説明

通信システム、通信方法、および通信用の入出力デバイス

【課題】 簡単な操作で双方向の通信を実現することができるとともに、安価に、かつ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることができる通信システム、通信方法、および通信用の入出力デバイスを提供すること。
【解決手段】 サーバ20とネットワーク1で接続された端末装置50に入出力デバイス30を接続し、このデバイス30の押しボタン32を押すと、この操作がスイッチ33で検出され、1ビットのデータ部を有する上り情報がネットワーク1を介してサーバ20へ送信される。サーバ20では、上り情報を受信すると、提示用の共有情報が作成され、この共有情報の提示用の出力内容を示す情報をデータ部とした下り情報がネットワーク1を介して各デバイスに配信され、各デバイスで共有情報を提示するための出力が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバによる仲介処理でネットワークを介して通信を行うための通信システム、通信方法、および通信用の入出力デバイスに係り、例えば、遠隔地にいる複数の者の間で各自の操作する入出力デバイスを用いて簡単なコミュニケーションを行う場合等に利用できる。
【背景技術】
【0002】
従来より、情報端末や携帯端末を用いた遠隔地にいる者との通信は、電話による会話や電子メールといった言語的なコミュニケーションを中心として行われてきた。近年、これらに加え、TV電話やカメラ付携帯電話等での静止画や動画を用いた視覚的コミュニケーションが可能となってきており、ネットワークを介した通信によるコミュニケーションの高度化が進んでいる。
【0003】
一方、独居老人等の単身世帯が増加し、孤独死が社会問題化している。また、単身者が病気やケガ等で動けなくなることもある。そして、このような独居老人や単身者等の無事や元気か否か等を確認するためには、これらの者とのコミュニケーションは欠かせないものとなる。しかし、これらの遠隔地にいる者とのコミュニケーションは、上記のような電話による会話や電子メールといった言語的なコミュニケーションとしてもよいが、電話や電子メールで情報を交わすような話題は、毎日あるわけでもないので、電話をかける頻度や電子メールを送信する頻度は少なくなりがちであり、コミュニケーションが不十分になるおそれもある。従って、上述したように遠隔地間で行われるコミュニケーションの高度化の流れがある一方で、より簡単な操作で生存確認のための情報等の単純な情報を伝えることができるコミュニケーションシステムの必要性も存在する。
【0004】
このような簡単な操作で情報を伝えることができるコミュニケーションシステムとしては、例えば、ネットワークで接続された送信端末および受信端末を備え、送信端末に、人が触れたことを検出するタッチセンサを設け、受信端末に、タッチセンサが人の接触を検出したことを示す信号を含むパケットをネットワークを介して受信するパケット受信部と、その信号を少なくとも1回受信したことを通知するLEDや、その信号の受信数に応じた音楽曲を外部からの要求があったときに出力する出力部とを設けたコミュニケーションシステムがある(特許文献1参照)。このシステムでは、例えば、携帯電話機の外面に設けられたタッチセンサを触るだけで、すなわち携帯電話機に触るという日常的な動作を行うことで、送信側の状況を簡単に受信側に知らせることができ、話す程の用件でもない、あるいは電話するには時間帯が相応しくないという場合においても、簡単に相手方に状況を知らせることができる。
【0005】
また、簡単な操作で情報を伝えることができるコミュニケーションシステムとして、体温でメッセージを伝えてコミュニケーションの円滑化を図ったシステムがある(特許文献2参照)。このシステムでは、互いにパケット通信が可能なようにインターネットを介して接続された携帯電話機にそれぞれ接続装置を接続しておき、一方の携帯電話機に接続された接続装置が握り締められると、その接続装置に設けられた温度センサにより検出された温度が所定以上の温度になったときに、他方の携帯電話機にインターネットを介して通知データおよびユーザ名情報がパケットで送信されるとともに、一方の携帯電話機に接続された接続装置に設けられた赤色の発光部が点灯するようになっている。そして、他方の携帯電話機では、パケットを受信すると、他方の携帯電話機に接続された接続装置に設けられた赤色の発光部が点灯し、ここで、他方の携帯電話機に接続された接続装置が握り締められると、その接続装置に設けられた温度センサにより検出された温度が所定以上の温度になったときに、一方の携帯電話機にインターネットを介して通知データに応答する応答データおよびユーザ名情報がパケットで送信されるとともに、他方の携帯電話機に接続された接続装置に設けられた赤色の発光部が消灯して青色の発光部が点灯するようになっている。従って、接続装置を握り締めることにより、自らの体温で、恋愛感情等の簡単な情報を相手に伝えることができる。
【0006】
【特許文献1】特開2004−70744号公報(段落[0002]、[0011]〜[0013]、[0028]、[0050]、[0061]〜[0064]、[0077]、[0078]、図1、図11、図12、要約)
【特許文献2】特開2004−80653号公報(段落[0042]〜[0046]、[0099]〜[0117]、図1、図22)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した特許文献1に記載されたコミュニケーションシステムでは、送信側および受信側が固定されており、双方向の通信を行うことはできず、また、3者以上の間でのコミュニケーションを行うことはできない。なお、特許文献1に記載されたコミュニケーションシステムでは、受信端末にLED等の出力手段が設けられているが、送信端末にLED等の出力手段が設けられているわけではなく、送信端末から受信した情報を受信端末で出力するだけであり、送信端末に情報を戻して出力させるわけではない。このため、複数の者のうちのいずれの者も送信者となることができ、かつ、送信者も含めて複数の者の全員が受信者となる本発明とは全く異なる通信形態を採っている。また、特許文献1に記載されたコミュニケーションシステムでは、サーバが設けられているが(特許文献1の図8参照)、送信端末よりネットワークおよびサーバを介して受信端末へパケットが送信されるようになっているだけである(特許文献1の段落[0050]参照)。このため、全員に共有情報を提示するためにサーバから全員に同じ情報を配信する通信形態を採る本発明とは異なるものである。
【0008】
また、前述した特許文献2に記載されたコミュニケーションシステムでは、体温でメッセージを相手に伝えることができるとともに、携帯電話機に接続された接続装置への操作に応じて発光部の色が赤や青に変化するようになっているので、恋愛感情等の簡単な情報を2者の間で相手に伝えるには適しているが、3者以上の間でのコミュニケーションには適していない。なお、特許文献2に記載されたコミュニケーションシステムでは、警備会社のサーバが設けられているが(特許文献2の図1参照)、このサーバは、端末装置から送られてくる警告データをパケットとして受信し、警告データの内容を警備会社の社員に報知するだけである(特許文献2の段落[0045]参照)。このため、全員に共有情報を提示するためにサーバから全員に同じ情報を配信する通信形態を採る本発明とは異なるものである。
【0009】
さらに、以上のようなコミュニケーションシステムは、自己の状況や意思を他人に簡単に伝えるという目的を持ったシステムであるが故に、高度化されたコミュニケーションシステムの場合に比べ、安価に、かつ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることができることが望まれる。
【0010】
そして、簡単な操作で双方向の通信を実現すること、あるいは、安価に、かつ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることができる通信を実現することは、コミュニケーションを行う場合に限らず、例えば、複数の者による投票数や拍手数を数え、その総数に応じた情報を全員に伝える場合、あるいは複数の者が異なる箇所(複数の各ゲートや各通路等)で入場者数や退場者数を数え、その統合情報を全員が共有する場合等のように、複数の者のうちのいずれかの者の入力操作を、その入力操作を行った者を含めて複数の者の全員に伝える処理を行う場合には、同様に望まれることである。
【0011】
本発明の目的は、簡単な操作で双方向の通信を実現することができるとともに、安価に、かつ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることができる通信システム、通信方法、および通信用の入出力デバイスを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介してサーバとネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、入出力デバイスは、操作者が入力操作を行うための操作子と、この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、この検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき出力手段に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバは、入出力デバイスからネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信する上り情報受信手段と、この上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、この下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して複数の入出力デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、入出力デバイスからサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから入出力デバイスへネットワークを介して送信される下り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
ここで、「入力操作」には、例えば、押す操作、引く操作、触る操作、回す操作、撫でる操作、スライドさせる操作、あるいはこれらの組合せ等が含まれるが、操作者の意図を最も簡単に伝達することができるという観点からは、「入力操作」は、押す操作であり、「操作子」は、押しボタンであることが好ましい。以下の発明についても同様である。
【0014】
また、「複数の操作者の全員に提示するための共有情報」とは、複数の操作者の全員に対して同時または略同時(通信時間の誤差の範囲内で同時という意味である。)に同じように提示される情報であり、例えば、光の色、音、画像、数値、文字、振動、あるいはこれらの組合せ等の各種の情報が含まれるが、自分の意図を最も容易かつ効果的に他人に伝えることができるという観点からは、共有情報は、光の色の情報、または光の色の情報と他の種類の情報との組合せであることが好ましい。そして、「複数の操作者の全員に提示するための共有情報」とは、複数の操作者がグループ化されている場合には、各グループのそれぞれを構成する複数の操作者の全員(つまり、同一グループ内の全員)に提示される各グループに固有の共有情報であればよい趣旨である。従って、入出力デバイスを操作する操作者同士が、異なるグループに属している場合には、それらの操作者には、異なる内容の共有情報が提示されてもよい。以下の発明についても同様である。
【0015】
さらに、「複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報」とは、下り情報の少なくとも一部に、共有情報が含まれていればよい趣旨である。従って、下り情報には、共有情報以外の情報が含まれていてもよく、例えば、共有情報に加え、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報等が含まれていてもよい。以下の発明についても同様である。
【0016】
また、「出力手段」による「出力」には、例えば、各色の光の出力、音の出力、画像の出力、計数等の数値の出力、文字の出力、振動の出力、あるいはこれらの組合せ等が含まれるが、操作者の意図を最も簡単に伝達することができるという観点からは、「出力」は、各色の光の出力、または各色の光の出力と他の種類の出力との組合せであることが好ましい。以下の発明についても同様である。
【0017】
そして、「共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力」とは、出力手段による出力で操作者に提示される情報には、共有情報以外の情報が含まれていてもよい趣旨である。従って、各入出力デバイスでの出力は、各入出力デバイスに共通の出力のみならず、その入出力デバイスに固有の出力が付加的に行われてもよく、例えば、全ての入出力デバイスで赤い色の光が共有情報として出力されているときに、その操作(赤い色の光を出力させる引き金となった操作)を行った操作者以外の入出力デバイスで、赤い色の光が点滅する出力が行われ、その操作を行った操作者の入出力デバイスのみで、点滅しない赤い色の光の出力が行われてもよい。以下の発明についても同様である。
【0018】
また、「デバイス識別情報を含むアドレス部」における「デバイス識別情報」とは、ネットワーク上で通信を行うためのプロトコル(通信規約)による規格化部分(いわゆるヘッダー)とは別途に付されたデバイス識別情報でもよく、プロトコルによる規格化部分に含まれるデバイス識別情報でもよい。前者のようにプロトコルによる規格化部分とは別途に付されたデバイス識別情報を用いる場合には、本発明における「アドレス部」は、プロトコルによる規格化部分およびこの規格化部分とは別途に付されたデバイス識別情報により構成されることになる。また、後者のようにプロトコルによる規格化部分に含まれるデバイス識別情報を用いる場合には、本発明における「アドレス部」は、プロトコルによる規格化部分のみにより構成されることになる。なお、プロトコルによる規格化部分にデバイス識別情報が含まれる場合であっても、プロトコルによる規格化部分とは別途に付されたデバイス識別情報を用いてもよく、この場合には、本発明における「アドレス部」は、プロトコルによる規格化部分およびこの規格化部分とは別途に付されたデバイス識別情報により構成されることになる。従って、本発明における「アドレス部」は、プロトコルによる規格化部分(いわゆるヘッダー)と一致している場合と、一致していない場合とがある。以下の発明についても同様である。
【0019】
さらに、「サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部」とは、1ビットの内容情報である「0」または「1」をサーバによる処理で用いないという意味、すなわち1ビットの内容情報が「0」であるか「1」であるかにかかわらず、サーバによる処理が行われるという意味である。以下の発明についても同様である。
【0020】
そして、「下り情報作成処理手段」は、予め定められてプログラム内に記述されたシーケンス、またはハードディスクやROM等の外部記憶装置に記憶されたシーケンスに従って、すなわち、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作による上り情報を受信する都度にシーケンスを1つ進めることにより、下り情報の中に含ませるべき共有情報を作成してもよく、あるいは上り情報を受信する都度に、その累計受信数、受信の時間間隔、単位時間当たりの受信数等に関する演算処理を行い、その演算結果に応じて、下り情報の中に含ませるべき共有情報を作成してもよい。後者の場合には、例えば、上り情報を受信する都度に、それまでの上り情報の累計受信数に今回の受信分を加算し、加算して得られた新たな累計受信数に応じた光の色の情報や音の大きさ・音色の情報等を共有情報として作成してもよく、あるいは上り情報を受信する都度に、直近の所定時間内での受信数を算出し、算出した受信数に応じた光の色の情報や音の大きさ・音色の情報等を共有情報として作成してもよい。以下の発明についても同様である。
【0021】
また、「端末装置」が「サーバ」を兼ねる場合、すなわち「端末装置」と「サーバ」とが物理的に同一の装置(1つのコンピュータ等)により構成される場合には、この端末装置に接続された入出力デバイスと、サーバ(つまり、その端末装置)との間の通信は、必ずしもネットワークを介して行われる必要はなく、そのような端末装置とサーバとを兼ねる装置(1つのコンピュータ等)の内部処理で行ってもよいが、このように内部処理とした場合(ネットワークを介した通信が一部省略される場合)も本発明に含まれるものである。なお、「端末装置」が「サーバ」を兼ねる場合において、上記のように内部処理とせずに、あえてネットワークを介した通信を行う構成、すなわち、一旦、ネットワーク上に情報を流し、その情報を流した装置自らがその情報をネットワークを介して受信する構成としてもよい。以下の発明についても同様である。
【0022】
さらに、「端末装置」とは、例えば、コンピュータ、携帯電話機(PHSも含む。)、携帯情報端末(PDA)、デジタル家電製品、ロボット、産業用機械、オーディオ機器等である。以下の発明についても同様である。
【0023】
そして、「ネットワーク」には、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。また、特定の目的や用途等を持った規格によるネットワークでもよく、例えば、家庭内の電灯線や無線を利用したネットワークの規格であるエコーネット(ECHONET)、AS−i(Actuater Sensor Interface)バスシステム(センサー等のI/Oモジュールへ信号電送と電源供給とを同時に行うことができる2線式シリアル配線システムであり、各種のFAネットワークシステム最下位に位置づけられるオープンネットワーク)、映像・音響機器と情報・通信機器とを合わせたAVCネットワーク、放送と通信とを融合させたAVネットワーク(Audio Visual Network)等でもよい。以下の発明についても同様である。
【0024】
また、「操作者」には、老人、子供、病人等の人間の他に、犬や猫等のペット、あるいはロボット等も含まれる。
【0025】
このような本発明の通信システムにおいては、入出力デバイスの操作子を操作するだけで、各操作者の意図や各操作者の置かれている状況等を、通信の相手方となる他の操作者に伝えることが可能となるので、簡単な操作での通信を実現することが可能となる。
【0026】
また、複数の操作者のうちのいずれの操作者の操作する入出力デバイスからサーバへ上り情報が送信された場合でも、全ての操作者の操作する入出力デバイスへ共有情報を含む下り情報が送信されるので、双方向の通信が可能となるうえ、2者間のみならず、3者以上の間での通信を行うことも可能となる。
【0027】
さらに、入出力デバイスからサーバへ送信される上り情報は、アドレス部を除けば、1ビットまたは0ビットであるため、通信量が少なく、通信料金が安くなるうえ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることが可能となり、これらにより前記目的が達成される。
【0028】
