説明

遊技場における顧客管理システム

【課題】会員が遊技を止めたときに、当該会員に自己の持玉量の全量を貯玉した場合に貯玉制限量を超える可能性があることを警告する顧客管理システムを提供する。
【解決手段】ユニット2が会員カード排出指令を受信すると、前記ユニット2が会員カード1から読み取った識別情報と演算した持玉情報とをサーバー4に送信し、これらの情報を受信したサーバー4は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、超えていると判断した場合には、会員カード排出制限信号を送信し、前記会員カード排出制限信号を受信したユニット2は、会員カード1の排出を制限するとともに、保有する持玉量を全量貯玉すると貯玉制限値を超える旨の報知を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技者(以下、本明細書では「会員」という場合もある)が遊技場で獲得した遊技媒体を遊技場に預けて、後日、その預け入れた遊技媒体を用いて遊技することができるシステムにおいて、その預け入れ遊技媒体量の制限がある場合に、当該制限量を超える可能性があることを遊技者に警告する、顧客管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技場で遊技して獲得したパチンコ玉等の遊技媒体を遊技者が当該遊技場に預け入れて、後日、その預け入れた遊技媒体で遊技することが可能なシステムが構築されている(特許文献1)。この預け入れられた遊技媒体を「貯玉」と呼ぶのが一般的である。なお、本明細書では特に記載がない限り、遊技媒体がメダルの場合も「貯玉」に含むものとする。
【0003】
そして、近年、この貯玉量、すなわち、各遊技場に当該遊技場の会員一人当たりが預け入れられる遊技媒体の量に制限を設けようとする場合がある。これは、例えば、遊技場が貯玉制度の運用をやめた場合に、会員に対し貯玉補償を行う際に額が膨大にならないようにするため等の理由である。
【0004】
【特許文献1】特開平3−68385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示す技術では、遊技場に貯玉をすることができても、会員は自分が貯玉しようとしている遊技媒体量と既に貯玉している遊技媒体量の合計が貯玉制限値を超えるか否かを事前に知ることができないものとなっている。この場合に問題となるのは、会員が遊技の結果自己の保有となった遊技媒体を計数機で計数したにもかかわらず、その後景品交換などを行わずに帰ってしまった場合等、計数されたものが適切に処理されなかった場合である。すなわち、計数機で計数したときにその計数結果と当該会員の識別情報とが関連付けられて遊技場のコンピュータ等に保持されている。そして遊技場では一般的に、その当日に景品交換などが行われずに残っている計数結果の処理を、各日で行うコンピュータの締め処理で行う。このとき遊技場では一般的に、会員の計数結果については当該会員の貯玉として自動的に処理する。この自動処理の際に、当該会員の計数結果を当該会員の貯玉量に合算すると、当該遊技場の設けている貯玉制限値を超える場合がある。この場合の超過分をどうするかは遊技場の判断によるが、この超過分の取り扱いを巡って、後日当該会員と遊技場との間で紛争の基となりかねない。
【0006】
そこでこの発明はこのような従来技術を考慮したものであって、会員が遊技を止めたときに、当該会員に自己の持玉量の全量を貯玉した場合に貯玉制限量を超える可能性があることを警告する顧客管理システムを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、請求項1の発明は、遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体と、この遊技者用記録媒体を挿入可能な記録媒体処理装置と、この記録媒体処理装置に対応して配置され、前記遊技者用記録媒体を前記記録媒体処理装置から排出する指令を記録媒体処理装置に対して入力可能な遊技者用記録媒体排出指令手段と、前記記録媒体処理装置と通信可能な管理装置と、前記記録媒体処理装置と通信可能とし、各遊技機に対応して配置された各台計数機とから成り、前記遊技者用記録媒体は、少なくとも当該会員を特定するための識別情報を記録する識別情報記録部を備え、前記記録媒体処理装置は、前記遊技者用記録媒体の挿入を検出するカード挿入検出部と、前記遊技者用記録媒体排出指令手段からの指令を検知する記録媒体排出指令検知部と、持玉情報を保持する内部記憶部と、持玉量演算部と、前記遊技者用記録媒体の書込み読出し部と、前記管理装置との送受信をする通信部と、前記記録媒体の排出制御部と、前記記録媒体の排出制限時の報知制御部とを備え、前記管理装置は、前記各記録媒体処理装置との送受信をする通信部と、各会員の識別情報及び当該会員の貯玉量を記録した情報記憶部と、前記会員の貯玉量及び持玉量を合算する貯玉量演算部と、当該合算値と予め定められた貯玉制限値との比較部とを備え、前記遊技者用記録媒体が挿入されている前記記録媒体処理装置が相応する遊技者用記録媒体排出指令手段から記録媒体排出指令を受信すると、前記記録媒体処理装置が遊技者用記録媒体から読み取った識別情報と、前記記録媒体排出指令を受信した時点で前記内部記憶部が保持している持玉情報とを管理装置に送信し、これらの情報を受信した管理装置は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えたか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合には、前記記録媒体処理装置に対し記録媒体排出制限信号を送信し、前記記録媒体排出制限信号を受信した記録媒体処理装置は、記録媒体の排出を制限するとともに、貯玉制限値を超える可能性がある旨の報知を行う構成である、遊技場における顧客管理システムとした。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記遊技者用記録媒体排出指令手段は、前記記録媒体処理装置に対応して配置している遊技機に備えられている、遊技場における顧客管理システムとした。また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記遊技者用記録媒体排出指令手段は、前記記録媒体処理装置に備えられている、遊技場における顧客管理システムとした。
