車載用アンテナ取り付けブラケット
【課題】簡便な方法で中空車両外装品の内面に車載用アンテナを取り付ける。
【解決手段】バンパ50の内面に取り付けられ、アンテナエレメント21が取り付けられたフレーム31が固定される車載用アンテナ取り付けブラケット40であって、フレーム31が固定される平面48を含むベース部材41と、ベース部材41に設けられ、バンパ50の内面に固定される少なくとも3つの取り付け部材を備え、少なくとも2つの取り付け部材は、ベース部材41からベース部材41の平面48に沿って異なる方向に突出し、平面48に沿った面内にあって突出方向と交差する方向に延びる第1の仮想軸の周りに曲がり変形する取り付けアーム42とする。
【解決手段】バンパ50の内面に取り付けられ、アンテナエレメント21が取り付けられたフレーム31が固定される車載用アンテナ取り付けブラケット40であって、フレーム31が固定される平面48を含むベース部材41と、ベース部材41に設けられ、バンパ50の内面に固定される少なくとも3つの取り付け部材を備え、少なくとも2つの取り付け部材は、ベース部材41からベース部材41の平面48に沿って異なる方向に突出し、平面48に沿った面内にあって突出方向と交差する方向に延びる第1の仮想軸の周りに曲がり変形する取り付けアーム42とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用アンテナ取り付けブラケットの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両にはラジオ、テレビ、無線等の受信装置が多く搭載されている。そして、これらの受信装置それぞれの周波数に応じたアンテナが車両に装備されている。このようなアンテナを車外に設置することによって受信することは可能ではあるが、一般の乗用車においては、美観、スペースの点から好ましくない。そこで、車両に取り付けられているエアスポイラ等の樹脂製中空体からなる外装品の内部空間にアンテナを設置することによりスペースの共用化並びに外観上の車両全体の見栄えの向上を図っている。
【0003】
エアスポイラの内部にアンテナを取り付ける場合には、エアスポイラの車体取り付け面側に設けられた開口から平板状のアンテナエレメントを差し込み、アンテナエレメントに取り付けられたブラケットをエアスポイラの車体側の内面にビス止めしてアンテナエレメントを固定する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−309413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、地上デジタルテレビ放送等、従来と異なる周波数領域の電波を受信することが必要となる場合が多い。このような周波数に対応するアンテナは、従来のラジオ用アンテナなどよりも小型のものとなっている。このため、エアスポイラなどの大型の車両用外装品だけでなく、バンパの内部にアンテナを固定する場合が多くなってきている。
【0006】
バンパは構造上、車体側の内面にアンテナを取り付けることができないため、車体と反対側の内面、すなわち、バンパ外面の意匠面の内面側にアンテナを取り付けることが必要となってくる。しかし、意匠面の内面側にアンテナ固定用のボスなどを設けると、ボスの設けられた部分の意匠面にへこみができてしまい、バンパの外観、意匠に問題が生じる場合がある。そこで、バンパの内面にアンテナを固定する場合には、両面テープを用いてアンテナをバンパの内面に貼り付けて固定する方法が用いられることが多い。しかし、両面テープによってアンテナを固定する場合には、アンテナの貼り付け面の形状とバンパ内面の形状とが同様の形状となっていなければ両面テープが密着せず、良好な固定ができない場合がある。このため、アンテナの貼り付け面の形状をバンパ内面の形状に合わせた形状に成型することが考えられるが、バンパ内面の形状は車両の種類によって異なっているため、各車種によって異なる取り付け面を備えるアンテナとすることが必要となる。
【0007】
本発明は、簡便な方法で中空車両外装品の内面に車載用アンテナを取り付けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車載用アンテナ取り付けブラケットは、中空車両用外装品の内面に取り付けられ、車載用アンテナが取り付けられたフレームが固定される車載用アンテナ取り付けブラケットであって、フレームが固定される平面を含むベース部材と、ベース部材に設けられ、中空車両用外装品の内面に固定される少なくとも3つの取り付け部材を備え、少なくとも2つの取り付け部材は、ベース部材からベース部材の平面に沿って異なる方向に突出し、平面に沿った面内にあって突出方向と交差する方向に延びる第1の仮想軸の周りに曲がり変形する取り付けアームであること、を特徴とする。
【0009】
本発明の車載用アンテナ取り付けブラケットにおいて、取り付けアームは、ベース部材から互いに反対方向に突出する平板を含み、平板は突出方向に延びる第2の仮想軸の周りに曲がり変形またはねじれ変形すること、としても好適であるし、平板は、突出方向に沿ってベース部材に向かう頂点と、その頂点に隣接する二辺とを含み、その頂点に隣接する二辺が平板と傾斜角を有する接続板を介してベース部材に接続され、第1の仮想軸は頂点に隣接する二辺の各端点を通り、第2の仮想軸は頂点を通ること、としても好適である。
【0010】
本発明の車載用アンテナ取り付けブラケットにおいて、平板の中空車両用外装品の内面に取り付けられる側の面と反対側の面には、突出方向に向かって延びる帯状の突部を備えていること、としても好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、簡便な方法で中空車両外装品の内面に車載用アンテナを取り付けることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態のブラケット40は、中空車両用外装品であるバンパ50の内面に、アンテナエレメント21とフレーム31とを含む車載用のアンテナサブアセンブリ20を組み付けるために用いられるものである。図1に示すように、ブラケット40がバンパ50の内面に両面テープで取り付けられた後、アンテナサブアセンブリ20のフレーム31がねじ60によってブラケット40に固定される。
