説明

遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システム

【課題】遊技機の実際の遊技状態に対応した高精度なデータ収集を行う。
【解決手段】遊技データ収集装置13は、パチンコ機2から受信した遊技状態を示す状態信号が新たな遊技状態への移行を示した場合、遷移期間を除いて、新たな状態における遊技データのデータ集計を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホールに設置される遊技機に対応して、データの収集、各種遊技機の遊技状態の判定などが可能な遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機は、概ね以下の遊技状態を示す。
遊技者が遊技を開始する際には、遊技者が発射した玉数より少ない獲得玉(100玉発射中17〜42玉を獲得)を得る遊技者不利の状態である通常状態となる。次いで通常状態において特賞を得ると、大入賞口が開口することで遊技者が著しく多数の賞玉を獲得可能な特賞状態となる。特賞状態が終了すると、例えばスタート入賞口に設けられた入賞しやすく開口可能な所謂チューリップが上記通常状態より高い頻度で開口することで遊技者の所有となった持玉数がほぼ減少しない状態であるとともに、通常状態の特賞となる確率(例えば1/350スタート入賞口への入賞)より高めた確率(例えば1/60スタート入賞口への入賞)となる確率変動状態(確変状態と言う)、または特賞状態が終了すると、例えばスタート入賞口に設けられた入賞しやすく開口可能な所謂チューリップが上記通常状態より高い頻度で開口することで遊技者の所有となった持玉数がほぼ減少しない状態であるとともに、通常状態の特賞となる確率(例えば1/350)となる時短状態を経て、特賞状態または通常状態に移行する。
【0003】
この通常状態、特賞状態、確変状態、時短状態、それぞれの状態において、遊技機からは遊技の状態を示す状態信号が出力され、従来、複数の遊技機のデータを収集するデータ収集装置においては、各状態信号の入力期間毎に遊技データを集計し、従業員は、該遊技データを見ながら各状態の入賞率に影響を及ぼす釘を調整していた。(例えば特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3864161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記各状態である「新たな遊技状態」に移行する際、状態信号が変化し次の状態を示しても、実際の遊技状態が変わらない状態、或いはどの遊技状態にも属さない特殊な遊技状態、即ち遷移期間における「遷移遊技状態」を示し、遊技機毎にその遷移遊技状態の期間の長さ(メーカによっては数十秒程度と長い)、出玉率も異なるものとなっている。
【0006】
この為、データ収集装置が各状態信号によってのみ遊技データを収集すると、正確さを欠いた遊技データとなるため、上記釘調整に悪い影響を及ぼす。また上記遷移遊技状態においては、遊技者不利となることが多く、遊技者毎に当該遷移期間中にパチンコ玉を発射し続ける者と発射しない者がいるので、更に正確さを欠いた遊技データとなる。
【0007】
なお、上記遷移遊技状態としては、特賞状態後の確変状態または時短状態の間の、メーカ名や遊技台名を表示する所謂広告期間、特賞状態となった直後に大入賞口が開口する迄の期間、等が例示でき、これら遷移期間においては入賞すれば出玉があるものの、一切大入賞口やチューリップの開口がない、遊技者不利の状態を示す遊技台が多い。
【0008】
また、釘調整として利用される遊技データとしては、特賞期間の遊技機排出玉数(所謂アウト玉数)−賞玉数(所謂セーフ玉数)である特賞差玉、確変期間中の確変ベース、確変差玉、等が例示できる。例えば特賞差玉は、大入賞口近傍に配置された釘を調整し大入賞口に入賞しやすくまたはし難く調整するのに利用され、確変ベースや確変差玉は、スルーチャッカーや、チューリップのついたスタート入賞口近傍に配置された釘を調整するのに利用される。
【0009】
上記のように従来の遊技ホール用データ集計装置は、遊技状態の遷移期間を含めて各遊技状態のデータ集計をしているので、遊技機の実際の遊技状態に対応してデータ収集をできるものではなかった。
【0010】
そこで、本発明では、上記課題を解決するためになされたものであり、遊技者の遊技方法にも影響されず、「新たな遊技状態」における正しい遊技データ収集やデータ集計が可能である遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システムを提供することを目的とする。また、遊技機毎に異なる「新たな遊技状態」に移行する迄の時間のばらつきを自動的に認識することが可能である遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の遊技データ収集装置は、各遊技機から遊技状態を示す状態信号を受ける状態信号受信手段を備え、前記状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態における遊技データのデータ集計を行うことを特徴とする。
【0012】
この遊技データ収集装置によれば、状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態におけるデータ集計を行うようにしたので、遊技者の遊技方法にも影響されず、「新たな遊技状態」における正しい遊技データ収集を行うことができる。
【0013】
また、本発明の遊技データ収集装置は、前記遷移期間を遊技機種別毎に設定された遷移期間によって特定することを特徴とする。
【0014】
この遊技データ収集装置によれば、遊技機機種毎に遷移期間を設定するので、遊技機毎に異なる遷移期間に対応して、最適な遷移期間を特定することができる。遷移期間は、例えば所定時間の設定としてもよいし、あるいは、受信される遊技データの所定値としてもよい。設定方法においても、例えば手動による入力でもよいし、本発明の遊技データ収集装置により自動で遷移期間を判別し、自動設定してもよい。
【0015】
また、本発明の遊技データ収集装置は、賞として払い出された賞数に関連した賞数関連遊技データを少なくとも含めて遊技データとして収集し、前記遷移期間は、該賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄とすることを特徴とする。
【0016】
この遊技データ収集装置によれば、遷移期間を、賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄とすることで、遊技機毎に異なる「新たな遊技状態」に移行する迄の時間のばらつきを自動的に認識できる。賞数関連遊技データとしては、例えば、セーフ信号データ、図柄確定信号データ、差玉データ、ベースなどが挙げられる。図柄確定信号は遊技玉の入賞に起因しており、遊技玉の入賞の結果、図柄スタート後確定した際に得られる信号であるから(セーフ)賞玉に関連した遊技データと言える。また差玉データはアウトーセーフでありセーフ(賞玉)に関連する。またベースも1分間の発射玉数(アウト)に対し客に何玉、賞として払い出したかという1分間あたりのセーフ割合であるから同様にセーフ(賞玉)に関連する。このようにセーフ(賞玉)を何らかの形で含めるか、セーフ(賞玉)に起因して出力される、信号または/及び関数値などが「賞数関連遊技データ」として例示できる。(なお、上記各種信号は、遊技台から出力されている信号のみではなく、例えば、遊技玉補給機等の周辺機器から出力されるセーフ信号データなども含まれる。)
【0017】
また、本発明の遊技データ収集装置は、前記変動を開始した時点とは、前記賞数関連遊技データの単位期間当りの微分値が所定値を超えた時点とすることを特徴とする。
【0018】
この遊技データ収集装置によれば、前記賞数関連遊技データが変動を開始した時点を、賞数関連遊技データの単位期間当りの微分値が所定値を超えた時点とすることで、賞数関連遊技データが変動を開始した時点を自動的に精度よく検知することが可能になる。なお、単位期間当りとは、例えば10秒間等の所定時間当りや、1分間に100玉程度発射した結果遊技機から排出されるアウト玉の所定数当り、等を例示できる。
【0019】
さらに、本発明の遊技データ収集装置は、遊技データに基づいて、前記遷移期間における遊技台毎の稼働の有無の表示、または稼働に関連した遊技データを集計して表示することを特徴とする。
【0020】
この遊技データ収集装置によれば、遊技データに基づいて、遷移期間における遊技台毎の稼働の有無の表示、または稼働に関連した遊技データを集計して表示することで「遷移期間」における、遊技者毎の遊技状態を把握可能にし、例えばそのような不利な遊技をする遊技者に対し、店員が助言できる。なお稼動の有無としては、遊技玉を発射した結果、遊技機から排出されるアウト玉の有無、遊技機の遊技玉発射ハンドルが発射位置にある旨の信号等が例示できる。
【0021】
また、本発明の遊技データ収集装置は、遊技機の稼働を停止させる稼働停止手段を備え、前記遷移期間中の少なくとも一部の期間(盤面への遊技玉の滞在時間分早く発射することで遷移期間の終了ピッタリに遊技玉がスタート入賞口、大入賞口に到達するようにしてもよい)において、前記稼働停止手段を実行することを特徴とする。
【0022】
この遊技データ収集装置によれば、遷移期間中の少なくとも一部の期間において、遊技機の稼働を停止させるので、遷移期間中に遊技を継続する遊技者が不利にならないようにすることができる。
【0023】
また、本発明の遊技データ収集装置の遊技データ収集方法は、各遊技機から遊技状態を示す状態信号を受ける状態信号受信手段による受信ステップと、前記状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示したか否かを判別する遊技状態移行判別ステップと、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態における遊技データのデータ集計を行うデータ集計ステップと、を備えることを特徴とする。
【0024】
この遊技データ収集装置の遊技データ収集方法によれば、状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態におけるデータ集計を行うようにしたので、遊技者の遊技方法にも影響されず、「新たな遊技状態」における正しい遊技データ収集を行うことができる。
【0025】
また、本発明の遊技データ収集システムは、上記いずれか記載の遊技データ収集装置に加え、記憶媒体を受け付けて該記憶媒体の記憶情報を読み取る記憶媒体読取手段と、該記憶媒体読取手段によって読み取った記憶情報に基づいて有価価値を特定する有価価値特定手段と、該有価価値特定手段によって特定された有価価値の範囲で遊技媒体を払い出す為の処理を行う遊技媒体処理手段と、を備えた記憶媒体処理装置と、該記憶媒体処理装置と通信可能に接続され、前記記憶媒体の記憶情報及び有価価値情報を受けて、前記記憶媒体の記憶情報に基づいて有価価値情報を記憶管理する有価価値管理手段と、を備え、前記記憶媒体の記憶情報に対応して、前記遊技データを集計することを特徴とする。
【0026】
この遊技データ収集システムによれば、記憶媒体の記憶情報に対応して、遊技データを集計するので、例えば記憶媒体毎の遊技データを集計することができる。即ち会員毎に各遊技状態における遊技状況を正確に把握することができる。
【0027】
なお、上記有価価値管理手段としては、管理用コンピュータを用いてもよいが、例えば、複数ある記憶媒体処理装置のうちの一台に有価価値を管理させて構成してもよいし、また、他の装置に有価価値を管理させて構成してもよい。

【発明の効果】
【0028】
本発明の遊技データ収集装置、遊技データ収集方法および遊技データ収集システムによれば、遊技者の遊技方法に影響されず、「新たな遊技状態」における正しい遊技データ収集やデータ集計が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施の形態の遊技データ収集システムの概要図。
【図2】遊技データ収集システムの主な構成の概要図。
【図3】パチンコ機が設置された状態の側面図。
【図4】遊技機端末装置の概要を示す断面図。
【図5】本発明の一実施の形態の管理装置の構成部を示す図。
【図6】本発明の一実施の形態の管理装置における全体的な動作の流れ図。
【図7】本発明の一実施の形態の営業中の実行処理の全体的な動作の流れ図。
【図8】本発明の一実施の形態の遊技状態別データ取得・集計処理の全体的な動作の流れ図。
【図9】パチンコ機の遊技状態の推移の例を表したタイムチャート。
【図10】本発明の一実施の形態の集計データ帳票。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1に、本発明の一実施の形態の遊技データ収集システム1の概要図を示す。
この遊技データ収集システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン5およびメダル払出用に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。
【0032】
また、ネットワーク8には、例えば、遊技媒体であるパチンコ玉やメダルの数量を計数して貯玉数とする計数機9、受け入れた会員用記録媒体(例えばICカードやICコインなど。以下ICカードとして記載)または非会員用記録媒体の度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10、受け入れた会員用ICカードや貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11などが接続されている。
【0033】
