説明

選別装置

【課題】 多数個の選別皿を連接させて搬送させる形態の直線方向の選別皿ライン形態では、各選別位置がこの直線方向の選別皿ラインに沿って配置されて、各選別位置において選別皿の転倒排出作用を行わせるため、選別装置の設置場床面の形態が長く限定され、床面積も広くなり、更には作業者の移動距離も長くなり、作業効率も低下するため、小規模の作業、乃至作業場では適しない。
【解決手段】 被選別物を載せて搬送しながら選別位置に転倒排出する選別皿1を、平面視円形状に回転搬送する選別皿リング2を構成し、この選別皿リング2の回転部位置に、供給装置3から供給される被選別物を受けて搬送する各選別皿1の重量を計測する計量装置4を設けると共に、この選別皿リング2の内周部に沿って、この計量によって選別皿1を転倒回動させる選別カム5を配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、野菜、いも類、果実、魚貝類等の選別装置に関し、選果場等の選別装置設置の床面積を狭くするものである。
【背景技術】
【0002】
選別皿を前後一直線方向へ移行させるように、又は、往復移行させれように駆動して、被選別物を重量域から軽量域にわたって複数階級に選別排出させる構成(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【特許文献1】 実開平8−915号公報(第1頁、図1)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多数個の選別皿を連接させて搬送させる形態の直線方向の選別皿ライン形態では、各選別位置がこの直線方向の選別皿ラインに沿って配置されて、各選別位置において選別皿の転倒排出作用を行わせるため、選別装置の設置場床面の形態が長く限定され、床面積も広くなり、更には作業者の移動距離も長くなり、作業効率も低下するため、小規模の作業、乃至作業場では適しない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、被選別物を載せて搬送しながら選別位置に転倒排出する選別皿1を、平面視円形状に回転搬送する選別皿リング2を構成し、この選別皿リング2の回転部位置に、供給装置3から供給される被選別物を受けて搬送する各選別皿1の重量を計測する計量装置4を設けると共に、この選別皿リング2の内周部に沿って、この計量によって選別皿1を転倒回動させる選別カム5を配置することを特徴とする選別装置の構成とする。選別皿リング2を平面視円形状に回転させて、供給装置3により各選別皿1上に被選別物を載せると、この選別皿1が選別皿リング2の計量装置4位置において計量されて、この計量に基づいて選別位置の選別カム5を回動制御して、この選別位置に搬送された選別皿1を転倒回動させて、被選別物を選別位置へ排出する。
【0005】
請求項2に記載の発明は、前記選別皿リング2は、下縁部に沿ってラック6を形成したラックリング7の上部にプレートリング8を有してアングル状、乃至T字状断面形態ののリングベース9を構成し、このリングベース9上に沿って前記選別皿1を配置することを特徴とする。選別皿1は選別皿リング2上に沿って円形状に配置されて、この選別皿リング2の円周方向に沿って回転搬送される。この選別皿1を取付支持する大径のリングベース9は、ラックリング7とプレートリング8とによってアングル状、乃至T字状断面形態にして円形状に形成されるため、帯状薄板材等から簡単に構成することができ、軽量で成形加工を簡単、容易にすることができる。
【0006】
請求項3に記載の発明は、前記ラックリング7を噛合回転する選別スプロケット10は、適宜幅のチエンピン11、及びピンローラ12を有するチエン(13)をスプロケットディスク14間に円形状に巻きかけて形成することを特徴とする。モータによって選別スプロケット10を回転すると、この選別スプロケット10のピンローラ12に噛合するリングベース9を回転して、選別皿リング2を回転駆動する。このラックリング7の回転に対して接線位置上部で噛合する選別スプロケット10は、チエンピン11周りのピンローラ12が幅広く形成されていて、このラックリング7とピンローラ12との噛合部が、このピンローラ12幅にわたって偏位しながら噛合伝動される。
【0007】
