説明

迷子通知装置およびプログラム

【課題】子供や痴呆者、ペット等との距離を段階的に検出してアラームによって迷子検出を行う迷子通知装置を実現する。
【解決手段】第1の無線通信機と第1のアラーム発生手段303を備えた親機と、第2の無線通信機と第2のアラーム発生手段304を備えた子機とで通信を行い、親機は子機側からの通信信号から子機の距離を測定して距離によって303のアラーム種別を変えることで迷子との距離が段階的に把握できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電波を使った、手軽で安価な、迷子通知装置およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の迷子通知装置は子供に持たせた、子機と親が持っている親機間でそれぞれに具備した無線送受信機を使って、子供の位置を特定し、所定距離以上離れたら親機側に報知を行うものがあるが、所定の距離以上離れると急にアラームされるので、大あわてで周りを探し回る必要がある。
【特許文献1】特開2002−8160号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1は、一定範囲内から離れた時に急に報知されるので、報知されたらあわてて周りを見廻して痴呆者や子供の行方を捜しまわる必要があった。そうこうしているうちに通信範囲内から完全に離れてしまうと、探索対象物を探すことも不可能になってしまう欠点がある、また、迷子と保護者の距離が所定の距離以上離れ、実動作時には両方の無線送受信機から突然大きなアラームが鳴動して周囲に迷惑をかけることにもなり、比較的静かなデパートや書店など実生活シーンでは使いにくいという課題を有していた。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、報知音で周りに迷惑をかけずに多様な場所での使用でき、見逃しをなくすために距離感を得ることのできる報知をおこなうことができる迷子通知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、受信信号の電界強度から距離の検出をおこなう第1の送受信機と、第1のアラーム発生手段とを備えた親機と、第2の送受信機備えた子機とで構成され、
前記第1の送受信機により前記子機と前記親機間の距離の変化に対応して前記第1のアラーム発生手段は段階的に報知するようにした。
【0006】
これによって、子機を持たせた子供や痴呆者、又はペットとの距離を段階的に知ることができ、見失う事なく、報知が周囲に与える影響を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の迷子通知装置およびプログラムは、親機、子機間の距離を段階的に把握し、距離に応じて、異なるアラーム種別を鳴動するので、子機との距離を周りを見廻して子供、痴呆者又はペットを捜すおおよその目安にすることができる。
【0008】
更には親機子機間の距離でアラーム音量を段階的に制御しているので、実際の生活シーン(例えば比較的静かなデパートとか図書館とか)でも周囲に与える影響を最小にできる。距離感をもたすための有段階の距離判定を簡単な構成で実現し手軽で安価な迷子通知装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、受信信号の電界強度から距離の検出をおこなう第1の送受信機と、第1のアラーム発生手段とを備えた親機と、第2の送受信機備えた子機とで構成され、前記第
1の送受信機により前記子機と前記親機間の距離の変化に対応して前記第1のアラーム発生手段は段階的に報知する迷子通知装置である。これによって、子供との距離を親機側のアラームの種別によって知ることができる。
【0010】
第2の発明は、前記子機の第2の送受信機は複数の送信出力強度を段階的に変化させ、前記親機の第1の送受信機は前記第2の送受信機からの段階的に変化する信号を受信して前記子機と前記親機間の距離測定を行う迷子通知装置である。これにより、通信信号と同時に距離測定ができるので手軽で安価な構成となる。
【0011】
第3の発明は、前記親機に前記子機呼び出し手段を具備し、前記第1の送受信機は前記子機呼び出し手段の操作で子機の第2のアラーム発生手段を鳴動し、前記親機と前記子機間の距離によって前記第2のアラーム発生手段の音量を変化させる迷子通知装置である。たとえば、中距離ではアラーム音量は小さめに、遠距離では大きめで鳴動するようにしてあり距離感を得ることができる。これにより、静かなデパートの様な公共機関内でも他人に迷惑をかけることが少ない。