また、前述した通信システムにおいて、入出力デバイスの操作子は、押しボタンであり、入出力デバイスの出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、サーバの下り情報作成処理手段は、共有情報として、サーバの上り情報受信手段により上り情報を受信する都度に予め定められた順序で異なる色の光を入出力デバイスの出力手段に出力させるための情報を含む情報を作成する構成とされていることが望ましい。
【0029】
ここで、「予め定められた順序で異なる色の光を入出力デバイスの出力手段に出力させるための情報を含む情報」とは、共有情報の中に、予め定められた順序で色を変化させるための情報が含まれていればよく、共有情報として、それ以外の情報(例えば、ブザー音を鳴らすための情報等)が含まれていてもよい趣旨である。
【0030】
このように複数の操作者のうちのいずれかの操作者の操作する入出力デバイスの押しボタンが押されると、各操作者が操作する入出力デバイスで光の色が変化する出力を行う構成とした場合には、押しボタンを押すという最も簡単な操作で、他の操作者に何らかの意図を伝えることが可能となる。このため、例えば、老人、子供、病人等の複雑な操作を行うことや複雑な情報を把握することが比較的困難な者であっても、例えば、遠隔地にいる息子や娘や孫、両親、看護婦等の他の操作者に自分の意思や状態(例えば、具合が悪い、元気である、お腹が減った、トイレに行きたい等)を伝えることが可能となるとともに、入出力デバイスで共有情報として提示される光の色の変化を捉えることにより、相手の意図を感覚的に捉えることが可能となる。さらに、押しボタンを押すと、光の色が変化するので、遊び感覚での通信を行うことも可能となり、例えば、親と子供、子供同士、恋人同士、ペットと飼い主、ペット同士等のコミュニケーションを行うことも可能となる。
【0031】
さらに、前述した通信システムにおいて、入出力デバイスの操作子は、押しボタンであり、入出力デバイスの出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、サーバの下り情報作成処理手段は、共有情報として、サーバの上り情報受信手段により受信した上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を入出力デバイスの出力手段に行わせるための情報を含む情報を作成する構成としてもよい。
【0032】
ここで、「上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を入出力デバイスの出力手段に行わせるための情報を含む情報」とは、共有情報の中に、上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を入出力デバイスの出力手段に行わせるための情報が含まれていればよく、共有情報として、それ以外の情報(例えば、ブザー音を鳴らすための情報等)が含まれていてもよい趣旨である。
【0033】
このように上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を行う構成とした場合には、各操作者の意図する全体的な傾向が入出力デバイスでの出力に反映されるようになるので、各操作者は、入出力デバイスの光の色の変化を捉えることにより、全体的な傾向を把握することが可能となる。具体的には、累積受信数に応じて光の色が変化する出力を行う構成であれば、例えば、投票数や拍手数等についての全員分の合計数を各操作者がリアルタイムで把握することが可能となり、また、直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を行う構成であれば、例えば、現時点での拍手数を把握することが可能となり、拍手数の変動のうねりを感じ取ることも可能となる。なお、前者のように累積受信数に応じて光の色が変化する出力を行う構成とする場合には、一定時間、上り情報の受信が無いときには、累積受信数をリセットする処理等を行うことが好ましい。
【0034】
そして、前述した通信システムにおいて、入出力デバイスの操作子は、押しボタンであり、入出力デバイスの出力手段は、計数表示を含む出力を行う構成とされ、サーバの下り情報作成処理手段は、共有情報として、サーバの上り情報受信手段により上り情報を受信する都度にカウント数を増加させて累積カウント数を入出力デバイスの出力手段に計数表示させるための情報を含む情報を作成する構成としてもよい。
【0035】
ここで、「累積カウント数を入出力デバイスの出力手段に計数表示させるための情報を含む情報」とは、共有情報の中に、累積カウント数を入出力デバイスの出力手段に計数表示させるための情報が含まれていればよく、共有情報として、それ以外の情報(例えば、ブザー音を鳴らすための情報等)が含まれていてもよい趣旨である。
【0036】
このように累積カウント数を入出力デバイスで出力する構成とした場合には、入出力デバイスをカウンタとして用いることが可能となる。例えば、ある建物内や区間内への入場者や退場者のカウント等を行うことが可能となる。
【0037】
また、以上に述べた通信システムでは、アドレス部を除いた場合に、上り情報のみが1ビットまたは0ビットとされていたが、以下に述べる通信システムのように、上り情報および下り情報の双方について1ビットまたは0ビットとしてもよい。
【0038】
すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介してサーバとネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、入出力デバイスは、操作者が入力操作を行うための操作子と、この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、この検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、この下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、この出力手段に共有情報作成手段により作成した共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバは、入出力デバイスからネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信する上り情報受信手段と、この上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、この下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して複数の入出力デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、入出力デバイスからサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから入出力デバイスへネットワークを介して送信される下り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されていることを特徴とするものである。
【0039】
ここで、「共有情報作成手段」は、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムにおけるサーバの下り情報作成処理手段の場合と同様に、予め定められてプログラム内に記述されたシーケンス、またはROM等のメモリに記憶されたシーケンスに従って、すなわち、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたときに下り情報を受信する都度にシーケンスを1つ進めることにより、共有情報を作成してもよく、あるいは下り情報を受信する都度に、その累計受信数、受信の時間間隔、単位時間当たりの受信数等に関する演算処理を行い、その演算結果に応じて、共有情報を作成してもよい。後者の場合には、例えば、下り情報を受信する都度に、それまでの下り情報の累計受信数に今回の受信分を加算し、加算して得られた新たな累計受信数に応じた光の色の情報や音の大きさ・音色の情報等を共有情報として作成してもよく、あるいは下り情報を受信する都度に、直近の所定時間内での受信数を算出し、算出した受信数に応じた光の色の情報や音の大きさ・音色の情報等を共有情報として作成してもよい。以下の発明についても同様である。
【0040】
このような本発明の通信システムにおいては、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムに対し、上り情報および下り情報の双方が1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている点が異なる。また、これに伴って、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムにおいて、サーバで上り情報に基づき共有情報が作成されるのに対し、入出力デバイスで下り情報に基づき共有情報が作成される点が異なる。
【0041】
このため、ネットワーク上では、入出力デバイスからサーバへ送信される上り情報およびサーバから入出力デバイスへ送信される下り情報の双方が1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)であるから、通信量が少なく、通信料金が安くなるうえ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることが可能となる。従って、これらの点で、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムよりも優れている一方で、入出力デバイスの構造や処理が複雑化したり、全ての入出力デバイスを同時期にリセットする必要が生じるという点では、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムの方が優れている。
【0042】
また、入出力デバイスの操作子を操作するだけで、各操作者の意図や各操作者の置かれている状況等を、通信の相手方となる他の操作者に伝えることが可能となるので、簡単な操作での通信を実現することが可能となる。この点では、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムの場合と同様である。
【0043】
さらに、複数の操作者のうちのいずれの操作者の操作する入出力デバイスからサーバへ上り情報が送信された場合でも、全ての操作者の操作する入出力デバイスへ下り情報が送信されるので、双方向の通信が可能となるうえ、2者間のみならず、3者以上の間での通信を行うことも可能となる。この点でも、前述した上り情報のみが1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とされている通信システムの場合と同様であり、これらにより前記目的が達成される。
【0044】
そして、上述したように上り情報および下り情報の双方を1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合においても、前述した上り情報のみを1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合と同様に、以下のような各構成を採ることができ、同様な作用・効果が得られる。
【0045】
すなわち、上述した通信システムにおいて、入出力デバイスの操作子は、押しボタンであり、入出力デバイスの出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、入出力デバイスの共有情報作成手段は、共有情報として、入出力デバイスの下り情報受信手段により下り情報を受信する都度に予め定められた順序で異なる色の光を入出力デバイスの出力手段に出力させるための情報を含む情報を作成する構成とされていることが望ましい。
【0046】
また、上述した通信システムにおいて、入出力デバイスの操作子は、押しボタンであり、入出力デバイスの出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、入出力デバイスの共有情報作成手段は、共有情報として、入出力デバイスの下り情報受信手段により受信した下り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を入出力デバイスの出力手段に行わせるための情報を含む情報を作成する構成としてもよい。
【0047】
さらに、上述した通信システムにおいて、入出力デバイスの操作子は、押しボタンであり、入出力デバイスの出力手段は、計数表示を含む出力を行う構成とされ、入出力デバイスの共有情報作成手段は、共有情報として、入出力デバイスの下り情報受信手段により下り情報を受信する都度にカウント数を増加させて累積カウント数を入出力デバイスの出力手段に計数表示させるための情報を含む情報を作成する構成としてもよい。
【0048】
また、以上に述べた通信システムでは、入出力デバイス間での通信が行われていたが、入出力デバイスと以下のような仮想デバイスとを組み合わせて用いて通信を行ってもよく、この場合でも、入出力デバイス間での通信の場合と同様な作用・効果が得られ、前記目的が達成される。
【0049】
このうち、前述した上り情報のみを1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する構成は、次のようになる。すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介してサーバとネットワークで接続された少なくとも1つの入出力デバイスと、サーバとネットワークで接続された端末装置の画面上に表示された少なくとも1つの仮想デバイスとを用いて、これらの入出力デバイスまたは仮想デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、入出力デバイスは、操作者が入力操作を行うための操作子と、この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、この検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき出力手段に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、仮想デバイスが画面表示される端末装置は、仮想デバイスを画面表示する処理を行う仮想デバイス描画手段と、この仮想デバイス描画手段により画面表示された仮想デバイスの操作子に対して行われる端末装置に設けられた入力手段による操作者の入力操作を受け付ける仮想デバイス操作受付手段と、この仮想デバイス操作受付手段により入力操作を受け付けたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する仮想デバイス上り情報送信手段と、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する仮想デバイス下り情報受信手段と、この仮想デバイス下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき、端末装置に設けられた出力手段に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う仮想デバイス共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバは、入出力デバイスまたは仮想デバイスからネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信する上り情報受信手段と、この上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、この下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して全ての入出力デバイスおよび全ての仮想デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、入出力デバイスまたは仮想デバイスからサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイス若しくは仮想デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイス若しくは仮想デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから入出力デバイスおよび仮想デバイスへネットワークを介して送信される下り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの出力手段または仮想デバイスが画面表示された端末装置の出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
【0050】
また、前述した上り情報および下り情報の双方を1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する構成は、次のようになる。すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介してサーバとネットワークで接続された少なくとも1つの入出力デバイスと、サーバとネットワークで接続された端末装置の画面上に表示された少なくとも1つの仮想デバイスとを用いて、これらの入出力デバイスまたは仮想デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、入出力デバイスは、操作者が入力操作を行うための操作子と、この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、この検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、この下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、この出力手段に共有情報作成手段により作成した共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、仮想デバイスが画面表示される端末装置は、仮想デバイスを画面表示する処理を行う仮想デバイス描画手段と、この仮想デバイス描画手段により画面表示された仮想デバイスの操作子に対して行われる端末装置に設けられた入力手段による操作者の入力操作を受け付ける仮想デバイス操作受付手段と、この仮想デバイス操作受付手段により入力操作を受け付けたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する仮想デバイス上り情報送信手段と、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する仮想デバイス下り情報受信手段と、この仮想デバイス下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する仮想デバイス共有情報作成手段と、端末装置に設けられた出力手段に仮想デバイス共有情報作成手段により作成した共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う仮想デバイス共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバは、入出力デバイスまたは仮想デバイスからネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信する上り情報受信手段と、この上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、この下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して全ての入出力デバイスおよび全ての仮想デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、入出力デバイスまたは仮想デバイスからサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイス若しくは仮想デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイス若しくは仮想デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから入出力デバイスおよび仮想デバイスへネットワークを介して送信される下り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイス若しくは仮想デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの共有情報作成手段または仮想デバイス共有情報作成手段のいずれによる処理でも用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイス若しくは仮想デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されていることを特徴とするものである。
