説明

送信器、受信器及び通信端末システム

【課題】所定の送信器以外の送信器が送信したパルスによる干渉を減らす。
【解決手段】パルス列を用いて受信器との間で通信を行う送信器であって、送信フレームを生成する送信フレーム生成部と、前記受信器が受信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス送信タイミングを生成するパルス送信タイミング生成部と、前記送信フレームと前記パルス送信タイミング生成部で生成された前記パルス送信タイミングとに応じたパルスを生成し、出力するパルス生成部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広帯域信号であるインパルス状の信号を用いる通信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報化の進展に伴い、LAN(Local Area Network)が普及してきた。その中でも特に、工事期間が短縮でき、接続される機器の移動が容易であるので、無線LANが広まってきている。無線LANに用いられる無線伝送方式として、UWB(Ultra Wide Band)無線伝送方式が知られている。UWB無線伝送方式については、例えば非特許文献1及び非特許文献2に記載されている。
【0003】
UWB無線伝送方式の1つに、パルス幅が数ns(ナノセコンド)のパルス列からなる信号を用いて伝送を行うインパルス−UWB伝送方式がある。インパルス−UWB伝送方式は、搬送波を使用せずパルス列を直接伝送する方式であり、周期的に送信される送信パルスに同期させて受信動作を行うことにより低消費電力化を図ることができる。
【非特許文献1】日経エレクトロニクス,日経BP社,2002年8月26日,p.137−144
【非特許文献2】日経エレクトロニクス,日経BP社,2003年2月17日,p.95−121
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図12は、インパルス−UWB伝送方式を採用した通信端末システムが複数存在している状態を示す説明図である。図12の送信器91と受信器92とが1つの通信端末システムを構成し、送信器93と受信器94とが1つの通信端末システムを構成している。受信器92,94は、送信器91及び送信器93のいずれから送信された信号をも受信可能な位置にあるとする。
【0005】
このような通信環境において、送信器91,93が、同じパルス間隔で、かつ同じタイミングでパルスの送信を開始したとすると、複数の送信器91,93から送信されたパルスの間で干渉が連続的に(すなわち、パルス毎に)生じてしまう。受信器92,94はそれぞれの通信相手である送信器からのパルスに同期して受信動作を行うので、干渉によって受信器92,94の受信性能が低下してしまう、という問題があった。
【0006】
本発明は、所定の送信器以外の送信器が送信したパルスによる干渉を減らすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る送信器は、パルス列を用いて受信器との間で通信を行う送信器であって、送信フレームを生成する送信フレーム生成部と、前記受信器が受信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス送信タイミングを生成するパルス送信タイミング生成部と、前記送信フレームと前記パルス送信タイミング生成部で生成された前記パルス送信タイミングとに応じたパルスを生成し、出力するパルス生成部とを有する。
【0008】
これによると、受信器が受信を行う間隔と同じ間隔で送信器がパルスを送信するので、受信器が他の送信器から送信されたパルスから受ける干渉を減らすことができる。
【0009】
また、本発明に係る受信器は、パルス列を用いて送信器との間で通信を行う受信器であって、前記送信器が送信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス受信タイミングを生成するパルス受信タイミング生成部と、前記パルス受信タイミング生成部で生成された前記パルス受信タイミングに従って受信信号を増幅する増幅部と、前記増幅部で増幅された信号を検波して出力する検波部と、前記検波部の出力を積分して出力する積分部と、前記積分部の出力を復調し、得られた受信フレームを出力するフレーム復調部とを有する。
【0010】
これによると、送信器がパルスを送信する間隔と同じ間隔で受信器が受信を行うので、受信器が他の送信器から送信されたパルスから受ける干渉を減らすことができる。
【0011】
