遊技用システム及び遊技用装置
【課題】遊技用価値(持玉数)を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者に対して空き台情報を提供することにより、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができるようにする。
【解決手段】カードユニット20において、カード返却ボタンの操作が有ると(S51でYES)、持玉数を特定可能なカードを返却して、ホールコンピュータ70に空き台情報要求を送信し(S54)、該ホールコンピュータから空き台情報の受信が有ると(S55でYES)、空き台画面を表示する(S56)。
【解決手段】カードユニット20において、カード返却ボタンの操作が有ると(S51でYES)、持玉数を特定可能なカードを返却して、ホールコンピュータ70に空き台情報要求を送信し(S54)、該ホールコンピュータから空き台情報の受信が有ると(S55でYES)、空き台画面を表示する(S56)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、遊技者が所有する遊技用価値(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理(例えば玉貸処理,持玉払出処理,貯玉再プレイ処理)を行い、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付けて、該カードを返却する処理)を行い、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置と、該遊技用装置を備える遊技用システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1や特許文献2に示すように、遊技機に対応して設けられる遊技用装置のディスプレイ上で自分が遊技をしたい他の遊技機を登録しておき、該登録した他の遊技機が空き台になったら前記ディスプレイ上でその旨を報知することにより、遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げるようにした遊技用装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−263349号公報
【特許文献2】特開2004−195013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1や特許文献2に示した遊技用装置は、自分が遊技をしたい遊技機を登録した遊技者(つまり空き台を積極的に探している遊技者)に対して空き台情報を提供するものであるため、例えば遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対しては空き台情報を提供できず、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることはできなかった。
【0005】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者に対して空き台情報を提供することにより、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができるような、遊技用装置,及び該遊技用装置を備える遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0007】
まず請求項1に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技者が所有する遊技用価値(プリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段(S21aの玉貸処理,S24の持玉払出処理,S25の貯玉再プレイ処理を行う制御部22)と、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段(S26aのカード返却及びS26bの管理玉数更新処理を行う制御部22)と、を有し、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(会員カード2又はビジターカード3)を受け付けたこと(S02でYES)に基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置(カードユニット20)と、
複数の前記遊技機の各々が稼働しているか否かを特定可能な稼働情報に基づいて、該複数の遊技機のうちの稼働していない遊技機を空き台として特定する空き台特定手段(S62及びS63の処理を行うホールコンピュータ70の制御部72)と、から構成され、
前記遊技用装置は、前記確定処理(S51でYES)に際し、前記空き台特定手段により特定された空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段(S56の処理を行う制御部22)を有することを特徴とする遊技用システム(1)である。
【0008】
また請求項2に係る発明は、
請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、
前記遊技用装置(カードユニット20)は、
前記対応する遊技機(パチンコ機10)での遊技により獲得した価値を計数する計数手段(S23の計数処理を行う制御部22及び各台計数ユニット30)と、
該計数手段により計数された計数価値を前記記録媒体の記録情報から特定される前記遊技用価値に加算するための処理を行う加算処理手段(S26bの管理玉数更新処理を行う制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0009】
また請求項3に係る発明は、
請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、
前記遊技用価値には、前記遊技者が前払いした価値であるプリペイド価値(プリペイド残額)と、前記遊技者が遊技により獲得した価値である獲得価値(持玉数)とが含まれ、
前記空き台表示手段は、前記確定処理(S51でYES)に際し、前記遊技用価値として前記プリペイド価値又は前記獲得価値の少なくとも一方が有ること(S51’又はS52でYES)を条件として、前記空き台表示処理(S56)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0010】
また請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
複数の遊技機(パチンコ機10)の各々について当該遊技機がいずれの属性に属するかを示す属性情報(種別,新台フラグ,お勧め台フラグ)及び/又は当該遊技機における遊技の履歴情報(大当り回数,スタート回数)を記憶する遊技機記憶手段(ホールコンピュータ70の遊技機DB)と、
前記遊技機について前記遊技機記憶手段に記憶された前記属性情報及び/又は前記履歴情報を表示条件として設定する表示条件設定手段(ホールコンピュータ70のディスプレイ74)と、をさらに備え、
前記空き台特定手段は、該表示条件設定手段により設定された表示条件を満たし、かつ前記稼働していない遊技機を、前記空き台として特定する(S62)ことを特徴とする遊技用システムである。
【0011】
また請求項5に係る発明は、
請求項4に記載した遊技用システム(1)であって、
前記表示条件設定手段による表示条件の設定には、前記確定処理の対象となる遊技用価値の大きさ(持玉数)に応じた設定(価値条件の設定)をさらに含むことを特徴とする遊技用システムである。
【0012】
また請求項6に係る発明は、
請求項1〜5のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理(S51でYES)に際し、当該確定処理の対象となる遊技用価値の大きさが所定の大きさよりも大きいか否かを判定し(S52)、
前記空き台表示手段は、該判定により所定の大きさよりも大きいと判定されたこと(S52でYES)に基づいて、前記空き台表示処理(S56)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0013】
また請求項7に係る発明は、
請求項1〜6のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理(S51でYES)に際し、当該確定処理を行う時刻が予め定められた特定時間帯に属するか否かを判定し(S53)、
前記空き台表示手段は、該判定により特定時間帯に属すると判定されたこと(S53でYES)に基づいて、前記空き台表示処理(S56)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0014】
さらに請求項8に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、
遊技者が所有する遊技用価値(プリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段(S21aの玉貸処理,S24の持玉払出処理,S25の貯玉再プレイ処理を行う制御部22)と、
該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段(S26aのカード返却及びS26bの管理玉数更新処理を行う制御部22)と、を有し、
該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(会員カード2又はビジターカード3)を受け付けたこと(S02でYES)に基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置(カードユニット20)であって、
対応する前記遊技機以外の稼働していない遊技機である空き台の情報を受信する空き台情報受信手段(S55の処理を行う制御部22及び場内通信部21b)と、
前記確定処理(S51でYES)に際し、前記空き台情報受信手段により受信した空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段(S56の処理を行う制御部)と、
をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【発明の効果】
【0015】
まず請求項1に係る遊技用システムによれば、遊技機に対応して設けられる遊技用装置において残余の遊技用価値を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台を表示させるための空き台表示処理が行われることにより、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対して空き台情報を提供することができるので、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができる。
【0016】
また請求項2に係る遊技用システムによれば、遊技により獲得した獲得価値を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台表示処理が行われることにより、獲得価値を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、遊技機の稼働を上げることができる。即ち、獲得価値を用いて景品交換をする際には、交換する景品によっては交換率が不利な場合があり、そのため遊技者は台移動をして該獲得価値を他の遊技機での遊技に使用することが多いと考えられることから、該遊技者に対して空き台情報を提供することは非常に有効である。
【0017】
また請求項3に係る遊技用システムによれば、プリペイド価値又は獲得価値の少なくとも一方を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、所有する遊技用価値の種類によらず、遊技ができる遊技者に対して情報を提供することができる。
【0018】
また請求項4に係る遊技用システムによれば、全ての空き台情報を提供するのではなく、表示条件として設定された属性情報及び/又は履歴情報を満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者に対して訴求力のある情報を提供することができる。
【0019】
また請求項5に係る遊技用システムによれば、表示条件として確定処理の対象となる遊技用価値の大きさに応じて設定された属性情報及び/又は履歴情報を満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者が台移動をしやすい情報を提供することができる。
【0020】
また請求項6に係る遊技用システムによれば、確定処理の対象となる遊技用価値の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には空き台表示処理が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。
【0021】
また請求項7に係る遊技用システムによれば、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合には空き台表示処理が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。
【0022】
さらに請求項8に係る遊技用装置によれば、残余の遊技用価値を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台を表示させるための空き台表示処理が行われることにより、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対して空き台情報を提供することができるので、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は本発明に係る遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図2】図2は本発明に係る遊技用装置の一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【図3】図3はカードユニットのRAMが記憶しているカードテーブルの一例を表す図である。
【図4】図4はカードユニットのディスプレイに表示されるメイン画面の一例を表す図である。
【図5】図5は各台計数ユニットの一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)は外部ユニットの断面正面図,(c)は内部ユニットの断面左側面図である。
【図6】図6はホールコンピュータのハードディスクが記憶している遊技機DBの一例を表す図である。
【図7】図7はホールコンピュータのディスプレイに表示される空き台表示設定画面の一例を表す図である。
【図8】図8は遊技用装置が行うメイン処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】図9(a)は遊技用装置が行う空き台表示処理の一例を表すフローチャートであり、図9(b)はホールコンピュータが行う空き台特定処理の一例を表すフローチャートである。
【図10】図10はカードユニットのディスプレイに表示される空き台画面の一例を表す図である。
【図11】図11は本発明に係る遊技用装置の変形例1を表す図であり、(a)は正面図,(b)は持玉カードユニットの断面右側面図である。
【図12】図12は本発明に係る遊技用装置の変形例2を表す図であり、(a)は正面図,(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
【0025】
本発明に係る遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数ユニット30は、図1,図2に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して設けられ、図8に示すように、遊技者が所有する遊技用価値(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理(例えば玉貸処理,持玉払出処理,貯玉再プレイ処理)を行い、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付ける管理玉数更新処理と、該カードを返却する処理)を行い、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供するものであり、特に図9,図10に示すように、前記確定処理に際し、複数の遊技機のうちの稼働していない空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行うことを特徴とするものである。また本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、複数の前記遊技用装置と、空き台特定手段であるホールコンピュータ70とを備えるものである。
【0026】
まず、図1〜図7を参照して、本発明の構成について説明する。遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に設けられる島コンピュータ63と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して設けられる遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数機30と、全ての島コンピュータ63と通信可能な残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70からなる。
【0027】
この遊技用装置及び遊技用システム1では、図2(b)に示すように、会員カード2及びビジターカード3が使用される。以下、会員カード2及びビジターカード3を区別しない場合には、両者を単に「カード」と総称する。これらカードは、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記録領域として備えている。なお、ここでいうカードには、円形状を呈するコインも含まれる。
【0028】
会員カード2は、遊技場において会員登録を行った遊技者(会員遊技者)に対して発行される記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、会員遊技者を示す頭文字Mと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、会員遊技者を個々に識別可能な情報でもある。またICチップには、プリペイド残額も記憶されているが、持玉数及び貯玉数は記憶されていない。この会員カード2がカードユニット20のカードR/W23で受け付けられると、ICチップに記録されているカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている暗証番号(図示外)の認証がとれたことを条件として、図1に示すように、該カードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されているプリペイド残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数を使用した貯玉再プレイ処理が可能となり、さらにカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されている持玉数を使用した持玉払出処理が可能となる。
【0029】
ビジターカード3は、遊技場において遊技者(ビジタ遊技者)に対して発行される記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、ビジタ遊技者を示す頭文字Vと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、ビジタ遊技者を個々に識別可能な情報でもある。またICチップには、プリペイド残額も記憶されているが、持玉数は記憶されていない。このビジターカード3がカードユニット20のカードR/W23で受け付けられると、図1に示すように、ICチップに記録されているカードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されている残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されている持玉数を使用した持玉払出処理が可能となる。なおビジタ遊技者は、会員遊技者と異なり、貯玉をしたり貯玉再プレイをしたりすることはできない。
【0030】
ここで残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及び島コンピュータ63について、図1を参照して説明する。残額管理装置60は、会員カード2又はビジターカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を管理するものである。この残額管理装置60は、入金処理(図8のS04,S22)を行うカードユニット20からカードIDと該入金処理に供された入金額とを含む加算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額に該入金額を加算して、加算完了通知を返信し、また玉貸処理(図8のS21a)を行うカードユニット20からカードIDと該玉貸処理に使用された使用額とを含む減算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該使用額を減算して、減算完了通知を返信する。
【0031】
会員管理装置61は、会員カード2のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が遊技により獲得した獲得価値(賞球)を貯蓄してなる貯玉数を管理するものである。この貯玉数は、遊技者が獲得した当日のみならず、翌日以降も、景品交換やパチンコ機10での遊技に使用可能である。また会員管理装置61は、図示しないが、カードIDに対応付けて、会員登録の際に登録された当該会員遊技者の個人情報(氏名,郵便番号,住所,及び電話番号等)と暗証番号も管理している。この会員管理装置61は、会員カード2を受け付けて管理貯玉数取得処理(図8のS06)を行うカードユニット20から、カードIDと暗証番号とを含む貯玉数取得要求を受信すると、該受信した暗証番号が該受信したカードIDに対応付けて記憶している暗証番号と一致する(即ち認証がとれた)ことを条件として、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を含む貯玉数情報をカードユニット20に対して返信し、また管理玉数更新処理(図8のS26b)を行うカードユニット20から、カードIDと貯玉数とを含む貯玉数更新要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を当該受信した貯玉数に更新する。また会員管理装置61は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)からカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数から景品交換に使用された玉数を減算し、また該POS端末からカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数に貯玉する玉数を加算する。
