説明

遊技機

【課題】投入された遊技球の検出不良を抑制することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】通路内であって遊技球の流通方向が変化する部位に上流センサ553,2553及び下流センサ554,2554を配設して、遊技球の通過を検出する構成であるので、複数の遊技球が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、上流センサ553,2553及び下流センサ554,2554とが共に遊技球を検出しない状態を形成することができる。その結果、連なって流下する遊技球を1の遊技球と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技球の検出を確実に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ球などの遊技媒体を使用して遊技を楽しむことができる遊技機が知られている。
【0003】
具体的には、特許文献1に記載されるように、遊技機は、遊技球が流通する通路と、その通路に出没して通路を閉鎖または開放することで遊技球の通路通過を阻止または許容するゲート手段(流通阻止許容部材)とを備えている。
【0004】
なお、この場合、遊技球の検出は、通路(落下通路)に配設された上下のセンサ素子により行われる。即ち、ゲート手段によって通路が開放されて遊技球の流通が許容されると、落下通路を流通する遊技球が、まず、上流側のセンサ素子により検出され、次いで、下流側のセンサ素子により検出される。これら各センサ素子による検出信号は、制御装置へ順に出力される。
制御装置は、各センサ素子による検出信号(検出波形)が所定条件を満たす検出波形である場合(例えば、上流側のセンサ素子が遊技球の検出に伴いオンされた後に、下流側のセンサ素子がオンされ、次いで、上流側のセンサ素子が遊技球の通過に伴いオフされた後に、下流側のセンサ素子がオフされる波形が所定時間内に得られる場合)に、遊技球が正常に通過したと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−007340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、かかる遊技機は、上下のセンサ素子を配設した落下通路が重力方向へ直線状に延びると共に、この落下通路の上流側には、落下通路へ向けて下降傾斜する待機通路が接続されている。
【0007】
【0008】
【0009】
そのため、待機通路上を転動する各遊技球に勢いが付き、前後の遊技球と連なった状態で各遊技球が落下通路を自由落下すると、各センサ素子による遊技球の検出が困難となり、遊技球の検出不良が発生するという問題点があった。
【0010】
【0011】
【0012】
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、遊技媒体の検出を好適に行うことができる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を解決するために請求項1記載の遊技機は、遊技媒体が流通する通路と、その通路に出没して前記遊技媒体の流通を阻止または許容する流通阻止許容部材と、その流通阻止許容部材よりも前記通路の下流側で前記遊技媒体の通過を検出する上流センサと、その上流センサよりも下流側で前記遊技媒体を検出する下流センサとを備え、前記上流センサ及び下流センサの検出結果に応じて前記遊技媒体の通過を検出するように構成されるものであり、前記通路は、湾曲して形成される湾曲通路を備え、前記上流センサ及び下流センサが前記湾曲通路の外周側に配設されている。
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の遊技機によれば、遊技媒体の検出を好適に行うことができるという効果がある。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施の形態における遊技機およびカードユニットを示す斜視図である。
【図2】遊技機およびカードユニットの正面図である。
【図3】面替えブロックの斜視図である。
【図4】遊技機本体部の前面に設けられた前面枠と、受け皿ブロックとを分離して示した斜視図である。
【図5】投入ユニットが装着された上皿の平面図である。
【図6】投入ユニットの内部構造を示した断面図である。
【図7】投入ユニットの内部構造を示した断面図である。
【図8】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、(a)は、遊技球の取込動作を実行する前の待機状態を示し、(b)は、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図9】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図10】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図11】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図12】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図13】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図14】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、(a)及び(b)は、遊技球の取込動作を実行した後の待機状態を図示している。
【図15】遊技球の取込動作を行う際の上流センサ及び下流センサの検出結果と投入ソレノイドの駆動状態とを示したタイミングチャートである。
【図16】第2実施の形態における投入ユニットの内部構造を示した断面図である。
【図17】投入ユニットの内部構造を示した断面図である。
【図18】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、(a)は、遊技球の取込動作を実行する前の待機状態を示し、(b)は、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図19】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図20】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図21】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図22】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図23】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を示している。
【図24】(a)及び(b)は、投入ユニットの内部構造を示した断面図であり、(a)及び(b)は、遊技球の取込動作を実行した後の待機状態を図示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本発明における遊技機1は、遊技に際して所定数の遊技媒体としての遊技球(例えば、パチンコ球)の取り込み(投入)を必要とし、所定条件が成立した場合には、複数の遊技球が遊技価値として払い出されるように構成されている。遊技機1は、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に、遊技機1を設置することが可能となっている。
【0027】
まず、図1及び図2を参照して、遊技機1の外観構成を説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における遊技機1及びカードユニット20を示す斜視図であり、図2は、遊技機1及びカードユニット20の正面図である。なお、本実施の形態において、遊技機1は、カードユニット20に接続されて使用されるものであり、カードユニット20に挿入されたカードや紙幣など(貸出媒体)の残額(有価価値)の範囲内で遊技媒体としての遊技球が貸し出され、その貸し出された遊技球を使用して遊技を行うことができるように構成されている。
【0028】
遊技機1は、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体部3とを有している。外枠2は、木製の板材を四辺に連結して構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付けられて固定される。なお、外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
【0029】
遊技機本体部3の前面上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓4が形成されている。視認窓4には、平坦な透明板よりなる透明パネル5が嵌め込まれており、この透明パネル5を介して遊技機本体部3の内方が視認可能となっている。こうした比較的大型に形成される視認窓4(透明パネル5)によれば、大型の液晶表示ユニット81(図3参照)を用いた画像の演出表示によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能となるに加え、遊技機1の主表示装置たるリールユニット82(図3参照)の図柄の視認性を良好なものとできる。
【0030】
視認窓4の上方には、透明パネル5よりも前方へ張り出した中央ランプ6が設けられ、同様に、視認窓4の両側には、透明パネル5よりも前方へ張り出した一対の側方ランプ7が設けられている。また、一対の側方ランプ7の上方には、それぞれスピーカ8が設けられている。遊技に際しては、これらランプ6,7やスピーカ8により、その都度、遊技状況に応じたランプ演出や音演出などが行われる。即ち、ランプ6,7による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ8による音パターンを適宜変更したりすることで、役の成立などが遊技者に告知される。また、ランプ6,7やスピーカ8を用いて、エラー告知なども行われる。
【0031】
視認窓4の下方には、左右方向に延びる長板状のサブパネル10が設けられている。サブパネル10の右側方には、操作スイッチ11,12が設けられている。操作スイッチ11,12は、各種情報を得るために操作されるボタンであり、この操作スイッチ11,12の操作によって大当たり回数、総ゲーム数、大当たり発生確率、出球数などの情報が液晶表示ユニット81等に適宜表示される。
【0032】
サブパネル10の下方には、遊技者により操作される各種操作部材などを配設した操作部30が設けられている。操作部30には、スタートレバー31と、3連ボタンからなるストップスイッチ32,33,34とが設けられ、また、操作部30の上端部には、ボタン状のベットスイッチ35と、貸球操作部13とが設けられている。
【0033】
貸球操作部13は、例えばカードユニット(球貸しユニット)20に、紙幣やカードを投入した状態で、球貸し操作、カードなどの返却操作、及び有効度数の確認を行うためのものであり、球貸しボタン14と、返却ボタン15と、度数表示器(図示せず)とが設けられている。球貸しボタン14は、カードなどに記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるボタンであり、球貸しボタン14の操作により、カードユニット20に挿入されているカード等に残額が存在する限りにおいて、貸出球が払い出される(本実施形態では、1回の球貸しボタン14の操作で貸し出される貸出球は25球である)。返却ボタン15は、カードユニット20に挿入されたカードなどの返却を求める際に操作されるボタンである。度数表示器は、カードユニット20に挿入されているカードなどの残額情報を表示する表示器であり、7セグメントLEDで構成されている。なお、度数表示器を、液晶表示器で代替しても良い。
【0034】
ベットスイッチ35は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その操作により上皿36に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる(投入される)。遊技機1では、ベットスイッチ35として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の操作により3ベット相当(15個)の遊技球が取り込まれる(投入される)。なお、MAXベットスイッチとしてのベットスイッチ35の他に、1回の操作により1ベット相当(5個)の遊技球を取り込む(投入する)1ベットスイッチや、1回の操作により2ベット相当(10個)の遊技球を取り込む(投入する)2ベットスイッチを設けて構成しても良い。
【0035】
スタートレバー31は、後述する面替えブロック80に設けられたリールユニット82(図3参照)の各リール82L,82M,82R(回転体)を回転始動させるための操作部材である。スタートレバー31の操作により、各リール82L,82M,82Rが回転を開始し、図柄の可変表示が開始される。なお、スタートレバー31を、ベットスイッチ35やストップスイッチ32〜34等と同様に、ボタン状のスイッチとして構成しても良い。
【0036】
ストップスイッチ32〜34は、左、中、右の三列の各リール82L,82M,82Rに対応してそれぞれ設けられており、回転中の各リール82L,82M,82Rを個別に停止させるために操作される。各リール82L,82M,82Rは定速回転となると、対応するストップスイッチ32〜34を操作することにより停止させることができる。かかる停止可能な状態では、各ストップスイッチ32〜34内に設けられたランプ(図示せず)がそれぞれ点灯表示されて、停止操作が可能であることが遊技者に報知される。なお、各リール82L,82M,82Rの回転が停止すると、それら各リール82L,82M,82Rに対応するランプは消灯する。
【0037】
操作部30の右下方には、切欠部37が形成されている。この切欠部37には、上皿36の遊技球や遊技機1内へ取り込まれた(投入された)遊技球を下皿41に返却するための返却レバー38が配設されている。また、下皿41の底部には開口42が形成されており、その開口42は開閉板43によって閉鎖されている。下皿41の右下方には左右方向にスライド可能な球抜きレバー44が設けられており、この球抜きレバー44を左方向へ操作することにより、開口42が開放されて、下皿41内の遊技球が下方へ落下し排出される。下皿41の下方に予め球収容箱(いわゆるドル箱)を配置しておくことにより、下皿41から排出された遊技球を球収容箱に収容することができる。なお、球抜きレバー44の操作を解除することにより、その球抜きレバー44は右方向へスライドし、それと共に、開閉板43によって開口42が閉鎖される。
【0038】
更に、下皿41の奥方にはスピーカ45が設けられ、同様に、下皿41の両側には一対の側方ランプ46が設けられている。これらスピーカ45や側方ランプ46によっても、遊技に際して、その都度、遊技状況に応じたランプ演出や音演出などが行われる。
【0039】
次に、図3を参照して、面替えブロック80について説明する。図3は、面替えブロック80の斜視図である。面替えブロック80は、遊技内容を表示する主要部品を備えるものであり、液晶表示ユニット81と、リールユニット82とを主に備え、視認窓4の透明パネル5の奥方に配設されている。この面替えブロック80は、例えば、現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで、機種入れ替えを行うことができるように構成されている。
【0040】
面替えブロック80の上方には液晶表示ユニット81が配設されている。液晶表示ユニット81は、リールユニット82で行われる演出の補助演出を行うための表示装置であり、リールユニット82の各リール82L,82M,82Rの回転駆動時のみならず、その回転駆動前、或いは回転駆動後の停止時などにおいて、その時の遊技状態に応じた補助演出が行われる。
【0041】
面替えブロック80の下方には、リールユニット82が配設されている。リールユニット82は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール82L、中リール82M及び右リール82Rを備えている。各リール82L,82M,82Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていれば良く、円筒状(円環状)に限定されるものではない。また、ベルトやドラム等の回胴として構成しても良い。
【0042】
各リール82L,82M,82Rは、その中心軸線が回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール82L,82M,82Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、各リール82L,82M,82Rの表面の一部は、透明パネル5を通じて視認可能な状態となっている。
【0043】
これら各リール82L,82M,82Rは、それぞれがステッピングモータ(図示せず)に連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール82L,82M,82Rが個別に、即ち、それぞれ独立して回転駆動される。なお、ステッピングモータは、例えば、504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転するように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、即ち、対応する各リール82L,82M,82Rの回転位置が制御される。
【0044】
各リール82L,82M,82Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置において、ある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、各リール82L,82M,82Rの原点位置を検出するリールインデックスセンサ(図示せず)から検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が透明パネル5を通じて視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を透明パネル5を通じて視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