請求項4に記載の発明は、前記供給装置3のウエーブベルト15の前後褶曲山部16間に形成の褶曲器部17に沿って、選別皿1側へ傾斜回動するシュートプレート18を設けたことを特徴とする。ウエーブベルト15を回転して、各前後の褶曲谷部17に載せた被選別物を搬送する。各褶曲谷部17が選別皿リング2の各選別皿1の外周部に位置すると、この褶曲谷部17底部のシュートプレート18部が、選別皿1の側へ傾斜回動されて、この側端部を選別皿1の上側にのぞませると共に、ウエーブベルト15の褶曲谷部17が、このシュートプレート18と共に傾斜されて、この褶曲谷部17の選別皿1側の褶曲山部16の頂上部が鋭角度に立上って前後から谷部17底部のシュートプレート18側へ押し寄せる形態になり、載せていた被選別物を選別皿1上に案内して供給する。
【0008】
請求項5に記載の発明は、前記選別皿リング2のラックリング7に噛合の選別スプロケット10と、前記供給装置3のウエーブベルト15をチエン20掛け連動する供給スプロケット19とを、基台21下側のモータ22によって回転される単一の駆動軸23の内、外端部に配置して一体回転することを特徴とする。モータ22の回転によって駆動される駆動軸23上の選別スプロケット10と供給スプロケット19とが一体回転され、これら選別スプロケット10からは上部に噛合させる選別皿リング2を連動回転し、供給スプロケット19からは上部のウエーブベルト15をチエン20連動する。このため、ウエーブベルト15で搬送された被選別物は各選別皿1上にのぞんだ位置で、選別皿1へ排出案内して載替供給し、選別皿リング2に沿って選別搬送させる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明は、一連の選別皿1を配置した選別皿リング2が、円形状に形成され、回転される。計量装置4はこの選別皿リング2回転部に配置し、選別カム5はこの選別皿リング2の回転内周部に沿って配置して、比較的小回転径の選別皿リング2でありながら、多くの選別位置域を配置することができ、この外周部での作業操作等の邪魔になり難く、コンパクトな形態として、全体構成の占める平面設置面積を小さくすることができ、建屋内の狭い床面での選別作業に好適、効率的であり、しかも取扱、運搬等においても簡単、容易である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、選別皿1を取付けるリングベース9を、ラックリング7とプレートリング8とによってアングル状、乃至T字状断面形態に構成するため、これらのラックリング7や、プレートルング8等を帯状薄板材等から形成して、剛性の高い形態とし、軽量で、簡潔的な、安価な生産構成とすることができ、駆動負荷を低減することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、ラックリング7と選別スプロケット10との噛合部を、チエンピン11及びピンローラ12の広幅に形成することによって、このラックリング7の円弧状噛合幅を偏位可能にして伝動回転することができ、しかも、この選別スプロケット10は、スプロケットディスク14間にチエン13を円形状に巻きかけた形態とするため、この構成を簡単にして、ラックリング7の回転径に応じたチエンピン11噛合幅を有したチエン13を容易に選択設定することができ、円滑な噛合駆動を行わせ、安価に製造することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、ウエーブベルト15における前後褶曲山部16間の褶曲谷部17のシュートプレート18を、選別皿1側へ傾斜させて、被選別物を選別皿1へ供給するもので、この褶曲谷部17の選別皿1への排出傾斜時には、前後の褶曲山部16がこの谷部17内側のシュータプレート18側へ寄せられて、褶曲谷部17の側端の間隔を狭く、深くして、略漏斗状シュータとなって、しかも、このウエーブベルト15の褶曲谷部17先端部の選別皿1に対する位置に拘らず、シュートプレート18の側端部を選別皿1上に正確にのぞませて、この褶曲谷部16に受けていた被選別物を選別皿1へ的確に供給することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、基台21下でモータ22駆動の単一の駆動軸23から各選別皿リング2や、ウエーブベルト15等が伝動されて、更にこれら駆動軸23上の選別スプロケット10の直接噛合や、供給スプロケット19に掛け渡されるウエーブベルト15のチエン20連動等によって伝動するため、前記ウエーブベルト15の各褶曲谷部16と、選別皿リング2の各選別皿1との回転タイミングを一致し易くすることができ、被選別物を、選別皿1外側へ漏下することなく的確に選別皿1内に供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図例に基づいて、基台21上に水平面に沿って回転する円形状のリングベース9を設けると共に、この一側部に供給装置3を装着する。