説明

逆DNSエントリを決定する方法およびシステム

【課題】IPアドレスに対して逆DNSエントリを決定するためのシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】一実施形態においては、連続IPアドレスの第1の群が識別される(206)。該第1の群における第1の設定されたIPアドレスが決定される(208)。該第1の設定されたIPアドレスは、関連する第1のドメイン名を有している。該第1の群における第1の設定されていないIPアドレスが決定され、かつ該第1のドメイン名は該第1の設定されたIPアドレスから該第1の設定されていないIPアドレスまでのIPアドレスのセットに関連される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ドメイン名に関する。本発明は、より詳細には、逆DNSエントリを決定する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットは、相互接続されたコンピュータネットワークのネットワークからなる。これらのコンピュータの各々は、ピリオドまたはドットによって分けられる一連の4つの番号からなるIPアドレスを有し、かつこれらの4つの番号の各々は、インターネット内のコンピュータの一意のアドレスを集合的に表す8ビットの整数である。インターネットは、パケット交換ネットワークであり、それによって、何処かの宛先へインターネットを介してルートされるデータファイルは、宛先に別々に送信される多数のパケットに分解される。パケットの各々は、特に、データファイルの一部および宛先のIPアドレスを含む。
【0003】
宛先のIPアドレスは、正確な宛先にパケットをルートするのに有用であるが、あまり人に対して友好的ではない。4つの8ビットの数字の一群は、それ自体では、宛先について何も明かさず、または示唆しない。ほとんどの人々は、宛先のIPアドレスを覚えることを困難とする。IPアドレスのみを使用することに対するこの欠点の結果として、ドメイン名が生成された。ドメイン名は、2つ以上の部分からなり、しばしば、ピリオドによって分けられる語からなる。ドメイン名を形成する語、数字、または他の記号がしばしば宛先のアイデンティティを示すか、または少なくとも示唆するため、ドメイン名は、アドレスに入力する標準の方法になり、かつIPアドレスより容易に覚えられる。ドメイン名が入力された後、ドメイン名サーバ(DNS)は、ドメイン名を特定IPアドレスに変える。従って、例えば、インターネットをサーフィンしている者がウェブサイトに対する特定のドメイン名をブラウザプログラムに入力した場合、ブラウザは第1に、適切なIPアドレスにて着くようにDNSにクエリする。
【0004】
IPアドレスは典型的に、インターネットまたは自律システム(「AS」)のコンピュータネットワークに割り当てられる。自律システムは、IPアドレスおよびIP可能デバイスの集まり、ならびに単一の管理ドメインの下での通信リンクである。IPアドレスが割り当てられた自律システムは、インターネットサービスプロバイダ(「ISP」)のような1つ以上の組織、大学および会社を含み得る。特定のASは、IPアドレスの一範囲が割り当てられ得、かつAS内の各ホストはIPアドレスが割り当てられ得る。例えば、単一のASは、128.66.64.0から128.66.64.255までのIPアドレスを有し得、各IPアドレスは、ホストに対応している。情報が正確な宛先にルートされることを確証するために、各ASは、宛先アドレスに割り当てられたASにどのように到達するかを決定できる必要がある。従って、各ASは、その範囲を他のASにインターネット上でアナウンスできる。他のASは、宛先アドレスが割り当てられたAS、従って宛先にデータパケットが到達することを確証するためにこの情報を使用できる。
【0005】
逆DNSの使用は、いくつかの理由のために問題があった(IPアドレスからドメイン名を決定すること)。それは、逆DNSがインターネットが適切に作用するために必要とされておらず(順DNSとは違って)、逆DNSネーミングに制限がないことを含む。逆DNSがインターネットが適切に作用するために必要とされていないため、IPアドレスブロックまたは群の所有者は、所有者のネットワークのメンテナンスに役立つ場合以外は、それらのIPアドレスに対して逆DNSエントリを常に提供しない。インターネットバックボーンにおけるルータは一般に、良好な連続逆DNSエントリを用いて設定される。
しかしながら、インターネットバックボーンから離れて、ISPのような多数の組織は、インターネットバックボーンから離れているホストに対して逆DNSエントリを設定しない。
【0006】
