説明

遊技機及びシミュレーションプログラム

【課題】 従来の遊技機以上の興趣の向上を図ることができる遊技機及びシミュレーションプログラムを提供する。
【解決手段】 パチンコ遊技機10は、サブCPU206と、プログラムROM208と、ワークRAM210と、を備えている。プログラムROM208に記憶されるプログラムに基づいて、サブCPU206は、捨牌する際に考慮される捨牌有用情報を決定する。サブCPU206は、この捨牌有用情報と、乱数抽選により決定される捨牌の優劣の程度を示す捨牌レベルと、に基づいて、次局の捨牌の種類と、捨牌順番と、を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機及びシミュレーションプログラムに関するものであり、特に、複数の図柄に基づいて上がり役を成立させる制御を行う遊技機及びシミュレーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた始動領域に遊技球が入賞したことを条件に、可変表示装置の表示領域上にて識別情報の変動表示する制御を行い、変動表示が行われている識別情報を導出表示する制御を行う可変表示制御手段が備えられ、導出表示された識別情報が所定の組合せ(特定の表示態様、所謂大当り表示態様)となった場合に遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行するようにしたものが提供されている。
【0003】
また、上記の遊技機とは異なるが、特許文献1に示すように、複数の手札(例えば、麻雀牌、トランプのカード等)を配布し、この配布された複数の手札のいずれかを他の手札と順次交換していき、複数の手札に描かれた図柄が所定の表示態様となったことを条件に、上がり役が成立するゲーム(例えば、麻雀ゲーム、カードゲーム等)の制御が実行されるゲーム機が提供されている。
【0004】
この種のゲーム機の一例である麻雀ゲーム機について説明すると、この麻雀ゲーム機で行われる麻雀ゲームでは、複数の牌からランダムに選択される所定数の牌(配牌)が遊技者または対戦相手に配られ、その後、ランダムに選択された牌が1つずつ遊技者または対戦相手に所定の順番で配られる(ツモ)。そして、この配られた牌(ツモ牌)が所定の組み合わせ(上がり役)に必要な牌であれば遊技者側または相手側は、持っている牌(手牌)から不要な牌を捨て(打牌)、上がり役を目指す。このような麻雀ゲーム機では、配牌およびツモ牌はランダムに選択されるため、実際に麻雀ゲームをやっているような臨場感を遊技者に体験させることが可能となり、興趣の向上を図ることができる。
【0005】
一方、前述した遊技機では、興趣の向上を図るため、識別情報の変動表示とは別に演出表示として麻雀ゲームが行われる遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。具体的には、遊技者側および相手側の双方に配牌の演出表示がされた後、遊技者の意思に関係なく、遊技者側および相手側の双方がツモおよび打牌を繰り返す演出表示が行われる。そして、このような演出表示が実行されている最中に、特定遊技状態に移行すると決定された場合には、遊技者側が上がりになるような演出表示が行われる。
【特許文献1】特開平9−262369号公報
【特許文献2】特開2004−41336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2の遊技機は、演出表示として麻雀ゲームが行われるものの、場面に応じて最適な打牌を行うような機能はなく、打牌の選択基準は常に一定であるため、実際に麻雀をしているような臨場感溢れる演出が行われているとは言えなかった。したがって、特許文献2の遊技機で行われる演出的効果は、従来の遊技機と比較して別段変わったところはなく、従来の遊技機以上の興趣の向上が図れているとは言い難かった。
【0007】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、従来の遊技機以上の興趣の向上を図ることができる遊技機及びシミュレーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0009】
(1) 予め設定された複数の図柄が記憶された図柄記憶手段と、前記図柄記憶手段に記憶された前記複数の図柄から選択された複数の手札図柄からなる手札図柄群を表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段に表示された前記手札図柄群からいずれかの手札図柄を除外して他の図柄と交換可能な制御を行う図柄表示制御手段と、前記図柄表示手段における前記手札図柄群が特定の表示態様となったことを条件に、所定の上がり役を成立させる制御を行う上がり役成立制御手段と、を備えた遊技機であって、前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報を記憶する有用情報記憶手段と、前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に前記上がり役が成立し易いように該手札図柄を除外するか否かを決定する上がり役成立難易決定手段と、前記有用情報記憶手段によって記憶された有用情報と、前記上がり役成立難易決定手段によって決定された結果と、に基づいて、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する除外手札図柄決定手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0010】
(2) (1)に記載の遊技機において、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を除外済図柄情報として記憶する除外済図柄情報記憶手段と、前記除外済図柄情報記憶手段によって記憶された前記除外済図柄情報から前記有用情報を決定する有用情報決定手段を備えることを特徴とする遊技機。
【0011】
(3) (1)または(2)に記載の遊技機において、前記有用情報記憶手段は、前記有用情報を複数記憶していることを特徴とする遊技機。
【0012】
(4) (2)または(3)に記載の遊技機において、前記除外済図柄情報記憶手段は、所定の消去条件が成立した場合に、記憶されている前記除外済図柄情報を消去することを特徴とする遊技機。
【0013】
(5) 予め設定された複数の図柄から選択された複数の手札図柄からなる手札図柄群を表示するとともに、前記複数の手札図柄のいずれかを他の図柄と交換可能な制御を行う図柄表示制御処理と、前記図柄表示制御処理において前記手札図柄群が特定の表示態様となったことを条件に、所定の上がり役を成立させる制御を行う上がり役成立制御処理と、をコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報を記憶する有用情報記憶処理と、前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に前記上がり役が成立し易いように該手札図柄を除外するか否かを決定する上がり役成立難易決定処理と、前記有用情報記憶処理において記憶された有用情報と、前記決定処理において決定された結果と、に基づいて、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する除外手札図柄決定処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするシミュレーションプログラム。
【0014】
(1)または(4)の発明によれば、手札図柄群から手札図柄を除外する際に上がり役が成立し易いように図柄を除外するか否かを決定し、この決定された結果と、手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報と、に基づいて、手札図柄群から除外される手札図柄と、手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定(推論)するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、適切な手札図柄が除外されることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0015】
ここで、「手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報」とは、手札図柄群から手札図柄を除外する(例えば、捨牌の)際に考慮される情報であり、この情報に基づいて手札図柄群から手札図柄が除外される場合、その情報に基づかないで手札図柄群から手札図柄が除外される場合よりも、通常早く上がり役が成立することになる。
【0016】
例えば、麻雀ゲームの場合、「手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報」には、「三色同順を目指す場合は、三色同順を構成する牌を捨てない」、「最初から連続して中張牌を捨牌しない」、「1順目および2順目で役牌を捨てない」等がある。
【0017】
また、本発明によれば、手札図柄群から手札図柄を除外する際に上がり役が成立し易いように手札図柄を除外するか否かを決定し、この決定された結果に基づいて、手札図柄群から除外される手札図柄と、手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する。したがって、例えば、上がり役が成立しやすいと決定された場合は上級者として、上がり役が成立しにくいと決定された場合は素人として、レベル分けすることができ、実際の麻雀やカードゲーム等のように、レベルに応じて除外する手札図柄を異ならせることができる。このため、実際に麻雀やカードゲーム等が行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0018】
(2)の発明によれば、手札図柄群から除外される手札図柄と、手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を除外済図柄情報として記憶し、この記憶された除外済図柄情報から有用情報を決定するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、より適切な手札図柄が除外されることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0019】
(3)の発明によれば、複数の有用な情報に基づいて、手札図柄群から除外される手札図柄と、除外される手札図柄の順番と、を決定することになる。通常、有用な情報が複数であれば、有用な情報が単数の場合よりも、より適切な答えを導くことができる。したがって、本発明では、より適切な手札図柄が除外されることになるので、より臨場感の溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0020】
(4)の発明によれば、所定の消去条件が成立したことを条件に、記録されている除外図柄情報が消去される。したがって、所定の消去条件が成立する毎に除外図柄情報から決定される有用情報が異なることになり、さらには、手札図柄群から除外される手札図柄および手札図柄群から除外される手札図柄の順番も異なってくる。したがって、所定の消去条件が成立する毎に手配図柄群から除外される手札図柄のパターンが異なってくるので、飽きの来ない、興趣の向上を維持できる遊技機を提供することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、手札図柄群から手札図柄を除外する際に上がり役が成立し易いように図柄を除外するか否かを決定し、この決定された結果と、手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報と、に基づいて、手札図柄群から除外される手札図柄と、手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定(推論)するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、適切な手札図柄が除外されることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[第1の実施形態]
以下に、本発明に好適な第1の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0023】
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1及び図2を用いて説明する。なお、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
【0024】
パチンコ遊技機10は、図1及び図2に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、液晶表示装置32、発射ハンドル26、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500等から構成されている。
【0025】
また、図1に示すように、パチンコ遊技機10の左側には、カードユニット150が取り付けられる。カードユニット150とパチンコ遊技機10は電気的に接続され、カードユニット150とパチンコ遊技機10との間で、遊技球の貸出に必要な所定の制御信号が送受信される。
【0026】
上述した開閉体としてのガラスドア11は、図2に示すように、遊技機枠体としてのベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。
【0027】
さらに、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。
【0028】
また、ガラスドア11は、その開口11aの下方に、貸出操作パネル80が備えられている。この貸出操作パネル80の制御はカードユニット150により行われる。貸出操作パネル80は、残度数表示LED82、貸出可表示LED84、球貸操作スイッチ86、返却スイッチ88を含んで構成される。貸出操作パネル80とそれに含まれる残度数表示LED82、貸出可表示LED84、球貸操作スイッチ86、返却スイッチ88の制御は、全てカードユニット150により、所定の通信信号の送受信によって行われる。
【0029】
残度数表示LED82は、3桁の7セグメントLEDからなる。この残度数表示LED82には、カードユニット150に挿入されたプリペイドカードに対応する金額の残高が、100円を単位として3桁の数字で表示される。
【0030】
貸出可表示LED84には、遊技球の貸出が可能か否かの情報が表示される。即ち、貸出可表示LED84が点灯状態であれば、遊技者は球貸操作スイッチ86を押下して遊技球の貸出を受けることができる。
【0031】
球貸操作スイッチ86が遊技者に押下されることによって、遊技球の貸出が行われる。球貸操作スイッチ86が押下されると、後述する、カードユニット150からパチンコ遊技機10の払出・発射制御回路126(図4参照)に出力される信号に応じて、パチンコ遊技機10の払出・発射制御回路126が遊技球の貸出処理を実行する。
【0032】
返却スイッチ88が遊技者に押下されることによって、プリペイドカードの返却処理が行われる。
【0033】
上述した皿ユニット21は、図2に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21は、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。
【0034】
また、上皿20の下方には貯留皿としての下皿22が設けられている。上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