さらに、会員用ICカードに記憶されたIDに基づいて管理装置13の記憶部に記憶された貯玉数があれば再プレー用貯玉数の情報を書き換える旨の要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にする再プレー受付機12、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、会員用ICカードに更新したり、その金額に対応する度数が記憶された非会員用ICカードの発行を行う発券機20、各遊技機の上部に取り付けられ、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、特賞回数などの情報を表示するデータ表示機21、各遊技機の、例えば、スランプグラフ、スタート回数、特賞回数などの情報を検索可能であり、その検索情報を表示部に表示して遊技者に提供するデータ公開機22などが接続されている。
【0034】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員用ICカードを識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員用ICカードを有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
【0035】
また、会員用ICカードや非会員用ICカードには、例えば、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有し、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる非接触型の記憶媒体などが使用される。
【0036】
上記した各機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力される。さらに管理装置13に入力された各機器からの情報は、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。一方、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力することもできる。
【0037】
また、上記した遊技データ収集システム1において、島コンピュータ7を除いた、後述する遊技機端末装置27から直接管理装置13に伝送する構成としてもよいし、島コンピュータ7を管理装置13に内蔵させてもよい。そして、管理装置13および島コンピュータ7の少なくとも1つを遊技データ収集装置として機能させることも可能である。以下の実施の形態では、管理装置13を遊技データ収集装置として機能させた場合の実施の形態について説明する。また、管理装置13は、遊技データ収集装置としての機能を有するが、上記した台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するという他の管理装置としての機能も備えるようにしてもよいし、複数の装置が協働して分散実行させて遊技データ収集装置として機能させてもよい。
【0038】
なお、勿論、島コンピュータ7を遊技データ収集装置として機能させた場合においても、管理装置13を遊技データ収集装置として機能させた場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
以下に、本発明の一実施の形態の遊技データ収集システム1において遊技データ収集装置として機能する管理装置13について、図を参照して説明する。
【0040】
なお、ここでは、管理装置13は、遊技データ収集装置としての機能と、各機器からの情報を管理する機能を備えた一例について説明するが、これらの機能を分けて構成してもよい。つまり、例えば、管理装置13は、カード毎のIDに基づいてそれぞれのカードが保有する度数や貯玉情報を管理するカード管理装置、パチンコ機2に配設された発射玉数を示すアウト信号やパチンコ機2への供給玉数を示すセーフ信号等のデータを管理するホールコンピュータ、景品の在庫数、入庫数、出庫数を管理する景品管理コンピュータをそれぞれ別個に設け、ネットワーク8をそれぞれ異なる規格のもので構成してもよいし、カード管理装置、ホールコンピュータ、景品管理コンピュータを1の装置で構成してもよい。
【0041】
図2は、遊技データ収集システム1における、パチンコ機2やスロットマシン5などの遊技機が、遊技機端末装置27、島コンピュータ7を介して、管理装置13に接続されている概略を示す図である。また、図3は、パチンコ機2が設置された状態の側面図である。
【0042】
図2に示す遊技データ収集システム1では、列状に複数並設されたパチンコ機2やスロットマシン5のそれぞれは、遊技機端末装置27と接続され、遊技機端末装置27は、各列毎に各遊技機端末装置27と接続された島コンピュータ7を介して、管理装置13に接続されている。また、遊技機端末装置27、島コンピュータ7および管理装置13は、通信回線LANによって信号入出力可能に接続されている。なお、島コンピュータ7はなくてもよい。
【0043】
また、図3に示すように、遊技機端末装置27には、パチンコ機2からの各種出力が、パチンコ機2と幕板28との間の表面に設置されたランプ29を介して出力される。また、遊技機端末装置27からの出力は、ランプ29を介してパチンコ機2に出力される。なお、ここでは、遊技機端末装置27とパチンコ機2との間の情報の入出力を、ランプ29を介して行っているが、直接、遊技機端末装置27とパチンコ機2との間で情報の入出力を行ってもよい。遊技機端末装置27には、遊技機から出力される、特賞信号、1乃至複数の入賞信号(実入賞信号を含む)、スタート信号、図柄確定信号、遊技機から払いだされる賞玉数であるセーフ信号等、遊技機周辺に配置されるアウトボックスからの遊技機の排出玉であるアウト信号、遊技機周辺に配置される遊技玉補給機から遊技機への補給玉数を出力するセーフ信号、台間機からの入金信号、貸玉信号、再プレー信号等が入力される。
【0044】
また、遊技機端末装置27は、各パチンコ機2毎または数台のパチンコ機2毎に1台接続され、上記した通信回線LAN、及び島コンピュータ7を介して、管理装置13に、遊技機および台間機3、4、6等の周辺機器からの各種信号を伝送する。
【0045】
ここで、図4に示された遊技機端末装置27の概要を示す断面図を参照して、遊技機端末装置27に設置される信号変換用基板について説明する。なお、図4に示された遊技機端末装置27は、2台の遊技機に対して1つの遊技機端末装置27が設置されるタイプの構造を有するものである。
【0046】
図4に示すように、筐体30内の所定の位置にメイン基板31が設置され、このメイン基板31の一方の面に設けられた接続コネクタ31aには、この接続コネクタ31aと接続する接続コネクタ32aを一方の面に設け、他方の面に、遊技機から出力される各種信号数が増加した場合の、増加分信号の入出力インターフェイスのための増設用の接続コネクタ32bが設けられた第1の信号変換用基板32が装着されている。また、この第1の信号変換用基板32には、遊技機からの接点端子接続コネクタを接続し、遊技機との各信号の入出を可能とする接点端子接続コネクタ32cが設けられている。また、入出力信号が増加した場合には、図4に示すように、第2の信号変換用基板33を増設することができる。この第2の信号変換用基板33の一方の面には、第1の信号変換用基板32の接続コネクタ32bと接続する接続コネクタ33aが設けられ、他方の面に増設用の接続コネクタ33bが設けられている。また、この第2の信号変換用基板33には、遊技機からの接点端子接続コネクタを接続し、遊技機との各信号の入出を可能とする接点端子接続コネクタ33cが設けられている。信号変換用基板32に、信号変換用基板33を増設したのと同様に、遊技機からの出力線の数の増加に応じて更なる他の信号変換用基板を増設することもできる。
【0047】
パチンコ機2における遊技データに含まれる各種信号としては、例えば、特賞状態になった時に出力される特賞信号、特賞状態中、及び特賞が成立したときの図柄の数字によって特賞となる確率が大幅に高められた確変状態中、もしくは通常確率だがチューリップの開口頻度が高められた時短状態中に出力される確変信号、スタート入賞口にパチンコ玉が入った時に出力されるスタート信号、図柄の回転が停止した時に出力される図柄確定信号、発射されたパチンコ玉数を示すための発射されたパチンコ玉がパチンコ機2外に排出される際に検出されるアウトメータからのアウト信号、パチンコ機2へパチンコ玉が補給された時(パチンコ機2の台裏上皿へパチンコ玉が供給された時)に出力されるセーフメータからのセーフ信号、またはCR機(隣接の台間機に挿入されたICカードの度数を、例えば500円分差し引いてパチンコ機から125玉を25玉ずつ5回貸し出すパチンコ機)からのセーフ(パチンコ機払出玉数から貸玉分を差し引いて賞玉分のみとした)信号、パチンコ機2のドアが不正に開かれたり、パチンコ機2が違法電波を受信したときなどに出力する不正信号などが挙げられるが、これらに限られるものではなく、遊技データは、パチンコ機2及びパチンコ機周辺装置から出力される信号などに対応して適宜に設定可能である。
【0048】
また、パチンコ機2に並設された台間機3、4から管理装置13には、例えば、貸玉を行ったときに出力される貸玉信号、再プレーの玉払出を行ったときに出力される再プレー払出信号、台間機3、4に入金された時に出力される売景信号などが送信される。一方、管理装置13からパチンコ機2には、打ち止め状態にする時に出力される打ち止め信号などが送信される。打ち止め信号を入力したパチンコ機2は、ハンドルを回動させてもパチンコ玉を発射せず、稼働を停止する。
【0049】
さらに「遊技データ」を取り扱う周辺機器と、各周辺機器の取り扱う「遊技データ」を説明する。
遊技データを出力する周辺機器としては、入金を受けて入金分の有価価値を特定可能な情報が記憶部に記憶されたICカードを発行する発券機20、受け入れたICカードの記憶部に記憶された有価価値を特定可能な情報(ICカードのID情報、又は/及び有価価値としての度数情報等)を読み取るとともに、特定される度数情報に相当する貨幣を返金する精算機10、遊技者が獲得した遊技媒体を計数し、計数した遊技媒体数を特定可能な情報が記憶させたレシートまたはICカードを排出する計数機9、これらのレシートまたはICカードに記憶された遊技媒体数を特定可能な情報を読み取り、遊技者に渡される景品を払い出すか景品種別と数量を表示する景品管理機(POS)11、会員の好みの遊技機等の嗜好趣味を入力可能なデータ公開機22等が例示できる。上記した各種機器から出力させる遊技データとして、発券機20の場合には、入金総額、入金金種毎の枚数、払い出した釣りの総額および金種毎の枚数、100円で1度数となる発行度数、処理したICカードのID等が例示できる。精算機10の場合には、処理したICカードのIDと残度数、払い出した返金総額とその金種毎の枚数等が例示できる。計数機9の場合には、処理した記憶媒体がレシートであるかICカードであるかの情報、発行記憶媒体のID、獲得した遊技媒体数等が例示できる。景品管理機(POS)11の場合には、処理した記憶媒体がレシートでるかICカードであるかの情報、処理した記憶媒体のID、景品払出機18から払い出すか、景品交換させるために表示する景品種別と数量等が例示できる。データ公開機22の場合には、会員の好みの遊技台等の嗜好趣味などが例示できる。管理装置13は、これらの情報をネットワーク8を介して受け付けてハードディスク等の記憶部に記憶する。
【0050】
管理装置13は、パチンコ機2、スロットマシン5、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものとしても機能するものである。また、前述した各機器と管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
【0051】
また、記憶媒体を受け付けて該記憶媒体の記憶情報を読み取る記憶媒体読取手段として、台間機3、4、6におけるカードリーダライタが例示できる。そして記憶媒体読取手段によって読み取った記憶情報に基づいて有価価値を特定する有価価値特定手段として、カードリーダライタで読み取った記憶媒体のID情報を管理装置13に送信し、ID情報を受けた管理装置13ではID情報に基づいて有価価値である、度数、持数、貯数をそのID情報の送信元である台間機3、4、6に返信したり、記憶媒体に記憶された有価価値である、度数、持数、貯数を直接読み出して特定することができる。また有価価値特定手段によって特定された有価価値(度数、持数、貯数)の範囲で遊技媒体を払い出す為の処理を行う遊技媒体処理手段としては、度数を減算し、減算した分の度数に相当する遊技媒体を直接台間機4、6からそれぞれ遊技機2、5に払い出したり、度数を減算し、減算した分の遊技媒体を台間機3からの指示に基づいて遊技機2から払い出す処理と、持数または/及び貯数を減算し、減算した分の持数または/及び貯数に相当する遊技媒体を直接台間機4、6からそれぞれ遊技機2、5に払い出したり、持数または/及び貯数を減算し、減算した分の遊技媒体を台間機3からの指示に基づいて遊技機2から払い出す処理が例示でき、記憶媒体処理装置としては台間機3、4、6が例示できる。
【0052】
また、記憶媒体処理装置と通信可能に接続され、前記記憶媒体の記憶情報及び有価価値情報を受けて前記記憶媒体の記憶情報に基づいて有価価値を記憶管理する有価価値管理手段としては、管理装置13に同一筺体内に含まれる、または他の管理装置と別筺体で形成されるカード管理装置が例示でき、台間機3、4、6から受信したID情報に基づいて、遊技データとして有価価値である度数、貯数、持数、既述のアウト、セーフ、差玉、他の遊技データの読み出しと書き換え可能に記憶させる(データ集計させる)ものである。
【0053】
