説明

遊技機

【課題】長期的な出玉率を現状維持としながらも、最高の遊技状態への到達の難易度を増し、かつ最高の遊技状態の維持の難易度を減じることができる、変化に富んだ遊技状態を構築する。
【解決手段】識別名において、「特低普低」の遊技状態Aと、「特低普高」の遊技状態Bとの遊技の進行状態をほぼ同一とし、「特高普高」の遊技状態Dに行き着くまでの遊技状態を段階的に進行させるようにした。このため、従来の長期的な出玉率は確保しつつ、短期的に意図的にむらのある遊技仕様、すなわち、遊技者が短期間に多くの遊技球PBの賞球払い出しを受ける機会(遊技状態D)に達する困難性を高め、かつ、一旦遊技状態Dに到達すれば、長く維持することができる遊技仕様を確立することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動入賞口に遊技球が入賞することで実行される抽選の結果に基づいて、遊技状態を移行させることが可能な遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な遊技機、例えばパチンコ機は、通常遊技状態で予め定められた入賞口(特別図柄始動入賞口)に入賞することで特別図柄抽選(特図抽選という場合がある)が実行され、この特別図柄抽選の結果が当選の場合、前記通常遊技中は閉止されている入賞口(アタッカーという場合がある)を所定期間開放し、短期間で多くの入賞を期待できる大当たり処理が実行される特別遊技状態に移行する。すなわち、通常遊技では、閉塞状態であったアタッカー(大入賞口)を所定回数、所定時間開放することによって、短時間で多くの遊技球の入賞を期待できる特別遊技(大役遊技)に移行する遊技仕様がある。
【0003】
特許文献1には、前記大当たりの抽選演出において、ベースの異なる複数のモードを備え、大当たり処理の終了後、所定の確率で、複数のモードの何れかに移行するように制御することが開示されている。
【0004】
この特許文献1では、ベースの低いモード中における大当たり終了後は、ベースの高いモードに移行することも記載されている。
【0005】
なお、ベースとは、遊技球の発射数に対する賞球払出数の割合であり、例えば、100球発射して100球の賞球払い出しがあれば、「ベース100」、100球発射して20球の賞球払い出しがあれば、「ベース20」となる。通常遊技状態は、基本的に「ベース20」位が主流となっている。
【0006】
また、特許文献2には、複数種類の時短遊技状態を備え、大当たり処理の終了後に、当選時の図柄の種類によって異なる時短状態を設定し、時短状態への設定中に特定の図柄変動回数に達すると、時短状態を他の時短状態に変更可能とすることが開示されている。
【0007】
しかしながら、従来は、特図抽選に当選し、大当たり処理が終了した後に、何らかの特典(遊技者にとって実益のある状態)を付与するのが主流であり、それ以前(大当たり処理前)の遊技状態に変化をもたらす手段としては、演出(遊技者にとって実益のない状態)に頼るしかなかった。
【0008】
なお、参考として、通常遊技状態に遊技者に実益のある変化をもたらす技術として、以下の技術がある。
(1)普通図柄抽選(普図抽選という場合がある)
(2)突然確変(突確)
上記(1)について、普図抽選は、特図抽選とは別に実行されるものであり、通常遊技状態では、普図抽選は、遊技盤上に設けられたスルーチャッカー(通過口)を遊技球が通過することで実行され、当選すると特別図柄始動入賞口の開口度合いを変更(入賞率を変更)可能な電動チューリップが開放する。
【0009】
現状では、通常遊技状態での普図抽選の確率、開放期間(例えば、開放時間×開放回数)が一定となっており、大当たり処理後に付与される特典付与(特図の確変状態)の期間として、普図抽選の確率や開放期間を変更(例えば、開放期間の延長等)する場合がある。
【0010】
この普図抽選においても、通常遊技状態での電動チューリップの開放という、僅かに遊技者に実益があるものの、前述した通常遊技状態における前述したベースの設定許容範囲内であり、通常遊技状態の下での劇的な変化を期待することはできない。
【0011】
上記(2)は大当たり処理を所謂パンク状態として、遊技者の意識として、通常状態から突然に前記特典が付与されるものであり、「突然確変」という独立した遊技仕様として確立しているものの、所謂パンク状態で特典が付与されない状態は考慮されていない。言い換えれば、「突然確変」は、特典が付与されることが前提の遊技仕様となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2006−158580号公報
【特許文献2】特開2010−51489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上記事実を考慮し、長期的な出玉率を現状維持としながらも、最高の遊技状態への到達の難易度を増し、かつ最高の遊技状態の維持の難易度を減じることができる、変化に富んだ遊技状態を構築することができる遊技機を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1の発明は、始動入賞口に遊技球が入賞することで特別図柄抽選が実行され、当該特別図柄抽選の結果が当選の場合に実行される大当たり処理として、遊技者への賞球払出数が異なる複数種類の大当たり処理仕様を備えた遊技制御手段と、前記大当たり処理の実行後に、当該大当たり処理後の遊技の下での特別図柄抽選の当選確率を通常確率よりも高確率とする特典を、所定の確率で付与する特典付与手段と、特定領域を通過することで実行される普通図柄抽選の結果に基づいて、前記始動入賞口への遊技球の入賞の難易度を変更可能な電動役物装置の動作パターンを制御して入賞の難易度を変更することで、遊技領域に向けて発射された遊技球の数と、前記遊技領域を有する遊技盤の遊技盤面に設けられた複数種類の入賞口の何れかへの遊技球の入賞に基づき払い出された遊技球の数との割合で決定するベース値を調整可能な普通図柄抽選制御手段と、前記特別図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率の関係となる2種類の確率設定パターンと、設定された前記ベース値に基づく前記普通図柄抽選の遊技仕様と、を組み合せることで、前記大当たり処理後に実行される複数の遊技状態が構築され、それぞれの遊技状態の下で、前記特典が付与されたか否かに基づいて、遷移先の前記遊技状態を決定し、遷移させる遊技状態遷移制御手段と、を有している。
【0015】
第1の発明によれば、遊技制御手段では、始動入賞口に遊技球が入賞すると特別図柄抽選が実行される。この抽選において当選すると、大当たり処理が実行される。大当たり処理は、例えば、通常遊技状態では閉止されている入賞口を所定期間(開放時間×開放回数)開放することで、通常遊技よりも短期間で多くの遊技球の賞球払い出しを受けることができる処理である。
【0016】
大当たり処理後は、特典付与手段において、所定の確率で特典を付与する。この特典は、大当たり処理後の遊技の下での特別図柄抽選の当選確率を通常確率よりも高確率とするものである。
【0017】
ここで、前記大当たり処理には、この特典付与手段による特典の付与を主目的として、最大の賞球払出数よりも少ない賞球払い出しを受ける処理を含み、その最も究極な状態が、遊技者にとってほぼ実益がない状態(賞球払い出しが全くない状態)であり、このような大当たり処理を、最大の賞球払い出しを受ける大当たり処理に対して、「制限大当たり処理」、「擬似大当たり処理」等と称する場合がある。
【0018】
一方、通常遊技では、ベース値が設定されており、この設定されたベース値で遊技が進行する。
【0019】
設定されたベース値は、特定領域を通過することで実行される普通図柄抽選に依存して維持される。
【0020】
