遊技機
【課題】 遊技場内で、携帯電話、PDA等の携帯端末が情報を着信したことを、遊技者に知らせることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】 携帯電話110に電話又はメールが着信すると、その携帯電話110から出力される信号が、パチンコ遊技機の携帯接続回路105に受信される。そして、携帯接続回路105に備えたCPUからランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57の各回路に備えたCPUに割り込み信号が出力される。すると、ランプ制御回路55は、第1又は第2の表示ランプ98,99の点滅表により、音声制御回路56は、スピーカ59Sからの音声により、さらに、表示制御回路57は、液晶表示装置13への表示により、それぞれ携帯電話が着信した旨を遊技者に報知する。これにより、遊技者は携帯電話の着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【解決手段】 携帯電話110に電話又はメールが着信すると、その携帯電話110から出力される信号が、パチンコ遊技機の携帯接続回路105に受信される。そして、携帯接続回路105に備えたCPUからランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57の各回路に備えたCPUに割り込み信号が出力される。すると、ランプ制御回路55は、第1又は第2の表示ランプ98,99の点滅表により、音声制御回路56は、スピーカ59Sからの音声により、さらに、表示制御回路57は、液晶表示装置13への表示により、それぞれ携帯電話が着信した旨を遊技者に報知する。これにより、遊技者は携帯電話の着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に関し、特に、携帯端末を使用可能な遊技場に設置される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、携帯電話、PDA等の携帯端末の普及が著しく、遊技者は、これら携帯端末を遊技場内に持ち込み、遊戯中でも外部と連絡がとれるようにしている場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しなしながら、遊技場内では、携帯端末に情報が着信しても、遊技機から発せられる音や場内放送等により、携帯端末が発する着信音が聞こえず、遊技者が着信に気づかないことが多々発生していた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、遊技場内で、携帯電話、PDA等の携帯端末が情報を着信したことを、遊技者に知らせることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、無線により情報を取得可能な携帯端末が、情報を着信したときに出力する信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたところに特徴を有する。
【0006】請求項2の発明に係る遊技機は、無線により情報を取得可能な携帯端末を、電気接続又は無線接続可能な接続手段と、接続手段に接続した携帯端末に情報が着信したときに、その携帯端末から出力される信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたところに特徴を有する。
【0007】請求項3の発明は、請求項2記載の遊技機において、携帯端末が、接続手段に接続された状態であることを、遊技機に備えた表示装置に表示する接続状態報知手段を備えたところに特徴を有する。
【0008】請求項4の発明は、請求項2又は3に記載の遊技機において、接続手段は、遊技機から延ばしたケーブルの先端に、携帯端末を電気接続可能なコネクタを備えてなり、ケーブルは、コネクタに接続した携帯端末を、遊技者が操作可能な長さをなしたところに特徴を有する。
【0009】請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の遊技機において、着信報知手段は、遊技機に備えた表示装置における表示により、報知を行うように構成されたところに特徴を有する。
【0010】請求項6の発明は、請求項3乃至5の何れかに記載の遊技機において、表示装置は、遊技機の遊技領域内に配置されたところに特徴を有する。
【0011】請求項7の発明は、請求項3乃至6の何れかに記載の遊技機において、表示装置は、遊技の演出用の画像を併せて表示するように構成されたところに特徴を有する。
【0012】請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の遊技機において、着信報知手段は、遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声により、報知を行うように構成されたところに特徴を有する。
【0013】請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機において、携帯端末は携帯電話であるところに特徴を有する。
【0014】請求項10の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機において、携帯端末はPDA又はポケベル又はノートパソコンであるところに特徴を有する。
【0015】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の発明によれば、遊技機に備えた受信手段は、携帯端末が情報を着信したときに出力する信号を受信し、着信報知手段により、携帯端末の着信を遊技者に報知するので、遊技者は着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【0016】<請求項2の発明>請求項2の発明によれば、遊技機に備えた接続手段に接続した携帯端末に情報が着信したときに、その携帯端末から出力される信号を受信手段で受信し、着信報知手段により、携帯端末の着信を遊技者に報知するので、遊技者は着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【0017】<請求項3の発明>請求項3の発明によれば、遊技者は、携帯端末が、遊技機の接続手段に接続された状態になっていることを表示装置の表示により確認することができる。つまり、携帯端末に着信があった場合に、報知が行われる状態になっていることを確認することができ、安心して遊技を行うことが可能になる。
【0018】<請求項4の発明>請求項4の発明によれば、接続手段は、遊技機から延ばしたケーブルの先端にコネクタを備えてなり、遊技者は、携帯端末をコネクタに接続した状態のままで操作することができるから、携帯端末が着信したときに、迅速に対応することが可能になる。
【0019】<請求項5及び8の発明>前記した着信報知手段は、携帯端末に情報が着信したことを、遊技機に備えた表示装置に表示して報知するように構成してもよいし(請求項5の発明)、遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声により、報知するように構成してもよい(請求項8の発明)。
【0020】<請求項6の発明>請求項6の発明によれば、着信報知手段又は接続状態報知手段による表示を行う表示装置を、遊技機の遊技領域内に配置したから、遊技者は、遊技領域から目を離さずに、着信報知手段又は接続状態報知手段による報知を知ることができ、遊技に集中することができる。
【0021】<請求項7の発明>請求項7の発明によれば、着信報知手段又は接続状態報知手段による表示を行う表示装置が、遊技の演出用の画像を併せて表示するように構成したから、これらを別々に設けた場合に比べて、部品の削減が図られる。
【0022】<請求項9及び10の発明>前記した携帯端末は、携帯電話であってもよいし(請求項9の発明)、PDA又はポケベル又はノートパソコンであってもよい(請求項10の発明)。
【0023】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、本発明を適用したパチンコ遊技機に係る第1実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤11は、図1に示すように、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域の中央部に、液晶表示装置13を備える。遊技領域のうち液晶表示装置13の下方には、始動入賞口14、大入賞口15及び外れ球受け入れ口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、遊技領域のうち液晶表示装置13等を挟んだ左右の両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18及び風車19、一般入賞口20,21が設けられ、ガイドレール12に沿った両側部には、円弧状のサイドランプ22,22が設けられている。さらに、これら入賞口等以外に、遊技領域には、図示しない複数の釘が起立している。
【0024】パチンコ遊技機のうち遊技盤11より下方には、図1に示すように、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられている。そして、下皿27Bの右端部に設けた操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11に向けて弾き出される。また、上皿27Aに設けたボタン29を押せば、上皿27Aから下皿27Bに遊技球が移動して収容される。
