説明

近接センサ機構

【課題】 連続した狭い間隔の位置検出機構であり、隣接した複数個の磁気感応スイッチが同時にON/OFFすることが無く、1スイッチずつのON/OFF動作により位置検知が可能であり、位置及び変位量を連続的に高精度に検出出来、安価で誤動作の無い近接センサ機構を提供すること。
【解決手段】 プリント基板21上にアレイ状に併置され長手方向が互いに平行且つプリント基板21面に平行な複数のリードスイッチ23と、複数の磁石からなる磁石ユニットとを対向して備え、その磁石ユニットはプリント基板21面と平行に且つリードスイッチ23の長手方向と垂直に相対移動することによって、電子機器の2つの独立機構部の位置を連続検出する近接センサ機構であって、その磁石ユニットは、リードスイッチ23を駆動する磁化駆動用磁石49aと、リードスイッチ23の駆動を妨げる磁化消去用磁石51aとを組み合わせてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気感応スイッチと磁石とを用い、位置及び変位量を連続して検出することが出来る検知精度の高い近接センサ機構に関し、特に、フロートセンサ、スライドアクチュエータ、シリンダ、アミューズメント機器、車載機器、デジタル情報機器、携帯端末等に好適な近接センサ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、位置検知デバイスとして、磁気感応スイッチと磁石を組み合わせた近接センサ方式、光センサ方式、メカスイッチ方式、コイル方式などが使用されている。
【0003】
まず、磁気感応スイッチであるリードスイッチを用いて、連続した位置検出をさせる場合、検出精度を向上させるためには、リードスイッチ(接点部)を狭い間隔で複数設置し、駆動用磁石と組み合わせて、1スイッチずつON/OFF位置検知させる必要があるが、隣接する複数のリードスイッチが同時にON/OFFしてしまうことがある。このため、複数のリードスイッチが同時ON/OFFとなっても位置検知が可能となる様にソフト補正による位置検知システムとするか、又は、隣接するリードスイッチに磁束が漏洩しない様な磁力の弱い駆動用磁石をリードスイッチに極力近づけて使用する必要がある。このため、システムが複雑化され、近接センサ機構を組み込んだユニットの用途が限られてしまう。
【0004】
次に、光センサ方式は、連続した狭い間隔で位置検出させる場合には、受光部を狭い間隔で複数個設置し、1個ずつON/OFF位置検知させるが、複数個の受光部が同時にON/OFFすることがある。このため、発光部の焦点を絞り、輝度を上げるか、又は、発光部と受光部の取付位置精度を上げる必要がある。しかし、センサ部の汚れ、キズが発生した場合には、センサ感度が鈍くなり、検出不能となる。
【0005】
次に、メカスイッチ方式は、連続した狭い間隔で位置検出させる場合には、メカ接点部を狭い間隔で複数個設置し、1個ずつON/OFF位置検知させるが、メカ接点部の汚れが発生した場合には検出不能となり、更に接点寿命も短い。
【0006】
次に、図面を参照して、更に説明する。まず、図14に基づいて、従来の近接センサ機構の第1例について概説する。図14(a)はその斜視図、図14(b)はG−G線での断面図である。図示の近接センサ機構11は、細長のガラス管(絶縁容器)13を備えており、ガラス管(絶縁容器)13内に長手方向に沿って一対のリード片15,15が封入されている。そして、その一対はリード片15の一端の接点15a同士が互いに接触する位置に配置されており、外部磁界(図示せず)の有無に応じて一端の接点15a同士が互いに接触/非接触状態とされる。なお、図14(b)で15bは封入部分を示す。
【0007】
そのリード片15の他端は、ガラス管13の外部に伸びており、外部端子17として用いられる。外部端子17は、回路基板、つまり、プリント基板(実装基板)21上に形成された導体パターン21aと圧延外部端子19で半田付け等によって接続される。
【0008】
また、リードスイッチ駆動用の磁石25は、長手方向の一方がN極、他方がS極に着磁され、リードスイッチ23と対向する位置に、リードスイッチ長手方向と平行に設置されている。更に、磁石25は、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板21に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0009】
この近接センサ機構11では、磁石25の磁束(図示せず)が隣接するリードスイッチに漏洩しない様に、隣接リードスイッチとの間隔をガラス管径の3倍以上開け、且つ、漏洩磁束を少なくするために弱い磁力の磁石を使用し、リードスイッチに接する程に近づけて設置されている。また、リードスイッチの設置間隔が広いため、位置検出精度を向上させることが困難となり、更に、リードスイッチに磁石を近づける必要があるため、近接センサ機構の設置場所等が制限され、設計の自由度が小さくなる。また、検出精度を安定させるため、隣接設置するリードスイッチの感度を揃える必要がある。(以下、図14に示した近接センサ機構を従来例1と呼ぶ)。
【0010】
図15を参照して、従来の近接スイッチ機構の第2例について概説する。図15(a)はその斜視図、図15(b)はH−H線での断面図である。図示の近接センサ機構27において、図14に示した近接センサ機構と同一の構成要素については同一の参照番号を付す。
