説明

通信システム、仲介端末、及び仲介プログラム

【課題】エージェント間通信において、動的に通信ポリシーを変更可能な通信システム、仲介端末、及び仲介プログラムを提供する。
【解決手段】通信システム1は、データベース装置2と、クライアント端末3と、データベース装置2とクライアント端末3との間の通信を仲介する仲介端末4とからなる。これらの各装置2〜4にはエージェントが搭載されている。クライアント端末3は、データベース装置2から得たい情報がある場合、仲介端末4に情報リクエスト出す。仲介端末4は、リクエストしてきた情報の情報の内容にふさわしいクライアント情報を提供するようにクライアント端末3に求め、適切な情報が得られた場合には、データベース装置2にリクエストを仲介して情報を得、クライアント端末3に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エージェント間で通信を行う通信システム、データベース装置とクライアント端末とを仲介する仲介端末及び仲介端末としてコンピュータを機能させるための仲介プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ネットワーク上に置かれたコンピュータに対して情報検索・収集等の要求を実行するため、エージェント技術が利用されている。エージェントは、いずれかの装置内で動作し所定の処理を実行するプログラム及び関連するデータで構成されている、自律的なソフトウェアである。また、エージェントのうち、移動エージェントと呼ばれるものは、相互に接続された装置間を移動可能であり、移動先において所定の動作を実行する。このようなエージェントを用いて情報を収集する場合には、エージェントによる通信が正当なものであることを認証する必要がある。このような認証手段としては、予めIDとパスワードを登録する方式が広く使用されている。また、パスワードの盗難や漏洩に対応するために、公開鍵方式を利用した認証方法も提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−173324号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の方法のようなIDとパスワードによる認証は、登録の際にどのレベルの情報を提供するかの通信ポリシーがユーザ毎に一律に決定され、その後柔軟に変更されることがない。このような方式は、同じユーザであっても収集する情報に応じてセキュリティのレベルを動的に設定したいという要求、また、煩雑な登録手続をせずに安全に情報を入手したいという要求に応えていないという問題がある。
【0004】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、エージェント間の通信(以下、「エージェント通信」という。)において、動的に通信ポリシーを変更可能な通信システム、仲介端末、及び仲介プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の通信システムは、データベース装置と、クライアント端末と、前記データベース装置と前記クライアント端末との間の通信を仲介する仲介端末とを備え、前記データベース装置、前記クライアント端末及び前記仲介端末のそれぞれに備えられたエージェントが通信を行う通信システムであって、前記クライアント端末は、前記データベース装置に対して所定の情報の提供を求める情報リクエストを前記仲介端末に対して送信する情報リクエスト送信手段と、前記仲介端末からの要求に応じてクライアント情報を送信するクライアント情報送信手段と、前記仲介端末から送信されたフォーマットに前記情報リクエストを適合させたフォーマット化リクエストを前記仲介端末に送信するフォーマット化リクエスト送信手段とを備え、前記仲介端末は、前記クライアント端末からの情報リクエストを受信する情報リクエスト受信手段と、前記情報リクエスト受信手段が受信した情報リクエストの内容を解析して、当該内容の情報リクエストについて前記クライアント端末が提供すべき情報であるクライアント情報を決定するクライアント情報決定手段と、前記クライアント情報決定手段により決定されたクライアント情報の提供を前記クライアント端末に要求するクライアント情報要求手段と、前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき接続を許可するか否かを判断する接続許可判断手段と、前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき、当該クライアント情報に対応する情報リクエスト用フォーマットを決定するフォーマット決定手段と、前記接続許可判断手段により接続が許可された場合に、前記フォーマット決定手段により決定されたフォーマットを前記クライアント端末に送信するフォーマット送信手段と、前記クライアント端末から前記フォーマット化リクエストを受信するフォーマット化リクエスト受信手段と、前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信したフォーマット化リクエストが前記フォーマットに適合している場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知する通知手段と、前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を前記クライアント端末に返信する提供情報送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の通信システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記仲介端末において、前記フォーマット送信手段は、当該仲介端末が有する移動エージェントである仲介側移動エージェントに前記フォーマットを格納して前記クライアント端末に送信し、前記クライアント端末において、前記フォーマット化リクエスト送信手段は、前記フォーマット化リクエストとして、当該クライアント端末が有する移動エージェントであるクライアント