説明

通信端末、通信方法、通信機器および通信システム

【課題】即時性を損なわずに店内においてコンテンツをユーザに販売することができ、かつ、店内におけるコンテンツ購入後に、より高精細なコンテンツをユーザに視聴させる。
【解決手段】第1コンテンツデータと第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置200から受信する受信部と、第1コンテンツデータとコンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、検出部により所定の送信操作が検出されると、記憶部により記憶されたコンテンツ識別情報を、コンテンツ識別情報により識別される第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置300に送信する送信部と、を備える、通信端末100が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、通信方法、通信機器および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映画などのコンテンツが大容量化してきている。かかる大容量コンテンツを視聴するには、レンタル店などの店内においてDVD(Digital Versatile Disc)などの記録メディアを直接借り受け、自宅内などで楽しむスタイルが一般的であった。広帯域ネットワークの整備とともに自宅内においても高精細なコンテンツをネットワーク経由で楽しむことも可能になったが、店内で様々なコンテンツのジャケットや説明などを見ながら視聴対象のコンテンツを選ぶ楽しみは、リアルな世界での体験としていまだ価値があると言える。例えば、広帯域ネットワークを介してコンテンツを転送する技術としては様々なものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
しかし、レンタル店などの店内においては、人気商品などのコンテンツの在庫管理に多大な経費が必要とされる。そのため、店内に保管できるコンテンツの種類は制限されたものとなり、ユーザは視聴したいときに視聴したいコンテンツを借りることができないといった状況に陥る可能性がある。かかる状況に陥ることを回避するために、店内においてリアルタイムにコンテンツを大容量の記録メディアに書き込む手法も試みられているが、大容量のコンテンツを書き込むために多大な時間を要し、即時性のある販売ができない。コンテンツを書き込むための時間は、例えば、高さ1080画素のフルHD(high definition)画像などといった高精細なコンテンツをDVDやBD(Blu−ray Disc)などといった大容量の記録メディアに記録する場合などに、莫大なものとなる。
【0004】
他方において、ユーザが携帯して持ち運ぶことができる機器として通信端末が普及してきている。かかる通信端末は、コンテンツの蓄積や再生が十分可能な性能を持ち始め、時間や場所を問わず、通信端末を用いてコンテンツの視聴を楽しむことができる状況が望まれている。通信端末は、スクリーンサイズが比較的小さく、解像度が比較的低いため、自宅内などにおいて大画面を有するような機器により視聴する場合のコンテンツと比較すると、通信端末により視聴する場合のコンテンツの情報量は、例えば、数十分の一で済むといった利点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−59328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、そのような通信端末においては、大容量の記録メディアに記録された高精細なコンテンツを再生することができないのが一般的である。たとえ大容量の記録メディアに記録された高精細なコンテンツが通信端末において再生できたとしても、通信端末においては再生対象となるコンテンツのデータ容量がより制限される可能性があるため、高精細なコンテンツを通信端末の性能に応じた情報量のコンテンツに再変換する必要が生じる場合などがある。コンテンツの再変換を要することとなれば、バッテリ容量がより制限される可能性がある通信端末においては、バッテリが切れる頻度が高まり、不便な状況に陥り易くなるといった問題が起り得る。
【0007】
そこで、本発明は、即時性を損なわずに店内においてコンテンツをユーザに販売することができ、かつ、店内におけるコンテンツ購入後に、より高精細なコンテンツをユーザに視聴させることが可能な、新規かつ改良された技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある実施形態によれば、第1コンテンツデータと上記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信する受信部と、上記第1コンテンツデータと上記コンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、上記検出部により上記所定の送信操作が検出されると、上記記憶部により記憶された上記コンテンツ識別情報を、上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信する送信部と、を備える、通信端末が提供される。
【0009】
上記通信端末は、上記記憶部により記憶された上記第1コンテンツデータを再生する再生部、をさらに備えることとしてもよい。
【0010】
上記受信部は、上記記憶部により記憶された上記第1コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くための第1鍵をさらに受信し、上記再生部は、上記受信部により受信された上記第1鍵により、上記記憶部により記憶された上記第1コンテンツデータに対して施されている暗号化を解いた後、上記第1コンテンツデータを再生することとしてもよい。
【0011】
上記受信部は、上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータを上記第2情報提供装置から受信することとしてもよい。
【0012】
上記記憶部は、上記受信部により受信された上記第1鍵を記憶し、上記再生部は、上記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くためにも上記第1鍵を使用し得る場合、上記第1鍵により、上記受信部により受信された上記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解いた後、上記第2コンテンツデータを再生することとしてもよい。
【0013】
上記受信部は、上記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くための第2鍵を上記第1情報提供装置からさらに受信し、上記再生部は、上記受信部により受信された上記第2鍵により、上記受信部により受信された上記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解いた後、上記第2コンテンツデータを再生することとしてもよい。
【0014】
上記送信部は、上記検出部により上記所定の送信操作が検出されると、上記記憶部により記憶された上記コンテンツ識別情報を、通信機器を介して上記第2情報提供装置に送信し、上記通信機器に対して上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータを上記第2情報提供装置から受信させることとしてもよい。
【0015】
上記記憶部は、上記受信部により受信された上記第1鍵を記憶し、上記送信部は、上記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くためにも上記第1鍵を使用し得る場合、上記第1鍵を上記通信機器に送信することとしてもよい。
【0016】
上記受信部は、上記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くための第2鍵を上記第1情報提供装置からさらに受信し、上記送信部は、上記受信部により受信された上記第2鍵を上記通信機器に送信することとしてもよい。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、第1コンテンツデータと上記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信するステップと、上記第1コンテンツデータと上記コンテンツ識別情報とを記憶するステップと、ユーザによる所定の送信操作を検出するステップと、上記所定の送信操作が検出されると、上記コンテンツ識別情報を、上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信するステップと、を含む、通信方法が提供される。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、第1コンテンツデータと上記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信する受信部と、上記第1コンテンツデータと上記コンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、上記検出部により上記所定の送信操作が検出されると、上記記憶部により記憶された上記コンテンツ識別情報を送信する送信部と、を備える、通信端末から、上記コンテンツ識別情報を受信する受信部と、上記受信部により受信された上記コンテンツ識別情報を、上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信する送信部と、を備える、通信機器が提供される。
【0019】
