説明

通信制御方法及び通信制御装置

【課題】
ユーザ端末が接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図ることを可能とする通信制御方法及び通信制御装置を提供する。
【解決手段】
ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間でユーザの通信情報の通信が行われ、ユーザ端末10bがユーザ端末10aに送信するユーザの通信情報の宛先情報(例えば、ホストアドレス)が異なる複数のネットワークドメインを含む通信システムにおいて、U−PLANEを切り替える通信制御方法が、U−PLANEを識別するルーティングアドレスをU−PLANEに割り当てるステップと、ルーティングアドレスをユーザ端末10bに通知するステップと、ユーザ端末10bがルーティングアドレスを宛先情報として用いてユーザの通信情報を送信するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一のユーザ端末と他のユーザ端末との間でユーザの通信情報の通信が行われ、前記他のユーザ端末が前記一のユーザ端末に送信するユーザの通信情報の宛先情報が異なる複数のネットワークドメインを含む通信システムにおいて用いられる通信制御方法及び通信制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、SIP(Session Initiation Protocol)などを用いてユーザ端末間でユーザの通信情報(音声など)の通信を行うことが可能な通信システムが知られている。
【0003】
また、CS(Circuit Swiched)ドメインとIMS(IP Multimedia Subsystem)ドメインとの間で、ユーザ端末が接続するドメインが切り替えられた場合であっても、ユーザの通信情報(音声など)の通信の継続を可能とするアプリケーション(Voice Call Continuity Application;以下、VCCアプリケーション)も提案されている(例えば、非特許文献1)。
【0004】
具体的には、VCCアプリケーションは、ユーザ端末が接続するドメインが切り替えられると、呼制御などに用いられる制御情報の経路である制御プレーン経路を切り替える。一方で、音声などのユーザの通信情報の経路であるユーザプレーン経路は、通信を行っている複数のユーザ端末によってEnd−to―Endで切り替えられる。
【0005】
例えば、一のユーザ端末がCSドメインに接続されている場合には、他のユーザ端末が一のユーザ端末に送信するユーザの通信情報の宛先情報は、ユーザの通信情報を転送するベアラの制御などを行うMGW(Media Gateway)を識別する情報(例えば、MGWのIPアドレス)である。一方で、一のユーザ端末がIMSドメインに接続されている場合には、他のユーザ端末が一のユーザ端末に送信するユーザの通信情報の宛先情報は、一のユーザ端末を識別する情報(例えば、一のユーザ端末のIPアドレス)である。
【非特許文献1】3GPP TS23.206 V0.5.1 “Voice Call Contimuity between CS and IMS”
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、他のユーザ端末が一のユーザ端末に送信するユーザの通信情報の宛先は、ネットワークドメイン毎に異なる。
【0007】
従って、例えば、一のユーザ端末が接続するドメインがCSドメインからIMSドメインに切り替えられた場合には、IMSドメイン内におけるユーザの通信情報の宛先情報(一のユーザ端末を識別する情報)を他のユーザ端末に通知する必要が生じる。
【0008】
一方で、一のユーザ端末が接続するドメインがIMSドメインからCSドメインに切り替えられた場合には、CSドメイン内におけるユーザの通信情報の宛先情報(MGWを識別する情報)を他のユーザ端末に通知する必要が生じる。
【0009】
ここで、例えば、他のユーザ端末が海外に位置しているような場合には、各ネットワークドメイン内におけるユーザの通信情報の宛先情報を他のユーザ端末に通知するために必要な時間が長くなってしまう。その結果、一のユーザ端末が接続するネットワークドメインの切り替え時間が長くなって、ユーザの通信情報の通信が途切れたり、切断されたりする可能性があった。
【0010】
また、一のユーザ端末に送信されるユーザの通信情報の宛先情報が他のユーザ端末に通知されるため、一のユーザ端末の位置が他のユーザ端末に把握されてしまって、“Location Privacy”が害される。
【0011】
そこで、本発明は、上述した状況に鑑みてなされたものであり、ユーザ端末が接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図るとともに、“Location Privacy”を確保することを可能とする通信制御方法及び通信制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一の特徴は、一のユーザ端末(ユーザ端末10a)と他のユーザ端末(ユーザ端末10b)との間でユーザの通信情報の通信が行われ、前記他のユーザ端末が前記一のユーザ端末に送信する前記ユーザの通信情報の宛先情報(例えば、ホストアドレス)が異なる複数のネットワークドメインを含む通信システムにおいて、前記ユーザの通信情報の通信経路を切り替える通信制御方法が、前記ユーザの通信情報の通信経路(U−PLANE)を識別する経路識別情報(ルーティングアドレス)を前記ユーザの通信情報の通信経路に割り当てるステップと、前記経路識別情報を前記他のユーザ端末に通知するステップと、前記他のユーザ端末が前記経路識別情報を前記宛先情報として用いて前記ユーザの通信情報を送信するステップとを含むことを要旨とする。
【0013】
かかる特徴によれば、ユーザの通信情報の通信経路を識別する経路識別情報がユーザの通信情報の通信経路に割り当てられて、他のユーザ端末が経路識別情報を宛先情報として用いてユーザの通信情報を送信することによって、一のユーザ端末が接続するネットワークドメインが切り替えられた場合であっても、一のユーザ端末が接続するネットワークドメイン内で宛先情報として用いられる一のユーザ端末の識別情報を他のユーザ端末に通知する必要がなくなる。従って、一のユーザ端末が接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図るとともに、“Location Privacy”を確保することができる。
【0014】
すなわち、一のユーザ端末の識別情報を他のユーザ端末に通知する必要がなく、一のユーザ端末が接続するネットワークドメインの切替制御に他のユーザ端末が関与しないため、一のユーザ端末が接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図るとともに、“Location Privacy”を確保することができる。
【0015】
本発明の一の特徴は、本発明の上述した特徴において、一のネットワークドメイン(WLANドメイン100又はCSドメイン200)に前記一のユーザ端末が接続する場合に、前記一のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である一の宛先情報(WLAN用ホストアドレス又はCS用ホストアドレス)と前記経路識別情報(ルーティングアドレス)とを対応付けるステップと、前記経路識別情報が前記宛先情報として用いられた前記ユーザの通信情報を前記他のユーザ端末から受信した場合に、前記ユーザの通信情報の種別に基づいて前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定するステップと、前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記一の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送するステップとを通信制御方法がさらに含むことを要旨とする。
【0016】
本発明の一の特徴は、本発明の上述した特徴において、前記一のユーザ端末が接続する前記ネットワークドメインが前記一のネットワークドメインから他のネットワークドメイン(CSドメイン200又はWLANドメイン100)に切り替えられる場合に、前記他のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である他の宛先情報(CS用ホストアドレス又はWLAN用ホストアドレス)と前記経路識別情報とを対応付けるステップと、前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記他の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送するステップとを通信制御方法がさらに含むことを要旨とする。