また、本発明に係る通信端末システムは、パルス列を用いて通信を行う送信器と受信器とを有する。前記送信器は、送信フレームを生成する送信フレーム生成部と、初期設定された間隔でパルス送信タイミングを生成するパルス送信タイミング生成部と、前記送信フレームと前記パルス送信タイミング生成部で生成された前記パルス送信タイミングとに応じたパルスを生成し、出力するパルス生成部とを有する。前記受信器は、前記送信器が送信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス受信タイミングを生成するパルス受信タイミング生成部と、前記パルス受信タイミング生成部で生成された前記パルス受信タイミングに従って受信信号を増幅する増幅部と、前記増幅部で増幅された信号を検波して出力する検波部と、前記検波部の出力を積分して出力する積分部と、前記積分部の出力を復調し、得られた受信フレームを出力するフレーム復調部とを有する。
【0012】
これによると、送信器がパルスを送信する間隔と受信器が受信を行う間隔とを同じにすることができるので、受信器が他の送信器から送信されたパルスから受ける干渉を減らすことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、所定の送信器以外の送信器が送信したパルスによる干渉を減らすことができる。特に、受信器が連続的に干渉を受けることがないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る送信器100の構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態に係る受信器110の構成を示すブロック図である。図1の送信器100は、パルス列を用いてインパルス−UWB伝送方式によって受信器110との間で通信を行う送信器であって、送信フレーム生成部22と、初期設定部23と、パルス送信タイミング生成部24と、パルス生成部25とを有している。
【0016】
送信フレーム生成部22は、送信フレームを生成してパルス生成部25に出力する。初期設定部23は、設定可能な複数のパルス間隔値から所定の1つを選択し、選択された値を初期設定値としてパルス送信タイミング生成部24に出力する。パルス送信タイミング生成部24は、初期設定部23から受け取った初期設定値に応じた間隔でパルス送信タイミングを生成する。
【0017】
パルス生成部25は、送信フレーム生成部22で生成された送信フレームと、パルス送信タイミング生成部24で生成されたパルス送信タイミングとに従ってパルスを生成し、生成されたパルスを送信アンテナ26に出力する。送信アンテナ26は、パルス生成部25から受け取ったパルスを送信する。
【0018】
図2の受信器110は、パルス列を用いてインパルス−UWB伝送方式によって送信器100との間で通信を行う受信器であって、増幅器33と、検波部34と、積算部35と、フレーム復調部36と、パルス受信タイミング生成部37とを有している。
【0019】
受信アンテナ32は、送信された信号を受信し、増幅器33に供給する。パルス受信タイミング生成部37は、パルス受信タイミングを生成し、増幅器33に出力する。増幅器33は、パルス受信タイミング生成部37で生成されたタイミングに従って、受信アンテナ32から受け取った受信信号を増幅する。検波部34は、増幅器33で増幅された信号を検波して出力する。積算部35は、検波部34で検波された信号を積算して出力する。
【0020】
フレーム復調部36は、積算部35の出力に復調処理を行い、得られた受信フレームを出力する。フレーム復調部36は、必要に応じて受信フレームからデータを抽出し、パルス受信タイミング生成部37に出力する。
【0021】
図3は、図1の送信器と同様の複数の送信器と、図2の受信器と同様の複数の受信器とが存在している状態を示す説明図である。送信器100B,100Cは、送信器100とほぼ同様に構成され、受信器110B,110Cは、受信器110とほぼ同様に構成されている。
【0022】
図4は、パルス送信パターンの3つの例を示すタイミングチャートである。図4のパターンA、パターンB及びパターンCは、それぞれパルス間隔T1,T2及びT3でパルスが繰り返されるパターンである。
【0023】
送信器100と受信器110とは、1つの通信端末システムを構成しており、いずれにもパルス間隔T1が初期設定されている。すなわち、送信器100の初期設定部23は、パルス間隔T1を示す初期設定値を出力し、送信器100は、図4のパターンAのようなタイミングでパルスを送信する。受信器110のパルス受信タイミング生成部37は、パルス間隔T1毎にタイミングを生成し、受信器110は、図4のパターンAのようなタイミングでパルスを受信する。
【0024】