本発明の他の実施形態によれば、第1コンテンツデータと上記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信する受信部と、上記第1コンテンツデータと上記コンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、上記検出部により上記所定の送信操作が検出されると、上記記憶部により記憶された上記コンテンツ識別情報を送信する送信部と、を備える、通信端末と、上記通信端末から上記コンテンツ識別情報を受信する受信部と、上記受信部により受信された上記コンテンツ識別情報を、上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信する送信部と、を備える、通信機器と、を有する、通信システムが提供される。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、第1コンテンツデータに対する支払い金額の受け付けを行う入金管理部と、上記入金管理部により受け付けられた上記支払い金額から上記第1コンテンツデータの金額を減算することにより差引き金額を算出する制御部と、上記差引き金額を出力する出金管理部と、上記第1コンテンツデータと上記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを通信端末に送信する送信部と、を備える、第1情報提供装置と、上記通信端末から上記コンテンツ識別情報を受信する受信部と、記憶部と、上記受信部により受信された上記コンテンツ識別情報により識別される上記第2コンテンツデータの金額を上記記憶部に登録する制御部と、上記第2コンテンツデータを送信する送信部と、を備える、第2情報提供装置と、を有する、通信システムが提供される。
【0021】
上記第1情報提供装置は、上記第2コンテンツデータに対する支払いを上記第1情報提供装置において行う旨を示す先払い情報の入力を受け付けることが可能である入力部をさらに備え、上記第1情報提供装置の上記制御部は、上記入力部により上記先払い情報の入力が受け付けられたか否かを判断し、上記先払い情報の入力が受け付けられたと判断した場合には、上記入金管理部により受け付けられた上記支払い金額から上記第1コンテンツデータの金額とともに上記第2コンテンツデータの金額を減算することにより上記差引き金額を算出し、上記先払い情報の入力が受け付けられなかったと判断した場合には、上記入金管理部により受け付けられた上記支払い金額から上記第1コンテンツデータの金額を減算することにより上記差引き金額を算出し、上記第2情報提供装置の上記制御部は、上記第1情報提供装置の上記制御部により、上記先払い情報の入力が受け付けられたと判断された場合には、上記第2コンテンツデータの金額を上記記憶部に登録し、上記第1情報提供装置の上記制御部により減算される上記第2コンテンツデータの金額は、上記第2情報提供装置の上記制御部により登録される上記第2コンテンツデータの金額よりも低く設定されていることとしてもよい。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、即時性を損なわずに店内においてコンテンツをユーザに販売することができ、かつ、店内におけるコンテンツ購入後に、より高精細なコンテンツをユーザに視聴させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る通信端末の機能構成を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る第1情報提供装置の機能構成を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る第2情報提供装置の機能構成を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る通信システムにより第1コンテンツデータと第2コンテンツデータとを別々に購入する場合における購入料金の一例を説明するための図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る通信端末により第1コンテンツデータと第2コンテンツデータとを同時に購入する場合における購入料金の一例を説明するための図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る通信システムにより実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る通信機器の機能構成を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る通信システムにより実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を省略する。
【0025】
また、以下の順序にしたがって当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.第1実施形態
1−1. 通信システムの構成
1−2. 通信端末の機能構成
1−3. 第1情報提供装置の機能構成
1−4. 第2情報提供装置の機能構成
1−5. 2つのコンテンツデータを別々に購入する場合における購入料金
1−6. 2つのコンテンツデータを同時に購入する場合における購入料金
1−7. 通信システムにより実行される処理
2.第2実施形態
2−1. 通信システムの構成
2−2. 通信機器の機能構成
2−3. 通信システムにより実行される処理
3.変形例
4.まとめ
【0026】
<1.第1実施形態>
[1−1.通信システムの構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。図1を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成について説明する。なお、以下において、本発明の第1実施形態に係る通信システムを符号「10A」と主に記載し、本発明の第2実施形態に係る通信システムを符号「10B」と主に記載することにする。しかし、特に両システムを区別しないときには、当該システムを「10」と記載することにする。
【0027】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aは、少なくとも、通信端末100と、第1情報提供装置200と、第2情報提供装置300とを含むものである。通信端末100と第1情報提供装置200とは、例えば、無線信号により通信を行うことが可能である。しかしながら、通信端末100と第1情報提供装置200とは、例えば、有線により接続されていることとしてもよい。通信端末100と第2情報提供装置300とは、例えば、ネットワーク30を介して通信を行うことが可能である。
【0028】
通信端末100は、ユーザUが持ち運ぶことが可能な端末であり、例えば、携帯電話などであることが想定されるが、ユーザUが持ち運ぶことが可能な端末であればどのような端末であってもよい。図1に示すように、ユーザUは、レンタル店などの店内においてコンテンツデータを購入するために、通信端末100を携帯して店内に足を踏み入れたとする。ユーザUは、店内で様々なコンテンツのジャケットや説明などを見ながら視聴したいコンテンツを選ぶことができる。コンテンツデータの種類は特に限定されるものではないが、例えば、コンテンツデータは、動画データであってもよく、音声データであってもよく、動画データと音声データとが含まれた音声動画データ(例えば、映画の元になるデータなど)であってもよい。
【0029】
第1情報提供装置200は、例えば、レンタル店などの店内に設置されている装置であり、例えば、送信装置710、入出力装置720、投入口731、取出口732などを備えている。ユーザUは、店内において購入すべきコンテンツデータを選択すると、例えば、入出力装置720を使用して、選択したコンテンツデータを識別するための情報を第1情報提供装置200に入力することができる。入出力装置720は、例えば、表示装置を備えており、ユーザUに対して販売することが可能なコンテンツデータに関する情報を表示装置により表示することができる。ユーザUは、自分が選択したコンテンツデータをコンテンツデータに関する情報に基づいて確認することができる。
【0030】
入出力装置720は、例えば、入力装置をさらに備えており、ユーザUが選択したコンテンツデータを識別するための情報を入力装置によりユーザUから受け付けることができる。第1情報提供装置200は、入力装置を介して入力された情報に基づいてコンテンツデータを特定し、投入口731よりコンテンツデータに対する支払い金額が投入されたことを確認すると、特定したコンテンツデータを第1コンテンツデータ21として送信装置710を介して通信端末100に送信することができる。
【0031】
第1コンテンツデータ21は、通信端末100が有する再生機能や表示機能に応じたサイズであり、例えば、QVGA(Quarter−Video Graphics Array)に相当する解像度のコンテンツデータなどといった比較的サイズの小さいコンテンツデータであることが想定される。投入口731より投入された支払い金額が第1コンテンツデータ21の金額よりも多い場合などには、取出口732を介してユーザUに差引き金額を返却することとしてもよい。ユーザUからの支払い金額の投入やユーザUへの差引き金額の返却は、紙幣や硬貨により行われてもよいし、データにより行われてもよい。
【0032】
通信端末100は、第1情報提供装置200から送信された第1コンテンツデータ21を受信することができる。例えば、第1コンテンツデータ21が384KbpsのAVC(Advanced Video Coding)信号により再生されるものであり、第1情報提供装置200から通信端末100に375Mbpsの転送速度を有する近接無線転送技術を使用して送信される場合には、再生速度の1000倍近い速度により第1コンテンツデータ21の送信を行うことができる。これは、例えば、2時間程度の映画により構成される第1コンテンツデータ21の送信を完了させるために、10秒弱程度の時間しか掛からない計算になる。このような短時間で第1コンテンツデータ21の送信が完了すれば、ユーザUに与えるストレスを軽減することができる。
【0033】
近接無線転送技術により通信を行う装置同士は、例えば、相互に電界結合することが可能な電界カプラと呼ばれる電極板を備えている。そして、両装置の電界カプラが、例えば3cm以内に近接されると、一方の電界カプラにより発生される誘導電界の変化を他方の電界カプラが感知することにより、両装置の間での電界通信が実現される。
【0034】
