説明

部品実装ラインの生産管理装置及び生産管理方法

【課題】複数本の部品実装ラインを並設した生産設備を有効に活用して生産性を向上する。
【解決手段】複数本の部品実装ラインのうちの一方の部品実装ラインの途中と他方の部品実装ラインの途中との間に、両部品実装ライン間で回路基板を搬送するバイパスコンベア11を設置して、一方の部品実装ラインの途中からバイパスコンベア11を介して他方の部品実装ラインの途中につながるパイパス実装ラインを構築する。生産管理コンピュータは、各部品実装ライン毎にそれぞれ部品実装基板を生産する通常生産パターンと、前記パイパス実装ラインで部品実装基板を生産するパイパス生産パターンの中から生産パターンを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本の部品実装ラインの生産を管理する部品実装ラインの生産管理装置及び生産管理方法に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
一般に、部品実装基板を生産する工場では、回路基板への半田印刷、部品の装着等を行う複数台の装置を配列した部品実装ラインを複数本並設し、各部品実装ライン毎にそれぞれ部品実装基板を生産するようにしている。
【0003】
このような複数本の部品実装ラインの生産を管理するシステムでは、特許文献1(特開2009−99776号公報)に記載されているように、1本の部品実装ラインのみで部品実装基板を生産可能か否かを判定し、1本の部品実装ラインのみでは部品実装基板を生産できないと判断した場合には、当該部品実装ラインの出口から排出される生産途中の回路基板を他の部品実装ラインの入口に投入するように2本以上の部品実装ラインの出口と入口をつなぎ合わせることで、1本の部品実装ラインのみでは生産できない部品実装基板を2本以上の部品実装ラインで生産することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−99776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1では、1本の部品実装ラインのみでは部品実装基板を生産できないと判断した場合に、2本以上の部品実装ラインの出口と入口をつなぎ合わせて、回路基板を当該2本以上の部品実装ラインの全ての装置を通過させるようになっているが、各部品実装ラインには同種の装置が重複して存在するため、各部品実装ライン間で重複する一部の装置(例えば印刷機、リフロー炉)を重複して使用しなくても、部品実装基板を生産できる場合がある。この場合は、使用しない装置にも回路基板を搬送することになるため、回路基板の搬送経路が長くなって、その分、サイクルタイムが長くなり、生産性が低下する欠点がある。
【0006】
また、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止すると、当該部品実装ラインの生産が停止してしまい、部品実装ラインの稼働率が低下して生産性が低下する欠点がある。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、複数本の部品実装ラインを並設した生産設備を有効に活用して生産性を向上できる部品実装ラインの生産管理装置及び生産管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、複数台の装置を配列した部品実装ラインを複数本並設し、複数本の部品実装ラインの生産を管理する生産管理コンピュータを備えた部品実装ラインの生産管理装置において、前記複数本の部品実装ラインのうちの一方の部品実装ラインの途中と他方の部品実装ラインの途中との間に、両部品実装ライン間で回路基板を搬送するバイパス搬送装置を設置して、前記一方の部品実装ラインの途中から前記バイパス搬送装置を介して前記他方の部品実装ラインの途中につながるパイパス実装ラインを構築し、前記生産管理コンピュータは、各部品実装ライン毎にそれぞれ部品実装基板を生産する通常生産パターンと、前記パイパス実装ラインで部品実装基板を生産するパイパス生産パターンの中から各部品実装ラインの生産パターンを選択するようにしたものである。
【0009】
この構成では、一方の部品実装ラインの途中からバイパス搬送装置を介して他方の部品実装ラインの途中につながるパイパス実装ラインを構築するため、各部品実装ライン間で重複する一部の装置(例えば印刷機、リフロー炉)を重複させないように各装置を配列したパイパス実装ラインを構築することができ、特許文献1のように2本以上の部品実装ラインの出口と入口をつなぎ合わせるライン構成と比較して、回路基板の搬送経路を短くすることができて、その分、サイクルタイムを短縮でき、生産性を向上できる。
【0010】
