説明

車載警報装置及び警報システム

【課題】自宅の駐車場などに限定されることなく様々な場所で利用することができ、装置の破壊又は車輌のバッテリの破壊等が行われた場合であっても警報を発することができる車載警報装置及び警報システムを提供する。
【解決手段】車輌1a、1bに搭載された車載警報装置10は、異常検出部3にて自車輌の異常を検出した場合に、無線通信部6の無線通信により他車輌へ警報要求を送信する。また車載警報装置10は、他車輌からの警報要求を無線通信部6にて受信した場合、警報部4にて警報を発する。更に、車載警報装置は、自車輌の異常を検出した場合に第1パターンの警報を発し、他車輌からの警報要求を受信した場合に第2パターンの警報を発する構成としてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輌の盗難を防止するために警報を発する車載警報装置及び警報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輌の盗難防止を目的として、車輌の異常を検出した際に警報音などを出力する車載警報装置が広く利用されている。車載警報装置では、車輌の窓ガラスの破壊、ボンネットのこじ開け又は車輌自体の持ち上げ等を、車輌の各所に設けられたセンサにより検知して警報を発することができる。車載警報装置による警報は、例えば車輌のホーン若しくは専用のスピーカ等を用いて警報音を出力する、又は、車輌のランプ若しくは専用の警報灯等を用いて警告光を出力する等の方法で行われる。
【0003】
しかし、車輌の異常を検出するセンサが破壊された場合、警報音若しくは警報光を出力する装置が破壊された場合、車輌のバッテリが破壊された場合、又はバッテリから車載警報装置への電力線が切断された場合等には、車載警報装置は警報を十分に行うことができないという問題がある。
【0004】
特許文献1においては、盗難を検出する検出部と、複数の警報部と、検出部の検出情報に基づいて警報部を駆動する制御部とを備え、検出部、警報部及び制御部が無線を介してリンクされた構成をなし、検出部又は警報部等が破壊された場合、又は無線電波自体が妨害を受けた場合であっても、警報動作を行うことができる盗難警報装置が提案されている。この盗難警報装置は、検出部、警報部及び制御部の無線リンクが切断され場合に、少なくとも1つの警報部が動作可能な状態であれば警報を発することができる。
【0005】
また、異常検出を行う装置を車輌に搭載し、警報を行う装置を車輌以外(例えば、車輌の所有者の自宅内など)に設置し、装置間で無線通信を行って、異常検出装置が車輌の異常を検出した場合に無線通信による通知を行い、車輌外の警報装置が警報を発する構成とすることもできる。この構成では、車輌内の異常検出装置が破壊された場合に、車輌外の警報装置が警報を発することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−173719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の盗難警報装置は、複数の警報部が破壊された場合には警報を発することができない。複数の警報部が順次的に破壊された場合、最初の警報部が破壊されてから最後の警報部が破壊されるまでの短期間については警報を発することができるが、車輌の周辺に人が存在しない場合などには短期間の警報では不十分である。また車輌のバッテリが破壊された場合又は電力線が切断された場合等でも、特許文献1に記載の盗難警報装置は十分な警報を発することができない。盗難者が短期間で警報を停止させることができる構成の場合、警報音などが出力されても数秒以内で出力が停止されれば、周囲の人は誤作動と認識するか、又は警報に気付かない可能性が高い。
【0008】
また、警報装置を車輌外に設置する構成では、自宅の駐車場など警報装置を設置した場所以外では利用することができないため、外出先での駐車時には盗難防止の効果が得られないという問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、自宅の駐車場などに限定されることなく様々な場所で利用することができ、装置の破壊又は車輌のバッテリの破壊等が行われた場合であっても警報を発することができる車載警報装置及び警報システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る車載警報装置は、車輌の異常を検出する異常検出手段と、警報を発する警報手段と、他の装置との間で無線通信を行う通信手段と、前記異常検出手段が異常を検出した場合に、警報要求を前記通信手段により他の装置へ送信する送信手段と、前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、前記警報手段による警報を行う警報制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記警報制御手段が、前記異常検出手段が異常を検出した場合に、前記警報手段による警報を行うようにしてあることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記警報制御手段が、前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合と、前記異常検出手段が異常を検出した場合とで、異なる警報を行うようにしてあることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