運転支援装置
【課題】 正しい導流帯(中央ゼブラゾーン)の活用を促す「運転支援装置」を提供する。
【解決手段】 本発明に係る運転支援装置は、自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力する撮像手段30と、撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する中央ゼブラゾーンを検出するゼブラゾーン検出部42と、自車が右折するか否かを判定する右折判定部51と、右折判定部51により自車が右折すると判定されかつゼブラゾーン検出部42により中央ゼブラゾーンが検出されたとき、中央ゼブラゾーンへの誘導案内を行う誘導案内手段56、60とを有する。
【解決手段】 本発明に係る運転支援装置は、自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力する撮像手段30と、撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する中央ゼブラゾーンを検出するゼブラゾーン検出部42と、自車が右折するか否かを判定する右折判定部51と、右折判定部51により自車が右折すると判定されかつゼブラゾーン検出部42により中央ゼブラゾーンが検出されたとき、中央ゼブラゾーンへの誘導案内を行う誘導案内手段56、60とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者の運転を支援するための運転支援装置に関し、特に、走行車線と対向車線との間に導流帯が存在し、導流帯を超えて右折するときの運転支援に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像カメラや障害物等を検出するセンサ等が車両へ搭載され、これらの情報を用いて運転を支援し、安全性の向上を図る運転支援装置が実用化されている。
【0003】
運転支援装置は、複数の車載カメラにより自車周辺の映像をディスプレイに表示することで、運転者の死角をなくし、障害物との接触を未然に防いだり、あるいは撮像データから信号機や道路標識を検出し、それらの規制内容を運転者に警告することで、危険行為や違反行為を未然に防いでいる。
【0004】
特許文献1は、経路案内システムおよび経路案内方法に関し、自車が、走行することが推奨されていない非推奨領域(ゼブラゾーン)に進入したとき、非推奨領域の接続先のレーンが推奨レーンである場合には、運転者の意図により非推奨領域を走行していると判定し、レーン変更の案内を行わないようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2007−155342号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
交差点以外の直進車線や、市街地など右折車線がない場所で右折する場合、対向車が途切れるまで中央車線近傍で停車しなければならない。この停車は、後続車両の通行の妨げとなり交通渋滞の原因となり得る。さらに、右折待ち車両を回避するために無理に車線変更をすると、後続車両による衝突事故が発生するおそれもある。また、後続車両の渋滞を気にするあまり、右折待ち車両が中央線からはみ出してしまうと、対向車両と衝突する危険性もある。
【0007】
そこで、新しい道路標示として導流帯すなわち中央ゼブラゾーンの設置が進められている。中央ゼブラゾーンとは、道路の中央線(走行車線と対向車線との間)に沿って設けられた緩衝帯であって右折待機することができるゾーンである。つまり、右折する車両は、中央ゼブラゾーン内に進入し、そこで右折のために停車することを許され、これにより後続車両の渋滞や衝突等が防止される。
【0008】
図1(a)は、中央ゼブラゾーンの正しい利用例を示す図である。本線2と対向車線3の間には中央ゼブラゾーン1が設定され、本線2の車両6が対向車線3および歩道5を越えて右折路4へ右折するとき、車両6が中央ゼブラゾーン1の内部で停車しているため、後続車両7の通行を妨げることがなく、渋滞や事故の発生を防止することができる。
【0009】
しかしながら、このような中央ゼブラゾーンの設置が進められても、中央ゼブラゾーンの本来の認識率が低く、中央ゼブラゾーンが有効に活用されていない実情がある。特に、中央ゼブラゾーンへの進入が禁止されると誤解されていることが多い。中央ゼブラゾーンが正しく認識されていないと、例えば図1(b)に示すように、右折する車両6は、中央ゼブラゾーン1の外側で待機してしまい、これにより、後続車両7の渋滞8や衝突事故9を引き起こしてしまうことになる。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決し、正しい導流帯の活用を促す運転支援装置、運転支援方法および運転支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る運転支援装置は、少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力する撮像手段と、撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出する導流帯検出手段と、自車が右折するか否かを判定する右折判定手段と、右折判定手段により自車が右折すると判定され、かつ導流帯検出手段により導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行う誘導案内手段とを有する。
【0012】
好ましくは導流帯検出手段は、撮像データに含まれる導流帯の形状および色彩から進入可能な導流帯を検出する。好ましくは右折判定手段は、自車の方向指示器が示す指示情報および自車の走行速度に基づき自車が右折するか否かを判定する。運転支援装置はさらに、撮像データに基づき導流帯内の車両を検出する車両検出手段を含み、誘導案内手段は、導流帯内に車両が検出されたとき、車両が存在する旨の警告を与えることが望ましい。運転支援装置はさらに、自車の後方に渋滞が発生するか否かを判定する渋滞判定手段を含み、誘導案内手段は、渋滞が発生すると判定されたとき、渋滞が発生する旨の警告を与えることが望ましい。好ましくは渋滞判定手段は撮像手段によって自車の後方を撮像して得られた撮像データに車両が存在するとき、渋滞が発生すると判定する。
【0013】
本発明に係るナビゲーションシステムは、上記構成を有する運転支援装置と、目的地までの経路を探索し、探索した経路を案内する機能を備えたナビゲーション装置とを含み、誘導案内手段は、道路地図画面に誘導案内を表示する、
【0014】
さらに本発明に係る運転支援方法またはプログラムは、少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力するステップと、前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出するステップと、自車が右折するか否かを判定するステップと、自車が右折すると判定されかつ導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行うステップとを有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自車が右折すると判定されかつ導流帯が検出された場合には、導流帯への誘導案内を行うことで、導流帯の活用を促進させることができる。仮に、ユーザが導流帯の意味を知らなかったり、誤った認識をしていたとしても、右折時に導流帯への案内を繰り返すことで、ユーザは導流帯を新たに認識し、あるいは誤った理解をあらためることができる。これにより、右折車両の後方において後続車両の渋滞や衝突等の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