【0045】
次に、主に、図4及び図5を参照して、受け皿ブロック50について説明する。図4は、遊技機本体部3の前面に設けられた前面枠3aと、受け皿ブロック50とを分離して示した斜視図であり、図5は、投入ユニット52が装着された上皿36の平面図である。受け皿ブロック50は、カードユニット20(図1及び図2参照)の指示に基づいて貸し出される遊技球や、遊技の結果、入賞して払い出される遊技球を一時的に貯留すると共に、遊技を開始するための遊技球を遊技機1内に取り込む(投入する)ためのものである。
【0046】
図4に示すように、受け皿ブロック50の上方には、貸し出され或いは払い出された遊技球を一時的に貯留するための上皿36が設けられている。まず、図5を参照して、上皿36の詳細を説明する。
【0047】
図5に示すように、上皿36は、横長の樋状に形成されており、底板部361と、周壁部362とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部362のうち左奥側の壁部には、遊技球を上皿36内へ排出するための排出口363が形成されている。底板部361の右側には、開口部364が開口形成されている。上皿36内に貯留された遊技球は、この開口部364から、後述する投入ユニット52を経由して、遊技機1内に取り込まれる(投入される)。
【0048】
底板部361は、概して排出口363から開口部364へ向けて(図5の左側から右側へ向けて)低くなる構成とされている。詳しくは、底板部361は、前後二段に形成されている。この場合、底板部361において、前側領域R1が高位となり、奧側領域R2が低位となっている。従って、排出口363から上皿36へ排出された遊技球は、領域R1、R2の順の経路で、下流側たる開口部364へ流れる。
【0049】
上皿36の奧側領域R2には、2つの仕切部366,367が突設されている。奧側領域R2の右端は、この2つの仕切部366,367に仕切られて、3列の案内通路371,372,373に分割されている。各案内通路371〜373は、開口部364に連通しており、その幅は遊技球1個分に相当する。よって、上皿36内へ排出された遊技球は、奧側領域R2の各案内通路371〜373上に一列に整列して、開口部364に配設された投入ユニット52へ投入される。なお、奧側領域R2は、領域R1側が高く、遊技機1側が低く傾斜して形成されている。よって、上皿36内の遊技球は、奧側領域R2の遊技機1側の側面に沿って案内通路371〜373へ案内され易く構成されている。
【0050】
次に、図6及び図7を参照して、投入ユニット52について説明する。本遊技機1は、15個または5個の遊技球を遊技機1内へ取り込む(投入する)ことを条件に遊技を開始するものであり、投入ユニット52は、遊技球を遊技機1内へ取り込む(投入する)ためのものである。
【0051】
投入ユニット52は、上述したように、3個の投入装置521a〜521cが並設されているが(図5参照)、各投入装置521a〜521cは、概ね同様に構成されているので、ここでは、1の投入装置521aを例に挙げて説明する。
【0052】
図6及び図7は、投入ユニット52の内部構造を示した断面図である。なお、図6では、ゲート部材70の退避により通路60が開放され、遊技球の流通が許容された状態が図示されると共に、図7では、ゲート部材70の突出により通路60が閉鎖され、遊技球の流通が阻止された状態が図示されている。
【0053】
投入装置521aは、合成樹脂成型品よりなる複数の部材がネジ等により結合されることで略四角箱状の筐体として構成され、その筐体の内部空間には、図6及び図7に示すように、遊技球が流通する通路60が形成されると共に、その通路60を開閉(開放又は閉鎖)するための開閉ゲート機構が収容されている。
【0054】
通路60は、重力を利用して遊技球を流通(流下)させる通路であり、遊技者によってベットスイッチ35(図1参照)が操作されると、各投入装置521a〜521cの通路60を通じて、通常ゲーム時(JACゲーム時以外)には合計で15個の、JACゲーム時には合計で5個の遊技球が遊技機1内へ取り込まれる(投入される)。
【0055】
ここで、通路60は、図6及び図7に示すように、待機通路61と、第1湾曲通路62と、第2湾曲通路63と、第3湾曲通路64と、垂下通路65とを備えて構成される。待機通路61は、通路60がゲート部材70により閉鎖されて、遊技球の流通が阻止された場合に、それら流通が阻止された複数の遊技球を待機させるための通路である(図8(a)参照)。
【0056】
なお、待機通路61の通路幅(図6紙面垂直方向幅)は、遊技球1個に相当し、2個の遊技球が並列に流通できないように構成されている。即ち、待機通路61は、互いに対向する側壁(図6紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。よって、遊技球は待機通路61を1列で流通する。
【0057】
この待機通路61は、図6及び図7に示すように、上流側(図6及び図7右側)が上述した上皿36の案内通路371に滑らかに接続されると共に、下流側(図6及び図7左側)が後述する湾曲通路62の第1湾曲通路62aに滑らかに接続され、上流側から下流側へ向けて底面61a(図6及び図7下側面)が直線状に下降傾斜して構成されている。
【0058】
ここで、待機通路61の底面61aにおける傾斜角度(重力方向に垂直な水平方向(図6及び図7左右方向)となす角度)は12°以上であることが好ましく、本実施の形態では、待機通路61の底面61aにおける傾斜角度が略15°とされている。これにより、ゲート部材70の退避により通路が開放され、遊技球の流通が許容された場合に、待機通路61上の遊技球を、重力を利用して速やかに流通(流下)させることができ、遊技球の投入処理に要する時間を短くすることができる。
【0059】
なお、傾斜角度が大きいと、遊技球に勢いが付き過ぎ、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で自由落下するため、これら複数の遊技球を1個の遊技球として検出する検出不良を招く。これに対し、本発明では、複数の遊技球が数珠繋ぎとなって流通する場合でも、これら複数の遊技球を、後述するように、湾曲通路(第1〜第3湾曲通路62〜64)に沿って流通させて案内することで分離して、各遊技球の通過間隔を大きくすることができる。よって、上述した検出不良の発生を抑制できる。
【0060】
即ち、大きな(例えば、10°以上の)傾斜角度は、従来の遊技機では付与することが不可能であり、本発明のように湾曲通路62を備える構成とすることで初めて付与可能となったものであり、これにより投入処理に要する時間の短縮と投入された遊技球の検出精度の向上とを同時に達成することができる。
【0061】
第1湾曲通路62、第2湾曲通路63及び第3湾曲通路64は、湾曲通路を構成する通路であり、図6及び図7に示すように、上流側から下流側へ向けて第1湾曲通路62、第2湾曲通路63、第3湾曲通路64の順に接続されると共に、これらが隣接する通路と異なる方向へ湾曲して構成されている。
【0062】
図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62は、待機通路61の下流側に接続されている。即ち、待機通路61と第1湾曲通路62との間には重力方向へ直線状に延びる通路が介設されておらず、待機通路61の下流側に第1湾曲通路62を直接接続する構成であるので、その分、通路の全長を短くして、投入ユニット52の縦方向(図6及び図7上下方向)への小型化を図ることができる。
【0063】
また、このように、待機通路61の下流側に第1湾曲通路62を直接接続する構成とすることで、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で待機通路61から勢いを付けて流入する場合でも、これら複数の遊技球を第1湾曲通路62で速やかに案内して勢いを弱めることができ、重力方向へ延びる通路を遊技球が自由落下することで更に勢いが増加するという不具合を未然に回避することができる。よって、数珠繋ぎとなった状態で流通する遊技球を効率良く分離させることができ、その分離性能の向上を図ることができる。なお、湾曲通路の詳細構成については後述する。
【0064】
垂下通路65は、湾曲通路を通過した遊技球を遊技機1へ取り込ませる(投入する)ための通路であり、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の下流側(図6及び図7下側)に滑らかに接続されると共に、その接続部から重力方向下方へ向かって直線状に垂下する通路として構成されている。
【0065】
なお、垂下通路65の通路幅(図6紙面垂直方向幅)は、遊技球1個に相当し、2個の遊技球が並列に流通できないように構成されている。即ち、垂下通路65は、互いに対向する側壁の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。よって、遊技球は垂下通路65を1列で流通する。
【0066】
図6及び図7に示すように、湾曲通路(第1〜第3湾曲通路62〜64)の側方であって待機通路61の下方には、ゲート部材70が配設されている。ゲート部材70は、通路60を閉鎖または解放することで遊技球の流通を阻止または許容するための部材であり、本体部71と、その本体部71を揺動可能に軸支する支持軸72と、本体部71の先端部から突設される爪部73とを備える。
【0067】
ゲート部材70は、図6及び図7に示すように、本体部71が支持軸72を支点として湾曲通路に近接する方向又は湾曲通路から離間する方向へ向けて揺動されることで、爪部73が湾曲通路(第2湾曲通路63)へ出没(突出又は退避)される。なお、第2湾曲通路63の外周壁63bには、通路切欠部63xが形成されており、その通路切欠部63xからゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63へ出没する。
【0068】
通常時には、図7に示すように、ゲート部材70が支持軸72を中心に揺動して、爪部73が第2湾曲通路63内に突出することで、通路60の一部(第2湾曲通路63)が閉鎖されて遊技球の流通が阻止される。一方、遊技球の取り込み(投入)時には、図6に示すように、ゲート部材70が支持軸72を中心に揺動して、爪部73が第2湾曲通路63の外へ退避されることで、通路60(第2湾曲通路63)が開放されて遊技球の流通が許容される。
【0069】
次に、ゲート部材70を揺動動作させる投入ソレノイド534について説明する。投入装置521a内には、図6及び図7に示すように、投入ソレノイド534が配設されている。投入ソレノイド534は、ゲート部材70を駆動するための駆動源であり、棒状の出力軸535を備えている。
【0070】
この出力軸535は、図7に示すように、コイルバネ536の付勢力により、伸長状態に保持されている。この図7に示す状態で投入ソレノイド534に通電すると、出力軸535は、コイルバネ536の付勢力に抗して、図6に示すように、投入ソレノイド534内へ引き込まれる。
【0071】
また、出力軸535の先端には、図6及び図7に示すように、ガイド537が取着されている。ガイド537は、その側部が、軸部538を中心に揺動する揺動片539と係合されており、揺動片539の揺動によって、ゲート部材70が揺動するように構成されている。
【0072】
かかる構成において、投入ソレノイド534への通電がない場合には、図7に示すように、投入ソレノイド534の出力軸535は、コイルバネ536の付勢力によって、伸長した状態に保持され、ゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63内へ突出した状態となっている。これにより、通路60(第2湾曲通路63)が閉鎖されて、遊技球の流通が阻止される。
【0073】
一方、図7に示す状態から、投入ソレノイド534への通電が行われると、出力軸535は、コイルバネ536の付勢力に抗して縮み方向(図7上方向)へ移動する。即ち、出力軸535は、投入ソレノイド534内へ引き込まれる。すると、出力軸535の先端に取着されたガイド537により、揺動片539が軸部538を中心に、図7における反時計回り方向へ揺動回転し、ゲート部材70の爪部73は、図6に示すように、第2湾曲通路63の外へ退避した状態とされる。これにより、通路60(第2湾曲通路63)が開放され、遊技球の流通が許容される。
【0074】
その後、図6に示す状態において、投入ソレノイド534への通電が中止されると、出力軸535はコイルバネ536の付勢力によって伸長され、揺動片539が軸部538を中心に、図6における時計回り方向へ揺動回転し、図7に示すように、ゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63へ突出した状態に復帰する。
【0075】
このように、投入ソレノイド534への通電を行うことにより、図6に示すように、通路60(第2湾曲通路63)が開放され、通電を中止することにより、図7に示すように、通路60が閉鎖される。
【0076】
ここで、ゲート部材70は、上述したように、本体部71を揺動させ、爪部73を第2湾曲通路63の外周側から第2湾曲通路63内へ出没させることで、第2湾曲通路63を爪部73によって閉鎖または開放するように構成されているので、目的の遊技球の通路流通を確実に阻止することができる。
【0077】
即ち、第2湾曲通路63を流通する遊技球は、第1湾曲通路62を流通することで勢いが弱められており、また、前後の遊技球と分離した状態とされている。よって、かかる第2湾曲通路63に爪部73を突出させて、遊技球の通路流通を阻止する構成とすることで、流通する遊技球に対して適切な位置及びタイミングで爪部73を突出させることが容易となり、かかる動作を安定して行うことができるので、目的の遊技球の通路流通を確実に阻止することができる。
【0078】
また、このように、爪部73を第2湾曲通路63の外周側から第2湾曲通路63内へ突出させる構成とすることで、第2湾曲部材63の外周側に形成されるスペース(即ち、待機通路61の下方に形成されるスペース)をゲート部材70の配設スペースとして有効に活用することができ、その分、投入装置521a(投入ユニット52)の小型化を図ることができる。
【0079】
図6及び図7に示すように、ゲート部材70は、支持軸72を第2湾曲通路62の外周側(図6及び図7右側)であって、後述する曲率中心O2から水平方向へ所定距離だけ離間した位置に配置すると共に、本体部71の揺動中心(支持軸72)から爪部先端73aまでの距離(揺動半径)が、本体部71の揺動中心(支持軸72)から第2湾曲通路63の内周壁63aまでの距離よりも小さくなるように構成されている。
【0080】
よって、本実施の形態における遊技機1によれば、図6に示すように、爪部73を第2湾曲通路63内へ突出させる際の爪部先端73aの移動方向(図6矢印X方向であって、支持軸72とする爪部先端73aの円弧状の移動軌跡の接線方向)が第2湾曲通路63の内周壁63a(内周側の内壁)よりも下流側(図6下側)を指向する。
【0081】
ここで、ゲート部材70の揺動により爪部73を通路に突出させ、通路を閉鎖することで、遊技球の流通を阻止する構成においては、爪部73が通路に突出するタイミングと遊技球が通路を流通するタイミングとが一致した場合に、爪部先端73aと通路の内壁との間に遊技球を挟み込むことがある。
【0082】
これに対し、本実施の形態における遊技機1によれば、上述したように、爪部73を第2湾曲通路63内へ突出させる際の爪部先端73aの移動方向(図6矢印X方向)が第2湾曲通路63の内周壁63a(内周側の内壁)よりも下流側(図6下側)を指向する。
【0083】
即ち、本実施の形態における遊技機1によれば、爪部73が通路内へ突出される際の爪部先端73aの移動方向(矢印X方向)を第2湾曲通路63の内周壁63aから外れさせる(移動方向(矢印X方向)の延長線上に第2湾曲通路63の内周壁63aが存在しない)構成であるので、爪部先端73aと第2湾曲通路63の内周壁63aとの間に遊技球を挟み込みことを抑制することができる。
【0084】
なお、本実施の形態における遊技機1では、爪部先端73aの移動方向(図6矢印X方向)が、図6に示すゲート部材70の退避状態において、第2湾曲通路63の内周壁63a(内周側の内壁)よりも下流側(図6下側)を指向する。よって、その状態から爪部73が第2湾曲通路63内へ突出するに従って、爪部先端73aの移動方向は第2湾曲通路63の内周壁63aから離れた位置(下流側)を指向する。
【0085】
次に、各投入装置521a〜521cにおける遊技球の投入を検出する検出装置(Wセンサユニット及び投入検出センサ555)について説明する。
【0086】
投入装置521aには、通路60を通過する遊技球を検出するためのWセンサユニットが設けられている。Wセンサユニットは、通路60を通過する遊技球の通過方向と通過数とを検出およびカウントする検出装置を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサとして構成される上流センサ553及び下流センサ554を備えている。
【0087】
上流センサ553及び下流センサ554は、発光素子と受光素子とをそれぞれ備えており、これら発光素子及び受光素子が第2湾曲通路63を跨る位置に配設されている。即ち、第2湾曲通路63には、図6及び図7に示すように、互いに対向する一対の側壁(内周壁63a及び外周壁63bを連結する部位であり、図6及び図7では紙面奥側の側壁のみが図示されている。)のそれぞれに上流側検出孔63u及び下流側検出孔63dが開口されており、上流センサ553は上流側検出孔63uを通じて、下側センサ554は上流側検出孔63uよりも下流側に位置する下流側検出孔63dを通じて、それぞれ発光および受光を行うように構成されている。
【0088】