【0009】
また、請求項4の発明は、遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体と、各遊技機に対応して配置された各台計数機と、前記遊技者用記録媒体を挿入可能な景品交換又は貯玉処理を行うための景品処理装置と、この景品処理装置と通信可能な管理装置とから成り、前記遊技者用記録媒体は、会員を特定するための識別情報を記録する識別情報記録部と持玉量を特定可能な情報である持玉量特定情報を記録する持玉量特定情報記録部とを備え、前記景品処理装置は、前記遊技者用記録媒体の挿入を検出する検出部と、前記会員の遊技者用記録媒体の書込み読出し部と、景品交換処理部と、持玉量演算部と、貯玉処理部と、前記管理装置との通信部と、報知制御部とを備え、前記管理装置は、前記景品処理装置との送受信をする通信部と、各会員の識別情報及び当該会員の貯玉量を記録した情報記憶部と、前記会員の貯玉量及び持玉量を合算する貯玉量演算部と、合算値と予め定められた貯玉制限値との比較部とを備え、遊技終了時に遊技者用記録媒体を景品処理装置で読み込み、この遊技者用記録媒体に記録されている識別情報と持玉量特定情報とを前記管理装置に送信し、これらの情報を受信した管理装置は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉量特定情報から得られた持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合は、前記景品処理装置に対して、制限超過を示す信号を送信し、この制限超過を示す信号を受信した景品処理装置はその旨の報知を行う構成である、遊技場における顧客管理システムとした。
【0010】
また、請求項5の発明は、遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体と、この遊技者用記録媒体を挿入可能であって各遊技機島ごとに設置され、投入された遊技媒体の計数を行う島端計数機と、この島端計数機と通信可能な管理装置とから成り、前記遊技者用記録媒体は、当該会員を特定するための識別情報を記録する記録部を備え、前記島端計数機は、前記管理装置との送受信をする通信部と、投入された遊技媒体の計数を行う計数部と、遊技者用記録媒体に記録された情報を読出し可能であり、かつ前記遊技者用記録媒体に書込み可能な書込み読出し部と、管理装置からエラー信号を受信した場合の報知制御を行う報知制御部と、遊技者用記録媒体を挿入・排出する挿排部と、遊技者用記録媒体の排出を制限する排出制限制御部と、遊技者用記録媒体の排出制御部とを備え、前記管理装置は、前記島端計数機との送受信をする通信部と、各会員の識別情報及び当該会員の貯玉量を記録した情報記憶部と、前記会員の貯玉量及び持玉量を合算する貯玉量演算部と、合算値と予め定められた貯玉制限値との比較部とを備え、遊技終了時に会員が獲得した遊技媒体が前記島端計数機に投入されると、前記島端計数機は前記計数部で遊技媒体の量を計数し、前記書込み読出し部で読み出した遊技者用記録媒体の識別情報と前記計数結果の計数情報とを前記管理装置に送信し、これらの情報を受信した前記管理装置は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合は、前記島端計数機に対して、制限超過を示す信号を送信し、この制限超過を示す信号を受信した島端計数機はその旨の報知を行う構成である、遊技場における顧客管理システムとした。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5のいずれかの発明において、前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数又はスロットマシン用のメダルの枚数で表される、遊技場における顧客管理システムとした。
【0012】
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4又は5のいずれかの発明において、前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数及びスロットマシン用のメダル枚数の合計で表される、遊技場における顧客管理システムとした。
【0013】
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4又は5のいずれかの発明において、前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数にパチンコ玉一個の値段を乗じた金額、又はスロットマシン用のメダル数にメダル1枚の値段を乗じた金額で表される、遊技場における顧客管理システムとした。
【0014】
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3,4又は5のいずれかの発明において、前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数にパチンコ玉一個の値段を乗じた金額、及びスロットマシン用のメダル枚数にメダル1枚の値段を乗じた金額で表される、遊技場における顧客管理システムとした。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、遊技者が遊技を終えて、遊技者用記録媒体排出指令手段を操作すると、当該遊技者の貯玉量と当該遊技による持玉量とを合算した値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、超えている場合は、記録媒体処理装置においてその旨の報知が行われ、前記遊技者用記録媒体は排出されない。そこで、遊技者は保有する持玉量を全量貯玉すると貯玉量が貯玉制限値を超えることが容易に分かる。
