説明

転送機能付き電話機、電話システム及びそれらに用いる転送方法

【課題】 外出先からでもコストパフォーマンスの高いIP電話を特定の使用者のみが使用可能な転送機能付き電話機を提供する。
【解決手段】 転送機能付き電話機は、電話回線網への接続及びIP網への接続を可能とする構造となっている。転送機能付き電話機は、電話回線網からの着信が予め登録された使用対象者からの着信であるかを判別する判別手段(制御部13)と、判別手段が電話回線網からの着信が使用対象者からの着信であると判別した時に電話回線網からの着信をIP網を使用して相手先へ転送する手段(回線開閉スイッチ14、アナログフロントエンド15、コーデック部19)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は転送機能付き電話機、電話システム及びそれらに用いる転送方法に関し、特に着信を転送する転送機能付き電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する電話回線網を利用した通話方法について、図5を参照して説明する。図5において、電話機Bから電話回線網100を介して電話機Aや電話機D等に電話をかける場合、電話回線の距離によって電話代が大幅に異なるが、使用者はこれを承知の上で利用している。
【0003】
一方、近年、インタネットの普及によりIP(Internet Protocol)電話の需要も増え、安価な通話料にて電話ができるようになってきている。特に、IP電話同士の通話は無料に設定されていることがある。しかしながら、IP電話に加入している利用者も、外出先から通話する際は、一般電話回線網を利用するしかなく、高い通話料を支払わなければならない。
【0004】
また、一般電話回線網における着信の転送方法としては、外からの着信に対して、認識させた番号へ自動で電話を転送する第1の方法(例えば、特許文献1参照)、また、例えば一般電話回線網からの着信を自動でIP網を利用して転送する第2の方法(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
【特許文献1】特開2000−124972号公報
【特許文献2】特開2005−333329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した本発明に関連する電話回線網を利用した通話方法では、IP電話の登場により、安価な通話料金にて電話ができるようになってきているが、IP電話に加入していても、外出先からの電話は主に携帯電話に頼っている状態であり、高額な通話料金を支払わなければならない。
【0006】
また、上記の特許文献1に記載の第1の方法では、相手からの着信を特定の番号へしか転送することができず、特許文献2に記載の第2の方法では、電話をかけた人全てが転送機能を利用することができるため、悪質に利用される可能性があるという致命的な欠点がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、外出先からでもコストパフォーマンスの高いIP電話を特定の使用者のみが使用することができる転送機能付き電話機、電話システム及びそれらに用いる転送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による転送機能付き電話機は、電話回線網への接続及びIP(Internet Protocol)網への接続を可能とする構造の転送機能付き電話機であって、
前記電話回線網からの着信が予め登録された使用対象者からの着信であるかを判別する判別手段と、前記判別手段が前記電話回線網からの着信が前記使用対象者からの着信であると判別した時に前記電話回線網からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送する手段とを備えている。
【0009】
本発明による電話システムは、上記に記載の転送機能付き電話機を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明による転送方法は、電話回線網への接続及びIP(Internet Protocol)網への接続を可能とする構造の転送機能付き電話機に用いる転送方法であって、
前記電話回線網からの着信が予め登録された使用対象者からの着信であるかを判別する判別処理と、前記判別処理にて前記電話回線網からの着信が前記使用対象者からの着信であると判別した時に前記電話回線網からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送する処理とを備えている。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、外出先からでもコストパフォーマンスの高いIP電話を特定の使用者のみが使用することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明による転送機能付き電話機の概略について説明する。本発明による転送機能付き電話機は、電話回線網とIP(Internet Protocol)網との両方に接続できる構造であり、外出先からでもコストパフォーマンスの高いIP電話を特定の使用者のみが使えるようにすることを特徴とする。
【0013】
本発明による転送機能付き電話機は、電話回線網への接続と、IP網への接続との両方が可能である構造とすることで、一般電話回線からの着信を、IP網を使って目的の相手先に転送することができるようにしている。さらに、本発明による転送機能付き電話機は、上記の機能を利用する際に、発信者番号識別機能を利用した電話番号確認を設けることにより、本機能を悪用されることを防ぐことができる。