図2は、本実施例に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。運転支援装置10は、撮像カメラなどにより自車周辺を撮影する撮像手段30、撮像データを画像処理し中央ゼブラゾーンなどの検出を行う画像処理手段40、中央ゼブラゾーンへの誘導案内を行うか否かを判定する判定手段50、中央ゼブラゾーンへの誘導案内のためのアイコン表示や音声ガイドを出力する出力手段60、車両の方向指示器の情報、車両の速度、停止等の車両状態を検出する車両状態検出手段70を含む。本実施例では、運転支援装置10をナビゲーション装置20と別個にした構成としているが、運転支援装置10はナビゲーション装置20の機能を包含し、あるいはナビゲーション装置20は運転支援装置10の機能を包含するものであってもよい。
【0018】
撮像手段30は、例えばCCDやCMOSイメージセンサ等の撮像素子とレンズを含む光学系により構成される。図3は、撮像カメラ31の取り付け例およびその撮像範囲を示した図である。例えば、自車の前方バンパーに撮像カメラ31a、後方バンパーに撮像カメラ31b、左ドアミラーに撮像カメラ31c、右ドアミラーに撮像カメラ31dが取り付けられている。それぞれの撮像カメラ31a〜31dは、視野角α1〜α4を有し、好ましくは、自車の全周囲を撮像する。なお、撮像カメラ31の取り付け位置や取り付け数は、図3に示す構成に限らず、これより少ない撮像カメラを用いて自車の前方および後方を撮像してもよいし、その取り付け位置もバンパーやドアミラーに限られない。
【0019】
図4は、画像処理手段40および判定手段50の機能ブロック図である。画像処理手段40は、図4(a)に示すように、撮像データから自車が走行している道路を検出する道路検出部41、走行中の道路に存在する中央ゼブラゾーンを検出するゼブラゾーン検出部42、自車の前方または後方の車両を検出する車両検出部43を含んでいる。
【0020】
道路検出部41、ゼブラゾーン検出部42および車両検出部43は、公知のパターンマッチングなどの認識手法を用いて、道路、ゼブラゾーン、車両を検出する。例えば、予め認識対象となる形状、色彩等を含むパターンデータをメモリに登録しておき、パターンデータと撮像データとを比較、照合することにより、道路、ゼブラゾーン、車両の認識を行う。
【0021】
実際の道路上には、幾つかの種類のゼブラソーンが存在する。ゼブラゾーンは、その名が示すように白色領域とその余白領域を交互に配置した道路標示全てを含む総称であり、中央ゼブラゾーン以外にも、横断歩道標示、停車禁止標示、立ち入り禁止標示、道路の合流部分の表示も含まれる。
【0022】
図5(a)は、中央ゼブラゾーンであり、中央ゼブラゾーンは、本線と対向車線を区切るために道路中央に位置し、2本の直線とその間を埋める斜線から構成され、全てが白色で標示されている。図5(b)は停車禁止標示であり、この標示の上で停車するおそれがあるときは、進入してはならない。停車禁止標示は、消防署や警察署の前で緊急車両の出入り口を塞がないために設けられている。停車禁止標示は、長方形の枠線と枠線の周囲のみ引かれた斜線によって構成され、色は全て白色である。図5(c)は立ち入り禁止標示であり、この中に車両は進入できない。立ち入り禁止標示は、例えば路面電車の停留所に設置される。立ち入り禁止標示は、黄色の楕円形の枠線と白色の斜線により構成されている。
【0023】
図5(a)に示す中央ゼブラゾーンは、その形状や色彩から、図5(b)に示す停車禁止標示および図5(c)に示す立ち入り禁止標示等から区別することができる。ゼブラゾーン検出部42は、このようなゼブラゾーンの中から中央ゼブラゾーンを検出する。
【0024】
車両検出部43は、好ましくは、自車の前方を映し出した撮像データから中央ゼブラゾーン内に対向車両が存在するか否かを検出する。車両は、自動車のみならず二輪車等を含む。さらに車両検出部43は、自車の後方を映し出した撮像データから後続車両が存在するか否かを検出する。画像処理手段40はさらに、これ以外にも、例えば撮像データから自車から道路のセンターラインまでの検出等を行うことができる。
【0025】
判定手段50は、画像処理手段40から中央ゼブラゾーンの有無、車両の有無等の検出結果を受け取り、また車両状態検出手段70からウィンカー情報や車速情報を受け取り、種々の判定を行う。
【0026】
判定手段50は、図4(b)に示すように、自車が右折するか否かを判定する右折判定部51、車両の周辺状況を判定する周辺状況判定部55、中央ゼブラゾーンへの誘導案内を生成する案内生成部56を備えている。
【0027】
右折判定部51は、車両状態検出手段からの右折ウィンカー情報を識別する右折ウィンカー識別部52、自車の速度が一定値以下になったことを識別する速度識別部53、およびナビゲーション装置20と連動しているときナビゲーション装置20において探索された誘導経路が右折を示していることを識別する誘導経路識別部54を含んでいる。右折判定部51は、右折ウィンカー識別部52、速度識別部53および誘導経路識別部54の結果から自車が右折するか否かを判定する。例えば、右折ウィンカーが指示され、自車速度が一定以下であるとき、かつ誘導経路が右折であるとき、自車が右折すると判定する。これ以外にも、右折ウィンカーが指示され、かつ自車速度が一定以下の組合せによって右折と判定してもよい。
【0028】
周辺状況判定部55は、右折判定部51の判定結果や画像処理手段40からの情報に基づき自車の周辺状況を判定し、その状況に応じてどのような誘導案内をするかを決定する。例えば、自車が右折すると判定され、かつ中央ゼブラゾーンが検出されたとき、中央ゼブラソーンに既に対向車が待機している状況であれば、無作為に中央ゼブラゾーンへの案内を出すよりも、対向車の注意を喚起することが望ましい。また、後続車両が存在する状況であれば、自車が速やかに中央ゼブラゾーンに進入しないと渋滞を発生させるおそれがあるメッセージを与えることが望ましい。また、中央ゼブラゾーンが存在しないときに右折する状況であれば、自車がセンターラインから一定距離以下に達するような案内をすることが望ましい。なお、自車とセンターラインとの距離は画像処理手段40から得ることが可能である。
【0029】
案内生成部56は、周辺状況判定部55による周辺状況を考慮し、中央ゼブラゾーンが検出され、かつ自車が右折すると判定されたとき、中央ゼブラゾーンへの最適な誘導案内を生成する。誘導案内は、ディスプレイに表示するためのアイコン、テキスト等の表示データ、および音声案内するための音声データを含み、これらのデータは、好ましくは予めメモリに記憶され、状況に応じてその中から最適なものを選択する。
【0030】
出力手段60は、案内生成部56によって生成された誘導案内を表示するディスプレイや音声出力をするスピーカ等を含む。ナビゲーション装置20と連動する場合には、ナビゲーション装置のディスプレイおよびスピーカを共用することができる。
【0031】
次に、本実施例の運転支援装置の動作を図6のフローチャートを参照して説明する。自車が走行を開始に伴い(ステップS101)、撮像手段30により自車周辺が撮像される。道路検出部41は、撮像データから自車が走行中の道路を検出し、ゼブラソーン検出部42は、走行中の道路に中央ゼブラゾーンが存在するか否かを検出し、車両検出部43は、中央ゼブラゾーン内の対向車や後続車両の有無を検出をする。これらの検出結果は、一定のタイミングで画像処理手段40から判定手段50へ提供される。