【0011】
このリードスイッチの外部端子17は、回路基板、つまり、プリント基板(実装基板)21上に形成された導体パターン21aと半田付け等によって接続される。
【0012】
また、リードスイッチ駆動用の磁石29は、長手方向の一方がN極、他方がS極に着磁され、リードスイッチ23と対向する位置に、リードスイッチ実装面と垂直に設置されている。更に、磁石29は、リードスイッチ長手方向と垂直且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。(以下、図15に示した近接センサ機構を従来例2と呼ぶ)。
【0013】
更に、特許文献1で開示された例は、図16に示すように、スライドアクチュエータ(近接センサ機構)31に於いて、リードスイッチ駆動用の磁石37とコイル43,45が設置され、ピストン35のストロークに連動して磁石37が変位し、磁性体コア41を介して磁気的に結合されるコイル43,45を含む検出部39が形成されている。ピストン35の変位に応じて磁性体コア41に於ける磁気飽和箇所が変位することで、コイル間の磁気結合が変化し、それに応じた出力信号が連続的に得られる構造となっている。(以下、図16に示した近接センサ機構を従来例3と呼ぶ)。
【0014】
【特許文献1】特開平11−132205号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで、従来例1あるいは従来例2では、磁石の磁束が隣接するリードスイッチに漏洩しない様に、隣接リードスイッチの間隔をガラス管径の3倍以上に広く空けて設置している。このため位置検出間隔が広くなり検出精度を向上させることが困難となる。また、漏洩磁束の少ない弱い磁力の磁石を使用した場合、リードスイッチに接する程に、近づけて設置される。このため、磁石とリードスイッチの設置位置関係が限定され、近接センサ機構としての設計自由度が小さくなる。
【0016】
従来例3の特許文献1の例では、コイルの出力信号をソフトで処理するシステムが必要となり、また、コイル製造コストや部品コストが高くなり、ユニットシステムの複雑化によるコストが高くなる。また、各コイルは連続している必要があり、分離独立させた用途には適さず、用途及び取付設置場所が限られてしまう。
【0017】
そこで本発明の目的は、連続した狭い間隔の位置検出機構であり、隣接した磁気感応スイッチが同時にON/OFFすること無く、1スイッチずつON/OFFさせる位置検知が可能で、位置及び変位量を連続的に高精度に検出出来、安価で誤動作の無い近接センサ機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は磁気感応スイッチの周囲のあらゆる位置で磁石の向きを変化させて配置し、磁気感応スイッチの動作状況を精密に調べた結果に基づいてなされた。また磁気感応スイッチの中心部における磁気感応スイッチの長手方向に平行な磁束と、その長手方向に垂直な磁束とに着目して、磁気感応スイッチの動作を精密に調べた結果に基づいてなされた。更に磁気感応スイッチのアレイの1つのスイッチのみを動作させ、隣接するスイッチを動作させないような、磁束分布をもたらす複数の磁石からなる磁石ユニットを実現することによってなされた。
【0019】
請求項1記載の発明は、基板面上にアレイ状に併置され長手方向が互いに平行且つ前記基板面に平行な複数の磁気感応スイッチと、複数の磁石からなる磁石ユニットとを対向して備え、前記磁石ユニットは前記基板面と平行に且つ前記磁気感応スイッチの長手方向と垂直に相対移動することにより、電子機器の2つの独立機構部の位置を連続検出する近接センサ機構であって、前記磁石ユニットは、前記磁気感応スイッチを駆動する磁化駆動用磁石と、前記磁気感応スイッチの駆動を妨げる磁化消去用磁石とを組み合わせてなることを特徴とする。この構成により、磁気感応スイッチのアレイの1つのスイッチのみを動作させ、隣接するスイッチを動作させないようにして、位置検出精度を高める。
【0020】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石は前記磁気感応スイッチの長手方向と平行に着磁され、前記磁化消去用磁石は前記基板面と垂直方向に着磁されたことを特徴とする。この構成では、例えば、磁化駆動用磁石の2つの磁極端面を磁気感応スイッチの両端側に配置し、磁化消去用磁石の磁極端面を磁気感応スイッチの中心近くに配置することで、それぞれ、磁気感応スイッチを駆動する作用と、磁気感応スイッチの駆動を妨げる作用をなす。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石の着磁方向の長さが前記磁化消去用磁石の着磁方向の長さより大であることを特徴とする。この構成により、駆動する1つの磁気感応スイッチでは、駆動を容易にし、隣接する磁気感応スイッチでは駆動を効果的に妨げる。
【0022】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石が前記基板面と垂直方向に着磁され、前記磁化消去用磁石が前記磁気感応スイッチの長手方向と平行に着磁されたことを特徴とする。この構成では、例えば、磁化駆動用磁石は磁気感応スイッチの長手方向の片側に配置され、磁化消去用磁石の1つの磁極端面は磁気感応スイッチの中心近くに配置され、それぞれ磁気感応スイッチの駆動用磁石及び駆動を妨げる磁石となる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石及び前記磁化消去用磁石はいずれも前記基板面と垂直方向に着磁されたことを特徴とする。この構成では、例えば、磁化駆動用磁石は磁気感応スイッチの長手方向の片側に配置され、磁化消去用磁石は磁気感応スイッチの中心近くに配置され、それぞれ磁気感応スイッチの駆動用磁石及び駆動を妨げる磁石となる。