なお、有価価値としては、遊技媒体であるパチンコ玉やメダルを貸し出す時に貸し出した遊技媒体数に対応して消費される度数、景品交換可能な持数、貯数、その他特典が付与されるポイント等が例示できる。持数には持玉数、持メダル数があり、貯数には貯玉数と貯メダル数がある。また貯数には当日貯数(当日貯玉数、当日貯メダル数)と、翌日貯数(翌日貯玉数、翌日貯メダル数)等に分類される。度数とは、入金1万円で100度数の有価価値であり、1玉4円の貸玉の場合、1回の玉貸しボタンを押すと500円分125玉を貸し出され、その際500円分5度数が減算される。持数と貯数の関係を説明する。個別計数機がない場合、特賞を得て獲得した獲得玉数を玉箱に入れ、特賞後2回目の特賞を得るため特段手数料を支払うこともなく玉箱内の獲得玉を徐々に使って遊技するが、同様に、持数とは、個別計数機を遊技台各台に設ける場合、獲得玉を手数料なしで払い戻す為の獲得玉を計数した結果である。また当日貯玉とは、獲得玉を計数した結果である持数に対応付けられた記憶媒体を、他の遊技台に挿入し、払い戻す際には、手数料を付けて払い戻すことができるようにしたものである。また翌日貯玉とは、当日貯玉を使って景品交換しないで遊技者が帰った場合、日を跨ぐことで当日貯玉が翌日貯玉となる。本実施例では、持数、当日貯玉、翌日貯玉は、それぞれ別個の払い戻し手数料がかけられるように設定され、遊技ホールの営業施策として、それぞれの払い戻し手数料を任意に設定できるように構成されている。
【0054】
また、管理装置13は、パチンコ機2からの遊技データに基づいて、各パチンコ機2の作動状態を判定することができる。即ち遷移期間(遷移期間の判定は後程詳述する)等の所定の期間において、遊技データとしての遊技の為に打ち込んだパチンコ玉の排出玉が例えば4秒と途切れることなく継続している場合には稼働有りとして、管理装置13の記憶部に当該遷移期間における「稼働有り」を記憶させ、4秒以上30秒(遊技機毎に異なる)未満途切れた場合には「稼働時々あり」と記憶させ、30秒以上途切れた場合には「稼働なし」と記憶させ(集計)これらの情報を指示に従って表示させることができる。
【0055】
また、例えば、特賞が発生した場合に、管理装置13は、パチンコ機2からの遊技データに基づいて、各特賞毎に遊技データを集計して、記憶することができる。また、管理装置13は、パチンコ機2からの遊技データに基づいて、例えば、差玉、ベースなどの値を算出する。ここで、差玉とは、アウト(遊技機排出)玉数−セーフ(賞)玉数の値である。また、ベースとは、約1分間のアウト(遊技機排出)玉数100個に対して、遊技者側に戻されるセーフ(賞)玉数の割合である。差玉、ベース共にパチンコ機2の釘幅を調整するなどの指標としてパチンコ機2毎に算出する。また同様に、確変状態、時短状態、通常状態などの他遊技状態においても、各遊技状態発生毎に、差玉、ベースなどの遊技データが算出され記憶される。
【0056】
以下に、一実施の形態の管理装置13について図を参照して説明する。
【0057】
図5には、管理装置13の構成部を示す図、図6には、管理装置13における全体的な動作の流れを示す図が示されている。
【0058】
図5に示すように、管理装置13は、制御手段100、情報集計管理手段101、状態判定手段102、情報入出力手段103から主に構成されている。
【0059】
制御手段100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などから主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータを、CPUに内蔵するフリーランニングカウンタのクロック毎である0.3nsec(0.3×10^−9秒)毎のクロックを1単位として1命令数単位読み出して実行され、各種の演算処理を実行する。この制御手段100では、情報集計管理手段101、状態判定手段102、情報入出力手段103の各手段間の情報の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の情報の出入力を制御している。
【0060】
情報集計管理手段101は、情報の集計および管理を行うもので、例えば、パチンコ機2から出力される、特賞信号、スタート信号、図柄確定信号、実入賞信号、確変信号、アウト信号、セーフ信号、排出するパチンコ玉数に関する信号、不正信号などや、台間機3、4から出力される、貸玉信号、再プレー貸玉信号、売景信号などの遊技データ情報を記憶し、管理している。
【0061】
また、情報集計管理手段101は、各機器から出力された、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機または発券機に挿入した金額、精算金額などの情報を、使用される会員用ICカードや非会員用ICカードのIDなどに基づいて管理している。これらの管理情報は、情報集計管理手段101において、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理することができる。
【0062】
また、情報集計管理手段101は、データ集計手段として機能し、例えば差玉情報、ベース情報などの、集計した遊技データ情報を基に算出した遊技データを記憶し、管理している。
【0063】
さらに、情報集計管理手段101は、特賞状態毎、確変状態毎、時短状態毎、通常状態毎、そして遊技状態変化時に発生する遷移状態毎に遊技データ情報を集計し、種々の情報毎に集計データを管理する。この集計データの一例については、後述する。情報集計管理手段101は、データベースであり、制御手段100により読み出し、書き換えが可能で、耐久力のある半導体ハードディスク等が用いられる。検索キーとして、例えば遊技機識別番号等を指定することで、グル―プで登録されている、遊技データ、各種遊技状態データ、遊技機種別等を読み出し、書き換え可能であり、新たに登録して増やすことができる。また登録された情報により該当する検索キーである遊技機識別番号等を抽出することもできる。
【0064】
状態判定手段102は、予め手入力で設定された、または情報入出力手段103を介して上位のダウンロードセンタからダウンロードされたパチンコ機2の作動状態を判定するための判定値と、情報集計管理手段101に管理されている情報、特に、パチンコ機2から出力される所定の情報とを比較して、各種遊技機の作動状態、例えば、特賞出玉異常、ベース異常、スタート異常、発射速度異常、遊技媒体の排出量の異常などを判定する。なお、ここでは判定値の設定は手入力、またはダウンロードとしているが、情報集計管理手段101に管理されている情報を基に自動で算出した値を、判定値として設定してもよい。状態判定手段102は、情報集計管理手段101に記憶管理する遊技データを分類し、特定の状態に該当する遊技データを集計、演算するのに利用する、プログラムで構成されたものである。
【0065】
情報入出力手段103は、ダウンロードセンタからのダウンロードを外部専用回線を介して受信したり、適宜必要な情報を送信したり、各機器からネットワーク8を介して情報を入力する。(すなわち状態信号受信手段を含む。)さらに、状態判定手段102によって判定された各パチンコ機2の作動状態や、情報集計管理手段101に管理されている情報を出力するもので、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17に情報を出力する。また、情報入出力手段103は、ネットワーク8を介して各機器に情報を出力するもので、例えば、パチンコ機2に、パチンコ玉の発射を停止させるための打ち止め信号などを出力する。また、図示しないスピーカにより音声で情報を出力したり、さらに、外部や内部の店員のインカム制御用コンピュータに情報を伝送して出力することもできる。情報入出力手段103は、ネットワーク8を介してデータの送受信が可能な、管理装置13のLANインターフェース等が例示でき、制御手段100からの指示に基づき動作する。
【0066】
そして、制御手段100によって制御される、情報集計管理手段101、状態判定手段102、情報入出力手段103の各手段は、次のように動作する。
【0067】
まず、図6を参照して、管理装置13における全体的な動作について説明する。図6はスタート(メインフローと記載された時点)からリターンまで制御手段100におけるCPUが約数m秒程度で行われ、リターンの後スタートに戻り、繰り返しこのメインフローが実施されることになる。
【0068】
制御手段100は、電源投入時の初期処理として自己診断、プログラムの不正な書き換えの有無の確認としてプログラムサムチェック、各機器との通信状態の異常の有無を確認する(ステップS110)。通信状態の異常を検知した場合には、例えば、ブザーによる警告や管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の表示部へ通信状態異常を示す出力を行い、異常を警報する。
また、ステップS110では、状態判定手段102で状態判定する為のパチンコ2の作動状態を判定する判定値を含めた遊技機機種毎の各種設定データを、情報入出力手段103を介して上位のダウンロードセンタからダウンロードして設定するか、または新たに手入力されるか手入力にて更新されたデータを設定する。なお、当該設定によって本日の営業におけるデータ集計に各種設定データを利用可能になる。
電源投入時以外の2回目のフロー場合はステップS111に移行する。
【0069】
通信状態の異常を検知しない場合には、制御手段100は、例えば、営業開始か否かを判定する(ステップS111)。この営業開始か否かの判定は、例えば、管理装置13に接続されたパーソナルコンピュータ17の表示部に、「営業開始ですか」などの表示をして、パーソナルコンピュータ17のキーボードから入力された応答信号の入力履歴ありで営業中の旨の判定を行うようにしてもよい。
【0070】
ステップS111の判定で、制御手段100が営業開始でないと判定した場合(ステップS111のNo)には、ステップS113を実行する。
【0071】
一方、ステップS111の判定で、制御手段100が営業開始であると判定した場合(ステップS111のYes)には、営業中の実行処理として図7に示すサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS112)。営業中の実行処理としては、遊技機及び各機器からの情報入力、遊技機及び各機器への情報出力、情報集計処理、異常判定などが行われる。詳細については後述する。
【0072】
次に、制御手段100が、管理装置13に接続された、例えばパーソナルコンピュータ17からの入力によりこれまでに処理された各情報の出力要求を検知した場合には、その要求情報を情報集計管理手段101から読み出し、パーソナルコンピュータ17に遊技データを出力する(ステップS113)。例えば図10のようなデータの形態で出力する。
【0073】
続いて、制御手段100は、例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が入力されたか否かを判定する(ステップS114)。
【0074】
ステップS114の判定で、終業処理信号が入力されていないと判定した場合(ステップS114のNo)にはリターンする。
【0075】
一方、ステップS114の判定で、終業処理信号が入力されたと判定した場合(ステップS114のYes)には、制御手段100は、例えば、情報集計管理手段101で管理されている情報で、例えば、所定日数より前に記憶されている、差玉、スタート回数などの遊技データを累積したり、消去したり、集計する(ステップS115)。続いて、ステップS115の処理後、リターンする。
【0076】
次に、上記した管理装置13における全体的な動作で説明した、ステップS112にて呼び出される図7のサブルーチンである営業中の実行処理について説明する。
【0077】
(営業中の実行処理)
図6に示された営業中の実行処理(ステップS112)について、図7を参照して説明する。
【0078】
図7には、営業中の実行処理の全体的な動作の流れ図が示されている。
【0079】
遊技ホールのネットワーク8を介して通信可能な、パチンコ機2、スロットマシン5、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22などの各遊技ホール機器毎に予め付与され、管理装置13が管理している遊技機識別番号「J」に基づいて動作を行う。まず、制御手段100は、遊技機識別番号として全台数−1を示す番号(1000台のホールであれば999、0から999まで1000台を識別可能である)である遊技台識別番号がJに代入される。(ステップS200)。
【0080】
なお、ここでは、遊技機識別番号「J」は、新しい遊技機を購入して増台した場合、登録するごとに新たな増加数が全台数に加算される。また、遊技機識別番号の大きい順に処理を行う一例について示すが、この順に処理が行われることに限らず、例えば、遊技機識別番号の小さい順や、ランダムに行ってもよい。
【0081】
続いて、制御手段100は、すべての遊技機及び周辺機器、つまりすべての遊技機識別番号について処理が終了したか否かを判定する(ステップS201)。ここでは、例えば遊技ホール機器1000台の遊技ホールで、遊技機識別番号J=999からステップS211にてJをカウントダウンしてきた結果J<0(Jが0未満)になったら全遊技ホール機器終了としてリターンし、図6のメインフローのサブルーチンの呼び出し直後(ステップS113の始め)に戻る(ステップS201のYes)。
【0082】
一方、ステップS201の判定で、すべての遊技ホール機器について処理が終了していないと判定した場合(ステップS201のNo)には、制御手段100は、遊技機識別番号「J」に対応させて、ステップS110にて予め設定された遊技機種別番号「K」を設定する(ステップS202)。つまり、例えば、「J=1、K=1」とは、遊技機識別番号「1」で、遊技機種別番号「1」の遊技機ということになる。なお、ここで、遊技機種別番号「K」は、パチンコ機2およびスロットマシン5ではさらに機種毎、つまりCR新海物語(登録商標)、CR花満開極GS(登録商標)、CR水前寺清子C(登録商標)、CRGO!GO!郷MB(登録商標)、CR暴れん坊将軍V(登録商標)、北斗の拳(登録商標)、吉宗(登録商標)、主役は銭形(登録商標)、鉄拳R(登録商標)等毎に異なる番号が遊技ホールの店員の導入時における登録の受け付け処理、もしくはステップS110にて予め設定されて付与されている。同様に、この他、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22の各種別において、各種別の複数機種毎にグループ番号である異なる番号の「K」が予め付与されている。店員の導入時における登録の受け付け処理とは、導入日、遊技機識別番号(Jに代入される)、遊技機種別番号(Kに代入される)、遊技機台番号、機種別フラグ、遊技機の機種名、メーカ名、等が管理装置13の端末(例えばパーソナルコンピュータ17)から入力されて登録指示の旨の端末からのボタン押圧指示がなされると、管理装置13の記憶部に記憶される。その際、記憶部はJをキーとするデータベースであり、Jを指定することにより上記導入日、遊技機種別番号(Kに代入される)、遊技機台番号、機種別フラグ、遊技機の機種名、メーカ名等の情報を読み出すことができる。なお、機種別フラグは、パチンコ機2、スロットマシン5、または周辺機器のいずれかの種別を識別するための情報であり、例えば0、1、2等の番号情報としてもよいし、「パチンコ」、「スロット」、「周辺」等の文字情報としてもよい。