通信端末100は、例えば、第1情報提供装置200から受信した第1コンテンツデータ21をストリーム再生することもできるし、自端末に内蔵された記憶装置に第1コンテンツデータ21を一度格納してから再生することもできる。ユーザUは、例えば、操作入力領域620を介して所定の再生操作を入力することにより、通信端末100に第1コンテンツデータ21を再生させることができる。通信端末100は、第1コンテンツデータ21を再生させることにより得られたデータを、例えば、表示領域610に順次に表示させることができる。
【0035】
第1情報提供装置200は、第1コンテンツデータ21とともに第1コンテンツデータ21よりもサイズの大きい第2コンテンツデータ25を識別するための識別情報であるコンテンツ識別情報24を通信端末100に送信することができる。このような場合には、通信端末100は、第1情報提供装置200から第1コンテンツデータ21とともにコンテンツ識別情報24を受信することができる。第2コンテンツデータ25は、例えば、第1コンテンツデータ21と同一内容でありながら第1コンテンツデータ21よりも高精細なコンテンツデータを含むものである。
【0036】
通信端末100は、第2コンテンツデータ25を保持している第2情報提供装置300に対して、コンテンツ識別情報24を含む要求を送信することができる。通信端末100がこのような要求を第2情報提供装置300に送信するには、例えば、通信端末100がネットワーク30に接続できる環境が必要である。そのため、例えば、ユーザUが店を出て、自宅内において通信端末100をネットワーク30に接続したときに、通信端末100は、第2情報提供装置300に対してこのような要求を送信することができる。コンテンツ識別情報24としては、ネットワーク30における第2コンテンツデータ25のURL(Uniform Resource Locator)を使用することができるが、第2コンテンツデータ25を一意に識別するための情報であれば、特に限定されるものではない。また、通信端末100をネットワーク30に接続させる場所は、自宅内に限定されるものではない。
【0037】
通信端末100は、例えば、第2情報提供装置300から受信した第2コンテンツデータ25をストリーム再生することもできるし、自端末に内蔵された記憶装置に第2コンテンツデータ25を一度格納してから再生することもできる。ユーザUは、例えば、操作入力領域620を介して所定の再生操作を入力することにより、通信端末100に第2コンテンツデータ25を再生させることができる。通信端末100は、第2コンテンツデータ25を再生させることにより得られたデータを、例えば、表示領域610に順次に表示させることができる。また、通信端末100は、自端末よりも高い再生機能を有する再生機器に第2コンテンツデータ25を転送し、その再生機器に第2コンテンツデータ25を再生させることとしてもよい。
【0038】
第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とを購入するタイミングは、同時であってもよいし、別々であってもよい。すなわち、ユーザUは、店内にいる間に通信端末100と第1情報提供装置200との通信を通じて、第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とを同時に購入してもよい。また、ユーザUは、店内にいる間に通信端末100と第1情報提供装置200との通信を通じて、第1コンテンツデータ21を購入し、自宅内にいる間に通信端末100と第2情報提供装置300との通信を通じて、第2コンテンツデータ25を購入してもよい。
【0039】
以上に説明したように、例えば、ユーザUは、店内において第1コンテンツデータ21のジャケットや説明などを見ながら第1コンテンツデータ21を購入することができる。第1コンテンツデータ21は第2コンテンツデータ25と比較してサイズが小さいこととしているため、第1コンテンツデータ21の販売者は、即時性を損なわずに店内において第1コンテンツデータ21をユーザUに販売することができる。さらに、ユーザUは、第1コンテンツデータ21の購入と同時に第2コンテンツデータ25を識別するためのコンテンツ識別情報24を取得することができる。これにより、ユーザUは、店内におけるコンテンツ購入後に、コンテンツ識別情報24を使用して、より高精細な第2コンテンツデータ25を視聴することが可能である。
【0040】
第1情報提供装置200から通信端末100に送信されるデータには、第1コンテンツデータ21およびコンテンツ識別情報24の他に、付加情報22、第1鍵23などが含まれていてもよい。付加情報22は、第1鍵23により第1コンテンツデータ21に対して施されている暗号化を解くために使用されるメタデータである。付加情報22は、例えば、DRM(Digital Rights Management)技術により第1コンテンツデータ21の再生が制限される場合には、第1コンテンツデータ21の再生を制限するためのメタデータとして使用される。
【0041】
上記のように、ユーザUがレンタル店において第1コンテンツデータ21を購入した場合には、第1コンテンツデータ21には再生可能な期間が指定されるが、この場合、付加情報22には、再生可能な期間が設定されることとなる。ここでは、付加情報22は、第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とに共通に使用されるものであるとするが、付加情報22は、第1コンテンツデータ21に使用され得る一方、第2コンテンツデータ25には使用され得ないとしてもよい。その場合には、第2コンテンツデータ25に使用するための付加情報が別途必要になる。
【0042】
第1鍵23は、第1コンテンツデータ21に施されている暗号化を解くために使用されるものである。第1鍵により第1コンテンツデータ21に施されている暗号化を解く際には、付加情報22に設定されている各種情報が使用され得る。ここでは、第1鍵23は、第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とに共通に使用されるものであるとするが、第1鍵23は、第1コンテンツデータ21に使用され得る一方、第2コンテンツデータ25には使用され得ないとしてもよい。その場合には、第2コンテンツデータ25に使用するための第2鍵が別途必要になる。
【0043】
第1情報提供装置200から通信端末100に送信されるデータに、付加情報22、第1鍵23などが含まれる場合には、通信端末100から他の装置に第1コンテンツデータ21が送信される際にも、付加情報22、第1鍵23などが第1コンテンツデータ21とともに送信される。これにより、通信端末100から第1コンテンツデータ21を受信した他の装置においては、第1コンテンツデータ21に対して施されている暗号化を解くために第1鍵23を使用するとともに、第1鍵23を使用して暗号化を解くために付加情報22を使用することができる。
【0044】
通信端末100において第1情報提供装置200から第1コンテンツデータ21を受信できるようにするタイミングについては、様々なものが想定される。通信端末100において第1コンテンツデータ21を受信する前提として、第1コンテンツデータ21が有料の場合には、レンタル料金、買い取り料金などが発生する。料金の決済方法としても様々なものが想定されるが、クレジットカードなどを使用した決済が確認された後に、第1情報提供装置200から通信端末100への第1コンテンツデータ21の送信を可能にする手法が想定される。
【0045】
また、決済が確認される前から第1情報提供装置200から通信端末100への第1コンテンツデータ21の送信を可能にし、決済が確認された後に、第1コンテンツデータ21に施された暗号化を解くための第1鍵23を、第1情報提供装置200から通信端末100に送信可能にする手法も想定される。しかしながら、先に決済を済ませた上で、通信端末100において第1コンテンツデータ21と第1鍵23とを受信できるようにすれば、一度の操作により第1コンテンツデータ21と第1鍵23とを受信できるため、比較的利便性が高いことが想定される。
【0046】
[1−2.通信端末の機能構成]
図2は、本発明の第1実施形態に係る通信端末100の機能構成を示す図である。図2を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る通信端末100の機能構成について説明する。
【0047】
図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る通信端末100は、少なくとも、受信部110と、記憶部120と、検出部130と、送信部140とを備えるものである。また、通信端末100は、必要に応じて、再生部150、制御部160、出力部170などを備えるものである。
【0048】
受信部110は、第1情報提供装置200から第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを受信する機能を有するものである。上記したように、コンテンツ識別情報24は、第1コンテンツデータ21よりもサイズの小さい第2コンテンツデータ25を識別するための情報である。上記したように、受信部110は、例えば、第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とをレンタル店などの店内において受信することができる。受信部110は、例えば、第1情報提供装置200から近接無線転送技術により第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを受信することができる。
【0049】
受信部110は、近接無線転送技術以外の無線信号を使用した通信により、第1情報提供装置200から第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを受信してもよい。また、受信部110は、有線を介した通信により、第1情報提供装置200から第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを受信してもよい。受信部110は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0050】