【0051】
以上において、「全ての入出力デバイスおよび全ての仮想デバイス」とは、入出力デバイスまたは仮想デバイスのいずれかを操作する複数の操作者がグループ化されている場合には、各グループのそれぞれを構成する複数の操作者(つまり、同一グループ内の複数の操作者)により操作される全ての入出力デバイスおよび全ての仮想デバイスという意味である。
【0052】
また、前述した本発明の通信システムにより実現される通信方法として、以下のような本発明の通信方法が挙げられる。
【0053】
このうち、前述した上り情報のみを1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する通信方法は、次のようになる。すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介してサーバとネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信方法であって、入出力デバイスの検出手段が、操作者による入出力デバイスの操作子への入力操作が行われたことを検出し、入出力デバイスの上り情報送信手段が、検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信し、サーバの上り情報受信手段が、入出力デバイスからネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信し、サーバの下り情報作成処理手段が、上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としての下り情報を作成し、サーバの下り情報配信手段が、下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して複数の入出力デバイスへ配信し、その後、入出力デバイスの下り情報受信手段が、サーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信し、入出力デバイスの共有情報出力処理手段が、下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき、入出力デバイスの出力手段に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行い、入出力デバイスからサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから入出力デバイスへネットワークを介して送信される下り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
【0054】
また、前述した上り情報および下り情報の双方を1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する通信方法は、次のようになる。すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介してサーバとネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信方法であって、入出力デバイスの検出手段が、操作者による入出力デバイスの操作子への入力操作が行われたことを検出し、入出力デバイスの上り情報送信手段が、検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信し、サーバの上り情報受信手段が、入出力デバイスからネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信し、サーバの下り情報作成処理手段が、上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としての下り情報を作成し、サーバの下り情報配信手段が、下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して複数の入出力デバイスへ配信し、その後、入出力デバイスの下り情報受信手段が、サーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信し、入出力デバイスの共有情報作成手段が、下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成し、入出力デバイスの共有情報出力処理手段が、入出力デバイスの出力手段に共有情報作成手段により作成した共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行い、入出力デバイスからサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから入出力デバイスへネットワークを介して送信される下り情報は、少なくともネットワーク上では、入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されていることを特徴とするものである。
【0055】
以上のような本発明の通信方法においては、前述した本発明の通信システムで得られる作用・効果がそのまま得られ、これにより前記目的が達成される。
【0056】
また、前述した本発明の通信システムを構成する入出力デバイスとして、次のような本発明の通信用の入出力デバイスが挙げられる。
【0057】
このうち、前述した上り情報のみを1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する通信用の入出力デバイスは、次のようになる。すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとともに通信システムを構成するために、サーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置に接続されてこの端末装置を介してサーバとネットワークで接続された状態で、操作者により操作される通信用の入出力デバイスであって、操作者が入力操作を行うための操作子と、この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、この検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としてサーバで上り情報に基づき作成されてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき出力手段に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバへネットワークを介して送信する上り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、入出力デバイスの操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバからネットワークを介して受信する下り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
【0058】
また、前述した上り情報および下り情報の双方を1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する通信用の入出力デバイスは、次のようになる。すなわち、本発明は、通信を仲介する処理を行うサーバとともに通信システムを構成するために、サーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置に接続されてこの端末装置を介してサーバとネットワークで接続された状態で、操作者により操作される通信用の入出力デバイスであって、操作者が入力操作を行うための操作子と、この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、この検出手段により入力操作が検出されたときに操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、この下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、この出力手段に共有情報作成手段により作成した共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバへネットワークを介して送信する上り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバからネットワークを介して受信する下り情報は、少なくともネットワーク上では、デバイス識別情報を含むアドレス部と、共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、またはデバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されていることを特徴とするものである。
【0059】
さらに、前述した通信システムでは、入出力デバイスを用いた通信が行われていたが、以下のように入出力デバイスの使用を前提とせずに、端末装置間での通信を行ってもよい。
【0060】
このうち、前述した上り情報のみを1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する構成は、次のようになる。すなわち、本発明は、複数の端末装置とこれらの端末装置間での通信を仲介する処理を行うサーバとがネットワークで接続された通信システムであって、端末装置は、操作者が入力操作を行うための入力手段と、この入力手段により操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の端末装置をそれぞれ操作する複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき出力手段に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバは、端末装置からネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信する上り情報受信手段と、この上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、この下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して複数の端末装置へ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、端末装置からサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、端末装置を識別するための端末装置識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、端末装置識別情報を含むアドレス部と、入力手段のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または端末装置識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから端末装置へネットワークを介して送信される下り情報は、端末装置識別情報を含むアドレス部と、出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
【0061】
また、前述した上り情報および下り情報の双方を1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合に対応する構成は、次のようになる。すなわち、本発明は、複数の端末装置とこれらの端末装置間での通信を仲介する処理を行うサーバとがネットワークで接続された通信システムであって、端末装置は、操作者が入力操作を行うための入力手段と、この入力手段により操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報をネットワークを介してサーバへ送信する上り情報送信手段と、複数の端末装置をそれぞれ操作する複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としてサーバからネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信を受信する下り情報受信手段と、この下り情報受信手段により受信した下り情報に基づき複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、この出力手段に共有情報作成手段により作成した共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、サーバは、端末装置からネットワークを介して送信されてきた上り情報を受信する上り情報受信手段と、この上り情報受信手段により受信した上り情報に基づき下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、この下り情報作成処理手段により作成した下り情報をネットワークを介して複数の端末装置へ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、端末装置からサーバへネットワークを介して送信される上り情報は、端末装置を識別するための端末装置識別情報を含むアドレス部と、サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、端末装置識別情報を含むアドレス部と、入力手段のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または端末装置識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、サーバから端末装置へネットワークを介して送信される下り情報は、端末装置を識別するための端末装置識別情報を含むアドレス部と、端末装置の共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、端末装置識別情報を含むアドレス部と、入力手段のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または端末装置識別情報を含むアドレス部のみにより構成されていることを特徴とするものである。
【0062】
以上のような端末装置間での通信を行う通信システムにおいても、前述した入出力デバイスを用いた通信を行う通信システムの場合と同様に、端末装置からサーバへの上り情報は、アドレス部を除けば、1ビットまたは0ビットであるため、通信量が少なく、通信料金が安くなるうえ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることが可能となり、さらに、サーバから端末装置への下り情報を1ビットまたは0ビットとした場合には、このような作用・効果が、より一層助長される。
【0063】
また、端末装置に設けられたキーボードやマウス等の入力手段に対する入力操作を、例えば1つのキー操作や1つのクリック操作にする等、簡易にしておくことで、各操作者の意図や各操作者の置かれている状況等を、通信の相手方となる他の操作者に、簡単な操作で伝えることが可能となる。
【0064】
さらに、複数の端末装置のうちのいずれの端末装置からサーバへ上り情報が送信された場合でも、全ての端末装置へ下り情報が送信されるので、双方向の通信が可能となるうえ、2者間のみならず、3者以上の間での通信を行うことも可能となり、これらにより前記目的が達成される。
【発明の効果】
【0065】
以上に述べたように本発明によれば、複数の操作者のうちのいずれの操作者が入力操作を行っても、ネットワークを介してサーバへ上り情報が送信され、サーバによる仲介処理を経て、その操作者を含めて全ての操作者のもとにネットワークを介して下り情報が送信され、しかもこれらの通信を行うにあたって各操作者には複雑な入力操作は要求されないため、簡単な操作で双方向の通信を実現することができ、さらに、サーバへの上り情報は、アドレス部を除けば、1ビットまたは0ビットであるため、通信量の低減、通信コストの削減を図ることができるうえ、通信帯域の狭いネットワークでも円滑な情報の伝達を実現することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0066】
以下に本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
【0067】
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態の通信システム10の全体構成が示されている。図2には、通信システム10を構成する入出力デバイス30の斜視図が示されている。図3は、端末装置50を介して入出力デバイス30とサーバ20との間で送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図である。図4は、入出力デバイス60とサーバ20との間で直接に送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図である。図5は、端末装置90に画面表示された仮想デバイス80とサーバ20との間で送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図である。本第1実施形態の通信システム10は、上り情報のみを1ビットまたは0ビット(アドレス部を除く。)とした場合の構成例である。
【0068】
図1において、通信システム10は、通信を仲介する処理を行うサーバ20と、入出力デバイス30が接続された1つまたは複数の端末装置50と、1つまたは複数の入出力デバイス60と、仮想デバイス80が画面表示された1つまたは複数の端末装置90とが、ネットワーク1で接続されて構成されている。
【0069】
ネットワーク1は、本実施形態では、一例として、インターネット、イントラネット、エクストラネット、あるいはこれらとLAN等との組合せとする。
【0070】
図2において、入出力デバイス30は、有底円筒状のケース31と、このケース31の上部の開口を覆うように設けられた押しボタン32とを備えている。押しボタン32は、操作者が入力操作を行うための操作子であり、本実施形態では、図示の如く、球面の一部を切り取ったような緩やかな丸い山状の形状を有し、透明または半透明の材料により形成されている。