【0083】
続いて、制御手段100は、遊技機識別番号「J」に基づいて機種別フラグを管理装置13の記憶部から読み出して、パチンコ機2、スロットマシン5、周辺機器であるか否かを判定する(ステップS203)。
【0084】
まず、ステップS203の判定で、パチンコ機2と判定した場合(ステップS203の「パチンコ機」)には、制御手段100は、状態信号受信手段(情報入出力手段103に含まれる)として、各遊技機からの遊技状態を示す状態信号を、図2におけるパチンコ機2から遊技機端末装置27、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13の備える情報入出力手段103が受ける。(ステップS204)。状態信号としては、例えば、特賞信号(ONの場合遊技者が著しく多数のパチンコ玉を獲得可能な状態を示す)、確変信号(ONの場合、特賞状態、確変状態、時短状態中である事を示す)、スタート信号(ルーレットの回転トリガーとなるスタート入賞口への入賞を示す入賞信号等)、図柄確定信号(ルーレットの回転停止時に出力されるメーカーが多いが、出力がないメーカーもある。)、実入賞信号(ルーレットの回転トリガーとなるスタート入賞時及びその他入賞口に入賞時に出力されるメーカーが多い)、アウト信号(パチンコ機の排出口の下方に設置されたアウトボックスの集合部に設置された近接センサによる排出玉(1分間に100玉程度排出)信号)、セーフ信号(パチンコ機の上皿への補給玉信号であり、10玉1パルスの設定が多い。CR機の場合セーフ相当信号がパチンコ機2から出力されるのでセーフ信号を出力するセーフメータを付けないことがある。CR機にセーフメータを付けると実際の貸玉数と実際の賞玉数の両方の加算値を検知することになる)、CR機からのセーフ相当信号(CR機の場合の賞として払い出したパチンコ玉数)、不正信号(ドアオープン信号、電波発信検知信号等)、売上(入金額)、貸玉信号(度数を消費して貸し出した旨の信号)、再プレー信号(客が獲得した玉数を減算して放出した旨の信号)などが挙げられる。
【0085】
続いて、制御手段100は、ステップS205において、上記した状態信号に基づいて、通常状態、特賞状態、確変状態、時短状態、遷移状態などのいずれの遊技状態にあるか、遊技状態判定を行う(状態判定手段102)。ステップS204において状態信号受信手段によって入力された状態信号は、後程詳述する遊技状態判定結果に基づいて、例えば、遊技機毎、遊技機機種毎、遊技状態毎、カードID毎などにデータ集計処理を実行する(ステップS205)。ステップS205における遊技状態別データ取得・集計処理には、状態判定手段102として、「状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、新たな状態における遊技データのデータ集計を行う」旨を含み、後程図8に示すフローチャートにて説明する。また記憶媒体の記憶情報であるカードID毎にデータ集計処理を実行するとは、上記した状態信号に基づいて、状態判定手段102(後程図8にて詳述)によって判定した、通常状態、特賞状態、確変状態、時短状態、遷移状態などのいずれの遊技状態毎のアウト数、セーフ数、差玉数、遊技媒体の貸出数、遊技媒体の再プレーにおける払戻数、入金金額をカードID毎に集計し記憶する。即ち記憶媒体の記憶情報に対応して、前記遊技データを集計する。そして、パーソナルコンピュータ17からの情報入出力手段103を介しての指示に基づいて、カードID毎の上記状態判定手段で判定した遊技情報毎の集計結果を、パーソナルコンピュータ17へ出力する。
【0086】
次に、ステップS203の判定で、スロットマシン5であると判定した場合(ステップS203の「スロットマシン」)には、制御手段100は、状態信号受信手段(情報入出力手段103に含まれる)として、各遊技機からの遊技状態を示す状態信号を、図2におけるスロットマシン5から遊技機端末装置27、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13の備える情報入出力手段103が受ける(ステップS206)。状態信号としては、例えば、BB信号(ONの場合遊技者が著しく多数のメダルを獲得可能なビックボーナス状態を示す)、RB信号(ONの場合遊技者が多数のメダルを獲得可能なレギュラーボーナス状態を示す)、IN信号(ルーレットの回転スタートレバーを叩いた時に出力される掛けメダルの枚数に対応した信号、最大3枚の場合3パルス出力される)、OUT信号(ルーレットの図柄が確定した際に遊技者に払い出される枚数に対応した信号であり、15枚払い出される場合15パルス出力される)、不正信号(ドアオープン信号、電波発信検知信号等)、売上(入金額)、貸メダル信号(度数を消費して貸し出した旨の信号)、再プレーメダル信号(客が獲得した玉数を減算して放出した旨の信号)などが挙げられる。
【0087】
続いて、制御手段100は、ステップS207において、上記した状態信号に基づいて、通常状態、BB(ビックボーナス)状態、RB(レギュラーボーナス)状態、アシストリプレー(リールの止め方を機械が指示する)やRT(リプレータイム:はずれがリプレーとなり持ちメダルが減らない)等の特殊な状態、遷移状態などのいずれの遊技状態にあるか、遊技状態判定を行う(状態判定手段102)。ステップS206において状態信号受信手段によって入力された状態信号は、遊技状態判定結果に基づいて、例えば、遊技機毎、遊技機機種毎、遊技状態毎、カードID毎などにデータ集計処理を実行する(ステップS207)。また記憶媒体の記憶情報であるカードID毎にデータ集計処理を実行するとは、上記した状態信号に基づいて、状態判定手段102(後程図8にて詳述)によって判定した、通常状態、BB状態、RB状態、アシストリプレーやRT等の特殊な状態、遷移状態などのいずれの遊技状態毎のIN、OUT、差メダル数(IN−OUT)、メダルの貸出数、遊技媒体の再プレーにおける払戻数、入金金額をカードID毎に集計し記憶する。即ち記憶媒体の記憶情報に対応して、前記遊技データを集計する(当初出願請求項8)。そして、パーソナルコンピュータ17からの情報入出力手段103を介しての指示に基づいて、カードID毎の上記状態判定手段で判定した遊技情報毎の集計結果を、パーソナルコンピュータ17へ出力する。
【0088】
次に、ステップS203の判定で、パチンコ機2、スロットマシン5のどちらでもない、すなわち台間機3、4、6、発券機20、再プレー受付機12、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10、データ公開機22等の周辺機器と判定した場合(ステップS203の「その他」)には、制御手段100は、状態信号受信手段(情報入出力手段103に含まれる)として、上記各周辺機器からの状態を示す状態信号を、図2における島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13の備える情報入出力手段103が受ける。(ステップS208)。
【0089】
続いて、制御手段100は、受信した状態信号に基づいて、データ集計処理を実行する(ステップS209)。なお、周辺機器としての台間機3、4、6、発券機20、再プレー受付機12、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11では記憶媒体(例えば会員カード、非会員カード)の記憶情報を読み取る記憶媒体読取手段(カードリーダライタ)と、記憶媒体読取手段によって読み取った記憶情報(例えばカードID情報、有価価値情報(度数、持数、貯数))に基づいて、有価価値(例えば度数、持数、貯数)を特定する有価価値特定手段と、を備える。有価価値特定手段としては、管理装置13にカードID情報を送信し、管理装置13では制御手段100の記憶部に記憶された有価価値(例えば度数、持数、貯数)をカードID情報で検索して読み出し、その送信元である周辺機器へ有価価値(例えば度数、持数、貯数)とカードID情報とを送信し、受けた周辺機器は有価価値(例えば度数、持数、貯数)を特定できる。またカードに記憶された有価価値(例えば度数、持数、貯数)と管理装置13から受信した有価価値が一致するか否かを判断し、一致しなければ管理装置13に記憶された有価価値に優先して特定する。また周辺機器が台間機3、4、6の場合、有価価値を減じて、減じた有価価値の遊技媒体を台間機が備えるノズルやパチンコ機2から払い出すことができる。即ち、有価価値特定手段によって特定された有価価値の範囲で遊技媒体を払い出す為の処理を行う遊技媒体処理手段を備える。また周辺装置では、記憶媒体を返却ボタン押圧をトリガーにして返却する際に、管理装置13にカードID情報と最終的な有価価値(例えば度数、持数、貯数)とを送信し、管理装置13ではカードIDに基づいて制御手段100の記憶部に記憶する。即ち、前記記憶媒体の記憶情報及び有価価値情報を受けて、前記記憶媒体の記憶情報に基づいて有価価値を記憶管理する有価価値管理手段を備える。
【0090】
続いて、状態判定手段102は、上記した状態信号に基づいて、特賞出玉異常、ベース異常、発射速度異常などの異常状態を判定する異常判定処理を実行する(ステップS210)。ここで、発射速度とは、1分間当りのアウト数(パチンコ機の排出口から排出されたパチンコ玉数)である。
【0091】
続いて、制御手段100は、遊技機識別番号「J」に「1」を減算して、再びステップS201からの処理を、次の遊技機に対して行う(ステップS211)。
【0092】
次に、上記した営業中の実行処理における全体的な動作で説明した、ステップS205の遊技状態別データ取得・集計処理について、図8を参照して説明する。
【0093】
制御手段100は、遊技機識別番号Jをキーにして管理装置13の記憶部であるデータベースから読み出して遊技機種別番号「K」を判定し、その番号がこれから処理を行う所定の識別番号(ここでは、「所定機種」とする)であるか否かを判定する(ステップS300)。
【0094】
ステップS300の判定で、遊技機種別番号「K」の値が「所定機種」でないと判定した場合(ステップS300の「所定機種以外」)には、他の遊技機種の遊技状態別データ取得集計処理を実行する(ステップS301)。即ち、この実施例では、遊技機メーカー毎に異なる態様に対応し、遊技機種毎に異なる「遊技機状態別データ取得・集計処理」を行うことができるが、同一のフローチャートにより対応してもよい。特にステップS301では、遷移期間は、「遊技機種別毎に設定された所定の遷移期間」(A機種はS311、S317において所定期間3秒を経過したか否かを判定し3秒経過時にはそれぞれステップS315、ステップS319を行い、B機種では3秒を2秒とする)としてもよい。なおここでS311,S317にてA機種3秒弱から3秒、B機種2秒弱から2秒経過前であれば遊技機が発射できないようモータストップ信号を出力し、A機種3秒弱から3秒、B機種2秒弱から2秒経過後にモータストップ信号をOFFとし、発射可能に制御するようにしてもよい。即ち「遊技機の稼働を停止させる稼働停止手段を備え、前記遷移期間中の少なくとも一部の期間(盤面への遊技玉の滞在時間分早く発射することで遷移期間の終了ピッタリに遊技玉がスタート入賞口、大入賞口に到達するようにしてもよい)において、前記稼働停止手段(遊技機の発射装置のモータストップ入力端子に所定信号を出力する。)を実行する」ことになる。
【0095】
一方、「遷移期間は、該賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄とする」事例としては、以下に示す通りステップS311、S317における特賞となってからセーフ信号初回履歴があるか否かの判定を例示する。またステップS327、S333における「確変となってから図柄確定信号初回履歴ありか否か」の判定も、図柄確定信号自体、図柄変動のためのスタート入賞口へのパチンコ玉の入賞に起因しているので、賞数関連遊技データが変動を開始した時点と解釈することができる。「遊技機種別毎に設定された所定の遷移期間」によって遷移期間を特定するより、「遷移期間は、該賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄とする」ことで特定する方が、店員等による設定の労が不要な自動的な判別性を有しているので、すぐれている。
【0096】
ステップS300の判定で、遊技機種別番号「K」の値が「所定機種」であると判定した場合(ステップS300の「所定機種」)には、制御手段100は、情報入出力手段103に入力される状態信号の1つである、特賞信号が「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS302)。なお、パチンコ機2において特賞発生時点から特賞終了時点に渡る特賞状態期間の全期間中は、この特賞信号は「ON」となる。また特賞信号は、パチンコ機2から出力される遊技客が著しく多数のパチンコ玉を獲得可能な特賞状態を示す信号であり、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に入力されるものである。特賞信号の判定は、島コンピュータ7、もしくは遊技機端末装置27が、特賞信号の判定を行い、S302において、管理装置13が、島コンピュータ7、もしくは遊技機端末装置27から、判定結果を入力してもよい。
【0097】
