説明

遠隔医療監視装置

拡張可能な遠隔医療監視装置は、患者生体データを収集できる複数の生体センサ(96A,96B,96C)を備える。また、遠隔医療監視装置は、パーソナルコンピュータ(28)と接続できるインターフェースと、インターフェースを介して生体データをパーソナルコンピュータ(28)に送信できる拡張モジュールを備える。他の態様では、遠隔医療監視装置は、パーソナルコンピュータ(28)とのインターフェースが取られていないときに通信ネットワークを経て患者生体データを送信できるアウトプットを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して遠隔医療監視のシステム、方法、及び装置に関し、特に、患者のパーソナルコンピュータとインターフェースを取ることが可能で、それによって機能の拡張を達成できる拡張可能な遠隔医療監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の遠隔医療監視装置は、非常に高価であることが多く、及び/又は補足的態様で相互にインターフェースを取ることができず機能が制限されている。例えば、ペディコード(Peddicord)らに発行された家庭内患者監視システム(In-Home Patient Monitoring System)という標題の特許文献1に、遠隔医療監視装置が教示されている。この装置は血圧読み値、体温計読み値、パルス酸素濃度計読み値、及び/又は体重計読み値の形態で患者の生体データを収集し、通信ネットワークを経てデータを臨床医に送信できる。しかしながら、この装置は、心電計及び/又は聴診器等によるデジタルの形態の多量のオーディオデータを収集及び送信する健康管理監視機器を実行する能力を有さず、遠隔会議機能も提供していない。
【0003】
市販されているいくつかの聴診器や心電計は、オーディオ入力と補助ソフトウェアにより患者のパーソナルコンピュータ(PC)及び/又は携帯端末とインターフェースを取ることができ、それによって患者の生体データを記録したウェーブファイルを作成する。この種の機器の例としては、メディトロンセンサによる聴診器システム(Meditron Sensor-Based Stethoscope System)やアイキューマーク・デジタルECG(IQMark Digital ECG)がある。
【0004】
遠隔医療監視のシステム及び装置の製造者は、デジタルオーディオデータの収集及び遠隔通信を望まないあまり重症でない患者と、デジタル読み値とデジタルオーディオデータの両方の収集と遠隔通信を望むより重症の患者の競合する要求に直面している。例えば、あまり重症でない患者及び/又はその介護者にとって、PC又はオーディオデータの収集と送信が可能な監視装置の入手を求められることは出費の増大となる。また、より重症の患者とその介護者にとって、デジタル読み値専用の装置の購入を要求されることは、装置間で別個にデータの収集と送信の手順を実行することが必要となるので不便である。さらに、あまり重症でない状態からより重症な状態に移行する患者の介護者及び/又は患者は、デジタル読み値とデジタルオーディオデータの収集と送信が可能な全く新たな装置を購入するか、あるいは別個の装置で別個の収集/通信の手順を実行することが必要となろう。
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,402,691号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
あまり重症でない患者にとっては安価に設計され、より重症の患者にとっては既に所有している装置の機能と重複する機能を有する別個の装置を購入する必要がない遠隔医療監視装置に対する要求が依然としてある。また、患者や介護者が既に所有しているPCに統合することで拡張可能であり、追加の出費をより低減できる監視装置に対する要求が依然としてある。最後に、遠隔会議機能を提供するためにPCに統合可能であり、それによって臨床医の遠隔での監督下で患者監視の手順を実行できる安価な監視装置に対する要求が依然としてある。本発明はこれらの要求を充足する。
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、遠隔医療監視装置は患者生体データを収集できる複数の生体センサを備える。また、この遠隔医療監視装置はパーソナルコンピュータに接続できるインターフェースと、前記インターフェースを介して前記生体データを前記パーソナルコンピュータに送信できる拡張モジュールとを備える。他の態様では、この装置はパーソナルコンピュータとインターフェースが取られていないときに通信ネットワークを経て患者生体データを送信できるアウトプットを備える。
【0008】
詳細な説明及び特定の例示は、本発明の好適な実施形態を示すが、説明の目的のみを意図しており、本発明の範囲を限定する意図はない。
【0009】
本発明は詳細な説明及び添付図面よりより完全に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下の好適な実施形態の説明は本質的に単なる例示であり、本発明、及びその用途や使用を限定するものでは全くない。
【0011】