【0071】
また、ケース31の内部には、押しボタン32が押されたことを検出する検出手段であるスイッチ33と、押しボタン32の端縁部を下方から支持する複数のばね34とが設けられている。押しボタン32は、入力操作が行われていない通常の状態では、複数のばね34により上方に付勢され、スイッチ33に触れないようになっている。一方、押しボタン32が上から押されたときには、複数のばね34が縮み、押しボタン32がスイッチ33に触れ、これにより押しボタン32が押されたことが検出されるようになっている。
【0072】
さらに、ケース31の内部には、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段であるLED35およびブザー36が設けられている。LED35は、押しボタン32の下側位置に設けられ、発光すると、その光が透明または半透明の押しボタン32を透過して入出力デバイス30の外部に至るようになっている。LED35としては、例えば、RGBを調整して4096色を出力することができるもの等を採用することができるが、全ての色を使用する必要はなく、例えば、後述するように4色等を順番に出力させれば、簡単なコミュニケーションを実現することができる。また、ブザー36としては、音量や音色を自在に調整することができるもの等を採用することができる。なお、ブザー36の設置は、省略してもよい。
【0073】
また、ケース31の内部には、プログラムやデバイス識別情報等を記憶するEEPROM37と、このEEPROM37に記憶されたプログラムを実行することにより送受信制御や出力制御等の各種の処理を行う制御用LSI(プログラマブルLSI)38とが設けられている。そして、図3に示すように、制御用LSI38、およびEEPROM37に記憶された1つまたは複数のプログラムにより、上り情報送信手段41と、下り情報受信手段42と、共有情報出力処理手段43とが構成されている。
【0074】
図3において、上り情報送信手段41は、押しボタン32を押す操作がスイッチ33により検出されたときに、操作者の押す操作が行われたことを伝達する上り情報を、端末装置50およびネットワーク1を介してサーバ20へ送信する処理を行うものである。
【0075】
下り情報受信手段42は、サーバ20からネットワーク1および端末装置50を介して配信されてきた下り情報を受信する処理を行うものである。
【0076】
共有情報出力処理手段43は、下り情報受信手段34により受信した下り情報に基づき、出力手段であるLED35やブザー36に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行うものである。
【0077】
なお、上り情報送信手段41、下り情報受信手段42、および共有情報出力処理手段43は、中央演算処理装置(CPU)および主メモリ、並びにCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現してもよい。
【0078】
また、入出力デバイス30と端末装置50との接続を、後述するようにUSBケーブル45により行う場合には、USBケーブル45を通して端末装置50から入出力デバイス30へ電力を供給することができるので、LED35やブザー36の出力処理等に必要な電力を、例えば500mA以下に収めれば、電池の設置や外部電源の供給を不要にすることができる。
【0079】
端末装置50は、例えば、コンピュータ(パーソナル・コンピュータのみならず、その上位機種のものも含む。)、携帯電話機(PHSも含む。)、携帯情報端末(PDA)、デジタル家電製品、ロボット、産業用機械、オーディオ機器等である。
【0080】
端末装置50は、入出力デバイス30から送信されてきた上り情報をネットワーク1を介してサーバ20へ中継する処理を行う上り情報中継手段51と、サーバ20からネットワーク1を介して送信されてきた下り情報を入出力デバイス30へ中継する処理を行う下り情報中継手段52とを含んで構成されている。
【0081】
そして、上り情報中継手段51および下り情報中継手段52は、端末装置50の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)および主メモリ、並びにCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。なお、端末装置50が携帯電話機である場合には、例えば、携帯電話機の内部にJAVA(登録商標)の実行環境を提供する携帯電話専用のJAVA仮想マシン(例えばKVM等)が搭載されている場合には、JAVAプログラムにより実現することができ、携帯電話機の内部にワイヤレス端末向けアプリケーションプラットフォームBREW(Binary Runtime Environment for Wireless)(商標)が搭載されている場合には、例えばC言語やC++言語で記述されたBREWプログラムにより実現することができる。
【0082】
また、端末装置50には、サーバ20への登録処理や認証処理を行うためのWEBブラウザが搭載されていることが好ましい。さらに、端末装置50には、入出力デバイス30のEEPROM37への情報の設定処理やその変更処理を行うためのプログラムが搭載されていてもよく、このようにしておくことで、端末装置50で、入出力デバイス30をカスタマイズすることができる。
【0083】
入出力デバイス30と端末装置50とは、例えばUSBケーブル45等のケーブルにより接続されるか、または無線(例えば、無線LANやブルートュース等)により接続されている。端末装置50が携帯電話機である場合には、携帯電話機に設けられたUSBポート、外部テンキー入力信号(外部キーボードを用いて入力されるキー入力信号)を受け付けるキーエミュレーション機能を備えた16芯または18芯のインターフェースである外部テンキー接続ポート等にケーブル接続してもよく、あるいは赤外線通信の規格(IrDA:Infrared Data Association)に従った信号を受け付けるIrDAポート、ブルートゥースポート等に無線接続してもよい。
【0084】
図4において、入出力デバイス60は、端末装置を介さずにネットワーク1に直接に接続される点で、端末装置50を介してネットワーク1に接続される入出力デバイス30(図1、図3参照)と異なり、また、これに伴って、制御用LSIの他に、通信用LSIを備えている点で、通信用LSIを備えていない入出力デバイス30(図2、図3参照)と異なっているが、その他の点では、入出力デバイス30と同じ構成および作用を有しているので、同一部分については詳しい説明は省略する。
【0085】
入出力デバイス60は、入出力デバイス30(図3参照)の場合と同様に、操作子である押しボタン62、検出手段であるスイッチ63、出力手段であるLED65およびブザー66を備えている。
【0086】
また、入出力デバイス60は、入出力デバイス30(図3参照)の場合と同様に、上り情報送信手段71と、下り情報受信手段72と、共有情報出力処理手段73とを備えている。但し、これらの手段71〜73は、通信用LSI、制御用LSI、およびEEPROMに記憶された1つまたは複数のプログラムにより構成されている点で、これらが、制御用LSI、およびEEPROMに記憶された1つまたは複数のプログラムにより構成されている入出力デバイス30とは異なっている。
【0087】
上り情報送信手段71は、押しボタン62を押す操作がスイッチ63により検出されたときに、操作者の押す操作が行われたことを伝達する上り情報を、ネットワーク1を介して直接にサーバ20へ送信する処理を行うものである。
【0088】
下り情報受信手段72は、サーバ20からネットワーク1を介して直接に配信されてきた下り情報を受信する処理を行うものである。
【0089】
共有情報出力処理手段73は、下り情報受信手段72により受信した下り情報に基づき、出力手段であるLED65やブザー66に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行うものである。
【0090】
なお、上り情報送信手段71、下り情報受信手段72、および共有情報出力処理手段73は、中央演算処理装置(CPU)および主メモリ、並びにCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現してもよい。
【0091】
入出力デバイス60は、例えば、ネットワーク1に接続されたハブ等の接続用機器に有線で接続されるか、ネットワーク1に接続されたアクセスポイントに無線(例えば、無線LANやブルートュース等)で接続される。なお、図4では、ハブ等の接続用機器やアクセスポイントの図示は省略されている。
【0092】
図5において、端末装置90は、入出力デバイス30,60の代わりに使用される仮想デバイス80が画面表示される装置であり、例えばコンピュータ、あるいは携帯電話機(PHSも含む。)や携帯情報端末(PDA)等により構成され、操作者が入力操作を行う入力手段91と、操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段である表示手段92およびスピーカ93とを備えている。なお、スピーカ93の設置は、省略してもよい。
【0093】
入力手段91としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、ライトペン、トラックパッド、トラックポイント、タブレットおよびスタイラス、ジョイスティック、音声認識装置、あるいはこれらの組合せ等を採用することができる。
【0094】
表示手段92としては、例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、ECL(エレクトロケミルミネッセンス)ディスプレイ、プロジェクタおよびスクリーン、あるいはこれらの組合せ等を採用することができる。
【0095】
また、端末装置90は、仮想デバイス描画手段94と、仮想デバイス操作受付手段95と、仮想デバイス上り情報送信手段96と、仮想デバイス下り情報受信手段97と、仮想デバイス共有情報出力処理手段98とを含んで構成されている。
【0096】
仮想デバイス描画手段94は、表示手段92の画面92A上に、仮想デバイス80を表示する処理を行うものである。なお、本願明細書において、仮想デバイスというときは、画面上に表示された画面情報を指す場合と、端末装置でプログラムを実行して実現される各処理を行う手段を指す場合とがある。
【0097】
仮想デバイス操作受付手段95は、仮想デバイス描画手段94により画面表示された仮想デバイス80の操作子である押しボタン82に対して行われる入力手段91による操作者の入力操作を受け付ける処理を行うものである。操作者の入力操作は、例えば、表示手段92の画面92A上の押しボタン82を、マウスによりクリックする操作等である。
【0098】
仮想デバイス上り情報送信手段96は、仮想デバイス操作受付手段95により入力操作を受け付けたときに、操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を、ネットワーク1を介してサーバ20へ送信する処理を行うものである。
【0099】
仮想デバイス下り情報受信手段97は、サーバ20からネットワーク1を介して配信されてきた下り情報を受信する処理を行うものである。
【0100】
仮想デバイス共有情報出力処理手段98は、仮想デバイス下り情報受信手段97により受信した下り情報に基づき、出力手段である表示手段92およびスピーカ93に共有情報を含む情報を操作者に提示するための出力を行わせる処理を行うものである。
【0101】
そして、以上の各手段94〜98は、端末装置90の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)および主メモリ、並びにCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。なお、端末装置90が携帯電話機である場合には、例えば、携帯電話機の内部にJAVA(登録商標)の実行環境を提供する携帯電話専用のJAVA仮想マシン(例えばKVM等)が搭載されている場合には、JAVAプログラムにより実現することができ、携帯電話機の内部にワイヤレス端末向けアプリケーションプラットフォームBREW(Binary Runtime Environment for Wireless)(商標)が搭載されている場合には、例えばC言語やC++言語で記述されたBREWプログラムにより実現することができる。
【0102】
また、端末装置90には、サーバ20への登録処理や認証処理を行うためのWEBブラウザが搭載されていることが好ましい。さらに、端末装置90には、仮想デバイス80への情報の設定処理やその変更処理を行うためのプログラムが搭載されていてもよく、このようにしておくことで、端末装置90で、仮想デバイス80をカスタマイズすることができる。
【0103】
なお、図示は省略されているが、端末装置90には、各手段94〜98を実現するための1つまたは複数のプログラムや、仮想デバイス80のデバイス識別情報またはこの代用となる端末装置90の端末装置識別情報を記憶するメモリ(例えば、ハードディスクやROM等)が設けられている。
【0104】
図3〜図5において、サーバ20は、コンピュータにより構成され、上り情報受信手段21と、下り情報作成処理手段22と、下り情報配信手段23と、登録デバイス記憶手段24と、接続デバイス記憶手段25とを含んで構成されている。
【0105】
上り情報受信手段21は、入出力デバイス30から端末装置50およびネットワーク1を介して送信されてきた上り情報(図3参照)と、入出力デバイス60からネットワーク1を介して送信されてきた上り情報(図4参照)と、仮想デバイス80が画面表示された端末装置90からネットワーク1を介して送信されてきた上り情報(図5参照)とを受信する処理を行うものである。
【0106】
下り情報作成処理手段22は、上り情報受信手段21により上り情報を受信する都度に、受信した上り情報に基づき、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としての下り情報を作成する処理を行うものである。
【0107】
下り情報配信手段23は、下り情報作成処理手段22により作成した下り情報を、ネットワーク1を介して、1つまたは複数の端末装置50に接続された各入出力デバイス30(図3参照)と、1つまたは複数の入出力デバイス60(図4参照)と、仮想デバイス80が画面表示された1つまたは複数の端末装置90(図5参照)とへ同時に配信する処理を行うものである。
【0108】
登録デバイス記憶手段24は、通信システム10を使用して通信を行う、すなわちサーバ20の仲介処理により通信を行う全ての操作者のユーザ情報(例えば、ユーザ名、接続時に使用するパスワード等)およびそれらの操作者が操作する入出力デバイス30,60または仮想デバイス80のデバイス識別情報を、登録情報として各デバイス毎に記憶するものである。
【0109】
接続デバイス記憶手段25は、現在、接続中の入出力デバイス30,60または仮想デバイス80のデバイス識別情報、すなわちサーバ20から配信する下り情報についての現時点での配信先を記憶するものである。
【0110】
サーバ20は、上記の他に、図示は省略されているが、サーバ20の登録デバイス記憶手段24への登録処理を行う登録処理手段と、サーバ20への接続を要求する操作者の認証処理を行う認証処理手段とを備えている。これらの手段は、操作者からの要求に応じて、登録処理用のWEB画面や認証処理用のWEB画面を、端末装置50,90、あるいはその他の端末装置に送信し、これらのWEB画面を用いて端末装置で入力された情報を受信し、登録処理や認証処理を行うものである。
【0111】
そして、上り情報受信手段21、下り情報作成処理手段22、および下り情報配信手段23は、サーバ20を構成するコンピュータの内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)および主メモリ、並びにCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
【0112】
また、登録デバイス記憶手段24および接続デバイス記憶手段25は、例えば、ハードディスク、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ等により実現される。
【0113】
また、サーバ20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータ等で分散処理(各手段21,22,23毎等の機能的な分散処理、および並列処理を行って処理を高速化するための分散処理を含む。)を行うことにより実現されるものであってもよい。
【0114】
さらに、サーバ20は、端末装置50,90を構成するコンピュータと物理的に同一のコンピュータにより実現されてもよい。すなわち、1つのコンピュータが、サーバ20の機能と、端末装置50または端末装置90の機能とを兼ね備えていてもよい。
【0115】
このような第1実施形態においては、以下のようにして通信システム10により簡単な操作で双方向通信が実現される。
【0116】
先ず、入出力デバイス30の操作者は、端末装置50を操作し、入出力デバイス60の操作者は、端末装置50,90以外の端末装置を操作し、仮想デバイス80の操作者は、端末装置90を操作し、それぞれサーバ20の登録デバイス記憶手段24に各自のユーザ情報(例えば、ユーザ名等)および各自が使用するデバイスのデバイス識別情報を登録する処理を行う。この際、各操作者は、サーバ20からネットワーク1を介して送信されてきて端末装置の画面上に表示されている登録処理用のWEB画面上で必要事項を入力してサーバ20に送信し、サーバ20は、この入力情報をネットワーク1を介して受信し、登録デバイス記憶手段24に記憶して登録する。また、例えば、複数のデバイス(入出力デバイス30,60でもよく、仮想デバイス80を実現するプログラムでもよい。)をセットで購入したユーザの場合等のように、1人の操作者が、通信を行う複数の操作者をとりまとめるような場合には、自分の情報のみならず、通信相手となる他人のユーザ情報(例えば、ユーザ名等)およびデバイス識別情報を登録してもよい。なお、デバイスの販売時に、既にサーバ20の管理者によりデバイス識別情報がサーバ20に登録されている場合には、操作者は、登録処理を行わなくてもよく、あるいはユーザ情報(例えば、ユーザ名等)だけ登録する処理を行うようにしてもよい。また、登録時には、ユーザが、接続時に使用する自己のパスワードを指定する入力を行ってもよく、あるいはサーバ20によりパスワードが自動的に付与されるようにしてもよい。
【0117】
また、例えば、サーバ20の管理者により、ユーザが参加できるゲームやイベント等が複数用意されている場合には、登録処理には、自分が参加するゲームやイベント等を選択して登録する処理も含まれる。なお、このような場合には、本発明は、サーバ20の管理者により用意されているゲームやイベント等のそれぞれについて個別に成立する。つまり、ゲーム毎やイベント毎等にグループが構成され、それぞれのグループに属する複数の操作者が、本発明における全ての操作者(同じ情報を配信すべき複数の操作者)となる。例えば、イベントA,Bがあり、イベントAには、操作者X,Y,Zが登録し、イベントBには、操作者U,V,Wが登録している場合には、イベントAに参加する操作者X,Y,Zの操作するデバイスにより、本発明の通信システムが構成されるので、サーバ20からの下り情報の配信は、操作者X,Y,Zの操作するデバイスに対して行われ、操作者U,V,Wの操作するデバイスに対しては行われない。つまり、操作者X,Y,Zが、本発明における全ての操作者となる。イベントBの場合も同様であり、サーバ20からの下り情報の配信は、操作者U,V,Wの操作するデバイスに対してしか行われず、操作者U,V,Wが、本発明における全ての操作者となる。