このリングベース9の中央部は、軸無し中空部を形成して、基台21のテーブル28上に配置した支持ローラ45や、ガイドローラ29に案内ささせて回転自在に支持させる。このリングベース9を、基台21下部に搭載のモータ22によって回転し、このリングベーア9上に沿って配置の多数の選別皿1を一体回転する選別皿リング2の構成としている。この選別皿リング2の回転部に沿って選別皿1の重量を計測する計量装置4や、コントローラからの出力信号を受けて作動する選別カム5、この選別皿1から排出される選別物を受ける選別シュータ25等を配置する。このうち、選別皿リング2の外周下部に沿って各選別位置には、各選別皿1から排出される選別物を受けてダンボールケース等の容器へ流下案内する選別シュータ25を配置する。又、基台21の一側部に支持フレーム26を突出して、前記選別皿リング2の外周接線方向に沿ってウエーブベルト15からなる供給装置3を着脱可能にして取付け、このウエーブベルト15を前記モータ22から連動回転させて、被選別物を搬送して各選別皿1へ供給するように構成する。
【0015】
ここにおいて、この選別装置は、被選別物を載せて搬送しながら選別位置に転倒排出する選別皿1を、平面視円形状に回転搬送する選別皿リング2を構成し、この選別皿リング2の回転部位置には、供給装置3から供給される被選別物を受けて搬送する各選別皿1の重量を計測する計量装置4を設けると共に、この選別皿リング2の内周部に沿って、この計量によって選別皿1を転倒回動させる選別カム5を配置することを特徴とする選別装置の構成とする。選別皿リング2を平面視円形状に回転させながら、供給装置3により各選別皿1上に被選別物を載せると、この選別皿1が選別皿リング2の計量装置4上において計量されて、この計量に基づいて選別位置の選別カム5を制御して、この選別位置に搬送された選別皿1を転倒回動させて、被選別物を選別位置へ排出する。
【0016】
又、前記選別皿リング2は、下縁部に沿ってラック6を形成したラックリング7の上部にプレートリング8を有してアングル状、乃至T字状断面形態ののリングベース9を構成し、このリングベース9上に沿って前記選別皿1を配置することを特徴とする。選別皿1は選別皿リング2上に沿って円形状に配置されて、この選別皿リング2の方向に沿って回転搬送される。この選別皿1を取付支持する大径のリングベース9は、ラッグリング7とプレートリング8とによってアングル状、乃至T字状断面形態にして円形状に形成されるため、帯状薄板材等から簡単に構成することができ、軽量で成形加工を簡単、容易にすることができる。
【0017】
又、前記ラッグリング7を噛合回転する選別スプロケット10は、適宜幅のチエンピン11、及びピンローラ12を有するチエン13をスプロケットディスク14間に円形状に巻きかけて形成することを特徴とする。モータによって選別スプロケット10を回転すると、この選別スプロケット10のピンローラ12に噛合するリングベース9を回転して、選別皿リング2を回転駆動する。このラックリング7の回転に対して接線位置上部で噛合する選別スプロケット10は、チエンピン11周りのピンローラ12が幅広く形成されていて、このラックリング7とピンローラ12との噛合部が、このピンローラ12幅にわたって偏位しながら噛合伝動される。
【0018】
又、前記供装置3のウエーブベルト15の前後褶曲山部16間に形成の褶曲器部17に沿って、選別皿1側へ傾斜回動するシュートプレート18を設けたことを特徴とする。ウエーブベルト15を回転して、各前後の褶曲谷部17に載せた被選別物を搬送する。各褶曲谷部17が選別皿リング2の各選別皿1の外周部に位置すると、この褶曲谷部17底部のシュートプレート18部が選別皿1の側へ傾斜回動されて、このシュートプレート18の側端部が選別皿1の上側にのぞまされると共に、ウエーブベルト15の褶曲谷部17が、このシュートプレート18と共に傾斜されて、この褶曲谷部17の選別皿1側の褶曲山部16の頂上部が鋭角度に立上って前後から谷部17底部のシュートプレート18側へ押し寄せられるようになり、載せていた被選別物を選別皿1上に案内して供給する。
