説明

遮断器の補助接点装置

【課題】補助接点装置において、リンク部のオーバーストロークによるオン・オフスイッチの誤作動及び破損を防止すること。
【解決手段】遮断器本体に設置された開閉機構の作動によって回転し、通電電流を連結及び遮断させる開閉軸100と、遮断器本体に設置され、外部の表示器と電気的に連結されたオン・オフスイッチ220を備えた補助接点部200と、補助接点部のオン・オフスイッチの前方に、回転可能に設置されたカム駆動軸300と、カム駆動軸の回転によって、最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチを押圧または解除してオン・オフさせるように、カム駆動軸の半径方向に沿って形成された駆動カム400と、開閉軸の回転によってカム駆動軸が回転するように、開閉軸とカム駆動軸とを連結するリンク部500と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮断器に係り、より詳細には、補助接点装置に設置されたリンク部のオーバーストロークによるオン・オフスイッチの誤作動及び破損を防止し、補助接点装置の反復した開閉にも関らずに信頼性を向上させることができる遮断器の補助接点装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、遮断器とは、送変電系統や電気回路において、負荷を開閉したり、接地、短絡などの事故が生じた場合に、電流を遮断する機器のことをいう。また、遮断部が絶縁物で絶縁されて組み立てられた遮断器は、通常使用状態の線路(電路)を手動で開閉したり、金属容器外部の電気操作装置などによって遠距離で開閉でき、過負荷及び短絡時に自動で線路を遮断することによって、電力系統と負荷機器を保護する。
【0003】
上記のように、線路を遮断するために、遮断器の遮断部に固定接触子と可動接触子を設置し、平時はこれら固定接触子と可動接触子とを接触させて電流が流れるようにし、線路のいずれかの箇所から発生した故障によって大電流が流れる場合には、迅速に可動接触子を固定接触子から離して電流を遮断する。
【0004】
一方、遮断器は、遮断部を操作する方式によって、空気操作方式、油圧操作方式及びスプリング操作方式などに区分できる。また、遮断部の操作により固定接触子から可動接触子を離す時に発生するアークの消弧方式によって、空気を吹き出してアークを消弧する気中遮断器(ACB:Air Circuit Braker)及びガスを吹き出してアークを消弧するガス遮断器(GCB:Gas Circuit Braker)などに区分できる。
【0005】
かかる遮断器には、一般に、別途の補助接点装置が設置される。ここで、補助接点装置は、遮断部の開閉、すなわち、固定接触子と可動接触子との連結及び遮断によって外部に信号を伝達する装置のことをいう。
【0006】
この補助接点装置についてより詳細に説明すると、通常使用状態の線路が通電中である時には、補助接点装置と連結された表示器が連結状態を表示し、この場合、固定接触子に可動接触子が連結されている。一方、接地や短絡などの事故発生時には、これを検出する検出部の信号によって駆動する開閉機構が作動して開閉軸を回転させ、開閉軸の回転によって固定接触子から可動接触子が離脱し、通電線路が遮断される。この時、開閉軸と連動するリンク部により補助接点装置のオン・オフスイッチをオン・オフさせ、このオン・オフスイッチと連結された外部の表示器に、遮断部が遮断状態であるということが表示される。
【0007】
図1は、従来技術による遮断器本体の外観を示す斜視図であり、図2は、図1の実施例による補助接点装置を示す斜視図であり、図3は、図2の実施例による補助接点装置の解除位置を示す側面図であり、図4は、図2の実施例による補助接点装置の押圧位置を示す側面図である。
【0008】
従来遮断器本体10は、図示してはいないが、事故電流が発生した時にこれを検出する検出部が設置され、図1に示すように、検出部の検出信号により駆動する開閉機構20と、この開閉機構20と連動して回転する開閉軸30と、を備える。また、遮断器本体10の内部には、固定接触子及び可動接触子で構成された遮断部が備えられ、開閉軸30の回転によって前記遮断部が通電線路を連結または遮断、すなわち、開閉する。その他各種内部負荷及び遮断時に可動接触子に発生するアークを消弧する消弧装置などが備えられる。
【0009】