【0025】次に所要の各部位についてさらに詳説する。図1に示すように、下皿27Bのうち、操作ノブ28と反対側の端部には、電話セット部100が設けられている。電話セット部100は、図2に示すように、下皿27Bの端部に形成した凹所の底部に、携帯接続用コネクタ101(本発明の「接続手段」に相当する)が備えてなる。そして、一般に普及している携帯電話110を、この携帯接続用コネクタ101に差し込むことで、携帯電話110内の基板回路と、パチンコ遊技機内に設けた後述の携帯接続回路105とが電気接続される。
【0026】図1に示すように、遊技盤11の上部左隅には、第1表示ランプ98が設けられ、上部右隅には、第2表示ランプ99が設けられている。これら第1及び第2の表示ランプ98,99は、発光体(例えば、LED)を円盤状の透光部材で覆って構成されている。また、第1表示ランプ98の透光部材には、「電話だよ!」というメッセージが記載されており、第2表示ランプ99の透光部材には、「着信あり!」というメッセージが記載されている。
【0027】前記した始動入賞口14は、上下に並んだ第1及び第2の始動入賞口14A,14Bからなる。上側の第1始動入賞口14Aは、常に遊技球が入賞可能となっているが、下側の第2始動入賞口14Bは、その両側に設けた可動翼片14C,14Cにて、通常は、遊技球の入賞が規制されている。そして、後述する7セグメントLED24の停止表示が奇数になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド(図示せず)が駆動されて、可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒され(図1の状態)、第2始動入賞口14Bへの入賞を許容した状態になる。また、始動入賞口14(詳細には、第1又は第2の何れかの始動入賞口14A,14B)に遊技球が入賞すると、その始動入賞口14内に設けた特別図柄始動スイッチ31(図4参照)が、これを検出して、液晶表示装置13が複数の図柄を変動表示した後、停止表示する。なお、液晶表示装置13が、変動表示している間に、始動入賞口14に入賞球があると、その入賞球は、4個まで累積カウントされる。
【0028】大入賞口15は、横長に形成されて、常には可動扉15Tにて閉塞されている。そして、後述する所定条件の成立によって、パチンコ遊技機が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド15S(図4参照)が駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能になる。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が29秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。
【0029】大入賞口15の内部には、図示しない継続入賞口と計数入賞口とが設けられており、これら継続入賞口及び計数入賞口は、選択的に何れか一方が開放される。より詳細には、可動扉15Tが開いたときには、最初は継続入賞口が開放しており、継続入賞口に入賞後、継続入賞口は閉鎖し、計数入賞口の開放に切り替わる。そして、継続入賞口に入賞があると、これが継続入賞口内に設けた大当たり状態継続スイッチ32(図4参照)に検出されて、前述した終了条件を満たしてラウンドが終了した後で、連続して次のラウンドが実行される。また、計数入賞口に入賞があると、これが計数入賞口内に設けた入賞球カウントスイッチ33(図4参照)に検出されて、前記継続入用口への入賞球と合わせて、大入賞口15への入賞球がカウントされ、これらが前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。
【0030】なお、本実施形態では、大入賞口15が開放された状態(即ち、各ラウンド中の遊技状態)が、連続して複数回に亘って繰り返される遊技全体が、1回の「大当たり遊技」に相当する。
【0031】液晶表示装置13は、装飾枠23の内側部分を遊技盤11より陥没させて、その奥部にTFT−LCDモジュールを備えてなる。装飾枠23の左右の両側壁には、遊技球を装飾枠23の内側へ案内する転入孔23A,23Aが設けられ、装飾枠23の下側内面には、緩やかに傾斜して、遊技球を前記始動入賞口14に案内する溝(図に現れず)が設けられている。
【0032】装飾枠23の上辺には、中央に7セグメントLED24を備えられている。この7セグメントLED24は、前記始動ゲート18内に設けた普通図柄始動スイッチ30(図4参照)が、遊技球の通過を検出したときに、「0」〜「9」までの数字を所定期間に亘って変動表示する。そして、所定期間経過後に、7セグメントLED24に停止表示された数字が、例えば奇数の場合に、前述のごとく、始動入賞口14に設けた次述の可動翼片14C,14Cが作動する。
【0033】前記装飾枠23の上辺のうち装飾枠23の両側には、1対ずつ計4つのLED25が配列されている。そして、これらLED25の点灯でもって、前記始動入賞口14への入賞球の累積カウント数が表示される。
【0034】前記液晶表示装置13の表示画面は、図3に示すように、複数の領域に区画されている。具体的には、液晶表示装置13の表示画面は、右側辺に沿って電話情報表示領域R2を備え、それ以外の部分が特別図柄表示領域R1になっている。特別図柄表示領域R1には、特別図柄13A,13B,13Cが、横並びに表示されている。各特別図柄13A,13B,13Cは、それぞれ例えば「1萬」〜「9萬」及び「白」、「發」、「中」の複数種類の麻雀牌で構成されており、遊技の当たり外れを示すために用いられる。なお、以下、各特別図柄を区別するときには、液晶表示装置13に向かって左側のものから順番に、「左特別図柄13A」、「中特別図柄13B」、「右特別図柄13C」と呼ぶこととする。
【0035】各特別図柄13A,13B,13Cは、通常は、各特別図柄13A,13B,13Cごとに、所定の種類のものが停止表示されている。そして、前記始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、各特別図柄13A,13B,13Cが、上下方向にスクロールして変動表示され、所定時間後に、例えば、左特別図柄13A、右特別図柄13C、中特別図柄13Bの順で、スクロールが止まって停止表示される。なお、変動表示の開始から停止表示までの時間は、選択された各変動パターンで定められており、例えば、最低5.1秒から最高57.1秒で、変更して設定される。
【0036】前述の如く、各特別図柄13A,13B,13Cを順次に停止表示していく過程で、リーチ状態が成立する場合がある。本実施形態におけるリーチ状態の確定を示す表示態様の1つとしては、3つの特別図柄13A,13B,13Cのうち中特別図柄13Bだけを変動表示したまま、他の2つの特別図柄13A,13Cが特定の組合せ(例えば同一図柄)(当たり図柄の一部を構成している組合わせ)となるように停止表示されるように設定してある。
【0037】なお、リーチ状態とは、上記のものに限られるものではなく、判定手段による判定結果を、複数の図柄組み合わせで表示する場合に、複数の図柄の一部が、停止表示されており、他の図柄が変動中において、停止表示されている図柄が当たりを意味する図柄組み合わせの一部を構成している状態をいう。
【0038】一方、液晶表示装置13の表示画面のうち電話情報表示領域R2には、図3に示すように、前記電話セット部100にセットした携帯電話110に係る情報が表示される。具体的には、電話情報表示領域R2は、更に、上下2つの区分され、上側の電話着信表示領域R21には、携帯電話110に、電話が着信したことを報知するための情報が表示され、下側のメール着信表示領域R22には、携帯電話110に、メールが着信したことを報知するための情報が表示される。
【0039】次いで、図4を参照しつつ、本実施形態のパチンコ遊技機の電気的な構成について説明する。同図において、50は、主制御装置であって、CPU51AとROM51B及びRAM51Cを合わせてパッケージしてなるワンチップマイコン51を主要部として備える。
【0040】53は、定期リセット回路であって、周期的(例えば、4msecごと)に割り込みパルスをワンチップマイコン51に出力する。ワンチップマイコン51は、割り込みパルスを受ける度に、ROM51Bに記憶した種々のプログラムをランする。
【0041】ワンチップマイコン51は、インターフェース54を介して、前述した入賞球を検出するためのスイッチ30〜33等から信号を受けると共に、ランした種々のプログラムに従って、ランプ制御回路55、音声制御回路56、表示制御回路57等に制御信号を出力して各部位を制御する。また、ワンチップマイコン51は、パチンコ遊技機の遊技状況が、通常状態か特典付与状態(例えば、大当たり状態、リーチ状態)かに関する遊技情報を、情報出力回路59を介して、パチンコホールに備えた管理装置60へと出力する。
【0042】前記ランプ制御回路55は、左右のサイドランプ22,22や、液晶表示装置13の装飾枠23等への電力供給をオンオフする駆動回路とその駆動回路を制御するCPUとを内蔵して備え、ワンチップマイコン51から受けた信号に基づき、各ランプ、LEDを駆動制御する。
【0043】前記音声制御回路56は、CPU及びROMを備えており、そのCPUが前記ワンチップマイコン51から受けた信号に基づいて、所定の音声信号をROMから取り出し、これをアナログ信号に変換及び増幅してスピーカ59S(本発明の「音声発生手段」に相当する)に出力する。
