遊技機
【課題】 ST(スーパータイム)と呼ばれる遊技者に有利な遊技区間に突入するための抽選に遊技者が関与でき、遊技者が自分の行為で抽選確率を変更することができる遊技性の高い遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技情報が記録されているカードが挿入されるカード挿入口93と、決定された当選役とカード挿入口93に挿入されたカードから読み取った情報とに基づいてSTへの移行を抽選する画像制御CPU82と、を備えることにより、カード挿入口93に挿入されるカードに応じて、STに当選する確率や、継続回数が決定され、遊技性が高くなる。
【解決手段】 遊技情報が記録されているカードが挿入されるカード挿入口93と、決定された当選役とカード挿入口93に挿入されたカードから読み取った情報とに基づいてSTへの移行を抽選する画像制御CPU82と、を備えることにより、カード挿入口93に挿入されるカードに応じて、STに当選する確率や、継続回数が決定され、遊技性が高くなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチスロ機、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のパチスロ機等の遊技機では、液晶表示装置を設け、抽選結果を報知する遊技機が知られている。
【0003】
このような遊技機は、複数の単位遊技間報知される遊技者に有利な遊技区間(以下、ST(スーパータイム)という)の当選結果をカードバトル形式で報知することとして、演出効果を高めている。
【0004】
また、前記報知展開を変える操作部を設け、この操作部が操作された場合に、前記報知展開を変えることにより演出効果を高めることとしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−154488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の遊技機においては、遊技機内の抽選結果を報知するだけのものであり、抽選は全て遊技機により行われているため、面白味に欠けるという問題点があった。
【0007】
また、STに当選しなかった場合や、短いSTゲーム数、短いST継続回数が選択された場合に、遊技者の期待感を損なわせてしまい、面白味に欠けるという問題点があった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、遊技者に有利な遊技区間(ST)の抽選に遊技者が関与できるようにして、遊技性が高く、面白味のある遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の遊技機は、複数の図柄を表示する図柄表示手段(例えば、リール、表示窓)と、開始操作を検知したことに基づいて、単位遊技(例えば、1ゲーム、一遊技)の開始を指令する開始信号を出力する開始信号出力手段(例えば、スタートレバー、スタートスイッチ)と、前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、前記図柄表示手段により表示されている図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、モータ)と、前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、当選役を決定する当選役決定手段(例えば、CPU、乱数発生器、サンプリング回路)と、停止操作を検知したことに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動の停止を指令する停止信号を出力する停止信号出力手段(例えば、停止ボタン、ストップスイッチ)と、前記停止信号出力手段により出力された停止信号を検知したことと、前記当選役決定手段により決定された当選役とに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、CPU、モータ)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段の変動が停止された結果、予め定められた図柄の組合せが表示された場合に、遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU、ホッパー)と、遊技に関する情報を報知する報知手段(例えば、液晶表示装置)と、遊技情報が記録されている遊技情報記録手段(例えば、カードa)と、前記遊技情報記録手段が挿入される遊技情報挿入手段(例えば、カード挿入口)と、前記遊技情報挿入手段に挿入された遊技情報記録手段に記録されている情報を読み取る遊技情報読取手段(例えば、画像制御CPU)と、前記配当役決定手段により決定された当選役と、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録手段から読み取られた遊技情報と、に基づいて、遊技者に有利な遊技区間への移行を抽選する遊技区間移行抽選手段(例えば、画像制御CPU)と、を備えたことを特徴とした構成を有している。
【0010】
この構成により、当選役決定手段により決定された当選役と、遊技情報記録手段に記録されている遊技情報と、により遊技者に有利な遊技区間が抽選されるので、遊技情報読取手段により読み取られる遊技情報に応じて遊技者に有利な遊技区間が当選する確率や、継続回数が決定され、遊技者の行為で抽選結果に影響を与えることができ、面白味のある遊技機を提供することができる。
【0011】
また、本発明の遊技機の遊技者に有利な遊技区間は、前記当選役決定手段により決定された第1の当選役(例えば、赤7小役)または第2の当選役(例えば、BAR小役)に対応する図柄の組合せを表示させるために必要な情報が複数の単位遊技にわたり報知されることを特徴とした構成を有している。
【0012】
この構成により、遊技者に有利な遊技期間は、当選役決定手段により決定された第1の当選役または第2の当選役に対応する図柄の組合せを表示させるために必要な情報が複数の単位遊技にわたり報知されるので、遊技者は、報知された情報にしたがって第1の当選役または第2の当選役に対応する図柄の組合せを停止させることができ、遊技価値を容易に獲得することができる。
【0013】
また、本発明の遊技機の遊技情報記録手段は、異なる遊技情報がそれぞれ記録されている複数の遊技情報記録媒体を有し、前記遊技区間移行抽選手段は、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録媒体から読み取られた遊技情報にしたがって前記抽選を行うことを特徴とした構成を有している。
【0014】
この構成により、遊技情報挿入手段に挿入された遊技情報記録媒体にしたがって異なる抽選が行われるので、遊技者が所有する遊技情報記録媒体によって遊技者に有利な遊技区間が当選する確率や、継続回数が異なり、抽選結果に影響を与えることができ、面白味のある遊技機を提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、遊技情報記録手段に記録されている遊技情報と、当選役決定手段により決定された当選役とにより遊技者に有利な遊技区間への移行を抽選する遊技区間移行抽選手段を設けることにより、遊技情報読取手段により読み取られる遊技情報に応じて遊技者に有利な遊技区間が当選する確率や、継続回数が決定されるので、遊技者の期待を裏切らず、面白味のある遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
図1〜図25は、本発明に係る遊技機の一実施の形態を示す図であり、本発明に係る遊技機を、所謂「パチスロ機」に適用した一実施の形態を示している。なお、「パチスロ機」は、コイン、メダル、遊技球またはトークン等の他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、ここではメダルを用いる場合を示す。
【0018】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8cおよびボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8aおよびクロスアップライン8eが設けられている。
【0019】
これらの入賞ラインは、後述する1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、または、メダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cの点灯で表示される。
【0020】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール(図柄表示手段)3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速(例えば80回転/分)で回転する。
【0021】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられている。1−BETランプ9a、2−BETランプ9bおよび最大BETランプ9cは、一つのゲームを行うために設けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0022】
ここで、1ゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が"1"で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。
【0023】
2−BETランプ9bは、BET数が"2"で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が "3"で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDからなり、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0024】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、WINランプ(いわゆる当り表示ランプ)17および払出表示部18が設けられている。WINランプ17は、所定の役、例えば「ビッグボーナス(以下、BBと記す)」または「レギュラーボーナス(以下、RBと記す)」の成立が実現可能となった後、BBまたはRBが成立するまでの間、点灯する。
【0025】
ここで、BBおよびRBを総称して、以下単に「ボーナス」という。払出表示部18は、7セグメントLEDからなり、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【0026】
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられている。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDからなり、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【0027】
また、パネル表示部2aの前面には液晶表示装置5が設けられており、この液晶表示装置5はパネル表示部2aの前面を覆う矩形の液晶表示画面(以下、表示画面ともいう)5aが設けられ、この表示画面5aの全面に液晶表示することができ、かつ液晶の奥側に配置されたリール3L、3C、3Rを透過表示できるようになっている。また、液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関する情報(後述するST時に内部当選した第1の当選役または第2の当選役に関する情報を含む)等が表示される。
【0028】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入ロ22が設けられており、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられている。
【0029】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、所定の入賞ラインが有効化される。
【0030】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
【0031】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作によりリール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0032】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、表示図柄の組合せおよびメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。
【0033】
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0034】
台座部10の前面部右方でメダル投入口22の下方には、遊技者により所定のカードが挿入されるカード挿入口93が設けられている。このカード挿入口93に挿入されたカードの種別に基づいて、後述のSTを抽選することとなる。
【0035】
ここで、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