、該警報要求に係る日時情報を記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、前記車輌に搭載されたカメラによる撮像を行う撮像制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、公衆通信網を利用した通報を行う通報手段を更に備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記通信手段が、電波、光又は音波を用いて他の装置との間で無線通信を行うようにしてあることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記通信手段が、2つ以上の異なる手段による無線通信を、他の装置との間で行うようにしてあることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記車輌に搭載されたバッテリの残量を検知するバッテリ残量検知手段を更に備え、前記警報制御手段は、前記バッテリ残量検知手段が検知した残量が所定量より少ない場合に、前記警報手段による警報を行わないようにしてあることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る車載警報装置は、前記異常検出手段が、前記車輌の窓ガラスに対する衝撃を検知する衝撃センサ、前記車輌のドア、ボンネット若しくはトランクの開閉を検知するスイッチ、又は、前記車輌の傾きを検出する傾斜センサの検知結果に応じて、前記車輌の異常を検出するようにしてあることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る車載警報装置は、警報を発する警報手段と、他の装置との間で無線通信を行う通信手段と、該通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、前記警報手段による警報を行う警報制御手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る警報システムは、一の車輌に搭載され、車輌の異常を検出する異常検出手段、他の装置との間で無線通信を行う通信手段、及び前記異常検出手段が異常を検出した場合に、警報要求を前記通信手段により他の装置へ送信する送信手段を有する車載異常検出装置と、他の車両に搭載され、警報を発する警報手段、前記車載異常検出装置との間で無線通信を行う通信手段、及び前記通信手段により前記車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に、前記警報手段による警報を行う警報制御手段を有する車載警報装置とを備えることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る警報システムは、路上に設置され、前記車載異常検出装置との間で無線通信を行う通信手段を有し、該通信手段により前記車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に撮像を行う撮像装置を更に備えることを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係る警報システムは、路上に設置され、前記車載異常検出装置との間で無線通信を行う通信手段を有し、該通信手段により前記車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に光量を増加させる街灯を更に備えることを特徴とする。
【0024】
本発明においては、車輌の異常を検出する手段及び警報を発する手段を備える警報装置を車輌に搭載する。この車載警報装置には、車外の他の装置(例えば他車輌に搭載された車載警報装置)との間で無線通信を行う手段を設け、異常を検出した場合には無線通信により車外の他の装置へ警報要求を送信する。逆に、車体の他の装置から警報要求を受信した場合、車載警報装置は自車の警報手段により警報を発する。
上記構成の車載警報装置をそれぞれ搭載した複数の車輌が、例えば月極の駐車場又はショッピングセンターの駐車場等に並べて駐車されている場合(少なくとも、車載警報装置の無線通信の範囲内に複数の車輌が駐車されている場合)、いずれかの車輌が盗難の被害にあって車載警報装置が異常を検出して警報要求を車外へ送信すると、この車輌の周辺に駐車された他車輌に搭載された車載警報装置が警報要求を受信して警報を発する。これにより、異常が発生した車輌の周囲に駐車された一又は複数の他車輌が一斉に警報を発するため、高い防犯効果を得ることができる。
車輌に搭載されたバッテリ又は車載警報装置等を破壊する場合であっても、車輌のボンネットをこじ開ける又は窓ガラスを破壊する等の行為は行われ、車載警報装置はこれらの行為を異常として検出することができる。ボンネットをこじ開ける又は窓ガラスを破壊する等の行為からバッテリ又は車載警報装置等を破壊するまでには、少なくとも数秒〜数十秒程度の時間が必要であり、車載警報装置はこの間に警報要求を車外の他の装置へ送信することができる。複数の車輌についてバッテリ又は車載警報装置等を短時間で破壊することは非常に困難であるため、警報を確実に発することが可能である。
よって、車輌を駐車する場所などに限定されることなく、少なくとも2台の車輌が無線通信の範囲内に駐車されている場合、いずれかの車輌にて発生した異常に対して確実に警報を発することができる。
【0025】
