説明

道路標識柱

【課題】本発明は、道路標識柱に情報表示機能を付加することにより、新たに情報を表示するための表示物を設ける必要のない道路標識柱を提供することを目的とする。
【解決手段】路面Gに固定される台座1と、前記台座1の上面側中央部に垂直に設けられた弾性材製の筒状のポール本体2と、前記ポール本体2の外周面に取付けられた再帰反射テープ3とより成る道路標識柱4において、前記ポール本体2外周面に取付けられた前記再帰反射テープ3の取付け位置を異ならせた前記道路標識柱4を複数本組み合わせることにより、一定の情報を読み取り可能としたことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路標識柱に関する。
また、本発明は、道路の路肩、車道のセンターライン、車線変更、分離帯等に用いて有用な道路標識柱に関する。
【0002】
更に、本発明は、道路標識柱に一定の情報機能を付加した道路標識柱に関する。
更にまた、本発明は、ポール本体の色と再帰反射テープの色とを異ならせることにより、一定の情報を読み取り可能とした道路標識柱に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、図5に示す道路標識柱が知られている。
この種道路標識柱400は、路面Gに固定される台座100と、この台座100の上面側中央部に垂直に設けられた弾性材製の筒状のポール本体200と、このポール本体200の外周面に取付けられた再帰反射テープ300とより構成されている。
そして、この道路標識柱400は、道路のセンターラインや、道路の路肩(外側線)等に設置し、夜間における車輌からのヘッドライト光が反射することにより、道路標識柱400の存在を知らしめる機能を有している。
【0004】
しかし、日中における道路標識柱400の機能は、道路標識柱400が道路のセンターラインや、道路の路肩(外側線)等に複数本存在することによる区画機能に留まり、それ以外の、情報表示機能等は無かった。
このため、ドライバーに具体的情報を伝達する為には、道路の路肩付近に「急カーブ危険」等の立て看板を設置したり、防護柵の支柱に塗料などで文字や情報等を表示していた(特許文献2)。
【0005】
しかし、これらの表示物は、何れも金属や樹脂などの硬質のものから出来ており、車輌が表示物に接触や衝突をした場合には、車輌が損傷するばかりでなく、表示物も変形等して、その機能を発揮出来なくなる問題を惹起していた。
更に、従来は、道路標識柱400とは別に、新たに表示物を設けなければならず、費用が嵩む問題が有った。
【0006】
【特許文献1】特開2001−109386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、道路標識柱に情報表示機能を付加することにより、新たに情報を表示するための表示物を設ける必要のない道路標識柱を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の道路標識柱は、路面Gに固定される台座1と、前記台座1の上面側中央部に垂直に設けられた弾性材製の筒状のポール本体2と、前記ポール本体2の外周面に取付けられた再帰反射テープ3とより成る道路標識柱4において、前記ポール本体2外周面に取付けられた前記再帰反射テープ3の取付け位置を異ならせた前記道路標識柱4を複数本組み合わせることにより、一定の情報を読み取り可能としたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の発明の道路標識柱によれば、道路標識柱に情報表示機能を付加することにより、新たに情報を表示するための表示物を設ける必要がない。
【0010】
また、請求項2記載の発明の道路標識柱によれば、従来の道路標識柱の機能を損なうことなく、情報表示機能を付加することができる。
更に、請求項3記載の発明の道路標識柱によれば、情報をより確実に伝達することが出来る。
【0011】
更に、請求項4記載の発明の道路標識柱によれば、道路のT字路の手前の路肩に設けられた道路標識柱において特に有効である。
また、請求項5記載の発明の道路標識柱によれば、道路のカーブ手前の路肩に設けられた道路標識柱において特に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1乃至図4に基づき発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0013】
図1及び図2に基づき本発明の第1の実施例を説明する。
この種道路標識柱4は、路面Gに固定される台座1と、この台座1の上面側中央部に垂直に設けられた弾性材製の筒状のポール本体2と、このポール本体2の外周面に取付けられた再帰反射テープ3とより構成されている。