【0016】
また、請求項4の発明では、遊技者が遊技を終え、当該遊技者の遊技者用記録媒体を景品処理装置に挿入すれば、当該遊技者の貯玉量と当該遊技による持玉量とを合算した値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、超えている場合は、当該景品処理装置においてその旨の報知が行われる。従って、遊技者はこの報知により、保有する持玉量を全量貯玉すると貯玉制限値を超えることが容易に分かる。
【0017】
また、請求項5の発明によれば、遊技者が遊技を終え、当該遊技機での遊技の結果保有となった遊技媒体を島端計数機に投入し、また当該遊技者の遊技者用記録媒体を前記島端計数機で読み込めば、当該島端計数機で計数し、その計数結果の計数情報と遊技者の識別情報とが管理装置に送信され、当該遊技者の貯玉量と当該遊技による持玉量とを合算した値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、超えている場合は、当該島端計数機においてその旨の報知が行われる。従って、遊技者はこの報知により、保有する持玉量を全量貯玉すると貯玉制限値を超えることが容易に分かる。
【0018】
また、請求項6の発明では、パチンコ玉の数量又はスロットマシン用のメダルの数量で貯玉制限値と比較するので、それぞれの遊技媒体の数が貯玉制限値を超えているかどうか分かりやすい。また、請求項7の発明では、パチンコ玉の数量とスロットマシン用のメダル数量との合算が貯玉制限値を超えているか否かが分かり、当該遊技場での自己の遊技媒体全体の持ち数量が貯玉制限値を超えているかどうかがわかりやすい。また、請求項8の発明では、パチンコ玉数量による金額又はメダル数量による金額のそれぞれが貯玉制限値を超えているかどうかが分かる。また、請求項9の発明では、当該遊技場での自己の所有する遊技媒体の金額が貯玉制限値の金額を超えているかどうか分かる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
この発明は、ユニット(記録媒体処理装置の一例)が相応するカード返却ボタン(遊技者用記録媒体排出指令手段の一例)から記録媒体排出指令を受信すると、前記ユニットが会員カード(遊技者用記録媒体の一例)から読み取った識別情報と前記記録媒体排出指令を受信した時点で内部記憶部が保持している持玉情報とをサーバー(管理装置の一例)に送信し、これらの情報を受信したサーバーは、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合には、前記ユニットに対し記録媒体排出制限信号を送信し、記録媒体排出制限信号を受信したユニットは、記録媒体の排出を制限するとともに、保有する持玉量を全量貯玉すると貯玉制限値を超える旨の報知を行う構成である、遊技場における顧客管理システムである。
【実施例1】
【0020】
以下、この発明の実施例1を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の一遊技場における装置の概念図である。
【0021】
遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体である会員カード1と、この会員カード1を挿入可能なユニット2と、このユニット2に対応して配置され、前記会員カード1を前記ユニット2から排出する指令をユニット2に対して入力可能なカード返却ボタン2iと、前記ユニット2と通信可能な管理装置であるサーバー4と、前記ユニット2と通信可能とし、各遊技機3に対応して配置された各台計数機5と、また、前記ユニット2のメンテナンス操作をするため遊技場の従業員に予め配布され、各ユニット2に挿入可能な従業員用記録媒体である従業員ICタグ6及び前記サーバー4と通信可能な景品処理装置であるPOS7とから構成されている。そして、前記各ユニット2、サーバー4及びPOS7はネットワーク8で接続されている。なお、図1ではユニット2、遊技機3及び各台計数機5は1セットしか表示していないが、実際には、前記ネットワーク8に多数セットが接続されている。また、POS7も複数設けられている場合がある。
【0022】
前記会員カード1は、当該会員を特定するための識別情報を記録する識別情報記録部、前記各台計数機5が計数した遊技媒体数を当該会員の持玉情報として記録する持玉量特定情報記録部、会員の氏名等を記録した会員情報記録部とを備えた記録部1aと、これらの記録情報を外部に伝える通信部1bとから構成されている。
【0023】
また、前記ユニット2は、前記会員カード1の挿入を検出するカード挿入検出部2aと、前記相応する遊技機3の会員カード返却ボタン検知部2bと、持玉量演算部2cと、前記会員カード1及び従業員ICタグ6の記録情報の書込み読出し部である書込み読出し部2dと、前記サーバー4との送受信をする通信部2eと、前記会員カード1の排出制御部2fと、前記会員カード1の排出制限時の報知・表示制御部2gとを備えている。また、会員が遊技を行うために会員カード1をユニット2に挿入した際に暗証番号を入力するための入力ボタン2hを備えている。この入力ボタン2hは0〜9までの数値を示すボタンと、入力した数値を確定させる確認ボタンと、入力した数値を取り消すための取消ボタンとを備えている。
【0024】
また、前記ユニット2はカード返却ボタン2iを具備し、当該カード返却ボタン2iの押下は前記ユニット2の会員カード返却ボタン検知部2bで検知される。さらに、返却する会員カード1に関する識別情報・持玉情報をサーバー4に対して送信する。この時の持玉情報は、その時ユニット2の内部記憶部2jで保持している持玉情報である。またさらに、会員カード1を前記ユニット2に挿入したとき、当該ユニット2は当該会員の識別情報と持玉量特定情報とを読み込み、これを前記サーバー4に送信し、サーバー4では受信情報を基に検索、特定し、その会員の持玉情報を当該ユニット2に返信し、これを受信したユニット2はその持玉情報を内部記憶部2jに保持する。また、各遊技機3には各台計数機5が設けられ、各遊技機1において会員が遊技した結果得られた遊技媒体の数、すなわち持玉量を計数し、この持玉情報を前記ユニット2に送信する。