この場合、請求項2のように、生産管理コンピュータは、目標サイクルタイム、装着する部品点数及び部品種類数に応じて通常生産パターンとパイパス生産パターンの中から生産パターンを選択するようにしても良い。このようにすれば、目標サイクルタイム、装着する部品点数及び部品種類数に応じて最適な生産パターンを選択することができる。
【0011】
また、請求項3のように、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止している場合に、当該部品実装ラインのうちの故障又はエラー停止している装置よりも上流側の装置をバイパス搬送装置を介して他の部品実装ラインの途中に連結してパイパス実装ラインを構築し、生産管理コンピュータは、前記一部の装置が故障又はエラー停止している部品実装ラインについては、前記パイパス実装ラインを使用して部品実装基板を生産するようにしても良い。このようにすれば、いずれか部品実装ラインの一部の装置が故障又はエラー停止している場合でも、パイパス実装ラインを使用することで、故障又はエラー停止した装置を除外した搬送経路で部品実装基板を生産することができ、部品実装ラインの稼働率を向上できる。
【0012】
また、請求項4のように、生産管理コンピュータは、複数本の部品実装ラインのうち、生産中の部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止したときに、当該一部の装置が故障又はエラー停止した部品実装ラインについては、パイパス生産パターンに切り換えて当該部品実装ラインの途中から前記バイパス搬送装置を介して他の部品実装ラインの途中に連結して構築したパイパス実装ラインを使用して生産を継続するようにしても良い。このようにすれば、生産中に、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止した場合でも、パイパス実装ラインを使用して生産を継続することができ、部品実装ラインの稼働率を向上できる。
【0013】
この場合、パイパス実装ラインは、2本の部品実装ラインの途中をつなげて構築する場合(バイパス搬送装置が1箇所)に限定されず、請求項5のように、3本以上の部品実装ラインの途中をつなげるように構築しても良い(バイパス搬送装置が2箇所以上としても良い)。
【0014】
尚、請求項6に係る発明は、請求項1に係る「部品実装ラインの生産管理装置」の発明と実質的に同一の技術思想を「部品実装ラインの生産管理方法」の発明として記載したものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は本発明の実施例1の生産設備の構成例を示すブロック図である。
【図2】図2は実施例1の生産管理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図3は実施例2の生産設備の構成例を示すブロック図である。
【図4】図4は実施例3の生産管理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は実施例4の生産設備の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態を具体化した4つの実施例1〜4を説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明の実施例1を図1及び図2に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて本実施例1の生産設備の構成例を説明する。
本実施例1では、2本の部品実装ラインA,Bが並設され、各部品実装ラインA,Bは、それぞれ印刷機Ap,Bp、複数台の実装機A1,A2,B1,B2,B3、リフロー炉Ar,Br等が、回路基板を搬送するコンベアAc1,Ac2,Bc1,Bc2に沿って配列されている。その他、各部品実装ラインA,Bには、接着剤やフラックスの塗布装置、検査装置等を配置しても良い。
【0018】
一方の部品実装ラインAの途中と他方の部品実装ラインBの途中との間に、両部品実装ラインA,B間で回路基板を搬送するバイパスコンベア11(バイパス搬送装置)を設置して、一方の部品実装ラインAの途中からバイパスコンベア11を介して他方の部品実装ラインBの途中につながるパイパス実装ラインを構築している。本実施例1では、作業者がバイパスコンベア11の連結位置を任意に変更できるようになっており、図1に示す構成例では、一方の部品実装ラインAのうちの下流側の実装機A2の出口側のコンベアAc2と、他方の部品実装ラインBのうちの印刷機Bpの出口側のコンベアBc1との間をバイパスコンベア11で連結している。これにより、両部品実装ラインA,B間で重複する一部の装置(例えば印刷機Ap,Bp、リフロー炉Ar,Br)を重複させないように各装置を配列したパイパス実装ラインを構築している。
【0019】
