説明

遊技場用システム

【課題】コスト等の問題を極力抑えつつ、不正者が遊技場に出入した場合に遊技場の管理者に注意を促すことを可能とする。
【解決手段】管理装置5は、管理対象となる遊技場内で不正を検知した場合に、その不正を検知した不正検知時に対応した時刻に入庫又は出庫した車両を不正車両として登録する。遊技場における実際の不正状況に見合った不正車両を効果的に登録することができ、遊技機1毎にカメラを設置する必要を無くすことでコスト等の問題を極力抑えつつも、有効的な不正者に関する車両画像を登録しておくことで不正者が遊技場に出入した場合に遊技場の管理者に注意を促すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機又は計数機等の遊技設備に対して不正を行う不正者が遊技場に出入した場合に、遊技場の管理者に注意を促すことが可能に構成されてなる遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では、遊技機又は計数機等の遊技設備に対して不正を行う不正者の遊技場に対する出入が懸念されている。例えば特許文献1では遊技機毎に対応した端末装置にカメラを設置し、そのカメラにより取得した遊技者の画像と予め登録しておいた不正者の画像とを照合し、カメラが撮像している遊技者が不正者であると判定した場合に報知することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では以下に示すような問題がある。1つ目の問題は遊技機毎にカメラを設置する構成であるので、カメラを設置するコストがかかり、又、遊技する全ての遊技者を対象として撮像すると、遊技者に不快感を与える虞がある。2つ目の問題は予め不正者の画像を登録しておく必要があるので、どのような不正者を登録するか、即ち全国的に不正者とされる汎用性の高い不正者の画像を登録するだけでは、その不正者が実際の遊技場における不正者と一致する可能性が極めて低く、他に有効な不正者の画像を得ることも難しい。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機毎にカメラを設置する必要を無くすことでコスト等の問題を極力抑えつつも、有効的な不正者に関する画像を登録しておくことで不正者が遊技場に出入した場合に遊技場の管理者に注意を促すことを可能とする遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技場の駐車場を出入する車両に付された当該車両を識別可能な車両番号を特定可能な車両画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された車両画像により車両番号を特定する車両番号特定手段と、前記車両番号特定手段により車両番号が特定された車両が駐車場に入場したのか駐車場から退場したのかを判定する入退場判定手段と、遊技場内で発生した不正を検知する検知手段と、前記検知手段による不正検知に関わる監視期間を特定可能な設定情報を設定する設定手段と、前記検知手段による不正検知時を基準時として当該基準時から前記設定手段により設定された監視期間分遡った時期を始期とした前記監視期間である遡り監視期間及び前記基準時から前記設定手段により設定された監視期間分経過した時期を終期とした前記監視期間である経過監視期間のうち少なくとも一方の監視期間を特定する監視期間特定手段と、前記監視期間特定手段による前記遡り監視期間の特定に基づいて当該遡り監視期間内に前記入場判定された車両を異常車両として判定する遡り判定処理及び前記監視期間特定手段による前記経過監視期間の特定に基づいて当該経過監視期間内に前記退場判定された車両を異常車両として判定する経過判定処理のうち少なくとも一方の判定処理を行う異常車両判定手段と、前記異常車両判定手段により異常車両として判定された車両の車両番号を不正車両の車両番号として管理する不正車両管理手段と、前記不正車両管理手段により不正車両の車両番号として管理される車両番号を前記車両番号特定手段が特定したことを示す要注意車両情報を出力する出力手段と、を備えたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記設定手段は、前記監視期間として前記遡り監視期間を特定可能な設定情報を設定する場合には、前記始期及び当該始期よりも所定期間経過した時期であって前記基準時よりも所定期間遡った終期を特定可能に設定する一方、前記監視期間として前記経過監視期間を特定可能な設定情報を設定する場合には、前記終期及び当該終期よりも所定期間遡った時期であって前記基準時よりも所定期間経過した始期を特定可能に設定し、前記監視期間特定手段は、前記監視期間を特定する場合には、前記設定手段により設定される設定情報により特定される始期及び終期に基づいて前記監視期間を特定するところに特徴を有する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記設定手段は、前記不正車両管理手段により不正車両として管理されるか否かの基準となる指数の閾値、前記検知手段による不正検知の対象となる複数の不正種類及び当該不正種類毎に対応した前記指数の加算値を設定し、前記検知手段は、前記不正検知を行う場合に、当該不正が前記設定手段により設定される不正種類のうち何れかの不正種類に属するのかを特定可能に前記不正検知を行い、前記不正車両管理手段は、車両番号毎に前記指数を管理すると共に、前記異常車両判定手段により異常車両が判定された場合に、前記設定手段により設定される当該判定処理の起因となった不正の不正種類に対応する指数の加算値を異常車両と判定された車両の車両番号の前記指数に加算し、当該加算後の指数と前記閾値との比較結果に応じて当該車両番号を不正車両の車両番号として管理するところに特徴を有する。