)も温度Tc1(0)よりも小さい。また、温度Tc2’は、温度Tc2と比較して、時間T(0)における温度の上昇量が小さく、その後において時間が経過するとともにTc1(0)よりも小さいTc1’(0)に近づくように変化する。
【0074】
そのため、ピーク値ΔTcp(1)は、ΔTc(0)よりも小さくなる。すなわち、触媒154内の温度の上昇量が急になるほど(エンジン10に対する要求パワーPeが増加するほど)、触媒154内の温度差は拡大する(ピーク値が増加する)。
【0075】
すなわち、温度差推定部204は、エンジン10に対する要求パワーPeが高い場合には、低い場合よりも高い値を温度差ΔTcとして推定する。
【0076】
なお、温度差推定部204は、たとえば、触媒温度センサ114から触媒温度Tcを取得してもよい。あるいは、温度差推定部204は、EHC110の近傍の部材の温度、触媒154の上流の排気温度、触媒154の下流の排気温度、あるいは、エンジン10の運転履歴に基づいて触媒温度Tcの変動量を推定し、推定された変動量を積算していくことによって触媒温度Tcを推定してもよい。
【0077】
温度差判定部206は、温度差推定部204によって推定された温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)よりも大きいか否かを判定する。しきい値ΔTc(0)は、触媒154を保護する必要があるか否かを決定するためのしきい値である。しきい値ΔTc(0)は、たとえば、熱応力により触媒の形状に影響を及ぼさない程度の温度差であることを判定するための値であって、実験等によって適合される。
【0078】
なお、温度差判定部206は、たとえば、温度差推定部204によって推定された温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)よりも大きい場合に温度差判定フラグをオン状態にしてもよい。
【0079】
通電パターン決定部208は、バッテリ70のSOCと、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcとに基づいて通電パターンを決定する。通電パターン決定部208は、たとえば、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcと、正側電極116および負側電極118への通電電力および通電時間との関係を示す所定のマップを用いて通電パターンを決定してもよい。
【0080】
所定のマップは、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcと、通電電力および通電時間との関係が実験等によって適合されたマップである。また、通電パターン決定部208は、たとえば、バッテリ70のSOCが低い場合には、高い場合と比べて通電電力または通電時間が減少するように補正してもよい。あるいは、通電パターン決定部208は、たとえば、バッテリ70のSOCが下限値に近い場合(SOCがしきい値(>下限値)よりも低い場合)には、正側電極116および負側電極118への通電制御を実行しないことを決定してもよい。なお、通電パターン決定部208は、たとえば、温度差判定フラグがオン状態である場合に、バッテリ70のSOCと、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcとに基づいて通電パターンを決定してもよい。
【0081】
また、通電時間は、少なくとも図5で示したように、温度差ΔTcが増加を開始した時点(時間T(0))からピーク値になる時点(時間(T1))までの時間よりも長い時間が決定されることが望ましい。
【0082】
なお、通電パターンは、バッテリ70のSOCと、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcとに基づいて決定されることに限定されない。
【0083】
通電制御部210は、決定された通電パターンにしたがって通電制御を実行する。通電制御部210は、決定された通電電力が供給されるようにPCU60および電源回路112を制御し、決定された通電時間が経過するまで電源回路112に内蔵されたリレーをオン状態にし、決定された通電時間が経過した後に電源回路112に内蔵されたリレーをオフ状態にする。
【0084】
本実施の形態において、要求パワー算出部202と、温度差推定部204と、温度差判定部206と、通電パターン決定部208と、通電制御部210とは、いずれもECU200のCPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
【0085】
図6を参照して、本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0086】
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU200は、ペダルストロークセンサ164からアクセルペダル162のストローク量APを取得する。