上流側検出孔63bと下流側検出孔63dとは、図6及び図7に示すように、重力方向に沿って配置され、その離間間隔(図6及び図7上下方向寸法)は、遊技球1個分よりも小さくされている。これにより、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出精度を確保することができる。
【0089】
なお、上流センサ553及び下流センサ554は、発光素子と受光素子との間が遊技球により遮蔽され、発光素子の発光を受光素子が受光不能となった場合にオンされ、遊技球が発光素子と受光素子との間を通過して、発光素子の発光を受光素子が受光可能となった場合にオフされる。
【0090】
図6及び図7に示すように、上流側検出孔63u及び下流側検出孔63dは、第2湾曲通路63の中心線から外周壁63b側(即ち、ゲート部材70側)へオフセットした位置に設けられている。これにより、上流側検出孔63u及び下流側検出孔63dは、図7に示すように、第2湾曲通路63内に突出した爪部73の真下位置に配置されるので、ゲート部材70の爪部73が図6に示す退避位置に移動しない限り、Wセンサユニットにより遊技球は検出されない。
【0091】
ゲート部材70の動作により通路60が開放されて遊技球が遊技機1へ投入される際、Wセンサユニットでは、先に上流センサ553で遊技球が検出され、その後、下流センサ554で遊技球が検出される。これら両センサ553,554による検出信号は、遊技球の取り込み(投入)を管理する制御装置(図示せず)へ順に出力される。この場合、制御装置では、両センサ553,554による遊技球の検出信号によって正常に遊技球の投入が行われたか否かが判定される。
【0092】
具体的には、制御装置は、両センサ553,554による検出信号(検出波形、図15参照)が所定条件を満たす検出波形である場合(例えば、上流センサ553が遊技球の検出に伴いオンされた後に、下流センサ554がオンされ、次いで、上流センサ553が遊技球の通過に伴いオフされた後に、下流センサ554がオフされる波形が所定時間内に得られる場合)に、遊技球の通過方向が所定方向(上流側から下流側へ向けて通過する方向)であると判断し、遊技球の投入が正常に行われたと判定すると共に投入された遊技球の通過数をカウントする。
【0093】
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、湾曲して形成される湾曲通路(第2湾曲通路63)に上流センサ553及び下流センサ554を配設し、かかる湾曲通路において遊技球の通過を検出する構成であるので、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技球を湾曲通路に沿って流通させて案内することで分離させ(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせ)、各遊技球の通過間隔を大きくすることができる。よって、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0094】
また、遊技球が湾曲通路(第2湾曲通路63)を流通する場合には、遠心力によって第2湾曲通路63の外周壁63b(外周側の内壁)に沿って遊技球が流通するので、重力方向(図6又は図7上下方向)に直線状に延びる通路を遊技球が自由落下する場合と比較して、遊技球と上流センサ553及び下流センサ554との位置関係のばらつきを抑制して安定させることができる。よって、この点からも、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0095】
ここで、上流センサ553と下流センサ554との間には所定距離だけの間隔を設ける必要があるところ、上述したように、上流センサ553及び下流センサ554を第2湾曲通路63に配設する構成において、上流センサ553及び下流センサ554を第2湾曲通路63の内周壁63a側(内周側)に配設する構成では、上流センサ553及び下流センサ554の間の間隔を確保するためには、第2湾曲通路62の曲率半径を大径化するか流路長さを長くする必要が生じ、その分、投入ユニットの大型化を招く。
【0096】
これに対し、本発明によれば、上流センサ553及び下流センサ554を第2湾曲通路63の外周壁63b側(外周側)に配設することで、第2湾曲通路63の曲率半径を大径化等することなく、上流サンセ553及び下流センサ554を所定距離だけの間隔を確保した状態で第2湾曲通路63に配設することができ、投入ユニットの小型化を図ることができる。
【0097】
なお、本実施の形態における遊技機1では、図6及び図7に示すように、上流センサ553及び下流センサ554が第2湾曲通路63の曲率中心O2から同じ距離となる位置に配置されている。即ち、これら上流センサ553及び下流センサ554が外周壁63bから同じ距離だけ離間する位置に配置されるので、遊技球が遠心力によって第2湾曲通路63の外周壁63bに沿って流通する場合に、検出ばらつきを抑制して検出精度を安定させることができる。よって、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0098】
通路60(垂下通路65)の最下流部付近には、通路60を流通する遊技球をWセンサユニットで検出した後、同じ遊技球を再度検出するための投入検出センサ555が設けられている。この投入検出センサ555は、磁気検出タイプの近接センサにて構成され、遊技球の通過に伴う磁界の変化により遊技球の通過を検出する。
【0099】
投入検出センサ555による検出信号は、Wセンサユニットの検出信号と同様に、制御装置に対して出力される。この場合、制御装置では、Wセンサユニットの検出信号と投入検出センサ555の検出信号とに基づいて、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規なものであるか否か、即ち、不正なものでないかどうかを判定する。
【0100】
具体的には、Wセンサユニットによる遊技球のカウント数と、投入検出センサ555による遊技球のカウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規であると判定する。これに対し、各カウント数が不一致となる場合には、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規なものでなく、不正行為によるものであると判定する。
【0101】
このように、通路60に、互いに検出方式の異なる2つのセンサ装置(Wセンサユニット、投入検出センサ555)を配設しているので、各センサ装置のいずれかにも、遊技球を誤検出させる不正行為は困難なものとなる。故に、投入装置521aにおける不正対策を望ましいものとすることができる。
【0102】
ここで、図6及び図7を参照して、湾曲通路の詳細な構成について説明する。湾曲通路は、上述したように、複数の遊技球が数珠繋ぎとなって流通する場合に、各遊技球を分離して、通過間隔を大きくするための通路であり、第1湾曲通路62と、第2湾曲通路63と、第3湾曲通路64とを備えて構成されている。
【0103】
図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63は、円弧状に湾曲して構成されており、第1湾曲通路62は曲率中心O1がゲート部材70側(図6及び図7右側)に位置する円弧状に形成される一方、第2湾曲通路63は曲率中心O2がゲート部材70と反対側(図6及び図7左側)に位置する円弧状(即ち、第1湾曲通路62と異なる方向へ向けて湾曲する円弧状)に形成されている。
【0104】
即ち、図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62は、内周壁62aと外周壁62bとが曲率中心O1を中心とする同心の円弧状に湾曲して構成され、第2湾曲通路63は、内周壁63aと外周壁63bとが曲率中心O2を中心とする同心の円弧状に湾曲して構成されている。なお、内外周壁63a,63bの円弧は、内外周壁62a,62bの円弧に外接する外接円の一部として構成されている。
【0105】
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とを互いに異なる方向へ向けて湾曲させる構成であるので、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技球を第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とに沿って流通させて案内することで、その流通方向(進路)を2方向に変化させることができ、その結果、複数の遊技球をより確実に分離させる(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせて、各遊技球の通過間隔を大きくする)ことができる。
【0106】
そして、上述したように、本実施の形態における遊技機1によれば、第1湾曲通路62の下流側に接続される第2湾曲通路63に上流センサ553及び下流センサ554を配設し、かかる第2湾曲通路63において遊技球の通過を検出する構成である。
【0107】
そのため、上述したように、遊技球の流通方向(進路)を2回変化させたところで、かかる遊技球の通過を上流センサ553及び下流センサ554によって検出することができるので、前後の遊技球との間隔を十分に隔てた状態(通過間隔が大きな状態)の遊技球を上流センサ553及び下流センサ554により検出することができる。よって、かかる遊技球の検出をより高精度に行うことができ、その結果、投入された遊技球の検出不良が発生することをより確実に抑制することができる。
【0108】
また、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とが円弧状に湾曲する構成であるので、勢いの付いた状態で複数の遊技球が流入する場合であっても、これら複数の遊技球を円弧形状に沿って案内することができるので、直線状の通路が折れ曲がって形成される構成と比較して、遊技球を第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができる。
【0109】
その結果、通路内で遊技球が暴れることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良(例えば、一の遊技球が上流センサ553上に到達した直後に暴れて上流センサ553のオン・オフが短時間で繰り返される検出不良など)を抑制することができ、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0110】
ここで、第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63は、その通路幅(図6紙面垂直方向幅)が遊技球1個に相当する通路幅としてそれぞれ同じ寸法値に設定され、互いに対向する側壁(図6紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されると共に、内周壁62a,63aと外周壁62b,63bとの対向間隔(即ち、曲率半径の差)が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。
【0111】
この場合、図6及び図7に示すように、第2湾曲通路63(内周壁63a及び外周壁63b)の曲率半径は、第1湾曲通路62(内周壁62a及び外周壁62b)の曲率半径よりも小さくされている。即ち、内周壁63aの曲率半径が内周壁62aの曲率半径よりも小さくされ、かつ、外周壁63bの曲率半径が外周壁62bの曲率半径よりも小さくされている。
【0112】
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第2湾曲通路63の曲率半径を第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さくしたので、流下する遊技球を、第1湾曲通路62、第2湾曲通路63の順で流通させて案内することにより、かかる遊技球の勢いを急激に弱めることなく段階的に(徐々に)弱めて、スムーズに流通させることができる。よって、この点からも、湾曲通路(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)内で遊技球が暴れることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良を抑制することができる。その結果、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0113】
更に、第2湾曲通路63の曲率半径を第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さくすることで、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技球を第1湾曲通路62、第2湾曲通路63の順で流通させて案内することで、遊技球を確実に分離させる(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせる)ことができる。よって、各遊技球の通過間隔を大きくすることができるので、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0114】
図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62の通路長さは、第2湾曲通路63の通路長さよりも長くされている。即ち、第1湾曲通路62の曲率中心O1を中心とする中心角θ1は、第2湾曲通路63の曲率中心O3を中心とする中心角θ2よりも大きな角度とされている。
【0115】
ここで、本実施の形態における遊技機1は、上述したように、第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とを異なる曲率半径(第1湾曲通路62の曲率半径が第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きい)とし、第1湾曲通路62、第2湾曲通路63の順で遊技球を流通させて案内することで、かかる遊技球の勢いを段階的に弱める構成である。
【0116】
そのため、上述したように、第1湾曲通路62の通路長さを第2湾曲通路63の通路長さよりも長くすることで、第1湾曲通路62の曲率半径を第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きくしたことによる効果をより顕著に発揮させることができる。
【0117】
これにより、勢いの付いた状態で複数の遊技球が流入する場合であっても、これら複数の遊技球の勢いを段階的に弱めて、遊技球を通路(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるので、第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63内で遊技球が暴れることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良を抑制することができる。その結果、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
【0118】
図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64は、第1湾曲通路62と同様に、曲率中心O1がゲート部材70側(図6及び図7右側)に位置する円弧状(即ち、第2湾曲通路63と異なる方向へ向けて湾曲する円弧状)に湾曲して構成されている。
【0119】
即ち、第3湾曲通路64は、内周壁64aと外周壁64bとが曲率中心O3を中心とする同心の円弧状に湾曲して構成され、内外周壁64a,64bの円弧は、第2湾曲通路63の内外周壁63a,63bの円弧に外接する外接円の一部として構成されている。
【0120】
図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の下流側には、上述した垂下通路65が接続されている。垂下通路65は、上述したように、重力方向(図6及び図7上下方向)に沿って直線状に延びる通路であるので、第3湾曲通路64を流通した一の遊技球(即ち、下流センサ554による検出が終了した遊技球)を垂下通路65によって速やかに流下させることができ、その結果、遊技球が第3湾曲通路64中に留まることを抑制することができる。
【0121】
これにより、一の遊技球に直後の遊技球が追い付いて、湾曲通路(第1湾曲通路62から第3湾曲通路64)内で遊技球の流通が滞るという不具合を抑制することができる。よって、例えば、一の遊技球に直後の遊技球が衝突して跳ね返されることで、直後の遊技球が第2湾曲通路63を逆流して、下流センサ553又は上流センサ554による検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ553及び上流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
【0122】
また、このように、本実施の形態における遊技機1によれば、第2湾曲通路63と垂下通路65との間に、第2湾曲通路63とは逆方向へ向けて湾曲する第3湾曲通路64を介設する構成であるので、第2湾曲通路63に垂下通路65を直接接続する場合と比較して、第2湾曲通路63の通路長さを長くすることができる。
【0123】
よって、上流センサ553及び下流センサ554を適切な間隔で配設することができるので、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
【0124】
ここで、第3湾曲通路64は、上述した第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63と同じ通路幅(遊技球1個に相当する通路幅)を有して構成され、互いに対向する側壁(図6紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されると共に、内周壁64aと外周壁64bとの対向間隔(即ち、曲率半径の差)が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。
【0125】