すなわち、普通図柄抽選の結果に基づいて、始動入賞口への遊技球の入賞の難易度を変更可能な電動役物装置の動作パターンを制御して入賞の難易度を変更することで、設定されたベース値を維持する。
【0021】
第1の発明では、特別図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率の関係となる2種類の特図当選確率設定パターンと、普通図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率となる2種類の普図当選確率設定パターンに基づく動作パターンとを組み合せることで、大当たり処理後に実行される通常遊技状態が構築され、それぞれの遊技状態の下で、前記特典が付与されたか否かに基づいて、遷移先の前記遊技状態を決定し、遷移させる。
【0022】
例えば、最も単純な4種類の通常遊技状態は、以下のようになる。
(遊技状態A)特別図柄抽選の当選確率が低確率で、普通図柄抽選の当選確率が低確率
(遊技状態B)特別図柄抽選の当選確率が低確率で、普通図柄抽選の当選確率が高確率
(遊技状態C)特別図柄抽選の当選確率が高確率で、普通図柄抽選の当選確率が低確率
(遊技状態D)特別図柄抽選の当選確率が高確率で、普通図柄抽選の当選確率が高確率
上記遊技状態の下での遊技状態の遷移は以下のようになる。
(遊技状態A)
(A−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、遊技状態Aから遊技状態Bに遷移する。
(A−2) 特別遊技抽選に特典有りで当選すると、遊技状態Aから遊技状態Cに遷移する。
(遊技状態B)
(B−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、遊技状態Bから遊技状態Aに遷移する。
(B−2) 特別図柄抽選に特典有りで当選すると、最高の遊技状態である遊技状態Dに遷移する。
(遊技状態C)
(C−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、遊技状態Cから遊技状態Bに遷移する。
(C−2) 特別遊技抽選に特典有りで当選すると、遊技状態Cを維持する。
(遊技状態D)
(D−1) 特別図柄抽選に特典無しで当選すると、最低の遊技状態である遊技状態Aに遷移する。
(D−2) 特別図柄抽選に特典有りで当選すると、遊技状態Dを維持する。
【0023】
これにより、長期的な出玉率を現状維持としながらも、最高の遊技状態への到達の難易度を増し、かつ最高の遊技状態の維持の難易度を減じることができる。
【0024】
相対的に長期的にみれば、出玉率は現状維持となるが、相対的に短期的にみれば、所謂貧富の差が激しくなる(賞球払出数の差が大きくなる)ため、変化に富んだ遊技状態を構築することができる。
【0025】
第1の発明において、前記動作パターンの差異が、普通図柄抽選における、当選確率、当選を報知するまでの変動時間、前記役物装置の開放パターンの少なくとも1つの差異であることを特徴としている。
【0026】
当選確率を変更することで、その当選確率の差分、役物装置の動作時期に差異ができ、動作パターンによってベース値を異ならせることができる。
【0027】
当選を報知するまでの変動時間が異なれば、仮に、当選確率が同一であっても、変動時間が短い方が役物装置の動作する機会数が増えるため、動作パターンによってベース値を異ならせることができる。
【0028】
役物装置の開放パターンにおいて、例えば、1回の開放回数よりも3回の開放回数の方がより遊技球の入賞が期待できる。また、例えば、1回の開放時間が長い方が、遊技球の入賞が期待できる。このような役物装置の開放パターン(動作パターン)によってベース値を異ならせることができる。
【0029】
第2の発明は、始動入賞口に遊技球が入賞することで特別図柄抽選が実行され、当該特別図柄抽選の結果が当選の場合に実行される大当たり処理として、遊技者への賞球払出数が異なる複数種類の大当たり処理仕様を備えた遊技制御手段と、前記大当たり処理の実行後に、当該大当たり処理後の遊技の下での特別図柄抽選の当選確率を通常確率よりも高確率とする特典を、所定の確率で付与する特典付与手段と、前記特別図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率の関係となる2種類の確率設定パターンと、前記特別図柄抽選の当選履歴情報とを組み合せることで、少なくとも4種類以上の前記大当たり処理後に実行される遊技状態が構築され、それぞれの遊技状態の下で、前記特典が付与されたか否かに基づいて、遷移先の前記遊技状態を決定し、遷移させる遊技状態遷移制御手段と、を有している。
【0030】
第2の発明によれば、遊技制御手段では、始動入賞口に遊技球が入賞すると特別図柄抽選が実行される。この抽選において当選すると、大当たり処理が実行される。大当たり処理は、例えば、通常遊技状態では閉止されている入賞口を所定期間(開放時間×開放回数)開放することで、通常遊技よりも短期間で多くの遊技球の賞球払い出しを受けることができる処理である。
【0031】
大当たり処理後は、特典付与手段において、所定の確率で特典を付与する。この特典は、大当たり処理後の遊技の下での特別図柄抽選の当選確率を通常確率よりも高確率とするものである。
【0032】
ここで、前記大当たり処理には、この特典付与手段による特典の付与を主目的として、最大の賞球払出数よりも少ない賞球払い出しを受ける処理を含み、その最も究極な状態が、遊技者にとってほぼ実益がない状態(賞球払い出しが全くない状態)であり、このような大当たり処理を、最大の賞球払い出しを受ける大当たり処理に対して、「制限大当たり処理」、「擬似大当たり処理」等と称する場合がある。
【0033】
一方、通常遊技では、ベース値が設定されており、この設定されたベース値で遊技が進行する。
【0034】
第2の発明では、特別図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率の関係となる2種類の特図当選確率設定パターンと、特別図柄抽選の当選履歴情報とを組み合せることで、少なくとも4種類以上の大当たり処理後に実行される通常遊技状態が構築され、それぞれの遊技状態の下で、前記特典が付与されたか否かに基づいて、遷移先の遊技状態を決定し、遷移させる。
【0035】
例えば、最も単純な4種類の通常遊技状態は、以下のようになる。当選履歴情報は、初期の遊技状態(遊技状態a)のとき「0」、遊技状態aで特別図柄抽選に当選した場合を「1」とする。
(遊技状態a)特別図柄抽選の当選確率が低確率で、当選履歴情報が「0」
(遊技状態a’)特別図柄抽選の当選確率が低確率で、当選履歴情報が「1」
(遊技状態c)特別図柄抽選の当選確率が高確率で、当選履歴情報が「0」
(遊技状態d)特別図柄抽選の当選確率が高確率で、当選履歴情報が「1」
但し、遊技状態aと遊技状態a’とは、同一である。
【0036】
上記遊技状態の下での遊技状態の遷移は以下のようになる。
(遊技状態a)
(a−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「1」を設定して、遊技状態aから遊技状態a’に遷移する。
(a−2) 特別遊技抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「0」を設定して、遊技状態aから遊技状態cに遷移する。
(遊技状態a’)
(a’−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「0」を設定して、遊技状態a’から遊技状態aに遷移する。
(a’−2) 特別図柄抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「1」を設定して、最高の遊技状態である遊技状態dに遷移する。
(遊技状態c)