【0035】
また、上述した発射ハンドル26は、図2に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射ハンドル26は、回転自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射装置130を構成する発射ソレノイド(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)等が設けられている。
【0036】
また、この発射ハンドル26には、タッチセンサ(図示せず)、発射ボリューム(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)等が設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。また、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回転操作されたときには、その回転角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回転操作されている場合であっても、発射停止スイッチが操作されたときには、発射ソレノイドによって遊技球が発射されることはない。
【0037】
上述した遊技盤14は、図2に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、図1に示すように、ガイドレール30等に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。
【0038】
また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。
【0039】
この遊技盤14の前面中央には、始動口44、シャッタ40等が設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、可変表示手段である液晶表示装置32において識別情報の可変表示が実行されることになる。また、詳しくは後述するが、この識別情報の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ可能な開放状態となる場合がある。また、このような遊技盤14においては、各種の役物が取り付け可能となっている。
【0040】
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射ハンドル26が配設されたベースドア13は、図2に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。
【0041】
また、このベースドア13の上方には、音声を発生(出力)することにより所定の報知や演出を行うスピーカ46L、46Rが配設される。
【0042】
前述した液晶表示装置32は、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設される。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、特別図柄ゲームにおける識別情報、特別図柄ゲームにおける識別情報に伴う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の表示態様で表示されることになる。なお、液晶表示装置32は、図柄表示手段の一例に相当する。
【0043】
また、この液晶表示装置32における表示領域32aに表示される画像の一例として、特別図柄ゲームにおける識別情報が挙げられる。例えば、液晶表示装置32における表示領域32aには、特別図柄ゲームにおける識別情報が可変表示される。この識別情報は、特別図柄ゲームにおいて主に特別図柄から構成されるものである。この識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“0”から“9”までの数字を用いる。
【0044】
なお、「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
【0045】
この液晶表示装置32には、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する識別情報が可変表示される。これら複数の図柄列において識別情報の導出表示が行われ、導出表示された複数の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行することになる。なお、本実施形態において、図柄列は3列であるが、図柄列は1列でもよい。
【0046】
また、導出表示された複数の識別情報の組合せが、特定の表示態様のうちの特別の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”、“3”、“5”、“7”、“9”のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「特定大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行し、その特定遊技状態が終了した場合に、高確率遊技状態に移行することになる。
【0047】
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
【0048】
上述した木枠12は、木製の枠体であり、図2に示すように、その前方にベースドア13が軸着される。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、基板ユニット400、球払出ユニット500等が配置される。
【0049】
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。この基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)等が内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
【0050】
上述した球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク(図示せず)と、球通路ケース(図示せず)とから構成され、球貯留タンクに貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
【0051】
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
【0052】
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、遊技球が通過したことを検出したときには、表示領域32aに普通図柄(図示せず)の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
【0053】
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された識別情報の組合せが特定の組合せである場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、V・カウントセンサ102(図4参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にする。
【0054】
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図4参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、複数列の識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。ここで、複数列の識別情報の可変表示を実行するときの条件(所定の識別情報の可変表示実行条件)は、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞することである。また、所定の識別情報の可変表示実行条件が成立する毎に識別情報の可変表示を行うことになる。なお、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したことを識別情報の可変表示実行条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
【0055】
また、特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の識別情報が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立していない場合には、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立するまで、識別情報の可変表示の実行(開始)が保留されることになる。識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。
【0056】
保留されている識別情報の可変表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)は、特別図柄保留個数表示(図示せず)の数によって表示される。保留される識別情報の可変表示の実行回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として識別情報の可変表示が保留される。
【0057】
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
【0058】
主制御回路60は、図4に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
【0059】
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0060】
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブル、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル、大当り遊技状態(通常大当り遊技状態又は確変大当り遊技状態)に移行させるか否かの当落と、変動パターンと、変動時間とが対応付けられて記憶されている変動パターン振分テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。そのほかにも、配牌条件が成立した場合に、予定上がり役を事前に決定する予定上がり役決定テーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
【0061】
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
【0062】
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
【0063】
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
【0064】
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
【0065】
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に導出表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
【0066】
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
【0067】
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている識別情報の可変表示回数を示すものである。
【0068】
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
【0069】
特別図柄記憶領域は、特別図柄ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当り判定用乱数値等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている可変表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている可変表示が終了した後に実行される可変表示に対応するデータが記憶されている。つまり、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てデータがクリアデータである場合には、現在の可変表示が実行されず、可変表示を実行するための保留も行われていないこととなる。また、現在の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。
【0070】
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0071】
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
【0072】
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124等が接続されている。
【0073】
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0074】
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0075】
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0076】
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0077】
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0078】
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0079】
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
【0080】
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
【0081】
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸出操作パネル80が接続されている。貸出操作パネル80は、各種のLEDである残度数表示LED82および貸出可表示LED84(図示せず)、各種の操作スイッチである球貸操作スイッチ86および返却スイッチ88(図示せず)が含まれている。貸出操作パネル80は、カードユニット150と電気的に接続されており、カードユニット150との通信に応じて、遊技球の貸出要求等を行うことができる。
【0082】
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
【0083】
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46R(図1においては46a及び46b)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)等を含むランプ132の制御等を行う。
【0084】
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
【0085】