2本の部品実装ラインA,Bの生産を管理する生産管理コンピュータ(図示せず)は、図2の生産管理プログラムを実行することで、各部品実装ラインA,B毎にそれぞれ部品実装基板を生産する通常生産パターン1,2と、バイパスコンベア11を用いるパイパス実装ラインで部品実装基板を生産するパイパス生産パターン3の中から各部品実装ラインA,Bの生産パターンを選択するようにしている。
【0020】
生産管理コンピュータの記憶装置には、生産パターンの選択に必要な情報である、部品実装ライン構成情報、装置構成情報、部品装着情報等が記憶されている。ここで、部品実装ライン構成情報には、各部品実装ラインA,Bのライン名や並び順等の情報の他に、パイパス実装ラインの情報も含まれる。装置構成情報には、各実装機のレーン数、フィーダ配置、吸着ノズル、装着ヘッド等の情報が含まれる。部品装着情報には、部品の装着順、部品搭載スロット(フィーダの位置)、使用する吸着ノズルと装着ヘッド等の情報が含まれる。
【0021】
次に、図2の生産管理プログラムの処理内容を説明する。
図2の生産管理プログラムは、生産管理コンピュータによって、生産開始前に実行され、次のようにして生産パターンを選択する。まず、ステップ101で、目標サイクルタイムを設定し、次のステップ102で、装着する部品点数と部品種類数を設定する。
【0022】
この後、ステップ103に進み、最適化の対象となるラインを選択する。図1のライン構成例では、2本の部品実装ラインA,Bとパイパス実装ラインの中から最適化の対象となるラインを選択する。この際、複数のラインを選択しても良い。
【0023】
この後、ステップ104に進み、選択したラインのサイクルタイムが目標サイクルタイム以内となるようにラインの各装着機のフィーダ配置等を最適化する。この後、ステップ105に進み、各ラインの最適化結果を表示装置(図示せず)に表示する。この後、ステップ106に進み、実際に生産に使用するライン(生産パターン)を選択する。この際、作業者が表示装置に表示された各ラインの最適化結果を見て、作業者が実際に生産に使用するライン(生産パターン)を任意に選択するようにしても良いし、各ラインの最適化結果からサイクルタイムが最短となるライン(生産パターン)を自動的に選択するようにしても良い。
【0024】
以上説明した本実施例1によれば、一方の部品実装ラインAの途中からバイパスコンベア11を介して他方の部品実装ラインBの途中につながるパイパス実装ラインを構築するため、各部品実装ラインA,B間で重複する一部の装置(例えば印刷機Ap,Bp、リフロー炉Ar,Br)を重複させないように各装置を配列したパイパス実装ラインを構築することができ、パイパス実装ラインの回路基板の搬送経路を短くすることができて、その分、サイクルタイムを短縮でき、生産性を向上できる。
【0025】
しかも、本実施例1では、目標サイクルタイム、装着する部品点数及び部品種類数に応じて通常生産パターンとパイパス生産パターンの中から生産パターンを選択するようにしたので、目標サイクルタイム、装着する部品点数及び部品種類数に応じて最適な生産パターンを選択することができる。
【実施例2】
【0026】
ところで、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置(図3の例では部品実装ラインAの実装機A2)が故障又はエラー停止している場合は、当該部品実装ラインを使用する通常生産パターンでは生産できない。
【0027】
そこで、本発明の実施例2では、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止している場合に、当該部品実装ラインのうちの故障又はエラー停止している装置よりも上流側の装置をバイパスコンベア11(バイパス搬送装置)を介して他の部品実装ラインの途中に連結してパイパス実装ラインを構築し、生産管理コンピュータは、前記一部の装置が故障又はエラー停止している部品実装ラインについては、前記パイパス実装ラインを使用して部品実装基板を生産するようにしている。
【0028】
例えば、図3に示すライン構成例では、一方の部品実装ラインAのうちの下流側の実装機A2が故障又はエラー停止した状態となっている。この場合は、生産設備の稼働前に、一方の部品実装ラインAのうちの上流側の実装機A1をバイパスコンベア11を介して他方の部品実装ラインBの途中(1台目の実装機B1の上流側)につなげてパイパス実装ラインを構築し、実装機A2が故障又はエラー停止している部品実装ラインAについては、前記パイパス実装ラインを使用して部品実装基板を生産する。
【0029】
尚、3本以上の部品実装ラインを並設した生産設備では、一部の装置が故障又はエラー停止している部品実装ラインを、バイパスコンベア11を介して他の部品実装ラインに連結する際に、連結可能な部品実装ラインが2本以上存在する場合がある。この場合は、連結可能な各部品実装ライン毎にそれぞれパイパス実装ラインを想定し、各パイパス実装ラインを最適化して、その結果からサイクルタイムが最短となるパイパス実装ライン(バイパス生産パターン)を選択するようにしても良い。
