説明

車体構造

【課題】部品点数を増やす事無く、サイドメンバとクロスメンバとの結合部の結合剛性を向上可能な車体構造を提供する。
【解決手段】フロアクロス16とサイドメンバ14との接合部分に、フロアクロス16の底壁16Aの車幅方向外側端から車幅方向斜め外側上方に向けて延びる傾斜壁16D、サイドメンバ14の内側壁14B、及びサスペンションブラケット26の第2底壁26Bの3つの壁を三角形状に連結してトラス構造を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の車体構造に係り、サイドメンバとクロスメンバとの結合部にサスペンション取付部を備えた車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
リヤのサイドメンバとクロスメンバとの結合部にサスペンションを連結するためのブラケットを備えた車体構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11―334644号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クロスメンバの車幅方向外側のサイドメンバ下側には、サスペンションを連結するためのブラケットが設けられているが、例えば、コーナリング時でサイドメンバとクロスメンバとの結合部に車両前後方向に延びる軸回りのモーメントが作用した場合、主としてブラケットが荷重を分担し、クロスメンバはブラケットに比較して荷重をあまり分担しないため、結合部の剛性に対して効率的にクロスメンバを活用できておらず、改善の余地があった。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、部品点数を増やす事無く、サイドメンバとクロスメンバとの結合部の結合剛性を向上可能な車体構造に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の車体構造は、車体側部に配置されフロアパネルの下側で車両前後方向に沿って延びるサイドメンバと、前記フロアパネルの下側に設けられて前記サイドメンバの車幅方向内側壁から車両幅方向内側へ延びるクロスメンバと、前記サイドメンバと前記クロスメンバとの結合部に取り付けられ、サスペンションが連結されるブラケットと、を備え、前記クロスメンバは、底壁の車幅方向外側端から車幅方向斜め外側上方に向けて延びて前記サイドメンバの車幅方向内側壁の上端に接合される傾斜壁を有し、前記ブラケットは、前記サイドメンバの底壁と前記クロスメンバの底壁とを連結するように延びて前記サイドメンバと前記クロスメンバとに接合される連結壁と、前記連結壁の車両前方向側端部から上方へ向けて延びると共に、前記クロスメンバの車両前方側のメンバ前縦壁の車幅方向外側の延長線に沿って配置されるブラケット前縦壁と、前記連結壁の車両後方向側端部から上方へ向けて延びると共に、前記クロスメンバの車両後方側のメンバ後縦壁の車幅方向外側の延長線に沿って配置されるブラケット後縦壁と、を有する。
【0007】
次に、請求項1に記載の車体構造の作用を説明する。
例えば、コーナリング等によりサスペンションからの荷重がブラケットに入力し、車両前後方向に延びる軸回りに車体が捩じられると、サイドメンバに近接しているクロスメンバの上側壁と下側壁とが接近するように変形する。
本発明の車体構造では、クロスメンバとサイドメンバとの接合部分を車両前後方向から見た時に、クロスメンバの底壁の車幅方向外側端から車幅方向斜め外側上方に向けて延びる傾斜壁、サイドメンバの車幅方向内側壁、及びブラケットの連結壁の3つの壁が、三角形状に連結されている、即ち、所謂トラス構造が形成されているので、クロスメンバのサイドメンバとの接合部分において、クロスメンバの底壁と上端とが接近する変形が、補強部材を別途設ける事無く、効果的に抑えられる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車体構造において、前記サイドメンバは、前記車幅方向内側壁の上端に前記フロアパネルに接合されるフランジ部を備え、前記ブラケット前縦壁の車幅方向外側端部、及び前記ブラケット後縦壁の車幅方向外側端部が前記サイドメンバの前記車幅方向内側壁に接合されると共に、前記ブラケット前縦壁の上側端部、及び前記ブラケット後縦壁の上側端部が前記車幅方向内側壁の前記フランジ部に接合されている。
