説明

透明ガラス基材及びこのような基材を製造するための方法

透明ガラス基材(1)は、その主平面(π)に対して浮彫りの複数の幾何学的パターン(5)によって形成される模様を備えた少なくとも一方の面(3)を有する。この模様により、基材を通る放射線の透過が、模様なしの同一の基材を通る放射線の透過よりも大きくなる。基材の面(3)はまた、空気の屈折率とガラスの屈折率の間の屈折率を有する反射防止層(7)を備えている。反射防止層(7)は面(3)側のガラス基材(1)のくり抜いた表面部分であり、この部分はシリカに基づく構造体と0.5〜50nmの特性寸法を有する空洞とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その主平面(general plane)に対して浮彫りの複数の幾何学的特徴を備えた少なくとも一方の面を含む透明ガラス基材に関する。本発明はまた、このような基材をモジュール(単位構成体)の前方基材として含む、モジュール上に入射する放射線、特には太陽放射線からのエネルギーを集めるためのモジュールに関する。さらに、本発明は、このような透明ガラス基材を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の意味では、放射線からのエネルギーを集めるためのモジュールは、特には太陽放射線からのエネルギーを電気エネルギーに変換することができる太陽光電池モジュールであってもよいし、又は太陽放射線からのエネルギーを熱伝導流体中に捕集される熱エネルギーに変換することができる太陽熱モジュールであってもよい。
【0003】
従来、太陽放射線からのエネルギーを集めるためのモジュールは、エネルギー変換素子、すなわち光電池モジュールの場合には1つ又は複数の光電池に機械的な保護を提供し、一方で、これらのエネルギー変換素子に対する太陽放射線の良好な透過を可能にする前方基材又はガラス機能を有する基材を含む。前方基材は、特にはサン−ゴバン グラス社により販売されている「DIAMANT」ガラス又は「ALBARINO」ガラスなどの酸化鉄含有量が非常に低い透明ガラス、好ましくはクリアガラス又はエクストラクリアガラスから構成することができる。
【0004】
エネルギー収集モジュールのエネルギー変換効率を向上させるための1つの方策は、空気と前方基材の界面においてモジュール上に入射する放射線が反射するのを制限することで前方基材の透過特性を改善することにある。この目的のために、主平面(general plane)に対して凹状又は凸状である浮彫りの複数の幾何学的特徴を、放射線がモジュール上に入射する側に位置するよう意図された基材の少なくとも前面に設けることによって当該基材の少なくとも前面を模様付けすることが知られている。本発明の意味では、模様付けされる面の主平面とは、浮彫りの特徴部分を形成しないこの面の点を含む平面であるか、又は連続的な特徴の場合には浮彫りの特徴間の接合部分の点を含む平面である。基材は、その透過特性を効果的に改善することを目的として、有利には勾配のある模様、特には模様を構成する浮彫りの特徴の厚さとこれらの特徴の幅の比率として定義される高いアスペクト比、特には0.1超のアスペクト比を有する模様を備えている。浮彫りの特徴は、角錐又は円錐であってもよいし、あるいは溝やリブなどの好適な長手方向を有する特徴であってもよい。しかしながら、このような模様付けされた前方基材を組み込んだモジュールの効率は依然として限定的である。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、これらの欠点を、より具体的には透明基材であって、それが放射線、特には太陽放射線からのエネルギーを集めるためのモジュールにおいて前方基材として組み込まれる場合に、モジュールのエネルギー変換素子に対して基材に入射する放射線の最適な透過特性を有し、したがって先行技術のモジュールと比べてこのモジュールの効率の改善を可能とし、一方で好ましくは簡単でありかつ容易に産業化できる製造方法を有する透明ガラス基材を提案することによって解決することを意図するものである。
【0006】
この目的のために、本発明の1つの主題は、その主平面(general plane)に対して浮彫りの複数の幾何学的特徴によって形成される模様を備えた少なくとも一方の面を含む透明ガラス基材であり、この模様によって、基材を通って基材と接触している下の素子の方へと進む放射線の透過が、模様がない点においてのみ異なる同一の基材を通る放射線によって得られる透過よりも大きくなるようにされた透明ガラス基材であって、基材の前記面はまた、空気の屈折率とガラスの屈折率の間の屈折率を有する反射防止層を備え、反射防止層は前記面側のガラス基材のエッチングされた表面部分であり、この部分はシリカに基づく構造体と0.5nm〜50nmの特性寸法を有する空隙とを含むことを特徴とする透明ガラス基材である。
【0007】