(c−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「0」を維持して、遊技状態cから遊技状態a’に遷移する。
(c−2) 特別遊技抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「0」を維持し、かつ遊技状態cを維持する。
(遊技状態d)
(d−1) 特別図柄抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「0」を設定して、最低の遊技状態である遊技状態aに遷移する。
(d−2) 特別図柄抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「1」を維持し、かつ遊技状態dを維持する。
【0037】
これにより、長期的な出玉率を現状維持(本発明以前の遊技機と同等)としながらも、最高の遊技状態への到達の難易度を増し、かつ最高の遊技状態の維持の難易度を減じることができる。
【発明の効果】
【0038】
以上説明した如く本発明では、長期的な出玉率を現状維持としながらも、最高の遊技状態への到達の難易度を増し、かつ最高の遊技状態の維持の難易度を減じることができる、変化に富んだ遊技状態を構築することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】本実施の形態に係る遊技盤の正面図である。
【図3】本実施の形態に係る制御系のハード構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る主制御部における、遊技仕様の遷移を実行するための制御に特化した機能ブロック図である。
【図5】(A)は図5のフローチャートの流れに沿った遊技状態演出遷移図、(B)は各遊技状態の詳細を示す図表である。
【図6】本実施の形態に係る遊技仕様の下での、遊技状態演出遷移制御のためのフローチャートである。
【図7】図6のステップ254における遊技状態Aの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図6のステップ258における遊技状態Bの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図6のステップ262における遊技状態Cの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図6のステップ264における遊技状態Dの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】変形例1に係る遊技状態演出遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(パチンコ機の構成)
図1に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
【0041】
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、互いに平行、かつ奥行き方向に所定の間隔をおいて配置された一対のガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の奥側には、着脱交換可能な遊技盤18がセットされており、遊技盤18は、ガラス枠16で閉塞された状態でガラス板14に対向するようになっている。
【0042】
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。一体皿24の図1の右端部には、鍵穴27が設けられ、この鍵穴27にキーを差し込み、左右の内、一方に回すとガラス枠16が開放し、他方に回すと一体皿24が開放する。
【0043】
一体皿24には、上皿部28と、下皿部30とが設けられている。上皿部28を形成する周縁壁部32には、上皿球抜きレバー34が設けられ、この上皿球抜きレバー34を操作することで、上皿部28に貯留された遊技球を下皿部30へ送り出すことができるようになっている。また、下皿部30には、下皿球抜きボタン36が設けられ、この下皿球抜きボタン36を操作することで、下皿部30に貯留された遊技球PBを外部(例えば、所謂「ドル箱」)へ排出することができるようになっている。
【0044】
上皿部28の周縁壁部32における図1の右端部には、球貸ボタン42と、返却ボタン44が設けられている。
【0045】
また、一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するためのグリップユニット(発射ハンドル)26が取り付けられ、左側下部には、灰皿46が取り付けられている。
【0046】
一体皿24における下皿部30の図1の右側には受け皿スピーカ60Uが配置されている。
【0047】
ここで、一体皿24における上皿部28の周縁壁32には、遊技者が操作可能な操作ボタン50が設けられている。この操作ボタン50は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出画像に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。
【0048】
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、アーチ状に遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による視覚的効果や、音声等による聴覚的効果等の演出効果を生み出す上部演出部52が配置されている。この上部演出部52の下端部は、一体皿24の周囲に略U字型に配置された下部演出部54の上端部と連結されている。
【0049】
この結果、上演出部52と下演出部54とで、遊技盤18の周囲を取り囲むように、演出部56が形成されている。
【0050】
この演出部56は、上演出部52及び下演出部54共に、照明部材(LED等)が取り付けられた基板(図示省略)と、この基板を覆うように、所定の意匠で形成されたレンズカバー58が取り付けられている。
【0051】
レンズカバー58は、前記照明部材が点灯する領域を区画するよう凹凸状にカットされており、区画された領域(以下、必要に応じて「レンズ部58」という)毎に照明部材の点灯制御がなされる。なお、照明部材は基本的にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色に点灯するLEDが1組となっており、それぞれの点灯時の光量比により、様々な配色の点灯が可能となっている。また、ガラス枠の上部角部には、それぞれ三連表示62が設けられ、遊技状態の報知(エラー報知等を含む)に適用される。
【0052】
また、前記上演出部52における、ガラス枠16の上部円弧の約1/3に相当する領域の中央及び両端には、ガラス枠スピーカ60C、60L、60Rが内蔵され、照明と同時に、音声を出力する。
【0053】
なお、以下では、前述した受け皿スピーカ60Uと、このガラス枠スピーカ60C、60L、60Rを総称して、「スピーカ60」という。
【0054】
(遊技盤の構成)
図2に示される遊技盤18は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっており、盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール102及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、発射装置165(図3参照)から発射されて打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域とされている。
【0055】