側移動エージェントを前記仲介側移動エージェントに格納して前記仲介端末に送信し、前記仲介端末は、さらに、前記フォーマット化リクエスト受信手段が、前記クライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントを受信し、前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を、前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信した前記クライアント側移動エージェントに格納する情報格納手段を備え、前記提供情報送信手段は、前記情報格納手段により提供情報が格納された前記クライアント側移動エージェントを前記クライアント端末に送信することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載の通信システムは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記仲介端末が、前記仲介側移動エージェントに格納されて送信された前記クライアント側エージェントが、前記クライアント端末から正当に送信されたものであるか否かを判断する正当性判断手段を備え、前記通知手段は、前記正当性判断手段により正当性有りとされた場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項4に記載の仲介端末は、データベース装置とクライアント端末とが行うエージェント間通信の仲介をする仲介端末であって、前記クライアント端末からの情報リクエストを受信する情報リクエスト受信手段と、前記情報リクエスト受信手段が受信した情報リクエストの内容を解析して、当該内容の情報リクエストについて前記クライアント端末が提供すべき情報であるクライアント情報を決定するクライアント情報決定手段と、前記クライアント情報決定手段により決定されたクライアント情報の提供を前記クライアント端末に要求するクライアント情報要求手段と、前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき接続を許可するか否かを判断する接続許可判断手段と、前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき、当該クライアント情報に対応する情報リクエスト用フォーマットを決定するフォーマット決定手段と、前記接続許可判断手段により接続が許可された場合に、前記フォーマット決定手段により決定されたフォーマットを前記クライアント端末に送信するフォーマット送信手段と、前記クライアント端末から前記フォーマット化リクエストを受信するフォーマット化リクエスト受信手段と、前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信したフォーマット化リクエストが前記フォーマットに適合している場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知する通知手段と、前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を前記クライアント端末に返信する提供情報送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項5に記載の仲介端末は、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記フォーマット送信手段が、当該仲介端末が有する移動エージェントである仲介側移動エージェントに前記フォーマットを格納して前記クライアント端末に送信し、前記フォーマット化リクエスト受信手段は、前記フォーマット化リクエストとして、前記クライアント端末が有する移動エージェントであるクライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントを、前記クライアント端末から受信し、前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を、前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信した前記クライアント側移動エージェントに格納する情報格納手段を備え、前記提供情報送信手段は、前記情報格納手段により提供情報が格納された前記クライアント側移動エージェントを前記クライアント端末に返信することを特徴とすることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項6に記載の仲介端末は、請求項5に記載の発明の構成に加え、前記仲介側移動エージェントに格納されて送信された前記クライアント側エージェントが、前記クライアント端末から正当に送信されたものであるか否かを判断する正当性判断手段を備え、前記通知手段は、前記正当性確認手段により正当性有りとされた場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項7に記載の仲介プログラムは、請求項4乃至6のいずれかに記載の発明の各種処理手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に記載の通信システムは、クライアント端末がデータベース装置から何らかの情報を得たい場合、まず仲介端末に情報リクエストを送信する。仲介端末は、その情報リクエストが適切なものであるかどうかを判断するために、クライアント端末にクライアント情報を要求する。クライアント情報が情報リクエストの内容にふさわしいものであれば、クライアント端末からの接続を許可し、情報リクエストを適合させるべきフォーマットをクライアント端末に送信する。クライアント端末は、情報リクエストをこのフォーマットに適合させた形に変換し、フォーマット化リクエストとして送信する。仲介端末は、フォーマット化リクエストが適当である場合に、データベース装置に通知して情報リクエストに対応する情報の提供を受け、クライアント端末に対してその提供情報を送信する。