演出制御手段としての副制御回路200は、図柄表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプ等を含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、貸し出し用操作部80が接続されており、その操作に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。
【0086】
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することになる。
【0087】
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
【0088】
特に、プログラムROM208には、後述するように、捨牌レベルフラグに応じて、各レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルを読み出し、遊技者捨牌有用情報テーブルに記憶されている捨牌有用情報に応じて、次局の捨牌の種類および捨牌順序をサブCPU206に決定(推論)させるプログラムが記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
【0089】
また、このサブCPU206は、液晶表示装置32に、遊技者及び対戦相手の手牌を表示し、麻雀を模した図柄等を表示することになる。つまり、遊技制御手段としてのサブCPU206は、一又は複数の対戦相手の手札としての複数の対戦相手手札図柄が用いられることによって、当該対戦相手と対戦する遊技の動作を制御することになる。また、サブCPU206は、液晶表示装置32に表示された手牌のいずれかを他の牌と交換可能な制御を行うこととなる。
【0090】
また、プログラムROM208には、演出パターンが複数種類記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、識別情報の可変表示に応じて実行されるものである。
【0091】
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0092】
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、前述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
【0093】
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
【0094】
なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0095】
表示制御回路250は、図柄表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
【0096】
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
【0097】
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
【0098】
画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。
【0099】
特に、画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、普通図柄を示す普通図柄画像データ等の各種の画像データの他に、識別情報の可変表示に伴って行われる演出に対応する演出の画像データが別個に記憶されている。
【0100】
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データをD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
【0101】
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
【0102】
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
【0103】
音源IC232は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源IC232は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
【0104】
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
【0105】
[ワークRAMにおけるテーブル]
また、本実施形態においてワークRAM210に記憶される各種のテーブルについて図5を用いて説明する。
【0106】
ワークRAM210には、図5に示すように、牌テーブル、手牌テーブル、上がり牌種類テーブル、上がり牌テーブル、遊技者有効ツモ牌テーブル、遊技者予定ツモ牌テーブル、対戦相手上がり手牌テーブル、対戦相手予定捨牌テーブル1から3、捨牌テーブル、遊技者捨牌有用情報テーブル、遊技者予定捨牌テーブル等が記憶される。
【0107】
具体的なテーブルについて、図6から図16を用いて説明する。
【0108】
牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。この牌テーブルには、図6に示すように、予め設定された麻雀牌の種別毎の数が記憶されており、手牌、ツモ牌、予定捨牌等、麻雀牌が使用された(他のテーブルに記憶された)場合には、その牌の種類に基づいて牌テーブルに記憶された数が減算される。つまり、この牌テーブルを用いることによって、後述する各種のテーブルに記憶されていない、言い換えると、未だ使用されていない未使用牌の数がカウントされることになる。また、この牌テーブルの初期値(各麻雀牌の4牌ずつ)がプログラムROM208に記憶されている。つまり、プログラムROM208には、予め設定された複数の牌(図柄)が記憶されることとなる。なお、本実施形態において、この牌テーブルを記憶するプログラムROM208は、図柄記憶手段の一例に相当する。
【0109】
手牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。この手牌テーブルには、図7に示すように、今現在の遊技者の手牌(遊技者の手札)の種類が記憶される。遊技者の手牌は、複数の手牌(複数の手札図柄)から構成されるものである。この手牌テーブルは、前述した予定上がり役決定テーブルに基づいて予定上がり役が決定された結果、その予定上がり役に基づいて生成される遊技者の上がり牌が記憶されることになる。また、所定の交換制御によって遊技者の手牌が交換された場合には、その交換した牌(加えた牌、捨てた牌を含む)に基づいて、手牌テーブルが更新される。つまり、手牌テーブルを記憶するワークRAM210は、液晶表示装置32における手牌(識別情報の可変表示の結果)の態様を記憶する可変表示態様記憶手段の一例に相当する。
【0110】
上がり牌種類テーブルは、ワークRAM210に記憶され、ロン、ツモが可能な上がり牌(待ち牌、上がり候補図柄)の種類が記憶される。例えば、「二萬」、「三萬」の両面待ちである場合には、「一萬」、「四萬」という上がり牌の種類が記憶される。具体的には、配牌条件が成立した場合には、上述した予定上がり役決定テーブルが参照され、遊技者の予定上がり役が決定される。そして、決定された遊技者の予定上がり役(例えば、三色同順)に基づいて、図8に示すように、予定上がり手牌(予定上がり手札図柄)が決定される。そして、遊技者の予定上がり手牌のうち1枚の牌が予定上がり牌として抜き出され、その1枚の牌を含む上がり牌が決定される。例えば、図8に示す遊技者の予定上がり手牌のうち、「五萬」が抜き出された場合には、上述した手牌テーブルは、図9に示すように、「五萬」等を加えることによって所定の上がり役が成立するリーチ手牌(上がり可能手札図柄群)として記憶される。そして、手牌テーブルに記憶されたリーチ手牌が参照され、待ち牌が決定される。この待ち牌は、予定上がり手牌を除いた手牌に加えることによって特定の表示態様となる(所定の上がり役が成立する)上がり牌である。このように生成された上がり牌の種類が上がり牌種類テーブルに記憶される。なお、麻雀においては、「国士無双」の13面待ちが最大待ち数となり、最大13個の上がり牌の種類が記憶されることとなる。
【0111】
上がり牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。上がり牌テーブルは、上述した上がり牌の全てが記憶される。例えば、「二萬」、「三萬」の両面待ちである場合には、「一萬」、「四萬」という上がり牌が記憶される。なお、この上がり牌テーブルは、上述した上がり牌を除いた遊技者の手牌に含まれる牌、すなわち、手牌テーブルに記憶されている牌は、上がり牌テーブルに記憶しないことになる。例えば、「八萬」、「八萬」が遊技者の手牌として記憶されている場合において、「八萬」待ちであるときには、4枚中2枚の「八萬」が上がり牌テーブルに記憶されることになる。麻雀においては、「国士無双」の13面待ちが最大待ち数となるため、最大39個(遊技者の手牌に有する一九字牌を含むため、13と3との積となる)の上がり牌が記憶されることとなる。
【0112】
遊技者有効ツモ牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。遊技者有効ツモ牌テーブルは、図10に示すように、その上がり牌を除いたリーチ手牌(図9参照)から配牌時の不要牌(初期不要図柄)を差し替える場合において、そのリーチ手牌から配牌時の不要牌と差し替えられる牌が有効牌(有効図柄)として記憶される。例えば、図9に示す手牌のうち、図10に示すように、「三萬」、「四筒」、「五索」、「八索」が遊技者の有効牌として決定され、遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶される。また、この場合において、遊技者の手牌は、「三萬」、「四筒」、「五索」、「八索」が「東」、「白」、「八筒」、「一索」へと配牌時の不要牌として差し替えられる。
【0113】
なお、この配牌時の不要牌は、牌テーブルに記憶されている牌のうち、手牌テーブル、上がり牌テーブル等、各種のテーブルに記憶(使用)された牌以外、つまり、上述した各種テーブルに未だ記憶されていない未使用牌から選択されることとなる。また、この未使用牌から選択される配牌時の不要牌は、有効牌を除いた遊技者の非差替手牌(非差替手札図柄)に加えることによって、その遊技者の手牌と所定の関係を有さない無関係牌(無関係図柄)から選択される。この所定の関係は、有効牌を除いた遊技者の手牌と配牌時の不要牌とでターツや面子等が構成される関係等が一例に挙げられ、このような所定の関係を有さない牌が無関係牌である。
【0114】
また、このように配牌時における不要牌が遊技者の手牌として差し替えられた場合には、予定上がり役が、捨牌を鳴いても成立する役か否かが判定され、捨牌を鳴いても成立する役であると判定された場合には、図11(A)に示すように、手牌テーブルに記憶された手牌のうち、鳴き(入手)が可能な面子を構成する牌に対して鳴きフラグがセットされる。例えば、図11(A)に示すように、チーができる牌に対して、“a”、“b”が付され、ポンができる牌に対して“A”が付される。また、鳴きフラグがセットされた牌に加えることによって面子となる鳴き対象の鳴き牌が生成され、図11(B)に示すように、遊技者予定ツモ牌テーブルにおける有効牌に対して鳴きフラグがセットされる。この際においては、手牌テーブルにおける鳴きフラグと、有効ツモ牌テーブルにおける鳴きフラグとは、面子が構成される牌毎に同じフラグ(例えば、同じ“A”というフラグ等)がセットされ、手牌と鳴き牌とが対応付けられる。なお、この鳴き牌リストには、上がり牌は含まれない。
【0115】
遊技者予定ツモ牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。遊技者予定ツモ牌テーブルは、図12に示すように、遊技者の手牌としてツモされる予定の牌を記憶する。この遊技者予定ツモ牌テーブルと、後述する変動パターンと、に基づいて演出処理が実行される。
【0116】
この遊技者予定ツモ牌テーブルは、図12(A)に示すように、最初に、配牌時以外において遊技者の手牌に不要牌としてツモされる遊技者の無駄ツモ牌(遊技者不要図柄)を記憶する。この遊技者の無駄ツモ牌は、手牌テーブル、上がり牌テーブル、遊技者有効ツモ牌テーブル等、上述した各種のテーブルに未だ記憶されていない未使用牌から選択される。また、上述した配牌時における不要牌と同じように、所定の関係を有する牌は選択されない。
【0117】
そして、遊技者予定ツモ牌テーブルに記録された無駄ツモ牌を、上記した配牌時の不要牌から差し替えられた有効牌と差し替えることにより、遊技者予定ツモ牌が決定される。
【0118】
具体的には、図12(A)に示すように、図8に示す予定上がり手牌に対して無駄ツモ牌17枚が決定される。そして、図12(A)に示す無駄ツモ牌のいずれかと、図8に示す予定上がり手牌に対して有効牌である「三萬」、「四筒」、「五索」および「八索」が差し替えられることにより、図12(B)に示すような遊技者予定ツモ牌が決定される。
【0119】
なお、遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶される有効牌と遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶されている遊技者予定ツモ牌に差し替えられる有効牌は重複することになる。そして、後述の鳴き条件が成立し、対戦相手の捨牌に対して鳴きが生じた場合は、遊技者予定ツモ牌テーブルに記録されている有効牌のうちその対戦相手の捨牌と同じ有効牌は、無駄ツモ牌と差し替えられ、その無駄ツモ牌が遊技者予定ツモ牌テーブルに新たに記憶されることになる。
【0120】
対戦相手上がり手牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。対戦相手上がり手牌テーブルは、図13に示すように、対戦相手が上がる場合に使用される対戦相手の上がり手牌を記憶するものであり、手牌テーブル、上がり牌テーブル、遊技者有効ツモ牌テーブル、遊技者無効ツモ牌テーブル等、上述した各種のテーブルに未だ記憶されていない未使用牌から選択されることになる。
【0121】
対戦相手予定捨牌テーブル1から3は、ワークRAM210に記憶される。対戦相手予定捨牌テーブル1から3は、対戦相手の手牌から捨てられる対戦相手の予定捨牌を記憶するものであり、手牌テーブル、上がり牌テーブル、遊技者有効ツモ牌テーブル、遊技者予定ツモ牌テーブル、対戦相手上がり手牌テーブル等、上述した各種のテーブルに未だ記憶されていない未使用牌から選択されることとなる。また、対戦相手の予定捨牌は、プログラムROM208に記憶された複数種類の対戦相手の予定捨牌パターン(対戦相手除外図柄選択パターン)からいずれかが選択され、その対戦相手の予定捨牌パターンに基づいて、未使用牌から選択されることとなる。
【0122】
捨牌テーブルは、ワークRAM210に記憶される。この捨牌テーブルは、図14に示すように、遊技者、対戦相手毎に、手牌から実際に捨てられた牌である捨牌を記憶する。
【0123】
遊技者捨牌有用情報テーブルは、ワークRAM210に記憶されている。この遊技者捨牌有用情報テーブルは、図15に示すように、次局の捨牌(予定捨牌)を決定する際に考慮される捨牌有用情報が予め記憶されている。後述するように、この遊技者捨牌有用情報テーブルから捨牌有用情報が決定(推論)され、決定された捨牌有用情報に基づいて、予定捨牌が決定される。遊技者捨牌有用情報の具体例としては、図15に示すように、「三色同順を目指す場合は、三色同順を構成する牌を捨てない」、「最初から連続して中張牌を捨牌しない」、「1順目および2順目で役牌を捨てない」等がある。なお、ワークRAM210は、有用情報記憶手段の一例に相当する。