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記設定手段は、不正種類毎に前記遡り判定処理を行うか否かを特定可能に前記設定情報を設定し、前記異常車両判定手段は、前記検知手段により不正検知された場合に、当該検知された不正種類について前記遡り判定処理を行う旨が設定されていれば前記遡り判定処理を行う一方、前記遡り判定処理を行う旨が設定されていなければ前記遡り判定処理を行わずに前記経過判定処理を行うところに特徴を有する。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記異常車両判定手段は、所定の不正種類について前記遡り判定処理及び前記経過判定処理の双方の判定処理を行い、前記不正車両管理手段は、同一の不正検知に応じた前記双方の判定処理により同一の車両が異常車両として判定された場合に、当該双方の判定処理単独で異常車両と判定された場合に加算される指数の合算値よりも多くの指数を当該異常車両として判定された車両の車両番号の指数に加算する又は当該指数を参照せずに不正車両とするところに特徴を有する。
【0011】
請求項6に記載した発明は、前記入退場判定手段による判定結果により車両番号毎に入場時刻及び退場時刻を管理する入退場時刻管理手段を備え、前記監視期間特定手段は、前記検知手段による不正検知時刻を特定し、その特定した不正検知時刻と前記設定手段により設定される設定情報とに基づいて前記監視期間の始期となる時刻である始期時刻及び終期となる時刻である終期時刻を特定することで前記監視期間を特定し、前記異常車両判定手段は、前記遡り判定処理を行う場合には前記遡り監視期間と前記入退場時刻管理手段が管理する入場時刻とを照合する一方、前記経過判定処理を行う場合には前記経過監視期間と前記入退場時刻管理手段が管理する退場時刻とを照合することで前記判定処理を行うところに特徴を有する。
【0012】
請求項7に記載した発明は、前記監視期間特定手段は、前記経過監視期間を特定する場合に、前記検知手段による不正検知時から前記始期まで作動する遅延タイマの作動停止時又は前記基準時から前記終期まで作動し得る監視タイマを前記遅延タイマの作動停止又は前記検知手段による不正検知に応じて作動させ、当該監視タイマの作動中を前記経過監視期間として特定するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載した発明によれば、管理対象となる遊技場内で不正を検知した場合に、その不正を検知した不正検知時に対応した時刻に入庫又は出庫した車両を不正車両として登録するように構成したので、遊技場における実際の不正状況に見合った不正車両を効果的に登録することができ、遊技機毎にカメラを設置する必要を無くすことでコスト等の問題を極力抑えつつも、有効的な不正者に関する車両画像を登録しておくことで不正者が遊技場に出入した場合に遊技場の管理者に注意を促すことができる。
【0014】
請求項2に記載した発明によれば、不正者が遊技場内で不正を行った後に車両を出庫させるまでに最低限必要となる時間又は不正者が車両を入庫させてから不正を行うまでに最低限必要となる時間を除外することができ、不正車両の検知精度を高めることができる。
【0015】
請求項3に記載した発明によれば、不正者が遊技場内で行う不正の種類に見合った指数を加算することにより、遊技場の被害に応じて不正車両を特定することができると共に、偶然による不正車両の登録を防止することができる。
【0016】
請求項4に記載した発明によれば、例えば電波不正や計数値異常のような不正者が遊技場に来店後に直ぐに行うことが可能な不正種類については遡り判定を行い、その一方で、連続大当たりやベース異常のような不正者が遊技場に来店後に徐々に時間をかけて行う不正種類については遡り判定を行わないようにする等、実際の不正態様に見合った検知を可能とすることができ、不正の検知精度を高めることができる。
【0017】
請求項5に記載した発明によれば、不正を行うためだけに来店した不正者を特定することができ、偶然による不正登録を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
【図2】車両画像を示す図
【図3】車両番号リストを示す図
【図4】車両番号記憶領域を示す図
【図5】設定情報を示す図
【図6】不正リストを示す図
【図7】要注意車両情報を示す図
【図8】要注意車両情報の表示態様を示す図
【図9】管理装置が行う不正検知対応処理を示すフローチャート
