送風機ユニット
【課題】これまで以上に効率的に空気を撹拌することができる送風機ユニットを提供する。
【解決手段】送風機ユニット11は例えば床面やラックの天板上に設置される。ハウジング17内に配置される羽根車21は回転中心軸RX回りで回転する。その結果、回転中心軸RXから遠心方向に気流が生成される。遠心方向の気流は排気口24から排出される。こうした気流の働きでハウジング17は回転中心軸RX回りで回転する。回転中心軸RX回りの角位置ごとに回転中心軸RXに沿ってハウジング17の位置は変化することから、気流は回転中心軸RX回りに加えて回転中心軸RXに沿って例えば上下方向に広い範囲で吐き出される。こうして送風機ユニット11の周囲で空気はこれまで以上に効率的に撹拌される。
【解決手段】送風機ユニット11は例えば床面やラックの天板上に設置される。ハウジング17内に配置される羽根車21は回転中心軸RX回りで回転する。その結果、回転中心軸RXから遠心方向に気流が生成される。遠心方向の気流は排気口24から排出される。こうした気流の働きでハウジング17は回転中心軸RX回りで回転する。回転中心軸RX回りの角位置ごとに回転中心軸RXに沿ってハウジング17の位置は変化することから、気流は回転中心軸RX回りに加えて回転中心軸RXに沿って例えば上下方向に広い範囲で吐き出される。こうして送風機ユニット11の周囲で空気はこれまで以上に効率的に撹拌される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば室内に配置されて室内の空気を撹拌する送風機ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばデータセンタの室内には多数のサーバコンピュータ装置が収容される。例えば複数のサーバコンピュータ装置を収容するラックの天板上には送風機が配置される。送風機で生成される気流は室内の空気を撹拌する。その結果、サーバコンピュータ装置の熱を帯びた暖かい空気は、周囲の比較的に冷たい空気と混ざり合う。こうしてデータセンタの室内で過度の温度上昇は防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−278182号公報
【特許文献2】特開2002−364597号公報
【特許文献3】特表2008−520104号公報
【特許文献4】特開2004−55656号公報
【特許文献5】特開2004−44938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
送風機は、回転中心軸回りで回転する遠心ファンを備える。遠心ファンを収容するハウジングには、回転中心軸から遠心方向に排気口が形成される。遠心ファンの駆動に基づき生成される気流は排気口から排出される。その結果、ハウジングは回転中心軸回りで回転する。気流は回転中心軸回りに360度にわたって流通する。こうした送風機では、回転中心軸に直交する1つの仮想平面に沿って気流が生成されるに過ぎない。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、これまで以上に効率的に空気を撹拌することができる送風機ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、送風機ユニットの一具体例は、ハウジングと、前記ハウジング内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、前記ハウジングに形成されて、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口と、前記ハウジングに連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転中心軸に沿って前記ハウジングの位置を変化させる位置決め機構とを備える。
【0007】
上記目的を達成するために、送風機ユニットの他の具体例は、ハウジング本体と、前記ハウジング本体内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転軸回りで前記排気管の向きを変化させる位置決め機構を備える。
【発明の効果】
【0008】
以上のように開示の送風機ユニットによれば、これまで以上に効率的に空気を撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態に係る送風機ユニットの構造を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図であり、ハウジングが最上位置に配置される様子を概略的に示す。
【図4】案内片の位置を特定する部分透視平面図である。
【図5】案内片に組み込まれる車輪の構造を概略的に示す断面図である。
【図6】案内溝の構造を概略的に示す展開側面図である。
【図7】図3に対応し、ハウジングが最下位置に配置される様子を概略的に示す断面図である。
【図8】図2に対応し、羽根車およびハウジングが回転する様子を概略的に示す断面図である。
【図9】第2実施形態に係る送風機ユニットの構造を概略的に示す断面図である。
【図10】第2実施形態に係る送風機ユニットの構造を概略的に示す部分透視斜視図である。
【図11】ハウジングが最下位置に配置される様子を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施形態に係る送風機ユニット11の構造を概略的に示す。送風機ユニット11は支持台12を備える。支持台12は、例えば平坦面で規定される底面を有する例えば円形の基台13を備える。支持台12は、基台13の表面から立ち上がる1対の支柱14、14を備える。支柱14、14同士は内向き面で相互に向き合う。支持台12は、支柱14、14同士を相互に連結する支持板15を備える。支持板15は例えば基台13の表面に平行に広がる。基台13、支柱14、14および支持板15は例えば金属材料から形成される。
【0012】
支持板15には送風機16が吊り下げられる。送風機16はハウジング17を備える。後述のように、ハウジング17は、基台13の表面に直交する回転中心軸RX回りで回転自在に支持板15すなわち支持台12に連結される。ハウジング17は、例えば円柱形状の収容空間を区画するハウジング本体18を備える。ハウジング本体18の天板18aには吸気口19が形成される。吸気口19はハウジング本体18の内側の収容空間とハウジング本体18の外側の外部空間とを相互に接続する。ハウジング本体18の収容空間には羽根車21が収容される。回転中心軸RXから遠心方向外側には囲み壁18bが配置される。
【0013】
ハウジング17は、囲み壁18bの外側でハウジング本体18に連結される排気管22を備える。排気管22は例えば角筒形状に形成される。排気管22は内端でハウジング本体18に連結される。排気管22は、回転中心軸RXに直交する仮想平面内に規定される揺動軸23回りで揺動することができる。すなわち、揺動軸23は基台13の表面に平行に規定される。排気管22の外端には排気口24が形成される。揺動軸23回りの揺動に基づき排気管22の向きは変化する。排気口24は、回転中心軸RXから遠心方向外側に配置される。排気管22は例えば樹脂材料から形成される。
【0014】
基台13の表面には例えば正円形の台座26が支持される。台座26の表面は、水平面に沿って広がる平坦面で規定される。台座26の表面はハウジング本体18の底板に向き合う。台座26の中心軸は回転中心軸RXに一致する。台座26の外縁は、支柱14の内向き面に形成される支持溝27に受け入れられる。支持溝27は基台13の表面に平行に延びる。こうした支持溝27の働きで台座26は回転中心軸RX回りに揺動自在に支柱14すなわち支持台12に支持される。台座26の表面から回転中心軸RX周りで環状の外側周壁28および環状の内側周壁29が立ち上がる。外側周壁28の内向き面および内側周壁29の外向き面は所定の間隔で隔てられる。外側周壁28の内径は内側周壁29の外径より大きく形成される。外側周壁28は内側周壁29と同心円状に形成される。