この場合、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64(内周壁64a及び外周壁64b)の曲率半径は、第2湾曲通路63(内周壁63a及び外周壁63b)の曲率半径よりも大きく、かつ、第1湾曲通路62(内周壁62a及び外周壁62b)の曲率半径よりも小さくされている。
【0126】
即ち、図6及び図7に示すように、内周壁64aの曲率半径が、内周壁63aの曲率半径より大きくされ、かつ、内周壁62aの曲率半径よりも小さくされると共に、外周壁64bの曲率半径が、外周壁63bの曲率半径よりも大きくされ、かつ、外周壁62bの曲率半径よりも小さくされている。
【0127】
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、第3湾曲通路64が円弧状に湾曲して構成されるので、遊技球を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができる。その結果、第2湾曲通路63を流通した遊技球を垂下通路65へ速やかに排出することができる。
【0128】
これにより、例えば、一の遊技球に追い付いた直後の遊技球が一の遊技球に衝突して跳ね返される、或いは、第3湾曲通路64内で暴れた一の遊技球が直後の遊技球を押し返すことで、かかる直後の遊技球が第2湾曲通路63を逆流して、下流センサ553又は上流センサ554による検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ553及び上流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
【0129】
また、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の曲率半径を第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きくする構成であるので、第2湾曲通路63から第3湾曲通路64へ流通した遊技球の勢いが弱まることを抑制して、かかる遊技球を第3湾曲通路64から垂下通路65へ速やかに流通させることができる。よって、この点からも、遊技球の流通が滞ることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良を抑制することができ、その結果、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
【0130】
一方、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の曲率半径を第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さくする構成であるので、遊技球をその勢いを弱めることなく垂下通路へ速やかに排出するという上述した効果は確保しつつ、第2湾曲通路63と垂下通路65との間に介設される第3湾曲通路64の通路長さを抑制して、その分、投入ユニット52全体としての小型化を図ることができる。
【0131】
次に、図8から図15を参照して、投入ユニット52による遊技球の取込動作(投入動作)を説明する。図8から図14は、投入ユニット52の内部構造を示した断面図であり、取込動作の様子を時系列的に図示している。また、図15は、遊技球の取込動作を行う際の上流センサ553及び下流センサ554の検出結果と投入ソレノイド534の駆動状態とを示したタイミングチャートである。
【0132】
なお、ここでは、取込動作の一例として、5個の遊技球を取り込む場合を説明する。また、図8から図14では、説明の便宜上、下流側に位置する遊技球から順に「b1、b2、・・・、b6」と符号を付して説明する。
【0133】
また、図8(a)は、遊技球の取込動作を実行する前の待機状態を図示しており、図8(b)から図13(b)は、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を図示しており、図14(a)及び図14(b)は、遊技球の取込動作を実行した後の待機状態を図示している。
【0134】
更に、図15では、上流センサ553の検出状態(オン・オフ状態)を符号Aで示す実線により、下流センサ554の検出状態(オン・オフ状態)を符号Bで示す実線により、投入ソレノイドの駆動状態(通電・非通電状態)を符号Sで示す実線により、それぞれ図示している。また、図15では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、時間軸(横軸)の尺度を模式的に図示している。
【0135】
図8(a)の待機状態は、投入ソレノイド534が非通電となっているので(図15の時間t1)、ゲート部材70の爪部73は通路60(第2湾曲通路63)内に突出している。これにより、遊技球の流通が阻止されている。
【0136】
図8(a)の待機状態から投入ソレノイド534への通電が行われると(図15の時間t2)、ゲート部材70の爪部73が通路60(第2湾曲通路63)から退避した状態となる。これにより、遊技球の通路60の流通が許容されて、遊技球の取り込み(投入)が順次行われる。
【0137】
例えば、最下流側に位置する遊技球b1に着目すると、かかる遊技球b1が、図8(b)に示すように、上流センサ553上に到達することで、上流センサ553がオンされ(図15の時間t3)、次いで、図9(a)に示すように、下流センサ554上に到達することで、下流センサ554がオンされる(図15の時間t4)。即ち、上流センサ553、下流センサ554の順でオンされる。
【0138】
そして、図9(a)に示す状態(上流センサ553及び下流センサ554がオンされた状態)から、遊技球b1が通路60(第2湾曲通路63)を更に流通して、かかる遊技球b1が、図9(b)に示すように、上流センサ553上を通過することで、上流センサ553がオフされ(図15の時間t5)、次いで、図10(a)に示すように、下流センサ554を通過することで、下流センサ554がオフされる(図15の時間t6)。即ち、上流センサ553、下流センサ554の順でオフされる。
【0139】
このように、上流センサ553が遊技球b1の検出に伴いオンされた後に、下流センサ554がオンされ、次いで、上流センサ553が遊技球b1の通過に伴いオフされた後に、下流センサ554がオフされる波形が所定時間内に得られた場合に、制御装置は、遊技球b1の投入が正常に行われたと判定し、1個の投入個数をカウントする。
【0140】
なお、下流センサ554を通過した遊技球b1は、図10(b)に示すように、通路60(第3湾曲通路64から垂下通路65)を更に流通することで、投入検出センサ555により再度検出される。制御装置では、上述したように、Wセンサユニット(上流センサ553及び下流センサ554)による遊技球のカウント数と、投入検出センサ555による遊技球のカウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球b1の検出結果が正規であると判定する。
【0141】
この場合、ゲート部材70の爪部73が退避した直後の初期段階であれば、待機していた各遊技球b1〜b6は、下流側の遊技球b1から順に徐々に流下を開始するので、図8から図10に示すように、前後の遊技球と分離した(間隔を隔てた)状態で通路60を流通し、前後の遊技球と比較的大きな通過間隔を隔てた状態で上流センサ553及び下流センサ554上を通過する。
【0142】
しかしながら、その後は、時間の経過と共に、待機通路61上を転動する各遊技球に勢いが付き、前後の遊技球と数珠繋ぎとなった状態で各遊技球が流下する。そのため、重力方向に直線状に延びる通路が待機通路61に接続された従来の投入ユニットでは、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態のままで自由落下することで、遊技球の検出が困難となり、検出不良が発生するという不具合があった。
【0143】
これに対し、本実施の形態における遊技機1では、上述したように、湾曲通路に沿って流通させて案内することで、複数の遊技球を分離させ(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせ)、通過間隔が大きくされた状態で各遊技球を上流センサ553及び下流センサ554によって検出することができるので、これら上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制できる。
【0144】
即ち、図11(a)に示すように、投入動作の開始(ゲート部材70の退避)から所定の時間が経過すると、複数の遊技球b4〜b6が連なった状態で待機通路61から第1湾曲通路62へ流入する。なお、図11(a)では、遊技球b1〜b3の投入動作が既に完了した状態が図示されている。
【0145】
この場合、例えば、最下流側に位置する遊技球b4に着目すると、かかる遊技球b4が、図11(a)に示す状態から第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63を流通して、図11(b)に示すように、上流センサ553上に到達すると、上流センサ553がオンされる(図15の時間t7)。
【0146】
ここで、図11(b)に示すように、本実施の形態における遊技機1では、遊技球b4が上流センサ553により検出されている(上流センサ553がオンされている)間は、その遊技球b4の直後を流通する遊技球b5が第2湾曲通路63に非接触となるように、通路60(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)が構成されている。
【0147】
即ち、遊技球b4が上流センサ553により検出されている(上流センサ553がオンされている)間は、この遊技球b4を第2湾曲通路63により案内しつつ、直後の遊技球b5を第1湾曲通路62により案内することで、これら遊技球b4と遊技球b5との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
【0148】
よって、図11(a)に示すように、遊技球b4と遊技球b5とが連なった状態で湾曲通路(第1湾曲通路62)へ流入する場合でも、これら遊技球b4と遊技球b5とを第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63を利用して案内することで、遊技球b4と遊技球b5とを確実に分離させ、両遊技球b4,b5の通過間隔(図15の時間t7と時間t8との間の間隔)を大きくすることができる。その結果、上流センサ553による遊技球b4,b5の検出を確実化して、投入された遊技球b4,b5の検出不良を抑制することができる。
【0149】
なお、遊技球b4が上流センサ553によって検出された図11(b)に示す状態では、上述したように、遊技球b1〜b3の投入動作が既に完了しているので、図15では、遊技球b2,b3に対応する2個分の検出波形が時間t6から時間t7の間に図示されている。
【0150】
図11(b)に示す状態から遊技球が通路60(第2湾曲通路63)を更に流通し、図12(a)に示すように、下流センサ554上に到達すると、かかる下流センサ554がオンされる(図15の時間t8)。
【0151】
ここで、図12(a)に示すように、本実施の形態における遊技機1では、遊技球b4が下流センサ554により検出されている(下流センサ554がオンされている)間も、上述した場合と同様に、その遊技球b4の直後を流通する遊技球b5が第2湾曲通路63に非接触となるように、通路60(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)が構成されている。
【0152】
即ち、遊技球b4が下流センサ553により検出されている(下流センサ554がオンされている)間は、この遊技球b4を第2湾曲通路63により案内しつつ、直後の遊技球b5を第1湾曲通路62により案内することで、これら遊技球b4と遊技球b5との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
【0153】
よって、遊技球b4を下流センサ554により検出している間、遊技球b4と遊技球b5とが分離した状態(両遊技球b4,b5の間に間隔を隔てさせた状態)をより確実に維持することができる。その結果、両遊技球b4,b5の通過間隔(図15の時間t9と時間t10との間の間隔)を大きくすることができるので、下流センサ554による遊技球b4,b5の検出を確実化して、投入された遊技球b4,b5の検出不良を抑制することができる。
【0154】
図12(a)に示す状態(上流センサ553及び下流センサ554がオンされた状態)から、遊技球b4が更に通路60(第2湾曲通路63)を流通して、かかる遊技球b4が、図12(b)に示すように、上流センサ553上を通過することで、上流センサ553がオフされ(図15の時間t9)、次いで、図13(a)に示すように、下流センサ554を通過することで、下流センサ554がオフされる(図15の時間t10)。
【0155】
ここで、本実施の形態における遊技機1によれば、遊技球4が下流センサ554により検出されている(下流センサ554がオンされている)間は、例えば、図12(b)に示すように、かかる遊技球b4が第3湾曲通路64に非接触となるように、湾曲通路(第2湾曲通路63及び第3湾曲通路64)が構成されている。
【0156】
これにより、第2湾曲通路63により所定の方向へ向けて案内されつつ下流センサ554により検出されている遊技球b4が、第3湾曲通路64にも同時に接触されて、その遊技球b4の流動方向に変化(乱れ)が生じることを抑制することができる。その結果、安定した状態の遊技球4を下流センサ554により検出することができるので、下流センサ554による遊技球b4の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
【0157】
その後、図13(b)に示すように、遊技球b5が上流センサ553に到達して、上流センサ553がオンされた場合には、投入定個数である5個目の遊技球b5が第2湾曲通路63に達しており、その上流側(第1湾曲通路62)に6個目の遊技球b6が流通しているので、かかる6個目の遊技球b6の流通を阻止するべく、投入ソレノイド534への通電が中止され、非通電状態とされる(図15の時間t11)。
【0158】
これにより、図14(a)に示すように、出力軸535がコイルバネ536の付勢力によって伸長され、揺動片539が軸部538を中心に揺動回転されることで、ゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63内へ突出され、図14(b)に示すように、かかる爪部73が通路60(第2湾曲通路63)を閉鎖することで、遊技球b6の流通が阻止される。
【0159】
このように、本実施の形態における遊技機1は、5個目の遊技球b5により上流センサ553がオンされた場合に、投入ソレノイド534への通電を中止して、非通電状態とする構成であるので(図15の時間t11)、6個目の遊技球b6に対して適切な位置及びタイミングで爪部73を突出させることが容易となり、爪部73を遊技球b5と遊技球b6との間に確実に割り込ませることができるので、目的の遊技球b6の通路流通を確実に阻止することができる。
【0160】
次に、図16から図31を参照して、第2実施の形態について説明する。なお、第2実施の形態においては、上述した第1実施の形態の説明において使用したタイミングチャート(図15)を適宜参照して説明する。
【0161】
第1実施の形態では、通路60の一部が湾曲して構成されると共に、その湾曲して構成された通路(第2湾曲通路63)内に上流センサ553及び下流センサ554が配設される場合を説明したが、第2実施の形態における通路290は、階段状に段差を有して構成され、その段差部(介設通路293及び第1傾斜通路292)の近傍に上流センサ2553及び下流センサ2554が配設されている。なお、上記した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0162】
投入ユニット252は、遊技球を遊技機1内へ取り込む(投入する)ためのものであり、上述した第1実施の形態における投入ユニット52と同様に、3個の投入装置2521aが並設されている(図5参照)。なお、各投入装置は、概ね同様に構成されているので、第2実施の形態では、第1実施の形態の場合と同様に、1の投入装置2521aを例に挙げて説明する。
【0163】
図16及び図17は、投入ユニット252の内部構造を示した断面図である。なお、図16では、ゲート部材270の退避により通路290が開放され、遊技球の流通が許容された状態が図示されると共に、図8では、ゲート部材270の突出により通路290が閉鎖され、遊技球の流通が阻止された状態が図示されている。
【0164】
投入装置2521aは、合成樹脂成型品よりなる複数の部材がネジ等により結合されることで略四角箱状の筐体として構成され、その筐体の内部空間には、図16及び図17に示すように、遊技球が流通する通路290が形成されると共に、その通路290を開閉(開放又は閉鎖)するための開閉ゲート機構が収容されている。
【0165】
通路290は、重力を利用して遊技球を流通(流下)させる通路であり、遊技者によってベットスイッチ35(図1参照)が操作されると、各投入装置2521aの通路290を通じて、通常ゲーム時(JACゲーム時以外)には合計で15個の、JACゲーム時には合計で5個の遊技球が遊技機1内へ取り込まれる(投入される)。
【0166】
ここで、通路290は、図16及び図17に示すように、上流側通路291と、第1傾斜通路292と、介設通路293と、第2傾斜通路294と、接続通路295と、投入通路296と、排出通路298とを備えて構成される。上流側通路291は、通路290がゲート部材270により閉鎖されて、遊技球の流通が阻止された場合に、それら流通が阻止された複数の遊技球を待機させるための通路である(図18(a)参照)。
【0167】
この上流側傾斜通路291は、図16及び図17に示すように、上流側(図16及び図17右側)が上述した上皿36の案内通路371に滑らかに接続されると共に、下流側(図16及び図17左側)が後述する第1傾斜通路292に接続され、上流側から下流側へ向けて底面291a(図16及び図17下側面)が直線状に下降傾斜して構成されている。
【0168】