【図10】管理装置が行う車両番号特定処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、全体構成を示す概略図である。遊技場にはパチンコ遊技機(以下、遊技機と称する)1に対応して貸出装置2が設置されており、2台の遊技機1及び2台の貸出装置2は中継装置3に接続されている。中継装置3はLAN4を介して例えば管理室に設置されている管理装置5に接続されている。管理装置5は、遊技機1側(遊技機1及び貸出装置2)から出力された遊技信号を中継装置3を介して受信する。尚、図1では省略しているが、数100台の遊技機1が管理装置5の管理対象となる。
【0020】
遊技機1は、所謂デジパチとしての周知の構成を有し、払出された遊技玉を受ける上部玉受皿6、上部玉受皿6から溢れた玉又は図示しないレバー操作により上部玉受皿6から導かれた玉を受ける下部玉受皿7、上部玉受皿6の玉を盤面に発射するためのハンドル8が設けられている。又、遊技機1の盤面には、普図(普通図柄)入賞口9、第1始動口10、第2始動口11、第1始動口10又は第2始動口11への入賞に応じて表示図柄が変動する液晶表示部12、液晶表示部12に表示された図柄が大当たり図柄の場合に発生する大当たり時に開放する大入賞口13が設けられている。
【0021】
貸出装置2は、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口14、遊技情報や残高や獲得玉等の各種情報を表示する表示機能及び遊技者からの入力を受付ける入力受付機能を有するタッチパネル式の液晶表示部15、遊技者が会員カードを挿入するためのカード挿入口16、遊技者がカード挿入口16に挿入されている会員カードを排出させるために操作する排出釦17が設けられている。
【0022】
又、遊技機1の上部玉受皿6よりやや上方の位置に玉払出口18が設けられていると共に、玉払出口18を覆うように払出ノズル19が設けられており、玉払出口18から払出された遊技玉は払出ノズル19を経由して上部玉受皿6に供給される。尚、上記したカード挿入口16の奥には予め所定枚数(例えば5枚)のカードを収納可能な収納部(ストッカ)が設けられている。
【0023】
遊技機1側からは次に示す遊技信号が出力される。
アウト信号:使用玉を回収するアウトBOXから出力される信号である。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、アウト信号数×10を使用媒体数(アウト)として特定する。尚、遊技機1から出力しても良い。
セーフ信号:遊技機1から出力される信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフ信号数×10を払出媒体数(セーフ)として特定する。尚、補給装置からの補給信号をセーフ信号としても良い。
始動信号:遊技機1から出力される信号である。第1始動口10又は第2始動口11への入賞により変動(動作)する液晶表示部11(役物)における図柄変動(役物作動、スタート処理)1回につき1パルスが出力されるので、始動信号数×1を図柄変動数(スタート)として特定する。尚、第1始動口10又は第2始動口11への入賞に応じて出力される信号を大当たり抽選と見做して始動信号としても良い。
【0024】
大当たり信号:遊技機1から出力される信号である。大当たり中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
特別状態信号:遊技機1から出力される信号である。大当たり確率が向上する確変中等の大当たりを通常状態よりも発生させ易い状態である特別状態中にレベル出力される状態信号(確変信号)であるので、特別状態信号の受信中を特別状態中として特定する。尚、第1始動口10又は第2始動口11への入賞率が向上する時短中にレベル出力される状態信号(時短信号)であっても良い。
売上信号:貸出装置2から出力される信号である。遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルスが出力されるので、売上信号×25を売上玉として特定し、売上玉×貸出単価を売上額として特定する。
【0025】
管理装置5は、CPUからなる制御部(本発明でいう車両番号特定手段、入退場判定手段、検知手段、設定手段、監視期間特定手段、異常車両判定手段、不正車両管理手段、入退場時刻管理手段)、HDD、RAM及びROM等からなる記憶部(本発明でいう記憶手段)、I/Fからなる送受信部、モニタ及びプリンタ等からなる出力部(本発明でいう出力手段)、キーボード及びマウス等からなる操作部を備え、遊技機1側から出力された遊技信号を受信することに基づいて遊技情報を当該遊技機1に対して個別に付与されている遊技機ID(台番)毎に集計して特定する機能を有して構成されている。
【0026】
遊技場には遊技者が車両を利用して遊技場に来店する際に車両を駐車するための駐車場が設けられている。車両を利用する遊技者は、来店する際には車両を駐車場に駐車した後に遊技場に入り、退店する際には遊技場から出た後に駐車場に駐車してある車両に乗込んで駐車場から出て行く。駐車場における車両の出入口にはカメラ20(本発明でいう撮像手段)が設置されており、カメラ20はLAN4を介して管理装置5に接続されている。
【0027】
カメラ20は、遊技場の駐車場に対して出入する車両を例えば駐車券を発行又は受付する等してゲートを開放することで検知した場合は、図2に示すように、車体に取付けられているナンバープレートを撮像することで駐車場に対して出入する車両の車両番号(登録番号)を特定可能な車両画像を取得し、その取得した車両画像を管理装置5に送信する。