【0014】
上記転送機能を可能にするため、本発明による転送機能付き電話機は、電話回線を自動で閉結する機能、発信者番号識別機能を利用するためのモデム信号受信部、PB(Push Button)信号を検出するDTMF(Dial Tone Multi Frequency)検出部、クロスポイントスイッチを変更することにより音声信号の送り先を調節するアナログフロントエンド部、IP電話を可能にするコーデック部を備えている。
【0015】
本発明による転送機能付き電話機を使用する条件としては、発信者番号識別機能を有していることが必要となる。本発明による転送機能付き電話機を利用したい場合は、転送機能付き電話機に予め登録されている電話番号の電話機にて転送機能付き電話機へ電話をかける。すると、転送機能付き電話機は、着信のリンガを検出し、自動で回線を閉結する。その時、発信者番号識別機能を有していることで、予め登録しておいた転送機能の使用対象者であることを確認し、転送機能を利用できるようにする。
【0016】
この後、利用者が目的の電話番号をPB信号にて入力すると、本発明による転送機能付き電話機は、PB信号により判別した転送先電話番号を、IP網を利用して発呼すると共に、制御部がアナログフロントエンドを変更して、電話回線網からの音声データをIP電話との音声データのやり取りをするコーデック部(プロトコル変換部)へと繋げることにより、着信のあった電話機(発信元)と、IP網を利用して発呼した電話機(送信先)との通話を可能とする。
【0017】
図1は本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機の構成例を示すブロック図であり、図2は本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機における電話回線網への接続を示す図である。
【0018】
図1において、転送機能付き電話機1は、記憶部(メモリ)11と、リンガ検出部12と、制御部13と、回線開閉スイッチ14と、アナログフロントエンド(クロスポイントスイッチ部)15と、モデム信号受信部16と、DTMF検出部17と、音声送出部18と、コーデック部(プロトコル変換部)19とから構成されている。
【0019】
転送機能付き電話機1は、図2に示すように、一般電話回線及びIP電話回線という、2つの異なる電話回線網に接続できるように構成されている。
【0020】
また、転送機能付き電話機1は、転送に必要な条件として、予め転送機能の使用を許可する電話番号を記憶部11に登録しておく。これは、利用者が意図しない時に、悪質に第三者により転送機能付き電話機1の転送機能が使用されることを防ぐためである。記憶部11に記憶させる番号情報は、複数であっても構わない。
【0021】
転送機能付き電話機1は、その他、電話機としての機能を満足するための、リンガ検出部12、制御部13、回線開閉スイッチ14、音声データの行き先を調整するクロスポイントスイッチ機能を備えたアナログフロントエンド15、発信者番号識別機能のために番号情報を識別するモデム信号受信部16、DTFM検出部17、プロトコル変換部18を備えることで、本発明の実施の形態における転送機能を満足する。
【0022】
尚、図1に示す各ブロックを結ぶ線のうち、太線は回線網との通信信号、または通信データを示しており、実線は制御部13と各ブロックとの信号を示している。
【0023】
図3は本発明の第1の実施の形態による電話システムの通話動作を示すシーケンスチャートであり、図4は本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機1の動作を示すフローチャートである。これら図1〜図4を参照して本発明の第1の実施の形態による電話システムの通話動作について説明する。
【0024】
尚、本発明の第1の実施の形態による電話システムは、図3に示すように、操作電話機(一般電話回線網)、転送機能付き電話機1、相手先電話機(IP網)から構成されている。また、図4に示す処理動作は、転送機能付き電話機1の制御部13が記憶部11に格納されたプログラムを実行することで実現される。
【0025】
さらに、動作説明が分かり易いように、ここで述べる方法では、音声ガイダンス(図3のa2及び図4ステップS4)を利用しているが、これは一例であり、音声ガイダンスは流さなくてもよい。また、図4ステップS6の処理と図4ステップS7の処理との順番が逆になってもよい。
【0026】
利用者が操作電話機から転送機能付き電話機1へ電話をかけると(図3のa1)、転送機能付き電話機1は、回線からの呼び出し信号(リンガ)をリンガ検出部12で受ける。
【0027】
制御部13は、リンガ検出部12でリンガを検出したことが通知されると、回線開閉スイッチ14を動作させて回線を閉結し(図4ステップS1)、発信者番号識別のモデム信号をモデム信号受信部16にて受信する(図4ステップS2)。
【0028】
転送機能付き電話機1の制御部13は、送られてきたモデム信号の番号が記憶部11に登録されている番号かどうかを判別する(図4ステップS3)。ここで、記憶部11に登録されている番号とは、予め使用者によって、転送機能を使用できる番号として登録された番号であり、一般的に知られている電話帳機能に登録されている番号ではない。
【0029】
番号が一致した後、転送機能付き電話機1の制御部13は、着信のあった装置(操作電話機)に音声送出部18より応答メッセージを流す(図3のa2、図4ステップS4)。