なお、上流側通路291の底面291aと第1傾斜通路292の底面292aとの間には、図16及び図17に示すように、段差面297aが形成され、第1傾斜通路292の底面292aが上流側通路291の底面291aよりも重力方向下方(図16下側)に位置している。
【0169】
これにより、複数の遊技球が連なった状態で流下する場合、これら複数の遊技球が段差面297aを通過して第1傾斜通路292に流下することで、各遊技球を分離する(前後の遊技球の間に間隔を隔てさせる)ことができる。
【0170】
よって、複数の遊技球が連なった状態で流下する場合であっても、これら複数の遊技球をそれぞれ分離した状態で後述する介設通路293へ流入させる(即ち、上流センサ2553及び下流センサ2554を通過させる)ことができるので、上流センサ2553と下流センサ2554とが共に遊技球を検出しない状態を確実に形成することができる。その結果、連なって流下する遊技球を1の遊技球と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技球の検出を確実に行うことができる。
【0171】
ここで、上流側傾斜通路291の底面291aにおける傾斜角度は、上述した第1実施の形態の場合と同様に、12°以上であることが好ましく、本実施の形態では、上流側傾斜通路291の底面291aにおける傾斜角度が略15度とされている。これにより、ゲート部材270の退避により通路が開放され、遊技球の流通が許容された場合に、上流側傾斜通路291上の遊技球を、重力を利用して速やかに流通(流下)させることができ、遊技球の投入処理に要する時間を短くすることができる。
【0172】
なお、傾斜角度が大きいと、遊技球に勢いが付き過ぎ、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で自由落下するため、これら複数の遊技球を1個の遊技球として検出する検出不良を招く。これに対し、本発明では、複数の遊技球が数珠繋ぎとなって流通する場合でも、これら複数の遊技球を、段差面297a及び後述する介設通路293の底面293aにより形成される段差を通過させることで分離して、各遊技球の通過間隔を大きくすることができる。よって、上述した検出不良の発生を抑制できる。
【0173】
即ち、大きな(例えば、10°以上の)傾斜角度は、従来の遊技機では付与することが不可能であり、本発明のように段差を備える構成とすることで初めて付与可能となったものであり、これにより投入処理に要する時間の短縮と投入された遊技球の検出精度の向上とを同時に達成することができる。
【0174】
第1傾斜通路292は、図16及び図17に示すように、上流側傾斜通路291の下流側(図16及び図17左側)に接続される通路であり、上流側から下流側へ向けて底面292a(図16及び図17下側面)が直線状に下降傾斜して構成されている。なお、後述するように、第1傾斜通路292の底面の一部は、レバー部材240の一部により構成されている。
【0175】
介設通路293は、図16及び図17に示すように、第1傾斜通路292と後述する第2傾斜通路294との間に介設される通路であり、これら第1傾斜通路292と第2傾斜通路294との間に段差を形成することで、第2傾斜通路294の底面294aが第1傾斜通路292の底面292aよりも重力方向下方(図16及び図17下側)に位置させるように構成されている。
【0176】
第2傾斜通路294は、図16及び図17に示すように、介設通路293の下流側(図16及び図17左側)に接続される通路であり、上流側から下流側へ向けて底面294a(図16及び図17下側面)が直線状に下降傾斜して構成されている。
【0177】
接続通路295は、図16及び図17に示すように、第2傾斜通路294と後述する投入通路296との間に介設される通路であり、円弧状に湾曲して構成されている。投入通路296は、上述した各通路291〜295を通過した遊技球を遊技機1へ取り込ませる(投入する)ための通路であり、図16及び図17に示すように、接続通路295の下流側に滑らかに接続されると共に、その接続通路295よりも大きな傾斜角度で直線状に下降傾斜して構成されている。
【0178】
なお、上述した各通路(上流側傾斜通路291、第1傾斜通路292、介設通路293、第2傾斜通路294、接続通路295及び投入通路296)の通路幅(図16及び図17紙面垂直方向幅)及び通路高さ(底面と天井面との間の距離)は、遊技球1個に相当し、2個の遊技球が並列に流通できないように構成されている。即ち、これら各通路291〜296は、互いに対向する側壁(図16及び図17紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁、底面と天井面)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。よって、遊技球は各通路291〜296を1列で流通する。
【0179】
図16及び図17に示すように、第1傾斜通路292から第2傾斜通路294の上方には、ゲート部材270が配設されている。ゲート部材270は、通路290を閉鎖または解放することで遊技球の流通を阻止または許容するための部材であり、本体部271と、その本体部271を揺動可能に軸支する支持軸272と、本体部271の先端部から突設される爪部273とを主に備える。
【0180】
ゲート部材270は、図16及び図17に示すように、本体部271が支持軸272を支点として通路290に近接する方向または通路290から離間する方向へ向けて揺動されることで、爪部273が通路290(第1傾斜通路292)へ出没(突出又は退避)される。なお、第1傾斜通路292の天井面292bには、通路切欠部292xが形成されており、その通路切欠部292xからゲート部材270の爪部273が第1傾斜通路292へ出没する。
【0181】
通常時には、図17に示すように、ゲート部材270が支持軸272を中心に揺動して、爪部273が通路290内に突出することで、通路290の一部(第1傾斜通路292)が閉鎖されて遊技球の流通が阻止される。一方、遊技球の取り込み(投入)時には、図16に示すように、ゲート部材270が支持軸272を中心に揺動して、爪部273が第1傾斜通路292の外へ退避されることで、通路290(第1傾斜通路292)が開放されて遊技球の流通が許容される。
【0182】
次に、ゲート部材270を揺動動作させる投入ソレノイド2534について説明する。投入装置2521a内には、図16及び図17に示すように、投入ソレノイド2534が配設されている。投入ソレノイド2534は、ゲート部材270を駆動するための駆動源であり、いわゆるフラッパー型(マグネット型)ソレノイドとして構成されている。
【0183】
即ち、投入ソレノイド2534は、コイルパイプとそのコイルパイプ内に固定される鉄芯とを備え、コイルパイプへの通電により鉄芯が磁化することで、可動片2537を引きつけて、その可動片2537を揺動させるように構成されている。
【0184】
可動片2537は、図17に示すように、図示しないコイルバネの付勢力により、投入ソレノイド2534から離間した位置に保持されている。この図17に示す状態で投入ソレノイド2534に通電すると、可動片2537は、図示しないコイルバネの付勢力に抗して、図16に示すように、投入ソレノイド2534に引きつけられて揺動される。
【0185】
また、可動片2537の先端(図16及び図17右側)は、図16及び図17に示すように、ゲート部材270の係合部274に係合されており、可動片2537の揺動変位によって、ゲート部材270が揺動するように構成されている。
【0186】
かかる構成において、投入ソレノイド2534への通電がない場合には、図17に示すように、可動片2537が、コイルバネの付勢力によって、投入ソレノイド2534から離間した位置に保持され、ゲート部材270の爪部273が第1傾斜通路292内へ突出した状態となっている。これにより、通路290(第1傾斜通路292)が閉鎖されて、遊技球の流通が阻止される。
【0187】
一方、図17に示す状態から、投入ソレノイド2534への通電が行われると、可動片2537が、コイルバネの付勢力に抗しつつ、投入ソレノイド2534へ引きつけられる。即ち、可動片2537は、投入ソレノイド2534へ近接する方向へ揺動される。すると、可動片2537の先端が係合されたゲート部材270は、軸部272を中心に、図17における反時計回り方向へ揺動回転し、爪部273が、図16に示すように、第1傾斜通路292の外へ退避した状態とされる。これにより、通路290(第1傾斜通路292)が開放され、遊技球の流通が許容される。
【0188】
その後、図16に示す状態において、投入ソレノイド2534への通電が中止されると、可動片2537がコイルバネの付勢力によって投入ソレノイド2534から離間する方向へ揺動されることで、ゲート部材270は、軸部272を中心に、図16における時計回り方向へ揺動回転し、図17に示すように、爪部273が第1傾斜通路292内へ突出した状態に復帰する。
【0189】
このように、投入ソレノイド2534への通電を行うことにより、図16に示すように、通路290(第1傾斜通路292)が開放され、通電を中止することにより、図17に示すように、通路290(第1傾斜通路292)が閉鎖される。
【0190】
次に、レバー部材240について説明する。レバー部材240は、投入ユニット252内にある遊技球を排出する場合に作動させる部材である。レバー部材240が作動すると、第1傾斜通路292と排出通路(分岐路)298とが連通して、投入ユニット252内の遊技球が排出通路298を介して下皿41へ排出される。
【0191】
レバー部材240は、図16及び図17に示すように、本体部241と、その本体部241を揺動可能に軸支する支持軸242と、本体部241の先端部から突設される板部243とを備え、本体部241が支持軸242を支点として排出通路298に近接する方向または排出通路298から離間する方向へ向けて揺動され、板部243が排出通路298へ出没(突出又は退避)されることで、排出通路298が閉鎖または解放される。
【0192】
レバー部材240は、案内窓245を介して上述した返却レバー38に接続されており、この返却レバー38の操作に連動して作動するように構成されると共に、図16及び図17に示すように、図示しないコイルバネの付勢力により排出通路298を閉鎖する揺動位置(板部243の先端(図16及び図17左側)を底面292の側部へ当接させた状態)に保持されている。
【0193】
返却レバー38が操作され、板部243が排出通路298から退避されると、第1傾斜通路292と排出通路298とが連通して、投入ユニット252内の遊技球が排出通路298を介して下皿41へ排出される。一方、返却レバー38の操作を終了すると、コイルバネの付勢力により、レバー部材240が押し戻され、板部243が排出通路298へ突出されることで、排出通路298が閉鎖される。
【0194】
次に、各投入装置2521aにおける遊技球の投入を検出する検出装置(Wセンサユニット及び投入検出センサ2555)について説明する。投入装置2521aには、通路290を通過する遊技球を検出するためのWセンサユニットが設けられており、このWセンサユニットは、上述した第1実施の形態と同様に、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサとして構成される上流センサ2553及び下流センサ2554を備えている。
【0195】
上流センサ2553及び下流センサ2554は、発光素子と受光素子とをそれぞれ備えており、これら発光素子及び受光素子が第1傾斜通路292及び介設通路293を跨る位置に配設されている。即ち、第1傾斜通路292には、図16及び図17に示すように、互いに対向する一対の側壁(底面292a,293aと天井面292b,293bとを連結する部位であり、図16及び図17では紙面奥側の側壁のみが図示されている。)のそれぞれに上流側検出孔63uが開口されると共に、介設通路293には、互いに対向する一対の側壁のそれぞれに下流側検出孔63dが開口されており、上流センサ2553は上流側検出孔263uを通じて、下側センサ2554は上流側検出孔263uよりも下流側に位置する下流側検出孔263dを通じて、それぞれ発光および受光を行うように構成されている。
【0196】
上流側検出孔263bと下流側検出孔263dとは、図16及び図17に示すように、通路290の下降傾斜方向に沿って配置され、その離間間隔(図16及び図17左右方向寸法)は、遊技球1個分よりも小さくされている。これにより、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出精度を確保することができる。
【0197】
なお、上流センサ2553及び下流センサ2554は、上述した第1実施の形態と同様に、発光素子と受光素子との間が遊技球により遮蔽され、発光素子の発光を受光素子が受光不能となった場合にオンされ、遊技球が発光素子と受光素子との間を通過して、発光素子の発光を受光素子が受光可能となった場合にオフされる。
【0198】
図16及び図17に示すように、上流側検出孔263u及び下流側検出孔263dは、第1傾斜通路292の中心線から天井面292b側(即ち、ゲート部材270側)へオフセットした位置に設けられている。これにより、上流側検出孔263u及び下流側検出孔263dは、図17に示すように、第1傾斜通路292内に突出した爪部273の側方位置(図17左側)に配置されるので、ゲート部材270の爪部273が図16に示す退避位置に移動しない限り、Wセンサユニットにより遊技球は検出されない。
【0199】
ゲート部材270の動作により通路290が開放されて遊技球が遊技機1へ投入される際、Wセンサユニットでは、上述した第1実施の形態における場合と同様に、先に上流センサ2553で遊技球が検出され、その後、下流センサ2554で遊技球が検出される。
【0200】
また、これら両センサ2553,2554による検出信号は、遊技球の取り込み(投入)を管理する制御装置(図示せず)へ順に出力される。この場合、制御装置では、両センサ553,554による遊技球の検出信号によって正常に遊技球の投入が行われたか否かが判定される。
【0201】
具体的には、制御装置は、上述した第1実施の形態と同様に、両センサ2553,2554による検出信号(検出波形、図15参照)が所定条件を満たす検出波形である場合(例えば、上流センサ2553が遊技球の検出に伴いオンされた後に、下流センサ2554がオンされ、次いで、上流センサ2553が遊技球の通過に伴いオフされた後に、下流センサ2554がオフされる波形が所定時間内に得られる場合)に、遊技球の投入が正常に行われたと判定する。
【0202】
ここで、本実施の形態における遊技機1によれば、通路290内であって遊技球の流通方向が変化する部位(即ち、第1傾斜通路292及び介設通路293)に上流センサ2553及び下流センサ2554を配設して、遊技球の通過を検出する構成であるので、複数の遊技球が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、上流センサ2553と下流センサ2554とが共に遊技球を検出しない状態を形成することができる。その結果、連なって流下する遊技球を1の遊技球と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技球の検出を確実に行うことができる。
【0203】
なお、図16及び図17に示すように、本実施の形態では、下流センサ2554を上流センサ2553よりも重力方向(図16及び図17上下方向)下方に位置させる構成であるので、上流センサ2553と下流センサ2554とが共に遊技球を検出しない状態を確実に形成しつつ、介設通路293を遊技球が通過する際にその遊技球を下流センサ2554により確実に検出することができる。
【0204】
また、図16及び図17に示すように、本実施の形態では、下流センサ2554が天井面293bから重力方向(図16及び図17上下方向)に離間する距離が、上流センサ2553が天井面292bから重力方向に離間する距離と同じであって、かつ、下流センサ2554が底面293aから重力方向に離間する距離が、上流センサ2553が底面292aから重力方向に離間する距離よりも大きくされているので、介設通路293を通過する遊技球を下流センサ2554によって確実に検出しつつ、介設通路293を通過する際に遊技球が暴れるバウンドなどした場合でも下流センサ2554による検出不良の発生を抑制することができる。
【0205】
通路290(第2傾斜通路294の下流部付近)には、通路290を流通する遊技球をWセンサユニットで検出した後、同じ遊技球を再度検出するための投入検出センサ2555が設けられている。この投入検出センサ2555は、上述した第1実施の形態と同様に、磁気検出タイプの近接センサにて構成され、遊技球の通過に伴う磁界の変化により遊技球の通過を検出する。
【0206】
投入検出センサ2555による検出信号は、Wセンサユニットの検出信号と同様に、制御装置に対して出力される。この場合、制御装置では、Wセンサユニットの検出信号と投入検出センサ2555の検出信号とに基づいて、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規なものであるか否か、即ち、不正なものでないかどうかを判定する。なお、具体的な判定方法については、第1実施の形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0207】
ここで、図16及び図17を参照して、通路290の詳細な構成について説明する。上述したように、第2傾斜通路294の下流側には、接続通路295を介して、投入通路296が接続されており、この投入通路296は第2傾斜通路294よりも大きな角度で下降傾斜して構成されている。よって、遊技球を速やかに流下させて投入に要する時間の短縮を図ることができる。
【0208】
この場合、第2傾斜通路294の通路長さ(第2傾斜通路294の下降傾斜方向に沿う長さ)は、遊技球の直径以上の長さ(本実施の形態では、遊技球の直径の略2倍の長さ)に設定されているので、遊技球が第2傾斜通路294から接続通路295を介して投入通路296へ流入する際に接続通路295に衝突して、流入方向と逆方向(図16右方向)へ跳ね返された場合でも、この跳ね返された遊技球が直後の遊技球と衝突することを抑制して、下流センサ2554等による検出不良の発生を抑制することができる。
【0209】