特に、遮断器本体10には、開閉軸30の回転によって作動し、通電線路の連結及び遮断状態を外部の表示器、すなわち、ランプまたはブザーを通じて知らせる補助接点装置40が設置される。
【0010】
図2に示すように、従来遮断器の補助接点装置40は、開閉軸30と連結されて上下作動するプッシュバー52と、プッシュバー52により駆動軸56を中心に回転する主動回転リンク54と、駆動軸56から半径方向に延長形成された従動回転リンク58とからなるリンク部50を備え、従動回転リンク58の作動によって補助接点装置40のオン・オフスイッチ42を押圧または解除してオン・オフさせ、遮断器の連結及び遮断状態を外部の表示器に表示する。
【0011】
図3は、通常の線路が通電中の時であって、遮断器本体10内部の固定接触子に可動接触子が連結されており、開閉軸30は、時計回り方向に回転された状態である。これにより、開閉軸30と連結されたプッシュバー52は下部に垂れ下がり、主動回転リンク54を押さないので、駆動軸56は回転しない。したがって、従動回転リンク58はオン・オフスイッチ42を押圧せず、解除させた状態となる。オン・オフスイッチ42と連結された外部表示器には、遮断器連結状態が表示される。
【0012】
一方、図4に示すように、事故電流が感知され、遮断状態である時には、固定接触子から可動接触子が離脱し、開閉軸30が反時計回り方向に回転した状態である。したがって、開閉軸30と連結されたプッシュバー52は上方に引き上げられ、プッシュバー52により主動回転リンク54が押される。続いて、主動回転リンク54の回転と共に駆動軸56が回転し、従動回転リンク58も同様に反時計回り方向に回転される。これにより、従動回転リンク58の回転によってオン・オフスイッチ42が押圧され、オン・オフスイッチ42と連結された外部表示器には、遮断器遮断状態が表示される。
【0013】
なお、遮断部の遮断動作時に、開閉機構20の作動によって強力な衝撃が生じ、これにより開閉軸30が過度に回転してリンク部50のそれぞれのリンクに伝達される恐れがある。また、従動回転リンク58に伝達された回転力は、オン・オフスイッチ42に強い衝撃を与え、さらに、開閉軸30の過度な回転は、プッシュバー52のオーバーストロークを招き、リンク部50を、設定された回転半径以上回転させる。その結果、従動回転リンク58により押圧または解除されるオン・オフスイッチ42に、上記のオーバーストロークによる衝撃量がそのまま伝達される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記のように、従来遮断器の補助接点装置は、開閉軸に連動するリンク部の作動によるオーバーストロークによってオン・オフスイッチが損傷または破損する問題があり、これは、補助接点装置の誤作動を招き、補助接点装置の反復した開閉によって信頼性が低下するという問題点につながる。
【0015】
本発明は、上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、補助接点装置に設置されたリンク部のオーバーストロークによるオン・オフスイッチの誤作動及び破損を防止し、補助接点装置の反復した開閉にも関らずに信頼性を向上させることができる遮断器の補助接点装置を提供することにある。
【0016】
本発明のその他の目的、特定の長所及び新規な特徴は、添付の図面に関る以下の詳細な説明と好適な実施例から一層明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の目的を達成するために、本発明による遮断器の補助接点装置は、遮断器本体に設置された開閉機構の作動によって回転し、通電電流を連結及び遮断させる開閉軸と、前記遮断器本体に設置され、外部の表示器と電気的に連結されたオン・オフスイッチを備えた補助接点部と、前記補助接点部のオン・オフスイッチの前方に、回転可能に設置されたカム駆動軸と、前記カム駆動軸の回転によって、最大揚程のプロファイルが前記オン・オフスイッチを押圧または解除してオン・オフさせるように、前記カム駆動軸の半径方向に沿って形成された駆動カムと、前記開閉軸の回転によって前記カム駆動軸が回転するように、前記開閉軸と前記カム駆動軸とを連結するリンク部と、を含んでなる。
【0018】
なお、前記リンク部は、前記開閉軸の一側から半径方向に延長形成され、前記開閉軸と共に回転する主動回転リンクと、一端が前記主動回転リンクと回転可能に結合されたカプラーリンクと、一端が前記カプラーリンクの他端と回転可能に結合され、他端が前記カム駆動軸と回転可能に結合された従動回転リンクと、を含むことを特徴とする。