【0032】
持玉管理装置62は、会員カード2又はビジターカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が遊技により獲得した獲得価値(賞球)を計数してなる持玉数を管理するものである。この持玉数は、遊技者が獲得した当日のみ、景品交換やパチンコ機10での遊技に使用可能である。この持玉管理装置62は、会員カード2又はビジターカード3を受け付けて管理持玉数取得処理(図8のS07)を行うカードユニット20から、カードIDを含む持玉数取得要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数を含む持玉数情報をカードユニット20に対して返信し、また管理玉数更新処理(図8のS26b)を行うカードユニット20から、カードIDと持玉数とを含む持玉数更新要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数を当該受信した持玉数に更新する。また持玉管理装置62は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)からカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数から景品交換に使用された玉数を減算する。なお会員カード2のカードID(即ち頭文字がMのカードID)に対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、該消去された持玉数は、当該カードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数に自動的に加算されて、以後は貯玉数として管理される。一方、ビジターカード3のカードID(即ち頭文字がVのカードID)に対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、無効になる。
【0033】
島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)各パチンコ機10及びカードユニット20と、残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
【0034】
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、カードユニット20に対応して(ここではカードユニット20の右側に隣接して)設けられ、該カードユニット20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されている。
【0035】
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
【0036】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(図8のS21a),持玉払出処理(同S24),及び貯玉再プレイ処理(S25)において、カードユニット20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,持玉払出処理,及び貯玉再プレイ処理においてパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0037】
残度数表示器14は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)に記録されているプリペイド残額(即ち図3に示すカードテーブルで記憶しているプリペイド残額)から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷最小の単位有価価値(ここでは100円)」の式で演算された商である。この残度数表示器14で表示される残度数は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が更新される毎に、更新して表示される。
【0038】
玉貸ボタン15は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(図8のS21a)を行う。
【0039】
カード返却ボタン16は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カードの返却(図8のS26a)を行う。
【0040】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置を構成する該カードユニット20に属するものでもある。
【0041】
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、各台計数ユニット30の玉載置部31に導かれる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンクで収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
【0042】
このパチンコ機10の遊技制御基板11からは、可変表示装置に表示される図柄の表示結果が確定すると、図柄確定信号が出力され、大当りが発生すると、大当り信号が出力される。また打込玉カウンタからは、打込玉が10個カウントされる毎に、打込玉信号が出力される。これら図柄確定信号,大当り信号,及び打込玉信号は、島コンピュータ63を介してホールコンピュータ70に送信される。
【0043】
次にカードユニット20について説明する。カードユニット20は遊技用装置を構成するものであって、前記使用処理及び確定処理を行うと共に、前記空き台表示処理を行うものである。このカードユニット20は、図1及び図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に紙幣挿入口25a,突出部20a,及びカード挿入口23a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機25,玉貸通信部21a,場内通信部21b,制御部22,カードR/W23,及びカードストッカ23b等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なおカードユニット20の下部には、前面に各台計数ユニット30の外部ユニット30aが配置され、内部に各台計数機30の内部ユニット30bが配置されているが、これらについては後述する。
【0044】
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、図1に示すように、島コンピュータ63を介して残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70と通信可能に接続されている。
【0045】
制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0046】
この制御部22のRAMは、図3に示すカードテーブルを記憶している。このカードテーブルでは、カードR/W23で受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)から読み取ったカードIDと、当該カードIDに対応するプリペイド残額,持玉数,及び貯玉数(ただし貯玉数は、受け付けたのが会員カード2の場合のみ)とが記憶されて更新されるが、この記憶及び更新については、図8を参照して後述する。
【0047】
カードR/W23は、図2(b)に示すように、カード挿入口23aからカード(会員カード2又はビジターカード)の挿入を受け付けて、該カードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。カードストッカ23bは、カードR/W23の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のビジターカード3を貯留するものである。このカードストッカ23bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になり、かつ持玉数が零であるビジターカード3が取り込まれて貯留される(図8のS21c)。またカードR/W23にてカードを受け付けていない状態で紙幣識別機25にて紙幣を受け付けた場合(図8のS01でYES)に、カードストッカ23bで貯留しているビジターカード3のうちの1枚が、該カードストッカ23bからカードR/W23に対して搬送されて、カードR/W23にセットされ、カードR/W23は、該セットされたビジターカード3のICチップからカードID及びプリペイド残額(この場合には零)を読み取る(図8のS03)。
【0048】
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24では、後述する図10に示す空き台画面が表示されるとき以外は、図4に示すメイン画面が表示される。このメイン画面では、図3のカードテーブルで記憶している持玉数が表示されると共に、該持玉数を使用した持玉払出処理を行うための払出操作を受け付ける「払出」ボタンが表示される。またカードテーブルで貯玉数を記憶している場合(即ちカードR/W23にて会員カードを受け付けている場合)には、該貯玉数が表示されると共に、該貯玉数を使用した貯玉再プレイ処理を行うための再プレイ操作を受け付ける「再プレイ」ボタンが表示される。またメイン画面で表示される持玉数や貯玉数は、カードテーブルで記憶している持玉数や貯玉数が更新される毎に、更新して表示される。
【0049】
紙幣識別機25は、図2(b)に示すように、紙幣挿入口25aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機25の後方に設けられる紙幣通路25b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
【0050】
次に各台計数ユニット30について説明する。各台計数ユニット30は遊技用装置の一部を構成するものであって、対応するパチンコ機10での遊技により遊技者が獲得した価値(賞球)を計数する計数手段として機能するものである。この各台計数ユニット30は、図2(a)に示すように、カードユニット20の下部において前面に配置される外部ユニット30aと、図2(b)に示すように、カードユニット20の下部において内部に配置される内部ユニット30bとからなり、この各台計数ユニット30と前記カードユニット20とで、遊技用装置が構成される。以下、各台計数ユニット30の構造について、図5を参照して説明する。
【0051】
外部ユニット30aの内部には、図5(b)に示すように、パチンコ機10の下皿から落下されたパチンコ玉を受け入れて載置する玉載置部31と、該玉載置部31の下流側の端部に設けられ、該玉載置部31上のパチンコ玉が流下するのを堰き止める計数シャッタ33と、玉載置部31の下方に設けられる流出路40と、該流出路40の下流側の端部に設けられ、該流出路40内をパチンコ玉が流下するのを堰き止める払出シャッタ41とが設けられている。また外部ユニット30aの前面には、図5(a)に示すように、計数シャッタ33の開放操作を受け付ける計数レバー32と、払出シャッタ41の開放操作を受け付ける払出レバー40とが設けられている。
【0052】
また内部ユニット30bの内部には、図5(c)に示すように、玉載置部31の下流側の端部に連通する流入路34と、該流入路34の下流側の端部に設けられ、該流入路34内を流下するパチンコ玉を計数する玉カウンタ35と、流入路34の下方に設けられ、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉の一部を貯留し、その下流側の端部が前記流出路40の上流側の端部に連通する玉貯留部36と、流入路34の下流側の端部に連通し、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉のうち玉貯留部36に貯留される以外のパチンコ玉を遊技島内に流すための排出路37と、玉貯留部36の下流側の端部に設けられ、該玉貯留部36から払い出されるパチンコ玉を計数する払出カウンタ38とが設けられている。ここで玉貯留部36には、予め定められた払出単位(例えば25玉)に満たない数のパチンコ玉を各台計数ユニット30から払出可能なように、当該払出単位未満の最大数(即ち24玉)のパチンコ玉が貯留される。
【0053】
そして図1に示すように、計数レバー32及び払出レバー40の操作は、カードユニット20の制御部22により検知され、玉カウンタ35及び払出カウンタ38による計数値は、カードユニット20の制御部22に対して送信されるように構成されている。
【0054】
この各台計数ユニット30による計数処理(図8のS23)について説明する。玉載置部31にパチンコ玉が載置されている状態で、計数レバー32の操作が有ると(図8のS13でYES)、該操作を検知した制御部22の制御により計数シャッタ33が開放され、玉載置部31上のパチンコ玉が、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数されることにより、計数処理が行われる。該玉カウンタ35による計数値は、図3のカードテーブルで記憶されている持玉数に加算更新される。玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされるまでは、図5(c)の矢印A方向に進んで玉貯留部36に貯留され、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされた後は、矢印B方向に進み排出路37内を流下して、遊技島内に取り込まれる。
【0055】
次にホールコンピュータ70について説明する。ホールコンピュータ70は、図1に示すように接続される通信部71,制御部72,ハードディスク73,ディスプレイ74,及び入力装置75等を有するコンピュータである。
【0056】
通信部71は、複数の島コンピュータ63の各々を介して、各島コンピュータ63の配下にある複数のパチンコ機10及びカードユニット20の各々と通信可能に接続されている。制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROM及びハードディスク73に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ホールコンピュータ70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。ディスプレイ74は、各種の情報を表示する表示デバイスであって、例えば液晶ディスプレイであり、入力装置75は、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスであって、例えばキーボードやマウスである。
【0057】
ハードディスク73は、図6に示す遊技機DBを記憶している。この遊技機DBでは、各パチンコ機10を個々に識別可能な台番号に対応付けて、当該パチンコ機10の属性情報である機種及び種別が、当該パチンコ機10の導入時に記憶され、同じく属性情報である新台フラグとお勧め台フラグが、毎日の営業開始前に記憶され、さらに履歴情報である稼働フラグと大当り回数とスタート回数が、営業中にパチンコ機10から送信されてくる打込玉信号と大当り信号と図柄確定信号に基づいて更新されて記憶される。
【0058】
ここでパチンコ機10の種別としては、大当りが発生する確率は低いが大当りが継続する確率が高い「爆裂機」,大当りが発生する確率は高いが出玉が少ない「甘デジ」,それら以外の「普通機」のいずれかが記憶される。また新台フラグは、導入から所定期間(例えば2週間)以内のパチンコ機10について、新台である旨を示すフラグ「1」を記憶し、その他のパチンコ機10についてフラグ「0」を記憶する。またお勧め台フラグは、例えば釘調整を甘くしたパチンコ機10について、お勧め台である旨を示すフラグ「1」を記憶し、その他のパチンコ機10についてフラグ「0」を記憶する。
【0059】
これらパチンコ機10の種別,新台フラグ,及びお勧め台フラグは、オペレータの操作によって設定されるが、パチンコ機10の種別と新台フラグについては、自動的に設定されるようにしても良い。具体的には、パチンコ機10の種別については、パチンコ機10から出力される識別信号等で種別を判別して、該判別した種別が自動的に記憶するようにすれば良い。また新台フラグについては、各台番号に対応する機種や種別が更新されたら自動的に「1」を記憶し、所定期間が経過したら自動的に「0」を記憶するようにすれば良い。なおパチンコ機10の種別がオペレータの操作によって設定される場合にも、同一の機種については同一の種別を自動的に記憶するようにして設定の省力化を図るようにしても良い。
【0060】
また稼働フラグは、パチンコ機10から打込玉信号を定期的に受信していること(例えば前回の受信から3分以内に今回の受信有り)を条件に、当該パチンコ機10が稼働中である旨を示すフラグ「1」を記憶し、打込玉信号を定期的に受信していないこと(例えば前回の受信から3分以上受信無し)を条件に、当該パチンコ機10が稼働中でない(即ち非稼働=空き台である)旨を示すフラグ「0」を記憶する。また大当り回数は、パチンコ機10から大当り信号を受信したことに基づいて、当該パチンコ機10の大当り回数を加算更新する。さらにスタート回数は、パチンコ機10から図柄確定信号を受信したことに基づいて、当該パチンコ機10のスタート回数を加算更新する。なお大当り回数とスタート回数の値は、営業終了後にクリアされる。
【0061】
この遊技機DBは、複数のパチンコ機10の各々について当該パチンコ機10がいずれの属性に属するかを示す属性情報(機種,種別,新台フラグ,お勧め台フラグ)及び/又は当該パチンコ機10における遊技の履歴情報(大当り回数,スタート回数)を記憶する遊技機記憶手段として機能するものである。
【0062】
ディスプレイ74及び入力装置75では、図7に示すように、空き台表示に関する各種の設定が行われる。具体的には、ホールコンピュータ70において空き台表示設定モードを起動すると、図7に示す空き台表示設定画面がディスプレイ74に表示され、入力装置75を操作することにより、1.空き台の属性情報・履歴情報の条件(表示条件)と、2.持玉数に応じて表示する空き台の種別の条件(価値条件)と、3.空き台表示を実行する持玉数の条件(表示実行値)と、4.空き台表示を実行する時間帯の条件(特定時間帯)とを設定することができる。以下、この4つの各条件を、それぞれ条件1〜条件4と称する。
【0063】
条件1(表示条件)は、空き台表示処理の対象とする空き台の属性情報及び/又は履歴情報を設定するものである。本例では、「爆裂機」,「普通機」,「甘デジ」,「新台」,「お勧め台」,「大当り回数」,及び「スタート回数」のうちの一又は複数を、対応するチェックボックスをチェックすることにより、条件1として設定可能である。ここで設定された条件1はハードディスク73で記憶され、該記憶された条件1に基づいて、後述する図9(b)のS62において、遊技機DBで稼働フラグ0が記憶されているパチンコ機10(即ち空き台)の中から、該設定された条件1を満たすパチンコ玉の台番号が空き台として抽出される。
【0064】
具体的には、「爆裂機」が設定されると、空き台の中から、種別として爆裂機が記憶されているパチンコ機10の台番号が抽出され、「普通機」が設定されると、空き台の中から、種別として普通機が記憶されているパチンコ機10が抽出され、「甘デジ」が設定されると、空き台の中から、種別として甘デジが記憶されているパチンコ機10が抽出される。また「新台」が設定されると、空き台の中から、新台フラグ1が記憶されているパチンコ機10の台番号が抽出され、「お勧め台」が設定されると、空き台の中から、お勧め台フラグ1が記憶されているパチンコ機10の台番号が抽出される。さらに「大当り回数」が設定されると、空き台の中から、記憶されている大当り回数が多い順にパチンコ機10の台番号が抽出され、「スタート回数」が設定されると、空き台の中から、記憶されているスタート回数が多い順にパチンコ機10の台番号が抽出される。
【0065】
なお条件1が複数設定された場合には、and条件ではなくor条件で検索される。図示の例では、「新台」,「お勧め台」,及び「大当り回数」の3つの条件が設定されているので、後述する図10に示すように、各々の条件を満たすパチンコ機10の台番号が抽出され、該抽出された台番号(例えば新台と大当り上位の022)が重複する場合も有り得る。また条件1は設定しなくても良く、この場合には、空き台の台番号が全て抽出される。
【0066】
この条件1を設定するディスプレイ74は、パチンコ機10について遊技機DBに記憶された属性情報及び/又は履歴情報を表示条件として設定する表示条件設定手段として機能するものである。
【0067】
条件2(価値条件)は、持玉数が設定玉数以下及び/又は設定玉数以上である場合に空き台表示処理の対象とする空き台の種別を設定するものである。本例では、「持玉数がX玉以下でPを表示」及び/又は「持玉数がY玉以上でQを表示」において持玉数X,Yと種別P,Qが設定される。ここで設定された条件2はハードディスク73で記憶され、該記憶された条件2に基づいて、後述する図9(b)のS63において、カードテーブルで記憶している持玉数に応じて、遊技機DBで稼働フラグ0が記憶されているパチンコ機10(即ち空き台)の中から、該設定された条件2を満たすパチンコ機10の台番号が空き台として抽出される。
【0068】
この条件2としては、例えば持玉数が少ない場合には、大当りが発生する確率は高いが出玉が少ない甘デジ(いわゆるおとなしい台)を設定し、持玉数が多い場合には、大当りが発生する確率は低いが大当りが継続する確率が高い爆裂機(いわゆる荒い台)を設定する。図示の例では、「持玉数が1000玉以下で甘デジを表示」及び「持玉数が5000玉以上で爆裂機を表示」が設定されているので、後述する図10に示すように、持玉数≦1000玉であれば、空き台の中から、甘デジの台番号が抽出され、持玉数が5000玉≧であれば、空き台の中から、爆裂機の台番号が抽出され、1000玉≦持玉数≦5000玉であれば、台番号の抽出は行われない。
【0069】
なお「持玉数が5000玉以下で甘デジを表示」及び「持玉数が1000玉以上で甘デジを表示」と設定すれば、5000玉≧持玉数≧1000玉の場合に、空き台の中から、甘デジの台番号が抽出される。また条件2は「以上」又は「以下」のいずれか一方のみを設定しても良い。さらに条件2は設定しなくても良く、この場合には、持玉数の多少に依らず、空き台の台番号が全て抽出される。
【0070】
この条件2を設定するディスプレイ74は、表示条件として確定処理の対象となる持玉数に応じた属性情報及び/又は履歴情報を設定する表示条件設定手段として機能するものである。
【0071】