【0009】
次に、請求項2に記載の車体構造の作用を説明する。
請求項2に記載の車体構造では、ブラケット前縦壁の車幅方向外側端部、及びブラケット後縦壁の車幅方向外側端部がサイドメンバの車幅方向内側壁に接合されると共に、ブラケット前縦壁の上側端部、及びブラケット後縦壁の上側端部がサイドメンバの車幅方向内側壁のフランジ部に接合されているので、ブラケット前縦壁とサイドメンバの車幅方向内側壁との相対変位が抑えられると共に、ブラケット後縦壁とサイドメンバの車幅方向内側壁との相対変位が抑えられ、クロスメンバとサイドメンバとの結合強度が一層向上する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車体構造において、前記ブラケット前縦壁は、少なくとも一部分が前記メンバ前縦壁の外面に密着し、かつ上側端部が前記フロアパネルに接合され、前記ブラケット後縦壁は、少なくとも一部分が前記メンバ後縦壁の外面に密着し、かつ上側端部が前記フロアパネルに接合されている。
【0011】
次に、請求項3に記載の車体構造の作用を説明する。
請求項3に記載の車体構造では、ブラケット前縦壁の少なくとも一部分がメンバ前縦壁の外面に密着し、かつ上側端部がフロアパネルに接合され、ブラケット後縦壁の少なくとも一部分がメンバ後縦壁の外面に密着し、かつ上側端部がフロアパネルに接合されているので、クロスメンバのメンバ前縦壁及びメンバ後縦壁の変形が抑えられ、これによってクロスメンバとサイドメンバとの結合強度がより一層向上する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車体構造において、前記ブラケットにはリヤのサスペンションが連結される。
【0013】
次に、請求項4に記載の車体構造の作用を説明する。
請求項4に記載の車体構造では、ブラケットにはリヤのサスペンションが連結される。即ち、請求項4に記載の車体構造では、リヤのサイドメンバとクロスメンバとの結合部の結合剛性を向上することができることになる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように請求項1に記載の車体構造は上記構成としたので、部品点数を増やす事無く、サイドメンバとクロスメンバとの結合部の結合剛性を向上することができる。
【0015】
請求項2に記載の車体構造は上記の構成としたので、クロスメンバとサイドメンバとの結合強度が一層向上する。
【0016】
請求項3に記載の車体構造は上記の構成としたので、クロスメンバとサイドメンバとの結合強度がより一層向上する。
【0017】
請求項4に記載の車体構造は上記の構成としたので、リヤのクロスメンバとサイドメンバとの結合部の結合剛性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態の車体構造の要部を車体下方側から見た斜視図である。
【図2】車体構造の車幅方向に沿った縦断面図である。
【図3】サスペンションブラケットの図示を省略した車体構造を車体下方側から見た斜視図である。
【図4】サスペンションブラケットを車体下方側から見た斜視図である。
【図5】比較例(従来例)にかかる車体構造の車幅方向に沿った縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一実施形態に係る車体構造10について、図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態の車体構造10は、車体12のリヤサスペンション側に適用されている。なお、図中に適宜記す矢印Rrは車両前後方向の後方向を、矢印UPは車両上下方向の上方向を、矢印OUTは車幅方向の外方向それぞれ示す。
【0020】
図1には、車体構造10の要部が車体下方側から見た斜視図にて示されており、図2には、車体構造10の要部が車幅方向に沿った縦断面図にて示されており、図3には、サスペンションブラケットの図示を省略した車体構造10が車体下方側から見た斜視図にて示されており、図4にはサスペンションブラケットが車体下方側から見た斜視図にて示されており、図5には、比較例(従来例)にかかる車体構造の要部が車幅方向に沿った縦断面図にて示されている。
【0021】
(サイドメンバ)
図1、及び図2に示すように、車両前後方向に沿って延びるサイドメンバ14は、フロアパネル18の車幅方向外側端側の下側に配置されている。