【0017】
本発明の一の特徴は、本発明の上述した特徴において、前記ユーザの通信情報の通信経路の切り替えを指示する切替指示を受付けるステップを通信制御方法がさらに含み、前記前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定するステップが、前記切替指示が受付けられた場合に行われることを要旨とする。
【0018】
本発明の一の特徴は、一のユーザ端末(ユーザ端末10a)と他のユーザ端末(ユーザ端末10b)との間でユーザの通信情報の通信が行われ、前記他のユーザ端末が前記一のユーザ端末に送信する前記ユーザの通信情報の宛先情報が異なる複数のネットワークドメインを含む通信システムにおいて、前記ユーザの通信情報の通信経路(U−PLANE)上に設けられた通信制御装置(IASA50)であって、前記ユーザの通信情報の通信経路を識別する経路識別情報(ルーティングアドレス)を前記ユーザの通信情報の通信経路に割り当てる識別情報割当部(アドレス割当部52)と、前記識別情報割当部によって割り当てられた前記経路識別情報を前記他のユーザ端末に通知する通知部(通信部51)とを備え、前記経路識別情報が、前記他のユーザ端末が前記ユーザの通信情報を送信する際に前記宛先情報として用いられることを要旨とする。
【0019】
本発明の一の特徴は、本発明の上述した特徴において、一のネットワークドメイン(WLANドメイン100又はCSドメイン200)に前記一のユーザ端末が接続する場合に、前記一のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である一の宛先情報(WLAN用ホストアドレス又はCS用ホストアドレス)と前記経路識別情報(ルーティングアドレス)とを対応付けて記憶する記憶部(記憶部53)と、前記経路識別情報が前記宛先情報として用いられた前記ユーザの通信情報を前記他のユーザ端末から受信した場合に、前記ユーザの通信情報の種別に基づいて前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定する判定部(U−PLANE切替部55)と、前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記一の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送する転送部(通信部51)を通信制御装置がさらに備えることを要旨とする。
【0020】
本発明の一の特徴は、本発明の上述した特徴において、前記記憶部が、前記一のユーザ端末が接続する前記ネットワークドメインが前記一のネットワークドメインから他のネットワークドメイン(CSドメイン200又はWLANドメイン100)に切り替えられる場合に、前記他のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である他の宛先情報(CS用ホストアドレス又はWLAN用ホストアドレス)と前記経路識別情報とを対応付けて記憶し、前記転送部が、前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記他の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報の通信経路を切り替えることを要旨とする。
【0021】
本発明の一の特徴は、本発明の上述した特徴において、前記ユーザの通信情報の通信経路の切り替えを指示する切替指示を受付ける受付部(通信部51)を通信制御装置がさらに備え、前記判定部が、前記切替指示を受付けた場合に、前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定することを要旨とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザ端末が接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図るとともに、“Location Privacy”を確保することを可能とする通信制御方法及び通信制御装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0024】
(通信システムの構成)
以下において、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示す概略図である。なお、図1では、ユーザ端末10bがユーザ端末10aに制御情報やユーザの通信情報を送信する場合を例に挙げている。また、図1では、ユーザ端末10aが接続するネットワークの構成についてのみ着目している点に留意すべきである。
【0025】
図1に示すように、ユーザ端末10aは、WLANドメイン100又はCSドメイン200に接続可能である。また、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインに応じて、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で制御情報を送受信する経路(C−PLANE)が切り替えられる。同様に、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインに応じて、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間でユーザの通信情報(例えば、音声情報やデータ情報)を送受信する経路(U−PLANE)が切り替えられる。
【0026】
なお、ユーザ端末10a及びユーザ端末10bは、同様の構成を有しているため、特に断らない限りは、これらを総称してユーザ端末10と称する。また、ユーザ端末10の詳細については後述する。
【0027】
WLANドメイン100は、IEEE802.11などで規格化された無線LANドメインであり、ユーザ端末10aと無線通信を行うアクセスポイント(不図示)などを含む。なお、WLANドメイン100内では、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の宛先情報として、ユーザ端末10aを識別する識別情報(例えば、ユーザ端末10aのIPアドレス)が用いられる。
【0028】
PDG110は、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合に、C−PLANE及びU−PLANEを制御する装置(Packet Data Gateway)である。具体的には、PDG110は、ユーザ端末10aとVCC40(後述)との間のセッション3を制御する。また、PDG110は、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報をユーザ端末10aに送信する。
【0029】
CSドメイン200は、回線交換(CS;Circuit Switched)ドメインであり、ユーザ端末10aと無線通信を行う基地局(不図示)や基地局を管理するRNC(Radio Network Controller、不図示)などを含む。なお、CSドメイン200内では、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の宛先情報として、MGW230を識別する識別情報(例えば、MGW230のIPアドレス)が用いられる。
【0030】
ここで、各ネットワークドメイン内で用いられる宛先情報をホストアドレスと称する。また、各ネットワークドメイン内で用いられる宛先情報は異なっており、WLANドメイン100内で用いられるホストアドレスをWLAN用ホストアドレスと称し、CSドメイン200内で用いられるホストアドレスをCS用ホストアドレスと称する。
【0031】
MSC/VLR210は、RNC(不図示)を管理して回線交換を行うMSC(Mobile Seitching Controller)と、ユーザ端末10aの加入者情報、位置情報及び認証情報などを一時的に管理するVLR(Visiter Location Register)とを併せ持つ装置である。
【0032】
MGCF220は、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合に、C−PLANEを制御する機能(Media Gateway Controll Function)を有する装置である。具体的には、MGCF220は、MGCF220とVCC40(後述)との間のセッション2を制御する。
【0033】