【0025】
また、前記サーバー4は、前記ユニット2やPOS7との送受信をする通信部4aと、会員情報記憶部4bと、従業員情報記憶部4cと、受信した会員の貯玉量及び持玉量を合算し、当該合算値と予め定められた貯玉制限値との比較をする貯玉量演算部4dを有する制御部4eと、前記従業員情報等の設定部4fとから構成されている。そして、会員情報記憶部4bは、各会員に配布した遊技者用記録媒体に記録されており遊技者用記録媒体ごとに異なる識別情報と、当該会員の氏名等の会員情報と、当該会員の貯玉量を示す貯玉情報と、当該会員の持玉量を示す持玉情報とが関連付けて記憶されている。また、従業員情報記憶部4cには、従業員ICタグ6ごとに異なる識別情報と、当該従業員ICタグ6が配布された従業員の氏名等の従業員情報と、当該従業員が使用可能な遊技場内の設備機器に関する権限情報とが関連付けて記憶されている。
【0026】
また、前記従業員ICタグ6には、当該従業員の識別情報、従業員の氏名等の従業員情報及び当該従業員の権限情報を記録した記録部6a及びこれらの情報を外部に伝える通信部6bとから構成されている。
【0027】
また、前記POS7は前記ユニット2やサーバー4との送受信をする通信部7aと、前記会員カード1の挿入を検出するカード挿入検出部7bと、前記会員の記録媒体の書込み読出し部7cと、景品交換処理部7dと、景品交換を行った後の持玉を演算する持玉量演算部7eと、当該持玉を貯玉として処理する貯玉処理部7fと、貯玉制限値を超えた場合にこれを報知する報知・表示制御部7gとを備えている。
【0028】
まず、このシステムでの使用のパターン1を図2に基づいて説明する。
この遊技場の会員である遊技者が、遊技機3による遊技を終えた場合、ユニット2に設けられたカード返却ボタン2iを押す。ユニット2はこのカード返却ボタン2iの押下を返却ボタン検出部2bで検出する(ステップS1)。そうすると、当該ユニット2は会員カード1から書込み読出し部2dにより読み取った識別情報と、カード返却ボタン2iが押し下げられた時の前記内部記憶部2jに記憶された持玉情報とを、通信部2eを介してサーバー4に送信する(ステップS2)。これらの情報を受信したサーバー4は、受信した識別情報を基にサーバー4の会員情報記憶部4bに記録された会員情報と一致する識別情報があるかどうかを検索することにより、当該受信した識別情報から特定される会員を検索する(ステップS3)。
【0029】
前記受信した識別情報から特定される会員と一致した会員が発見できない場合はエラーとして処理する(ステップS4)。そして、一致した会員が発見できた場合、当該会員の会員情報に関連付けて記憶されている貯玉量を確認し(ステップS5)、記憶されている貯玉量と受信した持玉量とを合算し(ステップS6)、当該合算値が貯玉制限値を超えたか否かを比較判定する(ステップS7)。ここで、貯玉制限値を超えていないと判定した場合は前記ユニット2に終了信号を出す(ステップS8)。また、貯玉制限値を超えたと判定した場合には、前記ユニット2に対しエラー信号を送信し(ステップS9)、当該エラー信号を通信部2eで受信した(ステップS10)ユニット2は、排出制御部2fで会員カード1の排出を制限する(ステップS11)とともに、報知・表示制御部2gでエラーの報知・表示を行う。また、これとともに各従業員のインカムへ自動報知する(ステップS12)。
【0030】
前記エラーを見たり聞いたりした遊技者は従業員を呼び、呼ばれた従業員は後述のメンテナンス操作をし、これにより、会員カード排出制限は解除され、会員カード1がユニット2から排出される。これと同時に、ユニット2はエラーの報知・表示を停止させる制御を行う。従業員はここで、当該遊技者に対し、当該遊技者の保有している持玉を全量貯玉すると、貯玉制限値を超えることとなる旨を口頭でも告知する。このように従業員の作業を介在させることで、従業員による口頭での告知を確実に行うことができ、遊技者は保有している持玉を全量貯玉すると、貯玉制限値を超えることとなる旨をより確実に知ることができるようになる。
【0031】
前記メンテナンス操作は、従業員が前記エラーの報知・表示をしているユニット2の予め設定により決められた入力ボタン2hを押しながら、従業員ICタグ6を、会員カード1に対する読み取り・書き込みのための書込み読出し部2dとは別に、ユニット2の下部に設けた書込み読出し部(図示省略)に近接させ、従業員認証を行う。この認証は、前記書込み読出し部が読み取った従業員の識別情報、権限情報等をユニット2からサーバー4に送り、サーバー4の従業員情報記憶部4cのこれらの情報と照合する。サーバー4は、この照合に成功すると、その旨の信号をユニット2に送信する。この信号を受信したユニット2はユニット2の運営モードを通常モードからメンテナンスモードに切り替える。このメンテナンスモード状態で会員カード返却ボタン2iが押下されたことを検出すると、ユニット2では当該会員カード1に持玉量特定情報を記録して会員カード排出制限を解除し、会員カードの排出を行う。また、ユニット2は識別情報・持玉情報をサーバー4に対して送信する。これらの情報を受信したサーバー4は、当該受信した識別情報と一致する識別情報を会員情報記憶部4bから検索し、当該発見した会員情報の持玉情報を、受信した持玉情報に更新する。
【0032】
なお、従業員の認証については、予めサーバー4で設定した従業員認証情報を、当該遊技場の開店前など、予めユニット2に送信し、ユニット2はこの従業員の認証情報を記憶しておき、従業員認証の際は、このユニット2に記憶した従業員認証情報を用いて認証を行うこととしてもよい。
【0033】