【0044】前記表示制御回路57は、CPU、VDP、ROM及びRAMを備え、主制御装置50から受けた信号をCPUで処理すると共に、CPUの処理結果に基づき、VDPが画像データを生成して、これを液晶表示装置13へと出力する。
【0045】さて、105は、携帯接続回路(本発明の「受信手段」に相当する)であって、前述したように、携帯接続用コネクタ101(図2参照)を介して携帯電話110内の基板回路に電気接続される。携帯接続回路105は、図5に示すように、CPUを備えており、そのCPUが所定周期で図6に示した報知メイン処理を繰り返してランする。その報知メイン処理では、図6に示すように、前記携帯電話110が、電話又はメールを着信したときに出力する信号の有無をチェックする(S1)。そして、携帯電話110から信号を受信したときには、前記したランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57に、割り込み信号を出力してから(S2)、この報知メイン処理を抜ける一方、携帯電話110から信号を受信しなかったときには、割り込み信号等を出力することなく、この報知メイン処理を抜ける。
【0046】また、携帯電話110が、電話又はメールの何れを着信したかを区別した信号を外部出力する機種の場合には、携帯接続回路105は、前記割り込み信号に次いで、電話又はメールの何れの着信かを区別する識別信号を、ランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57の各回路のCPUに出力する。また、携帯電話110が外部出力する信号によって、電話又はメールの何れを着信したかを区別できない機種の場合には、例えば、携帯接続回路105は、前記割り込み信号のみを、前記各回路55,56,57のCPUに出力する。
【0047】さらに、携帯接続回路105は、例えば携帯接続用コネクタ101に携帯電話110が接続されているか否かを所定周期で検出して、携帯電話110が接続されている場合には、表示制御回路57に接続状態確認信号を逐一出力する。
【0048】割り込み信号を受けたランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57のCPUは、それぞれ以下の携帯受信報知処理を行う。この携帯受信報知処理では、携帯接続回路105から、割り込み信号に次いで識別信号が送信されたか否かをチェックし、携帯接続回路105から識別信号が送信された場合には、電話かメールの何れを着信したかを判別する。そして、着信したものが、「電話」又は「メール」又は「何れか不明」に場合分けして、それぞれ以下の報知処理を行う。
【0049】即ち、ランプ制御回路55のCPUは、携帯電話110が電話を着信した場合には、遊技盤11の左上隅の前記第1表示ランプ98を点滅させる一方、メールを着信した場合には、遊技盤11の右上隅の前記第2表示ランプ99を点滅させる。また、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかが不明な場合には、第1表示ランプ98及び第2表示ランプ99の両方を点滅させる。なお、前記点滅は、所定期間(例えば、約5秒間)に亘って行われる。
【0050】音声制御回路56のCPUは、携帯電話110が電話を着信した場合には、「電話だよ」というメッセージを前記スピーカ59S(図4参照)から出力する一方、メールを着信した場合には、「メール着信あり」というメッセージを前記スピーカ59Sから出力する。また、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかが不明な場合には、例えば、「着信があります」というメッセージを前記スピーカ59Sから出力する。なお、前記音声の出力は、所定期間(例えば、約5秒間)に亘って行われる。
【0051】表示制御回路57のCPUは、携帯電話110が電話を着信した場合には、図3に示すように、液晶表示装置13の電話着信表示領域R21に「電話だよ」というメッセージを点滅表示する一方、メールを着信した場合には、液晶表示装置13のメール着信表示領域R22に「メール着信あり」というメッセージを点滅表示する。また、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかが不明な場合には、例えば、「着信があります」というメッセージを、電話着信表示領域R21とメール着信表示領域R22の両方に点滅表示する。なお、前記点滅表示は、所定期間(例えば約5秒間)に亘って行われる。
【0052】また、表示制御回路57のCPUは、携帯電話110に着信が無い状態において、携帯接続回路105から接続確認信号を受けている間中、例えば電話着信表示領域R21に、「携帯電話が接続されています」というメッセージを表示する。
【0053】さらに、表示制御回路57のCPUは、操作ノブ28が操作されているか否かを判別する信号を受けており、操作ノブ28が、所定時間に亘って操作されていない状態で、携帯接続回路105から接続確認信号を受けると、電話着信表示領域R21に、「携帯電話が接続されています」というメッセージを表示した状態のまま、例えば電話着信表示領域R21の背景色を、異なる2色に切り替えて点滅させる。これにより、遊技者がパチンコ遊技機から離れるときに、携帯電話110を忘れることを防止することができる。
【0054】次に、上記構成からなる本実施形態の作用・効果を説明する。遊技者が、本実施形態のパチンコ遊技機の携帯接続用コネクタ101に、携帯電話110を接続すると、携帯電話110内の基板回路とパチンコ遊技機に設けた携帯接続回路105とが電気接続される。そして、携帯接続回路105から表示制御回路57のCPUに、接続確認信号が送信されて、液晶表示装置13の表示画面における電話着信表示領域R21に、「携帯電話が接続されています」というメッセージが表示される。遊技者は、このメッセージを見て、携帯電話110とパチンコ遊技機とが接続されていることを確認することができる。つまり、携帯電話110に着信があった場合に、報知が行われる状態になっていることを確認することができ、安心して遊技を開始することができる。
【0055】さて、遊技場は、パチンコ遊技機から発せられる効果音や場内放送等の音が溢れている。従って、遊技者の携帯電話110が電話又はメールを着信し、着信音を発しても、この着信音を聞き取れない場合が多々ある。しかしながら、本実施形態のパチンコ遊技機では、携帯接続用コネクタ101に接続した携帯電話110が、電話又はメールを着信したときには、以下のようにして、遊技者に着信があったことを報知する。
【0056】即ち、携帯電話110に電話又はメールが着信すると、その携帯電話110から出力される信号が、パチンコ遊技機の携帯接続回路105に受信される。そして、携帯接続回路105に備えたCPUからランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57の各回路に備えたCPUに割り込み信号が出力される。すると、ランプ制御回路55は、第1又は第2の表示ランプ98,99の点滅表示により、音声制御回路56は、スピーカ59Sからの音声により、さらに、表示制御回路57は、液晶表示装置13への表示により、それぞれ携帯電話が着信した旨を遊技者に報知する。これにより、遊技者は携帯電話の着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【0057】しかも、携帯電話110が着信したことを報知する前記液晶表示装置13は、パチンコ遊技機の遊技領域内に配置されているから、遊技者は、遊技領域から目を離さずに、着信の報知を知ることができ、遊技に集中することができる。
【0058】また、その液晶表示装置13には、遊技の演出用の画像が併せて表示されるから、これらを別々に設けた場合に比べて、部品の削減が図られる。
【0059】さらに、携帯電話110の機種が、電話又はメールの何れを着信したかを区別した信号を出力するものの場合には、前記したランプ制御回路55、音声制御回路56、及び、表示制御回路57は、電話又はメールの何れを着信したかを区別して遊技者に報知する。これにより、遊技者は、電話とメールとの相違によって、応対を変えることができる。具体的には、例えば、電話を着信した場合には、遊技場の騒音が妨げになるので、直ぐに応対せずに、遊技が一段落したところで、騒音が少ない場所でかけ直し、メールの場合には、騒音が妨げにならないので、その場でメールを開いて読む等、電話とメールとによって、応対を変えることができる。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかを区別する信号を出力しない機種の場合であっても、前記したランプ制御回路55、音声制御回路56、及び、表示制御回路57が、着信した旨を報知するから、遊技者は、安心して遊技を行うことができる。
【0060】<第2実施形態>本実施形態は、図7及び図8に示されており、以下、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、同一の構成に関しては、同一符合を付して重複説明は省略する。
【0061】図7に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の備えた電話セット部100Nは、下皿27Bのうち操作ノブ28と反対側の端部に、ポケット構造の凹所を形成し、その凹所の前面に落下防止柵を備えてなる。そして、携帯電話110を、電話セット部100N内に入れるだけで、携帯電話110が落下防止状態に収納される。また、下皿27Bを構成する壁部の内側には、図8に示した携帯電波検波回路105Kに連なる図示しないアンテナが内蔵されている。