MGW230は、STM(Synchronous Transport Mode)、ATM(Asynchronous Transport Mode)、IP(Internet Protocol)などの通信方式を切り替える機能を有する装置(Media Gateway)である。具体的には、MGW230は、U−Plane上に設けられており、音声情報のCodec方式の変換やQoS(Quality of Service)制御などを行う。
【0034】
加入者サーバ240は、ユーザ端末10aの加入者情報、位置情報及び認証情報などを管理するサーバ(例えば、HLR;Home Location Register、HSS;Home Subscriber server)である。また、加入者サーバ240は、ユーザ端末10aがユーザ端末10bとセッションを開始する際に、ユーザ端末10aの加入者情報に基づいて、ユーザ端末10aが正当であることを認証するサーバ(例えば、AAA;Authentication Authorization Accounting server)である。
【0035】
CSCF30は、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で行われる呼制御の状態を制御する機能(Call State Control Function)を有する装置である。例えば、CSCF30は、SIP(Session Initiation Protocl)が用いられる場合には、ユーザ端末10aのIPアドレス(SIPアドレス)などが登録されるSIPサーバとして機能する。
【0036】
なお、CSCF30は、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で通信を開始する際に最初にコンタクトされるP(Proxy)−CSCF、セッションの開始及びセッションの終了を管理するS(Serving)−CSCF、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で通信を開始する際にS−CSCFを割り当てるI(Interrogating)−CSCFなどを含む。本実施形態では、説明を簡略化するために、P−CSCF、S−CSCF及びI−CSCFをまとめてCSCF30と総称する。
【0037】
VCC40は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられた場合に、呼制御情報などの制御情報の経路であるC−PLANEを切り替えるアプリケーション(Voice Call Continuity Application)を有する。具体的には、VCC40は、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合には、VCC40とユーザ端末10bとの間でセッション1を設定するとともに、VCC40とMGCF220との間でセッション2を設定する。一方、VCC40は、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合には、VCC40とユーザ端末10bとの間でセッション1を設定するとともに、VCC40とユーザ端末10aとの間でセッション3を設定する。
【0038】
このように、VCC40は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインによらずに、VCC40とユーザ端末10bとの間でセッション1を設定する。すなわち、VCC40は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられても、ユーザ端末10b側のセッション1を切り替えずに、ユーザ端末10a側のセッション(セッション2又はセッション3)のみを切り替える。
【0039】
IASA50は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられた場合に、音声情報やデータ情報などのユーザの通信情報の経路であるU−PLANEを切り替える装置(Inter Access System Anchor)である。すなわち、IASA50は、ユーザ端末10b側から受信したユーザの通信情報を終端した上で、ユーザ端末10a側にユーザの通信情報を送信する。
【0040】
具体的には、IASA50は、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合には、ユーザ端末10b側から受信したユーザの通信情報を終端した上で、ユーザの通信情報をMGW230に送信する。一方、IASA50は、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合には、ユーザ端末10b側から受信したユーザの通信情報を終端した上で、ユーザの通信情報をユーザ端末10aに送信する。
【0041】
ここで、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の宛先情報は、各ネットワークドメイン内で用いられるホストアドレスではなくて、ユーザ端末10bとIASA50との間でU−PLANEを識別するルーティングアドレス(例えば、IASA50のIPアドレス)である。
【0042】
従って、「ユーザ端末10b側から受信したユーザの通信情報を終端する」とは、宛先情報がルーティングアドレスであるユーザの通信情報を受信して、ルーティングアドレスからホストアドレスにユーザの通信情報の宛先情報を書き換えることを意味する。
【0043】
また、IASA50は、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合には、ルーティングアドレスとCS用ホストアドレスとを対応付けて記憶する。一方、IASA50は、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合には、ルーティングアドレスとWLAN用ホストアドレスとを対応付けて記憶する。なお、IASA50の詳細については後述する(図3を参照)。
【0044】
(ユーザ端末の構成)
以下において、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末10の構成を示すブロック図である。
【0045】
図2に示すように、ユーザ端末10は、通信部11と、ISIM12と、USIM13とを有する。なお、図2では、ユーザ端末10が無線通信を行うために備えるべき構成の一部(例えば、変調処理部、符号化処理部、ベースバンド処理部)が省略されていることに留意されたい。
【0046】
通信部11は、WLANドメイン100に含まれるアクセスポイント又はCSドメイン200に含まれる基地局と無線通信を行う。また、通信部11は、C−PLANEを通じて呼制御情報などの制御情報を送信し、U−PLANEを通じて音声情報やデータ情報などのユーザの通信情報を送信する。
【0047】
ISIM12は、WLANドメイン100を通じて通信を行う場合に、各種処理を行うモジュール(IP Multimedia Services Identity Module)である。具体的には、ISIM12は、WLANドメイン100を通じて通信を行う場合に必要な識別情報(IPアドレス)などを管理しており、この識別情報を用いて各種処理を行う。
【0048】
USIM13は、CSドメイン200を通じて通信を行う場合に、各種処理を行うモジュール(Universal SubscriberIdentity Module)である。具体的には、USIM13は、CSドメイン200を通じて通信を行う場合に必要な加入者情報などを管理しており、この加入者情報を用いて各種処理を行う。
【0049】
(IASAの構成)
以下において、本発明の一実施形態に係るIASAの構成について、図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るIASA50の構成を示すブロック図である。
【0050】
図3に示すように、IASA50は、通信部51と、アドレス割当部52と、記憶部53と、制御部54と、U−PLANE切替部55とを有する。なお、IASA50は、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANE上に設けられている。
【0051】
通信部51は、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報を受信する。なお、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の宛先情報は、上述したように、ルーティングアドレス(例えば、IASA50のIPアドレス)である。
【0052】