【0030】
以上説明した本実施例2では、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止している場合に、当該部品実装ラインのうちの故障又はエラー停止している装置よりも上流側の装置をバイパスコンベア11を介して他の部品実装ラインの途中に連結してパイパス実装ラインを構築するようにしたので、いずれか部品実装ラインの一部の装置が故障又はエラー停止している場合でも、パイパス実装ラインを使用することで、故障又はエラー停止した装置を除外した搬送経路で部品実装基板を生産することができ、部品実装ラインの稼働率を向上できる。
【実施例3】
【0031】
本発明の実施例3では、複数本の部品実装ラインのうち、通常生産中の部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止したときに、生産完了が生産計画の予定時間内に間に合わないような場合に、当該一部の装置が故障又はエラー停止した部品実装ラインについては、パイパス生産パターンに切り換えて当該部品実装ラインの途中から前記バイパス搬送装置を介して他の部品実装ラインの途中に連結して構築したパイパス実装ラインを使用して生産を継続するようにしている。
【0032】
本実施例3の生産管理は、生産管理コンピュータによって図4の生産管理プログラムに従って次のように実行される。ステップ201で、通常生産パターンで生産を開始すると、ステップ202に進み、生産状況を監視して、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止したか否かを監視する。
【0033】
その後、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止したことが検出されると、ステップ203に進み、生産計画の予定時間内に生産完了可能か否かを判定し、予定時間内に生産完了可能と判定されれば、ステップ204に進み、そのまま生産を継続して上記ステップ202の監視処理に戻る。
【0034】
これに対し、上記ステップ203で、予定時間内に生産完了可能でないと判定されれば、ステップ205に進み、一部の装置が故障又はエラー停止した部品実装ラインに連結可能なパイパス実装ライン(最適化の対象ライン)を選択する。この際、一部の装置が故障又はエラー停止した部品実装ラインに連結可能なパイパス実装ラインが複数本存在する場合は、複数のラインを選択しても良い。
【0035】
この後、ステップ206に進み、選択したラインのサイクルタイムが目標サイクルタイム以内となるようにラインの各装着機のフィーダ配置等を最適化する。この後、ステップ207に進み、生産計画の予定時間内に生産完了可能か否かを判定し、予定時間内に生産完了可能でないと判定されれば、上記ステップ205に戻る。これにより、予定時間内に生産完了可能と判定されるまで、上述した最適化の対象ラインの選択と最適化の処理を繰り返す。その後、予定時間内に生産完了可能と判定された時点で、ステップ208に進み、最適化したジョブ(Job)を記憶装置に保存して、本プログラムを終了する。
【0036】
以上説明した本実施例3では、生産中に、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止した場合に、生産計画の予定時間内に生産が完了しないと判断したときに、当該一部の装置が故障又はエラー停止した部品実装ラインについては、パイパス実装ラインを使用して生産を継続するようにしたので、生産中に、いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止した場合でも、生産を継続することができ、部品実装ラインの稼働率を向上できる。
【実施例4】
【0037】
前述した図1の生産設備の構成例では、2本の部品実装ラインA,Bを並設したが、図5に示す本発明の実施例4では、3本の部品実装ラインA,B,Cを並設している。部品実装ラインA,Bの構成は、図1の部品実装ラインA,Bと同じである。部品実装ラインCは、印刷機Cp、複数台の実装機C1〜C5、リフロー炉Cr等を、コンベアCc1,Ccに沿って配列している。そして、部品実装ラインCのうちの上流側から例えば2台目の実装機C2の出口側のコンベアCc2と、部品実装ラインAのうちの下流側の実装機A2の出口側のコンベアAc2との間をバイパスコンベア12で連結している。これにより、図1の構成例に対して、部品実装ラインCで部品実装基板を生産する通常生産パターン4と、バイパスコンベア12を用いるパイパス実装ラインで部品実装基板を生産するパイパス生産パターン5を追加した構成となっている。その他の事項は、図1と同じであり、生産管理方法も、前記実施例1〜3と同様に行えば良い。
【0038】
尚、各部品実装ラインA〜Cに対してバイパスコンベア11,12を連結する位置を適宜変更しても良い。