送信器100Bと受信器110Bとは、1つの通信端末システムを構成しており、いずれにもパルス間隔T2が初期設定されている。すなわち、送信器100Bは、図4のパターンBのようなタイミングでパルスを送信し、受信器110Bは、パターンBのようなタイミングでパルスを受信する。送信器100Cと受信器110Cとは、1つの通信端末システムを構成しており、いずれにもパルス間隔T3が初期設定されている。すなわち、送信器100Cは、図4のパターンCのようなタイミングでパルスを送信し、受信器110Cは、パターンCのようなタイミングでパルスを受信する。
【0025】
各送信器が他の送信器とは異なるパルス間隔でパルスを送信するので、受信器110,110B,110Cは、複数の送信器からの信号を受信可能な位置にある場合においても、通信相手である所定の送信器以外の送信器からのパルスの干渉の影響を抑えることができる。
【0026】
なお、送信器と受信器とのペアが4組以上ある場合についても、同様に各ペアに異なるパルス間隔を設定すればよい。
【0027】
図5は、送信フレームの例を示す説明図である。送信フレーム全体を、予め初期設定されたパルス間隔に従って送信及び受信してもよいが、次のようにしてもよい。すなわち、送信器100において、パルス送信タイミング生成部24は、図5のPREAMBLEフレーム及びHEADERフレームに対しては、基準パターンのタイミングに従ってパルス送信タイミングを生成し、その後、図5のPAYLOADフレーム以降のフレームに対しては、初期設定されたパルス間隔に従ってパルス送信タイミングを生成してもよい。基準パターンは、例えば、動作クロックに同期したタイミングを有するパターンである。
【0028】
この場合、受信器110において、パルス受信タイミング生成部37は、PREAMBLEフレーム及びHEADERフレームに対応する受信パルスに対しては、送信器100と同じ基準パターンに従ってパルス受信タイミングを生成し、PAYLOADフレーム以降のフレームに対応する受信パルスに対しては、初期設定されたパルス間隔に従ってパルス受信タイミングを生成する。
【0029】
なお、送信フレームの構成は、図5の送信フレームとは異なっていてもよく、パルス送信タイミング及びパルス受信タイミングを切り換える位置を他の位置にしてもよい。
【0030】
図6は、送信フレームの他の例を示す説明図である。図6の送信フレームは、HEADERフレームとPAYLOADフレームとの間に、初期設定されたパルス間隔を示す設定値がパルス送信パターン信号として挿入されている点が、図5の送信フレームとは異なっている。送信器100が図6の送信フレームを送信する場合には、パルス送信タイミング生成部24は、図6のPREAMBLEフレームからパルス送信パターン信号までに対しては、基準パターンのタイミングに従ってパルス送信タイミングを生成し、その後、図6のPAYLOADフレーム以降のフレームに対しては、初期設定されたパルス間隔に従ってパルス送信タイミングを生成する。
【0031】
また、受信器110が図6の送信フレームを受信する場合には、パルス受信タイミング生成部37は、まず、PREAMBLEフレームからパルス送信パターン信号までに対しては、送信器100と同じ基準パターンに従ってパルス受信タイミングを生成する。パルス受信タイミング生成部37は、このときまでにフレーム復調部36で復調されて得られた受信フレームから、パルス送信パターン信号を取り出し、これに応じたパルス間隔を設定可能な複数のパルス間隔値の中から選択する。パルス受信タイミング生成部37は、PAYLOADフレーム以降のフレームに対しては、選択されたパルス間隔に従ってパルス受信タイミングを生成する。
【0032】
なお、パルス送信パターン信号が挿入される位置は、図6の送信フレームとは異なる位置であってもよい。
【0033】
図7は、パルス送信パターンとして用いられる乱数パターンの例を示す説明図である。図7の乱数パターンには、パルス間の間隔がパルス間隔S1,S2,S3,S4,S5の順であるパルス列が含まれている。パルス間隔S1〜S5は、所定の乱数シーケンスの値に対応している。
【0034】
送信器100が図7の乱数パターンに従ってパルスを送信し、受信器110がこれらのパルスを受信するようにしてもよい。すなわち、パルス送信タイミング生成部24は、予め設定された乱数シーケンスに応じて図7のような乱数パターンでパルス送信タイミングを生成し、パルス受信タイミング生成部37は、予め設定された乱数シーケンスに応じて、送信器100で用いられたパターンと同じ乱数パターンに従って、パルス受信タイミングを生成する。
【0035】
なお、図7の乱数パターンに代えて、他の乱数パターンを用いるようにしてもよい。
【0036】
(変形例)