【0028】
管理装置5は、カメラ20から送信された車両画像を受信すると、その受信した車両画像を所定の画像解析プログラムに基づいて画像解析することで車両番号を特定する。尚、カメラ20は、駐車場に対して出入する車両の車両番号を特定可能な車両画像を取得可能であれば、どのような設置形態であっても良い。即ち、本実施形態の図1に示すように、撮像方向が駐車場の内部から外部に向かう方向に固定されているカメラ20が1台だけ設置されている場合であれば、車両が駐車場に入場する場合には、図2(a)に示すように、車体前側に取付けられているナンバープレートを撮像することで車両番号を特定可能な車両画像を取得し、車両が駐車場から退場する場合には、図2(b)に示すように、車体後側に取付けられているナンバープレートを撮像することで車両番号を特定可能な車両画像を取得する。
【0029】
又、管理装置5は、図3に示す車両番号リストを記憶保持しており、上記したように車両画像を画像解析して車両番号を特定することで車両の入庫又は出庫を判定して更新する。即ち、管理装置5は、車両番号を特定すると、その特定した車両番号に対応するレコードが図3に示す車両番号リストに無い場合又はレコードが有っても出庫時刻が記録されている場合であれば、車両の入庫を判定し、一方、それ以外の場合(特定した車両番号に対応するレコードが図3に示す車両番号リストに有り且つ出庫時刻が記録されていない場合)であれば、車両の出庫を判定する。車両番号リストは、「種別」、「滞留時間」、「前回来店日」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
【0030】
「種別」:車両番号により特定する普通又は業務の種別である。
「滞留時間」:入庫時刻から出庫時刻(出庫している場合)又は現在の時刻(出庫していない場合)までの経過時間である。
「前回来店日」:後述する図4に示す車両番号記憶領域における前回来店日である。
管理装置5は、車両の入庫を判定した場合であれば、車両番号リストにレコードを作成し、入庫時刻、車両番号、種別、前回来店日を記録し、一方、車両の出庫を判定した場合であれば、出庫時刻及び滞留時間を記録する。
【0031】
管理装置5は、図4に示す車両番号記憶領域を有し、車両番号毎に車両の属性情報を管理し、車両の出庫を判定した場合には、その車両番号の平均滞留時間や来店数等を更新する。又、管理装置5は、対応するレコードがない車両の入庫を判定した場合には、新規レコードを作成する。車両番号記憶領域は、「平均滞留時間」、「来店数」、「前回来店日」、「来店状況」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
【0032】
「平均滞留時間」:滞留時間の積算値(延べ滞留時間)を来店回数で除して得る来店1回あたりの平均滞留時間である。
「来店数」:車両を検知した日数である。
「前回来店日」:前回(最近)の車両を検知した日付である。
「来店状況」:車両の入庫を判定するまでは「非来店中」、車両の入庫を判定した後は「滞留中」、車両の出庫を判定した後は「退店」となる。
【0033】
又、管理装置5は、図5に示す設定情報を記憶保持している。設定情報は、「検知時間」、「遅延タイマ」、「監視タイマ」、「許容上限」、「不正項目」、「経過不正指数」、「タイマ作動」、「遡り判定」、「遡り不正指数」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
【0034】
「検知時間」:不正を検知した時刻である不正検知時刻から遡って駐車場に入場した車両を不正と対応付ける遡り判定処理の時間範囲である。不正者が車両で駐車場に入場してから遊技場内で不正を行うまでの時間を目安として始期(60分)を設定し、不正者が不正を行うまでに最低限必要な時間を目安として終期(10分)を設定する。尚、後述する「遡り判定」が「有」の不正項目だけを対象として有効となる。
「遅延タイマ」:不正検知時から監視タイマを作動させるまでのタイマである。不正者が遊技場内で不正を行ってから車両に乗込んで出庫するまでの時間、即ち、その最短時間を目安にして設定する。
「監視タイマ」:不正終了後に出庫した車両を不正と対応付ける経過判定処理を行うための監視時間に対応するタイマである。不正終了後から不正者が出庫するまでの時間、即ち、その最長時間を目安にして設定する。
【0035】
「許容上限」:後述する不正指数により不正車両ではないとする許容上限である。不正指数が許容上限以上となった場合に不正リストに登録する。
「不正項目」:不正検知として特定する不正項目であり、ここでは、「電波不正」、「計数値異常」、「連続大当たり」、「ベース異常」を例示している。これらの内容は後述する。
「経過不正指数」:不正項目に対応する経過判定処理により不正と対応付けられた場合に加算する不正指数である。監視タイマ作動中に対応する不正に対応付けされた車両番号に対応する不正指数に加算する値である。
「タイマ作動」:遅延タイマを作動させる起点であり、不正者が不正後に逃走する起点である。「検知時」は不正検知時であり、「遊技終了時」は不正検知した遊技機1での遊技終了の判定時であり、何れかを設定する。