【0012】
第4の発明は、送受信機は、所定の時間での前記子機との距離変化が著しく大きな場合に前記第1のアラーム発生手段を鳴動する迷子通知装置である。直前の子機位置との比較で移動量を検出し、例えば子供の誘拐の等、車による移動がされたときに、緊急アラームによって、親機側に報知するものである。
【0013】
第5の発明は、第1〜4のいずれか記載の迷子通知装置の少なくとも1つをコンピューターに実行させるためのプログラムである。プログラムで有るのでマイコンなどを用いて本発明の迷子通知装置の一部または全てを容易に実現することができる。また、記憶媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることができプログラムの配布が簡単にできる。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0015】
(実施の形態1)
第1の実施の形態は、第1の送受信機と第1のアラーム手段を備えた親機と、第2の送受信機と第2のアラーム発生手段を備えた子機とで構成され、親機、子機間の無線通信によって親機子機間の距離の変化を測定し、距離の変化を段階的に知らせようとするものである。
【0016】
図1〜3を使って説明する。
【0017】
ここで親機1002は親(保護者、以後親と表記する)が所持するものとし、子機2002は幼児、痴呆者、ペット(以後代表して子と表記する)が所持する物とする。
【0018】
電源が投入されると、子機のCPU2(320)は所定の間隔で第2の送受信機2000を制御して、距離測定通信を行う、距離測定通信の詳細については、別途説明する。
【0019】
第1の送受信機1000を経由してCPU1(310)と通信することで、距離測定通信をおこなう。CPU2(320)からの送信信号に距離測定の為の、送信信号強度情報が重畳されているので、受信できた信号を評価することで、子機との距離を測定することが可能である。
【0020】
距離の測定方法については、別途説明するので、ここでは、距離情報を取得した後の動
作について説明する。
【0021】
子機2002が近距離(50cm以内)に居る場合は、迷子を心配する必要が無いので、近距離を検出している時は第1のアラーム手段303の発音器を鳴動させたり、バイブレータ(図示せず)を駆動させたりする必要はなく、子機2002との通信が行われている事を表示する表示ランプ等によって表示すれば、相互間での通信がなされていることを表示することで利用者に安心感を与える。
【0022】
状態が変化して子機2002が少し離れて、中距離程度までになると、CPU1(310)は子機2002との通信で、中距離程度まで距離が離れたことを検出する。すると第1のアラーム手段303を決められた、種別のアラーム音とバイブレータ(片方又は両方)による振動で利用者に知らせる。中距離ではアラーム音は最大音量ではなく、音量を控えめにして鳴動する。
【0023】
これによって親機1002は子機2002が中距離程度まで、離れた位置にいることを知ることができる。
【0024】
まだ、中距離程度の距離の距離範囲なので、最大音量でアラームを鳴動して、周囲に迷惑をかけないように配慮してある。ここでもし子の年齢が小さければ、親の判断で直ちに廻りを探すこともできるし、十分に年齢が大きければ、中距離程度ではあわてず、子供の自由に任せることもできる。
【0025】
親が子を直ちに探したい時には、子機呼び出し手段306を使うことで、親機から子機へのアラーム鳴動リクエストの通信によって、子機2002の第2のアラーム発生手段304を駆動して、子に注意を与えると同時に、子機2002でアラームを鳴動する。この第2のアラーム手段304も第1のアラーム手段303と同様に、距離によって鳴動する音量が変化するので、中距離程度に離れた子機の鳴動音は音量は控えめにし、親との距離が離れて遠距離となると大音量で鳴動させるようにしてある。
【0026】
これにより、アラーム音から子の方向を知る手がかりになるので、子をみつけることが容易になる。
【0027】
親機からあまり離れていない時(中距離程度)なら音量を控えめに、アラームを鳴動し、距離が離れている時(遠距離)の場合は、アラームの鳴動音量を大きくすることで、デパートや駅、ショッピングセンターの駐車場の様な、比較的人が集まっている場所でも廻りに、大音量でアラーム音を発生することが無く環境に調和した迷子検知装置を実現するものである。
【0028】
つぎに距離測定について説明する。
【0029】
まずは、距離測定時間に送信出力の異なる信号を作成する方法である。
【0030】