また、本発明においては、自車輌の異常を検出した場合に、車載警報装置は、無線通信にて警報要求を車外の他の装置へ送信すると共に、自らの警報手段による警報を発する構成としてもよい。この構成において、自らが異常を検出して警報を発する場合と、他の装置からの警報要求を受信して警報を発する場合とで、例えば警報音のパターン又は音色等を変更するなど、異なる警報を行う構成とすることにより、複数の車輌の車載警報装置が一斉に警報を発した場合に、いずれの車輌で異常が検出されたかを容易に特定することが可能となる。
【0026】
また、本発明においては、他の装置からの警報要求を受信した場合に、車載警報装置は、受信した警報要求に係る日時情報を記憶する。警報要求に係る日時情報は、警報要求を受信した日時であってもよく、送信側の車載警報装置が警報要求に日時情報を付して送信する場合には、警報要求に付された日時情報であってもよい。また日時情報の記憶は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子にて行うことが好ましい。
これにより、周辺の他車輌に盗難などの異常が発生した場合に、異常発生の日時を調べることが可能となる。
【0027】
また、本発明においては、車輌にドライブレコーダなどのカメラが搭載されている場合、車載警報装置は、他の装置からの警報要求を受信したときに、カメラによる撮影を行う。これにより、他車輌に盗難などの異常が発生した場合に、異常発生時の周囲の状況を映像として残すことが可能となる。
【0028】
また、本発明においては、車輌に公衆通信網(例えば携帯電話用の通信網)を利用した通信を行う機能が搭載されている場合、車載警報装置は、他の装置からの警報要求を受信したときに、公衆通信網を利用してセキュリティーサービス又は警察等へ通報を行う。これにより、車輌の盗難などをより確実に防止することができる。
【0029】
また、本発明においては、車載警報装置による無線通信は、電波、光又は音波を用いて行う構成とする。この構成の場合に、電波、光又は音波のうちの2つ以上の異なる手段を用いて無線通信を行い、異常検出時に警報要求を送信する構成とすることにより、いずれか1つの手段による無線通信が妨害された場合であっても、別の手段による無線通信にて警報要求を送信することができる。例えば無線通信が電波によるもののみである場合、妨害電波などによって無線通信が遮断されたときには車載警報装置が他の装置へ警報要求を送信できない虞があるが、例えば無線通信を電波及び光の2つの方法で行う場合には、電波による無線通信が妨害されたときであっても、光による通信にて警報要求を送信することができる。
【0030】
上述の車載警報装置は、他の装置から警報要求を受信した場合に警報を発するが、バッテリの残量が少ない場合には、警報を発することで、車輌のエンジンが始動不可能となるまでバッテリの残量が減少する虞がある。そこで本発明においては、車輌のバッテリの残量を検出し、検出した残量が所定量より少ない場合には、他の装置からの警報要求を受信しても車載警報装置は警報を発しない構成とする。これにより、車載警報装置の動作によってバッテリの残量が極度に減少することを防止できる。
【0031】
また、本発明においては、車輌の窓ガラスに対する衝撃を検知する衝撃センサ、車輌のドア、ボンネット若しくはトランクの開閉を検知するスイッチ、又は、車輌の傾きを検出する傾斜センサの検知結果に応じて、車載警報装置は車輌の異常を検出する。衝撃センサにより窓ガラスを破壊しての車内への侵入などの異常を検出することができる。開閉検知のスイッチによりドア、ボンネット又はトランクの不正な開閉などの異常を検出することができる。傾斜センサにより車輌がリフトなどの機械で持ち上げられるなどの異常を検出することができる。
【0032】
また、本発明においては、一の車輌に搭載された車載異常検出装置が異常を検出した場合に警報要求を無線通信により送信し、他の車輌に搭載された車載警報装置が無線通信により警報要求を受信した場合に警報を発する。これにより、複数の車輌が駐車されている駐車場などにおいて、いずれかの車輌に盗難などの異常が発生した場合、周囲に駐車された他の車輌の車載警報装置が警報を発することができる。
【0033】
また、本発明においては、路上に設置された(信号機又は標識等に設置された)監視カメラなどの撮像装置に、車輌の車載異常検出装置との間で無線通信を行う手段を搭載する。車載異常検出装置からの警報要求を受信した撮像装置が撮像を開始することによって、異常発生時に車輌の周囲の状況を映像として残すことが可能となる。なおこの構成の場合に、警報要求を送信した車載異常検出装置の方向を検出し、検出した方向に対して撮像方向を調整する機能を撮像装置に搭載することによって、より有用な映像を残すこともできる。
【0034】