図1に示すように本発明によれば、拡張可能な遠隔医療監視システムは、デジタルの体温計12、血圧計14、パルス酸素濃度計16、及び体重計18のような複数のセンサにより患者生体データを取得するように動作可能である拡張可能な遠隔医療監視装置10を備える。追加の又は代替のデジタルセンサには、歩数計、血糖値測定器、肺活量計、及び/又はプロトロンビン時間の国際標準化比(PT/INR)を測定するセンサがある。また、この遠隔医療監視システムは、ユーザが選択を行うことができるユーザ入力装置20と、ユーザに対して情報を伝達するユーザ出力装置22を備える。好適には、ユーザ入力装置20は数値入力のためのテンキーを有し、遠隔医療監視装置10はこの数値入力を受け付けることができる。この機能により、ユーザは遠隔医療監視装置10ではサポートされていない自分自身の慣れたセンサを好んで使用できる。また、遠隔医療監視装置10は、収集した患者生体データを取得サーバ24へ通信ネットワーク26を経て送信できるアウトプット(図示せず。)を備える。最後に、遠隔医療監視装置10は、PC28に接続し、かつPC28に患者生体データを送信できるインターフェース(図示せず。)を備える。
【0012】
取得サーバ24は、この取得サーバ24のサービスに対する遠隔医療監視装置10、PC28、及び臨床医コンピュータ32のアクセスを制御できるアクセス制御システム30を備える。例えば、アクセス制御システム30は遠隔医療監視装置10及び/又はPC28から受信したユーザの生体データをユーザアカウント情報36に従ってデータストア34に蓄積し、臨床医がデータストア34にアクセスしてユーザの生体データを引き出し可能とする。また、取得サーバ24はPC28に対してエキスパートシステム38を提供することができる。これによってPC28は遠隔医療監視装置10により生体データを取得するためのPC28の使用を含む生体データ収集プロセス中にユーザを誘導することができ、エキスパートシステム38はPC28から取得サーバ24への生体データの送信に影響を及ぼす。
【0013】
インターネットと使用するため種々の態様では、エキスパートシステム38は適切なサーブレット、アプレット、及び/又はプラグインを備えるウェブサイト、ダウンロード可能なソフトウェアを備えるウェブサイト、及び/又は遠隔医療監視装置10に対する補助ソフトウェアとして提供される1以上のデータ蓄積要素として提供される。エキスパートシステム38が少なくとも部分的にPC28にインストールされていれば、遠隔医療監視装置10の接続を検出すると自動的に起動するようにエキスパートシステム38を構成できる。よって、PC28はPC28に設けられたUSBポートを介して装置が接続されているかを追跡し、遠隔医療監視装置10の接続が検出されると予め定められた基準に従ってソフトウェアを起動する。
【0014】
主として、エキスパートシステム38は、遠隔医療監視装置10に設けられたセンサとPC28に設けられた聴診器40及び心電計42のような追加のセンサとを使用するデータ収集プロセス中にユーザを誘導する指示ダイアログを提供する。さらに、エキスパートシステム38は、遠隔医療監視装置10及び/又はデータストア34に蓄積されたデータをPC28に画面表示する等の追加の機能を提供する。また、エキスパートシステム38は、遠隔医療監視装置10に設けられたセンサによる分析の実行に関しても、遠隔医療監視装置10よりもより複雑な質問事項を提供する。その上、エキスパートシステム38は、特に指示を与えるための音声や画像の使用に関し、より進歩した指示を与える。また、エキスパートシステム38には、医療に関連する情報及び/又は質問事項を提供するウェブ閲覧機能があり、エキスパートシステム38によって情報及び/又は質問事項をユーザのために選択してユーザに伝達できる。よって、本発明の遠隔医療監視システムは、多量のオーディオデータを収集及び蓄積し、かつ遠隔医療監視装置10とインターフェースを取ることができるPC28の機能を利用し、それによってより多くの種類のデータを1つのステップで収集し、臨床医が評価するためにデータストア34にオンラインで蓄積できる。また、遠隔医療監視システムは、ビデオでのデモンストレーション及び/又はビデオ会議による指示の形態の優れた指示を提供する能力を利用する。他の実施形態では、エキスパートシステム38によりウェブブラウザに提供される情報の通信ネットワークを経た取得について、遠隔医療監視装置10が限定されたウェブ閲覧機能を有していてもよい。
【0015】
好適には、本発明の遠隔医療監視システムは、ビデオ会議機能をサポートする別個の通信回線を使用したPC28による臨床医とユーザとの間の遠隔会議をサポートする。よって、好適には、PC28と臨床医コンピュータ32は、遠隔会議用のソフトウェアがインストールされ、カメラ、ヘッドフォン、及びH324準拠のモデムを有し、かつ電話線の各端にモデムによって直接接続される。この場合、通信プロトコルは低位のデータ通信(H324)であり、インターネットプロトコル(IP)ではない。
【0016】
