説明

通信ライン信頼性確認装置及びその方法

【課題】電気接点を介した通信を利用したファームアップにおいて、通信ラインの信頼性を確認する装置及びその方法を提供する。
【解決手段】ステップT01において、テストデータをブロック単位で送受信する。ステップT02において、送信とともにテストデータに誤りがあるか否かを検出する。ステップT02において、誤りがあると判断されると、ステップT03に進む。ステップT03において、誤りが所定割合より小さいとき、通信ラインが正常であると判断される。ステップT03において、誤りが所定割合より大きいとき、通信ラインが異常であると判断される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファームウエアの書き換えにおける通信ラインの信頼性確認装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レンズ交換式デジタルカメラにおいて、レンズ鏡筒又はカメラボディに搭載されたプロセッサのファームウエアの書き換え、いわゆるファームアップがレンズ通信により実施することが知られている(特許文献1)。レンズ通信とは、カメラボディにレンズ鏡筒を装着した際に、カメラボディとレンズ鏡筒との間で互いに当接して電気的に接続される、複数の接点端子を介した通信である。ファームウエアには、レンズ固有の画像補正データ等が含まれているため、精細に撮像するにはそれらが正しく書き換られる必要がある。しかし、カメラボディ側とレンズ鏡筒側の接点同士の接続状態や接触抵抗のバラつきなどにより、レンズ通信ラインの信頼性が十分に高くない場合には、ファームアップが正常に行われない可能性がある。一方で、開発費用との関係から、通信ラインの信頼性を確認する機能は、高度に設計されていない。これは、通常動作時のレンズ通信における不具合は、概ね接点の接触不良による一過性のものであり致命的な問題は発生しづらいためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−107315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、レンズ通信ラインの信頼性を確認する機能のひとつである誤り検出符号を用いた「誤り検出機能」を搭載することが考えられる。しかし、「誤り検出機能」は、検出精度を上げるにつれ回路規模が大きくなるとともに、ファームアップ作業が開始できなくなる場合が多くなる。その一方で、ファームアップを行う頻度は比較的少ないため、例えば、デジタルカメラの小型化を進めるにあたっては、精度を犠牲にして回路規模を小さく抑えざるを得ない。このため、全ての誤りを検出できない状況が生じ、ファームウエアが正しく書き換えられない可能性が出てくる。さらに、ユーザー自身がファームアップを実施することを想定すると、製品に精通している開発者が行う場合に比べて、ファームアップが正常に行われない可能性が高まる。
【0005】
本発明は、電気的な構成を変えずに、常にファームウエアの書き換えを完結させることを可能にする通信ライン信頼性確認装置及びその方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るファームアップ時の通信ライン信頼性確認装置は、電気接点を介した通信を利用したファームアップであって、テストデータをブロック単位で送受信するとともにテストデータに誤りがあるか否かを検出し、誤りが所定割合より小さいとき通信ラインが正常であると判断し、誤りが所定割合より大きいときには通信ラインが異常であると判断するテストを実行する通信ライン確認手段を有することを特徴とする。
【0007】
また、通信ライン信頼性確認装置は、テストの後にファームアップを開始するファームアップ実行手段をさらに備え、ファームアップ実行手段は、ファームアップデータをブロック単位で送受信し、第1ブロックの送信に誤りが検出されないとき第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、第1ブロックの送信に誤りが検出されるときには第1ブロックの送受信を所定回数繰返し、所定回数に亘る第1ブロックの送受信の繰返しの間に誤りが検出されないとき、第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、所定回数に亘る第1ブロックの送受信の繰返しにおいて所定回数誤りが検出されるとき、第1ブロックを誤りを含んだまま記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始しても良い。これにより、ファームアップを完結することが可能となる。