【0013】
ブラケット40について説明する前に、車載用のアンテナサブアセンブリ20について説明する。図2(a),図2(b)に示すように、車載用アンテナであるアンテナエレメント21は、デジタルテレビ放送を受信するための金属薄板の素子22と、素子22の表面を覆う防水性の樹脂フィルム23と、素子22と離れて配置された無給電素子26と、素子22に接続されたバラン24と、バラン24に接続された出力ケーブルである同軸ケーブル25とを備えている。素子22は中央から両側に向かって延びる台形形状で、樹脂フィルム23は、2つの素子22を一体に包みこんでいる。樹脂フィルム23の大きさは、素子22の大きさよりも大きく、素子22の周囲、或いは2つの各素子の間の領域には樹脂フィルム23だけが重ねあわされている部分を有している。バラン24は樹脂モールドによって防水処理がされており、樹脂は素子22の表面を覆う樹脂フィルム23の外面と一体となるようにモールドされ、アンテナエレメント21とバラン24に外部から水が入り込まないような防水型となっている。
【0014】
図3に示すように、アンテナサブアセンブリ20は、アンテナエレメント21とフレーム31とを含み、フレーム31は樹脂成形によって製造されたもので、表面38にアンテナエレメント21が取り付けられる。フレーム31は、表面38の側に2つのエレメント押さえ32が設けられている。エレメント押さえ32はフレーム31の上端と下端との間に渡って設けられた溝型の部材であって、フレーム31の表面38との間にアンテナエレメント21を差し込むことができる隙間が設けられているものである。アンテナエレメント21はエレメント押さえ32と表面38との間の隙間に差しこまれ、フレーム31の表面38の上に保持される。
【0015】
フレーム31の表面38には、3箇所にボス37が設けられている。アンテナエレメント21の素子22がかからない樹脂フィルム23のみの部分には、ボス37の位置と対応する位置にボス37が入り込む孔が設けられている。そして、アンテナエレメント21の孔をボス37に嵌めこんだ後、ボス37を溶かすことによってボス37と樹脂フィルム23とを溶着する。この溶着によってアンテナエレメント21は、フレーム31の表面38に取りつけられる。しかし、この状態では、樹脂フィルム23の3箇所が表面38に固定されているのみなので、アンテナエレメント21はフレーム31の表面38に密着していない。また、図3に示すように、フレーム31とアンテナエレメント21には、図1に示すブラケット40のボス43が嵌まり込む孔28,36及び、ねじ60が貫通する孔27,35が設けられている。図2に示したアンテナエレメント21のバラン24は、図1に示すように、フレーム31の表面38から表面38と反対側に延びるホルダ33に差し込まれている。
【0016】
図4(a)、図4(b)に示すように、ブラケット40は、アンテナサブアセンブリ20のフレーム31が取り付けられる平面48を含む四角板のベース部材41と、ベース部材から左右に伸びる取り付けアーム42と、ベース部材41の中央の平面48と反対側に突出した凸部46とを備えている。各取り付けアーム42と凸部46とは取り付け部材を構成する。ベース部材41の平面48には、アンテナサブアセンブリ20のアンテナエレメント21の孔28とフレーム31の孔36に嵌まり込む2つのボス43が設けられている。また、ベース部材の中央にはねじ孔45を含む四角形のナット部材44がはめ込まれている。
【0017】
取り付けアーム42は、ベース部材の両側板41aに取り付けられ、両側板41aから離れる方向に向かって両側板41aに垂直な第2の仮想軸62の方向に突出して延びている。また、各取り付けアーム42は両側板41aからそれぞれ反対方向に突出している。取り付けアーム42は、第2の仮想軸62に沿ってベース部材41の各側板41aに向かう頂点42eを含む5角形の平板42kと平板42kとベース部材41の側板41aとの間を接続する接続板42dとを含んでいる。平板42kはベース部材41の平面48と反対側の裏面49側に平面48と略平行に配置されており、頂点42eと、頂点42eに隣接する二辺42fの各端点42gとによって形成される三角形形状の当たり部42hと、当たり部42hよりもベース部材41の側板41aから離れた位置にある弾性部42jとを備えている。接続板42dは、平板42kと傾斜角を持って平板42kの頂点42eに隣接する二辺42fとベース部材41の側板41aとの間を接続している。また、2つの端点42gを通る直線は第2の仮想軸62であり、第1の仮想軸61と第2の仮想軸62とは略直角に交差している。
【0018】
図4(e)に示すように、頂点42eのある面での第2の仮想軸62方向の取り付けアーム42の断面は、ベース部材41の側板41aから略直角に延びるL型の断面となり、図4(f)に示すように、端点42gのある面での第2の仮想軸62に平行な方向の取り付けアーム42の断面は側板41aから斜めの接続板42dを介して平面48と平行な平板42kの弾性部42jに続く形状となる。図4(a)に示すように、接続板42dは三角形状の平板となっている。
【0019】
図4(b)に示すように、取り付けアーム42の裏面49側の面は図1に示すバンパ内面51に取り付けられる取り付け面42aであり、その表面には固定用の両面テープ42cが取り付けられている。また、凸部46の裏面49側の面は、図1に示すバンパ内面52に取り付けられる取り付け面46aであり、その表面にも固定用の両面テープ46cが取り付けられている。両面テープ42c,46cは、ブラケット40が取り付けられる面の微小な傾斜を吸収できるような厚さとなっている。