【0019】
前記遮断器の補助接点装置は、前記従動回転リンクの回転によって、前記駆動カムの最大揚程のプロファイルが前記オン・オフスイッチを押圧する押圧位置、及び前記駆動カムの最大揚程のプロファイルが前記オン・オフスイッチの押圧を解除する解除位置に対してそれぞれ、前記従動回転リンクと前記カプラーリンクの回転を止めるように、前記カプラーリンクと接する前記従動回転リンクの一面に突出形成された止め突起をさらに含むことを特徴とする。
【0020】
なお、前記補助接点部は、複数備えられた前記オン・オフスイッチがそれぞれ収容される複数のスイッチフレームと、前記複数のスイッチフレームのそれぞれを脱着可能に固定させ、一側が前記遮断器本体に結合されたブラケットと、を含むことを特徴とする。
【0021】
また、前記ブラケットは、前記カム駆動軸の両端が回転可能に結合されるように1対の固定リブを含むことを特徴とする。
【0022】
前記ブラケットは、複数の固定溝が貫通形成され、前記複数のスイッチフレームは、一面に、前記複数の固定溝に挿入固定される固定突起がそれぞれ形成され、隣り合うそれぞれが接する面に沿ってスライディング結合されることを特徴とする。
【0023】
なお、前記カム駆動軸は、多角柱状に形成され、前記駆動カムは、中空の内部に前記カム駆動軸が型合して挿入され、前記カム駆動軸と共に回転することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明による遮断器の補助接点装置は、カム駆動軸及び駆動カムにリンク部を連結することによって、駆動カムの最大揚程でのみオン・オフスイッチが押圧されるので、補助接点装置に設置されたリンク部のオーバーストロークによるオン・オフスイッチの誤作動及び破損を根本的に防止でき、補助接点装置の反復した開閉にも関らずに信頼性を向上させることができる。
【0025】
なお、従動回転リンクに止め突起を設けることによって、通電線路の連結及び遮断時に、すなわち、駆動カムの最大揚程によるオン・オフスイッチの押圧及び解除時に、リンク部が余分に回転することなく定位置で回転を止めるようにし、各リンクに伝達される衝撃量を最小化することができる。
【0026】
また、スイッチフレーム及びブラケットの構成を改善することによって、オン・オフスイッチの固定を強固にすることができ、かつ、遮断器内部の狭い空間においてコンパックな補助接点装置を具現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明に係る遮断器の補助接点装置の好適な実施例について詳細に説明する。
【0028】
図5は、本発明による遮断器本体に補助接点装置の好適な実施例が設置された様子を示す斜視図であり、図6は、図5の実施例による補助接点装置を示す斜視図であり、図7は、図6の実施例による補助接点装置の解除位置を示す側面図であり、図8は、図6の実施例による補助接点装置の押圧位置を示す側面図であり、図9は、図6の実施例による補助接点装置のオン・オフスイッチ及びスイッチフレームを示す斜視図であり、図10は、図6の実施例による補助接点装置のブラケットを示す斜視図であり、図11は、図6の実施例による補助接点装置のカム駆動軸及び駆動カムを示す斜視図である。
【0029】
本発明による遮断器の補助接点装置は、遮断器本体10に設置された開閉機構20の作動によって回転する開閉軸100、補助接点部200、カム駆動軸300、駆動カム400及びリンク部500を含んでなる。補助接点部200は、オン・オフスイッチ220、スイッチフレーム240及びブラケット260を含んでなり、リンク部500は、主動回転リンク520、カプラーリンク540及び従動回転リンク560を含んでなる。
【0030】
図5に示すように、遮断器本体10は遮断器カバーが除去された状態であって、各種構成要素が取り付けられて支持されるように堅固に製作されなければならない。遮断器本体10に取り付けられる各種構成要素には、固定接触子及び可動接触子から構成された遮断部、この遮断部を動作させる開閉機構20、及びそれぞれの機能を果たす内部負荷などがある。遮断器本体10、開閉機構20、及び遮断器本体10に取り付けられる各種構成要素は、従来技術によって具現可能なので、その詳細な説明は省略する。
【0031】