【0008】
通信ライン信頼性確認装置におけるファームアップデータは、ファームアッププログラムを含んでいても良い。ファームアッププログラムを含む場合、ファームアップを完結させる効果がより顕著に表れる。
【0009】
本発明に係るファームアップ時の通信ライン信頼性確認方法は、電気接点を介した通信を利用したファームアップであって、テストデータをブロック単位で送受信するとともにテストデータに誤りがあるか否かを検出し、誤りが所定割合より小さいとき通信ラインが正常であると判断し、誤りが所定割合より大きいときには通信ラインが異常であると判断するテストを実行することを特徴とする。
【0010】
また、通信ライン信頼性確認方法は、テストの後にファームアップを開始し、ファームアップデータをブロック単位で送受信し、第1ブロックの送信に誤りが検出されないとき第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、第1ブロックの送信に誤りが検出されるときには第1ブロックの送受信を所定回数繰返し、所定回数に亘る第1ブロックの送受信の繰返しの間に誤りが検出されないとき、第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、所定回数に亘る第1ブロックの送受信の繰返しにおいて所定回数誤りが検出されるとき、第1ブロックを誤りを含んだまま記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始しても良い。
【0011】
通信ライン信頼性確認方法におけるファームアップデータは、ファームアッププログラムを含んでいても良い。
【0012】
本発明に係る携帯機器は、プログラムを実行するプロセッサを有する外部アクセサリ機器が着脱自在に取り付けられ、電気接点端子を介して外部アクセサリ機器と相互通信可能な携帯機器であって、アクセサリ機器に対して、テストデータをブロック単位で送受信するとともにテストデータに誤りがあるか否かを検出し、誤りが所定割合より小さいとき通信ラインが正常であると判断し、誤りが所定割合より大きいときには通信ラインが異常であると判断するテストを実行する通信ライン確認手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また、携帯機器は、テストの後にファームアップを開始するファームアップ実行手段をさらに備え、ファームアップ実行手段は、ファームアップデータをブロック単位で送受信し、第1ブロックの送信に誤りが検出されないとき第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、第1ブロックの送信に誤りが検出されるときには第1ブロックの送受信を所定回数繰返し、所定回数に亘る第1ブロックの送受信の繰返しの間に誤りが検出されないとき、第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、所定回数に亘る第1ブロックの送受信の繰返しにおいて所定回数誤りが検出されるとき、第1ブロックを誤りを含んだまま記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始しても良い。
【0014】
携帯機器におけるファームアップデータは、ファームアッププログラムを含んでいても良い。
【0015】
また、携帯機器はさらに表示手段を有し、表示手段は、通信ライン確認手段が通信ラインが異常と判断した場合は、アクセサリ機器との接続状態を確認させるための表示を行うことが好ましい。この表示により、ユーザーは即座に異常に気付くことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電気的な構成を変えずに、常にファームウエアの書き換えを完結させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態を適用したレンズ交換式カメラの斜視図である。
【図2】図1に示すカメラからレンズ鏡筒を外した状態におけるカメラボディの斜視図である。
【図3】本発明の実施形態を適用したレンズ交換式デジタルカメラシステムの全体を表すブロック図である。
【図4】ファームウエアが書き込まれるFRASHROMのメモリマップである。