【0015】
図2を併せて参照し、送風機16は遠心ファンに構成される。羽根車21は、回転体31と、回転体31の周囲で回転体31から放射状に広がる複数枚の羽根32とを備える。囲み壁18bは、回転中心軸RX周りに規定される仮想円筒面に沿って広がる。排気管22は、この仮想円筒面に接する仮想平面に沿って延びる。こうして囲み壁18bの内壁は羽根車21の羽根32の外端に向き合う。羽根車21の回転速度は例えば3000rpm程度に設定される。なお、羽根車21の回転速度は、一定に設定されてもよく、可変に設定されてもよい。羽根車21が回転中心軸RX回りで回転すると、吸気口19から回転中心軸RXに沿って空気が導入される。羽根車21の回転で遠心方向に気流は生成される。遠心方向の気流は囲み壁18bの内壁に沿って排気管22まで誘導される。
【0016】
図3を併せて参照し、支持板15には支軸33が取り付けられる。支軸33は例えば円柱形状に形成される。支軸33の軸心は回転中心軸RXに一致する。支軸33の下端には円筒形状のパイプ34が保持される。パイプ34は回転中心軸RXに沿って変位自在に支軸33に連結される。ただし、支軸33に対して回転中心軸RX回りにパイプ34の相対回転は規制される。パイプ34の上端には、回転中心軸RXから遠心方向に放射状に広がるフランジ34aが形成される。フランジ34aおよび支持板15の間にはコイルばね35といった弾性部材が挟み込まれる。コイルばね35は、支持板15からフランジ34aを遠ざける弾性力を発揮する。
【0017】
パイプ34の下端には電動モータ36が取り付けられる。電動モータ36は、パイプ34の下端に固定される円筒形状のスリーブ37を備える。パイプ34やスリーブ37の軸心は回転中心軸RXに一致する。ここでは、スリーブ37は固定子を構成する。スリーブ37には、回転中心軸RX回りで回転自在に回転軸38が支持される。回転軸38の軸心は回転中心軸RXに一致する。回転軸38は例えば1対のボールベアリング39といった軸受けで支持される。回転軸38には前述の回転体31が固定される。回転体31の外壁面には前述の羽根32が取り付けられる。回転体31にはスリーブ37周りで中空空間が区画される。
【0018】
回転体31の中空空間には複数の電磁コイル41および永久磁石42が配置される。電磁コイル41はスリーブ37の外壁面に固定される。永久磁石42は、スリーブ37の外壁面に向き合う回転体31の内壁面に固定される。電磁コイル41は永久磁石42に向き合う。電磁コイル41に電力が供給されると、電磁コイル41で生成される磁力と永久磁石42の磁力との反発に基づき回転体31は回転中心軸RX回りで回転する。回転体31の軸心は回転中心軸RXに一致する。なお、電磁コイル41への電力の供給にあたって、パイプ34や支軸33内を通る配線(図示されず)が用いられればよい。
【0019】
ハウジング本体18の天板18aおよび底板18cには回転中心軸RXに沿って貫通孔が形成される。天板18aの貫通孔内にはボールベアリング45といった軸受けが固定される。こうして天板18aはボールベアリング45でパイプ34に支持される。同様に、底板18cの貫通孔内にはボールベアリング46といった軸受けが固定される。こうして底板18cはボールベアリング46で回転軸38に支持される。その結果、ハウジング本体18すなわちハウジング17は、回転中心軸RX回りに相対回転自在にパイプ34および回転軸38に支持される。すなわち、ハウジング17は回転中心軸RX回りに相対回転自在に支軸33に支持される。
【0020】
ハウジング本体18の底板18cには1対の案内片47、47が固定される。図4を併せて参照し、一方の案内片47は、他方の案内片47に対して回転中心軸RX回りに相互に180度の角度で隔てられる。すなわち、案内片47、47は、回転中心軸RXに直交する仮想直線上に配置される。案内片47は底板18cから台座26の表面に向かって延びる。案内片47の先端には折れ曲がりに基づき例えば回転中心軸RXから遠心方向に突き出る突部47aが形成される。突部47aは、内側周壁29の内向き面に形成される案内溝48に受け入れられる。案内溝48は回転中心軸RX周りで途切れなく内側周壁29に形成される。後述のように、回転中心軸RX回りの角位置ごとに台座26の表面から案内溝48の高さは変化する。
【0021】
突部47aは、例えば回転中心軸RXに直交する仮想平面に沿って広がる。図5を併せて参照し、突部47aの外端、上端および下端には例えば球状の車輪51、52、53が組み込まれる。車輪51は、回転中心軸RXに平行な車軸51a回りで回転自在に突部47aに組み込まれる。車輪52、53は、回転中心軸RXに直交する車軸52a、53a回りで回転自在に突部47aに組み込まれる。車輪51は案内溝48の側面に受け止められる。車輪52、53は案内溝48の上面および下面に受け止められる。これら車輪51〜53の回転に基づき案内溝48に沿って突部47aの移動は案内される。こうした案内に基づきハウジング本体18は回転中心軸RX回りで回転する。なお、台座26、内側周壁29、案内片47および案内溝48は本発明の位置決め機構を構成する。
【0022】
排気管22の底板には案内片54が固定される。案内片54は、回転中心軸RXに直交しつつ案内片47の角位置を通る仮想直線上に配置される。案内片54は、排気管22に固定される第1片55と、第1片55の下端に連結される第2片56とを備える。第2片56は、回転中心軸RXに直交する仮想平面内に規定される回転軸57回りで第1片55に対して相対回転する。第2片56の先端には折れ曲がりに基づき回転中心軸RXから遠心方向に突き出る突部56aが形成される。突部56aは、外側周壁28の内向き面に形成される案内溝58に受け入れられる。案内溝58は回転中心軸RX回りで途切れなく外側周壁28に形成される。後述のように、回転中心軸RX回りの角位置ごとに台座26の表面から案内溝58の高さは変化する。
【0023】
突部56aは、例えば回転中心軸軸RXに直交する仮想平面に沿って広がる。突部56aの外端、上端および下端には例えば球状の車輪61、62、63が組み込まれる。車輪61は、回転中心軸RXに平行な車軸(図示されず)回りで回転自在に突部56aに組み込まれる。車輪62、63は、回転中心軸RXに直交する車軸(図示されず)回りで回転自在に突部56aに組み込まれる。車輪61は案内溝58の側面に受け止められる。車輪62、63は案内溝58の上面および下面に受け止められる。これら車輪61〜63の回転に基づき案内溝58に沿って突部56aの移動は案内される。こうした案内に基づき排気管22は回転中心軸RX回りで揺動する。なお、台座26、外側周壁28、案内片54および案内溝58は本発明の第2の位置決め機構を構成する。
【0024】
基台13の表面から支持溝27、27の高さは同一に設定される。支持溝27の側面、上面および下面には例えば球状の車輪65、66、67が組み込まれる。車輪65は、回転中心軸RXに平行な車軸(図示されず)回りで回転自在に支柱14に組み込まれる。車輪66、67は、回転中心軸RXに直交する車軸(図示されず)回りで回転自在に支柱14に組み込まれる。車輪65は支持溝27の側面に受け止められる。車輪66、67は支持溝27の上面および下面に受け止められる。これら車輪65〜67の回転に基づき台座26の回転は支持溝27に沿って案内される。こうした案内に基づき台座26は回転中心軸RX回りで回転することができる。
【0025】