本発明の特徴は、遮断器本体に設置された補助接点装置のリンク部のオーバーストロークに起因するオン・オフスイッチの誤作動及び破損を防止し、反復した開閉にも関らずに補助接点装置の信頼性を向上させることにあり、このため、以下では、本発明の補助接点装置に係る構成要素について詳細に説明する。
【0032】
開閉軸100は、図5に示すように、遮断器本体10に設置された開閉機構20の作動によって回転し、通電電流を連結及び遮断する。すなわち、開閉軸100は、開閉機構20と連動して時計回り方向または反時計回り方向に回転することによって、遮断器本体10の内部に設置された可動接触子が固定接触子に連結または分離されるようにする。したがって、固定接触子に可動接触子が連結された時は、通電電流が連結された通常の状態であり、固定接触子から可動接触子が分離された時は、通電電流が遮断された状態である。要するに、開閉軸100の回転によって通電電流が連結及び遮断される。
【0033】
補助接点部200は、図5に示すように、遮断器本体10に設置され、外部の表示器と電気的に連結されたオン・オフスイッチ220を備える。
【0034】
このオン・オフスイッチ220は、外部の表示器、例えば、警報ランプまたはブザーなどと連結され、後述する駆動カム400によってオン・オフされる。したがって、外部の表示器は、ランプの光やブザーの警報音を通じて遮断器の現在状態を容易に報知できるようになる。
【0035】
上記のような補助接点部200は、図6に示すように、複数のオン・オフスイッチ220がそれぞれ収容される複数のスイッチフレーム240と、複数のスイッチフレーム240のそれぞれを脱着自在に固定させ、一側が遮断器本体10に結合されたブラケット260と、を含むことができる。
【0036】
オン・オフスイッチ220は、常用されている電気回路を開閉するマイクロスイッチで、回動レバーの回転によってボタンが押下されることによって電気回路をオン・オフ、つまり、開閉するものである。このようなオン・オフスイッチ220は、遮断器の遮断動作時に発生する衝撃から保護するために、スイッチフレーム240に収容するわけである。
【0037】
図9に示すように、オン・オフスイッチ220は複数個備えられ、複数のスイッチフレーム240にそれぞれ収容される。スイッチフレーム240は、オン・オフスイッチ220のボタン及び回動レバーが開放されるように形成され、また、隣り合うそれぞれが接する面に沿ってスライディング結合される。スライディング結合は、図9に示すように、互いに対向する一面にスリットまたは溝を形成し、このスリットや溝に挿入されるように突出したガイド部を形成し、これらを介して結合することをいう。スイッチフレーム240のスライディング結合を通じてオン・オフスイッチ220の整列をより正確にすることができる。また、スイッチフレーム240は、ブラケット260に脱着可能に固定される。スイッチフレーム240をブラケット260に脱着可能に固定するために、図9に示すように、固定フックなどを使用することができる。
【0038】
ブラケット260は、スイッチフレーム240を固定させるためのもので、スイッチフレーム240を定位置に固定させるために、図10に示すように、複数の固定溝268が貫通形成される。これに対応して、スイッチフレーム240の一面には、複数の固定溝268に挿入固定される固定突起245がそれぞれ形成される。また、ブラケット260は、一側が遮断器本体10に結合されることによって、補助接点部200を支持する。一方、ブラケット260は、後述するカム駆動軸300の両端が回転可能に結合されるように、1対の固定リブ264を含むことができる。
【0039】
図6〜図8に示すように、カム駆動軸300は、補助接点部200のオン・オフスイッチ220の前方に回転可能に設置され、駆動カム400は、カム駆動軸300の回転によって最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチ220を押圧または解除してオン・オフさせうるようにカム駆動軸300の半径方向に沿って形成される。カム駆動軸300がオン・オフスイッチ220の前方に回転可能に設置されるよう、ブラケット260に1対の固定リブ264が形成される。駆動カム400は、カム駆動軸300の回転と共に回転し、最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチ220を押圧または解除することによって、外部の表示器に通電電流の連結または遮断状態を表示することになる。