【0030】
転送機能の使用者(利用者)が操作電話機にてこの応答メッセージを聞き、転送先の電話番号をPB信号を利用して操作電話機から転送機能付き電話機1に送る(図3のa3)。
【0031】
転送機能付き電話機1の制御部13は、DTMF検出部17にて転送先電話番号を認識し(図4ステップS5)、アナログフロントエンド15の設定を変更し(図4ステップS7)、一般電話回線網とIP電話網とが通話できるように設定する。
【0032】
転送機能付き電話機1の制御部13は、認識した転送先電話番号をIP電話網を利用して発呼することで、一般電話回線網からの電話をIP電話網を介して相手先電話機に転送する(図3のa4、図4ステップS6)。
【0033】
図4ステップS3の処理で、発信者番号識別機能を利用した登録番号との照合により、転送機能利用登録外の番号と判別した場合は、留守番電話機能(図示せず)を有している場合、その留守番電話機能の動作に移行する(図4ステップS8)。留守番電話がなれば、そのまま呼び出しを続ける。
【0034】
このように、本実施の形態では、転送機能付き電話機1の転送機能を、発信者番号識別機能を利用して、予め記憶部11に登録してある番号の電話端末からしか使用できないように制限しているので、転送機能付き電話機1の所有者が意図しないところで、転送機能付き電話機1の転送機能が使用されてしまうのを防ぐことができる。
【0035】
また、図5に示すように、電話機Aと電話機Bとが電話回線網100を介して市内通話料金で通話が可能であるとすると、今、電話機Bから遠方の電話機Dへ通話をしたい場合、電話機Dとの距離が遠いほど通話料金が高くなる。しかしながら、本実施の形態では、電話機AにおいてIP網200を利用する転送機能(転送機能付き電話機1の転送機能)を使うことにより、電話機Bからの着信を電話機AがIP網200を介して電話機Dへと転送することで、電話機Bと電話機Dとの通話料金を格段に安くすることができる。
【0036】
さらに、例えば、携帯電話の契約では、特定の番号への通話が割安になるプランがある。一方、IP電話の通話は、一般回線網の通話に比べると安く、特に同じキャリアのIP電話同士の通話は無料になることがある。そのため、本実施の形態では、転送機能付き電話機1の転送機能を使用することで、通話料金を抑えることができる。
【0037】
さらにまた、例えば、PHS(Personal Handy−phone System)等の電話からは、フリーダイヤルや特殊番号への発信が制限されている場合がある。本実施の形態では、PHSからでは直接通話ができない場合も、転送機能付き電話機1の転送機能を利用することによって、PHSからでは直接通話ができない場合の通話を可能とすることができる。
【0038】
さらに、例えば、災害等である区間の電話線が断線した場合、その区間を通過しなければならない一般電話回線は利用ができなくなることがある。その場合も、本実施の形態では、図6に示すように、IP通信の設備が生きているならば、転送機能付き電話機1の転送機能により、IP網200を使用して電話することによって、災害等で電話回線網100においてある区間の電話線が断線した場合でも、その区間を通過する通話を実現することができる。
【0039】
図7は本発明の第2の実施の形態による転送機能付き電話機の動作を示すフローチャートである。本発明の第2の実施の形態による転送機能付き電話機の構成は、上記の図1に示す本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機1と同様の構成となっているので、その図示は省略する。これら図1及び図7を参照して本発明の第2の実施の形態による転送機能付き電話機の動作について説明する。
【0040】
尚、本発明の第2の実施の形態による電話システムも、図3に示すように、操作電話機(一般電話回線網)、転送機能付き電話機1、相手先電話機(IP網)から構成されているものとする。また、図7に示す処理動作は、転送機能付き電話機1の制御部13が記憶部11に格納されたプログラムを実行することで実現される。
【0041】
さらに、動作説明が分かり易いように、ここで述べる方法では、音声ガイダンス(図7ステップS15)を利用しているが、これは一例であり、音声ガイダンスは流さなくてもよい。また、図7ステップS17の処理と図7ステップS18の処理との順番が逆になってもよい。
【0042】
利用者が操作電話機から転送機能付き電話機1へ電話をかけると、転送機能付き電話機1は、回線からの呼び出し信号(リンガ)をリンガ検出部12で受ける。制御部13は、リンガ検出部12でリンガを検出したことが通知されると、回線開閉スイッチ14を動作させて回線を閉結し(図7ステップS11)、発信者番号識別のモデム信号をモデム信号受信部16にて受信し(図7ステップS12)、受信したモデム信号が記憶部11に登録されていることを確認する。
【0043】
続いて、転送機能付き電話機1の制御部13は、送られてきたPB信号を受信した時に(図7ステップS13)、PB信号を利用したパスワード確認を行う(図7ステップS14)。パスワードが一致した後、転送機能付き電話機1の制御部13は、着信のあった装置(操作電話機)に音声送出部18より応答メッセージを流す(図7ステップS15)。
【0044】
その後、転送機能付き電話機1の制御部13は、DTMF検出部17にて転送先電話番号を認識し(図7ステップS16)、アナログフロントエンド15の設定を変更し(図7ステップS18)、一般電話回線網とIP電話網とが通話できるように設定する。