【0024】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石及び前記磁化消去用磁石はいずれも磁気感応スイッチの長手方向と平行に着磁されたことを特徴とする。この構成では、例えば、磁化駆動用磁石の1つの磁極端面は磁気感応スイッチの長手方向の片側付近に配置され、磁化消去用磁石の1つの磁極端面は磁気感応スイッチの中心付近に配置され、それぞれ磁気感応スイッチの駆動用磁石及び駆動を妨げる磁石となる。
【0025】
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁化消去用磁石の磁気感応スイッチとの対向面を含む仮想的な平面で空間を2分した場合に、前記磁化駆動用磁石が前記磁化消去用磁石を含む側にのみ配置されたことを特徴とする。この構成では、磁化駆動用磁石と磁気感応スイッチの距離を大きくし、磁化消去用磁石と磁気感応スイッチの距離を小さくするので、磁気感応スイッチの感度が高い場合に、隣接する磁気感応スイッチを駆動しないようにすることが出来る。
【0026】
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁化駆動用磁石の磁気感応スイッチとの対向面を含む仮想的な平面で空間を2分した場合に、前記磁化消去用磁石が前記磁化駆動用磁石を含む側にのみ配置されたことを特徴とする。この構成では、磁化駆動用磁石と磁気感応スイッチの距離を小さくし、磁化消去用磁石と磁気感応スイッチの距離を大きくするので、磁気感応スイッチの感度が低い場合に、1つの磁気感応スイッチの駆動を容易にする。
【0027】
請求項9記載の発明は、請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁化駆動用磁石は馬蹄形磁石からなり、前記磁化消去用磁石は直方体状又は棒状であることを特徴とする。この構成により、磁気感応スイッチの長手方向の磁界を効率よく形成することが出来る。
【0028】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁化駆動用磁石は直方体状であり、前記磁気感応スイッチとの対向面を片面2極着磁としたことを特徴とする。この構成によっても、磁気感応スイッチの長手方向の磁界を効率よく形成することが出来る。
【0029】
請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁気感応スイッチがリードスイッチからなることを特徴とする。この構成では、リードスイッチを磁気感応スイッチとして利用する。
【0030】
請求項12記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁気感応スイッチが近接スイッチからなることを特徴とする。この構成では、一般の近接センサを磁気感応スイッチとして利用する。
【0031】
請求項13記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁気感応スイッチがホールICとスイッチング回路からなることを特徴とする。この構成では、ホールICとスイッチング回路とで磁気感応スイッチを形成する。
【0032】
請求項14記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁気感応スイッチがMR素子とスイッチング回路からなることを特徴とする。この構成では、MR素子とスイッチング回路とで、磁気感応スイッチを形成する。
【0033】
請求項15記載の発明は、請求項1から請求項14のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記電子機器は液面を検知するフロートセンサであることを特徴とする。
【0034】
請求項16記載の発明は、請求項1から請求項14のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記電子機器はスライドテーブルの変位量を検出するスライドアクチュエータであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0035】
以上説明したように、本発明では、磁気感応スイッチの磁化駆動用磁石と磁化消去用磁石とを複数個組み合わせてユニットとして配置するため、連続した狭い間隔の位置検出機構に於いて、隣接した複数個のリードスイッチが同時にON/OFFすることが無く、1スイッチずつ確実にON/OFF位置検知させることが出来、位置及び変位量を連続的に且つ高精度に検出することが可能となり、安価で誤動作の無い近接センサ機構を提供出来るという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0037】
図1は本発明の請求項1に係り、磁石を請求項2及び請求項3に係る着磁方向及び形状で、且つ、磁気感応スイッチを請求項11に係るリードスイッチで実施した実施の形態1の近接センサ機構を示し、図1(a)は斜視図、図1(b)はA−A線での断面図、図1(c)はB−B線での断面図である。