記憶部120は、受信部110により受信された第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを記憶する機能を有するものである。また、記憶部120は、通信端末100を機能させるための各種プログラムを記憶することが可能である。記憶部120が記憶する各種プログラムは、例えば、再生部150や制御部160の機能を実現するために使用される。記憶部120は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などといった記憶装置により構成される。
【0051】
検出部130は、ユーザUからの操作を検出し、操作信号として制御部160に出力する機能を有するものである。検出部130は、例えば、ユーザUによる所定の送信操作を検出する機能を有するものである。所定の送信操作はどのようなものであってもよいが、例えば、操作入力領域620に設けられた送信ボタンを押下する操作などが該当し得る。上記したように、ユーザUは、例えば、通信端末100をネットワーク30に接続し、コンテンツ識別情報24を第2情報提供装置300に送信するための準備を行った後に、所定の送信操作を行うことが想定される。検出部130は、例えば、操作入力領域620に設けられたボタンなどの入力装置により構成されるものである。
【0052】
送信部140は、検出部130により所定の送信操作が検出されると、記憶部120により記憶されたコンテンツ識別情報24を、コンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を保持する第2情報提供装置300に送信する機能を有するものである。これにより、通信端末100は、第2情報提供装置300が保持している第2コンテンツデータ25をダウンロードすることができる。送信部140による第2コンテンツデータ25の送信は、無線または有線を介して行われる。送信部140は、例えば、ネットワーク30を介してコンテンツ識別情報24を第2情報提供装置300に送信することができる。送信部140は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0053】
ユーザUは、例えば、店内などにおいて第1コンテンツデータ21を通信端末100に再生させることができることとしてもよい。すなわち、通信端末100は、記憶部120により記憶された第1コンテンツデータ21を再生する再生部150を備えることもできる。再生部150は、第1コンテンツデータ21を、制御部160による制御に基づいて再生することができる。例えば、再生部150は、第1コンテンツデータ21をストリーム再生することができるが、再生部150は、第1コンテンツデータ21を必ずしもストリーム再生しなくてもよい。再生部150は、第1コンテンツデータ21を、オフラインにより再生することも可能である。
【0054】
再生部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などにより構成され、CPUが記憶部120によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、再生部150は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0055】
第1情報提供装置200から第1鍵23が送信された場合、受信部110は、第1情報提供装置200から第1コンテンツデータ21を受信するとともに第1鍵23を受信することも可能である。第1鍵23は、記憶部120により記憶された第1コンテンツデータ21に対して施されている暗号化を解くために使用され得るものである。したがって、再生部150は、受信部110により受信された第1鍵23により、記憶部120により記憶された第1コンテンツデータ21に対して施されている暗号化を解いた後、第1コンテンツデータ21を再生することができる。
【0056】
受信部110は、受信部110により受信されたコンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を第2情報提供装置300から受信することも可能である。受信部110は、例えば、コンテンツ識別情報24を含む要求を送信部140により第2情報提供装置300に送信すると、その応答として、コンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を第2情報提供装置300から受信することが可能である。受信部110による第2コンテンツデータ25の受信は、例えば、ユーザUが自宅内にいるときになされる。
【0057】
受信部110により受信された第2コンテンツデータ25は、再生部150によりストリーム再生されることとしてもよいし、記憶部120に一度記憶され、ユーザUによる所定の再生操作が検出部130により検出された場合に、記憶部120に記憶された第2コンテンツデータ25が再生されることとしてもよい。また、受信部110により受信された第2コンテンツデータ25は、送信部140により他の装置に送信され、他の装置において再生されることとしてもよい。
【0058】
第1コンテンツデータ21および第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を再生部150が解く場合、共通の鍵を使用する場合と、別々の鍵を使用する場合とが想定される。共通の鍵を使用する場合には、再生部150は、第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を解くためにも、第1コンテンツデータ21に対して施されている暗号化を解くために使用する第1鍵23を使用することができる。
【0059】
その場合には、記憶部120は、受信部110により受信された第1鍵23を記憶し、第1鍵23により、受信部110により受信された第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を解いた後、第2コンテンツデータ25を再生することとなる。このように、第1コンテンツデータ21および第2コンテンツデータ25に対して共通の鍵を使用することとすれば、鍵の管理が煩雑にならないといった効果や、鍵を保存するための記憶領域を低減することができるといった効果を奏すると言える。なお、再生部150により第1鍵23が使用される場合には、上記したように、付加情報22が使用され得る。
【0060】
第1コンテンツデータ21および第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を再生部150が解くために、別々の鍵を使用する場合には、受信部110は、第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を解くための第2鍵を第1情報提供装置200からさらに受信することとなる。また、再生部150は、受信部110により受信された第2鍵により、受信部110により受信された第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を解いた後、第2コンテンツデータ25を再生することとなる。
【0061】
なお、再生部150により第2鍵が使用される場合には、上記したように、付加情報が使用され得る。第2鍵とともに使用される付加情報は、第1鍵23とともに使用される付加情報22と共通のものであってもよいし、別個のものであってもよい。
【0062】
制御部160は、通信端末100内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。制御部160は、例えば、検出部130により検出された操作に基づいて、各種要求を生成し、生成した各種要求は、送信部140により送信される。制御部160は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部120によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部160は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0063】
出力部170は、制御部160による制御に基づいて、各種情報や各種要求を出力する機能を有するものである。また、出力部170は、再生部150により再生された第1コンテンツデータ21や第2コンテンツデータ25を出力する機能を有するものである。例えば、第1コンテンツデータ21や第2コンテンツデータ25が音声データである場合には、出力部170は、音声出力装置により構成されることとし、その音声出力装置が音声データに基づいて音声を出力することとすればよい。例えば、第1コンテンツデータ21や第2コンテンツデータ25が動画データである場合には、出力部170は、表示領域610を備えた表示装置により構成されることとし、その表示装置が動画データに基づいて画像を表示領域610に出力することとすればよい。
【0064】
[1−3.第1情報提供装置の機能構成]
図3は、本発明の第1実施形態に係る第1情報提供装置200の機能構成を示す図である。図3を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る第1情報提供装置200の機能構成について説明する。
【0065】
図3に示すように、本発明の第1実施形態に係る第1情報提供装置200は、少なくとも、入金管理部270と、制御部280と、出金管理部290と、送信部230とを備えるものである。また、第1情報提供装置200は、必要に応じて、受信部210、記憶部220、入力部240、再生部250、出力部260などを備えるものである。
【0066】
入金管理部270は、第1コンテンツデータ21に対する支払い金額の受け付けを行う機能を有するものである。第1コンテンツデータ21に対する支払い金額の受け付けは、例えば、投入口731を介してユーザUから投入された紙幣や硬貨などを受け付けることにより行われることとしてもよく、入金管理部270に入力されるデータを受け付けることにより行われることとしてもよい。入金管理部270に入力されるデータは、例えば、記憶部220により記憶されているものであってもよいし、ユーザUが所持する金銭の残高を管理するサーバにより記憶されているものであってもよい。
【0067】