【0032】
右折判定部51において、右折ウィンカー識別部52は、自車が右折ウィンカーを点滅させているか否かを識別し(ステップS102)、右折ウィンカーが点滅されている場合には、誘導経路識別部54は、ナビゲーション装置の誘導経路が右折を指示しているか否かを識別する(ステップS103)。但し、誘導経路を案内をしていないとき、あるいはナビゲーション装置と連動していないときには、誘導経路の識別を無視し、ステップS103をスキップする。
【0033】
誘導経路が右折を指示していれば、速度識別部53は、自車の車速が一定以下、例えば時速20km以下になっているかを識別する(ステップS104)。
右折判定部51は、右折ウィンカーの提示、誘導経路の右折指示、および自車速度の要件が全て満たされると、ユーザに右折の意思があるとみなし、自車が右折すると判定する(ステップS105)。
【0034】
周辺状況判定部55は、画像処理手段40からの検出結果に基づき自車の周辺状況を判定する(ステップS107)。周辺状況判定部55は、自車が右折すると判定されたが、中央ゼブラゾーンが検出されないとき、自車とセンターラインまでの距離が一定距離以内であるかを撮像データから判定する(ステップS108)。センターラインから一定距離以内であれば、案内生成部56は案内を生成せず、すなわち案内は出力されない。他方、センターラインから一定距離以上離れているときには、周辺状況判定部55は、これを情況Aと判定し(ステップS109)、案内生成部56は、状況Aに応じた案内、例えば図8に示すように、「なるべく右側によせて右折を行ってください」という警告を生成する。
【0035】
中央ゼブラゾーンがあり、中央ゼブラゾーン内に対向車両がいるとき(ステップS110)、周辺状況判定部55は、これを状況Bと判定し(ステップS111)、案内生成部56は、状況Bに応じた案内、例えば図8に示すように、「前方に対向車がいます。注意して右側のゼブラゾーンに入り右折してください」という案内を生成する。
【0036】
中央ゼブラゾーンがあり、中央ゼブラゾーン内に対向車両が存在しないとき(ステップS112)、周辺状況判定部55は、これを状況Cと判定し(ステップS112)、案内生成部56は、状況Cに応じた案内、例えば図8に示すように、「前方に注意して右側のゼブラゾーンに入り右折してください」という案内を生成する。出力手段60は、案内生成部56によって生成された案内をディスプレイに表示したり音声出力する(ステップS113)。
【0037】
図7(a)は情況A、図7(b)は情況B、図7(c)は情況Cを説明する図である。図7(a)に示すように、本線2と対向車線3はセンターライン72によって区切られている。車両6がセンターライン72から離れすぎて停止すると、センターライン72に近づくような案内が行われる。図7(b)に示す状況Bでは、本線2と対向車線3の間に中央ゼブラゾーン1が設置され、中央ゼブラゾーン1内に対向車74が存在すると、対向車74に注意しながらゼブラゾーンへ進入するような案内が行われる。図7(c)に示す状況Cでは、中央ゼブラゾーン1内に対向車が存在しないので、速やかに中央ゼブラゾーン1内へ進入するような案内が行われる。
【0038】
図8は、情況別の案内テキストをメモリに格納した例である。周辺判定部55が状況A、B、Cのいずれかを判定すると、案内生成部56は、当該案内テキストを選択する。ここでは、案内テキストを例示するが、これ以外にもディスプレイに表示されるアイコン、警告音などを状況に関連付けして格納するようにしてもよい。さらに本実施例は、状況を3段階に分けて判定したが、さらに細分類してもよい。さらに本実施例は、中央ゼブラゾーン内に対向車両を検出するようにしたが、自車と同じ走行方向の前方車両が中央ゼブラゾーン内に検出された場合にも、同様の警告を与えるようにしてもよい。
【0039】
図9は、ナビゲーション装置と連動したときのゼブラゾーンへの誘導案内の表示例である。図9(a)は、道路地図画面と中央ゼブラゾーンがない情況Aが示されし、図9(b)は、道路地図画面と中央ゼブラゾーンがある情況Bが示された例である。
【0040】
図9(a)において、ディスプレイには、自車位置周辺の道路地図画面80と、右折地点の拡大案内図81の2画面が表示されている。道路地図画面80には、自車位置マークMと誘導経路82が表示されている。右折地点の拡大案内図81は、右折地点の周辺道路を拡大しており、このときの誘導経路82は車線中央ではなく、センターライン72に接近するように描かれる。そしてディスプレイ上には、状況Aを案内するため、「なるべく右側に寄せて右折を行ってください」という案内アイコン83が併せて表示される。
【0041】
また、状況Bの場合には、図9(b)に示すように、右折地点の拡大案内図81に中央ゼブラゾーン1が示され、誘導経路82は、中央ゼブラゾーン1内を通過しそこから右折するように描かれる。そして、ディスプレイ上には、状況Bを案内するため、「前方に注意して右側のゼブラゾーンに入り右折を行ってください」という案内アイコン83が併せて表示される。
【0042】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例は、車両が右折する際に後続車両に渋滞が発生するか否かを判定し、これに応じた中央ゼブラゾーンへの案内を行うものである。
【0043】
図10は、本発明の第2の実施例の判定手段の機能ブロック図である。第1の実施例との相違は、第2の実施例に係る判定手段50が渋滞判定部57を含んでいることである。また、第2の実施例では、撮像手段30は、自車の後方を撮像し、画像処理手段40の車両検出部43は、自車の前方車両だけでなく後続車両を検出する。
【0044】
次に、第2の実施例に係る運転支援装置の動作を図11のフローチャートを参照して説明する。第1の実施例のときと同じ手順で、周辺状況判定部55は、
中央ゼブラゾーンの有無、対向車の有無に応じて自車の周辺情況を3つに分類する(ステップS201)。
【0045】
次に、車両検出部43によって後続車両が検出されると(ステップS202)、渋滞判定部57は、自車から一定距離内に後続車両があるか否かを判定する(ステップS203)。この距離判定は、撮像データから行うものであっても良いし、ミリ波レーダ等の測距センサを用いてもよい。渋滞判定部57は、一定距離内に後続車両が検出された場合、自車が中央ゼブラソーンに速やかに進入しないと、後続車両に渋滞が発生すると判定する(ステップS204)。
【0046】
案内生成部56は、周辺状況判定部55の判定結果と渋滞発生とを考慮した案内を生成する(ステップS205)。例えば、状況Aであるとき、図8の第2の実施例の欄に示すように、「後方に渋滞が発生します。」という警告が追加される。同様に状況Bおよび状況Cにおいても渋滞が発生する旨の警告が追加される。そして、出力手段60により案内が出力される(ステップS206)。他方、後続車両が検出されないとき、後続車両が一定距離以上離れている場合には、渋滞が発生しないと判定され、この場合には、第1の実施例のときと同様の案内が行われる。
【0047】
図7(a)、(b)、(c)は、状況A、状況B、状況Cに対応し、かつ渋滞が発生する例を示している。すなわち、車両6の後方には、一定距離内に後続車両76が検出され、中央ゼブラゾーン1への誘導案内時に、車両6が減速または停止すると、後方に渋滞が発生する旨が知らされる。これにより、運転者は、後続車両の渋滞や衝突を避けるために速やかに案内に従うことになる。