【0038】
図1を参照して、本実施の形態1の近接センサ機構47は、絶縁容器13と一対のリード片15,15で構成される複数のリードスイッチ23と、1つの磁化駆動用磁石49aと、2つの磁化消去用磁石51aとからなる。このリードスイッチ23は、プリント基板(実装基板)21に実装され、外部端子17が圧延外部端子19を介してプリント基板21上に形成された導体パターン21aと半田接続され、接点の開閉状態を検出する回路(図示せず)に接続されるようになっている。
【0039】
一方、1つの直方体形状の磁化駆動用磁石49aはリードスイッチ23の長手方向に着磁され、2つの直方体形状の磁化消去用磁石51aはリードスイッチ実装面(プリント基板21面)と垂直方向に着磁され、配置されている。また、磁化駆動用磁石49aと磁化消去用磁石51aは、組み合わせ磁石ユニットとしてリードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0040】
本発明の実施の形態1の動作を説明する前に、この種のリードスイッチの一般的な動作を説明する。図12はリードスイッチの長手方向と平行に配置された棒磁石の位置とリードスイッチの動作との関係を示す説明図であり、図12(a)は第1の磁石位置、図12(b)は第2の磁石位置、図12(c)は第3の磁石位置、図12(d)は動作領域を示す図である。
【0041】
図12(a)のように、リードスイッチ92に平行に、棒磁石91が配置され、棒磁石91の中心がリードスイッチ92の中心付近にあるとき、リードスイッチの2つのリード片接点は互いに異極に磁化され、その吸引力によりON動作が行われる。この状態は、図12(d)の動作領域図で、x軸とy軸の交点(原点)より少し上のON動作領域に対応している。
【0042】
次に、図12(b)のように、棒磁石91はリードスイッチ92と平行を保ちながら、N極端面がリードスイッチ92の中心付近まで来ると、2つのリード片接点はS極に磁化され、反発力によりOFF動作が行われる。この状態は、図12(d)の動作領域図で、x軸とy軸の交点(原点)より少し右側のOFF動作領域に対応している。なお、ON動作領域とOFF動作領域の間の白抜き領域は、ホールド領域である。
【0043】
更に、図12(c)のように、棒磁石91はリードスイッチ92と平行を保ちながら、N極端面がリードスイッチ92の長手方向端部まで来ると、再び2つのリード片接点は異極に磁化され、ON動作が行われる。この状態は、図12(d)の動作領域図で、x軸上近くの原点から離れた位置にある小さなON動作領域に対応している。
【0044】
引き続き、リードスイッチと垂直に棒磁石が配置された場合の動作を説明する。図13は、リードスイッチの長手方向と垂直に配置された棒磁石の位置とリードスイッチの動作との関係を示す説明図であり、図13(a)は第1の磁石位置、図13(b)は第2の磁石位置、図13(c)は動作領域を示す図である。
【0045】
図13(a)のように、リードスイッチ92に垂直に棒磁石91が配置され、棒磁石91の端面がリードスイッチ92の中心付近にあるとき、リードスイッチの2つのリード片接点は同極に磁化され、その反発力によりOFF動作が行われる。この状態は、図13(c)の動作領域図で、x軸とy軸の交点(原点)より少し上のOFF動作領域に対応している。
【0046】
次に、図13(b)のように、棒磁石91はリードスイッチ92と垂直を保ちながら、端面がリードスイッチ92の長手方向端部まで来ると、2つのリード片接点は異極に磁化され、吸引力によりON動作が行われる。この状態は、図13(c)の動作領域図で、x軸とy軸の交点(原点)より少し右側のON動作領域に対応している。なお、OFF動作領域とON動作領域の間の白抜き領域はホールド領域である。一般に、リードスイッチの長手方向に平行又は垂直に配置された磁石によるリードスイッチの動作は以上のようである。
【0047】
ここで本発明の実施の形態1に戻り説明を続ける。図1の近接センサ機構47では、磁化駆動用磁石49aより発生する磁束(図示せず)の一部は漏洩磁束として隣接するリードスイッチに漏れるが、隣接する両側のリードスイッチ23には、磁化消去用磁石51aを2個配置しているため、磁束がキャンセルされ、検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。図12と図13で一般的に説明したように、隣接するリードスイッチに対しては、磁化消去用磁石51aが真上にあるので、垂直方向磁界により、リード片接点をOFF動作させようとする力が強く働き、斜め上方にある磁化駆動用磁石49aが発生する水平方向磁界でリード片接点をON動作させようとする力は弱い。また、検出リードスイッチに対して、ON動作の後、磁化駆動用磁石49aが離れ始めると、磁化消去用磁石51aが近づくので、OFF動作も確実に行われる。
【0048】
更に、本発明の実施の形態1では、磁化駆動用磁石49aのリードスイッチ長手方向での長さが、磁化消去用磁石51aの長手方向長さより大きい形状となっている。その結果、検出リードスイッチに対してはON動作を容易に起こし、隣接するリードスイッチに対してはON動作を有効に阻止する。
【0049】