【0020】
図4(a)、図4(c)に示すように、平板42kの取り付け面42aと反対側の面には、ベース部材41からの突出方向に向かって延びる複数の帯状の突部42bが設けられている。図4(d)に取り付けアーム42の突部42bの詳細を示す。図4(d)に示すように、突部42bは取り付けアーム42の表面に畝状に延び、各突部42bの間は樹脂モールドの際に樹脂が回る程度の薄い肉厚となっている。この突部42bを設けることによって、樹脂モールドの際に薄肉部分へ容易に樹脂を回りこませることができると共に、弾性部42jが第1、第2の仮想軸61,62の周りの曲げ変形或いはねじり変形をした際に剪断力によって破損することを防止することができるという効果を奏する。
【0021】
図5(a)(b)に示すように、ベース部材41の裏面49には平面48の強度、平面度を保つために横リブ47aと、斜めリブ47bが設けられている。横リブ47aは、第2の仮想軸62に沿って延びるように取り付けられ、各取り付けアーム42の各頂点42eと略一直線状に設けられ、その両端は取り付けアーム42に続くベース部材41の側板41aに接続されている。斜めリブ47bは取り付けアーム42が接続されていない部分の側板41aとナット部材44の周囲に設けられたリブとの間に斜めに設けられ、側板41a側の一端は接続板42dの下端に向かうように配置されている。
【0022】
また、図5(b)、図5(c)に示すように、平板42kの頂点42eは、略ベース部材41の側板41aの面内に位置している。
【0023】
図6、図7を参照しながら、取り付けアーム42の先端に取り付けアーム42の厚み方向への力が加わった場合の取り付けアーム42の変形について説明する。図6、図7において、実線は変形前の取り付けアーム42の形状を示し、点線は変形後の取り付けアーム42の形状を示す。ブラケット40のベース部材41は各リブ47a,47bが設けられているので略平面を保つ。また、接続板42dは側板41aに傾斜して取り付けられているため、側板41aと接続板42dと平板42kの当たり部42hは力の方向に対して立体的な形状を構成することから取り付けアーム42の厚み方向への抵抗力が大きく、あまり変形しない。一方、平板42kの端点42gを結ぶ第1の仮想軸61よりもベース部材41の側板41aから離れる位置にある弾性部42jは、取り付け面42aと反対側の面に突部42bが設けられてはいるが、その高さは側板41aと接続板42dと平板42kの当たり部42hによって成形される立体的な形状の取り付けアーム42の厚み方向の高さよりもずっと低い。このため、第1の仮想軸61よりも側板41aと離れる位置にある弾性部42jの第1の仮想軸61の周りの曲げ変形に対する強度は、立体的な形状の部分よりも小さく、図6の第1の仮想軸61の周りに曲がり変形をする。また、図6に示すように、取り付けアーム42の第2の仮想軸62を挟んだ両側に、取り付けアーム42の厚み方向に向かう同様の力が加わると、平板42kの弾性部42jは第2の仮想軸62の周りに円弧状に変形する。
【0024】
図7に示すように、取り付けアーム42の第2の仮想軸62を挟んだ両側に、取り付けアーム42の厚み方向に向かって互いに反対方向の力が加わると、平板42kの弾性部42jは第2の仮想軸62の周りにねじれるように変形する。いずれの場合も、当たり部42hは立体的形状の一部であって、強度が高く、ほとんど変形しない。
【0025】
以上説明したように、本実施形態のブラケット40の弾性部42jは第1の仮想軸61の周りに曲げ変形でき、第2の仮想軸62の周りに曲げ変形するとともにねじれ変形をすることができるため、ブラケット40を曲面で構成されたバンパの内面に取り付ける際に、図8に示すように、ベース部材41をバンパ50の内面に押し付けて、2つの取り付けアーム42の弾性部42jをバンパ50の内面の曲面に沿った形状になじむように曲り変形させて、各取り付け面42a,46aをバンパ内面51,52の形状に合わせることができる。このため、各取り付け面42a,46aに取り付けられている両面テープ42c,46cがバンパ内面51,52に密着してブラケット40をしっかりと固定することができ、ボルトによらず両面テープ42c,46cを用いても取り付け強度の高い固定とすることができるという効果を奏する。また、ボルトを用いないのでバンパ内面にボルト用のボスを形成する必要がなくなり、バンパ50の意匠面のヒケ等の外観不良が生じることを抑制することができる。そして、本実施形態のブラケット40は、各取り付け面42a,46aがバンパ50の内面の形状に追随することができるよう構成されているので、車種によってバンパ50の内面形状が異なっていても、共用のブラケット40を使用することができ、部品点数を減らすことができるという効果を奏する。
【0026】
また、2つの取り付けアーム42の当たり部42hは、あまり変形しないため、凸部46の取り付け面46aと共に3つの点として1つの平面を規定することができる。このため、ベース部材41の各当たり部42hと凸部46の取り付け面46aによってバンパ50の内面に固定されたベース部材41の平面48の面の方向も固定され、アンテナエレメント21を所定の平面方向に固定することができる。更に、本実施形態では、ブラケット40の取り付けに厚さのある両面テープ42c,46cを用いているので、取り付けアーム42の弾性部42jの変形によって吸収しきれないバンパ内面51,52との形状の差を両面テープ42c,46cの変形によって吸収することができるので、より確実にブラケット40をバンパ50の内面に固定することができるという効果を奏する。
【0027】