【0036】
「遡り判定」:遡り判定処理を行うか否かの情報である。「電波不正」や「計数値異常」等の不正者が遊技場に入場してから直ぐに行うことが可能な不正項目は「有」を設定し、不正者が遊技場に入場してから直ぐに行うことが不可能な(徐々に行う)不正項目は「無」を設定する。
「遡り不正指数」:「遡り判定」が「有」の不正に対応し、不正検知時刻から遡って不正車両と判定した場合に加算する不正指数の値である。
【0037】
上記した「不正項目」における「電波不正」、「計数値異常」、「連続大当たり」、「ベース異常」の各項目の意味は次の通りである。
「電波不正」:遊技機1に対応付けて設けられる電波検知機にて電波検知した場合、即ち遊技機1の制御基板を不正作動させるために不正電波を発したことを検知した場合に、
不正であると検知する。
「計数値異常」:計数機にて所定期間(例えば1秒間)以内に所定値(例えば1000玉)以上の玉を計数した場合、即ち通常では有り得ない計数速度で玉が計数され、不正に計数処理を行ったと判定した場合に、不正であると検知する。
【0038】
「連続大当たり」:確変等の特別遊技状態ではない通常状態で、所定数(例えば30)のスタートにて大当たりが所定数(例えば5回)連続して発生した場合、即ち不正基板等の取付等により遊技機1を異常作動させ、有り得ない確率で連続して大当たりを発生させる不正を判定した場合に、不正であると検知する。
「ベース異常」:例えば所定数(例えば1000)毎のアウト発生毎に検知されたセーフが所定数(例えば800)以上の場合、即ち遊技盤面の釘を曲げたり磁石等により玉を誘導したりして不正に玉を入賞させて出玉を得た場合に、不正であると検知する。
【0039】
次に、上記した構成の作用について、図6乃至図10を参照して説明する。図9及び図10は管理装置5が本発明に関連して行う不正検知対応処理及び車両番号特定処理を示している。管理装置5は図示しないメイン処理を実行中にあるときに不正検知対応処理及び車両番号特定処理に周期的に移行する。以下、これらの処理について順次説明する。
【0040】
(1)不正検知対応処理
管理装置5は、不正検知対応処理を開始すると、上記した「電波不正」、「計数値異常」、「連続大当たり」、「ベース異常」のうち何れかを検知したか否かを判定することで不正検知が有るか否かを判定する(A1)。ここで、管理装置5は、不正検知が無いと判定すると(A1:NO)、不正検知対応処理を終了してメイン処理に戻る。
【0041】
一方、管理装置5は、「電波不正」、「計数値異常」、「連続大当たり」、「ベース異常」のうち何れかを検知したと判定し、不正検知が有ると判定すると(A1:YES)、その不正検知した不正項目が遡り判定処理を行う不正項目であるか否かを判定する(A2)。即ち、管理装置5は、図5で説明したように、不正検知した不正項目が「電波不正」又は「計数値異常」であれば、遡り判定処理を行う不正項目であると判定し(A2:YES)、一方、不正検知した不正項目が「連続大当たり」又は「ベース異常」であれば、遡り判定処理を行わない不正項目であると判定する(A2:NO)。
【0042】
管理装置5は、遡り判定処理を行う不正項目であると判定した場合には、遡り判定処理として現在の時刻から検知時間分遡った時刻を時刻範囲として特定し、その時刻範囲に入庫した車両番号が有るか否かを判定する。管理装置5は、例えば不正を検知した不正検知時刻が「21:00」であれば、図5で説明した設定情報の「検知時間」の始期を60分に設定すると共に終期を10分に設定しているので、時刻範囲として「20:00〜20:50」を特定し、図3で説明した車両番号リストを検索し、その特定した時刻範囲である「20:00〜20:50」に入庫した車両番号が有るか否かを判定する。尚、その時刻範囲に入庫していても既に出庫している車両番号については判定対象から除外する。
【0043】
管理装置5は、特定した時刻範囲である「20:00〜20:50」に入庫した車両番号が有ると判定すると(A3:YES)、図4で説明した車両番号記憶領域における該当する車両番号の不正指数を今回の不正項目に対応する図5で説明した設定情報における遡り不正指数分だけ加算し、車両番号と不正とを対応付ける(A4)。次いで、管理装置5は、車両番号と不正とを対応付けた後の不正指数と図5で説明した設定情報における許容上限とを比較判定し(A5)、不正指数が許容上限に達している(不正指数が許容上限以上である)と判定すると(A5:YES)、その車両番号を不正リストに追加する(A6)。
【0044】
図6は不正リストを示している。尚、管理装置5は、図4で説明した車両番号記憶領域を表示する際には、不正リスト入りした車両の車両番号を特定可能となるように、不正リスト入りした車両の車両番号に対応する来店状況の欄における「滞留中」及び不正指数の欄における数値を識別表示し、図6で説明した不正リストを表示する際には、不正リストに登録されている車両のうち滞在中の車両の車両番号を特定可能となるように、来店状況の欄における「滞留中」を識別表示する。
【0045】
次いで、管理装置5は、遡り判定処理を実行した後では図5で説明した設定情報における遅延タイマを作動開始させ(A7)、遅延タイマがタイムアップ(満了)したか否かを