図2を使って説明する。図2は親機の第1の送受信機1000、子機の第2の送受信機2000だけを選び出して内部詳細を表したブロック図である。
【0031】
ここに示す、第1の送受信機1000、第2の送受信機2000は、無線通信に関わる動作を制御するサブシステムで、アンテナの切り替えを行うアンテナ切り替え手段100と200、減衰器101と201、その減衰器の制御を行う制御手段104と204、送信手段103と203、受信手段102と202、の各を第1の送受信機1000、第2の送受信機2000が受け持つ。
【0032】
例えば、距離測定のための通信に関しても、システム全体を制御しているのは、親機側では、CPU1(310)であり、子機側ではCPU2(320)である。
【0033】
第1の送受信機(1000)、第2の送受信機(2000)は共に、信号の送受信に関わる動作を行うが、受信できた信号を使っての距離測定、アラームの鳴動制御、子機呼び出し手段の操作検出はそれぞれのメインコントローラであるCPU1(親機)が、距離測定の為の送信制御はCPU2(子機)が受け持つ。
【0034】
したがって、第1の制御手段はCPU1と第2の制御手段はCPU2とそれぞれコマンドレベルの通信を行うことで、第1の送受信機(1000)、第2の送受信機(2000)をコントロールしてシステム全体の動作を培っている。
【0035】
まず、第2の送受信機2000の第2の制御手段204は、アンテナ切り替え手段200をATT201側に切り替えて、ATT201の減衰率を0dbとして所定時間(1/6T1時間)第2の送信手段を起動して通信をおこなう。その後、所定時間(1/6T1時間)送信を休止する。
【0036】
次に、ATT201の減衰率を−3dbに設定して第2の送信手段203を起動して所定時間(1/6T1時間)送信を行う。その後、所定時間(1/6T1)時間送信を停止する。
【0037】
更に、ATT201の減衰率を−20dbに設定して第2の送信手段203を起動して所定時間(1/6T1時間)送信を行う。その後、所定時間送信を休止する。
【0038】
ここでT1は、距離測定通信のための強度の異なる電波を1サイクル分、出力するための単位時間である。
【0039】
この一連の動作で図3の401の様な0db(410)、−3db(420)、−20db(430)と段階的に送信出力強度が変化した信号が送信される。
【0040】
図3は信号強度を縦軸に時間経過を横軸に表したものである。時間毎に送信信号がどの様に変化するかを表したものである。
【0041】
ここで401は送信出力信号を表したものである。402は401の送信信号を近距離で受信した受信機の出力信号を表したものである。403は401の送信信号を中距離で受信した受信機の出力信号を表したものである。404は401の送信信号を遠距離で受信した受信機の出力信号を表したものである。
【0042】
次に、受信側の動作について説明する。
【0043】
送信された送信信号401は空間伝搬中に距離による減衰を受ける。
【0044】
その結果、近距離位置の受信機では、−20db、−3db、0dbの全ての信号が受信できるが、中距離まで離れると−20dbの信号が受信できなくなり、−3dbと0dbの信号だけが受信できるようになる。遠距離位置ではさらに減衰が大きくなり、0dbの信号のみが受信できる。
【0045】
図2の第1の送受信機のブロック図で受信動作を説明する。
【0046】
第1の制御手段104は、アンテナ切り替え手段100を減衰器側に切り替え減衰器101の減衰度を0dbに設定して受信する(つまり最大感度)。アンテナに届いた信号はそのまま第1の受信手段102に導かれ、受信復調された信号は第1の制御手段104に渡される。
【0047】
ここで、近距離、中距離、遠距離位置にある子機から送信された信号を受信すると図3の402(近距離)、403(中距離)、404(遠距離)に示したように受信できる電波強度が変わってくるから、T1時間の間に受信できた信号を評価すれば、どの距離の子機から送信された信号かを速やかに判定できることになる。
【0048】
送信信号410、420、430には、その信号の送信出力(−20db、−3db、0db)の情報を含ませて送信してもよい。
【0049】
つまり、所定時間(T1時間)内に410、420、430の3信号を受信できれば近距離、0db信号(410)と−3db信号(420)が受信できれば中距離、0db信号(410)だけが受信できれば遠距離、全く電波が受信できない場合はサービス範囲外と定義して、距離判定を行っている。
【0050】
以後、迷子になった、幼児、痴呆者、ペットを代表して子と表現する。