本実施形態のサイドメンバ14は鋼板で成形され、水平に配置される底壁14A、底壁14Aの車幅方向内側端から車両上方へ向けて延びる内側壁14B、底壁14Aの車幅方向外側端から車両上方へ向けて延びる外側壁14Cを備えて、車両上方側が開放された開断面構造とされた骨格部とされている。さらに、内側壁14Bの上端には車幅方向内側へ延びる内側フランジ部14Ba、外側壁14Cの上端には上方へ向けて延びる外側フランジ部14Caを備えている。
【0022】
このサイドメンバ14は、内側フランジ部14Baがフロアパネル18の下面にスポット溶接にて接合され、サイドメンバ14の外側フランジ部14Caがフロアパネル18の車幅方向外側端に形成された折り曲げ部18Aにスポット溶接にて接合されることで、開口部分が閉塞され、閉断面化されている。
サイドメンバ14の車幅方向外側には、リヤサスペンション取付リインフォース20が配置されている。
【0023】
なお、サイドメンバ14の外側フランジ部14Caには、ホイルハウスインナ22の下端部分がスポット溶接にて接合されている。
ホイルハウスインナ22の車幅方向内側には補強用のガセット24が配置されており、ガセット24は、ホイルハウスインナ22、及びフロアクロス16にスポット溶接にて接合されている。一方、ホイルハウスインナ22の車幅方向外側には、ホイルハウスインナリインフォース25がスポット溶接にて接合されている。
【0024】
(フロアクロス)
フロアクロス16は、フロアパネル18の下側で、ガセット24の下方から車幅方向内側に延びている。
フロアクロス16は、水平に配置される底壁16Aと、底壁16Aの車両前方向側端部から車両上方に向けて延びる前側壁16Bと、底壁16Aの車両後方向側端部から車両上方に向けて延びる後側壁16Cとを備え、車幅方向両端側の一部分を除き、前側壁16Bの上端部から車両前方側へ延びる前側フランジ部16Ba、後側壁16Cの上端部から車両後方側へ延びる後側フランジ部16Caを備えており、長手方向中間部分は、車両上方側が開放された断面ハット形状とされている。
これらフロアクロス16の前側フランジ部16Ba、及び後側フランジ部16Caは、各々フロアパネル18の下面にスポット溶接にて接合されている。
【0025】
図2に示すように、フロアクロス16の車幅方向両端側では、底壁16Aの車幅方向外側端部16Aaがサイドメンバ14の内側壁14Bから離間している。底壁16Aの車幅方向外側端部16Aaからは、傾斜壁16Dがサイドメンバ14の内側フランジ部14Baに向けて、車幅方向外側かつ斜め上方に延びている。傾斜壁16Dの上端からは、車幅方向外側へ向けてフランジ部16Daが延びている。
このフロアクロス16のフランジ部16Daは、サイドメンバ14の内側フランジ部14Baの下面にスポット溶接にて接合されている。
【0026】
(ブラケット)
図1及び図2に示すように、サイドメンバ14とフロアクロス16との結合部分には、リヤサスペンション取付リインフォース20、サイドメンバ14、及びフロアクロス16の下部を連結するように鋼板のプレス成形品とされるサスペンションブラケット26が設けられている。
【0027】
サスペンションブラケット26は、リヤサスペンション取付リインフォース20、及びサイドメンバ14の底壁16Aにスポット溶接にて接合される第1底壁26Aを備えている。
第1底壁26Aの中央部分には、サイドメンバ14の外側壁14Cの車両下方側に、リヤサスペンション(図示省略)のスプリング28の端部に挿入されて該スプリング28を支持するボス26Aaが形成されている。
【0028】
サイドメンバ14の底壁14Aと内側壁14Bとの角部に位置している第1底壁26Aの車幅方向内側端部26Abからは、フロアクロス16に沿うように、車幅方向内側へ向けて第2底壁26Bが延びている。
第2底壁26Bは、車幅方向内側部分がフロアクロス16の底壁16Aの下面に配置され、該底壁16Aにスポット溶接にて接合されている。
第2底壁26Bの車両前方側端部からはフロアパネル側へ向けて前縦壁26Cが延びており、第2底壁26Bの車両後方側端部からはフロアパネル側へ向けて後縦壁26Dが延びている。
【0029】
前縦壁26C、及び後縦壁26Dは、上下方向の寸法がサイドメンバ側と、車幅方向内側とでは異なっており、サイドメンバ側ではフロアパネル18に到達する寸法とされ、車幅方向内側の上下寸法はサイドメンバ側よりも短く設定されている。