遊技盤18の遊技領域には、釘(図示省略)及び風車21が点在して打ち込まれている。また、遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物105が配置されている。センター役物105は、各種演出等の映像を表示する液晶表示部(LCD表示部)106を備えている。
【0056】
LCD表示部106では、例えば、3列の図柄列が独立して変動し、最終的に3列の図柄列が同一図柄で停止した場合に特別図柄抽選の当選を報知するといった、図柄変動パターン演出が実行される。なお、3列の内、先に2列が同一図柄で停止(仮停止)して、残りの1列が変動中の場合を、「リーチ演出」という。
【0057】
センター役物105の下辺部は、ステージ105Sが形成されている。ステージ105Sには、釘等で跳ね返えることで受け入れた遊技球PB、或いは図示しないワープ路に案内されて受け入れた遊技球PBが送り込まれるようになっている。
【0058】
ステージ105Sは、傾斜面や突起部等が形成され、前記遊技球PBの移動が当該傾斜面や突起部等により不規則に変化し、最終的に下辺手前から遊技盤18へ戻されるようになっている。
【0059】
図2に示される如く、センター役物105の図2に向かって左側には、普通図柄抽選の始動機能を持つ通過ゲート118が配置されている。
【0060】
また、センター役物105の下部には、特別図柄始動入賞口(A)130と特別図柄始動入賞口(B)134とが縦列に配置されている。
【0061】
特別図柄始動入賞口(A)130が常時入賞可能に上部が開口しており、一方、特別図柄始動入賞口(B)134の上部開口は、特別図柄始動入賞口(A)130によって通常は閉塞されている。
【0062】
この特別図柄始動入賞口(B)134には、電動チューリップ136が取り付けられている。電動チューリップ136は、遊技盤18の裏面側に配設された電チューソレノイド138(図3参照)の通電・非通電によって開閉する構成となっている。
【0063】
電動チューリップ136は、前記普通図柄抽選に当選したときに開放するようになっている。
【0064】
ここで、電動チューリップ136が開放状態になると、特別図柄始動入賞口(B)134の入賞開口部へのパチンコ球PBの受け入れが可能となり、パチンコ球PBの入賞が可能となる。
【0065】
さらに、図2に示される如く、前記特別図柄始動入賞口(B)134のさらに下部には、遊技領域の下端部付近に位置してアタッカー112が配置されている。
【0066】
アタッカー112には、開閉扉116が設けられている。この開閉扉116が、アタッカーソレノイド148(図3参照)の通電・非通電によって開放又は閉塞する。すなわち、開閉扉116の開放時には、開閉扉116上に落下した遊技球PBが開閉扉116に案内されてアタッカー112へ入賞する。
【0067】
また、遊技領域の最下位置には、外れ球を遊技盤18の裏側へ排出するアウト口124が設けられている。
【0068】
さらに、センター役物105よりも下、かつ特別図柄始動入賞口(A)130と特別図柄始動入賞口(B)134の左右には、複数の一般入賞口120(本実施の形態では、図2に向かって左側に2個の一般入賞口120A、120B、右側に1個の一般入賞口120Cとする。)が設けられている。なお、一般入賞口120は、3個に限られるものではなく、例えば、ベース値や入賞率等の設計上の演算によってその数を決めればよい。
【0069】
遊技盤18の裏面側におけるセンター役物105の下部には、球案内パネル200が取り付けられている。この球案内パネル200は、図2に鎖線で示されるように、センター役物105の下部に集中している入賞口(特別図柄始動入賞口(A)130、特別図柄始動入賞口(B)134、一般入賞口120A、120B、120C)に対応するように取り付けられている。
【0070】
また、この遊技領域に設けられたセンター役物105や盤面周縁には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の発光素子137(図3参照)が多数設けられている。
【0071】
ここで、特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に遊技球PBが入賞すると、特別図柄抽選が実行され、この特別図柄抽選に当選すると、前記アタッカー112の開閉扉116が所定のパターンで開閉動作し、これを所定回数(所定ラウンド)繰り返すようになっている(「特別遊技状態」又は「大役処理」等と言う場合がある)。
【0072】
なお、前記特別図柄抽選の当選/落選は、主としてLCD表示部106の図柄変動表示演出において報知され(遊技演出画像)、この図柄変動表示演出中、或いは、前記大役処理中の場合は、抽選結果を保留し、順次報知していくようになっている。また、図柄変動表示演出と共に、動物などが擬人化されたキャラクタが表示され、抽選で当選した旨を暗示させることにより、遊技者に期待感を持たせるといった、視覚的な演出をすることがあり、その場合は効果音によって聴覚からも遊技者の興趣を増大させる。
【0073】
なお、本実施の形態では、1個の特別図柄始動入賞口に対して最大4個(本実施の形態では、特別図柄始動入賞口(A)130及び特別図柄始動入賞口(B)134の2個の特別図柄始動入賞口なので、8個となる。)の保留が可能となっている。なお、この保留球数に限定されるものではない。
【0074】
保留球数は、主として特別図柄表示部を備えた遊技進行ガイドランプユニット109(図2に示すセンター役物105を正面視したときの右下に配置)の一部である特別図柄記憶表示部によって報知される他、LCD表示部106の一部を用いて、遊技者に見易く表示するようになっている。
(制御系の構成)
次に、図3を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。
【0075】
本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、図3に示されるように、主制御部150を中心として構成されており、この主制御部150には、演出制御部152と払出制御部154とが接続されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
【0076】
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータ(図示省略)へ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
【0077】
主制御部150には、入力系として、通過ゲート118を通過する遊技球PBを検出する通過ゲートセンサ118S、特別図柄始動入賞口(A)130への入賞球を検出する特図A始動口センサ130S、特別図柄始動入賞口(B)134への入賞球を検出する特図B始動口センサ134S、特別遊技状態の際に開放するアタッカー112への入賞球を検出するアタッカーセンサ112S、一般入賞口120A、120B、120Cへの入賞球を検出する一般入賞センサ120AS、120BS、120CSが接続されている。
【0078】
また、主制御部150には、出力系として、遊技情報や遊技状態をランプの点灯状態で報知するガイドランプユニット109、電動チューリップ136を開閉する電チューソレノイド138、アタッカー112の開閉扉116を開閉するためのアタッカーソレノイド148が接続されている。
【0079】
演出制御部152には、入力系として、前記操作ボタン50が接続されている。また、演出制御部152には、出力系として、パチンコ機10の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子137、スピーカ60(60L、60C、60R、60U)が接続されている。
【0080】
さらに、演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD表示部106が接続されている。