判定する(A8)。そして、管理装置5は、遅延タイマがタイムアップしたと判定すると
(A8:YES)、図5で説明した設定情報における監視タイマを作動開始させ(A9)、監視タイマがタイムアップしたか否かを判定し(A10)、監視タイマがタイムアップしたと判定すると(A10:YES)、不正検知対応処理を終了してメイン処理に戻る。
【0046】
(2)車両番号特定処理
管理装置5は、車両番号特定処理を開始すると、カメラ20から車両画像を受信したか否かを判定する(B1)。ここで、管理装置5は、カメラ20から車両画像を受信していないと判定すると(B1:NO)、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0047】
一方、管理装置5は、カメラ20から車両画像を受信したと判定すると(B1:YES)、その受信した車両画像を所定の画像解析プログラムに基づいて画像解析することで車両番号を特定し(B2)、図3で説明した車両番号リストに基づいて入庫であるか出庫であるかを判定する(B3)。
【0048】
管理装置5は、特定した車両番号のレコードが車両番号リストに無い又はレコードが有っても出庫時刻が記録されていると判定し、車両の入庫を判定すると、新規レコードを車両番号リストに作成し(B4)、その特定した車両番号が図6で説明した不正リストに登録されている車両番号であるか否かを判定する(B5)。そして、管理装置5は、特定した車両番号が不正リストに登録されている車両番号であると判定すると(B5:YES)、要注意車両情報を図7(a)に示すように更新し(B6)、更新した要注意車両情報を図8(a)に示すように例えばポップアップ形式で表示する(B7)。
【0049】
即ち、管理装置5は、車両の入庫を判定した場合であれば、要注意車両情報における入庫計の数値を「1」だけ加算すると共に滞留中の数値を「1」だけ加算し、要注意車両情報の見出しを「要注意車両来店」として入庫計の数値及び滞留中の数値を表示する。本実施形態では、不正リストに登録されている車両番号の車両が入庫したことにより、不正リストに登録されている延べ4台の車両が入庫し、そのうちの3台が滞留していることを表す要注意車両情報を示している。
【0050】
一方、管理装置5は、特定した車両番号のレコードが車両番号リストに有り且つ出庫時刻が記録されていないと判定し、車両の出庫を判定すると、車両番号リストを更新し(B8)、経過判定処理として監視タイマの作動中であるか否かを判定する(B9)。そして、管理装置5は、監視タイマの作動中であると判定すると(B9:YES)、図4で説明した車両番号記憶領域における該当する車両番号の不正指数を監視タイマの作動要因となった不正に対応する図5で説明した設定情報における経過不正指数分だけ加算し、車両番号と不正とを対応付ける(B10)。次いで、管理装置5は、車両番号と不正とを対応付けた後の不正指数と図5で説明した設定情報における許容上限とを比較判定し(B11)、不正指数が許容上限に達している(不正指数が許容上限以上である)と判定すると(A11:YES)、その車両番号を不正リストに追加する(B12)。
【0051】
そして、管理装置5は、その特定した車両番号が図6で説明した不正リストに登録されている車両番号であるか否かを判定し(B5)、特定した車両番号が不正リストに登録されている車両番号であると判定すると(B5:YES)、この場合は、要注意車両情報を図7(b)に示すように更新し(B6)、更新した要注意車両情報を図8(b)に示すように例えばポップアップ形式で表示し(B7)、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0052】
即ち、管理装置5は、車両の出庫を判定した場合であれば、要注意車両情報における滞留中の数値を「1」だけ減算し、要注意車両情報の見出しを「要注意車両退店」として入庫計の数値及び滞留中の数値を表示する。本実施形態では、不正リストに登録されている車両番号の車両が出庫したことにより、不正リストに登録されている延べ3台の車両が入庫し、そのうちの1台が滞留していることを表す要注意車両情報を示している。
【0053】
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
管理対象となる遊技場内で不正を検知した場合に、その不正を検知した不正検知時に対応した時刻に入庫又は出庫した車両を不正車両として登録するように構成したので、遊技場における実際の不正状況に見合った不正車両を効果的に登録することができ、遊技機1毎にカメラを設置する必要を無くすことでコスト等の問題を極力抑えつつも、有効的な不正者に関する車両画像を登録しておくことで不正者が遊技場に出入した場合に遊技場の管理者に注意を促すことができる。
【0054】
又、不正者が遊技場内で不正を行った後に車両を出庫させるまでに最低限必要となる時間又は不正者が車両を入庫させてから不正を行うまでに最低限必要となる時間を除外することができ、不正車両の検知精度を高めることができる。又、不正者が遊技場内で行う不正の種類に見合った指数を加算することにより、遊技場の被害に応じて不正車両を特定することができると共に、偶然による不正車両の登録を防止することができる。
【0055】