続いて、通信部51は、U−PLANE切替部55の指示に応じて、ユーザの通信情報の宛先情報を書き換えて、宛先情報が書き換えられたユーザの通信情報を転送する。
【0053】
例えば、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合には、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の宛先情報は、ルーティングアドレスからWLAN用ホストアドレス(例えば、ユーザ端末10aのIPアドレス)に書き換えられる。一方、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合には、ユーザ端末10bがユーザ端末10aに送信するユーザの通信情報の宛先情報は、ルーティングアドレスからCS用ホストアドレス(例えば、MGW230のIPアドレス)に書き換えられる。
【0054】
通信部51は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインで用いられるユーザの通信情報の宛先情報の割当てを要求するメッセージ(HAR;Home Agent MIP Request)を加入者サーバ240から受信する。また、通信部51は、ルーティングアドレス(例えば、IASA50のIPアドレス)の割当てを要求する割当て要求(Allocation Request)をCSCF30から受信する。
【0055】
さらに、通信部51は、WLANドメイン100経由のU−PLANEをCSドメイン200経由のU−PLANEに切り替えることを指示する切替指示、CSドメイン200経由のU−PLANEをWLANドメイン100経由のU−PLANEに切り替えることを指示する切替指示をCSCF30から受信する。
【0056】
アドレス割当部52は、メッセージ(HAR;Home Agent MIP Request)に応じて、各ネットワークドメイン内で用いられるホストアドレスをユーザ端末10aに割り当てる。
【0057】
また、アドレス割当部52は、割当て要求(Allocation Request)に応じて、ユーザ端末10bとIASA50との間に設定されるU−PLANEに、ルーティングアドレス(例えば、IASA50のIPアドレス)を割り当てる。
【0058】
さらに、アドレス割当部52は、ルーティングアドレスとホストアドレスとを対応付けて記憶部53に記憶する。
【0059】
具体的には、アドレス割当部52は、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合には、CS用ホストアドレス(例えば、MGW230のIPアドレス)を割り当てるとともに、CS用ホストアドレスとルーティングアドレスとを対応付けて記憶部53に記憶する。
【0060】
一方、アドレス割当部52は、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合には、WLAN用ホストアドレス(例えば、ユーザ端末10aのIPアドレス)を割り当てるとともに、WLAN用ホストアドレスとルーティングアドレスとを対応付けて記憶部53に記憶する。
【0061】
記憶部53は、端末IDと、ルーティングアドレスと、ホストアドレスと、サービス種別と、接続状態とを対応付けて記憶している。
【0062】
「端末ID」欄には、ユーザ端末10aを識別するID(例えば、電話番号)が格納されている。
【0063】
「ルーティングアドレス」欄には、ユーザ端末10bとIASA50との間で宛先情報として用いられるルーティングアドレス(IASA50のIPアドレスなど)が格納されている。
【0064】
「ホストアドレス」欄には、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメイン内で宛先情報として用いられるホストアドレスが格納されている。なお、ホストアドレスは、上述したように、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続される場合には、CS用ホストアドレス(例えば、MGW230のIPアドレス)である。一方、ホストアドレスは、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続される場合には、WLAN用ホストアドレス(例えば、ユーザ端末10aのIPアドレス)である。
【0065】
なお、上述したルーティングアドレスは、データ情報のホストアドレスと同じであってもよい。
【0066】
「サービス種別」欄には、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の種別を示す情報が格納されている。例えば、「サービス種別」欄には、ユーザの通信情報が音声情報であるか、ユーザの通信情報がデータ情報であるかを示す情報が格納されている。
【0067】
なお、「サービス種別」欄には、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で行われる通信で用いられるプロトコル(RTP;Real−time Transport Protocol)やHTTP;Hyper Text Transfer Protoclなど)を識別するプロトコルID、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で行われる通信の開始時に設定されるポート番号などが格納されていてもよい。
【0068】
「接続状態」欄には、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の種別(サービス種別)毎に、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の宛先情報として有効化されているホストアドレスを示す情報が格納される。例えば、ホストアドレスがユーザの通信情報の宛先情報として有効化されている場合には、「接続状態」欄には「○」が格納され、ホストアドレスがユーザの通信情報の宛先情報として有効化されていない場合には、「接続状態」欄には「×」が格納される。
【0069】
U−PLANE切替部55は、CSCF30から切替指示を受信した場合に、記憶部53に記憶された「サービス種別」欄を参照して、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の種別を取得する。また、U−PLANE切替部55は、記憶部53から取得されたユーザの通信情報の種別に基づいて、ユーザの通信情報の宛先情報の変更が必要であるか否かを判定する。
【0070】
具体的には、U−PLANE切替部55は、ユーザの通信情報の種別が音声情報である場合には、宛先情報の変更が必要であると判定し、ユーザの通信情報の種別がデータ情報である場合には、宛先情報の変更が不要であると判定する。
【0071】
続いて、U−PLANE切替部55は、宛先情報の変更が必要であると判定された場合には、切替指示によって指示されたネットワークドメインに従って、記憶部53に記憶された「接続状態」欄を更新する。
【0072】
具体的には、U−PLANE切替部55は、WLANドメイン100経由のU−PLANEからCSドメイン200経由のU−PLANEへの切り替えが切替指示によって指示された場合には、CSドメイン200に対応する「接続状態」欄を「×」から「○」に更新する。一方で、U−PLANE切替部55は、CSドメイン200経由のU−PLANEからWLANドメイン100経由のU−PLANEへの切り替えが切替指示によって指示された場合には、WLANドメイン100に対応する「接続状態」欄を「×」から「○」に更新する。
【0073】
さらに、U−PLANE切替部55は、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報を受信した場合には、記憶部53に記憶された「接続状態」欄を参照して、ユーザ端末10aに送信するユーザの通信情報の宛先情報の書き換えを通信部51に指示する。
【0074】
具体的には、U−PLANE切替部55は、ユーザ端末10bから受信したユーザの通信情報の宛先情報(ルーティングアドレス)に対応付けられているホストアドレスを記憶部53から取得する。ここで、U−PLANE切替部55は、ユーザの通信情報の種別(サービス種別)に応じて、接続状態が「○」であるホストアドレスを取得する。また、U−PLANE切替部55は、ルーティングアドレスからホストアドレスに宛先情報を書き換えることを通信部51に指示する。
【0075】
なお、上述したように、ユーザの通信情報がデータ情報である場合には、ルーティングアドレスとホストアドレスとが同じであってもよい。従って、このような場合には、宛先情報の書き換えが不要であることは勿論である。