従って、あらかじめ定めたIDやパスワードによりクライアント端末からの接続の許可を行う場合に比べ、情報リクエストの内容に応じてクライアント情報を求めるため、情報リクエストのレベルに応じて接続許可の基準を柔軟に設定できる。また、必ず仲介端末を経由させるため、情報を保有するデータベース装置とクライアント端末とが直接接続しないので、セキュリティを高く保つことができる。さらに、接続を許可した場合でも、情報リクエストをフォーマットに沿って行うようにするため、セキュリティを高く保つことができる。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の通信システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、フォーマットを移動エージェントに格納し、仲介端末とクライアント端末間の情報のやりとりを移動エージェントを用いて行う。すなわち、まず、仲介端末からクライアント端末に、フォーマットを格納した仲介側移動エージェントが移動する。次に、仲介側移動エージェントにクライアント側移動エージェントが格納され、そのクライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントがクライアント端末から仲介端末に移動する。次に、仲介端末がデータベース装置から得た提供情報が、クライアント側移動エージェントに格納され、その提供情報を格納したクライアント側移動エージェントが仲介端末からクライアント端末に戻る。以上のように、移動エージェントを用いて情報のやりとりを行う、すなわち、必要な情報を本体に「持ち帰る」こととなるので、情報の安全性のチェックがしやすい利点がある。
【0014】
また、本発明の請求項3に記載の通信システムは、請求項2に記載の発明の構成に加え、移動エージェントの送信元を電子署名等の方法により正当性を確認するので、情報の提供についてさらに安全性を高めることができる。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載の仲介端末は、情報リクエストを受信したときに、その情報リクエストが適切なものであるかどうかを判断するために、クライアント端末にクライアント情報を要求する。クライアント情報が情報リクエストの内容にふさわしいものであれば、クライアント端末からの接続を許可し、情報リクエストを適合させるべきフォーマットをクライアント端末に送信する。クライアント端末がフォーマットに適合させたリクエストを送ってくれば、データベース装置に通知して情報リクエストに対応する情報の提供を受け、クライアント端末に対してその提供情報を送信する。従って、あらかじめ定めたIDやパスワードによりクライアント端末からの接続の許可を行う場合に比べ、情報リクエストの内容に応じてクライアント情報を求めるため、情報リクエストのレベルに応じて接続許可の基準を柔軟に設定できる。また、必ず仲介端末を経由させるため、情報を保有するデータベース装置とクライアント端末とが直接接続しないので、セキュリティを高く保つことができる。さらに、接続を許可した場合でも、情報リクエストをフォーマットに沿って行うようにするため、セキュリティを高く保つことができる。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の仲介端末は、請求項4に記載の発明の構成に加え、フォーマットを移動エージェントに格納し、仲介端末とクライアント端末間の情報のやりとりを移動エージェントを用いて行う。すなわち、まず、仲介端末からクライアント端末に、フォーマットを格納した仲介側移動エージェントが移動する。次に、仲介側移動エージェントにクライアント側移動エージェントが格納され、そのクライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントがクライアント端末から仲介端末に移動する。次に、仲介端末がデータベース装置から得た提供情報が、クライアント側移動エージェントに格納され、その提供情報を格納したクライアント側移動エージェントが仲介端末からクライアント端末に戻る。以上のように、移動エージェントを用いて情報のやりとりを行う、すなわち、必要な情報を本体に「持ち帰る」こととなるので、情報の安全性のチェックがしやすい利点がある。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載の仲介端末は、請求項5に記載の発明の構成に加え、移動エージェントの送信元を電子署名等の方法により正当性を確認するので、情報の提供についてさらに安全性を高めることができる。
【0018】
また、本発明の請求項7に記載の仲介プログラムは、コンピュータに実行させることにより、請求項4乃至6のいずれかに記載の発明の各種処理手段としての作用効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。まず、本発明を適用した実施の形態である通信システム1の概要について、図1を参照して説明する。図1は、通信システム1のシステム構成図である。
【0020】
本実施の形態の通信システムは、図1に示すように、各種のデータベースを備えたデータベース装置2と、データベース装置2から情報を得ようとするクライアント端末3と、データベース装置2とクライアント端末3との間の通信を仲介する仲介端末4とから構成されている。クライアント端末3は広域通信網(WAN)6に接続し、WAN6を介して仲介端末4と通信を行う。仲介端末4とデータベース装置2は、LAN5で接続されている。また、WAN6と仲介端末4との間には、ルータ等からなるゲートウェイ7が設けられている。尚、クライアント端末3は、多数存在するが、ここでは説明の便宜のため、1台のみ図示している。また、データベース装置2や仲介端末4も複数台であってもよい。
【0021】
データベース装置2、クライアント端末3,仲介端末4には、それぞれエージェントが搭載されており、これらのエージェントがユーザの逐次の入力を要せずに自律的に動作し、互いに協力しあって目的を達成する。本実施形態では、このようなエージェント間の通信を取り扱う。尚、ゲートウェイ7は、エージェント間通信用に設けられた専用のデバイスである。通常の通信用ゲートウェイとは別のデバイスを用意することにより、通信路を分けることができ、仲介端末4及びデータベース装置2が属するLAN5の負荷を減らすことができる。