また、本発明においては、路上に設置された街灯に、車輌の車載異常検出装置との間で無線通信を行う手段を搭載し、車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に、街灯が光量を増加させる。これにより、夜間などに異常が発生した車輌の周囲を明るく照らし出すことができ、防犯効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明による場合は、一の車輌に搭載された車載警報装置(又は車輌異常検出装置)が異常を検出した場合に警報要求を無線送信し、この車輌の周囲に存在する他の車輌に搭載された車載警報装置が警報要求を受信して警報を発する構成とすることにより、自宅の駐車場などに限定されることなく様々な場所で利用することができ、装置の破壊又は車輌のバッテリの破壊等が行われた場合であっても車輌の異常に対して確実に警報を発することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1に係る警報システムの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る車載警報装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る警報システムの動作を説明するための模式図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る車載警報装置が行う異常検出時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1に係る車載警報装置が行う警報要求受信時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2に係る車載警報装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る警報システムの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る警報システムの構成を示す模式図であり、また図2は、本発明の実施の形態1に係る車載警報装置の構成を示すブロック図である。図において1a、1bは車輌であり、図1には2台の車輌1a、1bが駐車場などに並べて駐車された状態を示してある。各車両1a、1bは、電力を蓄積するバッテリ2と、本発明に係る車載警報装置10とをそれぞれ搭載している。車載警報装置10は、異常検出部3、警報部4、制御部5及び無線通信部6等を備えて構成されており、各部はバッテリ2から供給される電力により動作する。
【0038】
車載警報装置10の異常検出部3は、車輌1a、1bの適所に配された衝撃センサ31、開閉検知スイッチ32及び傾斜センサ33等の出力信号が与えられており、これらの出力信号の状態に応じて車輌1a、1bに生じる異常を検出し、検出結果を制御部5へ通知する。
【0039】
衝撃センサ31は、車輌1a、1bの窓ガラスに対する衝撃を検知するセンサであり、窓ガラスに加えられた衝撃の大きさに応じた信号を出力する。異常検出部3は、衝撃センサ31が検知した衝撃が閾値を超える場合に、車輌1a、1bに異常が発生したと判断することができる。これにより、車輌1a、1bの窓ガラスが割られるなどの異常を検出することができる。
【0040】
開閉検知スイッチ32は、車輌1a、1bのドア、ボンネット及びトランクの開閉状態を検知するためのスイッチであり、開閉状態に応じた信号を出力する。なお、図2においては開閉検知スイッチ32を1つのみ図示してあるが、実際には車輌1a、1bのドア、ボンネット及びトランクのそれぞれに対して設けられ、異常検出部3には複数の開閉検知スイッチ32からの信号が入力される。異常検出部3は、車輌1a、1bが駐車されている状態又は車載警報装置10が作動している状態において、いずれかの開閉検知スイッチ32の検知結果が閉状態から開状態へ変化した場合に、車輌1a、1bに異常が発生したと判断することができる。これにより、ドアをこじ開けての車輌1a、1b内への不審者の侵入、ボンネットをこじ開けての装置又はバッテリ等の破壊、及びトランク内の荷物の盗難等の異常を検出することができる。
【0041】
傾斜センサ33は、車輌1a、1bの傾斜を検知するセンサであり、車体の傾斜角に応じた信号を出力する。異常検出部3は、傾斜センサ33が検知した車体の傾斜角が、車輌1a、1bの駐車中に所定角度以上変化した場合に、車輌1a、1bに異常が発生したと判断することができる。これにより、車輌1a、1bがリフトなどにより持ち上げられるなどの異常を検出することができる。
【0042】
車載警報装置10の警報部4は、制御部5から与えられる制御命令に応じて、車輌1a、1bに搭載されたホーン41及びランプ42を駆動することによって、車外への警報を発する。なおランプ42は、車輌1a、1bのヘッドランプ、テールランプ又はルームランプ等のランプである。本実施の形態において警報部4は、ホーン41による音の出力パターンを第1パターン又は第2パターンのいずれかに切り替えることができ、同様に、ランプ42の点灯(点滅)パターンを第1パターン又は第2パターンのいずれかに切り替えることができる。
【0043】
車載警報装置10の無線通信部6は、車外の他の装置との間で行う無線通信に係る処理を行う。これにより、例えば車輌1aの車載警報装置10は、所定範囲内に駐車された車輌1bの車載警報装置10との間で無線によるデータの送受信を行うことができる。本実施の形態において車載警報装置10は、電波による無線通信と、光による無線通信とを行うことができる。このため無線通信部6は、車輌1a、1bの適所に配された電波送受信部61及び光送受信部62を用いて無線通信を行う。
【0044】
電波送受信部61は、無線通信部6から与えられた送信データを変調する変調回路、無線通信に係る電波を送受信するアンテナ、及び受信した電波を受信データに復調して無線通信部6へ出力する復調回路等を有して構成されている。また光送受信部62は、無線通信部6から与えられた送信データに応じた光信号を出力する発光素子、及び他の装置が送信した光信号を受信する受光素子等を有して構成されている。なお光送受信部62の発光素子及び受光素子は、車輌1a、1bの周囲を360°に亘って通信可能とすべく、複数個搭載してもよい。