【0124】
予定捨牌が決定される際に考慮される捨牌有用情報は、乱数抽選により決定される捨牌レベルによって異なることになる。
【0125】
具体的には、捨牌レベルには、素人レベル、中級者レベルおよび名人レベルの3つのレベルがあるが、捨牌が通常より優れている名人レベルの場合、遊技者捨牌有用情報テーブルから3つの捨牌有用情報が抽選によって決定されて、この3つの捨牌有用情報に基づいて、予定捨牌が決定される。また、捨牌が通常である中級者レベルの場合、遊技者捨牌有用情報テーブルから2つの遊技者捨牌有用情報が抽選によって決定されて、この2つの捨牌有用情報に基づいて、予定捨牌が決定される。さらに、捨牌が通常より劣っている素人レベルの場合、遊技者捨牌有用情報テーブルから1つの捨牌有用情報が抽選によって決定されて、この1つの捨牌有用情報に基づいて、予定捨牌が決定される。
【0126】
なお、本実施形態においては、名人レベルの場合、3つの捨牌有用情報によって予定捨牌が決定され、中級者の場合、2つの捨牌有用情報によって予定捨牌が決定され、素人の場合、1つの捨牌有用情報によって予定捨牌が決定されるが、捨牌有用情報の数はそれぞれ、3つ、2つ、1つでなくてもよい。また、乱数抽選等によって、予定捨牌を決定する際に考慮される捨牌有用情報の数を適宜決定するようにしてもよい。
【0127】
また、捨牌レベルを決定する捨牌レベル決定テーブルを図17に示す。捨牌レベル決定テーブルには、プログラムROM208に記憶されている。図17に示すように、捨牌レベル決定テーブルには、捨牌レベルと、捨牌レベル決定用乱数値と、が対応付けられて記憶されている。捨牌レベル決定用乱数値が“0”〜“10”の場合は、捨牌レベルは名人レベルと決定される。また、捨牌レベル決定用乱数値が“11”〜“40”の場合は、捨牌レベルは中級者レベルと決定される。また、捨牌レベル決定用乱数値が“41”〜“100”の場合は、捨牌レベルは素人レベルと決定される。
【0128】
遊技者予定捨牌テーブルは、ワークRAM210に記憶されている。遊技者予定捨牌テーブルは、遊技者の次局の捨牌の情報(予定捨牌の情報)を予め記憶している。予定捨牌の情報とは、次局の捨牌の種類と、その順番を示す情報である。
【0129】
上記した捨牌有用情報が捨牌レベルに応じて決定されると、捨牌有用情報に基づいて、いずれかの予定捨牌の情報が決定される。
【0130】
具体的には、図16に示すように、捨牌レベルが名人レベルであり、乱数抽選により決定された3つの捨牌有用情報が、有用情報番号“2”の「最初から連続して中張牌を捨牌しない」、有用情報番号“3”の「1順目および2順目で役牌を捨てない」、有用情報番号“6”の「終盤では、生牌を捨てない」の場合、図16に示す遊技者予定捨牌テーブル(名人レベル用)を参照して、番号“50”または番号“51”のいずれかの予定捨牌の情報が決定される。
【0131】
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図18から図20、図22から図27に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図20)の状態遷移について図21を用いて説明する。
【0132】
[メイン処理]
最初に、図18に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図20を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
【0133】
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図19を用いて説明する。
【0134】
最初に、図19に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、始動口44等の遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理において、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することになる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
【0135】
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
【0136】
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。また、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
【0137】
[特別図柄制御処理]
図18のステップS15において実行されるサブルーチンについて図20を用いて説明する。なお、図20において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
【0138】
最初に、図20に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
【0139】
なお、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
【0140】
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図22を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
【0141】
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
【0142】
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。つまり、メインCPU66は、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったことを条件として遊技者に有利な特定遊技状態への制御を行うこととなる。
【0143】
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
【0144】
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
【0145】
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
【0146】
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
【0147】
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
【0148】
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、大当り図柄が特定の図柄である場合には、高確率遊技状態に移行させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
【0149】
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。また、メインCPU66は、始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70における所定の記憶領域にセットする。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0150】
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図21に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図20に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図20に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図20に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。なお、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図20に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することになる。なお、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、大当りラウンド最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
【0151】
[特別図柄記憶チェック処理]
図20のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図22を用いて説明する。
【0152】
最初に、図22に示すように、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを判断する(ステップS101)。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判断した場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102において、メインCPU66は、保留個数が“0”であるか否かを判断する。保留個数を示すデータが“0”であると判断した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”でないと判断した場合には、ステップS104に処理を移す。
【0153】
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることになる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0154】
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
【0155】
ステップS105においては、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り判定テーブルに記憶されている大当り判定値を選択する。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、大当り判定値とを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な特定遊技状態とするか否かの判定を行うことになる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
【0156】
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することになる。メインCPU66は、大当りであると判断した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りでないと判断した場合には、ステップS108に処理を移す。
【0157】
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄決定用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。つまり、メインCPU66は、特定の表示態様を表示することを決定することになる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0158】
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0159】
なお、ステップS107およびステップS108の処理によってメインRAM70の所定領域に記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図19のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。つまり、このステップS107およびステップS108の処理が実行されることによって、識別情報の可変表示の結果が決定される。
【0160】
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図19のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することになる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
【0161】
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンに対応する変動時間をテーブルより読み出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた大当り判定用乱数値等が記憶された記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0162】
[副制御回路の動作]
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図23に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
【0163】
[コマンド受信処理]
最初に、図23に示すように、変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS281)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判断した場合には、受信コマンドに基づく変動パターンを決定し、決定された変動パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS282)、本サブルーチンを終了する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド以外のコマンドを受信したと判断しなかった場合には、ステップS283に処理を移す。
【0164】
ステップS281の処理により変動パターン指定コマンドを受信したとは判断されなかった場合には、導出図柄指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS283)。この処理において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したと判断した場合には、受信コマンドに基づく停止図柄を決定し、決定された停止図柄を示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS284)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したとは判断しなかった場合には、ステップS285に処理を移す。
【0165】
ステップS283の処理により導出図柄指定コマンドを受信したとは判断されなかった場合には、図柄確定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS285)。この処理において、サブCPU206は、図柄確定コマンドを受信したと判断した場合には、停止図柄の確定処理を実行し(ステップS286)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、図柄確定コマンドを受信したとは判断しなかった場合には、ステップS287に処理を移す。
【0166】