また、本実施例ではユニット2にカード返却ボタン2iを設ける構成としたが、このカード返却ボタン2iは、ユニット2に対応して配置した遊技機3に設ける構成としても良い。この場合は、遊技機3に設けたカード返却ボタンの押下を遊技機3が検知すると、カード返却信号をユニット2に対して送信する。ユニット2はこのカード返却信号を受信すると、当該ユニット2が会員カード1から書込み読出し部2dにより読み取った識別情報と持玉情報とを、通信部2eを介してサーバー4に送信する。このような構成とすることにより、いわゆるCR機と呼ばれる遊技機3とこれに対応するユニット2との組合せの設備にも適用することができる。
【0034】
また、本実施例では従業員ICタグ6をユニット2の下部に設けた書込み読出し部(図示省略)に近接させて使用する構成としたが、会員カード1と同様にユニット2に挿入することで従業員ICタグ6に記録されている情報を読み取る構成としても良い。
【0035】
また、本実施例では遊技場の会員に予め配布する記録媒体を会員カードとしているが、当該会員に予め配布する記録媒体であればよく、カード型に限られず、例えばコイン型、タグ型などとすることができる。また、本実施例では当該遊技場の従業員に予め配布する記憶媒体をICタグとしているが、当該従業員に予め配布する記録媒体であればよく、カード型としたりコイン型などとしたりすることができる。
【0036】
また、前記貯玉制限値は、玉数等の遊技媒体の数で定めることとしても良いし、1玉=4円などと、玉の価値に換算し、金額ベースで設定しても良い。金額ベースで構成するときは、サーバー4の会員毎の貯玉量は金額ベースで記憶されている。この場合、ユニット2からサーバー4に送信する情報は、会員の識別情報、持玉量、その遊技機3に対して設定されている玉の価値に関するデータの3つが少なくとも含まれる。あるいは、サーバー4に予めユニット2ごとの貸し出し価値(1玉=4円など)が記憶されている場合は、ユニット2からサーバー4に送信する情報は、会員の識別情報、持玉量、ユニット2ごとに割り当てられるユニット2の識別情報の3つが少なくとも含まれる。
【0037】
また、前記貯玉制限値は、玉の価値とメダルの価値とを合算した値を上限としても良い。この上限値が合算の場合、1玉=4円、メダル1枚=20円のときは、玉が2万個、メダル4万枚では、2万個×4円+4万枚×20円=8万円+80万円=88万円となる。また、玉の価値とメダルの価値のそれぞれについて上限値を設定しても良い。この場合、また、前記貯玉制限値は、玉の価値の種類ごと(1円、4円など)の上限値を設定したり、メダルの価値の種類ごと(5円、20円など)に上限値を設定したりしても良い。この上限値が玉とメダルそれぞれにあり、各遊技媒体のレートごとにある場合は、1円玉は100万個まで、4円玉は25万個まで、5円メダルは20万枚まで、20円メダルは5万枚まで、というようにそれぞれの価値に応じて枚数ベースで設定することとなる。またこれを金額ベースにすると、1円玉、4円玉、5円メダル、20円メダルはそれぞれ100万円となる。
【0038】
さらに、等価交換でない遊技場では、交換レート額を基準に上限値を算出しても良い。この場合、例えば交換レートが1玉2.5円、メダル1枚16円等となっていれば、このレートを適用して上記のように玉やメダルの価値を算出する。
【0039】
次に、このシステムでの使用のパターン2を図3に基づいて説明する。
このパターン2は、同一の遊技場で遊技する台(遊技機)を移動した場合のパターンである。台移動により前記ユニット2に挿入された会員カード1には、当該会員固有の識別情報と持玉量特定情報が記録されている。ユニット2は、会員カード1が挿入されると、カード挿入検出部2aによりこれが検知され(ステップS21)、持玉量特定情報を読み取り,この持玉量特定情報から特定される持玉情報を内部記憶部2jに保持しておく(ステップS22)。遊技者の遊技結果や持玉の払い出しによって、持玉量が変動することとなるため、これを逐一持玉量演算部2cで演算し、内部記憶部2jに保持した持玉情報を更新する(ステップS23)。そして、最終的に遊技者が会員カード返却ボタン2iを押したときに、サーバー4に送信する持玉情報が確定する。
【0040】
ユニット2に設けられた会員カード返却ボタン2iの押下が検出される(ステップS1)と、会員カード1の識別情報と持玉情報がサーバー4に送信される(ステップS2)。そして、前記パターン1と同じ動作が行われる。
【0041】
なお、上記では会員カード1に持玉量特定情報を記録しておき、この持玉量特定情報を基にサーバー4において当該会員の持玉量を特定することとしていたが、この持玉量特定情報は、当該会員カード1に記録している識別情報で兼用する構成としても良い。
【0042】
これを具体的に説明すると、会員カード1には当該会員を特定するための識別情報記憶部のみを備えている。そして前記パターン2において、台移動により前記ユニット2に挿入された会員カード1には、当該会員固有の識別情報が記憶されている。ユニット2は、会員カード1が挿入されると、図3に示すように、カード挿入検出部2aによりこれが検知され(ステップS21)、書込み読出し部2dにより当該会員カード1から識別情報を読み取り、これをサーバー4に送信する。サーバー4では受信情報を基に検索、特定し、その会員の持玉情報を当該ユニット2に返信し、これを受信したユニット2はその持玉情報を内部記憶部2jに保持しておく(ステップS22)。
【0043】
遊技者の遊技結果や持玉の払い出しによって、持玉量が変動することとなるため、これを逐一持玉量演算部2cで演算し、内部記憶部2jに保持した持玉情報を更新する(ステップS23)。そして、最終的に遊技者が会員カード返却ボタン2iを押したときに、サーバー4に送信する持玉情報が確定する。
【0044】
ユニット2に設けられた会員カード返却ボタン2iの押下が検出される(ステップS1)と、会員カード1の識別情報と持玉情報がサーバー4に送信される(ステップS2)。そして、前記パターン1と同じ動作が行われる。
【0045】
次に、このシステムでの使用のパターン3を図4について説明する。
前記のパターン1、2では、遊技者の遊技の結果得た遊技媒体の持玉量と当該遊技場での貯玉量とを合算した値が、貯玉制限値を超えたかどうかの確認を各遊技機3に対応したユニット2において行うものであるが、このパターン3では、これを景品処理装置、すなわちPOS7において行うものである。