【図5】本発明の実施形態におけるテスト段階からファームアップ終了までのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1はレンズ交換式カメラ(携帯機器)の外観を示し、図2はカメラボディ10からレンズ鏡筒15(外部アクセサリ機器)を外した状態を示している。このカメラシステムにおいてレンズ鏡筒15はカメラボディ10に対して着脱自在である。
【0019】
カメラボディ10のレンズマウント11の内周側には、複数の電気接点12が円弧状に配置されている。電気接点12の下側には、撮像素子(図示せず)を収容した撮像素子ユニット13が設けられる。カメラボディ10の電源がオン状態であるとき、撮像素子によって動画像が得られ、ライブビューとしてモニタ(図示せず)に表示可能である。カメラボディ10の上面にはシャッタボタン14が設けられる。
【0020】
図3を参照して、このレンズ交換式カメラの電気的構成を説明する。カメラボディに設けられたカメラプロセッサ20には、デジタル信号用接地ポート21、入出力ポート22、割込みポート23、シリアルデータ入力ポート24、シリアルデータ出力ポート25、クロック信号ポート26、垂直同期信号ポート27等の通信ポートが設けられる。カメラプロセッサ20は電源回路30に接続され、電源回路30は、電源端子31、検出端子32、電源用接地端子33に接続される。また、カメラプロセッサ20は、DRAM34に接続される。記録媒体35はカメラプロセッサ20に接続され、カメラプロセッサ20からの信号に応じて、記録媒体35に記録されたデータが一時的に記録される。記録媒体35には、後述するように、ファームアップ時にはファームアップデータが記録される。また、カメラボディ周辺回路36及び表示装置(LCD)37(表示手段)は、カメラプロセッサ20に接続され、カメラプロセッサ20から電力を供給されて制御される。カメラボディ周辺回路36は、例えば、手ブレ補正機能、ストロボ等を制御する回路で構成される。
【0021】
レンズ鏡筒15に設けられたレンズCPU40は、プログラムを実行するプロセッサである。レンズCPU40には、デジタル信号用接地ポート41、割込みポート42、入出力ポート43、シリアルデータ出力ポート44、シリアルデータ入力ポート45、クロック信号ポート46、垂直同期信号ポート47等の通信ポートが設けられる。レンズCPU40はレンズ電源50に接続され、レンズ電源50は、電源端子51、デジタル信号用接地端子52、電源用接地端子53に接続される。レンズ周辺回路54は、レンズCPU40に接続され、レンズCPU40から電力を供給されて制御される。レンズ周辺回路54は、例えば、シャッタモータ、AFモータ、絞りモータ等を制御する回路で構成される。また、レンズCPU40には、プログラムやレンズ固有の画像補正データを含むファームウエアが記録された不揮発性の記憶素子FRASHROM57が接続される。
【0022】
レンズ鏡筒15がカメラボディ10に装着されると、カメラボディ10側の各電気接点12にレンズ鏡筒15側の各電気接点58が当接する。検出端子32がデジタル信号用接地端子52に電気的に接続されて接地されることにより、カメラプロセッサ20はレンズ鏡筒15の装着を認識し、電源端子31、51を介してレンズ電源50をオン状態に定め、カメラボディ10とレンズ鏡筒15の相互通信が可能になる。
【0023】
ファームウエアの書き換え、いわゆるファームアップには、ファームアップデータが必要である。ユーザーがファームアップを行う場合、ファームアップデータはユーザーによって、例えば、製品開発会社のホームページからインターネットを介して、パソコンに装着された記録媒体35へダウンロードされる。ファームアップデータが記録された記録媒体35は、カメラボディ10に装着される。ファームアップデータは、カメラプロセッサ20により、記録媒体35から読み出され、DRAM34へ一時的に記録される。DRAM34内に一時的に記録されたファームアップデータは、カメラプロセッサ20によって読み出され、通信ラインBLを介して、レンズCPU40へ送信される。レンズCPU40へ送信されたファームアップデータは、レンズCPU40によって、FRASHROM57に書き込まれる。
【0024】
図4は、FRASHROM57に書き込まれるデータのメモリマップを表している。FRASHROM57のメモリ領域は、レンズ制御用ソフトウエアを更新するためのファームアッププログラムを含むプログラムが書き込まれる領域M1と、画像処理用データ等が書き込まれるデータ領域M3と、空き領域M5とで構成される。