【0019】
又、前記選別皿リング2のラッグリング7に噛合の選別スプロケット10と、前記供給装置3のウエーブベルト15をチエン20掛け連動する供給スプロケット19とを、基台21下側のモータ22によって回転される単一の駆動軸23の内、外端部に配置して一体回転することを特徴とする。モータ22の回転によって駆動される駆動軸23に沿って選別スプロケット10と供給スプロケット19とが一体回転され、これら選別スプロケット10からは上部に噛合させる選別皿リング2を連動回転し、供給スプロケット21からは上部のウエーブベルト15をチエン20連動する。このため、ウエーブベルト15で搬送された被選別物は各選別皿1上にのぞんだ位置で、選別皿1へ排出案内して載替供給し、選別皿リング2に沿って選別搬送させる。
【0020】
前記選別皿リング2のリングベース9は、比較的薄い板金製として、ラックリング7は、帯板の下縁にラック6を形成して円筒形態に形成したもので、このラックリング7の上端部に直交して水平状にプレートリング8を一体構成とすることにより、アングル状断面形態として、このリングベース9の外周下側の角部を前記支持ローラ45に水平回転自在に支持させる。このラックリング7の内周部にはガイドリング27を形成して、このガイドリング27を、基台21上のテーブル28上に回転自在に支持するガイドローラ29のローラ溝30に嵌合案内させる。このガイドローラ29はガイドリング27の回転内周部に沿って適宜間隔に配置して、リングベース9を円滑に回転させる。
【0021】
このリングベース9のプレートリング8は、ラックリング7の外側部に突出して、上面に多数の選別皿1を取付支持する。この選別皿1は、支持ケース31を有してセットボルト32によってプレートリング8上面に取付けられる。支持ケース31には平行リンク(図面省略)を介して昇降自在の支持メタル32を設け、この支持メタル32に対して選別皿1を支持する支持プレート33を、支持軸40周りに左右回動自在に支持する。この支持メタル32の上部にはガイドピン(ローラ)34を有して、支持プレート33に形成のガイド穴35に嵌合させて、この支持プレート33の左右回動域を案内規制する。このガイド穴35の起立回動端部には係止凹部36を形成して、この係止凹部36をガイドピン34に係合することにより、支持プレート33を中立位置に維持して支持メタル32をこのガイド穴35の高さ域Hを上下動自在の構成としている。選別皿1は、外側底部を転倒ピン37によって、支持プレート33の外側上に支持される。又、この支持プレート33の左、右両端部にはスライダ38、39を形成する。この場合は、内側に形成のスライダ39を、選別カム5の回動を作用させて押上げ、支持プレート33を支持軸40の周りに外側へ回動案内する。又、前記支持ケース31の左、右両端部には、センサ素子41、42を設け、このセンサ素子41の回転移動軌跡の外側に対向して電子的に各センサ素子41の通過を検出しながら計算するカウントセンサ43を設け、センサ素子42の外側に対向して基準点位置を決める基点センサ44を設ける。これら各センサ43、44によって計量装置4によって計量した選別皿1の選別転倒位置の選別カム5を指定して作動させることができる構成としている。
【0022】
前記計量装置4は、前記支持プレート33の左、右スライダ38、39の摺動を案内する左、右スライドガイド46、47と、これらスライドガイド46、47の受ける重量を計測するロードセル48を有して、非選別物を載せた各選別皿1毎の重量を計量することができる。リングベース9の下側に計量フレーム49を設け、この計量フレーム49のリングベース9直下部に、ロードセル48を設け、このロードセル48から左、右外側に突出のアーム50の両端部に、スライドガイド46、47を取付支持する。これらロードセル48や、スライドガイド46、47、計量フレーム49等を、リングベース9の下側から内、外側周部に位置して配置するため、選別皿1や、支持プレート33等の回転搬送を邪魔にならない形態に構成している。各選別皿1がリングベース9に沿って搬送されるとき、このロードセル48直上に至ると、前記ガイドピン34に対してガイド穴35の高さHを上下動自在の状態にある支持プレート33の左、右スライダ38、39を、スライドガイド46、47上面に摺動支持させて、ロードセル48による重量計測を行わせる。
【0023】