【0046】
このパターン3では、会員である遊技者が遊技機3で遊技を終えたときの持玉量を特定可能な持玉量特定情報を会員カード1に記録し、この会員カード1をPOS7のカード挿入部(図示省略)に挿入する。そうするとカード挿入検出部7bが会員カード1の挿入を検知し、書込み読出し部7cが当該会員カード1に記録されている識別情報・持玉量特定情報を読み出す。そしてこれら読み出した情報をサーバー4へ送信し、サーバー4で受信した識別情報・持玉量特定情報を基に上述のように当該会員の持玉情報を特定し、その特定された持玉情報をPOS7に送信する。POS7はこの受信した持玉情報を用いて、POS7の景品交換処理部7dで景品交換を行う。そして、景品交換の操作が終了すると、持玉量演算部7eで持玉量から当該景品交換に使用した玉数を減算する。終了ボタンが押下されると、貯玉処理部7fでこれを検知し(ステップS31)、当該POS7は会員カード1から読み取った識別情報や持玉情報をサーバー4に送信する(ステップS32)。
【0047】
サーバー4では、送られてきた識別情報等を基に当該サーバー4で記録している会員を特定し(ステップS33)、その会員の貯玉量をチェックする(ステップS34)。もしステップS32で会員が特定できなかった場合は、エラー処理する(ステップS35)。前記チェックした貯玉量と前記持玉情報に対応する持玉量とを合算させ(ステップ36)、この合算値が貯玉制限値を超えたか、超えないかを判定する(ステップ37)。超えない場合は、そのまま終了し(ステップS38)、これを前記POS7に送信する。また、ステップS37で、貯玉制限値を超えた場合はエラー信号をPOS7に対し送信する(ステップS39)。POS7ではこのエラー信号を受信し(ステップS40)、報知・表示制御部7gによりディスプレイにエラーを表示する(ステップS41)。エラー表示時は、その表示とともに、どの程度超過しているか、例えば、「36玉オーバーです」等を表示ししても良い。さらに、前記POS7はエラー信号を受信した場合、客用ディスプレイと従業員用ディスプレイの双方にその旨を表示するようにしても良い。
【0048】
その後、1つの景品との交換を行う都度、POS7では持玉量を減算するとともに、その減算後の持玉情報と会員の識別情報とをサーバー4に送信し、サーバー4で上述の演算を行い、貯玉制限値を超えている場合はエラー信号をPOS7に送信する。この処理を繰り返すものである。また、照会した会員の持玉量と記録されている貯玉量の合算が貯玉制限値を超えていなくなったら、サーバー4はPOS7に照会終了信号を送信し、これを受信したPOS7は「貯玉できます」などの表示を前記ディスプレイに表示することもできる。
【0049】
このようにPOS7でも貯玉制限値超過可能性を事前に告知することにより、例えば、持玉をタバコ等と交換するためにPOS7で処理を行い、その後更に遊技を続ける会員に対しても、POS7での報知等により、持玉を全量貯玉すると貯玉制限値を超過する可能性があることを確実に告知することができる。
【0050】
なお、本実施例1では会員カード1に持玉量特定情報を記録しておき、この持玉量特定情報を基にサーバー4において当該会員の持玉量を特定することとしていたが、この持玉量特定情報は、当該会員カード1に記録している識別情報で兼用する構成としても良いことは勿論である。
【実施例2】
【0051】
次に、このシステムを使用した実施例2を図5を用いて説明する。上述の実施例1では、各遊技機3に対応して各台計数機5を設ける構成としていたが、本実施例では各台計数機5を設けず、例えば、遊技場の各遊技機島ごとに設置される島端計数機9を設ける。図5に示すように、この島端計数機9はサーバー4と通信可能な通信部9aと、投入口(図示省略)に投入された遊技媒体の計数を行う計数部9bと、会員カード1に記録された情報を読出し可能であり、また、会員カード1に対して情報の書込みが可能な書込み読出し部9cと、サーバー4からエラー信号を受信した場合にその旨の報知の制御を行う報知制御部9dと、会員カード1を挿入・排出する挿排部9eと、従業員ICタグ6に記録されている情報を読出し可能な従業員ICタグ読出し部9fと、情報の読み出しを行った従業員ICタグ6が当該島端計数機9の使用権限を有するか否かを判定する権限判定部9gと、挿排部9eに挿入された会員カード1の排出を制限する排出制限制御部9hと、挿排部9eに挿入された会員カード1の排出を行う排出制御部9iとを備えている。また、実施例1ではユニット2の会員によるカード返却ボタン2iの押下がなされた場合に、所定の情報をサーバー4に送信する構成としていたが、本実施例2ではそのような処理は行わない。
【0052】
この実施例2における処理を図6を用いて説明する。なお、実施例1と同様の構成の部分は同じ符号を使用し、説明も省略する。
【0053】
会員が自己の保有となった遊技媒体を計数する場合、まず、島端計数機9に会員カード1を挿入する。
【0054】
次に、遊技媒体が島端計数機9の投入口に投入されると、島端計数機9は遊技媒体の投入を検知して、計数部9bにより計数を開始する。この計数部9bによる計数が終了する(ステップS41)と、島端計数機9は、計数結果を示す計数情報と、書込み読出し部9cによって会員カード1から読み出した識別情報とを通信部9aを介してサーバー4に送信する(ステップS42)。
【0055】
この計数情報と識別情報とを島端計数機9から受信したサーバー4は、識別情報を基に会員情報記憶部4bに記憶された会員情報との照合を行い、一致した識別情報及びこれに関連付けて記憶された貯玉情報を検索する(ステップS43)
【0056】