基台13には電動モータ68が固定される。電動モータ68の回転軸69は台座26に連結される。回転軸69の軸心は回転中心軸RXに一致する。電動モータ68は回転軸69を回転駆動する。回転軸69の回転に基づき回転中心軸RX回りに基台13に対して台座26の相対回転が引き起こされる。ここでは、基台13は比較的に大きな重量を有することから、回転中心軸RX回りに基台13の回転は規制される。なお、電動モータ68の回転数は、例えば1分間に数回転の台座26の回転を実現することができる回転数に設定される。ただし、電動モータ68すなわち台座26の回転数はハウジング17の回転数と異なる回転数に設定される。
【0026】
図6は一具体例に係る案内溝48、58の構造を概略的に示す。案内溝48、58は回転中心軸RX回りに蛇行しつつ延びる。案内溝48、58は回転中心軸RX回りの角位置0(ゼロ)度から360度まで同一の位相を有する。ここでは、案内溝48、58は、例えば角位置0(360)度、90度、180度および270度で台座26の表面から極大値の高さを規定する。その一方で、案内溝48、58は、例えば角位置45度、135度、225度および315度で台座26の表面から極小値の高さを規定する。したがって、案内溝48、58の高さは、角位置0度から45度に向かうにつれて極大値から極小値に向かって徐々に減少する。同様に、案内溝48、58の高さは、45度から90度に向かうにつれて極小値から極大値に向かって徐々に増大する。
【0027】
90度から180度までの間や180度から270度までの間、270度から360度までの間では0度から90度までの位相と同一の位相で高さが設定される。こうして案内溝48、58には台座26の表面から高さ方向に4つの山と4つの谷とが形成される。ここでは、図6から明らかなように、極大値から極小値までの案内溝48の高さの変化量C1は、極大値から極小値までの案内溝58の高さの変化量C2より小さく設定される。なお、内側周壁29の頂上面の高さや外側周壁28の頂上面の高さは案内溝48、58に従って回転中心軸RX回りの角位置ごとに高さを変化させる。頂上面の高さは案内溝48、58の高さに追従する。なお、台座26の表面から案内溝48、58の高さは前述の具体例に限定されない。
【0028】
前述の図3に示されるように、例えば0度や90度、180度、270度の角位置では、案内片47は極大値の高さに位置決めされる。その結果、案内片47すなわちハウジング本体18は最上位置に配置される。案内溝48、58は回転中心軸RX回りの角位置0度〜360度で相互に同一の位相を有することから、案内片54は最上位置に配置される。このとき、揺動軸23回りの揺動に基づき排気管22は最大限に上向きに位置決めされる。例えば排気管22の天板の外端は、ハウジング本体18の天板18aを含む仮想平面より上側に配置される。その結果、排気口24は最大限に上向きに規定される。
【0029】
その一方で、図7に示されるように、例えば45度や135度、225度、315度の角位置では、案内片47は台座26の表面から極小値の高さに位置決めされる。その結果、案内片47すなわちハウジング本体18は最下位置に配置される。同様に、案内片54は最下位置に配置される。このとき、揺動軸23回りの揺動に基づき排気管22は最大限に下向きに位置決めされる。例えば排気管22の底板の外端は、ハウジング本体18の底板18cを含む仮想平面より下側に配置される。その結果、排気口24は最大限に下向きに規定される。
【0030】
図7から明らかなように、案内片54の第1片55は排気管22の底板に固定されることから、排気管22の向きの変化に応じて第1片55は姿勢を変化させる。その結果、案内片54が最上位置に配置される場合に比べて、第1片55の先端すなわち回転軸57は回転中心軸RXに近づく。回転軸57回りの揺動に基づき第2片56は垂直姿勢を維持する。このとき、第2片56の突部56aは回転中心軸RXに近づく。したがって、外側周壁28の内径は45度や135度、225度、315度の角位置で極小値に設定される。その一方で、外側周壁28の内径は0度や90度、180度、270度の角位置で極大値に設定される。
【0031】
いま、送風機ユニット11が稼働する場面を想定する。送風機ユニット11は、例えばデータセンタの室内の床面や、データセンタの室内に設置されるサーバコンピュータ装置用ラックの天板上に配置される。送風機ユニット11の稼働にあたって電動モータ36、68に電力が供給されると、羽根車21および台座26は回転する。羽根車21の回転に基づき吸気口19から回転中心軸RXに沿って空気が導入される。図8に示されるように、羽根車21は例えば時計回りに回転する。羽根車21の回転で遠心方向に気流は生成される。遠心方向の気流は囲み壁18bの内壁に沿って排気口24まで誘導される。排気口24から気流は吐き出される。
【0032】
ハウジング17はパイプ34および回転軸38に回転自在に連結されることから、排気口24から吐き出される気流に基づきハウジング17は回転中心軸RX回りに羽根車21との回転方向とは逆の反時計回りに回転する。こうして排気口24は回転中心軸RX回りに360度回転する。ここで、ハウジング17の回転は気流に基づき実現されることから、ハウジング17の回転の周期は羽根車21の回転の周期に比べて著しく小さく設定される。同時に、電動モータ68の駆動に基づき台座26は回転中心軸RX回りに例えば反時計回りで回転する。台座26の回転の周期はハウジング17の回転の周期と異なる周期に設定される。
【0033】
このとき、回転中心軸RX回りのハウジング本体18の回転に基づき案内片47は案内溝48内を移動する。案内溝48の高さは回転中心軸RX回りの角位置ごとに変化することから、ハウジング本体18の回転に伴ってハウジング本体18は最上位置および最下位置の間で回転中心軸RXに沿って上下移動する。同時に、回転中心軸RX回りの排気管22の揺動に基づき案内片54は案内溝58内を移動する。案内溝58の高さは回転中心軸RX回りの角位置ごとに変化することから、排気管22の揺動に伴って排気管22は最上位置の上向きおよび最下位置の下向きの間で向きを変化させる。排気管22の向きの変化はハウジング本体18の上下移動に同期する。
【0034】
その結果、回転中心軸RX回りに360度にわたって排気口24から気流が吐き出される。このとき、ハウジング本体18が回転中心軸RXに沿って上下移動すると同時に排気管22が上向きおよび下向きに向きを変化させることから、気流は回転中心軸RXに沿った上下方向に広い範囲で吐き出される。しかも、ハウジング17の回転の周期と台座26の回転の周期とは異なることから、気流の向きはハウジング17の1回転ごとに各角位置で様々に変化する。こうして送風機ユニット11の周囲で空気はこれまで以上に効率的に撹拌される。データセンタの室内で過度の温度上昇は防止される。例えばデータセンタに設置される空調機の負担は軽減される。
【0035】
図9は本発明の第2実施形態に係る送風機ユニット11aの構造を概略的に示す。この送風機ユニット11aでは、台座26に連結される電動モータ68の組み込みが省略される。その一方で、電動モータ36の回転軸38の下端は、基台13に組み込まれるボールベアリング71といった軸受けに基づき基台13に回転自在に支持される。ボールベアリング71は、回転中心軸RXに沿って回転軸38の変位を許容する。回転軸38は、台座26に形成される例えば正円形状の貫通孔72内に配置される。貫通孔72の中心軸は回転中心軸RXに一致する。回転軸38には第1歯車73が固定される。第1歯車73は回転中心軸RXに沿って長尺の円柱形状に形成される。回転軸38の回転に応じて第1歯車73は回転中心軸RX回りに回転することができる。
【0036】