【0076】
(通信システムの動作)
以下において、本発明の一実施形態に係る通信システムの動作について、図面を参照しながら説明する。図5〜図10は、本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【0077】
最初に、ユーザ端末10aがCSドメイン200に接続する際における通信システムの動作について、図5を参照しながら説明する。
【0078】
図5に示すように、ステップ10において、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で通信を開始するため接続要求(Set Up)をMSC/VLR210に送信する。
【0079】
ステップ11において、MSC/VLR210は、ユーザ端末10aにホストアドレスを割り当てることを要求するメッセージ(IAM;Initial Address Message)をMGCF220/MGW230に送信する。
【0080】
ステップ12において、MGCF220/MGW230は、IAMを受付けたことを示すメッセージ(ACM;Address Complete Message)をMSC/VLR210に送信する。
【0081】
ステップ13において、MSC/VLR210は、接続要求(Set Up)が受付けられたことを示すメッセージ(Alert)をユーザ端末10aに送信する。
【0082】
ステップ14において、MGCF220/MGW230は、ユーザ端末10aが正当であるか否かについて認証を要求する認証要求(AMR;Authentication−Authorization Mobile−node Request)を加入者サーバ240に送信する。
【0083】
ステップ15において、加入者サーバ240は、ユーザ端末10aが正当であることを認証した上で、ユーザ端末10aの位置情報やユーザ端末10aが要求するサービス種別に応じて、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で送受信されるユーザの通信情報の経路(U−PLANE)に割り当てるべきIASA50を選択する。また、加入者サーバ240は、CS用ホストアドレスの割当てを要求するメッセージ(HAR;Home Agent MIP Request)を、位置情報やサービス種別に応じて選択されたIASA50に送信する。
【0084】
ステップ16において、IASA50は、CS用ホストアドレスをユーザ端末10aに割り当てるとともに、割り当てたCS用ホストアドレスを端末ID(例えば、ユーザ端末10aの電話番号)とともに記憶部53に記憶する。
【0085】
ステップ17において、IASA50は、ユーザ端末10aに割り当てられたCS用ホストアドレスを含むメッセージ(HAA;Home Agent MIP Answer)を加入者サーバ240に送信する。
【0086】
なお、加入者サーバ240は、IASA50のIPアドレス及びユーザ端末10aのCS用ホストアドレスとを対応付けて記憶する。
【0087】
ステップ18において、加入者サーバ240は、ステップ15で選択されたIASA50のIPアドレスを含むメッセージ(AMA;Authentication−Authorization Mobile−node Answer)をMGCF220/MGW230に送信する。
【0088】
ステップ19において、MGCF220/MGW230は、ユーザ端末10aのCS用ホストアドレスを送信元情報として、ユーザ端末10bの呼び出しを要求するメッセージ(Invite)をCSCF30に送信する。
【0089】
ステップ20において、CSCF30は、ユーザ端末10aのCS用ホストアドレスを送信元情報として、ルーティングアドレスの割当てを要求するメッセージ(Allocation Request)をIASA50に送信する。
【0090】
ステップ21において、IASA50は、ユーザ端末10bとIASA50との間で設定されるU−PLANEにルーティングアドレスを割り当てる。また、IASA50は、ユーザ端末10aのCS用ホストアドレスとルーティングアドレスとを対応付けて記憶する(NAT(Network Address Translation)処理)。
【0091】
ステップ22において、IASA50は、ルーティングアドレスを送信元情報として、ルーティングアドレスを割り当てたことを示すメッセージ(Reserved)をCSCF30に送信する。
【0092】
ステップ23において、CSCF30は、ルーティングアドレスを送信元情報として、ユーザ端末10bの呼び出しを要求するメッセージ(Invite)をユーザ端末10bに送信する。また、ユーザ端末10bは、ユーザの通信情報をユーザ端末10aに送信する場合には、ユーザの通信情報の宛先情報としてルーティングアドレスを用いる。
【0093】
ステップ24において、CSCF30は、ユーザ端末10bの呼び出しを行っていることを示すメッセージ(200OK)をMGCF220/MGW230に送信する。
【0094】
ステップ25において、MGCF220/MGW230は、ユーザ端末10aとIASA50との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEの設定を要求するメッセージ(Path Establish Request)をIASA50に送信する。
【0095】
ステップ26において、IASA50は、ユーザ端末10aとIASA50との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEを設定した上で、U−PLANEが設定されたことを示すメッセージ(Path Establiish Response)をMGCF220/MGW230に送信する。
【0096】
ステップ27において、MGCF220/MGW230は、ユーザ端末10aとIASA50との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEが設定されたことを示すメッセージ(ANM;Answer Message)をMSC/VLR210に送信する。
【0097】
ステップ27において、MSC/VLR210は、ユーザ端末10aとIASA50(ユーザ端末10b)との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEが設定されたことを示すメッセージ(Connect)をユーザ端末10aに送信する。
【0098】
ステップ28において、ユーザ端末10aは、U−PLANEが設定されたことを示すメッセージ(Connect)の受信確認(Connect Ack)をMSC/VLR210に送信する。
【0099】
次に、ユーザ端末10aがWLANドメイン100に接続する際における通信システムの動作について、図6を参照しながら説明する。
【0100】
図6に示すように、ステップ30において、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で通信を開始するための発信手順1を実行する。具体的には、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aの位置情報に応じてユーザ端末10aが接続すべきPDG110の選択をARF(不図示)に要求して、ユーザ端末10aが接続すべきPDG110のIPアドレスを取得する。続いて、ユーザ端末10aは、暗号処理や認証処理を行うためのメッセージ(IKE_SA_INIT_Request、IKE_Auth_Requestなど)をPDG110に送信する。また、PDG110は、ユーザ端末10aが正当であるか否かの認証を加入者サーバ240に対して要求し、加入者サーバ240は、ユーザ端末10aが正当であることを認証する。
【0101】
なお、ステップ30における処理では、ユーザ端末10aとPDG110との間にIPSecトンネルが形成される。
【0102】
ステップ31において、PDG110は、WLANドメイン100で要求される要件をユーザ端末10aが満たしているか否かの認証を要求するメッセージ(NASREQ(Network Access node Requirement) AA(Authentication Authorization)−Request)を加入者サーバ240に送信する。
【0103】
ステップ32において、加入者サーバ240は、WLANドメイン100で要求される要件をユーザ端末10aが満たしていることを認証した上で、ユーザ端末10aの位置情報やユーザ端末10aが要求するサービス種別に応じて、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で送受信されるユーザの通信情報の経路(U−PLANE)に割り当てるべきIASA50を選択する。また、加入者サーバ240は、WLAN用ホストアドレスの割当てを要求するメッセージ(HAR;Home Agent MIP Request)を、位置情報やサービス種別に応じて選択されたIASA50に送信する。