本発明の意味では、透明ガラス基材は、少なくとも太陽スペクトルの特定の波長範囲において、特には基材が組み込まれるよう意図されたモジュールのエネルギー変換素子のための使用の波長範囲において透明な基材である。例として、多結晶シリコンに基づく光電池を含む光電池モジュールの場合には、基材は有利には400nm〜1200nmの波長範囲において透明である。さらに、本発明の意味では、「層」という用語は、基材の表面層、すなわち基材に追加された層ではなく基材の一部をなす基材のエッチングされた又は「スケルトン化された」層を意味する。
【0008】
本発明の基材の他の有利な特徴によれば、
・浮彫りの各特徴について、この特徴の厚さ/幅の比は0.1以上、好ましくは0.25以上である。
・600nmでの反射防止層の屈折率は1.3未満、好ましくはおよそ1.22〜1.23である。
・浮彫りの各特徴の厚さは10μm超、好ましくは100μm超である。
・反射防止層の厚さは30nm〜1μm、好ましくは80nm〜200nmである。
・浮彫りの特徴は基材の面に不規則に分布されている。
・浮彫りの特徴は連続している。
・浮彫りの特徴はゼロでない頂点半角を有する角錐又は円錐である。
・浮彫りの各特徴の底面は5mm以下の直径を有する円に内接している。
・浮彫りの特徴は溝又はリブである。
・浮彫りの特徴のいずれの頂点半角も70°未満、好ましくはおよそ25°〜50°である。
・反射防止層は、シリカで過飽和した酸性溶液を用いて処理された前記面側のガラス基材の表面部分である。
・反射防止層は、シリカの飽和点よりもおよそ0〜3mmol/L高い割合においてシリカで過飽和したフルオロケイ酸溶液を用いて処理された前記面側のガラス基材の表面部分である。
【0009】
本発明の別の主題は、モジュール上に入射する放射線、特には太陽放射線からのエネルギーを集めるためのモジュールであって、上述の基材をモジュールの前方基材として含み、浮彫りの特徴及び反射防止層を備えた基材の面がモジュールの前面であるモジュールである。
【0010】
本発明の別の主題は、透明ガラス基材を製造するための方法であって、
透明ガラス板の少なくとも一方の面上に、この面の主平面に対して浮彫りの複数の幾何学的特徴を含む模様を形成する工程であって、この模様によって、板を通って板と接触している下の素子の方へと進む放射線の透過が、模様がない点においてのみ異なる同一の板によって得られる透過よりも大きくなるようにされる工程、及び
ガラス板を少なくとも浮彫りの特徴を含む面側において、シリカで過飽和した酸性溶液中に浸漬させる工程
の連続する工程を含む方法である。
【0011】
有利には、前記面上の浮彫りの特徴はガラス板の圧延によって形成される。
【0012】
さらに、ガラス板が浸漬される溶液は、有利にはシリカの飽和点よりもおよそ0〜3mmol/L高い割合においてシリカで過飽和したフルオロケイ酸溶液である。
【0013】
本発明の特徴及び利点は、単に例として与えられる本発明による基材及びモジュールの1つの実施態様に関する以下の記載において及び図面を参照して明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による基材の斜視図である。
【図2】図1の基材を製造するための方法の第1の工程の概略図である。
【図3】図1の基材を製造するための方法の第2の工程の概略図である。
【図4】図1の基材を前方基材として含む本発明による光電池モジュールの部分概略断面図である。
【図5】図1の基材と同じ厚さ及び同じガラスマトリクスを有するが反射防止層がない模様付けされた前方基材を含む先行技術の光電池モジュールに関する図4と同様の断面図である。
【図6】図1の基材と同じ厚さ及び同じガラスマトリクスを有するが模様と反射防止層がない前方基材を含む先行技術の光電池モジュールに関する図4と同様の断面図である。
【図7】モジュール上の放射線入射角の関数としての、図4の光電池モジュールの効率及び図5の光電池モジュールの効率の、図6の光電池モジュールの効率に対する向上の実験曲線を示すグラフである。
【図8】モジュール上の放射線入射角の関数としての、図4の光電池モジュールの効率及び図5の光電池モジュールの効率の、図6の光電池モジュールの効率に対する向上の、図4〜6のモジュールの前方基材の表面構造を光学的にシミュレーションすることによって得られた曲線を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1に表される本発明による基材1は、角錐形の特徴5の集合体によって形成された凸状の模様をその一方の面3上に含む圧延されパターニングされたエクストラクリア透明ガラス板である。このようなガラスの例は、サン−ゴバン グラス社によって販売されている「ALBARINO P」ガラスである。基材1の模様は、基材1と同じガラス組成を有するが模様付けされていないガラス板に対して改善された放射線の透過特性を基材1に与えるように、特徴5の厚さe5と特徴5の幅l5の比として定義される高いアスペクト比を有する。図1に示される例では、基材1の面3は、2mmの辺と45°の頂点半角を持つ平行四辺形の底面を有する複数の連続する角錐形の特徴5を含む。各角錐形の特徴5の幅は、特徴5の底面が内接する最も小さい円の直径として定義される。各特徴5は面3の主平面πに対して突き出た1mmの厚さe5を有し、模様を有する基材の合計の厚さe1が4mmとなるようにされる。特徴5によって形成される模様のアスペクト比は0.5の値を有する。
