説明

過増殖性疾患の処置のための上皮増殖因子受容体(EGFRS)のチロシンキナーゼ活性のインヒビターとしてのベンゾチエノ’2,3−D!ピリミジン化合物

【化1】


本発明は式(I)の新規化合物及びそれらの調製法、疾患、特に癌のような過増殖性疾患を処置するためのそれらの使用、及び障害、特に癌のような過増殖性疾患の処置又は予防のための製薬学的組成物の製法に関する。式(I)中、mは0、1又は2であり、R−O(CHARであり、ここでArはフェニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル又はピリダジニルであり、ここでArは場合により置換されていてもよい。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
mは0、1又は2であり、
は水素、アルキル及びハロからなる群から選択され、
は水素、アルキル及びハロからなる群から選択され、そして
−O(CHArであり、ここでArはフェニル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル又はピリダジニルであり、ここでArは場合により、独立してハロ、シアノ、アミノ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでnは0又は1であり、あるいは
及びRは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、ピロール又はピラゾール環を形成し、ここで該ピロール又はピラゾール環は場合により、独立してアルキル、ベンジル、ハロゲン化ベンジル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ及びハロゲン化ピリジルメトキシからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
は水素、メチル、エチル及びハロからなる群から選択され、
は水素、メチル及びハロからなる群から選択され、
はハロ、ヒドロキシ、アルキル及びアルケニルからなる群から選択され、あるいは
はアルコキシであり、ここで該アルコキシは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びアルキルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ並びにモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びアルキルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル及びt−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1、2、3又は4個の独立して選択される置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシカルボニル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はアルキルアミノであり、ここで該アルキルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル及びピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はアルコキシであり、ここで該アルコキシは場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルコキシカルボニル、モルホリニル、ピロリル及びピロリジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、カルボキシル及びアルコキシカルボニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル、アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル又はアルキルであり、ここでアルキルは場合により、ヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アルキルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はアルキルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はエテニル、プロペニル又はn−ブテニルからなる群から選択されるアルケニルであり、ここで該アルケニルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はハロ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル及びアルキルアミノからなる群から選択され、ここでアルキルアミノはアルコキシ、メチルスルホニル又はアルキルアミノで置換されていてもよく、あるいは
7−4はピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
はピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノ及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、
はハロ、シアノ、アミノ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキシからなる群から選択され、
但しR、R、R及びRの少なくとも1個は水素以外でなければならないことを条件とする]
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩。
【請求項2】
mが0であり、
が水素であり、
が水素であり、
がベンジルオキシ、ハロゲン化ベンジルオキシ、メチル化ベンジルオキシ、ピリジルメトキシ及びチアゾリルメトキシからなる群から選択され、あるいは
及びRがそれらが結合されている炭素原子と一緒になってピラゾール環を形成し、ここで該ピラゾール環は場合により、独立してベンジル及びハロゲン化ベンジルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、
がフルオロ、クロロ又はブロモであり、
が水素であり、
がメトキシ、エトキシ又はプロポキシであり、ここで該メトキシ、エトキシ又はプロポキシは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル及びメチルピペラジニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がメチル、エチル、n−プロピル及びn−ブチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メトキシエチル及びエトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル、メチル、エチル又はプロピルであり、ここでメチル、エチル又はプロピルは場合によりヒドロキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アルキルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素、メチル、エチル又はプロピルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がエテニル、プロペニル又はn−ブテニルからなる群から選択されるアルケニルであり、ここで該アルケニルは1、2又は3個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はハロ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノ、メチルエチルアミノ及びジエチルアミノはメトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよく、あるいは
7−4はピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してヒドロキシ、アルコキシ、アルキル及びアルキルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよい、
請求項1の化合物又は製薬学的に許容できるその塩。
【請求項3】
mが0であり、
が水素であり、
が水素であり、
がベンジルオキシ、3−フルオロベンジルオキシ、3−クロロベンジルオキシ、3−ブロモベンジルオキシ及び3−メチルベンジルオキシからなる群から選択され、
がクロロであり、
が水素であり、
がプロポキシであり、ここで該プロポキシは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、アミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がメチル及びエチルからなる群から選択されるアルキルであり、ここで該アルキルは1又は2個の置換基R7−1で置換されており、
ここでR7−1はヒドロキシ及びメトキシカルボニルからなる群から選択され、あるいは
7−1はエチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノであり、ここで該エチルアミノ、メチルエチルアミノ又はジエチルアミノは場合により、独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル及びN−モルホリニルからなる群から選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1はN−ピロリジニル、N−イミダゾリル、N−モルホリニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル及びN−チオモルホリニルからなる群から選択される複素環であり、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、オキソ、ヒドロキシ、アミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシメチル及びメトキシエチルからなる群から選択される0、1又は2個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2はモルホリニル又はエチルであり、ここでエチルは場合によりヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシメチルオキシ、ヒドロキシエチルオキシ、ジメチルアミノ、メチルスルホニル、ピペリジニル及びモルホリニルからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、そしてここでR7−3は水素又はメチルであり、あるいは
7−1は基−C(O)NR7−27−3であり、ここでR7−2及びR7−3は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルからなる群から選択される複素環を形成し、ここで該複素環は場合により、独立してメチル、エチル、プロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルアミノ及びジメチルアミノからなる群から選択される0又は1個の置換基で置換されていてもよく、あるいは
がプロペニルであり、ここで該プロペニルは1又は2個の独立して選択される置換基R7−4で置換されており、
ここでR7−4はフルオロ、クロロ、オキソ、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、メチルアミノ及びエチルアミノからなる群から選択され、ここでエチルアミノはメチルスルホニル、ジメチルアミノ又はジエチルアミノで置換されていてもよい、
請求項1の化合物又は製薬学的に許容できるその塩。
【請求項4】
式(III)
【化2】