以上、説明した実施形態では、取り付けアーム42の弾性部42jは第1の仮想軸61の周りにも第2の仮想軸62の周りにも曲がり変形できるように構成されたものとして説明したが、図9に示すように、第1の仮想軸の周りにのみ曲がり変形するように構成してもよい。図9に示す実施形態は、取り付けアーム42の当たり部42hと接続板42dとが無く、弾性部42jがそのままベース部材41の側板41aに取り付けられているものである。本実施形態は、バンパ50の内面の曲面が円筒状の曲面であった場合に有効である。なお、図9において、実線は変形前の取り付けアーム42の形状を示し、点線は変形後の取り付けアーム42の形状を示す。
【0028】
また、以上説明した各実施形態では、取り付け部材は2つの取り付けアーム42と1つの凸部46として説明したが、図10に示すように、凸部46を設けず、ベース部材41の側板41aから3方向に取り付けアーム42を突出させるように構成してもよいし、凸部46と共に3以上の取り付けアーム42を設けることとしても良い。また、取り付けアーム42に帯状の突部42bを設けず、取り付けアーム42は両面とも平面としてもよい。
【0029】
以上説明した各実施形態では、両面テープ42c,46cは各取り付け面42a,46aに一つずつ取り付けることとして説明したが、各取り付け面42a,46aを覆う大きさの一枚の両面テープを用いてもよい。
【0030】
以上の各実施形態のブラケット40は、デジタルテレビアンテナをバンパ50の内面に取り付ける場合について説明したが、本発明はデジタルテレビアンテナのみでなく、ラジオ用、電話用の車載アンテナにも適用することができるし、バンパ50のみでなくエアスポイラ等の内面に車載用アンテナを取り付ける際にも適用することができる。また、ブラケット40のバンパ50の内面への取り付けは両面テープではなく、接着剤によって取り付けることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットを用いてアンテナサブアセンブリをバンパに組み付ける状態を示す斜視図である。
【図2】車載用アンテナのアンテナエレメントの平面と断面とを示す説明図である。
【図3】車載用アンテナのアンテナサブアセンブリをアンテナエレメント側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの平面と側面及び一部断面とを示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付け面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付けアームの変形を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付けアームの変形を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットをバンパ内面に取り付けた状態を示す説明図である。
【図9】本発明の他の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付けアームの変形を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの平面図である。
【符号の説明】
【0032】
20 アンテナサブアセンブリ、21 アンテナエレメント、22 素子、23 樹脂フィルム、24 バラン、25 同軸ケーブル、26 無給電素子、27,28 孔、31 フレーム、32 エレメント押さえ、33 ホルダ、35,36 孔、37 ボス、38 表面、40 ブラケット、41 ベース部材、41a 側板、42 取り付けアーム、42a,46a 取り付け面、42b 突部、42c,46c 両面テープ、42d 接続板、42e 頂点、42f 辺、42g 端点、42h 当たり部、42j 弾性部、42k 平板、43 ボス、44 ナット部材、45 ねじ孔、46 凸部、47a 横リブ、47b 斜めリブ、48 平面、49 裏面、50 バンパ、51,52 バンパ内面、60 ねじ、61 第1の仮想軸、62 第2の仮想軸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用アンテナ取り付けブラケットの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両にはラジオ、テレビ、無線等の受信装置が多く搭載されている。そして、これらの受信装置それぞれの周波数に応じたアンテナが車両に装備されている。このようなアンテナを車外に設置することによって受信することは可能ではあるが、一般の乗用車においては、美観、スペースの点から好ましくない。そこで、車両に取り付けられているエアスポイラ等の樹脂製中空体からなる外装品の内部空間にアンテナを設置することによりスペースの共用化並びに外観上の車両全体の見栄えの向上を図っている。
【0003】
エアスポイラの内部にアンテナを取り付ける場合には、エアスポイラの車体取り付け面側に設けられた開口から平板状のアンテナエレメントを差し込み、アンテナエレメントに取り付けられたブラケットをエアスポイラの車体側の内面にビス止めしてアンテナエレメントを固定する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−309413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、地上デジタルテレビ放送等、従来と異なる周波数領域の電波を受信することが必要となる場合が多い。このような周波数に対応するアンテナは、従来のラジオ用アンテナなどよりも小型のものとなっている。このため、エアスポイラなどの大型の車両用外装品だけでなく、バンパの内部にアンテナを固定する場合が多くなってきている。
【0006】