【0104】
ステップ33において、IASA50は、WLAN用ホストアドレスをユーザ端末10aに割り当てるとともに、割り当てたWLAN用ホストアドレスを端末ID(例えば、ユーザ端末10aの電話番号)とともに記憶部53に記憶する。
【0105】
ステップ34において、IASA50は、ユーザ端末10aに割り当てられたWLAN用ホストアドレスを含むメッセージ(HAA;Home Agent MIP Answer)を加入者サーバ240に送信する。
【0106】
なお、加入者サーバ240は、IASA50のIPアドレス及びユーザ端末10aのWLAN用ホストアドレスとを対応付けて記憶する。
【0107】
ステップ35において、加入者サーバ240は、WLANドメイン100で要求される要件をユーザ端末10aが満たしていることを示すメッセージ(NASREQ(Network Access node Requirement) AA(Authentication Authorization)−Answer)をPDG110に送信する。なお、メッセージ(NQSREQ AA−Answer)には、ユーザ端末10aのWLAN用ホストアドレス及びIASA50のIPアドレスが含まれる。
【0108】
ステップ36において、PDG110は、ユーザ端末10aとIASA50との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEの設定を要求するメッセージ(Path Establish Request)をIASA50に送信する。
【0109】
ステップ37において、IASA50は、ユーザ端末10aとIASA50との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEの接続がネットワーク管理プロトコルに従って認められたことを示すメッセージ(NWMP接続通知)をCSCF30に送信する。
【0110】
ステップ38において、CSCF30は、メッセージ(NWMP接続通知)の受信応答(NWMP接続通知応答)をIASA50に送信する。
【0111】
ステップ39において、IASA50は、ユーザ端末10aとIASA50との間でユーザの通信情報を送受信する経路であるU−PLANEを設定した上で、U−PLANEが設定されたことを示すメッセージ(Path Establiish Response)をPDG110に送信する。
【0112】
ステップ40において、PDG110は、ユーザ端末10aが正当であることが認証されたことを示すメッセージ(IKE Auth Response)をユーザ端末10aに送信する。なお、メッセージ(IKE Auth Response)には、ユーザ端末10aのWLAN用ホストアドレスが含まれる。
【0113】
ステップ41において、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの間で通信を開始するための発信手順2を実行する。具体的には、ユーザ端末10aは、ISIM12で管理されるIPアドレスをCSCF30に登録する処理(Registration)などを行う。
【0114】
ステップ42において、ユーザ端末10aは、WLAN用ホストアドレスを送信元情報として、ユーザ端末10bの呼び出しを要求するメッセージ(INVITE)をCSCF30に送信する。
【0115】
ステップ43において、CSCF30は、ユーザ端末10aのWLAN用ホストアドレスを送信元情報として、ルーティングアドレスの割当てを要求するメッセージ(Allocation Request)をIASA50に送信する。
【0116】
ステップ44において、IASA50は、ユーザ端末10bとIASA50との間で設定されるU−PLANEにルーティングアドレスを割り当てる。また、IASA50は、WLAN用ホストアドレスとルーティングアドレスとを対応付けて記憶する。
【0117】
ステップ45において、IASA50は、ルーティングアドレスを送信元情報として、ルーティングアドレスが割り当てられたことを示すメッセージ(Reserved)をCSCF30に送信する。
【0118】
ステップ46において、CSCF30は、ルーティングアドレスを送信元情報として、ユーザ端末10bの呼び出しを要求するメッセージ(Invite)をユーザ端末10bに送信する。また、ユーザ端末10bは、ユーザの通信情報をユーザ端末10aに送信する場合には、ユーザの通信情報の宛先情報としてルーティングアドレスを用いる。
【0119】
次に、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインがCSドメイン200からWLANドメイン100に切り替えられる際における通信システムの動作について、図7及び図8を参照しながら説明する。なお、図7及び図8では、上述した図6と同様の処理については、同様のステップ番号が付されている。
【0120】
図7及び図8に示すように、ステップ50において、ユーザ端末10aは、CSドメイン200を通じてユーザ端末10bと通信を行っている。
【0121】
ステップ30〜ステップ45において、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインをCSドメイン200からWLANドメイン100に切り替えるために、WLANドメイン100に接続する手順を実行する。
【0122】
なお、ステップ44では、IASA50は、ルーティングアドレスとCS用ホストアドレスとを対応付けて既に記憶しているが、ルーティングアドレスとWLAN用ホストアドレスとを対応付けて新たに記憶する。
【0123】
ステップ51において、VCC40は、呼制御切替処理を行う。具体的には、VCC40は、図1に示したように、セッション1を変更せずに、セッション2をセッション3に切り替える(C−PLANEの切替処理)。
【0124】
ステップ52において、CSCF30は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインを切り替えていることを示すメッセージ(200 OK)をユーザ端末10aに送信する。
【0125】
ステップ53において、CSCF30は、WLANドメイン100内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの有効化を指示する切替指示をIASA50に送信する。
【0126】
ここで、IASA50は、記憶部53に記憶された「サービス種別」欄を参照して、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の種別を取得する。また、IASA50は、記憶部53から取得されたユーザの通信情報の種別に基づいて、ユーザの通信情報の宛先情報の変更が必要であるか否かを判定する。
【0127】
続いて、IASA50は、宛先情報の変更が必要であると判定された場合には、記憶部53に記憶された「接続状態」欄を更新して、有効化されたホストアドレスをCS用ホストアドレスからWLAN用ホストアドレスに切り替える。
【0128】
ステップ54において、CSドメイン200で設定されたSIPセッション(C−PLANE)が解放される。
【0129】
ステップ55において、CSCF30は、CSドメイン200内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの解放を指示する解放指示をIASA50に送信する。
【0130】
ステップ56において、MGCF220/MGW230は、CSドメイン200内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの解放を要求するメッセージ(Path Release Request)をIASA50に送信する。
【0131】
ステップ57において、MGCF220/MGW230は、CSドメイン200内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの解放を要求するメッセージ(REL)をMSC/VLR210に送信する。
【0132】
ステップ58において、MSC/VLR210は、CSドメイン200内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEが切断されたことを示すメッセージ(DISC)をユーザ端末10aに送信する。
【0133】