【0016】
図1から明らかにわかるように、面3の角錐形の特徴5は波線Lに沿って整列している。本発明の意味では、特徴5の整列ラインLは、列の形で互いに隣接して位置した角錐形の特徴の連続的な同一の側面によって形成されたラインである。図1において示される実施態様では、各整列ラインLに沿った連続する角錐形の特徴5の側面の長手方向が段階的に修正されている。こうして、整列ラインLの一般的な又は全体的な方向に、個々の角錐形の特徴の側面の方向の変更が重ね合わされ、それによって整列ラインLの波形が作り出されている。国際公開第2006/134301号において説明されているように、面3上の角錐形の特徴5のこのような不規則な分布により、それぞれの個々の反射角に関する基材1上の反射の平均の絶対強度を低減し、反射方向と無反射方向の間の顕著な推移を回避することができる。結果として、基材1の外観はより均一になり、眩しさのリスクが最小限に抑えられる。
【0017】
有利には、面3の模様付けは、形成されるべき模様の逆の形状をその表面に有する金属ロールなどの中実物体を用いて、その表面を変形させることができる温度に加熱されたガラス板の平担な表面を圧延することによって実施される。所望の模様の形状に応じて、圧延により形成される特徴は必ずしも完全な幾何学的形状を有していない。特に、角錐形の特徴5の場合、各特徴の頂点及び縁部は、図4に概略的に示されるように丸みを帯びている。
【0018】
示されていない1つの変形態様によれば、本発明による基材の模様は、角錐形の特徴以外の特徴の集合体によって形成することができる。本発明による基材の特徴は、特には円錐形又は溝やリブタイプの細長い特徴であってもよい。基材の模様が角錐形又は円錐形の特徴によって形成される場合、これらの特徴は、有利には多角形の底面、特には三角形、正方形、長方形、平行四辺形、六角形又は八角形の底面を有する。
【0019】
好ましくは、特徴は連続している。特徴は、それらの表面の少なくとも一部において接触している場合に連続しているという。円錐は、それらの底面を構成する円が接触する場合に連続している。特徴が連続していることが好ましいのは、板の表面がより多く模様付けされ、放射線の透過がさらに改善されるからである。一部の特徴は、特徴間の完全な接合又は連続性を可能にしない。特に特徴が円錐である場合がそうであり、これは円錐の底面の円が接触する場合でさえ、特徴の一部ではない一定の表面領域が円の間に残るからである。「完全に連続する」という表現は、ある特徴の底面の外形がその隣接する特徴の外形の完全に一部であるという事実を意味すると解される。一部の特徴は完全に連続して、板の表面全体が少なくとも1つの特徴の一部を構成するようにしてもよい。特に、四角形又は六角形の底面を有する角錐は、それらが同一である場合には完全に連続することができる。
【0020】
基材1の模様付けされた面3はまた、約100nmの厚さe7と1.3未満、好ましくはおよそ1.22〜1.23の600nmにおける屈折率とを有する多孔質シリカの層である反射防止層7を含む。図4に概略的に示されるように、層7は、基材1と一体的な部分をなす面3側の基材1の表面部分である。層7は、シリカで過飽和したフルオロケイ酸H2SiF6溶液を用いて基材1の構成ガラスをエッチング又はスケルトン化処理することで得られる。したがって、反射防止層7は、シリカの骨格(スケルトン)とおよそ0.5nm〜50nmの平均の特性寸法を有する空隙(又は孔)とを含む面3側の基材1のガラス構造においてくり抜かれた多孔質の表面部分である。
【0021】
層7を備えた基材1の調製は、先に述べた一方の面3が模様付けされたガラス板2を、少なくともその模様付けされた面3側で上記の酸性溶液中に浸漬させることを伴う。実際には、エッチング処理は、上記の酸性溶液の浴を含む種々の一連の浴に模様付けされたガラス板2を通すことによって実施される。
【0022】
より具体的には、図2及び3の概略図で示される本発明による基材1を製造するための方法は、以下に記載されるとおりの工程を含む。
【0023】
まず第一に、先に記載した不規則な角錐形の模様が、エクストラクリア透明ガラスの板2の一方の面3上に形成される。例として、図2に示されるように、この模様は、特には板2の平担な表面を圧延し、その表面を変形させることができる温度にガラスを加熱し、そしてガラス板2上に刻み込むべき模様と相補的な角錐形の模様を周囲に有する金属ロール6を用いてこの表面を変形させることによって形成することができる。変形態様として、模様付けは、熱成形又は彫刻などの圧延以外の技術によって実施することもできる。
【0024】