ステップS285の処理により図柄確定コマンドを受信したとは判断されなかった場合には、遊技状態指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS287)。この処理において、サブCPU206は、遊技状態指定コマンドを受信したと判断した場合には、遊技状態指定コマンドに対応するデータをセットし(ステップS288)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、遊技状態指定コマンドを受信したとは判断しなかった場合には、その他の受信したコマンドに対応する処理を実行し(ステップS289)、本サブルーチンを終了する。
【0167】
[演出処理]
また、副制御回路200では、コマンド受信処理とは異なる演出処理が実行される。この演出処理について図24を用いて説明する。
【0168】
最初に、サブCPU206は、図24に示すように、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS301)。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS302に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0169】
ステップS302において、サブCPU206は、大当りであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドが大当たりとなる旨のコマンドであるか否かによって、大当りであるか否かを判断する。サブCPU206は、大当りであると判別した場合には、ステップS303に処理を移し、大当りではないと判別した場合には、ステップS304に処理を移す。
【0170】
ステップS303において、サブCPU206は、大当り演出実行処理を実行する。詳しくは図25を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS306に処理を移す。
【0171】
ステップS304において、サブCPU206は、通常演出実行処理を実行する。詳しくは図26を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS305に処理を移す。
【0172】
ステップS305において、サブCPU206は、1局終了したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、後述する図25のステップS323および図26のステップS344の処理により、捨牌テーブルに捨牌が記録されたか否かを判断して、1局が終了したか否かを判断する。サブCPU206は、1局終了したと判断した場合には、ステップS306に処理を移し、1局終了していないと判断した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0173】
ステップS306において、サブCPU206は、乱数抽選処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、所定の周期で更新される捨牌レベル選択用乱数カウンタから捨牌レベル選択用乱数値を抽出し、ワークRAM210の所定領域に記憶する。これにより、サブCPU206は、捨牌の優劣の程度である捨牌レベルを決定している。換言すれば、サブCPU206は、あがり役が成立し易いような捨牌を行うか否かを決定している。この処理が終了した場合には、ステップS307に処理を移す。
【0174】
ステップS307において、サブCPU206は、捨牌有用情報決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS306の処理により得られた捨牌レベルに基づいて、図15に示す遊技者捨牌有用情報テーブルから捨牌有用情報を抽選により決定する。つまり、捨牌レベルが名人レベルである場合には、遊技者捨牌有用情報テーブルから3つの捨牌有用情報が抽選により決定される。また、捨牌レベルが中級者レベルの場合、遊技者捨牌有用情報テーブルから2つの捨牌有用情報が抽選により決定される。また、捨牌レベルが素人レベルの場合、遊技者捨牌有用情報テーブルから1つの捨牌有用情報が抽選により決定される。
【0175】
具体的には、捨牌レベルが名人レベルの場合、乱数抽選の結果により、図15の遊技者捨牌有用情報テーブルから、「三色同順を目指す場合は、三色同順を構成する牌を捨てない」、「最初から連続して中張牌を捨牌しない」、「1順目および2順目で役牌を捨てない」の3つの捨牌有用情報が決定される場合がある。この処理が終了した場合には、ステップS308に処理を移す。
【0176】
ステップS308において、サブCPU206は、次局配牌決定処理を実行する。詳しくは図27を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS309に処理を移す。
【0177】
ステップS309において、サブCPU206は、予定捨牌決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS307の捨牌有用情報決定処理により決定された捨牌有用情報に基づいて、図16の遊技者予定捨牌テーブルから予定捨牌パターンを決定し、ワークRAM210の所定の領域にセットする。
【0178】
なお、ステップS309の処理をプログラムROM208に記憶されているプログラムに基づいて実行するサブCPU206は、除外手札図柄決定手段の一例に相当する。
【0179】
このように、捨牌レベルを決定し、この決定された結果と、遊技者捨牌有用情報と、に基づいて、捨牌の種類と、捨牌の順番と、を決定(推論)するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、適切な捨牌がされることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0180】
また、決定された捨牌レベル、つまり、名人レベルや中級者レベル、素人レベルによって、捨牌が異なってくるので、実際の麻雀やカードゲーム等のように、遊技者の捨牌にバリエーションを生むことができる。このため、実際に麻雀やカードゲーム等が行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0181】
また、ワークRAM210に記憶されている遊技者捨牌有用情報テーブル(図15参照)には、複数の捨牌有用情報が記憶されており、この複数の捨牌有用情報に基づいて、捨牌の種類と、捨牌順番と、を決定(推論)することになる。通常、単数の情報よりも、複数の情報を有している方が、より適切な答えを導くことができる。したがって、より適切な捨牌が実行されるので、より臨場感の溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0182】
[大当り演出実行処理]
図24のステップS303の処理において実行されるサブルーチンについて図25を用いて説明する。
【0183】
最初に、図25に示すように、サブCPU206は、所定の無駄ツモ牌を有効牌に変更する処理を実行する(ステップS321)。この処理において、サブCPU206は、遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶された遊技者のツモ牌のうち無駄ツモ牌を遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶されている有効牌に変更する処理を行う。そして、サブCPU206は、遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶された有効牌のいずれかを遊技者の手牌に加えることによって、遊技者の手牌に含まれる不要牌を除外する表示制御を行い、遊技者の手牌のシャンテン数が上がり、最終的に遊技者の手牌を上がらせる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS322に処理を移す。
【0184】
ステップS322において、サブCPU206は、変動パターンに基づく演出を実行する。この処理において、サブCPU206は、図23のステップS292の処理によりワークRAM210の所定領域にセットされた変動パターンを示すデータに基づいて、演出処理を実行する。具体的には、プログラムROM208に記憶されている変動パターンと、変動時間と、が対応付けられたテーブルを参照して、変動パターンおよびステップS321の処理により変更された遊技者予定ツモ牌テーブルに基づき、変動時間内に遊技者の手牌を上がらせる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS323に処理を移す。なお、本実施形態において、ステップS322の処理を実行するサブCPU206などは、上がり役成立制御手段の一例に相当する。
【0185】
ステップS323において、サブCPU206は、捨牌テーブルに捨牌を記憶する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、遊技者又は対戦相手の手牌から捨てられた捨牌を、捨牌テーブルに記憶する。なお、ステップS323および後述する図26のステップS344の処理を実行するサブCPU206は、除外済図柄情報記憶手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0186】
[通常演出実行処理]
図24のステップS304の処理において実行されるサブルーチンについて図26を用いて説明する。
【0187】
最初に、図26に示すように、鳴き条件が成立したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、予定上がり役が鳴き可能な役であると判断され、遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶された有効牌に鳴きフラグが付されているか否かによって、鳴き条件が成立したか否かを判断する。この鳴き条件が成立するか否かは、乱数抽選によってランダムに決定されるが、定期的に決定されるように、その他の方法で決定されるようにしてもよい。なお、サブCPU206は、予定上がり役が鳴き可能な役ではない場合、又は、遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶された有効牌に鳴きフラグが付されていない場合には、鳴き条件が成立しない。サブCPU206は、鳴き条件が成立したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、鳴き条件が成立したと判別しなかった場合には、ステップS343に処理を移す。
【0188】
ステップS342において、サブCPU206は、所定の捨牌を有効牌に変更する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS413においてセットされた対戦相手の捨牌に代えて、鳴きフラグが付されている有効牌を選択し、ワークRAM210の所定領域にセットする。つまり、サブCPU206は、対戦相手予定捨牌テーブル1から3のいずれかから選択される牌に代えて、遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶された有効牌のうちの鳴きフラグがセットされた有効牌のいずれかを、対戦相手の手牌から捨てる捨牌として決定することになる。
【0189】
また、サブCPU206は、遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶されていた有効牌であって、ツモされていない有効牌が鳴きの対象となってしまった場合は、遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶されていた有効牌に代えて、無駄ツモ牌を選択し、ワークRAM210の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS343に処理を移す。
【0190】
ステップS343において、サブCPU206は、変動パターンに基づく演出を実行する。この処理において、サブCPU206は、図23のステップS282の処理によりワークRAM210の所定領域にセットされた変動パターンを示すデータに基づいて、演出処理を実行する。具体的には、プログラムROM208に記憶されている変動パターンと、変動時間と、が対応付けられたテーブルを参照して、後述する図27のステップS408の処理により変更された遊技者予定ツモ牌テーブルに基づき、変動時間内に所定の演出処理を実行する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS344に処理を移す。
【0191】
ステップS344において、サブCPU206は、捨牌テーブルに捨牌を記憶する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、遊技者又は対戦相手の手牌から捨てられた捨牌を、捨牌テーブルに記憶する。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了させる。
【0192】
[次局配牌決定処理]
図24のステップS303の処理において実行されるサブルーチンについて図27を用いて説明する。
【0193】
最初に、図27に示すように、サブCPU206は、予定上がり役の決定処理を実行する(ステップS401)。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に位置付けられた予定上がり役決定用乱数カウンタから予定上がり役決定用乱数値を抽出する。そして、サブCPU206は、予定上がり役決定テーブルを参照して、抽出された予定上がり役決定用乱数値に基づき予定上がり役を決定し、決定された予定上がり役に関するデータをワークRAM210の所定領域にセットする。つまり、ステップS401を実行するサブCPU206は、複数種類の上がり役からいずれかを遊技者の予定上がり役として事前に選択する。以下の処理において、サブCPU206は、使用された牌に応じて牌テーブルを更新する。この処理が終了した場合には、ステップS402に処理を移す。
【0194】
ステップS402において、サブCPU206は、上がり手牌を手牌テーブルにセットする。この処理において、サブCPU206は、ステップS401において決定された予定上がり役が成立する上がり時における遊技者の上がり手牌をランダムに決定する。つまり、ステップS402を実行するサブCPU206は、ステップS401において選択された遊技者の予定上がり役が成立する遊技者の上がり手牌(遊技者予定上がり手札図柄群)を決定する。具体的には、サブCPU206は、雀頭(2枚)を決定し、予定上がり役を構成する面子を決定する。そして、サブCPU206は、その他の面子を決定する。この処理が終了した場合には、ステップS403に処理を移す。
【0195】
ステップS403において、サブCPU206は、手牌テーブルから1つの牌を除く処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において決定された遊技者の上がり手牌のうちのいずれかを予定上がり牌として決定することになる。つまり、サブCPU206は、リーチ手牌(聴牌時の手牌、リーチ態様)を表示することになる液晶表示装置32における識別情報の可変表示が開始される前に、複数のリーチ手牌から一のリーチ手牌を決定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS404に処理を移す。
【0196】