また、一方の部品実装ラインの途中と他方の部品実装ラインの途中との間のバイパス搬送装置は、バイパスコンベアに限定されず、自動搬送ロボットを用いても良い。
【0039】
また、パイパス実装ラインは、2本の部品実装ラインの途中をつなげて構築する場合(バイパス搬送装置が1箇所)に限定されず、3本以上の部品実装ラインの途中をつなげるように構築しても良い(バイパス搬送装置が2箇所以上としても良い)。
【0040】
その他、本発明は、4本以上の部品実装ラインを並設した構成としても良く、また、各部品実装ラインを構成する各装置の台数を変更したり、部品実装ライン中に接着剤やフラックスの塗布装置、検査装置等を配置したり、検査装置で検出された不良基板を不良基板修正ラインへ転送しても等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0041】
11,12…バイパスコンベア、A,B,C…部品実装ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台の装置を配列した部品実装ラインを複数本並設し、複数本の部品実装ラインの生産を管理する生産管理コンピュータを備えた部品実装ラインの生産管理装置において、
前記複数本の部品実装ラインのうちの一方の部品実装ラインの途中と他方の部品実装ラインの途中との間に、両部品実装ライン間で回路基板を搬送するバイパス搬送装置を設置して、前記一方の部品実装ラインの途中から前記バイパス搬送装置を介して前記他方の部品実装ラインの途中につながるパイパス実装ラインを構築し、
前記生産管理コンピュータは、各部品実装ライン毎にそれぞれ部品実装基板を生産する通常生産パターンと、前記パイパス実装ラインで部品実装基板を生産するパイパス生産パターンの中から各部品実装ラインの生産パターンを選択することを特徴とする部品実装ラインの生産管理装置。
【請求項2】
前記生産管理コンピュータは、目標サイクルタイム、装着する部品点数及び部品種類数に応じて前記通常生産パターンと前記パイパス生産パターンの中から生産パターンを選択することを特徴とする請求項1に記載の部品実装ラインの生産管理装置。
【請求項3】
いずれかの部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止している場合に、当該部品実装ラインのうちの故障又はエラー停止している装置よりも上流側の装置を前記バイパス搬送装置を介して他の部品実装ラインの途中に連結してパイパス実装ラインを構築し、
前記生産管理コンピュータは、前記一部の装置が故障又はエラー停止している部品実装ラインについては、前記パイパス実装ラインを使用して部品実装基板を生産することを特徴とする請求項1又は2に記載の部品実装ラインの生産管理装置。
【請求項4】
前記生産管理コンピュータは、前記複数本の部品実装ラインのうち、生産中の部品実装ラインのうちの一部の装置が故障又はエラー停止したときに、当該一部の装置が故障又はエラー停止した部品実装ラインについては、前記パイパス生産パターンに切り換えて当該部品実装ラインの途中から前記バイパス搬送装置を介して他の部品実装ラインの途中に連結して構築したパイパス実装ラインを使用して生産を継続することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の部品実装ラインの生産管理装置。
【請求項5】
前記パイパス実装ラインは、3本以上の部品実装ラインの途中をつなげるように構築されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の部品実装ラインの生産管理装置。
【請求項6】
複数台の装置を配列した部品実装ラインを複数本並設し、複数本の部品実装ラインの生産を管理する部品実装ラインの生産管理方法において、
前記複数本の部品実装ラインのうちの一方の部品実装ラインの途中と他方の部品実装ラインの途中との間に、両部品実装ライン間で回路基板を搬送するバイパス搬送装置を設置して、前記一方の部品実装ラインの途中から前記バイパス搬送装置を介して前記他方の部品実装ラインの途中につながるパイパス実装ラインを構築し、
各部品実装ライン毎にそれぞれ部品実装基板を生産する通常生産パターンと、前記パイパス実装ラインで部品実装基板を生産するパイパス生産パターンの中から各部品実装ラインの生産パターンを選択することを特徴とする部品実装ラインの生産管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−8930(P2013−8930A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142190(P2011−142190)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】