ステップ59において、IASA50は、CSドメイン200内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定された設定されたU−PLANEを解放したことを示すメッセージ(Path ReleaseResponse)をMGCF220/MGW230に送信する。
【0134】
このように、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインがCSドメイン200からWLANドメイン100に切り替えられる場合であっても、ユーザの通信情報の宛先情報としてルーティングアドレスをユーザ端末10bが用いるため、ユーザ端末10bが関知せずに、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられる。
【0135】
最後に、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインがWLANドメイン100からCSドメイン200に切り替えられる際における通信システムの動作について、図9及び図10を参照しながら説明する。なお、図9及び図10では、上述した図5と同様の処理については、同様のステップ番号が付されている。
【0136】
図9及び図10に示すように、ステップ70において、ユーザ端末10aは、WLANドメイン100を通じてユーザ端末10bと通信を行っている。
【0137】
ステップ10a〜ステップ28において、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインをWLANドメイン100からCSドメイン200に切り替えるために、CSドメイン200に接続する手順を実行する。
【0138】
なお、ステップ10aでは、図5に示したステップ10と異なって、ユーザ端末10aは、ユーザ端末10aとユーザ端末10bとの通信を識別する切替用番号を含む切替要求(Set Up)をMSC/VLR210に送信する。なお、切替用番号としては、ユーザ端末10aやユーザ端末10bの端末ID、呼制御番号などを用いることができる。
【0139】
また、ステップ21では、IASA50は、ルーティングアドレスとWLAN用ホストアドレスとを対応付けて既に記憶しているが、ルーティングアドレスとCS用ホストアドレスとを対応付けて新たに記憶する。
【0140】
ステップ71において、VCC40は、呼制御切替処理を行う。具体的には、VCC40は、図1に示したように、セッション1を変更せずに、セッション3をセッション2に切り替える(C−PLANEの切替処理)。
【0141】
ステップ72において、CSCF30は、CSドメイン200内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの有効化を指示する切替指示をIASA50に送信する。
【0142】
ここで、IASA50は、記憶部53に記憶された「サービス種別」欄を参照して、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報の種別を取得する。また、IASA50は、記憶部53から取得されたユーザの通信情報の種別に基づいて、ユーザの通信情報の宛先情報の変更が必要であるか否かを判定する。
【0143】
続いて、IASA50は、宛先情報の変更が必要であると判定された場合には、記憶部53に記憶された「接続状態」欄を更新して、有効化されたホストアドレスをWLAN用ホストアドレスからCS用ホストアドレスに切り替える。
【0144】
ステップ73において、WLANドメイン100で設定されたSIPセッション(C−PLANE)が解放される。
【0145】
ステップ74において、ユーザ端末10aとPDG110との間で設定された無線接続が切断される。
【0146】
ステップ75において、CSCF30は、WLANドメイン100内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの解放を指示する解放指示をIASA50に送信する。
【0147】
ステップ76において、PDG110は、WLANドメイン100内においてユーザ端末10aとIASA50との間で設定されたU−PLANEの解放を要求するメッセージ(Path Release Request)をIASA50に送信する。
【0148】
ステップ77において、IASA50は、WLANドメイン100で設定されたU−PLANEを解放したことを示すメッセージ(Path ReleaseResponse)をPDG110に送信する。
【0149】
このように、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインがWLANドメイン100からCSドメイン200に切り替えられる場合であっても、ユーザの通信情報の宛先情報としてルーティングアドレスをユーザ端末10bが用いるため、ユーザ端末10bが関知せずに、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられる。
【0150】
なお、図5〜図10では、ユーザ端末10aが正当であることが認証された場合(すなわち、認証が成功した場合)について説明したが、これに限定されるものではない。具体的には、ユーザ端末10aが正当であることが認証されなかった場合(すなわち、認証が失敗した場合)には、認証失敗などが各装置に通知されてもよいことは勿論である。
【0151】
(作用及び効果)
本発明の一実施形態に係るIASA50によれば、IASA50がU−PLANEを識別するルーティングアドレスをU−PLANEに割り当てて、ユーザ端末10bがルーティングアドレスを宛先情報としてユーザの通信情報を送信することによって、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられた場合であっても、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメイン内で宛先情報として用いられるホストアドレスをユーザ端末10bに通知する必要がなくなる。従って、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図るとともに、“Location Privacy”を確保することができる。
【0152】
すなわち、ユーザ端末10aのホストアドレスをユーザ端末10bに通知する必要がなく、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインの切替制御にユーザ端末10bが関与しないため、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図るとともに、“Location Privacy”を確保することができる。
【0153】
具体的には、IASA50が、ルーティングアドレスとホストアドレスとを対応付けて記憶しており、ルーティングアドレスが宛先情報として用いられたユーザの通信情報を受信した場合に、ルーティングアドレスからホストアドレスに宛先情報を書き換えて、ユーザの通信情報をユーザ端末10aに送信する。
【0154】
従って、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインが切り替えられた場合であっても、ユーザ端末10aのホストアドレスをユーザ端末10bに通知する必要がなく、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインの切り替え時間の短縮を図ることができる。
【0155】
また、ユーザ端末10aのホストアドレスをユーザ端末10bに通知する必要がないため、ユーザ端末10aの位置などをホストアドレスによってユーザ端末10bが推測することができない。すなわち、ユーザ端末10aの位置などについて秘匿性を持たせることができる。
【0156】
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0157】
例えば、上述した実施形態では特に触れていないが、ユーザ端末10aが在圏するエリアは、ホームエリアであっても、訪問先エリアであってもよい。なお、ユーザ端末10aが訪問先エリアに在圏する場合には、訪問先エリア内に含まれる装置(例えば、vPCRF)がルーティングアドレスを割り当て、ホームエリアに含まれる装置(例えば、vPCRF)がホストアドレスを割り当てることが好ましい。
【0158】
また、上述した実施形態では、WLANドメイン100及びCSドメイン200をネットワークドメインの例として挙げたが、本発明の実施形態は、ホストアドレスが異なる複数のネットワークドメインについて適用可能である。
【0159】