制御部280は、入金管理部270により受け付けられた支払い金額から第1コンテンツデータ21の金額を減算することにより差引き金額を算出する機能を有するものである。制御部280は、例えば、第1コンテンツデータ21を購入する旨を示す所定の購入操作が入力部240を介してユーザUから受け付けられた場合に、差引き金額を算出すればよい。また、制御部280は、第1情報提供装置200内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。制御部280は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部220によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部280は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0068】
出金管理部290は、制御部280により算出された差引き金額を出力する機能を有するものである。差引き金額の出力は、例えば、取出口732を介してユーザUに紙幣や硬貨などを返却することにより行われることとしてもよく、出金管理部290からデータを出力することにより行われることとしてもよい。出金管理部290から出力されるデータは、例えば、記憶部220により記憶されてもよいし、ユーザUが所持する金銭の残高を管理するサーバにより記憶されてもよい。
【0069】
送信部230は、第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25を識別するためのコンテンツ識別情報24とを通信端末100に送信する機能を有するものである。第2コンテンツデータ25は、上記したように、第1コンテンツデータ21よりもサイズの大きいコンテンツデータである。第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とは、例えば、記憶部220により記憶されている。その場合、送信部230は、制御部280により記憶部220から取得された第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを通信端末100に送信する。送信部230は、例えば、上記した送信装置710により構成されるものである。
【0070】
受信部210は、通信端末100から送信された各種情報や各種要求を受信する機能を有するものである。受信部210は、通信端末100から受信した各種情報や各種要求を制御部280に出力することができる。受信部210は、例えば、図示しない受信装置により構成されるものである。
【0071】
記憶部220は、第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを記憶する機能を有するものである。また、記憶部220は、第1コンテンツデータ21に関連する情報や、出金管理部290から出力されるデータを記憶することも可能である。記憶部220は、第1情報提供装置200を機能させるための各種プログラムを記憶することが可能である。記憶部220が記憶する各種プログラムは、例えば、再生部250や制御部280の機能を実現するために使用される。記憶部220は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0072】
入力部240は、第1コンテンツデータ21を購入する旨を示す所定の購入操作をユーザUから受け付ける機能を有するものである。入力部240は、所定の購入操作をユーザUから受け付けた場合には、受け付けた所定の購入操作を制御部280に出力する。入力部240は、上記した例では、入出力装置720が備える入力装置により構成される。入力装置としては、タッチパネルやボタンなどを使用することが想定されるが、特に限定されるものではない。
【0073】
再生部250は、記憶部220により記憶されている第1コンテンツデータ21を再生する機能を有するものである。再生部250は、制御部280による制御に基づいて、再生された第1コンテンツデータ21を出力部260に順次出力することができる。再生部250は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部220によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、再生部250は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0074】
出力部260は、再生部250により再生された第1コンテンツデータ21を順次出力する機能を有するものである。例えば、第1コンテンツデータ21が音声データである場合には、出力部260は、音声出力装置により構成されることとし、その音声出力装置が音声データに基づいて音声を出力することとすればよい。例えば、第1コンテンツデータ21が動画データである場合には、出力部260は、入出力装置720が備えた表示装置により構成されることとし、その表示装置が動画データに基づいて画像を出力することとすればよい。
【0075】
その他、出力部260は、第1コンテンツデータ21に関連する情報を出力することができる。出力部260が、再生部250により再生された第1コンテンツデータ21や、第1コンテンツデータ21に関連する情報を出力することにより、ユーザUは、第1コンテンツデータ21を購入するか否かを検討することができる。ユーザUは、第1コンテンツデータ21を購入すると決めた場合には、例えば、第1コンテンツデータ21を購入する旨を示す所定の購入操作を入力部240に入力すればよい。
【0076】
[1−4.第2情報提供装置の機能構成]
図4は、本発明の第1実施形態に係る第2情報提供装置300の機能構成を示す図である。図4を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る第2情報提供装置300の機能構成について説明する。
【0077】
図4に示すように、本発明の第1実施形態に係る第2情報提供装置300は、少なくとも、受信部310と、送信部330とを備えるものである。また、第2情報提供装置300は、必要に応じて、記憶部320、制御部340などを備えるものである。
【0078】
受信部310は、通信端末100からコンテンツ識別情報24を受信する機能を有するものである。受信部310は、例えば、ネットワーク30を介してコンテンツ識別情報24を通信端末100から受信することができる。受信部310は、通信端末100から受信したコンテンツ識別情報24を制御部340に出力することができる。受信部310は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0079】
送信部330は、受信部310により受信されたコンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を通信端末100に送信する機能を有するものである。具体的には、第2コンテンツデータ25は、例えば、記憶部320により記憶されている。上記したように、コンテンツ識別情報24としては、例えば、ネットワーク30における第2コンテンツデータ25のURLを使用することができる。送信部330は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0080】
制御部340は、第2情報提供装置300内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。制御部340は、例えば、受信部310により受信された各種要求に基づいて、各種応答を生成し、生成した各種応答は、送信部330により送信される。具体的には、制御部340は、例えば、受信部310により受信されたコンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を記憶部320から取得して送信部330に出力することができる。制御部340は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部320によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部340は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0081】
記憶部320は、第2コンテンツデータ25を記憶する機能を有するものである。また、記憶部320は、第2情報提供装置300を機能させるための各種プログラムを記憶することが可能である。記憶部320が記憶する各種プログラムは、例えば、制御部340の機能を実現するために使用される。記憶部320は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0082】
[1−5.2つのコンテンツデータを別々に購入する場合における購入料金]
図5は、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aにより第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とを別々に購入する場合における購入料金の一例を説明するための図である。図5を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aにより第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とを別々に購入する場合における購入料金の一例について説明する。
【0083】
図5に示すように、ユーザUは、店内において第1コンテンツデータ21を購入するとともに第1コンテンツデータ21を通信端末100により第1情報提供装置200から取得したとする。このときの第1コンテンツデータ21の金額は、例えば、100円であるとする。また、図5に示すように、ユーザUは、店内において第2コンテンツデータ25を購入せずに、自宅内において第2コンテンツデータ25を購入するとともに通信端末100により第2情報提供装置300から取得したとする。このときの第2コンテンツデータ25の金額は、例えば、200円であるとする。このように、第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とを別々に購入した場合には、第2コンテンツデータ25に対する割引は特に行わないこととすることができる。