本発明では、駆動カム400の最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチ220を押圧する押圧位置では、固定接触子から可動接触子が分離された遮断状態となり、駆動カム400の最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチ220の押圧を解除する解除位置では、固定接触子に可動接触子が連結された連結状態となる。一方、カム駆動軸300が駆動カム400と一体に形成されても良いが、図11に示すように、カム駆動軸300は多角柱状にし、駆動カム400は中空の内部にカム駆動軸300が型合して挿入されるようにしても良い。これにより、カム駆動軸300の回転力が駆動カム400に正確に伝達されることができ、かつ、簡単な挿入操作で容易に組み立てできるという利点を有する。
【0040】
リンク部500は、図6〜図8に示すように、開閉軸100の回転によってカム駆動軸300が回転するように、開閉軸100とカム駆動軸300とを連結する。開閉軸100の回転をカム駆動軸300に伝達するべく、様々な方式のリンク機構を使用することができるが、本実施例では、4節リンク機構でリンク部500を構成している。すなわち、開閉軸100及びカム駆動軸300は固定リンクを構成し、以下では、2個の回転リンクと1個のカプラーリンクについて説明する。
【0041】
主動回転リンク520は、開閉軸100の一側から半径方向に延長形成され、開閉軸100と共に回転する。また、カプラーリンク540は、一端が主動回転リンク520と回転可能に結合される。従動回転リンク560は、一端がカプラーリンク540の他端と回転可能に結合され、他端はカム駆動軸300と回転可能に結合される。このような構成により、図7及び図8に示すように、開閉軸100の回転によって各リンクが回動し、カム駆動軸300を回転させ、これと共に駆動カム400も回転する。駆動カム400の回転によって補助接点部200のオン・オフスイッチ220が押圧または解除され、外部の表示器をオン・オフさせることによって、通電電流の連結または遮断を使用者に知らせることができる。一方、開閉軸100の過度な回転によって各リンクの関節部分に大きい衝撃が発生する恐れがあり、これを防止する必要がある。このため、従動回転リンク560の一面に、後述する止め突起565を設ける。
【0042】
止め突起565は、従動回転リンク560の回転によって、駆動カム400の最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチ220を押圧する押圧位置(図8)、及び駆動カムの最大揚程450のプロファイルがオン・オフスイッチ220の押圧を解除する解除位置(図7)に対してそれぞれ、従動回転リンク560とカプラーリンク540の回転を止めるように、カプラーリンク540と接する従動回転リンク560の一面に突出形成される。同図には、2個の止め突起565が形成されているが、各リンクの回転半径を考慮して1個の止め突起565にしても良い。なお、止め突起565は、押圧位置及び解除位置のそれぞれに対して過度な回転が発生するのを防止できるなら、従動回転リンク560の他、各リンクの一面に止め突起565を形成しても構わない。その詳細は、上記の押圧位置及び解除位置に関する説明と重複するので省略する。
【0043】
以上説明され、図面に示された具体的な実施例は、本発明の技術的思想を限定するためのものとして解釈されてはいけない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に記載された事項によって定義されるべきであり、本発明の技術分野における通常の知識を持つ者は、本発明の技術的思想内で様々な改変が可能である。したがって、これらの改変は、当該技術分野における通常の知識を持つ者にとって自明なものであれば、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】従来技術による遮断器本体の外観を示す斜視図である。
【図2】図1の実施例による補助接点装置を示す斜視図である。
【図3】図2の実施例による補助接点装置の解除位置を示す側面図である。
【図4】図2の実施例による補助接点装置の押圧位置を示す側面図である。
【図5】本発明による遮断器本体に補助接点装置の好適な実施例が設置された様子を示す斜視図である。
【図6】図5の実施例による補助接点装置を示す斜視図である。