任意選択で、模様付けが行われた後に、ガラス板2の化学強化又は熱強化を実施してもよい。特には、模様付けされた板2の後続するエッチング処理は、強化されたガラス又は強化していないガラスのいずれに対して行ってもよい。
【0025】
ガラス板2の模様付けと同時に、その前に又はその後に、シリカの飽和点よりも0〜3mmol/L高い割合においてシリカで過飽和したフルオロケイ酸H2SiF6の溶液が調製される。
【0026】
次いで、ガラス板2は、少なくともその模様付けされた面3の側で、シリカで過飽和したフルオロケイ酸の予め調製した溶液の浴中に浸漬される。酸性溶液はガラス板2上で作用して、模様付けされた面3の側に、シリカの網状組織とおよそ0.5nm〜50nmの特性寸法を有する網状組織の分子間の空隙とを含む反射防止層7であるくり抜かれた又は「スケルトン化された」層が作られる。層7の厚さe7は、シリカで過飽和したフルオロケイ酸の浴中のガラス板2の浸漬時間によって決定される。
【0027】
好ましくは、エッチング処理は、約25℃〜80℃のフルオロケイ酸溶液の温度で実施される。ガラス板2のエッチング処理速度は温度とともに大きくなる。可能なかぎり均一なエッチング済みの反射防止層7を得るために、フルオロケイ酸溶液を撹拌する手段を提供することも有利である。
【0028】
任意選択で、シリカで過飽和したフルオロケイ酸の浴中に浸漬させる前に、特には除染粉末を用いて及び/又は水酸化ナトリウム若しくはフッ化水素酸の浴などのシリカ用溶媒として作用するのに適した材料を含む予備清浄浴に浸漬させることよって、模様付けされたガラス板2を少なくともその模様付けされた面3上で洗浄してもよい。この前処理により、外気へのガラス板2の長時間の曝露に起因する模様付けされた面3上に存在しうる表面汚染物質を除去することが可能である。この予備清浄は、可能なかぎり均一なくり抜かれた反射防止層7の形成に寄与する。
【0029】
例としてそして図3に示されるように、反射防止層7の形成のための模様付けされたガラス板2の処理のための全体的な方法は、洗浄機12中での模様付けされた板2の洗浄後、模様付けされた板2を少なくとも6つの一連の浴に通すことを伴うことができる。図3に示されるように、これらの浴は、板2の予備清浄用の水酸化ナトリウム又はフッ化水素酸の浴B1、少なくとも2つのすすぎ浴B2及びB3、板2のエッチング処理用のシリカで過飽和したフルオロケイ酸の浴B4、次いで再び少なくとも2つのすすぎ浴B5及びB6を含む。例として、エッチング処理前後の板のすすぎは脱塩水中で実施してもよい。こうして得られた基材1は、次いで図3の右側に見える乾燥機14に通される。
【0030】
有利には、反射防止層7の形成のためのガラス板2の処理プロセスは、板2の先の模様付けプロセスと同様に完全に自動化される。このような自動化は、本発明による基材1の面3の表面特性の優れた品質及び優れた再現性を保証するものである。さらに、この自動化によって、本発明による基材1の連続的な製造プロセスを構築することが可能である。特には、模様付けプロセス及び反射防止層7を形成するための処理プロセスは、既存のガラス基材の製造ラインの最後に容易に組み込んで、反射防止層7の形成のための処理プロセスを模様付けプロセスのすぐ後に実施するようにすることができる。
【0031】
連続的な製造プロセスの範囲内で、シリカで過飽和したフルオロケイ酸の浴B4中のシリカ量は、エッチングされた反射防止層7の効果的な形成を保証するために、定期的に制御されそして調整されなければならない。実際、米国特許第2,490,662号明細書において説明されているように、表面層7の形成は、フルオロケイ酸溶液中に存在するこの溶液のシリカ飽和点を超えるシリカ量により左右される。特には、シリカで過飽和したフルオロケイ酸溶液が特定のガラスの表面を「スケルトン化する」能力は、溶液中に存在する余剰のシリカ量に関係する「溶液能(solution potency)」として知られる因子によって決定される。したがって、溶液能が過度に高い溶液は、ガラス板を構成するガラス層を均一に溶解させる傾向があり、一方で、溶液能が過度に低い溶液は、ガラス板の表面を攻撃することなくその上にシリカ膜を堆積させる傾向がある。
【0032】
ガラス板のエッチング処理のための適切な能力を有するシリカで過飽和したフルオロケイ酸溶液は、シリカの飽和点をおよそ0〜3mmol/L超えるシリカ余剰分を有し、正確な値は処理すべき板を構成するガラスの組成によって左右される。シリカで過飽和したフルオロケイ酸溶液の溶液能は、時間とともに増大する傾向がある。有利には、フルオロケイ酸溶液に対してホウ酸H3BO3を添加することにより溶液能を低下させることができる。結果として、例えば本発明による基材1の連続的な製造方法の範囲内で、エッチング処理のために意図されたシリカで過飽和したフルオロケイ酸の浴B4の溶液能の値の定期的な制御を構築し、そしてこの溶液能の値がその適切な値から外れるごとに浴B4にホウ酸を加えることによってこの値を調整することが容易である。
【0033】