【0081】
払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置165が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者によるグリップユニット26(図1参照)の操作により発射装置165を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、グリップユニット26の操作量に応じた発射力を制御する。
【0082】
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータ(図示省略)へ送信するようになっている。
【0083】
(本実施の形態に係る遊技仕様)
ここで、本実施の形態では、前述したように、前記通過ゲート118を遊技球PBが通過すると、普通図柄抽選が実行されるようになっている。
【0084】
普通図柄抽選は、当選確率、変動時間、電動チューリップ136の開放時間(回数を含む)が設定されて実行されるが、特別図柄抽選との組み合せにより、4種類の遊技状態を設定している。
【0085】
通常、4種類の組み合わせは、特別図柄抽選確率が「低確率(以下、「低」という)」普通図柄抽選確率が「低」の組み合せである「特低普低」(以下、遊技状態Aという場合がある)、特別図柄抽選確率が「低」普通図柄抽選確率が「高確率(以下、「高」という」の組み合せである「特低普高」(以下、遊技状態Bという場合がある)、特別図柄抽選確率が「高」普通図柄抽選確率が「低」の組み合せである「特高普低」(以下、遊技状態Cという場合がある)、特別図柄抽選確率が「高」普通図柄抽選確率が「高」の組み合せである「特高普高」(以下、遊技状態Dという場合がある)が考えられる(「 」内は、表1に示す識別名)。
【0086】
ここで、本実施の形態では、普通図柄抽選の当選確率が「高」に属する当選確率に対して、2種類の当選確率を設定した。
【0087】
より具体的には、普通図柄抽選の当選確率が相対的に「低」と「高」の関係にあるが、「低」に属する普通図柄の当選確率(1/10000)を基準として、「高」に属する普通図柄抽選の当選確率として、2種類の当選確率(2/10000:第1高確率状態、9999/10000:第2高確率状態)を設定している。
【0088】
「高」に属する普通図柄抽選の一方の当選確率(当選確率2/10000)は、ベース値換算では、「低」に属する普通図柄抽選の当選確率(当選確率1/10000)とほぼ同一(本実施の形態では、ベース値20)となる。
【0089】
表1は、上記の条件で設定した4種類の遊技状態の普通図柄抽選及び特別図柄抽選の設定値を示したものである。なお、表1は、図5(B)に示す図表と同一である。
【0090】
この表1において、遊技状態Aと遊技状態Bとは、遊技者からみると、遊技の進行に関して、ほとんど見分けがつかない遊技状態である。しかし、それぞれ遊技状態が異なることを認識している内部制御では、それぞれの遊技状態での特別図柄当選の際、次の遷移先の遊技状態を異ならせることができる。
【0091】
すなわち、主制御部150においては現在の遊技状態を識別しており、各遊技状態における特図抽選の当選による移行先(遷移先)が設定されている。
【0092】
【表1】

なお、本実施の形態では、『普通図柄抽選の当選確率「高」を2種類』という識別としたが、これは、「低」を基準(固定)として識別名を決めたためであり、「高」を基準として『普通図柄抽選の当選確率「低」を2種類』という識別と定義であってもよい。要するに、本実施の形態は、普通図柄抽選の「低確率」又は「高確率」として、それぞれ1種類ずつの数値設定ではなく、2種類以上の数値設定を可能としたことに特徴があり、この結果、特別図柄抽選の当選確率が「低」であり、かつベース20の下での2種類の遊技状態を構築することに特徴を有している。
【0093】
すなわち、遊技者から見れば、遊技状態Aと遊技状態Bとは、それぞれベース20であるので、遊技球PBは遊技の進行に従い減少していくことに変わりはないが、特別図柄抽選に当選した場合の遷移先をそれぞれの遊技状態で異ならせることができる。
【0094】
本実施の形態では、前記遊技状態の構築を適用し、電源オン時等の初期の遊技状態は、識別名「特低普低」であり、多数の賞球が得られる16R当選(アタッカー112の開放回数)は設定されておらず、数回の2R当選が必須となる遊技仕様となっている。
【0095】
この状態で2R確変に当選しても、遊技状態が識別名「特高普低」に遷移し、遊技者にとっては特別図柄抽選確率が高確率になる以外のメリットはない。むしろ、識別名「特低普低」で2R非確変に当選し(或いは、識別名「特高普低」での2R非確変に当選し)、識別名「特低普高」に遷移し、ベース20で遊技を継続することで、16R当選への道を開くことができるという、従来に無い遊技仕様を構築することができる。
【0096】
図4には、本実施の形態に係る主制御部150での、遊技状態遷移制御のための機能ブロック図が示されている。なお、この図4のブロックは、遊技状態遷移における制御を機能的に分類したものであり、ハード構成を限定するものではない。
【0097】
主制御部150は、遊技実行制御部210を備え、当該遊技実行制御部210が主体となって、センサ等の入力デバイスからの信号を受け付け、ソレノイド等の各出力デバイスへ信号を出力することで、遊技の進行を制御する。
【0098】
前記遊技実行制御部210には、抽選権利有無判定部212が接続されており、遊技実行制御部210から抽選権利有無判定部212へ、特別図柄始動入賞口入賞情報、遊技情報(通常遊技中か特別遊技中か、図柄変動パターン演出中か否か)、保留情報(保留数)が入力され、これらの情報に基づいて、抽選の権利を得たか否か(抽選の権利の有無)が判定される。
【0099】
抽選権利有無判定部212は、特別図柄抽選部214に接続されており、抽選の権利を得たと判定した場合、当該特別図柄抽選部214へ有効始動入賞信号を出力する。なお、この有効始動入賞信号は、前記遊技実行制御部210へフィードバックされる。
【0100】
特別図柄抽選部214には、当選乱数値確定部216が接続されている。特別図柄抽選部214では、有効始動入賞信号に基づいて乱数を取得すると共に、当選乱数値確定部216で確定されている当選乱数値と比較し、当/落を抽選する。
【0101】
当選乱数値確定部216には、遊技状態情報一時格納部218が接続されている。遊技状態情報一時格納部218には、後述するように遊技状態の中から、現在の遊技状態情報が格納されており、前記当選乱数値確定部216は、遊技状態情報一時格納部218に格納されている遊技状態情報(当選確率)に基づいて、当選乱数値を確定する。
【0102】
前記特別図柄抽選部214は、抽選結果判定部220に接続されており、この抽選結果判定部220には、特別図柄抽選部214の抽選結果情報が送出されるようになっている。
【0103】
抽選結果判定部220では、特別図柄抽選の判定を行い、当選の場合は、起動信号を大当たり処理実行指示部222へ出力し、当選種情報(2R/16R、確変/非確変等)を遊技状態遷移先決定部224へ出力する。
【0104】
遊技状態遷移先決定部224は、当選種情報に基づいて、遊技状態遷移先を決定し、当該遷移先への遷移先情報を遊技状態情報更新部226へ送出する。なお、遊技状態遷移先決定部224は、遊技実行制御部210に対して、遷移先情報を送出する。
【0105】
遊技状態情報更新部226には、遊技状態情報メモリ228が接続されており、遷移先情報に基づいて、遊技状態A、遊技状態B、遊技状態C、遊技状態D(図5参照)の何れかが読み出され、前記遊技状態情報一時格納部218へ更新格納する。
【0106】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0107】