代案の実施形態では、ビデオ及び/又はオーディオ遠隔会議にIPフォーマットを使用できる。例えば、遠隔会議情報の媒介として機能することにより、取得サーバ24は遠隔会議のサポートを提供できる。代案としては、ダウンロード又はデータ記憶媒体に提供されたソフトウェアとして、IPフォーマットでのピア・ツー・ピアの通信機能をPC28と臨床医コンピュータ32に設けることができる。その結果、ユーザ及び/又は臨床医は、個々のコンピュータのデスクトップ上のアイコンをクリックすることにより、及び/又はコンピュータ上で実行しているプログラム中の機能を選択することにより、通話を開始できる。その結果、遠隔医療監視装置10のユーザは、取得サーバ24で実行されているウェブサイトに設けられたアイコンをクリックすることによりPC28を介して補助を要求でき、それによって臨床医コンピュータ32との遠隔会議の通話を開始し、患者生体データを検討する臨床医も同様に電話会議を開始できる。一方、臨床医はウェブブラウザを使用して臨床医コンピュータ32によりユーザ生体データにアクセスする。
【0017】
図2は遠隔医療監視装置10を示し、この遠隔医療監視装置10はデータ収集プロセス中にユーザを誘導する指示ダイアログ48を生成できる生体データ収集モジュール46を備える。指示ダイアログ48はユーザインターフェース52を介して生体データ収集モジュール46に伝達されるユーザの選択に応じて生成され、指示ダイアログ48もユーザインターフェース52を介してユーザに伝達される。ノーマルオペレーションでは、患者生体データ54は複数のセンサ56で取得され、生体データ収集モジュール46からのコマンドに応じて起動しているセンサを選択する拡張モジュール58を介して生体データ収集モジュール46に送られ、生体データ収集モジュール46がデータストア60に収集したデータを蓄積する。次に、生体データ収集モジュール46は、収集したデータ62Aをアウトプット64により通信ネットワーク(図示せず)を経て送信する。拡張モジュール58はインターフェース66を常時監視する。インターフェース66を介したPCの接続を検出すると、拡張モジュール58は生体データ収集モジュール46にノーマルオペレーションを停止させ、インターフェース66を介してPCに収集した生体データ62Bを送り始める。また、拡張モジュール59は、PCからのコマンド67に応じて起動しているセンサを選択する。好適な実施形態では、患者生体データ54はデータストア60に蓄積するために生体データ収集モジュール46にも送られ、記録が保持される。
【0018】
遠隔医療監視装置10の好適な実施形態を図3に示す。例えば、遠隔医療監視装置10はデータ収集モジュールとして機能するメイン中央処理ユニット68と、拡張モジュールとして機能するサブ中央処理ユニット70を備える。また、アンプ72とスピーカ74は1つのユーザアウトプット要素として機能し、液晶ディスプレイ76が他のユーザアウトプット要素として機能する。さらに、タイプAのUSBポート78及び周辺入力装置80はインプット要素として機能し、以上の要素が結合してユーザインターフェースを構成する。さらにまた、遠隔医療監視装置10は普通の旧来の電話サービス84に接続するモデム82と、回線アクセスネットワーク88に接続するネットワークインターフェースカード86を備える。その結果、遠隔医療監視装置10は種々の方法で管理サーバに接続可能なアウトプットを備える。さらにまた、遠隔医療監視装置10は、患者生体データを蓄積するディスク、ハードドライブ、及び/又はフラッシュメモリのようなメモリモジュール90を備える。さらに、遠隔医療監視装置10は、センサ96A〜96Dに接続されてセンサインプットとして機能するトランジスタ−トランジスタロジック(TTL)ドライバ及び/又はRS232ドライバ94を備える。最後に、タイプBのUSBポート98がPC100に接続して、インターフェースとして機能する。
【0019】
拡張可能な遠隔医療監視装置の動作方法を図4に図示する。102で始まるこの方法は、104におけるPCへの接続の検出と、遠隔医療監視装置がPCに接続されているかに基づくノーマルモードとパッシブモードとの間での切換を含む。この動作は常にアクティブでバックグラウンで実行されている制御システム、又は特定の接続がなされると異なる回路構成の組を機能させるスイッチにより実行することができる。遠隔医療監視装置は、PCが接続されていないときはノーマルモードで動作し、PCが接続されているときはパッシブモードで動作する。
【0020】
ノーマルモードでは、106に示すように、遠隔医療監視装置に設けられたユーザインターフェースを介してユーザが遠隔医療監視装置へ入力するユーザの選択に応じて、遠隔医療監視装置が動作する。よって、遠隔医療監視装置はユーザによってなされた選択に応じて、108においてデータ収集プロセス中にユーザを誘導する。例えば、ユーザが特定の種類のセンサでのデータ収集を選択しているとき、他の全ての起動しているセンサを停止させ、ユーザであろう患者に対してそのセンサを使用するための文章及び/又は音声による指示を発する。代案としては、遠隔医療監視装置は、ユーザに対して遠隔医療監視装置に設けられた他のセンサのためにあるセンサを起動するためのスイッチ機構を切り換えるようにユーザに指示してもよい。次に、110においてデータ収集プロセスが完了すると、収集されたデータを遠隔医療監視装置に蓄積し、106における他の選択をユーザに促す。次に、ユーザは他のデータ収集、又は終了及び収集されたデータの送信を選択できる。後者の場合、114において、蓄積したデータがインターネットのような通信ネットワークを経て管理サーバへ送信され、116においてこの方法が終了する。
【0021】