条件3(表示実行値)は、空き台表示処理を行うために必要な持玉数を表示実行値として設定するものである。本例では、「持玉数が○玉以上で空き台表示を実行」において持玉数が設定されると、該設定された表示実行値が、ホールコンピュータ70で記憶されると共に、各カードユニット20にも送信されて制御部22のRAMで記憶され、後述する図9(a)のS52に示す判定で用いられる。この表示実行値は、持玉数が少なすぎる遊技者に対して空き台情報を表示しても無駄なので、該無駄を省くことが出来る程度の持玉数(本例では200玉)を設定するのが適切である。なお条件3の表示実行値は設定しなくても良く、この場合には、持玉数が1玉以上有れば、空き台表示処理が行われる。
【0072】
条件4(特定時間帯)は、空き台表示処理を行う時間帯を特定時間帯として設定するものである。本例では、「○時〜○時まで空き台表示を実行」において開始時刻と終了時刻が設定されると、該設定された特定時間帯が、ホールコンピュータ70で記憶されると共に、各カードユニット20にも送信されて制御部22のRAMで記憶され、後述する図9(a)のS53に示す判定で用いられる。この特定時間帯は、空き台が多数有る開店直後や多くの遊技者が帰宅する閉店間際に空き台情報を表示しても無駄なので、該無駄を省く程度の開始時刻と終了時刻(本例では開店時刻1時間後の11:00から閉店時刻1時間前の21:00まで)を設定するのが適切である。なお開始時刻は開店時刻としても良く、また終了時刻を閉店時刻としても良い。さらに条件4の特定時間帯は設定しなくても良く、この場合には、前記確定処理を行う時刻に依らずに、空き台表示処理が行われる。
【0073】
次に、図8〜図10を参照して、本発明の作用について説明する。遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数ユニット30では、営業中において、図8に示すメイン処理が行われると共に、図9(a)に示す空き台表示処理が並行して行われる。またホールコンピュータ70では、営業中において、図9(b)に示す空き台特定処理が行われる。
【0074】
まず図8は、遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)が行うメイン処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット20の制御部22は、S01で紙幣識別機25による紙幣の受付,又はS02でカードR/W23によるカード(会員カード2又はビジターカード3)の受付を待機している。このS01で紙幣の受付が有ると(YES)、紙幣識別機25は、該受け付けた紙幣を識別し、カードストッカ23bは、S03で、貯留しているビジターカード3のうちの1枚をカードR/W23に対して搬送し、カードR/W23は、搬送されたビジターカード3をセットしてICチップからカードID及びプリペイド残額(この場合には零)を読み取り、制御部22は、S04で入金処理を行う。
【0075】
この入金処理において、制御部22は、S03で読み取ったカードIDとS01で識別した紙幣額(即ち入金処理に供された入金額)とを含む加算要求を残額管理装置60に対して送信する。該加算要求を受信した残額管理装置60は、該加算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額(この場合には零)に該加算要求に含まれる入金額を加算して、加算完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該加算完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S03で読み取ったカードIDに対応付けて、S01で識別した紙幣額をプリペイド残額に加算更新すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、かつカードR/W23により受付中のビジターカード3に該加算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行い、入金処理を終了して、S11に進む。
【0076】
前記S02でカードの受付が有ると(YES)、カードR/W23は、該受け付けたカードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取り、制御部22は、S05で、該読み取ったカードIDの頭文字(M又はV)に基づいて、受け付けたカードが会員カード2であるか否かを判定する。このS05で会員カード2である(YES)と判定された場合には、制御部22は、S06で貯玉数取得処理を行う。
【0077】
この貯玉数取得処理において、制御部22は、ディスプレイ24に暗証番号入力画面(図示外)を表示する処理を行い、暗証番号の入力が有ると、S02で読み取ったカードIDと該入力された暗証番号とを含む貯玉数取得要求を会員管理装置61に対して送信する。該貯玉数取得要求を受信した会員管理装置61は、該貯玉数取得要求に含まれる暗証番号が該貯玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶している暗証番号と一致するか否かを判定し、一致することを条件として、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を含む貯玉数情報をカードユニット20に対して返信する。そして該貯玉数情報を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該貯玉数情報に含まれる貯玉数を記憶すると共に、メイン画面で貯玉数を表示し、貯玉数取得処理を終了して、S07で持玉数取得処理を行う。
【0078】
この持玉数取得処理において、制御部22は、S02で読み取ったカードIDを含む持玉数取得要求を持玉管理装置62に対して送信する。該持玉数取得要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を含む持玉数情報をカードユニット20に対して返信する。そして該持玉数情報を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該持玉数情報に含まれる持玉数を記憶すると共に、メイン画面で持玉数を表示し、持玉数取得処理を終了して、S08で残額確認処理を行う。
【0079】
この残額確認処理において、制御部22は、S02で読み取ったカードIDとプリペイド残額とを含む残額確認要求を残額管理装置60に対して送信する。該残額確認要求を受信した残額管理装置60は、該残額確認要求に含まれるプリペイド残額と該残額確認要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額とが一致するか否かを判定し、一致することを条件として、該プリペイド残額を含む残額確認通知をカードユニット20に対して返信する。そして該残額確認通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該残額確認通知に含まれるプリペイド残額を記憶すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、残額確認処理を終了して、S11に進む。
【0080】
前記S05で会員カード2でない(NO)、即ちビジターカード3であると判定された場合には、制御部22は、前記S07の持玉数取得処理と、前記S08の残額確認処理とを行って、S11に進む。
【0081】
S04又はS08の処理が終了すると、カードユニット20の制御部22は、S11で玉貸ボタン15の操作の受付,S12で紙幣識別機25による紙幣の受付,S13で計数レバー32の操作の受付,S14でメイン画面に表示される払出ボタンの操作の受付,S15でメイン画面に表示される再プレイボタンの操作の受付,又はS16でカード返却ボタン16の操作の受付を待機する。
【0082】
このS11で玉貸ボタン15の操作が有ると(YES)、制御部22は、S21aで玉貸処理を行う。この玉貸処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が予め設定された玉貸設定額(例えば5度数=500円)以上であるか否かを判定し、プリペイド残額が玉貸設定額以上であれば、該玉貸設定額を使用額として特定し、プリペイド残額が玉貸設定額未満であれば、該プリペイド残額を使用額として特定して、該特定した使用額分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、カードIDと使用額とを含む減算要求を残額管理装置60に対して送信する。該減算要求を受信した残額管理装置60は、該減算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該減算要求に含まれる使用額を減算して、減算完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該減算完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、使用額をプリペイド残額から減算更新すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、かつカードR/W23により受付中のカードに該減算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行い、玉貸処理を終了して、S21bに進む。
【0083】
S21bで、制御部22は、ビジターカード3を受付中かつカードテーブルで記憶しているプリペイド残額及び持玉数が零であるか否かを判定し、NOならば前記S11に戻り、YESならばS21cで当該ビジターカード3をカードストッカ23bに取り込んで、S26bで管理玉数更新処理を行う。この管理玉数更新処理において、制御部22は、カードIDと持玉数(ここでは零)とを含む持玉数更新要求を持玉管理装置62に対して送信する処理を行って、管理玉数更新処理を終了する。なお持玉数更新要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を該持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新する。そしてS26bの処理が終了すると、S26cで、制御部22は、カードテーブルの記憶内容を消去して、メイン処理を終了する。
【0084】
前記S12で紙幣の受付が有ると(YES)、制御部22は、S22で前記S04と同様の入金処理を行って、S11に戻る。
【0085】
前記S13で計数レバー32の操作が有ると(YES)、制御部22及び各台計数ユニット30は、S23で前記計数処理を行って、S11に戻る。
【0086】
前記S14で払出ボタンの操作が有ると(YES)、制御部22及び各台計数ユニット30は、S24で持玉払出処理を行う。この持玉払出処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶している持玉数が予め設定された払出設定数(例えば5度数分の125玉)以上であるか否かを判定する。そして持玉数が払出設定数以上であれば、該払出設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、該払出設定数をカードテーブルで記憶している持玉数から減算更新すると共に、メイン画面で持玉数を更新表示し、持玉払出処理を終了して、S11に戻る。
【0087】
一方、持玉数が払出設定数未満であれば、持玉数のうち前記払出単位(25玉)の整数倍のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令する一方、持玉数のうち該払出単位未満のパチンコ玉を各台計数ユニット30から払い出し、カードテーブルで記憶している持玉数を零に更新すると共に、メイン画面で持玉数を零に更新表示し、持玉払出処理を終了して、S11に戻る。具体的には、持玉数が124玉である場合には、25玉×4=100玉はパチンコ機10から払い出し、残りの24玉は各台計数ユニット30から払い出す。この端数払出処理が行われると、制御部22の制御により払出カウンタ38が開放され、玉貯留部36に貯留されているパチンコ玉が払出カウンタ38により計数され、該払出カウンタ38による計数値が払出数に達すると、払出カウンタ38が閉鎖される。払出カウンタ38により計数されたパチンコ玉は、流出路39内を流下して、払出シャッタ41により堰き止められる。そして払出レバー40の操作を受け付けると、該操作を検知した制御部22の制御により払出シャッタ41が開放され、流出路39内のパチンコ玉が、内部ユニット30bの下面から落下されるので、遊技者は、該落下したパチンコ玉を受け止めて上皿に供給することにより遊技に使用できる。
【0088】
前記S15で再プレイボタンの操作が有ると(YES)、制御部22は、S25で貯玉再プレイ処理を行う。この貯玉再プレイ処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶している貯玉数が予め設定された再プレイ設定数(例えば5度数分の125玉)+手数料玉数(例えば25玉)以上であるか否かを判定する。そして貯玉数が再プレイ設定数+手数料玉数以上であれば、該再プレイ設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、該再プレイ設定数+手数料玉数をカードテーブルで記憶している貯玉数から減算更新すると共に、メイン画面で貯玉数を更新表示し、貯玉再プレイ処理を終了して、S11に戻る。なお貯玉数が再プレイ設定数+手数料玉数未満であれば、パチンコ玉の払出を行わずに貯玉再プレイ処理を終了して、S11に戻る。
【0089】
前記S16でカード返却ボタン16の操作が有ると(YES)、制御部22は、後述する図9(a)に示す空き台表示処理を行うと共に、S26aで、カードR/W23にて受付中のカードを返却する処理を行って、S26bで管理玉数更新処理を行う。この管理玉数更新処理において、制御部22は、カードIDと持玉数とを含む持玉数更新要求を持玉管理装置62に対して送信すると共に、受付中のカードが会員カード2である場合にはカードIDと貯玉数とを含む貯玉数更新要求を会員管理装置61に対して送信する処理を行って、管理玉数更新処理を終了する。なお持玉数更新要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を該持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新する。また貯玉数更新要求を受信した会員管理装置61は、該貯玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数を該貯玉数更新要求に含まれる貯玉数に更新する。このS26aにてカードを返却する処理と、S26bにおける管理玉数更新処理とが、持玉払出処理に使用されなかった持玉数や貯玉再プレイ処理に使用されなかった貯玉数を景品交換又は他のパチンコ機10での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(つまり持玉数や貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付けて、該カードを返却する処理)に相当する。そしてS26bの処理が終了すると、制御部22は、S26cで、カードテーブルの記憶内容を消去して、メイン処理を終了する。
【0090】
次に図9(a)は、遊技用装置(カードユニット20)が行う空き台表示処理の一例を表すフローチャートであり、図9(b)は、ホールコンピュータ70が行う空き台表示処理の一例を表すフローチャートである。なお前述の如く、カードユニット20の制御部22のRAMは、ホールコンピュータ70にて図7で設定した表示実行値(本例では200玉)と特定時間帯(本例では11:00〜21:00)とを記憶している。
【0091】
まず図9(a)を参照して、カードユニット20が行う空き台表示処理について説明する。カードユニット20の制御部22は、S51でカード返却ボタン16の操作を待機している。このS51でカード返却ボタン16の操作が有ると(YES)、制御部22は、前記確定処理(即ちS26aにてカードを返却する処理と、S26bにおける管理玉数更新処理)を行うと共に、該確定処理に際し、S52以下の処理を行う。具体的には、まずS52で、カードテーブルで記憶している持玉数がRAMで記憶している表示実行値以上であるか否かを判定する。このS52で持玉数が表示実行値未満である(NO)と判定された場合には、図10の空き台画面を表示せずに、空き台表示処理を終了する。これによれば、確定処理の対象となる持玉数が所定の大きさ(表示実行値)よりも小さい場合には空き台表示が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。つまり表示実行値として、例えば持玉数が少なすぎる遊技者に対して空き台情報を表示する無駄を省くことが出来る程度の持玉数(本例では200玉)を設定することにより、当該無駄を省くことが出来るのである。
【0092】
一方、S52で持玉数が表示実行値以上である(YES)と判定された場合には、S53で、前記確定処理を行う時刻(即ち現在時刻)がRAMで記憶している特定時間帯に属するか否かを判定する。このS53で特定時間帯に属さない(NO)と判定された場合には、図10の空き台画面を表示せずに、空き台表示処理を終了する。これによれば、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合には空き台表示が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。つまり特定時間帯として、例えば空き台が多数有る開店直後や多くの遊技者が帰宅する閉店間際に空き台情報を表示する無駄を省く程度の開始時刻と終了時刻(本例では開店時刻1時間後の11:00から閉店時刻1時間前の21:00まで)を設定することにより、当該無駄を省くことが出来るのである。
【0093】
一方、S53で特定時間帯に属する(YES)と判定された場合には、S54で、持玉数を含む空き台情報要求をホールコンピュータ70に対して送信し、S55で、該ホールコンピュータ70から送信されてくる空き台情報の受信を待機する。
【0094】
ここで図9(b)を参照して、ホールコンピュータ70が行う空き台特定処理について説明する。ホールコンピュータ70の制御部72は、S61で、カードユニット20から送信されてくる空き台情報要求の受信を待機しており、該空き台情報要求の受信が有ると(YES)、S62で、図7で設定した表示条件を満たす空き台を特定する。本例では、遊技機DBで稼働フラグ0が記憶されているパチンコ機10(即ち空き台)の中から、新台の台番号を昇順で抽出し、お勧め台の台番号を昇順で抽出し、かつ大当り回数が多い順に台番号を抽出する。
【0095】
このS62の処理を行う制御部72は、表示条件設定手段により設定された表示条件を満たし、かつ稼働していないパチンコ機10を、空き台として特定する、空き台特定手段として機能するものである。これによれば、全ての空き台情報を提供するのではなく、表示条件として設定された属性情報及び/又は履歴情報が表示条件を満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者に対して訴求力のある情報を提供することができる。
【0096】
次に制御部72は、S63で、S61で受信した空き台情報要求に含まれる持玉数に基づいて、図7で設定した価値条件を満たす空き台を特定する。本例では、持玉数≦1000玉であれば、空き台の中から、甘デジの台番号を昇順で抽出し、持玉数が5000玉≧であれば、空き台の中から、爆裂機の台番号を昇順で抽出し、1000玉≦持玉数≦5000玉であれば、台番号の抽出を行わない。
【0097】
このS63の処理を行う制御部72は、表示条件設定手段により設定された表示条件(ここでは価値条件)を満たし、かつ稼働していないパチンコ機10を、空き台として特定する、空き台特定手段として機能するものである。これによれば、表示条件として確定処理の対象となる遊技用価値の大きさに応じて設定された属性情報及び/又は履歴情報(即ち価値条件)を満たすを満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者が台移動をしやすい情報を提供することができる。具体的には、本例の如く、持玉数が少ない場合には比較的大当りが発生しやすい甘デジの空き台情報を提供し、持玉数が多い場合には比較的大当りが発生しにくい爆裂機の空き台情報を提供することにより、遊技者が台移動をする意欲をかき立てる。なお持玉数が少ない場合にあえて爆裂機の空き台情報を提供することにより、一攫千金を狙う遊技者が台移動をする意欲をかき立てるようにしても良い。
【0098】
そして制御部72は、S62及びS63の処理で特定した台番号を含む空き台情報をカードユニット20に対して返信して、空き台特定処理を終了する。
【0099】
図9(a)に戻り、カードユニット20の制御部22は、S55で空き台情報の受信が有ると(YES)、S56で、該空き台情報に含まれる台番号に基づいて、図10に示す空き台画面をディスプレイ24に表示する処理を行う。この空き台画面において、本例では、新台の台番号が昇順で3台分と、お勧め台の台番号が昇順で3台分と、大当り回数が多い順に(即ち大当り上位の)3台分の台番号とが表示されると共に、甘デジの台番号が含まれる場合(即ち持玉数が1000玉以下の場合)には該甘デジの台番号が昇順で3台分と、爆裂機の台番号が含まれる場合(即ち持玉数が5000玉以上の場合)には該爆裂機の台番号が昇順で3台分表示される。なお新台,お勧め台,大当り上位,甘デジ,又は爆裂機に対応する「もっと見る」ボタンが操作されると、該操作されたボタンに対応する新台,お勧め台,大当り上位,甘デジ,又は爆裂機の台番号が全て表示される。
【0100】
このS56の処理を行う制御部22は、前記確定処理に際し、空き台特定手段(図9(b)のS62,S63)により特定された空き台の情報を(ここではディスプレイ24に)表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段として機能するものである。
【0101】
これによれば、パチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20において残余の遊技用価値(ここでは持玉数)を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台を表示させるための空き台表示処理が行われることにより、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対して空き台情報を提供することができるので、当該遊技者を空き台に導いてパチンコ機10の稼働を上げることができる。
【0102】
また遊技により獲得した持玉数を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台表示処理が行われることにより、持玉数を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、パチンコ機10の稼働を上げることができる。即ち、持玉数を用いて景品交換をする際には、交換する景品によっては交換率が不利な場合があり、そのため遊技者は台移動をして該持玉数を他のパチンコ機10での遊技に使用することが多いと考えられることから、該遊技者に対して空き台情報を提供することは非常に有効である。