【0062】携帯電波検波回路105Kは、携帯電話110が着信したときに出力する電波(信号)を、前記アンテナを介し受信して検波するように構成されている。ここで、前記電波は、例えば、携帯電話のアンテナの先端に備えた発光体を、着信時に点滅させる電波を利用している。また、携帯電波検波回路105Kは、その携帯電波検波回路105K(より具体的には、アンテナ)から所定の範囲内の携帯電話110が出力した電波のみを受信することができる感度に調整されている。より具体的には、主として、電話セット部100Nに収納した携帯電話110が出力した電波のみを受信するように感度調整されている。
【0063】そして、携帯電波検波回路105Kは、携帯電話110から出力された電波を受信したときには、第1実施形態と同様に、ランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57に、割り込み信号を出力する。ここで、携帯電話110が、電話又はメールの何れを着信したかを区別して電波を出力する機種の場合には、携帯接続回路105は、前記割り込み信号に次いで、電話又はメールの何れの着信に係る着信かを区別する識別信号を、各回路55,56,57のCPUに出力する。また、携帯電話110が外部出力する信号によって、電話又はメールの何れを着信したかを区別できない機種の場合には、携帯接続回路105は、前記割り込み信号のみを、各回路55,56,57のCPUに出力する。
【0064】本実施形態の構成によっても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、携帯電話110がパチンコ遊技機に接続されていないから、携帯電話110が着信した場合に、自由に携帯電話110を使うことができる。
【0065】なお、携帯電話110からの信号に対して携帯電波検波回路105Kの受信感度を高く設定しておけば、携帯電話を電話セット部100に収納しなくても、遊技者の服のポケットに携帯電話110を入れた状態のまま、その携帯電話110が着信したときに出力する信号を受信して、遊技者に知らせることができる。
【0066】<第3実施形態>本実施形態は、図9(A)及び図9(B)に示されており、第1実施形態の構成の一部を変更したものである。以下、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、同一の構成に関しては、同一符合を付して重複説明は省略する。
【0067】本実施形態では、図9に示すように、液晶表示装置13の表示画面における下辺に沿って、帯状の電話情報表示領域R3が設けられ、その電話情報表示領域R3の左端部は、携帯電話110が接続されているか否かを表示するための接続状態確認表示部R31になっている。また、電話情報表示領域R3のうち前記左端部の接続状態確認表示部R31以外は、携帯電話110に着信したことを表示報知するための着信表示部R32になっている。
【0068】さて、本実施形態では、携帯電話110が、着信した電話の送信元情報を外部出力する機種の場合に、携帯接続回路105がこれを受信し、割り込み信号と共に送信元情報を表示制御回路57に出力する。そして、表示制御回路57は、図9(A)に示すように、送信元として、携帯電話110に登録されている名称(同図の「友人A」)を前記着信表示部R32に表示したり、図9(B)に示すように送信元の電話番号を表示する。
【0069】このように、本実施形態によれば、携帯電話110が着信したときに、その携帯電話110の表示画面を見なくても、遊技領域に備えた液晶表示装置13に送信元が表示されるから、遊技者は遊技に集中することができると共に、大切な相手から電話が着信した場合に、迅速に対応することができる。
【0070】<他の実施形態>本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例示したが、本発明はこれに限られず、例えば、コイン遊技機やスロットマシン等に本発明を適用してもよい。
【0071】(2)前記実施形態では、携帯端末として、携帯電話110を接続可能な遊技機について例示したが、遊技機に接続される携帯端末は、無線により情報を取得可能なものであれば、携帯電話に限定されるものではなく、例えば、PDA又はポケベル又はノートパソコンであってもよい。
【0072】(3)前記第1実施形態では、携帯電話110が着信した場合に、スピーカ59S(音声発生手段)からメッセージを発する構成であったが、音声発生手段から発する音声は、メッセージに限定されるものではなく、例えば、携帯電話の一般的な着信音等の効果音や、着信メロディに使用されるような音楽であってもよい。
【0073】(4)前記実施形態では、携帯接続用コネクタ101(接続手段)が、電話セット部100を構成する凹所の底部に固定されていたが、例えば、図10にすように、下皿27Bを構成する壁部から延ばしたケーブル103の先端に携帯接続用コネクタ101を設け、携帯接続用コネクタ101に接続した携帯電話110を、電話セット部100Mに寝かせて収納するように構成してもよい。
【0074】(5)また、図11に示すように、携帯接続用コネクタ101をケーブル104の先端に設け、携帯電話110を携帯接続用コネクタ101に接続した状態のままで通話可能な長さに、ケーブル104を設定すれば、携帯電話110が着信したときに、迅速に対応することが可能になる。
【0075】(6)また、PDAが接続される携帯接続用コネクタでは、PDAを操作することができる程度の長さ(例えば、60cm程度)のケーブルの先端に設ければ、そのPDAが着信したときに、携帯接続用コネクタを外さずに、迅速に対応することができる。
【0076】(7)さらに、携帯接続用コネクタを先端に備えたケーブルは、例えば、掃除機に備えた電源ケーブルのように、リールによって巻き取られる構成にしてもよい。
【0077】(8)前記第1実施形態では、携帯接続用コネクタ101(接続手段)により、携帯電話110とパチンコ遊技機の携帯接続回路105(受信手段)とを電気接続する構成であったが、例えば、携帯電話と受信手段との間を、無線通信手段(例えば、Buletooth、赤外線通信)によって、無線接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図
【図2】電話セット部の斜視図
【図3】液晶表示装置の表示画面を示した模式図
【図4】遊技機の電気的構成を示したブロック図
【図5】携帯電話に着信があった場合の信号の流れを示したブロック図
【図6】報知メイン処理のフローチャート
【図7】第2実施形態の遊技機における電話セット部の斜視図
【図8】その遊技機の電気的構成を示したブロック図
【図9】第3実施形態の遊技機における液晶表示装置の表示画面を示した模式図
【図10】電話セット部の変形例1の斜視図
【図11】電話セット部の変形例2の斜視図
【符号の説明】
11…遊技盤
13…液晶表示装置(表示手段)
55…ランプ制御回路(報知手段)
56…音声制御回路(報知手段)
57…表示制御回路(報知手段)
59S…スピーカ(音声発生手段)
98…第1表示ランプ(表示手段)
99…第2表示ランプ(表示手段)
100,100M,100N…電話セット部
101…携帯接続用コネクタ(接続手段)
103,104…ケーブル
105…携帯接続回路(受信手段)
105K…携帯電波検波回路(受信手段)
110…携帯電話(携帯端末)
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に関し、特に、携帯端末を使用可能な遊技場に設置される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、携帯電話、PDA等の携帯端末の普及が著しく、遊技者は、これら携帯端末を遊技場内に持ち込み、遊戯中でも外部と連絡がとれるようにしている場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しなしながら、遊技場内では、携帯端末に情報が着信しても、遊技機から発せられる音や場内放送等により、携帯端末が発する着信音が聞こえず、遊技者が着信に気づかないことが多々発生していた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、遊技場内で、携帯電話、PDA等の携帯端末が情報を着信したことを、遊技者に知らせることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、無線により情報を取得可能な携帯端末が、情報を着信したときに出力する信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたところに特徴を有する。
【0006】請求項2の発明に係る遊技機は、無線により情報を取得可能な携帯端末を、電気接続又は無線接続可能な接続手段と、接続手段に接続した携帯端末に情報が着信したときに、その携帯端末から出力される信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたところに特徴を有する。
【0007】請求項3の発明は、請求項2記載の遊技機において、携帯端末が、接続手段に接続された状態であることを、遊技機に備えた表示装置に表示する接続状態報知手段を備えたところに特徴を有する。
【0008】請求項4の発明は、請求項2又は3に記載の遊技機において、接続手段は、遊技機から延ばしたケーブルの先端に、携帯端末を電気接続可能なコネクタを備えてなり、ケーブルは、コネクタに接続した携帯端末を、遊技者が操作可能な長さをなしたところに特徴を有する。
【0009】請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の遊技機において、着信報知手段は、遊技機に備えた表示装置における表示により、報知を行うように構成されたところに特徴を有する。