ステップS404において、サブCPU206は、上がり牌を決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS403によって決定された上がり手牌の聴牌状態を参照し、その上がり手牌から1枚の牌を予定上がり牌として除いたリーチ手牌に加えると特定の表示態様となる上がり牌を生成する。そして、サブCPU206は、生成された上がり牌毎に点数の計算、上がり役の翻数の算出を行う。そして、サブCPU206は、上がり牌を上がり牌テーブルに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS405に処理を移す。
【0197】
ステップS405において、サブCPU206は、配牌時におけるシャンテン数を決定する処理を実行する。シャンテン数とは、所定の上がり役が成立するまでに必要な牌の数である。つまり、サブCPU206は、決定された遊技者の上がり手牌に関連しない配牌時における不要牌の数を決定することになる。具体的には、サブCPU206は、シャンテン数を4シャンテンとして決定する。なお、本実施形態においては、シャンテン数を4シャンテンと決定したが、これに限らず、別のシャンテン数として決定されてもよく、また、シャンテン数をランダムに決定するように構成してもよい。この処理が終了した場合には、ステップS406に処理を移す。
【0198】
ステップS406において、サブCPU206は、シャンテン数分不要牌と差し替える処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS405において決定されたシャンテン数(初期不要図柄の数)に応じて、ステップS402等において決定された遊技者の上がり手牌から差し替える不要牌を決定する。
【0199】
なお、本実施形態においては、サブCPU206は、ステップS402等によって決定された遊技者の手牌から差し替えられない非差替手牌に、複数の牌(複数の図柄)のうち、未だ使用されていない未使用牌(未使用図柄)の少なくともいずれかが加えられることによって、その非差替手牌と所定の関係を有するか否かを判定し、遊技者の手牌に加えることによって所定の関係を有さないと判定された無関係牌(例えば、ターツや面子にならない牌)から配牌時の不要牌を選択することとなる。
【0200】
そして、ステップS406を実行するサブCPU206は、ステップS402等において決定された遊技者の上がり手牌から、本ステップにおいて決定された配牌時における不要牌を、遊技者の上がり手牌に含まれる有効牌と差し替える。この処理が終了した場合には、ステップS407に処理を移す。
【0201】
ステップS407において、サブCPU206は、遊技者の無駄ツモ牌を17個選択し、遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶する。この処理において、サブCPU206は、牌テーブルを参照し、上述した各種のテーブルに未だ記憶されていない未使用牌から遊技者の無駄ツモ牌として遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶する。この場合においても、サブCPU206は、無関係牌を無駄ツモ牌として記憶する。この処理が終了した場合は、ステップS408に処理を移す。
【0202】
ステップS408において、サブCPU206は、差し替えらえた有効牌を遊技者予定ツモ牌と差し替える。この処理において、サブCPU206は、ステップS406の処理により差し替えられた有効牌を、ステップS407の処理により遊技者予定ツモ牌テーブルに記憶された遊技者予定ツモ牌と差し替えて、遊技者予定ツモ牌テーブルをワークRAM210にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS409に処理を移す。
【0203】
ステップS409において、サブCPU206は、差し替えらえた有効牌を遊技者有効ツモ牌テーブルに追加する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS406において遊技者の予定上がり手牌から、配牌時における不要牌と差し替えられた有効牌を遊技者有効ツモ牌テーブルに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS410に処理を移す。
【0204】
ステップS410において、サブCPU206は、予定上がり役が鳴き可能な役であるか否かを判断する。この鳴き可能な役とは、対戦相手の捨牌を鳴くことによって成立可能な役であり、例えば、役牌系、タンヤオ系、全帯系、三暗刻系、三色同順系、一気通貫系、混一色系、清一色系、純全帯系、大三元、小四喜、字一色、緑一色等が含まれる。つまり、サブCPU206は、ステップS401において事前に選択された遊技者の予定上がり役が、対戦相手の捨牌を加えることによっても成立する除外図柄入手可能役であるか否かを判断する。サブCPU206は、ステップS401において決定された予定上がり役が、鳴き可能な役であると判別した場合には、手牌テーブル上の有効牌のうち鳴ける牌にフラグをセットする(ステップS411)。この処理において、サブCPU206は、上述したように、手牌テーブルに記憶された手牌のうち、鳴きが可能な面子を構成する牌に対して鳴きフラグをセットし、鳴き対象としての鳴き牌を鳴き牌リストに記憶する。本ステップが終了した場合には、ステップS412に処理を移す。一方、サブCPU206は、ステップS401において決定された予定上がり役が、鳴き可能な役ではないと判別した場合には、ステップS412に処理を移す。
【0205】
ステップS412において、サブCPU206は、対戦相手の上がり手牌の決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、牌テーブルを参照し、複数の牌のうち、未使用牌から、特定の表示態様となるように対戦相手の上がり手牌を選択することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS413に処理を移す。
【0206】
ステップS413において、サブCPU206は、リーチ手牌に対する上がり不可の牌を対戦相手予定捨牌テーブルに追加する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶された複数種類の対戦相手の予定捨牌パターン(対戦相手除外図柄選択パターン)からいずれかを選択する。この対戦相手の予定捨牌パターンには、例えば、ピンズの混一色、清一色を行っているように遊技者に対して認識させ得るように、ピンズの牌を捨牌としないような予定捨牌パターンや、全帯、純全帯、国士無双を行っているように遊技者に対して認識させ得るように、中張牌を捨牌とするような予定捨牌パターン等がある。従って、サブCPU206は、対戦相手の上がり手牌を次局の遊技開始前に予め選択する
【0207】
そして、サブCPU206は、選択された対戦相手の予定捨牌パターンに基づいて未使用牌のうちから選択された牌が、対戦相手の予定捨牌として対戦相手予定捨牌テーブル1から3に記憶する。また、サブCPU206は、未使用牌から抽出した牌が、上がり牌テーブルに記憶された牌であるか否かを事前に判定し、上がり牌テーブルに記憶された牌ではないと判定された牌のみを、対戦相手の予定捨牌として対戦相手予定捨牌テーブル1から3に記憶することとなる。
【0208】
また、このような次局配牌・ツモ牌決定処理が終了した場合には、ステップS322、ステップS343において、サブCPU206、VDP212は、液晶表示装置32に複数の手牌を遊技者及び対戦相手の配牌(初期手札)として表示させる制御を行う。
【0209】
[第2の実施形態]
次に、第1の実施形態とは異なる第2の実施形態について説明する。第1の実施形態においては、乱数抽選の結果と、予め定められた捨牌有用情報と、に基づいて、予定捨牌を決定したが、第2の実施形態においては、乱数抽選の結果と、過去の捨牌の記録から決定された捨牌有用情報と、に基づいて、予定捨牌を決定する。なお、本実施形態の説明においては、第1の実施形態と重複する部分の説明は省略し、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0210】
[遊技機の電気的構成]
第1の実施形態と異なり、プログラムROM208には、捨牌レベルフラグに応じて、各レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルを読み出し、遊技者捨牌有用情報テーブルに記憶されている捨牌有用情報に基づいて、予定捨牌の種類および予定捨牌の順序をサブCPU206に決定(推論)させるプログラムが記憶されている他、捨牌レベルフラグに応じて、各レベルの捨牌情報から捨牌有用情報をサブCPU206に決定(学習)させるプログラムも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
【0211】
[ワークRAMにおけるテーブル]
ワークRAM210には、第1の実施形態における遊技者予定捨牌テーブル(図16参照)に代えて、遊技者全捨牌テーブルが記憶されている。この遊技者全捨牌テーブルは、図28に示すように、捨牌テーブル(図14参照)に記憶された遊技者の捨牌が全て記憶される。
【0212】
また、ワークRAM210には、第1の実施形態の遊技者捨牌有用情報テーブル(図15参照)と異なり、図29を一例とする3つの遊技者捨牌有用情報テーブルから構成される遊技者捨牌有用情報テーブル群が記憶されている。つまり、遊技者捨牌有用情報テーブル群は、上述した捨牌レベルに応じて、記憶される捨牌有用情報の量が異なる3つの遊技者捨牌有用情報テーブルから構成されている。
【0213】
具体的には、捨牌レベルが名人レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルでは、遊技者全捨牌テーブルに記憶されている遊技者の過去の捨牌からサブCPU206によって決定(学習)される捨牌有用情報の全てが記憶される。また、捨牌レベルが中級者レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルでは、同様に遊技者の過去の捨牌からサブCPU206によって決定(学習)される捨牌有用情報のうちの3分の2が記憶される。また、捨牌レベルが素人レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルでは、同様に遊技者の過去の捨牌からサブCPU206によって決定(学習)される捨牌有用情報のうちの3分の1のみ記憶される。
【0214】
[捨牌有用情報決定]
次に、サブCPU206が、遊技者全捨牌テーブルに記憶されている捨牌情報(知識)から捨牌有用情報を決定(学習)する処理について、図28に示す遊技者全捨牌テーブルの一例を用いて説明する。
【0215】
図28に示すように、1局目と6局目において、遊技者は、三色同順で上がっている。1局目の捨牌について検討してみると、1局目の上がり役が七・八・九の三色同順である場合、七・八・九の萬子、索子、筒子の捨牌はない。また、6局目の上がり役が四・五・六の三色同順である場合、四・五・六の萬子、索子、筒子の捨牌はない。したがって、1局目と6局目の捨牌の共通部分の検討を試みると、「三色同順を目指す場合は、三色同順を構成する牌を捨てない」という共通部分を認識することができる。そして、サブCPU206は、「三色同順を目指す場合は、三色同順を構成する牌を捨てない」という捨牌有用情報を学習(決定)することになる。
【0216】
また、2局目、4局目および7局目において、遊技者は、相手に振り込みをしている。2局目の捨牌について検討してみると、1順目から9順目までが全て中張牌の捨牌となっている。また、4局目においては、1順目から4順目までが全て中張牌の捨牌となっている。さらに、7局目においても、1順目から9順目までが全て中張牌の捨牌となっている。一方、他の局では、中張牌を最初から連続して捨牌していることはなく、遊技者は振り込みをしていない。したがって、4局目および7局目の捨牌の共通部分の検討を試みると、「最初から連続して中張牌を捨牌しない」という共通部分を認識することができる。そして、サブCPU206は、「最初から連続して中張牌を捨牌しない」という捨牌有用情報を学習(決定)することになる。
【0217】
また、1局目、3局目および6局目において、遊技者は、ロン上がりまたはツモ上がりをしている。1局目の捨牌について検討してみると、1局目の1順目で「南」、2順目で「西」を捨牌している。また、3局目の1順目で「北」、2順目で「西」を捨牌している。さらに、6局目の1順目で「西」、2順目で「東」を捨牌している。そして、1局目、3局目および6局目の1順目および2順目で捨牌している「南」、「西」、「北」、「東」が全て役牌でない場合、1順目および2順目で役牌を捨てない方が上がりやすいと言える。したがって、1局目、3局目および6局目の捨牌の共通部分の検討を試みると、「1順目および2順目で役牌を捨てない」という共通部分を認識することができる。そして、サブCPU206は、「1順目および2順目で役牌を捨てない」という捨牌有用情報を学習(決定)することになる。
【0218】
以上より、図28に示す遊技者全捨牌テーブルにより、3つの捨牌有用情報をサブCPU206は学習(決定)可能である。しかし、前述したように、乱数抽選で決定される捨牌レベルによって、遊技者捨牌有用情報テーブルに記憶される捨牌有用情報の記憶量が異なってくる。つまり、名人レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルには、サブCPU206により学習(決定)された3つの捨牌有用情報全てが記憶されるが、中級者レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルでは、3つの捨牌有用情報のうち3分の2に当たる2つの捨牌有用情報が記憶され、素人レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルでは、3つの捨牌有用情報のうち3分の1に当たる1つの捨牌有用情報のみ記憶される。
【0219】
[遊技機の動作]
以下に、本実施形態のパチンコ遊技機10で実行される処理を図30および図31を用いて説明する。なお、上述したように、第1の実施形態と重複する処理については、説明を省略する。
【0220】
[演出処理]
第1の実施形態の図24に相当する演出処理について、図30を用いて説明する。なお、ステップS301からステップS305までの処理は第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0221】
ステップS311において、サブCPU206は、捨牌有用情報決定処理を実行する。詳しくは図31を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS312に処理を移す。
【0222】
ステップS312において、サブCPU206は、乱数抽選処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、所定の周期で更新される捨牌レベル選択用乱数カウンタから捨牌レベル選択用乱数値を抽出し、ワークRAM210の所定領域に記憶する。これにより、サブCPU206は、捨牌の優劣の程度である捨牌レベルを決定している。換言すれば、サブCPU206は、あがり役が成立し易いような捨牌を行うか否かを決定している。この処理が終了した場合には、ステップS313に処理を移す。
【0223】
ステップS313において、サブCPU206は、乱数抽選結果に応じて、捨牌レベルフラグをセットする。この処理において、サブCPU206は、ステップS307の処理によりワークRAM210の所定領域に記憶された捨牌レベル決定用乱数値を読み出す。そして、サブCPU206は、捨牌レベル決定テーブルを参照し、読み出された捨牌レベル決定用乱数値に基づいて、捨牌レベルを決定し、この決定された捨牌レベルに応じた捨牌レベルフラグをセットする。具体的には、捨牌レベルが素人レベルの場合は、捨牌レベルフラグに“1”を、捨牌レベルが中級者レベルの場合は、捨牌レベルフラグに“2”を、捨牌レベルが名人レベルの場合は、捨牌レベルフラグ=“3”を、ワークRAM210の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS314に処理を移す。なお、本実施形態において、ステップS312、ステップS313を実行するサブCPU206などは、上がり役成立難易決定手段の一例に相当する。