【0051】
子は、最初は近距離に居り、気がつかない間に距離が離れ、最後には見つからなくなると言ったプロセスをたどる。
【0052】
まずは、近距離から説明する。親機は子機との通信で手を繋げる距離(近距離)(〜50cm)では第1の送受信機1000の出力は402の様な信号を受信する。CPU1はこの信号が受信できたら、子との距離は50cm以内にあることがわかる。
【0053】
ここで、第1のアラーム発生手段303を駆動して、アラーム音(近距離アラーム)を鳴動させる。又は、十分に近く、手をつないでいる近い距離なのでこの距離はアラーム鳴動は無しとしても良い。
【0054】
これから、握っていた手が離れ、距離が離れて中距離3mになったとする。
【0055】
この時点で子との距離が3mよりに離れたことを知らせる。この距離なら周りを見回せば、まだ、十分に見つけられる距離である。ここで、もし見つけられなければ、親機を所持した親は親機にある子機呼び出し手段306を使って、子機2002にアラーム信号を送信する。
【0056】
第2の送受信機2000は、親機1002からの子機呼び出し信号を受信して、CPU2(320)に伝送する。CPU2(320)は第2のアラーム発生手段304を小音量で鳴動して子には親から離れている事を知らしめ、かつアラームによって親機側からは子のおおよその方向を知る事ができるものである。
【0057】
例えば、人混みでは、気がついたら手をつないでいたのが別な人だったと言うことは有ることなので。アラームを鳴動することで、子供に注意を喚起する事にもなる。
【0058】
ここで、3mは中距離であり子機のアラーム音は小音量程度で鳴動する。3m位なら、小音量程度でも十分に方向の見当はつくので、比較的静かなデパートや展覧会会場などでも周囲に迷惑をかけることなく、子を発見できる。
【0059】
更に気がつかず遠距離(〜5m)離れた時には親機のアラーム発生手段303に子機の距離が5m離れたことを知らせるアラームを鳴動する。
【0060】
親機1002では、前述と同じく子機呼び出し手段306を操作して、子機2002のアラーム発生手段304を鳴動する。今度は、中距離時より距離が離れているので、アラーム発生手段304の音量を上げる。これによって距離が離れていても、十分に聞こえるアラーム音により子を発見できるものである。
【0061】
つまり、3m程度距離が離れた時には、親機1002に中距離程度距離が離れたことをアラーム又で知らせ。まずは周りを見回して、迷子を発見する。方向がわからなかったら子機呼び出し手段306を使って、子機側からアラームを鳴動させ発見を容易にする。
【0062】
更に、距離が遠距離まで離れると、親機1002は遠距離(5m以上)離れたことを知らせるアラームを鳴動し、周りを見回して迷子を発見する。方向がわからなかったら子機呼び出し手段306を使って、子機側からアラームを鳴動させ発見を容易にする。今度は、子機のアラーム音は中距離の時より大きいので、5m以上離れた位置からも方向を特定できる。
【0063】
つまり、中距離で親機1002のアラーム報知のみで周りを見回して発見できれば、子機側のアラームを鳴動することなく迷子を発見する。遠距離で見つからなければ、子機のアラームを聞こえる音量で鳴らして発見を容易にすることができるので、人混みで周囲に迷惑を及ぼすことが少ない迷子通知装置を提供できる。
【0064】
また、CPU1(310)は直前に測定した距離測定データをCPU1内の記憶手段311に一時記憶し、距離測定の結果が直前の距離測定データと著しく変化(例えば近距離から検出圏外・中距離から検出圏外)した場合親機の第1のアラーム発生手段303に緊急を知らせるアラームを鳴動する。
【0065】
これは、徒歩での移動距離と比べて著しく高速度で移動した場合は例えば、駐車場での車による誘拐、連れ去りを早期発見することができるものである。
【0066】
一般に、デパートや駅、ショッピングセンター等の人混みでの子の移動速度は、せいぜい1〜3km/h以下である。それに比べて、スーパーやレストランの駐車場で車に乗せられて移動したときは、移動速度は遙かに大きい(30〜60km/h)のが普通である。この点に注目して、直前の子機位置との比較で移動量を検出し、子の誘拐の等事故を防止することができる。
【0067】
子機は、所定の間隔で距離測定通信を行っているので、ここでわかりやすくするために10秒単位で、距離計測を行っている場合を一例として説明する。
【0068】