又、例えば電波不正や計数値異常のような不正者が遊技場に来店後に直ぐに行うことが可能な不正種類については遡り判定を行い、その一方で、連続大当たりやベース異常のような不正者が遊技場に来店後に徐々に時間をかけて行う不正種類については遡り判定を行わないようにする等、実際の不正態様に見合った検知を可能とすることができ、不正の検知精度を高めることができる。更に、不正を行うためだけに来店した不正者を特定することができ、更に偶然による不正登録を防止することができる。
【0056】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
遊技場の駐車場における車両の出入口は入口専用と出口専用とに分離されている構成であっても良く、それら別々にカメラが設置されていても良い。
不正検知対応処理は、何れかのタイマの作動中に新たな不正検知があった場合には複数の処理を並列して行えば良い。この場合、複数の不正項目について監視タイマが作動している場合に出庫を判定した場合又は同一の車両番号に複数の時刻範囲が重なった場合は、不正指数を各々加算しても良いし、より大きい不正指数だけを加算する等、所定の一方だけの不正指数を加算しても良い。
【0057】
不正検知は本実施形態で説明した周知の遊技信号に基づいた不正検知方法により行えば良い。又、計数値異常等は計数機にて不正検知を行うので、その不正検知に応じた不正信号を受信することで管理装置が不正検知を行うようにすれば良い。
不正項目となる不正はどのような不正項目であっても良いし、その不正であるか否かの判定方法はどのような判定方法であっても良い。勿論、複数の不正項目を設定せずに単数の不正項目を設定するだけでも良い。
【0058】
不正指数を採用して不正項目毎に対応値を加算することに限らず、単に不正検知に応じた出庫回数又は入庫回数が許容値を超えた場合に不正リストに登録するようにしても良い。又、不正検知の前後で異なる不正指数を対応付けることに限らず、不正検知の前後で同一の不正指数を対応付けても良い(不正指数を共通化しても良い)。
要注意車両情報を音声や印字等により出力しても良い。勿論、図3で説明した車両番号リスト、図4で説明した車両番号記憶領域、図5で説明した設定情報、図6で説明した不正リストを印字等により出力しても良い。又、要注意車両情報を出庫及び入庫のうち何れか一方の場合に出力しても良い。
【0059】
来店数に応じて不正指数は多くなるので、不正指数の許容上限を固定の設定値とせずに設定値を1回の来店に係る許容値(例えば10)とし、その許容値に来店数を乗じた値と不正指数を照合したり、不正指数を来店数にて除した値を実施形態と同様の設定値と照合したりする等しても良い。
同一の不正検知にて遡り判定処理及び経過判定処理の双方にて不正と対応付けされた場合に、不正指数に拠らずに不正リストに登録したり加算する不正指数をより多くしたりしても良い。
不正検知毎の不正履歴を管理し、入庫又は出庫を判定したことに対応する入庫時刻や出庫時刻や不正指数を対応付けて記憶したり検知した車両の属性情報を管理したりして出力しても良い。
【0060】
監視タイマを作動する構成に限らず、遡り判定と同様にして例えば閉店時等の一括不正検知条件の成立時に、一括して検知した不正時刻に応じてその前後の各々にて時刻範囲を特定し、入庫又は出庫を判定したことに応じて不正を対応付けても良い。同様に、遡り判定について入庫する毎に車両番号に対応付けて監視タイマを作動させ、その監視タイマの作動中に不正を検知した場合に、その不正と車両番号とを対応付けても良い。この場合、図5で説明した設定情報における終期に対応させるべく経過検知同様に遅延タイマを作動させても良い。尚、このような監視タイマや遅延タイマによる検知を行うことで時刻管理を不要とすることができる。
遅延タイマを作動させること無く監視タイマを作動させても良い。即ち、経過監視時間の始期を不正検知時としても良い。これと同様にして、遡り監視期間の終期を不正検知時としても良い。
対象となる遊技機は他にスロットマシン等であっても良く、遊技媒体はメダル等であっても良い。
管理装置が行う本発明に関連する処理の一部を中継装置やカメラ又は他の管理装置等が行う構成としても良い。
【符号の説明】
【0061】
図面中、1は遊技機、5は管理装置(車両番号特定手段、入退場判定手段、検知手段、設定手段、監視期間特定手段、異常車両判定手段、不正車両管理手段、入退場時刻管理手段、出力手段)、20はカメラ(撮像手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場の駐車場を出入する車両に付された当該車両を識別可能な車両番号を特定可能な車両画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された車両画像により車両番号を特定する車両番号特定手段と、
前記車両番号特定手段により車両番号が特定された車両が駐車場に入場したのか駐車場から退場したのかを判定する入退場判定手段と、
遊技場内で発生した不正を検知する検知手段と、
前記検知手段による不正検知に関わる監視期間を特定可能な設定情報を設定する設定手段と、
前記検知手段による不正検知時を基準時として当該基準時から前記設定手段により設定された監視期間分遡った時期を始期とした前記監視期間である遡り監視期間及び前記基準時から前記設定手段により設定された監視期間分経過した時期を終期とした前記監視期間である経過監視期間のうち少なくとも一方の監視期間を特定する監視期間特定手段と、