【0045】
また車輌1a、1bには、バッテリ2の残量を検知する残量検知部21が備えられている。残量検知部21は、バッテリ2の電圧値又はバッテリ2から出力された電流の積分値等からバッテリ2の残量を検知し、検知結果を制御部5へ通知する。
【0046】
車載警報装置10の制御部5は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶装置とを備えて構成され、車載警報装置10内の各部の制御処理及び各種の演算処理を行うものである。制御部5は、異常検出部3から車輌1a、1bの異常検出を通知された場合に、警報部4へ制御命令を与えることによってホーン41及びランプ42による警報を発する処理を行うと共に、無線通信部6へ送信命令を与えることによって車外への警報要求を送信する処理を行う。また制御部5は、無線通信部6にて受信した車外からの警報要求が与えられた場合に、警報部4へ制御命令を与えることによってホーン41及びランプ42による警報を発する処理を行う。ただし制御部5は、バッテリ2の残量が所定量より少ない場合には、他車輌からの警報要求に応じた警報は行わない。
【0047】
図3は、本発明の実施の形態1に係る警報システムの動作を説明するための模式図であり、車輌1aのバッテリ2が破壊(バッテリ2から各部への電力線の切断などを含む)された場合の動作例を図示してある。車輌1aのバッテリ2を破壊するためには、車輌1aのボンネットをこじ開ける必要があり、ボンネットがこじ開けられた場合には開閉検知スイッチ32からの出力信号により異常検出部3が異常を検出する(図3(1)異常検出)。異常検出部3は異常の検出を制御部5へ通知し、これに応じて制御部5は、警報部4へ制御命令を与え、ホーン41及びランプ42を第1パターンで動作させて警報を発する(図3(2)警報)と共に、無線通信部6へ送信命令を与え、電波及び光の信号による警報要求を車外へ送信する(図3(3)警報要求送信)。その後、車輌1aのバッテリ2が破壊されると(図3(4)バッテリ破壊)、車輌1a内の機器への電力供給が停止されるため、車輌1aの車載警報装置10による警報は停止する(図3(5)警報停止)。
【0048】
車輌1aの車載警報装置10から無線送信された警報要求は、車輌1aの周囲に存在する車輌1bに搭載された車載警報装置10の無線通信部6にて受信される(図3(6)警報要求受信)。警報要求を受信した車輌1bの車載警報装置10の無線通信部6は、受信した警報要求を制御部5へ与え、これに応じて制御部5は、警報部4へ制御命令を与え、ホーン41及びランプ42を第2パターンで動作させて警報を発する(図3(7)警報)。
【0049】
このように、車輌1aのボンネットがこじ開けられてからバッテリ2が破壊されるまでの間に、車輌1aの車載警報装置10は第1パターンの警報を発すると共に、警報要求を車輌1bへ無線送信することができ、バッテリ2が破壊されて警報が停止した後であっても、警報要求を受信した周囲の車輌1bの車載警報装置10が第2パターンの警報を継続して発することができる。
【0050】
図4は、本発明の実施の形態1に係る車載警報装置10が行う異常検出時の処理の手順を示すフローチャートであり、車載警報装置10の制御部5が行う処理である。まず、車載警報装置10の制御部5は、異常検出部3が車輌1a、1bの異常を検出したか否かを判定する(ステップS1)。異常検出部3が異常を検出した場合(S1:YES)、制御部5は、警報部4へ制御命令を与えることによって、ホーン41及びランプ42を第1パターンで動作させて警報を発すると共に(ステップS2)、無線通信部6へ送信命令を与えることによって、車外への警報要求の送信を行い(ステップS3)、ステップS6へ処理を進める。
【0051】
また異常検出部3が異常を検出していない場合(S1:NO)、制御部5は、警報部4による警報の開始から所定時間以上が経過した状態であるか否かを更に判定する(ステップS4)。警報開始から所定時間以上が経過した状態の場合(S4:YES)、制御部5は、警報部4へ制御命令を与えて警報を停止し(ステップS5)、ステップS6へ処理を進める。警報開始から所定時間以上が経過した状態でない場合(S4:NO)、制御部5は、ステップS6へ処理を進める。
【0052】
次いで、制御部5は、ユーザによる警報機能の停止指示など、処理の終了に係る指示が与えられたか否かを判定し(ステップS6)、終了指示が与えられていない場合には(S6:NO)、ステップS1へ処理を戻し、上述の処理を繰り返し行う。終了指示が与えられた場合(S6:YES)、制御部5は、警報が出力中であればこれを停止して(ステップS7)、処理を終了する。
【0053】
図5は、本発明の実施の形態1に係る車載警報装置10が行う警報要求受信時の処理の手順を示すフローチャートであり、車載警報装置10の制御部5が行う処理である。まず、車載警報装置10の制御部5は、無線通信部6にて他車輌からの警報要求を受信したか否かを判定する(ステップS21)。
【0054】
警報要求を受信した場合(S21:YES)、制御部5は、残量検知部21が検知するバッテリ2の残量を取得し(ステップS22)、バッテリ2の残量が所定量より多いか否かを更に判定する(ステップS23)。ここで判定に用いる所定量には、例えば車輌1a、1bのエンジン始動に必要な最低限のバッテリ容量を予め設定することができる。バッテリ2の残量が所定量より多い場合(S23:YES)、制御部5は、ホーン41及びランプ42を第2パターンで動作させて警報を発し(ステップS24)、ステップS27へ処理を進める。