【0025】
本実施形態では、M1、M3、M5の全てが書き換えられる。つまり、プログラムが書き込まれる領域であるM1が正しく書き換えられない場合レンズ鏡筒15が動作しない等の不具合が生じ、レンズとしての機能が失われる可能性がある。
【0026】
図5は、ファームアップの流れを表している。ファームアップは、大きく3つの段階に分けられ、レンズ鏡筒15において実施される。初期設定段階のステップS01〜S02ではレンズ通信の準備が行われ、テスト段階(通信ライン確認手段)のステップT01〜T05ではテストデータの送受信による通信ラインのチェックループが実行され、ファームアップ段階(ファームアップ実行手段)のステップF01〜F06ではファームウエア書き換えループが実施されて終了する。
【0027】
図3、図5を参照して、ファームアップの流れを説明する。初期設定段階において、ステップS01では、カメラの電源が入れられることにより、レンズ通信が可能な状態となる。所定の操作ボタン(図示せず)が押されることによって、ステップS02が実行され、カメラプロセッサ20からレンズCPU40へファームアップを要求する信号が送信される。
【0028】
テスト段階における、テストデータは、誤りを起こしやすいデータで構成される。このテストデータは、カメラプロセッサ20により、複数、例えば20種類、生成されてDRAM34に用意される。これらのデータは、ある一定の長さのビットの並びであるブロック単位、例えば、512バイト毎に分割され、カメラ側のシリアルデータ出力ポート25とレンズ側のシリアルデータ入力ポート45とを結ぶ通信ラインBLを介して、カメラプロセッサ20からレンズCPU40へ送信される。送信とともに、レンズ側のシリアルデータ出力ポート44とシリアルデータ入力ポート24とを結ぶ通信ラインLBを介して、レンズCPU40からカメラプロセッサ20へ応答及び誤り検出結果が送られる。誤り検出結果はカメラ側のコマンド及び1ブロック送信毎に受信される。
【0029】
全データが送信された時点で、ステップT02において、全データにおいて誤りが無いと判断されるとき、通信ラインチェックループは終了し、ファームアップ段階へ移行する。これに対し、ステップT02において、誤りが有ると判断されたとき、ステップT03において、誤りの割合が所定割合、例えば5%、より小さいか否かが判断される。5%より小さいとき、通信ラインが正常であると判断され、通信ラインチェックループは終了し、ファームアップ段階へ移行する。5%より大きいとき、ステップT04に進み、通信ラインが異常であると判断されてステップT05に進む。ステップT05では、表示装置(LCD)37に、例えば、「ファームアップ不可。レンズを外した後、再装着してください。」といった接続状態を確認させるための警告が表示されるとともに、ファームアップは開始されない。
【0030】
このように、テスト段階では、テストデータの送受信の段階で誤りの割合が所定割合より大きい場合、ファームアップが開始されずに終了する。つまり、ユーザーはファームアップを行う前にレンズ通信ラインの異常に気付くことができるため、カメラボディ10とカメラ鏡筒15との接点を掃除する等の対処ができる。結果的に、レンズ通信の信頼性が低い状態でファームアップは行われない。
【0031】
ファームアップ段階では、テスト段階と同様に、ステップF01において、ファームアップデータが、通信ラインBL、LBを介してブロック単位で送受信される。第1ブロックの送信とともに応答及び誤り検出が行われ、F02において、誤りの有無が判断される。第1ブロックに誤りが検出されないとき、F03に進み、第1ブロックはFRASHROM57へ書き込まれ、第2ブロックの送信が開始される。
【0032】
これに対し、ステップF02において第1ブロックに誤りが検出されるとき、ステップF04に進み、誤りの回数が判断される。誤りの回数が所定回数、例えば5回、より少ないとき、ステップF05に進み、第1ブロックは再度送受信される。ステップF05における第1ブロックの送受信の繰返しの間、例えば、3回目の送受信で、ステップF02において誤りが検出されないとき、ステップF03に進み、第1ブロックはFRASHROM57に書き込まれるとともに、ステップF01において第2ブロックの送受信が開始される。
【0033】