パッシブモードでは、遠隔医療監視装置はそれ自体の状態を遠隔医療監視装置に設けられた起動状態のディスプレイに表示でき、かつセンサ機能を保持するが、ユーザに対する指示の提供はもはや行わない。この遠隔医療監視装置の動作における前提条件としては、ビデオでの指示が可能である点で優れている接続されたPCからユーザがすべての指示を受ける。よって、遠隔医療監視装置は、118において、ユーザの選択からではなくPCからの指示に応じてセンサデータを取得し、それらの指示に応じて他のセンサのためにあるセンサを起動する。拡張モジュールからデータ収集モジュールへの指示により、120において、単に付随的にデータを蓄積し、この指示は蓄積されるデータの種類を含む。代案としては、遠隔医療監視装置は単にあらゆるセンサ入力をPCに入力し、PCが遠隔医療監視装置に設けられた他のセンサのために1つのセンサを起動するスイッチング機構を切り換えることをユーザに指示する。このようなスイッチング機構は、120においてデータストアに付随的に蓄積されるデータを識別する機能も有する。いずれの場合も、データが収集されると遠隔医療監視装置は検出したデータを122においてPCに送信し、ステップ116において方法が終了する。
【0022】
本発明に係る取得したデータを送信する2つの経路を図5及び図6に示す。これらの経路は、図5が拡張可能な遠隔医療監視装置がノーマルモードで動作しているときに、取得したデータをセンサから臨床医に送信する経路を図示しているのに対して、図6は拡張可能な遠隔医療監視装置がPCと接続しているのでパッシブモードで動作しているときに、取得したデータをセンサから臨床医に送信する経路を図示している。例えば、図5に図示する通信の経路は、センサ96から下位の中央処理ユニット70に進み、さらにメイン中央処理ユニット68に進む。メイン中央処理ユニット68は、取得したデータを、モデム82のような出力装置を介して通信ネットワーク26Aに送信するのに加え、メモリモジュール90に取得したデータを蓄積することにより経路を付随的に分岐する。データは取得サーバ24に送られ、続いて取得サーバ24は通信ネットワーク26Bを経て臨床医コンピュータ32により臨床医にデータを送る。さらに、図6に図示する通信の経路は、メインの中央処理ユニット68(図6)が通信ネットワーク26Aにデータを出力しない点で図5の通信の経路と異なる。その代わり、下位の中央制御ユニットがUSBポート98を介してPC28にデータを送信し、PC28がそれ自体のモデム124により通信ネットワークにデータを出力してデータを獲得サーバ24に送る。
【0023】
この本発明の説明は本質的に単なる例示であり、従って本発明の要旨から離れない変形は本発明の範囲に含まれるものと意図される。そのような変形は、本発明の意図及び範囲から逸脱しているとはみなされない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る拡張可能な遠隔医療監視システムを示す模式的なブロック図。
【図2】本発明に係る拡張可能な遠隔医療監視装置を示すブロック図。
【図3】本発明に係る拡張可能な遠隔医療監視装置の好適な実施形態を示すブロック図。
【図4】本発明に係る拡張可能な遠隔医療監視装置の動作方法を示す流れ図。
【図5】本発明に係る患者生体データの送信の第1の経路を示すブロック及び流れ図。
【図6】本発明に係る患者生体データの送信の第2の経路を示すブロック及び流れ図。
【符号の説明】
【0025】
10 遠隔医療監視装置
12 体温計
14 血圧計
16 パルス酸素濃度計
18 体重計
20 ユーザ入力装置
22 ユーザ出力装置
24 取得サーバ
26 通信ネットワーク
28 PC(パーソナルコンピュータ)
30 アクセス制御システム
32 臨床医コンピュータ
34 データストア
36 ユーザアカウント情報
38 エキスパートシステム
46 生体データ収集モジュール
48 教示ダイアログ
50 ユーザの選択
52 ユーザインターフェース
54 患者生体データ
56 センサ
58 拡張モジュール
60 データストア
62A,62B 生体データ
64 アウトプット
66 インターフェース
68 メインCPU
70 サブCPU
72 アンプ
74 スピーカ
76 液晶ディスプレイ
78,98 USBポート
80 周辺入力装置
82 モデム
86 インターフェース
90 メモリモジュール
92 TTLドライバ
94 RS232ドライバ
96A〜96D センサ
100 PC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者生体データを収集できる複数の生体センサと、
パーソナルコンピュータに接続できるインターフェースと、
前記インターフェースを介して前記生体データを前記パーソナルコンピュータに送信できる拡張モジュールと
を備える、拡張可能な遠隔医療監視装置。
【請求項2】
前記患者生体データを蓄積するデータストアをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
データ収集プロセス中にユーザを誘導する指示ダイアログを生成できるデータ収集モジュールと、
前記指示ダイアログをユーザに伝達するユーザインターフェースと
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