【0103】
また空き台表示手段は、確定処理に際し、持玉数が表示実行値を満たすこと(前記S52でYES)をさらなる条件として、空き台表示処理を行うものであり、また確定処理に際し、当該確定処理を行う時刻が特定時間帯に属すること(前記S53でYES)をさらなる条件として、空き台表示処理を行うものである。
【0104】
そして制御部22は、S57で、カードR/W23によるカードの受付(前記S02における外部からの挿入による受付,又は前記S03におけるカードストッカ23bからの搬送による受付)を待機し、カードの受付が有ると(YES)、S58で、空き台画面に代えてメイン画面をディスプレイ24に表示する処理を行って、空き台表示処理を終了する。
【0105】
なお本例では、S51でYESと判定されると、S52に進む例について説明したが、図9(a’)に示すように、S51でYESと判定されると、制御部22は、S51’で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が有るか否かを判定し、プリペイド残額が有れば(YES)、前記S54以下に進んで空き台表示を行う一方、プリペイド残額が無ければ(NO)、前記S52以下に進み、持玉数が表示実行値以上ならば(S52でYES)、前記S54以下に進んで空き台表示を行うようにしても良い。この場合の空き台表示手段は、確定処理に際し、プリペイド残額又は持玉数の少なくとも一方があることを条件として、空き台表示を行うものである。これによれば、プリペイド残額又は持玉数の少なくとも一方を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、所有する遊技用価値の種類によらず、遊技ができる遊技者に対して情報を提供することができる。
【0106】
次に、図11を参照して、本発明の変形例1について説明する。この変形例1では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、カードユニット20’と、前記各台計数ユニット30と、持玉カードユニット50とから構成されており、前記遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここでカードユニット20’は、前記カードユニット20と比較して、前記内部ユニット30bが配置されていない点のみが異なる。
【0107】
持玉カードユニット50は、図11(a)に示すように、カードユニット20’のさらに左側に隣接して設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面に発行ボタン51,貯玉ボタン52,持玉カード挿入口53a等を備え、図11(b)に示すように、その内部に持玉カードR/W53,持玉カードストッカ53bを備え、発行ボタン51,貯玉ボタン52,及び持玉カードR/W53は、カードユニット20’の制御部22と通信可能に接続されている。なお持玉カードユニット50の下部には、前面に各台計数ユニット30の外部ユニット30aが配置され、内部に各台計数機30の内部ユニット30bが配置されている。
【0108】
この変形例1の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されている状態で、発行ボタン51が操作されると、持玉カード5を貯留している持玉カードストッカ53bは、該貯留している持玉カード5のうちの1枚を持玉カードR/W53に対して搬送し、持玉カードR/W53は、搬送された持玉カード5に持玉数を記録して、該持玉カード5を持玉カード挿入口53aから排出して発行する。この変形例1では、該持玉カード5の発行が、前記確定処理に相当する。
【0109】
このようにして発行された持玉カード5を、他のパチンコ機10に対応する持玉カードユニット50の持玉カードR/W53に挿入することにより、該持玉カード5に記録されている持玉数を使用して前記持玉払出処理が可能となる。また該持玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なおカードユニット20’のカードR/W23にて受付中のカードは、カード返却ボタン16が操作されると返却される。つまり変形例1では、持玉数がカードのカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されるのではなく、該持玉数が持玉カード5に記録されて発行される。
【0110】
また変形例1の遊技用装置において、会員遊技者が貯玉を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されており、かつカードユニット20’のカードR/W23にて会員カード2を受付中の状態で、貯玉ボタン52が操作されると、該会員カード2のカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を会員管理装置61に対して送信する。該貯玉要求を受信した会員管理装置61は、前述の如く、該貯玉要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数に外地予に含まれる貯玉する玉数を加算する。そしてカードユニット20’のカードR/W23にて受付中の会員カード2は、カード返却ボタン16が操作されると返却される。この変形例1では、該会員カード2の返却も、前記確定処理に相当する。
【0111】
このようにして返却された会員カード2を、他のパチンコ機10に対応するカードユニット20’のカードR/W23に挿入することにより、該会員カード2のカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数を使用して前記貯玉祭プレイ処理が可能となる。また該貯玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なお発行ボタン51が操作された場合と異なり、持玉カード5は発行されない。
【0112】
そして変形例1では、前記確定処理(即ち持玉カード5の発行,又は会員カード2の返却)が行われると、図9(a)のS52以下に進んで、空き台表示が行われる。
【0113】
次に、図12を参照して、本発明の変形例2について説明する。この変形例2では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、カードユニット20”と、前記各台計数ユニット30とから構成されており、前記遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここでカードユニット20’は、前記カードユニット20と比較して、図12(a)に示すように、その前面に携帯電話近接部26aをさらに備え、図12(b)に示すように、その内部にICチップR/W26をさらに備え、該ICチップR/W26が制御部22と通信可能に接続されている点と、会員カード2及びビジターカード3が使用されず、カードR/W23はプリペイド残額を特定可能なプリペイドカード6を受け付ける点と、カードストッカ23bを備えていない点とが異なる。
【0114】
この変形例2の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されている状態で、ICチップを備える携帯電話7が携帯電話近接部26aに近接されて、ICチップR/W26により該携帯電話7のICチップから当該携帯電話7の識別情報(チップIDや電話番号等であり、以下「携帯ID」と称する。)が読み取られ、ディスプレイ24に表示される図示しない発行ボタンが操作されると、持玉数と携帯IDとを対応付けて記憶(当該携帯電話7のICチップで記憶,又は管理装置で記憶等)するための記憶処理を行う。この変形例2では、該記憶処理が、前記確定処理に相当する。
【0115】
そして変形例2でも、該確定処理(即ち記憶処理)が行われると、図9(a)のS52以下に進んで、空き台表示が行われる。なお変形例2における前記空き台表示手段として機能する制御部22は、S56で、空き台情報を携帯電話7のディスプレイに表示させる空き台表示処理(具体的には、ICチップR/W26から携帯電話7のICチップに対して、空き台情報と、該空き台情報の表示コマンドとを送信する処理)を行うものであっても良い。
【0116】
最後に、本発明のその他の変形例について説明する。
【0117】
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、スロットマシンでも良く、またゲーム機であっても良い。
【0118】
上記の実施形態では、カード(会員カード2又はビジターカード3)に持玉数が記録されない例について説明したが、これに限らず、カードに持玉数が記録されるものであっても良く、また会員カード2には持玉数が記録されないがビジターカード3には持玉数が記録されるものや、ビジターカード3には持玉数が記録されないが会員カード2には持玉数が記録されるものであっても良い。
【0119】
上記の実施形態では、図6に示すように、パチンコ機10から打込玉信号を定期的に受信していることを条件に、遊技機DBにおいて稼働フラグ1を記憶する例について説明したが、これに限らず、スタート信号や、賞球の払出に伴ってパチンコ機10から出力される賞球信号や、カード受付中にカードユニット20から出力されるカード受付中信号等に基づいて、稼働フラグ1を記憶するものであっても良い。即ちパチンコ機10が稼働しているか否かを特定可能な稼働情報に基づいて、稼働フラグを記憶するものであれば良い。
【0120】
上記の実施形態では、図6に示すように、遊技機DBにおいて、属性情報及び履歴情報の両方が記憶されている例について説明したが、これに限らず、属性情報又は履歴情報のいずれか一方のみが記憶されるものであっても良く、この場合には、図7に示す空き台表示設定画面において、属性情報又は履歴情報のいずれか一方から、表示条件が設定される。
【0121】
上記の実施形態では、図7に示すように、表示条件や価値条件を、ホールコンピュータ70のオペレータが設定する例について説明したが、これに限らず、表示条件や価値条件を、カードユニット20のディスプレイ24において遊技者が設定できるものであっても良い。この場合には、設定された表示条件や価値条件をカードユニット20の制御部22のRAMで記憶し、該記憶している表示条件や価値条件に基づいて、制御部22が空き台の特定(S62やS63の処理)を行うのが好ましい。
【0122】
上記の実施形態では、図7に示すように、表示条件となる遊技機の属性情報が、爆裂機,普通機,甘デジ,新台,又はお勧め台である例について説明したが、その他の属性(例えば特定の機種,メーカー等)であっても良い。また表示条件となる履歴情報が、大当り回数,又はスタート回数である例について説明したが、その他の履歴情報(例えば確変回数,出玉数,差玉数,ベース等)であっても良い。さらに表示条件として、「遊技中のパチンコ機10と異なるタイプ」を設定可能とし、該表示条件を満たす空き台表示を行うことにより、遊技者に飽きが来ないようにしても良い。また表示条件として、「遊技中のパチンコ機10と同じタイプ」を設定可能とし、該表示条件を満たす空き台表示を行うことにより、当該タイプのパチンコ機10での遊技を好む遊技者に対して効果的な情報を提供するようにしても良い。
【0123】
上記の実施形態では、図7に示すように、価値条件として、持玉数に応じて表示する空き台の種別の条件を設定する例について説明したが、これに限らず、該種別以外の属性情報や、履歴情報を設定しても良く、例えば「持玉数5000玉以上で大当り上位を表示」のように設定しても良い。つまり表示条件設定手段は、表示条件として確定処理の対象となる遊技用価値の大きさ(持玉数)に応じた属性情報及び/又は履歴情報を設定するものであれば良い。
【0124】
上記の実施形態では、図7に示すように、特定時間帯が「○時〜○時まで」と設定される例について説明したが、これに限らず、例えば「閉店○時間前まで」と設定されるものであっても良い。
【0125】
上記の実施形態では、図8に示すように、S07の持玉数取得処理を行った後にS08の残額確認処理を行う例について説明したが、これに限らず、残額確認処理を行った後に持玉数取得処理を行っても良く、また持玉数取得処理と残額確認処理とを同時並行で行っても良い。
【0126】
上記の実施形態では、図8のS21aに示すように、遊技用価値を使用させるための使用処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該使用処理は、遊技用価値をスロットマシンで使用させるためのメダル貸処理や、遊技用価値を得点に変換してゲーム機で使用させるための処理等であっても良い。
【0127】
上記の実施形態では、図8のS26bに示すように、カード返却ボタン16の操作が有ると管理玉数更新処理を行う例について説明したが、これに限らず、管理玉数の更新は計数処理,持玉払出処理,及び貯玉再プレイ処理毎に行っておき、カード返却ボタン16の操作が有ると管理玉数更新処理を行わずにカードを返却するものであっても良い。
【0128】
上記の実施形態では、図9(a)のS52やS53に示すように、遊技用装置(カードユニット20)が、表示実行値や特定時間帯を満たすか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、ホールコンピュータ70がこれらの判定を行うようにしても良い。具体的には、S51でYESならば、カードユニット20からホールコンピュータ70に対して持玉数を送信し、ホールコンピュータ70が、表示実行値や特定時間帯を満たすか否かを判定して、表示実行値や特定時間帯を満たすならばS62〜S64の処理を行い、カードユニット20が、前記S51から進んだS55以下の処理を行うようにすれば良い。これによれば、カードユニット20がこれらの判定をしなくて済むので、該カードユニット20のプログラムを簡略化できる。
【0129】
上記の実施形態では、確定処理の対象となる遊技用価値として、図9(a)のS52に示す持玉数が有ることや、図9(a’)のS51に示すプリペイド残額があることを条件として、空き台表示が行われる例について説明したが、これに限らず、確定処理の対象となる遊技用価値として貯玉数が有ることを条件として空き台表示が行われるものであっても良い。
【0130】
上記の実施形態では、図9(a)に示すように、持玉数が表示実行値未満の場合(S52でNO)や、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合(S53でNO)に、空き台表示を行わない例について説明したが、これに限らず、これらの場合にも空き台表示を行うものであっても良い。つまり、少なくとも確定処理の対象となる遊技用価値(持玉数,貯玉数,プリペイド残額)が有ることを条件として、空き台表示が行われるものであれば良い。
【0131】
上記の実施形態では、図9(a)に示すように、持玉数が表示実行値未満の場合(S52でNO)や、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合(S53でNO)に、S54の空き台情報要求を送信しないことにより、空き台表示を行わない例について説明したが、これに限らず、空き台情報要求を送信して空き台情報は取得するが空き台表示は行わないものであっても良い。
【0132】
上記の実施形態では、図9(a)に示すように、カードユニット20は、空き台表示を行う毎に、S54の空き台情報要求を送信してS55の空き台情報を取得し、該取得した空き台情報に基づいて空き台表示を行う例について説明したが、これに限らず、ホールコンピュータ70は、空き台が変化する毎に空き台情報をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20は、該空き台情報を受信して記憶し、該記憶している空き台情報に基づいて空き台表示を行うものであっても良い。
【0133】
上記の実施形態では、図9(a)のS56に示すように、空き台表示手段である制御部22が、遊技用装置(カードユニット20)と一体のディスプレイ24に空き台情報を表示させる空き台表示処理を行う例について説明したが、これに限らず、遊技用装置と別体の表示手段(例えば呼出ランプ装置に設けられるディスプレイ)に空き台情報を表示させる空き台表示処理を行うものであっても良く、また前述の変形例2(図12)において、携帯電話7に空き台情報を表示させる空き台表示処理を行うものであっても良い。即ち空き台表示手段は、確定処理に際し、空き台情報を表示させる空き台表示処理を行うものであれば良い。
【0134】
上記の実施形態では、図9(a)のS57に示すように、カードを受け付けたことに基づいて空き台表示を終了する例について説明したが、これに限らず、所定時間経過後に自動的に空き台表示を終了したり、あるいはカードユニット20の近傍に人感センサを設け、該人感センサが遊技者の交替を検知したことを条件に空き台表示を終了するものであっても良い。即ち空き台表示を終了するタイミングは、特に限定されない。
【0135】
上記の実施形態では、図9(b)に示すように、空き台特定手段がホールコンピュータ70である例について説明したが、これに限らず、例えば島コンピュータ63や持玉管理装置62が空き台特定手段として機能するものであっても良い。
【0136】
上記の実施形態では、図9(b)のS62やS63に示すように、ホールコンピュータ70が、表示条件や価値条件を満たす空き台を特定する例について説明したが、これに限らず、遊技用装置(カードユニット20)が空き台を特定するようにしても良い。具体的には、各カードユニット20が、図6に示す遊技機DBを記憶して、各パチンコ機10からホールコンピュータ70を介して送信されてくる打込玉信号,大当り信号,及び図柄確定信号に基づいて各パチンコ機10の稼働フラグ,大当り回数,及びスタート回数を更新し、該遊技機DBの記憶内容に基づいて、表示条件や価値条件を満たす空き台を特定するようにすれば良い。つまり空き台特定手段は、ホールコンピュータ70には限らず、カードユニット20であっても良い。
【0137】
上記の実施形態では、図9(b)のS62やS63で、表示条件や価値条件を満たす全ての空き台を特定する例について説明したが、これに限らず、表示条件や価値条件を満たす非稼働台のうちの所定数を空き台として特定するものであっても良く、この場合の特定は、昇順に特定しても良く、ランダムに特定しても良い。
【0138】
上記の実施形態では、図9(b)のS62で、大当り回数の表示条件を満たす空き台を特定する際に、大当り回数の多い順に空き台を特定する例について説明したが、これに限らず、予め定められた大当り回数以上の非稼働台を空き台として特定するものであっても良い。
【符号の説明】
【0139】
1…遊技用システム
2…会員カード
3…ビジタカード
10…パチンコ機
16…カード返却ボタン
20…カードユニット
22…制御部
23…カードR/W
24…(タッチパネル式の)ディスプレイ
30…各台計数ユニット
60…残額管理装置
61…会員管理装置
62…持玉管理装置
70…ホールコンピュータ
71…通信部
72…制御部
73…ハードディスク
74…ディスプレイ
75…入力装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に対応して設けられ、遊技者が所有する遊技用価値(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理(例えば玉貸処理,持玉払出処理,貯玉再プレイ処理)を行い、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付けて、該カードを返却する処理)を行い、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置と、該遊技用装置を備える遊技用システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1や特許文献2に示すように、遊技機に対応して設けられる遊技用装置のディスプレイ上で自分が遊技をしたい他の遊技機を登録しておき、該登録した他の遊技機が空き台になったら前記ディスプレイ上でその旨を報知することにより、遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げるようにした遊技用装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−263349号公報
【特許文献2】特開2004−195013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1や特許文献2に示した遊技用装置は、自分が遊技をしたい遊技機を登録した遊技者(つまり空き台を積極的に探している遊技者)に対して空き台情報を提供するものであるため、例えば遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対しては空き台情報を提供できず、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることはできなかった。
【0005】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者に対して空き台情報を提供することにより、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができるような、遊技用装置,及び該遊技用装置を備える遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0007】
まず請求項1に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技者が所有する遊技用価値(プリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段(S21aの玉貸処理,S24の持玉払出処理,S25の貯玉再プレイ処理を行う制御部22)と、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段(S26aのカード返却及びS26bの管理玉数更新処理を行う制御部22)と、を有し、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(会員カード2又はビジターカード3)を受け付けたこと(S02でYES)に基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置(カードユニット20)と、
複数の前記遊技機の各々が稼働しているか否かを特定可能な稼働情報に基づいて、該複数の遊技機のうちの稼働していない遊技機を空き台として特定する空き台特定手段(S62及びS63の処理を行うホールコンピュータ70の制御部72)と、から構成され、
前記遊技用装置は、前記確定処理(S51でYES)に際し、前記空き台特定手段により特定された空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段(S56の処理を行う制御部22)を有することを特徴とする遊技用システム(1)である。
【0008】
また請求項2に係る発明は、