【0048】
渋滞判定部57は、車両状態検出手段70からのブレーキ情報や車速情報から自車が停車したときに、停車位置が中央ゼブラゾーン内か否かに応じて渋滞判定を行うようにしてもよい。具体的には、自車が中央ゼブラゾーン内に停車した場合には渋滞は発生しないと判定し、中央ゼブラゾーンの外で停車すると、渋滞が発生すると判定するようにしてもよい。この場合には、必ずしも後続車両の有無を検出しなくてもよい。
【0049】
図12は、停車位置に応じて渋滞判定する場合の動作フローである。第1の実施例のときと同じ手順で、周辺状況判定部55は、中央ゼブラゾーンの有無、対向車の有無に応じて自車の周辺情況を3つに分類する(ステップS301)。
【0050】
次に、渋滞判定部57は、車両が停車したか否かを判定し(ステップS302)、停車と判定すると、次に、撮像データに基づき車両の停車位置が中央ゼブラゾーン内か否かを判定する(ステップS303)。中央ゼブラゾーン外に停車した場合には、後方に渋滞が発生すると判定する(ステップS304)。
【0051】
案内生成部56は、周辺状況判定部55の判定結果と渋滞発生とを考慮した案内を生成する(ステップS305)。渋滞が発生すると判定されたときの案内は、図8に示したように、「後方に渋滞が発生します。」という警告が追加される。そして、出力手段60により案内が出力される(ステップS306)。他方、停車位置が中央ゼブラゾーン内であるとき、渋滞が発生しないと判定され、この場合には、第1の実施例のときと同様の案内が行われる。なお、この渋滞判定動作は、上記したように後続車両の有無と組み合わせて行うことも可能である。つまり、後続車両が存在し、かつ自車が中央ゼブラゾーン外に停車したときに渋滞が発生すると判定することも可能である。
【0052】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明に係わる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1(a)は中央ゼブラゾーンの正しい利用例、図1(b)は誤った利用例を説明する図である。
【図2】本発明の実施例に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3に示す撮像手段の構成例を示す図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第1の実施例に係る画像処理手段の機能ブロック図であり、図4(b)は、判定手段の機能ブロック図である。
【図5】中央ゼブラゾーンとそれに類似するゼブラゾーンを示す図であり、図5(a)は中央ゼブラゾーン、図5(b)は停車禁止標示、図5(c)は進入禁止標示である。
【図6】本発明の第1の実施例における中央ゼブラゾーンへの案内動作を説明するフローチャートである。
【図7】中央ゼブラゾーンへの案内時の周辺状況例を示し、図7(a)は中央ゼブラゾーンが無い場合、図7(b)は中央ゼブラゾーンに対向車がある場合、図7(c)は中央ゼブラゾーンは対向車がない場合を示す。
【図8】情況毎の案内テキストの出力例を示す図である。
【図9】ナビゲーション装置における案内の表示例であり、図9(a)は中央ゼブラゾーンが無いとき、図9(b)は中央ゼブラゾーンがあるとき(情況C)の表示例である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る判定手段の機能ブロック図である。
【図11】第2の実施例における中央ゼブラゾーンへの案内動作を説明するフローチャートである。
【図12】第2の実施例における中央ゼブラゾーンへの他の案内動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1:中央ゼブラゾーン 2:本線
3:対向車線 4:右折路
5:歩道 6:車両
7:後続車両 8:渋滞
9:衝突事故 10:運転支援装置
20:ナビゲーション装置 30:撮像手段
31a、31b、31c、31d:撮像カメラ
40:画像処理手段 50:判定手段
60:出力手段 70:車両状態検出手段
72:センターライン 74:対向車両
76:後続車両 80:道路地図画面
81:右折地点の拡大案内図 82:誘導経路
83:案内アイコン
M:自車位置マーク α:撮像カメラの視野角
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者の運転を支援するための運転支援装置に関し、特に、走行車線と対向車線との間に導流帯が存在し、導流帯を超えて右折するときの運転支援に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像カメラや障害物等を検出するセンサ等が車両へ搭載され、これらの情報を用いて運転を支援し、安全性の向上を図る運転支援装置が実用化されている。
【0003】
運転支援装置は、複数の車載カメラにより自車周辺の映像をディスプレイに表示することで、運転者の死角をなくし、障害物との接触を未然に防いだり、あるいは撮像データから信号機や道路標識を検出し、それらの規制内容を運転者に警告することで、危険行為や違反行為を未然に防いでいる。
【0004】
特許文献1は、経路案内システムおよび経路案内方法に関し、自車が、走行することが推奨されていない非推奨領域(ゼブラゾーン)に進入したとき、非推奨領域の接続先のレーンが推奨レーンである場合には、運転者の意図により非推奨領域を走行していると判定し、レーン変更の案内を行わないようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2007−155342号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
交差点以外の直進車線や、市街地など右折車線がない場所で右折する場合、対向車が途切れるまで中央車線近傍で停車しなければならない。この停車は、後続車両の通行の妨げとなり交通渋滞の原因となり得る。さらに、右折待ち車両を回避するために無理に車線変更をすると、後続車両による衝突事故が発生するおそれもある。また、後続車両の渋滞を気にするあまり、右折待ち車両が中央線からはみ出してしまうと、対向車両と衝突する危険性もある。
【0007】
そこで、新しい道路標示として導流帯すなわち中央ゼブラゾーンの設置が進められている。中央ゼブラゾーンとは、道路の中央線(走行車線と対向車線との間)に沿って設けられた緩衝帯であって右折待機することができるゾーンである。つまり、右折する車両は、中央ゼブラゾーン内に進入し、そこで右折のために停車することを許され、これにより後続車両の渋滞や衝突等が防止される。
【0008】
図1(a)は、中央ゼブラゾーンの正しい利用例を示す図である。本線2と対向車線3の間には中央ゼブラゾーン1が設定され、本線2の車両6が対向車線3および歩道5を越えて右折路4へ右折するとき、車両6が中央ゼブラゾーン1の内部で停車しているため、後続車両7の通行を妨げることがなく、渋滞や事故の発生を防止することができる。
【0009】