ステップF05における、第1ブロックの送受信の繰返しの間で、ステップF02において第1ブロックに誤りが検出されて、かつ、ステップF04において誤りの回数が所定回数の5回と判断されたとき、ステップF06へ進む。ステップF06では、強制書き込みモードが実行される。強制書き込みモードとは、受信データが、誤り検出されることなしにFLASHROM57へ書き込まれるモードである。すなわち、誤りを含んだまま、ファームアップデータがFLASHROM57へ書き込まれる。ステップF06において、ファームアップデータが書き込まれるとともに、ステップF01において、第2のブロックの送受信が開始される。ステップF01〜F06の処理がブロック毎に繰返され、全てのブロックが書き込まれると、ステップE01へ進み、ファームアップは終了する。
【0034】
このように、ファームアップ段階では、データの受信を行うことにより誤りが検出される。誤りが検出されたブロックは、所定回数に亘り繰返し送信が行われるため、最終的に正しく書き込まれる可能性が高まる。
【0035】
また、本実施形態では、ファームアップが完結されないと、上述したように、レンズの機能が失われる可能性を秘めている。つまり、プログラムが書き込まれる前にファームアップが中止されれば、レンズは操作不可能となるが、プログラムさえ正しく書き込まれれば、少なくともレンズは操作可能な状態に保たれる。したがって、ファームアップ段階では、ファームアップデータに誤りが検出された場合においても、全ブロックに対して強制的に書き込みが実施される仕様となっている。これにより、レンズ鏡筒15が機能しなくなる可能性も低減できる。
【0036】
以上のように、初期設定段階、テスト段階、ファームアップ段階、の3段階を経てファームアップは終了する。テスト段階で、テストデータの送受信による通信ラインチェックループが実行されることでレンズ通信ラインの信頼性が確認され、信頼性が低い場合ファームアップは開始されない。さらに、信頼性が高いと判断されてファームアップが開始される場合においても、誤り検出を実施しつつファームアップが行われる。また、ファームアップ段階で誤りが検出された場合、強制的に書き込みが実施されることにより、ファームアップは常に完結され、最悪の事態であるレンズの機能が失われる状況を回避できる可能性が高まる。
【0037】
なお、FLASHROM57のデータは、M1、M3、M5の他に追加されても良く、書き込まれる順番は問わない。
【0038】
また、本発明の実施形態は、デジタルカメラのレンズ通信に限らず、ファームウエアが記録されている不揮発性の記憶素子を備え、かつ、電気接点を介した通信によるファームアップが可能な機器に適用することが出来る。例えば、カメラボディとストロボ間の通信、携帯電話とパーソナルコンピュータとの間の通信、が挙げられる。
【符号の説明】
【0039】
10 カメラボディ
11 レンズマウント
12 (カメラボディ側の)電気接点
15 レンズ鏡筒
57 FRASHROM
58 (レンズ鏡筒側の)電気接点
BL (カメラボディからレンズ鏡筒へのデータ)通信ライン
LB (レンズ鏡筒からレンズボディへのデータ)通信ライン
M1 プログラム領域
M3 データ領域
M5 空き領域
S01〜S02 初期設定段階
T01〜T05 テスト段階(通信ライン確認手段)
F01〜F06 ファームアップ段階(ファームアップ実行手段)
E01 ファームアップ終了



【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接点を介した通信を利用したファームアップであって、
テストデータをブロック単位で送受信するとともに前記テストデータに誤りがあるか否かを検出し、前記誤りが所定割合より小さいとき通信ラインが正常であると判断し、前記誤りが所定割合より大きいときには前記通信ラインが異常であると判断するテストを実行する通信ライン確認手段を有することを特徴とするファームアップ時の通信ライン信頼性確認装置。
【請求項2】
前記テストの後にファームアップを開始するファームアップ実行手段をさらに備え、前記ファームアップ実行手段は、
ファームアップデータをブロック単位で送受信し、第1ブロックの送信に誤りが検出されないとき前記第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、
前記第1ブロックの送信に誤りが検出されるときには前記第1ブロックの送受信を所定回数繰返し、
前記所定回数に亘る前記第1ブロックの送受信の繰返しの間に誤りが検出されないとき、前記第1ブロックを前記記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、