【0055】
また他車輌からの警報要求を受信していない場合(S21:NO)、制御部5は、警報部4による警報の開始から所定時間以上が経過した状態であるか否かを更に判定する(ステップS25)。警報開始から所定時間以上が経過した状態の場合(S25:YES)、又は、ステップS23にてバッテリ2の残量が所定量以下の場合(S23:NO)、制御部5は、警報部4へ制御命令を与えて警報を停止し(ステップS26)、ステップS27へ処理を進める。警報開始から所定時間以上が経過した状態でない場合(S25:NO)、制御部5は、ステップS27へ処理を進める。
【0056】
次いで、制御部5は、ユーザによる警報機能の停止指示など、処理の終了に係る指示が与えられたか否かを判定し(ステップS27)、終了指示が与えられていない場合には(S27:NO)、ステップS21へ処理を戻し、上述の処理を繰り返し行う。終了指示が与えられた場合(S27:YES)、制御部5は、警報が出力中であればこれを停止して(ステップS28)、処理を終了する。
【0057】
以上の構成の実施の形態1に係る警報システムは、車輌1a、1bに搭載された車載警報装置10が、自車輌の異常を検出した場合に無線通信により警報要求を送信し、他車輌からの警報要求を受信した場合に警報を発する構成とすることにより、車載警報装置10を搭載した複数の車輌1a、1bが無線通信の範囲内に駐車されている状況において、いずれかの車輌1a、1bにて車載警報装置10又はバッテリ2等の破壊が行われて警報を発することができない場合であっても、周囲に駐車された他の車輌1a、1bが警報を発することができるため、高い防犯効果を得ることができる。よって、車輌1a、1bを駐車する場所などに限定されることなく、車載警報装置10を搭載した少なくとも2台の車輌が無線通信の範囲内に駐車されている場合であれば、いずれかの車輌1a、1bにて発生した異常に対して確実に警報を発することができる。
【0058】
また、車載警報装置10は、異常検出部3にて自車輌の異常を検出した場合に第1パターンの警報を発し、他車輌からの警報要求を受信した場合に第2パターンの警報を発する構成とすることにより、複数の車輌1a、1bが一斉に警報を発している状況において、いずれの車輌1a、1bにて異常が検出されたかを容易に特定することができる。
【0059】
また、車載警報装置10は、異なる2つの手段(電波及び光)による無線通信にて警報要求の送受信を行う構成とすることにより、いずれかの手段による無線通信が妨害された場合であっても、別の手段によって警報要求の送受信を行うことができるため、警報を確実に発することができる。また、車載警報装置10は、バッテリ2の残量が所定量より少ない場合には、他車輌からの警報要求を受信したときであっても警報を発しない構成とすることにより、他車輌の異常に対して警報を行うことによって自車輌のバッテリ2の残量がエンジン始動不可能な程度まで減少することを防止できる。
【0060】
なお、本実施の形態においては、衝撃センサ31、開閉検知スイッチ32及び傾斜センサ33により車輌1a、1bに生じた異常を検出する構成としたが、これに限るものではなく、他の方法により車輌1a、1bの異常検出を行う構成としてもよい。また、ホーン41及びランプ42により警報を発する構成としたが、これに限るものではなく、その他の方法により警報を発する構成としてもよい。例えば、車輌1a、1bのホーン41を利用するのではなく、警報音を発するための専用のスピーカなどを設けてもよい。
【0061】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る車載警報装置10の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る車載警報装置10は、実施の形態1に係る車載警報装置10(図2参照)に対して、記憶部7に警報要求に係る情報を記憶する機能、車載カメラ81による撮像を行う機能、通信装置82による通報を行う機能、及び音波送受信部63にて音波による無線通信を行う機能を追加したものである。
【0062】
車載警報装置10が備える記憶部7は、EEPROM又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子で構成されており、制御部5から与えられたデータの記憶を行うことができる。制御部5は、他車輌の車載警報装置10から警報要求を受信した場合に、警報要求の送受信に係る日時の情報を記憶部7に記憶する。記憶する日時情報は、受信側の車載警報装置10が警報要求を受信した日時を自らが判断してもよく、送信側の車載警報装置10が警報要求に日時情報を付して送信してもよい。更には、送信側の車載警報装置10が、例えば車種又は駐車位置等のその他の情報を警報要求に付して送信する構成の場合には、受信側の車載警報装置10がこれらの情報を日時情報と共に記憶部7に記憶してもよい。
【0063】
また車輌1a、1bにはドライブレコーダ又はバックカメラ等の車載カメラ81が搭載されており、車載警報装置10の制御部5は、車載カメラ81へ制御命令を与えることによって車輌1a、1bの周辺の撮像を行うことができる。制御部5は、他車輌の車載警報装置10から警報要求を受信した場合に、車載カメラ81による撮像を開始し、撮像した映像を記録する。映像の記録は、車載カメラ81が映像を記録することができるものであれば、車載カメラ81に記録してもよく、また車載カメラ81が映像を記録することができないものであれば、車載警報装置10の記憶部7に映像を記憶してもよい。