生体センサの種類に関するユーザの選択に応じて、データ収集プロセス中にユーザを誘導する指示ダイアログを生成できるデータ収集モジュールと、
前記データ収集モジュールに前記ユーザの選択を伝達するユーザインターフェースと
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
通信ネットワークを経て前記患者生体データを送信できるアウトプットを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
ノーマルオペレーションにおいて通信ネットワークを経て生体データを送信するデータ収集モジュールをさらに備え、
前記拡張モジュールは、前記インターフェースを常時監視し、前記インターフェースを介した前記パーソナルコンピュータの接続を検出し、前記インターフェースを介した前記パーソナルコンピュータの接続を検出すると前記データ収集モジュールにノーマルオペレーションを停止させることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ノーマルオペレーションにおいてデータ収集プロセス中にユーザを誘導する指示ダイアログを生成できるデータ収集モジュールをさらに備え、
前記拡張モジュールは、前記インターフェースを常時監視し、前記インターフェースを介した前記パーソナルコンピュータの接続を検出し、前記インターフェースを介した前記パーソナルコンピュータの接続を検出すると前記データ収集モジュールにノーマルオペレーションを停止させることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
通信ネットワークを経て生体データを送信するデータ収集モジュールと、
センサ読込値に代えてユーザが数値データを入力できるインプット機構を有するユーザインターフェースと
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記複数の生体センサは血圧計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記複数の生体センサはパルス酸素濃度計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記複数の生体センサは体温計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記複数の生体センサは体重計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記複数のセンサは血糖値測定器を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記複数のセンサはPT/INRセンサを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記複数のセンサは肺活量計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記複数のセンサは歩数計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
通信ネットワークに接続され、前記通信ネットワークを経て患者生体データを受信し、前記患者生体データを蓄積し、かつ前記通信ネットワークを経て前記患者生体データを臨床医に送信できる取得サーバと、
前記通信ネットワークに接続可能であり、前記患者生体データを取得でき、前記通信ネットワークを経て前記患者生体データを前記取得サーバ送信でき、かつ前記通信ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータに接続できると共に前記患者生体データを前記パーソナルコンピュータに送信できるインターフェースを備える、拡張可能な遠隔医療監視装置と、
前記遠隔医療監視装置を介した生体データの取得のためのパーソナルコンピュータの使用を含む生体データ収集プロセス中にユーザを誘導し、かつ前記パーソナルコンピュータから前記取得サーバへの前記生体データの送信に影響を及ぼすエキスパートシステムと
を備える、拡張可能な遠隔医療監視システム。
【請求項18】
前記遠隔医療監視装置は、ノーマルオペレーションにおいてのみ前記通信ネットワークを経て前記患者生体データを前記取得サーバへ送信可能であり、かつ前記インターフェースを介した前記パーソナルコンピュータへの接続を検出するとノーマルオペレーションを停止させることができる、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記遠隔医療監視装置は、ノーマルオペレーションにおいてのみ前記遠隔医療監視装置を介した患者データ収集プロセス中にユーザを誘導でき、かつ前記インターフェースを介した前記パーソナルコンピュータへの接続を検出するとノーマルオペレーションを停止させることができる、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記エキスパートシステムは、デジタルオーディオデータに対応する前記患者生体データの収集を含むことができ、前記通信ネットワークを経た前記取得サーバへの前記デジタルオーディオデータの送信に影響を及ぼすことができる、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記パーソナルコンピュータは心電計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記心電計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項22】