従って、本実施の形態1の近接センサ機構47は、リードスイッチに対する磁化駆動用磁石49aの駆動磁束と磁化消去用磁石51aのキャンセル磁束の効果がより顕著となり、確実に検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。
【0050】
図2は本発明の請求項4に係る実施の形態2の近接センサ機構を示す斜視図である。
【0051】
図2を参照して、本実施の形態2は、実施の形態1(図1参照)と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ、説明する。
【0052】
本実施の形態2の近接センサ機構53は、1つの磁化駆動用磁石49bと2つの磁化消去用磁石51bからなり、1つの磁化駆動用磁石49bは、リードスイッチ実装面と垂直方向に着磁され、2つの磁化消去用磁石51bは、リードスイッチの長手方向と平行に着磁され、配置されている。また、磁化駆動用磁石と磁化消去用磁石は組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0053】
従って、本実施の形態2の近接センサ機構53は、磁化駆動用磁石49bより発生する磁束の一部は漏洩磁束として隣接するリードスイッチに漏れるが、隣接する両側のリードスイッチ23には、2つの磁化消去用磁石51bを配置しているため、磁束がキャンセルされ、検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。
【0054】
図3は本発明の請求項5に係る実施の形態3の近接センサ機構を示す斜視図である。
【0055】
図3を参照して、本実施の形態3は、実施の形態1と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0056】
本実施の形態3の近接センサ機構55は、1つの磁化駆動用磁石49bと2つの磁化消去用磁否51aからなり、1つの磁化駆動用磁石49bと2つの磁化消去用磁石51aは、リードスイッチ実装面と垂直方向に着磁され、配置されている。また、磁化駆動用磁石49bと磁化消去用磁石51aは組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0057】
従って、本実施の形態3の近接センサ機構55は、磁化駆動用磁石49bより発生する磁束の一部は漏洩磁束として隣接するリードスイッチに漏れるが、隣接する両側のリードスイッチ23には、磁化消去用磁石51aを配置しているため、磁束がキャンセルされ、検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。
【0058】
図4は本発明の請求項6に係る実施の形態4の近接センサ機構を示す斜視図である。
【0059】
図4を参照して、本実施の形態4は、実施の形態1と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0060】
本実施の形態4の近接センサ機構57は、1つの磁化駆動用磁石49aと2つの磁化消去用磁石51bからなり、1つの磁化駆動用磁石49aと2つの磁化消去用磁石51bは、リードスイッチの長手方向と平行に着磁され、配置されている。また、磁化駆動用磁石と磁化消去用磁石は組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0061】
従って、本実施の形態4の近接センサ機構57は、磁化駆動用磁石49aより発生する磁束の一部は漏洩磁束として隣接するリードスイッチに漏れるが、隣接する両側のリードスイッチ23には、磁化消去用磁石51bを配置しているため、磁束がキャンセルされ、検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。
【0062】
図5は本発明の請求項7に係る実施の形態5の近接センサ機構を示し、図5(a)は斜視図、図5(b)はC−C線を想定した側面図であり、プリント基板21については断面を示す。
【0063】
図5を参照して、本実施の形態5は、実施の形態1と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0064】
本実施の形態5の近接センサ機構59では、磁化消去用磁石51aのリードスイッチ対向面(図5では下面)は、磁化駆動用磁石49aのリードスイッチ対向面(図5では下面)より図5(b)にT1として示されるように突出している。即ち、磁化消去用磁石51aのリードスイッチ対向面を仮想的に延長した平面で空間を2分した時に、磁化消去用磁石51aがある側に磁化駆動用磁石49aが入るように磁化消去用磁石51aを配置する。更に、磁化駆動用磁石49aと磁化消去用磁石51aは組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0065】
従って、本実施の形態5の近接センサ機構59は、リードスイッチ23に対する磁化消去用磁石51aのキャンセル磁束の効果が顕著となり、確実に検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。この形態は、特に隣接するリードスイッチの感度がよい場合に有効である。
【0066】
図6は本発明の請求項8に係る実施の形態6の近接センサ機構を示し、図6(a)は斜視図、図6(b)はD−D線を想定した側面図であり、プリント基板21については断面を示す。
【0067】