前方基材として基材1を含む本発明による光電池モジュール10が図4において部分的かつ概略的に示される。この図に示されるように、模様5及び反射防止層7を備えた基材1の面3は放射線がモジュール10に入射する側にある。本実施態様では、前面3と反対側の基材1の面4は全体的に平坦で、反射防止層がなく、1つ又は複数の光電池9に対面して位置している。変形態様として、基材1の背面4は層7と同様にエッチングによってくり抜かれた反射防止層を含むことができ、面4上にこのような層が存在することは、1つ又は複数の電池9の前方電極又は任意選択の積層中間層によって形成される基材1の下にある層の構成材料がエッチングによりくり抜かれた層の空隙を満たしている限り、モジュール10の効率に対して全く影響を及ぼさない。
【0034】
電池上に入射する放射線からのエネルギーを電気エネルギーに確実に変換するのに適した電池又は各電池9の吸収剤層は、特には非晶質又は微晶質のシリコンに基づくか又はテルル化カドミウムに基づく薄膜であってもよい。この場合には、公知の方法で、薄膜電池又は各薄膜電池9は、基材1の面4から出発して、
電池の前方電極を形成する特に透明な導電性酸化物(TCO)に基づく導電性透明層、
吸収剤層、及び
電池の後方電極を形成する導電層
の連続的な積層を含む。
【0035】
実際には、電池又は各電池9は、モジュール10の前方基材1と後方基材(図示せず)の間に固定される。
【0036】
変形態様として、電池又は各電池9の吸収剤層は、任意選択でガリウム(CIGS吸収剤層)、アルミニウム又は硫黄が添加されたCIS吸収剤層として公知の、銅、インジウム及びセレンを含むカルコパイライト化合物の薄膜であってもよい。この場合には、薄膜電池又は各薄膜電池9は上記と同様の積層を含み、組み立てられたときのモジュール10に優れた結合を保証するために、電池9の前方電極と基材1の面4の間にポリマーの積層中間層(図示せず)が配置される。積層中間層は、特にはポリビニルブチラール(PVB)又はエチレンビニルアセテート(EVA)から構成することができる。
【0037】
さらに別の変形態様によれば、電池又は各電池9は、p−n接合を形成する多結晶又は単結晶のシリコンウェハから構成することができる。
【0038】
先行技術の光電池モジュール110と光電池モジュール210がそれぞれ図5及び6に示される。各モジュール110又は210は、本発明によるモジュール10と同様に、基材1の構成ガラスと同じ組成及び基材1と同じ厚さを有するエクストラクリアガラスで作られた前方基材101又は201であって、モジュール10の光電池と類似の1つ又は複数の光電池109又は209の上にある前方基材101又は201を含む。モジュール110の基材101は、基材1のものと類似の角錐形の模様105を備え、モジュール110上で放射線が入射する側にあるよう意図された前面103を含む。しかしながら、基材101は、前面103に反射防止層がない点で本発明による基材1とは異なる。モジュール210の基材201それ自体は、模様及び反射防止層がない基材である。
【0039】
図7及び8は、積分電流密度として表され、図7については実験的に決定されそして図8についてはシミュレーションによって決定されたモジュール上の放射線入射角の関数としての、モジュール210の効率に対するモジュール10の効率の向上ε10及びモジュール110の効率の向上ε110を示す。
【0040】
図7の実験データからわかるように、モジュール210の効率に対するモジュール110の効率の向上ε110は0°の入射角に関する3%と60°の入射角に関する5%の間であり、一方で、モジュール210の効率に対する本発明によるモジュール10の効率の向上ε10は0°の入射角に関する5%と60°の入射角に関する8%の間である。したがって、前方基材として本発明による基材1を含むモジュール10は、模様付けされているが反射防止層がない前方基材101を含む先行技術のモジュール110の効率の向上よりも少なくとも2%大きい効率の向上を有する。
【0041】
これらの実験データは、基材1、101及び201の表面構造の光学的なシミュレーションによって得られる図8に示した結果と一致している。
【0042】
このシミュレーションをセットアップするための前提は以下のとおりである。
・サン−ゴバン グラス社によって販売されるのと全く同一のガラス組成物「ALBARINO」から構成され、4mmの全く同一の厚さを有する基材1、101、201。
・標準的な太陽スペクトルに対応するモジュール10、110、210上の入射放射線のエネルギー分布。
・多結晶シリコンに基づく光電池を基準として考慮した、収集電子数と電池に到達した光子数の比に対応する入射放射線の波長の関数としての、光電池9、109、209の効率の評価。ただし、基材の模様付け及び基材上の反射防止層の存在による基材の透過特性の改善が基材上に入射する放射線の波長によって大きく左右されるのでない限り、他のタイプの光電池にこれらの結果を置き換えることができる。
【0043】