バンパは構造上、車体側の内面にアンテナを取り付けることができないため、車体と反対側の内面、すなわち、バンパ外面の意匠面の内面側にアンテナを取り付けることが必要となってくる。しかし、意匠面の内面側にアンテナ固定用のボスなどを設けると、ボスの設けられた部分の意匠面にへこみができてしまい、バンパの外観、意匠に問題が生じる場合がある。そこで、バンパの内面にアンテナを固定する場合には、両面テープを用いてアンテナをバンパの内面に貼り付けて固定する方法が用いられることが多い。しかし、両面テープによってアンテナを固定する場合には、アンテナの貼り付け面の形状とバンパ内面の形状とが同様の形状となっていなければ両面テープが密着せず、良好な固定ができない場合がある。このため、アンテナの貼り付け面の形状をバンパ内面の形状に合わせた形状に成型することが考えられるが、バンパ内面の形状は車両の種類によって異なっているため、各車種によって異なる取り付け面を備えるアンテナとすることが必要となる。
【0007】
本発明は、簡便な方法で中空車両外装品の内面に車載用アンテナを取り付けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車載用アンテナ取り付けブラケットは、中空車両用外装品の内面に取り付けられ、車載用アンテナが取り付けられたフレームが固定される車載用アンテナ取り付けブラケットであって、フレームが固定される平面を含むベース部材と、ベース部材に設けられ、中空車両用外装品の内面に固定される少なくとも3つの取り付け部材を備え、少なくとも2つの取り付け部材は、ベース部材からベース部材の平面に沿って異なる方向に突出し、平面に沿った面内にあって突出方向と交差する方向に延びる第1の仮想軸の周りに曲がり変形する取り付けアームであること、を特徴とする。
【0009】
本発明の車載用アンテナ取り付けブラケットにおいて、取り付けアームは、ベース部材から互いに反対方向に突出する平板を含み、平板は突出方向に延びる第2の仮想軸の周りに曲がり変形またはねじれ変形すること、としても好適であるし、平板は、突出方向に沿ってベース部材に向かう頂点と、その頂点に隣接する二辺とを含み、その頂点に隣接する二辺が平板と傾斜角を有する接続板を介してベース部材に接続され、第1の仮想軸は頂点に隣接する二辺の各端点を通り、第2の仮想軸は頂点を通ること、としても好適である。
【0010】
本発明の車載用アンテナ取り付けブラケットにおいて、平板の中空車両用外装品の内面に取り付けられる側の面と反対側の面には、突出方向に向かって延びる帯状の突部を備えていること、としても好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、簡便な方法で中空車両外装品の内面に車載用アンテナを取り付けることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態のブラケット40は、中空車両用外装品であるバンパ50の内面に、アンテナエレメント21とフレーム31とを含む車載用のアンテナサブアセンブリ20を組み付けるために用いられるものである。図1に示すように、ブラケット40がバンパ50の内面に両面テープで取り付けられた後、アンテナサブアセンブリ20のフレーム31がねじ60によってブラケット40に固定される。
【0013】
ブラケット40について説明する前に、車載用のアンテナサブアセンブリ20について説明する。図2(a),図2(b)に示すように、車載用アンテナであるアンテナエレメント21は、デジタルテレビ放送を受信するための金属薄板の素子22と、素子22の表面を覆う防水性の樹脂フィルム23と、素子22と離れて配置された無給電素子26と、素子22に接続されたバラン24と、バラン24に接続された出力ケーブルである同軸ケーブル25とを備えている。素子22は中央から両側に向かって延びる台形形状で、樹脂フィルム23は、2つの素子22を一体に包みこんでいる。樹脂フィルム23の大きさは、素子22の大きさよりも大きく、素子22の周囲、或いは2つの各素子の間の領域には樹脂フィルム23だけが重ねあわされている部分を有している。バラン24は樹脂モールドによって防水処理がされており、樹脂は素子22の表面を覆う樹脂フィルム23の外面と一体となるようにモールドされ、アンテナエレメント21とバラン24に外部から水が入り込まないような防水型となっている。
【0014】
図3に示すように、アンテナサブアセンブリ20は、アンテナエレメント21とフレーム31とを含み、フレーム31は樹脂成形によって製造されたもので、表面38にアンテナエレメント21が取り付けられる。フレーム31は、表面38の側に2つのエレメント押さえ32が設けられている。エレメント押さえ32はフレーム31の上端と下端との間に渡って設けられた溝型の部材であって、フレーム31の表面38との間にアンテナエレメント21を差し込むことができる隙間が設けられているものである。アンテナエレメント21はエレメント押さえ32と表面38との間の隙間に差しこまれ、フレーム31の表面38の上に保持される。
【0015】
フレーム31の表面38には、3箇所にボス37が設けられている。アンテナエレメント21の素子22がかからない樹脂フィルム23のみの部分には、ボス37の位置と対応する位置にボス37が入り込む孔が設けられている。そして、アンテナエレメント21の孔をボス37に嵌めこんだ後、ボス37を溶かすことによってボス37と樹脂フィルム23とを溶着する。この溶着によってアンテナエレメント21は、フレーム31の表面38に取りつけられる。しかし、この状態では、樹脂フィルム23の3箇所が表面38に固定されているのみなので、アンテナエレメント21はフレーム31の表面38に密着していない。また、図3に示すように、フレーム31とアンテナエレメント21には、図1に示すブラケット40のボス43が嵌まり込む孔28,36及び、ねじ60が貫通する孔27,35が設けられている。図2に示したアンテナエレメント21のバラン24は、図1に示すように、フレーム31の表面38から表面38と反対側に延びるホルダ33に差し込まれている。
【0016】