パチンコ機10による遊技では、遊技者がグリップユニット26を操作すると、一球ずつ発射装置165によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール102に沿って遊技盤18の遊技領域に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域の下端部に至った遊技球PBはアウト口124からパチンコ機10内に回収される。
【0108】
また、遊技球PBが遊技領域内に設けた特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に入賞したり、通過ゲート118を通過すると、それぞれの遊技仕様に基づく処理(例えば、抽選等)が実行されると共に、LCD表示部106への画像表示演出、スピーカ60を用いた音演出等が実行される。また、一般入賞口120に入賞すると、予め定めた賞球(払い出し)が実行される。
【0109】
(遊技仕様の概要)
まず、主制御部150における抽選処理を中心とした遊技制御について説明する。なお、本実施の形態における遊技仕様は、大当たり処理後に付与される特典の有効期間を遊技回数(有効始動入賞にもとづいて図柄変動を実行した回数又は抽選した回数)で制限している(詳細後述)。
【0110】
特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に、遊技球PBが入賞すると、有効始動入賞か否かが判断される。この有効始動入賞とは、保留球が満杯(例えば、1個の始動口に対して4個)ではなく、かつ特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134へ遊技球PBが入賞したことを言い、これによって抽選権利を得ることになる。なお、無効始動入賞時は、抽選の権利は与えられないが、所定数(3〜5個程度)の賞球払出しがなされる場合もある。
【0111】
上記始動入賞が有効始動入賞であった場合には、乱数を取得し、予め記憶されている当選乱数値を読み出し、双方を比較して、抽選が当りか外れかを判定する。
【0112】
なお、現在の遊技状態が大当たり処理中、或いは図柄変動パターン演出中の場合は、抽選の権利を保留にするべく、保留数を1つ加算(+1)し、現在の遊技状態が大当たり処理中ではなく、或いは図柄変動パターン演出中でもなくなったときに、保留数を1つ減算して抽選処理(特図抽選判定処理)が実行される。
【0113】
この抽選の当り/外れに基づいて、図柄変動パターン演出時間を設定し、抽選結果、図柄変動時間を含むコマンドを演出制御部152へ送出する。
【0114】
演出制御部152では、抽選の結果を、設定された演出時間を使って報知する。
【0115】
この報知後、抽選の結果が当たりの場合には、特別遊技状態(大当たり処理)が実行される。通常遊技状態では常に閉止状態のアタッカー112を所定のラウンド数(5R,10R,15R)だけ開閉する。なお、アタッカー112の開放時間は最大30秒であり、アタッカー112が開放中に所定数(例えば、8〜10個)の遊技球の入賞があった時点で閉止し、所定の閉止時間をおいて、次のラウンド(開放)に移行する。これにより、遊技者は短時間で多くの遊技球(賞球)を受けることができる。なお、大当たり処理後は、予め定めた特典が付与される場合がある。
【0116】
ここで、本実施の形態に係るパチンコ機10では、特別図柄抽選の当選確率と、普通図柄抽選の遊技仕様とで、4種類の遊技状態が設定されており、それぞれの遊技状態において、特別図柄抽選に当選したときの遊技状態の遷移先を異ならせるようにした。また、遊技状態の中で、普通図柄抽選の当選確率として「高」に属する当選確率として、ベース値100に設定された当選確率(9999/10000:第2高確率状態)と、ベース値20に設定されると共に、同じベース値20で「低」に属する普通図柄抽選の当選確率(1/10000)よりも高い当選確率(2/10000:第1高確率状態)とを設定した。
【0117】
図6〜図10は、本実施の形態に係る遊技仕様の下での、遊技状態演出遷移制御のためのフローチャートが示されている。また、図5は、図6〜図10のフローチャートの流れによって遷移する、遊技状態演出遷移図である。
【0118】
ステップ250では、有効始動入賞があったか否かが判断される。有効始動入賞とは、大当たり処理中以外に、特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に、遊技球PBが入賞し、かつ、保留が満タンではない場合、或いは、図柄変動中に入賞し、保留とされた権利を消化する場合を言う。
【0119】
このステップ250で否定判定された場合は、特別図柄抽選の権利がないため、このルーチンは終了する。また、ステップ250で肯定判定された場合は、特別図柄抽選の権利があるので、ステップ252へ移行する。
【0120】
ステップ252では、現在の遊技状態がA(遊技状態A)であるか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ254へ移行して、遊技状態Aによる遊技処理制御が実行され、このルーチンは終了する。
【0121】
また、ステップ252で否定判定(遊技状態Aではない)されると、ステップ256へ移行して、現在の遊技状態がB(遊技状態B)であるか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ258へ移行して、遊技状態Bによる遊技処理制御が実行され、このルーチンは終了する。
【0122】
また、ステップ256で否定判定(遊技状態Aでも遊技状態Bでもない)されると、ステップ260へ移行して、現在の遊技状態がC(遊技状態C)であるか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ262へ移行して、遊技状態Cによる遊技処理制御が実行され、このルーチンは終了する。
【0123】
また、ステップ260で否定判定(遊技状態Aでも遊技状態Bでも遊技状態Cでもない)されると、遊技状態Dが確定するので、ステップ264へ移行して、遊技状態Dによる遊技処理制御が実行され、このルーチンは終了する。
【0124】
図7は、図6のステップ254における遊技状態Aの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【0125】
ステップ300Aでは、特図抽選当選確率を「低」に設定する。本実施の形態では、「低」は、1/99である。
【0126】
次のステップ302Aでは、普図抽選当選確率を「低」に設定する。本実施の形態では、「低」は、1/10000である。
【0127】
次のステップ304Aでは、特図抽選判定処理を実行する。すなわち、始動入賞時に取得した乱数値と、前記特図抽選の当選確率に基づく当選乱数値とを比較し、一致すれば当選、不一致ならば不当選という判定結果を得る。
【0128】
次のステップ306Aでは、特図抽選に当選したか否かが判断され、否定判定された場合は、現在の遊技状態(すなわち、ここでは遊技状態A)を維持してこのルーチンは終了する。
【0129】
また、ステップ306Aで肯定判定(2R当選)されると、ステップ308Aへ移行して特典(確変)の付与があるか否かが判断される。
【0130】
ステップ308Aで肯定判定(確変有り)されると、ステップ310Aへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ312Aへ移行して遊技状態Cへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
【0131】