【0022】
次に、図2〜図4を参照して、データベース装置2、クライアント端末3、及び仲介端末4の構成について説明する。図2は、データベース装置2の電気的構成を示すブロック図である。図3は、クライアント端末3の電気的構成を示すブロック図である。図4は、仲介端末4の電気的構成を示すブロック図である。
【0023】
データベース装置2は、所謂パーソナルコンピュータであり、汎用型の装置である。図2に示すように、データベース装置2には、データベース装置2の制御を司るCPU210が設けられている。そして、CPU210には、BIOS等を記憶したROM211と、各種のデータを一時的に記憶するRAM212と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス214とが接続されている。I/Oインタフェイス214には、ハードディスク装置230が接続され、そのハードディスク装置230には、各種データベースの一例として、製品情報データベース231,企業内情報データベース232が記憶されているものとする。また、ハードディスク装置230には、エージェントプログラムやその他の各種制御プログラムを記憶したプログラム記憶エリア233と、その他の情報記憶エリア234とが少なくとも設けられている。
【0024】
また、I/Oインタフェイス214には、マウス221と、ディスプレイ222を制御するビデオコントローラ216と、キーボード223を制御するキーコントローラ217とが接続され、ビデオコントローラ216にはディスプレイ222が、キーコントローラ217にはキーボード223が接続されている。さらに、I/Oインタフェイス214には通信装置215が接続され、この通信装置215からLAN5を経由して仲介端末4と通信が行われる。
【0025】
クライアント端末3は、所謂パーソナルコンピュータであり、汎用型の装置である。図3に示すように、クライアント端末3には、クライアント端末3の制御を司るCPU310が設けられている。そして、CPU310には、BIOS等を記憶したROM311と、各種のデータを一時的に記憶するRAM312と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス314とが接続されている。I/Oインタフェイス314には、ハードディスク装置330が接続され、エージェントプログラムやその他の各種制御プログラムを記憶したプログラム記憶エリア331と、その他の情報記憶エリア332とが少なくとも設けられている。
【0026】
また、I/Oインタフェイス314には、マウス321と、ディスプレイ322を制御するビデオコントローラ316と、キーボード323を制御するキーコントローラ317とが接続され、ビデオコントローラ316にはディスプレイ322が、キーコントローラ317にはキーボード323が接続されている。さらに、I/Oインタフェイス314には通信装置315が接続され、この通信装置315からWAN6を経由して仲介端末4と通信が行われる。
【0027】
仲介端末4は、所謂パーソナルコンピュータであり、汎用型の装置である。図4に示すように、仲介端末4には、仲介端末4の制御を司るCPU410が設けられている。そして、CPU410には、BIOS等を記憶したROM411と、各種のデータを一時的に記憶するRAM412と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス414とが接続されている。I/Oインタフェイス414には、ハードディスク装置430が接続され、そのハードディスク装置430には、情報リクエストを送信してきたクライアント端末3に要求する情報を、情報リクエストの内容に対応させて記憶させておく要求情報記憶エリア431,クライアント端末3から得られたクライアント情報に応じてフォーマットを格納してクライアント端末3に送信する移動エージェントを予め記憶させておく移動エージェント記憶エリア432が記憶されている。また、ハードディスク装置430には、エージェントプログラムやその他の各種制御プログラムを記憶したプログラム記憶エリア433と、その他の情報記憶エリア434とが少なくとも設けられている。
【0028】
また、I/Oインタフェイス414には、マウス421と、ディスプレイ422を制御するビデオコントローラ416と、キーボード423を制御するキーコントローラ417とが接続され、ビデオコントローラ416にはディスプレイ422が、キーコントローラ417にはキーボード423が接続されている。さらに、I/Oインタフェイス414には通信装置415が接続され、この通信装置415からLAN5を経由してデータベース装置2との通信が、ゲートウェイ7を介してWAN6を経由してクライアント端末3との通信が行われる。
【0029】
次に、データベース装置2のプログラム記憶エリア233,クライアント端末3のプログラム記憶エリア331、仲介端末4のプログラム記憶エリア433に記憶されているエージェント10の構成について、図5を参照して説明する。図5は、エージェント10の構成を示す模式図である。
【0030】
図5に示すように、エージェント10は、エージェントプログラム本体11と、他のエージェントと通信を行うための通信用プログラム12と、発信者の正当性を確認するための鍵を管理する鍵管理プログラム13と、エージェントプログラム本体11が取り扱う対象であるオブジェクトが格納されるオブジェクト領域14と、データを格納するデータ格納領域15とから構成されている。データ格納領域15には、他のエージェント10も格納することができる。
【0031】
尚、データベース装置2、クライアント端末3、仲介端末4に記憶され、本実施形態の処理を実行するエージェント10は、以上のような構成をしているが、クライアント端末3のエージェント10や仲介端末4のエージェント10によって呼び出されるクライアント側移動エージェントや仲介側移動エージェントの構成も以上説明したエージェント10と同様である。