【0087】
S102にて、ECU200は、エンジン10に対する要求パワーPeを算出する。なお、要求パワーPeの算出方法については上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
【0088】
S104にて、ECU200は、触媒温度センサ114から触媒温度Tcを取得する。S106にて、ECU200は、算出された要求パワーPeと触媒温度Tcとに基づいて触媒154の中心部と電極直下付近との間の温度差ΔTcを推定する。
【0089】
S108にて、ECU200は、推定された温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)よりも大きいか否かを判定する。推定された温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)よりも大きい場合には(S108にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでない場合には(S108にてNO)、処理はS100に戻される。
【0090】
S110にて、ECU200は、バッテリ70のSOCとエンジン10に対する要求パワーPeと触媒温度Tcとに基づいて通電パターンを決定する。S112にて、ECU200は、決定された通電パターンにしたがって通電制御を実行する。
【0091】
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両に搭載されたECU200の動作について図7および図8を参照して説明する。
【0092】
たとえば、車両1の走行中においては、アクセルペダル162のストローク量APが取得され(S100)、エンジン10に対する要求パワーPeが算出され(S102)、算出された要求パワーPeと、触媒温度センサ114から取得された触媒温度Tcとに基づいて(S104)、温度差ΔTcが推定される(S106)。
【0093】
推定された温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)以下である場合には(S108にてNO)、通電制御は実行されない。一方、推定された温度差ΔTcがしきい値ΔTc(0)よりも大きい場合には(S108にてYES)、バッテリ70のSOCと、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcとに基づいて通電パターンが決定される(S110)。そして、決定された通電パターンにしたがって通電制御が実行される(S112)。
【0094】
たとえば、エンジン10が停止している場合など、排気ガスが触媒154を通過しない場合に、通電制御が実行されると、触媒154に対して電流が一様に流れる。このとき、触媒154の正側電極116付近および負側電極118付近においては、熱がこもる。そのため、図7に示すように、正側電極116付近および負側電極118付近において温度が高くなる。一方、正側電極116と負側電極118との中間部分においては、排気管からの放熱により、正側電極116付近あるいは負側電極118付近よりも温度が低い温度分布となる。
【0095】
そのため、排気ガスが触媒154を通過する場合、排気ガスの通過時に温度が低くなる正側電極116および負側電極118付近においては、通電制御の実行によって温度が上昇する。その結果、図8の実線に示すように、触媒154の中心部から電極直下の外周部までの間において、温度がほぼ一定になるような温度分布になる。
【0096】
なお、図8の破線は、排気ガスが触媒154を通過する場合の触媒154内の温度分布を示す。図8の一点鎖線は、排気ガスが触媒154を通過しない場合に通電制御を実行するときの触媒154内の温度分布を示す。
【0097】
以上のようにして、本実施の形態に係る車両1によると、一様な素材により形成される触媒154を通電することによる温度分布と、排気ガス通過時の温度分布とを組み合わせることによって、排気ガスが通過する場合の触媒内の温まりにくい箇所を通電制御によって加熱することができる。その結果、触媒内の温度差の拡大を効果的に抑制することができる。したがって、排気ガスが触媒を通過する場合に、電気式加熱触媒を用いて触媒内部の温度分布の高低差の拡大を抑制する車両を提供することができる。
【0098】
また、触媒154の中心部から電極直下付近までの温度差ΔTcがしきい値以下になると推定される場合に、通電制御が実行しないことによって、不必要な電力消費を抑制することができる。
【0099】
さらに、触媒を一様な素材で形成し、かつ、所定形状の正側電極116および負側電極118を触媒154の外周部に設けることによって、図8に示すような通電時の温度分布を得ることができる。その結果、排気ガスが触媒を通過する場合に触媒内の温度の拡大を抑制することができる。
【0100】