図4(a)、図4(b)に示すように、ブラケット40は、アンテナサブアセンブリ20のフレーム31が取り付けられる平面48を含む四角板のベース部材41と、ベース部材から左右に伸びる取り付けアーム42と、ベース部材41の中央の平面48と反対側に突出した凸部46とを備えている。各取り付けアーム42と凸部46とは取り付け部材を構成する。ベース部材41の平面48には、アンテナサブアセンブリ20のアンテナエレメント21の孔28とフレーム31の孔36に嵌まり込む2つのボス43が設けられている。また、ベース部材の中央にはねじ孔45を含む四角形のナット部材44がはめ込まれている。
【0017】
取り付けアーム42は、ベース部材の両側板41aに取り付けられ、両側板41aから離れる方向に向かって両側板41aに垂直な第2の仮想軸62の方向に突出して延びている。また、各取り付けアーム42は両側板41aからそれぞれ反対方向に突出している。取り付けアーム42は、第2の仮想軸62に沿ってベース部材41の各側板41aに向かう頂点42eを含む5角形の平板42kと平板42kとベース部材41の側板41aとの間を接続する接続板42dとを含んでいる。平板42kはベース部材41の平面48と反対側の裏面49側に平面48と略平行に配置されており、頂点42eと、頂点42eに隣接する二辺42fの各端点42gとによって形成される三角形形状の当たり部42hと、当たり部42hよりもベース部材41の側板41aから離れた位置にある弾性部42jとを備えている。接続板42dは、平板42kと傾斜角を持って平板42kの頂点42eに隣接する二辺42fとベース部材41の側板41aとの間を接続している。また、2つの端点42gを通る直線は第2の仮想軸62であり、第1の仮想軸61と第2の仮想軸62とは略直角に交差している。
【0018】
図4(e)に示すように、頂点42eのある面での第2の仮想軸62方向の取り付けアーム42の断面は、ベース部材41の側板41aから略直角に延びるL型の断面となり、図4(f)に示すように、端点42gのある面での第2の仮想軸62に平行な方向の取り付けアーム42の断面は側板41aから斜めの接続板42dを介して平面48と平行な平板42kの弾性部42jに続く形状となる。図4(a)に示すように、接続板42dは三角形状の平板となっている。
【0019】
図4(b)に示すように、取り付けアーム42の裏面49側の面は図1に示すバンパ内面51に取り付けられる取り付け面42aであり、その表面には固定用の両面テープ42cが取り付けられている。また、凸部46の裏面49側の面は、図1に示すバンパ内面52に取り付けられる取り付け面46aであり、その表面にも固定用の両面テープ46cが取り付けられている。両面テープ42c,46cは、ブラケット40が取り付けられる面の微小な傾斜を吸収できるような厚さとなっている。
【0020】
図4(a)、図4(c)に示すように、平板42kの取り付け面42aと反対側の面には、ベース部材41からの突出方向に向かって延びる複数の帯状の突部42bが設けられている。図4(d)に取り付けアーム42の突部42bの詳細を示す。図4(d)に示すように、突部42bは取り付けアーム42の表面に畝状に延び、各突部42bの間は樹脂モールドの際に樹脂が回る程度の薄い肉厚となっている。この突部42bを設けることによって、樹脂モールドの際に薄肉部分へ容易に樹脂を回りこませることができると共に、弾性部42jが第1、第2の仮想軸61,62の周りの曲げ変形或いはねじり変形をした際に剪断力によって破損することを防止することができるという効果を奏する。
【0021】
図5(a)(b)に示すように、ベース部材41の裏面49には平面48の強度、平面度を保つために横リブ47aと、斜めリブ47bが設けられている。横リブ47aは、第2の仮想軸62に沿って延びるように取り付けられ、各取り付けアーム42の各頂点42eと略一直線状に設けられ、その両端は取り付けアーム42に続くベース部材41の側板41aに接続されている。斜めリブ47bは取り付けアーム42が接続されていない部分の側板41aとナット部材44の周囲に設けられたリブとの間に斜めに設けられ、側板41a側の一端は接続板42dの下端に向かうように配置されている。
【0022】
また、図5(b)、図5(c)に示すように、平板42kの頂点42eは、略ベース部材41の側板41aの面内に位置している。
【0023】
図6、図7を参照しながら、取り付けアーム42の先端に取り付けアーム42の厚み方向への力が加わった場合の取り付けアーム42の変形について説明する。図6、図7において、実線は変形前の取り付けアーム42の形状を示し、点線は変形後の取り付けアーム42の形状を示す。ブラケット40のベース部材41は各リブ47a,47bが設けられているので略平面を保つ。また、接続板42dは側板41aに傾斜して取り付けられているため、側板41aと接続板42dと平板42kの当たり部42hは力の方向に対して立体的な形状を構成することから取り付けアーム42の厚み方向への抵抗力が大きく、あまり変形しない。一方、平板42kの端点42gを結ぶ第1の仮想軸61よりもベース部材41の側板41aから離れる位置にある弾性部42jは、取り付け面42aと反対側の面に突部42bが設けられてはいるが、その高さは側板41aと接続板42dと平板42kの当たり部42hによって成形される立体的な形状の取り付けアーム42の厚み方向の高さよりもずっと低い。このため、第1の仮想軸61よりも側板41aと離れる位置にある弾性部42jの第1の仮想軸61の周りの曲げ変形に対する強度は、立体的な形状の部分よりも小さく、図6の第1の仮想軸61の周りに曲がり変形をする。また、図6に示すように、取り付けアーム42の第2の仮想軸62を挟んだ両側に、取り付けアーム42の厚み方向に向かう同様の力が加わると、平板42kの弾性部42jは第2の仮想軸62の周りに円弧状に変形する。
【0024】