【0036】
また、「第1停止操作」として左の停止ボタン7Lを操作することを「順押し」という。「第1停止操作」として中央の停止ボタン7Cを操作することを「中押し」という。「第1停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
【0037】
また、本実施の形態のパチスロ機1には、3つの停止ボタン7L、7C、7Rが設けられているので、これらの操作順序は"6種類"ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。
【0038】
そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン7L、7C、7Rの略を、停止操作された順番で左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施の形態の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」および「右中左」の"6種類"がある。
【0039】
図2は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には"1"〜"21"のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図4参照)に格納されている。
【0040】
各リール3L、3C、3R上には、「赤7」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ(Replay)」、「チェリー」および「BAR」の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図2中、下方向に移動するように回転駆動される。
【0041】
図3は、役、図柄組合せおよびメダルの払出枚数の関係を示したものである。ここで、遊技状態は、一般遊技状態(この状態にあることを「一般遊技中」とも表現する)、BB中一般遊技状態(この状態にあることを「BB作動中」とも表現する)、RB遊技状態(この状態にあることを「RB作動中」とも表現する)の3つの状態に区分している。通常、一般遊技状態にあることを「一般遊技中」と、BB中一般遊技状態にあることを「BB作動中」と、RB遊技状態にあることを「RB作動中」と表現する。
【0042】
また、一般遊技状態をBBまたはRBに内部当選しているか否かによって更に区分することもある。BBまたはRB以外に内部当選する可能性のある当選役については同様であるが、図3では4状態で区分している。
【0043】
なお、内部当選する可能性のある役の種類は、所謂、確率抽選テーブルによって定まるものであるが、一般に、確率抽選テーブルは、遊技状態毎に設けられている。
【0044】
すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。ただし、「BB遊技状態」は、「BB中一般遊技状態」および「RB遊技状態」を含むものであり、内部当選する可能性のある役の種類が異なる状態を含む。
【0045】
図3に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って"赤7−赤7−赤7"が並んだときは、BBが成立してメダルが払出されないが、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0046】
また、「一般遊技状態」および「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが"BAR−BAR−BAR"であるとき、RBが成立してメダルが払出されないが、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」となる。
【0047】
また、「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って"ベル−ベル−リプレイ"が並んだときには、「SRB(シフト・レギュラー・ボーナス)」が成立してメダルが払出されずに、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」になる。
【0048】
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せが揃いやすく、メダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。
【0049】
1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム数が12回に達するか、または入賞回数が8回に達した場合に終了する。
【0050】
なお、BB遊技状態は、所定の枚数のメダルが払出されたとき、終了する。例えば、465枚のメダルの払出しが行われたときにBB遊技状態が終了する。
【0051】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが"リプレイ−リプレイ−リプレイ"であるとき、再遊技の当選役が成立する。再遊技の当選役が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0052】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"チェリー−ANY−ANY"が並ぶことにより、「チェリーの小役」の入賞が成立し、2枚のメダルが払出される。
【0053】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立し、8枚のメダルが払出される。
【0054】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−赤7"が並ぶことにより、「赤7小役」の入賞が成立し、15枚のメダルが払出される。
【0055】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−BAR"が並ぶことにより、「BAR小役」の入賞が成立し、15枚のメダルが払出される。
【0056】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカの小役」の入賞が成立し、3枚のメダルが払出される。
【0057】
ここで、遊技者に有利な遊技区間(ST)について、説明する。STでは、第1の当選役または第2の当選役が内部当選役として決定された場合に、何れの内部当選役が決定されたかが報知される遊技区間である。本実施の形態においては、ST中に赤7小役またはBAR小役が内部当選役として決定された場合に、液晶表示装置5の表示画面5aに表示することにより、遊技者は液晶表示装置5の表示画面5aに表示された当選役に対応する図柄の組合せが表示可能なタイミングで停止ボタン7L,7C,7Rを操作することにより、メダルを獲得することができる。
【0058】
図4は、パチスロ機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御信号に基づいて液晶表示装置5およびスピーカ21L、21R等を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0059】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を含む。
【0060】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36およびサンプリング回路37とが接続されている。
【0061】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器36およびサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0062】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判別に用いられる後述する「確率抽選テーブル」、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための図示しない「停止制御テーブル」、副制御回路72に送信するための各種制御信号(コマンド、信号)等が記憶されている。
【0063】
RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、各種フラグ、メダルのクレジット枚数、遊技状態の情報などが格納される。
【0064】
マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納しホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rとがある。
【0065】
さらに、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39およびホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41がCPU31に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。本実施の形態では、ステッピングモータ49L、49C、49Rおよびモータ駆動回路39が図柄変動手段を構成している。
【0066】
また、マイクロコンピュータ30が制御信号を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51があり、これらもCPU31に接続されている。
【0067】
スタートスイッチ6Sは、スタートボタン6の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生し、このスタートスイッチ信号をCPU31に送信するようになっており、開始信号出力手段を構成している。また、メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。
【0068】
CPU31は、メダルセンサ22Sがメダル投入口22に投入されたメダルを検出すると、このメダルをカウントしてRAM33に最大50枚のメダルをクレジットするようになっており、CPU31は、RAM33にクレジットされたメダルを1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13の操作に応じた枚数だけ減算し、有効化される入賞ライン8a〜8eをBETランプ9a、9b、9cにより表示するようになっている。
【0069】
リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する停止信号出力手段を構成しており、このリール停止信号回路46から発生した停止信号はCPU31に送信されるようになっている。
【0070】
リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31に供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検出するための信号を発生する。
【0071】
また、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートボタン6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。
【0072】
CPU31は、メダルが投入された状態において、スタートスイッチ6Sによって出力された開始信号に基づいてサンプリングされた乱数およびROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、CPU31が内部当選役を決定するようになっており、当選役決定手段を構成している。
【0073】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。
【0074】
こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0075】
前記リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図4に示すROM32内に図柄テーブルが格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0076】
さらに、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞または成立となる図柄の組合せと、メダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。前記入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、および全リール3L、3C、3Rの停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
【0077】
前記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られるリール停止信号、および選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。本実施の形態では、CPU31が停止制御手段を構成している。
【0078】