図6を参照して、本実施の形態6は、実施の形態1と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0068】
本実施の形態6の近接センサ機構61は、磁化駆動用磁石49aのリードスイッチ対向面(図6では下面)は、磁化消去用磁石51aのリードスイッチ対向面(図6では下面)より、図6(b)にT2として示されるように突出している。即ち、磁化駆動用磁石49aのリードスイッチ対向面を仮想的に延長した平面で空間を2分した時に、磁化駆動用磁石49aがある側に磁化消去用磁石51aが入るように磁化駆動用磁石49aを配置する。更に、磁化駆動用磁石49aと磁化消去用磁石51aは組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0069】
従って、本実施の形態6の近接センサ機構61は、リードスイッチ23に対する磁化駆動用磁石49aの駆動磁束が漏洩磁束として、隣接するリードスイッチに漏れず、且つ、リードスイッチの動作に必要な充分な磁束を確保することが出来るため、確実に検出リードスイッチの1スイッチのみをON/OFF動作させることが出来る。特に検出するリードスイッチの感度が鈍い場合に有効である。
【0070】
以上の実施の形態1〜6では、磁石ユニットを構成する各磁石の形状は直方体状又は角棒状であったが、場合によっては丸棒形状であってもよい。
【0071】
図7は本発明の請求項9に係る実施の形態7で、リードスイッチ駆動用磁石が馬蹄形磁石からなる近接センサ機構を示し、図7(a)は斜視図、図7(b)はE−E線での断面図である。
【0072】
図7を参照して、本実施の形態7は、実施の形態1と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0073】
本実施の形態7のリードスイッチ駆動用磁石は馬蹄形磁石65からなり、リードスイッチとの対向面(図7では下面)が磁極端面となっている。また、磁化駆動用磁石と磁化消去用磁石は組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0074】
従って、本実施の形態7の近接センサ機構63は、馬蹄形磁石65より発生する磁束によってリードスイッチの動作に必要で充分な磁束を確保することが出来、隣接するリードスイッチに磁束が漏れにくい。
【0075】
図8は本発明の請求項10に係る実施の形態8で、リードスイッチ駆動用磁石が片面2極着磁からなる近接センサ機構を示し、図8(a)は斜視図、図8(b)はF−F線での断面図である。
【0076】
図8を参照して、本実施の形態8は、実施の形態1と磁石ユニットを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0077】
本実施の形態8の磁化駆動用磁石69のリードスイッチ対向面(図8では下面)は片面2極着磁からなっている。また、磁化駆動用磁石69と磁化消去用磁石51aは組み合わせユニットとして、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0078】
従って、本実施の形態8の近接センサ機構67は、片面2極着磁より発生する磁束によってリードスイッチの動作に必要で充分な磁束を確保することが出来、また、隣接するリードスイッチに磁束が漏れない。
【0079】
図9は本発明の請求項13又は14に係る実施の形態9で、磁気感応スイッチをホールIC又はMR素子(Magnetic Resistor;磁気抵抗素子)で実施した近接センサ機構を示す斜視図である。
【0080】
図9を参照して、本実施の形態9は、実施の形態1と磁気感応スイッチを除いて略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0081】
本実施の形態9の磁気感応スイッチは、ホールIC73又はMR素子と、スイッチング回路75とからなる。また、この磁気感応スイッチは、プリント基板21上の導体パターン(図示せず)とそれぞれ半田付け等によって固定接続される。更に、磁化駆動用磁石49aと磁化消去用磁石51aは組み合わせユニットとして、磁気感応スイッチの長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0082】
従って、本実施の形態9の近接センサ機構71は、磁化駆動用磁石49aより発生する磁束によって磁気感応スイッチの動作に必要で充分な磁束を確保することが出来るので、磁気感応スイッチとしてホールIC、MR素子等の場合にも同様の効果が見られる。
【0083】
図10は本発明の請求項15に係る実施の形態10で、電子機器を、液面等を連続検知するフロートセンサで実施した近接センサ機構を示す模式断面図である。
【0084】
図10を参照して、本実施の形態10は、実施の形態1と略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0085】
本実施の形態10の近接センサ機構は、複数のリードスイッチ23及び1つの磁化駆動用磁石49aと2つの磁化消去用磁石51aを有するフロート79からなり、フロート79はステムガイド81に沿って移動し、タンク83内に設置される。また、この磁気感応スイッチは、プリント基板上の導体パターン(図示せず)とそれぞれ半田付け等によって固定接続される。更に、磁化駆動用磁石と磁化消去用磁石を組み合わせたユニットを有するフロートは、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0086】