【0032】
次に、以上のように構成された通信システム1の動作について、クライアント端末3、仲介端末4、データベース装置2のそれぞれにおける処理を、図6〜図8を参照して説明する。図6は、クライアント端末3のエージェント10が実行する処理(クライアント端末処理)の流れを示すフローチャートである。図7は、仲介端末4のエージェント10が実行する処理(仲介端末処理)の流れを示すフローチャートである。図8は、データベース装置2のエージェント10が実行する処理(データベース装置処理)の流れを示すフローチャートである。
【0033】
まず、図6を参照して、クライアント端末3のエージェント10が実行する処理について説明する。クライアント端末処理は、クライアント端末3のユーザがデータベース装置2から情報を得たい場合にその情報の内容を指定してエージェント10に指示を行うことにより開始される。まず、仲介端末4に対して情報リクエストを送信する(S1)。情報リクエストは、クライアント端末3のユーザが指定する、データベース装置2から何らかの情報提供を受けたい旨の依頼である。例えば、クライアント端末3のユーザが所有している製品のアップデート情報、企業の取引先であるクライアント端末3からの企業情報問い合わせ等、データベース装置2からのファイルのダウンロードが想定できる。ここで、提供を受けたい情報はデータベース装置2が所有しているが、クライアント端末3とデータベース装置2は直接の通信が行えないようになっているので、クライアント端末3は、必ず仲介端末4に対して情報リクエストを送信する。
【0034】
後述するように、情報リクエストを受信した仲介端末4では、その情報リクエストの内容を解析して、そのレベルにあったクライアント情報の提供を要求してくる。そこで、このようなクライアント情報の要求を受信したか否かを判断する(S5)。クライアント情報の要求を受信していなければ(S5:NO)、受信するまで待機する。クライアント情報要求を受信したら(S5:YES)、このクライアント情報要求に応答するか否かを判断する(S10)。クライアント情報の要求を満たすことが難しかったり、クライアント端末3が提供できない種類の情報であったり、何らかの理由で応答しない場合には(S10:NO)、何も処理をせずにそのまま処理を終了する。
【0035】
応答する場合には(S10:YES)、要求されたクライアント情報を送信する(S15)。ここで、クライアント情報としては、例えば、製品のアップデート情報をリクエストした場合には、その製品のシリアル番号やユーザID、企業内部の担当者とのアポイントメントや会議室予約をリクエストした場合には、クライアント端末3を有する会社の会社情報等が相当する。
【0036】
クライアント情報を受信した仲介端末4では、そのクライアント情報が、情報リクエストに回答するために十分であるかどうかを判断し、その判断結果からクライアント端末3の接続可否を通知してくるので、次に、仲介端末4から接続拒否の通知を受信したか否かを判断する(S20)。接続拒否であれば(S20:YES)、求めた情報リクエストに対する回答は得られないので、そのまま処理を終了する。
【0037】
接続拒否でなければ(S20:NO)、仲介端末4からエージェント10を受信する(S25)。尚、以下において、仲介端末4のエージェント10のうち、移動するものを「仲介側移動エージェント」という。次に、受信した仲介側移動エージェントが、正しく仲介端末4から送信されてきたものかどうかを判断する(S30)。この正当性判断は、周知の公開鍵暗号方式による電子署名を用いて行う。すなわち、仲介端末4が秘密鍵により仲介側移動エージェントを暗号化して送信してくるので、クライアント端末3では、受信した仲介側移動エージェントを仲介端末4の公開鍵を用いて復号することにより、途中改竄されていないことを確認する。
【0038】
仲介側移動エージェントが正当なものでない場合には(S30:NO)、接続を中止して(S45)、処理を終了する。仲介側移動エージェントの正当性が確認できた場合は(S30:YES)、仲介側移動エージェントのデータ格納領域15に、クライアント端末3のエージェント10(以下、クライアント端末3のエージェント10のうち、移動するものを「クライアント側移動エージェント」という。)を格納して、仲介側移動エージェントを仲介端末4に返信する(S35)。
【0039】
仲介端末4では、クライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントを受け取り、その正当性を確認した後、データベース装置2に通知して、リクエストされた情報を受け取り、クライアント側移動エージェントにその提供情報を格納して返信してくる。そこで、その提供情報が格納されたクライアント側移動エージェントを受信する(S40)。以上により、求めた情報が仲介端末4を介してデータベース装置2からクライアント端末3に提供されたので、クライアント端末3のエージェント10は、処理を終了する。
【0040】
次に、図7を参照して、仲介端末4のエージェント10が行う処理について説明する。クライアント端末3のエージェント10から、情報リクエストを受信すると、図7の処理が開始される。そして、受信した情報リクエストの内容を解析し、その内容の場合にクライアント端末3に要求するクライアント情報を、要求情報記憶エリア431から読み出す(S105)。情報リクエストの内容の解析は、解析用の辞書を用意し、情報リクエスト中に所定のキーワードが含まれるか等により行う。また、要求情報記憶エリア431には、要求すべきクライアント情報が情報リクエストの内容と対応させて記憶されている。
【0041】
次に、S105で読み出した要求事項に基づいて、クライアント端末3に対して情報を要求する(S110)。既に述べたように、クライアント端末3では、要求された内容のクライアント情報を送信してくるので(図6,S20)、そのようなクライアント情報が、S110で要求したものを満足しているかどうかを判断する(S115)。
【0042】