また、当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出制御信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0079】
図5は、副制御回路72の構成を示す図である。副制御回路72は、主制御回路71からの制御信号に基づいて液晶表示装置5の表示制御、ランプ類やLED類の点灯制御およびスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
【0080】
この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上から構成されており、音・ランプ制御回路73および画像制御回路80とを備えている。
【0081】
音・ランプ制御回路73は、画像制御回路80のシリアルポート81に接続されたシリアルポート77と、シリアルポート81、77を介して主制御回路71から送信される制御信号にしたがって制御動作を行う音・ランプ制御CPU74と、音・ランプ制御CPU74を制御するプログラムが格納されたプログラムROM75と、前述した制御プログラムを音・ランプ制御回路73で実行するときの一時記憶手段としてのワークRAM76と、音源IC78と、パワーアンプ79と、音源ROM91とを備えている。
【0082】
音・ランプ制御CPU74は、主制御回路71から制御信号に基づいてのBETランプ9a、9b、9cおよびWINランプ17等のランプ類を点灯制御したり、払出表示部18、クレジット表示部19およびボーナス遊技情報表示部20等のLED類を点灯制御するようになっている。
【0083】
一方、画像制御回路80は、主制御回路71とシリアルポート77の間で信号の遣り取りを行うシリアルポート81と、画像制御CPU82と、画像制御ワークRAM83と、画像制御プログラムROM84と、カレンダIC85と、画像ROM86と、ビデオRAM87と、画像制御IC88と、制御RAM89とを備えている。
【0084】
また、カード挿入口93は、画像制御CPU82に接続され、図6に示すカード100aまたはカード100bが挿入されるものである。カード挿入口93に挿入されたカード100aまたはカード100bに記録されている情報は、画像制御CPU82に読み取られる。ここで、カード100aおよびカード100bは、カードに記録された情報と、見た目の絵柄とは、関係がないが、あえてカードの記録された情報に応じて、見た目を変えるようにしても良い。本実施の形態では、カード100aおよびカード100bが、遊技情報記録手段を構成しており、カード挿入口93が、遊技情報挿入手段を構成している。
【0085】
さらに、カード100aおよびカード100bは、遊技機1が設置された遊技場に自動販売機等を設置して、このカード100aまたはカード100bを購入できるようにする。その際、抽選により選択される確率抽選テーブルが異なるカード100aまたはカード100bが選ばれる。また、カードの種類は、カード100aおよびカード100bに限定される物ではない。
【0086】
画像制御CPU82は、画像制御回路80の全体を制御するコンピュータからなり、所定のパラメータに基づいて画像制御プログラムROM84内に記憶された画像制御プログラムにしたがって液晶表示装置5での表示内容を決定する。
【0087】
また、画像制御CPU82は、CPU31から送られてくるリール停止信号回路46の停止信号(操作タイミング)に基づいてSTゲームを発生させるようになっており、後述するST抽選テーブルに基づいてSTの抽選を行うとともに、STゲーム数を抽選するようになっている。
【0088】
画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムROM84に記憶された画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、画像制御ワークRAM83は、その所定の記憶領域に、ST回数ストックカウンタが設けられており、ST回数ストックカウンタは、STゲーム数が発生する残り回数に関する情報を記憶するものである。
【0089】
画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが記憶されている。特に、画像制御プログラムROM84には、図7、図8、図9に示すST抽選テーブルが記憶されており、カード挿入口93にカード100aおよびカード100bのいずれもが挿入されていない場合には、ST抽選において、ST抽選テーブルaを用い、カード挿入口93にカード100aが挿入されている場合には、ST抽選テーブルbを用い、カード挿入口93にカード100bが挿入されている場合には、ST抽選テーブルcを用いて、STの抽選を行う。
【0090】
また、ST抽選テーブルaが選択された場合には、128/256の確率でST抽選にはずれ、120/256の確率でSTゲーム数が"5回"に設定され、2/256の確率でSTゲーム数がそれぞれ"10回"、"20回"、"30回"、"50回"に設定される。ST抽選テーブルbが選択された場合には、100/256の確率でST抽選にはずれ、140/256の確率でSTゲーム数が"5回"に設定され、4/256の確率でSTゲーム数がそれぞれ"10回"、"20回"、"30回"、"50回"に設定される。ST抽選テーブルcが選択された場合には、80/256の確率でST抽選にはずれ、144/256の確率でSTゲーム数が"5回"に設定され、8/256の確率でSTゲーム数がそれぞれ"10回"、"20回"、"30回"、"50回"に設定される。すなわち、本実施の形態では、STゲーム数の最大継続回数は50回に設定されている。また、STゲームに当選すると、画像制御ワークRAM83にSTフラグがセットされる。
【0091】
画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力するようになっており、制御RAM89は、画像制御IC88が画像を形成するときの各種制御パラメータが記憶される。
【0092】
画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを記憶するようになっており、ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0093】
カレンダIC85には時刻情報が記憶されており、このカレンダIC85と画像制御ワークRAM83は電源がオフしたときでもデータを保持するためのバックアップ対象となっている。
【0094】
本実施の形態では、画像制御CPU82が音・ランプ制御CPU74からの制御信号に基づき、STゲーム時に内部当選した図柄(本実施の形態では、「ベル−ベル−赤7」)を液晶表示装置5の表示画面5aに表示するようになっている。
【0095】
なお、本実施の形態では、払出表示部18、クレジット表示部19およびボーナス遊技情報表示部20は、副制御回路72にて制御することとしているが、これに限らず、主制御回路71にて制御しても良い。これにより、副制御回路72の負担を軽減することが可能となる。
【0096】
次に、図10〜図13を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。これらの確率抽選テーブルは、確率抽選処理において参照されるものである。図10は一般遊技状態において使用される確率抽選テーブルであり、図11は内部当選状態において使用される確率抽選テーブルである。また、図12はBB中一般遊技状態において使用される確率抽選テーブルであり、図13はRB遊技状態において使用される確率抽選テーブルである。
【0097】
何れの確率抽選テーブルもその乱数範囲は0〜16383であり、この範囲にある数値から抽出される1つの数値を用いて、内部当選役が決定される。例えば、一般遊技状態において、抽出された乱数値が乱数範囲"50〜249"の範囲にある場合、このゲームの内部当選役は「ベル」となる。また、一般遊技状態において、抽出された乱数値が乱数範囲"5025〜16383"の場合には、そのゲームの内部当選役は「ハズレ」となる。
【0098】
次に、図14〜図18に示すフローチャートを参照し、主制御回路71のCPU31の処理について説明する。図14〜図18はCPU31によって実施されるROM32に記憶された制御プログラムである。
【0099】
初めに、遊技開始時の初期化を行う(ステップ(以下、ステップSと表記する)1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
【0100】
次いで、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアヘの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【0101】
次いで、メダル投入・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。具体的には、メダル投入口22へのメダル投入またはBETスイッチ11、12、13の操作の有無およびスタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力の有無をチェックする。
【0102】
次いで、遊技状態に応じた確率抽選テーブル(図10〜図13を含む)をRAM33にセットするのと同時に抽選用の乱数を抽出した後(ステップS4)、現在の遊技状態を判断するための遊技状態監視処理を行う(ステップS5)。
【0103】
次いで、現在の遊技状態における確率抽選処理を実行する(ステップS6)。確率抽選処理については、後述する。次いで、遊技状態および内部当選役に対応する停止テーブル群に含まれる停止テーブルのうち、何れの停止テーブルを選択するかを決定するための停止テーブル決定処理を実行(ステップS8)した後、スタートコマンドを送信する(ステップS9)。
【0104】
次いで、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過しているか否かを判別し(ステップS10)、この判別結果が"YES"のときはステップS12に移り、"NO"のときはステップS11に移る。
【0105】
ステップS11では、遊技開始待ち時間消化(ウェイト)を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。次に、1ゲーム監視用タイマをセット(ステップS12)した後、全リールの回転開始を要求する(ステップS13)。次いで、リール停止許可コマンドを送信する(ステップS14)。
【0106】
次に、停止制御処理を行う(ステップS15)。具体的には、何れかの停止ボタン7L、7C、7Rが操作された場合、停止テーブルに基づいて、停止操作された停止ボタン7L、7C、7Rに対応するリール3L、3C、3Rを停止させる。全ての停止ボタン7L、7C、7Rが操作され、全てのリール3L、3C、3Rを停止させたら、表示役検索処理を行う(ステップS16)。この表示役検索処理とは、表示窓4L、4C、4Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(当選が成立した役)を識別し、入賞フラグをセットすることである。具体的には、入賞ラインに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび入賞図柄組合せテーブルに基づいて表示役を識別する。
【0107】
次いで、表示役コマンド送信を行い(ステップS17)、メダル払出処理を行う(ステップS18)。次いで、BBまたはRB作動中フラグを確認して(ステップS19)、フラグがオンであれば、役物等終了チェック処理を行う(ステップS20)。役物等終了チェック処理については、後述する。
【0108】
BBまたはRB作動中フラグの確認(ステップS19)でフラグがオフであるか、役物等終了チェック処理(ステップS20)が終了したら、ゲーム終了時の指定RAM領域クリア処理(ステップS2)に戻る。
【0109】
次に、確率抽選処理のフローチャートを図16に示し、説明する。
【0110】
まず、確率抽選処理では、現在の状態がBB中一般遊技状態か否かを判定する(ステップS31)。BB中一般遊技状態であれば、BB中一般遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS32)。
【0111】
現在の状態がBB中一般遊技状態ではない場合、RB遊技状態か否かを判定する(ステップS33)。RB遊技状態であれば、RB遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS34)。
【0112】
現在の状態がRB遊技状態ではない場合、内部当選状態か否かを判定する(ステップS35)。内部当選状態であれば、内部当選状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS36)。現在の状態が内部当選状態ではない場合、一般遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS37)。
【0113】
何れかの確率抽選テーブルに基づいて内部当選役が決定されたら、決定された内部当選役は、BBまたはRBの何れかであるか否かを判定し(ステップS38)、何れかであれば、内部当選役に基づいて持越役をセットする(ステップS39)。
【0114】