さらに、ISPは、逆DNSエントリに対して任意のドメイン名を提供できる。なぜなら、逆DNSネーミングに制限がないからである。ISPは、例えば、ISPがドメイン名を所有していなくても、またはドメイン名が割り当てられていなくても、そのアドレススペースにてIPアドレスに対応するホストに対してドメイン名を使用できる。ISPは、トップレベルドメインが存在しなくても、そのアドレススペースにてIPアドレスに対応するホストに対してトップレベルドメインを使用することをもできる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、逆DNSエントリを決定する方法およびシステムを含む。一実施形態においては、連続IPアドレスの第1の群が識別される。該第1の群における第1の設定されたIPアドレスが決定される。該第1の設定されたIPアドレスが関連する第1のドメイン名を有している。該第1の群における第1の設定されていないIPアドレスが決定され、かつ該第1のドメイン名が該第1の設定されたIPアドレスから該第1の設定されていないIPアドレスまでのIPアドレスのセットに関連される。更なる実施形態においては、連続IPアドレスの第2の群が決定される。該第2の群は、該第1の群を用いて決定されたルートにある。第1のドメイン名は、該第2の群における全てのまたは複数のIPアドレスに関連される。
【0008】
これらの例示的実施形態は、本発明を限定または規定するために述べていないが、本発明への理解を深めるように本発明の実施形態の例を提供するために述べられる。例示的実施形態は詳細な説明にて論議され、かつそこにおいて本発明の更なる説明が提供される。本発明の様々な実施形態によって提供される利点は、本明細書を吟味することによってさらに理解され得る。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
IPアドレスのための逆DNSエントリを決定する方法であって、
連続IPアドレスの第1の群を識別することと、
該第1の群における第1の設定されたIPアドレスを決定することであって、該第1の設定されたIPアドレスが関連する第1のドメイン名を有している、ことと、
該第1の群における第1の設定されていないIPアドレスを決定することと、
該第1のドメイン名を該第1の設定されたIPアドレスから該第1の設定されていないIPアドレスまでのIPアドレスのセットに関連させることと
を包含する、方法。
(項目2)
前記IPアドレスのセットにおける各IPアドレスに対して前記関連するドメイン名を格納することをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1の群を用いて決定されたルートにおける連続IPアドレスの第2の群を識別することと、
前記第1のドメイン名を該第2の群における全てのまたは複数のIPアドレスに関連させることと
を包含する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記第2の群における各IPアドレスに対して前記関連するドメイン名を格納することをさらに包含する、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記第1の群および第2の群が/24群である、項目3に記載の方法。
(項目6)
前記ルートが自律システムルーティングテーブルから決定される、項目3に記載の方法。
(項目7)
前記第1の設定されていないIPアドレスが前記第1の群における最終アドレスである、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記第1に設定されていないIPアドレスが第2の設定されたIPアドレスの前の最終アドレスである、項目1に記載の方法。
(項目9)
IPアドレスのための逆DNSエントリを決定するためのプログラムコードを含むコンピュータ可読媒体であって、
連続IPアドレスの第1の群を識別するためのプログラムコードと、
該第1の群における第1の設定されたIPアドレスを決定するためのプログラムコードであって、該第1の設定されたIPアドレスが関連する第1のドメイン名を有している、プログラムコードと、
該第1の群における第1の設定されていないIPアドレスを決定するためのプログラムコードと、
該第1のドメイン名を該第1の設定されたIPアドレスから該第1の設定されていないIPアドレスまでのIPアドレスのセットに関連させるためのプログラムコードと
を備える、コンピュータ可読媒体。
(項目10)
前記IPアドレスのセットにおける各IPアドレスに対して前記関連するドメイン名を格納するためのプログラムコードをさらに備える、項目9に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目11)
前記第1の群を用いて決定されたルートにおける連続IPアドレスの第2の群を識別するためのプログラムコードと、
前記第1のドメイン名を該第2の群における全てのまたは複数のIPアドレスに関連させるためのプログラムコードと
をさらに備える、項目9に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目12)
前記第2の群における各IPアドレスに対して前記関連するドメイン名を格納するためのプログラムコードをさらに備える、項目11に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目13)