しかしながら、このような中央ゼブラゾーンの設置が進められても、中央ゼブラゾーンの本来の認識率が低く、中央ゼブラゾーンが有効に活用されていない実情がある。特に、中央ゼブラゾーンへの進入が禁止されると誤解されていることが多い。中央ゼブラゾーンが正しく認識されていないと、例えば図1(b)に示すように、右折する車両6は、中央ゼブラゾーン1の外側で待機してしまい、これにより、後続車両7の渋滞8や衝突事故9を引き起こしてしまうことになる。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決し、正しい導流帯の活用を促す運転支援装置、運転支援方法および運転支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る運転支援装置は、少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力する撮像手段と、撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出する導流帯検出手段と、自車が右折するか否かを判定する右折判定手段と、右折判定手段により自車が右折すると判定され、かつ導流帯検出手段により導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行う誘導案内手段とを有する。
【0012】
好ましくは導流帯検出手段は、撮像データに含まれる導流帯の形状および色彩から進入可能な導流帯を検出する。好ましくは右折判定手段は、自車の方向指示器が示す指示情報および自車の走行速度に基づき自車が右折するか否かを判定する。運転支援装置はさらに、撮像データに基づき導流帯内の車両を検出する車両検出手段を含み、誘導案内手段は、導流帯内に車両が検出されたとき、車両が存在する旨の警告を与えることが望ましい。運転支援装置はさらに、自車の後方に渋滞が発生するか否かを判定する渋滞判定手段を含み、誘導案内手段は、渋滞が発生すると判定されたとき、渋滞が発生する旨の警告を与えることが望ましい。好ましくは渋滞判定手段は撮像手段によって自車の後方を撮像して得られた撮像データに車両が存在するとき、渋滞が発生すると判定する。
【0013】
本発明に係るナビゲーションシステムは、上記構成を有する運転支援装置と、目的地までの経路を探索し、探索した経路を案内する機能を備えたナビゲーション装置とを含み、誘導案内手段は、道路地図画面に誘導案内を表示する、
【0014】
さらに本発明に係る運転支援方法またはプログラムは、少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力するステップと、前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出するステップと、自車が右折するか否かを判定するステップと、自車が右折すると判定されかつ導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行うステップとを有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自車が右折すると判定されかつ導流帯が検出された場合には、導流帯への誘導案内を行うことで、導流帯の活用を促進させることができる。仮に、ユーザが導流帯の意味を知らなかったり、誤った認識をしていたとしても、右折時に導流帯への案内を繰り返すことで、ユーザは導流帯を新たに認識し、あるいは誤った理解をあらためることができる。これにより、右折車両の後方において後続車両の渋滞や衝突等の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
図2は、本実施例に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。運転支援装置10は、撮像カメラなどにより自車周辺を撮影する撮像手段30、撮像データを画像処理し中央ゼブラゾーンなどの検出を行う画像処理手段40、中央ゼブラゾーンへの誘導案内を行うか否かを判定する判定手段50、中央ゼブラゾーンへの誘導案内のためのアイコン表示や音声ガイドを出力する出力手段60、車両の方向指示器の情報、車両の速度、停止等の車両状態を検出する車両状態検出手段70を含む。本実施例では、運転支援装置10をナビゲーション装置20と別個にした構成としているが、運転支援装置10はナビゲーション装置20の機能を包含し、あるいはナビゲーション装置20は運転支援装置10の機能を包含するものであってもよい。
【0018】
撮像手段30は、例えばCCDやCMOSイメージセンサ等の撮像素子とレンズを含む光学系により構成される。図3は、撮像カメラ31の取り付け例およびその撮像範囲を示した図である。例えば、自車の前方バンパーに撮像カメラ31a、後方バンパーに撮像カメラ31b、左ドアミラーに撮像カメラ31c、右ドアミラーに撮像カメラ31dが取り付けられている。それぞれの撮像カメラ31a〜31dは、視野角α1〜α4を有し、好ましくは、自車の全周囲を撮像する。なお、撮像カメラ31の取り付け位置や取り付け数は、図3に示す構成に限らず、これより少ない撮像カメラを用いて自車の前方および後方を撮像してもよいし、その取り付け位置もバンパーやドアミラーに限られない。
【0019】
図4は、画像処理手段40および判定手段50の機能ブロック図である。画像処理手段40は、図4(a)に示すように、撮像データから自車が走行している道路を検出する道路検出部41、走行中の道路に存在する中央ゼブラゾーンを検出するゼブラゾーン検出部42、自車の前方または後方の車両を検出する車両検出部43を含んでいる。
【0020】
道路検出部41、ゼブラゾーン検出部42および車両検出部43は、公知のパターンマッチングなどの認識手法を用いて、道路、ゼブラゾーン、車両を検出する。例えば、予め認識対象となる形状、色彩等を含むパターンデータをメモリに登録しておき、パターンデータと撮像データとを比較、照合することにより、道路、ゼブラゾーン、車両の認識を行う。
【0021】
実際の道路上には、幾つかの種類のゼブラソーンが存在する。ゼブラゾーンは、その名が示すように白色領域とその余白領域を交互に配置した道路標示全てを含む総称であり、中央ゼブラゾーン以外にも、横断歩道標示、停車禁止標示、立ち入り禁止標示、道路の合流部分の表示も含まれる。
【0022】
図5(a)は、中央ゼブラゾーンであり、中央ゼブラゾーンは、本線と対向車線を区切るために道路中央に位置し、2本の直線とその間を埋める斜線から構成され、全てが白色で標示されている。図5(b)は停車禁止標示であり、この標示の上で停車するおそれがあるときは、進入してはならない。停車禁止標示は、消防署や警察署の前で緊急車両の出入り口を塞がないために設けられている。停車禁止標示は、長方形の枠線と枠線の周囲のみ引かれた斜線によって構成され、色は全て白色である。図5(c)は立ち入り禁止標示であり、この中に車両は進入できない。立ち入り禁止標示は、例えば路面電車の停留所に設置される。立ち入り禁止標示は、黄色の楕円形の枠線と白色の斜線により構成されている。
【0023】
図5(a)に示す中央ゼブラゾーンは、その形状や色彩から、図5(b)に示す停車禁止標示および図5(c)に示す立ち入り禁止標示等から区別することができる。ゼブラゾーン検出部42は、このようなゼブラゾーンの中から中央ゼブラゾーンを検出する。
【0024】
車両検出部43は、好ましくは、自車の前方を映し出した撮像データから中央ゼブラゾーン内に対向車両が存在するか否かを検出する。車両は、自動車のみならず二輪車等を含む。さらに車両検出部43は、自車の後方を映し出した撮像データから後続車両が存在するか否かを検出する。画像処理手段40はさらに、これ以外にも、例えば撮像データから自車から道路のセンターラインまでの検出等を行うことができる。
【0025】