次に、役物等終了チェック処理のフローチャートを図17に示し、説明する。
【0115】
まず、役物等終了チェック処理では、RB作動中フラグを確認し(ステップS41)、フラグがオンであれば、RB遊技数および入賞回数の更新を行う(ステップS42)。次に、RBの終了時かの判定を行う(ステップS43)。具体的には、12ゲーム終了したか、8回入賞したかを判定する。RB終了時であれば、RB終了時処理を行う(ステップS44)。
【0116】
次に、BB作動中フラグはオンかの判定を行い(ステップS45)、フラグがオンであれば、BB遊技状態における払出し枚数の更新を行う(ステップS46)。続いて、BB遊技状態の終了時か判定を行う(ステップS47)。具体的には、払出枚数が465を越えたかのチェックを行う。BB終了時であれば、BB終了時処理を行う(ステップS48)。
【0117】
BB遊技状態の終了時でなければ、表示役がRBか否かの判定を行い(ステップS49)、表示役がRBであれば、RB作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS50)。具体的には、RB作動中フラグをオンにしたり、RB遊技可能回数や入賞可能回数をセットしたりする。
【0118】
次に、定期割込処理のフローチャートを図18に示し、説明する。
【0119】
図18は、主制御回路71の定期割込処理を示している。この定期割込処理は、1.1173msごとに発生する。
【0120】
まず、CPU31は、入出力ポートをチェックし、入力があれば、その入力に応じて副制御回路72に対し、所定のコマンドを送信する(ステップS61)。例えば、スタートレバー6の押下によるスタートスイッチ6Sからの入力により決定された当選役等の情報を有するスタートコマンドを送信する。
【0121】
次いで、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS62)。具体的には、制御対象のリール(左リール3L、中リール3C、右リール3Rのいずれか)を示す情報をリール識別子として設定し、モータ駆動回路39に指令して当該リールの駆動を制御する。
【0122】
次いで、CPU31は、7セグメント駆動処理を行う(ステップS63)。具体的には、副制御回路72に対して所定のコマンドを送信し、貯留(クレジット)されているメダルの数、入賞時のメダルの払出枚数等を情報表示部に表示させる。
【0123】
次いで、CPU31は、ランプ駆動処理を行う(ステップS64)。具体的には、副制御回路72に対して所定のコマンドを送信し、BETされているメダルの数をBETランプ9a、9b、9cに表示させる。
【0124】
次に、図19〜図24に示すフローチャートを参照し、副制御回路72の画像制御CPU82の処理について説明する。図19〜図24は、画像制御CPU82によって実施される画像制御プログラムROM84に記憶された制御プログラムである。
【0125】
図19に示すように、副制御回路72において行われるリセット割り込み処理では、初期化を行い(ステップS71)、入力監視処理を行う(ステップS72)。続いて、コマンド入力処理を行い(ステップS73)、コマンド出力処理を行う(ステップS74)。
【0126】
図20に示すように、コマンド入力処理では、コマンド受信の有無を判定し(ステップS81)、コマンドを受信していれば、コマンド対応実行処理を行う(ステップS82)。
【0127】
図21に示すように、コマンド対応実行処理では、受信したコマンドがスタートコマンドであるかを判定し(ステップS91)、スタートコマンドであれば、遊技開始処理を行う(ステップS92)。スタートコマンドでなければ、表示役コマンドかを判定し(ステップS93)、表示役コマンドであれば、表示処理を行う(ステップS94)。表示役コマンドでなければ、各コマンドに応じた演出データを決定する(ステップS95)。
【0128】
図22に示すように、遊技開始処理では、STフラグはオンか判定し(ステップS101)、STフラグがオンであれば、内部当選役は、赤7小役またはBAR小役かを判定する(ステップS102)。赤7小役またはBAR小役であれば、STゲーム数カウンタの値から1減算する(ステップS103)。次に、内部当選役、遊技状態、STフラグなどに基づいて演出データをセットする(ステップS104)。STフラグがオンであり、内部当選役が赤7小役またはBAR小役の場合には、内部当選役を報知する演出データを決定する。
【0129】
図23に示すように、表示処理では、表示役はスイカであるか否かを判定し(ステップS111)、スイカであれば、ST抽選処理を行う(ステップS112)。表示役がスイカでない場合には、STフラグがオンであるか否かを判定し(ステップS113)、オンのときには、STゲーム数カウンタの値が"0"であるか否かを判定し(ステップS114)、"0"のときには、STフラグをオフにする(ステップS115)。続いて、演出テーブル、演出データに基づいて演出データをセットする(ステップS116)。
【0130】
図24に示すように、ST抽選処理では、カード挿入口93にカード100aまたはカード100bが挿入されているか否かを判定する(ステップS121)。カード100aもカード100bも挿入されていなければ、ST抽選テーブルaを用いてST抽選を行う(ステップS122)。カード100aまたはカード100bが挿入されている場合には、各カードに対応するST抽選テーブル(カード100aが挿入されていれば、ST抽選テーブルb、カード100bが挿入されていれば、ST抽選テーブルc)を用いてST抽選を行う(ステップS123)。
【0131】
次に、STに当選したか否かを判定する(ステップS124)。具体的には、ST抽選の結果、STゲーム数カウンタの値が"0"以外となったか否かを判定する。STに当選した場合には、STフラグをオンにし(ステップS125)、当選したゲーム数をSTゲーム数カウンタの値に加算する(ステップS126)。STに当選した場合、例えば、図25に示すように、内部当選役を、表示画面5a、表示窓4L、4C、4Rの下方に表示する。図の場合、内部当選役「ベル−ベル−赤7」を、表示窓4L、4C、4Rの下方に表示した状態を示している。
【0132】
このように本実施の形態では、カード挿入口にカードが挿入されているか否か、あるいは、挿入されているカードの記録情報に基づいて、STゲームの抽選を行うので、STゲームに突入するための抽選に遊技者が関与でき、遊技者が自分の力で抽選確率を変更することができるという感覚を持つことができる。この結果、遊技性の高いパチスロ機1を提供することができる。
【0133】
なお、本実施の形態では、ST抽選の例を用いているが、これに限らず、CT(チャレンジタイム)、RT(リプレイタイム)、ART(アシストリプレイタイム)抽選等の抽選を行うようにしても良い。これにより、遊技者に有利な遊技区間として、様々な種類の遊技区間を適用することができるので、遊技に対する興趣が増す。
【0134】
さらに、本実施の形態では、カードが挿入されていない場合のST抽選テーブルを設けているが、これに限らず、カードが挿入されていない場合は、ST抽選を行わなくしても良い。また、遊技の開始を許可しなくても良い。これにより、遊技者はカード挿入口に必ずカードを挿入することとなり、どのような遊技者であっても本発明を適用した遊技機の面白味を理解することができる。
【0135】
さらに、本実施の形態では、遊技者に有利な遊技区間としてSTを適用し、抽選により、遊技者に有利な遊技区間のゲーム数を決定することとしているが、これに限らず、遊技者に有利な遊技区間の連荘回数を抽選しても良い。またこれらを同時に抽選しても良い。これにより、遊技者に有利な遊技区間の連荘を期待させることができることと、カードの種別に基づいて連荘する確率が異なることから、遊技者はより良いカードを取得しようとすることとから遊技に対する興趣が増す。
【0136】
さらに、本実施の形態では、遊技機1として例示したが、これに限定されず、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用することができる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。この場合も上述した遊技機1と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の一実施の形態のパチスロ機の外観図
【図2】一実施の形態のパチスロ機の図柄の配列を示す図
【図3】一実施の形態のパチスロ機の役、図柄組合せおよびメダルの払出枚数の関係を示す図
【図4】一実施の形態のパチスロ機の回路構成を示すブロック図
【図5】一実施の形態のパチスロ機の副制御回路を示すブロック図
【図6】一実施の形態のカードを示す図
【図7】一実施の形態のパチスロ機のST抽選テーブルを示す図
【図8】一実施の形態のパチスロ機のST抽選テーブルを示す図
【図9】一実施の形態のパチスロ機のST抽選テーブルを示す図
【図10】一実施の形態のパチスロ機の一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す図
【図11】一実施の形態のパチスロ機の内部当選状態用確率抽選テーブルを示す図
【図12】一実施の形態のパチスロ機のBB中一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す図
【図13】一実施の形態のパチスロ機のRB遊技状態用確率抽選テーブルを示す図
【図14】一実施の形態のパチスロ機の主制御回路による処理を表すメインフローチャート
【図15】図14に後続するメインフローチャート
【図16】一実施の形態のパチスロ機の確率抽選処理のフローチャート
【図17】一実施の形態のパチスロ機の役物等終了チェック処理のフローチャート
【図18】一実施の形態のパチスロ機の定期割込処理のフローチャート
【図19】一実施の形態のパチスロ機の副制御回路のメインフローチャート
【図20】一実施の形態のパチスロ機のコマンド入力処理のフローチャート
【図21】一実施の形態のパチスロ機のコマンド対応実行処理のフローチャート
【図22】一実施の形態のパチスロ機の遊技開始処理のフローチャート
【図23】一実施の形態のパチスロ機の表示処理のフローチャート
【図24】一実施の形態のパチスロ機のST抽選処理のフローチャート
【図25】一実施の形態のパチスロ機の当選役を表示画面に表示した状態を示す図
【符号の説明】
【0138】
1 パチスロ機(遊技機)
3L、3C、3R リール(図柄表示手段)
4L、4C、4R 表示窓(表示領域)
5 液晶表示装置(報知手段)
6S スタートスイッチ(開始信号出力手段)
31 CPU(当選役決定手段、停止制御手段、遊技価値付与手段)
39 モータ駆動回路(図柄変動手段)
46 リール停止信号回路(停止信号出力手段)
82 画像制御CPU(遊技情報読取手段、遊技区間移行抽選手段)
93 カード挿入口(遊技情報挿入手段)
100a、100b カード(遊技情報記録手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチスロ機、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のパチスロ機等の遊技機では、液晶表示装置を設け、抽選結果を報知する遊技機が知られている。
【0003】
このような遊技機は、複数の単位遊技間報知される遊技者に有利な遊技区間(以下、ST(スーパータイム)という)の当選結果をカードバトル形式で報知することとして、演出効果を高めている。
【0004】
また、前記報知展開を変える操作部を設け、この操作部が操作された場合に、前記報知展開を変えることにより演出効果を高めることとしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−154488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の遊技機においては、遊技機内の抽選結果を報知するだけのものであり、抽選は全て遊技機により行われているため、面白味に欠けるという問題点があった。
【0007】