請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、
前記遊技用装置(カードユニット20)は、
前記対応する遊技機(パチンコ機10)での遊技により獲得した価値を計数する計数手段(S23の計数処理を行う制御部22及び各台計数ユニット30)と、
該計数手段により計数された計数価値を前記記録媒体の記録情報から特定される前記遊技用価値に加算するための処理を行う加算処理手段(S26bの管理玉数更新処理を行う制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用システムである。
【0009】
また請求項3に係る発明は、
請求項1に記載した遊技用システム(1)であって、
前記遊技用価値には、前記遊技者が前払いした価値であるプリペイド価値(プリペイド残額)と、前記遊技者が遊技により獲得した価値である獲得価値(持玉数)とが含まれ、
前記空き台表示手段は、前記確定処理(S51でYES)に際し、前記遊技用価値として前記プリペイド価値又は前記獲得価値の少なくとも一方が有ること(S51’又はS52でYES)を条件として、前記空き台表示処理(S56)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0010】
また請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
複数の遊技機(パチンコ機10)の各々について当該遊技機がいずれの属性に属するかを示す属性情報(種別,新台フラグ,お勧め台フラグ)及び/又は当該遊技機における遊技の履歴情報(大当り回数,スタート回数)を記憶する遊技機記憶手段(ホールコンピュータ70の遊技機DB)と、
前記遊技機について前記遊技機記憶手段に記憶された前記属性情報及び/又は前記履歴情報を表示条件として設定する表示条件設定手段(ホールコンピュータ70のディスプレイ74)と、をさらに備え、
前記空き台特定手段は、該表示条件設定手段により設定された表示条件を満たし、かつ前記稼働していない遊技機を、前記空き台として特定する(S62)ことを特徴とする遊技用システムである。
【0011】
また請求項5に係る発明は、
請求項4に記載した遊技用システム(1)であって、
前記表示条件設定手段による表示条件の設定には、前記確定処理の対象となる遊技用価値の大きさ(持玉数)に応じた設定(価値条件の設定)をさらに含むことを特徴とする遊技用システムである。
【0012】
また請求項6に係る発明は、
請求項1〜5のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理(S51でYES)に際し、当該確定処理の対象となる遊技用価値の大きさが所定の大きさよりも大きいか否かを判定し(S52)、
前記空き台表示手段は、該判定により所定の大きさよりも大きいと判定されたこと(S52でYES)に基づいて、前記空き台表示処理(S56)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0013】
また請求項7に係る発明は、
請求項1〜6のいずれか1つに記載した遊技用システム(1)であって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理(S51でYES)に際し、当該確定処理を行う時刻が予め定められた特定時間帯に属するか否かを判定し(S53)、
前記空き台表示手段は、該判定により特定時間帯に属すると判定されたこと(S53でYES)に基づいて、前記空き台表示処理(S56)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【0014】
さらに請求項8に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、
遊技者が所有する遊技用価値(プリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段(S21aの玉貸処理,S24の持玉払出処理,S25の貯玉再プレイ処理を行う制御部22)と、
該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段(S26aのカード返却及びS26bの管理玉数更新処理を行う制御部22)と、を有し、
該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体(会員カード2又はビジターカード3)を受け付けたこと(S02でYES)に基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置(カードユニット20)であって、
対応する前記遊技機以外の稼働していない遊技機である空き台の情報を受信する空き台情報受信手段(S55の処理を行う制御部22及び場内通信部21b)と、
前記確定処理(S51でYES)に際し、前記空き台情報受信手段により受信した空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段(S56の処理を行う制御部)と、
をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【発明の効果】
【0015】
まず請求項1に係る遊技用システムによれば、遊技機に対応して設けられる遊技用装置において残余の遊技用価値を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台を表示させるための空き台表示処理が行われることにより、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対して空き台情報を提供することができるので、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができる。
【0016】
また請求項2に係る遊技用システムによれば、遊技により獲得した獲得価値を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台表示処理が行われることにより、獲得価値を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、遊技機の稼働を上げることができる。即ち、獲得価値を用いて景品交換をする際には、交換する景品によっては交換率が不利な場合があり、そのため遊技者は台移動をして該獲得価値を他の遊技機での遊技に使用することが多いと考えられることから、該遊技者に対して空き台情報を提供することは非常に有効である。
【0017】
また請求項3に係る遊技用システムによれば、プリペイド価値又は獲得価値の少なくとも一方を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、所有する遊技用価値の種類によらず、遊技ができる遊技者に対して情報を提供することができる。
【0018】
また請求項4に係る遊技用システムによれば、全ての空き台情報を提供するのではなく、表示条件として設定された属性情報及び/又は履歴情報を満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者に対して訴求力のある情報を提供することができる。
【0019】
また請求項5に係る遊技用システムによれば、表示条件として確定処理の対象となる遊技用価値の大きさに応じて設定された属性情報及び/又は履歴情報を満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者が台移動をしやすい情報を提供することができる。
【0020】
また請求項6に係る遊技用システムによれば、確定処理の対象となる遊技用価値の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には空き台表示処理が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。
【0021】
また請求項7に係る遊技用システムによれば、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合には空き台表示処理が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。
【0022】
さらに請求項8に係る遊技用装置によれば、残余の遊技用価値を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台を表示させるための空き台表示処理が行われることにより、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対して空き台情報を提供することができるので、当該遊技者を空き台に導いて遊技機の稼働を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は本発明に係る遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図2】図2は本発明に係る遊技用装置の一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【図3】図3はカードユニットのRAMが記憶しているカードテーブルの一例を表す図である。
【図4】図4はカードユニットのディスプレイに表示されるメイン画面の一例を表す図である。
【図5】図5は各台計数ユニットの一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)は外部ユニットの断面正面図,(c)は内部ユニットの断面左側面図である。
【図6】図6はホールコンピュータのハードディスクが記憶している遊技機DBの一例を表す図である。
【図7】図7はホールコンピュータのディスプレイに表示される空き台表示設定画面の一例を表す図である。
【図8】図8は遊技用装置が行うメイン処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】図9(a)は遊技用装置が行う空き台表示処理の一例を表すフローチャートであり、図9(b)はホールコンピュータが行う空き台特定処理の一例を表すフローチャートである。
【図10】図10はカードユニットのディスプレイに表示される空き台画面の一例を表す図である。
【図11】図11は本発明に係る遊技用装置の変形例1を表す図であり、(a)は正面図,(b)は持玉カードユニットの断面右側面図である。
【図12】図12は本発明に係る遊技用装置の変形例2を表す図であり、(a)は正面図,(b)はカードユニットの断面右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
【0025】
本発明に係る遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数ユニット30は、図1,図2に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して設けられ、図8に示すように、遊技者が所有する遊技用価値(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数)を遊技機での遊技に使用させるための使用処理(例えば玉貸処理,持玉払出処理,貯玉再プレイ処理)を行い、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(例えばプリペイド残額,持玉数,貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付ける管理玉数更新処理と、該カードを返却する処理)を行い、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供するものであり、特に図9,図10に示すように、前記確定処理に際し、複数の遊技機のうちの稼働していない空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行うことを特徴とするものである。また本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、複数の前記遊技用装置と、空き台特定手段であるホールコンピュータ70とを備えるものである。
【0026】
まず、図1〜図7を参照して、本発明の構成について説明する。遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に設けられる島コンピュータ63と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して設けられる遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数機30と、全ての島コンピュータ63と通信可能な残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70からなる。
【0027】
この遊技用装置及び遊技用システム1では、図2(b)に示すように、会員カード2及びビジターカード3が使用される。以下、会員カード2及びビジターカード3を区別しない場合には、両者を単に「カード」と総称する。これらカードは、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記録領域として備えている。なお、ここでいうカードには、円形状を呈するコインも含まれる。
【0028】
会員カード2は、遊技場において会員登録を行った遊技者(会員遊技者)に対して発行される記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、会員遊技者を示す頭文字Mと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、会員遊技者を個々に識別可能な情報でもある。またICチップには、プリペイド残額も記憶されているが、持玉数及び貯玉数は記憶されていない。この会員カード2がカードユニット20のカードR/W23で受け付けられると、ICチップに記録されているカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている暗証番号(図示外)の認証がとれたことを条件として、図1に示すように、該カードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されているプリペイド残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数を使用した貯玉再プレイ処理が可能となり、さらにカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されている持玉数を使用した持玉払出処理が可能となる。
【0029】
ビジターカード3は、遊技場において遊技者(ビジタ遊技者)に対して発行される記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、ビジタ遊技者を示す頭文字Vと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、ビジタ遊技者を個々に識別可能な情報でもある。またICチップには、プリペイド残額も記憶されているが、持玉数は記憶されていない。このビジターカード3がカードユニット20のカードR/W23で受け付けられると、図1に示すように、ICチップに記録されているカードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されている残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されている持玉数を使用した持玉払出処理が可能となる。なおビジタ遊技者は、会員遊技者と異なり、貯玉をしたり貯玉再プレイをしたりすることはできない。
【0030】
ここで残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及び島コンピュータ63について、図1を参照して説明する。残額管理装置60は、会員カード2又はビジターカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を管理するものである。この残額管理装置60は、入金処理(図8のS04,S22)を行うカードユニット20からカードIDと該入金処理に供された入金額とを含む加算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額に該入金額を加算して、加算完了通知を返信し、また玉貸処理(図8のS21a)を行うカードユニット20からカードIDと該玉貸処理に使用された使用額とを含む減算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該使用額を減算して、減算完了通知を返信する。
【0031】
会員管理装置61は、会員カード2のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が遊技により獲得した獲得価値(賞球)を貯蓄してなる貯玉数を管理するものである。この貯玉数は、遊技者が獲得した当日のみならず、翌日以降も、景品交換やパチンコ機10での遊技に使用可能である。また会員管理装置61は、図示しないが、カードIDに対応付けて、会員登録の際に登録された当該会員遊技者の個人情報(氏名,郵便番号,住所,及び電話番号等)と暗証番号も管理している。この会員管理装置61は、会員カード2を受け付けて管理貯玉数取得処理(図8のS06)を行うカードユニット20から、カードIDと暗証番号とを含む貯玉数取得要求を受信すると、該受信した暗証番号が該受信したカードIDに対応付けて記憶している暗証番号と一致する(即ち認証がとれた)ことを条件として、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を含む貯玉数情報をカードユニット20に対して返信し、また管理玉数更新処理(図8のS26b)を行うカードユニット20から、カードIDと貯玉数とを含む貯玉数更新要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を当該受信した貯玉数に更新する。また会員管理装置61は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)からカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数から景品交換に使用された玉数を減算し、また該POS端末からカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数に貯玉する玉数を加算する。
【0032】
持玉管理装置62は、会員カード2又はビジターカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が遊技により獲得した獲得価値(賞球)を計数してなる持玉数を管理するものである。この持玉数は、遊技者が獲得した当日のみ、景品交換やパチンコ機10での遊技に使用可能である。この持玉管理装置62は、会員カード2又はビジターカード3を受け付けて管理持玉数取得処理(図8のS07)を行うカードユニット20から、カードIDを含む持玉数取得要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数を含む持玉数情報をカードユニット20に対して返信し、また管理玉数更新処理(図8のS26b)を行うカードユニット20から、カードIDと持玉数とを含む持玉数更新要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数を当該受信した持玉数に更新する。また持玉管理装置62は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)からカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数から景品交換に使用された玉数を減算する。なお会員カード2のカードID(即ち頭文字がMのカードID)に対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、該消去された持玉数は、当該カードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数に自動的に加算されて、以後は貯玉数として管理される。一方、ビジターカード3のカードID(即ち頭文字がVのカードID)に対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、無効になる。
【0033】
島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)各パチンコ機10及びカードユニット20と、残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
【0034】
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、カードユニット20に対応して(ここではカードユニット20の右側に隣接して)設けられ、該カードユニット20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されている。
【0035】
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
【0036】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(図8のS21a),持玉払出処理(同S24),及び貯玉再プレイ処理(S25)において、カードユニット20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,持玉払出処理,及び貯玉再プレイ処理においてパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0037】
残度数表示器14は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)に記録されているプリペイド残額(即ち図3に示すカードテーブルで記憶しているプリペイド残額)から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷最小の単位有価価値(ここでは100円)」の式で演算された商である。この残度数表示器14で表示される残度数は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が更新される毎に、更新して表示される。
【0038】
玉貸ボタン15は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(図8のS21a)を行う。
【0039】
カード返却ボタン16は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カードの返却(図8のS26a)を行う。