【0010】請求項6の発明は、請求項3乃至5の何れかに記載の遊技機において、表示装置は、遊技機の遊技領域内に配置されたところに特徴を有する。
【0011】請求項7の発明は、請求項3乃至6の何れかに記載の遊技機において、表示装置は、遊技の演出用の画像を併せて表示するように構成されたところに特徴を有する。
【0012】請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の遊技機において、着信報知手段は、遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声により、報知を行うように構成されたところに特徴を有する。
【0013】請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機において、携帯端末は携帯電話であるところに特徴を有する。
【0014】請求項10の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機において、携帯端末はPDA又はポケベル又はノートパソコンであるところに特徴を有する。
【0015】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の発明によれば、遊技機に備えた受信手段は、携帯端末が情報を着信したときに出力する信号を受信し、着信報知手段により、携帯端末の着信を遊技者に報知するので、遊技者は着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【0016】<請求項2の発明>請求項2の発明によれば、遊技機に備えた接続手段に接続した携帯端末に情報が着信したときに、その携帯端末から出力される信号を受信手段で受信し、着信報知手段により、携帯端末の着信を遊技者に報知するので、遊技者は着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【0017】<請求項3の発明>請求項3の発明によれば、遊技者は、携帯端末が、遊技機の接続手段に接続された状態になっていることを表示装置の表示により確認することができる。つまり、携帯端末に着信があった場合に、報知が行われる状態になっていることを確認することができ、安心して遊技を行うことが可能になる。
【0018】<請求項4の発明>請求項4の発明によれば、接続手段は、遊技機から延ばしたケーブルの先端にコネクタを備えてなり、遊技者は、携帯端末をコネクタに接続した状態のままで操作することができるから、携帯端末が着信したときに、迅速に対応することが可能になる。
【0019】<請求項5及び8の発明>前記した着信報知手段は、携帯端末に情報が着信したことを、遊技機に備えた表示装置に表示して報知するように構成してもよいし(請求項5の発明)、遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声により、報知するように構成してもよい(請求項8の発明)。
【0020】<請求項6の発明>請求項6の発明によれば、着信報知手段又は接続状態報知手段による表示を行う表示装置を、遊技機の遊技領域内に配置したから、遊技者は、遊技領域から目を離さずに、着信報知手段又は接続状態報知手段による報知を知ることができ、遊技に集中することができる。
【0021】<請求項7の発明>請求項7の発明によれば、着信報知手段又は接続状態報知手段による表示を行う表示装置が、遊技の演出用の画像を併せて表示するように構成したから、これらを別々に設けた場合に比べて、部品の削減が図られる。
【0022】<請求項9及び10の発明>前記した携帯端末は、携帯電話であってもよいし(請求項9の発明)、PDA又はポケベル又はノートパソコンであってもよい(請求項10の発明)。
【0023】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、本発明を適用したパチンコ遊技機に係る第1実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤11は、図1に示すように、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域の中央部に、液晶表示装置13を備える。遊技領域のうち液晶表示装置13の下方には、始動入賞口14、大入賞口15及び外れ球受け入れ口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、遊技領域のうち液晶表示装置13等を挟んだ左右の両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18及び風車19、一般入賞口20,21が設けられ、ガイドレール12に沿った両側部には、円弧状のサイドランプ22,22が設けられている。さらに、これら入賞口等以外に、遊技領域には、図示しない複数の釘が起立している。
【0024】パチンコ遊技機のうち遊技盤11より下方には、図1に示すように、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられている。そして、下皿27Bの右端部に設けた操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11に向けて弾き出される。また、上皿27Aに設けたボタン29を押せば、上皿27Aから下皿27Bに遊技球が移動して収容される。
【0025】次に所要の各部位についてさらに詳説する。図1に示すように、下皿27Bのうち、操作ノブ28と反対側の端部には、電話セット部100が設けられている。電話セット部100は、図2に示すように、下皿27Bの端部に形成した凹所の底部に、携帯接続用コネクタ101(本発明の「接続手段」に相当する)が備えてなる。そして、一般に普及している携帯電話110を、この携帯接続用コネクタ101に差し込むことで、携帯電話110内の基板回路と、パチンコ遊技機内に設けた後述の携帯接続回路105とが電気接続される。
【0026】図1に示すように、遊技盤11の上部左隅には、第1表示ランプ98が設けられ、上部右隅には、第2表示ランプ99が設けられている。これら第1及び第2の表示ランプ98,99は、発光体(例えば、LED)を円盤状の透光部材で覆って構成されている。また、第1表示ランプ98の透光部材には、「電話だよ!」というメッセージが記載されており、第2表示ランプ99の透光部材には、「着信あり!」というメッセージが記載されている。
【0027】前記した始動入賞口14は、上下に並んだ第1及び第2の始動入賞口14A,14Bからなる。上側の第1始動入賞口14Aは、常に遊技球が入賞可能となっているが、下側の第2始動入賞口14Bは、その両側に設けた可動翼片14C,14Cにて、通常は、遊技球の入賞が規制されている。そして、後述する7セグメントLED24の停止表示が奇数になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド(図示せず)が駆動されて、可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒され(図1の状態)、第2始動入賞口14Bへの入賞を許容した状態になる。また、始動入賞口14(詳細には、第1又は第2の何れかの始動入賞口14A,14B)に遊技球が入賞すると、その始動入賞口14内に設けた特別図柄始動スイッチ31(図4参照)が、これを検出して、液晶表示装置13が複数の図柄を変動表示した後、停止表示する。なお、液晶表示装置13が、変動表示している間に、始動入賞口14に入賞球があると、その入賞球は、4個まで累積カウントされる。
【0028】大入賞口15は、横長に形成されて、常には可動扉15Tにて閉塞されている。そして、後述する所定条件の成立によって、パチンコ遊技機が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド15S(図4参照)が駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能になる。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が29秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。
【0029】大入賞口15の内部には、図示しない継続入賞口と計数入賞口とが設けられており、これら継続入賞口及び計数入賞口は、選択的に何れか一方が開放される。より詳細には、可動扉15Tが開いたときには、最初は継続入賞口が開放しており、継続入賞口に入賞後、継続入賞口は閉鎖し、計数入賞口の開放に切り替わる。そして、継続入賞口に入賞があると、これが継続入賞口内に設けた大当たり状態継続スイッチ32(図4参照)に検出されて、前述した終了条件を満たしてラウンドが終了した後で、連続して次のラウンドが実行される。また、計数入賞口に入賞があると、これが計数入賞口内に設けた入賞球カウントスイッチ33(図4参照)に検出されて、前記継続入用口への入賞球と合わせて、大入賞口15への入賞球がカウントされ、これらが前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。
【0030】なお、本実施形態では、大入賞口15が開放された状態(即ち、各ラウンド中の遊技状態)が、連続して複数回に亘って繰り返される遊技全体が、1回の「大当たり遊技」に相当する。
【0031】液晶表示装置13は、装飾枠23の内側部分を遊技盤11より陥没させて、その奥部にTFT−LCDモジュールを備えてなる。装飾枠23の左右の両側壁には、遊技球を装飾枠23の内側へ案内する転入孔23A,23Aが設けられ、装飾枠23の下側内面には、緩やかに傾斜して、遊技球を前記始動入賞口14に案内する溝(図に現れず)が設けられている。
