説明

遊技媒体貸出処理装置および遊技媒体貸出システム

【課題】
カード処理ユニット40内部に必ず1以上の記録媒体を貯留するようにした遊技媒体貸出処理装置および遊技媒体貸出システムを提供する。
【解決手段】
カード処理ユニット40内部に記録媒体(カード若しくはICコイン)を貯留し、記録媒体の貯留枚数を管理する。ユニット内の記録媒体の貯留枚数が1枚以下ならば、記録媒体の返却を禁止するか若しくは、受け入れる金種を限定(千円札のみ)する。例えば、金種を限定する場合には、貨幣投入とともに全額分の遊技媒体の貸し出しを行うことで、釣り銭を生じさせない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ、スロットマシンなどの遊技台が設置された遊技場において、各遊技台の台間に配設されてパチンコ玉などの遊技媒体を各種カード(記録媒体)や現金(貨幣)の投入によって貸し出す遊技媒体貸出処理装置および遊技媒体貸出システムに係わり、詳しくは、遊技媒体貸出処理装置内部に必ず1以上の記録媒体を貯留するようにした遊技媒体貸出処理装置および遊技媒体貸出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ玉やメダル等の遊技媒体を遊技台に投入して遊技を行うパチンコ台やスロットマシンなどの遊技台が知られている。遊技客がパチンコ台を用いてパチンコ遊技を行う際には、予めパチンコ台の台間に配設された貸出機からパチンコ玉を借り受ける必要がある。
【0003】
パチンコ玉を貸し出す従来の貸出技術には、貸出機に投入した硬貨または紙幣に相当するパチンコ玉を貸し出す技術、プリペイドカード、貯玉カードまたは会員カードを貸出機に挿入し、遊技客が投出ボタンを押下する度に、例えば、500円分のパチンコ玉を貸し出す技術などがある。
【0004】
特に、後者のカードによる方式では、遊技客にプリペイドカードを発行すれば、遊技客がプリペイドカードを台間に配設された貸出機に挿入し、所定の操作を行うと、玉が貸し出される。プリペイドカードにはカード毎に設定される識別符号(カードID)が記録されており、識別符号毎の残度数が管理装置に記録されており、カードが使用されると管理装置の残度数が書き換えられる。
【0005】
この種のカードによりパチンコ玉を貸し出す技術としては、特許文献1に記載されるように、プリペイドカードや会員カードなど、複数の異なる種類のカードの読取りおよび所要の処理を1台の装置で実現可能なものが知られている。また、特許文献2に記載されるように、貸出機自身でプリペイドカードの発行を行い、かかるカードを用いてパチンコ玉の貸出処理を行うものも知られている。
【0006】
ところで上述したような貸出機では、釣り銭が発生しないようにするために受け付け可能な現金は、100円、500円の硬貨若しくは千円札に限られるものであった。そのため、高額紙幣(1万円札、5千円札等)しか持ち合わせがない遊技客は、遊技中にもかかわらず、遊技台をキープした状態で両替機まで出向き、千円札等に両替する必要があった。
【0007】
このような問題に対処したものとしては、会員カードにて遊技中ならば、高額紙幣を受け付けてパチンコ玉を貸し出すものや、ICコインを内部に貯留しておき、遊技客が残高ありの状態で遊技の終了を指示したならば、かかる残高をICコインに価値付けて返却するというものが提案されている。
【0008】
例えば、ICコインを内部に貯留する構成においては、貸出機に1万円札を投入し千円分のパチンコ玉を借り受けた場合、遊技の終了後には釣り銭として9,000円に相当するICコインが投出される。この釣り銭として購入されたICコインは、紙幣(千円札)と同様に遊技媒体の貸出し用として利用することができ、また、精算時にはそのまま精算して換金することができる。
【特許文献1】特開2002−301260号
【特許文献2】特開2002−172258号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように高額紙幣を受け入れてパチンコ玉の貸出処理を行う貸出機は、従来より種々提案されているが、問題点もあった。例えば、高額紙幣を受け付けてパチンコ玉を貸し出す構成においては、高額紙幣を受け入れる場合、遊技客が会員カードを挿入してパチンコ玉を借り受ける必要があり、会員以外の遊技客は高額紙幣を利用してパチンコ玉を借り受けることはできなかった。
【0010】
また、ICコインを内部に貯留する構成においては、現金が投入されると、内部に貯留されたICコインにその投入金額に相当する価値付けを行い、そこから玉貸を行っているが、ICコインに残高が残っている状態で遊技客により返却が指示されると、ICコインが遊技客へと投出される。この処理が繰り返され、貸出機内部に貯留されたICコインの枚数が0になったならば、ICコインの替わりに内部メモリに同様の価値付けを行い玉貸を行う。内部メモリにより玉貸を行う場合、入金可能な現金は千円札のみに限定され、千円札投入とともに当該価値(全額)の玉貸処理がなされる。
【0011】
すなわち、上述したICコインを内部に貯留する構成においては、貸出機内部に余分な構成要素(内部メモリ)が増えることとなる。遊技場においては、できるだけ多くの遊技台を配設することで売上の増加を目指している。そのため、貸出機配設のために余分なスペースを確保することは売上が減少することとなり、貸出機内部に余分な構成要素が増えることは望ましくない。また、メモリを余分に配設するためにコストアップ、内部に貯留するICコインの枚数が減少するという問題もあった。
【0012】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、遊技媒体貸出処理装置内部に必ず1以上の記録媒体を貯留することで、余分なメモリが不要となり、省スペースかつコストの削減を図れるようにした遊技媒体貸出処理装置および遊技媒体貸出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、貨幣受入手段で受け入れた貨幣の金額に相当する有価価値を記録媒体に関連付けて遊技媒体の貸出処理を行う遊技媒体貸出処理装置において、予め前記有価価値が関連付けられていない記録媒体を貯留するとともに、前記有価価値が関連付けられた記録媒体を受け入れて貯留する記録媒体貯留手段と、前記記録媒体貯留手段で貯留された記録媒体に関連付けられた有価価値を用いて遊技媒体の貸出を制御する制御手段と、前記記録媒体に関連付けられた有価価値に残有価価値がある場合に返却指示があると当該記録媒体を返却する記録媒体返却手段と、前記記録媒体の受入および返却により増減する前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の数を計数する計数手段と、前記計数手段による計数値が1になった場合に、前記記録媒体返却手段による当該記録媒体の返却を禁止する禁止手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記計数手段による計数値が1になった場合に、前記貨幣受入手段で受け入れる貨幣の金種を限定する金種限定手段を更に具備し、前記制御手段は、前記金種限定手段で限定された金種の貨幣を前記貨幣受入手段で受け入れた場合に、該受け入れた貨幣の金種に相当する有価価値の全てに対応する遊技媒体の貸出を制御することを特徴とする。
【0015】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記計数手段による計数値が所定数になった場合に、記録媒体の補充を報知する報知手段を更に具備することを特徴とする。
【0016】
また、請求項4の発明は、識別符号が記録された記録媒体に基づいて遊技媒体の貸出処理を行う遊技媒体貸出処理装置と、前記識別符号と有価価値を対応付けて管理する管理装置とを有する遊技媒体貸出システムにおいて、前記遊技媒体貸出処理装置は、貨幣を受け入れて、受け入れた貨幣の金種を特定する貨幣受入手段と、予め前記有価価値が関連付けられていない記録媒体を貯留するとともに、前記有価価値が関連付けられた記録媒体を受け入れて貯留する記録媒体貯留手段と、前記記録媒体貯留手段で貯留された記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣受入手段で受け入れた貨幣の金額とを含む情報を前記管理装置へ送信し、当該記録媒体に受け入れた貨幣の金額に相当する有価価値の価値付けを指示する指示手段と、前記指示手段の指示により有価価値が価値付けられた記録媒体に関連付けられた有価価値を用いて遊技媒体の貸出を制御する制御手段と、前記記録媒体に関連付けられた有価価値に残有価価値がある場合に返却指示があると当該記録媒体を返却する記録媒体返却手段と、前記記録媒体の受入および返却により増減する前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の数を計数する計数手段と、前記計数手段による計数値が1になった場合に、前記記録媒体返却手段による当該記録媒体の返却を禁止する禁止手段とを具備し、前記管理装置は、前記指示手段で指示された前記記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣の金額に相当する有価価値を対応付けて管理することを特徴とする。
【0017】
また、請求項5の発明は、識別符号が記録された記録媒体に基づいて遊技媒体の貸出処理を行う遊技媒体貸出処理装置と、前記識別符号と有価価値を対応付けて管理する管理装置とを有する遊技媒体貸出システムにおいて、前記遊技媒体貸出処理装置は、貨幣を受け入れて、受け入れた貨幣の金種を特定する貨幣受入手段と、予め前記有価価値が関連付けられていない記録媒体を貯留するとともに、前記有価価値が関連付けられた記録媒体を受け入れて貯留する記録媒体貯留手段と、前記記録媒体貯留手段で貯留された記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣受入手段で受け入れた貨幣の金額とを含む情報を前記管理装置へ送信し、当該記録媒体に受け入れた貨幣の金額に相当する有価価値の価値付けを指示する指示手段と、前記指示手段の指示により有価価値が価値付けられた記録媒体に関連付けられた有価価値を用いて遊技媒体の貸出を制御する制御手段と、前記記録媒体に関連付けられた有価価値に残有価価値がある場合に返却指示があると当該記録媒体を返却する記録媒体返却手段と、前記記録媒体の受入および返却により増減する前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の増減を前記管理装置へ通知する記録媒体数通知手段と、前記管理装置からの記録媒体の返却禁止指示に対応して、前記記録媒体返却手段による当該記録媒体の返却を禁止する禁止手段とを具備し、前記管理装置は、前記記録媒体数通知手段から通知される記録媒体の増減に対応して、前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の数を計数する貯留枚数計数手段と、前記貯留枚数計数手段による計数値が1になった場合に、前記記録媒体返却手段による記録媒体の返却の禁止を指示する禁止指示手段と、前記指示手段で指示された前記記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣の金額に相当する有価価値を対応付けて管理する管理手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、有価価値が関連付けられていない記録媒体を遊技媒体貸出処理装置内部に貯留し、その記録媒体の数を計数するとともに計数値が1になった場合に、記録媒体の返却を禁止するように構成したため、遊技媒体貸出処理装置内部に必ず記録媒体が貯留されることとなるため、記録媒体の替わりとなるメモリを配設する必要がなくなる。