前記監視期間特定手段による前記遡り監視期間の特定に基づいて当該遡り監視期間内に前記入場判定された車両を異常車両として判定する遡り判定処理及び前記監視期間特定手段による前記経過監視期間の特定に基づいて当該経過監視期間内に前記退場判定された車両を異常車両として判定する経過判定処理のうち少なくとも一方の判定処理を行う異常車両判定手段と、
前記異常車両判定手段により異常車両として判定された車両の車両番号を不正車両の車両番号として管理する不正車両管理手段と、
前記不正車両管理手段により不正車両の車両番号として管理される車両番号を前記車両番号特定手段が特定したことを示す要注意車両情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記設定手段は、前記監視期間として前記遡り監視期間を特定可能な設定情報を設定する場合には、前記始期及び当該始期よりも所定期間経過した時期であって前記基準時よりも所定期間遡った終期を特定可能に設定する一方、前記監視期間として前記経過監視期間を特定可能な設定情報を設定する場合には、前記終期及び当該終期よりも所定期間遡った時期であって前記基準時よりも所定期間経過した始期を特定可能に設定し、
前記監視期間特定手段は、前記監視期間を特定する場合には、前記設定手段により設定される設定情報により特定される始期及び終期に基づいて前記監視期間を特定することを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記設定手段は、前記不正車両管理手段により不正車両として管理されるか否かの基準となる指数の閾値、前記検知手段による不正検知の対象となる複数の不正種類及び当該不正種類毎に対応した前記指数の加算値を設定し、
前記検知手段は、前記不正検知を行う場合に、当該不正が前記設定手段により設定される不正種類のうち何れかの不正種類に属するのかを特定可能に前記不正検知を行い、
前記不正車両管理手段は、車両番号毎に前記指数を管理すると共に、前記異常車両判定手段により異常車両が判定された場合に、前記設定手段により設定される当該判定処理の起因となった不正の不正種類に対応する指数の加算値を異常車両と判定された車両の車両番号の前記指数に加算し、当該加算後の指数と前記閾値との比較結果に応じて当該車両番号を不正車両の車両番号として管理することを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記設定手段は、不正種類毎に前記遡り判定処理を行うか否かを特定可能に前記設定情報を設定し、
前記異常車両判定手段は、前記検知手段により不正検知された場合に、当該検知された不正種類について前記遡り判定処理を行う旨が設定されていれば前記遡り判定処理を行う一方、前記遡り判定処理を行う旨が設定されていなければ前記遡り判定処理を行わずに前記経過判定処理を行うことを特徴とする請求項3に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
前記異常車両判定手段は、所定の不正種類について前記遡り判定処理及び前記経過判定処理の双方の判定処理を行い、
前記不正車両管理手段は、同一の不正検知に応じた前記双方の判定処理により同一の車両が異常車両として判定された場合に、当該双方の判定処理単独で異常車両と判定された場合に加算される指数の合算値よりも多くの指数を当該異常車両として判定された車両の車両番号の指数に加算する又は当該指数を参照せずに不正車両とすることを特徴とする請求項3又は4に記載した遊技場用システム。
【請求項6】
前記入退場判定手段による判定結果により車両番号毎に入場時刻及び退場時刻を管理する入退場時刻管理手段を備え、
前記監視期間特定手段は、前記検知手段による不正検知時刻を特定し、その特定した不正検知時刻と前記設定手段により設定される設定情報とに基づいて前記監視期間の始期となる時刻である始期時刻及び終期となる時刻である終期時刻を特定することで前記監視期間を特定し、
前記異常車両判定手段は、前記遡り判定処理を行う場合には前記遡り監視期間と前記入退場時刻管理手段が管理する入場時刻とを照合する一方、前記経過判定処理を行う場合には前記経過監視期間と前記入退場時刻管理手段が管理する退場時刻とを照合することで前記判定処理を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載した遊技場用システム。
【請求項7】
前記監視期間特定手段は、前記経過監視期間を特定する場合に、前記検知手段による不正検知時から前記始期まで作動する遅延タイマの作動停止時又は前記基準時から前記終期まで作動し得る監視タイマを前記遅延タイマの作動停止又は前記検知手段による不正検知に応じて作動させ、当該監視タイマの作動中を前記経過監視期間として特定することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載した遊技場用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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