【0118】
また、登録の変更処理を行うことにより、参加するゲームやイベント等を変更することができるようにしてもよく、この場合には、1つのデバイスを用いて、複数のゲームやイベント等に参加することができ、1つのデバイス識別情報が、複数のゲームやイベント等に対応することになる。但し、1つのデバイス識別情報を用いて、同時に複数のゲームやイベント等に参加することができるという意味ではなく、時期を変えて複数のゲームやイベント等に参加できるという意味であり、ある1時期について見れば、1つのデバイス識別情報は、1つのゲームやイベント等に対応し、1つのゲームやイベント等にしか参加することはできない。
【0119】
さらに、入出力デバイス30,60、または仮想デバイス80を実現するプログラムの販売時に、それらのデバイスのデバイス識別情報を記憶したIDタグが付いているようにしてもよい。そして、IDタグをデバイスに装着すると、そのIDタグに記憶されたデバイス識別情報が、IDタグを装着したデバイスのデバイス識別情報になるようにしてもよい。このようにする場合において、IDタグに記憶されたデバイス識別情報は、デバイスの販売時点で既にサーバ20の管理者によりサーバ20の登録デバイス記憶手段24に登録されている状態としてもよい。なお、IDタグは、デバイスに装着されたまま使用されてもよく、デバイス内のメモリ(図2のEEPROM等)にデバイス識別情報をコピーした後に取り外されるものとしてもよい。また、IDタグに記憶されたデバイス識別情報を、端末装置50,90、その他の端末装置で読み取り、これらの端末装置のプログラムにより、読み取ったデバイス識別情報をデバイス内のメモリに書き込むようにしてもよい。
【0120】
また、デバイスの販売時に複数のIDタグ(各ゲームやイベント等に参加することができる権利として付与されるデバイス識別情報がそれぞれ記憶されているIDタグ)を付けてもよく、この場合には、デバイスを購入したユーザは、複数のIDタグの中から、参加したいゲームやイベント等に対応するIDタグを選択してデバイスに装着すれば、1つのデバイスに対し、複数のデバイス識別情報のうちのいずれかを選択的に割り当てることができ、1つのデバイスを用いて、複数のゲームやイベント等に参加することができる。但し、1つのデバイスに対し、同時に複数のデバイス識別情報を割り当てることができるという意味ではなく、また、1つのデバイスを用いて、同時に複数のゲームやイベント等に参加することができるという意味でもなく、1つのデバイスに対し、時期を変えて異なるデバイス識別情報を割り当てることにより複数のゲームやイベント等に参加できるという意味であり、ある1時期について見れば、1つのデバイスには、1つのデバイス識別情報が割り当てられ、1つのゲームやイベント等にしか参加することはできない。
【0121】
さらに、以上のように、いずれのグループに属するのか(いずれのゲームやイベント等に参加するのか)というサーバ20の登録デバイス記憶手段24に記憶された登録情報を変更したり、デバイス内のメモリに記憶されたデバイス識別情報を変更することにより、1つのデバイスを用いて複数のグループに属することができるようにするのではなく、1つのデバイスは、1つのグループ専用で固定的なものとし、複数のグループに属する場合(複数のゲームやイベント等に参加する場合)には、各グループ毎のデバイスを所持することを基本としてもよい。
【0122】
次に、入出力デバイス30の操作者は、端末装置50を操作し、入出力デバイス60の操作者は、端末装置50,90以外の端末装置を操作し、仮想デバイス80の操作者は、端末装置90を操作し、サーバ20への接続の都度に認証処理を行う。この際、各操作者は、サーバ20からネットワーク1を介して送信されてきて端末装置の画面上に表示されている認証処理用のWEB画面上で必要事項(例えば、ユーザ名およびパスワード等)を入力してサーバ20に送信し、サーバ20は、この入力情報をネットワーク1を介して受信し、登録デバイス記憶手段24に記憶されている登録情報と比較して認証処理を行い、認証された操作者のデバイス識別情報等(その操作者について登録デバイス記憶手段24に記憶されている情報の一部または全部)を接続デバイス記憶手段25に記憶させる。なお、このような認証処理なしに、サーバ20への接続処理を行うことができる構成としてもよい。
【0123】
また、ゲームやイベント等への参加型の通信システムの場合には、ゲームやイベント等に参加しようとする者が、自分の操作するデバイスについて接続処理(認証処理を含む処理でもよい。)を行えばよく、例えば、家族同士、知り合い同士、病院内等でのコミュニケーションを行うための通信システムの場合には、1人の代表者が複数の操作者のデバイスの接続処理(認証処理を含む処理でもよい。)をまとめて行ってもよく、あるいは各人が個々に接続処理(認証処理を含む処理でもよい。)を行ってもよい。1人の代表者がまとめて接続処理(認証処理を含む処理でもよい。)を行う場合には、他の操作者の情報(例えば、ユーザ名およびパスワード等)は、その代表者が一括管理していてもよく、あるいは接続処理を行う際に、電話や電子メールやファクシミリ等で他の操作者から知得してもよい。なお、接続処理(認証処理を含む処理でもよい。)を行う際に入力するユーザ名は、デバイス識別情報やIPアドレス等で代用してもよい。
【0124】
続いて、各デバイス(入出力デバイス30,60および仮想デバイス80)の接続処理を行った後に、各操作者は、他の操作者(接続デバイス記憶手段25に通信の相手方として記憶されている操作者)に対して何らかの意図を伝えたい場合には、自己の操作するデバイスの操作子を操作して入力操作を行う。具体的には、入出力デバイス30の押しボタン32(図2、図3参照)を押すか、入出力デバイス60の押しボタン62(図4参照)を押すか、または図5の端末装置90において、入力手段91を用いて、仮想デバイス描画手段94により表示手段92の画面上に表示されている仮想デバイス80の押しボタン82を押す(例えばクリックする)。この入力操作は、図1に示すようにサーバ20に接続されている入出力デバイス30,60または仮想デバイス80を操作するいずれの操作者が行ってもよい。
【0125】
そして、入出力デバイス30,60の押しボタン32,62が押されると、スイッチ33,63により、押しボタン32,62が押されたことが検出される(図2〜図4参照)。また、仮想デバイス80の押しボタン82が押されると、仮想デバイス操作受付手段95により、入力操作が受け付けられる(図5参照)。
【0126】
それから、図3の場合には、上り情報送信手段41により、その入出力デバイス30の押しボタン32が押されたことを伝達するための上り情報が、USBケーブル45(図2参照)等を介して端末装置50へ送信される。より具体的には、例えば、USBケーブル45を用いる場合には、制御用LSI38(図2参照)により、USBヘッダに、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部(すなわち、1ビットの内容は、「1」でも「0」でも、いずれでもよい。)が加えられた上り情報が、端末装置50へ送信される。
【0127】
なお、EEPROM37(図2参照)に記憶されたデバイス識別情報は、押しボタン32の操作の都度に、端末装置50へ毎回送信されるのではなく、入出力デバイス30を端末装置50に接続したときに、制御用LSI38により端末装置50へ既に送信されているので、端末装置50へ毎回送信される上り情報には、デバイス識別情報は含まれない。
【0128】
また、入出力デバイス30から端末装置50へ送信される上り情報は、前述したように、USBヘッダに、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部を加えた構成とすることができる他、USBヘッダのみとしてもよい。さらに、押しボタン32が、図2に示すような、押してから手を離すと元の状態に戻る構成ではなく、オン・オフ状態が保持される構成の操作子である場合には、USBヘッダに、オン・オフ状態からなる1ビットのデータ部を加えた構成としてもよく、この場合には、他の操作者の操作するデバイスに、自己の操作子のオン・オフ状態を伝え、通信を行う複数のデバイス間で操作子のオン・オフ状態の同期をとることもできる。
【0129】
続いて、端末装置50では、入出力デバイス30から上り情報を受信すると、その受信した情報を用いて、上り情報中継手段51により、通信規約(プロトコル)であるTCP/IPに従ったパケットを作成し、ネットワーク1を介してこのパケットを上り情報としてサーバ20へ送信する。この際、上り情報中継手段51は、入出力デバイス30から受信した上り情報からUSBヘッダを取り除いてデータ部(1ビットまたは0ビット)を抽出し、図3に示すように、このデータ部の前に、イーサネットヘッダ(送信元および宛先のMACアドレス、48ビット;イーサネットは登録商標である。)と、IPヘッダ(送信元IPおよび宛先IP、32ビット)と、TCPヘッダ(送信元ポート番号および宛先ポート番号、32ビット)と、入出力デバイス30から取得したデバイス識別情報(例えば1バイト)とを加え、サーバ20へ送信する。より具体的には、端末装置50に設けられたネットワークボードが、イーサネットヘッダを振り、端末装置50のオペレーティング・システムがIPヘッダの送信元IPアドレスを振り、端末装置50に搭載された中継処理用のアプリケーション・プログラムが、IPヘッダの宛先IPアドレスおよびTCPヘッダを振るとともに、これらにデバイス識別情報(例えば1バイト)およびデータ部(1ビットまたは0ビット)を加えた上り情報を作成し、サーバ20へ送信する。ここで、イーサネットヘッダ、IPヘッダ、およびTCPヘッダの部分が、いわゆるヘッダとされる規格部分であるが、本発明では、このヘッダ部分にデバイス識別情報を加えた部分をアドレス部とし、その他の部分をデータ部(1ビットまたは0ビット)としている。
【0130】
なお、例えば、1つの端末装置50に1つの入出力デバイス30のみを接続する場合のように、IPヘッダの送信元IPアドレスを、デバイス識別情報の代用とすることが可能である場合には、IPヘッダの送信元IPアドレスの他に、別途にデバイス識別情報を加える必要はなく、上り情報を、ヘッダ部分(この場合には、アドレス部がヘッダ部分と一致することになる。)とデータ部(1ビットまたは0ビット)とにより構成してもよい。一方、1つの端末装置50に複数の入出力デバイス30を接続する場合には、各入出力デバイス30の識別が困難となることから、IPヘッダの送信元IPアドレスとは別途にデバイス識別情報を加えてアドレス部を構成することが好ましい。
【0131】
図4の場合には、上り情報送信手段71により、その入出力デバイス60の押しボタン62が押されたことを伝達するための上り情報が、ネットワーク1を介してサーバ20へ送信される。より具体的には、制御用LSIにより、EEPROMに記憶されたデバイス識別情報と、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部(すなわち、1ビットの内容は、「1」でも「0」でも、いずれでもよい。)とからなる情報が作成される。なお、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部を省略してデータ部を0ビットとしてもよく、あるいは、押しボタン62が、押してから手を離すと元の状態に戻る構成ではなく、オン・オフ状態が保持される構成の操作子である場合には、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部に代えて、操作子のオン・オフ状態からなる1ビットのデータ部を採用してもよい。
【0132】
さらに、制御用LSIにより作成されたデバイス識別情報(例えば1バイト)およびデータ部(1ビットまたは0ビット)からなる情報の前に、通信用LSIにより、イーサネットヘッダ(イーサネットは登録商標である。)、IPヘッダ、およびTCPヘッダを振って加えることにより、TCP/IPに従ったパケットを作成し、ネットワーク1を介してこのパケットを上り情報としてサーバ20へ送信する。
【0133】
図5の場合には、仮想デバイス上り情報送信手段96により、その仮想デバイス80の押しボタン82が押されたことを伝達するための上り情報が、ネットワーク1を介してサーバ20へ送信される。より具体的には、仮想デバイス上り情報送信手段96は、仮想デバイス80のデバイス識別情報と、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部(すなわち、1ビットの内容は、「1」でも「0」でも、いずれでもよい。)とからなる情報を作成し、これにイーサネットヘッダ(イーサネットは登録商標である。)、IPヘッダ、およびTCPヘッダを加えることにより、TCP/IPに従ったパケットを作成し、ネットワーク1を介してこのパケットを上り情報としてサーバ20へ送信する。イーサネットヘッダ、IPヘッダ、およびTCPヘッダを付す処理は、図3の端末装置50の場合と同様である。
【0134】
なお、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部を省略してデータ部を0ビットとしてもよく、あるいは、押しボタン82としてオン・オフ状態が保持される構成の操作子を想定する場合には、サーバ20の下り情報作成処理手段22による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部に代えて、操作子のオン・オフ状態からなる1ビットのデータ部を採用してもよい。
【0135】
それから、図3〜図5において、サーバ20では、上り情報受信手段21により、入出力デバイス30,60または仮想デバイス80からネットワーク1を介して送信されてきた上り情報を受信した後、下り情報作成処理手段22により、受信した上り情報に基づき、複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としての下り情報を作成する。この下り情報の作成処理は、上り情報受信手段21により上り情報を受信する都度に行う。
【0136】
具体的には、下り情報作成処理手段22は、いずれかのデバイスから上り情報を受信したときに、複数の操作者の全員に提示するための共有情報として、例えば、複数の操作者のそれぞれのデバイスで出力される光の色を指定する情報を、所定のシーケンスに従って作成する。所定のシーケンスとは、例えば、光の色を、赤、黄、緑、青等の決められた順番で変化させるシーケンスであり、サーバ20で実行されるアプリケーション・プログラム内に記述されたシーケンスであってもよく、あるいはプログラムから外部に出されてサーバ20の図示されないメモリに記憶されたシーケンスであってもよい。色の出力順や種類の数は、任意であり、例えば、4色とする場合には、光の色を指定する情報は、2ビットでよく、これが下り情報のデータ部となる。この際の処理には、受信した上り情報のデータ部の1ビットの内容情報は使用されない。
【0137】
また、下り情報作成処理手段22は、光の色を指定する情報等の共有情報の他に、各デバイスに固有の情報を出力させるための情報を作成してもよい。例えば、自己の操作に起因する出力であるか、他人の操作に起因する出力であるかを区別するための自他識別情報を作成してもよく、複数の操作者のうちのいずれの操作者による操作に起因する出力であるかを伝えるための操作者伝達情報を作成してもよい。前者の自他識別情報としては、例えば、自分の操作であることを示すための情報として、各色の光を点滅させずに出力させるための情報を採用し、他人の操作であることを示すための情報として、各色の光を点滅させて出力させるための情報を採用すること等ができる。後者の操作者伝達情報としては、例えば、各色の光を点滅させる時間間隔を各操作者毎に異なるようにするための情報を採用すること等ができる。そして、これらの場合には、光の色を指定する情報等の共有情報と、自他識別情報または操作者伝達情報とにより、下り情報のデータ部が構成される。
【0138】
さらに、下り情報作成処理手段22は、接続デバイス記憶手段25から、配信先となるデバイスのデバイス識別情報を取得し、取得したデバイス識別情報(例えば1バイト)とデータ部とからなる情報を作成し、さらに、これらのデバイス識別情報およびデータ部の前に、イーサネットヘッダ(イーサネットは登録商標である。)、IPヘッダ、およびTCPヘッダを加えることにより、TCP/IPに従ったパケットを作成する。
【0139】
それから、下り情報配信手段23により、下り情報作成処理手段22により作成したパケットを下り情報として、ネットワーク1を介して、1つまたは複数の端末装置50に接続された各入出力デバイス30(図3参照)と、1つまたは複数の入出力デバイス60(図4参照)と、仮想デバイス80が画面表示された1つまたは複数の端末装置90(図5参照)とへ同時に配信する。ここで、図1に示すように、例えば、ある入出力デバイス30で入力操作が行われ、この入出力デバイス30から上り情報Uがサーバ20に送信されると、サーバ20からの下り情報Dは、上り情報Uを発信した入出力デバイス30を含め、全ての入出力デバイス30、全ての入出力デバイス60、および全ての仮想デバイス80に配信される。但し、全てというのは、サーバ20に接続されているデバイスだけであり、かつ、同じグループに属するデバイスだけである。
【0140】
その後、図3の場合には、端末装置50で、下り情報中継手段52により、サーバ20からネットワーク1を介して配信されてきた下り情報を受信し、受信した下り情報からイーサネットヘッダ(イーサネットは登録商標である。)、IPヘッダ、TCPヘッダ、およびデバイス識別情報を取り除き、データ部のみとした後、端末装置50と入出力デバイス30とがUSBケーブル45で接続されている場合には、このデータ部の前にUSBヘッダを付して入出力デバイス30へ送信する。
【0141】
続いて、入出力デバイス30では、下り情報受信手段42により、端末装置50から下り情報を受信する。より具体的には、制御用LSI38(図2参照)により、端末装置50からUSBケーブル45を介して下り情報を受信し、受信した下り情報からUSBヘッダを取り除いてデータ部のみとする。
【0142】
図4の場合には、入出力デバイス60で、下り情報受信手段72により、サーバ20からネットワーク1を介して配信されてきた下り情報を受信する。より具体的には、通信用LSIにより、受信した下り情報からイーサネットヘッダ(イーサネットは登録商標である。)、IPヘッダ、およびTCPヘッダを取り除き、さらに、制御用LSIにより、デバイス識別情報を取り除き、データ部のみとする。
【0143】
図5の場合には、仮想デバイス80が画面表示された端末装置90で、仮想デバイス下り情報受信手段97により、サーバ20からネットワーク1を介して配信されてきた下り情報を受信し、受信した下り情報からイーサネットヘッダ(イーサネットは登録商標である。)、IPヘッダ、TCPヘッダ、およびデバイス識別情報を取り除き、データ部のみとする。
【0144】
その後、図3〜図5において、入出力デバイス30,60、および仮想デバイス80が画面表示された端末装置90では、共有情報出力処理手段43,73および仮想デバイス共有情報出力処理手段98により、下り情報のデータ部の内容情報、すなわち出力内容を示す情報に基づき、出力手段であるLED35,65やブザー36,66、および表示手段92やスピーカ93に、各操作者に対して共有情報を提示するための出力を行わせる処理を行う。なお、ブザー36,66およびスピーカ93による出力は、省略してもよい。
【0145】