【0019】
そのため、遊技媒体貸出処理装置の狭小化を図れるとともに、余分なコスト(記録媒体の替わりとなるメモリを配設する必要がないため)がかからない。
【0020】
また、遊技媒体処理装置内部に貯留中の記録媒体の数が1になった場合に、受け入れる貨幣の金種を限定するとともに、受け入れた貨幣の金種に相当する有価価値の全てに対応する遊技媒体の貸出を行うように構成したため、釣り銭が発生することがないので、この場合も、遊技媒体処理装置内部に必ず記録媒体が貯留されることとなり、上記同様の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明に係わる遊技媒体貸出システムの実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態では、主として本発明をパチンコ遊技に適用した場合を示すこととする。
【0022】
図1は、本発明に係わる遊技媒体貸出システムの全体構成を示す図である。
【0023】
この遊技媒体貸出システムは、「島(60)」と呼ばれるグループごとに複数の遊技台50を配設している。また、各遊技台50には、遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すカード処理ユニット(遊技媒体貸出処理装置)40が配設される。
【0024】
本発明の要部であるカード処理ユニット40は、遊技台50と遊技台50との間(台間)にそれぞれ配設されており、遊技台50が備える玉投出機構と連携してパチンコ玉の貸し出しを行う。
【0025】
カード処理ユニット40の前面パネルには、紙幣挿入口、カード挿入口、表示部、操作部などが設けられており、遊技台50には、度数表示部、貸出ボタンなどが設けられている。
【0026】
例えばカードによって遊技を行う場合、遊技客は、予め、カード処理ユニット40にプリペイドカードや会員カードなどの各種カード(場合によっては、さらに貨幣)を投入するとともに、必要に応じて貸出単位(1回の貸出操作により貸し出される度数)を設定しておく。
【0027】
遊技客が遊技台50に配設される貸出ボタンを操作すると、玉投出機構が作動し、遊技台50の上皿へと貸出単位分のパチンコ玉が投出される。この投出代金は、カードの識別データに対応してあらかじめ登録されている度数から減算される。
【0028】
カード処理ユニット40にプリペイドカードあるいは会員カードが装填された状態で、貨幣が直接投入された場合には、貨幣を受け入れて、プリペイドカードあるいは会員カードに価値を追加することも可能である。遊技客は、このようにして貸し出されたパチンコ玉を用いて、遊技台50において遊技を行う。
【0029】
一方、貨幣によって遊技を行う場合、遊技客は、カード処理ユニット40に千円札や5千円札、若しくは1万円札などの紙幣を投入すると、カード処理ユニット40は予め内部に貯留されたカードに当該紙幣の金額に相当する価値付けを行いカード発行を行う。遊技客は、このようにして発行されたカードにより貸し出されたパチンコ玉を用いて、遊技台50において遊技を行う。
【0030】
例えばここで、遊技客が残高ありの状態で遊技の終了を指示したならば、遊技の終了後には釣り銭に相当する有価価値が価値付けられたカードが返却されることとなる。この釣り銭として購入されたカードは、カード発行機70にて発行されたカードと同様に遊技媒体の貸出し用として利用することができ、また、精算時にはそのままカード精算機80で精算して換金することができる。
【0031】
島60の端部には、図示しない島端金庫が設置されており、カード処理ユニット40に投入された貨幣は、遊技客の目に触れないように遊技台50等の背面側に設置された図示しない搬送機構によって回収され、この島端金庫へと収容される。この他、ホール内には、パチンコ玉の計数処理を行うための計数機、計数結果に基づき景品交換を行う景品管理装置などが適宜設けられており、これら各装置間はLAN(Lacal Area Network)90などで構成されたネットワークによりそれぞれ通信可能に接続される。
【0032】
管理装置としてのターミナルコントローラ10は、島60を管理する島コントローラ30に接続されており、この遊技媒体貸出システムの統括制御を行う。
【0033】
ターミナルコントローラ10は、各遊技台50の売上情報を含む情報を売上情報データデース20で管理し、各カードの度数情報(有価価値)を含む情報をカード管理データベース21で管理している。また、上記売上情報データベース21および上記カード管理データベース21で管理しているカード毎の入金情報や使用情報を集計し、出力(画面表示、プリントアウト等)を行うことができる。カード処理ユニット40にプリペイドカードあるいは会員カードが挿入されたならば、このカード内の識別データが島コントローラ30を介してターミナルコントローラ10に転送され、該ターミナルコントローラ10から識別データに対応する価値データ(残度数:有価価値)がカード処理ユニット40に返送される。
【実施例1】
【0034】
ここで、図1に示すような基本構成を有する遊技媒体貸出システムにおける第1の実施例について説明する。
【0035】
図2は、第1の実施例で用いるターミナルコントローラ10およびカード処理ユニット40および遊技台50の内部構成を示すブロック図である。なお、ここでは、本発明に係わる構成要素のみを挙げて説明する。上記図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0036】
ターミナルコントローラ10は、遊技媒体貸出システム全体を統括制御するコントローラであり、各種処理機能部として、ネットワークに接続された各々の装置と通信を行うT/C通信部11と、各種データを一時的に記憶するT/Cメモリ12と、各種データ入力等を行う入力装置であるT/C操作部13と、各種情報の表示を行う表示装置であるT/C表示部14と、ターミナルコントローラ10を統括制御するT/C制御部15と、各種データを記憶するT/C記憶部16と、各種データベースで管理されるデータの管理等を行うデータベース管理部17と、各遊技台50の売上情報を管理する売上情報データデース20と、各カードの度数等を管理するカード管理データベース21とを具備して構成される。以上がターミナルコントローラ100の内部構成を示す各機能ブロック図の説明である。
【0037】
次に、カード処理ユニット40は、各種カードまたは現金の投入を受け付け、これを処理するためのユニットである。先に述べたとおり、この遊技媒体貸出システムにおけるパチンコ玉の貸し出しは、主にこのカード処理ユニット40と、遊技台50が備える玉投出機構55とが連携することで実現される。
【0038】
カード処理ユニット40は、各種処理機能部として、上位用通信部41と、表示操作部42と、紙幣処理部43と、制御部44と、カード処理部45と、遊技台用通信部46とを具備して構成される。
【0039】
上位用通信部41は、カード処理ユニット40とLAN90とを接続するインターフェース装置である。具体的には、カード処理ユニット40において処理された各種カードまたは現金に基づく売上情報をターミナルコントローラ10へ送信したり、ターミナルコントローラ10より各種制御信号の受信を行う。
【0040】
表示操作部42は、カード処理ユニット40外部に備わる液晶ディスプレイなどであり、具体的には、操作ボタンなどの入力用デバイスと、LED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示用デバイスとを具えたユーザインターフェースである。
【0041】
紙幣処理部43は、遊技客がパチンコ玉を借り受けるために紙幣を挿入するための紙幣挿入口を有し、挿入された紙幣の真偽や金種を識別し、該識別結果に基づいて紙幣の読み取りを行う処理部である。紙幣処理部43では、千円札の他、5千円札や1万円札などの高額紙幣を受け付けて処理を行うことができる。例えば、紙幣処理部43に1万円札が挿入されたならば、後述するカード処理部45にて当該紙幣に相当する金額(1万円)の価値付けがなされたカードの発行が行われ、かかるカードに関連付けられた度数情報から減算することによりパチンコ玉の貸し出しが行われることとなる。また、残高ありの状態で遊技客に返却(遊技終了)を求められたならば、上述したカードを遊技客へ返却する。すなわち、カードにより遊技客へ釣り銭が返却されることとなる。
【0042】
制御部44は、カード処理ユニット40を統括制御する。すなわち、カード処理ユニット40を構成する各種処理機能部は、この制御部44からの指示に従って動作する。また、制御部44は、遊技台50とも各種制御信号およびデータを授受しており、遊技台50に備わる玉投出機構55を直接的または間接的に制御できる。さらに、制御部44内には、カード処理ユニット40に貯留中のカード枚数を管理する残枚数管理部44aが備えられる。
【0043】
制御部44は、残高ありの状態で遊技客に返却(遊技終了)を求められたならば、残枚数管理部44aに貯留中のカード枚数の問い合わせを行い、残枚数が1枚以下である場合、店員などにカードの補充を促すために、表示操作部42にその旨を表示するなどして報知制御を行う。
【0044】
このようにして残枚数管理部44aで残枚数を管理し、ユニット内に1枚以上のカードを貯留し、かかるカードにて残度数等のメモリ管理を行うことで、別にメモリを実装する必要がなくなる。詳細は後述するが、ユニット内に1枚以上のカードを貯留する方法には2通りあり、カードの返却を禁止する方法と、使用できる紙幣の金種を限定する(千円札のみ使用可)方法とがある。
【0045】
カード処理部45は、遊技客がパチンコ玉を借り受けるためにプリペイドカードあるいは会員カードを挿入するためのカード挿入口を有し、該カード挿入口から挿入されたカードの処理を行う処理部である。ここから挿入されるカードには、それぞれ個別の識別符号(カードID)が付与されており、当該識別データに対応する残度数情報がターミナルコントローラ10において管理される。さらに、カード処理部45内には、カードリードライト部45aと、カードカウント部45bと、カード貯留部45cとが備えられる。
【0046】
カードリードライト部45aは、カード情報の読み取り、書き込みを行う。具体的には、カード挿入口からカードが挿入されたならば、当該カードの種別を判別し、該判別結果に基づいてカード情報の読み取りを行い一方、遊技客によって紙幣が挿入されたならば、内部に貯留されたカードに当該紙幣の金額に相当する価値付けを行いカード発行を行う。先に述べた通り、遊技客が残高ありの状態で遊技の終了を指示したならば、ここで発行されたカードを釣り銭として返却することとなる。釣り銭として発行されたカードは、カード精算機80で精算して換金することができる。