続いて、ステップS302の判定で、特賞信号が「ON」であると判定した場合、制御手段100は、特賞flgが「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS303)。なお、特賞flgは、記憶部であるデータベースに記憶され、検索キーJによって読み出し可能である。情報入出力手段103(状態信号受信手段)に特賞信号が入力されると、制御手段100によってステップS305において「ON」に書き換えられ、情報入出力手段103(状態信号受信手段)に特賞信号が入力されていない状態だと、ステップS321において「OFF」に書き換えられる。
【0098】
次に、ステップS303の判定で、特賞flgが「OFF」であると判定した場合、即ち特賞となって初回であると判定した場合であって図9のタイムチャートにおけるP、Uのタイミングの場合、制御手段100は、通常flgを「OFF」に書き換える(ステップS304)。なお、通常flgは、記憶部であるデータベースに記憶され、検索キーJによって読み出し可能である。通常flgは、情報入出力手段103に特賞信号、及び/または確変信号が入力されていない状態だと、制御手段100によってステップS336またはステップS346において「ON」に書き換えられ、情報入出力手段103に特賞信号、及び/または確変信号が入力されると、ステップS304において「OFF」に書き換えられる。
【0099】
続いて、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段(ステップS204)により受けた特賞信号のON状態に基づき、検索キーJに基づいて記憶部であるデータベースに記憶される特賞flgを「0N」に書き換える(ステップS305)。
【0100】
続いて、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段(ステップS204)により受けた確変信号のON状態に基づき、検索キーJに基づいて記憶部であるデータベースに記憶される確変flgを「ON」に書き換える(ステップS306)。なお、確変flgは、情報入出力手段103に確変信号が入力されると、制御手段100によって「ON」に書き換えられ(ステップS306)、情報入出力手段103に確変信号が入力されていない状態だと、「OFF」に書き換えられる(ステップS337、ステップS347)。
【0101】
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101にその時点までに累計された遊技データの集計、即ち特賞となる以前の遊技状態における下記素データの累計値と平均値、及び下記演算データの累計値と平均値を記憶する。またカードID毎に同様に記憶する(ステップS307)。遊技データとしては、例えば状態信号であるアウト玉数、セーフ玉数、売上(入金金額)、貸玉数、再プレーによる払戻数、等の素データ、差玉数、ベース等の演算を必要とする演算データとなる。なお、ステップS307の時点で集計される遊技データは、特賞となる以前の遊技状態、即ち、特賞状態が発生するまでの通常状態、もしくは確変状態期間中の遊技データとなる。集計された遊技データは、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号J、及びカードIDに対応して記憶される。また、例えば、集計毎に随時パーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータの画面に表示するようにしてもよい。
【0102】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「特賞時初回セーフ迄の累計セーフ」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS308)。即ち「特賞時初回セーフ迄の累計セーフ」とは、特賞信号ONとなってから真の特賞状態となるまでの遷移状態期間のみのセーフの累計値であるので、図9タイムチャートのP、Uのタイミングによってクリアする。
【0103】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「特賞時初回セーフ迄の累計アウト」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS309)。即ち「特賞時初回セーフ迄の累計アウト」とは、特賞信号ONとなってから真の特賞状態となるまでの遷移状態期間のみのアウトの累計値であるので、図9タイムチャートのP、Uのタイミングによってクリアする。
【0104】
ステップS309に続いて、もしくはステップS303の判定で、特賞flgが「ON」であると判定した場合、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段(ステップS204)により受けたセーフ信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS310)。信号入力が初回かの判定は、入力された信号が「OFF」から「ON」に切り替わった際をとらえて、初回かどうかにより判定する。また、ここでは、「セーフ信号」は、パチンコ玉1玉の払い出しにより、1パルスの信号が、セーフメータから出力されることとする。
【0105】
次に、ステップS310の判定で、セーフ信号の入力が初回であると判定した場合、制御手段100は、情報入出力手段における状態信号受信手段で受信したセーフ信号が、特賞状態の発生後初回の入力かを判定する(ステップS311)。
【0106】
次に、ステップS311の判定で、特賞状態の発生後、初回のセーフ信号の入力であると判定した場合、即ち図9のタイムチャートにおけるQ、Vのタイミングの場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「特賞間累計セーフ」の値を「0」にして、カウント数を消去し、続いて「1」に書き換える(ステップS312)。即ち「特賞間累計セーフ」とは、特賞信号ONとなってから真の特賞状態となるまでの遷移状態期間を除いた、真の特賞状態になってからのセーフの累計値であるので、Q、Vのタイミングによってクリアする。また同時にステップS317の判定で利用する為、「特賞となってからセーフ信号初回」の旨の情報を、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶させる。
【0107】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「特賞間累計アウト」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS313)。即ち「特賞間累計アウト」とは、特賞信号ONとなってから真の特賞状態となるまでの遷移状態期間を除いた、真の特賞状態になってからのアウトの累計値であるので、Q、Vのタイミングによってクリアする。
【0108】
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101にその時点までに累計された遊技データの集計、即ち下記素データの累計値と平均値、及び下記演算データの累計値と平均値を記憶する。またカードID毎に同様に記憶する(ステップS314)。遊技データとしては、例えば状態信号であるアウト玉数、セーフ玉数、売上(入金金額)、貸玉数、再プレーによる払戻数、等の素データ、差玉数、ベース等の演算を必要とする演算データとなる。なお、ステップS314の時点で集計される遊技データは、情報入出力手段103における状態信号受信手段が受信した特賞信号がONとなってから、実際のパチンコ機2の状態が特賞状態となるまでの遷移期間の遊技データとなる。集計された遊技データは、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号J、及びカードIDに対応して記憶される。また、例えば、集計毎に随時パーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータ17の画面に表示するようにしてもよい。
【0109】
次に、ステップS311の判定で、特賞状態の発生後、初回のセーフ信号の入力ではないと判定した場合(ステップS311がNoの場合)、図9におけるQからR、VからWの期間であることを示し、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「特賞間累計セーフ」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS315)。
【0110】
ステップS314、ステップS315に続いて、もしくは、S310の判定でNoの場合、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段で受けたアウト信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS316)。信号入力が初回かの判定は、入力された信号が「OFF」から「ON」に切り替わった後、初回かどうかにより判定する。つまり、「アウト信号」は、パチンコ玉1玉の排出により、1パルスの信号が、アウトメータから出力されるので、ステップS318またはS319において、それぞれ特賞時初回セーフ迄の累計アウト、特賞間累計アウトを+1インクリメントする際にアウト信号1パルスにつき1回のみ行うため、アウト信号「OFF」から「ON」に切り替わった直後のみ実施することにした。従ってアウト信号ON→OFF時の1回のみ同様に+1インクリメントするようにしてもよい。
【0111】
まず、ステップS316の判定で、アウト信号の入力が初回ではないと判定した場合、ステップS316の処理後、リターンする。
【0112】
一方、ステップS316の判定で、アウト信号の入力が初回であると判定した場合、制御手段100は、ステップS311Yesの場合に管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「特賞となってからセーフ信号初回」の旨の情報を読み出し、特賞状態発生後、セーフ信号の初回入力履歴があるかを判定する(ステップS317)。
【0113】
次に、ステップS317の判定で、特賞状態発生後、セーフ信号の初回入力履歴がないと判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「特賞時初回セーフ迄の累計アウト」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させ、記憶する(ステップS318)。続いて、ステップS318の処理後、リターンする。
【0114】
次に、ステップS317の判定で、上記の如く特賞状態発生後セーフ信号の初回入力履歴ありと判定した場合(ステップS317Yes)、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「特賞間累計アウト」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS319)。続いて、ステップS319の処理後、リターンする。
【0115】
一方、ステップS302の判定で、特賞信号が「OFF」であると判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている特賞flgを読み出して、「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS320)。なお、特賞flgは、情報入出力手段103における状態信号受信手段が特賞信号のOnを受ける(ステップS302のOn)と制御手段100によってステップS305にて「ON」に書き換えられ、情報入出力手段103における状態信号受信手段によって特賞信号が入力されていない状態(S302のOff)だと、ステップS321にて「OFF」に書き換えられる。
【0116】
次に、ステップS320の判定で、特賞flgが「ON」であると判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている特賞flgを「OFF」に書き換える(ステップS321)。
【0117】
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101にその時点までに累計された遊技データの集計、即ち下記素データの累計値と平均値、及び下記演算データの累計値と平均値を記憶する。またカードID毎に同様に記憶する(ステップS322)。遊技データとしては、例えば状態信号であるアウト玉数、セーフ玉数、売上(入金金額)、貸玉数、再プレーによる払戻数、等の素データ、差玉数、ベース等の演算を必要とする演算データとなる。なお、ステップS322の時点で集計される遊技データは、特賞信号ONとなってから真の特賞状態となるまでの遷移状態期間を除いた、真の特賞状態期間中の遊技データとなる。集計された遊技データは、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号J、及びカードIDに対応して記憶される。また、例えば、集計毎に随時パーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータの画面に表示するようにしてもよい。
【0118】
続いて、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段により受けた確変信号が「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS323)。なお、パチンコ機2において、特賞状態中、確変状態中、時短状態中、特賞発生直後の遷移状態中、特賞後確変発生直後の遷移状態中、また特賞後時短発生直後の遷移状態中の全期間中は、確変信号は「ON」となる。また、確変信号は、パチンコ機2から出力され、遊技機端末装置27、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に入力されるものである。確変信号の判定は、島コンピュータ7、もしくは遊技機端末装置27が、確変信号の判定を行い、S323において、管理装置13が、島コンピュータ7、もしくは遊技機端末装置27から、判定結果を入力してもよい。なお、本実施例において、確変状態と時短状態は同一の効果となるため、以下において「時短状態」と記載しないが、「確変状態」に「時短状態」も含まれることとする。