【0045】
転送機能付き電話機1の制御部13は、認識した転送先電話番号をIP電話網を利用して発呼することで、一般電話回線網からの電話をIP電話網を介して相手先電話機に転送する(図7ステップS17)。
【0046】
図7ステップS13の処理でPB信号を受信しない場合、あるいは図7ステップS14の処理でパスワードが不一致の場合は、留守番電話機能(図示せず)を有している場合、その留守番電話機能の動作に移行する(図7ステップS19)。留守番電話がなれば、そのまま呼び出しを続ける。
【0047】
このように、本実施の形態では、PB信号を利用したパスワード確認を行い、パスワードが一致したことで転送機能付き電話機1の転送機能を使用可能とすることで、転送機能付き電話機1の所有者が意図しないところで、転送機能付き電話機1の転送機能が使用されてしまうのを防ぐことができる。
【0048】
図8は本発明の第3の実施の形態による転送機能付き電話機の構成例を示すブロック図である。図8において、本発明の第3の実施の形態による転送機能付き電話機2は、モデム信号受信部16の代わりに、音声検出部21を設けた以外は、図1に示す本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機1と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。
【0049】
本実施の形態では、転送機能を使用するために音声検出部21を備え、音声検出部21で検出されたデータと予め記憶部11に登録しておいた音声データとの照合を行うことで、それらが一致した時のみ転送機能の使用を許可する構造とするようにしている。これによって、本実施の形態では、転送機能付き電話機2の所有者が意図しないところで、転送機能付き電話機2の転送機能が使用されてしまうのを防ぐことができる。
【0050】
本発明は、上記の実施の形態において、一般電話回線網からの着信について転送機能を利用することについて説明しているが、IP網からの着信に対して、発信者番号識別機能を用いて番号照合を行い、一般電話回線網への転送を可能にすることもできる。これにより、IP電話からは、発信が制限される番号へ転送サービスにより一般電話回線網から発信することができる。また、IP網に何らかの異常があって、相手先と電話ができない場合は、一般電話回線網を利用することによって、その通話を実現することができる。
【0051】
また、本発明は、転送機能を使用する際に、転送機能付き電話機1,2に登録してある電話帳を使用して転送先電話番号を指定することもできる。例えば、短縮ダイヤル機能として、3つほど電話番号を登録しておく機能が一般的に普及しているので、転送先電話番号を入力する際に、PB信号にて、例えば「#1#」と入力することで、短縮ダイヤル1に登録されている番号へ発信する方法等が挙げられる。これにより、本発明は、入力の手間を省くことができ、電話番号を忘れてしまった相手にも電話をかけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機における電話回線網への接続を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による電話システムの通話動作を示すシーケンスチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態による転送機能付き電話機の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態による転送形態の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による転送形態の他の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による転送機能付き電話機の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態による転送機能付き電話機の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0053】
1,2 転送機能付き電話機
11 記憶部(メモリ)
12 リンガ検出部
13 制御部
14 回線開閉スイッチ
15 アナログフロントエンド(クロスポイントスイッチ部)
16 モデム信号受信部
17 DTMF検出部
18 音声送出部
19 コーデック部(プロトコル変換部)
21 音声検出部
100 電話回線網
200 IP網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話回線網への接続及びIP(Internet Protocol)網への接続を可能とする構造の転送機能付き電話機であって、
前記電話回線網からの着信が予め登録された使用対象者からの着信であるかを判別する判別手段と、前記判別手段が前記電話回線網からの着信が前記使用対象者からの着信であると判別した時に前記電話回線網からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送する手段とを有することを特徴とする転送機能付き電話機。
【請求項2】
電話回線を自動で閉結する閉結手段と、クロスポイントスイッチを変更することにより音声信号の送り先を調節するアナログフロントエンド手段と、IP電話を可能にするコーデック手段とを含み、