受信したクライアント情報が情報リクエストに対して適切なものでなければ(S115:NO)、依頼された情報はそのクライアント端末3には提供できないので、クライアント端末3に接続拒否を通知する(S120)。そして、仲介端末処理を終了する。
【0043】
受信したクライアント情報が情報リクエストに対して適切なものであれば(S115:YES)、次に、提供されたクライアント情報に基づいて、クライアント端末3から移動エージェントを受け取りに行く仲介側移動エージェントを移動エージェント記憶エリア432から読み出す(S125)。仲介側移動エージェントは、クライアント情報の種類に応じてあらかじめ用意され、移動エージェント記憶エリア432に記憶されている。
【0044】
そして、読み出した仲介側移動エージェントを、秘密鍵で暗号化した上で、クライアント端末3に送信する(S130)。既述のように、クライアント端末3は、仲介側移動エージェントを受け取り、その正当性が確認されると、自身の移動エージェントであるクライアント側移動エージェントを仲介側移動エージェントのデータ格納領域に格納し、仲介側移動エージェントを返信してくる(図6,S35)。そこで、このようにして返信された仲介側移動エージェントを受信する(S135)。
【0045】
続いて、仲介側移動エージェントに格納されているクライアント側移動エージェントが正しくクライアント端末3のものであるかどうか(正当性)を判断する(S140)。仲介側移動エージェントと同様に、クライアント側移動エージェントも公開鍵暗号方式により、クライアント端末3においてクライアント端末3の秘密鍵を用いて暗号化されている。そこで、このステップでは、クライアント側移動エージェントをクライアント端末3の公開鍵により復号して、途中改竄されていないことを確認する。
【0046】
クライアント側移動エージェントが正当なものでない場合には(S140:NO)、クライアント側移動エージェントを破棄し(S145)、クライアント端末3に接続拒否を通知して(S150)、仲介端末処理を終了する。
【0047】
クライアント側移動エージェントの正当性が確認できた場合は(S140:YES)、次に、そのクライアント側移動エージェントをいったん待避させる(S155)。そして、データベース装置2に対して、クライアント端末3からの情報リクエストの内容を通知する(S160)。
【0048】
後述のように、データベース装置2では、仲介端末4から情報リクエストの通知を受けると、回答するかどうかを判断した上で、データベースを検索して依頼された情報を送信してくる。そこで、次に、データベース装置2から回答があったか否かを判断する(S165)。
【0049】
データベース装置2から回答がない場合には(S165:NO)、情報リクエストで希望された情報の提供がないので、待避させていたクライアント側移動エージェントを破棄し(S145)、クライアント端末3に接続拒否を通知して(S150)、仲介端末処理を終了する。
【0050】
データベース装置2から回答が得られた場合には(S165:YES)、S155で待避させていたクライアント側移動エージェントのデータ格納領域15にデータベース装置2から送られてきた提供情報を格納し(S170)、そのクライアント側移動エージェントをクライアント端末3に返信する(S175)。以上により、適切なクライアント情報が得られた場合にクライアント端末3の情報リクエストをデータベース装置2に仲介して情報を提供することができたので、仲介端末4のエージェント10は、処理を終了する。
【0051】
次に、図8を参照して、データベース装置2のエージェント10が行う処理について説明する。仲介端末4から情報リクエストの通知を受信すると、図8の処理が開始される。既述のように、仲介端末4は、クライアント端末3から情報リクエストを受けると、その情報の内容にふさわしいクライアント情報を提供するように求め、適切な情報が得られた場合に、クライアント端末3が情報を持ち帰るための移動エージェントを受け入れて、データベース装置2に情報リクエストを通知してくる。
【0052】
そこで、通知を受けたデータベース装置2では、その情報リクエストに回答するか否かを判断する(S205)。情報リクエストにふさわしいクライアント端末3であるかどうかは既に仲介端末4で判断しているが、リクエストされている情報が提供できない性質のものである等、なんらかの理由で回答しないと判断した場合には(S205:NO)、仲介端末4に接続拒否を通知して(S210)、データベース装置処理を終了する。
【0053】
情報リクエストに回答すると判断した場合には(S205:YES)、リクエストされた情報に対応するデータを所有するデータベースを検索して探す(S215)。例えば、特定の製品情報やアップデート情報がリクエストされていれば、製品情報データベース231を検索する。そして、検索の結果得られた情報を仲介端末4に送信し(S220)、データベース装置処理を終了する。
【0054】
以上説明したように、本実施形態の通信システム1では、仲介端末4が、クライアント端末3から情報リクエストがあった場合、リクエストしてきた情報の情報の内容にふさわしいクライアント情報を提供するように求め、適切な情報が得られた場合には、データベース装置2にリクエストを仲介して情報を得、クライアント端末3に送信する。従って、データベース装置2では、クライアント端末3と直接接続することがないので、保有するデータベース内のデータを安全に保つことができる。また、クライアント端末3は、固定されたIDやパスワードによらなくても、今得たい情報に応じて自身の情報を提供することにより、その都度必要な情報の提供を受けることができる。さらに、提供される情報に応じて柔軟に接続の可否を設定できるので、IDやパスワードによる登録処理を省略することができ、安全性を高く保ちながら一律に登録をさせるよりも煩雑さを軽減することができる。また、情報の提供媒体として、移動エージェントを用いているので、その特質を生かし、データ格納領域に所望の情報を格納して持ち帰ることができ、情報のやりとりにともなうトラブルを防止しやすい。
【0055】