前記パーソナルコンピュータは聴診器を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記聴診器を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項23】
前記遠隔医療監視装置はパルス酸素濃度計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記パルス酸素濃度計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項24】
前記遠隔医療監視装置は血圧計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記血圧計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項25】
前記遠隔医療監視装置は体温計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記体温計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項26】
前記遠隔医療監視装置は体重計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記体重計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項27】
前記遠隔医療監視装置は肺活量計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記肺活量計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項28】
前記遠隔医療監視装置は歩数計を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記歩数計を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項29】
前記遠隔医療監視装置は血糖値測定器を備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記血糖値測定器を使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項30】
前記遠隔医療監視装置はPT/INRセンサを備え、前記エキスパートシステムは前記患者生体データを収集するために前記PT/INRセンサを使用できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項31】
前記取得サーバは、前記通信ネットワークを経た前記臨床医と前記パーソナルコンピュータとの間の遠隔会議機能をサポートしている、請求項17に記載のシステム。
【請求項32】
前記パーソナルコンピュータと臨床医のコンピュータはビデオ会議装置を備え、それによって臨床医とユーザの間での相互通信を提供できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項33】
前記エキスパートシステムはウェブ閲覧機能を介してオンラインで提供されると共に前記ユーザに質問事項を提供し、前記遠隔医療監視装置はウェブ閲覧機能を有する、請求項17に記載のシステム。
【請求項34】
前記エキスパートシステムはインストール可能なソフトウェアとして前記パーソナルコンピュータに提供され、かつ前記パーソナルコンピュータを介して前記ユーザに質問事項を提供できる、請求項17に記載のシステム。
【請求項35】
パーソナルコンピュータに対する接続が確立されているかを判断し、
患者生体データを取得し、
前記接続が確立されていれば、前記患者生体データを前記パーソナルコンピュータに送信し、
前記接続が確立されていなければ、通信ネットワークを経て前記患者生体データを取得サーバへ送信する、
拡張可能な遠隔医療監視装置の動作方法。
【請求項36】
前記接続が確立されていなければ、データ収集プロセス中にユーザを誘導する、請求項35に記載の動作方法。
【請求項37】
前記患者生体データの取得は体温計による患者の体温の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項38】
前記患者生体データの取得はパルス酸素濃度計による患者のパルス酸素濃度の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項39】
前記患者生体データの取得は血圧計による患者の血圧の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項40】
前記患者生体データの取得は体重計による患者の体重の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項41】