図8の曲線は、図7の実験結果、すなわちモジュール210の効率に対する本発明によるモジュール10の効率の向上ε10が、模様付けされているが反射防止層がない基材を有するモジュール110の効率の向上ε110よりも、0°の入射角については約2%そして60°の入射角については約3%の割合で大きいという事実を裏付けるものである。
【0044】
基材と接触している光電池9又は積層中間層などの下の素子の方への、模様付けされていない基材に対する模様付けされた基材を通る放射線の透過の向上の根本にある原理を分析すると、基材の前面の模様付けの効果と基材の前面に存在する反射防止層の効果とを組み合わせてこの基材の透過特性を改善できる理由が理論的に説明できる。
【0045】
模様付けされた基材の透過の向上の根本にある第1の原理は、基材の浮彫りの特徴上での多重反射による入射放射線の捕捉である。一方で図4又は5他方で図6の比較からわかるように、基材1、101上の低い入射角を有する入射線Eiについては、模様付けされた面3、103の浮彫りの特徴5、105上で多重反射が起こり、これによって放射線に基材の中に入るより多くの可能性Et1、Et2が提供され、結果として、基材201の平坦な面203と比較して、基材1、101の模様付けされた面3、103上における反射が減少することになる。これらの多重反射は、特徴5、105が連続しかつ勾配を有する場合、すなわち基材1、101の模様が高いアスペクト比を有する場合により大きくなる。
【0046】
しかしながら、模様付けされた面3、103の特徴5、105が完全には角錐形でなくむしろ丸みを帯びている場合、この多重反射の現象は面3、103のすべての領域では起こらない。とりわけ、模様5、105の頂部51、151と谷部52、152に対応する最端の領域では、図4及び5の左側にある矢印Er1及びEr'1によって示されるように、上記入射放射線の捕捉現象が起こり得ない。その結果、これらの最端の領域51、151及び52、152では、層7などの反射防止層が存在させることで、空気とガラスの界面における入射放射線の透過を増大させる。しかしながら、入射放射線の捕捉が起こる領域では反射防止層の効果はごくわずかなものであることから、反射防止層の効果は、平坦な基材と比べて、模様付けされた基材については低くなる。
【0047】
反射防止層7が入射角の小さい入射線の透過を増大させる効果を有する領域の面積は、基材1の合計面積のおよそ3分の2と評価され、これは、0°の入射角に関するモジュール10の効率の向上ε10(5%)と0°の入射角に関するモジュール110の効率の向上ε110(3%)との差(2%)が0°の入射角に関するモジュール110の効率の向上ε110(3%)のほぼ3分の2に等しいとする実験による結果とモデル化による結果の両方に一致するものである。
【0048】
さらに、基材1、101中に入った後、当該基材と、電池9、109の前方電極によって形成される下層又は任意選択の積層中間層との界面において反射された放射線は、特徴5、105の面上で反射によって捕捉され、結果として放射線のより多くの部分が基材を通って透過されることになる。したがって、反射における損失は、放射線のこの第2の捕捉によってさらに低減される。しかしながら、この第2の捕捉が全内部反射の現象に基づくものである限りは、対応する透過の向上は、基材の前面3、103における反射防止層の有無によって影響を受けない。
【0049】
模様付けされた基材に関する透過の向上の根本にある第2の原理は、90°に近い高い入射角を有する基材上の入射線Fiについて、放射線が特徴5、105の面上で平坦な表面上よりも低い入射角を有するという事実にある。例えば、45°の頂点半角を有する角錐形の特徴5、105では、たとえそれらが丸みを帯びているとしても、平坦な表面上に0〜90°の間で変動する入射角を有する入射線Fiは、−45°〜+45°の入射角で模様5、105の表面に当たる。高い入射角の範囲(90°に近い)は空気とガラスの界面における反射に有利に作用するため、0〜90°の入射角の範囲を−45°〜+45°の範囲で置換することで、それに伴って反射が相当に低減される。高い入射角に関するこの反射低減効果は、特徴5、105が勾配を有するために、すなわち基材1、101の模様が高いアスペクト比を有するためにより顕著となる。放射線の捕捉の現象は高い入射角を有する光線については生じないので、反射防止層7の存在はこれらの光線の透過を改善する上で1つの役割を果たす。実際、図4及び5の右側にある矢印Fr1及びFr'1で示されるように、高い入射角を有する光線は、ひとたび反射されると永久に失われる。
【0050】
基材の透過特性を最適化するために模様付けの効果と基材の前面に存在する反射防止層の効果を組み合わせることができるというこの理論的所見から、これらの効果は、模様を構成する特徴の丸みを帯びた形状を考慮しない場合に、一見して特に低い入射角については矛盾するか又は少なくとも相容れないと思われるが、本発明は一方の面上に模様とエッチング処理により形成される反射防止層とを組み合わせた基材を提供するものである。先の例からわかるように、このような基材は、前方基材として光電池モジュール内に組み込まれた場合には、先行技術のモジュールに比べてこのモジュールの効率を相当に改善する。