前記第1の群および第2の群が/24群である、項目11に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目14)
前記ルートが自律システムルーティングテーブルから決定される、項目11に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目15)
前記第1の設定されていないIPアドレスが前記第1の群における最終アドレスである、項目9に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目16)
前記第1に設定されていないIPアドレスが第2の設定されたIPアドレスの前の最終アドレスである、項目9に記載のコンピュータ可読媒体。
(項目17)
IPアドレスのための逆DNSエントリを決定する方法であって、
自律システムルーティングテーブルからのルートを決定することと、
該ルートにおける連続IPアドレスの第1の群を識別することと、
該第1の群における第1の設定されたIPアドレスを決定することであって、該第1の設定されたIPアドレスが関連する第1のドメイン名を有している、ことと、
該第1の群における第1の設定されていないIPアドレスを決定することと、
該第1のドメイン名を該第1の設定されたIPアドレスから該第1の設定されていないIPアドレスまでのIPアドレスのセットに関連させることと、
該ルートにおける連続IPアドレスの第2の群を識別することと、
該第1のドメイン名を該第2の群における全てのまたは複数のIPアドレスに関連させることと
を包含する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態が動作し得る例示的環境を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態において、IPアドレスに対して逆DNSエントリを決定する方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書の一部に組み入れられ、かつその一部を形成する添付の図面は、本発明の好ましい実施形態を示し、説明とともに本発明の原理を開示する。
【0011】
ここで図面を参照すると、同様の参照番号は、図面を通して同じ要素を示す。図1は、本発明の一実施形態のインプリメンテーションのための例示的な環境を示すブロック図である。図1に示されるシステム100は、ネットワーク104を介して自律システム120a〜120nと通信するサーバデバイス102を含む。ここで示されているネットワーク104はインターネットを含む。
【0012】
インターネット104は、自律システム120a〜120nを含み得るか、またはそれと接続され得る。自律システム(AS)は、IPアドレスおよびIP可能デバイスの集まり、ならびに単一の管理ドメインの下での通信リンクである。特定のASは、一群の連続したIPアドレスが割り当てられ得、AS内の各ホストは、IPアドレスを割り当てられ得る。例えば、単一のASは、128.66.64.0から128.66.64.255のIPアドレスを有し得、各IPアドレスはホストに対応する。一実施形態において、AS120aは、/24ネットワークであり、254のホストを有し得、それぞれが対応のIPアドレスを有する。
【0013】
情報が正確な宛先にルートされることを確認するために、各ASは、インターネット上のAS間におけるルーティング情報を含むルーティングテーブル122a〜122nを含み得る。ルーティングテーブルは、どのルータおよびASが一群のIPアドレスを担っているかを示し得る。AS120a〜120nは、Border Gateway Protocol(BGP)である外部ゲートウェイプロトコルを用い得、効果的な、ループのないルートが確立され得るために、ルーティング情報を共有する。
【0014】
図1に示されるサーバデバイス102は、逆DNSエンジンアプリケーションプログラムまたは逆DNSエンジンを実行するサーバを含む。サーバデバイス102は、コンピュータ可読メモリ112に結合されるプロセッサ110を含む。プロセッサ110はメモリ112に保存されるコンピュータ実行可能なプログラム命令を実行する。そのようなプロセッサ110は、マイクロプロセッサ、ASIC、および状態機械を含み得る。プロセッサ110は、えば、カリフォルニア州、Santa ClaraのIntel Corporationおよびイリノイ州、SchaumburgのMotorolaによるプロセッサなどの、多数のコンピュータプロセッサのうちの任意であり得る。そのようなプロセッサは、例えば、コンピュータ可読媒体などの媒体を含むか、またはそれと通信し得、そのようなコンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行される場合、本明細書において記載されるステップをプロセッサが実行する命令を保存する。