次に、本発明の実施形態の変形例に係る送信器及び受信器について説明する。図8は、NULLデータを有する送信フレームの例を示す説明図である。この変形例に係る送信器200では、送信フレーム生成部が図8のようにPAYLOADフレーム内の所定の位置にNULLデータを挿入し、パルス生成部がNULLデータの期間内においてはパルスを生成しない。すなわち、この期間内においては送信器200はパルスを送信しない。送信器200は、その他の点は図1の送信器100と同様に構成されている。
【0037】
図9は、本発明の実施形態の変形例に係る受信器の構成を示すブロック図である。図9の受信器210は、干渉検知部38と、検知結果伝送部39とを更に備えた点が、図2の受信器110とは異なっている。
【0038】
図10は、本発明の実施形態の変形例に係る複数の送信器と、図9の受信器と同様の複数の受信器とが存在している状態を示す説明図である。送信器200B,200Cは、送信器200とほぼ同様に構成され、受信器210B,210Cは、受信器210とほぼ同様に構成されている。送信器200と受信器210と出力装置としてのアラーム装置42とは、1つの通信端末システムを構成している。送信器200Bと受信器210Bとは、1つの通信端末システムを構成しており、送信器200Cと受信器210Cとは、1つの通信端末システムを構成している。
【0039】
送信器200及び受信器210について、送信器100及び受信器110とは異なる点について説明する。送信器200は、送信フレームのNULLデータ送信期間(図8)には、パルス送信を行わない。受信器210は、送信器200から送信されたNULLデータの受信期間中には、送信器200B及び送信器200Cから送信されたパルスを受信する。
【0040】
干渉検知部38は、送信されたパルスを検知し、得られた検知結果を出力する。すなわち、干渉検知部38は、NULLデータの受信期間中において積算部35で積算された結果から、パルス受信タイミング生成部で生成されたパルス受信タイミングに従って値を取得し、検知結果として検知結果伝送部39に出力する。検知結果伝送部39は、検知結果を所定の閾値と比較し、検知結果が閾値よりも大きい場合には、干渉を受けたことを示す信号を、受信器210の外部のアラーム装置42に出力する。すると、アラーム装置42は、アラーム音を鳴らし、干渉を受けたことをユーザーに知らせる。
【0041】
図11は、表示装置と、これに接続された図9の受信器を示すブロック図である。受信器210には、検知結果伝送部39での比較結果をユーザーが知覚できるように出力する出力装置が接続されていればよい。その例として、図11においては、アラーム装置42に代えて表示装置44が受信器210に接続されている。検知結果伝送部39は、干渉を受けたことを示す信号を受信器210の外部の表示装置44に出力する。すると、表示装置44は、干渉を受けたことを示すメッセージを表示し、干渉を受けたことをユーザーに知らせる。
【0042】
なお、検知結果伝送部39が、パルスの干渉レベルを判別するために閾値を複数備えるようにし、干渉検知部38での検知結果をこれらの複数の閾値と比較し、その結果を外部に出力するようにしてもよい。この場合、検知結果伝送部39は、干渉の有無だけではなく干渉レベルをも示す干渉レベル信号を出力する。図9の場合には、アラーム装置42は、干渉レベル信号受け取り、この信号に従った音量でアラーム音を鳴らすことにより、干渉のレベルをユーザーに知らせる。図12の場合には、表示装置44は、干渉レベル信号受け取り、この信号に従って干渉レベルを表示し、干渉のレベルをユーザーに知らせる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上説明したように、本発明は、所定の送信器以外の送信器から受ける干渉を減らすことができるので、送信器、受信器、及びこれらを有する通信端末システム等について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態に係る送信器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る受信器の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の送信器と同様の複数の送信器と、図2の受信器と同様の複数の受信器とが存在している状態を示す説明図である。
【図4】パルス送信パターンの3つの例を示すタイミングチャートである。
【図5】送信フレームの例を示す説明図である。
【図6】送信フレームの他の例を示す説明図である。
【図7】パルス送信パターンとして用いられる乱数パターンの例を示す説明図である。
【図8】NULLデータを有する送信フレームの例を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態の変形例に係る受信器の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態の変形例に係る複数の送信器と、図9の受信器と同様の複数の受信器とが存在している状態を示す説明図である。