【0040】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置を構成する該カードユニット20に属するものでもある。
【0041】
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、各台計数ユニット30の玉載置部31に導かれる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンクで収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
【0042】
このパチンコ機10の遊技制御基板11からは、可変表示装置に表示される図柄の表示結果が確定すると、図柄確定信号が出力され、大当りが発生すると、大当り信号が出力される。また打込玉カウンタからは、打込玉が10個カウントされる毎に、打込玉信号が出力される。これら図柄確定信号,大当り信号,及び打込玉信号は、島コンピュータ63を介してホールコンピュータ70に送信される。
【0043】
次にカードユニット20について説明する。カードユニット20は遊技用装置を構成するものであって、前記使用処理及び確定処理を行うと共に、前記空き台表示処理を行うものである。このカードユニット20は、図1及び図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に紙幣挿入口25a,突出部20a,及びカード挿入口23a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機25,玉貸通信部21a,場内通信部21b,制御部22,カードR/W23,及びカードストッカ23b等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なおカードユニット20の下部には、前面に各台計数ユニット30の外部ユニット30aが配置され、内部に各台計数機30の内部ユニット30bが配置されているが、これらについては後述する。
【0044】
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、図1に示すように、島コンピュータ63を介して残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70と通信可能に接続されている。
【0045】
制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0046】
この制御部22のRAMは、図3に示すカードテーブルを記憶している。このカードテーブルでは、カードR/W23で受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)から読み取ったカードIDと、当該カードIDに対応するプリペイド残額,持玉数,及び貯玉数(ただし貯玉数は、受け付けたのが会員カード2の場合のみ)とが記憶されて更新されるが、この記憶及び更新については、図8を参照して後述する。
【0047】
カードR/W23は、図2(b)に示すように、カード挿入口23aからカード(会員カード2又はビジターカード)の挿入を受け付けて、該カードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。カードストッカ23bは、カードR/W23の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のビジターカード3を貯留するものである。このカードストッカ23bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になり、かつ持玉数が零であるビジターカード3が取り込まれて貯留される(図8のS21c)。またカードR/W23にてカードを受け付けていない状態で紙幣識別機25にて紙幣を受け付けた場合(図8のS01でYES)に、カードストッカ23bで貯留しているビジターカード3のうちの1枚が、該カードストッカ23bからカードR/W23に対して搬送されて、カードR/W23にセットされ、カードR/W23は、該セットされたビジターカード3のICチップからカードID及びプリペイド残額(この場合には零)を読み取る(図8のS03)。
【0048】
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24では、後述する図10に示す空き台画面が表示されるとき以外は、図4に示すメイン画面が表示される。このメイン画面では、図3のカードテーブルで記憶している持玉数が表示されると共に、該持玉数を使用した持玉払出処理を行うための払出操作を受け付ける「払出」ボタンが表示される。またカードテーブルで貯玉数を記憶している場合(即ちカードR/W23にて会員カードを受け付けている場合)には、該貯玉数が表示されると共に、該貯玉数を使用した貯玉再プレイ処理を行うための再プレイ操作を受け付ける「再プレイ」ボタンが表示される。またメイン画面で表示される持玉数や貯玉数は、カードテーブルで記憶している持玉数や貯玉数が更新される毎に、更新して表示される。
【0049】
紙幣識別機25は、図2(b)に示すように、紙幣挿入口25aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機25の後方に設けられる紙幣通路25b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
【0050】
次に各台計数ユニット30について説明する。各台計数ユニット30は遊技用装置の一部を構成するものであって、対応するパチンコ機10での遊技により遊技者が獲得した価値(賞球)を計数する計数手段として機能するものである。この各台計数ユニット30は、図2(a)に示すように、カードユニット20の下部において前面に配置される外部ユニット30aと、図2(b)に示すように、カードユニット20の下部において内部に配置される内部ユニット30bとからなり、この各台計数ユニット30と前記カードユニット20とで、遊技用装置が構成される。以下、各台計数ユニット30の構造について、図5を参照して説明する。
【0051】
外部ユニット30aの内部には、図5(b)に示すように、パチンコ機10の下皿から落下されたパチンコ玉を受け入れて載置する玉載置部31と、該玉載置部31の下流側の端部に設けられ、該玉載置部31上のパチンコ玉が流下するのを堰き止める計数シャッタ33と、玉載置部31の下方に設けられる流出路40と、該流出路40の下流側の端部に設けられ、該流出路40内をパチンコ玉が流下するのを堰き止める払出シャッタ41とが設けられている。また外部ユニット30aの前面には、図5(a)に示すように、計数シャッタ33の開放操作を受け付ける計数レバー32と、払出シャッタ41の開放操作を受け付ける払出レバー40とが設けられている。
【0052】
また内部ユニット30bの内部には、図5(c)に示すように、玉載置部31の下流側の端部に連通する流入路34と、該流入路34の下流側の端部に設けられ、該流入路34内を流下するパチンコ玉を計数する玉カウンタ35と、流入路34の下方に設けられ、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉の一部を貯留し、その下流側の端部が前記流出路40の上流側の端部に連通する玉貯留部36と、流入路34の下流側の端部に連通し、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉のうち玉貯留部36に貯留される以外のパチンコ玉を遊技島内に流すための排出路37と、玉貯留部36の下流側の端部に設けられ、該玉貯留部36から払い出されるパチンコ玉を計数する払出カウンタ38とが設けられている。ここで玉貯留部36には、予め定められた払出単位(例えば25玉)に満たない数のパチンコ玉を各台計数ユニット30から払出可能なように、当該払出単位未満の最大数(即ち24玉)のパチンコ玉が貯留される。
【0053】
そして図1に示すように、計数レバー32及び払出レバー40の操作は、カードユニット20の制御部22により検知され、玉カウンタ35及び払出カウンタ38による計数値は、カードユニット20の制御部22に対して送信されるように構成されている。
【0054】
この各台計数ユニット30による計数処理(図8のS23)について説明する。玉載置部31にパチンコ玉が載置されている状態で、計数レバー32の操作が有ると(図8のS13でYES)、該操作を検知した制御部22の制御により計数シャッタ33が開放され、玉載置部31上のパチンコ玉が、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数されることにより、計数処理が行われる。該玉カウンタ35による計数値は、図3のカードテーブルで記憶されている持玉数に加算更新される。玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされるまでは、図5(c)の矢印A方向に進んで玉貯留部36に貯留され、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされた後は、矢印B方向に進み排出路37内を流下して、遊技島内に取り込まれる。
【0055】
次にホールコンピュータ70について説明する。ホールコンピュータ70は、図1に示すように接続される通信部71,制御部72,ハードディスク73,ディスプレイ74,及び入力装置75等を有するコンピュータである。
【0056】
通信部71は、複数の島コンピュータ63の各々を介して、各島コンピュータ63の配下にある複数のパチンコ機10及びカードユニット20の各々と通信可能に接続されている。制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROM及びハードディスク73に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ホールコンピュータ70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。ディスプレイ74は、各種の情報を表示する表示デバイスであって、例えば液晶ディスプレイであり、入力装置75は、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスであって、例えばキーボードやマウスである。
【0057】
ハードディスク73は、図6に示す遊技機DBを記憶している。この遊技機DBでは、各パチンコ機10を個々に識別可能な台番号に対応付けて、当該パチンコ機10の属性情報である機種及び種別が、当該パチンコ機10の導入時に記憶され、同じく属性情報である新台フラグとお勧め台フラグが、毎日の営業開始前に記憶され、さらに履歴情報である稼働フラグと大当り回数とスタート回数が、営業中にパチンコ機10から送信されてくる打込玉信号と大当り信号と図柄確定信号に基づいて更新されて記憶される。
【0058】
ここでパチンコ機10の種別としては、大当りが発生する確率は低いが大当りが継続する確率が高い「爆裂機」,大当りが発生する確率は高いが出玉が少ない「甘デジ」,それら以外の「普通機」のいずれかが記憶される。また新台フラグは、導入から所定期間(例えば2週間)以内のパチンコ機10について、新台である旨を示すフラグ「1」を記憶し、その他のパチンコ機10についてフラグ「0」を記憶する。またお勧め台フラグは、例えば釘調整を甘くしたパチンコ機10について、お勧め台である旨を示すフラグ「1」を記憶し、その他のパチンコ機10についてフラグ「0」を記憶する。
【0059】
これらパチンコ機10の種別,新台フラグ,及びお勧め台フラグは、オペレータの操作によって設定されるが、パチンコ機10の種別と新台フラグについては、自動的に設定されるようにしても良い。具体的には、パチンコ機10の種別については、パチンコ機10から出力される識別信号等で種別を判別して、該判別した種別が自動的に記憶するようにすれば良い。また新台フラグについては、各台番号に対応する機種や種別が更新されたら自動的に「1」を記憶し、所定期間が経過したら自動的に「0」を記憶するようにすれば良い。なおパチンコ機10の種別がオペレータの操作によって設定される場合にも、同一の機種については同一の種別を自動的に記憶するようにして設定の省力化を図るようにしても良い。
【0060】
また稼働フラグは、パチンコ機10から打込玉信号を定期的に受信していること(例えば前回の受信から3分以内に今回の受信有り)を条件に、当該パチンコ機10が稼働中である旨を示すフラグ「1」を記憶し、打込玉信号を定期的に受信していないこと(例えば前回の受信から3分以上受信無し)を条件に、当該パチンコ機10が稼働中でない(即ち非稼働=空き台である)旨を示すフラグ「0」を記憶する。また大当り回数は、パチンコ機10から大当り信号を受信したことに基づいて、当該パチンコ機10の大当り回数を加算更新する。さらにスタート回数は、パチンコ機10から図柄確定信号を受信したことに基づいて、当該パチンコ機10のスタート回数を加算更新する。なお大当り回数とスタート回数の値は、営業終了後にクリアされる。
【0061】
この遊技機DBは、複数のパチンコ機10の各々について当該パチンコ機10がいずれの属性に属するかを示す属性情報(機種,種別,新台フラグ,お勧め台フラグ)及び/又は当該パチンコ機10における遊技の履歴情報(大当り回数,スタート回数)を記憶する遊技機記憶手段として機能するものである。
【0062】
ディスプレイ74及び入力装置75では、図7に示すように、空き台表示に関する各種の設定が行われる。具体的には、ホールコンピュータ70において空き台表示設定モードを起動すると、図7に示す空き台表示設定画面がディスプレイ74に表示され、入力装置75を操作することにより、1.空き台の属性情報・履歴情報の条件(表示条件)と、2.持玉数に応じて表示する空き台の種別の条件(価値条件)と、3.空き台表示を実行する持玉数の条件(表示実行値)と、4.空き台表示を実行する時間帯の条件(特定時間帯)とを設定することができる。以下、この4つの各条件を、それぞれ条件1〜条件4と称する。
【0063】
条件1(表示条件)は、空き台表示処理の対象とする空き台の属性情報及び/又は履歴情報を設定するものである。本例では、「爆裂機」,「普通機」,「甘デジ」,「新台」,「お勧め台」,「大当り回数」,及び「スタート回数」のうちの一又は複数を、対応するチェックボックスをチェックすることにより、条件1として設定可能である。ここで設定された条件1はハードディスク73で記憶され、該記憶された条件1に基づいて、後述する図9(b)のS62において、遊技機DBで稼働フラグ0が記憶されているパチンコ機10(即ち空き台)の中から、該設定された条件1を満たすパチンコ玉の台番号が空き台として抽出される。
【0064】
具体的には、「爆裂機」が設定されると、空き台の中から、種別として爆裂機が記憶されているパチンコ機10の台番号が抽出され、「普通機」が設定されると、空き台の中から、種別として普通機が記憶されているパチンコ機10が抽出され、「甘デジ」が設定されると、空き台の中から、種別として甘デジが記憶されているパチンコ機10が抽出される。また「新台」が設定されると、空き台の中から、新台フラグ1が記憶されているパチンコ機10の台番号が抽出され、「お勧め台」が設定されると、空き台の中から、お勧め台フラグ1が記憶されているパチンコ機10の台番号が抽出される。さらに「大当り回数」が設定されると、空き台の中から、記憶されている大当り回数が多い順にパチンコ機10の台番号が抽出され、「スタート回数」が設定されると、空き台の中から、記憶されているスタート回数が多い順にパチンコ機10の台番号が抽出される。
【0065】
なお条件1が複数設定された場合には、and条件ではなくor条件で検索される。図示の例では、「新台」,「お勧め台」,及び「大当り回数」の3つの条件が設定されているので、後述する図10に示すように、各々の条件を満たすパチンコ機10の台番号が抽出され、該抽出された台番号(例えば新台と大当り上位の022)が重複する場合も有り得る。また条件1は設定しなくても良く、この場合には、空き台の台番号が全て抽出される。
【0066】
この条件1を設定するディスプレイ74は、パチンコ機10について遊技機DBに記憶された属性情報及び/又は履歴情報を表示条件として設定する表示条件設定手段として機能するものである。
【0067】
条件2(価値条件)は、持玉数が設定玉数以下及び/又は設定玉数以上である場合に空き台表示処理の対象とする空き台の種別を設定するものである。本例では、「持玉数がX玉以下でPを表示」及び/又は「持玉数がY玉以上でQを表示」において持玉数X,Yと種別P,Qが設定される。ここで設定された条件2はハードディスク73で記憶され、該記憶された条件2に基づいて、後述する図9(b)のS63において、カードテーブルで記憶している持玉数に応じて、遊技機DBで稼働フラグ0が記憶されているパチンコ機10(即ち空き台)の中から、該設定された条件2を満たすパチンコ機10の台番号が空き台として抽出される。
【0068】
この条件2としては、例えば持玉数が少ない場合には、大当りが発生する確率は高いが出玉が少ない甘デジ(いわゆるおとなしい台)を設定し、持玉数が多い場合には、大当りが発生する確率は低いが大当りが継続する確率が高い爆裂機(いわゆる荒い台)を設定する。図示の例では、「持玉数が1000玉以下で甘デジを表示」及び「持玉数が5000玉以上で爆裂機を表示」が設定されているので、後述する図10に示すように、持玉数≦1000玉であれば、空き台の中から、甘デジの台番号が抽出され、持玉数が5000玉≧であれば、空き台の中から、爆裂機の台番号が抽出され、1000玉≦持玉数≦5000玉であれば、台番号の抽出は行われない。
【0069】
なお「持玉数が5000玉以下で甘デジを表示」及び「持玉数が1000玉以上で甘デジを表示」と設定すれば、5000玉≧持玉数≧1000玉の場合に、空き台の中から、甘デジの台番号が抽出される。また条件2は「以上」又は「以下」のいずれか一方のみを設定しても良い。さらに条件2は設定しなくても良く、この場合には、持玉数の多少に依らず、空き台の台番号が全て抽出される。
【0070】
この条件2を設定するディスプレイ74は、表示条件として確定処理の対象となる持玉数に応じた属性情報及び/又は履歴情報を設定する表示条件設定手段として機能するものである。
【0071】
条件3(表示実行値)は、空き台表示処理を行うために必要な持玉数を表示実行値として設定するものである。本例では、「持玉数が○玉以上で空き台表示を実行」において持玉数が設定されると、該設定された表示実行値が、ホールコンピュータ70で記憶されると共に、各カードユニット20にも送信されて制御部22のRAMで記憶され、後述する図9(a)のS52に示す判定で用いられる。この表示実行値は、持玉数が少なすぎる遊技者に対して空き台情報を表示しても無駄なので、該無駄を省くことが出来る程度の持玉数(本例では200玉)を設定するのが適切である。なお条件3の表示実行値は設定しなくても良く、この場合には、持玉数が1玉以上有れば、空き台表示処理が行われる。
【0072】
条件4(特定時間帯)は、空き台表示処理を行う時間帯を特定時間帯として設定するものである。本例では、「○時〜○時まで空き台表示を実行」において開始時刻と終了時刻が設定されると、該設定された特定時間帯が、ホールコンピュータ70で記憶されると共に、各カードユニット20にも送信されて制御部22のRAMで記憶され、後述する図9(a)のS53に示す判定で用いられる。この特定時間帯は、空き台が多数有る開店直後や多くの遊技者が帰宅する閉店間際に空き台情報を表示しても無駄なので、該無駄を省く程度の開始時刻と終了時刻(本例では開店時刻1時間後の11:00から閉店時刻1時間前の21:00まで)を設定するのが適切である。なお開始時刻は開店時刻としても良く、また終了時刻を閉店時刻としても良い。さらに条件4の特定時間帯は設定しなくても良く、この場合には、前記確定処理を行う時刻に依らずに、空き台表示処理が行われる。
【0073】
次に、図8〜図10を参照して、本発明の作用について説明する。遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数ユニット30では、営業中において、図8に示すメイン処理が行われると共に、図9(a)に示す空き台表示処理が並行して行われる。またホールコンピュータ70では、営業中において、図9(b)に示す空き台特定処理が行われる。
【0074】
まず図8は、遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)が行うメイン処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット20の制御部22は、S01で紙幣識別機25による紙幣の受付,又はS02でカードR/W23によるカード(会員カード2又はビジターカード3)の受付を待機している。このS01で紙幣の受付が有ると(YES)、紙幣識別機25は、該受け付けた紙幣を識別し、カードストッカ23bは、S03で、貯留しているビジターカード3のうちの1枚をカードR/W23に対して搬送し、カードR/W23は、搬送されたビジターカード3をセットしてICチップからカードID及びプリペイド残額(この場合には零)を読み取り、制御部22は、S04で入金処理を行う。
【0075】
この入金処理において、制御部22は、S03で読み取ったカードIDとS01で識別した紙幣額(即ち入金処理に供された入金額)とを含む加算要求を残額管理装置60に対して送信する。該加算要求を受信した残額管理装置60は、該加算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額(この場合には零)に該加算要求に含まれる入金額を加算して、加算完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該加算完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S03で読み取ったカードIDに対応付けて、S01で識別した紙幣額をプリペイド残額に加算更新すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、かつカードR/W23により受付中のビジターカード3に該加算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行い、入金処理を終了して、S11に進む。
【0076】
前記S02でカードの受付が有ると(YES)、カードR/W23は、該受け付けたカードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取り、制御部22は、S05で、該読み取ったカードIDの頭文字(M又はV)に基づいて、受け付けたカードが会員カード2であるか否かを判定する。このS05で会員カード2である(YES)と判定された場合には、制御部22は、S06で貯玉数取得処理を行う。
【0077】