コンピュータ可読媒体の実施形態は、電気、光学、磁気または他の格納媒体、あるいは、コンピュータ可読命令を有する、サーバ102のプロセッサ110などのプロセッサを提供することが可能な送信デバイスを含み得るが、それらに限定されない。適切な媒体の一つの例は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、設定された(configured)プロセッサ、全ての光学系媒体、全ての磁気テープ、または他の磁気媒体、あるいは、コンピュータのプロセッサが命令を読み出すことが可能である任意の他の媒体を含み得るがそれらに限定されない。また、コンピュータ可読媒体の様々な他の媒体は、コンピュータに命令を送信または運び得、ならびに、ルータ、プライベートネットワーク、パブリックネットワーク、あるいは他の送信デバイスまたはチャネル、有線および無線の両方の形態を含み得る。命令は、例えば、C、C++、C#、Visual Basic、Java(登録商標)、Python、Perl、およびJava(登録商標)Scriptなどを含む、任意のコンピュータプログラミング言語からのコードを含み得る。
【0015】
単一のコンピュータシステムとして記載されたサーバデバイス102は、コンピュータプロセッサのネットワークとしてインプリメントされ得る。サーバデバイス102の例は、サーバ、メインフレームコンピュータ、ネットワークコンピュータ、プロセッサベースデバイス、および同様のタイプのシステムおよびデバイスである。別の実施形態において、サーバデバイス102はクライアントデバイスである。クライアントデバイスの例はパーソナルコンピュータ、デジタルアシスタント、PDA、セルラーフォン、携帯電話、スマートフォン、ページャ、デジタルタブレット、ラップトップ、インターネット周辺機器、および他のプロセッサベースのデバイスである。
【0016】
メモリ112は、逆DNSエンジン114としても知られる逆DNSエンジンアプリケーションプログラムを含む。逆DNSエンジン114は、IPアドレスの識別された群に対するドメイン名を決定する。逆DNSエンジン114は、一致したBGPルーティングアナウンスなどの、ASルーティングテーブルからの未知の逆DNSエントリを用いて、例えば、/24群などの連続したIPアドレスの群を識別することが可能である。一実施形態において、逆DNSエンジン114は、同一のルートにおける設定された逆DNSエントリを使用することによって、その群内におけるIPアドレスに対する、まだ設定されていない逆DNSエントリを決定する。IPアドレスに対する設定されたエントリは、IPアドレスに関連されるドメイン名を含む。逆DNSエンジン114は、/24群などの群内における、設定された逆DNSエントリを使用することができ、関連されたドメイン名を伝搬して/24群における、まだ設定されていないIPアドレスに対するエントリを補充する。逆DNSエンジン114は、周囲の/24群に対して、まだ設定されていないIPアドレスに対するエントリを、ルートの境界にまで補充し続けることができる。設定されている逆DNSエントリを用いない/24群に対しては、逆DNSエンジン114は、同様のBGPによってパブリッシュされたルートに常住する周囲の/24群から、これらの、設定されていないエントリを補充することができる。
【0017】
サーバデバイス102は、また、逆DNSデータベース116に示される例において、逆DNS格納要素などの他の格納要素に対するアクセスを提供する。逆DNSデータベース116は、設定された逆DNSエントリを保存するために用いられ得る。データ格納要素は、アレイ、ハッシュテーブル、リスト、およびペアを含むデータ(それらに限定されない)を格納する方法のうちの任意の一つか、またはそれらの組み合わせを含み得る。他の同様のタイプのデータ格納デバイスはサーバデバイス102によってアクセスされ得る。
【0018】
本発明は、図1に示される異なる構成を有するシステムを含み得ることに留意されるべきである。例えば、本発明に従った一部のシステムにおいて、サーバデバイス102は、物理サーバまたは論理サーバを含み得る。図1に示されるシステム100は、単に例示的なものであり、図2に示される例示的な方法を説明するために用いられる。
【0019】
図2は、例示的な方法200を示し、逆DNSエントリを決定するための方法を提供する。この例示的な方法は、本発明に従った方法を実行する様々な方法が存在するゆえ、例示の目的のために提供される。図2に示される方法200は実行され得るが、別の方法においては、様々なシステムのうちの任意によっても実行され得る。方法200は、例示のために以下に記載され、図1に示されるシステム100によって実行され、システム100の様々な要素は、図2の例示的な方法を説明する場合に参照される。
【0020】
参照番号202において、方法200は開始される。参照番号204において、逆DNSエンジン114は、未知の、または設定されていない逆DNSエントリを含むルートを決定する。逆DNSエンジン114は、例えばAS120aにおけるルーティングテーブル122aなどのASルーティングテーブルから、BGPルーティングアナウンスを介して、このルートを決定することができる。そのルートは、複数のIPアドレス群を含み得る。一実施形態において、各群は/24群である。