【0224】
ステップS314において、サブCPU206は、次局配牌決定処理を実行する。詳しくは図27を用いて説明した。この処理が終了した場合には、ステップS315に処理を移す。
【0225】
ステップS315において、サブCPU206は、予定捨牌決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS311の捨牌有用情報決定処理により決定された捨牌有用情報と、ステップS312の乱数抽選処理により決定された捨牌レベルと、に基づいて、捨牌の種類と、捨牌の順番と、を決定する。具体的には、サブCPU206は、捨牌レベルフラグに応じて、各レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルを読み出し、遊技者捨牌有用情報テーブルに記憶されている「三色同順を目指す場合は、三色同順を構成する牌を捨てない」、「最初から連続して中張牌を捨牌しない」、「1順目および2順目で役牌を捨てない」等の捨牌有用情報に応じて、予定捨牌を決定(推論)する。そして、決定した予定捨牌のデータを遊技者予定捨牌テーブルにセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0226】
なお、ステップS315の処理をプログラムROM208に記憶されているプログラムに基づいて実行するサブCPU206は、除外手札図柄決定手段の一例に相当する。
【0227】
このように、捨牌レベルを決定し、この決定された結果と、捨牌有用情報と、に基づいて、捨牌の種類と、捨牌の順番と、を決定(推論)するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、適切な捨牌がされることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0228】
また、過去の捨牌の種類と、捨牌の順番と、を捨牌情報として記憶し、この記憶された捨牌情報から次局の捨牌の際に考慮される捨牌有用情報を決定するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、より適切な捨牌が行われることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0229】
また、決定された捨牌レベル、つまり、名人レベルや中級者レベル、素人レベルによって、捨牌が異なってくるので、実際の麻雀やカードゲーム等のように、遊技者の捨牌にバリエーションを生むことができる。このため、実際に麻雀やカードゲーム等が行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0230】
また、ワークRAM210に記憶されている遊技者捨牌有用情報テーブル(図15参照)には、複数の捨牌有用情報が記憶されており、この複数の捨牌有用情報に基づいて、捨牌の種類と、捨牌順番と、を決定(推論)することになる。通常、単数の情報よりも、複数の情報を有している方が、より適切な答えを導くことができる。したがって、より適切な捨牌が実行されるので、より臨場感の溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0231】
[捨牌有用情報決定処理]
図29のステップS311の処理において実行されるサブルーチンについて図31を用いて説明する。
【0232】
最初に、図31に示すように、サブCPU206は、捨牌レベルフラグ=“3”であるか否かについて判断する(ステップS351)。この処理において、サブCPU206は、捨牌レベルフラグ=“3”であるか否か、つまり、図29のステップS312の処理により、通常よりもあがり役が成立し易い名人レベルであると決定されたか否かについて判断する。サブCPU206は、捨牌レベルフラグ=“3”であると判断した場合は、ステップS352に処理を移し、捨牌レベルフラグ=“3”でないと判断した場合は、ステップS353に処理を移す。
【0233】
ステップS352において、サブCPU206は、遊技者の本局の捨牌の種類および捨牌順序を名人レベルの捨牌情報として記憶する。この処理において、サブCPU206は、図25のステップS323または図26のステップS344の処理によりワークRAM210に記録された捨牌テーブルの捨牌の種類および捨牌順序を名人レベルの捨牌情報として名人レベルの遊技者全捨牌テーブルに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS356に処理を移す。
【0234】
ステップS351の処理において、捨牌レベルフラグ=“3”でないと判断した場合、サブCPU206は、捨牌レベルフラグ=“2”であるか否かについて判断する(ステップS353)。この処理において、サブCPU206は、捨牌レベルフラグ=“2”であるか否か、つまり、図29のステップS312の処理により、あがり役の成立し易さが通常である中級者レベルであると決定されたか否かについて判断する。サブCPU206は、捨牌レベルフラグ=“2”であると判断した場合は、ステップS354に処理を移し、捨牌レベルフラグ=“2”でないと判断した場合は、ステップS355に処理を移す。
【0235】
ステップS354において、サブCPU206は、遊技者の捨牌の種類および捨牌順序を中級者レベルの捨牌情報として中級者レベルの捨牌テーブルに記憶する。この処理において、サブCPU206は、図25のステップS323または図26のステップS344の処理によりワークRAM210に記録された捨牌テーブルの捨牌の種類および捨牌順序を中級者レベルの捨牌情報として中級者レベルの遊技者全捨牌テーブルに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS356に処理を移す。
【0236】
ステップS353の処理において、捨牌レベルフラグ=“2”でないと判断した場合、サブCPU206は、遊技者の捨牌の種類および捨牌順序を素人レベルの捨牌情報として素人捨牌情報テーブルに記憶する(ステップS355)。この処理において、サブCPU206は、図25のステップS323または図26のステップS344の処理によりワークRAM210に記録された捨牌テーブルの捨牌の種類および捨牌順序を素人レベルの捨牌情報として素人レベルの遊技者全捨牌テーブルに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS356に処理を移す。
【0237】
ステップS356において、サブCPU206は、捨牌レベルフラグに応じて、各レベルの捨牌情報から捨牌有用情報を決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210から捨牌レベルフラグを読み出す。また、サブCPU206は、捨牌レベルフラグに応じた遊技者全捨牌テーブルを読み出し、この遊技者全捨牌テーブルに記録されている複数の捨牌情報から捨牌の共通部分を認識する。さらに、サブCPU206は、この捨牌の共通部分を捨牌有用情報として決定する処理を実行し、この捨牌有用情報を各レベルの遊技者捨牌有用情報テーブルに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS357に処理を移す。なお、本実施形態において、ステップS356を実行するサブCPU206などは、有用情報決定手段の一例に相当する。
【0238】
ステップS357において、サブCPU206は、捨牌レベルフラグをクリアする。
この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶されている捨牌レベルフラグをクリアする。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。
【0239】
なお、本実施形態においては、遊技者の捨牌の種類および捨牌順序においてのみ、捨牌情報から決定された捨牌有用情報に基づいて決定されているが、対戦相手の捨牌の種類および捨牌順序についても捨牌情報から決定された捨牌有用情報に基づいて決定されるようにしてもよい。
【0240】
また、ワークRAM210に遊技者全捨牌テーブルが記憶されている。本実施形態において、この遊技者全捨牌テーブル(図28参照)に記憶されている捨牌情報は消去されないようになっているが、これに限らず、所定の消去条件が成立したことを条件に、記録されている捨牌情報が消去されるようにしてもよい。
【0241】
このように、所定の消去条件が成立したことを条件に、記録されている捨牌情報が消去されるので、所定の消去条件が成立する毎に捨牌情報から学習(決定)される捨牌有用情報が異なることになり、さらには、捨牌の種類および捨牌順番が異なってくることになる。したがって、所定の消去条件が成立する毎に予定捨牌のパターンが異なってくるので、飽きの来ない、興趣の向上を維持できる遊技機を提供することができる。
【0242】
[その他の実施形態]
また、第1の実施形態および第2の実施形態においては、主制御回路60と演出制御手段としての副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図32に示すように、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
【0243】
また、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。また、パチンコ遊技機等の遊技機自体に本発明を適用したが、パチスロ遊技機、ゲーム機等に適用してもよい。
【0244】
また、上述した実施形態においては、各種の処理をコンピュータに実行させるためのシミュレーションプログラムにも適用可能である。このシミュレーションプログラムは、上述した実施形態における各種の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0245】
また、上述した実施形態においては、麻雀を模した遊技機を採用したが、麻雀を模した遊技に限らず、例えば、セブンブリッジ等、カードゲームを模した遊技機を採用してもよい。
【0246】
[シミュレーションプログラムの実施形態]
パチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて図33を用いて説明する。なお、図33は、このシミュレーションプログラムを実行するコンピュータを示す概略図である。
【0247】
図33に示すように、コンピュータ300Aは、コンピュータ本体302、表示領域304aに画像を表示する表示装置304、操作部としてのキーボード306を備えている。コンピュータ本体302には、表示装置304と、キーボード306と、が電気的に接続されている。なお、本実施形態においては、キーボード306を操作部として構成したが、本発明はこれに限らず、操作可能であれば他の態様であってもよく、例えば、マウス、コントローラ等でもよい。
【0248】
コンピュータ本体302には、制御回路(図示せず)が内蔵されている。この制御回路は、CPU等からなる制御部(図示せず)と、各種のデータ、プログラム等を記憶する記憶部(図示せず)と、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置(図示せず)と、を備えている。また、制御回路は、表示装置304及びキーボード306等の外部装置を制御するためのインターフェイス回路(図示せず)を備えている。
【0249】
なお、本実施形態においては、コンピュータとしてパーソナルコンピュータを用いた構成としたが、本発明はこれに限らず、別の態様であってもよく、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置であってもよい。
【0250】
本実施形態においては、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体にシミュレーションプログラムが記憶されており、制御部がそのシミュレーションプログラムに従い、各種の処理を実行する。
【0251】
また、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体は、上述した図柄記憶手段、演出ブロック記憶手段、演出実行時間記憶手段、可変表示時間記憶手段、可変表示態様記憶手段、リーチ態様記憶手段の一例である。
【0252】
また、本実施形態においては、上述した実施形態におけるパチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて説明する。このシミュレーションプログラムは、具体的には以下のような処理(ステップ)をコンピュータに実行させるためのものである。
【0253】
(A1) 予め定められた複数の図柄から選択された複数の手札図柄からなる手札図柄群表示するとともに、前記複数の手札図柄のいずれかを他の図柄と交換可能な制御を行う図柄表示制御処理。
【0254】
(A2) 前記図柄表示制御処理において前記手札図柄群が特定の表示態様となったことを条件に、所定の上がり役を成立させる制御を行う上がり役成立制御処理。
【0255】
(A3) 前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報を記憶する有用情報記憶処理。
【0256】
(A4) 前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に前記上がり役が成立し易いように該手札図柄を除外するか否かを決定する上がり役成立難易決定処理。
【0257】
(A5) 前記有用情報記憶処理において記憶された有用情報と、前記決定処理において決定された結果と、に基づいて、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する除外手札図柄決定処理。
【0258】
(A6) 前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を除外済図柄情報として記憶する除外済図柄情報記憶処理。
【0259】
(A7) 前記除外済図柄情報記憶処理において記憶された前記除外済図柄情報から前記有用情報を決定する有用情報決定処理。
【0260】
(A8) 前記有用情報記憶処理において前記有用情報を複数記憶する処理。
【0261】
(A9) 前記除外済図柄情報記憶処理において所定の消去条件が成立した場合に、記憶されている前記除外済図柄情報を消去する処理。
【0262】
このように、(A1)から(A5)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、手札図柄群から手札図柄を除外する際に上がり役が成立し易いように図柄を除外するか否かを決定し、この決定された結果と、手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報と、に基づいて、手札図柄群から除外される手札図柄と、手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定(推論)するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、適切な手札図柄が除外されることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0263】