一致した識別情報が発見できなかった場合は、エラーとして処理する(ステップS44)。そして、一致した識別情報を発見した場合、当該識別情報に関連付けて記憶されている貯玉情報を確認し(ステップS45)、記憶されている貯玉情報と受信した計数情報とを合算し(ステップS46)、当該合算値が貯玉制限値を超えたか否かを比較判定する(ステップS47)。ここで、貯玉制限値を超えていないと判定した場合は島端計数機9に対して終了信号を出す(ステップS48)。この終了信号を受信した島端計数機9は、排出制御部9iを動作させ、挿排部9eから会員カード1を返却する動作を行う。一方、貯玉制限値を超えたと判定した場合には、島端計数機9に対しエラー信号を送信する(ステップS49)。サーバー4からエラー信号を受信した島端計数機9は、排出制限制御部9hを動作させ、島端計数機9内に保持されている会員カード1の排出動作を行わない制御を行う(ステップS50)。同時に報知制御部9dでエラーの報知を行う(ステップS51)。また、これとともに従業員のインカムへ自動報知する(ステップS52)。
【0057】
以上の動作によって排出が制限された会員カード1を島端計数機9から排出させる場合は、従業員が、従業員ICタグ6を島端計数機9の従業員ICタグ読出し部9fに近接させる。そうすると、従業員ICタグ読出し部9fは従業員ICタグ6に記録されている識別情報及び権限情報を読み出し、まず、権限判定部9gにて権限の判定を行う。この判定で当該従業員ICタグ6を当該島端計数機9で使用可能と判定した場合は、島端計数機9は読み出した識別情報を通信部9aを介してサーバー4に送信する。
【0058】
この識別情報を受信したサーバー4は、従業員情報記憶部4cに記憶している識別情報との一致の有無を照合する。この照合で一致があった場合は、送信してきた島端計数機9に対して照合終了信号を送信する。一方、この照合で一致が無かった場合は、送信してきた島端計数機9に対してエラー信号を送信する。
【0059】
島端計数機9が照合終了信号を受信した場合は、排出制限制御部9hの動作を解除し、会員カード1の排出制御を行うとともに、報知制御部9dにより行っていたエラーの報知を解除する。このとき、従業員が会員に対して、遊技媒体の計数分を全量貯玉すると貯玉制限値を超える旨を告知する。一方、エラー信号を受信した場合は、報知制御部9dにより行っているエラーの報知を継続させる。
【0060】
以上のように構成することにより、島端計数機9を用いて計数を行う場合であっても、この発明を適用することができる。なお、本実施例では従業員の島端計数機の使用権限の判定を島端計数機9で行う構成としているが、従業員ICタグ6から読み出した権限情報をサーバー4に送信し、サーバー4側で権限の判定を行う構成としても良い。
【0061】
なお、上記実施例1及び2では管理装置の一例としてサーバーコンピュータをサーバー4としたが、サーバーとクライアントコンピュータとで管理装置を構成し、貯玉制限値などの設定をクライアントコンピュータから行えるようにしても良い。また、上記実施例1及び2においてサーバー4が行う処理を複数のコンピュータで分散させて処理を行う構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の実施例1のシステムの構成を示す、概略構成図である。
【図2】この発明の実施例1のシステムを用いたパターン1のフローチャート図ある。
【図3】この発明の実施例1のシステムを用いたパターン2のフローチャート図である。
【図4】この発明の実施例1のシステムを用いたパターン3のフローチャート図である。
【図5】この発明の実施例2のシステムの構成を示す、概略構成図である。
【図6】この発明の実施例2のシステムを用いたパターンのフローチャート図ある。
【符号の説明】
【0063】
1 会員カード 1a 記録部
1b 通信部 2 ユニット
2a カード挿入検出部 2b 返却ボタン検知部
2c 持玉量演算部 2d 書込み読出し部
2e 通信部 2f 排出制御部
2g 報知・表示制御部 3 遊技機
4 サーバー
4a 通信部 4b 会員情報記憶部
4c 従業員情報記憶部 4d 貯玉量演算部
4e 制御部 4f 従業員情報等設定部
5 各台計数機 6 従業員ICタグ
6a 記録部 6b 通信部
7 POS 7a 通信部
7b カード挿入検出部 7c 書込み読出し部
7d 景品交換処理部 7e 持玉量演算部
7f 貯玉処理部 7g 報知・表示制御部
8 ネットワーク 9 島端計数機
9a 通信部 9b 計数部
9c 書込み読出し部 9d 報知制御部
9e 挿排部 9f 従業員ICタグ読出し部
9g 権限判定部 9h 排出制限制御部
9i 排出制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体と、この遊技者用記録媒体を挿入可能な記録媒体処理装置と、この記録媒体処理装置に対応して配置され、前記遊技者用記録媒体を前記記録媒体処理装置から排出する指令を記録媒体処理装置に対して入力可能な遊技者用記録媒体排出指令手段と、前記記録媒体処理装置と通信可能な管理装置と、前記記録媒体処理装置と通信可能とし、各遊技機に対応して配置された各台計数機とから成り、
前記遊技者用記録媒体は、少なくとも当該会員を特定するための識別情報を記録する識別情報記録部を備え、
前記記録媒体処理装置は、前記遊技者用記録媒体の挿入を検出するカード挿入検出部と、前記遊技者用記録媒体排出指令手段からの指令を検知する記録媒体排出指令検知部と、持玉情報を保持する内部記憶部と、持玉量演算部と、前記遊技者用記録媒体の書込み読出し部と、前記管理装置との送受信をする通信部と、前記記録媒体の排出制御部と、前記記録媒体の排出制限時の報知制御部とを備え、
前記管理装置は、前記各記録媒体処理装置との送受信をする通信部と、各会員の識別情報及び当該会員の貯玉量を記録した情報記憶部と、前記会員の貯玉量及び持玉量を合算する貯玉量演算部と、当該合算値と予め定められた貯玉制限値との比較部とを備え、