【0021】
参照番号206において、ルートにおける連続したIPアドレスの群は、逆DNSエンジン114によって識別される。逆DNSエンジン114は、その群における、設定されたIPアドレスの数に基づいて群を識別することができる。設定されたIPアドレスは、関連されたドメイン名を含む、対応する逆DNSエントリを有するIPアドレスであり得る。設定されてないIPアドレスは、対応していない逆DNSエントリ、あるいは、関連されていないドメイン名または不正確に関連されたドメイン名を含む、対応する逆DNSエントリを有するIPアドレスであり得る。
【0022】
参照番号208において、逆DNSエンジン114は、参照番号206において識別された群に対して使用するための、設定されたIPアドレスを決定する。その識別された群は、一つ以上の設定されたIPアドレスを含み、その逆DNSエンジン114は、群の開始(すなわち、最も低いIPアドレス)に最も近いIPアドレスに対応する、設定されたエントリを決定および使用することができる。識別された群は、設定されたIPアドレスを含まない場合、その逆DNSエンジン114は、ルートにおける周囲の群から、設定されたIPアドレスを決定することができる。
【0023】
参照番号210において、逆DNSエンジン114は、群における終了IPアドレスを決定する。終了IPアドレスは、その群における最終のIPアドレスであり得、または、後に設定されるIPアドレスの前の、設定されてないIPアドレスであり得る。一実施形態において、後に設定されるIPアドレスは、参照番号208において決定された、設定されたIPアドレスとは異なる、関連されたドメイン名を有する。
【0024】
参照番号212において、逆DNSエンジン114は、参照番号208において決定された、設定されたIPアドレスに関連されたドメイン名を、識別された群におけるIPアドレスのセットに伝搬する。参照番号208において決定された、設定されたIPアドレスが、その識別された群内にある場合、そのドメイン名は、設定されたIPアドレスと終了IPアドレスとの間における識別された群内のIPアドレスのセットに伝搬される。設定されたIPアドレスがその群の開始位置にない場合、AS群のブロックの開始位置から、設定されたIPアドレスまでの全てのアドレスは、その設定されたIPアドレスに対するエントリを用いて識別される。
【0025】
第1の例において、識別された群は、128.66.64.0〜128.66.64.255のIPアドレスを有し、その設定されたIPアドレスは128.66.64.0であり、「me.com」の関連するドメイン名を有する。この第1の例において、128.66.64.128のIPアドレスが設定され、「you.com」という別の関連するドメイン名を有する。この例の終了IPアドレスは、したがって128.66.64.127である。ドメイン名の、me.comは、128.66.64.1〜128.66.64.127からのIPアドレスのセットにおける各IPアドレスに関連される。設定されたIPアドレスが、識別されたグループ内にない場合、ドメイン名は、開始IPアドレスと終了IPアドレスとの間における、識別された群内のIPアドレスのセットに伝搬される。第2の例において、識別された群は、128.66.64.0〜128.66.64.255のIPアドレスを有し、設定されたIPアドレスを含まない。開始アドレスは、それゆえ、126.66.64.0であり、終了アドレスは、128.66.64.255であり、IPアドレスのセットは、IPアドレスの群全体である。この第2の例において、ルートにおける隣接する群からの、識別された、設定されたIPアドレスは、「me.com」である、関連するドメイン名を有する。このドメイン名「me.com」は、群である、128.66.64.0〜128.66.64.255における各IPアドレスに関連される。
【0026】
128.66.64.6に対する第3の例において、「us.com」が、AS群である128.66.64.0〜128.66.128.255における唯一のエントリである場合、128.66.64.0〜128.66.128.255の全てのアドレスは、そのAS群のルーティングに基づいて、「us.com」を用いて補充される。
【0027】
参照番号214において、逆DNSエンジン114は、逆DNSデータベース116において、参照番号212からの、新しい設定されたIPアドレスを保存する。
【0028】
参照番号216において、逆DNSエンジン114は、終了IPアドレスが、識別された群における最終のIPアドレス(すなわち最も高い数のIPアドレス)であるかどうかを決定する。逆DNSエンジン114は、終了IPアドレスが、群内において最終IPアドレスではないと決定した場合、その逆DNSエンジン114は、ブロック208において、新しい、設定されたIPアドレスを決定し、本方法200は継続する。上述の第1の例において、終了IPアドレスが128.66.64.127である場合に、逆DNSエンジン114はブロック208に戻り、新しい、設定されたIPアドレスである128.66.64.128、およびそれに関連するドメイン名である、you.comを決定する。