前記選別カム5は、リングベース9の内周側部上に沿って各選別位置に対向して配設する。ソレノイドケース52内のロータリソレノイド51によって一定角度回動される選別カム5は、選別皿1の搬送方向に昇り傾斜面に形成して、外側のスライダ39を掬い上げるようにして、支持プレート33を支持軸40周りに外側へ回動する。この各選別カム5は、前記カウントセンサ43や、ロードセル48等の検出によりコントローラからのソレノイド出力によって作動されて、選別皿1を選別位置へ転倒回動させて、被選別物を選別シュータ25に排出する。
【0024】
前記選別スプロケット10は、モータ22によって回転される駆動軸23の、ラックリング7との交差位置に固定されて、ラック6の下側に噛合される。この選別スプロケット10はチエンピン11に回転自在に嵌合するピンローラ12部を、前記ラック6に噛合させて、リングベース9を回転駆動する。左右両側のスプロケットディスク14間にチエン13を挾持するようにして、このチエン13を円形に巻き掛ける形態とする。チエンピン11の両端をスプロケットディスク14のピン穴53に嵌合させて、チエンピン11の回転径を一定に安定させる形態としている。このディスク14のボスを駆動軸23に挿通して一体回転すると共に、軸継手54を介してこの駆動軸23を外方へ延出している。この選別スプロケット10と噛合するラックリングは大きい円形軌跡を有するため、このスプロケット10のチエンピン11、及びピンローラ駆動軸23方向に沿うチエン13幅は、ラック6の噛合部の円弧状幅よりも適宜に広く形成している。
【0025】
前記駆動軸23は、選別皿リング2の下方位置において、放射方向に向けて基台21の支持フレーム26上に沿って軸装し、この駆動軸23の外側端に供給スプロケット19を設けて、上方のウエーブベルト15のスプロケット軸55との間をチエン20掛けして連動する。
【0026】
このウエーブベルト15は、前後一対のスプロケット軸55、56間にわたって掛け渡したコンベアチエン57の外周に沿って、ウエーブベルト15の各褶曲谷部17底を、この谷部17に沿うシュートプレート18部でチエンブラケット62に対して挾持するようにして固定して、コンベアチエン57と一体回動させる。このウエーブベルト15の各褶曲山部16の頂部58はベルト厚さを薄く形成して折れ曲り易い形態とし、褶曲谷部17の底面部はシュートプレート18を固定して一定溝幅を形成するように構成している。又、このウエーブベルト15は、褶曲山部16と谷部17を交互に形成して波形状に褶曲した状態で回転して、各褶曲谷部17に被選別物を載せて搬送することができる。このウエーブベルト15の左右両側部には案内板59、60を設け、下側に沿ってスライドレール61を設ける。このスライドレール61は、ウエーブベルト15の褶曲谷部17の各シュートプレート下のガイドローラ64部を摺動案内して、搬送終端部では上方に高く傾斜して、このウエーブベルト15の底部を上方へ押し上げる。前記シュートプレート18は前記チエンブラケット62の選別皿1側端部にピン63周りに起伏回動自在に支持して、前記スライドレール61でガイドローラ64を押上げることにより、この褶曲谷部17を選別皿1側へ大きく傾斜させて、被選別物を選別皿1へ供給する。又、前記シュートプレート18は、この選別皿1側の側端部が褶曲谷部17上に適宜角度に傾斜形成されて、この褶曲谷部17がピン63周りに起立回動された状態でシュートプレート18の側端部が選別皿1上にのぞんで、被選別物を選別皿1へ排出させることができる。
【0027】
前記基台21上の選別皿リング2の内周部上方には、前記基台21からこの選別皿リング2の内側に配置の支持ブラケット24を介して上端部にカバーディスク65を支持し、開閉可能に設けている。前記供給装置3を選別リング2側の基台21から取り外すときは、駆動軸23を前記軸継手54部で分離して行う。
【0028】
モータ22の電動によって駆動軸23を回転すると、選別スプロケット10と供給スプロケット19の回転で、リングベース9及びウエーブベルト15が回転される。ウエーブベルト15の各褶曲谷部17に被選別物を供給して搬送する。このベルト15の終端部では、ガイドローラ64がガイドレール61により押上げられて、この褶曲谷部17がピン63周りに上方回動されて、選別皿1側へ傾斜されて、この底部のシュートプレート18の側端部が選別皿1の上部にのぞむ。このときこの褶曲谷部17の底部が押上げられて幅広く平坦化されると共に、褶曲山部16の傾斜下端部が尖った形態に形成されて褶曲谷部17の幅を狭く形成し、漏斗形態に変形して、被選別物の選別皿1への供給を的確に行わせる。又、このウエーブベルト15と選別皿リング2は、前記同一駆動軸23上のスプロケット10、19の一体回転によってラックリング7や、チエン20、57伝動するため、選別皿1に対する褶曲谷部17の搬送伝動のタイミングを一致させ易く、又、このタイミングのずれを発生し難くすることができる。