また、ステップ308Aで否定判定(確変無し)されると、ステップ314Aへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ316Aへ移行して遊技状態Bへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
【0132】
図8は、図6のステップ258における遊技状態Bの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【0133】
ステップ300Bでは、特図抽選当選確率を「低」に設定する。本実施の形態では、「低」は、1/99である。
【0134】
次のステップ302Bでは、普図抽選当選確率を「高」に設定する。本実施の形態では、遊技状態Bでの「高」は、2/10000である。
【0135】
次のステップ304Bでは、特図抽選判定処理を実行する。すなわち、始動入賞時に取得した乱数値と、前記特図抽選の当選確率に基づく当選乱数値とを比較し、一致すれば当選、不一致ならば不当選という判定結果を得る。
【0136】
次のステップ306Bでは、特図抽選に当選したか否かが判断され、否定判定された場合は、現在の遊技状態(すなわち、ここでは遊技状態B)を維持してこのルーチンは終了する。
【0137】
また、ステップ306Bで肯定判定(2R当選)されると、ステップ308Bへ移行して特典(確変)の付与があるか否かが判断される。
【0138】
ステップ308Bで肯定判定(確変有り)されると、ステップ310Bへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ312Bへ移行して遊技状態Dへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
【0139】
また、ステップ308Bで否定判定(確変無し)されると、ステップ314Bへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ316Bへ移行して遊技状態Aへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
【0140】
図9は、図6のステップ262における遊技状態Cの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【0141】
ステップ300Cでは、特図抽選当選確率を「高」に設定する。本実施の形態では、「高」は、1/33である。
【0142】
次のステップ302Cでは、普図抽選当選確率を「低」に設定する。本実施の形態では、「低」は、1/10000である。
【0143】
次のステップ304Cでは、特図抽選判定処理を実行する。すなわち、始動入賞時に取得した乱数値と、前記特図抽選の当選確率に基づく当選乱数値とを比較し、一致すれば当選、不一致ならば不当選という判定結果を得る。
【0144】
次のステップ306Cでは、特図抽選に当選したか否かが判断され、否定判定された場合は、現在の遊技状態(すなわち、ここでは遊技状態C)を維持してこのルーチンは終了する。
【0145】
また、ステップ306Cで肯定判定(2R当選)されると、ステップ308Cへ移行して特典(確変)の付与があるか否かが判断される。
【0146】
ステップ308Cで肯定判定(確変有り)されると、ステップ310Cへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ312Cへ移行して遊技状態を維持(遊技状態B)しこのルーチンは終了する。
【0147】
また、ステップ308Cで否定判定(確変無し)されると、ステップ314Cへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ316Cへ移行して遊技状態Bへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
【0148】
図10は、図6のステップ264における遊技状態Dの遊技処理制御サブルーチンを示すフローチャートである。
【0149】
ステップ300Dでは、特図抽選当選確率を「高」に設定する。本実施の形態では、「高」は、1/33である。
【0150】
次のステップ302Dでは、普図抽選当選確率を「高」に設定する。本実施の形態では、遊技状態Dでの「高」は、9999/10000である。
【0151】
次のステップ304Dでは、特図抽選判定処理を実行する。すなわち、始動入賞時に取得した乱数値と、前記特図抽選の当選確率に基づく当選乱数値とを比較し、一致すれば当選、不一致ならば不当選という判定結果を得る。
【0152】
次のステップ306Dでは、特図抽選に当選したか否かが判断され、否定判定された場合は、現在の遊技状態(すなわち、ここでは遊技状態D)を維持してこのルーチンは終了する。
【0153】
また、ステップ306Dで肯定判定(16R当選)されると、ステップ308Dへ移行して特典(確変)の付与があるか否かが判断される。
【0154】
ステップ308Dで肯定判定(確変有り)されると、ステップ310Dへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ312Dへ移行して遊技状態Dを維持し、このルーチンは終了する。
【0155】
また、ステップ308Dで否定判定(確変無し)されると、ステップ314Dへ移行して大当たり処理の実行を指示した後、ステップ316Dへ移行して遊技状態Aへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
【0156】
以上説明したように、表1(図5(B))に示す識別名において、「特低普低」の遊技状態Aと、「特低普高」の遊技状態Bとの遊技の進行状態を普通図柄抽選確率を変更するだけで、他の要素(変動時間、開放パターン)を同一にして全体的にほぼ同一とし、「特高普高」の遊技状態Dに行き着くまでの遊技状態を段階的に進行させるようにした。このため、従来の長期的な出玉率は確保しつつ、短期的に意図的にむらのある遊技仕様、すなわち、遊技者が短期間に多くの遊技球PBの賞球払い出しを受ける機会(遊技状態D)に達する困難性を高め、かつ、一旦遊技状態Dに到達すれば、長く維持することができる遊技仕様を確立することができる。
【0157】
なお、本実施の形態において、遊技状態Aと遊技状態Bとは、遊技の進行上、見分けがつかないようにしたが、報知演出として、意図的に両者の見分けがつくようにしてもよい。
【0158】
すなわち、遊技状態Aを「通常モード」として、LCD表示部106の図柄変動演出の背景画面として、基本的な背景画面を表示する。一方、遊技状態Bを「大当たり接近モード」として、LCD表示部106の図柄変動演出の背景画面として、基本的な背景画面に対して、色を変えたり、文字パターンを変えたりして背景画面を表示する。遊技者は、背景画面のちょっとした変化を発見し、現在の遊技状態を認識することができる。
【0159】
また、確実に遊技状態を知らせる(例えば、文字表示で「通常モード」又は「大当たり接近モード」である旨を表記するといった形態であってもよい。もちろん、所謂「ガセ情報」を組み入れてもよい。
【0160】
(変形例1)
なお、本実施の形態では、遊技状態Dにおいて、16R非確変に当選すると、即、遊技状態Aに戻る遊技仕様としたが、図11に示される如く、さらに、遊技状態を増設してもよい(以下の表2に示す遊技状態E)。
【0161】
図11に示される如く、この遊技仕様では、遊技状態Dにおいて、16R非確変に当選すると、遊技回数限定(例えば、特別図柄抽選回数100回)で、特別図柄抽選の当選確率は低いが(1/99)、ベース値100になる普通図柄抽選の遊技仕様をと、の組合せで構築された遊技状態Eを実行し、100回の遊技で当選しない場合は、遊技状態Aに戻る。
【0162】
【表2】