【図11】表示装置と、これに接続された図9の受信器を示すブロック図である。
【図12】インパルス−UWB伝送方式を採用した通信端末システムが複数存在している状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0045】
22 送信フレーム生成部
24 パルス送信タイミング生成部
25 パルス生成部
33 増幅器
34 検波部
35 積算部
36 フレーム復調部
37 パルス受信タイミング生成部
38 干渉検知部
39 検知結果伝送部
42 アラーム装置
44 表示装置
100,100B,100C,200,200B,200C 送信器
110,110B,110C,210,210B,210C 受信器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス列を用いて受信器との間で通信を行う送信器であって、
送信フレームを生成する送信フレーム生成部と、
前記受信器が受信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス送信タイミングを生成するパルス送信タイミング生成部と、
前記送信フレームと前記パルス送信タイミング生成部で生成された前記パルス送信タイミングとに応じたパルスを生成し、出力するパルス生成部とを備える
ことを特徴とする送信器。
【請求項2】
請求項1に記載の送信器において、
前記パルス送信タイミング生成部は、
前記送信フレームの所定の位置より後の部分に対しては、前記初期設定された間隔で前記パルス送信タイミングを生成する
ことを特徴とする送信器。
【請求項3】
請求項2に記載の送信器において、
前記送信フレーム生成部は、
前記初期設定された間隔を示す設定値を前記送信フレームの所定の位置に挿入し、
前記パルス送信タイミング生成部は、
前記設定値の送信後、前記設定値に応じた間隔で前記パルス送信タイミングを生成する
ことを特徴とする送信器。
【請求項4】
請求項1に記載の送信器において、
前記パルス送信タイミング生成部は、
所定の乱数シーケンスに応じた間隔で、前記パルス送信タイミングを生成する
ことを特徴とする送信器。
【請求項5】
請求項1に記載の送信器において、
前記パルス生成部は、
前記送信フレームの所定の位置に対応してパルスを生成しない期間を有する
ことを特徴とする送信器。
【請求項6】
パルス列を用いて送信器との間で通信を行う受信器であって、
前記送信器が送信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス受信タイミングを生成するパルス受信タイミング生成部と、
前記パルス受信タイミング生成部で生成された前記パルス受信タイミングに従って受信信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部で増幅された信号を検波して出力する検波部と、
前記検波部の出力を積分して出力する積分部と、
前記積分部の出力を復調し、得られた受信フレームを出力するフレーム復調部とを備える
ことを特徴とする受信器。
【請求項7】
請求項6に記載の受信器において、
前記パルス受信タイミング生成部は、
前記送信器が前記初期設定された間隔でパルスの送信を開始した後は、前記初期設定された間隔で前記パルス受信タイミングを生成する
ことを特徴とする受信器。
【請求項8】
請求項7に記載の受信器において、
前記パルス受信タイミング生成部は、
前記フレーム復調部で得られた受信フレームから、前記送信器で送信フレームの所定の位置に挿入されたパルス間隔を示す設定値を取り出し、取り出された設定値に応じた間隔で前記パルス受信タイミングを生成する
ことを特徴とする受信器。
【請求項9】
請求項6に記載の受信器において、
前記パルス受信タイミング生成部は、
所定の乱数シーケンスに応じた間隔で、前記パルス受信タイミングを生成する
ことを特徴とする受信器。
【請求項10】
請求項6に記載の受信器において、
前記送信器がパルスを送信しない期間に、他の送信器から送信されたパルスを検知する干渉検知部と、
前記干渉検知部で検知された結果と所定の閾値とを比較し、その結果を出力する検知結果伝送部とを更に備える
ことを特徴とする受信器。
【請求項11】
パルス列を用いて通信を行う送信器と受信器とを有する通信端末システムであって、
前記送信器は、
送信フレームを生成する送信フレーム生成部と、
初期設定された間隔でパルス送信タイミングを生成するパルス送信タイミング生成部と、
前記送信フレームと前記パルス送信タイミング生成部で生成された前記パルス送信タイミングとに応じたパルスを生成し、出力するパルス生成部とを備え、