判定手段50は、画像処理手段40から中央ゼブラゾーンの有無、車両の有無等の検出結果を受け取り、また車両状態検出手段70からウィンカー情報や車速情報を受け取り、種々の判定を行う。
【0026】
判定手段50は、図4(b)に示すように、自車が右折するか否かを判定する右折判定部51、車両の周辺状況を判定する周辺状況判定部55、中央ゼブラゾーンへの誘導案内を生成する案内生成部56を備えている。
【0027】
右折判定部51は、車両状態検出手段からの右折ウィンカー情報を識別する右折ウィンカー識別部52、自車の速度が一定値以下になったことを識別する速度識別部53、およびナビゲーション装置20と連動しているときナビゲーション装置20において探索された誘導経路が右折を示していることを識別する誘導経路識別部54を含んでいる。右折判定部51は、右折ウィンカー識別部52、速度識別部53および誘導経路識別部54の結果から自車が右折するか否かを判定する。例えば、右折ウィンカーが指示され、自車速度が一定以下であるとき、かつ誘導経路が右折であるとき、自車が右折すると判定する。これ以外にも、右折ウィンカーが指示され、かつ自車速度が一定以下の組合せによって右折と判定してもよい。
【0028】
周辺状況判定部55は、右折判定部51の判定結果や画像処理手段40からの情報に基づき自車の周辺状況を判定し、その状況に応じてどのような誘導案内をするかを決定する。例えば、自車が右折すると判定され、かつ中央ゼブラゾーンが検出されたとき、中央ゼブラソーンに既に対向車が待機している状況であれば、無作為に中央ゼブラゾーンへの案内を出すよりも、対向車の注意を喚起することが望ましい。また、後続車両が存在する状況であれば、自車が速やかに中央ゼブラゾーンに進入しないと渋滞を発生させるおそれがあるメッセージを与えることが望ましい。また、中央ゼブラゾーンが存在しないときに右折する状況であれば、自車がセンターラインから一定距離以下に達するような案内をすることが望ましい。なお、自車とセンターラインとの距離は画像処理手段40から得ることが可能である。
【0029】
案内生成部56は、周辺状況判定部55による周辺状況を考慮し、中央ゼブラゾーンが検出され、かつ自車が右折すると判定されたとき、中央ゼブラゾーンへの最適な誘導案内を生成する。誘導案内は、ディスプレイに表示するためのアイコン、テキスト等の表示データ、および音声案内するための音声データを含み、これらのデータは、好ましくは予めメモリに記憶され、状況に応じてその中から最適なものを選択する。
【0030】
出力手段60は、案内生成部56によって生成された誘導案内を表示するディスプレイや音声出力をするスピーカ等を含む。ナビゲーション装置20と連動する場合には、ナビゲーション装置のディスプレイおよびスピーカを共用することができる。
【0031】
次に、本実施例の運転支援装置の動作を図6のフローチャートを参照して説明する。自車が走行を開始に伴い(ステップS101)、撮像手段30により自車周辺が撮像される。道路検出部41は、撮像データから自車が走行中の道路を検出し、ゼブラソーン検出部42は、走行中の道路に中央ゼブラゾーンが存在するか否かを検出し、車両検出部43は、中央ゼブラゾーン内の対向車や後続車両の有無を検出をする。これらの検出結果は、一定のタイミングで画像処理手段40から判定手段50へ提供される。
【0032】
右折判定部51において、右折ウィンカー識別部52は、自車が右折ウィンカーを点滅させているか否かを識別し(ステップS102)、右折ウィンカーが点滅されている場合には、誘導経路識別部54は、ナビゲーション装置の誘導経路が右折を指示しているか否かを識別する(ステップS103)。但し、誘導経路を案内をしていないとき、あるいはナビゲーション装置と連動していないときには、誘導経路の識別を無視し、ステップS103をスキップする。
【0033】
誘導経路が右折を指示していれば、速度識別部53は、自車の車速が一定以下、例えば時速20km以下になっているかを識別する(ステップS104)。
右折判定部51は、右折ウィンカーの提示、誘導経路の右折指示、および自車速度の要件が全て満たされると、ユーザに右折の意思があるとみなし、自車が右折すると判定する(ステップS105)。
【0034】
周辺状況判定部55は、画像処理手段40からの検出結果に基づき自車の周辺状況を判定する(ステップS107)。周辺状況判定部55は、自車が右折すると判定されたが、中央ゼブラゾーンが検出されないとき、自車とセンターラインまでの距離が一定距離以内であるかを撮像データから判定する(ステップS108)。センターラインから一定距離以内であれば、案内生成部56は案内を生成せず、すなわち案内は出力されない。他方、センターラインから一定距離以上離れているときには、周辺状況判定部55は、これを情況Aと判定し(ステップS109)、案内生成部56は、状況Aに応じた案内、例えば図8に示すように、「なるべく右側によせて右折を行ってください」という警告を生成する。
【0035】
中央ゼブラゾーンがあり、中央ゼブラゾーン内に対向車両がいるとき(ステップS110)、周辺状況判定部55は、これを状況Bと判定し(ステップS111)、案内生成部56は、状況Bに応じた案内、例えば図8に示すように、「前方に対向車がいます。注意して右側のゼブラゾーンに入り右折してください」という案内を生成する。
【0036】
中央ゼブラゾーンがあり、中央ゼブラゾーン内に対向車両が存在しないとき(ステップS112)、周辺状況判定部55は、これを状況Cと判定し(ステップS112)、案内生成部56は、状況Cに応じた案内、例えば図8に示すように、「前方に注意して右側のゼブラゾーンに入り右折してください」という案内を生成する。出力手段60は、案内生成部56によって生成された案内をディスプレイに表示したり音声出力する(ステップS113)。
【0037】
図7(a)は情況A、図7(b)は情況B、図7(c)は情況Cを説明する図である。図7(a)に示すように、本線2と対向車線3はセンターライン72によって区切られている。車両6がセンターライン72から離れすぎて停止すると、センターライン72に近づくような案内が行われる。図7(b)に示す状況Bでは、本線2と対向車線3の間に中央ゼブラゾーン1が設置され、中央ゼブラゾーン1内に対向車74が存在すると、対向車74に注意しながらゼブラゾーンへ進入するような案内が行われる。図7(c)に示す状況Cでは、中央ゼブラゾーン1内に対向車が存在しないので、速やかに中央ゼブラゾーン1内へ進入するような案内が行われる。
【0038】
図8は、情況別の案内テキストをメモリに格納した例である。周辺判定部55が状況A、B、Cのいずれかを判定すると、案内生成部56は、当該案内テキストを選択する。ここでは、案内テキストを例示するが、これ以外にもディスプレイに表示されるアイコン、警告音などを状況に関連付けして格納するようにしてもよい。さらに本実施例は、状況を3段階に分けて判定したが、さらに細分類してもよい。さらに本実施例は、中央ゼブラゾーン内に対向車両を検出するようにしたが、自車と同じ走行方向の前方車両が中央ゼブラゾーン内に検出された場合にも、同様の警告を与えるようにしてもよい。
【0039】
図9は、ナビゲーション装置と連動したときのゼブラゾーンへの誘導案内の表示例である。図9(a)は、道路地図画面と中央ゼブラゾーンがない情況Aが示されし、図9(b)は、道路地図画面と中央ゼブラゾーンがある情況Bが示された例である。
【0040】