【0064】
また車輌1a、1bには携帯電話などの公衆通信網を利用した通信を行う通信装置82が搭載されており、車載警報装置10の制御部5は、通信装置82へ制御命令を与えることによって、公衆通信網を利用した通信を行うことができる。制御部5は、他車輌の車載警報装置10から警報要求を受信した場合に、予め定められた通報先(例えばセキュリティーサービス会社又は警察等)への通報をすべく、通信装置82へ制御命令を与える。
【0065】
また実施の形態2に係る車載警報装置10は、電波及び光による無線通信のみでなく、音波による無線通信を行う機能を有している。音波送受信部63は、人間が認識することができない周波数の超音波の送受信を、他の車載警報装置10の音波送受信部63との間で行うものである。車載警報装置10の制御部5は、異常検出部3にて車輌1a、1bの異常が検出された場合に無線通信部6へ警報要求の送信命令を与える。無線通信部6は、制御部5からの送信命令に応じて、電波送受信部61を利用した電波通信、光送受信部62を利用した光通信及び音波送受信部63を利用した音波通信の3種の無線通信により、車外へ警報要求を送信する。また無線通信部6は、電波送受信部61、光送受信部62又は音波送受信部63のいずれかにて他車輌からの警報要求を受信した場合にはこの旨を制御部5へ通知し、制御部5は受信した警報要求に応じて警報部4による警報を行う。
【0066】
以上の構成の実施の形態2に係る車載警報装置10は、受信した警報要求に係る日時情報を記憶部7に記憶しておく構成とすることによって、警報要求の送信元の車輌1a、1bに異常が発生した日時を後に特定することができる。また、警報要求を受信した場合に車載警報装置10が車載カメラ81にて撮像を行う構成とすることによって、警報要求の送信元の車輌1a、1bに盗難などの異常が発生した場合に、異常が発生した車輌1a、1bの周囲の状況を映像として残すことが可能となる。
【0067】
また、警報要求を受信した場合に、車載警報装置10が通信装置82にてセキュリティーサービス会社又は警察等への通報を行う構成とすることにより、車輌の盗難などをより確実に防止することができる。更には、警報要求の送信元の車輌1a、1bに通信装置82が搭載されていない場合であっても、警報要求を受信した車輌1a、1bに通信装置82が搭載されていれば通報を行うことが可能となる。また、車載警報装置10が電波、光及び音波の3種の無線通信を行う構成とすることにより、無線通信の妨害に対してより強固な警報システムを実現することができる。
【0068】
なお、本実施の形態においては、車載警報装置10が受信した警報要求に係る情報を記憶部7に記憶する機能、車載カメラ81による撮像を行う機能、通信装置82による通報を行う機能、及び音波送受信部63にて音波による無線通信を行う機能を備える構成としたが、車載警報装置10はこれら全ての機能を備える必要はなく、これらの機能のいくつかを備える構成であってよい。また、記憶部7への情報の記憶、車載カメラ81による撮像及び通信装置82による通報は、他車輌からの警報要求を受信した場合のみでなく、異常検出部3が自車輌の異常を検出した際にも行ってよい。
【0069】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る警報システムの構成を示す模式図である。実施の形態3に係る警報システムは、車載警報装置10を搭載した複数の車輌1a、1bと、道路上に信号などと共に設置された監視カメラ91と、道路上に設置された街灯92とを含んで構成されている。
【0070】
監視カメラ91は、車輌1a、1bに搭載された車載警報装置10との間で無線通信を行う機能を備えている。監視カメラ91は、車載警報装置10から電波、光又は音波等により無線送信された警報要求を受信した場合、撮像を開始し、撮像した映像を記録する。更には、監視カメラ91に、受信した警報要求の送信元の位置又は方向を検出する機能を設けると共に、検出した位置又は方向へ向けて撮像方向を調整する回動機構を設ける構成としてもよく、これにより異常が検出された車輌1a、1b及びその周辺の状況を確実に監視カメラ91にて撮像して記録することができる。
【0071】
街灯92は、車輌1a、1bに搭載された車載警報装置10との間で無線通信を行う機能を備えている。街灯92は、車載警報装置10から電波、光又は音波等により無線送信された警報要求を受信した場合、灯りの光量を増加させる。また警報要求を受信した場合に消灯状態であったときには、街灯92は、消灯状態から点灯状態へ移行した後で光量を増加させる。これにより、異常が検出された車輌1a、1bの周辺に設置された街灯92の光量が増し、車輌1a、1bの周辺を明るく照らし出すため防犯効果を高めることができる。
【0072】
なお、本実施の形態においては、警報システムが監視カメラ91及び街灯92を含む構成としたが、これらの両方を含む必要はなく、警報システムは監視カメラ91又は街灯92のいずれか一方を含む構成であってよい。
【符号の説明】
【0073】
1a、1b 車輌
2 バッテリ
3 異常検出部(異常検出手段)
4 警報部(警報手段)
5 制御部(送信手段、警報制御手段、撮像制御手段、通報手段)
6 無線通信部(通信手段)
7 記憶部(記憶手段)
10 車載警報装置(車載異常検出装置)
21 残量検知部(バッテリ残量検知手段)
31 衝撃センサ
32 開閉検知スイッチ
33 傾斜センサ
41 ホーン
42 ランプ
61 電波送受信部