そして、図1に示す様に、このポール本体2外周面に取付けられた再帰反射テープ3の取付け位置を異ならせた道路標識柱4を複数本組み合わせることにより、一定の情報を読み取り可能としている。
【0014】
すなわち、図1に示した再帰反射テープ3の取付け位置を異ならせた15本の道路標識柱4(一部の道路標識柱4には再帰反射テープ3が無い)を、等間隔で複数並べたものを、図2に示す様に、カーブ手前の路肩近傍の路面G上に配置すると、ドライバーからは、「カーブ」の文字情報が認識できる。
ポール本体2の色は、再帰反射テープ3の色と異なる色であり、ポール本体2の色が橙色で、再帰反射テープ3の色が白色であると、識別が容易で、良好な情報伝達機能を発揮出来る。
【0015】
ポール本体2の色と再帰反射テープ3の色は、これらの色に限らず、各種の色の組み合わせが可能である。例えば、再帰反射テープ3の色を、複数の異なる色の組み合わせとして使用することも可能である。
また、このポール本体2と台座1は共にポリウレタン材が使用されている。このため、
車輌がポール本体2に接触や衝突をした場合においても、車輌が損傷することはなく、ポール本体2も破損せず、その表示機能を維持出来る。
【0016】
また、ポール本体2の材料としては、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマー等が適宜選択して用いられるが、特に熱可塑性ポリウレタンが好ましい。
【0017】
ついで、図3及び図4に基づき本発明の第2の実施例を説明する。
すなわち、図3に示した再帰反射テープ3の取付け位置を異ならせた15本の道路標識柱4(一部の道路標識柱4には再帰反射テープ3が無い)を、等間隔で複数並べたものを、図4に示す様に、T字路手前の路肩近傍の路面G上に配置すると、ドライバーからは、「T字」の文字情報が認識できる。
また、これら文字情報以外に、例えば、一方通行であることを示す「⇒」等の記号や標識を表示することも可能である。
【0018】
また、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施例に係る道路標識柱を等間隔で配置したものを真横から見た図である。
【図2】図1に示した道路標識柱をカーブ手前の路面上に設置した状態で、ドライバーの目線で見た図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る道路標識柱を等間隔で配置したものを真横から見た図である。
【図4】図3に示した道路標識柱をT字路手前の路面上に設置した状態で、ドライバーの目線で見た図である。
【図5】従来技術に係る道路標識柱の正面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 台座
2 ポール本体
3 再帰反射テープ
4 道路標識柱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面(G)に固定される台座(1)と、前記台座(1)の上面側中央部に垂直に設けられた弾性材製の筒状のポール本体(2)と、前記ポール本体(2)の外周面に取付けられた再帰反射テープ(3)とより成る道路標識柱(4)において、前記ポール本体(2)外周面に取付けられた前記再帰反射テープ(3)の取付け位置を異ならせた前記道路標識柱(4)を複数本組み合わせることにより、一定の情報を読み取り可能とした情報表示機能付き道路標識柱。
【請求項2】
前記ポール本体(2)の色と前記再帰反射テープ(3)の色とが異なる色であることを特徴とする請求項1記載の道路標識柱。
【請求項3】
前記ポール本体(2)の色が橙色で、前記再帰反射テープ(3)の色が白色であることを特徴とする請求項2記載の道路標識柱。
【請求項4】
前記道路標識柱(4)が、道路のT字路の手前の路肩に設けられ、T字路が近いことの情報を表示したことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の道路標識柱。
【請求項5】
前記道路標識柱(4)が、道路のカーブ手前の路肩に設けられ、カーブであることの情報を表示したことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の道路標識柱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−299306(P2009−299306A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152775(P2008−152775)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(502145313)ユニマテック株式会社 (169)
【Fターム(参考)】