尚、従来からのIDとパスワードによるユーザ登録を併存させ、既存ユーザに対しては、IDやパスワードを要求し、登録のないユーザについて上記実施形態で説明したリクエスト内容に応じたクライアント情報の提供により、その都度接続の可否を判断するようにしてもよい。また、登録のないユーザは、登録をさせるか、クライアント情報の提供による情報提供のいずれかを選択可能にしてもよい。
【0056】
尚、上記実施形態において、図6のS1で情報リクエストを送信するCPU310が本発明の情報リクエスト送信手段に相当する。また、図6のS15でクライアント情報を送信するCPU310が本発明のクライアント情報送信手段に相当する。また、図6のS35で仲介側移動エージェントにクライアント側移動エージェントを格納して返信するCPU310が本発明のフォーマット化リクエスト送信手段に相当する。また、図7のS105で要求事項の読み出しを実行するCPU410が本発明のクライアント情報決定手段に相当する。また、図7のS110でクライアント情報を要求するCPU410が本発明のクライアント情報要求手段に相当する。また、図7のS115で提供されたクライアント情報が適当かどうかを判断するCPU410が本発明の接続許可判断手段に相当する。図7のS125でクライアント情報に対応する移動エージェントを読み出すCPU410が本発明のフォーマット決定手段に相当する。また、図130で仲介側移動エージェントを送信するCPU410が本発明のフォーマット送信手段に相当する。また、図7のS135でクライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントを受信するCPU410が本発明のフォーマット化リクエスト受信手段に相当する。また、図7のS160でデータベース装置2に情報リクエストを通知するCPU410が本発明の通知手段に相当する。また、図7のS175で提供情報を格納させたクライアント側移動エージェントを返信するCPU410が本発明の提供情報送信手段に相当する。また、図7のS170でクライアント側移動エージェントに提供情報を格納するCPU410が本発明の情報格納手段に相当する。また、図7のS140でクライアント側移動エージェントの正当性を判断するCPU410が本発明の正当性判断手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】通信システム1のシステム構成図である。
【図2】データベース装置2の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】クライアント端末3の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】仲介端末4の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】エージェント10の構成を示す模式図である。
【図6】クライアント端末3のメイン処理(クライアント端末処理)の流れを示すフローチャートである。
【図7】仲介端末4のメイン処理(仲介端末処理)の流れを示すフローチャートである。
【図8】データベース装置2のメイン処理(データベース装置処理)の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
1 通信システム
2 データベース装置
3 クライアント端末
4 仲介端末
5 LAN
6 WAN
7 ゲートウェイ
10 エージェント
11 エージェントプログラム本体
12 通信用プログラム
13 鍵管理プログラム
14 オブジェクト領域
15 データ格納領域
210 CPU
212 RAM
215 通信装置
230 ハードディスク装置
231 製品情報データベース
232 企業内情報データベース
233 プログラム記憶エリア
310 CPU
312 RAM
315 通信装置
330 ハードディスク装置
333 プログラム記憶エリア
410 CPU
412 RAM
415 通信装置
430 ハードディスク装置
431 要求情報記憶エリア
432 移動エージェント記憶エリア
433 プログラム記憶エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベース装置と、クライアント端末と、前記データベース装置と前記クライアント端末との間の通信を仲介する仲介端末とを備え、前記データベース装置、前記クライアント端末及び前記仲介端末のそれぞれに備えられたエージェントが通信を行う通信システムであって、
前記クライアント端末は、
前記データベース装置に対して所定の情報の提供を求める情報リクエストを前記仲介端末に対して送信する情報リクエスト送信手段と、
前記仲介端末からの要求に応じてクライアント情報を送信するクライアント情報送信手段と、
前記仲介端末から送信されたフォーマットに前記情報リクエストを適合させたフォーマット化リクエストを前記仲介端末に送信するフォーマット化リクエスト送信手段とを備え、
前記仲介端末は、
前記クライアント端末からの情報リクエストを受信する情報リクエスト受信手段と、
前記情報リクエスト受信手段が受信した情報リクエストの内容を解析して、当該内容の情報リクエストについて前記クライアント端末が提供すべき情報であるクライアント情報を決定するクライアント情報決定手段と、
前記クライアント情報決定手段により決定されたクライアント情報の提供を前記クライアント端末に要求するクライアント情報要求手段と、
前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき接続を許可するか否かを判断する接続許可判断手段と、
前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき、当該クライアント情報に対応する情報リクエスト用フォーマットを決定するフォーマット決定手段と、
前記接続許可判断手段により接続が許可された場合に、前記フォーマット決定手段により決定されたフォーマットを前記クライアント端末に送信するフォーマット送信手段と、
前記クライアント端末から前記フォーマット化リクエストを受信するフォーマット化リクエスト受信手段と、