【0084】
その他、図5に示すように、第1コンテンツデータ予告編26を店内において無料で取得することができる。つまり、第1コンテンツデータ21の購入前に、第1情報提供装置200は、通信端末100に第1コンテンツデータ予告編26を送信し、通信端末100は、第1情報提供装置200から受信した第1コンテンツデータ予告編26を再生することができる。ユーザUは、再生された第1コンテンツデータ予告編26を閲覧して、第1コンテンツデータ21を購入するか否かを決定することができる。なお、第1コンテンツデータ予告編26は、第1コンテンツデータ21よりもサイズが小さいものである。したがって、ユーザUは、再生された第1コンテンツデータ予告編26を閲覧することで第1コンテンツデータ21の内容を比較的短時間で把握することができ、第1コンテンツデータ21を購入するか否かを迅速に決定することができる。
【0085】
また、図5に示すように、第1コンテンツデータ21の購入とともに第2コンテンツデータ予告編27を店内において無料で取得することができる。つまり、第2コンテンツデータ25の購入前に、第1情報提供装置200は、通信端末100に第2コンテンツデータ予告編27を送信し、通信端末100は、第1情報提供装置200から受信した第2コンテンツデータ予告編27を再生することができる。ユーザUは、再生された第2コンテンツデータ予告編27を閲覧して、第2コンテンツデータ25を購入するか否かを決定することができる。なお、第2コンテンツデータ予告編27は、第2コンテンツデータ25よりもサイズが小さいものである。したがって、ユーザUは、再生された第2コンテンツデータ予告編27を閲覧することで第2コンテンツデータ25の内容を比較的短時間で把握することができ、第2コンテンツデータ25を購入するか否かを迅速に決定することができる。
【0086】
図5に示すように、ユーザUは、例えば、友人宅内において、第1コンテンツデータ予告編26、第2コンテンツデータ予告編27および第1コンテンツデータ21を通信端末100から友人の通信端末にコピーすることができる。その際、第1コンテンツデータ21とともに付加情報22や第1鍵23も、通信端末100から友人の通信端末に送信することができる。友人は、通信端末において、付加情報22や第1鍵23を使用して第1コンテンツデータ21を再生することができる。
【0087】
[1−6.2つのコンテンツデータを同時に購入する場合における購入料金]
図6は、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aにより第1コンテンツデータと第2コンテンツデータとを同時に購入する場合における購入料金の一例を説明するための図である。図6を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aにより第1コンテンツデータと第2コンテンツデータとを同時に購入する場合における購入料金の一例について説明する。
【0088】
図6に示すように、ユーザUは、店内において第1コンテンツデータ21を購入するとともに第1コンテンツデータ21を通信端末100により第1情報提供装置200から取得したとする。このときの第1コンテンツデータ21の金額は、例えば、100円であるとする。また、図6に示すように、ユーザUは、店内において第2コンテンツデータ25を購入し、自宅内において第2コンテンツデータ25を通信端末100により第2情報提供装置300から取得したとする。このときの第2コンテンツデータ25の金額は、例えば、200円から50円値引きした150円であるとする。このように、第1コンテンツデータ21と第2コンテンツデータ25とを同時に購入した場合には、第2コンテンツデータ25に対する割引を行ってもよい。
【0089】
より詳細には、店内に設置された第1情報提供装置200の入力部240は、第2コンテンツデータ25に対する支払いを第1情報提供装置200において行う旨を示す先払い情報の入力を受け付けることが可能であるとする。第1情報提供装置200の制御部280は、入力部240により先払い情報の入力が受け付けられたか否かを判断する。第1情報提供装置200の制御部280は、先払い情報の入力が受け付けられたと判断した場合には、入金管理部270により受け付けられた支払い金額から第1コンテンツデータ21の金額とともに第2コンテンツデータ25の金額を減算することにより差引き金額を算出する。先払い情報の入力がなされるのは、図6に示したように、2つのコンテンツデータを同時に購入する場合に相当する。
【0090】
第1情報提供装置200の制御部280は、先払い情報の入力が受け付けられなかったと判断した場合には、入金管理部270により受け付けられた支払い金額から第1コンテンツデータ21の金額を減算することにより差引き金額を算出する。先払い情報の入力がなされないのは、図5に示したように、2つのコンテンツデータを別々に購入する場合に相当する。
【0091】
第2情報提供装置300の制御部340は、第1情報提供装置200の制御部280により、先払い情報の入力が受け付けられたと判断された場合には、第2コンテンツデータ25の金額を記憶部320に登録する。第1情報提供装置200の制御部280により減算される第2コンテンツデータの金額が、第2情報提供装置300の制御部340により登録される第2コンテンツデータ25の金額よりも低く設定されていれば、ユーザUは、先払いによる第2コンテンツデータ25の割引を受けることができる。
【0092】
[1−7.通信システムにより実行される処理]
図7は、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aにより実行される処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aにより実行される処理の流れについて説明する。
【0093】
図7に示すように、まず、第1情報提供装置200の送信部230は、第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを通信端末100に送信する(ステップS101)。次いで、通信端末100の受信部110は、第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを第1情報提供装置200から受信する(ステップS102)。通信端末100の再生部150は、第1コンテンツデータ21を再生する(ステップS103)。
【0094】
通信端末100の再生部150により第1コンテンツデータ21が再生されている間に、例えば、通信端末100の出力部170は、表示領域610に「本編を取得しますか?」といったメッセージを表示してもよい。その場合、例えば、ユーザUがこのメッセージに対して「YES」を選択するための操作を行うことができる。当該操作は所定の送信操作の一例に相当する。一方、例えば、ユーザUがこのメッセージに対して「NO」を選択するための操作を行うこともできる。通信端末100の制御部160は、検出部130により所定の送信操作が検出されたか否かを判断し(ステップS104)、所定の送信操作が検出されていないと判断した場合には(ステップS104で「No」)、ステップS104に戻る。制御部160が、所定の送信操作が検出されたと判断した場合には(ステップS104で「Yes」)、送信部140は、第2情報提供装置300にコンテンツ識別情報24を送信する(ステップS105)。
【0095】
第2情報提供装置300の受信部310は、通信端末100からコンテンツ識別情報24を受信し(ステップS106)、送信部330は、コンテンツ識別情報24によって識別される第2コンテンツデータ25を通信端末100に送信する(ステップS107)。通信端末100の受信部110は、第2情報提供装置300から送信された第2コンテンツデータ25を受信し(ステップS108)、再生部150は、第2コンテンツデータ25を再生する(ステップS109)。
【0096】
<2.第2実施形態>
[2−1.通信システムの構成]
図8は、本発明の第2実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。図8を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る通信システムの構成について説明する。図8に示すように、本発明の第2実施形態に係る通信システム10Bは、通信機器400を備えている点において、本発明の第1実施形態に係る通信システム10Aと主に異なっている。通信機器400は、例えば、テレビに相当するものであり、通信端末100より解像度の高いコンテンツデータの再生に適した装置である。通信機器400は、例えば、自宅内に設置されるものである。
【0097】
さらに具体的には、本発明の第2実施形態に係る通信システム10Bにおいては、通信端末100が店内において受信したコンテンツ識別情報24を通信機器400に送信し、コンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を通信機器400に受信させる。図8に示すように、通信端末100は、コンテンツ識別情報24を通信機器400に送信するとともに第1鍵23を通信機器400に送信し、第2コンテンツデータ25に施された暗号化を解くために第1鍵23を使用させることができる。また、通信端末100は、コンテンツ識別情報24を通信機器400に送信するとともに付加情報22を通信機器400に送信し、第2コンテンツデータ25に施された暗号化を解くために付加情報22を使用させることができる。
【0098】
以下において、本発明の第2実施形態に係る通信システム10Bにおける通信端末100、第1情報提供装置200および第2情報提供装置300の機能構成については、図2〜4を使用して説明する。本発明の第2実施形態に係る通信システム10Bにおける通信端末100の送信部140は、検出部130により所定の送信操作が検出されると、記憶部120により記憶されたコンテンツ識別情報24を、通信機器400を介して第2情報提供装置300に送信する。これにより、送信部140は、通信機器400に対してコンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を第2情報提供装置300から受信させる。