【0029】
終了IPアドレスが群における最終IPアドレスであった場合、参照番号218において、逆DNSエンジン114は、ルートに残っている設定されていないIPアドレスを有するルートに残っている群があるか否かを決定する。逆DNSエンジン114が、ルートにおいて、設定されていないIPアドレスと残っている群があることを決定した場合、逆DNSエンジン114は、ルートにおけるIPアドレスの新しい群を識別し、かつブロック206に戻り、方法200は継続する。新しい群は、ルート可能スペースを順次に通り抜けることによって決定される。逆DNSエンジン114が、設定されていない逆DNSエントリを有するルートに群がないことを決定した場合、方法200は参照番号220にて終了する。
【0030】
本実施形態は、本発明の原理およびそれらの実用的なアプリケーションを説明するために選ばれかつ説明され、それによって、当業者が、熟考された特定使用に適した様々な修正を用いて本発明および様々な実施形態を使用することを可能にする。本明細書中に使用される第1および第2という単語は、単に、1つのIPアドレス、群またはドメイン名を他のIPアドレス、群またはドメイン名から区別するために使用される。第1および第2という単語は、明確に述べられない限り、時間における第1または第2、リストにおける第1または第2、もしくは他の順序を示すために使用されていない。例えば、特に明確に示されない限り、「第2」は、時間においてまたはリストにおいて「第1」の前にくる場合がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)プロセッサによって、非構成逆DNSエントリを含むルートを決定するステップと、
(b)前記プロセッサによって、前記ルートにおける連続インターネットプロトコル(IP)アドレスの群を識別するステップと、
(c)前記プロセッサによって、前記群における少なくとも1つのIPアドレスが構成されているかどうかを決定し、前記群における前記少なくとも1つのIPアドレスが構成されていることに応答して、前記群における最低のIPアドレスである構成されたIPアドレスに対応する構成されたエントリを利用するステップを実行するステップと、
(d)前記プロセッサによって、前記群における終了IPアドレスを決定するステップと、
(e)前記プロセッサによって、前記構成されたIPアドレスに関連付けられたドメイン名を前記群におけるIPアドレスの組に伝播するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
(f)前記プロセッサによって、前記群における前記終了IPアドレスが、前記群における最後のIPアドレスであるかどうかを決定し、前記終了IPアドレスが前記群における前記最後のIPアドレスであることに応答して、
(g)前記プロセッサによって、ルートにおけるIPアドレスの連続する群の異なる群が非構成IPアドレスを有するかどうかを決定するステップ
を実行すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記終了IPアドレスが前記群における前記最後のIPアドレスではないことに応答して、ステップ(a)〜(g)を繰り返す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記群における前記少なくとも1つのIPアドレスが構成されていないことに応答して、前記プロセッサによって、ルートにおけるIPアドレスの周囲の群から異なる構成されたIPアドレスを決定するステップを実行する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ステップ(d)〜(g)を繰り返すことをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記決定するステップは、前記プロセッサによって、ASルーティングテーブルからBPGルーティングアナウンスメントを受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記構成されたIPアドレスが、前記群における前記最低のIPアドレスではない場合に、前記プロセッサによって、前記構成されたIPアドレスに対する構成されたエントリを用いて、前記最低のIPアドレスから前記構成されたIPアドレスまでの前記群における全てのIPアドレスを識別する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システムであって、
コンピュータ実行可能なプログラム命令を含むメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を含み、