図16及び図17に示すように、第1傾斜通路292、介設通路293及び第2傾斜通路294は、天井面292b〜294bが上流側から下流側へ向けて下降傾斜して構成されている。これにより、流下する遊技球が通路内で暴れる場合でも、かかる遊技球を天井面292b〜294bで案内してスムーズに流下させることができるので、両センサ2253,2254による検出不良の発生を抑制することができる。
【0210】
また、介設通路293の天井面293bにおける下降傾斜の角度が、第1傾斜通路292及び第2傾斜通路294の天井面292b,294bにおける下降傾斜の角度よりも大きくされている。これにより、第1傾斜通路292から、介設通路293を介して、第2傾斜通路294へ流下する際、即ち、段差を通過する際に遊技球が暴れる場合であっても、かかる遊技球を介設通路293の天井面293b及び第2傾斜通路294の天井面294bにより案内して、段差(底面)に沿わせて流下させることができるので、下流センサ2554による検出不良の発生を抑制することができる。
【0211】
また、本発明によれば、このように、段差を通過する際の遊技球の暴れを抑制することができるので、かかる遊技球がその直後を流下する遊技球と衝突することを抑制して、上流センサ2553による検出不良の発生を抑制することができる。
【0212】
ここで、介設通路293は、図16及び図17に示すように、天井面293bが重力方向上方(図16及び図17上側)へ向けて凸の円弧状に湾曲して構成されている。これにより、第1傾斜通路292から介設通路293へ流入する遊技球が暴れている場合でも、かかる遊技球を天井面293bに沿わせて案内することで、その勢いを抑えて第2傾斜通路294へスムーズに案内することができ、その結果、上流センサ2553及び下流センサ2554による検出不良を抑制することができる。
【0213】
更に、介設通路293は、図16及び図17に示すように、底面293aが重力方向下方(図16及び図17下側)へ凸の円弧状に湾曲して構成されている。これにより、かかる形状の底面293aにより遊技球を案内して流下させることで、第1傾斜通路292を通過した遊技球を第1傾斜通路292の天井面292b側に配設される上流センサ2553から速やかに離間させ、上流センサ2553と下流センサ2554とが共に遊技球を検出しない状態を確実に形成することができる。その結果、連なって流下する遊技球を1の遊技球と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技球の検出を確実に行うことができる。
【0214】
図16及び図17に示すように、本実施の形態では、第2傾斜通路294の底面294aにおける下降傾斜の角度が、第1傾斜通路292の底面292aにおける下降傾斜の角度よりも大きくされているので、第2傾斜通路294を流下する遊技球の流下速度を、第1傾斜通路292を流下する遊技球の流下速度よりも速くする、即ち、両遊技球に速度差を持たせることができる。よって、第2傾斜通路294に流入した遊技球を速やかに流下させ、かかる遊技球を、第1傾斜通路292上を流下する直後の遊技球から離間させる(両遊技球の通過間隔を大きくする)ことができる。その結果、介設通路293で遊技球が滞ることを抑制して、上流センサ2553及び下流センサ2554による検出不良の発生を抑制することができる。
【0215】
ここで、上述したように、本実施の形態によれば、上流側通路291の底面291aと第1傾斜通路292の底面292aとの間に段差面297aによる段差を形成することで、複数の遊技球が連なった状態で流下する場合であっても、これら複数の遊技球を段差の通過により分離させ、通過間隔を大きくした状態で介設通路293へ流入するように構成した。
【0216】
この場合、段差の通過によって、連なった遊技球を分離させることはできるが、同時に、上流側通路291から第1傾斜通路292へ向けて段差を落下する際の遊技球の暴れの問題が発生する。これに対し、本実施の形態によれば、第1傾斜通路292の底面292aの一部をレバー部材240の板部243により形成することで、遊技球の暴れを抑制しつつ、連なった遊技球を分離させるように構成されている。
【0217】
即ち、レバー部材240は、上述したように、支持軸242により揺動可能に軸支される構成であり、その軸支部にガタを有すると共に、図示しないコイルバネの付勢力により板部243の先端を底面292aの側部に押圧した状態で保持されているため、遊技球が板部243へ落下した際には、軸支部のガタとコイルバネの弾性力とを利用して、板部243を緩やかに変位させ、遊技球の暴れを吸収する(減衰させる)ことができる。その結果、遊技球をスムーズに通過させて、上流センサ2553及び下流センサ2554による検出不良の発生を抑制することができる。
【0218】
なお、本実施の形態では、レバー部材240の板部243を、図16及び図17に示すように、側壁と一体に形成された底面292aよりも上流側に配置すると共に、段差面297aの直下に配置する構成、即ち、底面292aと共に第1傾斜通路292の底面を形成する板部243が第1傾斜通路292の最上流部を形成する構成であるので、段差から落下する遊技球をレバー部材240の板部243で直接受けることができる。その結果、遊技球の落下による衝撃を確実に吸収して、その遊技球の暴れを抑制することができるので、遊技球を通路290内でスムーズに通過させて、上流センサ2553及び下流センサ2554による検出不良の発生を抑制することができる。
【0219】
次に、図18から図24を参照して、投入ユニット252による遊技球の取込動作(投入動作)を説明する。図18から図24は、投入ユニット252の内部構造を示した断面図であり、取込動作の様子を時系列的に図示している。
【0220】
なお、ここでは、図15に示すタイミングチャートを適宜参照して説明する。また、上述した第1実施の形態と同様に、取込動作の一例として、5個の遊技球を取り込む場合を説明する。また、図18から図24では、説明の便宜上、下流側に位置する遊技球から順に「b1、b2、・・・、b6」と符号を付して説明する。
【0221】
図18(a)は、遊技球の取込動作を実行する前の待機状態を図示しており、図18(b)から図23(b)は、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を図示しており、図24(a)及び図24(b)は、遊技球の取込動作を実行した後の待機状態を図示している。
【0222】
なお、ここでは、図15において符号Aで示す実線が上流センサ2553の検出状態(オン・オフ状態)に、符号Bで示す実線が下流センサ2554の検出状態(オン・オフ状態)に、符号Sで示す実線が投入ソレノイド2534の駆動状態(通電・非通電状態)に、それぞれ対応する。
【0223】
図18(a)の待機状態は、投入ソレノイド2534が非通電となっているので(図15の時間t1参照)、ゲート部材270の爪部273は通路290(第1傾斜通路292)内に突出している。これにより、遊技球の流通が阻止されている。
【0224】
図18(a)の待機状態から投入ソレノイド2534への通電が行われると(図15の時間t2参照)、ゲート部材270の爪部273が通路290(第1傾斜通路292)から退避した状態となる。これにより、遊技球の通路290の流通が許容されて、遊技球の取り込み(投入)が順次行われる。
【0225】
例えば、最下流側に位置する遊技球b1に着目すると、かかる遊技球b1が、図18(b)に示すように、上流センサ2553上に到達することで、上流センサ2553がオンされ(図15の時間t3参照)、次いで、図19(a)に示すように、下流センサ2554上に到達することで、下流センサ2554がオンされる(図15の時間t4参照)。即ち、上流センサ2553、下流センサ2554の順でオンされる。
【0226】
そして、図19(a)に示す状態(上流センサ2553及び下流センサ2554がオンされた状態)から、遊技球b1が通路290(第1傾斜通路292及び介設通路293)を更に流通して、かかる遊技球b1が、図19(b)に示すように、上流センサ2553上を通過することで、上流センサ2553がオフされ(図15の時間t5参照)、次いで、図20(a)に示すように、通路290(第2傾斜通路294)を流通して下流センサ2554を通過することで、下流センサ2554がオフされる(図15の時間t6参照)。即ち、上流センサ2553、下流センサ2554の順でオフされる。
【0227】
このように、上流センサ2553が遊技球b1の検出に伴いオンされた後に、下流センサ2554がオンされ、次いで、上流センサ2553が遊技球b1の通過に伴いオフされた後に、下流センサ2554がオフされる波形が所定時間内に得られた場合に、制御装置は、遊技球b1の投入が正常に行われたと判定し、1個の投入個数をカウントする。
【0228】
なお、下流センサ2554を通過した遊技球b1は、図20(b)に示すように、通路290(第2傾斜通路294)を更に流通することで、投入検出センサ2555により再度検出される。制御装置では、上述したように、Wセンサユニット(上流センサ2553及び下流センサ2554)による遊技球のカウント数と、投入検出センサ2555による遊技球のカウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球b1の検出結果が正規であると判定する。
【0229】
この場合、ゲート部材270の爪部273が退避した直後の初期段階であれば、待機していた各遊技球b1〜b6は、下流側の遊技球b1から順に徐々に流下を開始するので、図18から図20に示すように、前後の遊技球と分離した(間隔を隔てた)状態で通路290を流通し、前後の遊技球と比較的大きな通過間隔を隔てた状態で上流センサ2553及び下流センサ2554上を通過する。
【0230】
しかしながら、その後は、時間の経過と共に、上流側傾斜通路291上を転動する各遊技球に勢いが付き、前後の遊技球と数珠繋ぎとなった状態で各遊技球が流下する。そのため、重力方向に直線状に延びる通路が上流側傾斜通路291に接続された従来の投入ユニットでは、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態のままで自由落下することで、遊技球の検出が困難となり、検出不良が発生するという不具合があった。
【0231】
これに対し、本実施の形態における遊技機1では、上述したように、第1傾斜通路292から介設通路293を介して第2傾斜通路294まで遊技球を流通させて案内することで、複数の遊技球を分離させ(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせ)、通過間隔が大きくされた状態で各遊技球を上流センサ2553及び下流センサ2554によって検出することができると共に、上流センサ2553と下流センサ2554とが共に遊技球を検出しない状態を形成して、連なって流下する遊技球を1の遊技球と誤認識するという検出不良を抑制することができるので、上流センサ2553及び下流センサ2554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制できる。
【0232】
即ち、図21(a)に示すように、投入動作の開始(ゲート部材270の退避)から所定の時間が経過すると、複数の遊技球b4〜b6が連なった状態で上流側通路291から第1傾斜通路292へ流入する。なお、図21(a)では、遊技球b1〜b3の投入動作が既に完了した状態が図示されている。
【0233】
この場合、例えば、最下流側に位置する遊技球b4に着目すると、かかる遊技球b4が、図21(a)に示す状態から第1傾斜通路292を流通して、図21(b)に示すように、上流センサ2553上に到達すると、上流センサ2553がオンされる(図15の時間t7参照)。
【0234】
図21(b)に示す状態から遊技球が通路290(第1傾斜通路292)を更に流通し、図22(a)に示すように、下流センサ2554上に到達すると、かかる下流センサ2554がオンされる(図15の時間t8参照)。
【0235】
図22(a)に示す状態(上流センサ2553及び下流センサ2554がオンされた状態)から、遊技球b4が通路290(介設通路293)を流通して、かかる遊技球b4が、図22(b)に示すように、上流センサ2553上を通過することで、上流センサ2553がオフされ(図15の時間t9参照)、次いで、図23(a)に示すように、下流センサ2554を通過することで、下流センサ2554がオフされる(図15の時間t10参照)。
【0236】
その後、図23(b)に示すように、遊技球b5が上流センサ2553に到達して、上流センサ2553がオンされた場合には、投入定個数である5個目の遊技球b5が第1傾斜通路292の所定位置まで達しており、その所定位置の上流側に6個目の遊技球b6が流通しているので、かかる6個目の遊技球b6の流通を阻止するべく、投入ソレノイド2534への通電が中止され、非通電状態とされる(図15の時間t11参照)。
【0237】
これにより、図14(a)に示すように、可動片2537がコイルバネの付勢力によって投入ソレノイド2534から離間する方向へ揺動され、ゲート部材270が軸部272を中心に揺動回転されることで、ゲート部材270の爪部273が第1傾斜通路292内へ突出され、図24(b)に示すように、かかる爪部273により通路290(第1傾斜通路292)が閉鎖されることで、遊技球b6の流通が阻止される。
【0238】
ここで、本実施の形態における遊技機1では、遊技球b5が上流センサ2553に到達して、上流センサ2553がオンされた状態において、その遊技球b5と直後の遊技球b6とが連なっている場合であっても、直後の遊技球b6が上流側通路291上に位置するように構成されている。これにより、段差を落下した遊技球b5の流下速度を遊技球b6の流下速度よりも速くすることができるので、遊技球b6の流通を確実に阻止することができる。
【0239】
このように、本実施の形態における遊技機1は、5個目の遊技球b5により上流センサ2553がオンされた場合に、投入ソレノイド2534への通電を中止して、非通電状態とする構成であるので(図15の時間t11参照)、6個目の遊技球b6に対して適切な位置及びタイミングで爪部273を突出させることが容易となり、爪部273を遊技球b5と遊技球b6との間に確実に割り込ませることができるので、目的の遊技球b6の通路流通を確実に阻止することができる。
【0240】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0241】
例えば、上記実施の形態では、第1湾曲通路62、第2湾曲通路63及び第3湾曲通路64が円弧状に湾曲して構成される場合を説明したが、必ずしも円弧形状である必要はなく、少なくとも曲線上に湾曲していれば足りる。
【0242】
また、上記実施の形態では、第3湾曲通路64の曲率半径が、第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きく、かつ、第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さい場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、曲率半径の大小関係を他の組み合わせとすることは当然可能である。また、第1から第3湾曲通路62〜64の曲率半径を全て異なる寸法値とする必要はなく、第1から第3湾曲通路62〜64の曲率半径の内の一部または全部が他の曲率半径と同じ値であっても良い。
【0243】
同様に、上記実施の形態では、第2湾曲通路63の通路長さ(中心角θ2)が、第3湾曲通路64の通路長さよりも長く、かつ、第1湾曲通路62の通路長さ(中心角θ1)よりも短い場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、通路長さ(中心角)の大小関係を他の組み合わせとすることは当然可能である。また、第1から第3湾曲通路62〜64の通路長さを全て異なる寸法値とする必要はなく、第1から第3湾曲通路62〜64の通路長さの内の一部または全部が他の通路長さと同じ値であっても良い。
【0244】
例えば、上記実施の形態では、投入個数の内の最後の遊技球(即ち、5個目の遊技球b5)が上流センサ553に到達して上流センサ553がオンされたタイミング(図15の時間t11)で、ゲート部材70の退避動作(投入ソレノイド534への通電を中止して非通電とする動作)を開始する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他のタイミングでゲート部材70の退避動作を開始するように構成しても良い。
【0245】
他のタイミングとしては、例えば、投入個数の内の最後から2番目の遊技球(即ち、4個目の遊技球b4)が下流センサ554を通過して下流センサ554がオフされたタイミング(図15の時間t10)や、投入個数の内の最後の遊技球(即ち、5個目の遊技球b5)が下流センサ554に到達して下流センサ554がオンされたタイミングなどが例示される。
【0246】
以下に変形例を示す。遊技媒体が流通する通路と、その通路に出没して前記遊技媒体の流通を阻止または許容する流通阻止許容部材と、その流通阻止許容部材よりも前記通路の下流側で前記遊技媒体の通過を検出する検出装置とを備え、前記検出装置が、前記遊技媒体を検出する上流センサと、その上流センサよりも下流側で前記遊技媒体を検出する下流センサとを備えると共に、前記上流センサ及び下流センサの検出結果に応じて前記遊技媒体の通過を検出するように構成された遊技機において、前記検出装置は、前記遊技媒体の流通方向が変化する部位において前記遊技媒体の通過を検出するように、前記上流センサ及び下流センサが配置されていることを特徴とする遊技機A。
遊技機Aによれば、流通阻止許容部材が通路内に突出されると、通路が閉鎖されて遊技媒体の通路流通が阻止される一方、流通阻止許容部材が通路から退避されると、通路が開放されて遊技媒体の通路流通が許容される。遊技媒体の通過は、検出装置の上流センサ及び下流センサにより検出される。
この場合、本発明によれば、遊技媒体の流通方向が変化する部位において遊技媒体の通過を検出するように、上流センサ及び下流センサを配設する構成であるので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を形成することができる。その結果、連なって流下する遊技媒体を1の遊技媒体と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技媒体の検出を確実に行うことができる。