図7に示すように、取り付けアーム42の第2の仮想軸62を挟んだ両側に、取り付けアーム42の厚み方向に向かって互いに反対方向の力が加わると、平板42kの弾性部42jは第2の仮想軸62の周りにねじれるように変形する。いずれの場合も、当たり部42hは立体的形状の一部であって、強度が高く、ほとんど変形しない。
【0025】
以上説明したように、本実施形態のブラケット40の弾性部42jは第1の仮想軸61の周りに曲げ変形でき、第2の仮想軸62の周りに曲げ変形するとともにねじれ変形をすることができるため、ブラケット40を曲面で構成されたバンパの内面に取り付ける際に、図8に示すように、ベース部材41をバンパ50の内面に押し付けて、2つの取り付けアーム42の弾性部42jをバンパ50の内面の曲面に沿った形状になじむように曲り変形させて、各取り付け面42a,46aをバンパ内面51,52の形状に合わせることができる。このため、各取り付け面42a,46aに取り付けられている両面テープ42c,46cがバンパ内面51,52に密着してブラケット40をしっかりと固定することができ、ボルトによらず両面テープ42c,46cを用いても取り付け強度の高い固定とすることができるという効果を奏する。また、ボルトを用いないのでバンパ内面にボルト用のボスを形成する必要がなくなり、バンパ50の意匠面のヒケ等の外観不良が生じることを抑制することができる。そして、本実施形態のブラケット40は、各取り付け面42a,46aがバンパ50の内面の形状に追随することができるよう構成されているので、車種によってバンパ50の内面形状が異なっていても、共用のブラケット40を使用することができ、部品点数を減らすことができるという効果を奏する。
【0026】
また、2つの取り付けアーム42の当たり部42hは、あまり変形しないため、凸部46の取り付け面46aと共に3つの点として1つの平面を規定することができる。このため、ベース部材41の各当たり部42hと凸部46の取り付け面46aによってバンパ50の内面に固定されたベース部材41の平面48の面の方向も固定され、アンテナエレメント21を所定の平面方向に固定することができる。更に、本実施形態では、ブラケット40の取り付けに厚さのある両面テープ42c,46cを用いているので、取り付けアーム42の弾性部42jの変形によって吸収しきれないバンパ内面51,52との形状の差を両面テープ42c,46cの変形によって吸収することができるので、より確実にブラケット40をバンパ50の内面に固定することができるという効果を奏する。
【0027】
以上、説明した実施形態では、取り付けアーム42の弾性部42jは第1の仮想軸61の周りにも第2の仮想軸62の周りにも曲がり変形できるように構成されたものとして説明したが、図9に示すように、第1の仮想軸の周りにのみ曲がり変形するように構成してもよい。図9に示す実施形態は、取り付けアーム42の当たり部42hと接続板42dとが無く、弾性部42jがそのままベース部材41の側板41aに取り付けられているものである。本実施形態は、バンパ50の内面の曲面が円筒状の曲面であった場合に有効である。なお、図9において、実線は変形前の取り付けアーム42の形状を示し、点線は変形後の取り付けアーム42の形状を示す。
【0028】
また、以上説明した各実施形態では、取り付け部材は2つの取り付けアーム42と1つの凸部46として説明したが、図10に示すように、凸部46を設けず、ベース部材41の側板41aから3方向に取り付けアーム42を突出させるように構成してもよいし、凸部46と共に3以上の取り付けアーム42を設けることとしても良い。また、取り付けアーム42に帯状の突部42bを設けず、取り付けアーム42は両面とも平面としてもよい。
【0029】
以上説明した各実施形態では、両面テープ42c,46cは各取り付け面42a,46aに一つずつ取り付けることとして説明したが、各取り付け面42a,46aを覆う大きさの一枚の両面テープを用いてもよい。
【0030】
以上の各実施形態のブラケット40は、デジタルテレビアンテナをバンパ50の内面に取り付ける場合について説明したが、本発明はデジタルテレビアンテナのみでなく、ラジオ用、電話用の車載アンテナにも適用することができるし、バンパ50のみでなくエアスポイラ等の内面に車載用アンテナを取り付ける際にも適用することができる。また、ブラケット40のバンパ50の内面への取り付けは両面テープではなく、接着剤によって取り付けることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットを用いてアンテナサブアセンブリをバンパに組み付ける状態を示す斜視図である。
【図2】車載用アンテナのアンテナエレメントの平面と断面とを示す説明図である。
【図3】車載用アンテナのアンテナサブアセンブリをアンテナエレメント側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの平面と側面及び一部断面とを示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付け面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付けアームの変形を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付けアームの変形を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットをバンパ内面に取り付けた状態を示す説明図である。
【図9】本発明の他の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの取り付けアームの変形を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施形態における車載用アンテナ取り付けブラケットの平面図である。
【符号の説明】
【0032】