62 光送受信部
63 音波送受信部
81 車載カメラ
82 通信装置
91 監視カメラ
92 街灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌の異常を検出する異常検出手段と、
警報を発する警報手段と、
他の装置との間で無線通信を行う通信手段と、
前記異常検出手段が異常を検出した場合に、警報要求を前記通信手段により他の装置へ送信する送信手段と、
前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、前記警報手段による警報を行う警報制御手段と
を備えること
を特徴とする車載警報装置。
【請求項2】
前記警報制御手段は、前記異常検出手段が異常を検出した場合に、前記警報手段による警報を行うようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の車載警報装置。
【請求項3】
前記警報制御手段は、前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合と、前記異常検出手段が異常を検出した場合とで、異なる警報を行うようにしてあること
を特徴とする請求項2に記載の車載警報装置。
【請求項4】
前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、該警報要求に係る日時情報を記憶する記憶手段を更に備えること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の車載警報装置。
【請求項5】
前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、前記車輌に搭載されたカメラによる撮像を行う撮像制御手段を更に備えること
を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の車載警報装置。
【請求項6】
前記通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、公衆通信網を利用した通報を行う通報手段を更に備えること
を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の車載警報装置。
【請求項7】
前記通信手段は、電波、光又は音波を用いて他の装置との間で無線通信を行うようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の車載警報装置。
【請求項8】
前記通信手段は、2つ以上の異なる手段による無線通信を、他の装置との間で行うようにしてあること
を特徴とする請求項7に記載の車載警報装置。
【請求項9】
前記車輌に搭載されたバッテリの残量を検知するバッテリ残量検知手段を更に備え、
前記警報制御手段は、前記バッテリ残量検知手段が検知した残量が所定量より少ない場合に、前記警報手段による警報を行わないようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の車載警報装置。
【請求項10】
前記異常検出手段は、前記車輌の窓ガラスに対する衝撃を検知する衝撃センサ、前記車輌のドア、ボンネット若しくはトランクの開閉を検知するスイッチ、又は、前記車輌の傾きを検出する傾斜センサの検知結果に応じて、前記車輌の異常を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の車載警報装置。
【請求項11】
警報を発する警報手段と、
他の装置との間で無線通信を行う通信手段と、
該通信手段により他の装置から警報要求を受信した場合に、前記警報手段による警報を行う警報制御手段と
を備えること
を特徴とする車載警報装置。
【請求項12】
一の車輌に搭載され、車輌の異常を検出する異常検出手段、他の装置との間で無線通信を行う通信手段、及び前記異常検出手段が異常を検出した場合に、警報要求を前記通信手段により他の装置へ送信する送信手段を有する車載異常検出装置と、
他の車両に搭載され、警報を発する警報手段、前記車載異常検出装置との間で無線通信を行う通信手段、及び前記通信手段により前記車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に、前記警報手段による警報を行う警報制御手段を有する車載警報装置と
を備えること
を特徴とする警報システム。
【請求項13】
路上に設置され、前記車載異常検出装置との間で無線通信を行う通信手段を有し、該通信手段により前記車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に撮像を行う撮像装置を更に備えること
を特徴とする請求項12に記載の警報システム。
【請求項14】
路上に設置され、前記車載異常検出装置との間で無線通信を行う通信手段を有し、該通信手段により前記車載異常検出装置から警報要求を受信した場合に光量を増加させる街灯を更に備えること
を特徴とする請求項12又は請求項13に記載の警報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−162052(P2011−162052A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26810(P2010−26810)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】