さらに、上述した実施形態では特に触れていないが、音声情報の通信及びデータ情報の通信がユーザの通信情報の通信として同時に行われるマルチコールでは、複数のIASA50がサービス種別に応じて設けられていてもよい。
【0160】
このケースにおいて、音声情報の通信に対応するIASA50は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインのホストアドレスにルーティングアドレスを書き換えて、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報(音声情報)を転送する。一方で、データ情報に対応するIASA50は、ユーザ端末10aが接続するネットワークドメインのホストアドレスにルーティングアドレスを書き換えずに、ユーザ端末10bが送信するユーザの通信情報(データ情報)を転送する。
【0161】
また、上述した実施形態では特に触れていないが、IASA50は、ホストアドレスが異なる3つ以上のネットワークドメインに跨って、U−PLANEの切替制御を行ってもよい。
【0162】
さらに、上述した実施形態では、IASA50は、SIPメッセージ(INVITE)がトリガーとなって、ルーティングアドレスを割り当てるが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザの通信情報がデータ情報である場合には、IASA50は、PDPコンテキストの活性化を要求するメッセージ(PDP Context Activation)をトリガーとして、ルーティングアドレスを割り当ててもよい。
【0163】
また、上述した実施形態では、ルーティングアドレスは、SIPメッセージ(INVITE)の送信元情報としてユーザ端末10bに通知されるが、これに限定されるものではなく、他のメッセージによって通知されてもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るユーザ端末10の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るIASA50の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る記憶部53に記憶された情報を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0165】
10・・・ユーザ端末、11・・・通信部、12・・・ISIM、13・・・USIM、30・・・CSCF、40・・・VCC、50・・・IASA、51・・・通信部、52・・・アドレス割当部、53・・・記憶部、54・・・制御部、55・・・U−PLANE切替部、100・・・WLANドメイン、110・・・PDG、200・・・CSドメイン、210・・・MSC/VLR、220・・・MGCF、230・・・MGW、240・・・加入者サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一のユーザ端末と他のユーザ端末との間でユーザの通信情報の通信が行われ、前記他のユーザ端末が前記一のユーザ端末に送信する前記ユーザの通信情報の宛先情報が異なる複数のネットワークドメインを含む通信システムにおいて、前記ユーザの通信情報の通信経路を切り替える通信制御方法であって、
前記ユーザの通信情報の通信経路を識別する経路識別情報を前記ユーザの通信情報の通信経路に割り当てるステップと、
前記経路識別情報を前記他のユーザ端末に通知するステップと、
前記他のユーザ端末が前記経路識別情報を前記宛先情報として用いて前記ユーザの通信情報を送信するステップとを含むことを特徴とする通信制御方法。
【請求項2】
一のネットワークドメインに前記一のユーザ端末が接続する場合に、前記一のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である一の宛先情報と前記経路識別情報とを対応付けるステップと、
前記経路識別情報が前記宛先情報として用いられた前記ユーザの通信情報を前記他のユーザ端末から受信した場合に、前記ユーザの通信情報の種別に基づいて前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定するステップと、
前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記一の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の通信制御方法。
【請求項3】
前記一のユーザ端末が接続する前記ネットワークドメインが前記一のネットワークドメインから他のネットワークドメインに切り替えられる場合に、前記他のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である他の宛先情報と前記経路識別情報とを対応付けるステップと、
前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記他の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の通信制御方法。
【請求項4】
前記ユーザの通信情報の通信経路の切り替えを指示する切替指示を受付けるステップをさらに含み、
前記前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定するステップは、前記切替指示が受付けられた場合に行われることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の通信制御方法。
【請求項5】
一のユーザ端末と他のユーザ端末との間でユーザの通信情報の通信が行われ、前記他のユーザ端末が前記一のユーザ端末に送信する前記ユーザの通信情報の宛先情報が異なる複数のネットワークドメインを含む通信システムにおいて、前記ユーザの通信情報の通信経路上に設けられた通信制御装置であって、
前記ユーザの通信情報の通信経路を識別する経路識別情報を前記ユーザの通信情報の通信経路に割り当てる識別情報割当部と、
前記識別情報割当部によって割り当てられた前記経路識別情報を前記他のユーザ端末に通知する通知部とを備え、
前記経路識別情報は、前記他のユーザ端末が前記ユーザの通信情報を送信する際に前記宛先情報として用いられることを特徴とする通信制御装置。
【請求項6】
一のネットワークドメインに前記一のユーザ端末が接続する場合に、前記一のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である一の宛先情報と前記経路識別情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記経路識別情報が前記宛先情報として用いられた前記ユーザの通信情報を前記他のユーザ端末から受信した場合に、前記ユーザの通信情報の種別に基づいて前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定する判定部と、
前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記一の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送する転送部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の通信制御装置。
【請求項7】
前記記憶部は、前記一のユーザ端末が接続する前記ネットワークドメインが前記一のネットワークドメインから他のネットワークドメインに切り替えられる場合に、前記他のネットワークドメイン内で用いられる前記宛先情報である他の宛先情報と前記経路識別情報とを対応付けて記憶し、
前記転送部は、前記宛先情報の変更が必要であると判定された場合に、前記宛先情報を前記経路識別情報から前記他の宛先情報に変更して、前記ユーザの通信情報を転送することを特徴とする請求項6に記載の通信制御装置。
【請求項8】
前記ユーザの通信情報の通信経路の切り替えを指示する切替指示を受付ける受付部をさらに備え、
前記判定部は、前記切替指示を受付けた場合に、前記宛先情報の変更が必要であるか否かを判定することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の通信制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−28663(P2008−28663A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−198487(P2006−198487)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】