【0119】
次に、ステップS323の判定で、確変信号が「ON」であると判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「特賞後確変開始迄の累計セーフ」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS324)。即ち「特賞後確変開始迄の累計セーフ」とは、特賞信号OFF、確変信号ONの状態となってから真の確変状態となるまでの遷移状態期間のみのセーフの累計値であるので、図9タイムチャートのR、Wのタイミングによってクリアする。
【0120】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「特賞後確変開始迄の累計アウト」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS325)。即ち「特賞後確変開始迄の累計アウト」とは、特賞信号OFF、確変信号ONの状態となってから真の確変状態となるまでの遷移状態期間のみのセーフの累計値であるので、図9タイムチャートのR、Wのタイミングによってクリアする。
【0121】
続いて、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段(ステップS204)により受けたセーフ信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS326)。信号入力が初回かの判定は、入力された信号が「OFF」から「ON」に切り替わった際をとらえて、初回かどうかにより判定する。また、ここでは、「セーフ信号」は、パチンコ玉1玉の払い出しにより、1パルスの信号が、セーフメータから出力されることとする。
【0122】
次に、ステップS326の判定で、セーフ信号の入力が初回であると判定した場合、制御手段100は、情報入出力手段における状態信号受信手段で、確変状態の発生後、初回の図柄確定信号を入力したか判定する(ステップS327)。
【0123】
次に、ステップS327の判定で、確変状態の発生後、初回の図柄確定信号を入力したと判定した場合、即ち図9のタイムチャートにおけるS、Xのタイミングの場合、制御手段100は、情報集計管理手段101にその時点までに累計された遊技データの集計、即ち下記素データの累計値と平均値、及び下記演算データの累計値と平均値を記憶する。またカードID毎に同様に記憶する(ステップS328)。また同時にステップS333の判定で利用する為、「確変となってから図柄確定信号初回」の旨の情報を、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶させる。なお、遊技データとしては、例えば状態信号であるアウト玉数、セーフ玉数、売上(入金金額)、貸玉数、再プレーによる払戻数、等の素データ、差玉数、ベース等の演算を必要とする演算データとなる。なお、ステップS328の時点で集計される遊技データは、情報入出力手段103における状態信号受信手段が受信した特賞信号がOFF、及び確変信号がONとなってから、実際のパチンコ機2の状態が確変状態となるまでの遷移期間の遊技データとなる。集計された遊技データは、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号J、及びカードIDに対応して記憶される。また、例えば、集計毎に随時パーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータ17の画面に表示するようにしてもよい。
【0124】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「確変間累計セーフ」の値を「0」にして、カウント数を消去し、続いて「1」に書き換える(ステップS329)。即ち「確変間累計セーフ」とは、特賞信号OFF、及び確変信号ONとなってから真の確変状態となるまでの遷移状態期間を除いた、真の確変状態になってからのセーフの累計値であるので、S、Xのタイミングによってクリアする。
【0125】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「確変間累計アウト」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS330)。即ち「確変間累計アウト」とは、特賞信号OFF、及び確変信号ONとなってから真の確変状態となるまでの遷移状態期間を除いた、真の確変状態になってからのアウトの累計値であるので、S、Xのタイミングによってクリアする。
【0126】
一方、ステップS327の判定で、確変状態の発生後、初回の図柄確定信号の入力ではないと判定した場合、即ち確変状態の発生後、複数回目の図柄確定信号の入力であると判定した場合(ステップS327がNoの場合)、即ち図9におけるSからTの期間において、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「確変間累計セーフ」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS331)。
【0127】
ステップS330、ステップS331に続いて、もしくは、S326の判定でNoの場合、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段で受けたアウト信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS332)。信号入力が初回かの判定は、入力された信号が「OFF」から「ON」に切り替わった後、初回かどうかにより判定する。つまり、「アウト信号」は、パチンコ玉1玉の排出により、1パルスの信号が、アウトメータから出力されるので、ステップS334またはS335において、それぞれ特賞後確変開始迄の累計アウト、確変間累計アウトを+1インクリメントする際にアウト信号1パルスにつき1回のみ行うため、アウト信号「OFF」から「ON」に切り替わった直後のみ実施することにした。従ってアウト信号ON→OFF時の1回のみ同様に+1インクリメントするようにしてもよい。
【0128】
まず、ステップS332の判定で、アウト信号の入力が初回ではないと判定した場合、ステップS332の処理後、リターンする。
【0129】
一方、ステップS332の判定で、アウト信号の入力が初回であると判定した場合、制御手段100は、ステップS327Yesの場合に管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「確変となってから図柄確定信号初回」の旨の情報を読み出し、確変状態発生後、図柄確定信号の初回入力履歴があるかを判定する(ステップS333)。
【0130】
次に、ステップS333の判定で、確変状態発生後、図柄確定信号の初回入力履歴がないと判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「特賞後確変開始迄の累計アウト」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS334)。続いて、ステップS334の処理後、リターンする。
【0131】
次に、ステップS333の判定で、上記のごとく確変状態発生後、図柄確定信号の初回入力履歴ありと判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている、「確変間累計アウト」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS335)。続いて、ステップS335の処理後、リターンする。
【0132】
次に、ステップS323の判定で、確変信号が「OFF」であると判定した場合、即ち特賞終了後、確変状態に移行せずに即時通常状態に移行した場合、制御手段100は、通常flgを「ON」に書き換える(ステップS336)。なお、通常flgは、記憶部であるデータベースに記憶され、検索キーJによって読み出し可能である。通常flgは、情報入出力手段103に特賞信号、及び/または確変信号が入力されていない状態だと、制御手段100によってステップS336またはステップS346にて「ON」に書き換えられ、情報入出力手段103に特賞信号、及び/または確変信号が入力されると、ステップS304にて「OFF」に書き換えられる。
【0133】
続いて、制御手段100は、検索キーJに基づいて記憶部であるデータベースに記憶される確変flgを「OFF」に書き換える(ステップS337)。なお、確変flgは、情報入出力手段103に確変信号が入力されると、制御手段100によって「ON」に書き換えられ(ステップS306)、情報入出力手段103に確変信号が入力されていない状態だと、「OFF」に書き換えられる(ステップS337、347)。
【0134】
次に、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「通常時累計セーフ」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS338)。即ち「通常時累計セーフ」とは、特賞信号OFF、及び確変信号OFFの、特賞状態、確変状態、時短状態、遷移状態のいずれにも属さない通常遊技状態の期間のセーフ累計値となる。
【0135】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「通常時累計アウト」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS339)。即ち「通常時累計アウト」とは、特賞信号OFF、及び確変信号OFFの、特賞状態、確変状態、時短状態、遷移状態のいずれにも属さない通常遊技状態の期間のアウト累計値となる。
【0136】
続いて、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段(ステップS204)により受けたセーフ信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS340)。信号入力が初回かの判定は、入力された信号が「OFF」から「ON」に切り替わった際をとらえて、初回かどうかにより判定する。また、ここでは、「セーフ信号」は、パチンコ玉1玉の払い出しにより、1パルスの信号が、セーフメータから出力されることとする。
【0137】
次に、ステップs340の判定で、セーフ信号の入力が初回であると判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「通常時累計セーフ」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS341)。
【0138】
ステップS341に続いて、もしくは、S341の判定で、セーフ信号の入力が初回ではないと判定した場合(ステップS341のNO)、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段で受けたアウト信号の入力が初回か否かを判定する(ステップS342)。信号入力が初回かの判定は、入力された信号が「OFF」から「ON」に切り替わった後、初回かどうかにより判定する。つまり、「アウト信号」は、パチンコ玉1玉の排出により、1パルスの信号が、アウトメータから出力されるので、ステップS343において、通常時累計アウトを+1インクリメントする際にアウト信号1パルスにつき1回のみ行うため、アウト信号「OFF」から「ON」に切り替わった直後のみ実施することにした。従ってアウト信号ON→OFF時の1回のみ同様に+1インクリメントするようにしてもよい。
【0139】
まず、ステップS342の判定で、アウト信号の入力が初回ではないと判定した場合(ステップS342NO)、ステップS342の処理後、リターンする。
【0140】
一方、ステップS342の判定で、アウト信号の入力が初回であると判定した場合(ステップS342YES)、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「通常時累計アウト」の値に「+1」して更新し、カウント数を増加させる(ステップS343)。続いて、ステップS343の処理後、リターンする。
【0141】
次に、ステップS320の判定で、特賞flgが「OFF」であると判定した場合、制御手段100は、情報入出力手段103における状態信号受信手段により受けた確変信号が「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS344)。なお、パチンコ機2において、特賞状態中、確変状態中、時短状態中、特賞発生直後の遷移状態中、特賞後確変発生直後の遷移状態中、また特賞後時短発生直後の遷移状態中の全期間中は、確変信号は「ON」となる。また、確変信号は、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に入力されるものである。確変信号の判定は、島コンピュータ7、もしくは遊技機端末装置27が、確変信号の判定を行い、S344において、管理装置13が、島コンピュータ7、もしくは遊技機端末装置27から、判定結果を入力してもよい。
【0142】
まず、ステップs344の判定で、確変信号が「ON」であると判定した場合、ステップS344の処理後、上記したステップS326の処理へ進む。
【0143】
一方、ステップS344の判定で、確変信号が「OFF」であると判定した場合、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている確変flgを読み出して、「ON」か、「OFF」かを判定する(ステップS345)。なお、確変flgは、情報入出力手段103における状態信号受信手段が確変信号のONを受けると、制御手段100によってステップS306にて「ON」に書き換えられ、情報入出力手段103における状態信号受信手段によって確変信号が入力されていない状態(S344のOFF)だと、ステップS347にて「OFF」に書き換えられる。