遊技機Aにおいて、上流側に位置する第1通路と、その第1通路の下流側に位置する第2通路と、それら第1通路と第2通路との間に介設されると共に前記第1通路から第2通路へ流通する遊技媒体の流通方向を変化させる第3通路とを備え、前記検出装置は、前記上流センサが前記第1通路に配設されると共に、前記下流センサが前記第3通路に配設されていることを特徴とする遊技機B。
遊技機Bによれば、遊技機Aの奏する効果に加え、上流側に位置する第1通路と、その第1通路の下流側に位置する第2通路と、それら第1通路と第2通路との間に介設されると共に第1通路から第2通路へ流通する遊技媒体の流通方向を変化させる第3通路とを備え、検出装置は、上流センサが第1通路に配設されると共に、下流センサが第3通路に配設されているので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を確実に形成することができる。
即ち、第1通路の下流側と第2通路の上流側との位置をずらして配置することで、これら第1通路と第2通路との接続部(第3通路及びその近傍)にスペースを形成し、かかるスペースを利用してセンサを配置することができる。よって、上流センサと下流センサとを所定の間隔を隔てた状態で配設して、光の干渉などによる誤作動を抑制しつつ、これら上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を形成することができる。その結果、連なって流下する遊技媒体を1の遊技媒体と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技媒体の検出を確実に行うことができる。
遊技機Bにおいて、前記第1通路は、上流側から下流側へ向けて底面が下降傾斜して形成される第1傾斜通路として構成され、前記第2通路は、前記第1傾斜通路よりも下流側に位置すると共に上流側から下流側へ向けて底面が下降傾斜して形成される第2傾斜通路として構成され、前記第3通路は、前記第1傾斜通路と第2傾斜通路との間に介設されると共に前記第2傾斜通路の底面が第1傾斜通路の底面よりも重力方向下方に位置するように段差を形成する介設通路として構成され、前記検出装置は、前記上流センサが前記第1傾斜通路の天井面側に配設されると共に、前記下流センサが前記介設通路の天井面側に配設されていることを特徴とする遊技機C。
遊技機Cによれば、遊技機Bの奏する効果に加え、第1通路、第2通路および第3通路を、それぞれ第1傾斜通路、第2傾斜通路および介設通路として構成した、即ち、上流側から下流側へ向けて底面が下降傾斜して形成される第1傾斜通路及び第2傾斜通路の間に介設通路を介設し、第2傾斜通路の底面が第1傾斜通路の底面よりも重力方向下方に位置するように段差を形成すると共に、上流側センサを第1傾斜通路の天井面側に配設し、下流センサを介設通路の天井面側に配設する構成であるので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を確実に形成することができる。
即ち、第1傾斜通路の底面と第2傾斜通路の底面との間に段差が形成され、第2傾斜通路の底面が第1傾斜通路の底面よりも一段下がって位置することで、これら第1傾斜通路と第2傾斜通路との接続部(介設通路及びその近傍)の上方(天井面側)にスペースを形成し、かかるスペースを利用してセンサを配置することができる。よって、上流センサと下流センサとを所定の間隔を隔てた状態で配設して、光の干渉などによる誤作動を抑制しつつ、これら上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を形成することができる。その結果、連なって流下する遊技媒体を1の遊技媒体と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技媒体の検出を確実に行うことができる。
遊技機Aにおいて、前記通路は、湾曲して形成される湾曲通路を備え、前記検出装置は、前記上流センサ及び下流センサが前記湾曲通路の外周側に配設されていることを特徴とする遊技機D。
遊技機Dによれば、遊技機Aの奏する効果に加え、湾曲して形成される湾曲通路を備え、その湾曲通路の外周側に上流センサ及び下流センサを配設する構成であるので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を確実に形成することができる。
即ち、通路を湾曲して形成することで、かかる通路(湾曲通路)の外周側にスペースを形成し、かかるスペースを利用してセンサを接地することができる。よって、上流センサと下流センサとを所定の間隔を隔てた状態で配設して、光の干渉などによる誤作動を抑制しつつ、これら上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を形成することができる。その結果、連なって流下する遊技媒体を1の遊技媒体と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技媒体の検出を確実に行うことができる。
また、遊技媒体が湾曲通路を流通する場合には、遠心力によって湾曲通路の外周側の内壁に沿って遊技媒体が流通するので、重力方向に直線状に延びる通路を遊技媒体が自由落下する場合と比較して、遊技媒体と検出装置(上流センサ及び下流センサ)との位置関係のばらつきを抑制して安定させることができる。よって、この点からも、上流センサ及び下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
遊技機Bにおいて、前記第2傾斜通路よりも大きな角度で下降傾斜して構成される投入通路と、その投入通路と前記第2傾斜通路との間に介設されると共に円弧状に湾曲して構成される接続通路とを備え、前記第2傾斜通路の通路長が少なくとも前記遊技媒体の直径以上の長さに設定されていることを特徴とする遊技機1。
【0247】
遊技機1によれば、遊技機Bの奏する効果に加え、第2傾斜通路の下流側に配設される投入通路を備え、この投入通路が第2傾斜通路よりも大きな角度で下降傾斜されているので、遊技媒体を速やかに流下させて投入に要する時間の短縮を図ることができるという効果がある。
【0248】
この場合、第2傾斜通路の通路長さが少なくとも遊技媒体の直径以上の長さに設定されているので、遊技媒体が第2傾斜通路から接続通路を介して投入通路へ流入する際に接続通路に衝突して跳ね返された場合でも、この跳ね返された遊技媒体が直後の遊技媒体と衝突することを抑制して、下流センサ等による検出不良の発生を抑制することができるという効果がある。
【0249】
遊技機Bまたは遊技機1において、前記第1傾斜通路、第2傾斜通路および介設通路は、天井面が上流側から下流側へ向けて下降傾斜して構成されると共に、前記介設通路の天井面における下降傾斜の角度が、前記第1傾斜通路および第2傾斜通路の天井面における下降傾斜の角度よりも大きくされていることを特徴とする遊技機2。
【0250】
遊技機2によれば、遊技機Bまたは遊技機1の奏する効果に加え、第1傾斜通路、第2傾斜通路および介設通路の天井面を上流側から下流側へ向けて下降傾斜させたので、流下する遊技媒体が通路内で暴れる場合でも、かかる遊技媒体を天井面で案内してスムーズに流下させることができるという効果がある。その結果、両センサによる検出不良の発生を抑制することができる。
【0251】
更に、介設通路の天井面における下降傾斜の角度を第1傾斜通路および第2傾斜通路の天井面における下降傾斜の角度よりも大きくしたので、第1傾斜通路から介設通路を介して第2傾斜通路へ流下する際、即ち、段差を通過する際に遊技媒体が暴れる場合であっても、かかる遊技媒体を介設通路の天井面および第2傾斜通路の天井面により案内して、段差(底面)に沿わせて流下させることができるという効果がある。その結果、下流センサによる検出不良の発生を抑制することができる。
【0252】
また、本発明によれば、このように、段差を通過する際の遊技媒体の暴れを抑制することができるので、かかる遊技媒体がその直後を流下する遊技媒体と衝突することを抑制して、上流センサによる検出不良の発生を抑制することができるという効果がある。
【0253】
遊技機2において、前記介設通路は、前記底面が重力方向下方へ凸の円弧状に湾曲すると共に、前記天井面が重力方向上方へ向けて凸の円弧状に湾曲して構成されていることを特徴とする遊技機3。
【0254】
遊技機3によれば、遊技機2の奏する効果に加え、介設通路の天井面を重力方向上方へ向けて凸の円弧状に湾曲させる構成であるので、第1傾斜通路から介設通路へ流入する遊技媒体が暴れている場合でも、かかる遊技媒体を天井面に沿わせて案内することで、その勢いを抑えて第2傾斜通路へスムーズに案内することができるという効果がある。その結果、両センサによる検出不良を抑制することができる。
【0255】
更に、介設通路の底面を重力方向下方へ凸の円弧状に湾曲させる構成であるので、かかる形状の底面で遊技媒体を案内して流下させることで、第1傾斜通路を通過した遊技媒体を第1傾斜通路の天井面側に配設される上流センサから速やかに離間させ、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を確実に形成することができる。その結果、連なって流下する遊技媒体を1の遊技媒体と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技媒体の検出を確実に行うことができる。
【0256】
遊技機Bまたは遊技機1から3のいずれかにおいて、前記第2傾斜通路の底面における下降傾斜の角度が、前記第1傾斜通路の底面における下降傾斜の角度よりも大きくされていることを特徴とする遊技機4。
【0257】
遊技機4によれば、遊技機Bまたは遊技機1から3のいずれかの奏する効果に加え、第2傾斜通路の底面における下降傾斜の角度を、第1傾斜通路の底面における下降傾斜の角度よりも大きくしたので、第2傾斜通路を流下する遊技媒体の流下速度を、第1傾斜通路を流下する遊技媒体の流下速度よりも速くする、即ち、両遊技媒体に速度差を持たせることができる。よって、第2傾斜通路に流入した遊技媒体を速やかに流下させ、かかる遊技媒体を、第1傾斜通路上を流下する直後の遊技媒体から離間させることができるという効果がある。その結果、介設通路で遊技媒体が滞ることを抑制して、両センサによる検出不良の発生を抑制することができる。
【0258】
遊技機Bまたは遊技機1から4のいずれかにおいて、上流側から下流側へ向けて底面が下降傾斜すると共に前記第1傾斜通路の上流側に接続される上流側通路を備え、前記上流側通路の底面と前記第1傾斜通路の底面との間に段差が形成され、前記第1傾斜通路の底面が前記上流側通路の底面よりも重力方向下方に位置することを特徴とする遊技機5。
【0259】
遊技機5によれば、遊技機Bまたは遊技機1から4のいずれかの奏する効果に加え、第1傾斜通路の上流側(即ち、第1傾斜通路と上流側通路との間)に段差を有する構成であるので、複数の遊技媒体が連なった状態で流下する場合、これら複数の遊技媒体が第1傾斜通路の上流側の段差を通過することで、各遊技媒体を分離する(前後の遊技媒体の間に間隔を隔てさせる)ことができるという効果ある。
【0260】
よって、複数の遊技媒体が連なった状態で流下する場合であっても、これら複数の遊技媒体をそれぞれ分離した状態で介設通路(即ち、上流センサ及び下流センサ)へ流入させることができるので、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を確実に形成することができる。その結果、連なって流下する遊技媒体を1の遊技媒体と誤認識するという検出不良を抑制して、投入された遊技媒体の検出を確実に行うことができる。
【0261】
遊技機5において、前記流通阻止許容部材による閉鎖位置よりも上流側において前記通路から分岐する分岐路と、その分岐路と前記通路との連通部に出没するレバー部材とを備え、
前記レバー部材は、本体部と、その本体部を揺動可能に軸支する支持軸と、前記本体部に連設されると共に前記本体部の揺動に伴って前記分岐路と通路との連通部へ出没することで前記分岐路を閉鎖または解放する板部とを備え、
前記第1傾斜通路の底面の一部が前記レバー部材の板部により形成されていることを特徴とする遊技機6。
【0262】
遊技機6によれば、遊技機5の奏する効果に加え、通路から分岐する分岐路と、その分岐路と通路との連通部に出没するレバー部材とを備えると共に、そのレバー部材(本体部)が支持軸を中心として揺動することで、板部が分岐路と通路との連通部へ出没して、分岐路を閉鎖または解放することができる。
【0263】
ここで、本発明によれば、第1傾斜通路の底面の一部がレバー部材の板部により形成される構成であるので、第1傾斜通路の上流側に形成された段差を落下して遊技媒体が暴れる場合でも、かかる遊技媒体がレバー部材の板部を通過することで、遊技媒体の暴れを抑制することができるという効果がある。即ち、レバー部材は支持軸により揺動可能に軸支される構成であり、その軸支部にガタを有するため、かかるガタを利用して、レバー部材の板部を変位させることで、遊技媒体の暴れを吸収することができる。その結果、遊技媒体をスムーズに通過させて、両センサによる検出不良の発生を抑制することができる。なお、分岐路としては、例えば、排出通路が例示される。
【0264】
遊技機6において、前記レバー部材の板部は、前記本体部の揺動に伴って前記分岐路と通路との連通部へ突出して前記分岐路を閉鎖した場合に、前記第1傾斜通路の最上流部を形成することを特徴とする遊技機7。
【0265】
遊技機7によれば、遊技機6の奏する効果に加え、レバー部材の板部は、本体部の揺動に伴って分岐路と通路との連通部へ突出して分岐路を閉鎖した場合に、第1傾斜通路の最上流部を形成する、即ち、レバー部材の板部が第1傾斜通路と上流側通路との間に形成される段差の直下に位置する構成であるので、かかる段差から落下する遊技媒体を確実にレバー部材の板部で受けることができるという効果がある。その結果、遊技媒体の落下による衝撃を吸収して、その暴れを抑制することができるので、遊技媒体を通路内でスムーズに通過させて、両センサによる検出不良の発生を抑制することができる。
【0266】
遊技機Bまたは遊技機1から7のいずれかにおいて、前記下流センサが上流センサよりも重力方向下方に位置することを特徴とする遊技機8。
【0267】
遊技機8によれば、遊技機Bまたは遊技機1から7のいずれかの奏する効果に加え、下流センサが上流センサよりも重力方向下方に位置する構成であるので、上流センサと下流センサとが共に遊技媒体を検出しない状態を確実に形成しつつ、介設通路を遊技媒体が通過する際にその遊技媒体を下流センサにより確実に検出することができるという効果がある。
【0268】
遊技機Cにおいて、前記湾曲通路は、一の方向へ向けて湾曲する第1湾曲通路と、その第1湾曲通路の下流側に接続され前記一の方向とは逆方向となる他の方向へ向けて湾曲する第2湾曲通路とを備え、前記検出装置は、前記上流センサ及び下流センサが前記第2湾曲通路に配設され、前記第2湾曲通路において前記遊技媒体の通過を検出するように構成されていることを特徴とする遊技機9。
【0269】
遊技機9によれば、遊技機Cの奏する効果に加え、湾曲通路を第1湾曲通路と第2湾曲通路とから構成すると共に、これら第1湾曲通路と第2湾曲通路とを互いに異なる方向へ向けて湾曲させる構成であるので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、これらの遊技媒体を第1湾曲通路と第2湾曲通路とに沿って流通させて案内することで、その流通方向(進路)を2方向に変化させることができ、その結果、複数の遊技媒体をより確実に分離させる(前後の遊技媒体との間に間隔を隔てさせて、各遊技媒体の通過間隔を大きくする)ことができるという効果がある。
【0270】
ここで、本発明によれば、第1湾曲通路の下流側に接続される第2湾曲通路に上流センサ及び下流センサを配設し、かかる第2湾曲通路において遊技媒体の通過を検出する構成である。そのため、遊技媒体の流通方向(進路)を2回変化させたところで、かかる遊技媒体の通過を上流センサ及び下流センサによって検出することができるので、前後の遊技媒体との間隔を十分に隔てた(通過間隔の大きな)状態の遊技媒体を上流センサ及び下流センサにより検出することができる。よって、かかる遊技媒体の検出をより高精度に行うことができ、その結果、投入された遊技媒体の検出不良が発生することをより確実に抑制することができるという効果がある。
【0271】
遊技機9において、前記第1湾曲通路と第2湾曲通路とは、円弧状に湾曲して構成されると共に、前記第2湾曲通路の曲率半径が前記第1湾曲通路の曲率半径よりも小さくされていることを特徴とする遊技機10。
【0272】
遊技機10によれば、遊技機9の奏する効果に加え、第1湾曲通路と第2湾曲通路とが円弧状に湾曲する構成であるので、勢いの付いた状態で複数の遊技媒体が流入する場合であっても、これら複数の遊技媒体を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるという効果がある。その結果、通路内で遊技媒体が暴れることに起因する上流センサ及び下流センサの検出不良を抑制することができるという効果がある。よって、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0273】
また、本発明によれば、第2湾曲通路の曲率半径を第1湾曲通路の曲率半径よりも小さくする構成であるので、第1湾曲通路、第2湾曲通路の順で遊技媒体を流通させて案内することにより、かかる遊技媒体の勢いを段階的に弱めて、スムーズに流通させることができるという効果がある。よって、この点からも、通路内で遊技媒体が暴れることに起因する上流センサ及び下流センサの検出不良を抑制することができるという効果がある。その結果、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0274】
更に、上述のように、第2湾曲通路の曲率半径を第1湾曲通路の曲率半径よりも小さくすることで、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技媒体を第1湾曲通路、第2湾曲通路の順で流通させて案内することで、遊技媒体を確実に分離させる(前後の遊技媒体との間に間隔を隔てさせる)ことができるという効果がある。よって、各遊技媒体の通過間隔を大きくすることができるので、上流センサ及び下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0275】