この表2では、「特低普高」が2パターン存在することになる。しかし、遊技状態Bの「普高」と遊技状態Eの「普高」とは普通図柄抽選の遊技仕様における当選確率や変動時間、開放パターンが異なる。また、遊技状態Dと遊技状態Eとは、特別図柄抽選の当選確率が異なる。このため、3パターン存在する「普高」は、それぞれ全体として遊技状態が異なることになるため、例えば、当選したときの特典の有無による遷移先をそれぞれ異ならせることができる。
【0163】
また、本実施の形態では、遊技状態A〜遊技状態Dにおいて、特別図柄抽選が不当選の場合に、そのときの遊技状態を維持するようにしたが、特別図柄抽選の不当選回数が連続して所定回数累積したら、遊技状態Aに遷移するようにしてもよい。また、遊技状態Cの場合は、遊技状態Bに遷移させてもよい。
【0164】
また、遊技状態A,B,Cにおける当選時のラウンド(R)を2Rとしたが、当該2Rに限定されるものではなく、予め設定されているMAXラウンド以下(例えば、1R以上16R以下)であればよい。
【0165】
また、遊技状態A,B,Cにおいて、2R、かつ開放パターンを0.1秒としたのは、0.1秒開放すれば、遊技球PBの落下速度に基づく移動量でアタッカー112に入賞する可能性があるが、100球/1minの発射数の遊技仕様の下では、出玉率の設計値において、入賞しないことを前提とすることができる条件とするためである。
【0166】
従って、入賞があった場合でも、出玉率の設計値に対する許容差の範囲であればよく、その一例が、2R、0.1秒であり、出玉率の設計値に対して予め決められた誤差の範囲内(許容範囲内)であれば、ラウンド数、開放パターンは限定されるものではない。
【0167】
また、予め出玉率として、開放時の入賞を予測して(例えば、1〜10球/1Rの入賞を予測して)、ラウンド数、開放パターンを設定してもよい。
【0168】
(変形例2)
なお、本実施の形態では、遊技の進行が類似する2種類の遊技状態を構築するため、普通図柄の遊技仕様、或いは特別図柄抽選との組合せで区別したが、例えば、遊技の進行が類似するが、これを当選回数で識別する制御形態であってもよい(表1に対応する遊技状態として、表3参照)。
【0169】
例えば、最も単純な4種類の通常遊技状態は、以下のようになる。当選履歴情報は、初期の遊技状態(遊技状態a)のとき「0」、遊技状態aで特別図柄抽選に当選した場合を「1」とする。
【0170】
【表3】

すなわち、前記実施の形態における遊技状態Aと遊技状態Bとを、同一の遊技状態aとし、便宜上、当選履歴が「1」のときの遊技状態aを遊技状態a’としているのみで、制御系として記憶する遊技状態数を減らすことができる。
【0171】
上記遊技状態の下での遊技状態の遷移は以下のようになる。
(遊技状態a)
(a−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「1」を設定して、遊技状態aから遊技状態a’に遷移する。
(a−2) 特別遊技抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「0」を設定して、遊技状態aから遊技状態cに遷移する。
(遊技状態a’)
(a’−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「0」を設定して、遊技状態a’から遊技状態aに遷移する。
(a’−2) 特別図柄抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「1」を設定して、最高の遊技状態である遊技状態dに遷移する。
(遊技状態c)
(c−1) 特別遊技抽選に特典無しで当選すると、当選履歴を「0」を維持して、遊技状態cから遊技状態a’に遷移する。
(c−2) 特別遊技抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「0」を維持し、かつ遊技状態cを維持する。
(遊技状態d)
(d−1) 特別図柄抽選に特典無しで当選すると、当選履歴「0」を設定して、最低の遊技状態である遊技状態aに遷移する。
(d−2) 特別図柄抽選に特典有りで当選すると、当選履歴「1」を維持し、かつ遊技状態dを維持する。
【符号の説明】
【0172】
10 パチンコ機(遊技機)
18 遊技盤
50 操作部
60(60L、60C、60R、60U) スピーカ
105 センター役物
106 LCD表示部(表示部)
112 アタッカー
112S アタッカーセンサ
130 特別図柄始動入賞口(A)
130S 特図A始動口センサ
138 電チューソレノイド
148 アタッカーソレノイド
150 主制御部
152 演出制御部
154 払出制御部
50 操作ボタン
210 遊技実行制御部(遊技制御手段、特典付与手段、普通図柄抽選手段)
212 抽選権利有無判定部
214 特別図柄抽選部
216 当選乱数値確定
218 遊技状態情報一時格納部
220 抽選結果判定部
224 遊技状態遷移先決定部(遊技状態遷移制御手段)
226 遊技状態情報更新部
228 通常遊技情報メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動入賞口に遊技球が入賞することで特別図柄抽選が実行され、当該特別図柄抽選の結果が当選の場合に実行される大当たり処理として、遊技者への賞球払出数が異なる複数種類の大当たり処理仕様を備えた遊技制御手段と、
前記大当たり処理の実行後に、当該大当たり処理後の遊技の下での特別図柄抽選の当選確率を通常確率よりも高確率とする特典を、所定の確率で付与する特典付与手段と、
特定領域を通過することで実行される普通図柄抽選の結果に基づいて、前記始動入賞口への遊技球の入賞の難易度を変更可能な電動役物装置の動作パターンを制御して入賞の難易度を変更することで、遊技領域に向けて発射された遊技球の数と、前記遊技領域を有する遊技盤の遊技盤面に設けられた複数種類の入賞口の何れかへの遊技球の入賞に基づき払い出された遊技球の数との割合で決定するベース値を調整可能な普通図柄抽選制御手段と、
前記特別図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率の関係となる2種類の確率設定パターンと、設定された前記ベース値に基づく前記普通図柄抽選の遊技仕様と、を組み合せることで、前記大当たり処理後に実行される複数の遊技状態が構築され、それぞれの遊技状態の下で、前記特典が付与されたか否かに基づいて、遷移先の前記遊技状態を決定し、遷移させる遊技状態遷移制御手段と、
を有する遊技機。
【請求項2】
前記動作パターンの差異が、
普通図柄抽選における、当選確率、当選を報知するまでの変動時間、前記役物装置の開放パターンの少なくとも1つの差異であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
始動入賞口に遊技球が入賞することで特別図柄抽選が実行され、当該特別図柄抽選の結果が当選の場合に実行される大当たり処理として、遊技者への賞球払出数が異なる複数種類の大当たり処理仕様を備えた遊技制御手段と、
前記大当たり処理の実行後に、当該大当たり処理後の遊技の下での特別図柄抽選の当選確率を通常確率よりも高確率とする特典を、所定の確率で付与する特典付与手段と、
前記特別図柄抽選の当選確率として相対的に低確率、高確率の関係となる2種類の確率設定パターンと、前記特別図柄抽選の当選履歴情報とを組み合せることで、少なくとも4種類以上の前記大当たり処理後に実行される遊技状態が構築され、それぞれの遊技状態の下で、前記特典が付与されたか否かに基づいて、遷移先の前記遊技状態を決定し、遷移させる遊技状態遷移制御手段と、
を有する遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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