【0032】装飾枠23の上辺には、中央に7セグメントLED24を備えられている。この7セグメントLED24は、前記始動ゲート18内に設けた普通図柄始動スイッチ30(図4参照)が、遊技球の通過を検出したときに、「0」〜「9」までの数字を所定期間に亘って変動表示する。そして、所定期間経過後に、7セグメントLED24に停止表示された数字が、例えば奇数の場合に、前述のごとく、始動入賞口14に設けた次述の可動翼片14C,14Cが作動する。
【0033】前記装飾枠23の上辺のうち装飾枠23の両側には、1対ずつ計4つのLED25が配列されている。そして、これらLED25の点灯でもって、前記始動入賞口14への入賞球の累積カウント数が表示される。
【0034】前記液晶表示装置13の表示画面は、図3に示すように、複数の領域に区画されている。具体的には、液晶表示装置13の表示画面は、右側辺に沿って電話情報表示領域R2を備え、それ以外の部分が特別図柄表示領域R1になっている。特別図柄表示領域R1には、特別図柄13A,13B,13Cが、横並びに表示されている。各特別図柄13A,13B,13Cは、それぞれ例えば「1萬」〜「9萬」及び「白」、「發」、「中」の複数種類の麻雀牌で構成されており、遊技の当たり外れを示すために用いられる。なお、以下、各特別図柄を区別するときには、液晶表示装置13に向かって左側のものから順番に、「左特別図柄13A」、「中特別図柄13B」、「右特別図柄13C」と呼ぶこととする。
【0035】各特別図柄13A,13B,13Cは、通常は、各特別図柄13A,13B,13Cごとに、所定の種類のものが停止表示されている。そして、前記始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、各特別図柄13A,13B,13Cが、上下方向にスクロールして変動表示され、所定時間後に、例えば、左特別図柄13A、右特別図柄13C、中特別図柄13Bの順で、スクロールが止まって停止表示される。なお、変動表示の開始から停止表示までの時間は、選択された各変動パターンで定められており、例えば、最低5.1秒から最高57.1秒で、変更して設定される。
【0036】前述の如く、各特別図柄13A,13B,13Cを順次に停止表示していく過程で、リーチ状態が成立する場合がある。本実施形態におけるリーチ状態の確定を示す表示態様の1つとしては、3つの特別図柄13A,13B,13Cのうち中特別図柄13Bだけを変動表示したまま、他の2つの特別図柄13A,13Cが特定の組合せ(例えば同一図柄)(当たり図柄の一部を構成している組合わせ)となるように停止表示されるように設定してある。
【0037】なお、リーチ状態とは、上記のものに限られるものではなく、判定手段による判定結果を、複数の図柄組み合わせで表示する場合に、複数の図柄の一部が、停止表示されており、他の図柄が変動中において、停止表示されている図柄が当たりを意味する図柄組み合わせの一部を構成している状態をいう。
【0038】一方、液晶表示装置13の表示画面のうち電話情報表示領域R2には、図3に示すように、前記電話セット部100にセットした携帯電話110に係る情報が表示される。具体的には、電話情報表示領域R2は、更に、上下2つの区分され、上側の電話着信表示領域R21には、携帯電話110に、電話が着信したことを報知するための情報が表示され、下側のメール着信表示領域R22には、携帯電話110に、メールが着信したことを報知するための情報が表示される。
【0039】次いで、図4を参照しつつ、本実施形態のパチンコ遊技機の電気的な構成について説明する。同図において、50は、主制御装置であって、CPU51AとROM51B及びRAM51Cを合わせてパッケージしてなるワンチップマイコン51を主要部として備える。
【0040】53は、定期リセット回路であって、周期的(例えば、4msecごと)に割り込みパルスをワンチップマイコン51に出力する。ワンチップマイコン51は、割り込みパルスを受ける度に、ROM51Bに記憶した種々のプログラムをランする。
【0041】ワンチップマイコン51は、インターフェース54を介して、前述した入賞球を検出するためのスイッチ30〜33等から信号を受けると共に、ランした種々のプログラムに従って、ランプ制御回路55、音声制御回路56、表示制御回路57等に制御信号を出力して各部位を制御する。また、ワンチップマイコン51は、パチンコ遊技機の遊技状況が、通常状態か特典付与状態(例えば、大当たり状態、リーチ状態)かに関する遊技情報を、情報出力回路59を介して、パチンコホールに備えた管理装置60へと出力する。
【0042】前記ランプ制御回路55は、左右のサイドランプ22,22や、液晶表示装置13の装飾枠23等への電力供給をオンオフする駆動回路とその駆動回路を制御するCPUとを内蔵して備え、ワンチップマイコン51から受けた信号に基づき、各ランプ、LEDを駆動制御する。
【0043】前記音声制御回路56は、CPU及びROMを備えており、そのCPUが前記ワンチップマイコン51から受けた信号に基づいて、所定の音声信号をROMから取り出し、これをアナログ信号に変換及び増幅してスピーカ59S(本発明の「音声発生手段」に相当する)に出力する。
【0044】前記表示制御回路57は、CPU、VDP、ROM及びRAMを備え、主制御装置50から受けた信号をCPUで処理すると共に、CPUの処理結果に基づき、VDPが画像データを生成して、これを液晶表示装置13へと出力する。
【0045】さて、105は、携帯接続回路(本発明の「受信手段」に相当する)であって、前述したように、携帯接続用コネクタ101(図2参照)を介して携帯電話110内の基板回路に電気接続される。携帯接続回路105は、図5に示すように、CPUを備えており、そのCPUが所定周期で図6に示した報知メイン処理を繰り返してランする。その報知メイン処理では、図6に示すように、前記携帯電話110が、電話又はメールを着信したときに出力する信号の有無をチェックする(S1)。そして、携帯電話110から信号を受信したときには、前記したランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57に、割り込み信号を出力してから(S2)、この報知メイン処理を抜ける一方、携帯電話110から信号を受信しなかったときには、割り込み信号等を出力することなく、この報知メイン処理を抜ける。
【0046】また、携帯電話110が、電話又はメールの何れを着信したかを区別した信号を外部出力する機種の場合には、携帯接続回路105は、前記割り込み信号に次いで、電話又はメールの何れの着信かを区別する識別信号を、ランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57の各回路のCPUに出力する。また、携帯電話110が外部出力する信号によって、電話又はメールの何れを着信したかを区別できない機種の場合には、例えば、携帯接続回路105は、前記割り込み信号のみを、前記各回路55,56,57のCPUに出力する。
【0047】さらに、携帯接続回路105は、例えば携帯接続用コネクタ101に携帯電話110が接続されているか否かを所定周期で検出して、携帯電話110が接続されている場合には、表示制御回路57に接続状態確認信号を逐一出力する。
【0048】割り込み信号を受けたランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57のCPUは、それぞれ以下の携帯受信報知処理を行う。この携帯受信報知処理では、携帯接続回路105から、割り込み信号に次いで識別信号が送信されたか否かをチェックし、携帯接続回路105から識別信号が送信された場合には、電話かメールの何れを着信したかを判別する。そして、着信したものが、「電話」又は「メール」又は「何れか不明」に場合分けして、それぞれ以下の報知処理を行う。
【0049】即ち、ランプ制御回路55のCPUは、携帯電話110が電話を着信した場合には、遊技盤11の左上隅の前記第1表示ランプ98を点滅させる一方、メールを着信した場合には、遊技盤11の右上隅の前記第2表示ランプ99を点滅させる。また、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかが不明な場合には、第1表示ランプ98及び第2表示ランプ99の両方を点滅させる。なお、前記点滅は、所定期間(例えば、約5秒間)に亘って行われる。
【0050】音声制御回路56のCPUは、携帯電話110が電話を着信した場合には、「電話だよ」というメッセージを前記スピーカ59S(図4参照)から出力する一方、メールを着信した場合には、「メール着信あり」というメッセージを前記スピーカ59Sから出力する。また、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかが不明な場合には、例えば、「着信があります」というメッセージを前記スピーカ59Sから出力する。なお、前記音声の出力は、所定期間(例えば、約5秒間)に亘って行われる。
【0051】表示制御回路57のCPUは、携帯電話110が電話を着信した場合には、図3に示すように、液晶表示装置13の電話着信表示領域R21に「電話だよ」というメッセージを点滅表示する一方、メールを着信した場合には、液晶表示装置13のメール着信表示領域R22に「メール着信あり」というメッセージを点滅表示する。また、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかが不明な場合には、例えば、「着信があります」というメッセージを、電話着信表示領域R21とメール着信表示領域R22の両方に点滅表示する。なお、前記点滅表示は、所定期間(例えば約5秒間)に亘って行われる。