【0047】
カードカウント部45bは、センサを有し、該センサによりカード挿入口を出入りするカードを検知して、その旨の情報(挿入検知信号、排出検知信号)を残枚数管理部44aに連携する。例えば、遊技客によりカードが挿入されたならば、カードカウント部45bは、その旨を検知して残枚数管理部44aに挿入検知信号を送信する。残枚数管理部44aでは、挿入検知信号受信とともにユニット内貯留中のカード枚数に1枚加算することとなる。
【0048】
カード貯留部45cは、残度数が0であるカードを回収し、かかるカードを先入後出法で管理する処理部である(本実施例においては、カードを8枚まで貯留可能とする)。すなわち、遊技によって残度数が0となったカードを排出せずにカード貯留部45cで回収する。さらに、補充のために、店員により残度数0であるカードが挿入されたならば、当該カードを回収する。
【0049】
遊技台用通信部46は、カード処理ユニット40と遊技台50とを接続するインターフェース装置であり、この接続によってカード処理ユニット40は、遊技台50を動作制御するための制御信号を授受することができる。以上がカード処理ユニット40の内部構成を示す各機能ブロック図の説明である。
【0050】
次に、遊技台50について説明する。遊技台50は、カード処理ユニット40により動作制御されるものであり、カード処理ユニット40が接続されていないと動作できない仕組みとなっている。
【0051】
遊技台50は、各種処理機能部として、貸出ボタンおよびカード返却ボタン等が配設される遊技台操作部51と、貨幣若しくはカードの残度数などを表示する遊技台表示部52と、遊技台50を統括制御する遊技台制御部53と、カード処理ユニット40と通信を行う遊技台通信部54と、カード処理ユニット40と連携して動作する玉投出機構55とを具備して構成される。
【0052】
以上が本発明に係わるターミナルコントローラ10およびカード処理ユニット40および遊技台50の内部構成であり、カード処理ユニット40の内部に必ず1枚以上のカードを貯留するため、ユニット内のカードが無くなることがなく、カードの替わりとなるメモリを配設する必要もなくなる。
【0053】
次に、図3を参照しながらカード処理ユニット40および遊技台50の外観を説明する。なお、上記図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0054】
同図には、上記図2で説明したカード処理ユニット40および遊技台50の前面部の一例を示す外観が示されている。
【0055】
カード処理ユニット40は、前面部に、遊技客が紙幣を挿入するための紙幣挿入口43aと、各種情報の表示および操作が行える表示操作部42と、遊技客がカードを挿入するためのカード挿入口45dとを具備して構成される。また、このカード処理ユニット40の前面部には、状態表示ランプ、金額表示部、金額設定ボタン・・・などが配設されるが、本発明の要部ではないため説明は省略する。
【0056】
一方、遊技台50は、貸出単位に設定された度数分のパチンコ玉の貸し出しを指示する貸出ボタン51aと、挿入中のカードの排出を指示する返却ボタン51bと、カード残度数などを表示する遊技台表示部52とを具備して構成される。例えば、カード処理ユニット40にカードが挿入された状態で、遊技台50に配設される貸出ボタン51aを押下したならば、貸出単位に設定された度数分のパチンコ玉の貸し出しが行われ、返却ボタン51bを押下したならば、挿入中のカードが排出されることとなる。
【0057】
ここで、図4を参照しながら、上述したカード処理部45の詳細について説明する。同図には、カード処理部45の垂直断面図および水平断面図が示されている。
【0058】
同図に示されるように、カード処理部45には、カードリードライト部45aに隣接してカード貯留部45cが設けられており、カードリードライト部45aで読み取りが行われ、残度数が0と判断されたカードは、カード貯留部45cへ格納されることとなる。
【0059】
また、カード挿入口45dの(遊技客から見て)すぐ奥側には、カードカウント部45bが設けられ、ここを通過するカードをセンサにて検知して、カード挿入若しくはカード排出の旨が残枚数管理部44aへと連携されることとなる。
【0060】
カード貯留部45cは、回収したカードを先入後出法(First In Last Out)で管理しており、具体的には、最初に回収されたカードは、カード挿入口45dから最も遠い位置、すなわち符号(1)の位置へ格納され、次に回収されたカードが符号(2)の位置に格納され・・・以後同様に最後に回収されたカードは符号(8)の位置に格納されることとなる。一方、回収されたカードが排出される際には、カード挿入口45dに最も近い位置、すなわち符号(8)の位置に格納されるカードから排出されることとなる。
【0061】
このようにカード処理部45では、回収したカードを先入後出法で管理しているため、先に回収されたカードに残度数が残っている場合、その残度数を後に回収されたカードに移し替える処理が発生する。例えば、残度数を有するカードが2枚投入されて、直後にカード返却が指示された場合、先に挿入されたカードの残度数を、後に挿入された(排出される)カードの残度数に加算して、カードを1枚排出する必要がある。この場合、後に挿入されたカードの識別符号と加算した残度数とを含む情報がターミナルコントローラ10へと送信され、ターミナルコントローラ10で残度数(有価価値)等をカードの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みが行われると、カードの残度数が移し替えられることとなる。
【0062】
図5は、本発明に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである。ここでは、カード処理ユニット40内に貯留中のカード枚数が1枚以下ならば、カードの返却を禁止する場合を説明する。
【0063】
カード処理ユニット40は、紙幣若しくはカードが挿入されるまで待機している(ステップS101でNOの後、ステップS105でNO)。ここで、遊技客によって紙幣挿入口43aから紙幣が挿入されると(ステップS101でYES)、紙幣処理部43は、当該紙幣の真偽や金種を識別する。
【0064】
紙幣が正常に識別されると、カード処理ユニット40の制御部44は、カード貯留部45cに貯留されているカード(最前位にあるもの)の識別符号、発行金額とともに、カード発行依頼をターミナルコントローラ10へと送信する(ステップS102)。カード発行依頼を受信したターミナルコントローラ10は、発行金額(有価価値)等をカードの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みを行うと、カード発行完了の旨をカード処理ユニット40へと返送する。
【0065】
カード発行が完了すると、カード処理ユニット40は、ユニット内に貯留中のカード枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS103)。すなわち、制御部44にて残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS103)。
【0066】
ここで、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えている場合(ステップS103でYES)、カード処理ユニット40の制御部44は、当該カードの度数情報の表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS109)。一方、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚以下である場合(ステップS103でNO)、カード処理ユニット40の制御部44は、カードの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知する(ステップS104)。
【0067】
また、上記ステップS101でカード処理ユニット40待機時に、遊技客によってカード挿入口45dからカードが挿入されると(ステップS101でNOの後、ステップS105でYES)、カードカウント部45bによりカード挿入の旨が検知され、挿入検知信号が残枚数管理部44aへと送信される。残枚数管理部44aでは、管理しているカード枚数に1枚加算することとなる(ステップS106)。
【0068】
続いて、カード処理ユニット40は、当該カードに付与されたカードの識別符号を含む情報をターミナルコントローラ10へと送信し、当該カードの残度数情報の問い合わせを行う(ステップS107)。問い合わせ要求を受信したターミナルコントローラ10では、データベース管理部17によりカード管理データベース21上を走査して受信したカードの識別符号と対応する残度数情報を取得し、残度数情報をカード処理ユニット40へと返送する。
【0069】
当該カードの残度数情報を受信すると、カード処理ユニット40の制御部44は、受信した残度数情報が0であるか否かを判断し、残度数情報が0である場合(ステップS108でYES)、当該カードを取り込みカード貯留部45cに格納後、ステップS101へ戻り、再び、待機状態となるが一方、残度数情報が0でない場合(ステップS108でNO)、カード処理ユニット40の制御部44は、当該カードの度数情報の表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS109)。
【0070】
遊技台表示部52に残度数情報が表示されると、カード処理ユニット40は、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する(ステップS110でNOの後、ステップS114でNOの後、ステップS115でNO)。具体的には、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51a、返却ボタン51bのいずれかが押下されるか、若しくはカードが追加挿入されるまで待機する。
【0071】
ここで、遊技客によってカードが追加挿入された場合(ステップS110でYES)、カードカウント部45bによりカード挿入の旨が検知され、挿入検知信号が残枚数管理部44aへと送信される。残枚数管理部44aでは、管理しているカード枚数に1枚加算することとなる(ステップS111)。
【0072】
続いて、カード処理ユニット40のカードリードライト部45aは、所定のチェック後、当該カードの識別符号の読み取りを行い、上記ステップS107同様に、ターミナルコントローラ10から当該カードの残度数情報を取得する(ステップS112)。残度数情報を取得すると、制御部44の指示に従って、先に発行若しくは挿入されたカードの残度数を、後に挿入されたカードの残度数に加算して、残度数情報の移し替えが行われるとともに、移し替えられた残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に更新表示する(ステップS113)。その後、カード処理ユニット40は、ステップS110へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0073】