この貯玉数取得処理において、制御部22は、ディスプレイ24に暗証番号入力画面(図示外)を表示する処理を行い、暗証番号の入力が有ると、S02で読み取ったカードIDと該入力された暗証番号とを含む貯玉数取得要求を会員管理装置61に対して送信する。該貯玉数取得要求を受信した会員管理装置61は、該貯玉数取得要求に含まれる暗証番号が該貯玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶している暗証番号と一致するか否かを判定し、一致することを条件として、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を含む貯玉数情報をカードユニット20に対して返信する。そして該貯玉数情報を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該貯玉数情報に含まれる貯玉数を記憶すると共に、メイン画面で貯玉数を表示し、貯玉数取得処理を終了して、S07で持玉数取得処理を行う。
【0078】
この持玉数取得処理において、制御部22は、S02で読み取ったカードIDを含む持玉数取得要求を持玉管理装置62に対して送信する。該持玉数取得要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を含む持玉数情報をカードユニット20に対して返信する。そして該持玉数情報を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該持玉数情報に含まれる持玉数を記憶すると共に、メイン画面で持玉数を表示し、持玉数取得処理を終了して、S08で残額確認処理を行う。
【0079】
この残額確認処理において、制御部22は、S02で読み取ったカードIDとプリペイド残額とを含む残額確認要求を残額管理装置60に対して送信する。該残額確認要求を受信した残額管理装置60は、該残額確認要求に含まれるプリペイド残額と該残額確認要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額とが一致するか否かを判定し、一致することを条件として、該プリペイド残額を含む残額確認通知をカードユニット20に対して返信する。そして該残額確認通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該残額確認通知に含まれるプリペイド残額を記憶すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、残額確認処理を終了して、S11に進む。
【0080】
前記S05で会員カード2でない(NO)、即ちビジターカード3であると判定された場合には、制御部22は、前記S07の持玉数取得処理と、前記S08の残額確認処理とを行って、S11に進む。
【0081】
S04又はS08の処理が終了すると、カードユニット20の制御部22は、S11で玉貸ボタン15の操作の受付,S12で紙幣識別機25による紙幣の受付,S13で計数レバー32の操作の受付,S14でメイン画面に表示される払出ボタンの操作の受付,S15でメイン画面に表示される再プレイボタンの操作の受付,又はS16でカード返却ボタン16の操作の受付を待機する。
【0082】
このS11で玉貸ボタン15の操作が有ると(YES)、制御部22は、S21aで玉貸処理を行う。この玉貸処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が予め設定された玉貸設定額(例えば5度数=500円)以上であるか否かを判定し、プリペイド残額が玉貸設定額以上であれば、該玉貸設定額を使用額として特定し、プリペイド残額が玉貸設定額未満であれば、該プリペイド残額を使用額として特定して、該特定した使用額分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、カードIDと使用額とを含む減算要求を残額管理装置60に対して送信する。該減算要求を受信した残額管理装置60は、該減算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該減算要求に含まれる使用額を減算して、減算完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該減算完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、使用額をプリペイド残額から減算更新すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、かつカードR/W23により受付中のカードに該減算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行い、玉貸処理を終了して、S21bに進む。
【0083】
S21bで、制御部22は、ビジターカード3を受付中かつカードテーブルで記憶しているプリペイド残額及び持玉数が零であるか否かを判定し、NOならば前記S11に戻り、YESならばS21cで当該ビジターカード3をカードストッカ23bに取り込んで、S26bで管理玉数更新処理を行う。この管理玉数更新処理において、制御部22は、カードIDと持玉数(ここでは零)とを含む持玉数更新要求を持玉管理装置62に対して送信する処理を行って、管理玉数更新処理を終了する。なお持玉数更新要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を該持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新する。そしてS26bの処理が終了すると、S26cで、制御部22は、カードテーブルの記憶内容を消去して、メイン処理を終了する。
【0084】
前記S12で紙幣の受付が有ると(YES)、制御部22は、S22で前記S04と同様の入金処理を行って、S11に戻る。
【0085】
前記S13で計数レバー32の操作が有ると(YES)、制御部22及び各台計数ユニット30は、S23で前記計数処理を行って、S11に戻る。
【0086】
前記S14で払出ボタンの操作が有ると(YES)、制御部22及び各台計数ユニット30は、S24で持玉払出処理を行う。この持玉払出処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶している持玉数が予め設定された払出設定数(例えば5度数分の125玉)以上であるか否かを判定する。そして持玉数が払出設定数以上であれば、該払出設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、該払出設定数をカードテーブルで記憶している持玉数から減算更新すると共に、メイン画面で持玉数を更新表示し、持玉払出処理を終了して、S11に戻る。
【0087】
一方、持玉数が払出設定数未満であれば、持玉数のうち前記払出単位(25玉)の整数倍のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令する一方、持玉数のうち該払出単位未満のパチンコ玉を各台計数ユニット30から払い出し、カードテーブルで記憶している持玉数を零に更新すると共に、メイン画面で持玉数を零に更新表示し、持玉払出処理を終了して、S11に戻る。具体的には、持玉数が124玉である場合には、25玉×4=100玉はパチンコ機10から払い出し、残りの24玉は各台計数ユニット30から払い出す。この端数払出処理が行われると、制御部22の制御により払出カウンタ38が開放され、玉貯留部36に貯留されているパチンコ玉が払出カウンタ38により計数され、該払出カウンタ38による計数値が払出数に達すると、払出カウンタ38が閉鎖される。払出カウンタ38により計数されたパチンコ玉は、流出路39内を流下して、払出シャッタ41により堰き止められる。そして払出レバー40の操作を受け付けると、該操作を検知した制御部22の制御により払出シャッタ41が開放され、流出路39内のパチンコ玉が、内部ユニット30bの下面から落下されるので、遊技者は、該落下したパチンコ玉を受け止めて上皿に供給することにより遊技に使用できる。
【0088】
前記S15で再プレイボタンの操作が有ると(YES)、制御部22は、S25で貯玉再プレイ処理を行う。この貯玉再プレイ処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶している貯玉数が予め設定された再プレイ設定数(例えば5度数分の125玉)+手数料玉数(例えば25玉)以上であるか否かを判定する。そして貯玉数が再プレイ設定数+手数料玉数以上であれば、該再プレイ設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、該再プレイ設定数+手数料玉数をカードテーブルで記憶している貯玉数から減算更新すると共に、メイン画面で貯玉数を更新表示し、貯玉再プレイ処理を終了して、S11に戻る。なお貯玉数が再プレイ設定数+手数料玉数未満であれば、パチンコ玉の払出を行わずに貯玉再プレイ処理を終了して、S11に戻る。
【0089】
前記S16でカード返却ボタン16の操作が有ると(YES)、制御部22は、後述する図9(a)に示す空き台表示処理を行うと共に、S26aで、カードR/W23にて受付中のカードを返却する処理を行って、S26bで管理玉数更新処理を行う。この管理玉数更新処理において、制御部22は、カードIDと持玉数とを含む持玉数更新要求を持玉管理装置62に対して送信すると共に、受付中のカードが会員カード2である場合にはカードIDと貯玉数とを含む貯玉数更新要求を会員管理装置61に対して送信する処理を行って、管理玉数更新処理を終了する。なお持玉数更新要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を該持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新する。また貯玉数更新要求を受信した会員管理装置61は、該貯玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数を該貯玉数更新要求に含まれる貯玉数に更新する。このS26aにてカードを返却する処理と、S26bにおける管理玉数更新処理とが、持玉払出処理に使用されなかった持玉数や貯玉再プレイ処理に使用されなかった貯玉数を景品交換又は他のパチンコ機10での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(つまり持玉数や貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付けて、該カードを返却する処理)に相当する。そしてS26bの処理が終了すると、制御部22は、S26cで、カードテーブルの記憶内容を消去して、メイン処理を終了する。
【0090】
次に図9(a)は、遊技用装置(カードユニット20)が行う空き台表示処理の一例を表すフローチャートであり、図9(b)は、ホールコンピュータ70が行う空き台表示処理の一例を表すフローチャートである。なお前述の如く、カードユニット20の制御部22のRAMは、ホールコンピュータ70にて図7で設定した表示実行値(本例では200玉)と特定時間帯(本例では11:00〜21:00)とを記憶している。
【0091】
まず図9(a)を参照して、カードユニット20が行う空き台表示処理について説明する。カードユニット20の制御部22は、S51でカード返却ボタン16の操作を待機している。このS51でカード返却ボタン16の操作が有ると(YES)、制御部22は、前記確定処理(即ちS26aにてカードを返却する処理と、S26bにおける管理玉数更新処理)を行うと共に、該確定処理に際し、S52以下の処理を行う。具体的には、まずS52で、カードテーブルで記憶している持玉数がRAMで記憶している表示実行値以上であるか否かを判定する。このS52で持玉数が表示実行値未満である(NO)と判定された場合には、図10の空き台画面を表示せずに、空き台表示処理を終了する。これによれば、確定処理の対象となる持玉数が所定の大きさ(表示実行値)よりも小さい場合には空き台表示が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。つまり表示実行値として、例えば持玉数が少なすぎる遊技者に対して空き台情報を表示する無駄を省くことが出来る程度の持玉数(本例では200玉)を設定することにより、当該無駄を省くことが出来るのである。
【0092】
一方、S52で持玉数が表示実行値以上である(YES)と判定された場合には、S53で、前記確定処理を行う時刻(即ち現在時刻)がRAMで記憶している特定時間帯に属するか否かを判定する。このS53で特定時間帯に属さない(NO)と判定された場合には、図10の空き台画面を表示せずに、空き台表示処理を終了する。これによれば、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合には空き台表示が行われないので、空き台情報を提供する無駄を省くことができる。つまり特定時間帯として、例えば空き台が多数有る開店直後や多くの遊技者が帰宅する閉店間際に空き台情報を表示する無駄を省く程度の開始時刻と終了時刻(本例では開店時刻1時間後の11:00から閉店時刻1時間前の21:00まで)を設定することにより、当該無駄を省くことが出来るのである。
【0093】
一方、S53で特定時間帯に属する(YES)と判定された場合には、S54で、持玉数を含む空き台情報要求をホールコンピュータ70に対して送信し、S55で、該ホールコンピュータ70から送信されてくる空き台情報の受信を待機する。
【0094】
ここで図9(b)を参照して、ホールコンピュータ70が行う空き台特定処理について説明する。ホールコンピュータ70の制御部72は、S61で、カードユニット20から送信されてくる空き台情報要求の受信を待機しており、該空き台情報要求の受信が有ると(YES)、S62で、図7で設定した表示条件を満たす空き台を特定する。本例では、遊技機DBで稼働フラグ0が記憶されているパチンコ機10(即ち空き台)の中から、新台の台番号を昇順で抽出し、お勧め台の台番号を昇順で抽出し、かつ大当り回数が多い順に台番号を抽出する。
【0095】
このS62の処理を行う制御部72は、表示条件設定手段により設定された表示条件を満たし、かつ稼働していないパチンコ機10を、空き台として特定する、空き台特定手段として機能するものである。これによれば、全ての空き台情報を提供するのではなく、表示条件として設定された属性情報及び/又は履歴情報が表示条件を満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者に対して訴求力のある情報を提供することができる。
【0096】
次に制御部72は、S63で、S61で受信した空き台情報要求に含まれる持玉数に基づいて、図7で設定した価値条件を満たす空き台を特定する。本例では、持玉数≦1000玉であれば、空き台の中から、甘デジの台番号を昇順で抽出し、持玉数が5000玉≧であれば、空き台の中から、爆裂機の台番号を昇順で抽出し、1000玉≦持玉数≦5000玉であれば、台番号の抽出を行わない。
【0097】
このS63の処理を行う制御部72は、表示条件設定手段により設定された表示条件(ここでは価値条件)を満たし、かつ稼働していないパチンコ機10を、空き台として特定する、空き台特定手段として機能するものである。これによれば、表示条件として確定処理の対象となる遊技用価値の大きさに応じて設定された属性情報及び/又は履歴情報(即ち価値条件)を満たすを満たす空き台情報を提供することができるので、遊技者が台移動をしやすい情報を提供することができる。具体的には、本例の如く、持玉数が少ない場合には比較的大当りが発生しやすい甘デジの空き台情報を提供し、持玉数が多い場合には比較的大当りが発生しにくい爆裂機の空き台情報を提供することにより、遊技者が台移動をする意欲をかき立てる。なお持玉数が少ない場合にあえて爆裂機の空き台情報を提供することにより、一攫千金を狙う遊技者が台移動をする意欲をかき立てるようにしても良い。
【0098】
そして制御部72は、S62及びS63の処理で特定した台番号を含む空き台情報をカードユニット20に対して返信して、空き台特定処理を終了する。
【0099】
図9(a)に戻り、カードユニット20の制御部22は、S55で空き台情報の受信が有ると(YES)、S56で、該空き台情報に含まれる台番号に基づいて、図10に示す空き台画面をディスプレイ24に表示する処理を行う。この空き台画面において、本例では、新台の台番号が昇順で3台分と、お勧め台の台番号が昇順で3台分と、大当り回数が多い順に(即ち大当り上位の)3台分の台番号とが表示されると共に、甘デジの台番号が含まれる場合(即ち持玉数が1000玉以下の場合)には該甘デジの台番号が昇順で3台分と、爆裂機の台番号が含まれる場合(即ち持玉数が5000玉以上の場合)には該爆裂機の台番号が昇順で3台分表示される。なお新台,お勧め台,大当り上位,甘デジ,又は爆裂機に対応する「もっと見る」ボタンが操作されると、該操作されたボタンに対応する新台,お勧め台,大当り上位,甘デジ,又は爆裂機の台番号が全て表示される。
【0100】
このS56の処理を行う制御部22は、前記確定処理に際し、空き台特定手段(図9(b)のS62,S63)により特定された空き台の情報を(ここではディスプレイ24に)表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段として機能するものである。
【0101】
これによれば、パチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20において残余の遊技用価値(ここでは持玉数)を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台を表示させるための空き台表示処理が行われることにより、遊技用価値を所有しているにも関わらず遊技をやめて景品交換しようとしている遊技者(つまり遊技ができるのに空き台を積極的に探していない遊技者)に対して空き台情報を提供することができるので、当該遊技者を空き台に導いてパチンコ機10の稼働を上げることができる。
【0102】
また遊技により獲得した持玉数を確定させるための確定処理が行われる際に、空き台表示処理が行われることにより、持玉数を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、パチンコ機10の稼働を上げることができる。即ち、持玉数を用いて景品交換をする際には、交換する景品によっては交換率が不利な場合があり、そのため遊技者は台移動をして該持玉数を他のパチンコ機10での遊技に使用することが多いと考えられることから、該遊技者に対して空き台情報を提供することは非常に有効である。
【0103】
また空き台表示手段は、確定処理に際し、持玉数が表示実行値を満たすこと(前記S52でYES)をさらなる条件として、空き台表示処理を行うものであり、また確定処理に際し、当該確定処理を行う時刻が特定時間帯に属すること(前記S53でYES)をさらなる条件として、空き台表示処理を行うものである。
【0104】
そして制御部22は、S57で、カードR/W23によるカードの受付(前記S02における外部からの挿入による受付,又は前記S03におけるカードストッカ23bからの搬送による受付)を待機し、カードの受付が有ると(YES)、S58で、空き台画面に代えてメイン画面をディスプレイ24に表示する処理を行って、空き台表示処理を終了する。
【0105】
なお本例では、S51でYESと判定されると、S52に進む例について説明したが、図9(a’)に示すように、S51でYESと判定されると、制御部22は、S51’で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が有るか否かを判定し、プリペイド残額が有れば(YES)、前記S54以下に進んで空き台表示を行う一方、プリペイド残額が無ければ(NO)、前記S52以下に進み、持玉数が表示実行値以上ならば(S52でYES)、前記S54以下に進んで空き台表示を行うようにしても良い。この場合の空き台表示手段は、確定処理に際し、プリペイド残額又は持玉数の少なくとも一方があることを条件として、空き台表示を行うものである。これによれば、プリペイド残額又は持玉数の少なくとも一方を所有している遊技者に対して空き台情報を提供することができるので、所有する遊技用価値の種類によらず、遊技ができる遊技者に対して情報を提供することができる。
【0106】
次に、図11を参照して、本発明の変形例1について説明する。この変形例1では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、カードユニット20’と、前記各台計数ユニット30と、持玉カードユニット50とから構成されており、前記遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここでカードユニット20’は、前記カードユニット20と比較して、前記内部ユニット30bが配置されていない点のみが異なる。
【0107】
持玉カードユニット50は、図11(a)に示すように、カードユニット20’のさらに左側に隣接して設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面に発行ボタン51,貯玉ボタン52,持玉カード挿入口53a等を備え、図11(b)に示すように、その内部に持玉カードR/W53,持玉カードストッカ53bを備え、発行ボタン51,貯玉ボタン52,及び持玉カードR/W53は、カードユニット20’の制御部22と通信可能に接続されている。なお持玉カードユニット50の下部には、前面に各台計数ユニット30の外部ユニット30aが配置され、内部に各台計数機30の内部ユニット30bが配置されている。
【0108】
この変形例1の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されている状態で、発行ボタン51が操作されると、持玉カード5を貯留している持玉カードストッカ53bは、該貯留している持玉カード5のうちの1枚を持玉カードR/W53に対して搬送し、持玉カードR/W53は、搬送された持玉カード5に持玉数を記録して、該持玉カード5を持玉カード挿入口53aから排出して発行する。この変形例1では、該持玉カード5の発行が、前記確定処理に相当する。
【0109】
このようにして発行された持玉カード5を、他のパチンコ機10に対応する持玉カードユニット50の持玉カードR/W53に挿入することにより、該持玉カード5に記録されている持玉数を使用して前記持玉払出処理が可能となる。また該持玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なおカードユニット20’のカードR/W23にて受付中のカードは、カード返却ボタン16が操作されると返却される。つまり変形例1では、持玉数がカードのカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されるのではなく、該持玉数が持玉カード5に記録されて発行される。
【0110】