従って、本実施の形態10の近接センサ機構77は、磁化駆動用磁石49aと磁化消去用磁石51aとを組み合わせ配置しているため、検出リードスイッチの1スイッチのみを確実にON/OFF動作させることが出来、検知精度の高いフロートセンサとすることが出来る。
【0087】
図11は本発明の請求項16に係る実施の形態11で、電子機器を、スライドテーブルの変位量を連続検知するスライドアクチュエータで実施した近接センサ機構を示す斜視図である。
【0088】
図11を参照して、本実施の形態11は、実施の形態1と略同じ構成であるので、実施の形態1と同構成の部分は、実施の形態1と同じ参照番号を付して、その説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
【0089】
本実施の形態11の近接センサ機構は、複数のリードスイッチ23及び1つの磁化駆動用磁石49aと2つの磁化消去用磁石51aで構成されるスライドアクチュエータからなる。また、このリードスイッチ23は、プリント基板上の導体パターン(図示せず)とそれぞれ半田付け等によって固定接続される。更に、磁化駆動用磁石と磁化消去用磁石を組み合わせたヘッドは、リードスイッチ長手方向と垂直に、且つ、プリント基板に平行(矢印X又はY方向)に移動する。
【0090】
従って、本実施の形態11の近接センサ機構85は、磁化駆動用磁石49aと磁化消去用磁石51aとを組み合わせ配置しているため、検出リードスイッチの1スイッチのみを確実にON/OFF動作させることが出来、位置検知精度の高いスライドアクチュエータとすることが出来る。
【0091】
また、本発明の近接センサ機構については、磁気感応スイッチであれば、ケース型リードスイッチ、樹脂モールド型スイッチ、基板実装型近接スイッチ、汎用実装ハーネス型近接スイッチの場合にも同様の効果が得られ、応用可能である。
【0092】
以上の説明から明らかなように、請求項11〜14の磁気感応スイッチに係る実施の形態1〜11では、隣接する複数の磁気感応スイッチを1スイッチずつ確実に検出し、ON/OFF動作させることが出来る。
【0093】
また、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られたものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、磁気感応スイッチの長手方向に対する磁石の位置関係は、各実施の形態の場合と逆であってもよい。また、磁石の極性(N極、S極)の関係は逆であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の形態1の近接センサ機構を示し、図1(a)は斜視図、図1(b)はA−A線での断面図、図1(c)はB−B線での断面図。
【図2】本発明の実施の形態2の近接センサ機構を示す斜視図。
【図3】本発明の実施の形態3の近接センサ機構を示す斜視図。
【図4】本発明の実施の形態4の近接センサ機構を示す斜視図。
【図5】本発明の実施の形態5の近接センサ機構を示し、図5(a)は斜視図、図5(b)はC−C線を想定した側面図。
【図6】本発明の実施の形態6近接センサ機構を示し、図6(a)は斜視図、図6(b)はD−D線を想定した側面図。
【図7】本発明の実施の形態7で、リードスイッチ駆動用磁石が馬蹄形磁石からなる近接センサ機構を示し、図7(a)は斜視図、図7(b)はE−E線での断面図。
【図8】本発明の実施の形態8で、リードスイッチ駆動用磁石が片面2極着磁からなる近接センサ機構を示し、図8(a)は斜視図、図8(b)はF−F線での断面図。
【図9】本発明の実施の形態9の近接センサ機構を示す斜視図。
【図10】本発明の実施の形態10の近接センサ機構を示す模式断面図。
【図11】本発明の実施の形態11の近接センサ機構を示す斜視図。
【図12】リードスイッチの長手方向と平行に配置された棒磁石の位置とリードスイッチの動作との関係を示す説明図であり、図12(a)は第1の磁石位置、図12(b)は第2の磁石位置、図12(c)は第3の磁石位置、図12(d)は動作領域を示す図。
【図13】リードスイッチの長手方向と垂直に配置された棒磁石の位置とリードスイッチの動作との関係を示す説明図であり、 図13(a)は第1の磁石位置、図13(b)は第2の磁石位置、図13(c)は動作領域を示す図。
【図14】従来例1の近接スイッチ機構を示し、図14(a)はその斜視図、図14(b)はG−G線での断面図。
【図15】従来例2の近接スイッチ機構を示し、図15(a)はその斜視図、図15(b)はH−H線での断面図。
【図16】従来例3の近接スイッチ機構の断面図。
【符号の説明】
【0095】
11,27,31,47,53,55,57,59,61,63,67,71,77,85 近接センサ機構
13 ガラス管(絶縁容器)
15 リード片
15a 接点
15b 封入部分
17 外部端子
19 圧延外部端子
21 プリント基板(実装基板)
21a 導体パターン
23,92 リードスイッチ
25,29,37 磁石
33 シリンダ本体
35 ピストン
39 検出部
41 磁性体コア
43,45 コイル
49a,49b,69 磁化駆動用磁石
51a,51b 磁化消去用磁石
65 馬蹄形磁石
73 ホールIC
75 スイッチング回路
79 フロート
81 ステムガイド
83 タンク