また、上記ステップS110でカード処理ユニット40待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51aが押下された場合(ステップS110でNOの後、ステップS114でYES)、遊技台制御部53からカード処理ユニット40の制御部44へと貸出要求が送信される。
【0074】
カード処理ユニット40の制御部44は、遊技台50より貸出要求を受信すると、遊技台50の玉投出機構55に対して予め設定された貸出単位分の貸玉を投出するように指示を与える(ステップS121)。かかる指示とともに、遊技台50より貸玉投出が行われ、遊技客へとパチンコ玉の貸出が行われることとなる。
【0075】
この投出とともにカード処理ユニット40の制御部44は、カードが有する残度数情報から前述の貸出単位分に相当する度数を減算し、該減算された残度数情報とカードの識別符号とを含む情報を上位用通信部41を介してターミナルコントローラ10へと送信後(ステップS122)、減算された残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼することとなる。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS123)。
【0076】
遊技台50にて残度数の更新表示がなされると、カード処理ユニット40の制御部44は、当該カードの残度数が0であるか否かを判断し、残度数が0ならば(ステップS124でYES)、当該カードを取り込みカード貯留部45cに格納後、ステップS101へ戻り、再び、紙幣若しくはカードが挿入されるまで待機するが一方、残度数が残っていれば(ステップS124でNO)、ステップS110へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0077】
また、上記ステップS110でカード処理ユニット40待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される返却ボタン51bが押下された場合(ステップS110でNOの後、ステップS114でNOの後、ステップS115でYES)、遊技台制御部53からカード処理ユニット40の制御部44へと返却要求が送信される。返却要求を受信したカード処理ユニット40の制御部44は、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS116)。
【0078】
ここで、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚以下である場合(ステップS116でNO)、カード処理ユニット40の制御部44は、カードの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知する(ステップS125)。また、表示操作部42にカード返却不可である旨の表示を行うとともに、返却ボタン51bが押下されてもカードの返却を行わない、カード返却不可制御を行う(ステップS126)。その後、ステップS110へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0079】
一方、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えている場合(ステップS116でYES)、カード処理ユニット40の制御部44は、カード挿入口45dから当該カードを排出する(ステップS117)。当該カードの排出を検知したカードカウント部45bは、排出検知信号を残枚数管理部44aへと送信し、残枚数管理部44aでは、管理しているカード枚数から1枚減算する(ステップS118)。
【0080】
このカード排出とともに、カード処理ユニット40の制御部44は、再び残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えているか否かを判断し(ステップS119)、カード枚数が1枚を越えている場合(ステップS119でYES)、ステップS101へと戻り、再び、紙幣若しくはカードが挿入されるまで待機するが、カード枚数が1枚以下の場合(ステップS119でNO)、カード処理ユニット40の制御部44は、カードの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知後(ステップS120)、ステップS101へと戻り、再び、紙幣若しくはカードが挿入されるまで待機する。
【0081】
図6は、本発明に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである。ここでは、カード処理ユニット40内に貯留中のカード枚数が1枚以下ならば、受け付ける金種を限定、すなわち千円札のみを受け付ける場合を説明する。なお、カードに対する処理は上記図5と同様であるため、カードが挿入された場合の動作についての説明は省略し、ここでは、紙幣に対する処理についてのみ説明する。
【0082】
この処理が開始されると、カード処理ユニット40の制御部44は、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えているか否かを判断し(ステップS201)、カード枚数が1枚を越えている場合(ステップS201でYES)、そのまま紙幣(若しくはカード)が挿入されるまで待機するが、カード枚数が1枚以下の場合(ステップS201でNO)、表示操作部42に紙幣の受け付けは千円札のみである旨の表示を行い(ステップS202)、紙幣(若しくはカード)が挿入されるまで待機する(ステップS203でNO)。
【0083】
ここで、遊技客によって紙幣挿入口43aから紙幣が挿入されると(ステップS203でYES)、紙幣処理部43は、当該紙幣の真偽や金種を識別する。
【0084】
紙幣が正常に識別されると、カード処理ユニット40の制御部44は、残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS204)。ここでユニット内貯留中のカード枚数が1枚以下であると判断されたならば、カード処理ユニット40は、釣り銭が発生しない千円札のみしか受け付けないこととなる。
【0085】
ここで、残枚数管理部44aで管理しているカード枚数が1枚以下である場合(ステップS204でNO)、紙幣処理部43に挿入された紙幣が千円札であるか否かの判断を行い(ステップS207)、千円札以外であるならば(ステップS207でNO)、当該紙幣を返却後(ステップS210)、ステップS201へ戻り、再び、待機状態となるが一方、千円札であるならば(ステップS207でYES)、カード処理ユニット40の制御部44は、カード貯留部45cに貯留されているカードの識別符号、発行金額(千円)とともに、カード発行依頼および全額分利用の旨をターミナルコントローラ10へと送信する(ステップS208)。カード発行依頼を受信したターミナルコントローラ10は、発行金額(有価価値)等をカードの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みを行うと、カード発行完了の旨をカード処理ユニット40へと返送する。
【0086】
カード発行が完了すると、カード処理ユニット40の制御部44は、遊技台50の玉投出機構55に対して当該価値(全額)の貸玉を投出するように指示を与える(ステップS209)。かかる指示とともに、遊技台50より貸玉投出が行われ、遊技客へとパチンコ玉の貸出が行われることとなる。その後、ステップS201へ戻り、再び、カード処理ユニット40は待機状態となる。
【0087】
一方、残枚数管理部44aで管理しているカード枚数が1枚を越えている場合(ステップS204でYES)、カード処理ユニット40の制御部44は、カード貯留部45cに貯留されているカードの識別符号、発行金額とともに、カード発行依頼をターミナルコントローラ10へと送信する(ステップS205)。カード発行依頼を受信したターミナルコントローラ10は、発行金額(有価価値)等をカードの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みを行うと、カード発行完了の旨をカード処理ユニット40へと返送する。カード発行が完了すると、カード処理ユニット40の制御部44は、当該カードの度数情報の表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS206)。
【0088】
遊技台表示部52に残度数情報が表示されると、カード処理ユニット40は、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。具体的には、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51a、返却ボタン51bのいずれかが押下されるか、若しくはカードが追加挿入されるまで待機する(ステップS211でNOの後、ステップS215でNOの後、ステップS216でNO)。
【0089】
ここで、遊技客によってカードが追加挿入された場合(ステップS211でYES)、カードカウント部45bによりカード挿入の旨が検知され、挿入検知信号が残枚数管理部44aへと送信される。残枚数管理部44aでは、管理しているカード枚数に1枚加算することとなる(ステップS212)。
【0090】
続いて、カード処理ユニット40のカードリードライト部45aは、所定のチェック後、当該カードの識別符号の読み取りを行い、ターミナルコントローラ10から当該カードの残度数情報を取得する(ステップS213)。残度数情報を取得すると、制御部44の指示に従って、先に発行若しくは挿入されたカードの残度数を、後に挿入されたカードの残度数に加算して、残度数情報の移し替えが行われるとともに、移し替えられた残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に更新表示する(ステップS214)。その後、カード処理ユニット40は、ステップ211へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0091】
また、上記ステップS211でカード処理ユニット40待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51aが押下された場合(ステップS211でNOの後、ステップS215でYES)、遊技台制御部53からカード処理ユニット40の制御部44へと貸出要求が送信される。
【0092】
カード処理ユニット40の制御部44は、遊技台50より貸出要求を受信すると、遊技台50の玉投出機構55に対して予め設定された貸出単位分の貸玉を投出するように指示を与える(ステップS221)。かかる指示とともに、遊技台50より貸玉投出が行われ、遊技客へとパチンコ玉の貸出が行われることとなる。
【0093】