前記所定回数に亘る前記第1ブロックの送受信の繰返しにおいて前記所定回数誤りが検出されるとき、前記第1ブロックを前記誤りを含んだまま前記記憶素子に書き込むとともに前記第2ブロックの送受信を開始することを特徴とする請求項1に記載のファームアップ時の通信ライン信頼性確認装置。
【請求項3】
前記ファームアップデータは、ファームアッププログラムを含むことを特徴とする請求項2に記載のファームアップ時の通信ライン信頼性確認装置。
【請求項4】
電気接点を介した通信を利用したファームアップであって、
テストデータをブロック単位で送受信するとともに前記テストデータに誤りがあるか否かを検出し、前記誤りが所定割合より小さいとき通信ラインが正常であると判断し、前記誤りが所定割合より大きいときには通信ラインが異常であると判断するテストを実行することを特徴とするファームアップ時の通信ライン信頼性確認方法。
【請求項5】
前記テストの後にファームアップを開始し、
ファームアップデータをブロック単位で送受信し、第1ブロックの送信に誤りが検出されないとき前記第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、
前記第1ブロックの送信に誤りが検出されるときには前記第1ブロックの送受信を所定回数繰返し、
前記所定回数に亘る前記第1ブロックの送受信の繰返しの間に誤りが検出されないとき、前記第1ブロックを前記記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、
前記所定回数に亘る前記第1ブロックの送受信の繰返しにおいて前記所定回数誤りが検出されるとき、前記第1ブロックを前記誤りを含んだまま前記記憶素子に書き込むとともに前記第2ブロックの送受信を開始することを特徴とする請求項4に記載のファームアップ時の通信ライン信頼性確認方法。
【請求項6】
前記ファームアップデータは、ファームアッププログラムを含むことを特徴とする請求項5に記載のファームアップ時の通信ライン信頼性確認方法。
【請求項7】
プログラムを実行するプロセッサを有する外部アクセサリ機器が着脱自在に取り付けられ、電気接点端子を介して前記外部アクセサリ機器と相互通信可能な携帯機器であって、
前記アクセサリ機器に対して、テストデータをブロック単位で送受信するとともに前記テストデータに誤りがあるか否かを検出し、前記誤りが所定割合より小さいとき通信ラインが正常であると判断し、前記誤りが所定割合より大きいときには前記通信ラインが異常であると判断するテストを実行する通信ライン確認手段とを有することを特徴とする携帯機器。
【請求項8】
前記テストの後にファームアップを開始するファームアップ実行手段をさらに備え、前記ファームアップ実行手段は、
ファームアップデータをブロック単位で送受信し、第1ブロックの送信に誤りが検出されないとき前記第1ブロックを記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、
前記第1ブロックの送信に誤りが検出されるときには前記第1ブロックの送受信を所定回数繰返し、
前記所定回数に亘る前記第1ブロックの送受信の繰返しの間に誤りが検出されないとき、前記第1ブロックを前記記憶素子に書き込むとともに第2ブロックの送受信を開始し、
前記所定回数に亘る前記第1ブロックの送受信の繰返しにおいて前記所定回数誤りが検出されるとき、前記第1ブロックを前記誤りを含んだまま前記記憶素子に書き込むとともに前記第2ブロックの送受信を開始することを特徴とする請求項7に記載の携帯機器。
【請求項9】
前記ファームアップデータは、ファームアッププログラムを含むことを特徴とする請求項8に記載のファームアップ実行手段。
【請求項10】
前記携帯機器はさらに表示手段を有し、前記表示手段は、前記通信ライン確認手段が前記通信ラインが異常と判断した場合は、前記アクセサリ機器との接続状態を確認させるための表示を行うことを特徴とする請求項7に記載の携帯機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−19959(P2013−19959A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151037(P2011−151037)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(311015207)ペンタックスリコーイメージング株式会社 (81)
【Fターム(参考)】