なお、前縦壁26Cはフロアクロス16の前側壁16Bの外面に密着し、後縦壁26Dはフロアクロス16の後側壁16Cの外面に密着している。なお、前縦壁26Cと前側壁16Bとをスポット溶接にて接合し、後縦壁26Dと後側壁16Cとをスポット溶接にて接合しても良い。
【0030】
前縦壁26Cの車幅方向外側端部からは、車両前方側へ向けてフランジ部26Caが延びている。また、前縦壁26Cの車幅方向外側部分(フロアパネル18に到達している部分)には、フロアパネル18にスポット溶接にて接合されるフランジ部26Cbが車両前方側へ延びている。なお、フランジ部26Caは、車両下方側が第1底壁26Aに連結され、車両上方側がフランジ部26Cbに連結されている。
【0031】
一方、後縦壁26Dの車幅方向外側端部からは、車両後方側へ向けてフランジ部26Daが延びている。また、後縦壁26Dの車幅方向外側部分(フロアパネル18に到達している部分)には、フロアパネル18にスポット溶接にて接合されるフランジ部26Dbが車両前方側へ延びている。なお、フランジ部26Daは、車両下方側が第1底壁26Aに連結され、車両上方側がフランジ部26Dbに連結されている。
【0032】
サスペンションブラケット26のフランジ部26Ca、及びフランジ部26Daは、サイドメンバ14の内側壁14Bにスポット溶接にて接合されている。
また、サスペンションブラケット26のフランジ部26Cb、及びフランジ部26Dbは、フロアパネル18の下面、及びサイドメンバ14の内側フランジ部14Baの下面にスポット溶接にて接合されている。
【0033】
サイドメンバ14とフロアクロス16との結合部には、サイドメンバ14の内側壁14Bとフロアクロス16の傾斜壁16Dとサスペンションブラケット26の第2底壁26Bの3つの壁が端部分で相互に連結され、所謂トラス構造が構成されている。
サイドメンバ14とフロアクロス16との結合部には、これら内側壁14B、傾斜壁16D、及び第2底壁26Bによって囲まれる、車両前後方向から見て略三角形の空間Sが形成されるが、この空間Sは、サスペンションブラケット26の前縦壁26C、及び後縦壁26Dによって車両前後側が塞がれて閉空間とされている。
【0034】
(作用)
図5の2点鎖線で示すように、フロアクロス16の底壁16Aがサイドメンバ14の底壁14Aに接続され、傾斜壁16Dが設けられていない車体構造の場合、コーナリング等によりサスペンションからの荷重がサスペンションブラケット26に入力し、車両前後方向に延びる軸回りに車体が捩じられると、車両前後方向から見た時に、サイドメンバ14に近接している部分で、実線で示すように、フロアクロス16の底壁16Aと車両上側端とが接近するように変形する(底壁16Aと車両上側端との距離がLからL(<L)に減少)。
【0035】
一方、本実施形態の車体構造10では、フロアクロス16とサイドメンバ14との接合部分に、フロアクロス16の底壁16Aの車幅方向外側端から車幅方向斜め外側上方に向けて延びる傾斜壁16D、サイドメンバ14の内側壁14B、及びサスペンションブラケット26の第2底壁26Bの3つの壁を三角形状に連結して所謂トラス構造を形成しているので、該接合部分における結合強度が向上し、フロアクロス16の底壁16Aと上端とが接近する変形を、補強部材を別途設ける事無く効果的に抑えることができる。
【0036】
なお、フロアクロス16の底壁16Aと上端とが接近する変形は、前側壁16B及び後側壁16Cの変形を抑えることで抑制可能であり、本実施形態では、フロアクロス16とサイドメンバ14との接合部分において、フロアクロス16の前側壁16Bは、外面側にサスペンションブラケット26の前縦壁26Cが密着していることで変形が抑えられ、フロアクロス16の後側壁16Cは、外面側にサスペンションブラケット26の後縦壁26Dが密着していることで変形が抑えられている。なお、変形を抑えるには、前側壁16Bと前縦壁26Cとをスポット溶接にて接合し、後側壁16Cと後縦壁26Dとをスポット溶接にて接合することが好ましい。
【0037】
また、本実施形態の車体構造10では、サイドメンバ14にサスペンションブラケット26が接合され、そのサスペンションブラケット26の前縦壁26Cに形成されたフランジ部26Ca、及び後縦壁26Dに形成されたフランジ部26Daがサイドメンバ14の内側壁14Bにスポット溶接にて接合されると共に、前縦壁26Cに形成されたフランジ部26Cb、及び後縦壁26Dに形成されたフランジ部26Dbが、各々サイドメンバ14の内側壁14Bに形成された内側フランジ部14Baとフロアパネル18に接合されることで、フロアクロス16とサイドメンバ14との結合強度がより一層向上している。