この投出とともにカード処理ユニット40の制御部44は、カードが有する残度数情報から前述の貸出単位分に相当する度数を減算し、該減算された残度数情報とカードの識別符号とを含む情報を上位用通信部41を介してターミナルコントローラ10へと送信後(ステップS222)、減算された残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼することとなる。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS223)。
【0094】
遊技台50にて残度数の更新表示がなされると、カード処理ユニット40の制御部44は、当該カードの残度数が0であるか否かを判断し、残度数が0ならば(ステップS224でYES)、当該カードを取り込みカード貯留部45cに格納後、ステップS201へと戻り、再び、紙幣(若しくはカード)が挿入されるまで待機するが一方、残度数が残っていれば(ステップS224でNO)、ステップS211へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0095】
また、上記ステップS211でカード処理ユニット40待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される返却ボタン51bが押下された場合(ステップS211でNOの後、ステップS215でNOの後、ステップS216でYES)、遊技台制御部53からカード処理ユニット40の制御部44へと返却要求が送信される。返却要求を受信したカード処理ユニット40の制御部44は、カード挿入口45dから当該カードを排出する(ステップS217)。当該カードの排出を検知したカードカウント部45bは、排出検知信号を残枚数管理部44aへと送信し、残枚数管理部44aでは、管理しているカード枚数から1枚減算する(ステップS218)。
【0096】
このカード排出とともに、カード処理ユニット40の制御部44は、再び残枚数管理部44aで管理されているカード枚数が1枚を越えているか否かを判断し(ステップS219)、カード枚数が1枚を越えている場合(ステップS219でYES)、ステップS201へと戻り、再び、紙幣(若しくはカード)が挿入されるまで待機するが、カード枚数が1枚以下の場合(ステップS219でNO)、カード処理ユニット40の制御部44は、カードの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知後(ステップS220)、ステップS201へと戻り、再び、紙幣(若しくはカード)が挿入されるまで待機する。
【0097】
以上説明したように本発明においては、カード処理ユニット40内に貯留中のカード枚数を管理するとともに、残枚数が1枚以下になった場合には、カードの返却を禁止するように構成したため、ユニット内に必ず1枚以上のカードを貯留するので、カードがなくなることがなく、カードの替わりとなるメモリを配設する必要がなくなる。そのため、カード処理ユニット40の狭小化を図れるとともに、余分なコスト(カードの替わりとなるメモリを配設する必要がないため)がかからない。
【0098】
また、ユニット内の残枚数が1枚以下になった場合に、受け付け金種を限定(千円札のみ)し、紙幣投入とともに全額分のパチンコ玉を貸し出すように構成したため、釣り銭が発生しないので、この場合も、ユニット内に必ず1枚以上のカードが貯留されることとなり、上記同様の効果が得られる。
【実施例2】
【0099】
次に、図1に示すような基本構成を有する遊技媒体貸出システムにおける第2の実施例について説明する。
【0100】
上記第1の実施例では、貨幣とカードを受け入れてパチンコ玉を貸し出す場合を説明したが、第2の実施例では、貨幣若しくはICコインを受け入れて、パチンコ玉を貸し出す場合の実施形態について説明する。なお、ICコインは、上記第1の実施例で説明したプリペイドカードや会員カードなどの各種カードと略同様の機能および役割を果たす記録媒体である。
【0101】
図7は、第2の実施例で用いるターミナルコントローラ10および貸出処理ユニット40aおよび遊技台50の内部構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施例を説明した図2と同一の符号が付してあるものは、略同様に動作するので、その説明は省略する。
【0102】
貸出処理ユニット40aは、ICコインまたは現金の投入を受け付け、これを処理するためのユニットである。すなわち、上記第1の実施例を説明したカード処理ユニット40と略同様の機能を有し、その相違点としてはカードを受け付けるか、コインを受け付けるかである。
【0103】
貸出処理ユニット40aは、各種処理機能部として、上位用通信部41と、表示操作部42と、紙幣処理部43と、制御部44と、遊技台用通信部46と、コイン処理部47とを具備して構成される。すなわち、上記図2の構成のカード処理部45に置き替えてコイン処理部47を設けた構成となる。
【0104】
コイン処理部47は、遊技客がパチンコ玉を借り受けるためにICコインを投入するためのコイン投入口を有し、該コイン投入口から投入されたICコインを処理する処理部である。ここから投入されるICコインには、それぞれ個別の識別符号(コインID)が付与されており、当該識別データに対応する残度数情報がターミナルコントローラ10において管理される。さらに、コイン処理部47内には、コインリードライト部47aと、コインカウント部47bと、コイン貯留部47cとが備えられる。
【0105】
コインリードライト部47aは、コイン情報の読み取り、書き込みを行う。具体的には、コイン投入口からICコインが投入されたならば、当該遊技場において使用可能なコインであるか否かのチェックおよびコインが有するデータに破損がないか等のチェック後、コイン情報の読み取りを行い一方、遊技客の遊技終了に際して釣り銭を返却する必要があるならば、釣り銭に相当する価値付けがなされたICコインを発行する。釣り銭として発行されたICコインは、図示しないコイン精算機で精算して換金することができる。
【0106】
コインカウント部47bは、センサを有し、該センサによりコイン投入口若しくは、コイン返却口を出入りするICコインを検知して、その旨の情報(投入検知信号、投出検知信号)を残枚数管理部44aに連携する。例えば、遊技客によりICコインが投入されたならば、コインカウント部47bは、その旨を検知して残枚数管理部44aに投入検知信号を送信する。残枚数管理部44aでは、投入検知信号受信とともにユニット内貯留中のコイン枚数に1枚加算することとなる。
【0107】
コイン貯留部47cは、残度数が0であるICコインを回収し、かかるコインを先入先出法で管理する処理部である。すなわち、遊技によって残度数が0となったICコインを排出せずにコイン貯留部47cで回収する。さらに、補充のために、店員により残度数0であるICコインが投入されたならば、当該コインを回収する。
【0108】
以上が第2の実施例に係わるターミナルコントローラ10および貸出処理ユニット40aおよび遊技台50の内部構成であり、貸出処理ユニット40a内部に、上記第1の実施例で説明したカードの替わりにICコインを必ず1枚以上貯留するように構成したものである。上記第1の実施例同様に、ユニット内のICコインが無くなることがなく、ICコインの替わりとなるメモリを配設する必要もなくなる。
【0109】
次に、図8を参照しながら貸出処理ユニット40aおよび遊技台50の外観を説明する。なお、上記図7と同一のものには同一の符号を付してある。
【0110】
同図には、上記図7で説明した貸出処理ユニット40aおよび遊技台50の前面部の一例を示す外観が示されている。
【0111】
貸出処理ユニット40aは、前面部に、遊技客が紙幣を挿入するための紙幣挿入口43aと、各種情報の表示および操作が行える表示操作部42と、遊技客がICコインを投入するためのコイン投入口47dと、ICコインを遊技客に返却するためのコイン返却口447eとを具備して構成される。また、この貸出処理ユニット40aの前面部には、状態表示ランプ、金額表示部、金額設定ボタン・・・などが配設されるが、本発明の要部ではないため説明は省略する。
【0112】
一方、遊技台50は、貸出単位に設定された度数分のパチンコ玉の貸し出しを指示する貸出ボタン51aと、投入中のICコインの排出を指示する返却ボタン51bと、コイン残度数などを表示する遊技台表示部52とを具備して構成される。
【0113】
ここで、図9を参照しながら、上述したコイン処理部47の詳細について説明する。同図には、コイン処理部47の概略図が示されている。
【0114】
同図に示されるように、コイン処理部47は、コイン投入口47dから投入されたICコインの読み取りをコインリードライト部47aで行うとともに、当該コインをコイン貯留部47cに貯留し、先に投入されたICコインから順番にコイン返却口47eから返却する仕組みになっている。
【0115】
また、コイン投入口47dおよびコイン返却口47eの(遊技客から見て)すぐ奥側には、コインカウント部47bが設けられ、ここを通過するコインをセンサにて検知して、コイン投入若しくはコイン返却の旨が残枚数管理部44aへと連携されることとなる。
【0116】
コイン貯留部47cは、回収したコインを先入先出法(First In First Out)で管理しており、具体的には、最初に投入されたコインは、コイン返却口47eから最も近い位置、すなわち符号(1)の位置へ格納され、次に投入されたコインが符号(2)の位置に格納され・・・以後同様に最後に投入されたコインは符号(5)の位置に格納されることとなる。一方、投入されたコインが遊技客へ返却される際には、コイン返却口47eに最も近い位置、すなわち符号(1)の位置に格納されるコインから遊技客に返却されることとなる。
【0117】
コインリードライト部47aは、コイン貯留部47cに格納されるコインの残度数を他のコインへ移し替えることができる。すなわち、コイン貯留部47cでは格納されるコインを先入先出法で管理しているため、例えば、残度数を有するコインが投入されて、直後にコイン返却が指示された場合、投入されたコインが有する残度数を、コイン返却口47eに最も近い位置に格納される(排出される)コインに移し替えて返却する必要がある。この場合、排出されるコインの識別符号と移し替える(若しくは加算する)残度数とを含む情報がターミナルコントローラ10へと送信され、ターミナルコントローラ10で残度数(有価価値)等をコインの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みが行われると、コインの残度数が移し替えられることとなる。
【0118】
図10は、第2の実施例に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである。ここでは、貸出処理ユニット40a内に貯留中のコイン枚数が1枚以下ならば、ICコインの返却を禁止する場合を説明する。
【0119】
貸出処理ユニット40aは、紙幣若しくはコインが投入されるまで待機している(ステップS301でNOの後、ステップS305でNO)。ここで、遊技客によって紙幣挿入口43aから紙幣が挿入されると(ステップS301でYES)、紙幣処理部43は、当該紙幣の真偽や金種を識別する。