前記患者生体データの取得は血糖値測定器による患者の血糖値の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項42】
前記患者生体データの取得は肺活量計による患者の肺の状態の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項43】
前記患者生体データの取得は歩数計による患者の運動状態の検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項44】
前記患者生体データの取得はPT/INRセンサによる患者のPT/INRの検出を含む、請求項35に記載の動作方法。
【請求項45】
パーソナルコンピュータへ接続できるインターフェースを常時監視する、請求項35に記載の動作方法。
【請求項46】
前記患者生体データをデータストアに蓄積する、請求項35に記載の動作方法。
【請求項47】
センサ読込値に代えてユーザによる数値の入力を受け付ける、請求項35に記載の動作方法。
【請求項48】
通信ネットワークを介して患者の健康を監視する方法であって、
患者生体データを取得でき、前記通信ネットワークを経て前記患者生体データを送信でき、パーソナルコンピュータとインターフェースを取ることができる、拡張可能な装置を設け、
前記パーソナルコンピュータとインターフェースを取った前記装置を使用したデータ収集プロセス中に前記装置のユーザを誘導でき、かつ前記パーソナルコンピュータによる前記通信ネットワークを経た患者生体データの通信に影響を及ぼすことができるエキスパートシステムを設け、
前記通信ネットワークを経て前記患者生体データを受信し、
前記通信ネットワークを経て前記患者生体データを臨床医に送信する、患者の健康を監視する方法。
【請求項49】
受信した患者生体データ蓄積する、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記臨床医と前記パーソナルコンピュータとの間の遠隔会議サービスを提供する、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記臨床医と前記パーソナルコンピュータとの間の遠隔会議サービスの提供は、前記パーソナルコンピュータと臨床医のコンピュータにモデムで接続された電話線によるビデオ会議サービスの提供を含み、前記パーソナルコンピュータと前記臨床医のコンピュータはビデオ会議機能をサポートしている遠隔会議ソフトウェアとオーディオビジュアル装置を備える、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
通信ネットワークを介して患者の健康を監視する方法であって、
臨床医コンピュータにより患者生体データを取得し、
回答済みの質問事項を前記臨床医コンピュータ上で評価し、
前記臨床医コンピュータにより患者と遠隔会議を行う、患者の健康を監視する方法。
【請求項53】
前記回答済みの質問事項の取得は、
前記臨床医コンピュータによりインターネットを閲覧し、
前記患者生体データを蓄積しているウェブサイトにアクセスし、
インターネットを経て前記ウェブサイトから前記生体データをダウンロードする、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記遠隔会議は、前記臨床医コンピュータと前記患者のパーソナルコンピュータにモデムで接続された電話線による患者とのビデオ会議を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
パーソナルコンピュータとインターフェースを取ることができる遠隔医療装置の拡張機能について使用するための前記パーソナルコンピュータの動作方法であって、
周辺機器と接続可能なインターフェースを監視し、
前記遠隔医療装置との前記インターフェースによる接続を検出し、前記遠隔医療装置は複数のデジタル生体センサを有し、
前記遠隔医療装置との接続検出に対応して患者生体データを取得するためのプログラムを起動し、
生体データを取得するための前記遠隔医療装置のセンサの使用を含む前記プログラムによるデータ収集プロセス中にユーザを誘導し、
前記遠隔医療装置から患者生体データを受信し、かつ
前記生体データを通信ネットワークを経て送信する、パーソナルコンピュータの動作方法。
【請求項56】
波形で患者生体データを収集するための前記遠隔医療装置に設けられていないオーディオセンサの使用を含む前記プログラムによるオーディオデータの収集プロセス中にユーザを誘導し、かつ
前記オーディオセンサからオーディオデータを受信し、それによって波形の患者生体データを収集する、請求項55に記載の動作方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2006−512160(P2006−512160A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565691(P2004−565691)
【出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2003/041214
【国際公開番号】WO2004/061606
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】