また変形例1の遊技用装置において、会員遊技者が貯玉を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されており、かつカードユニット20’のカードR/W23にて会員カード2を受付中の状態で、貯玉ボタン52が操作されると、該会員カード2のカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を会員管理装置61に対して送信する。該貯玉要求を受信した会員管理装置61は、前述の如く、該貯玉要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数に外地予に含まれる貯玉する玉数を加算する。そしてカードユニット20’のカードR/W23にて受付中の会員カード2は、カード返却ボタン16が操作されると返却される。この変形例1では、該会員カード2の返却も、前記確定処理に相当する。
【0111】
このようにして返却された会員カード2を、他のパチンコ機10に対応するカードユニット20’のカードR/W23に挿入することにより、該会員カード2のカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数を使用して前記貯玉祭プレイ処理が可能となる。また該貯玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なお発行ボタン51が操作された場合と異なり、持玉カード5は発行されない。
【0112】
そして変形例1では、前記確定処理(即ち持玉カード5の発行,又は会員カード2の返却)が行われると、図9(a)のS52以下に進んで、空き台表示が行われる。
【0113】
次に、図12を参照して、本発明の変形例2について説明する。この変形例2では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、カードユニット20”と、前記各台計数ユニット30とから構成されており、前記遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここでカードユニット20’は、前記カードユニット20と比較して、図12(a)に示すように、その前面に携帯電話近接部26aをさらに備え、図12(b)に示すように、その内部にICチップR/W26をさらに備え、該ICチップR/W26が制御部22と通信可能に接続されている点と、会員カード2及びビジターカード3が使用されず、カードR/W23はプリペイド残額を特定可能なプリペイドカード6を受け付ける点と、カードストッカ23bを備えていない点とが異なる。
【0114】
この変形例2の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されている状態で、ICチップを備える携帯電話7が携帯電話近接部26aに近接されて、ICチップR/W26により該携帯電話7のICチップから当該携帯電話7の識別情報(チップIDや電話番号等であり、以下「携帯ID」と称する。)が読み取られ、ディスプレイ24に表示される図示しない発行ボタンが操作されると、持玉数と携帯IDとを対応付けて記憶(当該携帯電話7のICチップで記憶,又は管理装置で記憶等)するための記憶処理を行う。この変形例2では、該記憶処理が、前記確定処理に相当する。
【0115】
そして変形例2でも、該確定処理(即ち記憶処理)が行われると、図9(a)のS52以下に進んで、空き台表示が行われる。なお変形例2における前記空き台表示手段として機能する制御部22は、S56で、空き台情報を携帯電話7のディスプレイに表示させる空き台表示処理(具体的には、ICチップR/W26から携帯電話7のICチップに対して、空き台情報と、該空き台情報の表示コマンドとを送信する処理)を行うものであっても良い。
【0116】
最後に、本発明のその他の変形例について説明する。
【0117】
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、スロットマシンでも良く、またゲーム機であっても良い。
【0118】
上記の実施形態では、カード(会員カード2又はビジターカード3)に持玉数が記録されない例について説明したが、これに限らず、カードに持玉数が記録されるものであっても良く、また会員カード2には持玉数が記録されないがビジターカード3には持玉数が記録されるものや、ビジターカード3には持玉数が記録されないが会員カード2には持玉数が記録されるものであっても良い。
【0119】
上記の実施形態では、図6に示すように、パチンコ機10から打込玉信号を定期的に受信していることを条件に、遊技機DBにおいて稼働フラグ1を記憶する例について説明したが、これに限らず、スタート信号や、賞球の払出に伴ってパチンコ機10から出力される賞球信号や、カード受付中にカードユニット20から出力されるカード受付中信号等に基づいて、稼働フラグ1を記憶するものであっても良い。即ちパチンコ機10が稼働しているか否かを特定可能な稼働情報に基づいて、稼働フラグを記憶するものであれば良い。
【0120】
上記の実施形態では、図6に示すように、遊技機DBにおいて、属性情報及び履歴情報の両方が記憶されている例について説明したが、これに限らず、属性情報又は履歴情報のいずれか一方のみが記憶されるものであっても良く、この場合には、図7に示す空き台表示設定画面において、属性情報又は履歴情報のいずれか一方から、表示条件が設定される。
【0121】
上記の実施形態では、図7に示すように、表示条件や価値条件を、ホールコンピュータ70のオペレータが設定する例について説明したが、これに限らず、表示条件や価値条件を、カードユニット20のディスプレイ24において遊技者が設定できるものであっても良い。この場合には、設定された表示条件や価値条件をカードユニット20の制御部22のRAMで記憶し、該記憶している表示条件や価値条件に基づいて、制御部22が空き台の特定(S62やS63の処理)を行うのが好ましい。
【0122】
上記の実施形態では、図7に示すように、表示条件となる遊技機の属性情報が、爆裂機,普通機,甘デジ,新台,又はお勧め台である例について説明したが、その他の属性(例えば特定の機種,メーカー等)であっても良い。また表示条件となる履歴情報が、大当り回数,又はスタート回数である例について説明したが、その他の履歴情報(例えば確変回数,出玉数,差玉数,ベース等)であっても良い。さらに表示条件として、「遊技中のパチンコ機10と異なるタイプ」を設定可能とし、該表示条件を満たす空き台表示を行うことにより、遊技者に飽きが来ないようにしても良い。また表示条件として、「遊技中のパチンコ機10と同じタイプ」を設定可能とし、該表示条件を満たす空き台表示を行うことにより、当該タイプのパチンコ機10での遊技を好む遊技者に対して効果的な情報を提供するようにしても良い。
【0123】
上記の実施形態では、図7に示すように、価値条件として、持玉数に応じて表示する空き台の種別の条件を設定する例について説明したが、これに限らず、該種別以外の属性情報や、履歴情報を設定しても良く、例えば「持玉数5000玉以上で大当り上位を表示」のように設定しても良い。つまり表示条件設定手段は、表示条件として確定処理の対象となる遊技用価値の大きさ(持玉数)に応じた属性情報及び/又は履歴情報を設定するものであれば良い。
【0124】
上記の実施形態では、図7に示すように、特定時間帯が「○時〜○時まで」と設定される例について説明したが、これに限らず、例えば「閉店○時間前まで」と設定されるものであっても良い。
【0125】
上記の実施形態では、図8に示すように、S07の持玉数取得処理を行った後にS08の残額確認処理を行う例について説明したが、これに限らず、残額確認処理を行った後に持玉数取得処理を行っても良く、また持玉数取得処理と残額確認処理とを同時並行で行っても良い。
【0126】
上記の実施形態では、図8のS21aに示すように、遊技用価値を使用させるための使用処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該使用処理は、遊技用価値をスロットマシンで使用させるためのメダル貸処理や、遊技用価値を得点に変換してゲーム機で使用させるための処理等であっても良い。
【0127】
上記の実施形態では、図8のS26bに示すように、カード返却ボタン16の操作が有ると管理玉数更新処理を行う例について説明したが、これに限らず、管理玉数の更新は計数処理,持玉払出処理,及び貯玉再プレイ処理毎に行っておき、カード返却ボタン16の操作が有ると管理玉数更新処理を行わずにカードを返却するものであっても良い。
【0128】
上記の実施形態では、図9(a)のS52やS53に示すように、遊技用装置(カードユニット20)が、表示実行値や特定時間帯を満たすか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、ホールコンピュータ70がこれらの判定を行うようにしても良い。具体的には、S51でYESならば、カードユニット20からホールコンピュータ70に対して持玉数を送信し、ホールコンピュータ70が、表示実行値や特定時間帯を満たすか否かを判定して、表示実行値や特定時間帯を満たすならばS62〜S64の処理を行い、カードユニット20が、前記S51から進んだS55以下の処理を行うようにすれば良い。これによれば、カードユニット20がこれらの判定をしなくて済むので、該カードユニット20のプログラムを簡略化できる。
【0129】
上記の実施形態では、確定処理の対象となる遊技用価値として、図9(a)のS52に示す持玉数が有ることや、図9(a’)のS51に示すプリペイド残額があることを条件として、空き台表示が行われる例について説明したが、これに限らず、確定処理の対象となる遊技用価値として貯玉数が有ることを条件として空き台表示が行われるものであっても良い。
【0130】
上記の実施形態では、図9(a)に示すように、持玉数が表示実行値未満の場合(S52でNO)や、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合(S53でNO)に、空き台表示を行わない例について説明したが、これに限らず、これらの場合にも空き台表示を行うものであっても良い。つまり、少なくとも確定処理の対象となる遊技用価値(持玉数,貯玉数,プリペイド残額)が有ることを条件として、空き台表示が行われるものであれば良い。
【0131】
上記の実施形態では、図9(a)に示すように、持玉数が表示実行値未満の場合(S52でNO)や、確定処理を行う時刻が特定時間帯に属さない場合(S53でNO)に、S54の空き台情報要求を送信しないことにより、空き台表示を行わない例について説明したが、これに限らず、空き台情報要求を送信して空き台情報は取得するが空き台表示は行わないものであっても良い。
【0132】
上記の実施形態では、図9(a)に示すように、カードユニット20は、空き台表示を行う毎に、S54の空き台情報要求を送信してS55の空き台情報を取得し、該取得した空き台情報に基づいて空き台表示を行う例について説明したが、これに限らず、ホールコンピュータ70は、空き台が変化する毎に空き台情報をカードユニット20に対して送信し、カードユニット20は、該空き台情報を受信して記憶し、該記憶している空き台情報に基づいて空き台表示を行うものであっても良い。
【0133】
上記の実施形態では、図9(a)のS56に示すように、空き台表示手段である制御部22が、遊技用装置(カードユニット20)と一体のディスプレイ24に空き台情報を表示させる空き台表示処理を行う例について説明したが、これに限らず、遊技用装置と別体の表示手段(例えば呼出ランプ装置に設けられるディスプレイ)に空き台情報を表示させる空き台表示処理を行うものであっても良く、また前述の変形例2(図12)において、携帯電話7に空き台情報を表示させる空き台表示処理を行うものであっても良い。即ち空き台表示手段は、確定処理に際し、空き台情報を表示させる空き台表示処理を行うものであれば良い。
【0134】
上記の実施形態では、図9(a)のS57に示すように、カードを受け付けたことに基づいて空き台表示を終了する例について説明したが、これに限らず、所定時間経過後に自動的に空き台表示を終了したり、あるいはカードユニット20の近傍に人感センサを設け、該人感センサが遊技者の交替を検知したことを条件に空き台表示を終了するものであっても良い。即ち空き台表示を終了するタイミングは、特に限定されない。
【0135】
上記の実施形態では、図9(b)に示すように、空き台特定手段がホールコンピュータ70である例について説明したが、これに限らず、例えば島コンピュータ63や持玉管理装置62が空き台特定手段として機能するものであっても良い。
【0136】
上記の実施形態では、図9(b)のS62やS63に示すように、ホールコンピュータ70が、表示条件や価値条件を満たす空き台を特定する例について説明したが、これに限らず、遊技用装置(カードユニット20)が空き台を特定するようにしても良い。具体的には、各カードユニット20が、図6に示す遊技機DBを記憶して、各パチンコ機10からホールコンピュータ70を介して送信されてくる打込玉信号,大当り信号,及び図柄確定信号に基づいて各パチンコ機10の稼働フラグ,大当り回数,及びスタート回数を更新し、該遊技機DBの記憶内容に基づいて、表示条件や価値条件を満たす空き台を特定するようにすれば良い。つまり空き台特定手段は、ホールコンピュータ70には限らず、カードユニット20であっても良い。
【0137】
上記の実施形態では、図9(b)のS62やS63で、表示条件や価値条件を満たす全ての空き台を特定する例について説明したが、これに限らず、表示条件や価値条件を満たす非稼働台のうちの所定数を空き台として特定するものであっても良く、この場合の特定は、昇順に特定しても良く、ランダムに特定しても良い。
【0138】
上記の実施形態では、図9(b)のS62で、大当り回数の表示条件を満たす空き台を特定する際に、大当り回数の多い順に空き台を特定する例について説明したが、これに限らず、予め定められた大当り回数以上の非稼働台を空き台として特定するものであっても良い。
【符号の説明】
【0139】
1…遊技用システム
2…会員カード
3…ビジタカード
10…パチンコ機
16…カード返却ボタン
20…カードユニット
22…制御部
23…カードR/W
24…(タッチパネル式の)ディスプレイ
30…各台計数ユニット
60…残額管理装置
61…会員管理装置
62…持玉管理装置
70…ホールコンピュータ
71…通信部
72…制御部
73…ハードディスク
74…ディスプレイ
75…入力装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、遊技者が所有する遊技用価値を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段と、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段と、を有し、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置と、
複数の前記遊技機の各々が稼働しているか否かを特定可能な稼働情報に基づいて、該複数の遊技機のうちの稼働していない遊技機を空き台として特定する空き台特定手段と、から構成され、
前記遊技用装置は、前記確定処理に際し、前記空き台特定手段により特定された空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段を有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記対応する遊技機での遊技により獲得した価値を計数する計数手段と、
該計数手段により計数された計数価値を前記記録媒体の記録情報から特定される前記遊技用価値に加算するための処理を行う加算処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項3】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用価値には、前記遊技者が前払いした価値であるプリペイド価値と、前記遊技者が遊技により獲得した価値である獲得価値とが含まれ、
前記空き台表示手段は、前記確定処理に際し、前記遊技用価値として前記プリペイド価値又は前記獲得価値の少なくとも一方が有ることを条件として、前記空き台表示処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
複数の遊技機の各々について当該遊技機がいずれの属性に属するかを示す属性情報及び/又は当該遊技機における遊技の履歴情報を記憶する遊技機記憶手段と、
前記遊技機について前記遊技機記憶手段に記憶された前記属性情報及び/又は前記履歴情報を表示条件として設定する表示条件設定手段と、をさらに備え、
前記空き台特定手段は、該表示条件設定手段により設定された表示条件を満たし、かつ前記稼働していない遊技機を、前記空き台として特定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項5】
請求項4に記載した遊技用システムであって、
前記表示条件設定手段による表示条件の設定には、前記確定処理の対象となる遊技用価値の大きさに応じた設定をさらに含むことを特徴とする遊技用システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理に際し、当該確定処理の対象となる遊技用価値の大きさが所定の大きさよりも大きいか否かを判定し、
前記空き台表示手段は、該判定により所定の大きさよりも大きいと判定されたことに基づいて、前記空き台表示処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理に際し、当該確定処理を行う時刻が予め定められた特定時間帯に属するか否かを判定し、
前記空き台表示手段は、該判定により特定時間帯に属すると判定されたことに基づいて、前記空き台表示処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項8】
遊技機に対応して設けられ、
遊技者が所有する遊技用価値を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段と、
該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段と、を有し、
該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置であって、
対応する前記遊技機以外の稼働していない遊技機である空き台の情報を受信する空き台情報受信手段と、
前記確定処理に際し、前記空き台情報受信手段により受信した空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段と、
をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、遊技者が所有する遊技用価値を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段と、該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段と、を有し、該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置と、
複数の前記遊技機の各々が稼働しているか否かを特定可能な稼働情報に基づいて、該複数の遊技機のうちの稼働していない遊技機を空き台として特定する空き台特定手段と、から構成され、
前記遊技用装置は、前記確定処理に際し、前記空き台特定手段により特定された空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段を有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記対応する遊技機での遊技により獲得した価値を計数する計数手段と、
該計数手段により計数された計数価値を前記記録媒体の記録情報から特定される前記遊技用価値に加算するための処理を行う加算処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用システム。
【請求項3】
請求項1に記載した遊技用システムであって、
前記遊技用価値には、前記遊技者が前払いした価値であるプリペイド価値と、前記遊技者が遊技により獲得した価値である獲得価値とが含まれ、
前記空き台表示手段は、前記確定処理に際し、前記遊技用価値として前記プリペイド価値又は前記獲得価値の少なくとも一方が有ることを条件として、前記空き台表示処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
複数の遊技機の各々について当該遊技機がいずれの属性に属するかを示す属性情報及び/又は当該遊技機における遊技の履歴情報を記憶する遊技機記憶手段と、
前記遊技機について前記遊技機記憶手段に記憶された前記属性情報及び/又は前記履歴情報を表示条件として設定する表示条件設定手段と、をさらに備え、
前記空き台特定手段は、該表示条件設定手段により設定された表示条件を満たし、かつ前記稼働していない遊技機を、前記空き台として特定することを特徴とする遊技用システム。
【請求項5】
請求項4に記載した遊技用システムであって、
前記表示条件設定手段による表示条件の設定には、前記確定処理の対象となる遊技用価値の大きさに応じた設定をさらに含むことを特徴とする遊技用システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理に際し、当該確定処理の対象となる遊技用価値の大きさが所定の大きさよりも大きいか否かを判定し、
前記空き台表示手段は、該判定により所定の大きさよりも大きいと判定されたことに基づいて、前記空き台表示処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載した遊技用システムであって、
前記空き台特定手段又は前記空き台表示手段は、前記確定処理に際し、当該確定処理を行う時刻が予め定められた特定時間帯に属するか否かを判定し、
前記空き台表示手段は、該判定により特定時間帯に属すると判定されたことに基づいて、前記空き台表示処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項8】
遊技機に対応して設けられ、
遊技者が所有する遊技用価値を遊技機での遊技に使用させるための使用処理を行う使用処理手段と、
該使用処理に供されなかった遊技用価値を景品交換又は他の遊技機での遊技に使用させるために確定させるための確定処理を行う確定処理手段と、を有し、
該確定処理にて確定された遊技用価値を特定可能な情報が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値を前記使用処理に供する遊技用装置であって、
対応する前記遊技機以外の稼働していない遊技機である空き台の情報を受信する空き台情報受信手段と、
前記確定処理に際し、前記空き台情報受信手段により受信した空き台の情報を表示させる空き台表示処理を行う空き台表示手段と、
をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−36573(P2011−36573A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188762(P2009−188762)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
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