具体的には、例えば、共有情報出力処理手段43,73(制御用LSI)は、データ部の内容情報が、赤色、黄色、緑色、青色の光を出力させるための2ビットの情報(例えば「00」、「01」、「10」、「11」)である場合には、これらの2ビットの情報を、各色の光をLED35,65に発光させるための3ビット情報に変換する。例えば、赤色の2ビット情報「00」を、RGB=「011」(RGBのうち0にしたところの色が出力される。)の3ビット情報に変換し、黄色の2ビット情報「01」を、RGB=「001」の3ビット情報に変換し、緑色の2ビット情報「10」を、RGB=「101」の3ビット情報に変換し、青色の2ビット情報「11」を、RGB=「110」の3ビット情報に変換する。なお、このような2ビット情報から3ビット情報への変換処理は、端末装置50で行うようにしてもよく、あるいはサーバ20から配信されてくる段階で、下り情報のデータ部の内容情報が、RGBの出力調整を示す3ビット情報となっていてもよい。
【0146】
そして、共有情報出力処理手段43,73、および仮想デバイス共有情報出力処理手段98による処理により、入出力デバイス30,60のLED35,65、および端末装置90の表示手段92の画面上における仮想デバイス80の表示部分は、サーバ20から配信された下り情報のデータ部の内容情報に従って、全てのデバイスにおいて同じ色で発光する。このため、データ部の内容情報が、所定のシーケンスに従って、例えば、赤色、黄色、緑色、青色の光を出力させるための情報となっている下り情報が、この順番でサーバ20から配信されてくれば、全てのデバイスにおいて、赤色、黄色、緑色、青色の順番で同期して光の色が変化する。
【0147】
また、下り情報のデータ部が、共有情報である光の色を指定する情報の他に、自己の操作に起因する出力であるか、他人の操作に起因する出力であるかを区別するための自他識別情報を含んでいる場合には、例えば、全てのデバイスにおいて、赤色、黄色、緑色、青色の順番で同期して光の色が変化することに加え、色の変化を引き起こす入力操作を行った操作者の操作するデバイスは、点滅せずに発光し、一方、それ以外の操作者の操作するデバイスは、点滅しながら発光するようにすることができる。これにより、各操作者は、自分の操作に起因してデバイスの光の色が変化したのか、他人の操作に起因してデバイスの光の色が変化したのかを把握することができる。
【0148】
さらに、下り情報のデータ部が、共有情報である光の色を指定する情報の他に、複数の操作者のうちのいずれの操作者による操作に起因する出力であるかを伝えるための操作者伝達情報を含んでいる場合には、例えば、全てのデバイスにおいて、赤色、黄色、緑色、青色の順番で同期して光の色が変化することに加え、操作者Xが操作したときには、全てのデバイスが点滅せずに発光し、操作者Yが操作したときには、全てのデバイスが1秒間隔で点滅しながら発光し、操作者Zが操作したときには、全てのデバイスが2秒間隔で点滅しながら発光する等のように、入力操作を行った操作者に対応させて点滅の時間間隔が変化するようにすることができる。これにより、各操作者は、いずれの操作者の入力操作に起因してデバイスの光の色が変化したのか(つまり、いずれの操作者が操作を行ったのか)を把握することができる。
【0149】
このような第1実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、通信システム10では、入出力デバイス30,60または仮想デバイス80の操作子を操作するだけで、各操作者の意図や各操作者の置かれている状況等を、通信の相手方となる他の操作者に伝えることができるので、簡単な操作での通信を実現することができる。
【0150】
しかも、入出力デバイス30,60の操作子は、押しボタン32,62であるから、物を押すという単純かつ直感的な動作により、通信を実現することができる。このため、例えば、老人、子供、病人等の複雑な操作を行うことが比較的困難な者であっても、例えば、遠隔地にいる息子や娘や孫、両親、看護婦等とのコミュニケーションを容易にとることができる。
【0151】
また、各操作者の操作は、入出力デバイス30,60または仮想デバイス80での光の色の変化という形で、通信の相手方となる他の操作者に伝えることができる。このため、例えば、老人、子供、病人等の複雑な情報を把握することが比較的困難な者であっても、通信の相手方の意図を直感的に捉えることができる。
【0152】
そして、入出力デバイス30,60は、入力操作用の操作子である押しボタン32,62と、操作者に対して情報提示を行うための出力手段であるLED35,65とを備えているので、入力と出力(情報提示)とを同一の装置で実現することができる。このため、入出力デバイス30,60は、直感的な道具としての機能を果たすことができ、老人、子供、病人等が容易に取り扱うことができるうえ、ペット等の動物でも取り扱うことができる。
【0153】
また、通信システム10では、複数の操作者のうちのいずれの操作者の操作する入出力デバイス30,60または仮想デバイス80からサーバ20へ上り情報が送信された場合でも、全ての操作者の操作する入出力デバイス30,60および仮想デバイス80へ共有情報を含む下り情報が送信されるので、双方向の通信を実現することができるうえ、2者間のみならず、3者以上の間での通信を行うこともできる。このため、通信システム10により、光信号を通じて通信する、いわば光チャットを実現することができる。また、各入出力デバイス30,60および各仮想デバイス80において、全ての操作者の意図を光の色の変化で単純に伝えることができるので、各操作者は、自分の送った意図に対して他の操作者がどのように反応しているかを、光の色の変化で容易に感知することができる。
【0154】
さらに、入出力デバイス30は、汎用コンピュータのみならず、例えば、デジタル家電製品、ロボット、携帯電話機、腕時計等の各種の端末装置50に接続することができる。このため、各地に入出力デバイス30を接続可能な端末装置50があるため、遠隔地間での通信を容易に実現することができる。従って、遠隔地間で、各人の存在感を伝達することができるので、自宅にいる子供への遠隔地からの連絡・確認や、遠隔地に居住する仲間や親戚等との簡単なコミュニケーションを手軽に実現することができる。
【0155】
そして、入出力デバイス30,60および仮想デバイス80は、光の色の変化により通信の相手方からの情報を得る即時系のデバイスとしての役割を果たすだけでなく、ある時間が過ぎた後でも光の色が保持されるため、光の色が一種のメモリとなる待時系のデバイスとしての役割を果たすこともできる。
【0156】
また、入出力デバイス30,60および仮想デバイス80からサーバ20へ送信される上り情報のパケットは、ネットワーク1上では、アドレス部を除けば、1ビットまたは0ビットであるため、通信量の低減、通信コストの削減を図ることができるうえ、通信帯域の狭いネットワーク1でも円滑に情報を伝えることができる。
【0157】
[第2実施形態]
図6〜図8は、本発明の第2実施形態の通信システム200による処理およびデータの流れの説明図であり、前記第1実施形態の図3〜図5に対応するものである。通信システム200は、前記第1実施形態の通信システム10の場合と同様に、複数の操作者がデバイスを用いてインターネットやイントラネット等のネットワーク201を介してサーバ220による仲介処理で通信を行うシステムである。
【0158】
本第2実施形態の通信システム200は、前記第1実施形態の通信システム10に対し、下り情報のデータ部の内容が異なり、また、これに伴って共有情報を作成する装置が異なる点を除き、前記第1実施形態の通信システム10と同様な構成および機能を有するため、同一部分の詳しい説明は省略し、以下には異なる部分のみを詳述するものとする。
【0159】
図6〜図8において、サーバ220は、上り情報受信手段221と、下り情報作成処理手段222と、下り情報配信手段223と、登録デバイス記憶手段224と、接続デバイス記憶手段225とを含んで構成され、これらは、下り情報作成処理手段222を除き、前記第1実施形態の通信システム10のサーバ20における対応する同一名称のもの(図3〜図5参照)と同じ構成および機能を有している。
【0160】
一方、前記第1実施形態の下り情報作成処理手段22が共有情報を作成していたのに対し、本第2実施形態の下り情報作成処理手段222は、上り情報受信手段221により上り情報を受信したときに、下り情報のデータ部の内容情報として、共有情報を作成する処理は行わず、いずれかの操作者のデバイスが操作されたこと(いずれかのデバイスの押しボタンが押されたこと)を示す1ビットの情報を作成する。つまり、前記第1実施形態では、下り情報のデータ部が、図3〜図5に示すように、全ての操作者に同じように提示されるべき共有情報となる出力内容を示す情報(例えば、光の色を指定する情報)となっていたのに対し、本第2実施形態では、図6〜図8に示すように、下り情報のデータ部は、共有情報となる出力内容を示す情報となっているわけではなく、単にいずれかの操作者のデバイスが操作されたこと(上り情報を受信したこと)を伝達するための情報(1ビット)となっているだけである。従って、本第2実施形態では、後述するように、共有情報は、サーバ220ではなく、入出力デバイス230,260、または仮想デバイス280が画面表示される端末装置290で作成される。そして、このような本第2実施形態の下り情報のデータ部の1ビットの内容情報(「1」であるか「0」であるか)は、入出力デバイス230,260、または仮想デバイス280が画面表示される端末装置290による処理では、使用されない。
【0161】
なお、データ部を省略して0ビットとし、アドレス部のみとしてもよいのは、前記第1実施形態の場合と同様である。また、下り情報のデータ部の1ビットの内容情報を、入出力デバイス230,260、または仮想デバイス280が画面表示される端末装置290による処理で使用されない情報とするのではなく、入出力デバイス230,260または仮想デバイス280の操作子のオン・オフ情報(例えば、「1」の場合には、オンで、「0」の場合には、オフ等とする。)としてもよいのは、前記第1実施形態の場合と同様であり、このようにすれば、全てのデバイスの操作子のオン・オフ状態を同期させることができる。さらに、下り情報のデータ部の1ビットの内容情報を、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報(例えば、「1」の場合には、自己の入力操作で、「0」の場合には、他人の入力操作等とする。)としてもよく、このようにすれば、各操作者は、デバイスの出力により、その出力が自己の入力操作に起因して行われたものなのか、他人の入力操作に起因して行われたものなのかを把握することができる。
【0162】
図6において、端末装置250は、上り情報中継手段251と、下り情報中継手段252とを含んで構成され、これらは、前記第1実施形態の端末装置50における対応する同一名称のもの(図3参照)と同じ構成および機能を有している。
【0163】
入出力デバイス230は、操作子である押しボタン232と、検出手段であるスイッチ233と、出力手段であるLED235およびブザー236と、上り情報送信手段241と、下り情報受信手段242と、共有情報出力処理手段243と、共有情報作成手段244とを含んで構成され、これらは、共有情報作成手段244を除き、前記第1実施形態の入出力デバイス30における対応する同一名称のもの(図3参照)と同じ構成および機能を有している。
【0164】
一方、本第2実施形態の入出力デバイス230は、共有情報作成手段244を備えている点で、これに対応する手段を備えていない前記第1実施形態の入出力デバイス30と異なっている。これは、前述したように、前記第1実施形態では、サーバ20で共有情報が作成されるため、入出力デバイス30で共有情報を作成する必要がないためである。
【0165】
共有情報作成手段244は、下り情報受信手段242により受信した下り情報に基づき、複数の操作者の全員に同じように提示される共有情報を含む情報を作成する処理を行うものである。但し、ある1つの入出力デバイス230により、他のデバイスで出力させるための情報も含めて共有情報を作成するという意味ではなく、各デバイスが、同時期に、すなわちサーバ220から下り情報が配信されてきたときに、それぞれ独立して同じ情報を作成し、これが結果的に共有情報となるという意味である。なお、下り情報のデータ部が、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報となっている場合には、各入出力デバイス230の共有情報作成手段244は、同じ情報(共有情報)のみならず、自己の入力操作であることを示す情報(例えば、点滅させないでLED235を発光させるための情報)または他人の入力操作であることを示す情報(例えば、点滅させながらLED235を発光させるための情報)を作成してもよい。
【0166】
具体的には、下り情報受信手段242により下り情報を受信したときに、制御用LSIにより、EEPROMに記憶されたプログラムを実行することにより、複数の操作者の全員に同じように提示するための共有情報として、例えば、LED235で出力する光の色を指定する情報を、所定のシーケンスに従って作成する。所定のシーケンスとは、例えば、光の色を、赤、黄、緑、青等の決められた順番で変化させるシーケンスであり、入出力デバイス230の制御用LSIで実行されるプログラム内に記述されたシーケンスであってもよく、あるいはプログラムから外部に出されて入出力デバイス230のEEPROM等のメモリに記憶されたシーケンスであってもよい。色の出力順や種類の数は、任意であるのは、前記第1実施形態の場合と同様である。この際の処理には、受信した下り情報のデータ部の1ビットの内容情報は使用されない。なお、全てのデバイスでシーケンスの進行を同期させるためには、全てのデバイスで同時期にリセットする処理(シーケンスのステップを所定の同じステップに戻す処理)が必要となる。
【0167】
そして、共有情報作成手段244により作成された共有情報を含む情報は、共有情報出力処理手段243による処理、すなわち出力手段であるLED235やブザー236に操作者への情報提示のための出力を行わせる処理に用いられる。
【0168】
図7において、入出力デバイス260は、操作子である押しボタン262と、検出手段であるスイッチ263と、出力手段であるLED265およびブザー266と、上り情報送信手段271と、下り情報受信手段272と、共有情報出力処理手段273と、共有情報作成手段274とを含んで構成され、これらは、共有情報作成手段274を除き、前記第1実施形態の入出力デバイス60における対応する同一名称のもの(図4参照)と同じ構成および機能を有している。
【0169】
共有情報作成手段274は、入出力デバイス230の共有情報作成手段244の場合と同様に、下り情報受信手段272により受信した下り情報に基づき、複数の操作者の全員に同じように提示される共有情報を含む情報を作成する処理を行うものである。この共有情報作成手段274により作成された共有情報を含む情報は、共有情報出力処理手段273による処理、すなわち出力手段であるLED265やブザー266に操作者への情報提示のための出力を行わせる処理に用いられる。
【0170】
図8において、端末装置290は、入力手段291と、出力手段である表示手段292およびスピーカ293と、表示手段292の画面292A上に仮想デバイス280を表示する仮想デバイス描画手段294と、仮想デバイス280の操作子である押しボタン282に対する入力操作を受け付ける仮想デバイス操作受付手段295と、仮想デバイス上り情報送信手段296と、仮想デバイス下り情報受信手段297と、仮想デバイス共有情報出力処理手段298と、仮想デバイス共有情報作成手段299とを含んで構成され、これらは、仮想デバイス共有情報作成手段299を除き、前記第1実施形態の仮想デバイス80が画面表示される端末装置90における対応する同一名称のもの(図5参照)と同じ構成および機能を有している。
【0171】
仮想デバイス共有情報作成手段299は、仮想デバイス下り情報受信手段297により受信した下り情報に基づき、複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する処理を行うものである。この仮想デバイス共有情報作成手段299により作成された共有情報を含む情報は、仮想デバイス共有情報出力処理手段298による処理、すなわち出力手段である表示手段292やスピーカ293に操作者への情報提示のための出力を行わせる処理に用いられる。
【0172】
このような第2実施形態によれば、前記第1実施形態の場合と同様に、簡単な操作での双方向通信を実現することができるという効果、2者間のみならず3者以上の間での通信を実現することができるという効果、通信量の低減、通信コストの削減を図ることができるという効果、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることができるという効果を得ることができる。特に、通信量の低減、通信コストの削減を図ることができるという効果、通信帯域の狭いネットワークでも円滑に情報を伝えることができるという効果については、本第2実施形態では、上り情報のデータ部のみならず、下り情報のデータ部も1ビット(0ビットとしてもよい。)の情報となっているので、より一層、顕著に得ることができる。但し、入出力デバイスの処理負担を軽減することができるという点では、前記第1実施形態の方が優れている。
【0173】
[変形の形態]
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
【0174】
すなわち、前記各実施形態では、入出力デバイス30,60,230,260および仮想デバイス80,280は、いずれかの操作者の入力操作が行われると、所定のシーケンスに従って、光の色を、例えば、赤、黄、緑、青等の決められた順番で変化させる出力(情報提示)を行う構成とされていたが、これに限定されるものではなく、例えば、各操作者の入力操作が行われた累積回数や、直近の所定時間内に各操作者の入力操作が行われた回数に応じ、光の色や音の大きさ等を変化させる出力(情報提示)を行う構成としてもよい。より具体的には、前記第1実施形態では、例えば、サーバ20の下り情報作成処理手段22において、サーバ20の上り情報受信手段21により受信した上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を入出力デバイス30,60および仮想デバイス80の各出力手段に行わせるための情報を作成してもよい。また、前記第2実施形態では、例えば、入出力デバイス230,260の共有情報作成手段244,274および仮想デバイス共有情報作成手段299において、入出力デバイス230,260の下り情報受信手段242,272および仮想デバイス下り情報受信手段297により受信した下り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を入出力デバイス230,260および仮想デバイス280の各出力手段に行わせるための情報を作成してもよい。
【0175】