前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信したフォーマット化リクエストが前記フォーマットに適合している場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知する通知手段と、
前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を前記クライアント端末に返信する提供情報送信手段とを備えたことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記仲介端末において、
前記フォーマット送信手段は、当該仲介端末が有する移動エージェントである仲介側移動エージェントに前記フォーマットを格納して前記クライアント端末に送信し、
前記クライアント端末において、
前記フォーマット化リクエスト送信手段は、前記フォーマット化リクエストとして、当該クライアント端末が有する移動エージェントであるクライアント側移動エージェントを前記仲介側移動エージェントに格納して前記仲介端末に送信し、
前記仲介端末は、さらに、
前記フォーマット化リクエスト受信手段が、前記クライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントを受信し、
前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を、前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信した前記クライアント側移動エージェントに格納する情報格納手段を備え、
前記提供情報送信手段は、前記情報格納手段により提供情報が格納された前記クライアント側移動エージェントを前記クライアント端末に送信することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記仲介端末は、
前記仲介側移動エージェントに格納されて送信された前記クライアント側エージェントが、前記クライアント端末から正当に送信されたものであるか否かを判断する正当性判断手段を備え、
前記通知手段は、前記正当性判断手段により正当性有りとされた場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知することを特徴とする請求項2記載の通信システム。
【請求項4】
データベース装置とクライアント端末とが行うエージェント間通信の仲介をする仲介端末であって、
前記クライアント端末からの情報リクエストを受信する情報リクエスト受信手段と、
前記情報リクエスト受信手段が受信した情報リクエストの内容を解析して、当該内容の情報リクエストについて前記クライアント端末が提供すべき情報であるクライアント情報を決定するクライアント情報決定手段と、
前記クライアント情報決定手段により決定されたクライアント情報の提供を前記クライアント端末に要求するクライアント情報要求手段と、
前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき接続を許可するか否かを判断する接続許可判断手段と、
前記クライアント端末から受信したクライアント情報に基づき、当該クライアント情報に対応する情報リクエスト用フォーマットを決定するフォーマット決定手段と、
前記接続許可判断手段により接続が許可された場合に、前記フォーマット決定手段により決定されたフォーマットを前記クライアント端末に送信するフォーマット送信手段と、
前記クライアント端末から前記フォーマット化リクエストを受信するフォーマット化リクエスト受信手段と、
前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信したフォーマット化リクエストが前記フォーマットに適合している場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知する通知手段と、
前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を前記クライアント端末に返信する提供情報送信手段とを備えたことを特徴とする仲介端末。
【請求項5】
前記フォーマット送信手段は、当該仲介端末が有する移動エージェントである仲介側移動エージェントに前記フォーマットを格納して前記クライアント端末に送信し、
前記フォーマット化リクエスト受信手段は、前記フォーマット化リクエストとして、前記クライアント端末が有する移動エージェントであるクライアント側移動エージェントを格納した仲介側移動エージェントを、前記クライアント端末から受信し、
前記通知手段による情報リクエストに対応して前記データベース装置から提供された提供情報を、前記フォーマット化リクエスト受信手段により受信した前記クライアント側移動エージェントに格納する情報格納手段を備え、
前記提供情報送信手段は、前記情報格納手段により提供情報が格納された前記クライアント側移動エージェントを前記クライアント端末に返信することを特徴とする請求項4に記載の仲介端末。
【請求項6】
前記仲介側移動エージェントに格納されて送信された前記クライアント側エージェントが、前記クライアント端末から正当に送信されたものであるか否かを判断する正当性判断手段を備え、
前記通知手段は、前記正当性確認手段により正当性有りとされた場合に、前記データベース装置に前記クライアント端末からの情報リクエストを通知することを特徴とする請求項5記載の仲介端末。
【請求項7】
請求項4乃至6のいずれかに記載の仲介端末の各種処理手段としてコンピュータを機能させるための仲介プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−90392(P2008−90392A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−267802(P2006−267802)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】