87 シリンダボディ
89 コネクタ
91 棒磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板面上にアレイ状に併置され長手方向が互いに平行且つ前記基板面に平行な複数の磁気感応スイッチと、複数の磁石からなる磁石ユニットとを対向して備え、前記磁石ユニットは前記基板面と平行に且つ前記磁気感応スイッチの長手方向と垂直に相対移動することにより、電子機器の2つの独立機構部の位置を連続検出する近接センサ機構であって、前記磁石ユニットは、前記磁気感応スイッチを駆動する磁化駆動用磁石と、前記磁気感応スイッチの駆動を妨げる磁化消去用磁石とを組み合わせてなることを特徴とする近接センサ機構。
【請求項2】
請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石は前記磁気感応スイッチの長手方向と平行に着磁され、前記磁化消去用磁石は前記基板面と垂直方向に着磁されたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項3】
請求項2記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石の着磁方向の長さが前記磁化消去用磁石の着磁方向の長さより大であることを特徴とする近接センサ機構。
【請求項4】
請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石が前記基板面と垂直方向に着磁され、前記磁化消去用磁石が前記磁気感応スイッチの長手方向と平行に着磁されたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項5】
請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石及び前記磁化消去用磁石はいずれも前記基板面と垂直方向に着磁されたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項6】
請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁石は直方体状又は棒状であり、前記磁化駆動用磁石及び前記磁化消去用磁石はいずれも磁気感応スイッチの長手方向と平行に着磁されたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁化消去用磁石の磁気感応スイッチとの対向面を含む仮想的な平面で空間を2分した場合に、前記磁化駆動用磁石が前記磁化消去用磁石を含む側にのみ配置されたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の近接センサ機構において、前記磁化駆動用磁石の磁気感応スイッチとの対向面を含む仮想的な平面で空間を2分した場合に、前記磁化消去用磁石が前記磁化駆動用磁石を含む側にのみ配置されたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項9】
請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁化駆動用磁石は馬蹄形磁石からなり、前記磁化消去用磁石は直方体状又は棒状であることを特徴とする近接センサ機構。
【請求項10】
請求項1記載の近接センサ機構において、前記磁化駆動用磁石は直方体状であり、前記磁気感応スイッチとの対向面を片面2極着磁としたことを特徴とする近接センサ機構。
【請求項11】
前記磁気感応スイッチがリードスイッチからなることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構。
【請求項12】
前記磁気感応スイッチが近接スイッチからなることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構。
【請求項13】
前記磁気感応スイッチがホールICとスイッチング回路からなることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構。
【請求項14】
前記磁気感応スイッチがMR素子とスイッチング回路からなることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の近接センサ機構。
【請求項15】
前記電子機器は液面を検知するフロートセンサであることを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれかに記載の近接センサ機構。
【請求項16】
前記電子機器はスライドテーブルの変位量を検出するスライドアクチュエータであることを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれかに記載の近接センサ機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−47169(P2006−47169A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−230337(P2004−230337)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【出願人】(000239736)NECトーキン兵庫株式会社 (25)
【Fターム(参考)】