前記閉結手段と前記アナログフロントエンド手段と前記コーデック手段とを用いて前記電話回線網からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送することを特徴とする請求項1記載の転送機能付き電話機。
【請求項3】
発信者番号識別機能を利用するためにモデム信号を受信するモデム信号受信手段を含み、
前記判別手段は、前記発信者番号識別機能を利用して前記使用対象者からの着信であるかを判別することを特徴とする請求項1または請求項2記載の転送機能付き電話機。
【請求項4】
PB(Push Button)信号を検出するDTMF(Dial Tone Multi Frequency)検出手段を含み、
前記判別手段は、前記PB信号を利用したパスワード確認を行って前記使用対象者からの着信であるかを判別することを特徴とする請求項1または請求項2記載の転送機能付き電話機。
【請求項5】
前記電話回線網からの着信の音声信号を検出する音声検出手段を含み、
前記判別手段は、前記音声検出手段で検出された音声信号と予め登録された音声信号との一致を検出した時に前記使用対象者からの着信であると判別することを特徴とする請求項1または請求項2記載の転送機能付き電話機。
【請求項6】
前記相手先の電話番号をPB(Push Button)信号にて入力することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載の転送機能付き電話機。
【請求項7】
自機に登録してある電話帳を使用して前記相手先の電話番号を指定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか記載の転送機能付き電話機。
【請求項8】
フリーダイヤル及び特殊番号への発信が制限されているPHS(Personal Handy−phone System)からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか記載の転送機能付き電話機。
【請求項9】
上記の請求項1から請求項8のいずれかに記載の転送機能付き電話機を含むことを特徴とする電話システム。
【請求項10】
電話回線網への接続及びIP(Internet Protocol)網への接続を可能とする構造の転送機能付き電話機に用いる転送方法であって、
前記電話回線網からの着信が予め登録された使用対象者からの着信であるかを判別する判別処理と、前記判別処理にて前記電話回線網からの着信が前記使用対象者からの着信であると判別した時に前記電話回線網からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送する処理とを有することを特徴とする転送方法。
【請求項11】
前記転送機能付き電話機に、電話回線を自動で閉結する閉結手段と、クロスポイントスイッチを変更することにより音声信号の送り先を調節するアナログフロントエンド手段と、IP電話を可能にするコーデック手段とを設け、
前記閉結手段と前記アナログフロントエンド手段と前記コーデック手段とを用いて前記電話回線網からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送することを特徴とする請求項10記載の転送方法。
【請求項12】
前記転送機能付き電話機に、発信者番号識別機能を利用するためにモデム信号を受信するモデム信号受信手段を設け、
前記判別処理において、前記発信者番号識別機能を利用して前記使用対象者からの着信であるかを判別することを特徴とする請求項10または請求項11記載の転送方法。
【請求項13】
前記転送機能付き電話機に、PB(Push Button)信号を検出するDTMF(Dial Tone Multi Frequency)検出手段を設け、
前記判別処理において、前記PB信号を利用したパスワード確認を行って前記使用対象者からの着信であるかを判別することを特徴とする請求項10または請求項11記載の転送方法。
【請求項14】
前記転送機能付き電話機に、前記電話回線網からの着信の音声信号を検出する音声検出手段を設け、
前記判別処理において、前記音声検出手段で検出された音声信号と予め登録された音声信号との一致を検出した時に前記使用対象者からの着信であると判別することを特徴とする請求項10または請求項11記載の転送方法。
【請求項15】
前記転送機能付き電話機に対して、前記相手先の電話番号をPB(Push Button)信号にて入力することを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか記載の転送方法。
【請求項16】
前記転送機能付き電話機に登録してある電話帳を使用して前記相手先の電話番号を指定することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか記載の転送方法。
【請求項17】
前記転送機能付き電話機において、フリーダイヤル及び特殊番号への発信が制限されているPHS(Personal Handy−phone System)からの着信を前記IP網を使用して相手先へ転送することを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか記載の転送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−87935(P2010−87935A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255875(P2008−255875)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】