[式中、Rは請求項1に記載の意味を有する]
の化合物を式(7)
【化3】

[式中、R〜Rは請求項1に記載の意味を有する]
の化合物と反応させる、請求項1の化合物の製造方法。
【請求項5】
式(40)
【化4】

[式中、m及びR〜Rは請求項1に記載の意味を有する]
の化合物を求電子物質と反応させる工程を含んでなる、Rがアルコキシである式(I)の化合物の製造方法。
【請求項6】
障害の処置又は予防のための請求項1の化合物。
【請求項7】
請求項1の化合物を含んでなる、製薬学的組成物。
【請求項8】
少なくとも1種の製薬学的に許容できる、製薬学的に安全な担体又は賦形剤と組み合わせた請求項7の製薬学的組成物。
【請求項9】
少なくとも1種の更なる製薬学的に有効な成分を含んでなる、請求項7の製薬学的組成物。
【請求項10】
請求項1記載の少なくとも1種の化合物を少なくとも1種の製薬学的に許容できる、製薬学的に安全な担体又は賦形剤と組み合わせる工程、組み合わせ物を混合する工程、及び組み合わせ物を適当な投与形態にもたらす工程を含んでなる、請求項8記載の製薬学的組成物の調製方法。
【請求項11】
障害の処置又は予防のための製薬学的組成物を製造するための請求項1の化合物の使用。
【請求項12】
過増殖性障害の処置又は予防のための請求項7、8又は9記載の製薬学的組成物。
【請求項13】
がヒドロキシである請求項1の化合物。
【請求項14】
有効量の請求項1の化合物を、投与を要する哺乳動物に投与する工程を含んでなる、哺乳動物における障害の処置方法。
【請求項15】
障害が過増殖性障害である、請求項14の方法。
【請求項16】
哺乳動物における疾患又は状態を処置するための、請求項7、8又は9の製薬学的組成物を含んでなる容器及び製薬学的組成物を使用するための指示書を含んでなるパッケージにされた製薬学的組成物。
【請求項17】
生理学的条件下で式(I)の化合物に代謝又は加水分解され得る化合物。
【請求項18】
障害が過増殖性障害である、請求項11の使用。

【公表番号】特表2008−516963(P2008−516963A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536874(P2007−536874)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/036791
【国際公開番号】WO2006/044524
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(503211596)バイエル・フアーマシユーチカルズ・コーポレーシヨン (46)
【Fターム(参考)】