【0029】
このように選別皿リング2に供給された被選別物は、選別皿1が計量装置4上に搬送されると重量計測されて、選別排出位置が指定される。そしてこの選別皿1が指定の選別位置に搬送されると、選別カム5の回動によって支持プレート33が外側へ回動され、選別皿1がこの支持プレート33に転倒ピン37周りに外方へ転倒回動されて、被選別物を外側下部の選別シュータ25に排出する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】 選別装置の平面図と、側面図。
【図2】 その正断面図。
【図3】 その選別皿リング一部の拡大平面図。
【図4】 その供給装置部の拡大正面図。
【図5】 その選別皿リング部の拡大断面図。
【図6】 そのリングベース部の平面図と、側面図。
【図7】 選別スプロケット部の側面図と、平面図。
【図8】 供給装置部の拡大側面図。
【符号の説明】
【0031】
1 選別皿
2 選別皿リング
3 供給装置
4 計量装置
5 選別カム
6 ラック
7 ラックリング
8 プレートリング
9 リングベース
10 選別スプロケット
11 チエンピン
12 ピンローラ
13 チエン
14 スプロケットディスク
15 ウエーブベルト
16 褶曲山部
17 褶曲谷部
18 シュートプレート
19 供給スプロケット
20 チエン
21 基台
22 モータ
23 駆動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被選別物を載せて搬送しながら選別位置に転倒排出する選別皿(1)を、平面視円形状に回転搬送する選別皿リング(2)を構成し、この選別皿リング(2)の回転部位置に、供給装置(3)から供給される被選別物を受けて搬送する各選別皿(1)の重量を計測する計量装置(4)を設けると共に、この選別皿リング(2)の内周部に沿って、この計量によって選別皿(1)を転倒回動させる選別カム(5)を配置することを特徴とする選別装置。
【請求項2】
前記選別皿リング(2)は、下縁部に沿ってラック(6)を形成したラックリング(7)の上部にプレートリング(8)を有してアングル状乃至T字状断面形態のリングベース(9)を構成し、このリングベース(9)上に沿って前記選別皿(1)を配置することを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項3】
前記ラックリング(7)を噛合回転する選別スプロケット(10)は、適宜幅のチエンピン(11)、及びピンローラ(12)を有するチエン(13)をスプロケットディスク(14)間に円形状に巻きかけて構成することを特徴とする請求項1、又は2に記載の選別装置。
【請求項4】
前記供装置(3)のウエーブベルト(15)の前後褶曲山部(16)間に形成の褶曲谷部(17)に沿って、選別皿(1)側へ傾斜回動するシュートプレート(18)を設けたことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の選別装置。
【請求項5】
前記選別皿リング(2)のラックリング(7)に噛合の選別スプロケット(10)と、前記供給装置(3)のウエーブベルト(15)をチエン(20)掛け連動する供給スプロケット(19)とを、基台(21)下側のモータ(22)によって回転される単一の駆動軸(23)の内、外端部に配置して一体回転することを特徴とする請求項1、2、3、又は4に記載の選別装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−227463(P2009−227463A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−109573(P2008−109573)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(599167582)株式会社横崎製作所 (19)
【Fターム(参考)】