20 アンテナサブアセンブリ、21 アンテナエレメント、22 素子、23 樹脂フィルム、24 バラン、25 同軸ケーブル、26 無給電素子、27,28 孔、31 フレーム、32 エレメント押さえ、33 ホルダ、35,36 孔、37 ボス、38 表面、40 ブラケット、41 ベース部材、41a 側板、42 取り付けアーム、42a,46a 取り付け面、42b 突部、42c,46c 両面テープ、42d 接続板、42e 頂点、42f 辺、42g 端点、42h 当たり部、42j 弾性部、42k 平板、43 ボス、44 ナット部材、45 ねじ孔、46 凸部、47a 横リブ、47b 斜めリブ、48 平面、49 裏面、50 バンパ、51,52 バンパ内面、60 ねじ、61 第1の仮想軸、62 第2の仮想軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空車両用外装品の内面に取り付けられ、車載用アンテナが取り付けられたフレームが固定される車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
フレームが固定される平面を含むベース部材と、
ベース部材に設けられ、中空車両用外装品の内面に固定される少なくとも3つの取り付け部材を備え、
少なくとも2つの取り付け部材は、ベース部材からベース部材の平面に沿って異なる方向に突出し、平面に沿った面内にあって突出方向と交差する方向に延びる第1の仮想軸の周りに曲がり変形する取り付けアームであること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項2】
請求項1に記載の車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
取り付けアームは、ベース部材から互いに反対方向に突出する平板を含み、平板は突出方向に延びる第2の仮想軸の周りに曲がり変形またはねじれ変形すること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項3】
請求項2に記載の車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
平板は、突出方向に沿ってベース部材に向かう頂点と、その頂点に隣接する二辺とを含み、その頂点に隣接する二辺が平板と傾斜角を有する接続板を介してベース部材に接続され、
第1の仮想軸は頂点に隣接する二辺の各端点を通り、第2の仮想軸は頂点を通ること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項4】
請求項2または3に記載の車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
平板の中空車両用外装品の内面に取り付けられる側の面と反対側の面には、突出方向に向かって延びる帯状の突部を備えていること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項1】
中空車両用外装品の内面に取り付けられ、車載用アンテナが取り付けられたフレームが固定される車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
フレームが固定される平面を含むベース部材と、
ベース部材に設けられ、中空車両用外装品の内面に固定される少なくとも3つの取り付け部材を備え、
少なくとも2つの取り付け部材は、ベース部材からベース部材の平面に沿って異なる方向に突出し、平面に沿った面内にあって突出方向と交差する方向に延びる第1の仮想軸の周りに曲がり変形する取り付けアームであること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項2】
請求項1に記載の車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
取り付けアームは、ベース部材から互いに反対方向に突出する平板を含み、平板は突出方向に延びる第2の仮想軸の周りに曲がり変形またはねじれ変形すること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項3】
請求項2に記載の車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
平板は、突出方向に沿ってベース部材に向かう頂点と、その頂点に隣接する二辺とを含み、その頂点に隣接する二辺が平板と傾斜角を有する接続板を介してベース部材に接続され、
第1の仮想軸は頂点に隣接する二辺の各端点を通り、第2の仮想軸は頂点を通ること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【請求項4】
請求項2または3に記載の車載用アンテナ取り付けブラケットであって、
平板の中空車両用外装品の内面に取り付けられる側の面と反対側の面には、突出方向に向かって延びる帯状の突部を備えていること、
を特徴とする車載用アンテナ取り付けブラケット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−34923(P2010−34923A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−195693(P2008−195693)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(308013436)小島プレス工業株式会社 (386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(308013436)小島プレス工業株式会社 (386)
【Fターム(参考)】
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