前記受信器は、
前記送信器が送信を行う間隔と同じになるように初期設定された間隔でパルス受信タイミングを生成するパルス受信タイミング生成部と、
前記パルス受信タイミング生成部で生成された前記パルス受信タイミングに従って受信信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部で増幅された信号を検波して出力する検波部と、
前記検波部の出力を積分して出力する積分部と、
前記積分部の出力を復調し、得られた受信フレームを出力するフレーム復調部とを備える
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項12】
請求項11に記載の通信端末システムにおいて、
前記パルス送信タイミング生成部は、
前記送信フレームの所定の位置より後の部分に対しては、前記初期設定された間隔で前記パルス送信タイミングを生成し、
前記パルス受信タイミング生成部は、
前記送信器が前記初期設定された間隔でパルスの送信を開始した後は、前記初期設定された間隔で前記パルス受信タイミングを生成する
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項13】
請求項12に記載の通信端末システムにおいて、
前記送信フレーム生成部は、
前記初期設定された間隔を示す設定値を前記送信フレームの所定の位置に挿入し、
前記パルス送信タイミング生成部は、
前記設定値の送信後、前記設定値に応じた間隔で前記パルス送信タイミングを生成し、
前記パルス受信タイミング生成部は、
前記フレーム復調部で得られた受信フレームから、前記送信フレームの所定の位置に挿入されたパルス間隔を示す設定値を取り出し、取り出された設定値に応じた間隔で前記パルス受信タイミングを生成する
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項14】
請求項11に記載の通信端末システムにおいて、
前記パルス送信タイミング生成部は、
所定の乱数シーケンスに応じた間隔で、前記パルス送信タイミングを生成し、
前記パルス受信タイミング生成部は、
前記所定の乱数シーケンスに応じた間隔で、前記パルス受信タイミングを生成する
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項15】
請求項11に記載の通信端末システムにおいて、
出力装置を更に備え、
前記パルス生成部は、
前記送信フレームの所定の位置に対応してパルスを生成しない期間を有し、
前記受信器は、
前記送信器がパルスを発生しない期間に、他の送信器から送信されたパルスを検知する干渉検知部と、
前記干渉検知部で検知された結果と所定の閾値とを比較し、その比較結果を前記出力装置に出力する検知結果伝送部とを更に備え、
前記出力装置は、
前記比較結果をユーザーが知覚できるように出力する
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項16】
請求項15に記載の通信端末システムにおいて、
前記出力装置は、
前記比較結果に応じて音を出力するアラーム装置である
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項17】
請求項15に記載の通信端末システムにおいて、
前記出力装置は、
前記比較結果に応じて表示を行う表示装置である
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項18】
請求項15に記載の通信端末システムにおいて、
前記検知結果伝送部は、
前記干渉検知部で検知された結果と所定の複数の閾値とを比較し、その結果を前記比較結果として前記出力装置に出力する
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項19】
請求項18に記載の通信端末システムにおいて、
前記出力装置は、
前記比較結果に応じて音を出力するアラーム装置である
ことを特徴とする通信端末システム。
【請求項20】
請求項18に記載の通信端末システムにおいて、
前記出力装置は、
前記比較結果に応じて表示を行う表示装置である
ことを特徴とする通信端末システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−147788(P2009−147788A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324631(P2007−324631)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】