図10を併せて参照し、第1歯車73には、貫通孔72内に配置される第2歯車74が噛み合う。第2歯車74は、基台13の表面から立ち上がる回転軸75に固定される。回転軸75は回転軸38に平行に延びる。回転軸75は、基台13に組み込まれるボールベアリング76といった軸受けに基づき基台13に回転自在に支持される。第2歯車74の歯数は例えば第1歯車73の歯数より多く設定される。第2歯車74は、貫通孔72の内縁に形成される第3歯車77が噛み合う。第3歯車77の歯数は第2歯車74の歯数より多く設定される。こうした歯数の設定によれば、台座26の回転速度は回転軸38の回転速度に比べて大きく減速する。その他、前述の送風機ユニット11と均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。
【0037】
こうした送風機ユニット11aの稼働にあたって、電動モータ36に電力が供給されると、羽根車21の回転に基づき遠心方向の気流は排気口24から吐き出される。こうした気流に基づきハウジング17は回転中心軸RX回りに羽根車21との回転方向とは逆方向に回転する。同時に、回転軸38の回転に基づき第1歯車73は回転する。第1歯車73の駆動力は第2歯車74を介して第3歯車77に伝達される。第1歯車73は回転中心軸RXに沿って長尺に形成されることから、図11に示されるように、回転中心軸RXに沿ったハウジング17の上下移動に応じて回転軸38が上下移動しても、第1歯車73は第2歯車74に確実に噛み合うことができる。台座26は回転中心軸RX回りに反時計回りで回転する。
【0038】
その結果、前述と同様に、回転中心軸RX周りに360度にわたって排気口24から気流が吐き出される。このとき、ハウジング本体18が回転中心軸RXに沿って上下移動すると同時に排気管22が上向きおよび下向きに向きを変化させることから、気流は回転中心軸RXに沿った上下方向に広い範囲で吐き出される。ハウジング17の回転の周期と台座26の回転の周期とは異なることから、気流の向きはハウジング17の1回転ごとに各角位置で様々に変化する。こうして送風機ユニット11aの周囲で空気は効率的に撹拌される。データセンタの室内で過度の温度上昇は防止される。例えばデータセンタに設置される空調機の負担は軽減される。
【0039】
以上の実施形態に関し出願人はさらに以下の付記を開示する。
【0040】
(付記1) ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、
前記ハウジングに形成されて、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口と、
前記ハウジングに連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転中心軸に沿って前記ハウジングの位置を変化させる位置決め機構とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0041】
(付記2) 付記1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記ハウジングの案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0042】
(付記3) 付記1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記ハウジングに区画されて前記羽根車を収容するハウジング本体と、
前記ハウジングに区画されて前記排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、
前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記排気管の向きを変化させる第2の位置決め機構を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0043】
(付記4) 付記3に記載の送風機ユニットにおいて、
前記第2の位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記排気管の案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0044】
(付記5) 付記2または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記回転中心軸回りに回転自在に前記台座を支持する支持台を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0045】
(付記6) 付記2または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記回転中心軸回りの前記ハウジングの回転周期は前記回転中心軸回りの前記台座の回転周期と異なることを特徴とする送風機ユニット。
【0046】
(付記7) 付記2および4〜7のいずれか1項に記載の送風機ユニットにおいて、
前記羽根車の回転軸に結合される第1歯車と、
前記第1歯車に噛み合う第2歯車と、
前記台座に形成されて、前記第2歯車に噛み合う第3歯車とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0047】
(付記8) 付記3または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記ハウジング本体の位置の変化の周期は前記排気管の向きの変化の周期に一致することを特徴とする送風機ユニット。
【0048】
(付記9) ハウジング本体と、
前記ハウジング本体内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、
前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、
前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転軸回りで前記排気管の向きを変化させる位置決め機構を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【符号の説明】
【0049】
11、11a 送風機ユニット、12 支持台、17 ハウジング、18 ハウジング本体、21 羽根車、22 排気管、23 回転軸(揺動軸)、24 排気口、26 台座、28 周壁(外側周壁)、29 周壁(内側周壁)、38 回転軸、47 案内片、48 溝(案内溝)、54 案内片、58 溝(案内溝)、73 第1歯車、74 第2歯車、77 第3歯車、RX 回転中心軸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば室内に配置されて室内の空気を撹拌する送風機ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばデータセンタの室内には多数のサーバコンピュータ装置が収容される。例えば複数のサーバコンピュータ装置を収容するラックの天板上には送風機が配置される。送風機で生成される気流は室内の空気を撹拌する。その結果、サーバコンピュータ装置の熱を帯びた暖かい空気は、周囲の比較的に冷たい空気と混ざり合う。こうしてデータセンタの室内で過度の温度上昇は防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−278182号公報
【特許文献2】特開2002−364597号公報
【特許文献3】特表2008−520104号公報
【特許文献4】特開2004−55656号公報
【特許文献5】特開2004−44938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