【0052】また、表示制御回路57のCPUは、携帯電話110に着信が無い状態において、携帯接続回路105から接続確認信号を受けている間中、例えば電話着信表示領域R21に、「携帯電話が接続されています」というメッセージを表示する。
【0053】さらに、表示制御回路57のCPUは、操作ノブ28が操作されているか否かを判別する信号を受けており、操作ノブ28が、所定時間に亘って操作されていない状態で、携帯接続回路105から接続確認信号を受けると、電話着信表示領域R21に、「携帯電話が接続されています」というメッセージを表示した状態のまま、例えば電話着信表示領域R21の背景色を、異なる2色に切り替えて点滅させる。これにより、遊技者がパチンコ遊技機から離れるときに、携帯電話110を忘れることを防止することができる。
【0054】次に、上記構成からなる本実施形態の作用・効果を説明する。遊技者が、本実施形態のパチンコ遊技機の携帯接続用コネクタ101に、携帯電話110を接続すると、携帯電話110内の基板回路とパチンコ遊技機に設けた携帯接続回路105とが電気接続される。そして、携帯接続回路105から表示制御回路57のCPUに、接続確認信号が送信されて、液晶表示装置13の表示画面における電話着信表示領域R21に、「携帯電話が接続されています」というメッセージが表示される。遊技者は、このメッセージを見て、携帯電話110とパチンコ遊技機とが接続されていることを確認することができる。つまり、携帯電話110に着信があった場合に、報知が行われる状態になっていることを確認することができ、安心して遊技を開始することができる。
【0055】さて、遊技場は、パチンコ遊技機から発せられる効果音や場内放送等の音が溢れている。従って、遊技者の携帯電話110が電話又はメールを着信し、着信音を発しても、この着信音を聞き取れない場合が多々ある。しかしながら、本実施形態のパチンコ遊技機では、携帯接続用コネクタ101に接続した携帯電話110が、電話又はメールを着信したときには、以下のようにして、遊技者に着信があったことを報知する。
【0056】即ち、携帯電話110に電話又はメールが着信すると、その携帯電話110から出力される信号が、パチンコ遊技機の携帯接続回路105に受信される。そして、携帯接続回路105に備えたCPUからランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57の各回路に備えたCPUに割り込み信号が出力される。すると、ランプ制御回路55は、第1又は第2の表示ランプ98,99の点滅表示により、音声制御回路56は、スピーカ59Sからの音声により、さらに、表示制御回路57は、液晶表示装置13への表示により、それぞれ携帯電話が着信した旨を遊技者に報知する。これにより、遊技者は携帯電話の着信に気付き易くなり、安心して遊技を行うことができる。
【0057】しかも、携帯電話110が着信したことを報知する前記液晶表示装置13は、パチンコ遊技機の遊技領域内に配置されているから、遊技者は、遊技領域から目を離さずに、着信の報知を知ることができ、遊技に集中することができる。
【0058】また、その液晶表示装置13には、遊技の演出用の画像が併せて表示されるから、これらを別々に設けた場合に比べて、部品の削減が図られる。
【0059】さらに、携帯電話110の機種が、電話又はメールの何れを着信したかを区別した信号を出力するものの場合には、前記したランプ制御回路55、音声制御回路56、及び、表示制御回路57は、電話又はメールの何れを着信したかを区別して遊技者に報知する。これにより、遊技者は、電話とメールとの相違によって、応対を変えることができる。具体的には、例えば、電話を着信した場合には、遊技場の騒音が妨げになるので、直ぐに応対せずに、遊技が一段落したところで、騒音が少ない場所でかけ直し、メールの場合には、騒音が妨げにならないので、その場でメールを開いて読む等、電話とメールとによって、応対を変えることができる。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、携帯電話110が電話又はメールの何れを着信したかを区別する信号を出力しない機種の場合であっても、前記したランプ制御回路55、音声制御回路56、及び、表示制御回路57が、着信した旨を報知するから、遊技者は、安心して遊技を行うことができる。
【0060】<第2実施形態>本実施形態は、図7及び図8に示されており、以下、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、同一の構成に関しては、同一符合を付して重複説明は省略する。
【0061】図7に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の備えた電話セット部100Nは、下皿27Bのうち操作ノブ28と反対側の端部に、ポケット構造の凹所を形成し、その凹所の前面に落下防止柵を備えてなる。そして、携帯電話110を、電話セット部100N内に入れるだけで、携帯電話110が落下防止状態に収納される。また、下皿27Bを構成する壁部の内側には、図8に示した携帯電波検波回路105Kに連なる図示しないアンテナが内蔵されている。
【0062】携帯電波検波回路105Kは、携帯電話110が着信したときに出力する電波(信号)を、前記アンテナを介し受信して検波するように構成されている。ここで、前記電波は、例えば、携帯電話のアンテナの先端に備えた発光体を、着信時に点滅させる電波を利用している。また、携帯電波検波回路105Kは、その携帯電波検波回路105K(より具体的には、アンテナ)から所定の範囲内の携帯電話110が出力した電波のみを受信することができる感度に調整されている。より具体的には、主として、電話セット部100Nに収納した携帯電話110が出力した電波のみを受信するように感度調整されている。
【0063】そして、携帯電波検波回路105Kは、携帯電話110から出力された電波を受信したときには、第1実施形態と同様に、ランプ制御回路55、音声制御回路56及び表示制御回路57に、割り込み信号を出力する。ここで、携帯電話110が、電話又はメールの何れを着信したかを区別して電波を出力する機種の場合には、携帯接続回路105は、前記割り込み信号に次いで、電話又はメールの何れの着信に係る着信かを区別する識別信号を、各回路55,56,57のCPUに出力する。また、携帯電話110が外部出力する信号によって、電話又はメールの何れを着信したかを区別できない機種の場合には、携帯接続回路105は、前記割り込み信号のみを、各回路55,56,57のCPUに出力する。
【0064】本実施形態の構成によっても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、携帯電話110がパチンコ遊技機に接続されていないから、携帯電話110が着信した場合に、自由に携帯電話110を使うことができる。
【0065】なお、携帯電話110からの信号に対して携帯電波検波回路105Kの受信感度を高く設定しておけば、携帯電話を電話セット部100に収納しなくても、遊技者の服のポケットに携帯電話110を入れた状態のまま、その携帯電話110が着信したときに出力する信号を受信して、遊技者に知らせることができる。
【0066】<第3実施形態>本実施形態は、図9(A)及び図9(B)に示されており、第1実施形態の構成の一部を変更したものである。以下、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明し、同一の構成に関しては、同一符合を付して重複説明は省略する。
【0067】本実施形態では、図9に示すように、液晶表示装置13の表示画面における下辺に沿って、帯状の電話情報表示領域R3が設けられ、その電話情報表示領域R3の左端部は、携帯電話110が接続されているか否かを表示するための接続状態確認表示部R31になっている。また、電話情報表示領域R3のうち前記左端部の接続状態確認表示部R31以外は、携帯電話110に着信したことを表示報知するための着信表示部R32になっている。
【0068】さて、本実施形態では、携帯電話110が、着信した電話の送信元情報を外部出力する機種の場合に、携帯接続回路105がこれを受信し、割り込み信号と共に送信元情報を表示制御回路57に出力する。そして、表示制御回路57は、図9(A)に示すように、送信元として、携帯電話110に登録されている名称(同図の「友人A」)を前記着信表示部R32に表示したり、図9(B)に示すように送信元の電話番号を表示する。
【0069】このように、本実施形態によれば、携帯電話110が着信したときに、その携帯電話110の表示画面を見なくても、遊技領域に備えた液晶表示装置13に送信元が表示されるから、遊技者は遊技に集中することができると共に、大切な相手から電話が着信した場合に、迅速に対応することができる。
【0070】<他の実施形態>本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例示したが、本発明はこれに限られず、例えば、コイン遊技機やスロットマシン等に本発明を適用してもよい。
【0071】(2)前記実施形態では、携帯端末として、携帯電話110を接続可能な遊技機について例示したが、遊技機に接続される携帯端末は、無線により情報を取得可能なものであれば、携帯電話に限定されるものではなく、例えば、PDA又はポケベル又はノートパソコンであってもよい。