遊技機10において、前記第1湾曲通路の通路長さが前記第2湾曲通路の通路長さよりも長くされていることを特徴とする遊技機11。
【0276】
遊技機10によれば、遊技機11の奏する効果に加え、第1湾曲通路の通路長さを第2湾曲通路の通路長さよりも長くする構成であるので、遊技媒体をスムーズに流通させることができるという効果がある。
【0277】
即ち、本発明は、上述したように、第1湾曲通路と第2湾曲通路とを異なる曲率半径(第1湾曲通路の曲率半径が第2湾曲通路の曲率半径よりも大きい)とし、第1湾曲通路、第2湾曲通路の順で遊技媒体を流通させて案内することにより、かかる遊技媒体の勢いを段階的に弱める構成であるところ、第1湾曲通路の通路長さを第2湾曲通路の通路長さよりも長くすることで、第1湾曲通路の曲率半径を第2湾曲通路の曲率半径よりも大きくしたことによる効果をより顕著に発揮させることができる。
【0278】
これにより、勢いの付いた状態で複数の遊技媒体が流入する場合であっても、これら複数の遊技媒体の勢いを段階的に弱めて、遊技媒体を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるので、通路内で遊技媒体が暴れることに起因する上流センサ及び下流センサの検出不良を抑制することができるという効果がある。その結果、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0279】
遊技機9から11のいずれかにおいて、前記通路は、上流側から下流側へ向けて下降傾斜して形成され前記流通阻止許容部材により流通が阻止された遊技媒体が待機する待機通路を備え、前記待機通路の下流側には、前記第1湾曲通路が接続されていることを特徴とする遊技機12。
【0280】
遊技機12によれば、遊技機9から11のいずれかの奏する効果に加え、待機通路の下流側に第1湾曲通路を接続する構成であるので、通路の全長を短くして、投入ユニットの小型化を図ることができると共に、連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流通する遊技媒体を分離させる分離性能の向上を図ることができるという効果がある。
【0281】
即ち、待機通路と第1湾曲通路との間には重力方向へ直線状に延びる通路が介設されておらず、待機通路の下流側に第1湾曲通路を直接接続する構成であるので、その分、通路の全長を短くして、投入ユニットの小型化を図ることができる。
【0282】
また、上述のように、待機通路の下流側に第1湾曲通路を直接接続する構成とすることで、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で待機通路から勢いを付けて流入する場合でも、これら複数の遊技媒体を第1湾曲通路で速やかに案内して勢いを弱めることができ、重力方向へ延びる通路を遊技媒体が自由落下することで更に勢いが増加するという不具合を未然に回避することができる。よって、連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流通する遊技媒体を効率良く分離させることができ、その分離性能の向上を図ることができる。
【0283】
遊技機9から12のいずれかにおいて、一の遊技媒体が前記上流センサにより検出されている間は前記一の遊技媒体の直後を流通する遊技媒体が前記第2湾曲通路に非接触となるように、前記湾曲通路が構成されていることを特徴とする遊技機13。
【0284】
遊技機13によれば、遊技機9から12のいずれかの奏する効果に加え、一の遊技媒体が上流センサにより検出されている間はその一の遊技媒体の直後を流通する遊技媒体(以下、「直後の遊技媒体」と称す。)が第2湾曲通路に非接触となるように湾曲通路を構成したので、一の遊技媒体が上流センサにより検出されている間は、一の遊技媒体を第2湾曲通路により案内しつつ、直後の遊技媒体を第1湾曲通路により案内して、これら一の遊技媒体と直後の遊技媒体との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
【0285】
よって、これら一の遊技媒体と直後の遊技媒体が連なった状態で湾曲通路へ流入する場合でも、これら両遊技媒体を第1湾曲通路および第2湾曲通路を利用して案内することで、一の遊技媒体と直後の遊技媒体とを確実に分離させる(両遊技媒体の間に間隔を隔てさせる)ことができるという効果がある。よって、上流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0286】
遊技機13において、一の遊技媒体が前記下流センサにより検出されている間は前記一の遊技媒体の直後を流通する遊技媒体が前記第2湾曲通路に非接触となるように、前記湾曲通路が構成されていることを特徴とする遊技機14。
【0287】
遊技機13によれば、遊技機13の奏する効果に加え、一の遊技媒体が上流センサにより検出されている間だけでなく、下流センサにより検出されている間も直後の遊技媒体が第2湾曲通路に非接触となるように湾曲通路を構成したので、一の遊技媒体が下流センサにより検出されている間も、一の遊技媒体を第2湾曲通路により案内しつつ、直後の遊技媒体を第1湾曲通路により案内して、これら一の遊技媒体と直後の遊技媒体との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
【0288】
よって、一の遊技媒体を下流センサにより検出している間、一の遊技媒体と直後の遊技媒体とが分離した状態(両遊技媒体の間に間隔を隔てさせた状態)をより確実に維持することができるという効果がある。その結果、下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0289】
遊技機9から14のいずれかにおいて、前記通路は、重力方向に沿って直線状に延びると共に前記湾曲通路の下流側に接続される垂下通路を備え、前記湾曲通路は、前記垂下通路と前記第2湾曲通路との間に介設され前記一の方向へ向けて湾曲する第3湾曲通路を備えていることを特徴とする遊技機15。
【0290】
遊技機15によれば、遊技機9から14のいずれかの奏する効果に加え、上述した湾曲通路と重力方向に沿って直線状に延びる垂下通路とを通路が備えると共に、その通路は、湾曲通路の下流側に垂下通路を接続する構成であるので、湾曲通路を流通した遊技媒体(即ち、下流センサによる検出が終了した遊技媒体)を垂下通路によって速やかに流下させることができ、その結果、遊技媒体が湾曲通路中に留まることを抑制することができるという効果がある。
【0291】
これにより、一の遊技媒体に直後の遊技媒体が追い付いて、湾曲通路内で遊技媒体の流通が滞るという不具合を抑制することができる。よって、例えば、一の遊技媒体に直後の遊技媒体が衝突して跳ね返されることで、直後の遊技媒体が第2湾曲通路を逆流して、下流センサ又は上流センサによる検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ及び上流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0292】
また、本発明によれば、重力方向へ直線状に延びる垂下通路と第2湾曲通路との間に、第2湾曲通路とは逆方向(一の方向)へ向けて湾曲する第3湾曲通路を介設する構成であるので、第2湾曲通路に垂下通路を直接接続する場合と比較して、第2湾曲通路の通路長さを長くすることができる。よって、上流センサ及び下流センサを適切な間隔で配設することができるので、上流センサ及び下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0293】
遊技機15において、前記第3湾曲通路は、円弧状に湾曲して構成されると共に、その第3湾曲通路の曲率半径は、前記第2湾曲通路の曲率半径よりも大きく、かつ、前記第1湾曲通路の曲率半径よりも小さいことを特徴とする遊技機16。
【0294】
遊技機16によれば、遊技機15の奏する効果に加え、第3湾曲通路が円弧状に湾曲する構成であるので、遊技媒体を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるという効果がある。その結果、第2湾曲通路を流通した一の遊技媒体を垂下通路へ速やかに排出することができる。
【0295】
これにより、例えば、一の遊技媒体に追い付いた直後の遊技媒体が一の遊技媒体に衝突して跳ね返される、或いは、第3湾曲通路内で暴れた一の遊技媒体が直後の遊技媒体を押し返すことで、かかる直後の遊技媒体が第2湾曲通路を逆流して、下流センサ又は上流センサによる検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ及び上流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0296】
また、本発明によれば、第3湾曲通路の曲率半径を第2湾曲通路の曲率半径よりも大きくする構成であるので、第2湾曲通路から第3湾曲通路へ流通した遊技媒体の勢いが弱まることを抑制して、かかる遊技媒体を垂下通路へ速やかに流通させることができるという効果がある。よって、この点からも、一の遊技媒体と直後の遊技媒体との間の間隔が狭まることに起因する上流センサ及び下流センサの検出不良を抑制することができ、その結果、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0297】
一方、本発明によれば、第3湾曲通路の曲率半径を第1湾曲通路の曲率半径よりも小さくする構成であるので、遊技媒体をその勢いを弱めることなく垂下通路へ速やかに排出するという上述した効果は確保しつつ、第2湾曲通路と垂下通路との間に介設される第3湾曲通路の通路長さを抑制して、投入ユニット全体としての小型化を図ることができるという効果がある。
【0298】
遊技機15又は16において、一の遊技媒体が前記下流センサにより検出されている間は前記一の遊技媒体が前記第3湾曲通路に非接触となるように、前記湾曲通路が構成されていることを特徴とする遊技機17。
【0299】
遊技機17によれば、遊技機15又は16の奏する効果に加え、一の遊技媒体が下流センサにより検出されている間はその一の遊技媒体が第3湾曲通路に非接触となるように湾曲通路を構成したので、第2湾曲通路により所定の方向へ向けて案内されつつ下流センサにより検出されている一の遊技媒体が、第3湾曲通路にも接触されて、その流動方向に変化(乱れ)が生じることを抑制することができるという効果がある。その結果、安定した状態の遊技媒体を下流センサにより検出することができるので、下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
【0300】
遊技機9から17のいずれかにおいて、前記湾曲通路は、少なくとも前記第2湾曲通路の通路幅が前記遊技媒体の直径と同等の寸法に設定され、前記検出装置は、前記上流センサ及び下流センサが前記第2湾曲通路の内周側よりも外周側に近接する位置に配設されていることを特徴とする遊技機18。
【0301】
遊技機18によれば、遊技機9から17のいずれかの奏する効果に加え、湾曲通路は、少なくとも第2湾曲通路の通路幅が遊技媒体の直径と同等の寸法に設定され、検出装置は、上流センサ及び下流センサが第2湾曲通路の内周側よりも外周側に近接する位置に配設されているので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流通する場合であっておも、これら遊技媒体の検出を上流センサ及び下流センサにより確実に行うことができるという効果がある。
【0302】
即ち、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の中心線付近に配設すると、複数の遊技媒体が連なって流通する場合に、それら複数の遊技媒体が切れ目のない連続的な状態で各センサ上を流通するため、各遊技媒体の通過を検出することができない。
【0303】
これに対し、本発明によれば、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の外周側に位置させる(即ち、中心線から偏心させる)ので、複数の遊技媒体が連なって流通する場合であっても、遊技媒体と遊技媒体間の空隙とが交互に各センサ上を通過するようにできる。よって、各遊技媒体の通過を確実に検出することができる。
【0304】
ここで、上流センサと下流センサとの間には所定距離だけの間隔を設ける必要があるところ、上述したように、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路に配設する場合において、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の内周側に配設する構成では、上流センサ及び下流センサの間の間隔を確保するためには、第2湾曲通路の曲率半径を大径化するか流路長さを長くする必要が生じ、その分、投入ユニットの大型化を招く。
【0305】
これに対し、本発明によれば、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の外周側に配設することで、第2湾曲通路の曲率半径を大径化することなく、上流サンセ及び下流センサを所定距離だけの間隔を確保した状態で第2湾曲通路に配設することができ、投入ユニットの小型化を図ることができるという効果がある。
【0306】
遊技機9から18のいずれかにおいて、前記流通阻止許容部材は、本体部と、その本体部を揺動可能に軸支する支持軸と、前記本体部に突設されると共に前記本体部の揺動に伴って前記通路内へ出没する爪部とを備え、前記本体部を揺動させ、前記爪部を前記第2湾曲通路の外周側から前記第2湾曲通路内へ出没させることで、前記第2湾曲通路を前記爪部によって閉鎖または開放するように構成されると共に、前記爪部を前記第2湾曲通路内に突出させる際の前記爪部先端の移動方向が前記第2湾曲通路の内周側の内壁よりも下流側を指向していることを特徴とする遊技機19。
【0307】
遊技機19によれば、遊技機9から18のいずれかの奏する効果に加え、爪部を第2湾曲通路に出没させる構成であるので、目的の遊技媒体の通路流通を確実に阻止することができるという効果がある。
【0308】
即ち、第2湾曲通路を流通する遊技媒体は、第1湾曲通路を流通することで勢いが弱められており、また、前後の遊技媒体と分離した状態とされている。よって、かかる第2湾曲通路に爪部を突出させて、遊技媒体の通路流通を阻止する構成とすることで、流通する遊技媒体に対して適切な位置及びタイミングで爪部を突出させることが容易となり、かかる動作を安定して行うことができるので、目的の遊技媒体の通路流通を確実に阻止することができるという効果がある。
【0309】
また、爪部を第2湾曲通路の外周側から第2湾曲通路内へ突出させる構成であるので、第2湾曲部材の外周側に形成されるスペースを流通阻止許容部材の配設スペースとして有効に活用することができ、その分、投入装置の小型化を図ることができるという効果がある。
【0310】
ここで、流通阻止許容部材の揺動により爪部を通路に突出させ、通路を閉鎖することで、遊技媒体の流通を阻止する構成においては、爪部が通路に突出するタイミングと遊技媒体が通路を流通するタイミングとが一致した場合に、爪部先端と通路の内壁との間に遊技媒体を挟み込むことがある。
【0311】
これに対して、本発明によれば、爪部を第2湾曲通路内に突出させる際の爪部先端の移動方向が第2湾曲通路の内周側の内壁よりも下流側を指向する、即ち、爪部が通路に突出される際の爪部先端の移動方向(突出方向)を第2湾曲通路の内周側の内壁から外れさせる(移動方向の延長線上に第2湾曲通路の内周側の内壁が存在しない)構成であるので、爪部先端と第2湾曲通路の内周側の内壁との間に遊技媒体を挟み込むことを抑制することができるという効果がある。
【符号の説明】
【0312】
1 遊技機
b1〜b6 遊技球(遊技媒体)
60,290 通路
70,270 ゲート部材(流通阻止許容部材)
553,2553 上流センサ(検出装置の一部)
554,2554 下流センサ(検出装置の一部)
555,2555 投入検出センサ(検出装置の一部)
240 レバー部材
241 本体部
242 支持軸
243 板部
291 上流側通路
292 第1傾斜通路(第1通路)
293 介設通路(第3通路)
294 第2傾斜通路(第2通路)
295 接続通路
296 投入通路
298 排出通路(分岐路)
291a〜294a 底面
297b 段差面
292b〜294b 天井面
61 待機通路
62 第1湾曲通路(湾曲通路の一部)
63 第2湾曲通路(湾曲通路の一部)
63a 内周壁(内周側の内壁)
64 第3湾曲通路(湾曲通路の一部)
65 垂下通路
71,271 本体部
72,272 支持軸
73,273 爪部
73a 爪部先端


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体が流通する通路と、その通路に出没して前記遊技媒体の流通を阻止または許容する流通阻止許容部材と、その流通阻止許容部材よりも前記通路の下流側で前記遊技媒体の通過を検出する上流センサと、その上流センサよりも下流側で前記遊技媒体を検出する下流センサとを備え、前記上流センサ及び下流センサの検出結果に応じて前記遊技媒体の通過を検出するように構成された遊技機において、
前記通路は、湾曲して形成される湾曲通路を備え、
前記上流センサ及び下流センサが前記湾曲通路の外周側に配設されていることを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−56252(P2013−56252A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−283781(P2012−283781)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2007−335364(P2007−335364)の分割
【原出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】