送風機は、回転中心軸回りで回転する遠心ファンを備える。遠心ファンを収容するハウジングには、回転中心軸から遠心方向に排気口が形成される。遠心ファンの駆動に基づき生成される気流は排気口から排出される。その結果、ハウジングは回転中心軸回りで回転する。気流は回転中心軸回りに360度にわたって流通する。こうした送風機では、回転中心軸に直交する1つの仮想平面に沿って気流が生成されるに過ぎない。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、これまで以上に効率的に空気を撹拌することができる送風機ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、送風機ユニットの一具体例は、ハウジングと、前記ハウジング内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、前記ハウジングに形成されて、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口と、前記ハウジングに連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転中心軸に沿って前記ハウジングの位置を変化させる位置決め機構とを備える。
【0007】
上記目的を達成するために、送風機ユニットの他の具体例は、ハウジング本体と、前記ハウジング本体内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転軸回りで前記排気管の向きを変化させる位置決め機構を備える。
【発明の効果】
【0008】
以上のように開示の送風機ユニットによれば、これまで以上に効率的に空気を撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態に係る送風機ユニットの構造を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図であり、ハウジングが最上位置に配置される様子を概略的に示す。
【図4】案内片の位置を特定する部分透視平面図である。
【図5】案内片に組み込まれる車輪の構造を概略的に示す断面図である。
【図6】案内溝の構造を概略的に示す展開側面図である。
【図7】図3に対応し、ハウジングが最下位置に配置される様子を概略的に示す断面図である。
【図8】図2に対応し、羽根車およびハウジングが回転する様子を概略的に示す断面図である。
【図9】第2実施形態に係る送風機ユニットの構造を概略的に示す断面図である。
【図10】第2実施形態に係る送風機ユニットの構造を概略的に示す部分透視斜視図である。
【図11】ハウジングが最下位置に配置される様子を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施形態に係る送風機ユニット11の構造を概略的に示す。送風機ユニット11は支持台12を備える。支持台12は、例えば平坦面で規定される底面を有する例えば円形の基台13を備える。支持台12は、基台13の表面から立ち上がる1対の支柱14、14を備える。支柱14、14同士は内向き面で相互に向き合う。支持台12は、支柱14、14同士を相互に連結する支持板15を備える。支持板15は例えば基台13の表面に平行に広がる。基台13、支柱14、14および支持板15は例えば金属材料から形成される。
【0012】
支持板15には送風機16が吊り下げられる。送風機16はハウジング17を備える。後述のように、ハウジング17は、基台13の表面に直交する回転中心軸RX回りで回転自在に支持板15すなわち支持台12に連結される。ハウジング17は、例えば円柱形状の収容空間を区画するハウジング本体18を備える。ハウジング本体18の天板18aには吸気口19が形成される。吸気口19はハウジング本体18の内側の収容空間とハウジング本体18の外側の外部空間とを相互に接続する。ハウジング本体18の収容空間には羽根車21が収容される。回転中心軸RXから遠心方向外側には囲み壁18bが配置される。
【0013】
ハウジング17は、囲み壁18bの外側でハウジング本体18に連結される排気管22を備える。排気管22は例えば角筒形状に形成される。排気管22は内端でハウジング本体18に連結される。排気管22は、回転中心軸RXに直交する仮想平面内に規定される揺動軸23回りで揺動することができる。すなわち、揺動軸23は基台13の表面に平行に規定される。排気管22の外端には排気口24が形成される。揺動軸23回りの揺動に基づき排気管22の向きは変化する。排気口24は、回転中心軸RXから遠心方向外側に配置される。排気管22は例えば樹脂材料から形成される。
【0014】
基台13の表面には例えば正円形の台座26が支持される。台座26の表面は、水平面に沿って広がる平坦面で規定される。台座26の表面はハウジング本体18の底板に向き合う。台座26の中心軸は回転中心軸RXに一致する。台座26の外縁は、支柱14の内向き面に形成される支持溝27に受け入れられる。支持溝27は基台13の表面に平行に延びる。こうした支持溝27の働きで台座26は回転中心軸RX回りに揺動自在に支柱14すなわち支持台12に支持される。台座26の表面から回転中心軸RX周りで環状の外側周壁28および環状の内側周壁29が立ち上がる。外側周壁28の内向き面および内側周壁29の外向き面は所定の間隔で隔てられる。外側周壁28の内径は内側周壁29の外径より大きく形成される。外側周壁28は内側周壁29と同心円状に形成される。
【0015】
図2を併せて参照し、送風機16は遠心ファンに構成される。羽根車21は、回転体31と、回転体31の周囲で回転体31から放射状に広がる複数枚の羽根32とを備える。囲み壁18bは、回転中心軸RX周りに規定される仮想円筒面に沿って広がる。排気管22は、この仮想円筒面に接する仮想平面に沿って延びる。こうして囲み壁18bの内壁は羽根車21の羽根32の外端に向き合う。羽根車21の回転速度は例えば3000rpm程度に設定される。なお、羽根車21の回転速度は、一定に設定されてもよく、可変に設定されてもよい。羽根車21が回転中心軸RX回りで回転すると、吸気口19から回転中心軸RXに沿って空気が導入される。羽根車21の回転で遠心方向に気流は生成される。遠心方向の気流は囲み壁18bの内壁に沿って排気管22まで誘導される。
【0016】
図3を併せて参照し、支持板15には支軸33が取り付けられる。支軸33は例えば円柱形状に形成される。支軸33の軸心は回転中心軸RXに一致する。支軸33の下端には円筒形状のパイプ34が保持される。パイプ34は回転中心軸RXに沿って変位自在に支軸33に連結される。ただし、支軸33に対して回転中心軸RX回りにパイプ34の相対回転は規制される。パイプ34の上端には、回転中心軸RXから遠心方向に放射状に広がるフランジ34aが形成される。フランジ34aおよび支持板15の間にはコイルばね35といった弾性部材が挟み込まれる。コイルばね35は、支持板15からフランジ34aを遠ざける弾性力を発揮する。
【0017】
パイプ34の下端には電動モータ36が取り付けられる。電動モータ36は、パイプ34の下端に固定される円筒形状のスリーブ37を備える。パイプ34やスリーブ37の軸心は回転中心軸RXに一致する。ここでは、スリーブ37は固定子を構成する。スリーブ37には、回転中心軸RX回りで回転自在に回転軸38が支持される。回転軸38の軸心は回転中心軸RXに一致する。回転軸38は例えば1対のボールベアリング39といった軸受けで支持される。回転軸38には前述の回転体31が固定される。回転体31の外壁面には前述の羽根32が取り付けられる。回転体31にはスリーブ37周りで中空空間が区画される。
【0018】
回転体31の中空空間には複数の電磁コイル41および永久磁石42が配置される。電磁コイル41はスリーブ37の外壁面に固定される。永久磁石42は、スリーブ37の外壁面に向き合う回転体31の内壁面に固定される。電磁コイル41は永久磁石42に向き合う。電磁コイル41に電力が供給されると、電磁コイル41で生成される磁力と永久磁石42の磁力との反発に基づき回転体31は回転中心軸RX回りで回転する。回転体31の軸心は回転中心軸RXに一致する。なお、電磁コイル41への電力の供給にあたって、パイプ34や支軸33内を通る配線(図示されず)が用いられればよい。