【0120】
紙幣が正常に識別されると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コイン貯留部47cに貯留されているコイン(最下位にあるもの)の識別符号、発行金額とともに、コイン発行依頼をターミナルコントローラ10へと送信する(ステップS302)。コイン発行依頼を受信したターミナルコントローラ10は、発行金額(有価価値)等をコインの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みを行うと、コイン発行完了の旨を貸出処理ユニット40aへと返送する。
【0121】
コイン発行が完了すると、貸出処理ユニット40aは、ユニット内に貯留中のコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS303)。すなわち、制御部44にて残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS303)。
【0122】
ここで、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えている場合(ステップS303でYES)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、当該コインの度数情報の表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS310)。一方、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚以下である場合(ステップS303でNO)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コインの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知する(ステップS304)。 また、上記ステップS303で貸出処理ユニット40a待機時に、遊技客によってコイン投入口47dからICコインが投入されると(ステップS301でNOの後、ステップS305でYES)、コインカウント部47bによりコイン投入の旨が検知され、投入検知信号が残枚数管理部44aへと送信される。残枚数管理部44aでは、管理しているコイン枚数に1枚加算することとなる(ステップS306)。
【0123】
続いて、貸出処理ユニット40aは、当該コインに付与されたコインの識別符号を含む情報をターミナルコントローラ10へと送信し、当該コインの残度数情報の問い合わせを行う(ステップS307)。問い合わせ要求を受信したターミナルコントローラ10では、データベース管理部17によりカード管理データベース21上を走査して受信したコインの識別符号と対応する残度数情報を取得し、残度数情報を貸出処理ユニット40aへと返送する。
【0124】
当該コインの残度数情報を受信すると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、受信した残度数情報が0であるか否かを判断し、残度数情報が0である場合(ステップS308でYES)、当該コインを取り込みコイン貯留部47cに格納後、ステップS301へ戻り、再び、待機状態となるが一方、残度数情報が0でない場合(ステップS308でNO)、制御部44の指示に従って、当該コインの残度数を、最も先に投入された(コイン返却口47eの最も近くに位置する)コインに移し替えるとともに(ステップS309)、移し替えられた残度数情報の表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS310)。
【0125】
遊技台表示部52に残度数情報が表示されると、貸出処理ユニット40aは、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する(ステップS311でNOの後、ステップS316でNOの後、ステップS317でNO)。具体的には、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51a、返却ボタン51bのいずれかが押下されるか、若しくはコインが追加投入されるまで待機する。
【0126】
ここで、遊技客によってコインが追加投入された場合(ステップS311でYES)、コインカウント部47bによりコイン投入の旨が検知され、投入検知信号が残枚数管理部44aへと送信される。残枚数管理部44aでは、管理しているコイン枚数に1枚加算することとなる(ステップS312)。
【0127】
続いて、貸出処理ユニット40aのコインリードライト部47aは、所定のチェック後、当該コインの識別符号の読み取りを行い、上記ステップS307同様に、ターミナルコントローラ10から当該コインの残度数情報を取得する(ステップS313)。残度数情報を取得すると、制御部44は、受信した残度数情報が0であるか否かを判断し、残度数情報が0である場合(ステップS314でYES)、当該コインを取り込みコイン貯留部47cに格納後、ステップS311へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機するが一方、残度数情報が0でない場合(ステップS314でNO)、制御部44の指示に従って、当該コインの残度数を、最も先に投入された(コイン返却口47eの最も近くに位置する)コインの残度数に加算して、残度数情報の移し替えが行われるとともに、移し替えられた残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に更新表示する(ステップS315)。
【0128】
また、上記ステップS311で貸出処理ユニット40a待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51aが押下された場合(ステップS311でNOの後、ステップS316でYES)、遊技台制御部53から貸出処理ユニット40aの制御部44へと貸出要求が送信される。
【0129】
貸出処理ユニット40aの制御部44は、遊技台50より貸出要求を受信すると、遊技台50の玉投出機構55に対して予め設定された貸出単位分の貸玉を投出するように指示を与える(ステップS323)。かかる指示とともに、遊技台50より貸玉投出が行われ、遊技客へとパチンコ玉の貸出が行われることとなる。
【0130】
この投出とともに貸出処理ユニット40aの制御部44は、コインが有する残度数情報から前述の貸出単位分に相当する度数を減算し、該減算された残度数情報とコインの識別符号とを含む情報を上位用通信部41を介してターミナルコントローラ10へと送信後(ステップS324)、減算された残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼することとなる。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS325)。
【0131】
遊技台50にて残度数の更新表示がなされると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、当該コインの残度数が0であるか否かを判断し、残度数が0ならば(ステップS326でYES)、当該コインを取り込みコイン貯留部47cに格納後、ステップS301へ戻り、再び、紙幣若しくはコインが投入されるまで待機するが一方、残度数が残っていれば(ステップS326でNO)、ステップS311へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0132】
また、上記ステップS311で貸出処理ユニット40a待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される返却ボタン51bが押下された場合(ステップS311でNOの後、ステップS316でNOの後、ステップS317でYES)、遊技台制御部53から貸出処理ユニット40aの制御部44へと返却要求が送信される。返却要求を受信した貸出処理ユニット40aの制御部44は、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS318)。
【0133】
ここで、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚以下である場合(ステップS318でNO)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コインの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知する(ステップS327)。また、表示操作部42にコイン返却不可である旨の表示を行うとともに、返却ボタン51bが押下されてもコインの返却を行わない、コイン返却不可制御を行う(ステップS328)。その後、ステップS311へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0134】
一方、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えている場合(ステップS318でYES)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コイン返却口47eから当該コインを投出する(ステップS319)。当該コインの投出を検知したコインカウント部47bは、投出検知信号を残枚数管理部44aへと送信し、残枚数管理部44aでは、管理しているコイン枚数から1枚減算する(ステップS320)。
【0135】
このコイン返却とともに、貸出処理ユニット40aの制御部44は、再び残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断し(ステップS321)、コイン枚数が1枚を越えている場合(ステップS321でYES)、ステップS301へと戻り、再び、紙幣若しくはコインが投入されるまで待機するが、コイン枚数が1枚以下の場合(ステップS321でNO)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コインの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知後(ステップS322)、ステップS301へと戻り、再び、紙幣若しくはコインが投入されるまで待機する。
【0136】
図11は、第2の実施例に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである。ここでは、貸出処理ユニット40a内に貯留中のコイン枚数が1枚以下ならば、受け付ける金種を限定、すなわち千円札のみを受け付ける場合を説明する。なお、コインに対する処理は上記図10と同様であるため、コインが投入された場合の動作についての説明は省略し、ここでは、紙幣に対する処理についてのみ説明する。
【0137】