なお、本実施の形態においては、排気ガスの通過時の触媒154内の温度分布に対して中心部から電極直下の外周部までの温度分布がほぼ一定になるような正側電極116および負側電極118の形状を選択したものとして説明したが、エンジン10の構成によって排気ガスの通過時の触媒154内の温度分布は変化する。そのため、エンジン10の構成毎に中心部から電極直下の外周までの温度分布がほぼ一定になるような正側電極116および負側電極118の最適な形状が選択されることが望ましい。
【0101】
また、排気ガスの通過時の触媒154内の温度分布の温度差ΔTcが通電制御によってしきい値ΔTc(0)よりも小さくなればよく、特に、正側電極116および負側電極118の形状は、図2に示す形状に限定されるものではない。
【0102】
本発明が適用される車両としては、図1に示される形式のハイブリッド車両に限定されるものではなく、その他の形式(たとえば、シリーズ形式あるいはパラレル形式)のハイブリッド車両であってもよい。さらに、本発明が適用される車両としては、エンジン10が搭載される車両であればよく、ハイブリッド車両以外にもエンジンのみを駆動源とする車両に適用されてもよい。
【0103】
本実施の形態においては、ECU200は、エンジン10に対する要求パワーPeと、触媒温度Tcとに基づいて温度差ΔTcを推定するとして説明したが、たとえば、エンジン10に対する要求パワーPeに代えてエンジン10に対する要求トルクTe、排気ガスの温度あるいは排気ガスの流量に基づいて温度差ΔTcを推定してもよい。
【0104】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0105】
1 ハイブリッド車両、10 エンジン、11 エンジン回転速度センサ、12,13 レゾルバ、14 車輪速センサ、16 駆動軸、18 クランク軸、20,30 MG、40 動力分割装置、50 サンギヤ、52 ピニオンギヤ、54 キャリア、56 リングギヤ、58 減速機、60 PCU、70 バッテリ、78 充電装置、80 駆動輪、82 ドライブシャフト、102 気筒、104 燃料噴射装置、106 エキゾーストマニホールド、108 排気通路、112 電源回路、114 触媒温度センサ、116 正側電極、118 負側電極、150 接続部分、152 断面部分、154 触媒、156 電池温度センサ、158 電流センサ、160 電圧センサ、162 アクセルペダル、164 ペダルストロークセンサ、200 ECU、202 要求パワー算出部、204 温度差推定部、206 温度差判定部、208 通電パターン決定部、210 通電制御部、300 充電プラグ、302 外部電源、304 充電ケーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンの排気管に設けられ、一様の素材により形成される触媒と、前記触媒の外周部に取り付けられ、前記触媒を加熱するための電極とを含む排気浄化装置と、
前記エンジンからの排気ガスが前記触媒に通過する場合に前記電極に電流を流す通電制御を実行するための制御装置を含む、車両。
【請求項2】
前記制御装置は、前記エンジンの運転状態と前記触媒の温度とに基づいて前記通電制御を実行するか否かを決定する、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記制御装置は、前記エンジンの運転状態と前記触媒の温度とに基づく前記触媒の状態が、前記触媒内の温度分布における温度の高低差がしきい値よりも大きい状態である場合に、前記通電制御を実行する、請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記制御装置は、前記触媒の状態が、前記高低差が前記しきい値よりも小さい状態である場合に、前記通電制御を実行しない、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記制御装置は、前記通電制御の実行時において、前記エンジンの運転状態と前記触媒の温度とに基づいて通電電力と通電時間とを決定する、請求項1〜4のいずれかに記載の車両。
【請求項6】
前記一様の素材は、材質が単一の素材である、請求項1〜5のいずれかに記載の車両。
【請求項7】
前記触媒は、円筒形状であって、
前記電極は、前記触媒の外周面に設けられ、電源に接続される接続部分と、前記接続部分を中心として、前記触媒の外周面を部分的に覆う弓なり形状の断面を有する断面部分とを有する第1電極と、
前記第1電極と同一の形状を有し、前記触媒を介在して対向する位置に設けられる第2電極とを含み、
前記断面部分は、前記接続部分から離れる位置になるほど薄い形状になるように形成される、請求項1〜5のいずれかに記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−68205(P2013−68205A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209106(P2011−209106)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】