【0051】
本発明による基材の模様を構成する特徴5は、基材の面の主平面πに対する突出部分として又はくぼみとして10μm超、好ましくは100μm超、より好ましくは約1mmの厚さe5を有する。本発明による基材の反射防止層7それ自体は、30nm〜1μm、好ましくは80nm〜200nmの厚さe7を有する。
【0052】
本発明による基材の反射防止層を形成するためのエッチング処理の選択は、エッチング処理の特徴である基材を構成するガラス構造の酸による攻撃が、平坦なガラス表面と模様付けされた特に高度に模様付けされたガラス表面の両方で行われることから、特に有利である。結果として、本発明による基材を製造するための簡単で信頼性の高いしかも容易に自動化される方法が得られ、この方法は産業的な範囲において連続的に運転するのに容易に適合させることが可能である。
【0053】
さらに、模様と組み合わせられるエッチング処理により製造される反射防止層は、入射放射線の配向のかかわらず、すなわち入射放射線の広範囲の入射角について、基材上の入射放射線の改善された透過特性を本発明による基材に付与する。
【0054】
さらに、エッチング処理により製造される反射防止層は、本発明による基材の一体的な部分であるので、先行技術から公知の他のタイプの反射防止層とは異なり、それを基材の表面から除去することはできない。したがって、本発明による基材の反射防止層は優れた機械的強度、耐熱性及び化学的抵抗性、そして特には基材を太陽エネルギーを集めるためのモジュールに組み込む場合に有利である外部気候条件に対する優れた長期の抵抗性を有する。
【0055】
本発明は、記載されそして図示された例には限定されない。特には、先に記載したとおり、本発明による基材の模様は、角錐形の特徴以外の特徴の集合体、特に円錐形の特徴の集合体又は溝若しくはリブのタイプの細長い特徴の集合体によって形成してもよい。すべての場合において、本発明による基材の模様は十分深くかつ勾配のついたものである。特には、模様の浮彫りの特徴の外形がいかなるものであれ、各特徴の頂点半角は有利には70°未満、好ましくはおよそ25°〜50°であり、模様のアスペクト比すなわち各特徴の厚さ/幅の比は有利には0.1以上である。このような勾配のある模様は、基材に改善された放射線の透過特性を付与するのに適している。これらの特徴が角錐形又は円錐形である場合には、各特徴の幅は、特徴の底面が内接する最も小さい円の直径として定義される。特徴が溝又はリブタイプの細長い特徴である場合には、各特徴の幅は、特徴の長手方向に直交する特徴の横方向の寸法として定義される。
【0056】
本発明による基材の模様は凸状の模様ではなく凹状の模様であってもよく、この場合、浮彫りの特徴は、基材の模様付けされた面の主平面に対してくり抜かれている。さらに、本発明による基材の浮彫りの特徴は連続的又は非連続的である。基材の模様付けされた面上の特徴の不規則な分布は、有利であるとしても必須ではない。特には、サン−ゴバン グラス社により販売されている模様付けされたガラス「ALBARINO P」及び「ALBARINO G」は、エッチング処理を介した本発明による基材の製造に適している。
【0057】
さらに、本発明による基材は、「ALBARINO」ガラス以外の組成を有するエクストラクリア透明ガラス、例えばサン−ゴバン グラス社により販売されている「DIAMANT」ガラスなどのエクストラクリア透明フロートガラスから構成してもよい。
【0058】
さらに、先に記載したように、本発明によるガラス基材の模様は、例えば圧延、熱成形又は彫刻などの任意の適切なプロセスによって得ることができる。
【0059】
本発明による基材は、先に記載したものとは異なる全体厚さを有することができる。本発明の示されていない変形態様によれば、本発明による基材はまた、一方の面だけではなく両方の面上に模様及び/又はエッチングタイプの反射防止層を含むことができる。実際には、本発明による基材のエッチングタイプの反射防止層はガラス板を浴中に浸漬することにより形成されるので、一方の面だけではなく板全体を浴中に浸漬する方が容易な場合があり、結果として基材はその前面及び背面のそれぞれにエッチングタイプの反射防止層を含む。この場合、基材が光電池モジュールの前方基材として組み込まれると、モジュールの1つ又は複数の電池の前方電極又は積層中間層により形成される基材の下層を構成する材料は、基材の背面上に存在するエッチングタイプの反射防止層の空隙を満たし、結果として背面の反射防止層によってモジュール110の効率が変更されることはない。
【0060】