【0144】
次に、ステップS345の判定で、確変flgが「ON」であると判定した場合、即ち確変が終了し通常状態に移行した場合、制御手段100は、通常flgを「ON」に書き換える(ステップS346)。なお、通常flgは、記憶部であるデータベースに記憶され、検索キーJによって読み出し可能である。通常flgは、情報入出力手段103に特賞信号、及び/または確変信号が入力されていない状態だと、制御手段100によってステップS336またはステップS346にて「ON」に書き換えられ、情報入出力手段103に特賞信号、及び/または確変信号が入力されると、ステップS304にて「OFF」に書き換えられる。
【0145】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている確変flgを「OFF」に書き換える(ステップS347)。なお、確変flgは、情報入出力手段103に確変信号が入力されると、制御手段100によって「ON」に書き換えられ(ステップS306)、情報入出力手段103に確変信号が入力されていない状態だと、「OFF」に書き換えられる(ステップS337、347)。
【0146】
続いて、制御手段100は、情報集計管理手段101にその時点までに累計された遊技データの集計、即ち下記素データの累計値と平均値、及び下記演算データの累計値と平均値を記憶する。またカードID毎に同様に記憶する(ステップS348)。遊技データとしては、例えば状態信号であるアウト玉数、セーフ玉数、売上(入金金額)、貸玉数、再プレーによる払戻数、等の素データ、差玉数、ベース等の演算を必要とする演算データとなる。なお、ステップS348の時点で集計される遊技データは、確変信号のみONとなってから真の確変状態となるまでの遷移状態期間を除いた、真の確変状態期間中の遊技データとなる。集計された遊技データは、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号J、及びカードIDに対応して記憶される。また、例えば、集計毎に随時パーソナルコンピュータ17に出力し、パーソナルコンピュータの画面に表示するようにしてもよい。
【0147】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「通常時累計セーフ」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS349)。即ち「通常時累計セーフ」とは、特賞信号OFF、及び確変信号OFFの、特賞状態、確変状態、時短状態、遷移状態のいずれにも属さない通常遊技状態の期間のセーフ累計値となる。
【0148】
続いて、制御手段100は、管理装置13における記憶部データベースにキーである遊技機識別番号Jに対応して記憶されている「通常時累計アウト」の値を「0」にして、カウント数を消去する(ステップS350)。即ち「通常時累計アウト」とは、特賞信号OFF、及び確変信号OFFの、特賞状態、確変状態、時短状態、遷移状態のいずれにも属さない通常遊技状態の期間のアウト累計値となる。
【0149】
ステップS350に続いて、もしくはステップS345の判定で、確変flgが「OFF」であると判定した場合、上記したステップS340の処理へ進む。なお、ステップS311では特賞となってからセーフ信号初回入力か否か(初回の場合図9タイムチャートQ、Vのタイミング)、ステップS327では確変となってから図柄確定信号初回入力か否か(初回の場合図9のタイムチャートS、Xのタイミング)によって、状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が新たな状態となるまでの遷移期間の終了タイミングを検知したが、遊技機の機種毎に異なるものであるから、例えば、ステップS311では図柄確定信号初回入力か否かによって判別してもよいし、ステップS327ではセーフ信号初回入力か否かによって判別してもよい。これらのその他の態様はステップS301によって実施する。また下記に詳述するように、遷移期間は、該賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄としてもよいし、その変動を開始した時点が賞数関連遊技データの単位期間当りの微分値が所定値を超えた時点としてもよい。
【0150】
次に、上記した遊技状態別データ取得・集計処理で説明したステップS307、ステップS314、ステップS322、ステップS328、及びステップS348の集計の一例について、図9、及び図10を用いて説明する。
【0151】
まず、図9は、特賞信号の「ON」「OFF」の状態、確変信号の「ON」「OFF」の状態、ならびに差玉の推移をグラフにしたスランプグラフを、一般的なパチンコ機2の遊技状態の推移に当てはめて表したタイムチャートである。スランプグラフは、上方向がマイナス差玉となっており、グラフが上昇すると発射した玉数より払い出された賞玉が多い遊技者有利の状態を表し、一方、下方向はプラス差玉となり、グラフが下降すると発射した玉数より払いだされた賞玉が少ない遊技者不利の状態となる。本実施例では、スランプグラフの横軸を時間としているが、例えば、横軸をアウト玉数としてもよい。また、上方向をプラス差玉、下方向をマイナス差玉としてもよい。
【0152】
次に、図9の時間推移にそって、一般的な遊技状態の変化を説明する。
【0153】
まず、特賞が発生した時点(特賞信号がOFFからONとなった時点P/ステップS303OFF)から、特賞状態が終了(特賞信号がONからOFFとなった時点R/ステップS320ON)し、確変状態(特賞信号がONからOFFとなった時点で、及び確変信号の入力がある時点R/ステップS323ON、から確変信号がONからOFFとなった時点T/ステップS345ON)、もしくは通常状態(確変信号がONからOFFとなった時点T/ステップS345ON、から特賞信号がOFFからONとなった時点U/ステップS303OFF)などを経て、次の特賞状態が発生する時点(特賞信号がOFFからONとなった時点U/ステップS303OFF)までを、特賞識別Aの区間とする。同様に、次回の特賞状態が発生した時点から、次次回の特賞状態が発生する時点までを、特賞識別Bの区間とする。
【0154】
上記したように、特賞識別Aの区間は特賞状態発生直後の遷移期間から遊技データの集計を開始する。通常状態遊技中に特賞が発生すると(時点P/ステップS303OFF)、特賞信号、並びに確変信号が「ON」になり、特賞識別Aの区間が開始される。
【0155】
次に、パチンコ機2は特賞信号、並びに確変信号は「ON」であるが、大入賞口が開かないため、遊技者不利の状態となる遷移状態区間aとなる。遷移状態区間aとなってから所定の時間が経過すると、大入賞口が開口を始めるため、大入賞口への入賞が発生し、特賞発生後初回のセーフ信号が入力される(時点Q/ステップS311YES)。遷移状態遊技中に、特賞発生後初回のセーフ信号が入力されると(時点Q/ステップS311YES)、制御手段100は、時点Qまでに累計された遷移状態区間aのアウト玉数、即ち特賞時初回セーフ迄の累計アウト、及びセーフ玉数、即ち特賞時初回セーフ迄の累計セーフを情報集計管理手段101に記録するとともに、例えば、差玉、ベースなどの遊技データとしての演算データの算出、及び記録を行う(ステップS314における集計)。
【0156】
次に、パチンコ機2は、大入賞口が開口し遊技者有利の状態である、特賞状態区間bとなる。所定の特賞状態遊技を消化すると、特賞状態が終了し、特賞信号が「OFF」となる(時点R/ステップS320ON)。特賞信号が「OFF」になると、制御手段100は、時点Qから時点Rの間に累計された特賞状態区間bのアウト玉数、即ち特賞間累計アウト、及びセーフ玉数、即ち特賞間累計セーフを情報集計管理手段101に記録するとともに、例えば、差玉、ベースなどの遊技データとしての演算データの算出、及び記録を行う(ステップS322における集計)。
【0157】
次に、時点R(ステップS323ON)から時点S(ステップS327YES)にかけては、パチンコ機2は特賞信号「OFF」、確変信号「ON」であるが、スタート入賞口(所謂チューリップ)の開口頻度が通常状態と同等である遊技者不利の状態となる遷移状態区間cとなる。遷移状態区間cとなってから所定の時間が経過すると、スタート入賞口(所謂チューリップ)の開口頻度が上がるため、スタート入賞口への入賞に伴う抽選が行われ、確変発生後初回の図柄確定信号が入力される(時点S/ステップS327YES)。遷移状態遊技中に、確変発生後初回の図柄確定信号が入力されると(時点S/ステップS327YES)、制御手段100は、時点Sまでに累計された遷移状態区間cのアウト玉数、即ち特賞後確変開始迄の累計アウト、及びセーフ玉数、即ち特賞後確変開始迄の累計セーフを情報集計管理手段101に記録するとともに、例えば、差玉、ベースなどの遊技データとしての演算データの算出、及び記録を行う(ステップS328における集計)。なお、本実施例の特賞識別Aでは、確変状態が発生せず、特賞後、時短状態になるケース(所謂単発大当たり)としているが、確変状態を伴う特賞(所謂確変大当たり)のケースに関しても、確変状態から次回の特賞状態が発生した時点で、次の特賞識別区間(図9ではAの次はB)へ移行する。
【0158】
次に、パチンコ機2は、スタート入賞口が高い頻度で開口し、発射した玉数と賞玉として払い出した玉数がほぼ拮抗するか遊技者やや有利の状態である、確変(図9においては、区間d後、通常状態に移行しているため、時短の実施例となっているが、本願において確変遊技状態と時短遊技状態の相違点は、区間dの終了後に移行する遊技状態が特賞状態か、通常状態かの違いのみのため、確変と表記する。)状態区間dとなる。所定の確変(時短)遊技を消化すると、確変(時短)状態が終了し、確変信号が「OFF」となる(時点T/ステップS345ON)。確変信号が「OFF」になると、制御手段100は、時点Tまでに累計された確変(時短)状態区間dのアウト玉数、即ち確変間累計アウト、及びセーフ玉数、即ち確変間累計セーフを情報集計管理手段101に記録するとともに、例えば、差玉、ベースなどの遊技データとしての演算データの算出、及び記録を行う(ステップS348における集計)。
【0159】
次に、パチンコ機2は、特賞信号、確変信号ともに「OFF」であり遊技者不利の状態である、通常状態区間eとなる。通常状態において、再度特賞状態が発生すると、通常状態が終了し、特賞信号、確変信号ともに「ON」となる(時点U/ステップS303OFF)。特賞信号、確変信号共に「ON」になると、制御手段100は、時点Uまでに累計された通常状態区間eのアウト玉数、即ち通常時累計アウト、及びセーフ玉数、即ち通常時累計セーフを情報集計管理手段101に記録するとともに、例えば、差玉、ベースなどの遊技データとしての演算データの算出、及び記録を行う(ステップS307における集計)。
【0160】
続いて、制御手段100は、次回の特賞状態が発生すると、時点U以降に集計する遊技データは特賞識別Bに移行し、特賞識別Aと同様の処理を繰り返す。
【0161】
なお、「状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間(遷移状態区間a、c)を除いて、前記新たな状態(特賞状態区間b、確変(時短)状態区間dのみ)における遊技データのデータ集計を行う」ことは、図8及び図9における特賞状態区間b、確変(時短)状態区間dのみのデータ集計で実現されている。
【0162】
次に、集計データの一例を図10に示す。
【0163】
制御手段100は、図9の各時点において、例えば、アウト玉数、セーフ玉数、差玉、ベースなどの遊技データの集計を行い、管理装置13の情報集計管理手段101に遊技機識別番号Jをキーとして、即ち遊技機毎に、図10の一覧表データを記憶する。図10においては特賞識別毎、遊技状態区間(m)毎に各遊技データであるアウト、セーフ、差玉、ベースの累積値を記憶する。また、制御手段100は、特賞発生直後の遷移状態区間aの開始時(図9、時点P及びU/ステップS303OFF)に、前回特賞識別区間中の、例えば、アウト玉数、セーフ玉数、差玉、ベースなどの遊技データの累積値を算出し、上記の如く記憶する。即ち特賞識別Aにおけるアウトa、b、c、d、e、セーフa、b、c、d、e、差玉a、b、c、d、e、ベースa、b、c、d、e、はそれぞれ図8のステップS314、S322、S328、S348、S307にて算出して、図10の表の数値を管理装置13の情報集計管理手段101に遊技機識別番号Jをキーとして、即ち遊技機毎に記憶させる。遊技機機種(K)毎に、同一機種のアウトa、b、c、d、e、セーフa、b、c、d、e、差玉a、b、c、d、e、ベースa、b、c、d、e、の平均値を算出して記憶させるようにしてもよい。これらアウトa、b、c、d、e、セーフa、b、c、d、e、差玉a、b、c、d、e、ベースa、b、c、d、e、及びアウトa、b、c、d、e、セーフa、b、c、d、e、差玉a、b、c、d、e、ベースa、b、c、d、e、の各平均値は、例えばパーソナルコンピュータ17に指示に基づき表示させてもよいし、所定のタイミング、もしくは指示により帳票として出力してもよい。なおここで、遷移期間であるa、cのアウトa、アウトcが0または10玉未満であれば稼働なしと認識できるので、アウトa、アウトcを示すことは「遷移期間における、遊技データに基づいて遊技台毎の稼働の有無の表示」したと言える。勿論、アウトa、アウトcがそれぞれ所定玉数(10玉等)以下か否かで稼働の有無を判定し、図10のM=a、cの横に稼働有り、もしくは稼働無しと表示してもよい。同様に「稼働に関連した遊技データを集計して表示する」の例として図10におけるセーフa、セーフc、差玉a、差玉c、ベースa、ベースcを表示するようにしても稼働の有無は判別できる。このように稼働の有無、または稼働の有無が確認できる遊技データを表示することにより、該遊技データの遊技客は、練度の高い客か否かを容易に判別できる。