また、STに当選しなかった場合や、短いSTゲーム数、短いST継続回数が選択された場合に、遊技者の期待感を損なわせてしまい、面白味に欠けるという問題点があった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、遊技者に有利な遊技区間(ST)の抽選に遊技者が関与できるようにして、遊技性が高く、面白味のある遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の遊技機は、複数の図柄を表示する図柄表示手段(例えば、リール、表示窓)と、開始操作を検知したことに基づいて、単位遊技(例えば、1ゲーム、一遊技)の開始を指令する開始信号を出力する開始信号出力手段(例えば、スタートレバー、スタートスイッチ)と、前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、前記図柄表示手段により表示されている図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、モータ)と、前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、当選役を決定する当選役決定手段(例えば、CPU、乱数発生器、サンプリング回路)と、停止操作を検知したことに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動の停止を指令する停止信号を出力する停止信号出力手段(例えば、停止ボタン、ストップスイッチ)と、前記停止信号出力手段により出力された停止信号を検知したことと、前記当選役決定手段により決定された当選役とに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、CPU、モータ)と、前記停止制御手段により前記図柄表示手段の変動が停止された結果、予め定められた図柄の組合せが表示された場合に、遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU、ホッパー)と、遊技に関する情報を報知する報知手段(例えば、液晶表示装置)と、遊技情報が記録されている遊技情報記録手段(例えば、カードa)と、前記遊技情報記録手段が挿入される遊技情報挿入手段(例えば、カード挿入口)と、前記遊技情報挿入手段に挿入された遊技情報記録手段に記録されている情報を読み取る遊技情報読取手段(例えば、画像制御CPU)と、前記配当役決定手段により決定された当選役と、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録手段から読み取られた遊技情報と、に基づいて、遊技者に有利な遊技区間への移行を抽選する遊技区間移行抽選手段(例えば、画像制御CPU)と、を備えたことを特徴とした構成を有している。
【0010】
この構成により、当選役決定手段により決定された当選役と、遊技情報記録手段に記録されている遊技情報と、により遊技者に有利な遊技区間が抽選されるので、遊技情報読取手段により読み取られる遊技情報に応じて遊技者に有利な遊技区間が当選する確率や、継続回数が決定され、遊技者の行為で抽選結果に影響を与えることができ、面白味のある遊技機を提供することができる。
【0011】
また、本発明の遊技機の遊技者に有利な遊技区間は、前記当選役決定手段により決定された第1の当選役(例えば、赤7小役)または第2の当選役(例えば、BAR小役)に対応する図柄の組合せを表示させるために必要な情報が複数の単位遊技にわたり報知されることを特徴とした構成を有している。
【0012】
この構成により、遊技者に有利な遊技期間は、当選役決定手段により決定された第1の当選役または第2の当選役に対応する図柄の組合せを表示させるために必要な情報が複数の単位遊技にわたり報知されるので、遊技者は、報知された情報にしたがって第1の当選役または第2の当選役に対応する図柄の組合せを停止させることができ、遊技価値を容易に獲得することができる。
【0013】
また、本発明の遊技機の遊技情報記録手段は、異なる遊技情報がそれぞれ記録されている複数の遊技情報記録媒体を有し、前記遊技区間移行抽選手段は、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録媒体から読み取られた遊技情報にしたがって前記抽選を行うことを特徴とした構成を有している。
【0014】
この構成により、遊技情報挿入手段に挿入された遊技情報記録媒体にしたがって異なる抽選が行われるので、遊技者が所有する遊技情報記録媒体によって遊技者に有利な遊技区間が当選する確率や、継続回数が異なり、抽選結果に影響を与えることができ、面白味のある遊技機を提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、遊技情報記録手段に記録されている遊技情報と、当選役決定手段により決定された当選役とにより遊技者に有利な遊技区間への移行を抽選する遊技区間移行抽選手段を設けることにより、遊技情報読取手段により読み取られる遊技情報に応じて遊技者に有利な遊技区間が当選する確率や、継続回数が決定されるので、遊技者の期待を裏切らず、面白味のある遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
図1〜図25は、本発明に係る遊技機の一実施の形態を示す図であり、本発明に係る遊技機を、所謂「パチスロ機」に適用した一実施の形態を示している。なお、「パチスロ機」は、コイン、メダル、遊技球またはトークン等の他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、ここではメダルを用いる場合を示す。
【0018】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8cおよびボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8aおよびクロスアップライン8eが設けられている。
【0019】
これらの入賞ラインは、後述する1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、または、メダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cの点灯で表示される。
【0020】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール(図柄表示手段)3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速(例えば80回転/分)で回転する。
【0021】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられている。1−BETランプ9a、2−BETランプ9bおよび最大BETランプ9cは、一つのゲームを行うために設けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
【0022】
ここで、1ゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が"1"で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。
【0023】
2−BETランプ9bは、BET数が"2"で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が "3"で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDからなり、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0024】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、WINランプ(いわゆる当り表示ランプ)17および払出表示部18が設けられている。WINランプ17は、所定の役、例えば「ビッグボーナス(以下、BBと記す)」または「レギュラーボーナス(以下、RBと記す)」の成立が実現可能となった後、BBまたはRBが成立するまでの間、点灯する。
【0025】
ここで、BBおよびRBを総称して、以下単に「ボーナス」という。払出表示部18は、7セグメントLEDからなり、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【0026】
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられている。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDからなり、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【0027】
また、パネル表示部2aの前面には液晶表示装置5が設けられており、この液晶表示装置5はパネル表示部2aの前面を覆う矩形の液晶表示画面(以下、表示画面ともいう)5aが設けられ、この表示画面5aの全面に液晶表示することができ、かつ液晶の奥側に配置されたリール3L、3C、3Rを透過表示できるようになっている。また、液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関する情報(後述するST時に内部当選した第1の当選役または第2の当選役に関する情報を含む)等が表示される。
【0028】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入ロ22が設けられており、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられている。
【0029】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、所定の入賞ラインが有効化される。
【0030】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
【0031】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作によりリール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0032】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、表示図柄の組合せおよびメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。
【0033】
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0034】
台座部10の前面部右方でメダル投入口22の下方には、遊技者により所定のカードが挿入されるカード挿入口93が設けられている。このカード挿入口93に挿入されたカードの種別に基づいて、後述のSTを抽選することとなる。
【0035】
ここで、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
【0036】
また、「第1停止操作」として左の停止ボタン7Lを操作することを「順押し」という。「第1停止操作」として中央の停止ボタン7Cを操作することを「中押し」という。「第1停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
【0037】
また、本実施の形態のパチスロ機1には、3つの停止ボタン7L、7C、7Rが設けられているので、これらの操作順序は"6種類"ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。
【0038】
そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン7L、7C、7Rの略を、停止操作された順番で左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施の形態の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」および「右中左」の"6種類"がある。
【0039】
図2は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には"1"〜"21"のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図4参照)に格納されている。
【0040】
各リール3L、3C、3R上には、「赤7」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ(Replay)」、「チェリー」および「BAR」の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図2中、下方向に移動するように回転駆動される。
【0041】
図3は、役、図柄組合せおよびメダルの払出枚数の関係を示したものである。ここで、遊技状態は、一般遊技状態(この状態にあることを「一般遊技中」とも表現する)、BB中一般遊技状態(この状態にあることを「BB作動中」とも表現する)、RB遊技状態(この状態にあることを「RB作動中」とも表現する)の3つの状態に区分している。通常、一般遊技状態にあることを「一般遊技中」と、BB中一般遊技状態にあることを「BB作動中」と、RB遊技状態にあることを「RB作動中」と表現する。
【0042】
また、一般遊技状態をBBまたはRBに内部当選しているか否かによって更に区分することもある。BBまたはRB以外に内部当選する可能性のある当選役については同様であるが、図3では4状態で区分している。
【0043】
なお、内部当選する可能性のある役の種類は、所謂、確率抽選テーブルによって定まるものであるが、一般に、確率抽選テーブルは、遊技状態毎に設けられている。
【0044】
すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。ただし、「BB遊技状態」は、「BB中一般遊技状態」および「RB遊技状態」を含むものであり、内部当選する可能性のある役の種類が異なる状態を含む。
【0045】
図3に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って"赤7−赤7−赤7"が並んだときは、BBが成立してメダルが払出されないが、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0046】