【0019】
ハウジング本体18の天板18aおよび底板18cには回転中心軸RXに沿って貫通孔が形成される。天板18aの貫通孔内にはボールベアリング45といった軸受けが固定される。こうして天板18aはボールベアリング45でパイプ34に支持される。同様に、底板18cの貫通孔内にはボールベアリング46といった軸受けが固定される。こうして底板18cはボールベアリング46で回転軸38に支持される。その結果、ハウジング本体18すなわちハウジング17は、回転中心軸RX回りに相対回転自在にパイプ34および回転軸38に支持される。すなわち、ハウジング17は回転中心軸RX回りに相対回転自在に支軸33に支持される。
【0020】
ハウジング本体18の底板18cには1対の案内片47、47が固定される。図4を併せて参照し、一方の案内片47は、他方の案内片47に対して回転中心軸RX回りに相互に180度の角度で隔てられる。すなわち、案内片47、47は、回転中心軸RXに直交する仮想直線上に配置される。案内片47は底板18cから台座26の表面に向かって延びる。案内片47の先端には折れ曲がりに基づき例えば回転中心軸RXから遠心方向に突き出る突部47aが形成される。突部47aは、内側周壁29の内向き面に形成される案内溝48に受け入れられる。案内溝48は回転中心軸RX周りで途切れなく内側周壁29に形成される。後述のように、回転中心軸RX回りの角位置ごとに台座26の表面から案内溝48の高さは変化する。
【0021】
突部47aは、例えば回転中心軸RXに直交する仮想平面に沿って広がる。図5を併せて参照し、突部47aの外端、上端および下端には例えば球状の車輪51、52、53が組み込まれる。車輪51は、回転中心軸RXに平行な車軸51a回りで回転自在に突部47aに組み込まれる。車輪52、53は、回転中心軸RXに直交する車軸52a、53a回りで回転自在に突部47aに組み込まれる。車輪51は案内溝48の側面に受け止められる。車輪52、53は案内溝48の上面および下面に受け止められる。これら車輪51〜53の回転に基づき案内溝48に沿って突部47aの移動は案内される。こうした案内に基づきハウジング本体18は回転中心軸RX回りで回転する。なお、台座26、内側周壁29、案内片47および案内溝48は本発明の位置決め機構を構成する。
【0022】
排気管22の底板には案内片54が固定される。案内片54は、回転中心軸RXに直交しつつ案内片47の角位置を通る仮想直線上に配置される。案内片54は、排気管22に固定される第1片55と、第1片55の下端に連結される第2片56とを備える。第2片56は、回転中心軸RXに直交する仮想平面内に規定される回転軸57回りで第1片55に対して相対回転する。第2片56の先端には折れ曲がりに基づき回転中心軸RXから遠心方向に突き出る突部56aが形成される。突部56aは、外側周壁28の内向き面に形成される案内溝58に受け入れられる。案内溝58は回転中心軸RX回りで途切れなく外側周壁28に形成される。後述のように、回転中心軸RX回りの角位置ごとに台座26の表面から案内溝58の高さは変化する。
【0023】
突部56aは、例えば回転中心軸軸RXに直交する仮想平面に沿って広がる。突部56aの外端、上端および下端には例えば球状の車輪61、62、63が組み込まれる。車輪61は、回転中心軸RXに平行な車軸(図示されず)回りで回転自在に突部56aに組み込まれる。車輪62、63は、回転中心軸RXに直交する車軸(図示されず)回りで回転自在に突部56aに組み込まれる。車輪61は案内溝58の側面に受け止められる。車輪62、63は案内溝58の上面および下面に受け止められる。これら車輪61〜63の回転に基づき案内溝58に沿って突部56aの移動は案内される。こうした案内に基づき排気管22は回転中心軸RX回りで揺動する。なお、台座26、外側周壁28、案内片54および案内溝58は本発明の第2の位置決め機構を構成する。
【0024】
基台13の表面から支持溝27、27の高さは同一に設定される。支持溝27の側面、上面および下面には例えば球状の車輪65、66、67が組み込まれる。車輪65は、回転中心軸RXに平行な車軸(図示されず)回りで回転自在に支柱14に組み込まれる。車輪66、67は、回転中心軸RXに直交する車軸(図示されず)回りで回転自在に支柱14に組み込まれる。車輪65は支持溝27の側面に受け止められる。車輪66、67は支持溝27の上面および下面に受け止められる。これら車輪65〜67の回転に基づき台座26の回転は支持溝27に沿って案内される。こうした案内に基づき台座26は回転中心軸RX回りで回転することができる。
【0025】
基台13には電動モータ68が固定される。電動モータ68の回転軸69は台座26に連結される。回転軸69の軸心は回転中心軸RXに一致する。電動モータ68は回転軸69を回転駆動する。回転軸69の回転に基づき回転中心軸RX回りに基台13に対して台座26の相対回転が引き起こされる。ここでは、基台13は比較的に大きな重量を有することから、回転中心軸RX回りに基台13の回転は規制される。なお、電動モータ68の回転数は、例えば1分間に数回転の台座26の回転を実現することができる回転数に設定される。ただし、電動モータ68すなわち台座26の回転数はハウジング17の回転数と異なる回転数に設定される。
【0026】
図6は一具体例に係る案内溝48、58の構造を概略的に示す。案内溝48、58は回転中心軸RX回りに蛇行しつつ延びる。案内溝48、58は回転中心軸RX回りの角位置0(ゼロ)度から360度まで同一の位相を有する。ここでは、案内溝48、58は、例えば角位置0(360)度、90度、180度および270度で台座26の表面から極大値の高さを規定する。その一方で、案内溝48、58は、例えば角位置45度、135度、225度および315度で台座26の表面から極小値の高さを規定する。したがって、案内溝48、58の高さは、角位置0度から45度に向かうにつれて極大値から極小値に向かって徐々に減少する。同様に、案内溝48、58の高さは、45度から90度に向かうにつれて極小値から極大値に向かって徐々に増大する。
【0027】
90度から180度までの間や180度から270度までの間、270度から360度までの間では0度から90度までの位相と同一の位相で高さが設定される。こうして案内溝48、58には台座26の表面から高さ方向に4つの山と4つの谷とが形成される。ここでは、図6から明らかなように、極大値から極小値までの案内溝48の高さの変化量C1は、極大値から極小値までの案内溝58の高さの変化量C2より小さく設定される。なお、内側周壁29の頂上面の高さや外側周壁28の頂上面の高さは案内溝48、58に従って回転中心軸RX回りの角位置ごとに高さを変化させる。頂上面の高さは案内溝48、58の高さに追従する。なお、台座26の表面から案内溝48、58の高さは前述の具体例に限定されない。
【0028】
前述の図3に示されるように、例えば0度や90度、180度、270度の角位置では、案内片47は極大値の高さに位置決めされる。その結果、案内片47すなわちハウジング本体18は最上位置に配置される。案内溝48、58は回転中心軸RX回りの角位置0度〜360度で相互に同一の位相を有することから、案内片54は最上位置に配置される。このとき、揺動軸23回りの揺動に基づき排気管22は最大限に上向きに位置決めされる。例えば排気管22の天板の外端は、ハウジング本体18の天板18aを含む仮想平面より上側に配置される。その結果、排気口24は最大限に上向きに規定される。
【0029】