【図7】図6の実施例による補助接点装置の解除位置を示す側面図である。
【図8】図6の実施例による補助接点装置の押圧位置を示す側面図である。
【図9】図6の実施例による補助接点装置のオン・オフスイッチ及びスイッチフレームを示す斜視図である。
【図10】図6の実施例による補助接点装置のブラケットを示す斜視図である。
【図11】図6の実施例による補助接点装置のカム駆動軸及び駆動カムを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
10 遮断器本体
20 開閉機構
100 開閉軸
200 補助接点部
220 オン・オフスイッチ
240 スイッチフレーム
245 固定突起
260 ブラケット
264 固定リブ
268 固定溝
300 カム駆動軸
400 駆動カム
450 最大揚程
500 リンク部
520 主動回転リンク
540 カプラーリンク
560 従動回転リンク
565 止め突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮断器本体に設置された開閉機構の作動によって回転し、通電電流を連結及び遮断させる開閉軸と、
前記遮断器本体に設置され、外部の表示器と電気的に連結されたオン・オフスイッチを備えた補助接点部と、
前記補助接点部のオン・オフスイッチの前方に、回転可能に設置されたカム駆動軸と、
前記カム駆動軸の回転によって、最大揚程のプロファイルが前記オン・オフスイッチを押圧または解除してオン・オフさせるように、前記カム駆動軸の半径方向に沿って形成された駆動カムと、
前記開閉軸の回転によって前記カム駆動軸が回転するように、前記開閉軸と前記カム駆動軸とを連結するリンク部と、
を含んでなる遮断器の補助接点装置。
【請求項2】
前記リンク部は、
前記開閉軸の一側から半径方向に延長形成され、前記開閉軸と共に回転する主動回転リンクと、
一端が前記主動回転リンクと回転可能に結合されたカプラーリンクと、
一端が前記カプラーリンクの他端と回転可能に結合され、他端が前記カム駆動軸と回転可能に結合された従動回転リンクと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の遮断器の補助接点装置。
【請求項3】
前記従動回転リンクの回転によって、前記駆動カムの最大揚程のプロファイルが前記オン・オフスイッチを押圧する押圧位置、及び前記駆動カムの最大揚程のプロファイルが前記オン・オフスイッチの押圧を解除する解除位置に対してそれぞれ、前記従動回転リンクと前記カプラーリンクの回転を止めるように、前記カプラーリンクと接する前記従動回転リンクの一面に突出形成された止め突起をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の遮断器の補助接点装置。
【請求項4】
前記補助接点部は、
複数備えられた前記オン・オフスイッチがそれぞれ収容される複数のスイッチフレームと、
前記複数のスイッチフレームのそれぞれを脱着可能に固定させ、一側が前記遮断器本体に結合されたブラケットと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の遮断器の補助接点装置。
【請求項5】
前記ブラケットは、前記カム駆動軸の両端が回転可能に結合されるように1対の固定リブを含むことを特徴とする、請求項4に記載の遮断器の補助接点装置。
【請求項6】
前記ブラケットは、複数の固定溝が貫通形成され、
前記複数のスイッチフレームは、一面に、前記複数の固定溝に挿入固定される固定突起がそれぞれ形成され、隣り合うそれぞれが接する面に沿ってスライディング結合されることを特徴とする、請求項4に記載の遮断器の補助接点装置。
【請求項7】
前記カム駆動軸は、多角柱状に形成され、
前記駆動カムは、中空の内部に前記カム駆動軸が型合して挿入され、前記カム駆動軸と共に回転することを特徴とする、請求項1に記載の遮断器の補助接点装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−49014(P2009−49014A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209165(P2008−209165)
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【出願人】(593121379)エルエス産電株式会社 (221)
【Fターム(参考)】