また、「一般遊技状態」および「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが"BAR−BAR−BAR"であるとき、RBが成立してメダルが払出されないが、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」となる。
【0047】
また、「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って"ベル−ベル−リプレイ"が並んだときには、「SRB(シフト・レギュラー・ボーナス)」が成立してメダルが払出されずに、次のゲームの遊技状態が「RB遊技状態」になる。
【0048】
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せが揃いやすく、メダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。
【0049】
1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム数が12回に達するか、または入賞回数が8回に達した場合に終了する。
【0050】
なお、BB遊技状態は、所定の枚数のメダルが払出されたとき、終了する。例えば、465枚のメダルの払出しが行われたときにBB遊技状態が終了する。
【0051】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが"リプレイ−リプレイ−リプレイ"であるとき、再遊技の当選役が成立する。再遊技の当選役が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0052】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"チェリー−ANY−ANY"が並ぶことにより、「チェリーの小役」の入賞が成立し、2枚のメダルが払出される。
【0053】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−ベル"が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立し、8枚のメダルが払出される。
【0054】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−赤7"が並ぶことにより、「赤7小役」の入賞が成立し、15枚のメダルが払出される。
【0055】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"ベル−ベル−BAR"が並ぶことにより、「BAR小役」の入賞が成立し、15枚のメダルが払出される。
【0056】
また、「一般遊技状態」、「BB中一般遊技状態」、「RB遊技状態」および「内部当選状態」において、有効ラインに沿って図柄の組合せ"スイカ−スイカ−スイカ"が並ぶことにより、「スイカの小役」の入賞が成立し、3枚のメダルが払出される。
【0057】
ここで、遊技者に有利な遊技区間(ST)について、説明する。STでは、第1の当選役または第2の当選役が内部当選役として決定された場合に、何れの内部当選役が決定されたかが報知される遊技区間である。本実施の形態においては、ST中に赤7小役またはBAR小役が内部当選役として決定された場合に、液晶表示装置5の表示画面5aに表示することにより、遊技者は液晶表示装置5の表示画面5aに表示された当選役に対応する図柄の組合せが表示可能なタイミングで停止ボタン7L,7C,7Rを操作することにより、メダルを獲得することができる。
【0058】
図4は、パチスロ機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御信号に基づいて液晶表示装置5およびスピーカ21L、21R等を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0059】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を含む。
【0060】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36およびサンプリング回路37とが接続されている。
【0061】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器36およびサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0062】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判別に用いられる後述する「確率抽選テーブル」、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための図示しない「停止制御テーブル」、副制御回路72に送信するための各種制御信号(コマンド、信号)等が記憶されている。
【0063】
RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、各種フラグ、メダルのクレジット枚数、遊技状態の情報などが格納される。
【0064】
マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納しホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rとがある。
【0065】
さらに、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39およびホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41がCPU31に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。本実施の形態では、ステッピングモータ49L、49C、49Rおよびモータ駆動回路39が図柄変動手段を構成している。
【0066】
また、マイクロコンピュータ30が制御信号を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51があり、これらもCPU31に接続されている。
【0067】
スタートスイッチ6Sは、スタートボタン6の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生し、このスタートスイッチ信号をCPU31に送信するようになっており、開始信号出力手段を構成している。また、メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。
【0068】
CPU31は、メダルセンサ22Sがメダル投入口22に投入されたメダルを検出すると、このメダルをカウントしてRAM33に最大50枚のメダルをクレジットするようになっており、CPU31は、RAM33にクレジットされたメダルを1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13の操作に応じた枚数だけ減算し、有効化される入賞ライン8a〜8eをBETランプ9a、9b、9cにより表示するようになっている。
【0069】
リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する停止信号出力手段を構成しており、このリール停止信号回路46から発生した停止信号はCPU31に送信されるようになっている。
【0070】
リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31に供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検出するための信号を発生する。
【0071】
また、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートボタン6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。
【0072】
CPU31は、メダルが投入された状態において、スタートスイッチ6Sによって出力された開始信号に基づいてサンプリングされた乱数およびROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、CPU31が内部当選役を決定するようになっており、当選役決定手段を構成している。
【0073】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。
【0074】
こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0075】
前記リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図4に示すROM32内に図柄テーブルが格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0076】
さらに、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞または成立となる図柄の組合せと、メダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。前記入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、および全リール3L、3C、3Rの停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
【0077】
前記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られるリール停止信号、および選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。本実施の形態では、CPU31が停止制御手段を構成している。
【0078】
また、当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出制御信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0079】
図5は、副制御回路72の構成を示す図である。副制御回路72は、主制御回路71からの制御信号に基づいて液晶表示装置5の表示制御、ランプ類やLED類の点灯制御およびスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
【0080】
この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上から構成されており、音・ランプ制御回路73および画像制御回路80とを備えている。
【0081】
音・ランプ制御回路73は、画像制御回路80のシリアルポート81に接続されたシリアルポート77と、シリアルポート81、77を介して主制御回路71から送信される制御信号にしたがって制御動作を行う音・ランプ制御CPU74と、音・ランプ制御CPU74を制御するプログラムが格納されたプログラムROM75と、前述した制御プログラムを音・ランプ制御回路73で実行するときの一時記憶手段としてのワークRAM76と、音源IC78と、パワーアンプ79と、音源ROM91とを備えている。
【0082】
音・ランプ制御CPU74は、主制御回路71から制御信号に基づいてのBETランプ9a、9b、9cおよびWINランプ17等のランプ類を点灯制御したり、払出表示部18、クレジット表示部19およびボーナス遊技情報表示部20等のLED類を点灯制御するようになっている。
【0083】
一方、画像制御回路80は、主制御回路71とシリアルポート77の間で信号の遣り取りを行うシリアルポート81と、画像制御CPU82と、画像制御ワークRAM83と、画像制御プログラムROM84と、カレンダIC85と、画像ROM86と、ビデオRAM87と、画像制御IC88と、制御RAM89とを備えている。
【0084】
また、カード挿入口93は、画像制御CPU82に接続され、図6に示すカード100aまたはカード100bが挿入されるものである。カード挿入口93に挿入されたカード100aまたはカード100bに記録されている情報は、画像制御CPU82に読み取られる。ここで、カード100aおよびカード100bは、カードに記録された情報と、見た目の絵柄とは、関係がないが、あえてカードの記録された情報に応じて、見た目を変えるようにしても良い。本実施の形態では、カード100aおよびカード100bが、遊技情報記録手段を構成しており、カード挿入口93が、遊技情報挿入手段を構成している。
【0085】
さらに、カード100aおよびカード100bは、遊技機1が設置された遊技場に自動販売機等を設置して、このカード100aまたはカード100bを購入できるようにする。その際、抽選により選択される確率抽選テーブルが異なるカード100aまたはカード100bが選ばれる。また、カードの種類は、カード100aおよびカード100bに限定される物ではない。
【0086】
画像制御CPU82は、画像制御回路80の全体を制御するコンピュータからなり、所定のパラメータに基づいて画像制御プログラムROM84内に記憶された画像制御プログラムにしたがって液晶表示装置5での表示内容を決定する。
【0087】