このように各操作者の入力操作が行われた累積回数や、直近の所定時間内に各操作者の入力操作が行われた回数に応じて、すなわち前記第1実施形態では、上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて、前記第2実施形態では、下り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて、光の色が変化する出力を行う構成とすれば、各操作者の意図する全体的な傾向がデバイスでの出力に反映されるようになるので、各操作者は、デバイスの光の色の変化を捉えることにより、全体的な傾向を把握することができる。このため、累積受信数に応じて光の色が変化する出力を行う構成であれば、例えば、投票数や拍手数等についての全員分の合計数を各操作者がリアルタイムで把握することができ、また、直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を行う構成であれば、例えば、現時点での拍手数を把握することができ、拍手数の変動のうねりを感じ取ることもできる。この際、投票数や拍手数等が多い場合には、熱いイメージを与えるために赤系統の色の光を出力し、投票数や拍手数等が少ない場合には、冷めたイメージを与えるために青系統の色の光を出力する等、人間の感情と同期するような出力を行えば、より効果的である。
【0176】
また、前記各実施形態では、入出力デバイス30,60,230,260および仮想デバイス80,280は、各操作者に対し、光の色を変化させる出力を行うことにより情報提示を行う構成とされていたが、これに限定されるものではなく、例えば、カウンタとして機能するように累積カウント数や直近の所定時間内のカウント数を計数表示する出力を行う構成としてもよい。より具体的には、例えば、前述した投票数や拍手数等を計数表示する出力を行ってもよく、あるいは投票数や拍手数等に応じて光の色を変化させる出力に加え、投票数や拍手数等を計数表示する出力を行ってもよい。
【0177】
さらに、ある建物内や区間内に入っている人、動物、車等の数を把握するためのカウンタとして機能するようにカウント数を計数表示する出力を行う構成としてもよい。例えば、ある建物内や区間内に出入りするためのゲートが複数あった場合に、操作者X,Y,Zが操作するデバイスを、各ゲートを通って建物内や区間内に入っていく人、動物、車等の数をカウントするための専用デバイスとし、一方、操作者U,V,Wが操作するデバイスを、各ゲートを通って建物内や区間内から出ていく人、動物、車等の数をカウントするための専用デバイスとする。このとき、操作者X,Y,Zのいずれかが入力操作を行うと、ネットワークを介して上り情報がサーバに送信され、サーバで、カウント数を1つ増加させる更新処理を行う。そして、サーバから、更新処理後のカウント数が下り情報として、ネットワークを介して全ての操作者X,Y,Z,U,V,Wのデバイスへ配信され、各デバイスで計数表示される。一方、操作者U,V,Wのいずれかが入力操作を行うと、ネットワークを介して上り情報がサーバに送信され、サーバで、カウント数を1つ減少させる更新処理を行う。そして、サーバから、更新処理後のカウント数が下り情報として、ネットワークを介して全ての操作者X,Y,Z,U,V,Wのデバイスへ配信され、各デバイスで計数表示される。このようにすれば、各操作者X,Y,Z,U,V,Wは、自己の操作するデバイスで、建物内や区間内に入っている人、動物、車等の数をリアルタイムで把握することができる。なお、サーバでは、操作者X,Y,Zのデバイスからの上り情報(つまり、入ったことを示す情報)であるか、操作者U,V,Wのデバイスからの上り情報(つまり、出たことを示す情報)であるかは、デバイス識別情報により把握することができる。従って、いずれのデバイスが、入っていく人、動物、車等をカウントするデバイスなのか、あるいは、いずれのデバイスが、出ていく人、動物、車等をカウントするデバイスなのかを予めサーバに登録しておく必要がある。
【0178】
また、前記各実施形態では、入出力デバイス30,60,230,260は、操作子である押しボタン32,62、232,262が単に押されたか否かを検出する構成とされていたが、圧力センサを設けて押し圧を測定し、押し圧の値の大小に応じた時間間隔で、サーバに上り情報を送信する構成としてもよい。例えば、押しボタンが強く押され、大きな押し圧が測定された場合には、1つの押す操作に対し、長い時間間隔で2つの上り情報を連続させてネットワークを介してサーバへ送信し、一方、押しボタンが弱く押され、小さな押し圧が測定された場合には、1つの押す操作に対し、短い時間間隔で2つの上り情報を連続させてネットワークを介してサーバへ送信する。そして、サーバで、連続して送信されてくる上り情報の時間間隔の長短に基づき、強く押されたか弱く押されたかを判断し、その判断結果の情報を、ネットワークを介して全てのデバイスに配信し、各デバイスで、その情報を各操作者に提示するための出力を行う。これにより、各操作者は、入力操作を行った操作者の感情等をリアルタイムで把握することができ、より高度なコミュニケーションを簡易な操作で実現することができる。なお、この場合には、連続してサーバへ送信されてくる2つの上り情報をまとめて本発明における1つの上り情報とみなす。
【0179】
さらに、本発明の入出力デバイスは、図2に示した入出力デバイス30のような大きさや形状のものに限定されるものではなく、大きさや形状は任意であり、要するに、入力(操作子による入力操作)と、出力(情報提示)とが同じ装置で行われるようになっていればよく、例えば、マウスやキーボード等の既存のインターフィースに、本発明の入出力デバイスの機能を付加してもよい。
【0180】
また、接続デバイス記憶手段25に記憶されている接続中のデバイスの情報を用い、接続されているデバイスの数の大小に応じた強さの光を各デバイスで出力させる構成としてもよい。例えば、接続数が多い場合には、強い光を出力させるための情報を、下り情報としてネットワークを介して各デバイスへ配信し、一方、接続数が少ない場合には、弱い光を出力させるための情報を、下り情報としてネットワークを介して各デバイスへ配信してもよく、このようにすることで、各操作者が直感的に接続数を把握することができる。なお、いずれかの操作者の入力操作がある都度に所定のシーケンスに従って光の色を変化させる出力を行うLED35,65とは別に、システム全体におけるデバイスの接続状態(接続数)を示す出力(例えば、光の強度や色の種類(色相)を変化させる出力等)を行うための専用のLEDを設けてもよく、この場合には、例えば、接続数が多い場合には、赤系統の色の光を出力し、接続数が少ない場合には、青系統の色の光を出力すること等ができ、このようにすることで、各操作者が直感的に接続数を把握することができる。
【0181】
さらに、前記各実施形態では、入出力デバイス30,60,230,260および仮想デバイス80,280は、いずれかのデバイスで入力操作が行われると、光の色が変化する出力を行う構成とされていたが、これに限定されず、例えば、音量や音色が変化したり、画像の色合いが変化する構成としてもよい。
【0182】
そして、前記各実施形態の説明では、通信システム10,200や入出力デバイス30,60,230,260の用途は、特に記載されていなかったが、これらの通信システム10,200や入出力デバイス30,60,230,260は、次のような各種の用途に使用するのに適している。例えば、入出力デバイス30,60,230,260は、LED35,65,235,265を備えているので、光を利用したコミュニケーションを行うことができるため、耳の不自由な人の入出力装置として利用することができる。また、入出力デバイス30,60,230,260は、ブザー36,66,236,266を備えているので、音を利用したコミュニケーションを行うことができるため、目の自由な人の入出力装置として利用することができる。また、家庭内やオフィス内でのコミュニケーション、病院内でのナースコール等に利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0183】
以上のように、本発明の通信システム、通信方法、および通信用の入出力デバイスは、例えば、遠隔地にいる複数の者の間で各自の操作する入出力デバイスを用いて簡単なコミュニケーションを行う場合等に用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0184】
【図1】本発明の第1実施形態の通信システムの全体構成図。
【図2】第1実施形態の通信システムを構成する入出力デバイスの斜視図。
【図3】第1実施形態における端末装置を介して入出力デバイスとサーバとの間で送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図。
【図4】第1実施形態における入出力デバイスとサーバとの間で直接に送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図。
【図5】第1実施形態における端末装置に画面表示された仮想デバイスとサーバとの間で送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図。
【図6】第2実施形態における端末装置を介して入出力デバイスとサーバとの間で送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図。
【図7】第2実施形態における入出力デバイスとサーバとの間で直接に送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図。
【図8】第2実施形態における端末装置に画面表示された仮想デバイスとサーバとの間で送受信を行う場合の処理およびデータの流れの説明図。
【符号の説明】
【0185】
1,201 ネットワーク
10,200 通信システム
20,220 サーバ
21,221 上り情報受信手段
22,222 下り情報作成処理手段
23,223 下り情報配信手段
30,60,230,260 入出力デバイス
32,62,82,232,262,282 操作子である押しボタン
33,63,233,263 検出手段であるスイッチ
35,65,235,265 出力手段であるLED
36,66,236,266 出力手段であるブザー
41,71,241,271 上り情報送信手段
42,72,242,272 下り情報受信手段
43,73,243,273 共有情報出力処理手段
80,280 仮想デバイス
91,291 入力手段
92,292 出力手段である表示手段
93,293 出力手段であるスピーカ
94,294 仮想デバイス描画手段
95,295 仮想デバイス操作受付手段
96,296 仮想デバイス上り情報送信手段
97,297 仮想デバイス下り情報受信手段
98,298 仮想デバイス共有情報出力処理手段
244,274 共有情報作成手段
299 仮想デバイス共有情報作成手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、
前記入出力デバイスは、
前記操作者が入力操作を行うための操作子と、
この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、
この検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記出力手段に前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバは、
前記入出力デバイスから前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信する上り情報受信手段と、
この上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき前記下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、
この下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して前記複数の入出力デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、
前記入出力デバイスから前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記入出力デバイスへ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記入出力デバイスの前記操作子は、押しボタンであり、
前記入出力デバイスの前記出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、
前記サーバの前記下り情報作成処理手段は、前記共有情報として、前記サーバの前記上り情報受信手段により前記上り情報を受信する都度に予め定められた順序で異なる色の光を前記入出力デバイスの前記出力手段に出力させるための情報を含む情報を作成する構成とされている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記入出力デバイスの前記操作子は、押しボタンであり、
前記入出力デバイスの前記出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、
前記サーバの前記下り情報作成処理手段は、前記共有情報として、前記サーバの前記上り情報受信手段により受信した前記上り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を前記入出力デバイスの前記出力手段に行わせるための情報を含む情報を作成する構成とされている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記入出力デバイスの前記操作子は、押しボタンであり、
前記入出力デバイスの前記出力手段は、計数表示を含む出力を行う構成とされ、
前記サーバの前記下り情報作成処理手段は、前記共有情報として、前記サーバの前記上り情報受信手段により前記上り情報を受信する都度にカウント数を増加させて累積カウント数を前記入出力デバイスの前記出力手段に計数表示させるための情報を含む情報を作成する構成とされている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項5】
通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、
前記入出力デバイスは、
前記操作者が入力操作を行うための操作子と、
この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、
この検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
この下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
この出力手段に前記共有情報作成手段により作成した前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバは、
前記入出力デバイスから前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信する上り情報受信手段と、
この上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき前記下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、
この下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して前記複数の入出力デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、
前記入出力デバイスから前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記入出力デバイスへ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載の通信システムにおいて、
前記入出力デバイスの前記操作子は、押しボタンであり、
前記入出力デバイスの前記出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、
前記入出力デバイスの前記共有情報作成手段は、前記共有情報として、前記入出力デバイスの前記下り情報受信手段により前記下り情報を受信する都度に予め定められた順序で異なる色の光を前記入出力デバイスの前記出力手段に出力させるための情報を含む情報を作成する構成とされている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
請求項5に記載の通信システムにおいて、
前記入出力デバイスの前記操作子は、押しボタンであり、
前記入出力デバイスの前記出力手段は、光の出力を含む出力を行う構成とされ、
前記入出力デバイスの前記共有情報作成手段は、前記共有情報として、前記入出力デバイスの前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報の累積受信数または直近の所定時間内の受信数に応じて光の色が変化する出力を前記入出力デバイスの前記出力手段に行わせるための情報を含む情報を作成する構成とされている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項8】
請求項5に記載の通信システムにおいて、
前記入出力デバイスの前記操作子は、押しボタンであり、
前記入出力デバイスの前記出力手段は、計数表示を含む出力を行う構成とされ、
前記入出力デバイスの前記共有情報作成手段は、前記共有情報として、前記入出力デバイスの前記下り情報受信手段により前記下り情報を受信する都度にカウント数を増加させて累積カウント数を前記入出力デバイスの前記出力手段に計数表示させるための情報を含む情報を作成する構成とされている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項9】
通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された少なくとも1つの入出力デバイスと、前記サーバと前記ネットワークで接続された端末装置の画面上に表示された少なくとも1つの仮想デバイスとを用いて、これらの入出力デバイスまたは仮想デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、
前記入出力デバイスは、
前記操作者が入力操作を行うための操作子と、
この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、
この検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記出力手段に前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記仮想デバイスが画面表示される前記端末装置は、
前記仮想デバイスを画面表示する処理を行う仮想デバイス描画手段と、
この仮想デバイス描画手段により画面表示された前記仮想デバイスの操作子に対して行われる前記端末装置に設けられた入力手段による操作者の入力操作を受け付ける仮想デバイス操作受付手段と、
この仮想デバイス操作受付手段により前記入力操作を受け付けたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する仮想デバイス上り情報送信手段と、
複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する仮想デバイス下り情報受信手段と、
この仮想デバイス下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき、前記端末装置に設けられた出力手段に前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う仮想デバイス共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバは、