前記遊技者用記録媒体が挿入されている前記記録媒体処理装置が相応する遊技者用記録媒体排出指令手段から記録媒体排出指令を受信すると、前記記録媒体処理装置が遊技者用記録媒体から読み取った識別情報と、前記記録媒体排出指令を受信した時点で前記内部記憶部が保持している持玉情報とを管理装置に送信し、これらの情報を受信した管理装置は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えたか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合には、前記記録媒体処理装置に対し記録媒体排出制限信号を送信し、前記記録媒体排出制限信号を受信した記録媒体処理装置は、記録媒体の排出を制限するとともに、貯玉制限値を超える可能性がある旨の報知を行う構成であることを特徴とする、遊技場における顧客管理システム。
【請求項2】
前記遊技者用記録媒体排出指令手段は、前記記録媒体処理装置に対応して配置している遊技機に備えられていることを特徴とする、請求項1に記載の遊技場における顧客管理システム。
【請求項3】
前記遊技者用記録媒体排出指令手段は、前記記録媒体処理装置に備えられていることを特徴とする、請求項1に記載の遊技場における顧客管理システム。
【請求項4】
遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体と、各遊技機に対応して配置された各台計数機と、前記遊技者用記録媒体を挿入可能な景品交換又は貯玉処理を行うための景品処理装置と、この景品処理装置と通信可能な管理装置とから成り、
前記遊技者用記録媒体は、会員を特定するための識別情報を記録する識別情報記録部と持玉量を特定可能な情報である持玉量特定情報を記録する持玉量特定情報記録部とを備え、
前記景品処理装置は、前記遊技者用記録媒体の挿入を検出する検出部と、前記会員の遊技者用記録媒体の書込み読出し部と、景品交換処理部と、持玉量演算部と、貯玉処理部と、前記管理装置との通信部と、報知制御部とを備え、
前記管理装置は、前記景品処理装置との送受信をする通信部と、各会員の識別情報及び当該会員の貯玉量を記録した情報記憶部と、前記会員の貯玉量及び持玉量を合算する貯玉量演算部と、合算値と予め定められた貯玉制限値との比較部とを備え、
遊技終了時に遊技者用記録媒体を景品処理装置で読み込み、この遊技者用記録媒体に記録されている識別情報と持玉量特定数情報とを前記管理装置に送信し、これらの情報を受信した管理装置は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉量特定情報から得られた持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合は、前記景品処理装置に対して、制限超過を示す信号を送信し、この制限超過を示す信号を受信した景品処理装置はその旨の報知を行う構成であることを特徴とする、遊技場における顧客管理システム。
【請求項5】
遊技場の会員に予め配布され、所定の情報を書き込み可能な遊技者用記録媒体と、この遊技者用記録媒体を挿入可能であって各遊技機島ごとに設置され、投入された遊技媒体の計数を行う島端計数機と、この島端計数機と通信可能な管理装置と、から成り、
前記遊技者用記録媒体は、当該会員を特定するための識別情報を記録する記録部を備え、
前記島端計数機は、前記管理装置との送受信をする通信部と、投入された遊技媒体の計数を行う計数部と、遊技者用記録媒体に記録された情報を読出し可能であり、かつ前記遊技者用記録媒体に書込み可能な書込み読出し部と、管理装置からエラー信号を受信した場合の報知制御を行う報知制御部と、遊技者用記録媒体を挿入・排出する挿排部と、遊技者用記録媒体の排出を制限する排出制限制御部と、遊技者用記録媒体の排出制御部とを備え、
前記管理装置は、前記島端計数機との送受信をする通信部と、各会員の識別情報及び当該会員の貯玉量を記録した情報記憶部と、前記会員の貯玉量及び持玉量を合算する貯玉量演算部と、合算値と予め定められた貯玉制限値との比較部とを備え、
遊技終了時に会員が獲得した遊技媒体が前記島端計数機に投入されると、前記島端計数機は前記計数部で遊技媒体の量を計数し、前記書込み読出し部で読み出した遊技者用記録媒体の識別情報と前記計数結果の計数情報とを前記管理装置に送信し、これらの情報を受信した前記管理装置は、識別情報を基に当該会員の貯玉情報を検索し、検索した貯玉情報と受信した持玉情報とを合算し、当該合算値が貯玉制限値を超えているか否かを比較判定し、貯玉制限値を超えていると判断した場合は、前記島端計数機に対して、制限超過を示す信号を送信し、この制限超過を示す信号を受信した島端計数機はその旨の報知を行う構成であることを特徴とする、遊技場における顧客管理システム。
【請求項6】
前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数又はスロットマシン用のメダルの枚数で表されることを特徴とする、請求項1、2、3、4,又は5のいずれかに記載の遊技場における顧客管理システム。
【請求項7】
前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数及びスロットマシン用のメダル枚数の合計で表されることを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の遊技場における顧客管理システム。
【請求項8】
前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数にパチンコ玉一個の値段を乗じた金額、又はスロットマシン用のメダル数にメダル1枚の値段を乗じた金額で表されることを特徴とする、請求項1、2、3,4又は5のいずれかに記載の遊技場における顧客管理システム。
【請求項9】
前記持玉量と貯玉量の合算値及び貯玉制限値が、パチンコのパチンコ玉数にパチンコ玉一個の値段を乗じた金額、及びスロットマシン用のメダル枚数にメダル1枚の値段を乗じた金額で表されることを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の遊技場における顧客管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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