【0164】
次に、「状態信号受信手段によって受けた状態信号に基づいて新たな状態に移行した場合、実際の遊技状態が新たな状態となるまでの遷移期間の間を除いて、新たな状態における遊技データのデータ集計を行う」及び「遊技データは、賞として払い出された賞数に関連した賞数関連遊技データを少なくとも含めて遊技データとして収集し、遷移期間は、該賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄とする」について、特に、特賞発生直後の遷移状態から特賞状態への移行時点(図9 時点Q)、及び、確変発生直後の遷移状態から確変状態への移行時点(図9 時点S)の検出に関して、別の一例を説明する。
【0165】
まず、特賞発生直後の遷移状態から特賞状態への移行時点(図9 時点Q)の検出について説明する。制御手段100は、特賞状態終了時点(図9 時点R)において、管理装置13における記憶部のデータベースに記憶されているP以前の通常遊技状態の開始点から時点Rにかけての差玉(アウトーセーフ)の推移データ(図9 スランプグラフであり、差玉を所定時間(1分)または所定アウト毎、に管理装置13の記憶部であるデータベースに遊技機識別番号Jに対応して記憶されている)を、計算速度を上げるために(大量のデータ処理する際RAMから読み出すのが最も短時間ですむ)、管理装置13の制御手段100のRAMに、データベースから転送する。
【0166】
次に、制御手段100は、特賞発生以前の通常状態区間(図9 時点Pより前の区間)を前半と後半に分け、前半の平均値(Xが時間またはアウト数平均値、Yが差玉数の平均値とする)(X1、Y1)、後半の平均値(X2、Y2)を算出する。算出した2点(X1、Y1)(X2、Y2)を一次方程式(式1)に代入し、(a1、b1)を算出する。
Y=aX+b・・・式1
【0167】
続いて、制御手段100は、特賞状態発生後、所定時間経過後の区間(図9 区間b)を前半と後半に分け、前半の平均値(Xが時間またはアウト数平均値、Yが差玉数の平均値とする)(X3、Y3)、後半の平均値(X4、Y4)を算出する。算出した2点(X3、Y3)(X4、Y4)を一次方程式(式1)に代入し、(a2、b2)を算出する。特賞状態発生後の所定時間は、タイマーなどを使って計ってもよいし、また、情報入出力手段103における状態信号受信手段に入力されたアウト玉数により計ってもよい。しかしながらタイマーを用いると遊技中断があった場合、式1のa、bに大きな誤差が生じるのでアウト玉ベースにすると精度向上が図れる。なお、この特賞状態発生後の所定時間は、特賞直後の既述した如くの遷移期間であり、遊技状態は特賞状態に至ってないため、式1のa、bを算出する際のエラーを大きくするので、該遷移期間を除いて式1のa、bを算出することにした。
【0168】
続いて、上記より算出された(a1、b1)(a2、b2)を式1に代入し、交点(Xk、Yk)を算出する。算出したXkを、特賞発生後、変動を開始した変曲点(図9 時点Q)として識別を行う。
【0169】
次に、確変発生直後の遷移状態から確変状態への移行時点(図9 時点S)の検出について説明する。制御手段100は、確変状態終了時点(図9 時点T)において、管理装置13における記憶部のデータベースに記憶されている時点Rの特賞状態の終了時点から時点Tにかけての差玉(アウトーセーフ)の推移データ(図9 スランプグラフであり、差玉を所定時間(1分)または所定アウト毎、に管理装置13の記憶部であるデータベースに遊技機識別番号Jに対応して記憶されている)を、計算速度を上げるために(大量のデータ処理する際RAMから読み出すのが最も短時間ですむ)、管理装置13の制御手段100のRAMに、データベースから転送する。
【0170】
次に、制御手段100は、特賞状態終了後、所定時間経過までの区間(図9 区間c)を前半と後半に分け、前半の平均値(Xが時間またはアウト数平均値、Yが差玉数の平均値とする)(X5、Y5)、後半の平均値(X6、Y6)を算出する。算出した2点(X5、Y5)(X6、Y6)を一次方程式(式1)に代入し、(a3、b3)を算出する。特賞状態終了後の所定時間は、タイマーなどを使って計ってもよいし、また、情報入出力手段103における状態信号受信手段に入力されたアウト玉数により計ってもよい。
【0171】
続いて、制御手段100は、特賞状態終了後、所定時間経過後の区間(図9 区間d)を前半と後半に分け、前半の平均値(Xが時間またはアウト数平均値、Yが差玉数の平均値とする)(X7、Y7)、後半の平均値(X8、Y8)を算出する。算出した2点(X7、Y7)(X8、Y8)を一次方程式(式1)に代入し、(a4、b4)を算出する。特賞状態終了後の所定時間は、タイマーなどを使って計ってもよいし、また、情報入出力手段103における状態信号受信手段に入力されたアウト玉数により計ってもよい。
【0172】
続いて、上記より算出された(a3、b3)(a4、b4)を式1に代入し、交点(Xn、Yn)を算出する。算出したXnを、確変発生後、変動を開始した変曲点(図9 時点S)として識別を行う。
【0173】
なお、上記の如く区間e、b、c、dにて、式1のa、bを求めたが、同区間において、下記式2、式3の如く最小二乗法を用いて計算してもよい。
a=(nΣXiYi−ΣXiΣYi)/{nΣXi^2−(ΣXi)^2}・・・式2
b=(ΣXiΣYi−ΣXiYiΣXi)/{nΣXi^2−(ΣXi)^2}・・・式3
【0174】
また、上記した変曲点(図9 時点Q、S)の検出は、上記した一次方程式式1、または、式2および式3による算出に加えて、下記説明するように、近似させた二次方程式により差玉の推移(図9 スランプグラフ)の微分値が0となった時点を検出してもよい。
【0175】
二次方程式による差玉の推移(図9 スランプグラフ)の微分値が0となった時点の検出をもって、特賞発生直後の遷移状態から特賞状態への移行時点(図9 時点Q)を検出する方法について説明する。制御手段100は、特賞状態終了時点(図9 時点R)において、管理装置13における記憶部のデータベースに記憶されているP以前の通常遊技状態の開始点から時点Rにかけての差玉(アウトーセーフ)の推移データ(図9 スランプグラフであり、差玉を所定時間(1分)または所定アウト毎、に管理装置13の記憶部であるデータベースに遊技機識別番号Jに対応して記憶されている)を、計算速度を上げるために(大量のデータ処理する際RAMから読み出すのが最も短時間ですむ)、管理装置13の制御手段100のRAMに、データベースから転送する。
【0176】
次に、制御手段100は、特賞発生以前の通常状態区間(図9 時点Pより前の区間)から、遷移状態区間(図9 区間a)、特賞状態区間(図9 区間b)に渡り、下に凸の極小値Q及びVの時点を算出したい。この為図9において差玉を示すスランプグラフのV字形状の谷部を形成する時点は、U字の2次式に見立ててUの谷部の時点を算出する。本目的を達するために例えば、9地点(X1、Y1)(X2、Y2)・・・・・・・(X9、Y9)を抽出する。前記均等の間隔、及び、特賞発生後の所定時間は、タイマーなどを使って計ってもよいし、また、情報入出力手段103における状態信号受信手段に入力されたアウト玉数により計ってもよい。
【0177】
次に、制御手段100は、抽出した9地点(X1、Y1)(X2、Y2)・・・・・・・(X9、Y9)の平均地点3点を算出する。
平均地点(Xa、Ya)…・Xa=X1+X4+X7 / 3
Ya=Y1+Y4+Y7 / 3
平均地点(Xb、Yb)…・Xb=X2+X5+X8 / 3
Yb=Y2+Y5+Y8 / 3
平均地点(Xc、Yc)…・Xc=X3+X6+X9 / 3
Yc=Y3+Y6+Y9 / 3
なお、平均地点の算出においては、二乗平均平方根により算出してもよい。
【0178】
次に、算出した平均地点(Xa、Ya)(Xb、Yb)(Xc、Yc)を二次方程式(式4)に代入し、(a1、b1、c1)を算出する。
Y=aX^2+bX+C・・・式4
【0179】
次に、算出した(a1、b1)を、式2の一階微分式(式5)に代入して、微分値が0(傾きが0)となる時点Xを算出する。
0=2a1X+b1・・・式5
ゆえに X=−b1/2a1・・・式6
【0180】
式6により算出した、時点Xこそが「実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間」の終時点であり、該終時点以降が「実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態における遊技データのデータ集計を行う」ことになる。即ちこの終時点が、特賞発生後、変動を開始した変曲点(図9 時点Q)である。
【0181】
上記式1から式6においての説明の如く、「各遊技機から遊技状態を示す状態信号を受ける状態信号受信手段と、前記状態信号受信手段によって受けた状態信号に基づいて新たな状態に移行した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態における遊技データのデータ集計を行う」に従属して「上記遷移期間の終わりの時点(例えばQの時点)は、前記状態信号が新たな状態を示した時点(例えば特賞信号OFF→ONとなったPの時点)から、次の新たな遊技状態を示した時点(例えば特賞信号がON→OFFとなったRの時点)の間の所定の期間を少なくとも含んだ遊技データに基づいて算出される。」ようにするとよい。即ち例えば、遷移期間の終りの時点(例えばQ)は、少なくともa及びbの間に存在するので、少なくともスランプグラフ(差玉)等の遊技データのaの一部(後側)または全部と、bの一部(前側)または全部、を含めた期間のものを用いれば、精度良く算出することができる。このようにすることで、遷移期間を、店員等の設定によって得られた例えばaの期間を除いた固定的な遷移期間を用いるより、遊技客毎に異なる打ち方をされた場合の遷移期間のバラツキ、遊技機種毎の遷移期間のバラツキ、店員により遷移期間の設定ミス等の要因により誤った遷移期間を含めない形態での遊技データ集計を防止できる。なお、上記に示す如く、状態信号が新たな状態を示した時点(例えば特賞信号OFF→ONとなったPの時点)から、次の新たな遊技状態を示した時点(例えば特賞信号がON→OFFとなったRの時点)の間の所定の期間を少なくとも含んだ遊技データとは、例えばaの区間以前のeの区間を含めた遊技データとしてもよい。なぜならばスランプグラフの傾きは、eからaにかけて同一直線を保っているからである。
【符号の説明】
【0182】
1…遊技データ収集システム、2…パチンコ機、3、4,6…台間機、5…スロットマシン、7…島コンピュータ、8…ネットワーク、9…計数機、10…精算機、11…景品管理機(POS)、12…再プレー受付機、13…管理装置、17…パーソナルコンピュータ、18…景品払出機、19…紙幣識別装置、20…発券機、21…データ表示機、22…データ公開機、27…遊技機端末装置、28…幕板、29…ランプ。














【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機から遊技状態を示す状態信号を受ける状態信号受信手段を備え、
前記状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示した場合、実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態における遊技データのデータ集計を行うことを特徴とする遊技データ収集装置。
【請求項2】
前記遷移期間を遊技機種別毎に設定された遷移期間によって特定することを特徴とする請求項1記載の遊技データ収集装置。
【請求項3】
賞として払い出された賞数に関連した賞数関連遊技データを少なくとも含めて遊技データとして収集し、
前記遷移期間は、該賞数関連遊技データが変動を開始した時点迄とすることを特徴とする請求項1記載の遊技データ収集装置。
【請求項4】
前記変動を開始した時点とは、前記賞数関連遊技データの単位期間当りの微分値が所定値を超えた時点とすることを特徴とする請求項3記載の遊技データ収集装置。
【請求項5】
遊技データに基づいて、前記遷移期間における遊技台毎の稼働の有無の表示、または稼働に関連した遊技データを集計して表示することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の遊技データ収集装置。
【請求項6】
遊技機の稼働を停止させる稼働停止手段を備え、
前記遷移期間中の少なくとも一部の期間において、前記稼働停止手段を実行することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の遊技データ収集装置。
【請求項7】
遊技機から遊技状態を示す状態信号を受ける状態信号受信手段による受信ステップと、
前記状態信号受信手段によって受けた状態信号が新たな状態への移行を示したか否かを判別する遊技状態移行判別ステップと、
実際の遊技状態が前記新たな状態となるまでの遷移期間を除いて、前記新たな状態における遊技データのデータ集計を行うデータ集計ステップと、
を備えることを特徴とする遊技データ収集方法。
【請求項8】
請求項1乃至6いずれか記載の遊技データ収集装置に加え、
記憶媒体を受け付けて該記憶媒体の記憶情報を読み取る記憶媒体読取手段と、
該記憶媒体読取手段によって読み取った記憶情報に基づいて有価価値を特定する有価価値特定手段と、
該有価価値特定手段によって特定された有価価値の範囲で遊技媒体を払い出す為の処理を行う遊技媒体処理手段と、
を備えた記憶媒体処理装置と、
該記憶媒体処理装置と通信可能に接続され、前記記憶媒体の記憶情報及び有価価値情報を受けて、前記記憶媒体の記憶情報に基づいて有価価値情報を記憶管理する有価価値管理手段と、
を備え、前記記憶媒体の記憶情報に対応して、前記遊技データを集計することを特徴とする遊技データ収集システム。

























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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