【0099】
第1鍵23が第1コンテンツデータ21に施された暗号化と第2コンテンツデータ25に施された暗号化との両方を解くために使用される場合には、記憶部120は、受信部110により受信された第1鍵23を記憶し、送信部140は、第1鍵23を通信機器400に送信する。
【0100】
第1コンテンツデータ21に施された暗号化を解くために使用される第1鍵23とは別の第2鍵を使用して第2コンテンツデータ25に施された暗号化を解く場合には、受信部110は、第2コンテンツデータ25に対して施されている暗号化を解くための第2鍵を第1情報提供装置200からさらに受信する。送信部140は、受信部110により受信された第2鍵を通信機器400に送信する。
【0101】
[2−2.通信機器の機能構成]
図9は、本発明の第2実施形態に係る通信機器400の機能構成を示す図である。図9を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る通信機器400の機能構成について説明する。
【0102】
図9に示すように、本発明の第2実施形態に係る通信機器400は、少なくとも、受信部410と、送信部440とを備えるものである。また、通信機器400は、必要に応じて、記憶部420、検出部430、再生部450、制御部460、出力部470などを備えるものである。
【0103】
受信部410は、通信端末100からコンテンツ識別情報24を受信する機能を有するものである。受信部410は、例えば、コンテンツ識別情報24を自宅内において受信することができるが、コンテンツ識別情報24を受信する場所は自宅内に限定されるものではない。受信部410は、例えば、ネットワーク30を介して通信端末100からコンテンツ識別情報24を受信することができる。
【0104】
送信部440は、受信部410により受信されたコンテンツ識別情報24を、コンテンツ識別情報24により識別される第2コンテンツデータ25を保持する第2情報提供装置300に送信する機能を有するものである。送信部440は、例えば、検出部430により所定の送信操作が検出されると、受信部410により受信されたコンテンツ識別情報24を第2情報提供装置300に送信することができる。これにより、通信機器400は、第2情報提供装置300が保持している第2コンテンツデータ25をダウンロードすることができる。送信部440による第2コンテンツデータ25の送信は、無線または有線を介して行われる。送信部440は、例えば、ネットワーク30を介してコンテンツ識別情報24を第2情報提供装置300に送信することができる。送信部440は、例えば、通信装置により構成されるものである。
【0105】
ユーザUは、例えば、自宅内などにおいて第2コンテンツデータ25を通信機器400に再生させることができることとしてもよい。すなわち、通信機器400は、第2コンテンツデータ25を再生する再生部450を備えることもできる。再生部450は、第2コンテンツデータ25を、制御部460による制御に基づいて再生することができる。例えば、再生部450は、第2コンテンツデータ25をストリーム再生することができるが、再生部450は、第2コンテンツデータ25を必ずしもストリーム再生しなくてもよい。再生部450は、第2コンテンツデータ25を、オフラインにより再生することも可能である。
【0106】
再生部450は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部420によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、再生部450は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0107】
記憶部420は、受信部410により受信された第2コンテンツデータ25を記憶する機能を有するものである。記憶部は、また、受信部410により受信された付加情報22や第1鍵23を記憶することもできる。記憶部420は、通信機器400を機能させるための各種プログラムを記憶することが可能である。記憶部420が記憶する各種プログラムは、例えば、再生部450や制御部460の機能を実現するために使用される。記憶部420は、例えば、HDDなどといった記憶装置により構成される。
【0108】
検出部430は、ユーザUからの操作を検出し、操作信号として制御部460に出力する機能を有するものである。検出部430は、例えば、ユーザUによる所定の送信操作を検出する機能を有するものである。所定の送信操作はどのようなものであってもよいが、例えば、図示しない操作入力領域に設けられた送信ボタンを押下する操作などが該当し得る。上記したように、ユーザUは、例えば、通信機器400をネットワーク30に接続し、コンテンツ識別情報24を第2情報提供装置300に送信するための準備を行った後に、所定の送信操作を行うことが想定される。検出部430は、例えば、図示しない操作入力領域に設けられたボタンなどの入力装置により構成されるものである。
【0109】
制御部460は、通信機器400内の各機能ブロックの動作を制御する機能を有するものである。制御部460は、例えば、検出部430により検出された操作に基づいて、各種要求を生成し、生成した各種要求は、送信部440により送信される。制御部460は、例えば、CPU、RAMなどにより構成され、CPUが記憶部420によって記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。しかし、このような構成に限らず、制御部460は、専用のハードウェアにより構成されることとしてもよい。
【0110】
出力部470は、制御部460による制御に基づいて、各種情報や各種要求を出力する機能を有するものである。また、出力部470は、再生部450により再生された第2コンテンツデータ25を出力する機能を有するものである。例えば、第2コンテンツデータ25が音声データである場合には、出力部470は、音声出力装置により構成されることとし、その音声出力装置が音声データに基づいて音声を出力することとすればよい。例えば、第2コンテンツデータ25が動画データである場合には、出力部470は、表示領域910を備えた表示装置により構成されることとし、その表示装置が動画データに基づいて画像を表示領域910に出力することとすればよい。
【0111】
[2−3.通信システムにより実行される処理]
図10は、本発明の第2実施形態に係る通信システム10Bにより実行される処理の流れを示すフローチャートである。図10を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る通信システム10Bにより実行される処理の流れについて説明する。
【0112】
図10に示すように、まず、第1情報提供装置200の送信部230は、第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを通信端末100に送信する(ステップS201)。次いで、通信端末100の受信部110は、第1コンテンツデータ21とコンテンツ識別情報24とを第1情報提供装置200から受信する(ステップS202)。通信端末100の再生部150は、第1コンテンツデータ21を再生する(ステップS203)。
【0113】
通信端末100の再生部150により第1コンテンツデータ21が再生されている間に、例えば、通信端末100の出力部170は、表示領域610に「本編を取得しますか?」といったメッセージを表示してもよい。その場合、例えば、ユーザUがこのメッセージに対して「YES」を選択するための操作を行うことができる。当該操作は所定の送信操作の一例に相当する。一方、例えば、ユーザUがこのメッセージに対して「NO」を選択するための操作を行うこともできる。通信端末100の制御部160は、検出部130により所定の送信操作が検出されたか否かを判断し(ステップS204)、所定の送信操作が検出されていないと判断した場合には(ステップS204で「No」)、ステップS204に戻る。制御部160が、所定の送信操作が検出されたと判断した場合には(ステップS204で「Yes」)、送信部140は、通信機器400にコンテンツ識別情報24を送信する(ステップS205)。
【0114】
通信機器400の受信部410は、通信端末100からコンテンツ識別情報24を受信し(ステップS206)、通信機器400の送信部440は、コンテンツ識別情報24を第2情報提供装置300に送信する(ステップS207)。
【0115】
第2情報提供装置300の受信部310は、通信機器400からコンテンツ識別情報24を受信し(ステップS208)、送信部330は、コンテンツ識別情報24によって識別される第2コンテンツデータ25を通信機器400に送信する(ステップS209)。通信機器400の受信部410は、第2情報提供装置300から送信された第2コンテンツデータ25を受信し(ステップS210)、再生部450は、第2コンテンツデータ25を再生する(ステップS211)。
【0116】
<3.変形例>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0117】
<4.まとめ>
本実施形態によれば、即時性を損なわずに店内においてコンテンツをユーザに販売することができ、かつ、店内におけるコンテンツ購入後に、より高精細なコンテンツをユーザに視聴させることが可能である。また、本実施形態によれば、通信端末100に合った比較的軽量のコンテンツデータを店内において迅速にダウンロードして通信端末100によりすぐにコンテンツデータを楽しむことができる。さらに、例えば、ネットワーク30に接続することが可能な環境においては、高精細なコンテンツデータを視聴可能とすることができる。
【0118】
本実施形態によれば、コンテンツデータの販売者は、店頭において軽量のコンテンツデータの配信機能を持つことが必須になる。したがって、店内に第2情報提供装置300を設置しても、ネットワーク30上に第2情報提供装置300を設置しても、インフラのための大幅なコストセーブを実現することが可能となる。また、物理メディアを店内に保存しておく必要がなくなるため、在庫管理が容易になるという効果を奏する。さらに、ユーザUは、簡単な操作を行うだけで、無駄なデータを受け取ることなく軽量コンテンツデータを通信端末100により迅速に楽しむことが可能になり、また、自宅内などにおいて高精細コンテンツデータを自由に見ることが可能になり、利便性が高まるという効果も奏する。