この処理が開始されると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断し(ステップS401)、コイン枚数が1枚を越えている場合(ステップS401でYES)、そのまま紙幣(若しくはコイン)が挿入されるまで待機するが、コイン枚数が1枚以下の場合(ステップS401でNO)、表示操作部42に紙幣の受け付けは千円札のみである旨の表示を行い(ステップS402)、紙幣(若しくはコイン)が挿入されるまで待機する(ステップS403でNO)。
【0138】
ここで、遊技客によって紙幣挿入口43aから紙幣が挿入されると(ステップS403でYES)、紙幣処理部43は、当該紙幣の真偽や金種を識別する。
【0139】
紙幣が正常に識別されると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断する(ステップS404)。ここでユニット内貯留中のコイン枚数が1枚以下であると判断されたならば、貸出処理ユニット40aは、釣り銭が発生しない千円札のみしか受け付けないこととなる。
【0140】
ここで、残枚数管理部44aで管理しているコイン枚数が1枚以下である場合(ステップS404でNO)、紙幣処理部43に挿入された紙幣が千円札であるか否かの判断を行い(ステップS407)、千円札以外であるならば(ステップS407でNO)、当該紙幣を返却後(ステップS410)、ステップS401へ戻り、再び、待機状態となるが一方、千円札であるならば(ステップS407でYES)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コイン貯留部47cに貯留されているコインの識別符号、発行金額(千円)とともに、コイン発行依頼および全額分利用の旨をターミナルコントローラ10へと送信する(ステップS408)。コイン発行依頼を受信したターミナルコントローラ10は、発行金額(有価価値)等をコインの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みを行うと、コイン発行完了の旨を貸出処理ユニット40aへと返送する。
【0141】
コイン発行が完了すると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、遊技台50の玉投出機構55に対して当該価値(全額)の貸玉を投出するように指示を与える(ステップS409)。かかる指示とともに、遊技台50より貸玉投出が行われ、遊技客へとパチンコ玉の貸出が行われることとなる。その後、ステップS401へ戻り、再び、貸出処理ユニット40aは待機状態となる。
【0142】
一方、残枚数管理部44aで管理しているコイン枚数が1枚を越えている場合(ステップS404でYES)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コイン貯留部47cに貯留されているコイン(最下位にあるもの)の識別符号、発行金額とともに、コイン発行依頼をターミナルコントローラ10へと送信する(ステップS405)。コイン発行依頼を受信したターミナルコントローラ10は、発行金額(有価価値)等をコインの識別符号に対応付けてカード管理テーブル21に書き込みを行うと、コイン発行完了の旨を貸出処理ユニット40aへと返送する。コイン発行が完了すると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、当該コインの度数情報の表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS406)。
【0143】
遊技台表示部52に残度数情報が表示されると、貸出処理ユニット40aは、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。具体的には、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51a、返却ボタン51bのいずれかが押下されるか、若しくはコインが追加投入されるまで待機する(ステップS411でNOの後、ステップS416でNOの後、ステップS417でNO)。
【0144】
ここで、遊技客によってコインが追加投入された場合(ステップS411でYES)、コインカウント部47bによりコイン投入の旨が検知され、投入検知信号が残枚数管理部44aへと送信される。残枚数管理部44aでは、管理しているコイン枚数に1枚加算することとなる(ステップS412)。
【0145】
続いて、貸出処理ユニット40aのコインリードライト部47aは、所定のチェック後、当該コインの識別符号の読み取りを行い、ターミナルコントローラ10から当該コインの残度数情報を取得する(ステップS413)。残度数情報を取得すると、制御部44は、受信した残度数情報が0であるか否かを判断し、残度数情報が0である場合(ステップS414でYES)、当該コインを取り込みコイン貯留部47cに格納後、ステップS411へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機するが一方、残度数情報が0でない場合(ステップS414でNO)、制御部44の指示に従って、当該コインの残度数を、最も先に投入された(コイン返却口47eの最も近くに位置する)コインの残度数に加算して、残度数情報の移し替えが行われるとともに、移し替えられた残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼する。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に更新表示する(ステップS415)。
【0146】
また、上記ステップS411で貸出処理ユニット40a待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される貸出ボタン51aが押下された場合(ステップS411でNOの後、ステップS416でYES)、遊技台制御部53から貸出処理ユニット40aの制御部44へと貸出要求が送信される。
【0147】
貸出処理ユニット40aの制御部44は、遊技台50より貸出要求を受信すると、遊技台50の玉投出機構55に対して予め設定された貸出単位分の貸玉を投出するように指示を与える(ステップS422)。かかる指示とともに、遊技台50より貸玉投出が行われ、遊技客へとパチンコ玉の貸出が行われることとなる。
【0148】
この投出とともに貸出処理ユニット40aの制御部44は、コインが有する残度数情報から前述の貸出単位分に相当する度数を減算し、該減算された残度数情報とコインの識別符号とを含む情報を上位用通信部41を介してターミナルコントローラ10へと送信後(ステップS423)、減算された残度数情報の更新表示を遊技台50に依頼することとなる。この依頼を受信した遊技台50では、受信した度数情報を遊技台表示部52に表示する(ステップS424)。
【0149】
遊技台50にて残度数の更新表示がなされると、貸出処理ユニット40aの制御部44は、当該コインの残度数が0であるか否かを判断し、残度数が0ならば(ステップS425YES)、当該コインを取り込みコイン貯留部47cに格納後、ステップS401へと戻り、再び、紙幣(若しくはコイン)が挿入されるまで待機するが一方、残度数が残っていれば(ステップS425でNO)、ステップS411へと戻り、再び、遊技客によって何らかの操作が行われるまで待機する。
【0150】
また、上記ステップS411で貸出処理ユニット40a待機時に、遊技客によって遊技台50に配設される返却ボタン51bが押下された場合(ステップS411でNOの後、ステップS416でNOの後、ステップS417でYES)、遊技台制御部53から貸出処理ユニット40aの制御部44へと返却要求が送信される。返却要求を受信した貸出処理ユニット40aの制御部44は、コイン返却口47eから当該コインを投出する(ステップS418)。当該コインの投出を検知したコインカウント部47bは、投出検知信号を残枚数管理部44aへと送信し、残枚数管理部44aでは、管理しているコイン枚数から1枚減算する(ステップS419)。
【0151】
このコイン返却とともに、貸出処理ユニット40aの制御部44は、再び残枚数管理部44aで管理されているコイン枚数が1枚を越えているか否かを判断し(ステップS420)、コイン枚数が1枚を越えている場合(ステップS420でYES)、ステップS401へと戻り、再び、紙幣(若しくはコイン)が挿入されるまで待機するが、コイン枚数が1枚以下の場合(ステップS420でNO)、貸出処理ユニット40aの制御部44は、コインの補充を促すために、その旨を表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知後(ステップS421)、ステップS401へと戻り、再び、紙幣(若しくはコイン)が挿入されるまで待機する。
【0152】
以上説明したように第2の実施例においては、貸出処理ユニット40a内に貯留中のコイン枚数を管理するとともに、残枚数が1枚以下になった場合には、コインの返却を禁止するように構成したため、ユニット内に必ず1枚以上のICコインを貯留するので、ICコインがなくなることがなく、ICコインの替わりとなるメモリを配設する必要がなくなる。そのため、貸出処理ユニット40aの狭小化を図れるとともに、余分なコスト(コインの替わりとなるメモリを配設する必要がないため)がかからない。
【0153】
また、ユニット内の残枚数が1枚以下になった場合に、受け付け金種を限定(千円札のみ)し、紙幣投入とともに全額分のパチンコ玉を貸し出すように構成したため、釣り銭が発生しないので、この場合も、ユニット内に必ず1枚以上のコインが貯留されることとなり、上記同様の効果が得られる。
【0154】
なお、本発明は、上記および図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものであり、上述した実施例で説明した遊技媒体貸出システムにおけるその他変形実施例を下記にいくつか列挙する。
【0155】
a)上記実施例においては、貯留中のカード若しくはICコインの残枚数が1枚以下ならば、店員等に報知する場合を説明したが、これに限られず、所定の枚数を設定し、かかる枚数以下になれば報知するように構成してもよい。
【0156】
b)上記実施例においては、紙幣を受け付けてパチンコ玉の貸出処理を行うカード処理ユニット40を説明したが、これに限られず、硬貨を受け付けてもよい。この場合、ユニット内のカード若しくはICカードの残枚数が1枚以下となり、受け付け金種を限定するならば(図6および図11参照)、千円札と、硬貨(100円、500円)については受け付けて全額分の貸出処理を行うようにする。
【0157】
c)上記実施例においては、ユニット内のカード若しくはICカードの残枚数が1枚以下ならば、その旨をカード処理ユニット40の表示操作部42に表示するか若しくはLEDを点滅させるなどして店員に報知する場合を説明したが、これに限られず、ターミナルコントローラ10にその旨送信するようにしてもよいし、台ランプや島端ランプを点灯若しくは点滅させるようにしてもよい。この他、店員のインカムにその旨を音声出力するようにしてもよい。
【0158】
d)上記c)で述べた報知方法を時間やタイミング毎に変更できるようにしてもよい。
【0159】