また、画像制御CPU82は、CPU31から送られてくるリール停止信号回路46の停止信号(操作タイミング)に基づいてSTゲームを発生させるようになっており、後述するST抽選テーブルに基づいてSTの抽選を行うとともに、STゲーム数を抽選するようになっている。
【0088】
画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムROM84に記憶された画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、画像制御ワークRAM83は、その所定の記憶領域に、ST回数ストックカウンタが設けられており、ST回数ストックカウンタは、STゲーム数が発生する残り回数に関する情報を記憶するものである。
【0089】
画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが記憶されている。特に、画像制御プログラムROM84には、図7、図8、図9に示すST抽選テーブルが記憶されており、カード挿入口93にカード100aおよびカード100bのいずれもが挿入されていない場合には、ST抽選において、ST抽選テーブルaを用い、カード挿入口93にカード100aが挿入されている場合には、ST抽選テーブルbを用い、カード挿入口93にカード100bが挿入されている場合には、ST抽選テーブルcを用いて、STの抽選を行う。
【0090】
また、ST抽選テーブルaが選択された場合には、128/256の確率でST抽選にはずれ、120/256の確率でSTゲーム数が"5回"に設定され、2/256の確率でSTゲーム数がそれぞれ"10回"、"20回"、"30回"、"50回"に設定される。ST抽選テーブルbが選択された場合には、100/256の確率でST抽選にはずれ、140/256の確率でSTゲーム数が"5回"に設定され、4/256の確率でSTゲーム数がそれぞれ"10回"、"20回"、"30回"、"50回"に設定される。ST抽選テーブルcが選択された場合には、80/256の確率でST抽選にはずれ、144/256の確率でSTゲーム数が"5回"に設定され、8/256の確率でSTゲーム数がそれぞれ"10回"、"20回"、"30回"、"50回"に設定される。すなわち、本実施の形態では、STゲーム数の最大継続回数は50回に設定されている。また、STゲームに当選すると、画像制御ワークRAM83にSTフラグがセットされる。
【0091】
画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力するようになっており、制御RAM89は、画像制御IC88が画像を形成するときの各種制御パラメータが記憶される。
【0092】
画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを記憶するようになっており、ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0093】
カレンダIC85には時刻情報が記憶されており、このカレンダIC85と画像制御ワークRAM83は電源がオフしたときでもデータを保持するためのバックアップ対象となっている。
【0094】
本実施の形態では、画像制御CPU82が音・ランプ制御CPU74からの制御信号に基づき、STゲーム時に内部当選した図柄(本実施の形態では、「ベル−ベル−赤7」)を液晶表示装置5の表示画面5aに表示するようになっている。
【0095】
なお、本実施の形態では、払出表示部18、クレジット表示部19およびボーナス遊技情報表示部20は、副制御回路72にて制御することとしているが、これに限らず、主制御回路71にて制御しても良い。これにより、副制御回路72の負担を軽減することが可能となる。
【0096】
次に、図10〜図13を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。これらの確率抽選テーブルは、確率抽選処理において参照されるものである。図10は一般遊技状態において使用される確率抽選テーブルであり、図11は内部当選状態において使用される確率抽選テーブルである。また、図12はBB中一般遊技状態において使用される確率抽選テーブルであり、図13はRB遊技状態において使用される確率抽選テーブルである。
【0097】
何れの確率抽選テーブルもその乱数範囲は0〜16383であり、この範囲にある数値から抽出される1つの数値を用いて、内部当選役が決定される。例えば、一般遊技状態において、抽出された乱数値が乱数範囲"50〜249"の範囲にある場合、このゲームの内部当選役は「ベル」となる。また、一般遊技状態において、抽出された乱数値が乱数範囲"5025〜16383"の場合には、そのゲームの内部当選役は「ハズレ」となる。
【0098】
次に、図14〜図18に示すフローチャートを参照し、主制御回路71のCPU31の処理について説明する。図14〜図18はCPU31によって実施されるROM32に記憶された制御プログラムである。
【0099】
初めに、遊技開始時の初期化を行う(ステップ(以下、ステップSと表記する)1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
【0100】
次いで、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアヘの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【0101】
次いで、メダル投入・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。具体的には、メダル投入口22へのメダル投入またはBETスイッチ11、12、13の操作の有無およびスタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力の有無をチェックする。
【0102】
次いで、遊技状態に応じた確率抽選テーブル(図10〜図13を含む)をRAM33にセットするのと同時に抽選用の乱数を抽出した後(ステップS4)、現在の遊技状態を判断するための遊技状態監視処理を行う(ステップS5)。
【0103】
次いで、現在の遊技状態における確率抽選処理を実行する(ステップS6)。確率抽選処理については、後述する。次いで、遊技状態および内部当選役に対応する停止テーブル群に含まれる停止テーブルのうち、何れの停止テーブルを選択するかを決定するための停止テーブル決定処理を実行(ステップS8)した後、スタートコマンドを送信する(ステップS9)。
【0104】
次いで、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過しているか否かを判別し(ステップS10)、この判別結果が"YES"のときはステップS12に移り、"NO"のときはステップS11に移る。
【0105】
ステップS11では、遊技開始待ち時間消化(ウェイト)を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。次に、1ゲーム監視用タイマをセット(ステップS12)した後、全リールの回転開始を要求する(ステップS13)。次いで、リール停止許可コマンドを送信する(ステップS14)。
【0106】
次に、停止制御処理を行う(ステップS15)。具体的には、何れかの停止ボタン7L、7C、7Rが操作された場合、停止テーブルに基づいて、停止操作された停止ボタン7L、7C、7Rに対応するリール3L、3C、3Rを停止させる。全ての停止ボタン7L、7C、7Rが操作され、全てのリール3L、3C、3Rを停止させたら、表示役検索処理を行う(ステップS16)。この表示役検索処理とは、表示窓4L、4C、4Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(当選が成立した役)を識別し、入賞フラグをセットすることである。具体的には、入賞ラインに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび入賞図柄組合せテーブルに基づいて表示役を識別する。
【0107】
次いで、表示役コマンド送信を行い(ステップS17)、メダル払出処理を行う(ステップS18)。次いで、BBまたはRB作動中フラグを確認して(ステップS19)、フラグがオンであれば、役物等終了チェック処理を行う(ステップS20)。役物等終了チェック処理については、後述する。
【0108】
BBまたはRB作動中フラグの確認(ステップS19)でフラグがオフであるか、役物等終了チェック処理(ステップS20)が終了したら、ゲーム終了時の指定RAM領域クリア処理(ステップS2)に戻る。
【0109】
次に、確率抽選処理のフローチャートを図16に示し、説明する。
【0110】
まず、確率抽選処理では、現在の状態がBB中一般遊技状態か否かを判定する(ステップS31)。BB中一般遊技状態であれば、BB中一般遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS32)。
【0111】
現在の状態がBB中一般遊技状態ではない場合、RB遊技状態か否かを判定する(ステップS33)。RB遊技状態であれば、RB遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS34)。
【0112】
現在の状態がRB遊技状態ではない場合、内部当選状態か否かを判定する(ステップS35)。内部当選状態であれば、内部当選状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS36)。現在の状態が内部当選状態ではない場合、一般遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定する(ステップS37)。
【0113】
何れかの確率抽選テーブルに基づいて内部当選役が決定されたら、決定された内部当選役は、BBまたはRBの何れかであるか否かを判定し(ステップS38)、何れかであれば、内部当選役に基づいて持越役をセットする(ステップS39)。
【0114】
次に、役物等終了チェック処理のフローチャートを図17に示し、説明する。
【0115】
まず、役物等終了チェック処理では、RB作動中フラグを確認し(ステップS41)、フラグがオンであれば、RB遊技数および入賞回数の更新を行う(ステップS42)。次に、RBの終了時かの判定を行う(ステップS43)。具体的には、12ゲーム終了したか、8回入賞したかを判定する。RB終了時であれば、RB終了時処理を行う(ステップS44)。
【0116】
次に、BB作動中フラグはオンかの判定を行い(ステップS45)、フラグがオンであれば、BB遊技状態における払出し枚数の更新を行う(ステップS46)。続いて、BB遊技状態の終了時か判定を行う(ステップS47)。具体的には、払出枚数が465を越えたかのチェックを行う。BB終了時であれば、BB終了時処理を行う(ステップS48)。
【0117】
BB遊技状態の終了時でなければ、表示役がRBか否かの判定を行い(ステップS49)、表示役がRBであれば、RB作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS50)。具体的には、RB作動中フラグをオンにしたり、RB遊技可能回数や入賞可能回数をセットしたりする。
【0118】
次に、定期割込処理のフローチャートを図18に示し、説明する。
【0119】
図18は、主制御回路71の定期割込処理を示している。この定期割込処理は、1.1173msごとに発生する。
【0120】
まず、CPU31は、入出力ポートをチェックし、入力があれば、その入力に応じて副制御回路72に対し、所定のコマンドを送信する(ステップS61)。例えば、スタートレバー6の押下によるスタートスイッチ6Sからの入力により決定された当選役等の情報を有するスタートコマンドを送信する。
【0121】
次いで、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS62)。具体的には、制御対象のリール(左リール3L、中リール3C、右リール3Rのいずれか)を示す情報をリール識別子として設定し、モータ駆動回路39に指令して当該リールの駆動を制御する。
【0122】
次いで、CPU31は、7セグメント駆動処理を行う(ステップS63)。具体的には、副制御回路72に対して所定のコマンドを送信し、貯留(クレジット)されているメダルの数、入賞時のメダルの払出枚数等を情報表示部に表示させる。
【0123】
次いで、CPU31は、ランプ駆動処理を行う(ステップS64)。具体的には、副制御回路72に対して所定のコマンドを送信し、BETされているメダルの数をBETランプ9a、9b、9cに表示させる。
【0124】
次に、図19〜図24に示すフローチャートを参照し、副制御回路72の画像制御CPU82の処理について説明する。図19〜図24は、画像制御CPU82によって実施される画像制御プログラムROM84に記憶された制御プログラムである。
【0125】
図19に示すように、副制御回路72において行われるリセット割り込み処理では、初期化を行い(ステップS71)、入力監視処理を行う(ステップS72)。続いて、コマンド入力処理を行い(ステップS73)、コマンド出力処理を行う(ステップS74)。
【0126】
図20に示すように、コマンド入力処理では、コマンド受信の有無を判定し(ステップS81)、コマンドを受信していれば、コマンド対応実行処理を行う(ステップS82)。
【0127】