【符号の説明】
【0119】
10(10A,10B) 通信システム
21 第1コンテンツデータ
22 付加情報
23 第1鍵
24 コンテンツ識別情報
25 第2コンテンツデータ
30 ネットワーク
100 通信端末
110 受信部
120 記憶部
130 検出部
140 送信部
150 再生部
160 制御部
170 出力部
200 第1情報提供装置
210 受信部
220 記憶部
230 送信部
240 入力部
250 再生部
260 出力部
270 入金管理部
280 制御部
290 出金管理部
300 第2情報提供装置
310 受信部
320 記憶部
330 送信部
340 制御部
400 通信機器
410 受信部
420 記憶部
430 検出部
440 送信部
450 再生部
460 制御部
470 出力部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コンテンツデータと前記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信する受信部と、
前記第1コンテンツデータと前記コンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、
ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、
前記検出部により前記所定の送信操作が検出されると、前記記憶部により記憶された前記コンテンツ識別情報を、前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信する送信部と、
を備える、通信端末。
【請求項2】
前記通信端末は、
前記記憶部により記憶された前記第1コンテンツデータを再生する再生部、
をさらに備える、請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記受信部は、
前記記憶部により記憶された前記第1コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くための第1鍵をさらに受信し、
前記再生部は、
前記受信部により受信された前記第1鍵により、前記記憶部により記憶された前記第1コンテンツデータに対して施されている暗号化を解いた後、前記第1コンテンツデータを再生する、
請求項2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記受信部は、
前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータを前記第2情報提供装置から受信する、
請求項3に記載の通信端末。
【請求項5】
前記記憶部は、
前記受信部により受信された前記第1鍵を記憶し、
前記再生部は、
前記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くためにも前記第1鍵を使用し得る場合、前記第1鍵により、前記受信部により受信された前記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解いた後、前記第2コンテンツデータを再生する、
請求項4に記載の通信端末。
【請求項6】
前記受信部は、
前記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くための第2鍵を前記第1情報提供装置からさらに受信し、
前記再生部は、
前記受信部により受信された前記第2鍵により、前記受信部により受信された前記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解いた後、前記第2コンテンツデータを再生する、
請求項4に記載の通信端末。
【請求項7】
前記送信部は、
前記検出部により前記所定の送信操作が検出されると、前記記憶部により記憶された前記コンテンツ識別情報を、通信機器を介して前記第2情報提供装置に送信し、前記通信機器に対して前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータを前記第2情報提供装置から受信させる、
請求項3に記載の通信端末。
【請求項8】
前記記憶部は、
前記受信部により受信された前記第1鍵を記憶し、
前記送信部は、
前記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くためにも前記第1鍵を使用し得る場合、前記第1鍵を前記通信機器に送信する、
請求項7に記載の通信端末。
【請求項9】
前記受信部は、
前記第2コンテンツデータに対して施されている暗号化を解くための第2鍵を前記第1情報提供装置からさらに受信し、
前記送信部は、
前記受信部により受信された前記第2鍵を前記通信機器に送信する、
請求項7に記載の通信端末。
【請求項10】
第1コンテンツデータと前記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信するステップと、
前記第1コンテンツデータと前記コンテンツ識別情報とを記憶するステップと、
ユーザによる所定の送信操作を検出するステップと、
前記所定の送信操作が検出されると、前記コンテンツ識別情報を、前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信するステップと、
を含む、通信方法。
【請求項11】
第1コンテンツデータと前記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信する受信部と、
前記第1コンテンツデータと前記コンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、
ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、
前記検出部により前記所定の送信操作が検出されると、前記記憶部により記憶された前記コンテンツ識別情報を送信する送信部と、
を備える、通信端末から、
前記コンテンツ識別情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記コンテンツ識別情報を、前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信する送信部と、
を備える、通信機器。
【請求項12】
第1コンテンツデータと前記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを第1情報提供装置から受信する受信部と、
前記第1コンテンツデータと前記コンテンツ識別情報とを記憶する記憶部と、
ユーザによる所定の送信操作を検出することが可能である検出部と、
前記検出部により前記所定の送信操作が検出されると、前記記憶部により記憶された前記コンテンツ識別情報を送信する送信部と、
を備える、通信端末と、
前記通信端末から前記コンテンツ識別情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記コンテンツ識別情報を、前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータを保持する第2情報提供装置に送信する送信部と、
を備える、通信機器と、
を有する、通信システム。
【請求項13】
第1コンテンツデータに対する支払い金額の受け付けを行う入金管理部と、
前記入金管理部により受け付けられた前記支払い金額から前記第1コンテンツデータの金額を減算することにより差引き金額を算出する制御部と、
前記差引き金額を出力する出金管理部と、
前記第1コンテンツデータと前記第1コンテンツデータよりもサイズの大きい第2コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報とを通信端末に送信する送信部と、
を備える、第1情報提供装置と、
前記通信端末から前記コンテンツ識別情報を受信する受信部と、
記憶部と、
前記受信部により受信された前記コンテンツ識別情報により識別される前記第2コンテンツデータの金額を前記記憶部に登録する制御部と、
前記第2コンテンツデータを送信する送信部と、
を備える、第2情報提供装置と、
を有する、通信システム。
【請求項14】
前記第1情報提供装置は、
前記第2コンテンツデータに対する支払いを前記第1情報提供装置において行う旨を示す先払い情報の入力を受け付けることが可能である入力部をさらに備え、
前記第1情報提供装置の前記制御部は、
前記入力部により前記先払い情報の入力が受け付けられたか否かを判断し、前記先払い情報の入力が受け付けられたと判断した場合には、前記入金管理部により受け付けられた前記支払い金額から前記第1コンテンツデータの金額とともに前記第2コンテンツデータの金額を減算することにより前記差引き金額を算出し、前記先払い情報の入力が受け付けられなかったと判断した場合には、前記入金管理部により受け付けられた前記支払い金額から前記第1コンテンツデータの金額を減算することにより前記差引き金額を算出し、
前記第2情報提供装置の前記制御部は、
前記第1情報提供装置の前記制御部により、前記先払い情報の入力が受け付けられたと判断された場合には、前記第2コンテンツデータの金額を前記記憶部に登録し、
前記第1情報提供装置の前記制御部により減算される前記第2コンテンツデータの金額は、前記第2情報提供装置の前記制御部により登録される前記第2コンテンツデータの金額よりも低く設定されている、
請求項13に記載の通信システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−114811(P2012−114811A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263819(P2010−263819)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】