一般に、デパートや駅、ショッピングセンター等の人混みでの子の移動速度は、せいぜい1〜3km/h以下である。これを分速に換算すると16m〜50m/分となる。従って、距離測定のインターバルを10秒とした場合、N回目距離計測タイミングとN+1回目距離測定タイミングでの距離測定データの差は2.7m〜8.3m/10秒となる。車に乗せられての移動の場合は、車の時速を30km/hとして計算しても、83m/10秒となり、徒歩での移動と比べると、10倍以上の移動速度となる。
【0069】
これを距離測定データから検出して駐車場での車による誘拐、連れ去りを早期発見する。
【0070】
例えば、N回目の計測時の距離測定の結果が、近距離であった場合、N回目の計測時には子は少なくとも親から50cm範囲内に居たことになる。N+1回目(10秒後の距離測定)の計測結果は、N回目の計測結果から10秒しか経過してないから、近距離の測定範囲の最大値(50cm)から2.7m〜8.3mの範囲(3.2m〜8.8mまでの範囲内)となる。
【0071】
したがって、N回目の距離計測とN+1回目の距離計測結果が子の移動速度と著しく異なる場合、例えば、N回目の測定結果が近距離であったのにもかかわらず、N+1回目が遠距離、又はサービスエリア外の様な場合には、徒歩での移動速度ではないと推定できるので、車等の徒歩以外の移動手段によって移動されたと判断して、親機側で警報を発生させるようにしてある。
【0072】
なお、上記実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のように本発明の迷子通知装置およびプログラムは、親機、子機間の距離を段階的に把握し、距離に応じて、異なるアラーム種別を鳴動するので、子機との距離を周りを見廻して子供、痴呆者又はペットを捜すおおよその目安にすることができる。
【0074】
更には親機子機間の距離でアラーム音量を段階的に制御しているので、実際の生活シーン(例えば比較的静かなデパートとか図書館とか)でも周囲に与える影響を最小にできる。距離感をもたすための有段階の距離判定を簡単な構成で実現し手軽で安価な迷子通知装置を提供することができる。
【0075】
迷子に限らず、カバンや財布に装着しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の迷子通知装置の全体ブロック構成図
【図2】本発明の迷子通知装置の距離検出手段を実現する第1の送受信機および第2の送受信機の構成を表すブロック構成図
【図3】本発明における迷子通知装置の距離検出手段を説明する送受信信号模式図
【符号の説明】
【0077】
303 第1のアラーム発生手段
304 第2のアラーム発生手段
306 子機呼び出し手段
310 親機のCPU1
311 記憶手段
320 子機のCPU2
401 距離測定送信信号
402 近距離の受信信号
403 中距離の受信信号
404 遠距離の受信信号
1000 第1の送受信機
1002 親機
2000 第2の送受信機
2002 子機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信信号の電界強度から距離の検出をおこなう第1の送受信機と、第1のアラーム発生手段とを備えた親機と、第2の送受信機備えた子機とで構成され、
前記第1の送受信機により前記子機と前記親機間の距離の変化に対応して前記第1のアラーム発生手段は段階的に報知する迷子通知装置。
【請求項2】
前記子機の第2の送受信機は複数の送信出力強度を段階的に変化させ、前記親機の第1の送受信機は前記第2の送受信機からの段階的に変化する信号を受信して前記子機と前記親機間の距離測定を行う請求項1記載の迷子通知装置。
【請求項3】
前記親機に前記子機呼び出し手段を具備し、前記第1の送受信機は前記子機呼び出し手段の操作で子機の第2のアラーム発生手段を鳴動し、前記親機と前記子機間の距離によって前記第2のアラーム発生手段の音量を変化させる請求項1記載の迷子通知装置。
【請求項4】
前記第1の送受信機は、所定の時間での前記子機との距離変化が著しく大きな場合に前記第1のアラーム発生手段を鳴動する請求項1記載の迷子通知装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか記載の迷子通知装置の少なくとも1つをコンピューターに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−122123(P2007−122123A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−309376(P2005−309376)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】