前記入出力デバイスまたは前記仮想デバイスから前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信する上り情報受信手段と、
この上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき前記下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、
この下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して全ての前記入出力デバイスおよび全ての前記仮想デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、
前記入出力デバイスまたは前記仮想デバイスから前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイス若しくは前記仮想デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイス若しくは前記仮想デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記入出力デバイスおよび前記仮想デバイスへ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記出力手段または前記仮想デバイスが画面表示された前記端末装置の前記出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項10】
通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された少なくとも1つの入出力デバイスと、前記サーバと前記ネットワークで接続された端末装置の画面上に表示された少なくとも1つの仮想デバイスとを用いて、これらの入出力デバイスまたは仮想デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信システムであって、
前記入出力デバイスは、
前記操作者が入力操作を行うための操作子と、
この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、
この検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
この下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
この出力手段に前記共有情報作成手段により作成した前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記仮想デバイスが画面表示される前記端末装置は、
前記仮想デバイスを画面表示する処理を行う仮想デバイス描画手段と、
この仮想デバイス描画手段により画面表示された前記仮想デバイスの操作子に対して行われる前記端末装置に設けられた入力手段による操作者の入力操作を受け付ける仮想デバイス操作受付手段と、
この仮想デバイス操作受付手段により前記入力操作を受け付けたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する仮想デバイス上り情報送信手段と、
前記複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する仮想デバイス下り情報受信手段と、
この仮想デバイス下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する仮想デバイス共有情報作成手段と、
前記端末装置に設けられた出力手段に前記仮想デバイス共有情報作成手段により作成した前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う仮想デバイス共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバは、
前記入出力デバイスまたは前記仮想デバイスから前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信する上り情報受信手段と、
この上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき前記下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、
この下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して全ての前記入出力デバイスおよび全ての前記仮想デバイスへ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、
前記入出力デバイスまたは前記仮想デバイスから前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイス若しくは前記仮想デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイス若しくは前記仮想デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記入出力デバイスおよび前記仮想デバイスへ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイス若しくは前記仮想デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記共有情報作成手段または前記仮想デバイス共有情報作成手段のいずれによる処理でも用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイス若しくは前記仮想デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項11】
通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信方法であって、
前記入出力デバイスの検出手段が、前記操作者による前記入出力デバイスの操作子への入力操作が行われたことを検出し、
前記入出力デバイスの上り情報送信手段が、前記検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信し、
前記サーバの上り情報受信手段が、前記入出力デバイスから前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信し、
前記サーバの下り情報作成処理手段が、前記上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき、前記複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報としての下り情報を作成し、
前記サーバの下り情報配信手段が、前記下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して前記複数の入出力デバイスへ配信し、
その後、前記入出力デバイスの下り情報受信手段が、前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた前記下り情報を受信し、
前記入出力デバイスの共有情報出力処理手段が、前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき、前記入出力デバイスの出力手段に前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行い、
前記入出力デバイスから前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記入出力デバイスへ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されている
ことを特徴とする通信方法。
【請求項12】
通信を仲介する処理を行うサーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された複数の入出力デバイスを用いて、これらの入出力デバイスをそれぞれ操作する複数の操作者が通信を行うための通信方法であって、
前記入出力デバイスの検出手段が、前記操作者による前記入出力デバイスの操作子への入力操作が行われたことを検出し、
前記入出力デバイスの上り情報送信手段が、前記検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信し、
前記サーバの上り情報受信手段が、前記入出力デバイスから前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信し、
前記サーバの下り情報作成処理手段が、前記上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき、前記複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報としての下り情報を作成し、
前記サーバの下り情報配信手段が、前記下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して前記複数の入出力デバイスへ配信し、
その後、前記入出力デバイスの下り情報受信手段が、前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた前記下り情報を受信し、
前記入出力デバイスの共有情報作成手段が、前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成し、
前記入出力デバイスの共有情報出力処理手段が、前記入出力デバイスの出力手段に前記共有情報作成手段により作成した前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行い、
前記入出力デバイスから前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記入出力デバイスへ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記入出力デバイスを識別するためのデバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されている
ことを特徴とする通信方法。
【請求項13】
通信を仲介する処理を行うサーバとともに通信システムを構成するために、前記サーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置に接続されてこの端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された状態で、操作者により操作される通信用の入出力デバイスであって、
前記操作者が入力操作を行うための操作子と、
この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、
この検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報として前記サーバで前記上り情報に基づき作成されて前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記出力手段に前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバへ前記ネットワークを介して送信する前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記入出力デバイスの前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記ネットワークを介して受信する前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されている
ことを特徴とする通信用の入出力デバイス。
【請求項14】
通信を仲介する処理を行うサーバとともに通信システムを構成するために、前記サーバとネットワークで直接に接続されるか、または端末装置に接続されてこの端末装置を介して前記サーバと前記ネットワークで接続された状態で、操作者により操作される通信用の入出力デバイスであって、
前記操作者が入力操作を行うための操作子と、
この操作子が操作されたことを検出する検出手段と、
この検出手段により前記入力操作が検出されたときに前記操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
この下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
この出力手段に前記共有情報作成手段により作成した前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバへ前記ネットワークを介して送信する前記上り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記ネットワークを介して受信する前記下り情報は、少なくとも前記ネットワーク上では、
デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、前記操作子のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記デバイス識別情報を含むアドレス部と、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記デバイス識別情報を含むアドレス部のみにより構成されている
ことを特徴とする通信用の入出力デバイス。
【請求項15】
複数の端末装置とこれらの端末装置間での通信を仲介する処理を行うサーバとがネットワークで接続された通信システムであって、
前記端末装置は、
操作者が入力操作を行うための入力手段と、
この入力手段により操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の端末装置をそれぞれ操作する複数の操作者の全員に提示するための共有情報を含む情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信する下り情報受信手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
前記下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記出力手段に前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバは、
前記端末装置から前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信する上り情報受信手段と、
この上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき前記下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、
この下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置へ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、
前記端末装置から前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、
前記端末装置を識別するための端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記入力手段のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記端末装置識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記端末装置へ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、
前記端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記出力手段による出力内容を示す情報とを含んで構成されている
ことを特徴とする通信システム。
【請求項16】
複数の端末装置とこれらの端末装置間での通信を仲介する処理を行うサーバとがネットワークで接続された通信システムであって、
前記端末装置は、
操作者が入力操作を行うための入力手段と、
この入力手段により操作者の入力操作が行われたことを伝達する上り情報を前記ネットワークを介して前記サーバへ送信する上り情報送信手段と、
前記複数の端末装置をそれぞれ操作する複数の操作者のうちのいずれかの操作者の入力操作が行われたことを伝達する情報として前記サーバから前記ネットワークを介して配信されてきた下り情報を受信を受信する下り情報受信手段と、
この下り情報受信手段により受信した前記下り情報に基づき前記複数の操作者の全員に提示される共有情報を含む情報を作成する共有情報作成手段と、
前記操作者に対して情報を提示するための出力を行う出力手段と、
この出力手段に前記共有情報作成手段により作成した前記共有情報を含む情報を前記操作者に提示するための出力を行わせる処理を行う共有情報出力処理手段とを含んで構成され、
前記サーバは、
前記端末装置から前記ネットワークを介して送信されてきた前記上り情報を受信する上り情報受信手段と、
この上り情報受信手段により受信した前記上り情報に基づき前記下り情報を作成する下り情報作成処理手段と、
この下り情報作成処理手段により作成した前記下り情報を前記ネットワークを介して前記複数の端末装置へ配信する下り情報配信手段とを含んで構成され、
前記端末装置から前記サーバへ前記ネットワークを介して送信される前記上り情報は、
前記端末装置を識別するための端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記サーバによる処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記入力手段のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記端末装置識別情報を含むアドレス部のみにより構成され、
前記サーバから前記端末装置へ前記ネットワークを介して送信される前記下り情報は、
前記端末装置を識別するための端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記端末装置の前記共有情報作成手段による処理で用いられない内容情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、前記端末装置識別情報を含むアドレス部と、前記入力手段のオン・オフ情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、自己の入力操作か他人の入力操作かを識別するための自他識別情報からなる1ビットのデータ部とにより構成されるか、または前記端末装置識別情報を含むアドレス部のみにより構成されている
ことを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−101309(P2006−101309A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−286305(P2004−286305)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(899000068)学校法人早稲田大学 (602)
【出願人】(500429929)株式会社マイテックシステム (1)
【Fターム(参考)】