最後に、入射放射線の最適化された透過特性を有する本発明による基材は、放射線からエネルギーを集めるための任意のタイプのモジュールに組み込むことができ、太陽光電池モジュールは1つの有利な適用例に過ぎない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その主平面(π)に対して浮彫りの複数の幾何学的特徴(5)によって形成される模様を備えた少なくとも一方の面(3)を含む透明ガラス基材(1)であり、この模様によって、基材を通る放射線の透過が、同一であるが模様がない基材を通る放射線の透過よりも大きくなるようにされた透明ガラス基材(1)であって、前記面(3)はまた、空気の屈折率とガラスの屈折率の間の屈折率を有する反射防止層(7)を備え、反射防止層(7)は前記面(3)側のガラス基材(1)のエッチングされた表面部分であり、この部分はシリカに基づく構造体と0.5nm〜50nmの特性寸法を有する空隙とを含むことを特徴とする、透明ガラス基材(1)。
【請求項2】
浮彫りの各特徴(5)について、この特徴(5)の厚さ(e5)/幅(l5)の比が0.1以上、好ましくは0.25以上であることを特徴とする、請求項1に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項3】
600nmでの反射防止層(7)の屈折率が1.3未満、好ましくはおよそ1.22〜1.23であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項4】
浮彫りの各特徴(5)の厚さ(e5)が10μm超、好ましくは100μm超であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項5】
反射防止層(7)の厚さ(e7)が30nm〜1μm、好ましくは80nm〜200nmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項6】
浮彫りの特徴(5)が連続していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項7】
浮彫りの特徴(5)がゼロでない頂点半角を有する角錐又は円錐であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項8】
浮彫りの各特徴(5)の底面が5mm以下の直径を有する円に内接していることを特徴とする、請求項7に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項9】
浮彫りの特徴が溝又はリブであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項10】
浮彫りの特徴(5)のいずれの頂点半角も70°未満、好ましくはおよそ25°〜50°であることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項11】
反射防止層(7)が、シリカで過飽和した酸性溶液を用いて処理された前記面(3)側のガラス基材(1)の表面部分であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)。
【請求項12】
モジュール上に入射する放射線、特には太陽放射線からのエネルギーを集めるためのモジュール(10)であって、請求項1〜11のいずれか1項に記載の透明ガラス基材(1)をモジュール(10)の前方基材として含み、浮彫りの特徴(5)及び反射防止層(7)を備えた透明ガラス基材(1)の面(3)がモジュールの前面であることを特徴とする、モジュール(10)。
【請求項13】
透明ガラス基材(1)を製造するための方法であって、
透明ガラス板(2)の少なくとも一方の面(3)上に、この面(3)の主平面(π)に対して浮彫りの複数の幾何学的特徴(5)を含む模様を形成する工程であって、この模様によって、板を通る放射線の透過が、同一であるが模様がない板を通る放射線の透過よりも大きくなるようにされる工程、及び
ガラス板(2)を少なくとも浮彫りの特徴(5)を含む面(3)側において、シリカで過飽和した酸性溶液中に浸漬させる工程
の連続する工程を含む、方法。
【請求項14】
前記面(3)上の浮彫りの特徴(5)がガラス板(2)の圧延によって形成されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ガラス板(2)が浸漬される溶液が、シリカの飽和点よりもおよそ0〜3mmol/L高い割合においてシリカで過飽和したフルオロケイ酸溶液であることを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−515702(P2012−515702A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546913(P2011−546913)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【国際出願番号】PCT/FR2010/050097
【国際公開番号】WO2010/084290
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】