図21に示すように、コマンド対応実行処理では、受信したコマンドがスタートコマンドであるかを判定し(ステップS91)、スタートコマンドであれば、遊技開始処理を行う(ステップS92)。スタートコマンドでなければ、表示役コマンドかを判定し(ステップS93)、表示役コマンドであれば、表示処理を行う(ステップS94)。表示役コマンドでなければ、各コマンドに応じた演出データを決定する(ステップS95)。
【0128】
図22に示すように、遊技開始処理では、STフラグはオンか判定し(ステップS101)、STフラグがオンであれば、内部当選役は、赤7小役またはBAR小役かを判定する(ステップS102)。赤7小役またはBAR小役であれば、STゲーム数カウンタの値から1減算する(ステップS103)。次に、内部当選役、遊技状態、STフラグなどに基づいて演出データをセットする(ステップS104)。STフラグがオンであり、内部当選役が赤7小役またはBAR小役の場合には、内部当選役を報知する演出データを決定する。
【0129】
図23に示すように、表示処理では、表示役はスイカであるか否かを判定し(ステップS111)、スイカであれば、ST抽選処理を行う(ステップS112)。表示役がスイカでない場合には、STフラグがオンであるか否かを判定し(ステップS113)、オンのときには、STゲーム数カウンタの値が"0"であるか否かを判定し(ステップS114)、"0"のときには、STフラグをオフにする(ステップS115)。続いて、演出テーブル、演出データに基づいて演出データをセットする(ステップS116)。
【0130】
図24に示すように、ST抽選処理では、カード挿入口93にカード100aまたはカード100bが挿入されているか否かを判定する(ステップS121)。カード100aもカード100bも挿入されていなければ、ST抽選テーブルaを用いてST抽選を行う(ステップS122)。カード100aまたはカード100bが挿入されている場合には、各カードに対応するST抽選テーブル(カード100aが挿入されていれば、ST抽選テーブルb、カード100bが挿入されていれば、ST抽選テーブルc)を用いてST抽選を行う(ステップS123)。
【0131】
次に、STに当選したか否かを判定する(ステップS124)。具体的には、ST抽選の結果、STゲーム数カウンタの値が"0"以外となったか否かを判定する。STに当選した場合には、STフラグをオンにし(ステップS125)、当選したゲーム数をSTゲーム数カウンタの値に加算する(ステップS126)。STに当選した場合、例えば、図25に示すように、内部当選役を、表示画面5a、表示窓4L、4C、4Rの下方に表示する。図の場合、内部当選役「ベル−ベル−赤7」を、表示窓4L、4C、4Rの下方に表示した状態を示している。
【0132】
このように本実施の形態では、カード挿入口にカードが挿入されているか否か、あるいは、挿入されているカードの記録情報に基づいて、STゲームの抽選を行うので、STゲームに突入するための抽選に遊技者が関与でき、遊技者が自分の力で抽選確率を変更することができるという感覚を持つことができる。この結果、遊技性の高いパチスロ機1を提供することができる。
【0133】
なお、本実施の形態では、ST抽選の例を用いているが、これに限らず、CT(チャレンジタイム)、RT(リプレイタイム)、ART(アシストリプレイタイム)抽選等の抽選を行うようにしても良い。これにより、遊技者に有利な遊技区間として、様々な種類の遊技区間を適用することができるので、遊技に対する興趣が増す。
【0134】
さらに、本実施の形態では、カードが挿入されていない場合のST抽選テーブルを設けているが、これに限らず、カードが挿入されていない場合は、ST抽選を行わなくしても良い。また、遊技の開始を許可しなくても良い。これにより、遊技者はカード挿入口に必ずカードを挿入することとなり、どのような遊技者であっても本発明を適用した遊技機の面白味を理解することができる。
【0135】
さらに、本実施の形態では、遊技者に有利な遊技区間としてSTを適用し、抽選により、遊技者に有利な遊技区間のゲーム数を決定することとしているが、これに限らず、遊技者に有利な遊技区間の連荘回数を抽選しても良い。またこれらを同時に抽選しても良い。これにより、遊技者に有利な遊技区間の連荘を期待させることができることと、カードの種別に基づいて連荘する確率が異なることから、遊技者はより良いカードを取得しようとすることとから遊技に対する興趣が増す。
【0136】
さらに、本実施の形態では、遊技機1として例示したが、これに限定されず、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用することができる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。この場合も上述した遊技機1と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の一実施の形態のパチスロ機の外観図
【図2】一実施の形態のパチスロ機の図柄の配列を示す図
【図3】一実施の形態のパチスロ機の役、図柄組合せおよびメダルの払出枚数の関係を示す図
【図4】一実施の形態のパチスロ機の回路構成を示すブロック図
【図5】一実施の形態のパチスロ機の副制御回路を示すブロック図
【図6】一実施の形態のカードを示す図
【図7】一実施の形態のパチスロ機のST抽選テーブルを示す図
【図8】一実施の形態のパチスロ機のST抽選テーブルを示す図
【図9】一実施の形態のパチスロ機のST抽選テーブルを示す図
【図10】一実施の形態のパチスロ機の一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す図
【図11】一実施の形態のパチスロ機の内部当選状態用確率抽選テーブルを示す図
【図12】一実施の形態のパチスロ機のBB中一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す図
【図13】一実施の形態のパチスロ機のRB遊技状態用確率抽選テーブルを示す図
【図14】一実施の形態のパチスロ機の主制御回路による処理を表すメインフローチャート
【図15】図14に後続するメインフローチャート
【図16】一実施の形態のパチスロ機の確率抽選処理のフローチャート
【図17】一実施の形態のパチスロ機の役物等終了チェック処理のフローチャート
【図18】一実施の形態のパチスロ機の定期割込処理のフローチャート
【図19】一実施の形態のパチスロ機の副制御回路のメインフローチャート
【図20】一実施の形態のパチスロ機のコマンド入力処理のフローチャート
【図21】一実施の形態のパチスロ機のコマンド対応実行処理のフローチャート
【図22】一実施の形態のパチスロ機の遊技開始処理のフローチャート
【図23】一実施の形態のパチスロ機の表示処理のフローチャート
【図24】一実施の形態のパチスロ機のST抽選処理のフローチャート
【図25】一実施の形態のパチスロ機の当選役を表示画面に表示した状態を示す図
【符号の説明】
【0138】
1 パチスロ機(遊技機)
3L、3C、3R リール(図柄表示手段)
4L、4C、4R 表示窓(表示領域)
5 液晶表示装置(報知手段)
6S スタートスイッチ(開始信号出力手段)
31 CPU(当選役決定手段、停止制御手段、遊技価値付与手段)
39 モータ駆動回路(図柄変動手段)
46 リール停止信号回路(停止信号出力手段)
82 画像制御CPU(遊技情報読取手段、遊技区間移行抽選手段)
93 カード挿入口(遊技情報挿入手段)
100a、100b カード(遊技情報記録手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄を表示する図柄表示手段と、
開始操作を検知したことに基づいて、単位遊技の開始を指令する開始信号を出力する開始信号出力手段と、
前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、前記図柄表示手段により表示されている図柄を変動させる図柄変動手段と、
前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、当選役を決定する当選役決定手段と、
停止操作を検知したことに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動の停止を指令する停止信号を出力する停止信号出力手段と、
前記停止信号出力手段により出力された停止信号を検知したことと、前記当選役決定手段により決定された当選役とに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させる停止制御手段と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段の変動が停止された結果、予め定められた図柄の組合せが表示された場合に、遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
遊技に関する情報を報知する報知手段と、
遊技情報が記録されている遊技情報記録手段と、
前記遊技情報記録手段が挿入される遊技情報挿入手段と、
前記遊技情報挿入手段に挿入された遊技情報記録手段に記録されている情報を読み取る遊技情報読取手段と、
前記当選役決定手段により決定された当選役と、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録手段から読み取られた遊技情報と、に基づいて、遊技者に有利な遊技区間への移行を抽選する遊技区間移行抽選手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技者に有利な遊技区間は、前記当選役決定手段により決定された第1の当選役または第2の当選役に対応する図柄の組合せを表示させるために必要な情報が複数の単位遊技にわたり報知されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技情報記録手段は、異なる遊技情報がそれぞれ記録されている複数の遊技情報記録媒体を有し、
前記遊技区間移行抽選手段は、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録媒体から読み取られた遊技情報にしたがって前記抽選を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項1】
複数の図柄を表示する図柄表示手段と、
開始操作を検知したことに基づいて、単位遊技の開始を指令する開始信号を出力する開始信号出力手段と、
前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、前記図柄表示手段により表示されている図柄を変動させる図柄変動手段と、
前記開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、当選役を決定する当選役決定手段と、
停止操作を検知したことに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動の停止を指令する停止信号を出力する停止信号出力手段と、
前記停止信号出力手段により出力された停止信号を検知したことと、前記当選役決定手段により決定された当選役とに基づいて、前記図柄変動手段により行われている図柄の変動を停止させる停止制御手段と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段の変動が停止された結果、予め定められた図柄の組合せが表示された場合に、遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
遊技に関する情報を報知する報知手段と、
遊技情報が記録されている遊技情報記録手段と、
前記遊技情報記録手段が挿入される遊技情報挿入手段と、
前記遊技情報挿入手段に挿入された遊技情報記録手段に記録されている情報を読み取る遊技情報読取手段と、
前記当選役決定手段により決定された当選役と、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録手段から読み取られた遊技情報と、に基づいて、遊技者に有利な遊技区間への移行を抽選する遊技区間移行抽選手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技者に有利な遊技区間は、前記当選役決定手段により決定された第1の当選役または第2の当選役に対応する図柄の組合せを表示させるために必要な情報が複数の単位遊技にわたり報知されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技情報記録手段は、異なる遊技情報がそれぞれ記録されている複数の遊技情報記録媒体を有し、
前記遊技区間移行抽選手段は、前記遊技情報挿入手段に挿入された前記遊技情報記録媒体から読み取られた遊技情報にしたがって前記抽選を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2006−230936(P2006−230936A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53744(P2005−53744)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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