その一方で、図7に示されるように、例えば45度や135度、225度、315度の角位置では、案内片47は台座26の表面から極小値の高さに位置決めされる。その結果、案内片47すなわちハウジング本体18は最下位置に配置される。同様に、案内片54は最下位置に配置される。このとき、揺動軸23回りの揺動に基づき排気管22は最大限に下向きに位置決めされる。例えば排気管22の底板の外端は、ハウジング本体18の底板18cを含む仮想平面より下側に配置される。その結果、排気口24は最大限に下向きに規定される。
【0030】
図7から明らかなように、案内片54の第1片55は排気管22の底板に固定されることから、排気管22の向きの変化に応じて第1片55は姿勢を変化させる。その結果、案内片54が最上位置に配置される場合に比べて、第1片55の先端すなわち回転軸57は回転中心軸RXに近づく。回転軸57回りの揺動に基づき第2片56は垂直姿勢を維持する。このとき、第2片56の突部56aは回転中心軸RXに近づく。したがって、外側周壁28の内径は45度や135度、225度、315度の角位置で極小値に設定される。その一方で、外側周壁28の内径は0度や90度、180度、270度の角位置で極大値に設定される。
【0031】
いま、送風機ユニット11が稼働する場面を想定する。送風機ユニット11は、例えばデータセンタの室内の床面や、データセンタの室内に設置されるサーバコンピュータ装置用ラックの天板上に配置される。送風機ユニット11の稼働にあたって電動モータ36、68に電力が供給されると、羽根車21および台座26は回転する。羽根車21の回転に基づき吸気口19から回転中心軸RXに沿って空気が導入される。図8に示されるように、羽根車21は例えば時計回りに回転する。羽根車21の回転で遠心方向に気流は生成される。遠心方向の気流は囲み壁18bの内壁に沿って排気口24まで誘導される。排気口24から気流は吐き出される。
【0032】
ハウジング17はパイプ34および回転軸38に回転自在に連結されることから、排気口24から吐き出される気流に基づきハウジング17は回転中心軸RX回りに羽根車21との回転方向とは逆の反時計回りに回転する。こうして排気口24は回転中心軸RX回りに360度回転する。ここで、ハウジング17の回転は気流に基づき実現されることから、ハウジング17の回転の周期は羽根車21の回転の周期に比べて著しく小さく設定される。同時に、電動モータ68の駆動に基づき台座26は回転中心軸RX回りに例えば反時計回りで回転する。台座26の回転の周期はハウジング17の回転の周期と異なる周期に設定される。
【0033】
このとき、回転中心軸RX回りのハウジング本体18の回転に基づき案内片47は案内溝48内を移動する。案内溝48の高さは回転中心軸RX回りの角位置ごとに変化することから、ハウジング本体18の回転に伴ってハウジング本体18は最上位置および最下位置の間で回転中心軸RXに沿って上下移動する。同時に、回転中心軸RX回りの排気管22の揺動に基づき案内片54は案内溝58内を移動する。案内溝58の高さは回転中心軸RX回りの角位置ごとに変化することから、排気管22の揺動に伴って排気管22は最上位置の上向きおよび最下位置の下向きの間で向きを変化させる。排気管22の向きの変化はハウジング本体18の上下移動に同期する。
【0034】
その結果、回転中心軸RX回りに360度にわたって排気口24から気流が吐き出される。このとき、ハウジング本体18が回転中心軸RXに沿って上下移動すると同時に排気管22が上向きおよび下向きに向きを変化させることから、気流は回転中心軸RXに沿った上下方向に広い範囲で吐き出される。しかも、ハウジング17の回転の周期と台座26の回転の周期とは異なることから、気流の向きはハウジング17の1回転ごとに各角位置で様々に変化する。こうして送風機ユニット11の周囲で空気はこれまで以上に効率的に撹拌される。データセンタの室内で過度の温度上昇は防止される。例えばデータセンタに設置される空調機の負担は軽減される。
【0035】
図9は本発明の第2実施形態に係る送風機ユニット11aの構造を概略的に示す。この送風機ユニット11aでは、台座26に連結される電動モータ68の組み込みが省略される。その一方で、電動モータ36の回転軸38の下端は、基台13に組み込まれるボールベアリング71といった軸受けに基づき基台13に回転自在に支持される。ボールベアリング71は、回転中心軸RXに沿って回転軸38の変位を許容する。回転軸38は、台座26に形成される例えば正円形状の貫通孔72内に配置される。貫通孔72の中心軸は回転中心軸RXに一致する。回転軸38には第1歯車73が固定される。第1歯車73は回転中心軸RXに沿って長尺の円柱形状に形成される。回転軸38の回転に応じて第1歯車73は回転中心軸RX回りに回転することができる。
【0036】
図10を併せて参照し、第1歯車73には、貫通孔72内に配置される第2歯車74が噛み合う。第2歯車74は、基台13の表面から立ち上がる回転軸75に固定される。回転軸75は回転軸38に平行に延びる。回転軸75は、基台13に組み込まれるボールベアリング76といった軸受けに基づき基台13に回転自在に支持される。第2歯車74の歯数は例えば第1歯車73の歯数より多く設定される。第2歯車74は、貫通孔72の内縁に形成される第3歯車77が噛み合う。第3歯車77の歯数は第2歯車74の歯数より多く設定される。こうした歯数の設定によれば、台座26の回転速度は回転軸38の回転速度に比べて大きく減速する。その他、前述の送風機ユニット11と均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。
【0037】
こうした送風機ユニット11aの稼働にあたって、電動モータ36に電力が供給されると、羽根車21の回転に基づき遠心方向の気流は排気口24から吐き出される。こうした気流に基づきハウジング17は回転中心軸RX回りに羽根車21との回転方向とは逆方向に回転する。同時に、回転軸38の回転に基づき第1歯車73は回転する。第1歯車73の駆動力は第2歯車74を介して第3歯車77に伝達される。第1歯車73は回転中心軸RXに沿って長尺に形成されることから、図11に示されるように、回転中心軸RXに沿ったハウジング17の上下移動に応じて回転軸38が上下移動しても、第1歯車73は第2歯車74に確実に噛み合うことができる。台座26は回転中心軸RX回りに反時計回りで回転する。
【0038】
その結果、前述と同様に、回転中心軸RX周りに360度にわたって排気口24から気流が吐き出される。このとき、ハウジング本体18が回転中心軸RXに沿って上下移動すると同時に排気管22が上向きおよび下向きに向きを変化させることから、気流は回転中心軸RXに沿った上下方向に広い範囲で吐き出される。ハウジング17の回転の周期と台座26の回転の周期とは異なることから、気流の向きはハウジング17の1回転ごとに各角位置で様々に変化する。こうして送風機ユニット11aの周囲で空気は効率的に撹拌される。データセンタの室内で過度の温度上昇は防止される。例えばデータセンタに設置される空調機の負担は軽減される。
【0039】
以上の実施形態に関し出願人はさらに以下の付記を開示する。
【0040】
(付記1) ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、
前記ハウジングに形成されて、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口と、
前記ハウジングに連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転中心軸に沿って前記ハウジングの位置を変化させる位置決め機構とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0041】
(付記2) 付記1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記ハウジングの案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0042】