また、(A1)から(A7)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、手札図柄群から除外される手札図柄と、手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を除外済図柄情報として記憶し、この記憶された除外済図柄情報から有用情報を決定するので、実際の麻雀やカードゲームなどで人間が行うように、より適切な手札図柄が除外されることになる。したがって、実際に麻雀やカードゲームなどが行われているような臨場感溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0264】
また、(A1)から(A8)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、複数の有用な情報に基づいて、手札図柄群から除外される手札図柄と、除外される手札図柄の順番と、を決定することになる。通常、有用な情報が複数であれば、有用な情報が単数の場合よりも、より適切な答えを導くことができる。したがって、本発明では、より適切な手札図柄が除外されることになるので、より臨場感の溢れる遊技機を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0265】
また、(A1)から(A9)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、所定の消去条件が成立したことを条件に、記録されている除外図柄情報が消去される。したがって、所定の消去条件が成立する毎に除外図柄情報から決定される有用情報が異なることになり、さらには、手札図柄群から除外される手札図柄および手札図柄群から除外される手札図柄の順番も異なってくる。したがって、所定の消去条件が成立する毎に手配図柄群から除外される手札図柄のパターンが異なってくるので、飽きの来ない、興趣の向上を維持できる遊技機を提供することができる。
【0266】
なお、本実施形態においては、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、制御部を各種の手段として機能させるように構成したが、本発明はこれに限らず、例えば、上述した記憶媒体よりコンピュータ300Aに内蔵された記憶部にプログラムをインストールし、コンピュータ300Aに内蔵された記憶部に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、上述した実施形態における各種の手段として制御部を機能させるように構成してもよい。
【0267】
また、上述した実施形態においては、一つのコンピュータ300Aにおいて各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、他のコンピュータ(例えばゲームサーバ)と、それらの処理を別々に分けて実行させるように構成してもよい。
【0268】
他のコンピュータを用いて実行されるシミュレーションプログラムについて図34を用いて説明する。なお、図34は、シミュレーションプログラムを実行するゲームシステムを示す概略図である。
【0269】
図34に示すように、ネットワーク510には、コンピュータ300A、300B、…と、その他のコンピュータであるゲームサーバ410と、が接続されている。つまり、これらのコンピュータ300A、300B、…は、ゲームサーバ410に対して通信可能に接続されている。また、ゲームサーバ410は、制御部(図示せず)と、プログラムを記憶する記憶部(図示せず)と、を備え、制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
【0270】
この場合には、上述した実施形態において具体的に記載された処理を、コンピュータ300A、300B、…と、ゲームサーバ410とに、別々に分けて実行させるように構成してもよい。
【0271】
本実施形態におけるパチンコ遊技を模するシミュレーションプログラムの一例を挙げると、各種の処理を実行させるシミュレーションプログラムをゲームサーバ410の記憶部に記憶し、上述した(A1)から(A9)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをコンピュータ300A、300B、…の記憶部に記憶する。これにより、ゲームサーバ410の制御部は、各種の処理を実行し、コンピュータ300A、300B、…の制御部は、(A1)から(A9)の処理を実行することとなる。
【0272】
なお、本実施形態においては、コンピュータ300A、300B、…の各々とゲームサーバ410とに、シミュレーションプログラムに含まれる各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、各種の処理を実行させるためのシミュレーションプログラムをゲームサーバ410に記憶し、コンピュータ300A、300B、…からゲームサーバ410に供給されるダウンロード要求に応じて、ゲームサーバ410からコンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムをダウンロードすることにより、コンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムを実行させるように構成してもよい。
【0273】
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、予め設定された複数の図柄が記憶された図柄記憶手段と、前記図柄記憶手段に記憶された前記複数の図柄から選択された複数の手札図柄からなる手札図柄群を表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段に表示された前記手札図柄群からいずれかの手札図柄を除外して他の図柄と交換可能な制御を行う図柄表示制御手段と、前記図柄表示手段における前記手札図柄群が特定の表示態様となったことを条件に、所定の上がり役を成立させる制御を行う上がり役成立制御手段と、を備えた遊技機であって、前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報を記憶する有用情報記憶手段と、前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に前記上がり役が成立し易いように該手札図柄を除外するか否かを決定する上がり役成立難易決定手段と、前記有用情報記憶手段によって記憶された有用情報と、前記上がり役成立難易決定手段によって決定された結果と、に基づいて、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する除外手札図柄決定手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。を備えたものであるが、図柄記憶手段、図柄表示手段、図柄表示制御手段、上がり役成立制御手段、有用情報記憶手段、上がり役成立難易決定手段、除外済図柄情報記憶手段、有用情報決定手段、除外済図柄決定手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。
【0274】
なお、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0275】
【図1】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における変動パターン振分テーブルを示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における牌テーブルを示す説明図である。
【図7】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における手牌テーブルを示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における手牌テーブルを示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における手牌テーブルを示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における手牌テーブルを示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における手牌テーブル、遊技者有効ツモ牌テーブルを示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技者予定ツモ牌テーブルを示す説明図である。
【図13】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における対戦相手上がり手牌テーブルを示す説明図である。
【図14】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における捨牌テーブルを示す説明図である。
【図15】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技者捨牌有用情報テーブルを示す説明図である。
【図16】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技者予定捨牌テーブルを示す説明図である。
【図17】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における捨牌レベル決定テーブルを示す説明図である。
【図18】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図22】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図23】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図24】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図25】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図26】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図27】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図28】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技者全捨牌テーブルを示す説明図である。
【図29】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における遊技者捨牌有用情報テーブルを示す説明図である。
【図30】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図31】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図32】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。
【図33】本発明の一実施形態のコンピュータを示す概略図である。
【図34】本発明の一実施形態のゲームシステムを示す概略図である。
【符号の説明】
【0276】
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
26 発射ハンドル
32 液晶表示装置
40 シャッタ
44 始動口
60 主制御回路
66 メインCPU
68 メインROM
70 メインRAM
116 始動入賞球センサ
120 大入賞口ソレノイド
200 副制御回路
206 サブCPU
208 プログラムROM
210 ワークRAM
212 画像データプロセッサ
216 画像データROM
250 表示制御回路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された複数の図柄が記憶された図柄記憶手段と、
前記図柄記憶手段に記憶された前記複数の図柄から選択された複数の手札図柄からなる手札図柄群を表示する図柄表示手段と、
前記図柄表示手段に表示された前記手札図柄群からいずれかの手札図柄を除外して他の図柄と交換可能な制御を行う図柄表示制御手段と、
前記図柄表示手段における前記手札図柄群が特定の表示態様となったことを条件に、所定の上がり役を成立させる制御を行う上がり役成立制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報を記憶する有用情報記憶手段と、
前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に前記上がり役が成立し易いように該手札図柄を除外するか否かを決定する上がり役成立難易決定手段と、
前記有用情報記憶手段によって記憶された有用情報と、前記上がり役成立難易決定手段によって決定された結果と、に基づいて、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する除外手札図柄決定手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機において、
前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を除外済図柄情報として記憶する除外済図柄情報記憶手段と、
前記除外済図柄情報記憶手段によって記憶された前記除外済図柄情報から前記有用情報を決定する有用情報決定手段を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の遊技機において、
前記有用情報記憶手段は、前記有用情報を複数記憶していることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項2または3に記載の遊技機において、
前記除外済図柄情報記憶手段は、所定の消去条件が成立した場合に、記憶されている前記除外済図柄情報を消去することを特徴とする遊技機。
【請求項5】
予め設定された複数の図柄から選択された複数の手札図柄からなる手札図柄群を表示するとともに、前記複数の手札図柄のいずれかを他の図柄と交換可能な制御を行う図柄表示制御処理と、
前記図柄表示制御処理において前記手札図柄群が特定の表示態様となったことを条件に、所定の上がり役を成立させる制御を行う上がり役成立制御処理と、をコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、
前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に有用な情報を記憶する有用情報記憶処理と、
前記手札図柄群から手札図柄を除外する際に前記上がり役が成立し易いように該手札図柄を除外するか否かを決定する上がり役成立難易決定処理と、
前記有用情報記憶処理において記憶された有用情報と、前記上がり役成立難易決定処理において決定された結果と、に基づいて、前記手札図柄群から除外される手札図柄と、前記手札図柄群から除外される手札図柄の順番と、を決定する除外手札図柄決定処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするシミュレーションプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2006−68158(P2006−68158A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−253435(P2004−253435)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】