前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、
(a)非構成逆DNSエントリを含むルートを決定するステップと、
(b)前記ルートにおける連続インターネットプロトコル(IP)アドレスの群を識別するステップと、
(c)前記群における少なくとも1つのIPアドレスが構成されているかどうかを決定し、前記群における前記少なくとも1つのIPアドレスが構成されていることに応答して、前記群における最低のIPアドレスである構成されたIPアドレスに対応する構成されたエントリを利用するステップを実行するステップと、
(d)前記群における終了IPアドレスを決定するステップと、
(e)前記構成されたIPアドレスに関連付けられたドメイン名を前記群におけるIPアドレスの組に伝播するステップと
を実行するように構成されている、システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、
(f)前記群における前記終了IPアドレスが、前記群における最後のIPアドレスであるかどうかを決定し、前記終了IPアドレスが前記群における前記最後のIPアドレスであることに応答して、
(g)ルートにおけるIPアドレスの連続する群の異なる群が非構成IPアドレスを有するかどうかを決定するステップ
を実行すること
を実行するようにさらに構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、前記終了IPアドレスが前記群における前記最後のIPアドレスではないことに応答して、ステップ(a)〜(g)を繰り返すようにさらに構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、前記群における前記少なくとも1つのIPアドレスが構成されていないことに応答して、ルートにおけるIPアドレスの周囲の群から異なる構成されたIPアドレスを決定するステップを実行するステップを実行するようにさらに構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、ステップ(d)〜(g)を繰り返すようにさらに構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ステップ(a)を実行するために、前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、ASルーティングテーブルからBPGルーティングアナウンスメントを受信するステップを実行するようにさらに構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記構成されたIPアドレスが、前記群における前記最低のIPアドレスではない場合に、前記プロセッサは、前記コンピュータ実行可能なプログラム命令によって、前記構成されたIPアドレスに対する構成されたエントリを用いて、前記最低のIPアドレスから前記構成されたIPアドレスまでの前記群における全てのIPアドレスを識別するステップを実行するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
コンピュータ実行可能なプログラム命令を有するコンピュータ読み取り可能な格納媒体であって、
非構成逆DNSエントリを含むルートを決定するための第1のコンピュータ実行可能なプログラム命令と、
前記ルートにおける連続インターネットプロトコル(IP)アドレスの群を識別するための第2のコンピュータ実行可能なプログラム命令と、
前記群における少なくとも1つのIPアドレスが構成されているかどうかを決定し、前記群における前記少なくとも1つのIPアドレスが構成されていることに応答して、前記群における最低のIPアドレスである構成されたIPアドレスに対応する構成されたエントリを利用するステップを実行するための第3のコンピュータ実行可能なプログラム命令と、
前記群における終了IPアドレスを決定するための第4のコンピュータ実行可能なプログラム命令と、
前記構成されたIPアドレスに関連付けられたドメイン名を前記群におけるIPアドレスの組に伝播するための第5のコンピュータ実行可能なプログラム命令と
を含む、コンピュータ読み取り可能な格納媒体。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−151867(P2011−151867A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−104773(P2011−104773)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【分割の表示】特願2007−531427(P2007−531427)の分割
【原出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(504359787)デジタル エンボイ, インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】