(付記3) 付記1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記ハウジングに区画されて前記羽根車を収容するハウジング本体と、
前記ハウジングに区画されて前記排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、
前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記排気管の向きを変化させる第2の位置決め機構を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0043】
(付記4) 付記3に記載の送風機ユニットにおいて、
前記第2の位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記排気管の案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0044】
(付記5) 付記2または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記回転中心軸回りに回転自在に前記台座を支持する支持台を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0045】
(付記6) 付記2または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記回転中心軸回りの前記ハウジングの回転周期は前記回転中心軸回りの前記台座の回転周期と異なることを特徴とする送風機ユニット。
【0046】
(付記7) 付記2および4〜7のいずれか1項に記載の送風機ユニットにおいて、
前記羽根車の回転軸に結合される第1歯車と、
前記第1歯車に噛み合う第2歯車と、
前記台座に形成されて、前記第2歯車に噛み合う第3歯車とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【0047】
(付記8) 付記3または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記ハウジング本体の位置の変化の周期は前記排気管の向きの変化の周期に一致することを特徴とする送風機ユニット。
【0048】
(付記9) ハウジング本体と、
前記ハウジング本体内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、
前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、
前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転軸回りで前記排気管の向きを変化させる位置決め機構を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【符号の説明】
【0049】
11、11a 送風機ユニット、12 支持台、17 ハウジング、18 ハウジング本体、21 羽根車、22 排気管、23 回転軸(揺動軸)、24 排気口、26 台座、28 周壁(外側周壁)、29 周壁(内側周壁)、38 回転軸、47 案内片、48 溝(案内溝)、54 案内片、58 溝(案内溝)、73 第1歯車、74 第2歯車、77 第3歯車、RX 回転中心軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、
前記ハウジングに形成されて、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口と、
前記ハウジングに連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転中心軸に沿って前記ハウジングの位置を変化させる位置決め機構とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記ハウジングの案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記ハウジングに区画されて前記羽根車を収容するハウジング本体と、
前記ハウジングに区画されて前記排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、
前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記排気管の向きを変化させる第2の位置決め機構を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の送風機ユニットにおいて、
前記第2の位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記排気管の案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項5】
請求項2または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記回転中心軸回りに回転自在に前記台座を支持する支持台を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されて回転中心軸回りに回転し、前記回転中心軸から遠心方向に気流を生成する羽根車と、
前記ハウジングに形成されて、前記回転中心軸から遠心方向に配置される排気口と、
前記ハウジングに連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記回転中心軸に沿って前記ハウジングの位置を変化させる位置決め機構とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記ハウジングの案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の送風機ユニットにおいて、
前記ハウジングに区画されて前記羽根車を収容するハウジング本体と、
前記ハウジングに区画されて前記排気口を規定し、前記回転中心軸に直交する仮想平面内に規定される回転軸回りで揺動自在に前記ハウジング本体に連結される排気管と、
前記排気管に連結されて、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記排気管の向きを変化させる第2の位置決め機構を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の送風機ユニットにおいて、
前記第2の位置決め機構は、
前記回転中心軸に直交する平面に沿って表面を規定する台座と、
前記回転中心軸周りで前記台座の表面から立ち上がる周壁と、
前記周壁に形成されて前記排気管の案内片の移動を案内し、前記回転中心軸回りの角位置ごとに前記台座の表面からの高さを変化させる溝とを備えることを特徴とする送風機ユニット。
【請求項5】
請求項2または4に記載の送風機ユニットにおいて、前記回転中心軸回りに回転自在に前記台座を支持する支持台を備えることを特徴とする送風機ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−265834(P2010−265834A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118809(P2009−118809)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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