【0038】
このようにして、フロアクロス16とサイドメンバ14との結合強度が向上することで、車体の捩じれの抑制、乗り心地(例えば、剛性感)の向上、ノイズ及び振動の低減も可能となる。
【0039】
[その他の実施形態]
上記実施形態では、サスペンションブラケット26にリヤサスペンションのスプリング28が支持されていたが、本発明はこれに限らず、サスペンションアーム等、スプリング28以外のリヤサスペンション構成部材を連結しても良く、サスペンションブラケット26には、従来公知の種々の形式のサスペンションを連結することも出来る。
【0040】
上記実施形態では、車体のリヤ側のサイドメンバとフロアクロスとの接合部に本発明の車体構造を適用した例を説明したが、サスペンションブラケット26をフロントサスペンションが取り付けられるように形状変更し、フロント側のサイドメンバとフロアクロスとの接合部に本発明の車体構造を適用することも可能である。
【0041】
また、上記実施形態では、各部材が鋼板で形成されていたが、アルミニューム合金等の、鉄以外の金属、合成樹脂、例えば、CFRP等の繊維強化樹脂等で形成されていても良い。
なお、上記実施形態では各部材の接合がスポット溶接にて行われていたが、本発明はこれに限らず、スポット溶接に代えて、レーザー溶接、アーク溶接、接着剤等の他の接合方法としても良い。
【符号の説明】
【0042】
10 車体構造
12 車体
14 サイドメンバ
14A 底壁
14Ba 内側フランジ部(フランジ部)
14B 内側壁(車幅方向内側壁)
16 フロアクロス(クロスメンバ)
16D 傾斜壁
26 サスペンションブラケット
26B 底壁(連結壁)
26C 前縦壁
26D 後縦壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側部に配置されフロアパネルの下側で車両前後方向に沿って延びるサイドメンバと、
前記フロアパネルの下側に設けられて前記サイドメンバの車幅方向内側壁から車両幅方向内側へ延びるクロスメンバと、
前記サイドメンバと前記クロスメンバとの結合部に取り付けられ、サスペンションが連結されるブラケットと、を備え、
前記クロスメンバは、底壁の車幅方向外側端から車幅方向斜め外側上方に向けて延びて前記サイドメンバの車幅方向内側壁の上端に接合される傾斜壁を有し、
前記ブラケットは、前記サイドメンバの底壁と前記クロスメンバの底壁とを連結するように延びて前記サイドメンバと前記クロスメンバとに接合される連結壁と、前記連結壁の車両前方向側端部から上方へ向けて延びると共に、前記クロスメンバの車両前方側のメンバ前縦壁の車幅方向外側の延長線に沿って配置されるブラケット前縦壁と、前記連結壁の車両後方向側端部から上方へ向けて延びると共に、前記クロスメンバの車両後方側のメンバ後縦壁の車幅方向外側の延長線に沿って配置されるブラケット後縦壁と、を有する車体構造。
【請求項2】
前記サイドメンバは、前記車幅方向内側壁の上端に前記フロアパネルに接合されるフランジ部を備え、
前記ブラケット前縦壁の車幅方向外側端部、及び前記ブラケット後縦壁の車幅方向外側端部が前記サイドメンバの前記車幅方向内側壁に接合されると共に、
前記ブラケット前縦壁の上側端部、及び前記ブラケット後縦壁の上側端部が前記車幅方向内側壁の前記フランジ部に接合されている、請求項1に記載の車体構造。
【請求項3】
前記ブラケット前縦壁は、少なくとも一部分が前記メンバ前縦壁の外面に密着し、かつ上側端部が前記フロアパネルに接合され、
前記ブラケット後縦壁は、少なくとも一部分が前記メンバ後縦壁の外面に密着し、かつ上側端部が前記フロアパネルに接合されている、請求項2に記載の車体構造。
【請求項4】
前記ブラケットにはリヤのサスペンションが連結される、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−240822(P2011−240822A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−114676(P2010−114676)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】