e)遊技台50前面部に配設される遊技台表示部52、貸出ボタン51a、返却ボタン51bを、カード処理ユニット40の前面部に配設して構成してもかまわない。
【0160】
f)上記実施例においては、カード処理ユニット40の残枚数管理部44aで貯留中のカード枚数を管理する場合を説明したが、これに限られず、ターミナルコントローラ10側でそれぞれのカード処理ユニット40に貯留中のカード枚数を管理するようにしてもよい。この場合、ターミナルコントローラ10のT/C制御部15内に残枚数管理部を配し、カード処理ユニット40でカードの挿入および返却が行われるとともに、カードカウント部45bで検知した情報(挿入検知信号、排出検知信号)を、当該カード処理ユニット40を特定する識別符号とあわせて制御部44からターミナルコントローラ10へ通知するようにする。ターミナルコントローラ10では、かかる通知に対応してそれぞれのカード処理ユニット40に貯留されているカード枚数の増減を残枚数管理部にて管理する。また、カード処理ユニット40に貯留中のカード枚数が1枚となったならば、ターミナルコントローラ10はT/C制御部15から、カード処理ユニット40へ返却禁止指示を送信する。この返却禁止指示受信とともに、カード処理ユニット40の制御部44は、上記実施例同様に、表示操作部42にカード返却不可である旨の表示を行うとともに、返却ボタン51bが押下されてもカードの返却を行わない、カード返却不可制御を行う。
【0161】
g)上記実施例においては、遊技台50の玉投出機構55から遊技客にパチンコ玉を貸し出す場合を説明したが、これに限られることなく、カード処理ユニット40に玉投出機構と、ノズルを設け、かかる玉投出機構からノズルを介して遊技客にパチンコ玉を貸し出すようにしてもよい。
【0162】
h)メダル貸出機に本発明を適用してもかまわない。
【0163】
i)カード処理ユニット40に貯玉の再プレイ機能があってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明の遊技媒体貸出処理装置および遊技媒体貸出システムは、遊技媒体貸出処理装置内部に必ず1以上の記録媒体を貯留するため、余分なメモリを配設する必要がなくなることとなり、省スペースかつコスト削減を図る場合に有効であり、特に、パチンコ台などを配設し遊技サービスを提供するパチンコホールで有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】本発明に係わる遊技媒体貸出システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明に係わるターミナルコントローラ10およびカード処理ユニット40および遊技台50の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係わるカード処理ユニット40および遊技台50の外観構成を示す図である。
【図4】本発明に係わるカード処理部45の内部構成を示す垂直断面図と水平断面図である。
【図5】本発明に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである(カード返却禁止)。
【図6】本発明に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである(受け付け金種限定)。
【図7】第2の実施例に係わるターミナルコントローラ10および貸出処理ユニット40aおよび遊技台50の内部構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施例に係わる貸出処理ユニット40aおよび遊技台50の外観構成を示す図である。
【図9】第2の実施例に係わるコイン処理部47の内部構成を示す概略図である。
【図10】第2の実施例に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである(コイン返却禁止)。
【図11】第2の実施例に係わる遊技媒体貸出システムの動作を説明するフローチャートである(受け付け金種限定)。
【符号の説明】
【0166】
10 ターミナルコントローラ
11 T/C通信部
12 T/Cメモリ
13 T/C操作部
14 T/C表示部
15 T/C制御部
16 T/C記憶部
17 データベース管理部
20 売上情報データベース
21 カード管理データベース
30 島コントローラ
40 カード処理ユニット
40a 貸出処理ユニット
41 上位用通信部
42 表示操作部
43 紙幣処理部
44 制御部
44a 残枚数管理部
45 カード処理部
45a カードリードライト部
45b カードカウント部
45c カード貯留部
45d カード挿入口
46 遊技台用通信部
47 コイン処理部
47a コインリードライト部
47b コインカウント部
47c コイン貯留部
47d コイン投入口
47e コイン返却口
50 遊技台
51a 貸出ボタン(遊技台操作部:51)
51b 返却ボタン(遊技台操作部:51)
52 遊技台表示部
53 遊技台制御部
54 遊技台通信部
55 玉投出機構
60 島
70 カード発行機
80 カード精算機
90 LAN(Local Area Network)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨幣受入手段で受け入れた貨幣の金額に相当する有価価値を記録媒体に関連付けて遊技媒体の貸出処理を行う遊技媒体貸出処理装置において、
予め前記有価価値が関連付けられていない記録媒体を貯留するとともに、前記有価価値が関連付けられた記録媒体を受け入れて貯留する記録媒体貯留手段と、
前記記録媒体貯留手段で貯留された記録媒体に関連付けられた有価価値を用いて遊技媒体の貸出を制御する制御手段と、
前記記録媒体に関連付けられた有価価値に残有価価値がある場合に返却指示があると当該記録媒体を返却する記録媒体返却手段と、
前記記録媒体の受入および返却により増減する前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の数を計数する計数手段と、
前記計数手段による計数値が1になった場合に、前記記録媒体返却手段による当該記録媒体の返却を禁止する禁止手段と
を具備することを特徴とする遊技媒体貸出処理装置。
【請求項2】
前記計数手段による計数値が1になった場合に、前記貨幣受入手段で受け入れる貨幣の金種を限定する金種限定手段
を更に具備し、
前記制御手段は、
前記金種限定手段で限定された金種の貨幣を前記貨幣受入手段で受け入れた場合に、該受け入れた貨幣の金種に相当する有価価値の全てに対応する遊技媒体の貸出を制御する
ことを特徴とする請求項1記載の遊技媒体貸出処理装置。
【請求項3】
前記計数手段による計数値が所定数になった場合に、記録媒体の補充を報知する報知手段
を更に具備することを特徴とする請求項1または2記載の遊技媒体貸出処理装置。
【請求項4】
識別符号が記録された記録媒体に基づいて遊技媒体の貸出処理を行う遊技媒体貸出処理装置と、前記識別符号と有価価値を対応付けて管理する管理装置とを有する遊技媒体貸出システムにおいて、
前記遊技媒体貸出処理装置は、
貨幣を受け入れて、受け入れた貨幣の金種を特定する貨幣受入手段と、
予め前記有価価値が関連付けられていない記録媒体を貯留するとともに、前記有価価値が関連付けられた記録媒体を受け入れて貯留する記録媒体貯留手段と、
前記記録媒体貯留手段で貯留された記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣受入手段で受け入れた貨幣の金額とを含む情報を前記管理装置へ送信し、当該記録媒体に受け入れた貨幣の金額に相当する有価価値の価値付けを指示する指示手段と、
前記指示手段の指示により有価価値が価値付けられた記録媒体に関連付けられた有価価値を用いて遊技媒体の貸出を制御する制御手段と、
前記記録媒体に関連付けられた有価価値に残有価価値がある場合に返却指示があると当該記録媒体を返却する記録媒体返却手段と、
前記記録媒体の受入および返却により増減する前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の数を計数する計数手段と、
前記計数手段による計数値が1になった場合に、前記記録媒体返却手段による当該記録媒体の返却を禁止する禁止手段と
を具備し、
前記管理装置は、
前記指示手段で指示された前記記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣の金額に相当する有価価値を対応付けて管理する
ことを特徴とする遊技媒体貸出システム。
【請求項5】
識別符号が記録された記録媒体に基づいて遊技媒体の貸出処理を行う遊技媒体貸出処理装置と、前記識別符号と有価価値を対応付けて管理する管理装置とを有する遊技媒体貸出システムにおいて、
前記遊技媒体貸出処理装置は、
貨幣を受け入れて、受け入れた貨幣の金種を特定する貨幣受入手段と、
予め前記有価価値が関連付けられていない記録媒体を貯留するとともに、前記有価価値が関連付けられた記録媒体を受け入れて貯留する記録媒体貯留手段と、
前記記録媒体貯留手段で貯留された記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣受入手段で受け入れた貨幣の金額とを含む情報を前記管理装置へ送信し、当該記録媒体に受け入れた貨幣の金額に相当する有価価値の価値付けを指示する指示手段と、
前記指示手段の指示により有価価値が価値付けられた記録媒体に関連付けられた有価価値を用いて遊技媒体の貸出を制御する制御手段と、
前記記録媒体に関連付けられた有価価値に残有価価値がある場合に返却指示があると当該記録媒体を返却する記録媒体返却手段と、
前記記録媒体の受入および返却により増減する前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の増減を前記管理装置へ通知する記録媒体数通知手段と、
前記管理装置からの記録媒体の返却禁止指示に対応して、前記記録媒体返却手段による当該記録媒体の返却を禁止する禁止手段と
を具備し、
前記管理装置は、
前記記録媒体数通知手段から通知される記録媒体の増減に対応して、前記記録媒体貯留手段に貯留された記録媒体の数を計数する貯留枚数計数手段と、
前記貯留枚数計数手段による計数値が1になった場合に、前記記録媒体返却手段による記録媒体の返却の禁止を指示する禁止指示手段と、
前記指示手段で指示された前記記録媒体に記録された識別符号と、前記貨幣の金額に相当する有価価値を対応付けて管理する管理手段と
を具備することを特徴とする遊技媒体貸出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−247184(P2006−247184A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−69290(P2005−69290)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000001432)グローリー工業株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】