図9(a)において、ディスプレイには、自車位置周辺の道路地図画面80と、右折地点の拡大案内図81の2画面が表示されている。道路地図画面80には、自車位置マークMと誘導経路82が表示されている。右折地点の拡大案内図81は、右折地点の周辺道路を拡大しており、このときの誘導経路82は車線中央ではなく、センターライン72に接近するように描かれる。そしてディスプレイ上には、状況Aを案内するため、「なるべく右側に寄せて右折を行ってください」という案内アイコン83が併せて表示される。
【0041】
また、状況Bの場合には、図9(b)に示すように、右折地点の拡大案内図81に中央ゼブラゾーン1が示され、誘導経路82は、中央ゼブラゾーン1内を通過しそこから右折するように描かれる。そして、ディスプレイ上には、状況Bを案内するため、「前方に注意して右側のゼブラゾーンに入り右折を行ってください」という案内アイコン83が併せて表示される。
【0042】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例は、車両が右折する際に後続車両に渋滞が発生するか否かを判定し、これに応じた中央ゼブラゾーンへの案内を行うものである。
【0043】
図10は、本発明の第2の実施例の判定手段の機能ブロック図である。第1の実施例との相違は、第2の実施例に係る判定手段50が渋滞判定部57を含んでいることである。また、第2の実施例では、撮像手段30は、自車の後方を撮像し、画像処理手段40の車両検出部43は、自車の前方車両だけでなく後続車両を検出する。
【0044】
次に、第2の実施例に係る運転支援装置の動作を図11のフローチャートを参照して説明する。第1の実施例のときと同じ手順で、周辺状況判定部55は、
中央ゼブラゾーンの有無、対向車の有無に応じて自車の周辺情況を3つに分類する(ステップS201)。
【0045】
次に、車両検出部43によって後続車両が検出されると(ステップS202)、渋滞判定部57は、自車から一定距離内に後続車両があるか否かを判定する(ステップS203)。この距離判定は、撮像データから行うものであっても良いし、ミリ波レーダ等の測距センサを用いてもよい。渋滞判定部57は、一定距離内に後続車両が検出された場合、自車が中央ゼブラソーンに速やかに進入しないと、後続車両に渋滞が発生すると判定する(ステップS204)。
【0046】
案内生成部56は、周辺状況判定部55の判定結果と渋滞発生とを考慮した案内を生成する(ステップS205)。例えば、状況Aであるとき、図8の第2の実施例の欄に示すように、「後方に渋滞が発生します。」という警告が追加される。同様に状況Bおよび状況Cにおいても渋滞が発生する旨の警告が追加される。そして、出力手段60により案内が出力される(ステップS206)。他方、後続車両が検出されないとき、後続車両が一定距離以上離れている場合には、渋滞が発生しないと判定され、この場合には、第1の実施例のときと同様の案内が行われる。
【0047】
図7(a)、(b)、(c)は、状況A、状況B、状況Cに対応し、かつ渋滞が発生する例を示している。すなわち、車両6の後方には、一定距離内に後続車両76が検出され、中央ゼブラゾーン1への誘導案内時に、車両6が減速または停止すると、後方に渋滞が発生する旨が知らされる。これにより、運転者は、後続車両の渋滞や衝突を避けるために速やかに案内に従うことになる。
【0048】
渋滞判定部57は、車両状態検出手段70からのブレーキ情報や車速情報から自車が停車したときに、停車位置が中央ゼブラゾーン内か否かに応じて渋滞判定を行うようにしてもよい。具体的には、自車が中央ゼブラゾーン内に停車した場合には渋滞は発生しないと判定し、中央ゼブラゾーンの外で停車すると、渋滞が発生すると判定するようにしてもよい。この場合には、必ずしも後続車両の有無を検出しなくてもよい。
【0049】
図12は、停車位置に応じて渋滞判定する場合の動作フローである。第1の実施例のときと同じ手順で、周辺状況判定部55は、中央ゼブラゾーンの有無、対向車の有無に応じて自車の周辺情況を3つに分類する(ステップS301)。
【0050】
次に、渋滞判定部57は、車両が停車したか否かを判定し(ステップS302)、停車と判定すると、次に、撮像データに基づき車両の停車位置が中央ゼブラゾーン内か否かを判定する(ステップS303)。中央ゼブラゾーン外に停車した場合には、後方に渋滞が発生すると判定する(ステップS304)。
【0051】
案内生成部56は、周辺状況判定部55の判定結果と渋滞発生とを考慮した案内を生成する(ステップS305)。渋滞が発生すると判定されたときの案内は、図8に示したように、「後方に渋滞が発生します。」という警告が追加される。そして、出力手段60により案内が出力される(ステップS306)。他方、停車位置が中央ゼブラゾーン内であるとき、渋滞が発生しないと判定され、この場合には、第1の実施例のときと同様の案内が行われる。なお、この渋滞判定動作は、上記したように後続車両の有無と組み合わせて行うことも可能である。つまり、後続車両が存在し、かつ自車が中央ゼブラゾーン外に停車したときに渋滞が発生すると判定することも可能である。
【0052】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明に係わる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1(a)は中央ゼブラゾーンの正しい利用例、図1(b)は誤った利用例を説明する図である。
【図2】本発明の実施例に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3に示す撮像手段の構成例を示す図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第1の実施例に係る画像処理手段の機能ブロック図であり、図4(b)は、判定手段の機能ブロック図である。
【図5】中央ゼブラゾーンとそれに類似するゼブラゾーンを示す図であり、図5(a)は中央ゼブラゾーン、図5(b)は停車禁止標示、図5(c)は進入禁止標示である。
【図6】本発明の第1の実施例における中央ゼブラゾーンへの案内動作を説明するフローチャートである。
【図7】中央ゼブラゾーンへの案内時の周辺状況例を示し、図7(a)は中央ゼブラゾーンが無い場合、図7(b)は中央ゼブラゾーンに対向車がある場合、図7(c)は中央ゼブラゾーンは対向車がない場合を示す。
【図8】情況毎の案内テキストの出力例を示す図である。
【図9】ナビゲーション装置における案内の表示例であり、図9(a)は中央ゼブラゾーンが無いとき、図9(b)は中央ゼブラゾーンがあるとき(情況C)の表示例である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る判定手段の機能ブロック図である。
【図11】第2の実施例における中央ゼブラゾーンへの案内動作を説明するフローチャートである。
【図12】第2の実施例における中央ゼブラゾーンへの他の案内動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1:中央ゼブラゾーン 2:本線
3:対向車線 4:右折路
5:歩道 6:車両
7:後続車両 8:渋滞
9:衝突事故 10:運転支援装置
20:ナビゲーション装置 30:撮像手段
31a、31b、31c、31d:撮像カメラ
40:画像処理手段 50:判定手段
60:出力手段 70:車両状態検出手段
72:センターライン 74:対向車両
76:後続車両 80:道路地図画面
81:右折地点の拡大案内図 82:誘導経路
83:案内アイコン
M:自車位置マーク α:撮像カメラの視野角