【0072】(3)前記第1実施形態では、携帯電話110が着信した場合に、スピーカ59S(音声発生手段)からメッセージを発する構成であったが、音声発生手段から発する音声は、メッセージに限定されるものではなく、例えば、携帯電話の一般的な着信音等の効果音や、着信メロディに使用されるような音楽であってもよい。
【0073】(4)前記実施形態では、携帯接続用コネクタ101(接続手段)が、電話セット部100を構成する凹所の底部に固定されていたが、例えば、図10にすように、下皿27Bを構成する壁部から延ばしたケーブル103の先端に携帯接続用コネクタ101を設け、携帯接続用コネクタ101に接続した携帯電話110を、電話セット部100Mに寝かせて収納するように構成してもよい。
【0074】(5)また、図11に示すように、携帯接続用コネクタ101をケーブル104の先端に設け、携帯電話110を携帯接続用コネクタ101に接続した状態のままで通話可能な長さに、ケーブル104を設定すれば、携帯電話110が着信したときに、迅速に対応することが可能になる。
【0075】(6)また、PDAが接続される携帯接続用コネクタでは、PDAを操作することができる程度の長さ(例えば、60cm程度)のケーブルの先端に設ければ、そのPDAが着信したときに、携帯接続用コネクタを外さずに、迅速に対応することができる。
【0076】(7)さらに、携帯接続用コネクタを先端に備えたケーブルは、例えば、掃除機に備えた電源ケーブルのように、リールによって巻き取られる構成にしてもよい。
【0077】(8)前記第1実施形態では、携帯接続用コネクタ101(接続手段)により、携帯電話110とパチンコ遊技機の携帯接続回路105(受信手段)とを電気接続する構成であったが、例えば、携帯電話と受信手段との間を、無線通信手段(例えば、Buletooth、赤外線通信)によって、無線接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図
【図2】電話セット部の斜視図
【図3】液晶表示装置の表示画面を示した模式図
【図4】遊技機の電気的構成を示したブロック図
【図5】携帯電話に着信があった場合の信号の流れを示したブロック図
【図6】報知メイン処理のフローチャート
【図7】第2実施形態の遊技機における電話セット部の斜視図
【図8】その遊技機の電気的構成を示したブロック図
【図9】第3実施形態の遊技機における液晶表示装置の表示画面を示した模式図
【図10】電話セット部の変形例1の斜視図
【図11】電話セット部の変形例2の斜視図
【符号の説明】
11…遊技盤
13…液晶表示装置(表示手段)
55…ランプ制御回路(報知手段)
56…音声制御回路(報知手段)
57…表示制御回路(報知手段)
59S…スピーカ(音声発生手段)
98…第1表示ランプ(表示手段)
99…第2表示ランプ(表示手段)
100,100M,100N…電話セット部
101…携帯接続用コネクタ(接続手段)
103,104…ケーブル
105…携帯接続回路(受信手段)
105K…携帯電波検波回路(受信手段)
110…携帯電話(携帯端末)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無線により情報を取得可能な携帯端末が、情報を着信したときに出力する信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、前記携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】 無線により情報を取得可能な携帯端末を、電気接続又は無線接続可能な接続手段と、前記接続手段に接続した前記携帯端末に情報が着信したときに、その携帯端末から出力される信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、前記携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項3】 前記携帯端末が、前記接続手段に接続された状態であることを、前記遊技機に備えた表示装置に表示する接続状態報知手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】 前記接続手段は、前記遊技機から延ばしたケーブルの先端に、前記携帯端末を電気接続可能なコネクタを備えてなり、前記ケーブルは、前記コネクタに接続した前記携帯端末を、遊技者が操作可能な長さをなしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
【請求項5】 前記着信報知手段は、前記遊技機に備えた表示装置における表示により、前記報知を行うように構成されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の遊技機。
【請求項6】 前記表示装置は、遊技機の遊技領域内に配置されたことを特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載の遊技機。
【請求項7】 前記表示装置は、遊技の演出用の画像を併せて表示するように構成されたことを特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載の遊技機。
【請求項8】 前記着信報知手段は、前記遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声により、前記報知を行うように構成されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の遊技機。
【請求項9】 前記携帯端末は、携帯電話であることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機。
【請求項10】 前記携帯端末は、PDA又はポケベル又はノートパソコンであることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機。
【請求項1】 無線により情報を取得可能な携帯端末が、情報を着信したときに出力する信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、前記携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】 無線により情報を取得可能な携帯端末を、電気接続又は無線接続可能な接続手段と、前記接続手段に接続した前記携帯端末に情報が着信したときに、その携帯端末から出力される信号を受信可能な受信手段と、その受信手段の受信結果に基づき、前記携帯端末に情報が着信したことを報知する着信報知手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項3】 前記携帯端末が、前記接続手段に接続された状態であることを、前記遊技機に備えた表示装置に表示する接続状態報知手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】 前記接続手段は、前記遊技機から延ばしたケーブルの先端に、前記携帯端末を電気接続可能なコネクタを備えてなり、前記ケーブルは、前記コネクタに接続した前記携帯端末を、遊技者が操作可能な長さをなしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
【請求項5】 前記着信報知手段は、前記遊技機に備えた表示装置における表示により、前記報知を行うように構成されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の遊技機。
【請求項6】 前記表示装置は、遊技機の遊技領域内に配置されたことを特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載の遊技機。
【請求項7】 前記表示装置は、遊技の演出用の画像を併せて表示するように構成されたことを特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載の遊技機。
【請求項8】 前記着信報知手段は、前記遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声により、前記報知を行うように構成されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の遊技機。
【請求項9】 前記携帯端末は、携帯電話であることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機。
【請求項10】 前記携帯端末は、PDA又はポケベル又はノートパソコンであることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機。
【図2】
【図3】
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図9】
【図3】
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図9】
【公開番号】特開2003−126521(P2003−126521A)
【公開日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−327548(P2001−327548)
【出願日】平成13年10月25日(2001.10.25)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年10月25日(2001.10.25)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
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