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力する撮像手段と、
前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出する導流帯検出手段と、
自車が右折するか否かを判定する右折判定手段と、
前記右折判定手段により自車が右折すると判定され、かつ前記導流帯検出手段により導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行う誘導案内手段と、
を有する運転支援装置。
【請求項2】
前記導流帯検出手段は、撮像データに含まれる導流帯の形状および色彩から進入可能な導流帯を検出する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記右折判定手段は、自車の方向指示器が示す情報および自車の走行速度に基づき自車が右折するか否かを判定する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項4】
運転支援装置はさらに、前記撮像データに基づき導流帯内の車両を検出する車両検出手段を含み、前記誘導案内手段は、導流帯内に車両が検出されたとき、車両が存在する旨の警告を与える、請求項1ないし3いずれか1つに記載の運転支援装置。
【請求項5】
運転支援装置はさらに、自車の後方に渋滞が発生するか否かを判定する渋滞判定手段を含み、前記誘導案内手段は、渋滞が発生すると判定されたとき、渋滞が発生する旨の警告を与える、請求項1ないし4いずれか1つに記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記撮像手段は自車の後方を撮像し、前記車両検出手段は撮像データから自車の後方の車両を検出し、前記渋滞判定手段は後方の車両が検出されたとき、渋滞が発生すると判定する、請求項5に記載の運転支援装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか1つに記載の運転支援装置と、
自車周辺の道路地図をディスプレイに表示する機能を備えたナビゲーション装置とを含み、
前記誘導案内手段は、前記道路地図画面に前記誘導案内を表示する、ナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記右折判定手段は、前記ナビゲーション装置により探索された目的地までの誘導経路に基づき右折するか否かを判定する、請求項7に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力するステップと、
前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出するステップと、
自車が右折するか否かを判定するステップと、
自車が右折すると判定され、かつ前記導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行うステップと、
を有する運転支援方法。
【請求項10】
少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力するステップと、
前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出するステップと、
自車が右折するか否かを判定するステップと、
自車が右折すると判定され、かつ前記導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行うステップと、
を有する運転支援プログラム。
【請求項1】
少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力する撮像手段と、
前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出する導流帯検出手段と、
自車が右折するか否かを判定する右折判定手段と、
前記右折判定手段により自車が右折すると判定され、かつ前記導流帯検出手段により導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行う誘導案内手段と、
を有する運転支援装置。
【請求項2】
前記導流帯検出手段は、撮像データに含まれる導流帯の形状および色彩から進入可能な導流帯を検出する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記右折判定手段は、自車の方向指示器が示す情報および自車の走行速度に基づき自車が右折するか否かを判定する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項4】
運転支援装置はさらに、前記撮像データに基づき導流帯内の車両を検出する車両検出手段を含み、前記誘導案内手段は、導流帯内に車両が検出されたとき、車両が存在する旨の警告を与える、請求項1ないし3いずれか1つに記載の運転支援装置。
【請求項5】
運転支援装置はさらに、自車の後方に渋滞が発生するか否かを判定する渋滞判定手段を含み、前記誘導案内手段は、渋滞が発生すると判定されたとき、渋滞が発生する旨の警告を与える、請求項1ないし4いずれか1つに記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記撮像手段は自車の後方を撮像し、前記車両検出手段は撮像データから自車の後方の車両を検出し、前記渋滞判定手段は後方の車両が検出されたとき、渋滞が発生すると判定する、請求項5に記載の運転支援装置。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか1つに記載の運転支援装置と、
自車周辺の道路地図をディスプレイに表示する機能を備えたナビゲーション装置とを含み、
前記誘導案内手段は、前記道路地図画面に前記誘導案内を表示する、ナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記右折判定手段は、前記ナビゲーション装置により探索された目的地までの誘導経路に基づき右折するか否かを判定する、請求項7に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力するステップと、
前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出するステップと、
自車が右折するか否かを判定するステップと、
自車が右折すると判定され、かつ前記導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行うステップと、
を有する運転支援方法。
【請求項10】
少なくとも自車の前方道路を撮像し、撮像データを出力するステップと、
前記撮像データに基づき道路上の走行車線と対向車線との間に存在する導流帯を検出するステップと、
自車が右折するか否かを判定するステップと、
自車が右折すると判定され、かつ前記導流帯が検出されたとき、導流帯への誘導案内を行うステップと、
を有する運転支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−110343(P2009−110343A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−282860(P2007−282860)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]